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7838262ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-03-24
(45)【発行日】2026-04-01
(54)【発明の名称】ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/46 20060101AFI20260325BHJP
   C08G 18/00 20060101ALI20260325BHJP
   C08G 18/50 20060101ALI20260325BHJP
   C08G 63/91 20060101ALI20260325BHJP
   C08G 65/24 20060101ALI20260325BHJP
   C08G 101/00 20060101ALN20260325BHJP
【FI】
C08G18/46 007
C08G18/00 F
C08G18/50 003
C08G63/91
C08G65/24
C08G101:00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021201523
(22)【出願日】2021-12-13
(65)【公開番号】P2022111064
(43)【公開日】2022-07-29
【審査請求日】2024-11-20
(31)【優先権主張番号】P 2021006157
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 茉由加
(72)【発明者】
【氏名】大浜 俊生
(72)【発明者】
【氏名】大谷 泰歩
【審査官】佐藤 貴浩
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102002157(CN,A)
【文献】特開2020-180169(JP,A)
【文献】特開2018-123294(JP,A)
【文献】特表2015-506401(JP,A)
【文献】米国特許第04535178(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G18/00-18/87
C08G65/00-67/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で示され、分子量が500以上3,000以下であるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール。
【化1】

(上記式(1)中、R芳香族系多塩基酸由来の構造を含み分子量が350以上2500未満のポリエステルポリオール残基を表し、nは1以上25未満の整数、mは2又は3、Xは塩素原子を表す。)
【請求項2】
オニウム塩、ルイス酸及びポリエステルポリオールを含む組成物の存在下、アルキレンオキシドの開環重合を行うハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法であって、前記ポリエステルポリオールの水酸基1モルに対する、前記オニウム塩の使用量が0.001~0.1モルの範囲であり、前記ルイス酸の使用量が0.002~0.2モルの範囲である、請求項1に記載のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを含有する、難燃剤。
【請求項4】
請求項1に記載のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの残基を分子構造中に含有する、ポリウレタン。
【請求項5】
請求項1に記載のハロゲン含有ポリエーテルポリオールの残基を分子構造中に含有する、ポリウレタンフォーム。
【請求項6】
23℃、50Rh%の恒温室で24時間静置させたのち15±2mgの試験片とし、VDA278規格に準拠した手法で測定されたVOC(触媒由来成分を除く)が350ppm未満である、請求項5に記載のポリウレタンフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機械物性及び難燃性に優れ、揮発成分の少ないポリウレタンの原料となる、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエーテルポリオールは、アルキレンオキシドを開環重合することで得ることができ、ポリウレタンのソフトセグメントとして、塗料や接着剤、シーリング剤、自動車シート用フォーム等幅広い用途で用いられている。
【0003】
さらに、せん断強度、難燃性に優れるポリウレタン系接着剤の原料としてハロゲン含有ポリエーテルポリオールが知られている(例えば、特許文献1参照)。ハロゲン含有ポリエーテルポリオールは三フッ化ホウ素化合物のような、酸触媒を用い、ハロゲン含有アルキレンオキシドを開環重合することにより合成できる。しかし、このようなハロゲン含有ポリエーテルポリオールには、製造する際の副反応により生成する不飽和成分等の副生成物が多く含まれていた。そのため、得られるポリウレタンには欠陥部分が多く架橋密度が低下するため、ヒステリシスロス、圧縮残留歪率等の物性が低下するといった問題点があった。
【0004】
不飽和度の低いポリオールが得られるアルキレンオキシドの重合触媒として、複金属シアン化物錯体が知られており、ハロゲン含有アルキレンオキシドの重合も知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平2-202573号公報
【非特許文献】
【0006】
【文献】RSC Advances,2014,4,21765-2177
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このようなハロゲン含有ポリエーテルポリオールは、不飽和度が低く不純物量が少なくても、そのエーテル骨格のため、ポリウレタンの原料として用いた場合、柔らかい樹脂となりやすく、難燃性の更なる改善も望まれていた。そこで、本発明の一態様は、機械物性と難燃性に優れたポリウレタンを製造する原料となる、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを提供することに向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の各態様は以下に示す[1]~[6]である。
[1]
下記式(1)で示され、分子量が500以上3,000以下であるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール。
【0009】
【化1】
【0010】
(上記式(1)中、Rは分子量が350以上2500以下のポリエステルポリオール残基を表し、nは1以上25未満の整数、mは2又は3、Xはハロゲン原子を表す。)
[2]
前記式(1)中、Xが塩素原子である、[1]に記載のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール。
[3]
オニウム塩、ルイス酸及びポリエステルポリオールを含む組成物の存在下、アルキレンオキシドの開環重合を行うハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法であって、前記ポリエステルポリオールの水酸基1モルに対する、前記オニウム塩の使用量が0.001~0.1モルの範囲であり、前記ルイス酸の使用量が0.002~0.2モルの範囲である、[1]又は[2]に記載のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法。
[4]
[1]又は[2]に記載のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを含有する、難燃剤。
[5]
[1]又は[2]に記載のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの残基を分子構造中に含有する、ポリウレタン。
[6]
[1]又は[2]に記載のハロゲン含有ポリエーテルポリオールの残基を分子構造中に含有する、ポリウレタンフォーム。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様であるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールは、機械物性及び難燃性に優れるポリウレタンの原料となる。
【0012】
また、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法により、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを効率よく製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明を実施するための例示的な態様を詳細に説明する。
【0014】
<ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール>
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールは、上記式(1)で示され、分子量が500以上3,000以下である。
【0015】
上記式(1)中、Rは分子量が350以上2500以下のポリエステルポリオール残基を表し、nは1以上25未満の整数、mは2又は3、Xはハロゲン原子を表す。
【0016】
で表されるポリエステルポリオール残基を含むポリエステルポリオールの分子量は、低すぎるとアルキレンオキシドの付加反応が進行せず、高すぎるとポリオールの取り扱いが悪いことから、350以上2500以下であり、特に限定されないが、500以上2000以下が好ましく、500以上1500以下が特に好ましい。
【0017】
ポリエステルポリオールとしては、特に限定されないが、芳香族系又は/及び脂肪族系多塩基酸又は酸無水物と、2又は3個のヒドロキシル基を有する化合物(多価アルコール)とを公知の方法によってエステル化反応させることにより製造されたもの、又は、2又は3個のヒドロキシル基を有する化合物(多価アルコール)を開始剤としてε―カプロラクトンを開環重合することにより製造されたものが挙げられる。
【0018】
芳香族系多塩基酸としては、特に限定されないが、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などが挙げられ、製造されるポリエステルポリオールの汎用性の高さから、オルトフタル酸、イソフタル酸又はテレフタル酸が好ましい。
【0019】
脂肪族系多塩基酸としては、特に限定されないが、コハク酸、グルタル酸、セバシン酸、アジピン酸などが挙げられ、製造されるポリエステルポリオールの汎用性の高さから、アジピン酸、セバシン酸又はコハク酸が好ましい。
【0020】
芳香族系又は/及び脂肪族系多塩基酸は、それぞれ単独で又は2種類以上を組み合わせて使用しても良く、得られるポリウレタンの難燃性が高いため、芳香族系多塩基酸単独又は、芳香族及び脂肪族系多塩基酸を2種類以上組み合わせて使用することが好ましい。
【0021】
酸無水物としては、特に限定されないが、無水マレイン酸又は無水フタル酸が挙げられる。
【0022】
2又は3個のヒドロキシル基を有する化合物(多価アルコール)としては、特に限定されないが、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ビスフェノールAなどの短鎖ジオール;グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンなどの短鎖トリオールなどが挙げられ、製造されるポリエステルポリオールの汎用性の高さから、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオールが好ましく、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオールが特に好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】
上記式(1)中、Xで表されるハロゲン原子は、特に限定されないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。これらのうち、取扱いの容易さよりフッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、臭素原子又は塩素原子であることが特に好ましく、それぞれ単独でも良いし、2種類以上を組み合わせても良い。
【0024】
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの不飽和度は、特に限定されないが、0.2meq/g以下が好ましく、得られるポリウレタンのヒステリシスロス、圧縮残留歪率等の物性が向上するため、0.05meq/g以下が特に好ましい。
【0025】
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールのMw/Mnは、ポリウレタン樹脂とする際の成形性が向上するため、2.00以下が好ましく、1.80以下であることがより好ましい(ただし、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミテーションクロマトグラフィー測定から求めた数平均分子量をMn、重量平均分子量をMwとする)。
【0026】
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールは、特に制限はなく、従来公知の製造方法で製造することができる。例えば、オニウム塩、ルイス酸及びポリエステルポリオールを含む組成物の存在下、ポリエステルポリオールを開始剤とし、ハロゲン含有アルキレンオキシドを開環重合することにより得られる。
【0027】
ハロゲン含有アルキレンオキシドとしては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピフルオロヒドリン等を挙げることができる。これらの中で、入手が容易で、得られるポリアルキレンオキシドの工業的価値の高いことから、エピクロロヒドリンが好ましい。
【0028】
なお、ハロゲン含有アルキレンオキシドは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる
オニウム塩は特に限定しないが、ホスファゼニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等を挙げることができる。
【0029】
ホスファゼニウム塩の構造は特に限定しないが、例えば、下記式(2)で表される。
【0030】
【化2】
【0031】
上記式(2)中、R及びRは各々独立して、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を表し、RとRが互いに結合した環構造、R同士又はR同士が互いに結合した環構造であっても良い。Zはヒドロキシアニオン、炭素数1~4のアルコキシアニオン、カルボキシアニオン、炭素数2~5のアルキルカルボキシアニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、よう素アニオン又は炭酸水素アニオンを表す。
【0032】
、Rで表される炭素数1~20の炭化水素基としては、特に限定しないが、例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、n-プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、アリル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、n-ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、へプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、シクロデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等を挙げることができる。
【0033】
とRが互いに結合し環構造を形成した場合としては、例えば、ピロリジニル基、ピロリル基、ピペリジニル基、インドリル基、イソインドリル基等を挙げることができる。
【0034】
同士又はR同士が互いに結合した環構造としては、特に限定しないが、例えば、一方の置換基がエチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基となって、他方の置換基と互いに結合した環構造を挙げることができる。
【0035】
これらの中で、R及びRとしては、特に触媒活性に優れるアルキレンオキシド重合触媒となり、原料の入手が容易という点から、メチル基、エチル基、イソプロピル基であることが好ましい。
【0036】
また、上記式(2)におけるZは、ヒドロキシアニオン、炭素数1~4のアルコキシアニオン、カルボキシアニオン、炭素数2~5のアルキルカルボキシアニオン、又は炭酸水素アニオンである。
【0037】
炭素数1~4のアルコキシアニオンとしては、特に限定しないが、例えば、メトキシアニオン、エトキシアニオン、n-プロポキシアニオン、イソプロポキシアニオン、n-ブトキシアニオン、イソブトキシアニオン、t-ブトキシアニオン等を挙げることができる。
【0038】
炭素数2~5のアルキルカルボキシアニオンとしては、特に限定しないが、例えば、アセトキシアニオン、エチルカルボキシアニオン、n-プロピルカルボキシアニオン、イソプロピルカルボキシアニオン、n-ブチルカルボキシアニオン、イソブチルカルボキシアニオン、t-ブチルカルボキシアニオン等を挙げることができる。
【0039】
これらの中で、Zとしては、触媒活性に優れるハロゲン含有アルキレンオキシド重合触媒となることから、ヒドロキシアニオン、炭酸水素アニオンが特に好ましい。
【0040】
上記式(2)で示されるホスファゼニウム塩としては、特に限定しないが特に限定しないが、具体的には、テトラキス(1,1,3,3-テトラメチルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトラエチルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトラ(n-プロピル)グアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトライソプロピルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトラ(n-ブチル)グアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトラフェニルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトラベンジルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イミノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イミノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトラメチルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3-テトラエチルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3-テトラ(n-プロピル)グアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3-テトライソプロピルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3-テトラ(n-ブチル)グアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3-テトラフェニルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3-テトラベンジルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イミノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イミノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート等を例示することができる。
【0041】
また、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス[トリス(ジエチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス[トリス(ジn-プロピルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド、1-tert-ブチル-4,4,4-トリス(ジメチルアミノ)-2,2-ビス(トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ)-2λ5,4λ5-カテナジ(ホスファゼン)、テトラキス[トリス(ジイソプロピルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス[トリス(ジn-ブチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス[トリス(ジフェニルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス[トリス(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス[トリス(ジエチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス[トリス(ジn-プロピルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス[トリス(ジイソプロピルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス[トリス(ジn-ブチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス[トリス(ジフェニルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス[トリス(1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-イミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムハイドロゲンカーボネート等を例示することができる。
【0042】
これらの中で、触媒性能に優れるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール製造触媒となることから、テトラキス(1,1,3,3-テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3-テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシドが特に好ましい。
【0043】
アンモニウム塩又はホスホニウム塩の構造は、例えば、下記式(3)で表される。
【0044】
【化3】
【0045】
上記式(3)中、Dは窒素原子又はリン原子を表し、R、R、R及びRはそれぞれ独立して、ヘテロ原子を含んでも良い炭素数1~20のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン原子又は水素原子を表し、Eは無機又は有機の基からなる対イオンを表す。R~Rのうち2~4つが結合して環状構造を形成しても良く、またその環状構造中にヘテロ原子を含んでいても良い。
【0046】
、R、R及びRで表される炭素数1~20のアルキル基又はアリール基としては、特に限定しないが、例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、アリル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、ノルマルペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、へプチル基、シクロヘプチル基、ベンジル基、トリル基、オクチル基、シクロオクチル基、キシリル基等が例示され、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ビニルオキシ基、ノルマルプロポキシ基、イソプロポキシ基、シクロプロポキシ基、アリルオキシ基、ノルマルブトキシ基、イソブトキシ基、t-ブトキシ基、シクロブトキシ基、ノルマルペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ノルマルヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、フェノキシ基、へプチルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基、トリルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、キシリルオキシ基が例示され、ジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ジノルマルプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジシクロプロピルアミノ基等が挙げられる。
【0047】
触媒活性に優れるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール製造触媒となることから、R、R、R及びRはそれぞれ独立して、ヘテロ原子を含んでも良い炭素数1~10のアルキル基又はアリール基であることが好ましく、メチル基、エチル基、ノルマルブチル基又はノルマルオクチル基又はフェニル基であることが特に好ましい。
【0048】
~Rのうち2つ又は3つが結合して環状構造を形成したアンモニウム塩の構造としては、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩が例示され、触媒活性に優れるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール製造触媒となることからイミダゾリウム塩であることが好ましい。
【0049】
上記式(3)におけるEは無機又は有機の基である。
【0050】
これらの中で、特に限定しないが、具体的には、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、水素化ホウ素基、ヘキサフルオロリン酸基が例示され、触媒活性に優れるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール製造触媒となることから、臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子、ヘキサフルオロリン酸基のいずれかであることが好ましい。
【0051】
上記式(3)で表されるアンモニウム塩又はホスホニウム塩としては、特に限定しないが、具体的には、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラノルマルプロピルアンモニウムブロミド、テトラノルマルブチルアンモニウムブロミド、テトラノルマルペンチルアンモニウムブロミド、テトラノルマルヘキシルアンモニウムブロミド、テトラノルマルヘプチルアンモニウムブロミド、テトラノルマルオクチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラノルマルプロピルアンモニウムクロライド、テトラノルマルブチルアンモニウムクロライド、テトラノルマルペンチルアンモニウムクロライド、テトラノルマルヘキシルアンモニウムクロライド、テトラノルマルヘプチルアンモニウムクロライド、テトラノルマルオクチルアンモニウムクロライド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムクロリド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド、テトラメチルホスホニウムブロミド、テトラエチルホスホニウムブロミド、テトラノルマルプロピルホスホニウムブロミド、テトラノルマルブチルホスホニウムブロミド、テトラノルマルペンチルホスホニウムブロミド、テトラノルマルヘキシルホスホニウムブロミド、テトラノルマルヘプチルホスホニウムブロミド、テトラノルマルオクチルホスホニウムブロミド、テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラノルマルプロピルホスホニウムクロライド、テトラノルマルブチルホスホニウムクロライド、テトラノルマルペンチルホスホニウムクロライド、テトラノルマルヘキシルホスホニウムクロライド、テトラノルマルヘプチルホスホニウムクロライド、テトラノルマルオクチルホスホニウムクロライド、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート等が例示される。
【0052】
これらの中で、触媒活性に優れるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール製造触媒となることから、テトラノルマルオクチルアンモニウムクロリド、テトラノルマルオクチルアンモニウムブロミド、テトラノルマルブチルホスホニウムブロミドが好ましく用いられる。
【0053】
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法において、ルイス酸としては、例えば、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、ホウ素化合物等を挙げることができる。
【0054】
アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリイソブトキシアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ジフェニルモノイソブチルアルミニウム、モノフェニルジイソブチルアルミニウム等の有機アルミニウム;メチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、メチル-イソブチルアルミノキサン等のアルミノキサン;塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等の無機アルミニウムを挙げることができる。
【0055】
亜鉛化合物としては、例えば、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジフェニル亜鉛等の有機亜鉛;塩化亜鉛、酸化亜鉛等の無機亜鉛を挙げることができる。
【0056】
ホウ素化合物としては、トリエチルボラン、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリイソプロポキシボラン、トリフェニルボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリフルオロボラン等を挙げることができる。
【0057】
これらの中でも、触媒性能に優れるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール製造用触媒となることから、有機アルミニウム、アルミノキサン、有機亜鉛が好ましく、有機アルミニウムが特に好ましい。
【0058】
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法において、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを効率よく製造することが可能となることから、ポリエステルポリオール中の水酸基1モルに対し、オニウム塩は0.001~0.1モルが好ましく、0.001~0.05モルであることが特に好ましい。
【0059】
また、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを効率よく製造することが可能となることから、ポリエステルポリオール中の水酸基1モルに対し、ルイス酸は0.002~0.2モルが好ましく、0.002~0.1モルであることが特に好ましい。
【0060】
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法において、重合圧力は、常圧~1.0MPaの範囲、好ましくは、常圧~0.5MPaの範囲が良い。本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法において、重合温度は、0~180℃の範囲であり、50~130℃の範囲がより好ましい。
【0061】
本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造方法において、重合反応は無溶媒でも、溶媒中でも行うこともできる。溶媒を使用する際は、溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等を挙げることができる。
<難燃剤>
本発明の一態様にかかる難燃剤は、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを含有していれば特に制限はなく、例えば、ポリウレタンフォーム用難燃剤として使用した場合、難燃剤構造中に活性水素基を含有するためポリウレタン構造中に化学結合で取り込まれることから、揮発成分が少ないことを特徴とする。用途としては特に限定するものではないが、例えば、軟質ポリウレタンフォーム、硬質ポリウレタンフォームのようなウレタンフォーム用途に用いることができる。また、コーティング剤・塗料(Coatings)、粘着剤・接着剤(Adhesives)、シーリング材(Sealants)、熱可塑性又は熱硬化性のエラストマー(Elastomers)等、これら4つの用途の英語の頭文字をとって本技術分野でCASEと称される用途に用いることができる。
<ポリウレタン>
本発明の一態様にかかるポリウレタンの構造は、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの残基を分子構造中に含有していれば特に制限はなく、架橋体でも良いし、直鎖状でも分岐状でも良い。
【0062】
また、本発明の一態様にかかるポリウレタンの製造方法は特に限定されないが、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させることが挙げられる。
【0063】
ここで、ポリイソシアネート化合物としては特に限定されず、例えば、芳香族イソシアネート化合物、脂肪族イソシアネート化合物、脂環族イソシアネート化合物、及びこれらのポリイソシアネート誘導体等が挙げられる。
【0064】
これらの中で、芳香族イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート(2,4-若しくは2,6-トリレンジイソシアネ-ト、又はそれらの混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m-若しくはp-フェニレンジイソシアネート、又はそれらその混合物)、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’-、2,4’-若しくは2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、又はそれらの混合物)(MDI)、4,4’-トルイジンイソシアネート(TODI)、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(1,3-若しくは1,4-キシリレンジイソシアネート、又はそれらの混合物)(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3-若しくは1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、又はそれらの混合物)(TMXDI)、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼン、ナフタレンジイソシアネート(1,5-、1,4-若しくは1,8-ナフタレンジイソシアネート、又はそれらの混合物)(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ニトロジフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3’-ジメトキシジフェニル-4,4’-ジイソシアネート等が挙げられる。
【0065】
脂肪族イソシアネート化合物としては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネ-ト、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアネートメチルカプエート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0066】
単環式脂環族イソシアネート化合物としては、例えば、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,4-シクロヘキサンジイソシアネ-ト、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート)、3-イソシアネートメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート(4,4’-、2,4’-若しくは2,2’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート、又はそれらの混合物)(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシネートメチル)シクロヘキサン(1,3-若しくは1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、又はそれらの混合物)(水添XDI)、ダイマー酸ジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4-ジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート(水添TDI)、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート(水添TMXDI)等が挙げられる。
【0067】
架橋環式脂環族イソシアネート化合物としては、例えば、ノルボルネンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートメチル、ビシクロヘプタントリイソシアネート、シイソシアナートメチルビシクロヘプタン、ジ(ジイソシアナートメチル)トリシクロデカン等が挙げられる。
【0068】
また、これらのポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記イソシアネート化合物の多量体(2量体、3量体、5量体、7量体、ウレチジンジオン、ウレイトンイミン、イソシヌレート変性体、ポリカルボジイミド等)、ウレタン変性体(例えば、上記イソシアネート化合物又は多量体におけるイソシアネート基の一部を、モノオール又はポリオールで変性又は反応したウレタン変性体等)、ビウレット変性体(例えば、上記イソシアネート化合物と水との反応により生成するビウレット変性体等)、アロファネート変性体(例えば、上記イソシアネート化合物とモノオール又はポリオール成分との反応により生成するアロファネート変性体等)、ウレア変性体(例えば、上記イソシアネート化合物とジアミンとの反応により生成するウレア変性体等)、オキサジアジントリオン(例えば、上記イソシアネート化合物と炭酸ガス等との反応により生成するオキサジアジントリオン等)等を挙げることができる。
【0069】
上記のイソシアネート化合物又はその誘導体は単独で用いてもよいし、2種以上で用いてもよい。
【0070】
ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させポリウレタンを得る場合は、例えば、200℃を上限に組成物を加温したり、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、スタナスオクトエート、ジブチルスズジ-2-エチルヘキサノエ-ト、ナトリウム o-フェニルフェネート、カリウムオレート、テトラ(2-エチルヘキシル)チタネ-ト、塩化第二スズ、塩化第二鉄、三塩化アンチモン等の触媒を加えたりすると、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールとイソシアネート化合物の反応が加速され、短時間でポリウレタンを得ることができる。
【0071】
本発明の一態様にかかるポリウレタンを製造する際、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールに、必要に応じて、公知の他のポリオール、安定剤、酸化防止剤、整泡剤、架橋剤、発泡剤、連通化剤等を配合しても良い。
【0072】
本発明の一態様にかかるポリウレタンとしては、硬質フォーム又は軟質フォームのようなウレタンフォーム用途に用いることができる。また、コーテイング剤・塗料(Coatings)、粘着剤・接着剤(Adhesives)、シーリング材(Sealants)、熱可塑性又は熱硬化性のエラストマー(Elastomers)等、皮革、スパンデックス、各種インキ等に用いることができる。
<ポリウレタンフォーム>
本発明の一態様にかかるポリウレタンフォームは、前記のハロゲン含有ポリエーテルポリオールの残基を分子構造中に含有する。
【0073】
ポリウレタン系のフォームは、軟質系と硬質系に大別されるが、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールを用いて、ポリウレタンフォームを得ようとすると、軟質、硬質いずれにおいても、従来公知の製造方法が適用できる。
【0074】
例えば、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールに、必要に応じて、公知の他のポリオール、安定剤、酸化防止剤、触媒、整泡剤、架橋剤、発泡剤、連通化剤等を配合した室温液状の混合液を撹拌混合した後に、ポリイソシアネート化合物と攪拌混合し、適当な金型内に注入し、発泡硬化させる方法が挙げられる。
【0075】
また、本発明の一態様にかかるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールに、公知の他のポリオール、触媒、整泡剤、発泡剤及びポリイソシアネート化合物を公知の撹拌混合機により混合して、発泡性の混合物を調製し、これを天面開放状態のモールド内に注入して自由発泡させ、スラブとして硬化成形する方法が挙げられる。
【0076】
本発明の一態様にかかるポリウレタンフォームの発泡倍率は、特に限定しないが、取り扱い性が良好となるため、1.2倍以上、100倍以下であることが好ましく、10倍以上、80倍以下であることが特に好ましい。
【0077】
ポリウレタンフォームは、利用される用途に特別な制限が加わるものでなく、本発明の一態様にかかる組成物の反応生成物からなるポリウレタンフォームの特徴から、自動車・車両用の天井材やシート、枕、家具・インテリア、寝装具、シューソール、スポンジ、各種クッション、テニスボール、着地マット等、軟質系のポリウレタンフォームが適用される用途に用いることができる。また、本発明の一態様にかかるポリウレタンフォームは、断熱・保冷材、防振・吸音材、緩衝材、浮力材等の硬質系のポリウレタンフォームが適用される用途に用いることができる。例えば、漁船・大型船・冷凍貨物船・LNG船、LPG船、液化ガス船、コンテナーの断熱材やFRPボートの芯材、大型船舶・救命艇・ブイ・浮き類の浮力材として船舶用に、冷凍車・保冷車・鉄道のコンテナー、タンクローリーの断熱材、車両・トラックの天井の断熱材としての車両用に、化学工業設備タンク・配管の断熱材、重油タンク・配管等の保温材、LPG・LNG低温液化ガス保冷・配管の断熱材、断熱カバー、タンク蓋用としてプラント用に、冷蔵庫・冷凍機の断熱材、エアコンの断熱部材、ショーケース・ストッカー・自動販売機・温水器・貯湯槽等の各種断熱機器の断熱材用に、さらに、住宅・オフィスビルの断熱材(壁、床下、天井、屋根下等)、断熱建材(ラミネートボード、複合パネル、サイデイング材等)、浴槽(ステンレス・FRP・ほうろう)の断熱材、冷凍倉庫・冷蔵倉庫・農業倉庫・畜舎等の断熱材、ボイド充填(断熱サッシ)、恒温室・地域集中冷暖房の断熱材としての建築・建材用に、道路床の断熱材や振動防止材としての土木用に、その他として、椅子芯材、ドアーパネル、装飾工芸品、娯楽用具(クーラーボックス・水筒)、教材(立体地図等)、型材・治具関係、サーフィンの芯材、RIM方式製品(スキー芯材・ラケット芯材・ハウジング類)、梱包材等が挙げられる。
【実施例
【0078】
以下、実施例により本発明を説明するが、本実施例は何ら本発明を制限するものではない。まず、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの製造に用いる原料の詳細と、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの分析方法及び製造方法について説明する。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオール1;商品名:マキシモールRLK-087、川崎化成社製、重量平均分子量:550、官能基数:2
ポリエステルポリオール2;商品名:ニッポラン4065、東ソー社製、重量平均分子量:1000、官能基数:2
ポリエステルポリオール3;商品名:ニッポラン164、東ソー社製、重量平均分子量:1000、官能基数:2
ポリエステルポリオール4;商品名:クラレポリオールP-520、クラレ社製、重量平均分子量:500、官能基数:2
ポリエステルポリオール5;商品名:マキシモールRDK-142、川崎化成社製、重量平均分子量:280、官能基数:2
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオール1;商品名:サンニックスPP-600、三洋化成社製、重量平均分子量:600、官能基数:2
(ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの分析方法)
(1)ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの分子量(単位:g/mol)
JIS K-1557記載の方法により、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの水酸基価d(単位:mgKOH/g)を測定した。得られるハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの官能基数をeとし、次式によりハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの分子量を算出した。
【0079】
分子量=(56100/d)×e。
(2)ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの分子量分布(単位:無し)
ゲル・パーミェション・クロマトグラフ(GPC)(東ソー社製、HLC8020)を用い、テトラヒドロフランを溶媒として、40℃で測定を行い、標準物質としてポリスチレンを用い、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)とした。
【0080】
上記方法で算出したMn、Mwから、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
(3)ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの不飽和度(単位:meq/g)
JIS K-1557記載の方法により、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールの不飽和度を算出した。
【0081】
実施例1.
攪拌翼を付した2リットルの四口フラスコに、ポリエステルポリオール1を788.3g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬社製)23.0gを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱水処理を行った。その後、トリイソブチルアルミニウム(富士フイルム和光純薬社製、TiBAL)の1.0mol/Lのトルエン溶液107mLを加え、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧処理を2時間行い、組成物[A-1]を得た。得られた組成物[A-1]を98℃に昇温し、エピクロロヒドリン(ECH、富士フイルム和光純薬社製)540mLを連続的に4時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後、内温90~100℃の範囲で2時間エージングを行った後、100℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、淡黄色のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-1]を得た。得られたハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-1]の分子量は1020g/mol、不飽和度は0.022meq/g、Mw/Mnは1.55だった。
【0082】
実施例2.
攪拌翼を付した2リットルの四口フラスコに、ポリエステルポリオール2を708.0g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬社製)5.71gを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱水処理を行った。その後、トリイソブチルアルミニウム(富士フイルム和光純薬社製、TiBAL)の1.0mol/Lのトルエン溶液70.8mLを加え、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧処理を2時間行い、組成物[A-2]を得た。得られた組成物[A-2]を98℃に昇温し、エピクロロヒドリン(ECH、富士フイルム和光純薬社製)360mLを連続的に4時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後、内温90~100℃の範囲で2時間エージングを行った後、100℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、淡黄色のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-2]を得た。得られたハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-2]の分子量は1610g/mol、不飽和度は0.032meq/g、Mw/Mnは1.65だった。
【0083】
実施例3.
攪拌翼を付した2リットルの四口フラスコに、ポリエステルポリオール3を849.6g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬社製)6.85gを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱水処理を行った。その後、トリイソプロポキシアルミニウム(川研ファインケミカル社製、PADM)を13.02g加え、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧処理を2時間行い、組成物[A-3]を得た。得られた組成物[A-3]を98℃に昇温し、エピクロロヒドリン(ECH、富士フイルム和光純薬社製)360mLを連続的に4時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後、内温90~100℃の範囲で2時間エージングを行った後、100℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、淡黄色のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-3]を得た。得られたハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-3]の分子量は1500g/mol、不飽和度は0.040meq/g、Mw/Mnは1.80だった。
【0084】
実施例4.
攪拌翼を付した2リットルの四口フラスコに、ポリエステルポリオール4を708.0g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬社製)11.41gを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱水処理を行った。その後、トリイソプロポキシアルミニウム(川研ファインケミカル社製、PADM)を21.70g加え、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧処理を2時間行い、組成物[A-4]を得た。得られた組成物[A-4]を98℃に昇温し、エピクロロヒドリン(ECH、富士フイルム和光純薬社製)720mLを連続的に4時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後、内温90~100℃の範囲で2時間エージングを行った後、100℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、淡黄色のハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-4]を得た。得られたハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-4]の分子量は1120g/mol、不飽和度は0.052meq/g、Mw/Mnは1.75だった。
【0085】
上記実施例1~4の結果を表1に併せて示す。
【0086】
【表1】
【0087】
比較例1.
攪拌翼を付した2リットルの四口フラスコに、ポリエーテルポリオール1を955.8g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬社製)12.84gを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱水処理を行った。その後、トリイソブチルアルミニウム(富士フイルム和光純薬社製、TiBAL)の1.0mol/Lのトルエン溶液119.5mLを加え、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧処理を2時間行い、組成物[B-1]を得た。得られた組成物[B-1]を95℃に昇温し、エピクロロヒドリン(ECH、富士フイルム和光純薬社製)540mLを連続的に4時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後、内温85~90℃の範囲で2時間エージングを行った後、95℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、淡黄色のハロゲン含有ポリエーテルポリオール[B-1]を得た。得られたハロゲン含有ポリエーテルポリオール[B-1]の分子量は1060g/mol、不飽和度は0.005meq/g、Mw/Mnは1.46だった。
【0088】
比較例2.
攪拌翼を付した2リットルの四口フラスコに、ポリエステルポリオール5を330.4g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬社製)9.51gを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱水処理を行った。その後、トリイソブチルアルミニウム(富士フイルム和光純薬社製、TiBAL)の1.0mol/Lのトルエン溶液88.5mLを加え、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧処理を2時間行い、組成物[B-2]を得た。得られた組成物[B-2]を95℃に昇温し、エピクロロヒドリン(ECH、富士フイルム和光純薬社製)540mLを連続的に4時間かけて供給した。ピクロロヒドリン供給後、内温85~90℃の範囲で8時間エージングを行った後、95℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去を行ったところ、反応は殆ど進行しておらず、供給した殆どのエピクロロヒドリンを回収する結果だった。
【0089】
比較例3.
攪拌翼を付した2リットルのオートクレーブに、ポリエステルポリオール1を519.2g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬社製)7.61gを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱水処理を行った。その後、トリイソブチルアルミニウム(富士フイルム和光純薬社製、TiBAL)の1.0mol/Lのトルエン溶液70.8mLを加え、内温を100℃とし、0.5kPaの減圧処理を2時間行い、組成物[B-3]を得た。得られた組成物[B-3]を98℃に昇温し、プロピレンオキシド(PO、富士フイルム和光純薬社製)1080mLを連続的に4時間かけて供給した。PO供給後、内温90~100℃の範囲で2時間エージングを行った後、100℃、0.5kPaの減圧下で残留POの除去をおこない、淡黄色のポリエーテルエステルポリオール[B-3]を得た。得られたポリエーテルエステルポリオール[B-3]の分子量は1520g/mol、不飽和度は0.006meq/g、Mw/Mnは1.44だった。
【0090】
比較例4.
攪拌翼を付した0.5リットルのオートクレーブに開始剤(ポリオキシプロピレンジオール、300mg-KOH/g、46.7g)とε-カプロラクトンモノマー(εCL、25g)、ハイブリッド触媒(DMC、0.0313gとTi(OBu)、0.0188g)をステンレス製オートクレーブに投入した。次いでこの反応器を、窒素雰囲気中で160℃に加熱し、プロピレンオキシド(PO、53.3g) を、3 時間かけて少しずつ投入した。この反応をこの温度でさらに2 時間継続した。反応終了後、淡黄色のポリエーテルエステルポリオール(εCL-POコポリマー)[B-4]を得た。得られたポリエーテルエステルポリオール[B-4]の分子量は990g/mol、不飽和度は0.01meq/g、Mw/Mnは1.15だった。
【0091】
上記比較例1、3、4の結果を表2に併せて示す。
【0092】
【表2】
【0093】
以下、本発明のハロゲン含有ポリオールをモノマー単位として含むポリウレタンの評価方法、作製について説明する。
(ポリウレタンの作製方法)
(1)原料
<<市販のPPG>>
いずれの実施例、比較例においても、三洋化成社製のサンニックスGP-3000を使用した。
<発泡剤>
いずれの実施例、比較例においても、発泡剤として、イオン交換水を使用した。
<整泡剤>
いずれの実施例、比較例においても、シリコーン系整泡剤として、東レ・ダウコーニング社製のSRX280Aを使用した。
<触媒>
いずれの実施例、比較例においても、触媒としてトリエチレンジアミンをジプロピレングリコールに33重量%の濃度で溶かした溶液(東ソー社製、TEDA-L33)とオクチル酸錫(日本化学産業社製、ニッカオクチックス錫)を使用した。
<イソシアネート化合物>
いずれの実施例、比較例においても、2,4/2,6異性体の混合比率が80/20のトリレンジイソシアネート(東ソー社製、コロネートT-80)を使用した。
<難燃剤>
比較例9において、含ハロゲン系添加型難燃剤(大八化学工業社製、CR-504L)を使用した。
【0094】
表3及び4に示す配合比で、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオールと水を混合し、さらに、その混合物に、触媒、整泡剤を混合し、それらの混合物を小型の高速撹拌機(プライミクス社製PRIMIX)を用いて毎分2000回転で20分間撹拌混合し、イソシアネート化合物を除く撹拌混合物(以下、プレミックスと記す)を得た。
<ポリウレタンフォームの作製>
上記のように調整したプレミックスを、イソシアネート基の全量(NCO基)と水に含まれる水酸基(OH基)を含めて当該NCO基と反応しうるイソシアネート基反応性基(NCO反応性基)の比率、すなわちNCO/NCO反応性基=1.0となるように所定量のイソシアネート化合物を加え、小型の高速撹拌機(プライミクス社製PRIMIX)を用いて毎分4000回転で8秒間撹拌混合した後、250mm×250mm×250mmのアクリル水槽に直ちに注入し、ポリウレタンフォームを得た。
(ポリウレタンの物性測定方法)
(1)引張破断強度
作製したポリウレタンフォームを23℃、50Rh%の恒温室で24時間静置させたのち、JIS K―6400に準拠した手法で引張破断強度を測定した。
A:85kPa以上
B:70kPa以上、85kPa未満
C:70kPa未満
(2)引張破断伸び
作製したポリウレタンフォームを23℃、50Rh%の恒温室で24時間静置させたのち、JIS K―6400に準拠した手法で引張破断伸びを測定した。
A:230%以上
B:210%以上、230%以下
C:210%以下
(3)圧縮硬度
作製したポリウレタンフォームを23℃、50Rh%の恒温室で24時間静置させたのち、JIS K―6400に準拠した手法で25%圧縮硬度を測定した。
A:100N/314cm以上
B:85N/314cm以上、100N/314cm未満
C:85N/314cm未満
(4)難燃性(燃焼距離)
作製したポリウレタンフォームを200mm×100mm×10mmの試験片として水平に保持し、左端から38mm炎を15秒接炎しA標線(左端から38mmの位置)からの燃焼距離を測定。試験回数は10回とし、最大値をその試験片の燃焼距離とした。
A:51mm未満
B:51mm以上、127mm未満
C:127mm以上
(5)揮発成分(VOC,FOG)
作製したポリウレタンフォームを23℃、50Rh%の恒温室で24時間静置させたのち15±2mgの試験片とし、VDA278規格に準拠した手法でVOC及びFOGを測定した。VOC及びFOG成分の定性、定量はGC/MS(アジレント社製Agilent7890B/5975C)を用いて実施し、触媒に由来する2-エチルヘキサン酸とトリエチルアミンを除く揮発成分の量を算出した。
VOC(触媒由来成分を除く)
A:350ppm未満
B:350ppm以上、500ppm未満
C:500ppm以上
FOG(触媒由来成分を除く)
A:200ppm未満
B:200以上、500ppm未満
C:500ppm以上
実施例5.
上記ポリウレタンフォームの作製方法に従い、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-1]を用いてポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮硬度、難燃性に優れ、揮発成分(特にVOC)が少ないポリウレタンフォームだった。
【0095】
実施例6.
上記ポリウレタンフォームの作製方法に従い、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-2]を用いてポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮硬度、難燃性に優れ、揮発成分(VOC、FOG)が少ないポリウレタンフォームだった。
【0096】
実施例7.
記ポリウレタンフォームの作製方法に従い、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-3]を用いてポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮硬度、難燃性に優れ、揮発成分(VOC、FOG)が少ないポリウレタンフォームだった。
【0097】
実施例8.
記ポリウレタンフォームの作製方法に従い、ハロゲン含有ポリエーテルエステルポリオール[A-4]を用いてポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮硬度、難燃性に優れ、揮発成分(VOC、FOG)が少ないポリウレタンフォームだった
上記実施例5~8の結果を表3に併せて示す。
【0098】
【表3】
【0099】
比較例5.
記ポリウレタンフォームの作製方法に従い、ハロゲン含有ポリエーテルポリオール[B-1]を用いてポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、引張破断強度、引張破断伸びは良好で、揮発成分(VOC、FOG)が少なかったものの、圧縮硬度、難燃性に劣るポリウレタンフォームだった。
【0100】
比較例6.
上記ポリウレタンフォームの作製方法に従い、ポリエーテルエステルポリオール[B-3]を用いてポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、引張破断伸びは良好で、揮発成分(VOC、FOG)が少なかったものの、難燃性に劣るポリウレタンフォームだった。
【0101】
比較例7.
上記ポリウレタンフォームの作製方法に従い、ポリエーテルエステルポリオール[B-4]を用いてポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、引張破断伸びは良好だったものの、引張破断強度、難燃性に劣るポリウレタンフォームだった。
【0102】
比較例8.
上記ポウレタンフォームの作製方法に従い、ハロゲン含有ポリオール用いずにポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、圧縮硬度は良好だったものの、引張破断強度、引張破断伸び、難燃性に劣るポリウレタンフォームだった。
【0103】
比較例9
上記ポウレタンフォームの作製方法に従い、ハロゲン含有ポリオール用いずに市販の難燃剤を処方してポリウレタンフォームを作製し、評価を行った。当該ポリウレタンフォームは、張破断強度、引張破断伸び、圧縮硬度、難燃性に優れるものの、揮発成分(VOC、FOG)が多いポリウレタンフォームだった。
【0104】
上記比較例5~9の結果を表4に併せて示す。
【0105】
【表4】