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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-03-16
(45)【発行日】2026-03-25
(54)【発明の名称】電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/36 20100101AFI20260317BHJP
   H01M 4/139 20100101ALI20260317BHJP
   H01G 11/84 20130101ALI20260317BHJP
   H01G 11/86 20130101ALI20260317BHJP
   H01G 11/68 20130101ALI20260317BHJP
   H01G 11/70 20130101ALI20260317BHJP
   H01G 11/30 20130101ALI20260317BHJP
   H01G 11/42 20130101ALI20260317BHJP
   H01G 11/14 20130101ALI20260317BHJP
【FI】
H01M10/36 Z
H01M4/139
H01G11/84
H01G11/86
H01G11/68
H01G11/70
H01G11/30
H01G11/42
H01G11/14
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022055108
(22)【出願日】2022-03-30
(65)【公開番号】P2023147547
(43)【公開日】2023-10-13
【審査請求日】2024-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】598014825
【氏名又は名称】株式会社クオルテック
(72)【発明者】
【氏名】朴 潤烈
(72)【発明者】
【氏名】杉林 祐至
(72)【発明者】
【氏名】高原 博司
【審査官】佐溝 茂良
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/187019(WO,A1)
【文献】特表2014-517507(JP,A)
【文献】特開2000-228184(JP,A)
【文献】特開2011-077070(JP,A)
【文献】国際公開第2014/103896(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/00-10/39
H01M 4/00- 4/84
H01G 11/00-11/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属酸化物と、活性炭と黒鉛のうち少なくとも一方とを混合させてペースト状の混合物を形成する第1の工程と、
ペースト状の前記混合物を負極集電極にコーティングする第2の工程と、
ビーズと円筒形のロットのうち少なくとも一方を、前記負極集電極にコーティングした前記混合物に散布し、
鉄錯体を含有する材料が形成された正極集電極と前記負極集電極間にセパレータを配置し、前記正極集電極と前記負極集電極間に過塩素酸塩水溶液を充填する第3の工程を具備し、
前記ビーズと前記ロットは、無機材料あるいは樹脂からなり、
前記ビーズと前記ロットのうち少なくとも一方により、前記負極集電極にコーティングされた前記混合物の膜厚を規定することを特徴とする電池の製造方法。
【請求項2】
金属酸化物と、活性炭と黒鉛のうち少なくとも一方と、ビーズ円筒形のロットのうち少なくとも一方とを混合させてペースト状の混合物を形成する第1の工程と、
ペースト状の前記混合物を負極集電極にコーティングする第2の工程と、
鉄錯体を含有する材料が形成された正極集電極と前記負極集電極間にセパレータを配置し、前記正極集電極と前記負極集電極間に過塩素酸塩水溶液を充填する第3の工程を具備し、
前記ビーズと前記ロットは、無機材料あるいは樹脂からなり、
前記ビーズと前記ロットのうち少なくとも一方により、前記負極集電極にコーティングされた前記混合物の膜厚を規定することを特徴とする電池の製造方法。
【請求項3】
金属酸化物と、活性炭と黒鉛のうち少なくとも一方と、ビーズと円筒形のロットのうち少なくとも一方とを混合させてペースト状の第1の混合物を形成し、黒鉛と鉄錯体と、ビーズと円筒形のロットのうち少なくとも一方とを混合させてペースト状の第2の混合物を形成する第1の工程と、
前記第1の混合物を負極集電極にコーティングし、前記第2の混合物を正極集電極にコーティングする第2の工程と、
前記正極集電極と前記負極集電極間にセパレータを配置し、前記正極集電極と前記負極集電極間に過塩素酸塩水溶液を充填する第3の工程を具備し、
前記ビーズと前記ロットは、無機材料あるいは樹脂からなり、
前記ビーズと前記ロットのうち少なくとも一方により、前記負極集電極にコーティングされた前記第1の混合物および前記正極集電極にコーティングされた前記第2の混合物の膜厚を規定することを特徴とする電池の製造方法。
【請求項4】
金属酸化物と、活性炭と黒鉛のうち少なくとも一方と、ビーズと円筒形のロットのうち少なくとも一方とを混合させてペースト状の混合物を形成する第1の工程と、
キャリアフィルムにペースト状の前記混合物を塗布し、
ペースト状の前記混合物を負極集電極に転写する第2の工程と、
鉄錯体を含有する材料が形成された正極集電極と前記負極集電極間にセパレータを配置し、前記正極集電極と前記負極集電極間に前記過塩素酸塩水溶液を充填する第3の工程を具備し、
前記ビーズと前記ロットは、無機材料あるいは樹脂からなり、
前記ビーズと前記ロットのうち少なくとも一方により、前記負極集電極にコーティングされた前記混合物の膜厚を規定することを特徴とする電池の製造方法。
【請求項5】
前記鉄錯体は、低スピン鉄(II)錯体であることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の電池の製造方法。
【請求項6】
前記過塩素酸塩水溶液は、飽和状態の95%以上の水溶液であることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の電池の製造方法。
【請求項7】
前記過塩素酸塩水溶液は、過塩素酸リチウム(LiClO4)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)、過塩素酸バリウム(Ba(ClO4)2)、過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO4)2)、過塩素酸アンモニウム(NH4ClO4)、過塩素酸カリウム(KClO4)、過塩素酸銀(AgClO4)のうち、いずいれかの水溶液、もしくはこれらの水溶液を混合させた水溶液であることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の電池の製造方法。
【請求項8】
ペースト状の前記混合物の粘度は、5Pa・s以上50Pa・s以下であることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタ電池、2次電池の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池としては正極にマンガン複合酸化物、負極にリチウム・アルミニウム合金を使用するマンガンリチウム二次電池(ML系)が普及している。
特許文献1には、リチウムイオン二次電池用正極材料等に特徴を有するリチウムイオン二次電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-155223
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池は、電解液に有機系電解液を用いるため、発火の危険性がある。また、リチウムイオン二次電池はリチウムが発熱、発火の危険性がある。また、電池の製造工程において製造不良が発生し易い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
集電極208に、黒鉛を蒸着する、または黒鉛をコーティング等することによりコーティング材302を形成する。次に、電解液222に、活性炭と金属酸化物を混合させてペースト状とした正極材料221を正極コーティング材302aに塗布し、負極材料231を負極コーティング材302bに塗布する。正極材料221と負極材料231間にセパレータ204を配置し、ガスケット207で封止し、セパレータ204、正極材料221、負極材料231間に電解液222を充填する。
【発明の効果】
【0006】
水溶液系の電解液(過塩素酸塩水溶液)をキャパシタ電池に用いることにより、電池の導電性を高めると同時に火災の恐れがなく、製造が容易である。また、正極材料221、負極材料231をペースト状にし、塗布することで製造できるため、容量の極大化とコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図2】本発明のキャパシタ電池、二次電池の製造方法の説明図である。
図3】本発明のキャパシタ電池、二次電池の製造方法の説明図である。
図4】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図5】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図6】本発明のキャパシタ電池、二次電池の製造方法の説明図である。
図7】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図8】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図9】本発明のキャパシタ電池、二次電池の製造方法の説明図である。
図10】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図11】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図12】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図13】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
図14】本発明の製造方法で製造したキャパシタ電池、二次電池の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明のキャパシタ及び二次電池の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
発明を実施するための形態を説明するための各図面において、同一の機能を有する要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。また、本明細書に記載する本発明の実施例は、それぞれの実施例と一部または全部を組み合わせることができる。
発明を実施するための形態を説明するための各図面において、理解、説明を容易にするため、図示を容易にするため、拡大、縮小、省略する場合がある。
【0010】
なお、本発明の実施例の説明あるいは図示において、正極、負極とは容器あるいは電極の概念として説明あるいは図示する場合がある。また、使用する電極材料の概念として説明する場合がある。また、容器、電極材料を含む概念として説明する場合がある。
【0011】
図1は、本発明のキャパシタ電池、二次電池の構造、構成及び説明図である。本願の図面等は、説明を容易にするため、また、理解を容易にするため、厚み、サイズ等を拡大あるいは縮小して模式化して図示している。
【0012】
本発明のキャパシタ電池、二次電池は、電池の電解液として、過塩素酸リチウム(LiClO4)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)、過塩素酸バリウム(Ba(ClO4)2)、過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO4)2)、過塩素酸アンモニウム(NH4ClO4)、過塩素酸カリウム(KClO4)、過塩素酸銀(AgClO4)のうち、いずいれかの水溶液、もしくはこれらの水溶液を混合させた水溶液を使用する。特に、過塩素酸リチウム(LiClO4)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)を使用することが好ましい。
各過塩素酸水溶液は、90%以上の飽和過塩素酸水溶液とすることが好ましい。さらに好ましくは、98%以上の飽和過塩素酸水溶液とすることが好ましい。
【0013】
セパレータ204は、電解液222により、充填、浸透、含浸されている。セパレータ204は、正極と負極の間に設置され、過塩素酸水溶液を透過し、かつ正極と負極との接触を防止する。セパレータ204は多孔質構造を持つ材料で構成または形成される。
【0014】
セパレータ204の多孔質構造は、樹脂フィルムに開孔した形状の多孔質膜、及び不織布等が例示される。化学的安定性、電気化学的安定性の点から、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、芳香族ポリアミド、フッ素樹脂が好ましい。特に、セパレータ204の基材には、より低温で軟化してシャットダウン機能を発揮するポリエチレンを含むポリオレフィン(軟化点130℃)が好ましい。
【0015】
機械的強度を確保するため、分子量が数10万以上のポリオレフィンが使用する。セパレータ204の厚みが10μm以下など薄くなると、分子量100万超のものも配合される。
【0016】
セパレータ204として、フッ素系化合物をコーティングすることが好ましい。各図では、理解を容易にすることなどを目的として、セパレータ204の周囲が電解液222で充填されているように図示しているが、これに限定するものではない。正極材料221、負極材料231にセパレータ204に貼り付けても良い。また、正極材料221、負極材料231っとセパレータ204が接触するように配置して良い。
【0017】
負極材料231は、酸化鉄等の酸化物と活性炭、黒鉛等を混合させた材料で形成あるいは構成される。酸化物として、酸化鉄(Fe2O3)、四酸化三鉄(Fe3O4)、五酸化バナジウム(V2O5)、三酸化バナジウム(V2O3)が例示される。特に、酸化物として、酸化鉄(Fe2O3)が安価であり、好ましい。
【0018】
酸化鉄等の酸化物と活性炭、黒鉛等は、使用する電荷液222と混合させて、ペースト状にして集電極208に塗布、印刷等して負電極206として形成する。正電極205においても同様である。
【0019】
酸化鉄等の酸化物と活性炭、黒鉛等は、使用する電荷液222と混合させる工程で、ガラス等の無機材料あるいは樹脂等からなるビーズ、または円筒形のロット等を負極材料231、正極材料221に混合する。あるいは、負極材料231、正極材料221をコーティング等した後に、前記コーティング部にビーズ、または円筒形のロット等を散布する。
【0020】
ビーズ、または円筒形などのロットは、集電極208部、正極材料221部、負極材料231部の膜厚を規定する。つまり、ビーズ、ロット直径により正極材料221部、負極材料231部の膜厚の膜厚が均一あるいは規定される。また、セパレータ204を支える機能を発揮する。また、正極材料221部、負極材料231部が接触しないように抑制する機能を発揮する。
また、ビーズ、または円筒形などのロットの替りに、膜厚を規定する微細な支柱を形成しても良い。
【0021】
正極は正電極205の内面に位置して接続される正極材料221で構成され、負極は正極材料221と対面する位置に配置される。正極と負極間にセパレータ204が配置される。
【0022】
一実施態様として、正極材料221は、コバルトを含有する材料を使用する。たとえば、黒鉛とコバルト酸リチウム(LiCoO2)の混合物を使用しても良い。また、黒鉛と混合せる材料との含有割合は、1:0.8~1:1.5の範囲とすることが好ましい。
【0023】
また、黒鉛とコバルトを使用する材料(LiCoO2)の混合物、黒鉛とマンガンを使用する材料(LiMn2O4)の混合物、黒鉛とニッケルを使用する材料(LiNiO2の混合物)、黒鉛とリン酸鉄を使用する材料(LiFePO4)の混合物、黒鉛と二酸化マンガン(MnO2)を使用する材料、黒鉛と酸化鉄を使用する材料(Fe2O、Fe2O3)の混合物が例示される。
【0024】
以上の実施例では、正極材料221、負極材料231の混合物として黒鉛を例示するが、活性炭、炭素量子ドット(Carbon quantum dots:CQDs)でも良い。
正極の構成材料としてコバルト酸リチウムの他、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム等を用いることができる。
【0025】
酸化材料と黒鉛等は、電解液222と混合させて、ペースト状にして集電極208に塗布、印刷等して、負極材料231として形成する。正極材料221も同様に形成することができる。ペースト状の工程において、ペーストは脱泡器で脱泡することが好ましい。
【0026】
脱泡器は、溶液、ペースト中の気体を脱泡する脱泡装置である。真空(減圧)、心力を利用するものが例示される。その他、超音波、ガス透過膜を利用した脱泡装置でも良い。
液体、ペーストから気泡を取り除くことで製品の強度や性状、表面性状を均一化することができ、歩留まりや品質の向上が実現できる。
【0027】
真空脱泡装置は、真空ポンプを用いて溶液を減圧することにより、液体内に含まれる気泡を膨張させる。膨張した気泡は浮力により液体表面まで浮き上がり、時間経過とともに表面の液体膜が破壊されることで減圧空気内に排出される。
遠心脱泡装置は、溶液が入った容器が自転および公転する際の遠心力により、密度差のある液体と気体が分離する原理を利用する。
正極材料221は、鉄錯体等を用いて構成あるいは形成する。また、正極と負極のうち少なくとも一方の電極をFe2O3でコーティングすることが好ましい。
本発明の電池はキャパシタの構造を有するため、キャパシタ電池、電気二重層キャパシタ電池と呼ぶこともある。二次電池と呼ぶこともある。
【0028】
本発明の一実施態様として、キャパシタ電池、二次電池等は負極として、黒鉛、または活性炭混合物、または黒鉛と活性炭混合物で構成される。正極として、黒鉛、またはLiCoO2(あるいは酸化されて構造変化しないもの)混合物、または黒鉛とLiCoO2を使用する。
【0029】
正極材料221と負極材料231間にはセパレータ204が配置される。セパレータ204は、一実施態様として過塩素酸リチウム(LiClO4)水溶液に含浸されている。正電極205と負電極206はガスケット207により絶縁されている。
【0030】
ガスケット207の材料として、天然ゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、パーフロロゴムが例示される。ガスケット207のゴム材質を、耐候性、耐薬品性、耐熱、機械的性質、ガス透過性等に応じて選定する。
【0031】
また、ガスケット207と組み合わせて、あるいは単独で、ジョイントシート(図示せず)を使用する。ジョイントシートは、ゴム、ポリアミド繊維、ガラス繊維、膨張黒鉛などを均一に混合させた後加熱ロールで加圧圧延した厚さ0.4mm~3.0mmのシートを打抜いたものである。
【0032】
本発明の一実施態様として、キャパシタ電池、二次電池等はステンレス(SUS)、チタン等の箔、フィルム、あるいは板上の導電物からなる集電極208に、正電極205、負電極206を形成する。チタン箔の他、鉄箔、銀箔等の他の金属箔、金属板を用いることができることは言うまでもない。
【0033】
集電極208上には、黒鉛等のコーティング材302を塗布または形成する。正電極205、負電極206間には電解液222を充填、配置、あるいは浸漬されて構成される。
【0034】
図8図10、13(a)、図14等の実施例では、一実施態様として、本発明のキャパシタ電池、二次電池等は、正電極205及び負電極206を1つの基板またはフィルム301上に形成する。前記基板またはフィルム301上に電解液222が配置、あるいは前記正電極205及び負電極206が電解液222に浸漬させて構成される。
【0035】
図8図10図11図12図13図14等の実施例では、ベースフィルム508a及びベースフィルム508bに正極材料221と負極材料231とを隣接して配置している。
【0036】
図12図13(b)等の実施例でベースフィルム508aの正極材料221の対向するベースフィルム508bには正極材料221が配置される。ベースフィルム508aの負極材料231の対向するベースフィルム508bには負極材料231が配置される。
ベースフィルム508aとベースフィルム508b間はガスケット207で封止され、過塩素酸塩水溶液からなる電解液222が充填される。
【0037】
本発明の電池は、黒鉛と活性炭の混合物からなる負極と、コバルト酸リチウムを含有する正極と、正極及び負極間に充填された過塩素酸リチウム水溶液を具備する。
【0038】
本発明の電池は、金属酸化物、黒鉛、活性炭等の混合物からなる負極と、黒鉛とコバルト酸リチウム等を含有する正極と、正極及び負極間に充填された過塩素酸リチウム水溶液を具備し、正極の黒鉛と混合せる材料との含有割合は、1:0.8~1:1.5である。
【0039】
本発明の電池は、黒鉛と活性炭の混合物からなる負極と、低スピン鉄(II)錯体材料からなる正極と、正極及び負極間に充填された電解液を具備し、電解液は、過塩素酸リチウム(LiClO4)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)、過塩素酸バリウム(Ba(ClO4)2)、過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO4)2)のうち、いずれかである。
【0040】
低スピン鉄(II)錯体材料は、[Fe(phen)3]2+、[Fe(bipy)3]2+、[Fe(terpy)3]2+のいずれかであることが好ましい。
【0041】
また、本発明の電池は、黒鉛と活性炭の混合物からなる負極及び正極と、正極及び負極間に充填された電解液を具備し、電解液は、過塩素酸リチウム(LiClO4)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)、過塩素酸バリウム(Ba(ClO4)2)、過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO4)2)のうち、いずれかである。
【0042】
図1では省略しているが、正電極205には正極端子202が接続され、負電極206には負極端子203が接続される。正電極205と負電極206間はガスケット207により絶縁されている。
【0043】
図1では、一実施態様として、コイン型のキャパシタ電池、コイン型の二次電池として図示しているが、本発明の技術的思想は、これに限定するものではない。たとえば、図4に図示するように円筒形等であっても良いことは言うまでもない。その他、シート形状、立方体形状が例示される。
【0044】
図1に図示するように、本発明のキャパシタ電池の一例としての二次電池は、正電極205をなす導電体に正極材料221が形成または配置されている。負電極206をなす導電体に負極材料231が形成または配置されている。正極材料221と負極材料231間にセパレータ204が配置され、セパレータ204は電解液222が充填、浸透、含浸されている。正電極205と負電極206間はガスケット207により絶縁されている。
【0045】
正極は正電極205の内面に位置して接続される正極材料221で構成され、負極は正極材料221と対面する位置に配置され、正極と負極間にセパレータ204が配置される。
【0046】
正極材料221は、コバルトを含有する材料を使用する。たとえば、黒鉛とコバルト酸リチウム(LiCoO2)の混合物を使用しても良い。また、黒鉛と混合せる材料との含有割合は、1:0.8~1:1.5の範囲とすることが好ましい。
【0047】
また、黒鉛とコバルトを使用する材料(LiCoO2)の混合物、黒鉛とマンガンを使用する材料(LiMn2O4)の混合物、黒鉛とニッケルを使用する材料(LiNiO2の混合物)、黒鉛とリン酸鉄を使用する材料(LiFePO4)の混合物、黒鉛と酸化鉄を使用する材料(Fe2O、Fe2O3)の混合物が例示される。また、炭素量子ドット(Carbon quantum dots:CQDs)も例示される。
以上のように、正極としてコバルト酸リチウムの他、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム等を用いることができる。
【0048】
正極の集電極208aの表面には、正極コーティング材302aとして、黒鉛がコーティングされている。コーティング材302aは、活性炭、黒鉛の印刷方式、塗布方式、蒸着方式、コーティング方式、インクジェット方式、コーター方式によって形成または構成される。
【0049】
負極の集電極208bの表面には、負極コーティング材302bとして、黒鉛がコーティングされている。コーティング材302bは、黒鉛の印刷、塗布、蒸着、コーティング等によって形成または構成される。
正極コーティング材302a上に、活性炭と正極としての金属酸化物をペースト状にした混合物が塗布され、正極材料221として形成される。
正極材料221、負極材料231は、ペースト状にして集電極208に塗布、印刷等して負電極206として形成する。
【0050】
正極材料221、負極材料231は、使用する電荷液222と混合させる工程で、ガラス等の無機材料あるいは樹脂等からなるビーズ、または円筒形のロット等を混合する。あるいは、負極材料231、正極材料221をコーティング等した後に、コーティング部にビーズ、または円筒形のロット等を散布する。ビーズして、たとえば、ミクロパール(積水化学工業(株)商標)、ハヤビーズ(早川ゴム(株)商標)等が例示される。
【0051】
ビーズ、または円筒形などのロットは、負極材料231部、正極材料221部の膜厚を規定する。つまり、ビーズ、ロット直径により負極材料231部、正極材料221部の膜厚が均一となる。また、セパレータ204を支える機能を発揮する。
【0052】
また、ビーズ、または円筒形などのロットの替りに、膜厚を規定する微細な支柱を形成しても良い。たとえば、図5の隣接した正極材料221間、あるいは隣接した負極材料231間に、正極材料221、負極材料231と同一の高さの支柱を形成あるいは構成する。支柱は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の有機材料で形成することが好ましい。支柱(図示せず)は、集電極208に形成しても良い。
【0053】
負極コーティング材302b上に、黒鉛あるいは活性炭と負極としての金属酸化物をペースト状にした混合物が塗布され、負極材料231として形成される。正極材料221と負極材料231に、Fe2O3をコーティングすることが好ましい。
【0054】
LiCoO2等の混合物は酸化されて構造変化しないものであればいずれの酸化物であっても良い。なお、黒鉛に限定するものではなく、活性炭、グラファイト系、コークス系等のカーボン材料を使用することができる。
【0055】
黒鉛とコバルトを使用する酸化物材料(LiCoO2等)の混合物をペースト状にして使用しても良い。また、黒鉛と混合せる材料との含有割合は、1:0.8~1:1.5の範囲とすることが好ましい。
【0056】
黒鉛と混合させる材料は、酸化材料に限定されるものではない。たとえば、黒鉛と鉄フェナントロリン錯体([Fe(phen)3](ClO4)2)を使用する材料の混合物、黒鉛と鉄シアノ錯体(Li4[Fe(CN)6])を使用する材料の混合物が例示される。
負極材料231として、黒鉛(LiC6)、ハードカーボン(LiC6)、チタネイト(Li4Ti5O12)、チタン酸リチウム(LTO)も例示される。
【0057】
セパレータ204は、過塩素酸リチウム(LiClO4)等の過塩素酸塩水溶液に含浸されている。過塩素酸塩水溶液は飽和過塩素酸塩水溶液であることが好ましいが、飽和状態に近い水溶液でも性能、効率に差異はない。飽和状態の95%以上であれば良い。さらに好ましくは、98%以上であれば良い。
【0058】
負電極206は、その端部がその下端及び両側面をガスケット207で包んだ状態で正電極205内に挿入され、負電極206を正電極205に挿入して固定する。負電極206及び正電極205とはガスケット207により絶縁している。
【0059】
二次電池は負極と正極で起こる酸化還元反応を電気エネルギーに変換するものである。電解液の役割は、電子とイオンが負極と正極の間での移動を可能にすることである。
【0060】
電位窓が3V以上の飽和過塩素酸リチウム水溶液は、リチウムイオン電池の電解液に使用することができる。飽和でなくても、飽和に近い濃厚水溶液において、広い電位窓を有するため、二次電池の電解液に使用することができる。
【0061】
飽和過塩素酸塩水溶液を二次電池の電解液にするためには、電解液の電位窓は固有であるので、二次電池の起電力が電解液の電位窓よりも小さなものを選ばなければならない。
【0062】
セパレータ204に固体電解質を用いても良い。固体電解質は負極と正極の間のイオンの移動を抑えるため、個々の電極、即ち負極と正極には独立して印加されるため、充電において、負極における還元電位と正極における酸化電位を低く抑えることができる。
【0063】
そのため、電位窓の狭い水溶液を電解液にすることが可能になる。飽和過塩素酸リチウム(LiClO4)水溶液は、他の水溶液よりも電位窓が広く(25℃で3.2V)、電解液として好ましい。
固体電解質がセパレータの役割を果たす。
【0064】
本発明は、電位窓が広いため、安定して長時間の使用が可能である。ナトリウムイオン電池においても、同様に飽和過塩素酸ナトリウム水溶液を電解液として使用することができる。
【0065】
飽和過塩素酸塩水溶液は過塩素酸リチウム(LiClO4)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)、過塩素酸バリウム(Ba(ClO4)2)及び過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO4)2)である。これら飽和過塩素酸塩水溶液を二次電池の電解液に用いる。
【0066】
本発明の実施例において、電解液として、飽和過塩素酸塩水溶液を用いるとして説明するが、飽和に限定するものではない。飽和に近い過塩素酸塩水溶液であっても、効果、能力、性能に大きな差異はない。したがって、過塩素酸塩水溶液を用いても良いことはいうまでもない。
【0067】
以下、本発明の他の実施例について説明をする。以前に説明した事項と同一あるいは類似の事項、内容は説明を省略することがある。また、本明細書、図面で記載した実施例は一部または全部を組み合わせることができる。
【0068】
図2は本発明のキャパシタ電池、2次電池の製造方法の説明図である。図2(a)に図示するように、金属等の導電物からなる集電極208の表面に蒸着材料として黒鉛等を蒸着し、コーティング材302を形成する。図2(a)では、コーティング材302は”蒸着”として図示しているが、これに限定するものではない。コーティング材302は、スパッタ技術で形成しても良いし、コーティング技術、塗布技術、オフセット印刷技術、ハンドコーター技術あるいは印刷技術で形成しても良い。
【0069】
正極集電極208aと負極集電極208bとは同一材料でも良い。正極集電極208aをステンレスフィルムと負極集電極208bをチタンフィルム等と異ならせても良い。
【0070】
正極コーティング材302aと負極コーティング材302bは、同一材料でも良い。正極コーティング材302aを炭素量子ドット(Carbon quantum dots:CQDs)、負極コーティング材302bを黒鉛等と異ならせても良い。
【0071】
コーティング材302は、スパッタ技術で形成しても良いし、塗布技術、オフセット印刷技術、コーティング技術、ハンドコーター技術あるいは印刷技術で形成しても良い。
【0072】
正極集電極208aと負極集電極208bとは同一材料でも良い。正極集電極208aをステンレスフィルムと負極集電極208bをチタンフィルム等と異ならせても良い。
【0073】
正極コーティング材302aと負極コーティング材302bは、同一材料でも良い。正極コーティング材302aをカーボングラファイト、負極コーティング材302bを活性炭等と異ならせても良い。
【0074】
集電極208に黒鉛等のコーティング材208を形成し、コーティング材208に正電極205または負電極206を形成することにより、集電極208と正電極205または負電極206との密着性が向上し、剥がれることがない。また、集電極208と正電極205または負電極206との接触抵抗が大幅に低減する。
【0075】
図2(b)に図示するように、コーティング材302上に、正極材料221または負極材料231を形成する。正極材料221または負極材料231は、黒鉛・活性炭等と金属酸化物と電解液222とを混合させてペースト状に形成する。混合時に、50℃以上に加温して混合させる。また、ペーストの粘度を5Pa・s以上50Pa・s以下にする。
【0076】
図2(b)において、コーティング材302は、コーティング技術で形成するように図示しているが、これに限定するものではない。たとえば、蒸着技術、スパッタ技術、印刷技術、塗布技術等で形成しても良いことは言うまでもない。
酸化鉄等の酸化物と黒鉛等は、使用する電荷液222と混合させて、ペースト状にして集電極208に塗布等し、オーブン等を用いて粘度を高くする。
【0077】
正電極205は正極集電極208aと電気的に接続されている。正極集電極208aと正極材料221とは正極コーティング材302aを介して電気的に接続される。
【0078】
負電極206は負極集電極208bと電気的に接続されている。負極集電極208bと負極材料231とは負極コーティング材302bを介して電気的に接続される。
図2(b)の工程では、正極材料221または負極材料231を、図3に図示する塗布装置を用いて形成しても良い。
図3は、本発明の電極材料502(正極材料221、負極材料231)を形成する塗布装置の構成図及び説明図である。
【0079】
塗布台504の平坦部上にキャリアフィルム506が搬送される。キャリアフィルム506は巻出しローラ510から巻きだされ、巻取りローラ509に巻き取られる。
【0080】
電極材料502(正極材料221、負極材料231)は、黒鉛あるいは活性炭と金属酸化物と電解液222が攪拌されてペースト状にされている。供給槽503は脱泡器(図示せず)を有している。
【0081】
脱泡器は、溶液の気体を脱泡する脱泡装置である。真空(減圧)、心力を利用するものが例示される。その他、超音波、ガス透過膜を利用した脱泡装置でも良い。
液体から気泡を取り除くことで製品の強度や性状、表面性状を均一化することができ、歩留まりや品質の向上が実現できる。
【0082】
真空脱泡装置は、真空ポンプを用いて溶液を減圧することにより、液体内に含まれる気泡を膨張させる。膨張した気泡は浮力により液体表面まで浮き上がり、時間経過とともに表面の液体膜が破壊されることで減圧空気内に排出される。
遠心脱泡装置は、溶液が入った容器が自転及び公転する際の遠心力により、密度差のある液体と気体が分離する原理を利用する。
【0083】
ペースト(電極材料502(正極材料221、負極材料231))は、供給槽503に供給される。キャリアフィルム506には、巻出しローラ510から巻き出され、巻取りローラ509に巻き取られる。キャリアフィルム506に供給槽503からペースト(電極材料502a)が供給される。
【0084】
ペースト(電極材料502a)の膜厚は供給槽503の出口のスキージ(図示せず)で調整される。所定膜厚に形成されたペースト(電極材料502b)は、塗布台504の表面を搬送される。
キャリアフィルム506は、ローラ505a、ローラ505b、塗布台504で平坦性が維持される。
キャリアフィルム506を搬送することによりキャリアフィルム506上に電極材料502が形成される(図3(b))。
【0085】
印刷ヘッド501は上下方向に移動動作する。印刷ヘッド501を下げることにより、集電極208のコーティング材302にペースト(電極材料502)が転写される。電極材料502は正極材料221または負極材料231となる。キャリアフィルム506を搬送することにより、次の集電極208に電極材料502を転写させることができる(図3(b)。
図2(c)に図示するように、正極材料221が形成された正極集電極208aと、負極材料231が形成された負極集電極208bとは対面して配置される。
【0086】
正極集電極208aと負極集電極208b間には、セパレータ204が配置される。もしくは、セパレータ204は、正極材料221、または負極材料231に貼り付ける。あるいはセパレータ204は、正極材料221、または負極材料231に接触して配置される。
図2(d)に図示するように、正極集電極208a及び負極集電極208bはガスケット207で周辺部が封止される。
【0087】
図2(e)は、図13に図示するように入出穴305から、電解液222が注入される。なお、電解液222はガスケット207を取り付ける前に、あるいは同時に、セパレータ204等を電解液222に浸透させても良い。
【0088】
図1図2の実施例では、平面形状のキャパシタ電池、二次電池の構成あるいは製造方法であるように図示等をしているが、本発明はこれに限定するものではない。図4に図示するように、円筒形等であっても良いことは言うまでもない。その他、フィルム形状、箱型形状、湾曲形状が例示される。
【0089】
図4に図示するように、本発明のキャパシタ電池(二次電池)は容器107に、正極材料221、負極材料231、セパレータ204が構成され、また、必要に応じて、正極材料221、負極材料231、セパレータ204間等に絶縁フィルム108が配置される。
セパレータ204、正極材料221、負極材料231間には電解液222が充填され、また、正極材料221、負極材料231中に電解液222が充填される。
【0090】
容器107内の電解液222はガスケット207で密封される。正電極205は、正極材料221と電気的に接続され、負電極206は、負極材料231と電気的に接続される。
図3の転写装置では、印刷ヘッド501をローラ形状とし、集電極208もローラ形状とすれば、図4に図示する円筒形の電池を製造することができる。
【0091】
図1の実施例は、正極材料221、負極材料231を平面形状に形成した実施例であった。本発明はこれに限定するものではない。たとえば、図5等に図示するように、正極材料221、負極材料231をストライプ状、矩形状、あるいはドット状に形成しても良い。
【0092】
図5は他の実施態様におけるキャパシタ電池、二次電池の構成図及び説明図である。図5において、正極コーティング材302a上に、ストライプ状あるいはドット状の正極材料221が形成されている。負極コーティング材302b上に、ストライプ状あるいはドット状の負極材料231が形成されている。
【0093】
電池の製造時に、セパレータ204は、セパレータフィルムの巻出しでの剥離や、ロール搬送での摩擦によって帯電する。帯電したフィルムがローラに近づくと放電し、フィルムにピンホール(小さな穴)が発生する。また、製造時異物混入(コンタミ)、電極材料の金属が溶けだし、析出物(金属析出)が発生し、セパレータ204に穴が発生する場合がある。セパレータ204に穴が発生すると、正極材料221と負極材料231が接触する。接触すると電気的に短絡し、不良となる。
【0094】
図5の本発明の実施例では、正極材料221の対面する位置には、負極材料231が配置されていない。したがって、セパレータ204に穴が発生しても、正極材料221と負極材料231が接触することがない。また、負電極206と正電極205とが押圧されて集電極208がひずんでも、正極材料221と負極材料231が接触することがない。したがって、本発明の電池等は、正極材料221と負極材料231との短絡不良が発生しない。
【0095】
図5の実施例では、正極材料221、負極材料231の形状は、凸状と図示したが、本発明はこれに限定するものではない。図7に図示するように、正極材料221、負極材料231は三角形状にしても良い。また、正極材料221、負極材料231は三角形状に限定するものではなく、鋸歯状、サイン波状等、他の形状であっても良いことは言うまでもない。また、これらの形状のストライプ状、ドット状であっても良い。
【0096】
図11は、図8の構成の電池を対面した位置に配置した構成である。ベースフィルム508aとベースフィルム508b間に、セパレータ204を配置している。ベースフィルム508aとベースフィルム508b間には電解液222が充填され、電解液222が漏出しないように、ガスケット207で封止されている。
【0097】
図11(a)において、正極材料221の対向位置には、負極材料231が配置されている。本願発明はこれに限定するものではない。図11(b)のように、正極材料221の対向位置に、正極材料221を配置し、負極材料231の対向位置に、負極材料231を配置しても良い。
【0098】
図11(b)、図12のように、対向位置で、正極材料221と正極材料221である場合は、セパレータ204に穴などが発生していても、電気的に同極性のため、接触しても電気的な短絡は発生しない。また、対向位置で、負極材料231と負極材料231である場合は、セパレータ204に穴などが発生していても、電気的に同極性のため、接触しても電気的な短絡は発生しない。この構成の場合、セパレータ204がなくとも電池等を構成できる。
また、図12に図示するように、図11の構造を多層に重ねて構成して良いことは言うまでもない。
図8に図示するように、1枚のベースフィルム508に、負極材料231と正極材料221を形成する実施例も例示される。
【0099】
ベースフィルム508に正極集電極208aと負極集電極208bとが交互に配置される。正極集電極208aには正極コーティング材302aが形成され、負極集電極208bには負極コーティング材302bが形成される。
【0100】
正極コーティング材302aには、図3図6の装置を用いて、正極材料221が形成される。負極コーティング材302bには、負極材料231が形成される。正極材料221、負極材料231の周囲は電解液222が充填され、電解液222は、キャップ状のガスケットで密封される。
正極集電極208aは、正電極205と電気的に接続される。負極集電極208bは、負電極206と電気的に接続される。
【0101】
図9は、図8におけるベースフィルム508に、正極集電極208a、負極集電極208bを形成した実施例である。図9のベースフィルム508が、図8等のベースフィルム508となる。
【0102】
正極集電極208a、負極集電極208bは、1枚の集電極208として形成され、溝512を形成することにより、正極集電極208a、負極集電極208bに分離される。溝512が、YAGレーザ、COレーザにより形成される。また、サンドブラスタ等のブラスタ研摩、化学エッチング等のエッチング技術で形成しても良い。
正極集電極208aの端は正極端子202となり、電気的に接続される。負極集電極208bの端は負極端子203となり、電気的に接続される。
図5図7図8に示す電池等では、正極材料221、負極材料231はドット状あるいはストライプ状に形成する。
図6は、本発明の電極材料502(正極材料221、負極材料231)を、ドット状またはストライプに形成する塗布装置の構成図及び説明図である。
【0103】
図6(a)に図示するように、塗布台504の平坦部上にキャリアフィルム506が搬送される。キャリアフィルム506は巻出しローラ510から巻き出され、巻取りローラ509に巻き取られる。
キャリアフィルム506は巻出しローラ510から巻き出され、巻取りローラ509に巻き取られる。
【0104】
電極材料502は、黒鉛あるいは活性炭と金属酸化物と電解液222が攪拌されてペースト状にされている。ペースト(電極材料502)は、供給槽503に供給される。キャリアフィルム506には、巻出しローラ510から巻きだされ、巻取りローラ509に巻き取られる。キャリアフィルム506に供給槽503からペースト(電極材料502a)が供給される。
【0105】
ペースト(電極材料502a)の膜厚は、正極材料221、負極材料231の厚みに適合するように、供給槽503の出口のスキージ(図示せず)で調整される。スキージ(図示せず)で所定膜厚に形成されたペースト(電極材料502b)は、塗布台504の表面を搬送される。
印刷ヘッド501には、正極材料221、負極材料231の位置、サイズ及び形状に対応した凸部507が形成されている。
【0106】
印刷ヘッド501は上下方向に移動動作する。印刷ヘッド501を下げることにより、凸部507に、電極材料502b(正極材料221または負極材料231)が転写される(図6(b))。転写残りの電極材料502bは、剥離ブレード511で剥離される。剥離された電極材料502bは、再度、電解液222と混合され、電極材料502aとして使用される。
【0107】
次に、図6(c)に図示するように、印刷ヘッド501を集電極208上のコーティング材302にペースト(電極材料502)に押し付けることにより、電極材料502(正極材料221または負極材料231)が転写される。電極材料502は正極材料221または負極材料231となる。キャリアフィルム506を搬送することにより、次の集電極208に電極材料502を転写させることができる。
【0108】
集電極208に、コーティング材302が形成される。集電極208とコーティング材302には、レーザ光等を照射し、溝512が形成されて、正極集電極208aと負極集電極208bに分離される。正極集電極208a上には、転写等により正極材料221が形成され、負極集電極208b上には、転写等により負極材料231が形成される。
【0109】
図10は、ベースフィルム508に正極材料221、負極材料231を隣接して形成した構成である。ベースフィルム508に段差tを形成している。段差tは、ベースフィルム508に樹脂などを使用して形成しても良いし、ベースフィルム508を溝状あるいはドット状に切削して形成しても良い。
【0110】
図10の実施例では、凸部に正極材料221を形成し、凹部に負極材料231を形成しているとして図示している。なお、正極材料221と負極材料231の位置は、この逆でも良い。たとえば、凸部に負極材料231を形成し、凹部に正極材料221を形成しても良い。
【0111】
段差tは、正極材料221と負極材料231の膜厚で決定する。正極材料221+正極集電極208a+正極コーティング材302a、あるいは負極材料231+負極集電極208b+負極コーティング材302bの膜厚をaとすれば、t > aの関係となるように形成し、さらに好ましくは、2t > aの関係となるように形成する。
【0112】
図10では、凹部、凸部、あるいは凹凸部があるベースフィルム508に、正極材料221、負極材料231等が形成され、ベースフィルム508とガスケット207間に電解液222が充填されている。正極材料221、負極材料231と電解液222でキャパシタ電池等が構成される。図5図7図8図10の構成ではセパレータ204を省略することができる。
【0113】
本発明の電池の製造方法では、正極材料221、負極材料231は、印刷技術、インクジェット技術、蒸着技術、コーター技術、スパッタ技術、コーティング技術等で形成する。
【0114】
図13(a)は、ベースフィルム508bに電解液222の充填穴(入出穴)305が形成されている。入出穴305aから電解液を注入することができ、入出穴305bから電解液を注出することができる。したがって、電解液222を入れ替えることができる。
【0115】
電解液222は、電池の使用により劣化する。したがって、一定以上、電解液222を入れ替えることが好ましい。また、電解液はベースフィルム508aとベースフィルム508bとをガスケット207で組み立ててから、注入すると電池の製造が容易となる。
【0116】
入出穴305は、ベースフィルム508aとベースフィルム508bの両方に形成または配置して良い。また、ガスケット207、容器107等に電解液222等の入出穴(図示せず)を形成し、この入出穴(図示せず)から電解液222を注入、注出しても良い。また、常時あるいは間欠的に、電解液222を入出穴305aから注入し、入出穴305bから注出するように構成し、電解液222を巡廻させても良い。
【0117】
図13(b)等の本発明の電池等において、ベースフィルム508a正極材料221とベースフィルム508b正極材料221とを対向位置に配置し、ベースフィルム508a負極材料231とベースフィルム508b負極材料231とを対向位置に配置することが好ましい。ベースフィルム508a、ベースフィルム508bが外部押圧などにより変形し、ベースフィルム508aの正極材料221とベースフィルム508bの正極材料221が接触し、また、ベースフィルム508aの負極材料231とベースフィルム508bの負極材料231とが接触しても電池の動作的に問題が少ないからである。
【0118】
以上の実施例は、正極材料221と負極材料231を櫛歯状に配置した実施例である。本発明はこれに限定するものではない。たとえば、図14に図示するように、渦巻き状あるいはらせん状に形成しても良い。つまり、本発明は、1つの基板あるいはフィルムに隣接して正極材料221からなる正極と、負極材料231からなる負極とを形成し、正極材料221と負極材料231間に電解液222を充填した構成であればいずれの構成あるいは構造であっても良い。
【0119】
本発明のキャパシタ電池、二次電池は、キャパシタとしての機能だけでなく、二次電池、あるいは二次電池的な機能を有するものである。電圧を印加すると、電圧上昇に伴い充電が開始する。所定の電圧(起電力)を超えると、リチウムイオン電池と同様の酸化還元反応が発生する。つまり、電気二重層キャパシタに酸化還元反応を付随させた新しい概念の蓄電デバイスである。したがって、高速な充放電機能と、二次電池的な電圧発生の両方の機能、構成、構造を有する。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明のキャパシタ電池は、通常の二次電池と比較して高速な充放電が可能である。高出力特性に優れているキャパシタ電池は、新エネルギーの蓄電等、様々な利用分野への応用が期待されている。
【0121】
水溶液系の電解液を用いた、いわゆる水系のキャパシタ電池、二次電池は、導電性が高く、電解質の解離、イオンの移動度に優れ、また、溶媒が水であることから安全性が高く、不揮発性で水分管理がしやすく、コストも低い。また、高速な充放電機能を発揮できる。
本発明のキャパシタ電池、二次電池は、水の電気分解の制約を克服することができ、様々な分野での活用が期待できる。
また、本発明の電池の製造方法は、容易に、かつ、安定して製造できるため、製造コストの低減、電池価格を安くすることができる。
【符号の説明】
【0122】
107 容器
108 絶縁フィルム
202 正極端子
203 負極端子
204 セパレータ
205 正電極
206 負電極
207 ガスケット
208a 正極集電極
208b 負極集電極
222 電解液
221 正極材料
231 負極材料
302a 正極コーティング材
302b 負極コーティング材
305 入出穴
309 蒸着材料
501 印刷ヘッド
502 電極材料
503 供給槽
504 塗布台
505 ローラ
506 キャリアフィルム
507 凸部
508 ベースフィルム
509 巻取りローラ
510 巻出しローラ
511 剥離ブレード
512 溝

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14