特許7930901IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

動力源からの動力を前輪及び後輪に分配する全輪駆動車両の制御装置に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、動力伝達装置の潤滑油の低温下且つイグニッションオン操作直後の潤滑油流量が多いときには、動力伝達装置内のクラッチの引き摺りによる過大な引込みトルクが発生する。このような状況下において、動力分配装置(トランスファ)のハイギヤ段からローギヤ段への切り替えを行なった場合には、過大な引込みトルクにより動力分配装置内の噛合クラッチにギヤ鳴りが発生するなどの切替ショックが発生する。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

第1の発明の要旨とするところは、(a)動力源と、前記動力源からの動力を前輪及び後輪に選択的に分配し且つ高速段及び低速段を選択的に切り替える動力分配装置を有する動力伝達装置と、を備えた全輪駆動車両の、制御装置であって、(b)前記動力伝達装置の潤滑油温度が所定の第1低温範囲内であり且つイグニッションオン操作からの経過時間が所定の時間範囲内である低油温切替禁止領域において、前記高速段から低速段への・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

低油温切替禁止領域補正部により、前記個別のIoTデータに含まれる前記動力伝達装置内のクラッチのパッククリアランスのばらつき及び前記動力伝達装置の潤滑油温度を検出する油温センサの検出値のばらつきの少なくとも一方を見込んで前記切替禁止制御部で用いられる前記低油温切替禁止領域が再設定される。個別のIoTデータに含まれる前記クラッチのパッククリアランスのばらつき及び前記油温センサの検出値のばらつきの少なくとも一方を見込んで個別に再設定された低油温切替禁止領域は、クラッチのパッククリアランスのばらつきや油温センサの検出値のばらつき等を統計的に見込んで汎用的に設定された低油温切替禁止領域よりも小さくされるので、過大な引込みトルクによる切替ショックが抑制されつつ、低油温切替禁止領域が可及的に縮小されて、運転者に与える違和感が抑制される。

好適には、前記低油温切替禁止領域は、前記動力伝達装置の潤滑油温度を示す軸と、前記イグニッションオン操作からの経過時間を示す軸との二次元座標において、前記動力伝達装置の潤滑油温度が低くなるほど、前記イグニッションオン操作からの経過時間が大きくなるように設定されたものであり、前記低油温切替禁止領域補正部は、前記クラッチのパッククリアランスのばらつきが大側となるほど、前記油温センサの検出値のばらつきが低温側となるほど、前記低油温切替禁止領域の前記動力伝達装置の潤滑油温度を示す軸方向では低温側に補正し、前記イグニッションオン操作からの経過時間を示す軸方向では経過時間短縮側に補正する。この補正により再設定された低油温切替禁止領域は、クラッチのパッククリアランスのばらつきや油温センサの検出値のばらつき等を統計的に見込んで汎用的に設定された低油温切替禁止領域よりも小さくされるので、過大な引込みトルクによる切替ショックが抑制されつつ、低油温切替禁止領域が可及的に縮小されて、運転者に与える違和感が抑制される。

好適には、前記動力源は、エンジンを含み、前記制御装置は、前記エンジンの始動毎に、前記エンジン始動時のエンジン回転数のばらつきを取得するエンジン回転数ばらつき取得部を含み、前記低油温切替禁止領域補正部は、前記エンジン始動時のエンジン回転数のばらつきを見込んで前記低油温切替禁止領域を、前記エンジンの始動毎に再設定する。これにより、エンジン始動時のエンジン回転数のばらつきを見込んで個別に再設定された低油温切替禁止領域は、エンジン回転数のばらつきを統計的に見込んで汎用的に設定された低油温切替禁止領域よりも小さくされるので、過大な引込みトルクによる切替ショックが抑制されつつ、低油温切替禁止領域が可及的に縮小されて、運転者に与える違和感が抑制される。

好適には、前記低油温切替禁止領域は、前記動力伝達装置の潤滑油温度を示す軸と、前記イグニッションオン操作からの経過時間を示す軸との二次元座標において、前記動力伝達装置の潤滑油温度が低くなるほど、前記イグニッションオン操作からの経過時間が大きくなるように設定されたものであり、前記低油温切替禁止領域補正部は、前記エンジン始動時のエンジン回転数のばらつきが高回転側となるほど、前記低油温切替禁止領域の前記動力伝達装置の潤滑油温度を示す軸方向では高温側に補正し、前記イグニッションオン操作からの経過時間を示す軸方向では経過時間短縮側に補正する。この補正により再設定された低油温切替禁止領域は、エンジン回転数のばらつきを統計的に見込んで汎用的に設定された低油温切替禁止領域よりも小さくされるので、過大な引込みトルクによる切替ショックが抑制されつつ、低油温切替禁止領域が可及的に縮小されて、運転者に与える違和感が抑制される。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 本発明が適用される車両の駆動系統を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能の要部を説明する図である。
【図2】 図1の車両が備える動力伝達装置の骨子図であって、(a)はHV用伝動装置及び自動変速機の骨子図、(b)はトランスファの骨子図である。
【図3】 図1の低油温切替禁止制御部により動力分配装置の高速段から低速段への切り替えを禁止する低油温切替禁止領域を説明する図である。
【図4】 図1の低油温切替禁止領域補正部による、クラッチのパッククリアランスのばらつきに応じた低油温切替禁止領域の補正を説明する図である。
【図5】 図1の低油温切替禁止領域補正部による、油温センサの検出値のばらつきに応じた低油温切替禁止領域の補正を説明する図である。
【図6】 図1の低油温切替禁止領域補正部による、エンジン始動時のエンジン回転数のばらつきに応じた低油温切替禁止領域の補正を説明する図である。
【図7】 図1の電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図8】 図1の電子制御装置の制御作動の他の要部を説明するフローチャートである。

代表図 図1本件の代表的な図

10:車両(全輪駆動車両) 12:エンジン(動力源) MG:電動機(動力源) 18:動力伝達装置 22:トランスファ(動力分配装置) 68:ハイロー噛合クラッチ機構 154:低油温切替禁止制御部 156:IoTデータ取得部 158:低油温切替禁止領域補正部

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