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7848647蓄電装置用の電極、及び活物質層用の合材の製造方法
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  • -蓄電装置用の電極、及び活物質層用の合材の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2026-04-13
(45)【発行日】2026-04-21
(54)【発明の名称】蓄電装置用の電極、及び活物質層用の合材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/13 20100101AFI20260414BHJP
   H01M 4/62 20060101ALI20260414BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20260414BHJP
   H01M 4/139 20100101ALI20260414BHJP
   H01G 11/36 20130101ALI20260414BHJP
   H01G 11/28 20130101ALI20260414BHJP
   H01G 11/30 20130101ALI20260414BHJP
   H01M 4/32 20060101ALN20260414BHJP
   H01M 4/26 20060101ALN20260414BHJP
【FI】
H01M4/13
H01M4/62 Z
H01M4/66 A
H01M4/139
H01G11/36
H01G11/28
H01G11/30
H01M4/32
H01M4/26 E
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022151609
(22)【出願日】2022-09-22
(65)【公開番号】P2024046301
(43)【公開日】2024-04-03
【審査請求日】2025-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】近藤 悠史
(72)【発明者】
【氏名】増田 真規
(72)【発明者】
【氏名】近藤 剛司
【審査官】小森 利永子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/172208(WO,A1)
【文献】特開2022-089358(JP,A)
【文献】国際公開第2022/137977(WO,A1)
【文献】特開2008-041793(JP,A)
【文献】国際公開第2015/146787(WO,A1)
【文献】国際公開第2022/070895(WO,A1)
【文献】特許第5493656(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/13-4/62
H01M 4/66
H01G 11/36
H01G 11/28
H01G 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集電体の表面に設けられた活物質層と、前記集電体の前記表面における前記活物質層の設けられた部分以外に設けられ、前記活物質層を囲む未塗工部と、を備え、前記活物質層は、本体部と、当該本体部を囲むとともに前記本体部と前記未塗工部との間に位置する縁部とを備え、前記本体部の厚さが100μm以上400μm以下である蓄電装置用の電極であって、
前記活物質層は、電荷担体を吸蔵及び放出し得る活物質と、カーボンナノチューブと、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)由来のCMCとを含有し、
記カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)由来のCMCは、前記集電体の前記表面に塗布された前記活物質層を形成する合材の塗布層が乾燥される際に、前記合材に含まれる前記カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH -CMC)中のアンモニア(NH )の全量又は一部が脱離することにより生成され、
前記合材に含有される固形分における前記カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH -CMC)の含有量は、0.3質量%以上0.6質量%以下であり、
前記合材に含有される固形分における前記カーボンナノチューブの含有量は、0.005質量%以上0.08質量%以下であり、
前記縁部の厚さは、前記本体部の厚さの104%以下であり、
前記電極を前記活物質層の厚さ方向に見た平面視では、前記本体部と前記縁部との境界から前記縁部の先端に至るまでの前記縁部の寸法は5mm以下であることを特徴とする蓄電装置用の電極。
【請求項2】
前記集電体の前記表面には、カーボン粒子及び結着材を含むカーボンコート層が設けられ、前記活物質層は、前記カーボンコート層の上に形成されている請求項1に記載の蓄電装置用の電極。
【請求項3】
前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブである請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置用の電極。
【請求項4】
集電体の表面に設けられた活物質層と、前記集電体の前記表面における前記活物質層の設けられた部分以外に設けられ、前記活物質層を囲む未塗工部と、を備え、前記活物質層は、本体部と、当該本体部を囲むとともに前記本体部と前記未塗工部との間に位置する縁部とを備える蓄電装置用の電極を製造するための活物質層用の合材の製造方法であって、
電荷担体を吸蔵及び放出し得る活物質の粉体と、前記活物質層を形成する合材に含有される固形分における含有量が0.3質量%以上0.6質量%以下となるカルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)の粉体とを混合することにより一次材料を調製する第1ステップと、
前記一次材料に水を含む溶媒及び前記活物質層を形成する合材に含有される固形分における含有量が0.005質量%以上0.08質量%以下となるカーボンナノチューブを混合して二次材料を調製する第2ステップと、
前記二次材料に水系結着剤を混合して混練することにより合材を調製する第3ステップと、を有し、
前記二次材料の粘度の最高値を初期粘度とすると、前記第3ステップでは前記合材の粘度が前記初期粘度の1/3以下の粘度にまで前記合材を混練することを特徴とする活物質層用の合材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電装置用の電極、及び活物質層用の合材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、個々に作製された複数の蓄電セルを直列に積層することにより構成されるバイポーラ構造の蓄電装置が開示されている。蓄電セルは、電極としての正極及び負極と、正極と負極との間に配置されたセパレータとを備えている。正極は、集電体としての正極集電体の片面の中央部に、活物質層としての正極活物質層を備えている。正極は、正極集電体の片面の中央部以外に未塗工部を備えている。未塗工部は、正極活物質層を囲む枠状である。負極は、集電体としての負極集電体の片面の中央部に、活物質層としての負極活物質層を備えている。負極は、負極集電体の片面の中央部以外に未塗工部を備えている。未塗工部は、負極活物質層を囲む枠状である。正極活物質層と負極活物質層とは、セパレータを挟んで対向している。
【0003】
蓄電セルは、正極と負極との間に配置されるシール部を備えている。シール部は、枠形状である。シール部は、正極集電体の未塗工部と負極集電体の未塗工部の間に配置されている。シール部は、正極活物質層及び負極活物質層の外周部を囲む形状である。シール部は、正極集電体と負極集電体との間隔を保持して集電体間の短絡を防止するとともに、正極集電体と負極集電体との間を液密に封止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-16825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
正極活物質層の縁部が、正極活物質層の縁部以外の部分よりも厚くなることがある。この場合、蓄電装置においては、正極活物質層の縁部における活物質量が、予め設定された量より多くなってしまう。また、負極活物質層の縁部が、負極活物質層の縁部以外の部分よりも厚くなることがある。この場合、負極製造のために、負極活物質層を圧縮したとき、負極活物質層の縁部が損傷する虞がある。
【0006】
また、正極活物質層の縁部がダレてしまうことがある。この場合、正極活物質層の平面形状での大きさが、予め設定された大きさより大きくなってしまう。正極活物質層の全面を負極活物質層に対向させるため、負極活物質層の平面形状での大きさも大きくなってしまう。また、負極活物質層の縁部がダレてしまうことがある。この場合、負極活物質層の平面形状での大きさが、予め設定された大きさより大きくなってしまう。したがって、正極活物質層及び負極活物質層の縁部の形状に起因した不具合の発生の抑制が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するための蓄電装置用の電極は、集電体の表面に設けられた活物質層と、前記集電体の前記表面における前記活物質層の設けられた部分以外に設けられ、前記活物質層を囲む未塗工部と、を備え、前記活物質層は、本体部と、当該本体部を囲むとともに前記本体部と前記未塗工部との間に位置する縁部とを備え、前記本体部の厚さが100μm以上400μm以下である蓄電装置用の電極であって、前記活物質層は、電荷担体を吸蔵及び放出し得る活物質と、カーボンナノチューブと、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)由来のCMCとを含有し、前記活物質層における前記カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)由来のCMCの含有量は、0.3質量%以上0.6質量%以下であり、前記活物質層における前記カーボンナノチューブの含有量は、0.005質量%以上0.08質量%以下であり、前記縁部の厚さの最大値は、前記本体部の厚さの104%であり、前記電極を前記活物質層の厚さ方向に見た平面視では、前記本体部と前記縁部との境界から前記縁部の先端に至るまでの前記縁部の寸法の最大値は5mmであることを要旨とする。
【0008】
これによれば、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)由来のCMCを活物質層に含有することにより、縁部の端高の発生が抑制されている。そして、縁部の厚さの最大値は、本体部の厚さの104%である。このため、蓄電装置において、活物質層の縁部における活物質量が、予め設定された量より多くなることが抑制される。また、電極の製造の際、活物質層の圧縮が行われても、活物質層の縁部が損傷することを抑制できる。さらに、カーボンナノチューブを活物質層に含有することにより、縁部でのダレの発生が抑制されている。そして、縁部の寸法の最大値は5mmである。このため、活物質層の平面形状での大きさが、予め設定された大きさより大きくなることを抑制できる。その結果として、活物質層の縁部の形状に起因した不具合の発生を抑制できる。
【0009】
蓄電装置用の電極について、前記集電体の前記表面には、カーボン粒子及び結着材を含むカーボンコート層が設けられ、前記活物質層は、前記カーボンコート層の上に形成されていてもよい。これによれば、カーボンコート層によって、集電体に対する活物質層の剥離強度が向上する。
【0010】
蓄電装置用の電極について、前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブであってもよい。これによれば、単層カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブと比較して繊維長が長くなるため、縁部でのダレを抑制するために必要とするカーボンナノチューブの量を減らすことができる。
【0011】
上記問題点を解決するための活物質層用の合材の製造方法は、集電体の表面に設けられた活物質層と、前記集電体の前記表面における前記活物質層の設けられた部分以外に設けられ、前記活物質層を囲む未塗工部と、を備え、前記活物質層は、本体部と、当該本体部を囲むとともに前記本体部と前記未塗工部との間に位置する縁部とを備える蓄電装置用の電極を製造するための活物質層用の合材の製造方法であって、電荷担体を吸蔵及び放出し得る活物質の粉体と、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)の粉体とを混合することにより一次材料を調製する第1ステップと、前記一次材料に水を含む溶媒及びカーボンナノチューブを混合して二次材料を調製する第2ステップと、前記二次材料に水系結着剤を混合して混練することにより合材を調製する第3ステップと、を有し、前記二次材料の粘度の最高値を初期粘度とすると、前記第3ステップでは前記合材の粘度が前記初期粘度の1/3以下の粘度にまで前記合材を混練することを要旨とする。
【0012】
これによれば、合材は、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)を含有する。このため、合材から活物質層を製造すると、活物質層は、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)由来のCMCを含有する。このため、合材を用いて製造された活物質層において、縁部における端高の発生が抑制される。また、合材は、カーボンナノチューブを含有するため、第3ステップで合材を混練しても、合材の粘度は、初期粘度の1/3以下に調製される。このため、合材を集電体材料に塗布したときに形成される、合材の塗布層の縁部にダレが発生することを抑制できる。その結果、合材を用いて製造された活物質層において、縁部におけるダレの発生が抑制される。したがって、合材の製造方法によれば、活物質層の縁部の形状に起因した不具合の発生を抑制できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、活物質層の縁部に起因した不具合の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態の電極を示す断面図である。
図2】活物質層の縁部を拡大して示す断面図である。
図3】実施形態の電極を示す平面図である。
図4】蓄電装置を示す断面図である。
図5】塗工装置を模式的に示す図である。
図6】チキソトロピー性を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、蓄電装置用の電極、及び活物質層用の合材の製造方法を具体化した一実施形態を図1図6にしたがって説明する。
<電極>
電極は、蓄電装置の正極又は負極として用いられる。蓄電装置は、例えば、ニッケル水素二次電池又はリチウムイオン二次電池等の二次電池である。また、蓄電装置は、電気二重層キャパシタであってもよい。以下では、リチウムイオン二次電池の電極である場合について説明する。
【0016】
図1及び図2に示すように、電極10は、集電体11と、集電体11の第1表面11aに設けられた活物質層12と、集電体11の第1表面11aにおける活物質層12の設けられた部分以外に設けられた未塗工部11cと、を備える。以下の説明において、電極10を活物質層12の厚さ方向に見ることを単に平面視とする。
【0017】
<集電体>
集電体11は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、活物質層12に電流を流し続けるための化学的に不活性な電気伝導体である。集電体11は、例えば、箔状である。集電体11は、平面視で長四角形状である。箔状の集電体11の厚さは、例えば、1μm以上100μm以下である。集電体11の厚さは、好ましくは10μm以上60μm以下である。集電体11を構成する材料としては、例えば、金属材料、導電性樹脂材料、導電性無機材料等を用いることができる。集電体11は、図5に示す長尺帯状の集電体材料111を、集電体11の長手方向へ一定間隔おきに切断することで形成されている。
【0018】
上記金属材料としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼が挙げられる。上記導電性樹脂材料としては、例えば、導電性高分子材料又は非導電性高分子材料に必要に応じて導電性フィラーが添加された樹脂等が挙げられる。
【0019】
蓄電装置の正極として適用される電極10である場合、集電体11は、アルミニウムにより構成されるアルミニウム集電体であることが好ましい。アルミニウム集電体は、アルミニウム単体からなるものであってもよいし、アルミニウム合金からなるものであってもよい。アルミニウム合金としては、例えば、Al-Mn合金、Al-Mg合金、Al-Mg-Si合金が挙げられる。
【0020】
集電体11の第1表面11aの全面には、カーボンコート層Cが設けられている。カーボンコート層Cの厚さは、例えば、0.1μm以上5μm以下である。カーボンコート層Cは特に限定されるものでなく、電極の集電体に用いられる公知のカーボンコート層を適用できる。カーボンコート層Cは、例えば、集電体11の第1表面11aに対して、カーボン粒子及び結着材を含むカーボンペーストを塗布した後、塗布されたカーボンペーストの膜を固化させることにより形成できる。カーボンコート層Cによって、集電体11の第1表面11aそのものに比べて親水性が高められている。したがって、集電体11の第1表面11aには、カーボン粒子及び結着材を含むカーボンコート層Cが設けられている。
【0021】
<活物質層>
活物質層12は、集電体材料111に塗布された合材を乾燥、固化させることで形成される。合材については、後に詳述する。
【0022】
図2及び図3に示すように、活物質層12は、集電体11の第1表面11aにおけるカーボンコート層Cの上に形成されている。平面視で、活物質層12は長四角形状である。ここで、集電体11について説明する。集電体11は、活物質層12を囲む未塗工部11cを備えている。未塗工部11cは、集電体11の第1表面11aにおける活物質層12の設けられた部分以外に設けられている。平面視において、未塗工部11cは長四角枠状である。未塗工部11cは、活物質層12を長手方向の両側から挟む部位と、活物質層12を短手方向の両側から挟む部位とを有する。
【0023】
活物質層12は、長四角形状の本体部12aと、縁部12bとを備えている。縁部12bは、本体部12aを囲むとともに本体部12aと未塗工部11cとの間に位置する。本体部12aの厚さtは、第1表面11aに沿ういずれの場所でもほぼ一定である。本体部12aの厚さtは、活物質層12の厚さとも言える。
【0024】
縁部12bは、本体部12aと縁部12bとの境界Mと、第1表面11aと縁部12bとの境界Nとの間に位置する部位である。なお、境界Nは、縁部12bの先端に位置する。縁部12bは、境界Mから境界Nに向けて下り傾斜する形状であったり、本体部12aに対し僅かに厚さが厚くなった後、境界Nに向けて下り傾斜する形状であったりする。縁部12bが本体部12aに対し僅かに厚くなった場合、その縁部12bでの厚さtaの最大値は、本体部12aの厚さtの104%である。このため、活物質層12においては、縁部12bの厚さtaが既定値を越えて厚くなる端高の発生が抑制されている。なお、既定値とは、本体部12aの厚さtの最大値の104%である。また、平面視において、境界Mから境界Nまでの寸法Lの最大値は5mmである。このため、活物質層12においては、縁部12bの寸法Lが規定値を越えて長くなるダレの発生が抑制されている。なお、規定値とは、5mmである。
【0025】
活物質層12は、リチウムイオンなどの電荷担体を吸蔵及び放出し得る活物質と、水系結着剤と、カルボキシメチルセルロースアンモニウム由来のカルボキシルメチルセルロースと、カーボンナノチューブとを含有する。以下では、カルボキシメチルセルロースアンモニウムを「NH-CMC」と記載する。また、NH-CMC由来のカルボキシルメチルセルロースを「NH-CMC由来のCMC」と記載する。また、カーボンナノチューブを「CNT」と記載する。
【0026】
蓄電装置の正極として適用される電極10である場合、活物質層12に含有される活物質は、正極活物質である。正極活物質としては、層状岩塩構造を有するリチウム複合金属酸化物、スピネル構造の金属酸化物、ポリアニオン系化合物など、リチウムイオン二次電池の正極活物質として使用可能なものを採用すればよい。また、2種以上の正極活物質を併用してもよい。正極活物質の具体例としては、ポリアニオン系化合物であるオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)が挙げられる。
【0027】
蓄電装置の負極として適用される電極10である場合、活物質層12に含有される活物質は、負極活物質である。負極活物質としては、Li、又は炭素、金属化合物、リチウムと合金化可能な元素もしくはその化合物など、リチウムイオン二次電池の負極活物質として使用可能なものを採用すればよい。炭素としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、あるいはハードカーボン(難黒鉛化性炭素)又はソフトカーボン(易黒鉛化性炭素)が挙げられる。人造黒鉛としては、例えば、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ等が挙げられる。リチウムと合金化可能な元素としては、例えば、シリコン(ケイ素)及びスズが挙げられる。
【0028】
活物質層12における活物質の含有量は、特に限定されるものではない。活物質層12における活物質の含有量は、例えば、94質量%以上であり、好ましくは95質量%以上である。活物質層12における活物質の含有量は、例えば、99.5質量%以下であり、好ましくは98.5質量%以下である。
【0029】
水系結着剤は、水系溶媒に溶解可能又は分散可能な結着剤である。水系結着剤は、水系溶媒に分散又は溶解させた状態で活物質と混合して用いられる結着剤である。水系結着剤は、特に限定されず、リチウムイオン二次電池の活物質層に含まれる水系結着剤として従来公知の材料を用いることができる。水系結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン-ブタジエンゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩、水溶性セルロースエステル架橋体、デンプン-アクリル酸グラフト重合体が挙げられる。活物質層12に含まれる水系結着剤は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
【0030】
活物質層12における水系結着剤の含有量は、特に限定されるものではない。活物質層12における水系結着剤の含有量は、例えば、0.5質量%以上であり、好ましくは1質量%以上である。なお、活物質層12は、水系結着剤として、スチレン-ブタジエンゴムを含有することが好ましい。
【0031】
NH-CMC由来のCMCは、NH-CMCを含有する合材が乾燥される際に、NH-CMC中のアンモニア(NH)の全量又は一部が脱離して生成される。NH-CMC中のアンモニア(NH)の全量が脱離した場合、生成されたNH-CMC由来のCMCは、H-CMCとなる。NH-CMC中のアンモニア(NH)の一部が脱離した場合、生成されたNH-CMC由来のCMCには、NH-CMCとH-CMCが混在する。
【0032】
NH-CMC由来のCMCのエーテル化度は、0.5以上0.65以下であることが好ましい。活物質層12におけるNH-CMC由来のCMCの含有量は、0.3質量%以上0.6質量%以下であり、好ましくは0.35質量%以上0.5質量%以下である。なお、活物質層12におけるNH-CMC由来のCMCの含有量とは、NH-CMCとH-CMCとの総含有量を意味する。合材が乾燥される際、NH-CMC中のアンモニア(NH)の全量が脱離した場合は、NH-CMCとH-CMCとの総含有量は、H-CMCの総量を意味する。
【0033】
NH-CMC由来のCMCの含有量が0.3質量%未満であると、活物質層12を形成する合材の分散不良が生じて好ましくない。一方、NH-CMC由来のCMCの含有量が0.6質量%を超えると、活物質層12の可撓性が低下して電極10の割れが生じやすくなるため好ましくない。したがって、NH-CMC由来のCMCの含有量を上記範囲とすることにより、活物質層12の縁部12bにおける端高の発生を抑制できるとともに、活物質層12の圧縮時の損傷の発生を抑制できる。また、NH-CMC由来のCMCの含有量を上記範囲とすることにより、集電体11に対する活物質層12の剥離強度が向上する。
【0034】
CNTは、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)又は単層カーボンナノチューブ(SWCNT)でもよい。これらのCNTは単独で、又は二種以上併せて使用できる。CNTの繊維長及び繊維径は、特に限定されるものではない。CNTの繊維長は、例えば、1μm以上50μm以下であり、好ましくは3μm以上30μm以下である。CNTの繊維径は、例えば、1nm以上5μm以下であり、好ましくは1.1nm以上3μm以下であり、さらに好ましくは、1.2nm以上2μm以下である。本実施形態では、SWCNTを採用している。
【0035】
活物質層12におけるCNTの含有量は、0.005質量%以上0.08質量%以下であり、好ましくは0.008質量%以上0.06質量%以下であり、さらに好ましくは0.01質量%以上0.05質量%以下である。CNTの含有量を上記範囲とすることにより、活物質層12を形成する合材のチキソトロピー性が失われることを抑制できる。「チキソトロピー」とは、もともとは固体のように見えるが、かき混ぜたり振ったりする等のせん断応力を与え続けると粘度が低下して液状になる一方で、応力を除くと徐々に粘度が回復して元に戻る性質のことである。このような性質を有することをチキソトロピー性を有すると言う。
【0036】
活物質層12は、上述した活物質、水系結着剤、CNT、及びNH-CMC由来のCMCの4成分以外のその他成分を必要に応じて含有できる。その他成分としては、例えば、導電助剤、電解質(ポリマーマトリクス、イオン伝導性ポリマー、電解液等)、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)が挙げられる。導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイトが挙げられる。その他成分の種類及び含有量は、特に限定されるものでなく、リチウムイオン二次電池についての従来公知の知見が適宜参照され得る。
【0037】
活物質層12は、蓄電装置のエネルギー密度を高める観点から、通常よりも厚く形成されている。蓄電装置を車両搭載用の電源とする場合、特に、蓄電装置を電気自動車の動力源とする場合は、50kWhといった高容量の蓄電装置が求められている。このため、活物質層12の厚さは、厚くなる。活物質層12における本体部12aの厚さtは、100μm以上400μm以下である。
【0038】
活物質層12の密度は特に限定されるものではない。活物質層12の密度は、例えば、1.0g/cm以上である。活物質層12の密度が高い場合、CNTを含有させることに起因する蓄電装置の長時間出力の低下が生じやすくなる。また、活物質層12の密度は、例えば、3.0g/cm以下である。
【0039】
活物質層12の目付量は特に限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池についての従来公知の知見が適宜参照され得る。ただし、蓄電セル20のエネルギー密度を大きくする観点から、活物質層12の目付量を大きくすることが好ましい。正極活物質層21bの目付量は、例えば55mg/cm以上90mg/cm以下であり、60mg/cm以上であることが好ましく、70mg/cm以上であることがより好ましい。負極活物質層22bの目付量は、例えば25mg/cm以上45mg/cm以下であり、30mg/cm以上であることが好ましい。
【0040】
<蓄電装置>
次に、電極10が適用される蓄電装置の一例を説明する。
電極10が適用される蓄電装置は、例えば、フォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両の電源に用いられる蓄電モジュールである。本実施形態では、蓄電装置がリチウムイオン二次電池である場合を例示する。
【0041】
図4に示すように、蓄電装置100は、複数の蓄電セル20が積層方向に積層されたセルスタック30を含む。以下では、複数の蓄電セル20の積層方向を単に積層方向という。蓄電セル20は、正極21と、負極22と、セパレータ23と、スペーサ24とを備える。蓄電セル20の正極21及び負極22のいずれか一方、又は両方が上述した電極10である。なお、図4においては、カーボンコート層Cの図示、及び縁部12bの詳細な図示を省略している。
【0042】
正極21は、正極集電体21aと、正極集電体21aの第1表面21a1に設けられた正極活物質層21bとを備える。正極21が電極10である場合、正極集電体21aが集電体11である。また、正極活物質層21bが活物質層12である。
【0043】
平面視において、正極活物質層21bは、正極集電体21aの第1表面21a1の中央部に形成されている。平面視における正極集電体21aの第1表面21a1の周縁部は、正極活物質層21bが設けられていない正極未塗工部21cとなっている。正極未塗工部21cは、平面視において正極活物質層21bの周囲を囲むように配置されている。
【0044】
負極22は、負極集電体22aと、負極集電体22aの第1表面22a1に設けられた負極活物質層22bとを備える。負極22が電極10である場合、負極集電体22aが集電体11である。負極活物質層22bが活物質層12である。
【0045】
平面視において、負極活物質層22bは、負極集電体22aの第1表面22a1の中央部に形成されている。平面視における負極集電体22aの第1表面22a1の周縁部は、負極活物質層22bが設けられていない負極未塗工部22cとなっている。負極未塗工部22cは、平面視において負極活物質層22bの周囲を囲むように配置されている。正極21と負極22とは、正極活物質層21bと負極活物質層22bとが積層方向において互いに対向するように配置されている。つまり、正極21及び負極22の対向する方向は積層方向と一致している。負極活物質層22bは、正極活物質層21bよりも一回り大きく形成されている。負極活物質層22bが、正極活物質層21bよりも一回り大きく形成されている場合、平面視において、正極活物質層21bの形成領域の全体が負極活物質層22bの形成領域内に位置している。
【0046】
正極集電体21aは、第1表面21a1とは反対側の面である第2表面21a2を有する。正極21は、正極集電体21aの第2表面21a2に正極活物質層21b及び負極活物質層22bのいずれも形成されていないモノポーラ構造の電極である。負極集電体22aは、第1表面22a1とは反対側の面である第2表面22a2を有する。負極22は、負極集電体22aの第2表面22a2に正極活物質層21b及び負極活物質層22bのいずれも形成されていないモノポーラ構造の電極である。
【0047】
セパレータ23は、正極21と負極22との間に配置されて、正極21と負極22とを隔離することで両極の接触による短絡を防止しつつ、リチウムイオン等の電荷担体を通過させる部材である。
【0048】
セパレータ23は、例えば、電解質を吸収保持するポリマーを含む多孔性シート又は不織布である。セパレータ23を構成する材料としては、例えば、ポリプロピレン及びポリエチレンといったポリオレフィン、ポリエステルなどが挙げられる。セパレータ23は、単層構造又は多層構造を有してもよい。多層構造は、例えば、接着層、耐熱層としてのセラミック層等を有してもよい。
【0049】
スペーサ24は、正極21の正極集電体21aの第1表面21a1と、負極22の負極集電体22aの第1表面22a1との間、かつ正極活物質層21b及び負極活物質層22bよりも外周側に配置されている。スペーサ24は、正極集電体21a及び負極集電体22aの両方に接着されている。スペーサ24は、正極集電体21aと負極集電体22aとの間隔を保持して、正極集電体21aと負極集電体22aの短絡を防止するとともに、正極集電体21aと負極集電体22aとの間を液密に封止している。
【0050】
スペーサ24は、平面視において、正極集電体21a及び負極集電体22aの周縁部に沿って延在するとともに、正極集電体21a及び負極集電体22aの周囲を囲む枠状に形成されている。スペーサ24は、正極集電体21aの第1表面21a1の正極未塗工部21cと、負極集電体22aの第1表面22a1の負極未塗工部22cとの間に配置されている。
【0051】
スペーサ24を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、変性ポリエチレン(変性PE)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、変性ポリプロピレン(変性PP)、ABS樹脂、AS樹脂などの種々の樹脂材料が挙げられる。
【0052】
蓄電セル20の内部には、枠状のスペーサ24、正極21及び負極22によって囲まれた密閉空間Sが形成されている。密閉空間Sには、セパレータ23及び電解質が収容されている。なお、セパレータ23の周縁部分は、スペーサ24に埋まった状態とされている。
【0053】
電解質としては、例えば、液体電解質、ポリマーマトリックス中に保持された電解質を含む高分子ゲル電解質が挙げられる。液体電解質としては、例えば、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む液体電解質が挙げられる。電解質塩として、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(FSO、LiN(CFSO等の公知のリチウム塩を使用できる。また、非水溶媒として、環状カーボネート類、環状エステル類、鎖状カーボネート類、鎖状エステル類、エーテル類等の公知の溶媒を使用できる。なお、これら公知の溶媒材料を二種以上組合せて用いてもよい。
【0054】
スペーサ24は、正極21及び負極22との間の密閉空間Sを封止することにより、密閉空間Sに収容された電解質の外部への漏出を抑制し得る。また、スペーサ24は、蓄電装置100の外部から密閉空間S内への水分の侵入を抑制し得る。さらに、スペーサ24は、例えば、充放電反応等により正極21又は負極22から発生したガスが蓄電装置100の外部に漏れることを抑制し得る。上記機能を発揮するためのスペーサ24を、正極21と負極22の間に配置可能とするため、正極21は正極未塗工部21cを備えるとともに、負極22は負極未塗工部22cを備えている。
【0055】
セルスタック30は、複数の蓄電セル20が、正極集電体21aの第2表面21a2と負極集電体22aの第2表面22a2とが接触するように重ね合わされた構造を有する。これにより、セルスタック30を構成する複数の蓄電セル20が直列に接続されている。
【0056】
ここで、セルスタック30においては、積層方向に隣り合う二つの蓄電セル20により、互いに接する正極集電体21a及び負極集電体22aを一つの集電体とみなした疑似的なバイポーラ電極25が形成される。疑似的なバイポーラ電極25は、正極集電体21a及び負極集電体22aが重ね合わされた構造の集電体と、その集電体の一方側の面に形成された正極活物質層21bと、他方側の面に形成された負極活物質層22bとを含む。
【0057】
また、正極集電体21a及び負極集電体22aは、正極集電体21aの第2表面21a2と負極集電体22aの第2表面22a2とが接合されたバイポーラ集電体を形成してもよい。この場合、正極21及び負極22は、正極集電体21a及び負極集電体22aとが接合されてなる一つのバイポーラ集電体を備えるバイポーラ電極25を形成する。
【0058】
蓄電装置100は、セルスタック30の積層方向においてセルスタック30を挟むように配置された、正極通電板40及び負極通電板50からなる一対の通電体を備える。正極通電板40及び負極通電板50は、それぞれ、導電性に優れた材料で構成される。
【0059】
正極通電板40は、積層方向の一端において最も外側に配置された正極21の正極集電体21aの第2表面21a2に電気的に接続される。負極通電板50は、積層方向の他端において最も外側に配置された負極22の負極集電体22aの第2表面22a2に電気的に接続される。
【0060】
正極通電板40及び負極通電板50のそれぞれに設けられた端子を通じて蓄電装置100の充放電が行われる。正極通電板40を構成する材料としては、例えば、正極集電体21aを構成する材料と同じ材料を用いることができる。正極通電板40は、セルスタック30に用いられた正極集電体21aよりも厚い金属板で構成してもよい。負極通電板50を構成する材料としては、例えば、負極集電体22aを構成する材料と同じ材料を用いることができる。負極通電板50は、セルスタック30に用いられた負極集電体22aよりも厚い金属板で構成してもよい。
【0061】
<蓄電装置用の電極の製造方法>
次に、電極10の製造方法について説明する。
電極10は、合材製造工程と、活物質層形成工程とを順に経ることにより製造される。
【0062】
<合材製造工程>
合材の製造方法は、粉体状の活物質と粉体状のNH-CMCとを混合することにより一次材料を調製する第1ステップと、一次材料に水を含む溶媒及びCNTを混合して二次材料を調製する第2ステップと、二次材料にスチレン-ブタジエンゴムを加えて混練することによりスラリー状の合材を調製する第3ステップを含む。以下の説明において、スチレン-ブタジエンゴムを[SBR]と記載する。
【0063】
合材に含有される固形分の合計質量を100質量部としたとき、活物質の含有量は94質量部以上95質量部以下であることが好ましい。第1ステップにて混合されるNH-CMCの配合量は、0.3質量部以上0.6質量部以下であることが好ましい。第1ステップにおける混合方法は、一次材料に含まれる固形分を均一に分散できる方法であれば特に限定されず、粉体の混合に用いられる従来公知の混合方法を適用できる。上記混合方法としては、例えば、攪拌棒などを用いた手攪拌による混合、超音波分散機などを用いた機械的撹拌による混合が挙げられる。
【0064】
第2ステップは、上記一次材料に対して、水を含む溶媒及びCNTを混合することで二次材料を調製する。CNTはペースト状に予め調製されている。二次材料は、一次材料に水を含む溶媒及びCNTを混合して混練することで調製される。溶媒を投入したスラリーあるいはキャピラリー状態での二次材料の粘度の最高値を初期粘度とする。初期粘度は、第3ステップを経た状態で規定されてもよい。なお、水を含む溶媒は、水を主成分とする溶媒、例えば、溶媒における水の質量割合が50~100質量%である溶媒であることが好ましい。本実施形態では、溶媒として水を採用している。水は、例えば、合材の固形分率が50質量%以上70質量%以下となるように合材に配合される。
【0065】
第3ステップは、二次材料にSBRを加えて混練することでスラリー状の合材を調製する。SBRはペースト状に予め調製されている。合材に含有される固形分の合計質量を100質量部としたとき、CNTの含有量は、0.005質量部以上0.08質量部以下であることが好ましい。また、合材に含有される固形分の合計質量を100質量部としたとき、SBRの含有量は、1.0質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
【0066】
第2ステップ及び第3ステップにおける具体的な混錬方法は、二次材料及び合材に含まれる各成分を均一に混錬できる方法であれば特に限定されず、二次電池の電極用合材の製造に用いられる従来公知の混錬方法を適用できる。上記混錬方法としては、例えば、攪拌棒などを用いた手攪拌による混錬、及びプラネタリーミキサー、ホモミキサー、ホモディスパー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、リボンミキサー、V型ミキサー、自転公転式ミキサーなどの慣用ミキサー、超音波分散機などを用いた機械的撹拌による混錬が挙げられる。
【0067】
第3ステップにおいて、合材の混練は、当該合材の粘度が、初期粘度の1/3以下となるまで行われるのが好ましく、1/4以下となるまで行われるのが特に好ましい。このように合材の粘度が、初期粘度の1/3以下となるまで行われると、混練による合材の粘度低下が落ち着き、塗工に適した状態となる。
【0068】
<活物質層形成工程>
活物質層形成工程は、集電体材料111の第1表面111aに合材を塗布した後、合材の塗布層を乾燥して行われる。上記したように、集電体材料111は、長尺帯状である。集電体材料111への合材の塗布方法としては、ダイ塗工法が挙げられる。
【0069】
図5に示すように、集電体材料111への合材121の塗布は、塗工装置31によって行われる。塗工装置31は、スリットダイ32と、バックアップローラ33と、供給ロール34と、テンションローラ35と、を備えている。
【0070】
スリットダイ32は、合材121が貯留される貯留部31aと、貯留部31aに貯留された合材121が吐出される吐出口31bとを備える。スリットダイ32では、貯留部31aに貯留された合材121が図示しないポンプにより圧送される。ポンプにより圧送された合材121は、吐出口31bから吐出される。
【0071】
バックアップローラ33は、スリットダイ32の吐出口31bと対向する位置に配置されている。バックアップローラ33は、スリットダイ32による集電体材料111の第1表面111aに合材121の塗工が可能な塗工位置と、スリットダイ32による集電体材料111に対する合材121の塗工が不能な退避位置とに、スリットダイ32に対して相対移動可能に設けられている。
【0072】
供給ロール34には、集電体材料111が巻き付けられている。供給ロール34から送り出された集電体材料111は、スリットダイ32に供給される。テンションローラ35は、供給ロール34から送り出された集電体材料111に張力を付与する。そして、塗工位置に移動したバックアップローラ33に沿って集電体材料111が搬送されることで、スリットダイ32から吐出された合材121が集電体材料111の第1表面111aに塗工される。すると、集電体材料111には、合材121の塗布層が形成される。
【0073】
スリットダイ32からの合材121の吐出は、集電体材料111の短手方向の両端縁から離れて行われる。これにより、集電体材料111の短手方向の両側には、合材121の塗布されていない未塗工部11cが形成される。
【0074】
スリットダイ32からの合材121の吐出と、吐出停止とをそれぞれ決められた時間で行うことにより、合材121の塗布は、集電体材料111の第1表面111aに間欠的に行われる。合材121の塗布が間欠的に行われるため、塗布層には、合材121の塗工開始端と塗工終了端が形成される。合材121の塗工開始端は、塗布層が乾燥して形成される活物質層12において、当該活物質層12の長手方向の第1端に形成される。合材121の塗工終了端は、塗布層が乾燥して形成される活物質層12において、当該活物質層12の長手方向の第2端に形成される。合材121の塗布層の厚さ、長手方向の長さや幅は、リチウムイオン二次電池の大きさに応じて適宜設定する。
【0075】
また、スリットダイ32からの合材121の吐出停止を行うことにより、集電体材料111の長手方向に隣り合う塗布層同士の間には、合材121の塗布されていない未塗工部11cが形成される。吐出停止の際は、図示しないサックバック機構によってスリットダイ32内にかかる圧力を瞬時に低下させて、合材121の吐出を瞬時に停止させる。したがって、集電体材料111の長手方向には、合材121の塗布層と、未塗工部11cとが交互に形成される。
【0076】
合材121の塗布層の乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、低温風、熱風、真空、赤外線、遠赤外線、電子線、マイクロ波などが挙げられる。これらの乾燥方法は、2種以上組み合わせてもよい。乾燥温度は、20度以上120度以下であり、好ましくは40度以上100度以下である。
【0077】
合材121の塗布層が乾燥されることにより、合材121に含有されるNH-CMCからNHが脱離する。これにより、活物質層12にNH-CMC由来のCMCが配合される。
【0078】
さらに、電極密度を高めるべく乾燥工程の後に活物質層12を圧縮する圧縮工程を行ってもよい。活物質層12の圧縮方法としては、例えば、ロールプレス法、金型プレス法、カレンダープレス法が挙げられる。プレス圧は、0.1t/cm以上10t/cm以下であることが好ましく、0.5t/cm以上5.0t/cm以下であることがより好ましい。
【0079】
塗布工程、乾燥工程、圧縮工程の各工程の間及び圧縮工程の後の少なくとも一部のタイミングにおいて、電極10を巻き取ってロール状にする巻き取り工程を行ってもよい。また、圧縮工程の後に再度、乾燥工程を行ってもよい。これらを行うことにより、集電体材料111に活物質層12が形成される。
【0080】
そして、活物質層12の形成された集電体材料111を、活物質層12間の未塗工部11cで切断することにより、電極10が製造される。
<蓄電装置の製造方法>
蓄電装置100の製造方法について説明する。
【0081】
蓄電装置100は、蓄電セル形成工程と、セルスタック形成工程とを順に経ることにより製造される。
<蓄電セル形成工程>
蓄電セル形成工程では、まず、セパレータ23を間に挟んで正極活物質層21b及び負極活物質層22bが互いに積層方向に対向するように正極21及び負極22を配置するとともに、正極21と負極22の間、かつ正極未塗工部21c及び負極未塗工部22cにスペーサ24を配置する。このとき、正極活物質層21bの縁部12bは、セパレータ23を挟んで負極活物質層22bに対向する。また、負極活物質層22bの縁部12bは、セパレータ23に対向する。
【0082】
その後、正極21、負極22、及びセパレータ23とスペーサ24とを溶着により接合することにより、各部材が一体化された組立体を形成する。スペーサ24の溶着方法としては、例えば、熱溶着、超音波溶着又は赤外線溶着など、公知の溶着方法が挙げられる。
【0083】
次に、スペーサ24の一部に設けられた注入口を通じて組立体の内部の密閉空間Sに電解質を注入した後、注入口を封止する。これにより、蓄電セル20が形成される。
<セルスタック形成工程>
セルスタック形成工程は、まず、複数の蓄電セル20を、正極集電体21aの第2表面21a2と負極集電体22aの第2表面22a2とを向い合せるように重ねて積層する。このとき、一方の蓄電セル20の正極集電体21aの第2表面21a2と、他方の蓄電セル20の負極集電体22aの第2表面22a2とを互いに接触させる。その後、積層方向に隣り合う蓄電セル20におけるスペーサ24の外周部分同士を接合することにより複数の蓄電セル20を一体化する。
【0084】
次に、積層方向の一端において最も外側に配置された正極21の正極集電体21aの第2表面21a2に対して、正極通電板40を重ねて電気的に接続した状態にて固定する。同様に、積層方向の他端において最も外側に配置された負極22の負極集電体22aの第2表面22a2に対して、負極通電板50を重ねて電気的に接続した状態にて固定する。このとき、負極集電体22aの第2表面22a2と、負極通電板50とを互いに接触させる。これらにより、蓄電装置100が形成される。
【0085】
<実施形態の作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
活物質層12は、NH-CMC由来のCMCを、0.3質量%以上0.6質量%以下で含有する。また、活物質層12を形成する合材121は、NH-CMCを含有する。
【0086】
図6の実線に、NH-CMCを0.4質量%とSWCNTを0.05質量%含有する合材121を30分混練した後の粘度と、せん断応力との関係を示す。また、図6の2点鎖線に、SWCNTを含有しない合材121を30分混練した後の合材121の粘度と、せん断応力との関係を示す。図6に示すように、SWCNTを含有しない場合に比べて、せん断応力が低い状態での粘度が高く保たれており、合材121のチキソトロピー性が向上している。合材121のチキソトロピー性が向上することにより、合材121の粘度も、NH-CMCを含有しない場合に比べて高められている。
【0087】
このため、合材121を集電体材料111に塗布して形成される塗布層の塗工開始端及び塗工終了端において、端高の発生が抑制される。その結果、塗布層を乾燥して形成される活物質層12において、塗工開始端及び塗工終了端から形成される縁部12bにおいて、端高の発生が抑制されている。
【0088】
SWCNTを0.05質量%合材121に含有させた場合には、せん断応力が低い状態での合材121の粘度が高められている。NH-CMCを合材121に含有させた場合、図6の2点鎖線に示すように、合材121の混練によって、チキソトロピー性が失われることを発明者は発見した。
【0089】
そして、発明者は、合材121にCNTを含有させることにより、チキソトロピー性が失われることを抑制して、合材121の粘度が低下して液状になることを抑制することを見出した。
【0090】
本実施形態において、活物質層12は、CNTとしてのSWCNTを0.005質量%以上0.08質量%以下で含有する。つまり、活物質層12を形成する合材121においてもSWCNTを含有する。これにより、合材121を集電体材料111に塗布して形成される塗布層において、その縁部でのダレの発生が抑制される。その結果、塗布層を乾燥して形成される活物質層12においても、縁部12bでのダレの発生が抑制されている。
【0091】
<実施形態の効果>
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)蓄電装置用の電極10において、活物質層12におけるNH-CMC由来のCMCの含有量は、0.3質量%以上0.6質量%以下である。これにより、活物質層12の縁部12bの端高の発生が抑制される。
【0092】
正極21の正極活物質層21bにおいて、縁部12bの端高の発生が抑制されている。このため、蓄電装置100において、正極活物質層21bの縁部12bにおける活物質量が、予め設定された量より多くなることが抑制され、正極活物質層21bの圧縮の際、正極活物質層21bの縁部12bが端高の分だけ過圧縮になることを抑制できる。また、負極22の負極活物質層22bにおいて、縁部12bでの端高の発生が抑制されている。このため、負極活物質層22bが負極集電体22aの両面にある場合、負極活物質層22bの圧縮の際、負極活物質層22bの縁部12bが端高の分だけ過圧縮になることを抑制できる。負極活物質層22bが負極集電体22aの一面にあり、負極集電体22aの他面に正極活物質層21bがある場合、負極活物質層22bの圧縮の際、負極活物質層22bの縁部12bが折れ曲がって損傷することを抑制できる。さらに、蓄電装置100において、負極活物質層22bの縁部12bがセパレータ23を突き破ることを抑制できる。
【0093】
活物質層12は、CNTを0.005質量%以上0.08質量%以下で含有する。これにより、合材121を集電体材料111に塗布して形成される塗布層の縁部でのダレの発生が抑制される。その結果、塗布層を乾燥して形成される活物質層12において、縁部12bでのダレの発生が抑制されている。
【0094】
このため、正極活物質層21bの平面形状での大きさが、予め設定された大きさより大きくなることを抑制できる。正極活物質層21bの全面を負極活物質層22bに対向させるため、負極活物質層22bの平面形状での大きさが大きくなることを抑制できる。また、負極活物質層22bの縁部12bでのダレの発生が抑制されている。負極活物質層22bの平面形状での大きさが、予め設定された大きさより大きくなることを抑制できる。その結果として、活物質層12の縁部12bの形状に起因した不具合の発生を抑制できる。
【0095】
(2)集電体11の第1表面11aにはカーボンコート層Cが設けられている。そして、活物質層12は、カーボンコート層Cの上に形成されている。このカーボンコート層Cによって、集電体11に対する活物質層12の剥離強度が向上する。
【0096】
(3)CNTは、単層カーボンナノチューブである。単層カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブと比較して繊維長が長くなるため、合材121におけるチキソトロピー性が向上しやすい。そのため、合材121に所望するチキソトロピー性を付与するために必要とするCNTの量を減らすことができる。その結果、活物質層12の縁部12bのダレを抑制するために必要とするCNTの量を減らすことができる。
【0097】
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○集電体11の第1表面11aにおけるカーボンコート層Cの形成範囲を変更してもよい。例えば、第1表面11aにおける活物質層12が形成されている範囲のみにカーボンコート層Cを形成してもよいし、当該範囲の一部に部分的にカーボンコート層Cを形成してもよい。
【0098】
○電極10は、バイポーラ構造の電極であってもよい。電極10は、バイポーラ集電体を備える。バイポーラ集電体は、箔状の正極集電体と、箔状の負極集電体とが厚さ方向に一体に接合されてなる積層体である。バイポーラ集電体としては、例えば、アルミニウム箔同士を貼り合せた集電体、アルミニウム箔と銅箔とを貼り合せた集電体が挙げられる。
【0099】
○電極10が適用される蓄電装置100は、少なくとも一つの正極又は少なくとも一つの負極が電極10に該当する構成であれば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、蓄電装置100を構成する蓄電セル20の数は、1であってもよい。また、セルスタック30に対して積層方向に拘束加重を付与する拘束部材を備える蓄電装置100としてもよい。また、バイポーラ電極として構成される電極10を備える蓄電装置100としてもよい。
【実施例
【0100】
以下に、上記実施形態をさらに具体化した実施例について説明する。
<実施例1~実施例2>
<正極シートの作製>
LiFePO、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、及びスチレン-ブタジエンゴム(SBR)を各々の固形分が表1に示す配合割合で含む正極合材を調製した。
【0101】
まず、第1ステップとして、LiFePO全量と、NH-CMC全量とを混合して一次材料を調整した。次に、第2ステップとして、一次材料に対して、最終的に調製される合材の固形分比率が83質量%となる量の水とSWCNT全量を加えて二次材料を調製した。第3ステップとして、二次材料に対して、SBR全量を加えて合材を調製した。そして、第3ステップとして、プラネタリーミキサーを用いて20rpmにて5時間、合材を混錬することにより、二次材料の初期粘度の1/4以下の粘度の正極合材を得た。
【0102】
正極集電体21aとして、厚さ30μmのカーボンコートアルミ箔を用意した。正極集電体21aのカーボンコート層Cが設けられた表面に対して、ダイ塗工法を用いて正極合材を膜状に塗布して塗布層を形成した。正極合材の塗布層を50℃の条件で加熱処理して、正極合材の塗布層を乾燥及び固化した後、圧縮した。正極集電体21aの上に厚さ400μmの正極活物質層21bが形成された実施例1~2の正極シートを作製した。
【0103】
【表1】
<比較例1~比較例2>
表1に示すように、比較例1では、正極活物質層におけるNH-CMCの配合割合を0.2質量%とした。比較例2では、CMC塩をカルボキシメチルセルロースアンモニウムに変えてカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む正極合材から正極活物質層を形成した。
【0104】
<実施例3~実施例5>
<負極シートの作製>
黒鉛、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(NH-CMC)、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、及びスチレン-ブタジエンゴム(SBR)を各々の固形分が表2に示す配合割合で含む負極合材を調製した。まず、第1ステップとして、黒鉛全量と、NH-CMC全量とを混合して一次材料を調整した。次に、第2ステップとして、一次材料に対して、最終的に調製される合材の固形分比率が60質量%となる量の水とSWCNT全量を加えて二次材料を調製した。第3ステップとして、二次材料に対して、SBR全量を加えて合材を調製した。そして、第3ステップとして、プラネタリーミキサーを用いて20rpmにて5時間、合材を混錬することにより、二次材料の初期粘度の1/4以下の粘度の負極合材を得た。
【0105】
負極集電体22aとして、厚さ10μmのカーボンコート銅箔を用意した。負極集電体22aのカーボンコート層Cが設けられた表面に対して、ダイ塗工法を用いて負極合材を膜状に塗布して塗布層を形成した。負極合材の塗布層を50℃の条件で加熱処理して、負極合材を乾燥及び固化した後、圧縮した。負極集電体22aの上に厚さ400μmの負極活物質層22bが形成された実施例3~5の負極シートを作製した。
【0106】
【表2】
<比較例3~比較例5>
表2に示すように、比較例3では、負極活物質層におけるNH-CMCの配合割合を0.2質量%とした。比較例4では、CMC塩をカルボキシメチルセルロースアンモニウムに変えてカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む負極合材から負極活物質層を形成した。比較例5では、SWCNTを含有しない負極合材から負極活物質層を形成した。
【0107】
<縁部の測定>
実施例1~実施例5、及び比較例1~比較例5における各活物質層12の縁部12bの厚さta及び寸法Lを測定した。縁部12bの厚さtaが、本体部12aの厚さtの104%以下である場合を[○]とし、縁部12bの厚さtaが、本体部12aの厚さtの104%を越える場合を[×]とした。また、活物質層12の平面視で、境界Mから境界Nまでの寸法Lが5mm以下の場合を[○]とし、寸法Lが5mmを越える場合を[×]とした。その結果を表1及び表2に示す。なお、表1及び表2において、CMC塩は、NH-CMC又はNa-CMCであり、CMCは、NH-CMCを表す。
【0108】
比較例1及び比較例3において、NH-CMCの配合割合が0.2質量%の場合、各合材の塗布層を乾燥、固化させた後の圧縮時、縁部12bが崩れた。これは、合材の分散不良が生じたからと考えられる。そして、比較例1及び比較例3において、縁部12bの崩れが発生したため、端高の測定は行っていない。一方、実施例1~実施例2及び実施例3~実施例5に示されるように、NH-CMCの配合割合が0.3質量%以上0.6質量%以下である場合には、端高の発生が抑制された。
【0109】
また、比較例2及び比較例4に示されるように、Na-CMCを採用すると、端高が発生した。一方、実施例1~実施例2及び実施例3~実施例5に示されるように、NH-CMCを採用することで、端高の発生が抑制された。
【0110】
これらの結果から、Na-CMCを採用する場合と異なり、NH-CMCを規定量含有させることで、合材を乾燥、固化及び圧縮して形成された活物質層12において、縁部12bでの端高の発生が抑制された。
【0111】
その一方で、NH-CMCを合材に含有させた場合、合材の混練によって、チキソトロピー性が失われてしまうが、合材にSWCNTを含有させることにより、チキソトロピー性が失われないことが示された。その結果、SWCNTを規定量含有させることにより、実施例1~実施例2及び実施例3~実施例5に示すように、活物質層12の縁部12bでのダレの発生が抑制された。
【符号の説明】
【0112】
C…カーボンコート層、10…電極、11…集電体、11a…第1表面、11c…未塗工部、12…活物質層、100…蓄電装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6