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7848518読取ユニット、ゲート装置、読取方法、および読取プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-04-13
(45)【発行日】2026-04-21
(54)【発明の名称】読取ユニット、ゲート装置、読取方法、および読取プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/00 20060101AFI20260414BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20260414BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20260414BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20260414BHJP
【FI】
G06K7/00 004
G06K7/10 148
G06K7/10 268
G06K7/10 464
G06K7/14 017
G07B15/00 501
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022034322
(22)【出願日】2022-03-07
(65)【公開番号】P2023129948
(43)【公開日】2023-09-20
【審査請求日】2025-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木嶋 裕史
【審査官】下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-089507(JP,A)
【文献】特開2018-124882(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/00 - 7/14
G07B 11/00 - 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信エリア内に位置する無線通信端末との無線通信で、この無線通信端末が記憶する端末情報を読み取る無線通信処理部と、
前記無線通信エリア内に設けられた読取エリアに翳された光学的読取コードが示すコード情報を読み取るコード情報読取部と、
前記無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出する検出部と、
前記検出部が、前記無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出すると、前記コード情報を前記コード情報読取部で読み取ったかどうかを判定する判定部と、を備え、
前記無線通信処理部は、前記判定部が前記コード情報を前記コード情報読取部で読み取っていないと判定した場合、前記無線通信端末との無線通信で前記端末情報を読み取る、
読取ユニットであって、
前記無線通信処理部は、前記判定部が前記コード情報を前記コード情報読取部で読み取っていないと判定するまで、ポーリングに対する応答を受信した前記無線通信端末に対して前記端末情報の読み取りを要求しない、
読取ユニット
【請求項2】
前記コード情報読取部で読み取った前記コード情報、または前記無線通信処理部で読み取った前記端末情報を出力する出力部を備えた、請求項1に記載の読取ユニット。
【請求項3】
前記検出部は、前記無線通信エリアに接近する物体を検出するセンサからの出力信号に応じて前記物体の検出を行う、請求項1または請求項2に記載の読取ユニット。
【請求項4】
前記無線通信処理部は、前記無線通信エリア内に位置する前記無線通信端末に対して応答を要求するポーリングを繰り返し行い、
前記検出部は、前記無線通信処理部でポーリングに対する応答を受信したかどうかによって、前記無線通信エリアに接近する物体の検出を行う、請求項1または請求項2に記載の読取ユニット。
【請求項5】
前記判定部は、前記検出部によって前記無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出されてから設定時間経過するまでの間に、前記コード情報を前記コード情報読取部で読み取ったかどうかを判定する、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の読取ユニット。
【請求項6】
請求項1~のいずれかに記載の読取ユニットと、
前記読取ユニットが読み取った前記コード情報、または前記端末情報を用いて通路の通行可否を判定する通行制御部と、を備えたゲート装置。
【請求項7】
無線通信エリア内に位置する無線通信端末との無線通信で、この無線通信端末が記憶する端末情報を読み取る無線通信処理ステップと、
前記無線通信エリア内に設けられた読取エリアに翳された光学的読取コードが示すコード情報を読み取るコード情報読取ステップと、
前記無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出する検出ステップと、
前記検出ステップで、前記無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出すると、前記コード情報を前記コード情報読取ステップで読み取ったかどうかを判定する判定ステップと、をコンピュータが実行し、
前記無線通信処理ステップは、前記判定ステップで前記コード情報を前記コード情報読取ステップで読み取っていないと判定された場合、前記無線通信端末との無線通信で前記端末情報を読み取るステップである、
読取方法であって、
前記無線通信処理ステップは、前記判定ステップにおいて、前記コード情報を前記コード情報読取ステップで読み取っていないと判定するまで、ポーリングに対する応答を受信した前記無線通信端末に対して前記端末情報の読み取りを要求しない、
読取方法
【請求項8】
無線通信エリア内に位置する無線通信端末との無線通信で、この無線通信端末が記憶する端末情報を読み取る無線通信処理ステップと、
前記無線通信エリア内に設けられた読取エリアに翳された光学的読取コードが示すコード情報を読み取るコード情報読取ステップと、
前記無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出する検出ステップと、
前記検出ステップで、前記無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出すると、前記コード情報を前記コード情報読取ステップで読み取ったかどうかを判定する判定ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記無線通信処理ステップは、前記判定ステップで前記コード情報を前記コード情報読取ステップで読み取っていないと判定された場合、前記無線通信端末との無線通信で前記端末情報を読み取るステップである、
読取プログラムであって、
前記無線通信処理ステップは、前記判定ステップにおいて、前記コード情報を前記コード情報読取ステップで読み取っていないと判定するまで、ポーリングに対する応答を受信した前記無線通信端末に対して前記端末情報の読み取りを要求しない、
読取プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信端末から読み取った情報で、利用者の意に反した処理が行われるのを防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォン等の無線通信端末を用いて改札処理を行う自動改札機があった(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された自動改札機は、無線通信端末からの乗車券情報の読み取りが、無線通信端末との無線通信だけでなく、無線通信端末の表示部に表示された乗車券情報を示す光学的読取コードの読み取りでも行える構成である。
【0003】
また、利用者が、無線通信端末の表示部に表示させた乗車券情報を示す光学的読取コードを読取エリアに位置させるとき、光学的読取コードが読取エリアに位置させるよりも前に、無線通信端末が無線通信エリア内に位置する。このため、自動改札機は、利用者の意に反して、無線通信で取得した乗車券情報を用いて、改札処理を行う。
【0004】
特許文献1は、利用者の意に反した改札処理が行われるのを防止するため、無線通信で乗車券情報を取得すると、設定時間経過するのを待ち、この間に、光学的読取コードが示す乗車券情報を読み取った場合、光学的読取コードが示す乗車券情報で改札処理を行う構成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第6776053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、無線通信端末が、自動改札機等の相手装置に対して無線通信で情報の送信を開始するときに、表示部の表示を切り替えることがあった。したがって、特許文献1に記載された構成では、この表示部の表示が切り替えられる事態が生じた場合、光学的読取コードが表示部に表示されていない状態になるため、利用者の意に反した改札処理が行われるのを防止することができない。
【0007】
この発明の目的は、無線通信端末から読み取った情報で、利用者の意に反した処理が行われるのを防止する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の読取ユニットは、上記目的を達成するため以下に示すように構成している。
【0009】
この読取ユニットは、無線通信処理部とコード情報読取部と検出部と判定部とを備える。無線通信処理部は、無線通信エリア内に位置する無線通信端末との無線通信で、この無線通信端末が記憶する端末情報を読み取る。コード情報読取部は、無線通信エリア内に設けられた読取エリアに翳された光学的読取コードが示すコード情報を読み取る。検出部は、無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出する。判定部は、検出部が、無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出すると、コード情報をコード情報読取部で読み取ったかどうかを判定する。無線通信処理部は、判定部がコード情報をコード情報読取部で読み取っていないと判定した場合、無線通信端末との無線通信で端末情報を読み取る。
【0010】
この構成を備えることで、コード情報を読み取った後に端末情報を読み取ることができる。よって、読み取りエラーの発生は抑制される。すなわち、利用者の意図に反した処理が行われるのを防止することができる。言い換えれば、利用者の意図に沿った処理を実行できる。
【0011】
また、例えば、この読取ユニットは、コード情報読取部で読み取ったコード情報、または無線通信処理部で読み取った端末情報を出力する出力部を備える。
【0012】
また、例えば、この読取ユニットの検出部は、無線通信エリアに接近する物体を検出するセンサからの出力信号に応じて物体の検出を行う。
【0013】
また、例えば、この読取ユニットの無線通信処理部は、無線通信エリア内に位置する無線通信端末に対して応答を要求するポーリングを繰り返し行う。検出部は、無線通信処理部でポーリングに対する応答を受信したかどうかによって、無線通信エリアに接近する物体の検出を行う。
【0014】
また、例えば、この読取ユニットの無線通信処理部は、判定部がコード情報をコード情報読取部で読み取っていないと判定するまで、ポーリングに対する応答を受信した無線通信端末に対して端末情報の読み取りを要求しない。
【0015】
また、例えば、この読取ユニットの判定部は、検出部によって無線通信端末が無線通信エリア内に位置されたことを検出されてから設定時間経過するまでの間に、コード情報をコード情報読取部で読み取ったかどうかを判定する。
【0016】
このゲート装置は、読取ユニットと通行制御部とを備える。この通行制御部は、読取ユニットが読み取ったコード情報または端末情報を用いて通路の通行可否を判定する。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、無線通信端末から読み取った情報で、利用者の意に反した処理が行われるのを防止する技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は構成例1の読取ユニット10を用いた処理イメージ図である。
図2図2は構成例1の読取ユニット10の構成を示すブロック図である。
図3図3は動作例の読取ユニット10の流れを示すフローチャートである。
図4図4は動作例の読取ユニット10の流れを示すフローチャートである。
図5図5は変形例1の読取ユニット10の構成を示すブロック図である。
図6図6は変形例1の読取ユニット10の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について、幾つかの図を参照して説明する。
【0020】
・適用例
まず、図1を用いて、本発明が適用される一例について説明する。利用者30は読取ユニット10に対し、無線通信端末20を翳すことによって読み取り処理を実行する。以下に示す例は、読取ユニット10を空港等に設置されている保安検査証発行装置に搭載されているとして説明する。
【0021】
読取ユニット10には、ICチップを有する媒体またはコードを翳すための読取領域100を有する。この読取領域100には、コード情報読取部14と無線通信処理部15とを備える。
【0022】
利用者30は無線通信端末20を有する。この無線通信端末20は、例えばスマートフォンである。しかしながら、この無線通信端末20は、無線通信を行うことができる端末あればよく、タブレットやスマートウォッチ等のウェアラブル端末を含んだ電子機器であってもよい。
【0023】
無線通信端末20は、ICチップ22と表示部25を有する。表示部25には、コード21(この場合は2次元コード)が表示されている。このコード21は、光学的読取コードであり、以下は単にコードとして記載する。
【0024】
利用者30は、表示部25にコード21を表示させる。さらに、利用者30は、このコード21を読取ユニット10の読取領域100に翳す。
【0025】
読取ユニット10の無線通信処理部15は、無線通信端末20が近づいていることを検知する。無線通信処理部15は、無線通信端末20のICチップ22に対してポーリング信号を送信する。ICチップ22は、無線通信処理部15に対して応答を返す。このことによって、読取ユニット10は、無線通信端末20が翳されている(近づいている)旨を認識する。
【0026】
読取ユニット10はコード情報読取部14を起動する。コード情報読取部14は、表示部25に表示されているコード21の読み取りを実行する。この際、コード情報読取部14がこのコード21の読み取りに成功した場合は、コード21による処理が実行される。
【0027】
コード情報読取部14がコードの読み取りに失敗した場合、読取ユニット10の無線通信処理部15は、無線通信端末20のICチップ22の読み取りを実行する。無線通信処理部15がICチップ22の読み取りに成功した場合は、ICチップ22による処理が実行される。
【0028】
上述のように構成することで、コード情報読取部14がコード21を読み取り処理を実行した結果に応じて、無線通信処理部15がICチップ22を読み取る処理を実行することができる。よって、利用者が複数の読取手段を有している無線通信端末を有している場合でも利用者30の所望の読み取り処理を実行することができる。言い換えれば、無線通信端末から読み取った情報に応じて、利用者の意に反した処理が行われるのを防止することができる。よって、利用者の利便性が向上する。
【0029】
・構成例1
図1は構成例1の読取ユニット10を搭載した保安検査証発行装置を用いた処理イメージ図である。図2は構成例1の読取ユニット10の構成を示すブロック図である。図1図2を用いて、より具体的な構成例を説明する。
【0030】
読取ユニット10は、制御部11と記憶部12と出力部13とコード情報読取部14と無線通信処理部15と通信部16とを備える。
【0031】
制御部11は、読取ユニット10本体の動作を制御する。制御部11は、本発明の「検出部」、「判定部」の機能を有する。
【0032】
記憶部12は、読取ユニット10の設定情報や読取ユニット10において処理を行った結果を記憶している。
【0033】
出力部13は、後述するコード情報読取部14と無線通信処理部15によって読み取りを行った結果等を出力する。例えば、この出力部13は、保安検査証発行装置に搭載された表示画面やプリンタ等にデータを出力する。
【0034】
コード情報読取部14は、例えばカメラである。コード情報読取部14は、利用者30が読取領域100に翳したコードを撮像する。コード情報読取部14は、撮像したコードから得られる情報(以下、コードデータ)を制御部11に出力する。制御部11は、このコード情報に基づいて処理が可能であるかを判定する。
【0035】
無線通信処理部15は、例えばICリーダライタである。無線通信処理部15は、無線通信端末20が有するICチップ22の情報を非接触によって送受信する。無線通信処理部15は、ICチップ22からICデータを読み取る。このICデータが本発明の「端末情報」に対応する。無線通信処理部15はこのICデータを制御部11に出力する。制御部11はこのICデータに基づいて処理が可能であるかを判定する。
【0036】
通信部16は、判定された結果をセンタサーバ等に送信する。
【0037】
より具体的な処理の流れについて説明する。まず、読取ユニット10について説明する。読取ユニット10は、空港の保安検査場に配置されている保安検査証発行装置に搭載されている。
【0038】
利用者30は、無線通信端末20の表示部25にコード21を表示させる。さらに、利用者30は、表示部25が読取ユニット10の読取領域100に重なるように無線通信端末20を近づける。
【0039】
以降の処理を、第1の処理、第2の処理、第3の処理に分けて説明する。これらの処理は、第1の処理、第2の処理、第3の処理の順に実行される。
【0040】
(第1の処理)
無線通信処理部15は、一定間隔で繰り返してポーリング信号を送信する。無線通信端末20のICチップ22は、無線通信処理部15からのポーリング信号を受信する。ICチップ22は、無線通信処理部15に対してポーリング信号を送信する。無線通信処理部15は、このポーリング信号を受信した結果を制御部11に出力する。制御部11は、このポーリング信号の送受信結果に基づいて、無線通信端末20が無線通信エリア内に位置されたことを検出する。言い換えれば、無線通信端末20が読取ユニット10に近づいた(翳された)と認識する。
【0041】
(第2の処理)
制御部11は、コード情報読取部14を起動する。コード情報読取部14は、利用者30が読取領域100に翳したコード21を撮像する。コード情報読取部14は、この読み取ったコード21をデコードし、デコードした結果(コードデータ)を制御部11に出力する。
【0042】
制御部11は、コードデータを用いて判定処理を実行する。具体的には、制御部11は飛行機に搭乗するための有効な情報であるかどうか等を判定する。制御部11は、コードデータが有効であると判定すると、この判定結果を出力部13に出力する。
【0043】
コード情報読取部14がコード21を読み取りできなかった場合、またはコード21が有効なデータではなかった場合には、この読取できなかった結果を制御部11に出力する。制御部11は、無線通信処理部15を起動する。
【0044】
(第3の処理)
無線通信処理部15は、無線通信端末20のICチップ22の読み取りを実行する。無線通信処理部15は、ICチップ22から読み取ったICデータ(端末情報)を制御部11に出力する。制御部11は、ICデータを用いて判定処理を実行する。具体的には、制御部11は飛行機に搭乗するための有効な情報であるかどうか等をコードデータと同様に判定する。制御部11は、コードデータが有効であると判定すると、この判定結果を出力部13に出力する。
【0045】
このように構成することで、利用者30が有する無線通信端末20が複数の読取手段を有していたとしても、読取ユニット10は、処理がエラーとなることを抑制し、より確実に読取を実行することができる。また、第3の処理は、第2の処理の結果がエラーであった場合(コードを読み取れない、コードデータが異常である等)を除いて実行されない。すなわち、読取ユニット10の処理は効率的に実行される。
【0046】
・動作例
次に、図3図4を用いて、読取ユニット10の処理の流れを具体的に説明する。図3は動作例の読取ユニット10の流れを示すフローチャートである。図4は各要素の並行動作を、アクティビティ図を用いて表現している。図4には、図3におけるステップに対応する箇所に同様のステップ番号を付与している。
【0047】
図3に示すように、利用者30は無線通信端末20の表示部25にコード21を表示させる(S101)。
【0048】
読取ユニット10の無線通信処理部15は、ポーリング信号を一定間隔で繰り返して送信する。無線通信端末20は、ポーリング信号を受信する。次に、無線通信端末20は無線通信処理部15に対してポーリング信号を送信する。無線通信処理部15は、無線通信エリア内にICチップ22が存在すると認識し、当該結果を制御部11に出力する(S102)。
【0049】
次に、図4に示すように、制御部11は、2DBCタイマを開始する。この2DBCタイマとは、無線通信処理部15の起動を待機するためのインターバルである。より具体的には、このインターバルは、コード情報読取部14がコード21の読み取りを開始、終了し、さらにコード情報読取部14がコードデータを判定するまでの時間である。なお、このインターバルが本発明の「設定時間」に対応する。
【0050】
次に、制御部11は、コード情報読取部14を起動する。コード情報読取部14は、コード21の読み取りを実行する(S103)。
【0051】
コード情報読取部14は、コード21が読み取り可能かどうかを判定する(S104)。コード情報読取部14がコード21を読み取ることができた場合(S104:Yes)、デコードを実行する。コード情報読取部は、デコードした結果のコードデータを制御部11に出力する。制御部11は、このコードデータの判定を実行する(S105)。
【0052】
制御部11は、コードデータが有効であると判定した場合(S105:Yes)、当該結果を出力部13に出力する。
【0053】
一方、コード情報読取部14がコード21を読み取ることができなかった場合(S104:No)、および制御部11は、コードデータが有効ではないと判定した場合(S105:No)、ステップS107を実行する。なお、このステップS107は制御部11が2DBCタイマの終了を検知することによって実行される。
【0054】
制御部11は、2DBCタイマが終了したことを検知することで、無線通信処理部15を起動する。無線通信処理部15は、無線通信端末20のICチップ22の読み取りを実行する(S107)。無線通信処理部15は、ICチップ22が読み取り可能かどうかを判定する(S108)。
【0055】
無線通信処理部15は、ICチップ22のICデータを読み取ることができた場合(S108:Yes)、ICデータを制御部11に出力する。制御部11は、ICデータが有効であるかどうかを判定する(S109)。制御部11は、ICデータを読み取った結果を出力部13に出力する(S106)。
【0056】
なお、無線通信処理部15は、ICチップ22のICデータを読み取ることができなかった場合(S108:No)、コードデータ、およびICデータの両方が読み取れず、処理が完了しない旨を出力部13に出力する(S106)。
【0057】
このように構成することで、利用者30が有する無線通信端末20が複数の読取手段を有していたとしても、読取ユニット10は、処理がエラーとなることを抑制し、所望の読取手段を用いてより確実に読取を実行することができる。また、読取ユニット10は、コード情報読取部14によるコードの読み取り結果に応じて無線通信処理部15を起動している。すなわち、読取ユニット10の処理は効率的に実行される。
【0058】
また、上述した構成においては、制御部11は2DBCタイマが終了したことを検知することによって、無線通信処理部15を起動させる例を示した。しかしながら、制御部11は、コード情報読取部14がコードデータを読み取ることが可能かどうかを判断した結果に基づいて、言い換えれば、コード情報読取部14による処理結果をトリガとして、無線通信処理部15を起動させる構成であってもよい。
【0059】
また、上述した構成において、コード21を2次元コードである例を示した。しかしながら、2次元コードに限るものではなく、1次元コードであっても、3次元コードであってもよく、コードは特定の構成に限定されない。
【0060】
・変形例1
次に、変形例1に係る読取ユニットについて、図を参照して説明する。図5は変形例1の読取ユニットの構成を示すブロック図である。図6は変形例1の読取ユニットの流れを示すフローチャートである。図6は各要素の並行動作を、アクティビティ図を用いて表現している。
【0061】
変形例1に係る読取ユニット10においては、構成例1に係る読取ユニット10とは異なり、近接検知部17を備え、構成例1における無線通信端末20を検知する処理を近接検知部17によって実行する点において異なる。その他の構成は、構成例1の構成と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。この近接検知部17が、本発明における「センサ」に対応する。
【0062】
利用者30は、無線通信端末20の表示部25にコード21を表示させる。利用者30は、表示部25が読取ユニット10の読取領域100に重なるように無線通信端末20を近づける。
【0063】
(第1の処理)
読取ユニット10の近接検知部17は、無線通信端末20が近づいていることを検知する。より具体的には、近接検知部17は、無線通信エリアにおいて、接近する無線通信端末20を検出するセンサからの出力信号を取得する。制御部11は、この出力信号に応じて無線通信端末20を検出する。
【0064】
(第2の処理)
近接検知部17が無線通信端末20検知した結果に基づいて、制御部11は、コード情報読取部14を起動する。コード情報読取部14は、利用者30が読取領域100に翳したコード21を撮像する。コード情報読取部14は、この読み取ったコード21をデコードし、デコードした結果(コードデータ)を制御部11に出力する。
【0065】
制御部11は、コードデータを用いて判定処理を実行する。具体的には、制御部11は飛行機に搭乗するための有効な情報であるかどうか等を判定する。制御部11は、コードデータが有効であると判定すると、この判定結果を出力部13に出力する。
【0066】
(第3の処理)
なお、コード情報読取部14がコード21を読み取りできなかった場合、またはコード21が有効なデータではなかった場合には、この読取できなかった結果を制御部11に出力する。制御部11は、無線通信処理部15を起動する。
【0067】
無線通信処理部15は、無線通信端末20のICチップ22の読み取りを実行する。無線通信処理部15は、ICチップ22から読み取ったICデータを制御部11に出力する。制御部11は、ICデータを用いて判定処理を実行する。具体的には、制御部11は飛行機に搭乗するための有効な情報であるかどうか等をコードデータと同様に判定する。制御部11は、コードデータが有効であると判定すると、この判定結果を出力部13に出力する。
【0068】
このような構成を有することで、利用者30が有する無線通信端末20が複数の読取手段を有していたとしても、読取ユニット10は、処理がエラーとなることを抑制し、より確実に処理を実行することができる。さらに、近接検知部17を備えることで、利用者30が読取ユニット10に対して無線通信端末20を近づけることを容易に検知することができる。また、ポーリングのように割り込み処理の影響を受けやすい処理方法と比較して、無線通信端末20が読取ユニット10に近づいたことをより確実に検知できる。
【0069】
・変形例2
次に、変形例2に係る読取ユニットについて説明する。変形例2に係る読取ユニット10においては、構成例1に係る読取ユニット10とは異なり、読取ユニット10がゲート装置に備えられている点において異なる。その他の構成は、構成例1の構成と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0070】
読取ユニット10はゲート装置(図示を省略)に搭載されている。このゲート装置は、例えば駅改札に設置されている。ゲート装置は、通路の通行可否を判定する通行制御部を備えている。通行制御部は、読取ユニット10によって読み取られたコード情報またはICデータ(本発明の「端末情報」)によって利用者の通行可否を判定する。
【0071】
このようにゲート装置に対しても本発明の読取ユニット10を備えた構成とすることで、利用者30が有する無線通信端末20が複数の読取手段を有していたとしても、読取ユニット10は、処理がエラーとなることを抑制し、より確実に読み取り処理を実行することができる。
【0072】
なお、上述の構成は、ゲート装置を例として説明した。しかしながら、ゲート装置に限らず、駅券売機、店舗等に配置されている支払機、空港やホテルにおけるチェックイン機、搭乗ゲート、自動販売機等のコードの読み取り、およびICチップの読み取りを行うことによって決済が可能な装置に適用することが可能である。
【0073】
なお、この発明は、上記例に対してそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、上記例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる例に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0074】
さらに、この発明に係る構成と上述した構成との対応関係は以下の付記のように記載できる。
<付記>
読取ユニット(10)は、無線通信処理部(15)とコード情報読取部(14)と検出部(11)と判定部(11)とを備える。無線通信処理部(15)は、無線通信エリア内に位置する無線通信端末(20)との無線通信で、この無線通信端末(20)が記憶する端末情報を読み取る。コード情報読取部(14)は、無線通信エリア内に設けられた読取エリアに翳された光学的読取コードが示すコード情報を読み取る。検出部(11)は、無線通信端末(20)が無線通信エリア内に位置されたことを検出する。判定部(11)は、検出部が、無線通信端末(20)が無線通信エリア内に位置されたことを検出すると、コード情報をコード情報読取部(14)で読み取ったかどうかを判定する。無線通信処理部(15)は、判定部(11)がコード情報をコード情報読取部(14)で読み取っていないと判定した場合、無線通信端末(20)との無線通信で端末情報を読み取る。
【符号の説明】
【0075】
10…読取ユニット
11…制御部
12…記憶部
13…出力部
14…コード情報読取部
15…無線通信処理部
16…通信部
17…近接検知部
20…無線通信端末
21…コード
22…ICチップ
25…表示部
30…利用者
100…読取領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6