特許7882407IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

高分子材料の数値解析用モデルの作成方法

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】 少ない計算量で、再架橋の空間分布を再現可能な高分子材料の数値解析用モデルの作成方法を提供する。
【解決手段】 高分子材料の数値解析用モデルの作成方法である。この作成方法では、高分子鎖モデル5の少なくとも一つを、結合モデル7で切断する切断ステップと、切断された結合モデル7に結合されていた一対の粒子モデル6のうちの少なくとも一方の粒子モデル6Aを選択するステップと、予め定められた距離の平均値に従って確率的に変位ベクトルΔVを計算するステップと、選択された粒子モデル6Aの位置から変位ベクトルΔVだけ移動した位置に最も近い粒子モデル6を探索する探索ステップと、最も近い粒子モデル6と、最も近い粒子モデル6に隣接する粒子モデル6との間に結合を追加するステップと、を含む。
【選択図】図9

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

高分子鎖の切断部分には、通常、ラジカルが生成され、その後に、ラジカル連鎖反応が進む。この際に、水素引き抜き反応などにより、ラジカルが分子間を移動することがある。また、高分子鎖間に新たな結合、いわゆる再架橋が生じることがある。このような再架橋は、高分子材料の物性等に影響を及ぼすことから、高分子材料の物性等をシミュレーションによって精度よく推定するためには、再架橋の空間分布を再現可能な高分子鎖の数値解析用モデルを作成することが重要である。この再架橋の空間分布を再現する方法としては、非特許文献1に記載のように、反応の素過程を再現する精密な分子動力学シミュレーションを実施する方法が知られている。しかしながら、そのような精密なシミュレーションは、計算量が大きくなることから、大規模なモデルへの適用が困難となるという課題があった。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、高分子材料の数値解析用モデルの作成方法であって、前記高分子材料を構成する高分子鎖に基づいて、複数の粒子モデルと、隣接する一対の前記粒子モデル間を結合する結合モデルとを含む1つ以上の高分子鎖モデルを、コンピュータに入力するステップと、前記高分子鎖モデルを、予め定められた3次元仮想空間であるセルに配置して、高分子材料モデルを設定するステップと、前記コンピュータが、前記高分子鎖モデルの少・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の高分子材料の数値解析用モデルの作成方法は、の構成が採用されることにより、切断の発生位置から再架橋が発生するまでの平均的なラジカルの移動距離として、予め定められた距離の平均値を用いることで、従来のように反応の素過程を再現する精密な分子動力学シミュレーションを実施することなく、より少ない計算量で、再架橋の空間分布を再現可能な高分子材料の数値解析用モデルを作成することが可能となる。

この特許の権利範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 高分子材料の数値解析用モデルの作成方法を実行するためのコンピュータの一例を示す斜視図である。
【図2】 ポリブタジエンの構造式である。
【図3】 高分子材料の数値解析用モデルの作成方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】 高分子鎖モデル(Kremer-Grestモデル)の一例を示す概念図である。
【図5】 高分子鎖モデルが配置されたセルの一例を示す概念図である。
【図6】 切断される前の高分子鎖モデルの一例を示す概念図である。
【図7】 図6の高分子鎖モデルが切断された状態を示す概念図である。
【図8】 再架橋ステップの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】 選択された粒子モデルの重心の座標と、変位ベクトルとの一例を示す図である。
【図10】 1次元の正規分布の一例を示すグラフである。
【図11】 結合が追加された粒子モデルの一例を示す図である。
【図12】 高分子材料のシミュレーション方法の処理手順を示すフローチャートである。

代表図 図9本件の代表的な図

5 高分子鎖モデル 6 粒子モデル 7 結合モデル ΔV 変位ベクトル

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