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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-02-16
(45)【発行日】2026-02-25
(54)【発明の名称】露光システム、及びデバイス製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20260217BHJP
   H10P 72/70 20260101ALI20260217BHJP
   H10P 72/30 20260101ALI20260217BHJP
【FI】
G03F7/20 521
G03F7/20 502
H01L21/68 N
H01L21/68 A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023576511
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 JP2022003289
(87)【国際公開番号】W WO2023144993
(87)【国際公開日】2023-08-03
【審査請求日】2024-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】落野 新
(72)【発明者】
【氏名】淺井 健太
(72)【発明者】
【氏名】木田 佳己
(72)【発明者】
【氏名】毛呂 将俊
(72)【発明者】
【氏名】辻 浩明
(72)【発明者】
【氏名】吉田 正浩
(72)【発明者】
【氏名】須田 隆行
【審査官】鷲崎 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-269867(JP,A)
【文献】特開2021-136258(JP,A)
【文献】特開2008-177303(JP,A)
【文献】特開2001-185607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20-7/24
G03F 9/00-9/02
H01L 21/683
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハ上に感光剤を塗布可能な塗布装置から搬送される前記ウエハを露光可能な露光システムであって、
前記塗布装置から搬送された前記ウエハの第1面を保持する第1保持部を有する保持装置と、
少なくとも第1測定領域を有し、前記第1保持部によって保持された前記ウエハの前記第1面とは反対側の第2面において第1方向の位置を測定可能な第1測定部と、前記第1測定領域とは異なる、少なくとも一つの第2測定領域を有し、前記ウエハの前記第1面又は前記第2面において前記第1方向の位置を測定可能な第2測定部と、を含む測定装置と、
前記ウエハをエネルギビームで露光する露光装置と、
前記測定装置から前記露光装置の間で前記ウエハを搬送する搬送装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記第1測定部による測定結果及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記搬送装置によって前記ウエハを露光装置へ向けて搬送するか否かを判断し、
前記保持装置は、前記第1保持部を、前記ウエハの前記第1面と交差する第1軸回りに回転させる移動部を有し、
前記移動部により前記第1保持部を回転させることで、前記ウエハを前記第1軸回りに回転させ、
前記第2測定部は、複数の前記第2測定領域を備え、
前記複数の第2測定領域と前記第1軸との距離は、互いに異なり、
前記複数の第2測定領域は、複数の外側測定領域と前記複数の外側測定領域よりも前記ウエハの径方向内側に配置された複数の内側測定領域を有し、
前記複数の外側測定領域の間隔は、前記複数の内側測定領域の間隔よりも狭くなるように、前記第2測定部が配置されている、露光システム。
【請求項2】
前記移動部を用いて前記第1軸回りに前記ウエハを回転させることにより、前記ウエハの複数の回転位置において前記第1方向の位置を測定可能である、請求項1に記載の露光システム。
【請求項3】
前記制御装置は、予め厚さ及び反り量が知られた基準ウエハの前記第1測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの厚さを測定し、
前記基準ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの反り量を測定する、請求項1又は2に記載の露光システム。
【請求項4】
ウエハ上に感光剤を塗布可能な塗布装置から搬送される前記ウエハを露光可能な露光システムであって、
前記塗布装置から搬送された前記ウエハの第1面を保持する第1保持部を有する保持装置と、
少なくとも第1測定領域を有し、前記第1保持部によって保持された前記ウエハの前記第1面とは反対側の第2面において第1方向の位置を測定可能な第1測定部と、前記第1測定領域とは異なる、少なくとも一つの第2測定領域を有し、前記ウエハの前記第1面又は前記第2面において前記第1方向の位置を測定可能な第2測定部と、を含む測定装置と、
前記ウエハをエネルギビームで露光する露光装置と、
前記測定装置から前記露光装置の間で前記ウエハを搬送する搬送装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記第1測定部による測定結果及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記搬送装置によって前記ウエハを露光装置へ向けて搬送するか否かを判断し、
前記制御装置は、予め厚さ及び反り量が知られた基準ウエハの前記第1測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの厚さを測定し、
前記基準ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの反り量を測定する、露光システム。
【請求項5】
前記第1測定部は、前記第1測定領域において前記第2面の前記第1方向の位置を測定可能であり、
前記第2測定部は、前記第2測定領域において前記第1面の前記第1方向における位置を測定可能である、請求項1~4のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項6】
ウエハ上に感光剤を塗布可能な塗布装置から搬送される前記ウエハを露光可能な露光システムであって、
前記塗布装置から搬送された前記ウエハの第1面を保持する第1保持部を有する保持装置と、
少なくとも第1測定領域を有し、前記第1保持部によって保持された前記ウエハの前記第1面とは反対側の第2面において第1方向の位置を測定可能な第1測定部と、前記第1測定領域とは異なる、少なくとも一つの第2測定領域を有し、前記ウエハの前記第1面又は前記第2面において前記第1方向の位置を測定可能な第2測定部と、を含む測定装置と、
前記ウエハをエネルギビームで露光する露光装置と、
前記測定装置から前記露光装置の間で前記ウエハを搬送する搬送装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記第1測定部による測定結果及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記搬送装置によって前記ウエハを露光装置へ向けて搬送するか否かを判断し、
前記第1測定部は、前記第1測定領域において前記第2面の前記第1方向の位置を測定可能であり、
前記第2測定部は、前記第2測定領域において前記第1面の前記第1方向における位置を測定可能である、露光システム。
【請求項7】
前記第1保持部は、前記第1面の中心を含む中心領域を保持し、
前記中心領域と前記第1測定領域は、前記ウエハの前記第1面と交差する第1軸上に位置し、
前記第2測定領域は前記第1面に位置する、請求項1~6のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項8】
前記露光装置によって露光された前記ウエハは、現像装置で現像される、請求項1~7のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項9】
前記ウエハの前記第2面は、前記感光剤の表面又は前記感光剤を覆う膜の表面を含み、
前記露光装置において前記第2面にエネルギビームが照射される、請求項1~8のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項10】
前記保持装置は、前記ウエハの前記第1面の第1位置を保持し、
前記第1方向は、前記第1位置における前記ウエハの厚さ方向であり、
前記第1測定部は、前記ウエハの前記第2面の第2位置における前記厚さ方向の位置を測定し、
前記第2測定部は、前記ウエハの前記第1面又は前記第2面において前記第2位置とは異なる第3位置における前記厚さ方向の位置を測定する、請求項1~9のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項11】
前記制御装置は、前記測定結果に基づいて、前記搬送装置が前記ウエハを搬送する速度又は加速度を制御する、請求項1~10のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項12】
前記制御装置は、前記測定結果に基づいて、前記搬送装置が前記ウエハを搬送する搬送経路を制御する、請求項1~11のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項13】
前記制御装置は、前記測定結果に基づいて、前記搬送装置が前記ウエハに与えるスクイズ力を制御する、請求項1~12のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項14】
前記搬送装置は、前記ウエハを吸引保持する吸引装置を含み、
前記制御装置は、前記測定結果に基づいて、前記吸引装置による吸引力を制御する、請求項1~13のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項15】
前記制御装置は、前記測定結果に基づいて、前記搬送装置によって前記ウエハが前記露光装置へ向けて搬送されないように制御する、請求項1~14のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項16】
前記露光装置に搬送される前記ウエハの温度を調整するための温調装置をさらに備える、請求項1~15のいずれか一項記載の露光システム。
【請求項17】
ホスト装置に管理されており、
前記制御装置は、前記測定結果に関する情報を、前記ホスト装置に転送する、請求項1~16のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項18】
前記制御装置は、前記測定結果に関する情報を、ログデータとして記録する、請求項1~17のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項19】
露光ステップを含むデバイス製造方法であって、
前記露光ステップは、
請求項1~18のいずれか一項に記載の露光システムを用いてレジストが塗布されたウエハを露光することと、
露光された前記ウエハを現像することと、を含む、デバイス製造方法。
【請求項20】
露光ステップを含むデバイス製造方法であって、
前記露光ステップは、
請求項1~18のいずれか一項に記載の露光システムを用いて表面にレジストが塗布された前記ウエハを露光することと、
露光された前記ウエハを現像することと、を含む、デバイス製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光システム、及びデバイス製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウエハを保持して搬送する装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第6852644号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明の露光システムの第1の態様は、ウエハ上に感光剤を塗布可能な塗布装置から搬送される前記ウエハを露光可能な露光システムであって、前記塗布装置から搬送された前記ウエハの第1面を保持する第1保持部を有する保持装置と、少なくとも第1測定領域を有し、前記第1保持部によって保持された前記ウエハの前記第1面とは反対側の第2面において第1方向の位置を測定可能な第1測定部と、前記第1測定領域とは異なる、少なくとも一つの第2測定領域を有し、前記ウエハの前記第1面又は前記第2面において前記第1方向の位置を測定可能な第2測定部と、を含む測定装置と、前記ウエハをエネルギビームで露光する露光装置と、前記測定装置から前記露光装置の間で前記ウエハを搬送する搬送装置と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第1測定部による測定結果及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記搬送装置によって前記ウエハを露光装置へ向けて搬送するか否かを判断し、前記保持装置は、前記第1保持部を、前記ウエハの前記第1面と交差する第1軸回りに回転させる移動部を有し、前記移動部により前記第1保持部を回転させることで、前記ウエハを前記第1軸回りに回転させ、前記第2測定部は、複数の前記第2測定領域を備え、前記複数の第2測定領域と前記第1軸との距離は、互いに異なり、前記複数の第2測定領域は、複数の外側測定領域と前記複数の外側測定領域よりも前記ウエハの径方向内側に配置された複数の内側測定領域を有し、前記複数の外側測定領域の間隔は、前記複数の内側測定領域の間隔よりも狭くなるように、前記第2測定部が配置されている。
【0005】
本発明の露光システムの第2の態様は、ウエハ上に感光剤を塗布可能な塗布装置から搬送される前記ウエハを露光可能な露光システムであって、前記塗布装置から搬送された前記ウエハの第1面を保持する第1保持部を有する保持装置と、少なくとも第1測定領域を有し、前記第1保持部によって保持された前記ウエハの前記第1面とは反対側の第2面において第1方向の位置を測定可能な第1測定部と、前記第1測定領域とは異なる、少なくとも一つの第2測定領域を有し、前記ウエハの前記第1面又は前記第2面において前記第1方向の位置を測定可能な第2測定部と、を含む測定装置と、前記ウエハをエネルギビームで露光する露光装置と、前記測定装置から前記露光装置の間で前記ウエハを搬送する搬送装置と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第1測定部による測定結果及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記搬送装置によって前記ウエハを露光装置へ向けて搬送するか否かを判断し、前記制御装置は、予め厚さ及び反り量が知られた基準ウエハの前記第1測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの厚さを測定し、前記基準ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの反り量を測定する。
【0006】
本発明の露光システムの第3の態様は、ウエハ上に感光剤を塗布可能な塗布装置から搬送される前記ウエハを露光可能な露光システムであって、前記塗布装置から搬送された前記ウエハの第1面を保持する第1保持部を有する保持装置と、少なくとも第1測定領域を有し、前記第1保持部によって保持された前記ウエハの前記第1面とは反対側の第2面において第1方向の位置を測定可能な第1測定部と、前記第1測定領域とは異なる、少なくとも一つの第2測定領域を有し、前記ウエハの前記第1面又は前記第2面において前記第1方向の位置を測定可能な第2測定部と、を含む測定装置と、前記ウエハをエネルギビームで露光する露光装置と、前記測定装置から前記露光装置の間で前記ウエハを搬送する搬送装置と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第1測定部による測定結果及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記搬送装置によって前記ウエハを露光装置へ向けて搬送するか否かを判断し、前記第1測定部は、前記第1測定領域において前記第2面の前記第1方向の位置を測定可能であり、前記第2測定部は、前記第2測定領域において前記第1面の前記第1方向における位置を測定可能である。
【0016】
本発明のデバイス製造方法の第1の態様は、露光ステップを含むデバイス製造方法であって、前記露光ステップは、前記のいずれかに記載の露光システムを用いてレジストが塗布されたウエハを露光することと、露光された前記ウエハを現像することと、を含む。
本発明のデバイス製造方法の第2の態様は、露光ステップを含むデバイス製造方法であって、前記露光ステップは、前記のいずれかに記載の露光システムを用いて表面にレジストが塗布された前記ウエハを露光することと、露光された前記ウエハを現像することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施形態の搬送システムに用いられる、アンブレラ形に反ったウエハの斜視図である。
図2】フリスビー形に反ったウエハの斜視図である。
図3】パラボラ形に反ったウエハの斜視図である。
図4】鞍形に反ったウエハの斜視図である。
図5】搬送システムを模式的に示す平面図である。
図6】搬送システムにおける測定装置の一部の平面図である。
図7図6中の切断線A1-A1の断面図である。
図8】露光装置のウエハステージを模式的に示す正面視した断面図である。
図9】搬送システムの搬送ロボットにおける要部の平面図である。
図10図9中の要部拡大図である。
図11図10中の切断線A2-A2の断面図である。
図12】搬送システムの変形例における、図10に対応する断面図である。
図13】従来の保持装置の動作を説明する断面図である。
図14】ウエハの厚さに対する反り量閾値の変化の一例を示す図である。
図15】本発明の第2実施形態の搬送システムにおける要部の一部の平面図である。
図16図15中の切断線A4-A4の断面図である。
図17】本発明の第3実施形態の搬送システムにおける要部の断面図である。
図18】本発明の4実施形態の搬送システムにおける要部の平面図である。
図19図18中の切断線A6-A6,A7-A7,A8-A8の断面を併せて示す図である
図20】搬送システムの第5保持装置の斜視図である。
図21】第5保持装置の動作を説明する断面図である。
図22】従来の保持装置の動作を説明する断面図である。
図23】下方に向かって凸となる形状に反っているウエハが、保持装置に接触する状態を説明する断面図である。
図24】上方に向かって凸となる形状に反っているウエハが、保持装置に接触する状態を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を、図1から図13を参照しながら説明する。以下の説明において、第1、第2等の序数は説明のためにつけているが、序数は無くてもよいし、序数の序数は変わってもよい。
以下では、まず、後述する搬送システムで搬送されるウエハ200について、図1図4を用いて説明する。図1図4では、例として、水平な面上に置かれたウエハ200の形状を示している。なお、以下の図では、ウエハ200の反り量(反り)を実際の反り量よりも多く示している。
反りが無い状態のウエハ200は、平面視で円形の平板形状である。例えば、ウエハ200の径は300mmである。
図1に示すウエハ200は、いわゆるアンブレラ形に反っている。アンブレラ形のウエハ200では、平面視におけるウエハ200の中心から外縁に向かうに従い漸次、ウエハ200が下方に向かう形状を有している。
【0019】
なお、ウエハ200の反り形状は、アンブレラ形に限定されない。
図2に示すウエハ200は、いわゆるフリスビー形に反っている。フリスビー形のウエハ200では、平面視におけるウエハ200の中心部201は上凸状の緩やかな傾斜部を有しており、外周部202は漸次下方に向かうよう急な傾斜部を有する。中心部201の傾斜部よりも外周部202の傾斜部の方が急な傾斜部である。なお、中心部201は平坦であってもよい。中心部201を囲うウエハ200の外周部202は、外縁に向かうに従い漸次、下方に向かう形状を有している。
図3に示すウエハ200は、いわゆるパラボラ形に反っている。パラボラ形のウエハ200では、平面視におけるウエハ200の中心から外縁に向かうに従い漸次、ウエハ200が上方に向かう形状を有している。
【0020】
図4に示すウエハ200は、いわゆる鞍形に反っている。ここで、ウエハ200の厚さ方向(以下では、単に厚さ方向と言う)D3に直交するとともに、互いに交差する方向を、第1直交方向D1及び第2直交方向D2と規定する。図4では、厚さ方向D3は、ウエハ200が置かれている水平面に直交する方向であってもよい。鞍形のウエハ200において、平面視におけるウエハ200の中心に対して第1直交方向D1に位置する部分は、この中心から外縁に向かうに従い漸次、下方に向かう形状を有している。平面視におけるウエハ200の中心に対して第2直交方向D2に位置する部分は、この中心から外縁に向かうに従い漸次、上方に向かう形状を有している。
【0021】
次に、露光システム1について説明する。なお、以降の説明において、水平面とほぼ平行な面内に、互いに直交するX軸とY軸を規定するとともに、X軸およびY軸に直交する方向にZ軸を規定する。なお、X軸とY軸で規定される面が、ほぼ水平でなくてもよい。
図5に示すように、本実施形態の露光システム1は、ウエハ200を露光するためのシステムである。露光システム1は、搬送システム15と、露光装置35と、計測ステーション45と、制御装置CONTと、を備える。なお、露光システム1が、計測ステーション45を備えていなくてもよい。
なお、図5において円形の部材は、ウエハ200であり、コータ・デベロッパ10から露光システム1に搬入されたウエハ200の移動経路の一例を示している。黒い矢印A6は、露光前のウエハ200の移動経路の一例を示し、白い矢印A7は露光後のウエハ200の移動経路の一例を示す。
【0022】
露光システム1は、インターフェース装置50を介してコータ・デベロッパ10に接続されている。コータ・デベロッパ10は、塗布装置11を有する。塗布装置11は、ウエハ200上に感光剤を塗布可能である。なお、感光剤が塗布されたウエハ200も、以下の説明においては、単にウエハ200と呼ぶことがある。感光剤が塗布されたウエハ200が、コータ・デベロッパ10から搬送システム15を介して露光装置35に搬入され、露光される。
また、コータ・デベロッパ10は、現像装置12を含み、露光装置35で露光されたウエハ200が、搬送システム15からコータ・デベロッパ10に搬入され、現像装置12で現像される。
インターフェース装置50は、感光剤が塗布された露光前のウエハ200、露光後のウエハ200の少なくとも一方を一時的に保持することができる。なお、インターフェース装置50を設けなくてもよい。
【0023】
搬送システム15は、測定装置16と、搬送ロボット17と、バッファ18と、搬送ロボット19と、ロード・ロボット20と、アンロード・ロボット21と、を有する。
なお、図5に示す搬送システム15の構成、配置などは、一例であり、一部の構成を省いてもよい。例えば、ロード・ロボット20とアンロード・ロボット21の一方を省いて、一つのロボットを、ウエハ200のロード作業とアンロード作業の両方に使ってもよい。
【0024】
測定装置16は、コータ・デベロッパ10で感光剤が塗布された露光前のウエハ200の形状を測定する。
図6及び図7に示すように、測定装置16は、第1フレーム24と、第2フレーム25と、保持装置26と、移動部27と、第1測定部28と、複数の第2測定部29a,29b,29c,29dと、を備える。制御装置CONTは、測定装置16の制御も行う。なお、図6では、フレーム24,25は省略されている。
図7に示すように、第1フレーム24及び第2フレーム25は、互いに対向するようにZ軸方向に離れて配置される。
【0025】
保持装置26は、第1フレーム24に設けられており、搬送システム15に搬入されたウエハを保持する。例えば、保持装置26は、吸着等によりウエハ200を保持する。保持装置26は、ウエハ200の厚さ方向D3の第1側を向く第1面203における第1位置203aを保持する。この例では、厚さ方向D3は、Z軸と平行であり、保持装置26に保持されたウエハ200の第1面203は、Z2側を向いている。
また、保持装置26に保持されたウエハ200の第2面204は、ウエハ200の厚さ方向D3における第1側とは反対側の第2側を向く。すなわち、第2面204は、フレーム25と対向するようにZ1側を向いている。
移動部27は、例えば、図示しない駆動モータを有する。移動部27は、例えば、保持装置26を第1軸O1回りに回転させることにより、ウエハ200を、ウエハ200の第1面203と交差する第1軸O1回りに回転させる。この例では、第1軸〇1は、Z軸と平行である。
【0026】
第1測定部28は、第2フレーム25に、保持装置26に対向するように固定される。例えば、第1測定部28は、静電容量センサを含む。第1測定部28は、保持装置26によって保持されたウエハ200における、第2位置204aにおける厚さ方向D3の位置を測定可能である。この例では、第2位置204aは、ウエハ200の第1面203とは反対側の第2面204内に位置する。
この例では、ウエハ200の第1面203は、感光剤の表面であるが、感光剤上に塗布された別の材料の表面であってもよい。第1位置203aと第2位置204aは、第1軸O1上に位置し、ウエハ200のほぼ中心である。
【0027】
第2測定部29a~29dは、第1フレーム24に固定される。図6に示すように、第2測定部29a~29dは、第1軸O1を通る同一直線上に配置される。この例では、第2測定部29a~29dは、X軸に沿って配置される。
なお、第2測定部29a~29dは、第1軸O1を通る同一直線上に配置されなくてもよい。第2測定部29a~29dは、すべてが第2フレーム25に固定されてもよいし、第2測定部29a~29dの一部が第1フレーム24に固定され、第2測定部29a~29dの残部が第2フレーム25に固定されてもよい。
【0028】
第2測定部29a~29dと第1軸O1との距離は、互いに異なる。第2測定部29a~29dは、第2測定部29a,29b,29c,29dの順で、ウエハ200の径方向の外側に向かうにつれて、第1軸〇1からの距離が大きくなるように配置される。この例では、第2測定部29a~29dは、ウエハ200の径方向の外側の第2測定部29c,29d間の間隔が、径方向の内側の第2測定部29a,29b間の間隔よりも大きくなるように配置されているが、等しい間隔で配置されてもよい。
例えば、第2測定部29a~29dは、静電容量センサを含む。なお、第1測定部28及び第2測定部29a~29dは静電容量センサに限定されず、誘導型センサ等でもよいし、受光部を含む光学センサであってもよい。また第1測定部28と第2測定部29a~29dとが、異なる種類のセンサであってもよい。
【0029】
図7に示すように、第2測定部29a~29dは、ウエハ200の第1面203において、ウエハ200の径方向において第2位置204aよりも外周側の第3位置203bのそれぞれにおける厚さ方向D3(Z軸方向)の位置を測定可能である。第2測定部29a~29dのそれぞれは、移動部27によって、第1軸O1回りに回転したウエハ200の周方向の複数の位置における厚さ方向D3の位置を測定可能である。
なお、測定装置16が備える第2測定部の数は、1つから3つ、5つ以上のいずれでもよい。
【0030】
制御装置CONTは、露光システム1に接続されており、搬送システム15、露光装置35等の動作を制御する。制御装置CONTは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等を有している。メモリには、CPUを制御する制御プログラム等が記憶される。CPUは、制御プログラムに基づいて動作する。
ウエハ200の形状(例えば、厚さ及び反り量)の測定には、予め厚さt及び反り量wが知られた基準ウエハ210を用いてもよい。例えば、基準ウエハ210の外径、厚さtは、ウエハ200の外径、厚さtと同程度である。
この場合、制御装置CONTのメモリには、厚さt、反り量w、後述する距離D10、平面度D20等が記憶される。
【0031】
制御装置CONTは、基準ウエハ210の第1測定部28による測定結果と、ウエハ200の第1測定部28による測定結果に基づいて、ウエハ200の厚さを測定する(ウエハ200の厚さに関する情報を取得する)。具体的には、例えば、第1測定部28による、ウエハ200の第2位置204aまでの距離(測定結果)を、距離D11とする。第1測定部28による、基準ウエハ210の第2位置204aまでの距離を、距離D10とする。
このとき、例えば、ウエハ200の厚さtは(1)式から求められる。
=t-(D11-D10) ・・(1)
【0032】
制御装置CONTは、基準ウエハ210の第1測定部28及び第2測定部29a~29dによる測定結果と、ウエハ200の第1測定部28及び第2測定部29a~29dによる測定結果に基づいて、ウエハ200の反り量を測定する(ウエハ200の反り量に関する情報を取得する)。
例えば、ウエハ200の反り量は、以下のように求められる。互いに平行に配置された一対の平面P1でウエハ200を挟んだ時の、一対の平面P1間の距離を、平面度D21とする。平面度D21は、第1測定部28及び第2測定部29a~29dによる測定結果から求められる。
予め、基準ウエハ210に対する平面度D20を求めておく。基準ウエハ210の反り量wは、(D20-t)の式から求められる。このとき、例えば、ウエハ200の反り量wは(2)式から求められる。
=w+(D21-D20) ・・(2)
【0033】
搬送ロボット17は、測定装置16とバッファ18との間で、ウエハ200を移動させるロボットである。
バッファ18は、ウエハ200を一時的に蓄える装置である。
搬送ロボット19は、搬送システム15と計測ステーション45との間でウエハ200のやり取りを行うロボットである。
ロード・ロボット20は、バッファ18からウエハ200を搬出し、露光装置35に、露光前のウエハ200を受け渡すロボットである。
アンロード・ロボット21は、露光装置35から露光後のウエハ200を受け取り、バッファ18に受け渡すロボットである。
搬送システム15内には、着脱式のキャリア(例えば、FOUP:Front-Opening Unified Pod)31が配置されている。キャリア31は、ウエハ200の搬送及び保管に用いられる。ロード・ロボット20は、バッファ18からキャリア31へウエハ200を搬送可能である。
【0034】
露光装置35は、ウエハ200をエネルギビームで露光する。露光装置35は、ロードスライダ38と、ウエハステージ39と、アンロードスライダ40と、不図示のビーム照射システムと、を有する。
【0035】
ウエハステージ39は、ウエハ200を置くステージである。図8に示すように、例えば、ウエハステージ39は、ホルダ39Aと、複数の可動ピン39bと、を有する。
ホルダ39Aのウエハ保持面39aは、平面であり、図8においては、x軸とY軸で規定される面と平行である。なお、図8においてホルダ39Aの上面には複数の凸部(不図示)が形成され、複数の凸部の上端部によりウエハ保持面39aが規定される。
【0036】
複数の可動ピン39bは、ホルダ39A(ウエハ保持面39a)に対して上下方向(Z軸方向)に移動できる。複数の可動ピン39bは、ウエハ200の中心部201を、この中心部201の下方から支持する。ウエハステージ39が、ロード位置(図5において、ロードスライダ38に近い点線矩形の位置)に移動すると、複数の可動ピン39bは上昇し、ロードスライダ38から露光前のウエハを受け取る。図8は、この状態を示している。
複数の可動ピン39bは、ウエハ200を受け取ると、下降し、ホルダ39A(ウエハ保持面39a)にウエハ200を載置する。ホルダ39Aは、その上面に形成された複数の吸気孔(不図示)を介して、ウエハ200とホルダ39Aとの間の空間の気体(例えば空気)を排出することにより、ウエハ200のほぼ全面を、ウエハ保持面39aに沿うように吸着し、ウエハ200を保持する。
【0037】
図8のように、ウエハ200が反り形状を有していても、反り形状(反り量)が許容範囲内であれば、上述の気体排出による吸引力によって、ウエハ保持面39aにウエハ200をほぼ平面状に保持することができる。ホルダ39Aに保持されたウエハ200は、ウエハステージ39上において、不図示のビーム照射系からのエネルギビームで露光される。
【0038】
ウエハ200の露光が終了し、ウエハステージ39がアンロード位置(図5において、アンロードスライダ40に近い点線矩形の位置)に移動すると、ホルダ39Aの排気(吸引)が停止され、複数の可動ピン39bの上昇により、ウエハ200も保持面から離れ上昇する。
アンロードスライダ40は、複数の可動ピン39bに支持されたウエハ200をウエハステージ39から搬出する。
【0039】
計測ステーション45は、ローディング装置46と、ウエハステージ47と、アンローディング装置48と、を有する。
ローディング装置46は、搬送システム15の搬送ロボット19から受け取ったウエハ200を、ウエハステージ47に受け渡す。
ウエハステージ47は、計測ステーション45に設けられ、ウエハ200を載せる可動のステージである。計測ステーション45は、図示しないマーク検出装置等を有する。
アンローディング装置48は、ウエハ200をウエハステージ47から受け取る。搬送システム15の搬送ロボット19は、アンローディング装置48からウエハ200を受け取り、計測ステーション45からウエハ200を搬出する。
【0040】
次に、図9に示すように、例えば、搬送システム15の搬送ロボット17等に用いられる第1保持装置55A及び第2保持装置55Bについて説明する。第1保持装置55A及び第2保持装置55Bは、搬送システム15に含まれ、露光システム1に含まれる。
搬送ロボット17は、保持フレーム54と、第1保持装置55Aと、第2保持装置55Bと、を備える(含む)。
【0041】
図9から図11に示すように、第1保持装置55Aは、第1基台56Aと、第1壁部57Aと、第2壁部58Aと、を備える。
例えば、第1基台56Aは平板状であり、水平面に沿って配置される。第1基台56Aの上面である第3面56aAには、第1開口56bAが形成される。
第1基台56Aには、排気孔56cAが形成される。排気孔56cAの一方の端は、第1開口56bAに接続されている。排気孔56cAは、第1基台56A内において第3面56aAに沿って延びる。排気孔56cAの他方の端は、吸引装置Vac1に接続される。
【0042】
図9及び図10に示すように、第1壁部57Aは、環状に形成される。より詳しく説明すると、第1壁部57Aで囲まれた領域が長円形状となるように環状に形成される。図9に示すように、第1壁部57Aで囲まれた領域は、ウエハ200の外周部202に沿って配置される。
図9から図11に示すように、第1壁部57Aは、第1開口56bAを囲うように第3面56aAに設けられる。第1壁部57Aは、第1基台56Aよりも、第3面56aAと交差する第1方向Z(Z軸方向)におけるZ1側(以下では、単に第1側Z1とも言う)に突出する。ここで、第3面56aAに対して平行な方向の1つを、第2方向(X軸方向)と規定する。
【0043】
図9及び図10に示すように、第1開口56bAは、第1壁部57Aで囲まれた領域における長軸方向(Y軸方向)の中間部に形成される。第1開口56bAのY軸方向の径は、第1開口56bAのX軸方向の径よりも長くてもよいが、図9及び図10に示すように、第1開口56bAのY軸方向の径が、第1開口56bAのX軸方向の径とほぼ同じであってもよい。
搬送ロボット17がウエハ200を保持している状態において、第1壁部57Aの少なくとも一部は、ウエハ200に接触する。
【0044】
図9から図11に示すように、第2壁部58Aは、第1開口56bAに対して第1壁部57Aよりも外側に設けられる。第2壁部58Aは、第3面56aAにおいて第1壁部57Aよりも、第1開口56bAの径方向の外側に設けられる。第2壁部58Aは、第1壁部57Aを囲むように設けられる。第2壁部58Aは、第3面56aAから第1側Z1に突出する。この例では、第2壁部58Aは、第2壁部58Aの内側側面が第1壁部57Aの外側側面に、第1壁部57Aの全周にわたって接触する。
第1基台56Aは、第2壁部58Aよりも第1開口56bAの径方向の外側に突出する。
【0045】
第2壁部58Aの第1側Z1の先端(上面)の高さは、第1壁部57Aの第1側Z1の先端(上面)の高さよりも低い。すなわち、第2壁部58Aの第1側Z1の先端は、第1壁部57Aの第1側Z1の先端よりも、第1方向(Z軸方向)における第1側Z1とは反対側の第2側Z2(以下では、単に第2側Z2も言う)に位置する。
例えば、第1壁部57Aと第2壁部58Aとの高さの差は、数百μm(マイクロメートル)~数千μmである。例えば、第1壁部57Aと第2壁部58Aとの高さの差は300μm~1000μmであってもよい。
X軸とY軸で規定される面と平行な面内において、第2壁部58Aは、第1壁部57Aよりも厚い。例えば、第2壁部58Aの第2方向Xの長さは、第1壁部57Aの第2方向Xの長さよりも長い。
【0046】
第1保持装置55Aを構成する第1基台56A、第1壁部57A、及び第2壁部58Aは、セラミックス等により一体に形成される。
図9に示すように、第1保持装置55Aの第1基台56Aは、保持フレーム54に移動可能に支持される。
前記吸引装置Vac1を動作させると、排気孔56cA、第1開口56bAを介して、第1基台56Aとウエハ200との間に位置する気体を吸引可能である。
【0047】
図9に示すように、第2保持装置55Bは、第1保持装置55Aと同様に構成される。第2保持装置55Bは、第1基台56Aと同様の第2基台56Bと、第1壁部57Aと同様に設けられた第3壁部57Bと、第2壁部58Aと同様に設けられた第4壁部58Bと、を備える。
例えば、第2基台56Bは平板状であり、水平面に沿って配置される。第2基台56Bの上面である第4面56aBには、第2開口56bBが形成される。
第2基台56Bには、図示しない排気孔が形成される。
【0048】
第3壁部57Bは、環状に形成される。第3壁部57Bで囲まれた領域が長円形状となるように第3壁部57Bが配置されている。第3壁部57Bは、第2開口56bBを囲うように第4面56aBに設けられる。第3壁部57Bは、第2基台66Aよりも第1側Z1に突出する。
【0049】
図9に示すように、第2開口56bBは、第2壁部58Aで囲まれた領域における長軸方向(Y軸方向)の中間部に形成される。第2開口56bBのY軸方向の径は、図9に示すように、第2開口56bBのX軸方向(第2方向)の径とほぼ同じであってもよいし、第2開口56bBのX軸方向(第2方向)の径よりも長くてもよい。
第4壁部58Bは、第2開口56bBに対して第3壁部57Bよりも外側に設けられる。第4壁部58Bは、第4面56aBにおける第3壁部57Bよりも、第2開口56bBの径方向の外側に設けられる。第4壁部58Bは、第3壁部57Bを囲むように設けられる。第4壁部58Bは、第4面56aBから第1側Z1に突出する。第4壁部58Bの内側側面は、第3壁部57Bの外側側面に、第3壁部57Bの全周にわたって接触する。
【0050】
第4壁部58Bの第1側Z1の先端(上面)の高さは、第3壁部57Bの第1側Z1の先端(上面)の高さよりも低い。すなわち、第4壁部58Bの第1側Z1の先端は、第3壁部57Bの第1側Z1の先端よりも第2側Z2に位置する。
なお、第3壁部57Bと第4壁部58Bとの高さの差は、それぞれ数百μm(マイクロメートル)~数千μmである。例えばそれぞれの高さの差は300μm~1000μmであってもよい。
X軸とY軸で規定される面と平行な面内において、第4壁部58Bは、第3壁部57Bよりも厚い。例えば、第4壁部58Bの第2方向X(X軸方向)の長さは、第3壁部57Bの第2方向Xの長さよりも長い。
【0051】
第2保持装置55Bは、第1保持装置55Aと同様の材料で形成される。
図9に示すように、第2保持装置55Bの第2基台56Bは、保持フレーム54に移動可能に支持される。
第2開口56bBを介して、第2基台56Bとウエハ200との間に位置する気体を吸引可能である。
なお、この例では、壁部(58A、58B)は、壁部(57A、57B)の全周を囲むように連続的に形成されているが、壁部(57A、57B)を囲むように断続的に形成されてもよいし、壁部(57A、57B)の周囲の一部のみ(例えば、第1壁部57Aの+X軸方向側のみ、第3壁部57Bの―X軸方向側のみ)に設けてよい。
【0052】
図9に示すように、第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第3面56aA及び第4面56aBとそれぞれ垂直な第2軸O2に対して対称的な形状である。なお、第2軸O2は、第3面56aA又は第4面56aBと垂直であればよい。
言い換えると、第1保持装置55A及び第2保持装置55Bが対向する対向方向に直交する基準面に対して、第1保持装置55A及び第2保持装置55Bは、基準面に対して面対称である。
さらに言い換えると、第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第2軸O2に対して対称的な位置に配置される。第1保持装置55A及び第2保持装置55Bは、ウエハ200を挟んで対向するように配置される。なお、この例において、第2軸〇2は、Z軸と平行である。
【0053】
なお、第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第3面56aA又は第4面56aBと平行な軸に対して対称的な形状であってもよい。言い換えれば、第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第3面56aA又は第4面56aBと平行な軸に対して対称的な位置に配されてもよい。なお、第3面56aA又は第4面56aBと平行な軸は、上記第2軸〇2を通り、かつY軸と平行な軸である。
【0054】
図9に示すように、第1保持装置55Aは、ウエハ200の外周部202の一部を保持する。第2保持装置55Bは、ウエハ200の外周部202における前記一部とは異なる部分を保持する。
【0055】
なお、図12に示すように、第1開口56bAの径方向において、第1基台56Aの外側の端、及び第2壁部58Aの外側の端は、互いに同等の位置に配置されてもよい。同様に、X軸とY軸で規定される面内において、第2基台56Bの外側の端と第4壁部58Bの外側の端が、互いに同じ位置に形成されてもよい。
また、ここまでは、搬送ロボット17の保持装置55A、55Bについて説明したが、搬送ロボット19、ロード・ロボット20、アンロード・ロボット21の少なくとも一つが、保持装置55A、55Bを備えていてもよい。
【0056】
次に、以上のように構成された露光システム1の動作について、搬送システム15に重点をおいて説明する。
塗布装置11により感光剤が塗布された露光前のウエハ200が、インターフェース装置50を介してコータ・デベロッパ10から搬送システム15に搬送される。その後で、ウエハ200は、測定装置16において、形状(厚さt、反り量w等)が測定される。
【0057】
測定装置16でのウエハ200の測定が終了すると、搬送ロボット17がウエハ200を保持し、測定装置16からウエハ200を搬出する。例えば、搬送ロボット17の保持装置55A,55Bによりウエハ200が保持される際に、図11に示すように、ウエハ200がパラボラ形に反っていると仮定する。
【0058】
第1壁部57Aの外側に、第2壁部58Aが設けられている。このため、吸引装置を動作させると、第2壁部58Aが設けられない場合に比べて、第1壁部57Aの周囲において、第1基台56A(第2壁部58A)とウエハ200との距離が比較的狭くなり、これらの間を通して、気体が第1壁部57A内に流れ込み難くなる。これにより、第1壁部57Aで囲まれた領域(空間)の真空度が下がりやすく、第1保持装置55Aの吸引力(ウエハ保持力)を高めることができる。従って、図11中に二点鎖線L1で示すように、ウエハ200の外周部202の一部が、第1保持装置55Aの第1壁部57Aにより保持される。同様にして、ウエハ200の外周部202における前記一部とは異なる部分が、第2保持装置55Bの第3壁部57Bにより保持される。
【0059】
ここで、図13を用いて、従来の保持装置55Cについて説明する。保持装置55Cは、第1保持装置55Aと異なり第2壁部58Aを備えない。
このため、第1壁部57Aの外側における第1基台56Aとウエハ200との距離が比較的広くなり、これらの間を通して、気体が第1壁部57A内に流れ込み易くなる。従って、ウエハ200の外周部202が、保持装置55Cの第1壁部57Aにより保持され難い。
【0060】
搬送ロボット17が、ウエハ200を所定位置まで移動し、吸引装置Vac1の動作を停止させると、保持装置55A,55Bによるウエハ200の保持が解除される。ウエハ200は、搬送ロボット17からバッファ18に移動される。
図5中において矢印A6で示すように、搬送ロボット19は、露光前のウエハ200をバッファ18から取り出し、計測ステーション45のローディング装置46に受け渡す。ローディング装置46は、ウエハ200をウエハステージ47に受け渡す。計測ステーション45は、マーク検出装置を用いたウエハ200のアライメントマークの検出など、ウエハステージ47に保持されたウエハ200の計測処理を行う。
計測処理後のウエハ200は、ウエハステージ47からアンローディング装置48に移動され、アンローディング装置48からウエハ200を受け取った搬送ロボット19により計測ステーション45から搬出される。
【0061】
搬送ロボット19は、計測ステーション45から搬出されたウエハ200をバッファ18に受け渡す。
ロード・ロボット20は、バッファ18から、露光装置35のロードスライダ38にウエハ200を受け渡し、ロードスライダ38からウエハ200がウエハステージ39に搬送される。
ウエハステージ39において、エネルギビームでウエハ200を露光する。
図5中において白抜きの矢印A7で示すように、アンロードスライダ40は、露光されたウエハ200をウエハステージ39から搬出する。
【0062】
搬送システム15のアンロード・ロボット21は、ウエハ200を受け取り、バッファ18に受け渡す。
搬送ロボット17は、露光後のウエハ200を測定装置16に移動し、露光後のウエハ200が搬送システム15(露光システム1)から搬出される。なお、搬送ロボット17が測定装置16とは異なる位置に配置されたテーブルにウエハ200を移動し、そのテーブルから露光後のウエハ200が搬出されてもよい。
露光後のウエハ200は、インターフェース装置50を介して、コータ・デベロッパ10の現像装置12に送られる。現像装置12は、ウエハ200を現像する。現像されたウエハ200は、コータ・デベロッパ10から搬出される。
以上の工程により、半導体デバイス製造工程におけるウエハ200の露光処理、及び露光後のウエハ200現像処理が終了する。
【0063】
なお、本実施形態の露光方法は、ウエハ200を露光するための方法である。この露光方法は、搬送システム15によって、露光装置35に搬送されたウエハ200にエネルギビームを照射することにより、ウエハ200を露光することを含む。
【0064】
以上説明したように、本実施形態の第1保持装置55Aでは、第2壁部58Aの第1方向Zの先端の高さは、第1壁部57Aの第1方向Zの先端の高さよりも低い。このため、第1保持装置55Aに第2壁部58Aが設けられない場合に比べて、第1壁部57Aの外側においてウエハ200との距離が比較的狭くなり、第1壁部57Aの外側を通して、気体が第1壁部57A内に流れ込み難くなる。従って、ウエハ200の外周部202を、第1壁部57Aで吸引により確実に保持することができる。
なお、第1保持装置55Aは、ウエハ200の中心部201を保持してもよい。
【0065】
第2壁部58Aの第2方向Xの長さが、第1壁部57Aの第2方向Xの長さよりも長い場合がある。この場合には、第2壁部58Aとウエハ200との間の気体がより流れ難くなり、ウエハ200の外周部202を、第1壁部57Aで吸引により、さらに確実に保持することができる。
第1壁部57Aで囲まれた領域が長円形状となるように第1壁部が配置されており、第1開口56bAは第1壁部57Aにおける長軸方向の中間部に形成されている。このため、第1開口56bAが第1壁部57Aにおける長軸方向の端部に形成されている場合に比べて、第1壁部57A内を流れる気体の圧力損失を低減させることができる。
【0066】
第1壁部57Aの長軸方向における第1開口56bAの径は、第1壁部57Aの短軸方向における第1開口56bAの径よりも長い場合がある。この場合には、第1開口56bAが、長円形状である第1壁部57Aに沿った形状となり、第1壁部57A内に第1開口56bAを効率的に配置することができる。
第1壁部57Aの少なくとも一部は、ウエハ200に接触する。従って、ウエハ200の外周部202を、第1壁部57Aで吸引により保持することができる。
【0067】
また、本実施形態の搬送システム15は、第1保持装置55Aと第2保持装置55Bとを含む。第2保持装置55Bでは、第4壁部58Bの第1方向Zの先端の高さは、第3壁部57Bの第1方向Zの先端の高さよりも低い。このため、第2保持装置55Bに第4壁部58Bが設けられない場合に比べて、第3壁部57Bの外側においてウエハ200との距離が比較的狭くなり、第3壁部57Bの外側を通して、気体が第3壁部57B内に流れ込み難くなる。従って、ウエハ200の外周部202を、第3壁部57Bで吸引により確実に保持することができる。
さらに、第2保持装置55Bによっても、ウエハ200の外周部202を、第3壁部57Bで吸引により確実に保持することができる。
【0068】
第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第2軸O2に対して対称的な形状である。これにより、ウエハ200における複数の部分を、第1保持装置55A及び第2保持装置55Bで保持することができる。
第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第2軸O2に対して対称的な位置に配置される。従って、ウエハ200における複数の部分を、第1保持装置55A及び第2保持装置55Bで保持することができる。
【0069】
また、本実施形態の測定装置16は、第1測定部28と、第2測定部29a~29dと、を備える。このため、保持装置26によりウエハ200を保持した状態で、第1測定部28により第2位置204aにおける厚さ方向D3の位置を測定することができる。さらに、第2測定部29a~29dにより、ウエハ200の第1面203において、ウエハ200の径方向において第2位置204aよりも外周側の第3位置203bにおける厚さ方向D3の位置を測定することができる。
【0070】
測定装置16は、移動部27を備える。これにより、ウエハ200を第1軸O1回りに回転させることができる。
一般的に、反りのあるウエハにおいて、径方向の外側に向かうに従い、厚さ方向の変位量(反り量、変形量、たわみ量と呼んでもよい)が多くなる傾向があるが、第2測定部29c、29dを用いてウエハ200の外周部202の変位を、精度良く測定することができる。
ウエハ200の反りを考慮して、保持装置55A,55Bは、厚さ方向の変位量が比較的少ない、ウエハ200の中心部201側を保持してもよい。
【0071】
第1位置203aと第2位置204aは第1軸O1上に位置し、第2位置204aは第2面204に位置する。このため、第1測定部28により、ウエハ200の回転中心である第1軸O1上の第2面204(例えば、中心を含む領域)における厚さ方向D3の位置を測定することができる。
【0072】
制御装置CONTは、基準ウエハ210の第1測定部28による測定結果と、ウエハ200の第1測定部28による測定結果に基づいて、ウエハ200の厚さを測定する。制御装置CONTは、基準ウエハ210の第1測定部28及び第2測定部29a~29dによる測定結果と、ウエハ200の第1測定部28及び第2測定部29a~29dによる測定結果に基づいて、ウエハ200の反り量を測定する。このように、基準ウエハ210を用いることにより、ウエハ200の厚さ及び反り量を容易に測定することができる。
なお、基準ウエハ210を測定せずに、基準ウエハ210の厚さなどの情報を制御装置CONTが保持しておき、この情報と、測定装置16によるウエハ200の測定結果とに基づいてウエハ200の形状(厚さ、反り量)を求めてもよい。
【0073】
第1測定部28は、静電容量センサを含む。このため、第2位置204aにおける厚さ方向D3の位置を正確に測定することができる。
第2測定部29a~29dは、静電容量センサを含む。従って、第3位置203bにおける厚さ方向D3の位置を正確に測定することができる。
【0074】
第1測定部28は、第2面204の第2位置204aを測定可能であり、第2測定部29a~29dは、第1面203の第3位置203bを測定可能である。両測定部28,29a~29dにより、ウエハ200の厚さ方向D3の両側の位置を測定することができる。
また、本実施形態の露光システム1は、搬送システム15と、露光装置35と、を備える。これにより、ウエハ200の外周部202を、壁部57A,57Bで吸引により確実に保持することができる搬送システム15を用いて、露光システムを構成することができる。
【0075】
また、本実施形態の露光方法は、搬送システム15によって搬送されたウエハ200にエネルギビームを照射することにより、ウエハ200を露光することを含む。本実施形態の露光方法によれば、ウエハ200の反り量などの変形が大きくても、ウエハ200を確実に保持して搬送し、搬送されたウエハ200をエネルギビームで露光することができる。
【0076】
なお、測定装置16において測定したウエハ200の反り量wが、予め定められた反り量閾値以上である場合には、ウエハ200をインターフェース装置50に戻し(リジェクトし)てもよいし、搬送ロボット17とロード・ロボット20を用いて、露光装置35に搬送せずに、キャリア31に搬送してもよい(リジェクトしてもよい)。なお、反り量閾値は、ウエハ200の厚さ等に基づいて変化させてもよい。この場合、閾値を決めるウエハ200の厚さは、測定装置16の測定結果を用いてもよいし、露光システム1を管理するホストコンピュータなどから予め受け取ったウエハ200の厚さ情報を用いていもよい。
図14に示すように、例えば、ウエハ200の厚さが厚くなるのに従い漸次、反り量閾値が小さくなってもよい。
【0077】
なお、測定装置16によるウエハ200の形状測定(反り量測定など)は、露光システム1に搬入される、すべてウエハ200に実施しなくてもよい。例えば、半導体デバイス製造工程では、所定枚数(例えば、25枚)のウエハ200を1ロットとして製造管理されることが多いので、1つのロット内の一部(1枚または複数枚)のウエハ200だけ、測定装置16で形状測定を行い、そのロット内の残りのウエハ200の形状は、その一部のウエハ200の測定結果を用いてもよい。
【0078】
なお、第2壁部58Aおよび第4壁部58Bの第2方向Xの長さは、それぞれ第1壁部57Aおよび第3壁部57Bの第2方向Xの長さ以下でもよい。
第1開口56bAおよび第2開口56bBは、それぞれ第1壁部57Aおよび第3壁部57Bにおける長軸方向の端部に形成されていてもよい。第1壁部57Aで囲まれる領域および第3壁部57Bで囲まれる領域は、それぞれ円形状、多角形状等でもよい。
第1壁部57Aの長軸方向における第1開口56bAの径、および第3壁部57Bの長軸方向における第2開口56bBの径は、それぞれ第1壁部57Aの短軸方向および第3壁部57Bの短軸方向の径以下でもよい。
第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第2軸O2に対して非対称的な形状であってもよい。すなわち、第1保持装置55Aと第2保持装置55Bは、第2軸O2に対して非対称的な位置に配置されてもよい。
【0079】
測定装置16は、フレーム24,25、および移動部27を備えなくてもよい。
第1位置203aと第2位置204aは、第1軸O1上に位置しなくてもよい。第2位置204aは、第1面203に位置してもよい。
【0080】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図15及び図16を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略する。
本実施形態の露光システム1の搬送システム15Aは、図15及び図16に示すように、測定装置16に替えて測定装置75を備えている点で、第1実施形態と異なる。第2実施形態においても制御装置CONTが測定装置75を制御する。
【0081】
測定装置75も、ウエハの形状に関する情報を取得可能である。測定装置75は、保持装置70は、第1保持部71と、移動部72と、第1測定部76と、複数の第2測定部77a,77b,77c,77dと、を有する。
例えば、第1保持部71は、吸着等によりウエハ200を保持する。第1保持部71は露光前のウエハ200の第1面203を保持する。より詳しく説明すると、第1保持部71は、第1面203の中心を含む中心領域203dを保持する。
移動部72は、第1保持部71を、ウエハ200の第1面203と交差する第1軸O4回りに回転させる。移動部72により第1保持部71を回転させることで、ウエハ200をZ軸と平行な第1軸O4回りに回転させる。移動部72は、第1フレーム73に固定される。
【0082】
第1測定部76は、第1測定領域204cを有する。第1測定領域204cは、ウエハ200において第1測定部76が測定する領域である。第1測定部76は、ウエハ200の第2面204においてZ軸と平行な厚さ方向(第1方向)D3の位置を測定可能である。第1測定部76は、第1測定領域204cにおいて第2面204のZ軸と平行な厚さ方向D3の位置を測定可能である。
中心領域203dと第1測定領域204cは、第1軸O4上に位置する。すなわち、第1軸O4は中心領域203d内を通過する。第1軸O4は、第1測定領域204c内を通過する。
第1測定部76は、第2フレーム79に固定される。前記第1フレーム73及び第2フレーム79は、互いに対向するように、Z軸方向に離れて配置される。
なお、第1測定部76は、第1測定領域204cとは異なる測定領域を有してもよい。
【0083】
図15に示すように、第2測定部77a~77dは、第2測定部77a,77b,77c,77dの順で、ウエハ200の径方向の外側に向かうように配置される。第2測定部77a~77dは、X軸に沿って、ウエハ200と接触しないように第1フレーム73に固定される。なお、第2測定部77a~77dは、X軸に沿って配置せずに、第1軸〇4周りの異なる位置に配置されてもよい。
図15及び図16に示すように、第2測定部77a~77dは、それぞれ第2測定領域203eを有する。複数の第2測定領域203eは、第1面203に位置する。複数の第2測定領域203eは、ウエハ200において第2測定部77a~77dが測定する領域である。第2測定部77a~77dのそれぞれは、第2測定領域203eにおいて第1面203の厚さ方向D3(Z軸方向)における位置を測定可能である。
複数の第2測定領域203eは、第1測定領域204cとは異なる領域である。複数の第2測定領域203eと第1軸O4との距離は、互いに異なる。
【0084】
以下では、複数の第2測定領域203eのうち、第2測定部77c,77d(複数の第2測定領域203eの一部)に対応する2つの第2測定領域203eを含む領域を、外側測定領域203e1と言う。複数の第2測定領域203eのうち、第2測定部77a,77b(複数の第2測定領域203eの残部)に対応する2つの第2測定領域203eを含む領域、内側測定領域203e2と言う。
内側測定領域203e2は、外側測定領域203e1よりもウエハ200の径方向内側に、第1軸O4の近くに配置されている。
【0085】
例えば、ウエハ200が300mmの直径を有している場合、X軸とY軸とで規定される面内において第1軸〇4から75mmの円形領域を内側測定領域203e2、その外側の円環上の領域を外側測定領域203e1と規定してもよい。図15図16の例では、外側測定領域203e1に含まれる2つの第2測定領域203eの間隔が、内側測定領域203e2に含まれる2つの第2測定領域203eの間隔よりも狭い。すなわち、第1軸〇4から第2測定部77cまでの距離と、第1軸〇4から第2測定部77dまでの距離との差が、第1軸〇4から第2測定部77aまでの距離と、第1軸〇4から第2測定部77dまでの距離との差が小さい。
【0086】
移動部72を用いて第1軸O4回りにウエハ200を回転させることにより、ウエハ200の複数の回転位置において、第2測定部77a~77dのそれぞれが厚さ方向D3の位置を測定可能である。
なお、第2測定部77a~77dは、ウエハ200の第2面204において厚さ方向D3の位置を測定可能であってもよい。すなわち、第2測定部77a~77dの少なくとも一つは、第2フレーム79に設けられてもよい。測定装置75が含む第2測定部の数は、1つから3つ、5つ以上のいずれでもよい。
また、外側測定領域203e1に含まれる第2測定部の数が、内側測定領域203e2に含まれる第2測定部の数が多くてもよい。
また、第1測定部76及び第2測定部77a~77dは静電容量センサであってもよいし、誘導型センサ等でもよいし、受光部を含む光学センサであってもよい。また第1測定部76と第2測定部77a~77dとが、異なる種類センサであってもよい。
【0087】
第1実施形態と同様に、測定装置75は、露光前のウエハ200の形状を測定する。制御装置CONTは、第1測定部76による測定結果及び第2測定部77a~77dによる測定結果に基づいて、搬送システム15の搬送ロボットを使ってウエハ200を露光装置35へ向けて搬送するか否かを判断してもよい。
【0088】
例えば、測定結果は、ウエハ200の反り量である。制御装置CONTのメモリには、予め定められた反り量閾値が記憶される。
例えば、制御装置CONTは、測定結果による反り量が反り量閾値未満の場合には、搬送システム15からウエハ200を露光装置へ向けて搬送すると判断する。制御装置CONTは、測定結果による反り量が反り量閾値以上の場合には、搬送システム15によってウエハ200を露光装置35へ向けて搬送しないと判断する。搬送しないと判断されたウエハ200は、インターフェース装置50に戻してもよいし、搬送ロボット17、ロード・ロボット20を使ってキャリア31に移動してもよい。
【0089】
以上説明したように、本実施形態の露光システム1では、測定装置75の保持装置70の第1保持部71により、ウエハ200の第1面203を保持する。測定装置75の第1測定部76により、第2面204の第1測定領域204cにおける厚さ方向D3の位置を測定する。測定装置75の第2測定部77a~77dにより、第1面203の第2測定領域203eにおける厚さ方向D3の位置を測定する。そして、制御装置CONTは、これらの第1測定部76による測定結果及び第2測定部77a~77dによる測定結果に基づいて、搬送システム15によってウエハ200を露光装置へ向けて搬送するか否かを判断することができる。
【0090】
保持装置70は移動部72を有し、移動部72により第1保持部71を回転させることでウエハ200を第1軸O4回りに回転させる。従って、保持装置70が有する移動部72により、ウエハ200を第1軸O4回りに回転させることができる。
一般的に、反りのあるウエハにおいて、径方向の外側に向かうに従い、厚さ方向の変位量が多くなる。外側測定領域203e1の間隔が、内側測定領域203e2の間隔よりも狭くなるように、第2測定部77a~77dが配置されている。このため、変位量が多いウエハ200の外周部202の変位を、精度良く測定することができる。
【0091】
第1保持部71は第1面203の中心領域203dを保持し、中心領域203dと第1測定領域204cは第1軸O4上に位置する。そして、複数の第2測定領域203eは第1面203に位置する。
第1保持部71により、中心領域203dを保持する。この状態で、第1軸O4上に位置する第1測定領域204cを第1測定部76により測定することで、第1軸O4上において、ウエハ200の保持と第1測定領域204cによる測定とを同時に行うことができる。第2測定部77a~77dにより、ウエハ200を保持する第1面203側から、ウエハ200を測定することができる。
【0092】
第1測定部76は、第1測定領域204cにおいて第2面204の厚さ方向D3の位置を測定可能であり、第2測定部77a~77dは第2測定領域203eにおいて第1面203の厚さ方向D3における位置を測定可能である。これにより、ウエハ200の厚さ方向D3の両側の面203,204において、厚さ方向D3における位置を測定することができる。
【0093】
なお、制御装置CONTは、前記基準ウエハ210の第1測定部76による測定結果と、ウエハ200の第1測定部76による測定結果に基づいて、ウエハ200の厚さを測定してもよい。そして、基準ウエハ210の第1測定部76及び第2測定部77a~77dによる測定結果と、ウエハ200の第1測定部76及び第2測定部77a~77dによる測定結果に基づいて、ウエハ200の反り量を測定してもよい。
この場合、基準ウエハ210を用いることにより、これらウエハ200の厚さ及び反り量を容易に測定することができる。なお、第1実施形態で述べたように基準ウエハ210を測定しなくてもよい。
【0094】
なお、保持装置70は、移動部72を有さなくてもよい。
第1保持部71は、ウエハ200の外周部202を保持してもよい。
【0095】
なお、上述の各実施形態および変形例において、測定装置(16,75)は、カメラを用いてウエハ200の反り形状を測定する3次元形状測定装置であってもよい。
また、上述の各実施形態および変形例において、制御装置CONTは、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、搬送システム(15、15A)および露光装置35の少なくとも一方の動作を制御してもよい。例えば、測定結果に基づいて、ロボット17,19,20,21、スライダ38,40、可動ピン39bの少なくとも一つを制御しても良い。
【0096】
以下、ロボット17,19,20,21、スライダ38,40、可動ピン39b、ローディング装置46、アンローディング装置48のそれぞれを搬送装置と呼んでもよい。
例えば、測定結果に基づいて、複数の搬送装置の少なくとも一つの、ウエハ200を搬送する速度又は加速度又は両方を制御してもよい。例えば、測定結果としてのウエハ200の反り量が閾値よりも大きい場合には、ウエハ搬送速度又はウエハ搬送加速度又は両方を、反り量が閾値よりも小さいウエハ200を搬送する場合に比べて小さくしてもよい。
このようにすることにより、例えば、ウエハ200の搬送中に、ウエハ200が搬送装置から落下したり、搬送装置上でウエハ200がずれたりすることを抑制できる。
【0097】
前記各実施形態及び変形例において、複数の搬送装置の少なくとも一つは、各保持装置のウエハ保持面の水平面に対する傾きを調整可能に構成してもよい。例えば、ウエハ保持面は、第1壁部57Aの上面と第3壁部57Bの上面の少なくとも一方を含む。この場合、制御装置CONTは、測定装置(16、75)による測定結果に基づいて、複数の搬送装置のうちの少なくとも一つのウエハ保持面の傾きを調整してもよい。なお、第1壁部57Aの上面の傾きと第3壁部57Bの上面の傾きを、測定結果に別々に制御できるようにしてもよい。
このようにすることにより、ウエハ200の形状に合わせてウエハ保持面の傾きが調整され、ウエハ200を確実に保持することができる。
【0098】
前記各実施形態及び変形例おいて、制御装置CONTは、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、露光システム1内におけるウエハ200の搬送経路を制御してもよい。例えば、制御装置CONTは、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、ウエハ200が露光装置35へ向けて搬送されないように制御してもよい。例えば、測定結果としてのウエハ200反り量が閾値以上の場合等に、インターフェース装置50にウエハ200を戻したり、キャリア31へウエハ200を移動してもよい。このようにすることで、例えば、ウエハステージ39で適切に保持できない、露光不可能なウエハ200が露光装置35に搬入されることを防止できる。
【0099】
前記各実施形態及び変形例において、制御装置CONTは、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、複数の搬送装置のうちの少なくとも一つの、ウエハ200に与えるスクイズ力を制御してもよい。ここで言うスクイズ力とは、ウエハ200を吸着等により保持する力のことを意味する。より詳しく説明すると、スクイズ力とは、ウエハの下降時にウエハとウエハホルダ間に発するスクイズフィルム力のことを意味する。
一般的に、ウエハの中心からステージに接触すると、ウエハにしわがよらずにウエハが置かれることが知られている。したがって、平坦よりもやや下方に向かって凸の形状でステージにウエハをおくことが、理想的なウエハの載き方になる。
【0100】
スクイズフィルム力は速度の関数なので、ウエハ200の速度を変えることでスクイズ力を変えることができる。速度(スクイズフィルム力)をウエハ200の形状に応じて変えることで、ウエハ200を最適な形でウェハホルダに置くことができると考えられる。
ウエハステージ39が有する複数の可動ピン39bでウエハ200を吸引保持しつつ速い速度で下降させると、遅い速度で下降させた場合に比べて、ウエハ200をの下面端側に上に向かう強い力が働く。ウエハステージ39が保持しているウエハ200の形状が下方に向かって凸の場合に比べて、上方に向かって凸の場合は、ウエハ200を高速で下降させることで、ウエハ200を下方に向かって凸の形状に調整します。速度が遅いと、ウエハ200が上方に向かって凸のままになる。
【0101】
なお、計測ステーション45において、ローディング装置46からウエハステージ47にウエハ200を載せる場合も、スクイズ力を調整することにより、最適な形状でウエハ200をウエハステージ47のウエハホルダに載置することできる。
【0102】
測定装置(16、75)による測定結果に基づいて、スクイズ力を制御することにより、例えば、最適な形状でウエハ200をウエハステージ(39,47)のホルダに載置することができ、ウエハ200を所望形状(例えば、ほぼ平坦状)で、ウエハステージ(39,47)に保持することができる。なお、測定装置(16、75)による測定結果に基づいて、スクイズ力を制御することは、測定装置(16、75)による測定結果に基づいて、複数の搬送装置のうちの少なくとも一つを制御することであってもよい。
【0103】
前記各実施形態及び変形例おいて、複数の搬送装置の少なくとも一つは、ウエハ200を吸引保持する吸引装置(例えばVac1)を含んでもよい。この場合、制御装置CONTは、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、吸引装置を備える少なくとも一つの搬送装置の、吸引装置による吸引力を制御してもよい。
このようにすることにより、例えば、搬送装置からウエハ200が落下したり、搬送装置上でウエハ200が位置ずれしたり、ウエハ200の形状を調整したりすることができる。
【0104】
前記各実施形態及び変形例において、露光システム1の搬送システム(15、15A)は、温調装置を備えていてもよい。この温調装置は、露光装置35に搬送されるウエハ200の温度を調整する。露光システム1が温調装置を備えている場合、制御装置CONTは、測定装置(16,75)の測定結果に基づいて、温調装置によるウエハ200の温度調整を制御してもよい。
例えば、制御装置CONTは、測定装置(16、75)による測定結果に基づいて、温調装置がウエハ200を加熱する時間、又は、ウエハ200を冷却する時間を制御してもよい。
【0105】
また、温調装置がウエハ200を吸引保持するための吸引装置を含んでいる場合には、制御装置CONTは、測定装置(16、75)による測定結果に基づいて、温調装置の吸引装置による吸引力を制御してもよい。
また、温調装置が、保持されたウエハ200を回転させる回転装置を含んでいる場合には、制御装置CONTは、測定装置(16、75)による測定結果に基づいて、温調装置の回転装置によるウエハ200の回転速度、又は回転加速度、又は両方を制御してもよい。
このようにすることにより、ウエハ200が適正温度に調整される。また適正温度に調整されたウエハ200を露光装置35に搬送することができる。
【0106】
前記各実施形態及び各変形例において、露光システム1の搬送システム(15、15A)が、ウエハ200を回転させる回転装置を備えていてもよい。
搬送システム(15、15A)が回転装置を備えている場合、制御装置CONTは、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、回転装置によるウエハ200の回転速度、又は、回転の加速度、又は両方を制御してもよい。
このようにすることにより、回転装置からウエハ200が落下したり、回転装置上でウエハ200が位置ずれしたりすることが抑制できる。
【0107】
なお、前記各実施形態及び各変形例において、測定装置(16,75)は、移動部(27、72)を備えているが、測定装置(16,75)の測定結果に基づいて、移動部(27,72)によるウエハ200の回転を制御してもよい。例えば、移動部(27,72)によりウエハ200を回転させる前に、第1測定部(28、76)と第2測定部(29a~29d、77a~77d)を用いてウエハ200の形状(反り量など)を測定し、その測定結果に基づいて、移動部(27,72)によるウエハ200の回転を制御してもよい。
【0108】
前記各実施形態及び各変形例において、露光装置35では、ウエハ200に照射されるエネルギビームの焦点位置とウエハ200の表面(204)との位置関係を調整するフォーカス調整が行われる。
制御装置CONTは、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、露光装置35のフォーカス調整を制御してもよい。例えば、測定装置(16、75)の測定結果に基づいて、露光装置35のフォーカス調整をフィードフォワード制御してもよい。
このようにすることにより、露光装置35において、エネルギビームの焦点位置とウエハ200の表面とを適切に位置合わせした状態で、エネルギビームをウエハ200に照射することができる。
【0109】
前記各実施形態及び各変形例において、制御装置CONTは、測定装置(16,75)の測定結果に関する情報を、露光システム1を管理するホストコンピュータに転送してもよい。
このようにすることで、例えば、測定装置(16、75)の測定結果に関する情報を、ホストコンピュータを介して、コータ・デベロッパ10、他の露光システム、露光システムとは異なる半導体製造装置などと共有することができる。
【0110】
前記各実施形態及び各変形例において、制御装置CONTは、測定装置(16,75)の測定結果に関する情報を、露光システム1のログデータとして記録してもよい。
このようにすることで、例えば、露光システム1のオペレータは、ログデータにアクセスすることにより、露光システム1が実行した処理及び露光システムが実行しなかった処理等を認識することができる。
【0111】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図17を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図17に示すように、本実施形態の露光システム1は、搬送システム15に替えて搬送システム15Bを備え、搬送システム15Bは、第3保持装置85Aと、第4保持装置85Bと、を備える点で、搬送システム15と異なる。
【0112】
本実施形態においては、搬送ロボット17、搬送ロボット19、ロード・ロボット20、アンロード・ロボット21が、第3保持装置85A、第4保持装置85Bを備えている。なお、搬送ロボット17、搬送ロボット19、ロード・ロボット20、アンロード・ロボット21の一部(一つまたは複数)が、第3保持装置85A、第4保持装置85B以外の保持装置(例えば、第1保持装置55A、第2保持装置55B)を備えていてもよい。
第3保持装置85Aは、第3開口86aAと、第5壁部87Aと、複数の第1突部88Aと、を備える。
【0113】
例えば、第3開口86aAは、第1基台86Aに形成される。第1基台86Aは平板状であり、水平面に沿って配置される。第3開口86aAは、第1基台86Aの上面である第5面86bAに形成される。第1基台86Aには、第3開口86aAの底部に排気孔86cAが形成される。排気孔86cAの一方の端は、第3開口86aAである。排気孔86cAの他方の端は、吸引装置Vac2に接続される。
この吸引装置Vac2を動作させると、排気孔86cAを介して第3開口86aA内の気体を吸引可能である。
【0114】
第5壁部87Aは、環状に形成される。より詳しく説明すると、X軸とY軸で規定される面と平行な面内において、第5壁部87Aで囲まれた領域が長円形状となるように第5壁部87Aは配置されている。第5壁部87Aは、第3開口86aAを囲うように第5面86bAに設けられる。第5壁部87Aは、第1基台86Aよりも、第5面86bAと交差する第1方向Zにおける第1側Z1に突出する。すなわちZ1方向に突出する。ここで、第5面86bAに平行な方向の1つを、第2方向X(X軸方向)と規定する。第5壁部87Aの少なくとも一部は、ウエハ200に接触する。
第3開口86aAは、第5壁部87Aで囲まれた領域における長軸方向(Y軸方向)の中間部に形成される。
【0115】
本実施形態においては、複数の第1突部88Aが、第5壁部87Aの周囲の突部領域R1に設けられる。複数の第1突部88Aは、第3開口86aAに対して第5壁部87Aよりも外側に設けられる。複数の第1突部88Aは、互いに間隔を空けて配置される。複数の第1突部88Aは、第5壁部87Aに沿って互いに間隔を空けて配置されている。複数の第1突部88Aは、第5壁部87Aから外側に離間して、第5壁部87Aを囲むように配置されている。
X軸とY軸で規定される面と平行な面内において、第5壁部87Aの壁は、複数の第1突部88Aのそれぞれよりも厚いが、突部領域R1の長さは、第5壁部87Aの厚さよりも長い。
【0116】
例えば、第5壁部87Aの第2方向Xの長さは、各第1突部88Aの第2方向Xの長さよりも長い。例えば、複数の第1突部88Aが配置される突部領域R1の第2方向Xの長さは、第5壁部87Aの第2方向Xの長さよりも長い。
なお、第3保持装置85が備える第1突部88Aの数は、1つでもよい。
第1突部88Aの第1側Z1の先端の高さ(Z1方向の高さ)は、第5壁部87Aの第1側Z1の先端の高さ(Z1方向の高さ)よりも低い。すなわち、第1突部88Aの第1側Z1の先端は、第5壁部87Aの第1側Z1の先端よりも、第1方向Zの第2側Z2に位置する。
【0117】
以上説明したように、本実施形態の第3保持装置85Aでは、第1突部88Aの第1方向Zの先端の高さは、第5壁部87Aの第1方向Zの先端の高さよりも低い。このため、第3保持装置85Aに第1突部88Aが設けられない場合に比べて、第5壁部87Aの外側においてウエハ200との距離が比較的狭くなり、第5壁部87Aの外側を通して、気体が第5壁部87A内に流れ込み難くなる。従って、例えば、第3開口86aAを介して気体を吸引した場合には、ウエハ200の外周部202を、第5壁部87Aで吸引により確実に保持することができる。
【0118】
複数の第1突部88Aは、第2方向Xに互いに間隔を空けて配置される。これにより、ウエハ200との距離が比較的狭くなり気体が流れ難くなる範囲を、第2方向Xに広く確保することができる。
突部領域R1の第2方向Xの長さは、第5壁部87Aの第2方向Xの長さよりも長い。このため、ウエハ200との距離が比較的狭くなり気体が流れ難くなる範囲を、第2方向Xに広く確保することができる。
【0119】
複数の第1突部88Aは、第5壁部87Aに沿って互いに間隔を空けて配置されている。従って、ウエハ200との距離が比較的狭くなり気体が流れ難くなる範囲を、第5壁部87Aに沿って広く確保することができる。
第5壁部87Aは長円形状であり、第3開口86aAは第5壁部87Aにおける長軸方向の中間部に形成される。このため、第3開口86aAが第5壁部87Aにおける長軸方向の端部に形成されている場合に比べて、第5壁部87A内を流れる気体の圧力損失を低減させることができる。
【0120】
第5壁部87Aの少なくとも一部は、ウエハ200に接触する。従って、ウエハ200の外周部202を、第5壁部87Aで吸引により保持することができる。
また、ここまでは、第3保持装置85Aについて説明したが、第4保持装置85Bも同様の構成である。
【0121】
第3保持装置85Aの第1突部88Aに対応する、第4保持装置85Bの第2突部88Bの第1方向Zの先端の高さは、第3保持装置85Aの第5壁部87Aに対応する、第4保持装置85Bの第6壁部87Bの第1方向Zの先端の高さよりも低い。このため第4保持装置85Bに複数の第2突部88Bが設けられない場合に比べて、第6壁部87Bの外側においてウエハ200との距離が比較的狭くなり、第3保持装置85Aの第3開口86aAに対応する、第4保持装置85Bの第4開口86aBを介して排気動作を行った場合に、第6壁部87Bの外側を通して、気体が第6壁部87B内に流れ込み難くなる。従って、第4保持装置85Bも、ウエハ200の外周部202を、第6壁部87Bで吸引により確実に保持することができる。
さらに、第3保持装置85Aによっても、ウエハ200の外周部202を、第5壁部87Aで吸引により確実に保持することができる。
【0122】
第3保持装置85Aと第4保持装置85Bは、第5面86bA又は第6面86bBと平行な軸に対して対称的な形状である。これにより、ウエハ200を挟んで第3保持装置85A及び第4保持装置85Bが対向するように配置することができる。
第3保持装置85Aと第4保持装置85Bは、第5面86bA又は第6面86bBと平行な軸に対して対称的な位置に配置される。従って、ウエハ200を挟んで第3保持装置85A及び第4保持装置85Bが対向するように配置することができる。
【0123】
なお、本実施形態おいて、複数の突部(88A、88B)は、壁部(87A、87B)の全周を囲むように連続的に形成されているが、複数の突部(88A、88B)の少なくとも一つは、壁部(87A、87B)を囲むように断続的に形成されてもよいし、複数の突部(88A、88B)の少なくとも一つは、壁部(87A、87B)の周囲の一部のみ(例えば、壁部(87A、87B)のX軸方向の一側のみ)に設けてよい。
また、壁部(87A、87B)と突部(88A、88B)との高さの差は、それぞれ数百μm(マイクロメートル)~数千μmであり、例えば300μm~1000μmであってもよい。
【0124】
なお、複数の第1突部88Aのそれぞれの高さは同じ高さで無くてもよい。例えば、第5壁部87Aから離れるにつれて、複数の第1突部88Aが徐々に低くなるようにしてもよい。
また、壁部(87A、87B)の第2方向X(X軸方向)の長さは、各突部(88A、88B)の第2方向Xの長さ以下でもよい。
また、複数の突部(88A,88B)が形成される突部領域の第2方向Xの長さは、壁部(87A、87B)の第2方向Xの長さ以下でもよい。
開口(86aA、86aB)は、壁部(87A、87B)における長軸方向(Y軸方向)の端部に形成されていてもよい。また、壁部(87A、87B)で囲まれた領域の形状は、円形状、多角形状等でもよい。
また、第3保持装置85Aと第4保持装置85Bは、平行な軸に対して非対称的な形状であってもよい。第3保持装置85Aと第4保持装置85Bは、軸に対して非対称的な位置に配置されてもよい。
【0125】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図18から図22を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図18に示すように、本実施形態の露光システム1は、搬送システム15に替えて、搬送システム15Cを備え、搬送システム15Cは、第5保持装置105Aと、第6保持装置105Bと、第7保持装置105Cと、を備える。本実施形態において、搬送ロボット17、搬送ロボット19、ロード・ロボット20、アンロード・ロボット21が、第5保持装置105A、第6保持装置105B、第7保持装置105Cを備えている。
【0126】
なお、搬送ロボット17、搬送ロボット19、ロード・ロボット20、アンロード・ロボット21の一部(一つまたは複数)が、第5保持装置105A、第6保持装置105B、第7保持装置105C以外の保持装置(例えば、保持装置55A、55B、あるいは保持装置85A、85B)を備えていてもよい。
図19、20に示すように、第5保持装置105Aは、基台106Aと、第7壁部107Aと、複数の第3突部108Aと、を備える。
【0127】
例えば、基台106Aは平板状であり、水平面に沿って配置され、X軸とY軸で規定される面と平行な第7面106aAを有している。基台106Aの上面である第7面106aAには、第5開口106bAが形成される。
基台106Aには、排気孔106cAが形成される。排気孔106cAの一方の端は、第5開口106bAである。排気孔106cAは、第7面106aAに沿って延びる。排気孔106cAの他方の端は、図示しない吸引装置に接続される。
【0128】
図20に示すように、第7壁部107Aは、環状に形成される。より詳しく説明すると、第7壁部107Aで囲まれる領域は、Y軸方向に長い長円形状である。第7壁部107Aは、第1円弧壁107aA及び第2円弧壁107bAと、一対の連結壁107cAと、を有する。第1円弧壁107aA及び第2円弧壁107bAは、第1方向Zから見たときに、基準点P3を中心とする円弧状にそれぞれ形成される。第1円弧壁107aA及び第2円弧壁107bAは、ウエハ200の周方向に互いに間隔を空けて配置される。
一対の連結壁107cAは、ウエハ200の外周部202に沿ってそれぞれ配置される。一対の連結壁107cAは、第1円弧壁107aA及び第2円弧壁107bAの端部同士を互いに連結する。
【0129】
第7壁部107Aは、第5開口106bAを囲うように第7面106aAに設けられる。第7壁部107Aは、基台106Aよりも、第7面106aAと交差する第1方向Z(Z軸方向)における第1側Z1(以下では、単に第1側Z1とも言う)に突出する。ここで、第7面106aAに対して平行な方向の1つを、第2方向X(X軸方向)と規定する。
Y軸方向における第5開口106bAの径は、X軸方向における第5開口106bAの径よりも長い。
【0130】
図19及び図20に示すように、複数の第3突部108Aは、第7壁部107A上(第7壁部107Aにおける第1側Z1の端面)に設けられる。第3突部108Aそれぞれの第1側Z1の先端の高さは、第7壁部107Aの第1側Z1の先端(第7壁部107Aの上面)の高さよりも高い。すなわち、第3突部108Aそれぞれの第1側Z1の先端は、Z軸方向において、第7壁部107Aの第1側Z1の先端よりも第1側Z1に位置する。
第7壁部107Aを形成する第1円弧壁107aA、第2円弧壁107bA、及び一対の連結壁107cAのそれぞれの上面は、幅を有しており、第3突部108Aのそれぞれは、第7壁部107Aの中央部に設けられる。第3突部108Aの幅は、第7壁部107Aの幅よりも狭い。すなわち、第7壁部107Aは、第3突部108Aよりも第2方向Xの両側にそれぞれ突出する。第3突部108Aの第1方向Zの長さは、第7壁部107Aの第1方向Zの長さよりも短い。
【0131】
複数の第3突部108Aは、第7壁部107Aに沿って互いに間隔を空けて配置される。複数の第3突部108Aは、第7壁部107Aの第1円弧壁107aA及び第2円弧壁107bAのみに設けられてもよい。複数の第3突部108Aは、一対の連結壁107cAのみに設けられてもよい。複数の第3突部108Aは、一対の連結壁107cAのうちの一方のみ(例えば、軸〇8に近い連結壁107cAのみ)に設けてもよい。
複数の第3突部108Aの少なくとも一部は、ウエハ200に接触する。
なお、第5保持装置105Aが備える第3突部108Aの数は、1つでもよい。
【0132】
前記吸引装置を動作させると、第5保持装置105Aは、排気孔106cAの第5開口106bAを介して、基台106Aとウエハ200との間に位置する気体を吸引可能である。
【0133】
図18及び図19に示すように、第6保持装置105B及び第7保持装置105Cは、第5保持装置105Aと同様に構成される。
図19に示すように、第6保持装置105Bは、基台106Bと、第8壁部107Bと、複数の第4突部108Bと、を備える。
例えば、基台106Bは平板状であり、水平面に沿って配置される。第3基台106Bの上面である第8面106aBには、第6開口106bBが形成される。
基台106Bには、排気孔106cBが形成される。排気孔106cBの一方の端は、第6開口106bBである。排気孔106cBは、第8面106aBに沿って延びる。排気孔106cBの他方の端は、図示しない吸引装置に接続される。
【0134】
第8壁部107Bは、環状に形成される。第8壁部107Bは、第6開口106bBを囲うように第8面106aBに設けられる。第8壁部107Bは、第1側Z1に突出する。
複数の第4突部108Bは、第8壁部107B上(第8壁部107Bにおける第1側Z1の端面)に、第8壁部107Bに沿って設けられる。
複数の第4突部108Bの第1側Z1における先端の高さは、第8壁部107Bの第1側Z1における先端の高さよりも高い。すなわち、第4突部108Bの第1側Z1の先端は、第8壁部107Bの第1側Z1の先端よりも第1側Z1に位置する。
前記吸引装置を動作させると、第6保持装置105Bは、排気孔106cBの第6開口106bBを介して、基台106Bとウエハ200との間に位置する気体を吸引可能である。
【0135】
第7保持装置105Cは、基台106Cと、第9壁部107Cと、複数の第5突部108Cと、を備える。
基台106Cの上面である第9面106aCには、第7開口106bCが形成される。
基台106Cには、排気孔106cCが形成される。排気孔106cCの一方の端は、第7開口106bCである。排気孔106cCは、第9面106aCに沿って延びる。排気孔1106cCの他方の端は、図示しない吸引装置に接続される。
【0136】
第9壁部107Cは、環状に形成される。第9壁部107Cは、第7開口106bCを囲うように第9面106a7Cに設けられる。第9壁部107Cは、第1側Z1に突出する。
複数の第5突部108Cは、第9壁部107C上に、第9壁107Cに沿って設けられる。
複数の第5突部108Cの第1側Z1の先端の高さは、第9壁部107Cの第1側Z1の先端の高さよりも高い。
前記吸引装置を動作させると、排気孔106cCの第7開口106bCを介して、基台106Cとウエハ200との間に位置する気体を吸引可能である。
【0137】
ここで、図18に示すように、第5保持装置105Aの第7面106aA、第6保持装置105Bの第8面106aB、及び第7保持装置105Cの第9面106aCと、それぞれ交差する第3軸O8を規定する。
第5保持装置105A、第6保持装置105B、及び第7保持装置105Cは、第3軸O8に対して対称的(複数回転対称)な形状である。
言い換えると、第5保持装置105A、第6保持装置105B、及び第7保持装置105Cは、第3軸O8に対して対称的に配置される。
第5保持装置105A、第6保持装置105B、及び第7保持装置105Cは、第3軸O8回りに等角度ごとに配置されているが、等間隔でなくてもよい。
【0138】
例えば、第5保持装置105Aの吸引装置を動作させると、図21に示すように、基台106Aとウエハ200との間の気体が、吸引される。図21中に二点鎖線L3で示すように、反っていたウエハ200が、複数の第3突部108Aの第1側Z1の端面にそれぞれ接触する。このときウエハ200は、第7壁部107Aの第1側Z1の端面には接触しない。
こうして、ウエハ200が、第5保持装置105Aにより保持される。同様にして、ウエハ200が、保持装置105B,105Cによりそれぞれ保持される。
【0139】
ここで、図22を用いて、保持装置105Dの一例について説明する。
保持装置105Dでは、保持装置105Aにおいて、複数の第3突部108Aが壁部107Aの内側に配置される。
保持装置105Dの吸引装置を動作させると、図22中に二点鎖線L4で示すように、反っていたウエハ200が、複数の突部108Aの第1側Z1の端面にそれぞれ接触する。このとき、ウエハ200は、壁部107Aの第1側Z1の端面に接触する虞がある。
なお、図21に示す本実施形態の第5保持装置105Aでは、壁部(107A)の内側に突部が形成されていないため、壁部(107A)の内側空間において、開口(106bA)に向かう気体の流れを遮るものがなく、保持装置105Dに比べて、壁部(107A)の内側空間の気体をスムースに排出することがき、ウエハ200をより確実に保持することができる。
【0140】
以上説明したように、本実施形態の第5保持装置105Aでは、第3突部108Aの第1側Z1の先端の高さは、第7壁部107Aの第1側Z1の先端の高さよりも高い。このため、例えば、第5開口106bAを介して気体を吸引し、ウエハ200の外周部202を保持したときに、ウエハ200が第7壁部107Aの第1側Z1の端面に接触するのを防止することができる。
【0141】
第3突部108Aの第1方向Zの長さは、第7壁部107Aの第1方向Zの長さよりも短い。例えば、第3突部108Aの幅が第7壁部107Aの幅よりも狭い場合等には、第3突部108Aが折れたり等しないように、第3突部108Aの構造を安定させることができる。
複数の第3突部108Aは、第2方向Xに互いに間隔を空けて配置される。従って、複数の第3突部108Aにより、第2方向Xの比較的広い範囲でウエハ200を支持することができる。
【0142】
複数の第3突部108Aは、第7壁部107Aに沿って互いに間隔を空けて配置される。これにより、第7壁部107Aに沿った比較的広い範囲で、複数の第3突部108Aによりウエハ200を支持することができる。
複数の第3突部108Aは、第7壁部107Aにおける第1円弧壁107aA及び第2円弧壁107bAのみに設けられる場合がある。従って、第7壁部107Aにおけるウエハ200が接触しやすい部分のみに、複数の第3突部108Aを設けることができる。
【0143】
第7壁部107Aの長軸方向における第5開口106bAの径は、短軸方向の径よりも長い場合がある。この場合には、第5開口106bAが、長円形状である第7壁部107Aに沿った形状となり、第7壁部107A内に第5開口106bAを効率的に配置することができる。
【0144】
複数の第3突部108Aの少なくとも一部は、ウエハ200に接触する。従って、ウエハ200の外周部202を、第3突部108Aで支持することができる。
また、本実施形態の搬送システム15Cでは、ウエハ200が壁部107A、107B、107Cの端面(例えば、壁部107Aの第1側X1の端面)に接触するのをそれぞれ防止することができる。
【0145】
第5保持装置105A、第6保持装置105B、及び第7保持装置105Cは、第3軸O8に対して対称的な形状である。このため、ウエハ200の外周部202を保持装置105A,105B,105Cで均等に支持することができる。
第5保持装置105A、第6保持装置105B、及び第7保持装置105Cは、第3軸O8に対して対称的に配置される。このため、ウエハ200の外周部202を保持装置105A,105B,105Cで均等に支持することができる。
【0146】
なお、本実施形態において、保持装置(105A、105B、105C)では、突部(108A、108B,108C)の第1方向Zの長さは、壁部(107A、107B、107C)の第1方向Zの長さ以上でもよい。
複数の突部(108A、108B,108C)は、壁部(107A、107B、107C)における一対の連結壁のみに設けられてもよい。
開口(106bA、106bB、106bC)は、壁部(107A、107B、107C)における長軸方向の端部に形成されてもよい。
壁部(107A、107B、107C)の長軸方向における開口(106bA、106bB、106bC)の径は、短軸方向の径以下でもよい。
【0147】
また、本実施形態においては、搬送ロボット17、搬送ロボット19、ロード・ロボット20、アンロード・ロボット21の少なくとも一つが、第5保持装置105A、第6保持装置105B、第7保持装置105Cを備えている。搬送ロボット17、搬送ロボット19、ロード・ロボット20、アンロード・ロボット21の少なくとも一つが、2つ保持装置(例えば、第5保持装置105A、第7保持装置105C)のみを備えていてもよい。
【0148】
なお、上述の各実施形態および各変形例において、測定装置(16、75)を設けなくてもよい。例えば、コータ・デベロッパ10内で、ウエハ200の形状測定が行われていれば、その計測結果に関する情報を制御装置CONTで受け取り、上述のように露光システム1の各装置の動作制御に用いてもよい。また、ウエハ200の形状に関する情報が無くても、上述の保持装置を用いることにより、例えば図1図4に示した、変形した(反った)ウエハ200も確実に保持することができる。
【0149】
また、上述の各実施形態及び各変形例の保持装置を、コータ・デベロッパ10内に設けて、ウエハ200の保持あるいは搬送に用いてもよい。
また、上述の各実施形態及び各変形例において、露光装置35は、エネルギビームとして、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)などを用いてもよいし、エネルギビームを射出する光源としてLED光源を用いてよい。
また、上述の各実施形態及び各変形例において、露光装置35は、投影光学系とウエハ200との間の液浸水を介してエネルギビームをウエハ200に照射する液浸露光装置であってもよい。
また、上述の各実施形態及び各変形例において、露光装置35は、複数のウエハステージを備えるツインステージ型の露光装置であってもよい。
【0150】
以上、本発明の第1実施形態から第4実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
例えば、第3、第4実施形態の保持装置を、第1実施形態の保持装置の替わりに用いてもよい。
例えば、前記露光システム1を用いたデバイス製造方法を行ってもよい。このデバイス製造方法は、露光ステップを含む。露光ステップは、前記露光システム1を用いて、表面にレジストが塗布されたウエハ200を露光することと、前記コータ・デベロッパ10を用いて、露光されたウエハ200を現像することと、を含む。
【0151】
図23に示すように、ウエハ200が下方に向かって凸となる形状に反っていると、保持装置55A,55Bは、ターンテーブル125よりも高い位置でウエハ200に接触する。なお、図23中に、ターンテーブル125上の平坦なウエハ200を、二点鎖線で示す。
一方で、図24に示すように、ウエハ200が上方に向かって凸となる形状に反っていると、保持装置55A,55Bは、ターンテーブル125よりも低い位置でウエハ200に接触する。
予めウエハ200の反り量が分かっていれば、保持装置55A,55Bがウエハ200に接触する高さ近傍で、保持装置55A,55Bの移動速度を落とすことにより、ウエハ200の受け渡し精度を向上させることができる。
【0152】
なお、本明細書には、以下に記載した発明も開示されている。
(付記請求項1)
ウエハの厚さ方向の第1面の第1位置を保持する保持装置と、
前記保持装置によって保持された前記ウエハの第2位置における前記厚さ方向の位置を測定可能な第1測定部と、
前記ウエハの前記第1面又は前記第1面とは反対側の第2面において、前記ウエハの径方向において前記第2位置よりも外周側の第3位置における前記厚さ方向の位置を測定可能な第2測定部と、
を備える、測定装置。
(付記請求項2)
前記ウエハを、前記ウエハの前記第1面と交差する第1軸回りに回転させる移動部を備える、付記請求項1に記載の測定装置。
(付記請求項3)
前記第2測定部は、前記移動部によって、前記第1軸回りに回転した前記ウエハの複数の位置における前記厚さ方向の位置を測定可能である、付記請求項2に記載の測定装置。
【0153】
(付記請求項4)
前記第2測定部を複数備え、
前記複数の第2測定部と前記第1軸との距離は、互いに異なり、
前記複数の第2測定部は、前記ウエハの径方向の外側の前記第2測定部間の間隔が前記径方向の内側の前記第2測定部間の間隔よりも狭くなるように配置されている、付記請求項2又は3に記載の測定装置。
(付記請求項5)
前記第1位置と前記第2位置は、前記第1軸上に位置し、
前記第2位置は前記第2面に位置する、付記請求項1~4のいずれか一項に記載の測定装置。
(付記請求項6)
制御部をさらに備え、
前記制御部は、
予め厚さ及び反り量が知られた基準ウエハの前記第1測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの厚さを測定し、
前記基準ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果と、前記ウエハの前記第1測定部及び前記第2測定部による測定結果に基づいて、前記ウエハの反り量を測定する、付記請求項1~5のいずれか一項に記載の測定装置。
【0154】
(付記請求項7)
前記第1測定部は静電容量センサを含む、付記請求項1~6のいずれか一項に記載の測定装置。
(付記請求項8)
前記第2測定部は静電容量センサを含む、付記請求項1~7のいずれか一項に記載の測定装置。
(付記請求項9)
前記第1測定部は、前記第2面の前記第2位置を測定可能であり、
前記第2測定部は、前記第1面の前記第3位置を測定可能である、付記請求項1~8のいずれか一項に記載の測定装置。
【0155】
(付記請求項10)
付記請求項1~9のいずれか一項に記載の測定装置と、
ウエハをエネルギビームで露光する露光装置と、を備える、露光システム。
(付記請求項11)
付記請求項1~9のいずれか一項に記載の測定装置によって測定された前記ウエハをエネルギビームで露光することを含む、露光方法。
【産業上の利用可能性】
【0156】
本発明によれば、ウエハ200が、例えば図1図4に示すように反っていたとしても、ウエハ200を、確実に保持することができる。よって、産業上の利用可能性は、大きい。
【符号の説明】
【0157】
1…露光システム、10…コータ・デベロッパ、11…塗布装置、12…現像装置、15(15A、15B、15C)…搬送システム、16…測定装置、35…露光装置、45…計測ステーション、75…測定装置、55A…第1保持装置、55B…第2保持装置、第3保持装置…85A、第4保持装置86A,第5保持装置…105A、第6保持装置…105B、第7保持装置105C、CONT…制御装置
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