特許7911349IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

Sof1遺伝子を標的とした、開花性が向上したムギの生産方法および評価方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、前記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、開花性が飛躍的に高められたムギを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、前記目的を達成すべく、まず、開花型の野生オオムギ系統(OUH602)にガンマ線照射することにより開花性が向上した変異体のスクリーニングを行った。その結果、開花性が飛躍的に向上した超開花の形質を示す変異体を選抜することに成功した。次いで、選抜した突然変異体を開花型の栽培品種(Morex)と交配し、F2集団を用いたマップベースクローニングを行った。その結果、超開花の原因遺伝子は染色・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明によれば、開花性が飛躍的に向上したムギを生産することが可能となる。当該ムギは、その鱗被が大きく膨張することにより、大きな開花角度を示す。この形質は、ムギの育種において花粉親に導入すれば花粉の飛散が容易となる一方、雄性不稔の種子親に導入すれば受粉が容易となる。これにより他家受粉による雑種種子の生産の効率を飛躍的に高めることが可能となる。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 野生型OUH602(WT)と突然変異体44205(MT)の写真である。(A)野生型OUH602および(B)突然変異体44205の小穂。(C)野生型OUH602および(D)突然変異体44205の開花直前の黄葯期の鱗被。(E)野生型OUH602および(F)突然変異体44205の小穂正面側から見た鱗被。(G)野生型OUH602と(H)突然変異体44205の小穂側面側から見た鱗被。
【図2】 野生型OUH602(WT)と突然変異体44205(MT)のグラフ(図1の続き)である。(A)開花角度、(B)鱗被の長さ、(C)鱗被の厚み、(D)鱗被の幅、(E)鱗被の細胞数、(F)鱗被の細胞の長さ。
【図3】 sof1のマップベースクローニングを示す図である。(A)sof1の高解像度遺伝地図。連鎖地図の線の上のマーカーの間の数字は、カバーされた組換え体の数を示す。(B)大規模なF2母集団を使用したsof1のファインマッピング(n=1759)。(C)3.1Mbの物理的領域で全ゲノムシーケンシングによって同定された変異を持つアノテーション付き遺伝子。矢印は、アノテーション付き遺伝子の転写の方向を示す。
【図4】 sof1のマップベースクローニングを示す図(図3の続き)である。(A)Sof1遺伝子の構造。両端のボックスは5’および3’の非翻訳領域(UTR)を表し、その間のボックスはコーディングエクソンを表し、細い線はイントロンを表す。ATGとTAGは、それぞれ開始コドンと停止コドンを示す。破線は、変異体における22bpの欠失を示す。(B)SOF1タンパク質の構造。各ボックス(1043-1334位、1359-1473位、1587-1661位)はSOF1のドメインを示す。
【図5】 CRISPR/Cas9を介した変異誘発によるSof1機能の特性評価を示す図である。(A)Sof1候補遺伝子(Horvu_MOREX_7H01G238100)およびCRISPR/Cas9により生成された変異体の遺伝子構造の概略図。エクソンとイントロンは、それぞれボックスと線で示す。逆三角形は、遺伝子内のガイドRNA(gRNA)の標的部位を示す。Golden Promise(GP)配列上の線は、gRNAの標的部位とプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)を示す。破線は、削除された塩基を示す。(B)編集されたT1系統と2つの非閉花型オオムギ栽培品種との間の交配に由来するF3植物における表現型同定のスキーム。括弧内は各世代の対象遺伝子型を示す。
【図6】 野生型Golden Promise(GP)およびホモ接合T2変異系統の写真(上)および鱗被サイズのグラフ(下)である。グラフにおける各測定値は、統計分析用の9~13個の鱗被の平均を表す。Two-tailed Student’s t-test。**はP<0.01を、nsは大きな違いはないことを示す。
【図7】 2つの非閉花型栽培品種とそれらの対応するF3植物における、小花の開花角度の比較を示す写真(上)および鱗被サイズの比較を示す写真(下)である。
【図8】 単子葉植物と双子葉植物のSOF1ホモログの系統発生分析を示す図である。ツリーは、SOF1ホモログのポリペプチド配列のアラインメントに基づく近隣結合(NJ)法によって構築した。枝に表示される数字は、ブートストラップの確率を示す。
【図9】 野生型OUH602(WT)と変異体44205(MT)の間の栄養器官および生殖器官を伴う穂の発達におけるSof1の転写産物量を示すグラフである。DR(二重隆起期/double ridge stage);TM(三重マウンド期/triple mound stage);GP(苞頴原基期/glume primordium stage);LP(護頴原基期/lemma primordium stage);SP(雄しべ原基期/stamen primordium stage);AP(芒原基期/awn primordium stage);WA(白葯期/white anther stage);GA(緑葯期/Green anther stage);YA(黄葯期/yellow anther stage)。DAG(発芽後日数/day after germination)。値は平均値±SE(n=3つの独立した生物学的複製)。統計的な有意の値は、Two-tailed Student’s t-test検定によって計算した。*はP<0.05を、**はP<0.01を、nsは大きな違いがないことを示す。
【図10】 野生型コムギ品種(Chinese Spring)におけるSof1の転写産物量を示すグラフである。

代表図 図1本件の代表的な図

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