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7828977基板処理方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム
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  • -基板処理方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム 図1
  • -基板処理方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-03-04
(45)【発行日】2026-03-12
(54)【発明の名称】基板処理方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H10P 14/692 20260101AFI20260305BHJP
   C23C 16/42 20060101ALI20260305BHJP
   C23C 16/56 20060101ALI20260305BHJP
   H10P 14/60 20260101ALI20260305BHJP
【FI】
H10P14/692 X
C23C16/42
C23C16/56
H10P14/60 101B
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2023569054
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(86)【国際出願番号】 JP2022031498
(87)【国際公開番号】W WO2023119726
(87)【国際公開日】2023-06-29
【審査請求日】2024-06-11
(31)【優先権主張番号】P 2021211201
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】318009126
【氏名又は名称】株式会社KOKUSAI ELECTRIC
(74)【代理人】
【識別番号】100145872
【弁理士】
【氏名又は名称】福岡 昌浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091362
【弁理士】
【氏名又は名称】阿仁屋 節雄
(72)【発明者】
【氏名】照井 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】山角 宥貴
(72)【発明者】
【氏名】橋本 良知
(72)【発明者】
【氏名】中山 雅則
【審査官】黒田 久美子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/072203(WO,A1)
【文献】特開2015-053445(JP,A)
【文献】国際公開第2015/045163(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/035223(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10P 14/692
H10P 14/60
C23C 16/42
C23C 16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)C-H結合及びSi-C結合を含む第1膜を基板上に形成する工程と、
(b)(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する工程と、
(c)水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することにより、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、前記第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくする工程と、を有する基板処理方法。
【請求項2】
(c)における処理温度は、(a)における処理温度よりも高い温度である、
請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
(c)における処理温度は、(b)における処理温度よりも低い温度である、
請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
(c)を、前記第3膜におけるSi-C結合の比率が、前記第1膜におけるSi-C結合の比率よりも大きくなり、前記第3膜におけるC-H結合の比率が、前記第1膜におけるC-H結合の比率よりも小さくなるような条件下で行う、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項5】
(c)を、C-H結合を切断可能であって、Hとの結合が切断されたCに、前記第3膜中のSiが結合する条件下で行う、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項6】
(a)では、前記基板に対して、少なくともC-H結合とSi-C結合とを含む原料を供給する、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項7】
(a)では、前記基板に対して、少なくともC-H結合とSi-C結合とを含む原料と、触媒と、を供給する工程と、
前記基板に対して、酸化剤と触媒とを供給する工程と、
を交互に行う、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記原料は、クロロシラン系ガスである、
請求項7に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記第1膜、前記第2膜、及び前記第3膜は、Si、O、及びCを含有する膜である、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記第1膜は、水分を含む膜であり、
(b)では、前記第1膜から前記水分を除去する、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項11】
(a)(a-1)C-H結合及びSi-C結合を含む原料ガスを基板に対して供給する工程と、(a-2)アンモニアガスを前記基板に対して供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことにより、N-H結合及びSi-N結合を含む第1膜を前記基板上に形成する工程と、
(b)(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する工程と、
(c)水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することにより、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比を、前記第1膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比よりも大きくする工程と、を有する基板処理方法。
【請求項12】
(a)は、(a-3)酸素ガスを前記基板に対して供給する工程、を更に含む、
請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項13】
(c)を、Si-N結合を保持可能であって、N-H結合を切断可能な条件下で行う、
請求項11または12に記載の基板処理方法。
【請求項14】
(c)を、N-H結合を切断可能であって、Hとの結合が切断されたNに、前記第3膜中のSiが結合する条件下で行う、
請求項11または12に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記第1膜、前記第2膜、及び前記第3膜は、Si、O、及びNを含有する膜である、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項16】
(c)を、450℃以上600℃以下の温度下で行う、
請求項1~3のいずれかの請求項に記載の基板処理方法。
【請求項17】
(a)、(b)および(c)は、いずれも前記基板が同一の処理室内に収容された状態で行われる、
請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項18】
(a)C-H結合及びSi-C結合を含む第1膜を基板上に形成する工程と、
(b)(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する工程と、
(c)水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することにより、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、前記第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくする工程と、を有する半導体装置の製造方法。
【請求項19】
(a)(a-1)C-H結合及びSi-C結合を含む原料ガスを基板に対して供給する工程と、(a-2)アンモニアガスを前記基板に対して供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことにより、N-H結合及びSi-N結合を含む第1膜を前記基板上に形成する工程と、
(b)(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する工程と、
(c)水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することにより、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比を、前記第1膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比よりも大きくする工程と、を有する半導体装置の製造方法。
【請求項20】
基板に対して、C-H結合及びSi-C結合を含む成膜ガスを供給する成膜ガス供給系と、
前記基板を加熱する加熱機構と、
水素単体ガスをプラズマ状態に励起させるプラズマ生成部と、
(a)前記基板に対して前記成膜ガスを供給して、C-H結合及びSi-C結合を含む第1膜を前記基板上に形成する処理と、(b)前記基板を加熱することで(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する処理と、(c)前記水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することで、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、前記第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくする処理と、を行わせるように、前記成膜ガス供給系、前記加熱機構、および前記プラズマ生成部を制御することが可能なように構成される制御部と、
を有する基板処理装置。
【請求項21】
基板に対して、C-H結合及びSi-C結合を含む原料ガスと、アンモニアガスと、をそれぞれ供給する成膜ガス供給系と、
前記基板を加熱する加熱機構と、
水素単体ガスをプラズマ状態に励起させるプラズマ生成部と、
(a)(a-1)前記原料ガスを前記基板に対して供給する処理と、(a-2)アンモニアガスを前記基板に対して供給する処理と、を含むサイクルを所定回数行うことにより、N-H結合及びSi-N結合を含む第1膜を前記基板上に形成する処理と、(b)前記基板を加熱することで(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する処理と、(c)前記水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することで、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比を、前記第1膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比よりも大きくする処理と、を行わせるように、前記成膜ガス供給系、前記加熱機構、および前記プラズマ生成部を制御することが可能なように構成される制御部と、
を有する基板処理装置。
【請求項22】
(a)基板に対して成膜ガスを供給して、C-H結合及びSi-C結合を含む第1膜を前記基板上に形成する手順と、
(b)前記基板を加熱することで(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する手順と、
(c)水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することで、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、前記第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくする手順と、
をコンピュータによって基板処理装置に実行させるプログラム。
【請求項23】
(a)(a-1)C-H結合及びSi-C結合を含む原料ガスを基板に対して供給する手順と、(a-2)アンモニアガスを前記基板に対して供給する手順と、を含むサイクルを所定回数行うことにより、N-H結合及びSi-N結合を含む第1膜を前記基板上に形成する手順と、
(b)前記基板を加熱することで(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する手順と、
(c)水素単体ガスをプラズマ状態に励起させることにより励起状態の水素原子を生成し、前記励起状態の水素原子を前記基板に対して供給することで、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比を、前記第1膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比よりも大きくする手順と、
をコンピュータによって基板処理装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程の一工程として、基板上に膜を形成する処理が行われることがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-066688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板上に形成される膜の特性を向上させることが可能な技術を提供する(例えば特許文献1)。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、
(a)C-H結合及びSi-C結合と、N-H結合及びSi-N結合と、のうちの少なくとも一方を含む第1膜を基板上に形成する工程と、
(b)(a)における処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質する工程と、
(c)前記第2膜に対してプラズマ処理を実施して、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、前記第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくするか、前記第3膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比を、前記第1膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比よりも大きくする工程と、を有する技術が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基板上に形成される膜の特性を向上させることが可能な技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本開示の一態様で好適に用いられる基板処理ユニット2000の構成例を模式的に示す横断面図である。
図2図2は、本開示の一態様で好適に用いられる基板処理ユニット2000のコントローラ121の概略構成図であり、コントローラ121の制御系をブロック図で示す図である。
図3図3は、本開示の一態様で好適に用いられる成膜装置300の構成例を模式的に示す側断面図である。
図4図4は、本開示の一態様で好適に用いられるアニール装置400の構成例を模式的に示す側断面図である。
図5図5は、本開示の一態様で好適に用いられるプラズマ処理装置500の構成例を模式的に示す側断面図である。
図6図6は、本開示の一態様における基板処理工程を示すフロー図である。
図7図7は、本開示の一態様における処理シーケンスを示す図である。
図8図8は、実施例における測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<本開示の一態様>
以下、本開示の一態様について、主に、図1図7を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0009】
本態様で例に挙げる基板処理ユニット2000は、半導体装置の製造工程で用いられるもので、処理対象となる基板に対して所定の処理を行うように構成されたものである。
処理対象となる基板としては、例えば、半導体集積回路装置(半導体デバイス)が作り込まれる半導体ウエハ基板(以下、単に「ウエハ」という。)が挙げられる。なお、本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのもの」を意味する場合や、「ウエハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体(集合体)」を意味する場合(すなわち、表面に形成された所定の層や膜等を含めてウエハと称する場合)がある。また、本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのものの表面(露出面)」を意味する場合や、「ウエハ上に形成された所定の層や膜等の表面、すなわち、積層体としてのウエハの最表面」を意味する場合がある。本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も、「ウエハ」という言葉を用いた場合と同義である。
また、ウエハに対して行う処理としては、例えば、搬送処理、加圧(減圧)処理、加熱処理、成膜処理、改質処理、拡散処理、イオン打ち込み後のキャリア活性化や平坦化のためのリフローやアニール等がある。
【0010】
(1)基板処理ユニットの構成
まず、基板処理装置としての基板処理ユニット2000の構成例を説明する。
【0011】
図1に示すように、基板処理ユニット2000は、基板としてのウエハ200を処理するもので、成膜装置300と、熱処理装置400(アニール装置400とも呼ぶ)と、プラズマ処理装置500と、を有して構成された、いわゆるクラスタ型装置である。さらに詳しくは、基板処理ユニット2000は、IOステージ2100、大気搬送室2200、ロードロック(L/L)室2300、真空搬送室2400、成膜装置300、アニール装置400、及びプラズマ処理装置500を備えて構成されている。なお、図中において、前後左右は、X1方向が右、X2方向が左、Y1方向が前、Y2方向が後とする。
【0012】
基板処理ユニット100の手前側には、IOステージ(ロードポート)2100が設置されている。IOステージ2100上には、フープ(FOUP:Front Open Unified Pod)と呼ばれる格納容器(以下、単に「ポッド」という。)2001が複数搭載されている。ポッド2001は、ウエハ200を搬送するキャリアとして用いられ、その内部に未処理のウエハ200または処理済のウエハ200がそれぞれ水平姿勢で複数枚格納されるように構成されている。
【0013】
IOステージ2100は、大気搬送室2200に隣接している。大気搬送室2200内には、ウエハ200を搬送する大気搬送ロボット2220が設置されている。大気搬送室2200には、IOステージ2100とは異なる側に、ロードロック室2300が連結されている。
【0014】
ロードロック室2300には、大気搬送室2200とは異なる側に、真空搬送室(トランスファモジュール:TM)2400が連結されている。
【0015】
TM2400は、負圧下でウエハ200が搬送される搬送空間となる搬送室として機能する。TM2400を構成する筐体2410には、ウエハ200を処理する、成膜装置300、アニール装置400、プラズマ処理装置500が、それぞれ連結されている。TM2400の略中央部には、負圧下でウエハ200を搬送する真空搬送ロボット2700が設置されている。
【0016】
TM2400内に設置される真空搬送ロボット2700は、独立して動作が可能な二つのアーム2800,2900を有している。
【0017】
TM2400と成膜装置300との間、TM2400とアニール装置400との間、TM2400とプラズマ処理装置500との間には、それぞれ、ゲートバルブ(GV)1490a、GV1490b、GV1490cが設けられている。各GV1490a,1490b,1490cの開放により、TM2400内の真空搬送ロボット2700は、それぞれ成膜装置300、アニール装置400、プラズマ処理装置500に設けられた基板搬入出口350,450,550を介したウエハ200の出し入れを行うことが可能となっている(図3図4図5参照)。
【0018】
図2に示すように、制御部(制御手段)であるコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)121a、RAM(Random Access Memory)121b、記憶装置121c、I/Oポート121dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM121b、記憶装置121c、I/Oポート121dは、内部バス121eを介して、CPU121aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ121には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。また、コントローラ121には、外部記憶装置123を接続することが可能となっている。
【0019】
コントローラ121は、成膜装置300と、アニール装置400と、プラズマ処理装置500と、を含む基板処理ユニット2000の処理動作を制御する。
【0020】
記憶装置121cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等で構成されている。記憶装置121c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件等が記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する基板処理における各手順をコントローラ121によって、基板処理装置に実行させ、所定の結果を得ることができるように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、プロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。また、プロセスレシピを、単に、レシピともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、レシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。RAM121bは、CPU121aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
【0021】
I/Oポート121dは、上述のゲートバルブ1490a~1490c、真空搬送ロボット2700、大気搬送ロボット2220や、後述する昇降機構318、APCバルブ334,434,584、真空ポンプ335,435,585、ヒータ313,413,513、ランプ416、周波数整合器574、高周波電源573等に接続されている。
【0022】
CPU121aは、記憶装置121cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置122からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置121cからレシピを読み出すことが可能なように構成されている。CPU121aは、読み出したレシピの内容に沿うように、ゲートバルブ1490a~1490cの開閉動作、昇降機構318の昇降動作、真空搬送ロボット2700の動作、大気搬送ロボット2220の動作、APCバルブ334,434,584、真空ポンプ335,435,585の開閉動作、真空ポンプ335,435,585の起動および停止、ヒータ313,413,513の温度調整動作、ランプ416の温度調整動作、周波数整合器574の電力の整合動作、高周波電源573のオンオフ等を制御することが可能なように構成されている。
【0023】
コントローラ121は、外部記憶装置123に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。外部記憶装置123は、例えば、HDD等の磁気ディスク、CD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやSSD等の半導体メモリ等を含む。記憶装置121cや外部記憶装置123は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置121c単体のみを含む場合、外部記憶装置123単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。なお、コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置123を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
【0024】
(2)成膜装置の構成
次に、上述した基板処理ユニット2000において用いられる成膜装置300について説明する。成膜装置300は、半導体装置の製造工程の一工程である成膜処理を行う際に用いられるもので、例えば、枚葉式基板処理装置として構成されている。
【0025】
(処理容器)
図3に示すように、成膜装置300は処理容器302を備えている。処理容器302内には、ウエハ200を処理する処理室301が形成されている。
【0026】
処理容器302の側面には、GV1490aに隣接した基板搬入出口350が設けられており、基板搬入出口350を介してウエハ200がTM2400との間を移動するように構成されている。処理容器202の底部には、リフトピン307が設けられている。
【0027】
処理室301内には、ウエハ200を載置する基板載置部としてのサセプタ310が配置されている。サセプタ310の上面には、ウエハ200が載置される基板載置面311が設けられている。サセプタ310の内部には、基板載置面311上のウエハ200の温度を調整する加熱機構としてのヒータ313が埋め込まれている。ヒータ313には、それへの供給電力を調整する温度調整部315が接続されている。温度調整部315は、コントローラ121からの指示に従い、制御される。また、サセプタ310には、リフトピン307が貫通する貫通孔314が、リフトピン307と対応する位置に設けられている。
【0028】
サセプタ310は、シャフト317によって支持されている。シャフト317は、処理容器302の底部を貫通しており、さらには処理容器302の外部で昇降機構318に接続されている。シャフト317下端部の周囲はベローズ319により覆われており、処理室301内は気密に保持されている。
【0029】
(ガス導入孔)
処理室301の上部には、処理室301内に各種ガスを供給するためのガス導入孔360,370,380が設けられている。ガス導入孔360,370,380に接続されるガス供給系の構成については後述する。
【0030】
(ガス供給系)
ガス導入孔360,370,380には、それぞれ、原料(ガス)供給管361a、触媒供給管371a、反応ガス供給管381aが接続されている。原料供給管361aを含む原料(ガス)供給系361からは原料(詳細は後述)が主に供給される。触媒供給管371aを含む触媒供給系371からは触媒(詳細は後述)が主に供給される。反応ガス供給管381aを含む反応ガス供給系381からは、主に反応ガスが供給される。
【0031】
(原料供給系)
原料供給管361aには、上流方向から順に、原料(ガス)供給源361b、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)361c、および、開閉弁であるバルブ361dが設けられている。
【0032】
原料供給管361aのバルブ361dよりも下流側には、第1不活性ガス供給管362aの下流端が接続されている。第1不活性ガス供給管362aには、上流方向から順に、不活性ガス供給源362b、MFC362c、および、バルブ362dが設けられている。
【0033】
(触媒供給系)
触媒供給管371aには、上流方向から順に、触媒供給源371b、MFC371c、および、バルブ371dが設けられている。
【0034】
触媒供給管371aのバルブ371dよりも下流側には、第2不活性ガス供給管372aの下流端が接続されている。第2不活性ガス供給管372aには、上流方向から順に、第2不活性ガス供給源372b、MFC372c、および、バルブ372dが設けられている。
【0035】
(反応ガス供給系)
反応ガス供給管381aには、上流方向から順に、反応ガス供給源381b、MFC381c、および、バルブ381dが設けられている。
【0036】
反応ガス供給管381aのバルブ381dよりも下流側には、第3不活性ガス供給管382aの下流端が接続されている。第3不活性ガス供給管382aには、上流方向から順に、第3不活性ガス供給源382b、MFC382c、および、バルブ382dが設けられている。
【0037】
また、本明細書では、原料(ガス)、反応ガスおよび触媒ガスを、それぞれあるいはまとめて成膜ガスとも称する。また、原料供給系361、触媒供給系371および反応ガス供給系381を、それぞれあるいはまとめて成膜ガス供給系とも称する。
【0038】
(排気系)
処理容器302の内壁側面には、処理室301内の雰囲気を排気する排気口345が設けられている。処理容器302の外壁側面には、排気口345と連通するよう排気管333が接続されている。排気管333には、上流側から順に、圧力調整器(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ334、真空排気装置としての真空ポンプ335が設けられている。主に、排気口355、排気管333、APCバルブ334をまとめて排気系と呼ぶ。
【0039】
(3)アニール装置の構成
次に、上述した基板処理ユニット2000において用いられるアニール装置400について説明する。アニール装置400は、半導体装置の製造工程の一工程である熱処理(アニール処理とも呼ぶ)を行う際に用いられるもので、例えば、枚葉式基板処理装置として構成されている。
【0040】
(処理容器)
図4に示すように、アニール装置400は処理容器402を備えている。処理容器402内には、ウエハ200を処理する処理室401が形成されている。
【0041】
処理容器402の側面には、GV1490bに隣接した基板搬入出口450が設けられており、基板搬入出口450を介してウエハ200がTM2400との間を移動するように構成されている。処理容器402の底部には、リフトピン407が設けられている。
【0042】
処理室401内には、ウエハ200を載置する基板載置部としてのサセプタ410が配置されている。サセプタ410の上面には、ウエハ200が載置される基板載置面411が設けられている。サセプタ410の内部には、基板載置面411上のウエハ200の温度を調整する加熱機構としてのヒータ413が埋め込まれている。ヒータ413には、ヒータ413の温度を制御するヒータ制御部420が接続されている。ヒータ413のオン/オフ等は、コントローラ121の指示に基づいて、ヒータ制御部420が制御する。また、サセプタ310には、リフトピン307が貫通する貫通孔314が、リフトピン307と対応する位置に設けられている。
【0043】
サセプタ410は、シャフト417によって支持されている。シャフト417は、処理容器402の底部を貫通しており、さらには処理容器402の外部で昇降機構418に接続されている。シャフト417下端部の周囲はベローズ419により覆われており、処理室401内は気密に保持されている。
【0044】
(ランプ)
処理容器402の天井であって、ウエハ200の表面と対向する位置には、ランプハウス460が設けられる。ランプハウス460には、複数の加熱機構としてのランプ461が設けられる。
【0045】
ランプ461は、配線462を介してランプ制御部463に接続されている。ランプ461のオン/オフ等は、コントローラ121の指示に基づいて、ランプ制御部463が制御する。
【0046】
処理容器402の天井であって、ランプ461と対向する位置には、窓464が設けられている。窓464は、耐真空製であり、例えば石英等のランプ461から照射される熱を遮らない材質により構成されている。
【0047】
(ガス導入孔)
処理室401の上部には、処理室401内に不活性ガスを供給するためのガス導入孔440が設けられている。
【0048】
(不活性ガス供給系)
ガス導入孔440には、不活性ガス供給管441aが接続されている。不活性ガス供給管441aを含む不活性ガス供給系441からは不活性ガス(詳細は後述)が供給される。不活性ガス供給管441aには、上流方向から順に、不活性ガス供給源441b、MFC441c、およびバルブ441dが設けられている。
【0049】
(排気系)
処理容器402の内壁側面には、処理室401内の雰囲気を排気する排気口445が設けられている。処理容器402の外壁側面には、排気口445と連通するよう排気管433が接続されている。排気管433には、上流側から順に、圧力調整器(圧力調整部)としてのAPCバルブ434、真空排気装置としての真空ポンプ435が設けられている。主に、排気口455、排気管433、APCバルブ434をまとめて排気系と呼ぶ。
【0050】
(4)プラズマ処理装置の構成
次に、上述した基板処理ユニット2000において用いられるプラズマ処理装置500について説明する。プラズマ処理装置500は、半導体装置の製造工程の一工程である成膜処理を行う際に用いられるもので、例えば、枚葉式基板処理装置として構成されている。図5は、本態様に係るプラズマ処理装置500の概略構成図である。
【0051】
(処理室)
図5に示すように、プラズマ処理装置500は、ウエハ200を収容してプラズマ処理する処理炉502を備えている。処理炉502は、処理室501を構成する処理容器503を備えている。処理容器503は、上側容器530と、下側容器531とを備えている。上側容器530が下側容器531の上に被さることにより、処理室501が形成されている。
【0052】
下側容器531の下部側壁には、GV1490cに隣接した基板搬入出口550が設けられており、基板搬入出口580を介してウエハ200がTM2400との間を移動するように構成されている。処理容器503の底部には、リフトピン507が設けられている。
【0053】
処理室501は、周囲に共振コイル522が設けられているプラズマ生成空間501aと、プラズマ生成空間501aに連通し、ウエハ200が処理される基板処理空間501bを有する。プラズマ生成空間501aはプラズマが生成される空間であって、処理室501のうち、共振コイル522の下端より上方であって、かつ共振コイル522の上端より下方の空間を言う。基板処理空間501bは、ウエハ200がプラズマを用いて処理される空間であって、共振コイル522の下端より下方の空間を言う。
【0054】
処理室501内には、ウエハ200を載置する基板載置部としてのサセプタ510が配置されている。サセプタ510の上面には、ウエハ200が載置される基板載置面511が設けられている。
【0055】
サセプタ510の内部には、基板載置面511上のウエハ200の温度を調整する加熱機構としてのヒータ513が埋め込まれている。ヒータ電力調整機構576を介してヒータ513に電力が供給されることにより、ウエハ200表面を、例えば25℃~1000℃の範囲内の所定の程度まで加熱することができる。
【0056】
サセプタ510は、下側容器531とは電気的に絶縁されている。サセプタ510の内部にはインピーダンス調整電極515が装備されている。インピーダンス調整電極515は、インピーダンス調整部としてのインピーダンス可変機構577を介して接地されている。インピーダンス調整電極515及びサセプタ510を介して、プラズマ処理中のウエハ200の電位(バイアス電圧)を制御することが可能となる。
【0057】
サセプタ510の下方には、サセプタを昇降させるサセプタ昇降機構568が設けられている。サセプタ510には、貫通孔514が設けられている。下側容器531の底面には、ウエハ200を支持する支持体としてのリフトピン507が設けられている。サセプタ昇降機構568によりサセプタ510が下降させられたときには、リフトピン507がサセプタ510とは非接触な状態で、貫通孔514を突き抜けるようになっている。これにより、ウエハ200を下方から保持することが可能となる。
【0058】
処理室501の上方、つまり上側容器530の上部には、ガス供給ヘッド536が設けられている。ガス供給ヘッド536は、蓋体533と、ガス導入孔534と、バッファ室537と、開口538と、遮蔽プレート540と、ガス吹出口539とを備え、処理室501内へガスを供給できるように構成されている。
【0059】
(ガス供給系)
ガス導入孔543には、水素(H)含有ガス供給管561aが接続されている。後述するH含有ガス供給系からは水素含有ガス(詳細は後述)が主に供給される。
【0060】
H含有ガス供給管561aには、上流方向から順に、H含有ガス供給源561b、MFC561c、および、開閉弁であるバルブ561dが設けられている。
【0061】
H含有ガス供給管561aのバルブ561dよりも下流側には、第4不活性ガス供給管562aの下流端が接続されている。第4不活性ガス供給管562aには、上流方向から順に、不活性ガス供給源562b、MFC562c、および、バルブ562dが設けられている。
【0062】
(排気系)
下側容器531の内壁側面には、処理室501内の雰囲気を排気する排気口595が設けられている。下側容器531の外壁側面には、排気口595と連通するよう排気管583が接続されている。排気管583には、上流側から順に、圧力調整器(圧力調整部)としてのAPCバルブ584、真空排気装置としての真空ポンプ585が設けられている。主に、排気口595、排気管583、APCバルブ584をまとめて排気系と呼ぶ。
【0063】
処理室501の外周部、すなわち、上側容器530の側壁の外側には、処理室501を囲うように、螺旋状の共振コイル522が設けられている。共振コイル522には、RF(Radio Frequency)センサ572、高周波電源573および周波数整合器574(周波数制御部)が接続されている。共振コイル212の外周側には、遮蔽板223が設けられている。
【0064】
(5)基板処理工程
上述の基板処理ユニット2000を用い、半導体装置の製造工程の一工程として、成膜装置300において基板としてのウエハ200上に第1膜を形成し、アニール装置400において第1膜に対して熱処理(アニール処理)を実施し第1膜を第2膜に改質し、プラズマ処理装置500において第2膜に対してプラズマ処理を実施し第2膜を第3膜に改質する、基板処理シーケンス例について、主に図6および図7を用いて説明する。以下の説明において、基板処理ユニット2000を構成する各部の動作は、コントローラ121により制御される。
【0065】
本態様における基板処理シーケンスは、
C-H結合及びSi-C結合と、N-H結合及びSi-N結合と、のうちの少なくとも一方を含む第1膜をウエハ200上に形成するステップaと、
ステップaにおける処理温度よりも高い処理温度下で前記第1膜に対して熱処理を実施して、前記第1膜を第2膜に改質するステップbと、
前記第2膜に対してプラズマ処理を実施して、前記第2膜を第3膜に改質し、前記第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、前記第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくするか、前記第3膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比を、前記第1膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比よりも大きくするステップcと、を有する。
【0066】
なお、本態様では、ステップaにおいて、ウエハ200に対して、少なくともC-H結合とSi-C結合とを含む原料と、触媒と、を供給する工程と、ウエハ200に対して、反応ガスとして酸化剤と、触媒とを供給する工程と、を交互に行い、C-H結合及びSi-C結合を含む第1膜として、シリコン酸炭化膜(SiOC膜)をウエハ200上に形成する例について説明する。また、本態様では、ステップcにおいて、第2膜に対して、水素(H)ガスをプラズマ状態に励起させて供給する例について説明する。
【0067】
SiOC膜は、誘電率の低いLow-k膜であり、さらに、高いフッ化水素(HF)エッチング耐性(以下、HF耐性と称する)を有する絶縁膜であるため、例えばスペーサ膜として広く用いられている。一方、SiOC膜は、半導体装置の製造工程の一工程として、成膜後に酸素(O)プラズマアッシング等の酸化処理に曝される場合がある。アッシング処理(酸化処理)が施されることにより、SiOC膜はHF耐性が悪化し、結果としてスペーサ膜としての機能が損なわれることがある。本態様では、成膜後にアッシング処理が施された場合でも、低誘電率と高いHF耐性の両方を維持するSiOC膜について説明する。なお、以下では、アッシング処理が施された後の膜におけるHF耐性を、アッシング耐性と称する場合がある。
【0068】
本明細書では、上述の基板処理シーケンスを、便宜上、以下のように示すこともある。以下の変形例や他の態様等の説明においても、同様の表記を用いる。
【0069】
(原料+触媒→酸化剤+触媒)×n→熱処理(アニール処理)→プラズマ励起Hガス→SiOC膜
【0070】
(成膜装置300内にウエハ搬入:S300)
IOステージ2100上のポッド2001から、大気搬送ロボット2220により、処理対象のウエハ200を取り出す。サセプタ310を所定の搬送位置まで降下させた状態で、GV1490aを開き、ウエハ200を真空搬送ロボット2700により、TM2400から処理室301内に搬入する。処理室301内へ搬入されたウエハ200は、サセプタ310の基板載置面311から上方へ突出したリフトピン307上に水平姿勢で支持される。処理容器302内へのウエハ200の搬入が完了した後、処理室301内から真空搬送ロボット2700を退去させ、GV1490aを閉じる。その後、サセプタ310を所定の処理位置まで上昇させ、処理対象のウエハ200を、リフトピン307上からサセプタ310上へと移載させる。
【0071】
(圧力調整および温度調整:S301)
続いて、処理室301内が所望の処理圧力となるように、真空ポンプ335によって真空排気される。処理室301内の圧力は圧力センサで測定され、この測定された圧力情報に基づきAPCバルブ334がフィードバック制御される。また、ウエハ200が所望の処理温度となるように、ヒータ313によって加熱される。処理室301内が所望の処理圧力となり、また、ウエハ200の温度が所望の処理温度に到達して安定したら、後述する成膜処理を開始する。
【0072】
(成膜処理:S302)
本ステップ(ステップa)では、以下のステップa1,a2を実行する。
【0073】
[ステップa1]
ステップa1では、処理室301内のウエハ200に対して、成膜剤として、原料(原料ガス)および触媒(触媒ガス)を供給する。
【0074】
具体的には、バルブ361d,371dを開き、原料供給管361a、触媒供給管371a内へ原料、触媒をそれぞれ流す。原料、触媒は、それぞれ、MFC361d,371dにより流量調整され、バッファ室343を介して処理室301内へ供給され、処理室301内で混合されて、排気口345より排気される。このとき、ウエハ200の上方から、ウエハ200に対して原料および触媒が供給される(原料+触媒供給)。このとき、バルブ362d,372d,382dを開き、原料供給管361a、触媒供給管371a、反応ガス供給管381aのそれぞれを介して処理室301内へ不活性ガスを供給する。なお、以下に示すいくつかの方法については不活性ガスの供給を不実施とするようにしてもよい。
【0075】
本ステップ(ステップa1)にて原料および触媒を供給する際における処理条件としては、
処理温度:室温(25℃)~120℃、好ましくは室温~90℃
処理圧力:133~1333Pa
原料供給流量:0.001~2slm
触媒供給流量:0.001~2slm
不活性ガス供給流量(ガス供給管毎):0~20slm
各ガス供給時間:1~60秒
が例示される。
【0076】
なお、本明細書における「25~120℃」のような数値範囲の表記は、下限値および上限値がその範囲に含まれることを意味する。よって、例えば、「450~750℃」とは「450℃以上750℃以下」を意味する。他の数値範囲についても同様である。また、本明細書における処理温度とはウエハ200の温度または処理室301内の温度のことを意味し、処理圧力とは処理室301内の圧力のことを意味する。また、供給流量に0slmが含まれる場合、0slmとは、そのガスを供給しないケースを意味する。これらは、以下の説明においても同様である。
【0077】
上述の条件下でウエハ200に対して、原料として、例えば、クロロシラン系ガスであって、C-H結合とSi-C結合とを含むガスを供給することにより、ウエハ200の最表面上に、第1層として、C、HおよびClを含むシリコン(Si)含有層が形成される。C、HおよびClを含むSi含有層は、C-H結合及びSi-C結合を含む層となる。なお、本明細書では、C、HおよびClを含むSi含有層を、便宜上、単に、Cを含むSi含有層、あるいは、SiC層とも称する。
【0078】
上述の条件下でウエハ200に対して、原料を供給することにより、原料中に含まれるSi-C結合及びC-H結合のいずれの結合も少なくとも一部を、切断させることなく保持したまま、第1層中にそのまま取り込ませる(残存させる)ことが可能となる。
【0079】
第1層は、Siにより構成されC、HおよびClを含む連続的な層の他、不連続な層や、これらが重なってできるC、HおよびClを含むSi薄膜をも含む。C、HおよびClを含むSi層を構成するSiは、CやClとの結合が完全に切れていないものの他、CやClとの結合が完全に切れているものも含む。
【0080】
本ステップでは、触媒を原料とともに供給することにより、上述した反応を、ノンプラズマの雰囲気下で、また、上述した低い温度条件下で進行させることができる。
【0081】
また、第1層の形成を、ノンプラズマの雰囲気下で、また、上述した低い温度条件下で行うことにより、処理室301内において原料が熱分解(気相分解)、すなわち、自己分解しないようにすることができる。これにより、ウエハ200上に原料を吸着させ、原料の吸着層を形成することが可能となる。
【0082】
第1層が形成された後、バルブ361d,371dを閉じ、処理室301内への原料、触媒の供給を停止する。そして、処理室301内を真空排気し、処理室301内に残留するガス等を処理室301内から排除する。このとき、バルブ362d,372d,382dを開いたままとし、処理室301内への不活性ガスの供給を維持する。不活性ガスはパージガスとして作用し、これにより処理室301内がパージされる。
【0083】
原料としては、例えば、ウエハ200上に形成される膜を構成する主元素としてのSiを含むシラン系ガスを用いることができる。シラン系ガスとしては、例えば、Siおよびハロゲンを含むガス、すなわち、ハロシラン系ガスを用いることができる。ハロゲンには、塩素(Cl)、フッ素(F)、臭素(Br)、ヨウ素(I)等が含まれる。ハロシラン系ガスとしては、例えば、SiおよびClを含む上述のクロロシラン系ガスを用いることができる。
【0084】
原料としては、例えば、ビス(トリクロロシリル)メタン((SiClCH、略称:BTCSM)ガス、1,2-ビス(トリクロロシリル)エタン((SiCl、略称:BTCSE)ガス等のアルキレンクロロシラン系ガスを用いることができる。
【0085】
原料としては、例えば、1,1,2,2-テトラクロロ-1,2-ジメチルジシラン((CHSiCl、略称:TCDMDS)ガス、1,2-ジクロロ-1,1,2,2-テトラメチルジシラン((CHSiCl、略称:DCTMDS)ガス等のアルキルクロロシラン系ガスを用いることができる。
【0086】
原料としては、1,1,3,3-テトラクロロ-1,3-ジシラシクロブタン(CClSi、略称:TCDSCB)ガス等のSiとCとで構成される環状構造およびハロゲンを含むガスを用いることができる。
【0087】
以上のように、原料として、C-H結合とSi-C結合とを含むガスを用いることが好ましい。原料としては、これらのうち1以上を用いることができる。
【0088】
触媒としては、例えば、炭素(C)、窒素(N)、及びHを含むアミン系ガスを用いることができる。アミン系ガスとしては、例えば、ピリジン(Py)ガス、アミノピリジン(C)ガス、ピコリン(CN)ガス、ルチジン(CN)ガス、ピペラジン(C10)ガス、ピペリジン(C11N)ガス等の環状アミン系ガスや、トリエチルアミン((CN、略称:TEA)ガス、ジエチルアミン((CNH、略称:DEA)ガス等の鎖状アミン系ガス等を用いることができる。触媒としては、これらの他、例えば、アンモニア(NH)ガス等を用いることもできる。触媒としては、これらのうち1以上を用いることができる。この点は、後述するステップa2においても同様である。
【0089】
以上のように、成膜ガス(原料、触媒)として、Si及びHを含み、C及びNのうちの少なくとも一方の元素を含むガスを用いることが好ましい。
【0090】
不活性ガスとしては、例えば、窒素(N)ガスや、アルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、キセノン(Xe)ガス等の希ガスを用いることができる。不活性ガスとしては、これらのうち1以上を用いることができる。この点は、後述する各ステップにおいても同様である。
【0091】
[ステップa2]
ステップa1が終了した後、処理室201内のウエハ200、すなわち、ウエハ200上に形成されたSi含有層に対して、酸化剤(酸化ガス)および触媒(触媒ガス)を供給する。
【0092】
具体的には、バルブ381d,371dを開き、反応ガス供給管381a、触媒供給管371a内へ酸化剤、触媒をそれぞれ流す。酸化剤、触媒は、それぞれ、MFC381d,371dにより流量調整され、バッファ室343を介して処理室301内へ供給され、処理室301内で混合されて、排気口345より排気される。このとき、ウエハ200の上方から、ウエハ200に対して酸化剤および触媒が供給される(酸化剤+触媒供給)。このとき、バルブ362d,372d,382dを開いたままとし、処理室301内への不活性ガスの供給を維持する。
【0093】
本ステップ(ステップa2)にて酸化剤および触媒を供給する際における処理条件としては、
処理温度:室温(25℃)~120℃、好ましくは室温~100℃
酸化剤供給流量:0.001~2slm
触媒供給流量:0.001~2slm
が例示される。他の処理条件は、ステップa1における処理条件と同様な処理条件とする。
【0094】
上述の条件下でウエハ200に対して、酸化剤を供給することにより、ステップa1でウエハ200上に形成された第1層の少なくとも一部が酸化(改質)される。結果として、ウエハ200の最表面上に、第1層が酸化されてなる第2層として、シリコン酸炭化層(SiOC層)が形成される。第2層を形成する際、第1層に含まれていたCl等の不純物は、改質反応の過程において、少なくともClを含むガス状物質を構成し、処理室301内から排出される。これにより、第2層は、ステップa1で形成された第1層に比べてCl等の不純物が少ない層となる。
【0095】
上述の処理条件下でウエハ200に対して、酸化剤を供給することにより、第1層中に含まれるSi-C結合及びC-H結合のいずれの結合も少なくとも一部を、切断させることなく保持したまま、第2層中にそのまま取り込ませる(残存させる)ことが可能となる。上述の処理条件下でウエハ200に対して、酸化剤を供給することにより、形成される第2層は、水分、すなわちOH基を含む層となる。
【0096】
本ステップにおいても、ステップa1と同様に、触媒を酸化剤とともに供給することにより、上述の反応を、ノンプラズマの雰囲気下で、また、後述するような低い温度条件下で進行させることが可能となる。
【0097】
第2層が形成された後、バルブ381d,371dを閉じ、処理室301内への酸化剤の供給を停止する。そして、処理室301内を真空排気し、処理室301内に残留するガス等を処理室301内から排除する。このとき、ステップa1におけるパージと同様の処理手順により、処理室301内に残留するガス等を処理室301内から排除する(パージ)。
【0098】
酸化剤としては、例えば、酸素(O)含有ガスや、酸素(O)及び水素(H)含有ガスを用いることができる。O含有ガスとしては、例えば、酸素(O)ガス、オゾン(O)ガス、亜酸化窒素(NO)ガス、一酸化窒素(NO)ガス、二酸化窒素(NO)ガス、一酸化炭素(CO)ガス、二酸化炭素(CO)ガス等を用いることができる。O及びH含有ガスとしては、例えば、水蒸気(HOガス)、過酸化水素(H)、水素(H)ガス+酸素(O)ガス、Hガス+オゾン(O)ガス等を用いることもできる。なお、O及びH含有ガスは、O含有ガスでもある。酸化剤としては、これらの他、洗浄液、例えば、アンモニア水と過酸化水素水と純水を含む洗浄液を用いるようにしてもよい。すなわち、APM洗浄により酸化を行うようにしてもよい。この場合、ウエハ200を洗浄液に暴露することで酸化を行うことができる。これらのように、酸化剤は、ガス状物質であってもよく、液体状物質であってもよい。また、酸化剤は、ミスト状物質等の液体状物質であってもよい。酸化剤としては、これらのうち1以上を用いることができる。
【0099】
[サイクルの所定回数実施]
上述のステップa1,a2を非同時に、すなわち、同期させることなく行うサイクルを所定回数(n回、nは1以上の整数)行うことにより、ウエハ200上に、第1膜として、所定の膜厚のSi、O、及びCを含有するSiOC膜を形成することができる。上述のサイクルは、複数回繰り返すことが好ましい。すなわち、1サイクルあたりに形成される第2層(SiOC層)の厚さを所望の膜厚よりも薄くし、第2層を積層することで形成される第1膜としてのSiOC膜の厚さが所望の厚さになるまで、上述のサイクルを複数回繰り返すことが好ましい。
【0100】
なお、上述の条件下でステップaを行うことにより、原料に含まれるC-H結合及びSi-C結合のいずれの結合も少なくとも一部を、切断させることなく保持したまま、第1膜(SiOC膜)中に、そのまま取り込ませる(残存させる)ことが可能となる。
【0101】
また、上述の条件下でステップaを行うことにより、ウエハ200上に形成される第1膜(SiOC膜)は、その表面に、水分、すなわちOH基を含む膜となる。
【0102】
(アフターパージおよび大気圧復帰:S303)
ウエハ200上へ所望の厚さの第1膜(SiOC膜)を形成する処理が完了したら、処理室301内を真空排気し、処理室301内に残留するガス等を処理室301内から排除する。そして、そして、上述のパージと同様の処理手順、処理条件により、処理室301内に残留するガス状物質等を処理室201内から排除する(アフターパージ)。その後、処理室301内の雰囲気がパージガスに置換され、処理室301内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
【0103】
(成膜装置300外へウエハ搬出:S304)
その後、サセプタ310を所定の搬送位置まで下降させ、ウエハ200を、サセプタ310上からリフトピン307上へと移載させる。その後、GV1490aを開き、真空搬送ロボット2700により、処理後のウエハ200を処理容器302外(TM2400)へ搬出する。
【0104】
(アニール装置400内にウエハ搬入:S400)
サセプタ410を所定の搬送位置まで降下させた状態で、GV1490bを開き、ウエハ200を真空搬送ロボット2700により、TM2400から処理室401内に搬入する。処理室401内へ搬入されたウエハ200は、サセプタ410の基板載置面411から上方へ突出したリフトピン407上に水平姿勢で支持される。処理室401内へのウエハ200の搬入が完了した後、処理室401内から真空搬送ロボット2700を退去させ、GV1490bを閉じる。その後、サセプタ410を所定の処理位置まで上昇させ、処理対象のウエハ200を、リフトピン407上からサセプタ410上へと移載させる。
【0105】
(圧力調整および温度調整:S401)
続いて、S301と同様に、真空ポンプ435およびAPCバルブ434によって圧力制御し、ヒータ413とランプ461によって加熱制御する。
【0106】
(熱処理(アニール処理):S402)
処理室401内のウエハ200を加熱し、ウエハ200上に形成された第1膜(SiOC膜)に対して、熱処理を行う。このとき、バルブ441dを開き、不活性ガス供給管441a内へ不活性ガスを流す。不活性ガスは、MFC441cにより流量調整され、処理室401内へ供給されて、排気口445より排気される。このとき、ウエハ200の上方から、ウエハ200に対して不活性ガスが供給される。
【0107】
本ステップ(ステップb)における処理条件としては、
処理温度:200~1000℃、好ましくは500~700℃
処理圧力:133~1333Pa
不活性ガス供給流量:0.001~20slm
不活性ガス供給時間:1~120分、好ましくは1~60分
が例示される。
【0108】
上述の処理条件下でウエハ200上に形成された第1膜に対して熱処理を行うことにより、第1膜中に含まれていた水分を第1膜中から脱離させることができる。より具体的には、本ステップにおける処理温度を、例えば上述の成膜処理(ステップa)における処理温度よりも高い、比較的高温の処理温度とすることにより、第1膜中に含まれていた水分(第1膜の表面上に存在するOH基)やCl等の不純物を効率的に脱離させることができる。このようして、ウエハ200上に、第1膜中から水分やCl等の不純物を脱離させてなる第2膜が形成される。上述の処理条件下で第1膜中の水分や不純物を除去することにより、第2膜を第1膜よりも誘電率の低いLow-k膜とすること、あるいは、第2膜を第1膜と同様の誘電率の低いLow-k膜として維持することが可能となる。
【0109】
なお、上述の処理条件下でウエハ200上に形成された第1膜に対して熱処理を行うことにより、第1膜中に含まれるSi-C結合及びC-H結合のいずれの結合も少なくとも一部を、切断させることなく保持したまま、第2膜中にそのまま取り込ませる(残存させる)ことが可能となる。また、上述の処理条件下では、第1膜に含まれるSi、O、及びCのいずれも、少なくとも一部は除去されることなく第2膜中に残留される。
【0110】
(アフターパージおよび大気圧復帰:S403)
熱処理が終了したら、処理室401内を真空排気し、処理室401内に残留するガス等を処理室401内から排除する。そして、そして、上述のパージと同様の処理手順、処理条件により、処理室401内に残留するガス状物質等を処理室401内から排除する(アフターパージ)。その後、処理室401内の雰囲気がパージガスに置換され、処理室401内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
【0111】
(アニール装置400外へウエハ搬出:S404)
その後、サセプタ410を所定の搬送位置まで下降させ、ウエハ200を、サセプタ410上からリフトピン407上へと移載させる。その後、GV1490bを開き、真空搬送ロボット2700により、処理後のウエハ200を処理容器402外(TM2400)へ搬出する。
【0112】
(プラズマ処理装置500内にウエハ搬入:S500)
サセプタ510を所定の搬送位置まで降下させた状態で、GV1490cを開き、ウエハ200を真空搬送ロボット2700により、TM2400から処理室501内に搬入する。処理室501内へ搬入されたウエハ200は、サセプタ510の基板載置面511から上方へ突出したリフトピン507上に水平姿勢で支持される。処理室501内へのウエハ200の搬入が完了した後、処理室501内から真空搬送ロボット2700を退去させ、GV1490cを閉じる。その後、サセプタ510を所定の処理位置まで上昇させ、処理対象のウエハ200を、リフトピン507上からサセプタ510上へと移載させる。
【0113】
(圧力調整および温度調整:S501)
続いて、S301及び401と同様に、真空ポンプ585およびAPCバルブ584により圧力制御し、ヒータ513により加熱する。処理室501内が所望の処理圧力となり、また、ウエハ200の温度が所望の処理温度に到達して安定したら、後述するプラズマ処理を開始する。
【0114】
(プラズマ処理:S502)
処理室501内のウエハ200、すなわち、ウエハ200上に形成された第2膜に対してHガスをプラズマ状態に励起させて供給する。
【0115】
具体的には、バルブ561dを開き、ガス供給管561a内へHガスを流す。Hガスは、MFC561cにより流量調整され、バッファ室537を介して処理室501内へ供給され、排気口595より排気される。このとき、ウエハ200の上方から、ウエハ200に対してHガスが供給される(Hガス供給)。このとき、バルブ562dを開き、バッファ室537を介して処理室501内へ不活性ガスを供給するようにしてもよい。
【0116】
このとき、共振コイル522に対して、高周波電源573から高周波(RF)電力を印加する。これにより、プラズマ生成空間501a内における共振コイル522の上下の接地点及び電気的中点に相当する高さ位置にそれぞれ、平面視がドーナツ状である誘導プラズマが励起される。誘導プラズマの励起により、Hガスが活性化され、励起状態のH原子(H)や、イオン化されたH原子等の反応種が生成される。*はラジカルを意味する。以下の説明でも同様である。そして、主にこの反応種により、ステップbでウエハ200上に形成された第2膜に対してプラズマ処理が行われる。
【0117】
本ステップ(ステップc)における処理条件としては、
処理温度:100~850℃、好ましくは450~600℃
処理圧力:667~26664Pa、好ましくは6666~13332Pa
Hガス供給流量:0.1~10slm、好ましくは0.15~0.5slm
Hガス供給時間:5~600秒、好ましくは30~300秒
RF電力:100~5000W、好ましくは500~3500W
RF周波数:800kHz~50MHz
が例示される。
【0118】
上述の処理条件下でウエハ200上に形成された第2膜に対してプラズマ処理を行うことにより、第2膜を第3膜に改質することができる。具体的には、第2膜中に含まれているSi-C結合を第3膜中にそのままの形で保持しつつ、第2膜中に含まれていたC-H結合の少なくとも一部を切断させることができる。より具体的には、例えば、本ステップにおける処理温度を、上述の成膜処理(ステップa)における処理温度よりも高い処理温度とすることにより、第2膜中に含まれているSi-C結合を第3膜中にそのままの形で保持しつつ、第2膜中に含まれていたC-H結合の少なくとも一部を切断させることができる。一方、本ステップにおける処理温度を、例えば、上述の熱処理(ステップb)における処理温度よりも低い、比較的低温の処理温度としても、第2膜中に含まれているSi-C結合を第3膜中にそのままの形で保持しつつ、第2膜中に含まれていたC-H結合の少なくとも一部を切断させることができる。
【0119】
そして、Hが切断されたC-H結合におけるCの結合手が、第3膜中に存在するSiと結びつくことにより、第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくすることができる。また、第3膜におけるSi-C結合の比率を、第1膜におけるSi-C結合の比率よりも大きくし、第3膜におけるC-H結合の比率を、第1膜におけるC-H結合の比率よりも小さくすることができる。このようにして、第3膜の少なくとも表面を高密度化することができる。第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比をこのようにすることにより、第3膜(SiOC膜)のアッシング耐性を向上させることができる。また、第3膜の少なくとも表面を高密度化することにより、第3膜(SiOC膜)のアッシング耐性を向上させることができる。上述の処理条件で第2膜に対してプラズマ処理を行うことにより、改質された第3膜を、低誘電率を維持しつつ、アッシング耐性の良好な膜とすることが可能となる。
【0120】
また、上述の処理条件下では、第2膜に含まれているSi、O、及びCのいずれも、少なくとも一部は除去されることなく第3膜中に残留される。
【0121】
処理温度が100℃未満となると、ウエハ200上に形成される第3膜(SiOC膜)のアッシング耐性を良好にできない場合がある。処理温度を100℃以上にすることにより、ウエハ200上にアッシング耐性の優れた第3膜を形成することが可能となる。処理温度を450℃以上にすることで、ウエハ200上にアッシング耐性のより優れた第3膜を形成することが可能となる。
【0122】
処理温度が850℃を超えると、励起状態のH原子(H)が大量に生成されることにより、処理時間等の制御が難しくなる場合がある。処理温度を850℃以下とすることにより、適切な量のHを生成することができ、処理時間等の制御を容易にすることができる。処理温度を600℃以下とすることにより、さらに、適切な量のHを生成することができ、処理時間等の制御を容易にすることができる。
【0123】
(アフターパージおよび大気圧復帰:S503)
プラズマ処理が終了したら、上述のパージと同様の処理手順、処理条件により、処理室501内に残留するガス状物質等を処理室501内から排除する(アフターパージ)。その後、処理室501内の雰囲気がパージガスに置換され、処理室401内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
【0124】
(プラズマ処理装置500外へウエハ搬出:S504)
その後、サセプタ510を所定の搬送位置まで下降させ、ウエハ200を、サセプタ510上からリフトピン507上へと移載させる。その後、GV1490cを開き、真空搬送ロボット2700により、処理後のウエハ200を処理容器503外(TM2400)へ搬出する。その後、上述したウエハ搬入(S300)と逆の手順にて、処理済みのウエハ200を、所定のポッド2001内に搬入する。以上により、本態様に係る基板処理工程を終了する。
【0125】
(6)本態様による効果
本態様によれば、以下に示す1つ又は複数の効果が得られる。
【0126】
(a)ステップa~cの各工程を、ステップa,b,cの順に非同時に行うことにより、形成された第3膜(SiOC膜)を、低誘電率と高いアッシング耐性の両方を有する膜とすることができる。具体的には、ステップbにおいて、第1膜から水分や不純物を除去することにより、第2膜を誘電率の低いLow-k膜とすることが可能となる。さらに、ステップcにおいて、第3膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくすることにより、第3膜をアッシング耐性、ひいてはHF耐性の良好な膜とすることが可能となる。このようにして、第3膜(SiOC膜)を、低誘電率と高い加工耐性(アッシング耐性(およびHF耐性))の両方を実現する膜とすることが可能となる。
【0127】
(b)ステップcにおける処理温度を、ステップaにおける処理温度よりも高い処理温度とすることにより、確実に、第2膜中に含まれているSi-C結合を第3膜中にそのままの形で保持しつつ、第2膜中に含まれていたC-H結合を切断させることができる。これにより、第3膜(SiOC膜)を、確実にアッシング耐性の優れた膜とすることが可能となる。
【0128】
なお、基板処理工程において、ステップcを行わずに、ステップa,bをこの順に行った場合には、第1膜中に含まれていたC-H結合を切断させることができない場合がある。これにより、第2膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比を、第1膜におけるC-H結合に対するSi-C結合の比よりも大きくすることができない場合がある。したがって、改質されたSiOC膜をアッシング耐性の良好な膜とすることができない場合がある。
【0129】
また、基板処理工程において、ステップbを行わずに、ステップa,cをこの順に行った場合には、ステップcにおいて、第1膜中に存在する水分や不純物を膜に残存させたまま、膜を硬化させてしまう場合がある。これにより、改質されたSiOC膜を低誘電率の膜(Low-k膜)とすることができない場合がある。
【0130】
また、基板処理工程において、ステップa~cの各工程を、ステップa,c,bの順に行った場合には、改質されたSiOC膜をアッシング耐性の良好な膜とすることができない場合がある。具体的には、ステップaにおいて形成されたSiOC膜は、その表面にC-H結合及びSi-C結合の他、例えばOH基(Si-OH結合)を有しており、その表面の結合状態は一定ではない。表面がこのような状態のSiOC膜に対してステップcを行った場合には、改質されたSiOC膜をアッシング耐性の良好な膜とすることができない場合がある。その後に、ステップbを行っても、アッシング耐性の良好な膜に改質できない可能性が高い。
【0131】
以上のように、本態様では、ステップa~cの各工程を、ステップa,b,cの順に非同時に行うことにより、上述の効果を得ることができる。
【0132】
<本開示の他の態様>
以上、本開示の態様を具体的に説明した。しかしながら、本開示は上述の態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0133】
上述の態様では、ステップaにおいて、第1膜として、C-H結合及びSi-C結合を有する膜(SiOC膜)を形成する例について説明した。しかしながら、本開示はこれに限定されない。例えば、第1膜として、N-H結合及びSi-N結合を有するSiOCN膜、SiCN膜を形成してもよい。
【0134】
これらの場合、触媒として、例えば、トリクロロボラン(BCl)ガスを用いることができる。原料(ガス)として、例えば、1,4-ジシラブタン(SiHCHCHSiH、略称:1,4-DSB)、トリシリルアミン(N(SiH、略称:TSA)ガス、BTCSMガス、1,1,3,3-テトラクロロ-1,3-ジシラシクロブタン(CClSi、略称:TCDSCB)ガス、ジクロロシラン(SiHCl、略称:DCS)ガス、1,1,2,2-テトラクロロ-1,2-ジメチルジシラン((CHSiCl、略称:TCDMDS)ガス、ヘキサクロロジシラン(SiCl、略称:HCDS)ガスを用いることができる。反応ガスとして、例えば、アンモニア(NH)ガス、酸素(O)ガス、プロピレン(C)ガス、トリエチルアミン((CN、略称:TEA)ガスを用いることができる。以上のように、成膜ガス(触媒、原料、反応ガス)として、Si及びHを含み、C及びNのうちの少なくとも一方の元素を含むガスを用いることが好ましい。これらを用いて、以下に示す成膜シークエンスにより、ウエハ200上に膜を形成してもよい。以下に示すように、複数の原料や複数の反応ガスを組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0135】
(BCl→1,4-DSB→TSA→O)×n→SiOCN
(BTCSM→NH→O)×n→SiOCN
(TCDMDS→NH)×n→SiOCN
(DCS→C→NH)×n→SiCN
(TCDMDS→NH)×n→SiCN
(HCDS→TEA)×n→SiCN
【0136】
これらのステップaを含む基板処理シーケンス(ステップa~c)を行う場合の処理手順、処理条件は、例えば、上述の態様における処理手順、処理条件と同様とすることができる。具体的には、例えば、ステップcを、Si-N結合を保持可能であって、N-H結合を切断可能な条件下であって、さらに、Hとの結合が切断されたNに、第3膜中のSiが結合する条件下で行う。これらにより、第3膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比を、第1膜におけるN-H結合に対するSi-N結合の比よりも大きくすることができる。また、第3膜におけるSi-N結合の比率を、第1膜におけるSi-N結合の比率よりも大きし、第3膜におけるN-H結合の比率が、第1膜におけるN-H結合の比率よりも小さくすることができる。これらにより、上述の態様と同様の効果が得られる。
【0137】
また、原料(ガス)として、テトラクロロシラン(SiCl、略称:STC)ガス、オクタクロロトリシラン(SiCl、略称:OCTS)ガス等の無機クロロシラン系ガスを用いることもできる。また、原料として、例えば、ジメチルシラン(SiC、略称:DMS)ガス、トリメチルシラン(SiC10、略称;TMS)ガス、ジエチルシラン(SiC12、略称:DES)ガス等のハロゲン基非含有の有機系シラン原料ガスを用いることもできる。また、原料として、例えば、1-モノクロロ-1,1,2,2,2-ペンタメチルジシラン((CHSiCl、略称:MCPMDS)ガス等を用いることもできる。また、原料として、テトラキス(ジメチルアミノ)シラン(Si[N(CH、略称:4DMAS)ガス、トリス(ジメチルアミノ)シラン(Si[N(CHH、略称:3DMAS)ガス、ビス(ジエチルアミノ)シラン(Si[N(C、略称:BDEAS)ガス、ビス(ターシャリーブチルアミノ)シラン(SiH[NH(C)]、略称:BTBAS)ガス、(ジイソプロピルアミノ)シラン(SiH[N(C]、略称:DIPAS)ガス等のアミノシラン系ガスを用いることもできる。原料としては、これらのうち1以上を用いることができる。これらの場合においても、上述の態様と同様の効果が得られる。
【0138】
上述の態様では、ステップcにおいて、ウエハ200に対してHガス(水素単体ガス)を供給する例について説明した。しかしながら、本開示はこれに限定されない。例えば、H、窒素(N)、酸素(O)、及びヘリウム(He)のうちの少なくともいずれかの元素を含むガスを供給してもよい。具体的には、Nガスを供給する窒素プラズマ処理、Nガスを供給する窒素水素プラズマ処理、OHガスを供給する酸素水素プラズマ処理、Oガスを供給する酸素プラズマ処理、Heガスを供給するヘリウムプラズマ処理を行ってもよい。これらの場合においても、上述の態様と同様の効果が得られる。しかしながら、C-H結合に対しては、H包含ガスを供給してプラズマ励起H(Hの活性種)を用いた場合が一番効率よくC-H結合を破壊することができる。これは、非常に不安定な水素プラズマがC-H結合の水素と反応して安定なHになろうとするからである。このように、水素プラズマは、水素と化学的に反応しやすいからである。
【0139】
上述の態様では、1枚ずつ基板を処理する枚葉式の装置を用いる例について説明した。しかしながら、本開示はこれに限定されない。例えば、一度に複数枚の基板を処理するバッチ式の基板処理装置を用いる場合にも、好適に適用することができる。この場合、1つの装置内で、3つの工程(ステップa~c)を同一処理室内で(in situにて)行うようにしてもよい。このような基板処理装置を用いる場合においても、上述の態様と同様な処理手順、処理条件にて各処理を行うことができ、上述の態様と同様の効果が得られる。
【0140】
また、上述の態様では、一つの基板処理ユニット2000の装置内で、3つの工程(ステップa~c)を行う例について説明した。しかしながら、本開示はこれに限定されない。例えば、成膜装置300、アニール装置400、およびプラズマ処理装置500がそれぞれ個別の装置として構成され、各装置において3つの工程(ステップa~c)のうち、対応する工程がそれぞれ(ex situにて)実行されるようにしてもよい。
【0141】
なお、本明細書では、上述の基板処理ユニット2000のほか、3つの工程(ステップa~c)を同一処理室内で行う単一の装置や、成膜装置300、アニール装置400、およびプラズマ処理装置500がそれぞれ個別の装置として構成された装置群を、総称して基板処理システムと称する。
【0142】
上述の態様では、ステップaにおいて、Low-k膜であるSiOC膜(第1膜)を形成し、ステップbにおいて、第1膜に対して熱処理を実施する例について説明した。しかしながら、本開示はこれに限定されない。例えば、ステップa,bを行わず、表面に形成されたLow-k膜に対し熱処理されたウエハを用意し、そのウエハ(Low-k膜)に対して、ステップcを行うようにしてもよい。この場合においても、上述の態様と同様の効果が得られる。
【0143】
各処理に用いられるレシピは、処理内容に応じて個別に用意し、電気通信回線や外部記憶装置123を介して記憶装置121c内に格納しておくことが好ましい。そして、各処理を開始する際、CPU121aが、記憶装置121c内に格納された複数のレシピの中から、処理内容に応じて適正なレシピを適宜選択することが好ましい。これにより、1台の基板処理装置で様々な膜種、組成比、膜質、膜厚の膜を、再現性よく形成することができるようになる。また、オペレータの負担を低減でき、操作ミスを回避しつつ、各処理を迅速に開始できるようになる。
【0144】
上述のレシピは、新たに作成する場合に限らず、例えば、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを変更することで用意してもよい。レシピを変更する場合は、変更後のレシピを、電気通信回線や当該レシピを記録した記録媒体を介して、基板処理装置にインストールするようにしてもよい。また、既存の基板処理装置が備える入出力装置122を操作し、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを直接変更するようにしてもよい。
【実施例
【0145】
上述の基板処理装置を用い、以下の基板処理シーケンスを行うことで、図7に示す成膜シーケンスによりウエハ上に形成されたSiOC膜を改質し、サンプル1,2を作製した。
【0146】
サンプル1:(原料+触媒→酸化剤+触媒)×n→熱処理(アニール処理)→SiOC膜
サンプル2:(原料+触媒→酸化剤+触媒)×n→熱処理(アニール処理)→プラズマ励起Hガス→SiOC膜
【0147】
原料(ガス)としてはBTCSMガス、触媒としてはNHガス、酸化剤としてはHOガスを用いた。処理条件は、上述の態様に示す各ステップにおける処理条件範囲内の所定の条件とした。
【0148】
サンプル1,2を作製した後、サンプル1,2のそれぞれの膜における誘電率(k値)を計測した。また、サンプル1,2のそれぞれの膜に対して、所定のアッシング装置を用いてアッシング処理を行い、その後、1%に希釈したフッ化水素水溶液(DHF溶液)を用いてエッチングした際のウェットエッチングレート(WER)を測定した。
【0149】
図8に示すように、サンプル1,2のそれぞれの膜における誘電率(k値)は、それぞれ、3.5、4.2であり、どちらも低誘電率であることが確認された。また、図8に示すように、サンプル1,2のそれぞれの膜におけるアッシング処理後のWERは、それぞれ、>1000Å/min、16Å/minであることが確認された。ステップcを不実施としたサンプル1の膜は、アッシング処理後のWERが高い、すなわち、アッシング耐性がよくないことが確認された。ステップcを実施したサンプル2の膜は、アッシング処理後のWERが低い、すなわち、アッシング耐性が良好であることが確認された。以上のことから、ステップa~cを実施したサンプル2は、低誘電率であり、さらにアッシング耐性が良好であることが確認された。ステップcを不実施としたサンプル1は、低誘電率であるものの、アッシング耐性は良好でないことが確認された。
【0150】
<本開示の好ましい態様>
以下、本開示の好ましい態様について付記する。
【0151】
(付記1)
本開示の一態様によれば、
(a)基板上にLow-k膜を形成する工程と、
(b)前記Low-k膜に対して熱処理を実施する工程と、
(c)(b)が実施された膜に対してプラズマ処理を実施して、該膜中のCまたはNに結合しているHを脱離させ、Si-C結合またはSi-N結合を増加させてアッシング耐性を向上させる工程と、
を有する半導体装置の製造方法、または、基板処理方法が提供される。
【0152】
(付記2)
本開示の他の態様によれば、
表面に形成されたLow-k膜を熱処理した後の基板を用意する工程と、
前記Low-k膜に対してプラズマ処理を実施して、前記Low-k膜におけるSi-C結合の比率をC-H結合の比率よりも大きくするか、前記Low-k膜におけるSi-N結合の比率をN-Hの比率よりも大きくする工程と、
を有する半導体装置の製造方法、または、基板処理方法が提供される。
【0153】
(付記3)
本開示のさらに他の態様によれば、
(a)少なくともSi、C、H、及びHOを含有する膜を基板上に形成する工程と、
(b)(a)において形成された膜に対して前記膜中の水分を減少させる処理を実施する工程と、
(c)(b)が実施された膜におけるCまたはNに結合しているHを脱離させ、Si-C結合またはSi-N結合を増加させて該膜の少なくとも表面を高密度化させ、アッシング耐性を向上させる工程と、
を有する半導体装置の製造方法、または、基板処理方法が提供される。
【0154】
(付記4)
本開示のさらに他の態様によれば、
付記1~3のいずれかの方法を行う基板処理システム、プログラム、または、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【符号の説明】
【0155】
200 ウエハ(基板)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8