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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-02-16
(45)【発行日】2026-02-25
(54)【発明の名称】スライドファスナー用引手
(51)【国際特許分類】
   A44B 19/26 20060101AFI20260217BHJP
【FI】
A44B19/26
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2025509650
(86)(22)【出願日】2023-03-31
(86)【国際出願番号】 JP2023013747
(87)【国際公開番号】W WO2024202073
(87)【国際公開日】2024-10-03
【審査請求日】2025-05-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000006828
【氏名又は名称】YKK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】川原田 耕平
(72)【発明者】
【氏名】グエン バ トゥエン
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-043095(JP,A)
【文献】特開2002-065932(JP,A)
【文献】登録実用新案第3132769(JP,U)
【文献】登録実用新案第3103203(JP,U)
【文献】特開2015-096183(JP,A)
【文献】特開2002-017411(JP,A)
【文献】特表2017-527317(JP,A)
【文献】実開昭57-045315(JP,U)
【文献】特開2015-033514(JP,A)
【文献】特開2002-112826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライダに取り付けられるスライダ取付部(10)と、
二つ折りされたテープ(20)であって、その両端部が前記スライダ取付部(10)に固定されることで、環状部を構成するテープ(20)と、
前記テープ(20)に上下移動可能に取り付けられた移動部(30)と、
を有する、スライドファスナー用引手(1)であって、
前記テープ(20)は、
一端部(41)が前記スライダ取付部(10)に固定される第1テープ部(40)と、
一端部(51)が前記スライダ取付部(10)に固定される第2テープ部(50)と、
前記第1テープ部(40)の他端部(43)と、前記第2テープ部(50)の他端部(53)と、が連結される連結部(60)と、
前記連結部(60)に形成され、前記テープ(20)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する凸部(70)と、
を有し、
前記移動部(30)は、前記移動部(30)を貫通する貫通孔(31)を有し、且つ、前記貫通孔(31)内に前記第1テープ部(40)と前記第2テープ部(50)とが挿入される状態で前記テープ(20)上を上下移動可能であり、
前記連結部(60)は、前記テープ(20)を二つ折りする際の折り返される部分である折返部(61)を含み、
前記凸部(70)は、前記折返部(61)から長手方向両側に離間した第1凸部(71)及び第2凸部(73)を有し、
前記移動部(30)が前記スライダ取付部(10)とは反対側の前記連結部(60)側に移動し、前記連結部(60)が折り畳まれるように弾性変形した場合に、前記第1凸部(71)と前記第2凸部(73)とが互いに接触し又は互いに隙間を介して対向し合う、
スライドファスナー用引手(1)。
【請求項2】
記第1凸部(71)は、前記第1テープ部(40)の前記他端部(43)に形成され、前記第1テープ部(40)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出し、
前記第2凸部(73)は、前記第2テープ部(50)の前記他端部(53)に形成され、前記第2テープ部(50)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する、
請求項1に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【請求項3】
前記第1凸部(71)は、前記第1テープ部(40)の表側及び裏側に突出する第1表側凸部(71a)及び第1裏側凸部(71b)を有し、
前記第2凸部(73)は、前記第2テープ部(50)の表側及び裏側に突出する第2表側凸部(73a)及び第2裏側凸部(73b)を有する、
請求項2に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【請求項4】
テープ表裏方向において、前記第1裏側凸部(71b)の高さ(H2)は前記第1表側凸部(71a)の高さ(H1)よりも小さく、前記第2裏側凸部(73b)の高さ(H4)は前記第2表側凸部(73a)の高さ(H3)よりも小さい、
請求項3に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【請求項5】
テープ表裏方向において、前記第1テープ部(40)と前記第1凸部(71)と前記第2テープ部(50)と前記第2凸部(73)との合計高さ(H1+H2+H3+H4+H5+H6)は、前記移動部(30)の前記貫通孔(31)の高さ(h1)よりも大きい
請求項2~4のいずれか1項に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【請求項6】
スライダに取り付けられるスライダ取付部(10)と、
二つ折りされたテープ(20)であって、その両端部が前記スライダ取付部(10)に固定されることで、環状部を構成するテープ(20)と、
前記テープ(20)に上下移動可能に取り付けられた移動部(30)と、
を有する、スライドファスナー用引手(1)であって、
前記テープ(20)は、
一端部(41)が前記スライダ取付部(10)に固定される第1テープ部(40)と、
一端部(51)が前記スライダ取付部(10)に固定される第2テープ部(50)と、
前記第1テープ部(40)の他端部(43)と、前記第2テープ部(50)の他端部(53)と、が連結される連結部(60)と、
前記連結部(60)に形成され、前記テープ(20)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する凸部(70)と、
を有し、
前記移動部(30)は、前記移動部(30)を貫通する貫通孔(31)を有し、且つ、前記貫通孔(31)内に前記第1テープ部(40)と前記第2テープ部(50)とが挿入される状態で前記テープ(20)上を上下移動可能であり、
前記連結部(60)は、前記テープ(20)を二つ折りする際の折り返される部分である折返部(61)を含み、
前記折返部(61)に、前記テープ(20)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する前記凸部(70)が設けられ
前記移動部(30)が前記スライダ取付部(10)とは反対側の前記連結部(60)側に移動し、前記連結部(60)が折り畳まれるように弾性変形した場合に、前記連結部(60)の撓みが前記凸部(70)によって制限される、
スライドファスナー用引手(1)。
【請求項7】
前記移動部(30)が前記スライダ取付部(10)とは反対側の前記連結部(60)側に移動し、前記連結部(60)が折り畳まれるように弾性変形した場合に、前記凸部(70)によって、テープ表裏方向において、前記折返部(61)を含む前記連結部(60)の高さ(H7)が前記貫通孔(31)の高さ(h1)以上に保たれる、
請求項6に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドファスナー用引手に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、衣服や鞄に設けられたスライドファスナーは、2列に並んで設けられて互いに噛合する複数のエレメントと、このエレメント上をエレメント列に沿って摺動しながらこの一対のエレメント列の噛合及びその解除を行なうスライダと、を有する。そして、このスライダには棒状の引手が取り付けられる。
【0003】
引手は比較的小型のものであるため、操作性を向上させるために引手にやや大きい操作用部材を取り付けることが提案されている。例えば、特許文献1には、スライドファスナーにおいて、務歯に沿って上下動するスライダの引手に取り付ける延長具が開示されている。また、特許文献2には、スライドファスナーにおけるスライダに取り付けられて、このスライダを操作し易くさせるために用いられるコード引手が開示されている。
【0004】
特許文献1の引手延長具は、取っ手とテープからなる。取っ手は、正面板と、その裏側の裏面板と、それらを繋ぐ左右両側板と、さらに開口した頂部と底部と、内部において正面板と裏面板を繋ぐストッパと、を有する。テープは、環を形成すると共に、ストッパをこの環の中に取り込む形で配置される。したがって、取っ手は完全中空ではなく、ほぼ中央部に正面板と裏面板を繋ぐ円柱のようなストッパが配置されている。
【0005】
このような引手延長具では、取っ手を上下させることにより、環の大きさを自由に変えることができる。この環を大きくして、指を環の中に挿入することにより、手が不自由で指がよく動かない人でも容易にスライダを上下移動可能とすることを図っている。また、取っ手を下方におろしてテープの末端に移動させた場合であっても、ストッパによって、取っ手がテープから抜け落ちることを防止している。しかしながら、ストッパが取っ手の内部に配置されることで、取っ手の厚さが増加することは避けられず、使用者に嵩張った印象を与えてしまう。
【0006】
特許文献2のコード引手は、以下の(i)~(iii)の構成を備えている。
(i)スライドファスナーにおけるスライダ側に設けられた通し部に通されるコードと、
(ii)通し部に通されたコードの両端末に対する食いつき部を内側に有し、この食いつき部をこの両端末に食いつかせるようにしてこの両端末を内側に納めてこのコードに取り付けられる端末カバーと、
(iii)スライダと端末カバーとの間に亘るコードの一方側を通す通し穴と、スライダと端末カバーとの間に亘るコードの他方側を通す通し穴と、を備えると共に、ゴム又はゴム状弾性を備えたプラスチックによって構成された、一又は二以上のブリッジパーツ。
【0007】
このような特許文献2のコード引手においては、端末カバーとスライダとの間に一又は二以上のブリッジパーツが配置されることで、コード引手をより掴みやすくすることを図っている。しかしながら、使用者はブリッジパーツを把持して引手を引っ張ることになるため、手が不自由な場合や手袋を装着している場合等、把持が難しい状況では、スライダを移動させることが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】日本国特開2006-043095号公報
【文献】日本国特許第4701033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者に合わせた使い方ができ、且つ、外観にも優れたスライドファスナー用引手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成によって達成される。
[1] スライダに取り付けられるスライダ取付部(10)と、
二つ折りされたテープ(20)であって、その両端部が前記スライダ取付部(10)に固定されることで、環状部を構成するテープ(20)と、
前記テープ(20)に上下移動可能に取り付けられた移動部(30)と、
を有する、スライドファスナー用引手(1)であって、
前記テープ(20)は、
一端部(41)が前記スライダ取付部(10)に固定される第1テープ部(40)と、
一端部(51)が前記スライダ取付部(10)に固定される第2テープ部(50)と、
前記第1テープ部(40)の他端部(43)と、前記第2テープ部(50)の他端部(53)と、が連結される連結部(60)と、
前記連結部(60)に形成され、前記テープ(20)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する凸部(70)と、
を有し、
前記移動部(30)は、前記移動部(30)を貫通する貫通孔(31)を有し、且つ、前記貫通孔(31)内に前記第1テープ部(40)と前記第2テープ部(50)とが挿入される状態で前記テープ(20)上を上下移動可能である、
スライドファスナー用引手(1)。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、使用者に合わせた使い方ができ、且つ、外観にも優れたスライドファスナー用引手を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。
図3図3は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。
図4図4は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。
図5図5は、図4の下部の拡大図である。
図6図6は、図1のVI-VI線に沿った断面図である。
図7図7は、テープの斜視図である。
図8図8は、テープの側面図である。
図9図9は、箱体の斜視図である。
図10図10は、箱体を上下方向から見た平面図である。
図11図11は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。
図12図12は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。
図13図13は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。
図14図14は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。
図15図15は、図14の下部の拡大図である。
図16図16は、図11のXVI-XVI線に沿った断面図である。
図17図17は、図16の下部の拡大図である。
図18図18は、テープの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各実施形態に係るスライドファスナー用引手について図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。図2は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。図3は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。図4は、第1実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。図5は、図4の下部の拡大図である。図6は、図1のVI-VI線に沿った断面図である。
【0015】
なお、本実施形態において、「上下方向」とは、図1図6における上下方向と一致し、スライドファスナー用引手1の長手方向である。「上方」とは、図1図6における上方と一致し、スライドファスナー用引手1が取り付けられるスライダに近い側である。「下方」とは、図1図6における下方と一致し、スライドファスナー用引手1が取り付けられるスライダから遠い側である。「厚さ方向」とは、図2図4図6における左右方向と一致し、スライドファスナー用引手1の厚さ方向を意味する。「表裏方向」とはスライドファスナー用引手1を構成するテープ20の表裏方向を意味する。「左右方向」とは、図1及び図3における左右方向と一致し、「上下方向」及び「厚さ方向」と直交する方向であり、スライドファスナー用引手1やテープ20の幅方向とも言える。
【0016】
図1図6に示すように、本実施形態のスライドファスナー用引手1は、不図示のスライダに取り付けられるスライダ取付部10と、二つ折りされたテープ20であって、その両端部21,21がスライダ取付部10に固定されることで、環状部23を構成するテープ20と、テープ20に上下移動可能に取り付けられた移動部としての箱体30と、を有する。
【0017】
スライダ取付部10は、上方に配置され、スライダに固定されるスライダ固定部11と、下方に配置され、テープ20の両端部21,21に固定されるテープ固定部13と、を有する。スライダ取付部10は、例えば、金属や樹脂等から構成されるが、その材料は特に限定されない。スライダ固定部11とテープ固定部13とは、一体的に形成される。
【0018】
スライダ固定部11は、図1及び図3に示すように正面から見て略環状であり、その中央孔11aに、不図示のスライダを固定することが可能である。スライダを構成するスライドファスナーは、例えば、2列に並んで設けられて互いに噛合する複数のエレメントと、このエレメント上をエレメント列に沿って摺動しながらこの一対のエレメント列の噛合及びその解除を行なうスライダと、を有する。スライダに取り付けられた既存の引手に対し、スライダ取付部10を固定してもよいし、既存の引手が取り付けられていないスライダの本体に対し、スライダ取付部10を固定してもよい。
【0019】
テープ固定部13は、図2図4及び図6に示すように側面から見て、下方に開口を有する略逆U字形状である。また、テープ固定部13は、下方に加えて、左右両側(図2図4及び図6において紙面奥行き方向両側)にも開口を有する。これらの開口を介して、テープ20の両端部21,21がテープ固定部13内部に挿入及び固定される。
【0020】
テープ固定部13は、厚さ方向(図2図4及び図6の左右方向)中央部の上部にスライダ固定部11が連結され、当該中央部から厚さ方向両側に向かうにしたがって下方に傾斜する基部15と、基部15の厚さ方向両端部から下方に向かって延びる一対の脚部17,17と、を有する。
【0021】
一対の脚部17,17は、厚さ方向(図2図4及び図6の左右方向)において互いに間隔を空けて対向しており、これら一対の脚部17,17の間にはテープ20の両端部21、21を受容する空間が形成される。一対の脚部17,17はそれぞれ互いに対向する内面に、他方の脚部17に向けて突出する複数の突出部17a,17aが形成される。図示の例の複数の突出部17a,17aは、脚部17の先端部(下端部)と、脚部17の上下方向中間部と、の二箇所に形成されているが、突出部17aの数や形状等は特に限定されない。複数の突出部17aは、後述するように、テープ20の両端部21,21に設けられた突出部21aと係合され、これにより、テープ固定部13とテープ20とが固定される。
【0022】
図7は、テープの斜視図である。図8は、テープの側面図である。図7及び図8に示すように、テープ20は長尺状の部材であり、折曲可能であるように弾性力を備える部材からなる。テープ20の材料は、弾性力を備えるものである限り特に限定されず、樹脂材料やゴム材料等が適用可能であり、具体的にはハイトレル(登録商標)等の熱可塑性樹脂が適用可能である。
【0023】
テープ20は、長手方向の一端部41がスライダ取付部10に固定される第1テープ部40と、長手方向の一端部51がスライダ取付部10に固定される第2テープ部50と、第1テープ部40の他端部43と、第2テープ部50の他端部53と、が連結される連結部60と、連結部60に形成され、テープ20の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する凸部70と、を有する。これら第1テープ部40と、第2テープ部50と、連結部60と、凸部70とは、一体的に形成される。なお、図7及び図8における上方がテープ20の裏側であり、図7及び図8における下方がテープ20の表側である。
【0024】
図示の例の第1テープ部40及び第2テープ部50は、これらが連結される連結部60に対して鏡面対称形状とされている。しかしながら、第1テープ部40及び第2テープ部50とは、必ずしも鏡面対称形状でなくてもよい。
【0025】
第1テープ部40及び第2テープ部50の一端部41,51は、テープ20の両端部21,21である。第1テープ部40及び第2テープ部50の一端部41,51の表面(図7及び図8の下面)にはそれぞれ、表面側に向かって突出する複数の突出部41a,51aが設けられている。図示の例の複数の突出部41a,51aは、一端部41,51の先端部と、一端部41,51の中間部と、の二箇所に形成されているが、突出部41a,51aの数や形状等は特に限定されない。これら突出部41a,51aは、テープ20の両端部21の突出部21a,21aとも呼ぶことができる。図2図4及び図6に示すように、突出部41a,51a(突出部21a,21a)は、スライダ取付部10の突出部17aと係合する。一方、第1テープ部40及び第2テープ部50の一端部41,51の裏面は、突出部が形成されず、略平面形状であり、図2図4及び図6に示すように、互いに重ね合わせることが可能である。
【0026】
連結部60は、上述の通り第1テープ部40及び第2テープ部50を連結する部分であり、テープ20の長手方向略中央部に位置する。なお、本明細書における連結部60は、第1テープ部40及び第2テープ部50を連結する一点を意味するのではなく、テープ20の長手方向にある程度の距離を持つ部分を意味する。そして、長手方向にある程度の距離を持つ連結部60には、凸部70を構成する第1凸部71及び第2凸部73が互いに離間して設けられる。
【0027】
図2図4図6に示すように、テープ20は、長手方向における中央部で二つ折りされる。すなわち、テープ20は、連結部60のうち互いに離間した第1凸部71及び第2凸部73の間の部分で折り返される。この連結部60の折り返される部分を、折返部61と呼ぶ。第1凸部71及び第2凸部73は、折返部61から長手方向両側に等距離ずつ離間する。
【0028】
本実施形態の凸部70は、テープ20の長手方向において互いに離間した第1凸部71及び第2凸部73を有する。第1凸部71は、第1テープ部40のうち連結部60を構成する他端部43に形成され、第1テープ部40の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する。第2凸部73は、第2テープ部50のうち連結部60を構成する他端部53に形成され、第2テープ部50の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する。
【0029】
本実施形態においては、第1凸部71は、第1テープ部40の表側及び裏側に突出する第1表側凸部71a及び第1裏側凸部71bを有し、第2凸部73は、第2テープ部50の表側及び裏側に突出する第2表側凸部73a及び第2裏側凸部73bを有する。図2図4図6に示すように、第1表側凸部71a及び第2表側凸部73aは、テープ20を折返部61で二つ折りした際に環状部23の外周側に形成され、第1裏側凸部71b及び第2裏側凸部73bは、テープ20を二つ折りした際に環状部23の内周側に形成される。
【0030】
テープ20の長手方向及び幅方向において、第1裏側凸部71bの長さは第1表側凸部71aの長さと略等しく、第2裏側凸部73bの長さは第2表側凸部73aの長さと略等しい。一方で、図5に示すように、テープ20の表裏方向において、第1裏側凸部71bの高さH2は第1表側凸部71aの高さH1よりも小さく(H2<H1)、第2裏側凸部73bの高さH3は第2表側凸部73aの高さH4よりも小さい(H4<H3)。
【0031】
図9は、箱体の斜視図である。図10は、箱体を上下方向から見た平面図である。図9及び図10に示すように、箱体30は、全体として略直方体形状である。箱体30は、例えば、金属材料や樹脂材料等から構成されるが、その材料は特に限定されない。箱体30は、その中心に、箱体30を上下方向に貫く断面略矩形状の貫通孔31を有する。したがって、箱体30は、貫通孔31の周囲に4つの面を有する。すなわち、箱体30は、左右方向に互いに離間して配置された左右方向第一面32及び左右方向第二面33と、厚さ方向に互いに離間して配置された厚さ方向第一面34及び厚さ方向第二面35と、を有する。
【0032】
貫通孔31には、二つ折りされたテープ20の第1テープ部40と第2テープ部50とが、テープ20の表裏方向(図1及び図3における紙面奥行き方向。図2図4図6における左右方向。)に重畳した状態で挿入される。したがって、貫通孔31の寸法は、第1テープ部40及び第2テープ部50が挿入可能なように設定される必要がある。そこで、図1及び図3に示すように、貫通孔31の左右方向幅はテープ20(第1テープ部40及び第2テープ部50)の左右方向幅よりも大きく設定される。また、図5に示すように、テープ20の表裏方向において、貫通孔31の高さh1は、第1テープ部40の高さH5と第2テープ部50の高さH6との合計高さH5+H6よりも大きく設定される(h1>H5+H6)。
【0033】
このように、貫通孔31に第1テープ部40及び第2テープ部50が挿入された状態では、貫通孔31の上方に、突出部41a,51aが設けられた一端部41,51が位置し、貫通孔31の下方に、第1凸部71及び第2凸部73が設けられた連結部60が位置する。
【0034】
貫通孔31の上方の第1テープ部40及び第2テープ部50の一端部41,51は、これら一端部41,51の裏面の平面部分が互いに重ね合わされた状態とされた上で、テープ固定部13の一対の脚部17,17の間の受容空間に挿入される。受容空間への挿入は、テープ固定部13の左右方向(図1及び図3における左右方向。図2図4図6における紙面奥行き方向。)の開口から挿入することで行う。受容空間に一端部41,51を挿入した後、一対の脚部17,17が互いに近づく方向に加締められる。これにより、一対の脚部17,17の複数の突出部17a,17aと、一端部41,51に設けられた突出部41a,51aと、が係合され、テープ固定部13とテープ20とが固定される。
【0035】
また、図5に示すように、テープ20の表裏方向において、第1テープ部40の高さH5と、第1凸部71の高さH1+H2と、第2テープ部50の高さH6と、第2凸部73の高さH3+H4と、の合計高さH1+H2+H3+H4+H5+H6は、箱体30の貫通孔31の高さh1よりも高い(H1+H2+H3+H4+H5+H6>h1)。このように各部の高さを設定することで、後述するように、箱体30が下方に抜け落ちることが防止される。
【0036】
以上のように構成したスライドファスナー用引手1においては、箱体30を上下移動させることで、テープ20の環状部23の大きさを変化させ、使用者それぞれに適した使い方とすることができる。
【0037】
例えば、図1及び図2に示すように、箱体30を上方のスライダ取付部10側に移動させた状態では、テープ20の環状部23が大きくなるので、指を環状部23の内部に引っ掛けて使用することができる。したがって、手が不自由な使用者や、手袋等を装着中の使用者であっても簡単に引手を引っ張ることができる。
【0038】
なお、図1及び図2に示す状態から、箱体30を更に上方に移動させた場合であっても、スライダ取付部10のテープ固定部13に干渉するため、箱体30が上方に抜け落ちることはない。
【0039】
また、図1及び図2において、箱体30が下方に引っ張られず無負荷状態の場合には、箱体30が自然に下方に移動することはない。なぜならば、テープ20の環状部23は自身の弾性力によって下方に向かうにつれて厚さ方向(図2図4図6の左右方向)に拡径しているため、貫通孔31の下端が環状部23と接触する箇所で、箱体30の下方への移動が規制されるからである。
【0040】
図1及び図2に示す状態から、使用者が箱体30を把持して、下方のスライダ取付部10とは反対側の連結部60側に移動させた場合、図3図6に示すように、テープ20の環状部23は弾性的に縮径して箱体30の貫通孔31内に入り込むように変形する。これにより、テープ20の環状部23を構成する第1テープ部40及び第2テープ部50が互いに近づくように移動し、環状部23は、厚さ方向(図4図6の左右方向)において薄くなり、上下方向において長くなる。これにより、テープ20の把持可能な部分を長くすることができる。この場合、テープ20や箱体30を把持することで、スライドファスナー用引手1を引っ張ることができる。
【0041】
図3図6に示す状態では、テープ20は折返部61で折り返されるのであるが、第1凸部71及び第2凸部73は折返部61から長手方向両側に等距離ずつ離間しているので、第1凸部71及び第2凸部73は互いに近づき又は接触する。図5には、第1凸部71の第1裏側凸部71bと第2凸部73の第2裏側凸部73bとが僅かな隙間を介して対向している例が示されているが、箱体30を最も下方(連結部60側)に移動させた際に、第1裏側凸部71bと第2裏側凸部73bとは互いに隙間を介して対向してもよく、互いに接触しても構わない。
【0042】
このように、テープ20の長手方向において第1凸部71と第2凸部73とが互いに離間しているので、テープ20の連結部60が弾性変形し易い。したがって、箱体30をスライダ取付部10とは反対側の連結部60側に移動させた場合、連結部60が折り畳まれるように容易に弾性変形するので、テープ20の環状部23を薄くして板状に近づけることができる。したがって、特許文献1記載の引手延長具のように嵩張った印象を与えず、薄型で優れた外観のスライドファスナー用引手1を実現できる。
【0043】
また、テープ表裏方向において、第1裏側凸部71bの高さH2は第1表側凸部71aの高さH1よりも小さく(H2<H1)、第2裏側凸部73bの高さH4は第2表側凸部73aの高さH3よりも小さい(H4<H3)。したがって、箱体30をスライダ取付部10とは反対側の連結部60側に最も移動させた場合に、第1凸部71と第2凸部73との間のテープ20の折返部61の範囲を狭めることができるので、板状に近づけることができ、スリムな印象を与えることできる。
【0044】
また、箱体30をスライダ取付部10とは反対側の連結部60側に移動させた場合、連結部60が折り畳まれるように弾性変形して、第1凸部71の第1裏側凸部71bと第2凸部の第2裏側凸部73bとが互いに接触し、又は互いに僅かな隙間を介して対向し合う。したがって、第1凸部71と第2凸部73とによってテープ20が箱体30の貫通孔31内を進入することが防止されるので、箱体30の下方への抜け落ちが防止される。
【0045】
特に、テープ20の表裏方向において、第1テープ部40の高さH5と、第1凸部71の高さH1+H2と、第2テープ部50の高さH6と、第2凸部73の高さH3+H4と、の合計高さH1+H2+H3+H4+H5+H6は、箱体30の貫通孔31の高さh1よりも大きい(H1+H2+H3+H4+H5+H6>h1)ように設定されるので、箱体30の下方への抜け落ちがより確実に防止される。
【0046】
また、図5には、第1凸部71の第1表側凸部71a及び第2凸部73の第2表側凸部73aと、箱体30と、の間に上下方向隙間Sが介在する例が示されている。箱体30を最も下方(連結部60側)に移動させた場合であっても、上記のような上下方向隙間Sが形成されるように、テープ20の弾性力や形状等を調整することが望ましい。上下方向隙間Sに使用者が自身の爪を差し込むことで、視覚に頼らずとも、箱体30を上方のスライダ取付部10側に移動させることが可能である。
【0047】
なお、図示されていないが、テープ20の表裏方向において、第1テープ部40の高さH5と、第1凸部71の高さH1+H2と、第2テープ部50の高さH6と、第2凸部73の高さH3+H4と、の合計高さH1+H2+H3+H4+H5+H6は、箱体30の高さh2と等しいことが好ましい(H1+H2+H3+H4+H5+H6=h2)。これによれば、テープ20のうち第1テープ部40及び第2テープ部50が設けられた部分と、箱体30と、の高さが等しくなるので、スリムな印象を与えることできる。
【0048】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手1について説明する。本実施形態のスライドファスナー用引手1は、凸部70の構成が第1実施形態と異なるのみであり、その他の構成は第1実施形態と実質的に同一であるので、同一部分については図面に同一符号を付すことでその説明を省略又は簡略化する。
【0049】
図11は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。図12は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も上方に移動させた状態を示す図である。図13は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の正面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。図14は、第2実施形態に係るスライドファスナー用引手の側面図であり、箱体を最も下方に移動させた状態を示す図である。図15は、図14の下部の拡大図である。図16は、図11のXVI-XVI線に沿った断面図である。図17は、図16の下部の拡大図である。図18は、テープの斜視図である。
【0050】
図11図18に示すように、本実施形態のテープ20は、第1実施形態と同様、連結部60に形成され、テープ20の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する凸部70を有する。一方で、本実施形態の凸部70は、第1実施形態とは異なり、第1凸部71及び第2凸部73を備えず、一個の裏側凸部70bからなる。
【0051】
第1実施形態においては、第1凸部71及び第2凸部73は連結部60の折返部61から離間して配置することで、箱体30を下方へ移動させた際に、折返部61においてテープ20が容易に折り畳まれるように弾性変形し易い構成としていた。これに対し、本実施形態においては、折返部61に凸部70(裏側凸部70b)を設けることで、箱体30を下方へ移動させた際に、折返部61においてテープ20がそれ程撓まず、折返部61を含む連結部60が、貫通孔31に進入できない高さを保つようにしている。
【0052】
すなわち、図17に示すように、箱体30をスライダ取付部10とは反対側の連結部60側に移動させた場合、連結部60が折り畳まれるように弾性変形しようとするのであるが、折返部61に裏側凸部70bが設けられているため、連結部60の撓みが制限される。これにより、テープ20の表裏方向(図17の左右方向))において、連結部60の高さH7を貫通孔31の高さh1以上に保つことができる(H7≧h1)。これにより、箱体30が連結部60側から下方へ抜け落ちることが防止できる。
【0053】
なお、折返部61における撓みを規制する機能を有する限り、凸部70は、裏側に突出する裏側凸部70bのみを有してもよく、表側に突出する表側凸部のみを有してもよく、裏側凸部及び表側凸部の両方を有してもよい。ただし、折り曲げの外側となる表側凸部よりも折り曲げの内側となる裏側凸部を設けたほうが、折返部61の撓みをより効率的に制限することができる。
【0054】
なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0055】
例えば、箱体30の連結部60側の下部に、テープ20の凸部70と嵌合可能な凹部(不図示)を設けてもよい。このようにすれば、凸部70と凹部とが嵌合して箱体30の連結部60側への移動を規制することができるので、箱体30が下方へ抜け落ちることをより確実に防止できる。
【0056】
以上のとおり、本明細書には次の事項が開示されている。
【0057】
[1] スライダに取り付けられるスライダ取付部(10)と、
二つ折りされたテープ(20)であって、その両端部が前記スライダ取付部(10)に固定されることで、環状部を構成するテープ(20)と、
前記テープ(20)に上下移動可能に取り付けられた移動部(30)と、
を有する、スライドファスナー用引手(1)であって、
前記テープ(20)は、
一端部(41)が前記スライダ取付部(10)に固定される第1テープ部(40)と、
一端部(51)が前記スライダ取付部(10)に固定される第2テープ部(50)と、
前記第1テープ部(40)の他端部(43)と、前記第2テープ部(50)の他端部(53)と、が連結される連結部(60)と、
前記連結部(60)に形成され、前記テープ(20)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する凸部(70)と、
を有し、
前記移動部(30)は、前記移動部(30)を貫通する貫通孔(31)を有し、且つ、前記貫通孔(31)内に前記第1テープ部(40)と前記第2テープ部(50)とが挿入される状態で前記テープ(20)上を上下移動可能である、
スライドファスナー用引手(1)。
【0058】
この構成によれば、貫通孔(31)内に第1テープ部(40)と第2テープ部(50)とが挿入される状態でテープ(20)上を上下移動可能な移動部(30)が設けられるので、移動部(30)を移動させることでテープ(20)の環状部の大きさを変化させ、使用者それぞれに適した使い方とすることができる。
例えば、移動部(30)をスライダ取付部(10)側に移動させた状態では、テープ(20)の環状部が最も大きくなるので、指を環状部に引っ掛けて使用することができる。したがって、手が不自由な使用者や、手袋等を装着中の使用者であっても簡単に引手(1)を引っ張ることができる。
逆に、移動部(30)をスライダ取付部(10)とは反対側の連結部(60)側に移動させた状態では、テープ(20)の環状部が小さくなり、テープ(20)の把持可能な部分を長くすることができる。この場合、テープ(20)や移動部(30)を把持することで、引手(1)を引っ張ることができる。
さらに、テープ(20)には、スライダ取付部(10)とは反対側の連結部(60)に凸部(70)が形成される。
したがって、例えば、テープ(20)のうち凸部(70)が形成された部分を移動部(30)の貫通孔(31)に進入できない高さとすれば、移動部(30)が連結部(60)側から抜け落ちることが防止できる。
また、例えば、テープ(20)の折り返し部を含む連結部(60)の弾性変形量を、凸部(70)を設けることによって制限することで、連結部(60)がそれほど撓まないようにし、連結部(60)が移動部(30)の貫通孔(31)に進入できない高さを保つようにする。この場合も、移動部(30)が連結部(60)側から抜け落ちることが防止できる。
【0059】
[2] 前記凸部(70)は、互いに離間した第1凸部(71)及び第2凸部(73)を有し、
前記第1凸部(71)は、前記第1テープ部(40)の前記他端部(43)に形成され、前記第1テープ部(40)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出し、
前記第2凸部(73)は、前記第2テープ部(50)の前記他端部(53)に形成され、前記第2テープ部(50)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する、
[1]に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【0060】
この構成によれば、第1凸部(71)と第2凸部(73)とが離間するのでテープ(20)の連結部(60)が弾性変形し易い(撓みやすい)。したがって、移動部(30)をスライダ取付部(10)とは反対側の連結部(60)側に移動させた場合、連結部(60)が折り畳まれるように容易に弾性変形するので、テープ(20)の環状部を非常に薄くして板状に近づけることができる。したがって、特許文献1のように嵩張った印象を与えず、薄型で優れた外観の引手(1)を実現できる。
【0061】
[3] 前記第1凸部(71)は、前記第1テープ部(40)の表側及び裏側に突出する第1表側凸部(71a)及び第1裏側凸部(71b)を有し、
前記第2凸部(73)は、前記第2テープ部(50)の表側及び裏側に突出する第2表側凸部(73a)及び第2裏側凸部(73b)を有する、
[2]に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【0062】
この構成によれば、移動部(30)をスライダ取付部(10)とは反対側の連結部(60)側に最も移動させた場合、連結部(60)が折り畳まれるように弾性変形して、第1凸部(71)の第1裏側凸部(71b)と第2凸部(73)の第2裏側凸部(73b)とが互いに接触し、又は互いに僅かな隙間を介して対向し合う。
したがって、第1凸部(71)と第2凸部(73)とによってテープ(20)が移動部(30)の貫通孔(31)内を進入することが防止されるので、移動部(30)の抜け落ちが防止される。
【0063】
[4] テープ表裏方向において、前記第1裏側凸部(71b)の高さ(H2)は前記第1表側凸部(71a)の高さ(H1)よりも小さく、前記第2裏側凸部(73b)の高さ(H4)は前記第2表側凸部(73a)の高さ(H3)よりも小さい、
[3]に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【0064】
この構成によれば、移動部(30)をスライダ取付部(10)とは反対側の連結部(60)側に最も移動させた場合に、第1凸部(71)と第2凸部(73)との間のテープ(20)の折返部の範囲を狭めることができるので、板状に近づけることができ、スリムな印象を与えることできる。
【0065】
[5] テープ表裏方向において、前記第1テープ部(40)と前記第1凸部(71)と前記第2テープ部(50)と前記第2凸部(73)との合計高さ(H1+H2+H3+H4+H5+H6)は、前記移動部(30)の前記貫通孔(31)の高さ(h1)よりも大きい
[2]~[4]のいずれか1つに記載のスライドファスナー用引手(1)。
【0066】
この構成によれば、第1凸部(71)と第2凸部(73)とによってテープ(20)が移動部(30)の貫通孔(31)内を進入することがより確実に防止されるので、移動部(30)の抜け落ちがより確実に防止される。
【0067】
[6] 前記連結部(60)は、前記テープ(20)を二つ折りする際の折り返される部分である折返部(61)を含み、
前記折返部(61)に、前記テープ(20)の表側及び裏側の少なくとも一方に突出する前記凸部(70)が設けられる、
[1]に記載のスライドファスナー用引手(1)。
【0068】
この構成によれば、折返部(61)は、凸部(70)が設けられることにより厚くなるため、その弾性変形量が少なくなり、撓みにくくなる。これにより、折返部(61)を含む連結部(60)が、移動部(30)の貫通孔(31)に進入できない高さを保つことができるようになる。この場合も、移動部(30)が連結部(60)側から抜け落ちることが防止できる。
【符号の説明】
【0069】
1 スライドファスナー用引手
10スライダ取付部
11 スライダ固定部
13 テープ固定部
15 基部
17 脚部
17a 突出部
20 テープ
21 両端部
21a 突出部
23 環状部
30 箱体(移動部)
31 貫通孔
32 左右方向第一面
33 左右方向第二面
34 厚さ方向第一面
35 厚さ方向第二面
40 第1テープ部
41 一端部
41a 突出部
43 他端部
50 第2テープ部
51 一端部
51a 突出部
53 他端部
60 連結部
61 折返部
70 凸部
70b 裏側凸部
71 第1凸部
71a 第1表側凸部
71b 第1裏側凸部
73 第2凸部
73a 第2表側凸部
73b 第2裏側凸部
H1 第1表側凸部の高さ
H2 第1裏側凸部の高さ
H3 第2表側凸部の高さ
H4 第2裏側凸部の高さ
H5 第1テープの高さ
H6 第2テープの高さ
h1 貫通孔の高さ
h2 箱体の高さ
S 上下方向隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18