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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】
(45)【発行日】
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   
【FI】
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】
(22)【出願日】
(65)【公開番号】
(43)【公開日】
【審査請求日】
(73)【特許権者】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】竹田 充宏
(72)【発明者】
【氏名】漣 竜也
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-202918(JP,A)
【文献】特開2014-014633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項】
遊技者が操作可能な操作手段と、
所定の表示が可能な表示手段と、
所定の音を出力可能な音出力手段と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段と、を備え、
所定条件の成立によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を変更することで等価騒音レベルを変更可能とし、
前記特定演出は、前記特典の付与が決定している場合と前記特典の付与が決定していない場合のいずれであっても実行可能な演出であり、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、少なくとも前記特典の付与が決定していない場合の前記特定演出の単位時間当りの発生頻度を変更可能である、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【】
本発明は、弾球遊技機(循環式遊技機を含む)や回胴式遊技機(電子媒体を使用するものを含む)等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【】
従来から遊技機、たとえば、弾球遊技機では、始動口への入球を契機に当りに関する抽選を実行するとともに、表示装置を用いて図柄を変動表示させたり、スピーカを用いて所定の演出音を出力したりすることが知られている。そして、このような遊技機において、所定の演出音の音量を遊技者が調整可能な遊技機が知られている(たとえば、下記特許文献1)。さらに、音量の調整以外にたとえば音の高さを調整できるようにした遊技機も知られている(たとえば、下記特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【】
【文献】特開2017-099794号公報
【文献】特開2019-017701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【】
しかし、遊技機から発せられる音に関しては、演出の一環として遊技者を楽しませるための手段として貢献する一方で、ホール従業員の労働環境の観点や、遊技者自身の健康被害防止の観点から、改善を望む声もある。
【】
そこで本発明の目的は、等価騒音レベルの適正化を図りつつ、遊技の面白みを向上させうる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)遊技者が操作可能な操作手段と、
所定の表示が可能な表示手段と、
所定の音を出力可能な音出力手段と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段と、を備え、
所定条件の成立によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を変更することで等価騒音レベルを変更可能とし、
前記特定演出は、前記特典の付与が決定している場合と前記特典の付与が決定していない場合のいずれであっても実行可能な演出であり、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、少なくとも前記特典の付与が決定していない場合の前記特定演出の単位時間当りの発生頻度を変更可能である、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の効果】
【】
本発明によれば、等価騒音レベルの適正化を図りつつ、遊技の面白みを向上させうる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【】
【図】本発明の一実施形態に係る遊技機の外観図である。
【図】遊技盤と演出ボタンを示す図である。
【図】制御装置を示すブロック図である。
【図】当選種別、遊技状態遷移の説明に供する説明図である。
【図】液晶表示装置の画面表示の説明に供する説明図である。
【図】先読み予告演出の説明に供する説明図である。
【図】主制御側メイン処理を示すフローチャートである。
【図】主制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図】図7中の特別図柄管理処理を示すフローチャートである。
【図】図8中の特図1始動口チェック処理を示すフローチャートである。
【図】図8中の特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図】図10中の遊技状態移行準備処理を示すフローチャートである。
【図】図8中の特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図】図8中の特別図柄確認時間中処理の前半部を示すフローチャートである。
【図】図8中の特別図柄確認時間中処理の後半部を示すフローチャートである。
【図】図7中の特別電動役物管理処理を示すフローチャートである。
【図】図14中の大当り終了処理を示すフローチャートである。
【図】演出制御側メイン処理を示すフローチャートである。
【図】演出制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図】図16中のコマンド解析処理における保留加算コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図】図16中のコマンド解析処理における装飾図柄指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図】変動パターン振分指定番号表を示す図である
【図】遊技状態移行テーブル選択テーブルを示す図である。
【図】遊技状態移行テーブルを示す図である。
【図】変動パターン振分テーブル選択テーブルを示す図である。
【図】当り変動パターン振分テーブル(入賞時兼用)を示す図である。
【図】ハズレ変動パターン振分テーブル(入賞時兼用)を示す図である。
【図】当り時の入賞時コマンド、当り変動パターン指定コマンドの一覧を示す図である。
【図】ハズレ時の入賞時コマンド、ハズレ変動パターン指定コマンドの一覧を示す図である。
【図】遊技店(ホール)の店内見取図の一例を示す図である。
【図】遊技台と遊技者との距離および遊技台と従業員との距離の説明に供する図である。
【図】等価騒音レベル(所定時間当りの平均音量)の一例を示す図である。
【図】ホール内に生じる音の一例を示した図である。
【図】音の発生を伴う演出の種類の一例を示す図である。
【図】複数の演出発生タイミングが重なった場合の一例を示す図である。
【図】等価騒音レベルを算出する際の「単位時間」の説明に供する図で、騒音からの保護対象を「遊技者」とした例である。
【図】等価騒音レベルを算出する際の「単位時間」の説明に供する図で、騒音からの保護対象を「ホール従業員」とした例である。
【図】遊技機のベース音量と全体音量の一例を示す図である。
【図】遊技機のベース音量と予告音量の具体例を示す図である。
【図】音量調整がない場合の遊技機の音量推移の一例を示す図である。
【図】音量調整1(全体ボリュームを下げる)がある場合の遊技機の音量推移の一例を示す図である。
【図】単位時間1(単位時間を「11時間」とした場合)の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】単位時間2(単位時間を「6時間」とした場合)の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】単位時間3(単位時間を「1時間」とした場合)の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】単位時間4~8の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】解決手段1(所定音量以上の予告音量を下げる)を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】図43(a)をグラフ化した図である。
【図】解決手段2(所定音量以上の予告を出さなくする)を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】図44(a)をグラフ化した図である。
【図】解決手段3(所定音量以上の予告を置き換える)を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】図45(a)をグラフ化した図である。
【図】解決手段4(所定状態中の予告音量を下げる)を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】図46(a)をグラフ化した図である。
【図】解決手段5(等価騒音レベルが所定値以上に達した場合にそれ以降の音量を下げる)を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図である。
【図】図47(a)をグラフ化した図である。
【図】第1等価騒音レベル調整手段と第2等価騒音レベルの調整画面(表示UI)の一例である。
【図】第1等価騒音レベル調整手段と第2等価騒音レベルの調整画面(表示UI)の別例である。
【図】ホール側音量設定手段の説明に供する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態では、本発明に係る遊技機として、パチンコ遊技機を例にとって説明する。
【】
<1.構成の概要:図1および図2>
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の構成の概要を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の外観を示す正面側の斜視図を、図2は遊技盤の正面側を示した図である。
【】
図1に示すパチンコ遊技機1(以下、「遊技機1」と略す)は、木製の外枠4の前面に額縁状の前枠2を開閉可能に取り付け、前枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3(図2参照)を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを前枠2の開口部に臨ませた構成を有する。この遊技領域3aの前側には、透明ガラスを支持したガラス扉6が設けられている。また遊技盤3の背面側には、遊技動作を制御するための各種制御基板(図3参照)が配設されている。
【】
ガラス扉6の前側には扉ロック解除用のキーシリンダ(図示せず)が設けられており、このキーシリンダにキーを差し込んで一方側に操作すれば前枠2に対するガラス扉6のロック状態を、他方側に操作すれば外枠4に対する前枠2のロック状態をそれぞれ解除して前側に開放できるようになっている。
【】
ガラス扉6の下側には、ヒンジ(図示せず)により前枠2に開閉自在に枢支された前面操作パネル7が配置されている。前面操作パネル7には、上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が形成されている。
【】
また上受け皿ユニット8には、上受け皿9に貯留された遊技球を遊技機1の下方に抜くための球抜きボタン14と、島設備側の遊技球貸出装置(図示せず)に対して遊技球の払い出しを要求するための球貸しボタン11と、遊技球貸出装置に挿入した有価価値媒体の返却を要求するためのカード返却ボタン12とが設けられている。
【】
また上受け皿ユニット8には、押しボタン式の演出ボタン13(第1の操作手段)の他、上方向を指し示すボタン75a、右ボタン75b、下ボタン75c、および左ボタン75dから構成され、上下左右方向に入力操作可能な十字形の方向キー75(第2の操作手段)とが設けられている。演出ボタン13や方向キー75は、遊技者が操作可能な操作手段として機能し、特定の予告演出(たとえば、後述の「遊技者参加型演出」など)における所定の操作有効受付期間(ボタン有効期間)中に操作入力の受付が有効化され、この有効期間中に所定の操作(たとえば、1回押し、長押し、連打など)がなされると、その操作の前後で演出に変化をもたらすことが可能となっている。また、これらの操作手段は、客待ち待機中(後述の「デモ開始待ち演出」または「客待ち演出(デモ画面)」中)に係る「遊技設定画面」において、遊技者が好みの遊技設定を行う際にも利用される。この遊技設定画面とは、たとえば、遊技者が好みの音量や光量などの遊技設定が可能なメニュー画面である。なお、演出ボタン13には、その内部に内蔵ランプ(ボタンLED13b)が設けられており、ボタンLED13bの発光態様の違いにより、操作受付有効期間(たとえば、所定色で点灯または点滅中)と、操作受付無効期間(たとえば、消灯中)とが報知可能となっている。
【】
また前面操作パネル7の右端部側には、発射装置32(図3参照)を作動させるための発射操作ハンドル15が設けられている。この発射装置32は、毎分100発程度の発射性能を有するものを採用している。
【】
また前枠2の上部の両側と発射操作ハンドル15の上側とには、音響により音演出効果(効果音)を発揮するスピーカ46が設けられている。また、遊技機の適所、たとえば、ガラス扉6の前枠周縁の装飾部材やセンター飾り体48(図2参照)の内部には、光の装飾により光演出効果を発揮する装飾ランプ45(演出用LED)が複数設けられている。
【】
(遊技盤:図2)
次に図2を参照して、遊技盤3の構成について説明する。遊技盤3には、図示のように、発射された遊技球を案内する球誘導レール5が盤面区画部材として環状に装着されており、この球誘導レール5に取り囲まれた略円形状の領域が遊技領域3a、四隅は非遊技領域となっている。
【】
この遊技領域3aの略中央部には、液晶表示装置(LCD)36が設けられている。この液晶表示装置36は、後述する演出制御部24の制御の下、所定の表示領域(図柄変動表示領域)において、独立して数字やキャラクタや記号などによる複数種類の装飾図柄(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄(図5A参照))の変動表示動作(変動表示および停止表示)を含む、種々の演出を画像により表示する。
【】
また遊技領域3a内には、液晶表示装置36の表示面の周りを遠巻きに囲繞する形でセンター飾り体48が設けられている。センター飾り体48は、遊技盤3の前面側に沿って設けられ、遊技盤3に固定される前面装着板48aと、センター飾り体48の外周囲を形成し液晶表示装置36の表示画面を取り囲む鎧枠部48bとを一体に備えており、周囲の遊技球から液晶表示装置36の表示面を保護するとともに、遊技球の打ち出しの強さまたはストローク長により、遊技球の流路を左右に振り分けることを可能とする流路振分手段として働く。本実施形態では、センター飾り体48の上面と球誘導レール5との間に遊技球が通過可能な遊動領域が形成されており、発射装置32により遊技領域3aの上部側に打ち込まれた遊技球は、鎧枠部48bの上部側で左右に振り分けられ、センター飾り体48の左側の左流下経路3bと右側の右流下経路3cとのいずれかを流下する。
【】
また遊技盤3の右上縁付近(右上隅)の非遊技領域は各種機能表示部となっており、7セグメント表示器(ドット付)を上始動口34(第1の特別図柄用)と、下始動口35(第2の特別図柄用)に対応させて横に並べて構成される特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示装置:第1の特別図柄表示手段)と特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示装置:第2の特別図柄表示手段)とが設けられている。特別図柄表示装置38a、38bでは、7セグにより表現される「特別図柄」の変動表示動作(変動表示および停止表示)による‘特別図柄変動表示ゲーム’が実行されるようになっている。そして上記の液晶表示装置36では、この特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、画像による装飾図柄を変動表示するもので、種々の予告演出(演出画像)とともに‘装飾図柄変動表示ゲーム’が実行されるようになっている。なお、特別図柄変動表示ゲーム、装飾図柄変動表示ゲームについての詳細は追って説明する。
【】
また各種機能表示部には、特別図柄表示装置38a、38bの隣りに、7セグメント表示器(ドット付)からなる複合表示装置(保留複合表示用LED表示器)38cが配設されている。複合と称したのは、特別図柄1の作動保留球数の表示、特別図柄2の作動保留球数の表示、普通図柄の作動保留球数の表示、変動時間短縮機能作動中(時短中)および高確率状態中(高確中)の状態報知という、5つの表示機能を有する保留・時短・高確複合表示装置(以下単に「複合表示装置」と称する)であるからである。
【】
また各種機能表示部には、複合表示装置38cの隣りに、複数個(この実施形態では2個)のLEDを配置してなる普通図柄表示装置39a(普通図柄表示手段)が設けられている。本実施形態に係る普通図柄表示装置39aでは、2個のLEDにより表現される普通図柄の変動表示動作により普通図柄変動表示ゲームが実行される。たとえば、変動表示動作として、LEDによる普通図柄がシーソー的に交互に点灯と消灯を繰り返し、いずれかの側が点灯した状態で停止することで、普通図柄変動表示ゲームの当否が判明するようになっている。
【】
また普通図柄表示装置39aに隣接して、右打ち表示装置39bが設けられている。この右打ち表示装置39bは、LEDの点灯・消灯状態の組合せにより、遊技球が右流下経路3cを通過(流下)するように狙いを定める「右打ち」が有利であるのか、遊技球が左流下経路3bを通過(流下)するように狙いを定める「左打ち」が有利であるのかを報知する。たとえば、LEDの発光状態が、点灯した状態であれば右打ち有利、消灯状態であれば左打ち有利であることが報知される。
【】
また、右打ち表示装置39bに隣接して2個のLED(ラウンド表示LED)を配置してなるラウンド数表示装置39cが設けられている。このラウンド数表示装置39cは、複数個のLEDの点灯・消灯状態の組合せにより、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を報知する。
【】
センター飾り体48の下方には、上始動口34(第1の特別図柄始動口:第1の始動手段)と、下始動口35(第2の特別図柄始動口:第2の始動手段)を備える普通変動入賞装置41とが上下に設けられ、それぞれの内部には、遊技球の通過を検出する検出センサ34a、35a(上始動口センサ34a、下始動口センサ35a:図3参照)が形成されている。
【】
第1の特別図柄始動口である上始動口34は、特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示装置)における第1の特別図柄(以下、第1の特別図柄を「特別図柄1」と称し、場合により「特図1」と略す)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、始動口を開放または拡大可能にする‘始動口開閉手段’を有しない「入賞率固定型の入賞装置」として構成されている。本実施形態では、遊技領域3a内の遊技球落下方向変換部材(たとえば、遊技くぎ(図示せず)、風車44、センター飾り体48など)の作用により、上始動口34へは、左流下経路3bを流下してきた遊技球については入球(入賞)容易な構成であるのに対し、右流下経路3cを流下してきた遊技球については入球困難または入球不可能な構成となっている。
【】
普通変動入賞装置41は、始動口開閉手段により始動口の遊技球の入賞率を変動可能な「入賞率変動型の入賞装置」として構成されている。本実施形態では、始動口開閉手段として左右一対の可動翼片(可動部材)47を備え、この可動翼片47が開閉動作を行うことで、第2の特別図柄始動口である下始動口35を開放または拡大可能となっている。
【】
また、普通変動入賞装置41の下始動口35は、特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示装置)における第2の特別図柄(以下、第2の特別図柄を「特別図柄2」と称し、場合により「特図2」と略す)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、この下始動口35の入賞領域は、可動翼片47の作動状態(作動または非作動)に応じて、入賞を容易とする開状態(入賞容易状態)と、その開状態よりも入賞を困難にし、または入賞を不可能にする閉状態(入賞困難状態)とに変換される。本実施形態では、可動翼片47が非作動の場合、下始動口35への入賞が不可能とする閉状態(入賞不可能状態)を保持している。
【】
また普通変動入賞装置41の両側には、一般入賞口43が左側に4つ(43a~43d)、右側に1つ(43e)、計5つ配設されており、それぞれの内部には、遊技球の通過を検出する一般入賞口センサ43h(図3参照)が形成されている。
【】
また、普通変動入賞装置41の右斜め上方、つまり右流下経路3cの中間部より上部側には、遊技球が通過可能な通過ゲートからなる普通図柄始動口37(第3の始動手段)が設けられている。この普通図柄始動口37は、普通図柄表示装置39aにおける普通図柄の変動表示動作に係る入賞口であり、その内部には、通過する遊技球を検出する普通図柄始動口センサ37a(図3参照)が形成されている。なお本実施形態では、普通図柄始動口37は右流下経路3c側にのみに形成され、左流下経路3b側には形成されていないが、これに限らず、両流下経路に形成してもよい。
【】
右流下経路3c内の普通図柄始動口37から普通変動入賞装置41へかけての経路途中には、突没式の開放扉52bにより大入賞口50を開放または拡大可能に構成された特別変動入賞装置52(特別電動役物)が設けられており、その内部には大入賞口50に入球した遊技球を検出する大入賞口センサ52a(図3参照)が形成されている。
【】
大入賞口50の周囲は、遊技盤3の表面から膨出した膨出部(装飾部材)55となっており、この膨出部55の上辺55aが右流下経路3cの下流案内部を形作っている。そして開放扉52bにより大入賞口50が閉鎖状態(大入賞口閉状態)であれば、この膨出部55の上辺55aと連続する面を形成することによって、右流下経路3cの下流案内部(上辺55a)の一部を形作るようになっている。また右流下経路3cの下流域には、膨出部55の上辺55aの上方の領域、正確には大入賞口50の上方の遊技領域において、遊技球の流下方向にほぼ平行に流路修正板51dが突設されており、流下する遊技球を大入賞口50の方向に寄せる働きをするようになっている。
【】
大入賞口50への遊技球の入球過程は次のようになる。センター飾り体48の上面と球誘導レール5との間の遊動領域を通過した遊技球は、遊技盤3より突出していて遊技球のガイドとして機能する膨出部55の頂面(上辺)55a上に沿って流下して来る。そして、その遊技球が遊技盤3面から突出している流路修正板51dの右端に接触し、これにより、遊技球の流下方向は大入賞口50の方向(下方向)に修正される。このとき、突没式の開放扉52bにより大入賞口50が蓋をされている状態(大入賞口閉状態)であれば、この上を遊技球が転動して、さらに不図示のゲージ構成(遊技くぎの配列)により、チューリップ式の普通変動入賞装置41(下始動口35)の方向に導かれる。このとき、下始動口35が入賞可能状態(始動口開状態)であれば、下始動口35に遊技球が入賞しうるが、開放扉52bが遊技盤面内に後退していて大入賞口50が開いている状態(大入賞口開状態)であれば、遊技球が大入賞口50内に導かれるようになっている。なお、本実施形態の遊技機1では、遊技者が特別変動入賞装置52側に発射位置を狙い定めた場合(遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定めた場合)、上始動口34側には遊技球が誘導され難い、または誘導されない構成となっている。したがって「大入賞口閉状態」であれば、普通変動入賞装置41の可動翼片47が作動しない限り、各始動口34、35への入賞が困難または不可能とされるようになっている。
【】
上記した入賞手段が左右の流下経路のいずれに属するか、つまり左流下経路3bまたは右流下経路3cのいずれを流下する遊技球が入賞可能であるかについて分類すると、左流下経路3bに属する入賞手段には、上始動口34、下始動口35、および左側の一般入賞口43a~43dがあり、右流下経路3cに属する入賞手段には、上始動口34、下始動口35、普通図柄始動口37、大入賞口50、および右側の一般入賞口43eがある。なお、下始動口35は、可動翼片47が開いた状態(始動口開状態)であれば、左流下経路3bおよび右流下経路3cの双方に属し、左右のいずれの流下経路からも入賞が可能となっている。しかし、下始動口35の可動翼片47は、遊技領域3aの右側に位置する普通図柄始動口37に遊技球の通過(入賞)がその作動条件となっているので、実質的には右流下経路3cにのみに属するといえる。また大入賞口50については右流下経路3cのみに属し、右流下経路3cからの遊技球だけが入賞可能となっている。
【】
(特定条件下における右打ち有利の構成)
本実施形態の遊技機1では、遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定めた「右打ち」をした場合、普通図柄始動口37に遊技球は入賞し易いが、上始動口34側には遊技球が誘導され難い、または誘導されない構成となっている。したがって「大入賞口閉状態」であれば、普通変動入賞装置41の可動翼片47が作動しない限り、各始動口34、35への入賞が困難または不可能とされる。しかし、この可動翼片47は、後述の「電サポ有り状態(電サポ状態)」が生起すると、少なくとも通常状態(通常遊技状態)よりも有利な開閉パターンで動作するようになっている。したがって、非電サポ中(後述の電サポ無し状態)下であれば遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定める「右打ち」ではなく、遊技球が左流下経路3bを通過するように狙いを定める「左打ち」が有利となり、一方、電サポ状態下であれば、逆に「左打ち」ではなく「右打ち」が有利とされる。すなわち、遊技状態に応じて、左流下経路3bおよび右流下経路3cのいずれの流下経路に遊技球を流下させるかにより遊技進行が遊技者にとって有利または不利に作用し、「左打ち」か「右打ち」のいずれの打ち方をすれば遊技者にとり有利な状況(遊技進行が遊技者にとり有利)になるかについては、遊技状態に応じて変化し、非電サポ状態下を伴う遊技状態(たとえば、通常状態または潜確状態)では「左打ち」が、電サポ状態下を伴う遊技状態(たとえば、時短状態または確変状態)では「右打ち」が有利とされる。
【】
上記の上始動口34、下始動口35、普通図柄始動口37、大入賞口50、または一般入賞口43a~43eなどの各入賞口は、遊技領域3a内に配置された入賞手段として機能し、また、上始動口センサ34a、下始動口センサ35a、普通図柄始動口センサ37a、大入賞口センサ52a、または一般入賞口センサ43h(各一般入賞口43a~43eの個々に対応)などの検出スイッチ(入賞検出スイッチ)は、入賞手段に入球した遊技球を検出する入賞検出手段として機能する。なお上記した各入賞手段については、遊技性に応じて、その個数、形状、形成位置などを適宜変更することができる。また、各入賞手段について、左流下経路3bおよび/または右流下経路3cのいずれを流下する遊技球を、入賞困難または入賞不可能、あるいは入賞可能とするかについても遊技性に応じて適宜変更することができる。
【】
各入賞口に遊技球が入賞した場合、各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの賞球数が、遊技球払出装置19(図3参照)から払い出されるようになっている。たとえば、上始動口34は3個、下始動口35は1個、普通図柄始動口37は0個(賞球なし))、大入賞口50は15個、一般入賞口43a~eは3個が払い出される。上記の各入賞口に入賞しなかった遊技球は、アウト口49を介して遊技領域3aから排出される。ここで「入賞」とは、入賞口がその内部に遊技球を取り込んだり、または入賞口が遊技球を内部に取り込む構造ではなく、通過型のゲートからなる入賞口(たとえば、普通図柄始動口37)である場合は、そのゲートを遊技球が通過したりすることをいい、実際には入賞口ごとに形成された各入賞検出スイッチにより遊技球が検出された場合、その入賞口に「入賞」が発生したものとして扱われる。この入賞に係る遊技球を「入賞球」とも称する。
【】
<可動体役物>
また遊技領域3a内には、遊技球の流下を妨害しない位置に複数の可動体役物が配設されている。本実施形態では、センター飾り体48内の右上側に第1の可動体役物80が配設され、その右斜め下側に第2の可動体役物90が配設されている。第1の可動体役物80は、ローマ文字「I」から「XII」の数字が付されて12の数字セクターに区画された数字表示部からなる時計盤部81と、この時計盤部81上を回動可能に形成された短針および長針からなる時計針82とを有し、全体として「掛時計部」を形作る。この意味で、第1の可動体役物80を「時計型役物」とも称する。時計盤部81は、短針が示すセクター区画場所毎に裏側又は内部にフルカラーLEDを有し、または数字セクター自体がフルカラーLEDで構成されていて、各数字セクターが個々に独立して異なった色で発光可能な構成となっている。
【】
また、第2の可動体役物90は、花心の周りに複数枚の花弁からなる花冠を配し、更にその外側周囲に萼を配して花被を二重にし、以て花の形とした花型部91(第1可動体91)を、スイング動作が可能なアーム92(第2可動体92)の先端に取り付け、全体として花型役物90として構成されている。なお、花型部91は、花心を中心軸として複数枚の花弁が回動可能となっている。この花型役物90は、通常は液晶画面内の縁または液晶画面外の脇に定めた原位置(図2に実線で示す)で静止しており、所定の動作条件が成立すると、アーム92が傾倒動作して、当該アーム92と共に花型部91が液晶画面を覆う位置(図2に破線で示す)まで移動する。そして、図2に破線で示す演出位置まで移動すると、花型部91がアーム先端部において回転すると共に、半透明の花心および花弁部分が後方からランプやフルカラーLEDにより照らされて美しく光色しうる。花型役物90は、その動作を終了すると、破線の演出位置から実線の原点位置に戻る。花型部91は、花弁の回動動作として、高速回転、低速回転、逆回転などの複数種類の動作パターンが可能であり、アーム92は、破線部まで傾倒する全開傾動動作の他、所定の傾動角度まで傾動する準傾動動作やアームがガタガタと振動する振動動作、寸動動作など複数種類の動作パターンが可能である。上記の時計型役物80(時計針82)や花型役物90(第1可動体91、第2可動体92)は、その動作態様により、予告演出に利用される他、後述の設定示唆演出を実行(現出)する際にも利用される。
【】
<2.制御装置:図3>
次に図3を参照して、本実施形態に係る遊技機1の遊技動作制御を司る制御装置について説明する。図3は、その制御装置の概要を示す制御ブロック図である。
【】
本実施形態に係る遊技機1の制御装置は、遊技動作全般に係る制御(遊技動作制御)を統括的に司る主制御基板(主制御手段)20(以下、「主制御部20」と称する)と、主制御部20から演出制御コマンドを受けて、演出手段による演出の実行(現出)制御を統括的に司る演出制御基板(演出制御手段)24(以下、「演出制御部24」と称する)と、遊技球払出装置19による賞球の払い出し制御を行う払出制御基板(払出制御手段)29と、外部電源から遊技機の各基板に対して必要な電源(バックアップ電源を含む)を生成し供給する電源基板(電源制御手段(図示せず))と、を中心に構成される。また演出制御部24には、画像表示装置としての液晶表示装置36が接続されている。なお、図3において電源供給ルートは省略してある。
【】
(2-1.主制御部20)
主制御部20は、CPU201(主制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、遊技動作制御手順を記述した制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータを格納するROM202(主制御ROM)と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203(主制御RAM)とを搭載し、全体としてマイクロコンピュータ(Z80システム相当品)を構成している。
【】
また図示はしていないが、主制御部20は、Z80システムに周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を付与するCTC、CPUに割込み信号を付与するタイマ割込みなどの割込許可/割込禁止機能を発揮する割込みコントローラ回路、電源投入時や遮断時や電源異常などを検知し、システムリセット信号を出力してCPUをリセット可能なリセット回路、制御プログラムの動作異常を監視するウォッチドッグタイマ(WDT)回路、あらかじめ設定したアドレス範囲内でプログラムが正しく実行されているか否かを監視する指定エリア外走行禁止(IAT)回路、ハードウェア的に一定範囲の乱数(ハード乱数)を生成するためのカウンタ回路なども備えている。なお、少なくとも主制御部(主制御基板)20と払出制御基板29は、不図示の電源基板から電圧降下信号(電源異常信号)を受けることによって、電源遮断に先立ち、バックアップ処理を開始して、電源遮断前の遊技動作を電源復帰後に再開できるようになっている(バックアップ機能)。
【】
上記カウンタ回路は、乱数を生成する乱数生成回路と、その乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを含んで構成され、全体として16ビットカウンタとして働く。CPU201は、処理状態に応じて上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数生成回路が示している数値を内部抽選用乱数値(大当り判定用乱数(乱数の大きさ:65536))として取得し、その乱数値を大当り抽選に利用する。なお、内部抽選用乱数は、当り狙い打ちなどのゴト行為を防ぐために、適宜なソフトウェア処理で生成しているソフト乱数値と、ハード乱数値とを加算したものを取得している。
【】
また主制御部20には、上始動口34への入賞を検出する上始動口センサ34a、下始動口35への入賞を検出する下始動口センサ35aと、普通図柄始動口37への遊技球の通過を検出する普通図柄始動口センサ37aと、大入賞口50への入賞を検出する大入賞口センサ52aと、一般入賞口43への入賞を検出する一般入賞口センサ43hとが接続され、主制御部20はこれらからの検出信号を受信可能となっている。主制御部20は、これらセンサからの検出信号に基づき、いずれの入賞口に遊技球が入賞(入球)したのかを把握する。
【】
また主制御部20には、アウト口49および各入賞口を通じて遊技機から排出される遊技球(いわゆる、アウト球)を検出するOUT監視スイッチ49aが接続され、主制御部20は、OUT監視スイッチ49aからの検出信号を受信可能となっている。主制御部20は、OUT監視スイッチ49aからの検出信号に基づき、アウト球数を計数する計数手段を備えており、アウト球数に関する情報は、後述のベース値(遊技実績情報)の算出に利用される。
【】
また主制御部20には、遊技機1に対する不正行為を検出するための不正検出センサ(たとえば、振動センサ、電波センサ、磁気センサ:不図示)が接続され、主制御部20は不正検出センサからの検出信号に基づき、遊技機に対する不正行為を監視可能となっている。
【】
また主制御部20には、下始動口35の可動翼片47を開閉制御するための普通電動役物ソレノイド41cと、大入賞口50の開放扉52bを開閉制御するための大入賞口ソレノイド52cとが接続され、主制御部20はこれらを駆動制御するための制御信号を送信可能となっている。
【】
また主制御部20には、特別図柄表示装置38aと、特別図柄表示装置38bとが接続され、主制御部20は、特別図柄1、2を表示制御するための制御信号を送信可能となっている。また主制御部20には、普通図柄表示装置39aが接続され、普通図柄を表示制御するための制御信号を送信可能となっている。
【】
また主制御部20には、複合表示装置38cと、右打ち表示装置39bと、ラウンド数表示装置39cとが接続され、主制御部20は、これらに表示される各種情報を表示制御するための制御信号を送信可能となっている。
【】
また主制御部20には、枠用外部端子基板21が接続され、主制御部20は、枠用外部端子基板21を介して、特定の遊技情報を含む1または複数の外端信号を、遊技機外部に設けられたホールコンピュータHCやデータカウンタ(図示せず)などの外部装置に出力可能となっている。上記外端信号に含まれる遊技情報には、たとえば、当り遊技開始/終了情報、入賞情報、特別図柄の変動開始/変動停止情報、賞球数情報、各種セキュリティ情報(不正行為検出情報や、RAMクリア、扉開放、設定変更などの発生情報)などがある。また、上記「ホールコンピュータHC」とは、外端信号に含まれる遊技情報に基づき、遊技機の遊技情報を監視・収集し、パチンコホールに設置された遊技機の稼働状況を統括的に管理する遊技店専用の管理コンピュータである。
【】
また主制御部20には、RAM203の所定領域(領域内メモリ)を初期化するためのRAMクリアスイッチ98と、後述する設定値の変更操作が可能な設定変更許容状態に切り替えるための設定キースイッチ94と、その設定変更許容状態において、設定値を変更するための設定変更スイッチ95と、設定変更スイッチ95により選択された設定値を確定させるための設定変更完了スイッチ96とが接続され、主制御部20は、これらスイッチからの検出信号を受信可能となっている。
【】
この実施形態の場合、RAMクリアスイッチ98、設定変更スイッチ95、および設定変更完了スイッチ96は、いずれも操作者が操作可能な押しボタン式スイッチとなっている。また、設定キースイッチ94は、設定鍵を挿入してON/OFF操作することにより、設定変更許容状態(ON)と設定変更禁止状態(OFF)とに切り替え可能なキースイッチとなっている。なお、これらスイッチ95、96、98は、設定値に対する不正変更操作などのゴト行為(不正行為)防止の観点から、遊技機内部の適所に形成されており、前枠2を開放しない限り、遊技機外部からのON/OFF操作が不可能となっている。
【】
また主制御部20には、設定値に関する情報を表示する設定表示器97(設定表示手段)が接続され、主制御部20は、これを表示制御するための制御信号を送信可能となっている。本実施形態に係る設定表示器97は、1個の7セグメント表示器から構成されており、主制御部(主制御基板)20上に装着されている。なお、設定表示器97は、主制御基板20に限らず、発射制御基板28、払出制御基板29、中継基板(各種表示装置やスイッチ類などと制御基板との接続を中継する中継用基板:図示せず)、または演出制御部(演出制御基板(液晶制御基板を含む))24など、遊技機内部の適所に設けることができる。
【】
(設定値について)
主制御部20は、出玉率(所謂、機械割、PAYOUT率)などの遊技者に付与する利益の期待値(利益)を段階別に変更可能な「設定変更機能」が設けられている。上記「設定値」とは、この段階を示す値である。この設定値は、設定表示器97により確認可能となっており、専ら、パチンコホール(遊技店)の営業戦略に基づき、ホール店員により適宜設定される。
【】
「設定値」は、たとえば、大当り(後述の条件装置が作動することとなる当り種別)の抽選確率(当選確率)を段階別に規定するもので、設定値が高くなるほど、大当りの抽選確率(大当り当選確率)が高く設定され、遊技者に有利に作用するようになっている。このような設定値は、少なくとも2段階(少なくとも第1設定値と第2設定値)を設けることができる。本実施形態では、設定1~6の6段階の設定値が設けられており、たとえば、低確率時において、設定1で1/280、設定2で1/275、設定3で1/270、設定4で1/265、設定5で1/260、設定6で1/255などである。すなわち、設定値が高くなるほど、大当りに当選し易くなり(機械割が高くなる)、遊技者に有利に作用することになる。このように「設定値」とは、機械割に影響する事象を段階別に規定する値であり、大当りなどの特別な事象の発生し易さに関連する等級についての値を意味する。つまり、低確率時の大当りの抽選確率および/または低確率時の大当りの抽選確率を設定値に応じて異なるように構成することができる。なお、大当り抽選確率が高確率状態の場合(後述の特別図柄確変機能が作動する場合)、その確率が、10倍を超えない値まで上昇しうる。ただし、その上昇率は、設定値ごとに同一であってもよいし、異なっていてもよい。本実施形態の場合、上昇率は各設定値で同一としてある。上記の例で言えば、低確率時の大当り抽選確率が設定1~6=1/280~1/255、上昇率が5倍とした場合、高確率時の大当り抽選確率は、設定1~6=1/56~1/51となる。
【】
また、大当りを複数種類設けている場合には、設定値に応じて、1または複数種類の大当りの当選確率を変化させることができる。たとえば、大当り1~4という4種類の大当りがある場合、設定値が相対的に高くなるほど、大当り1~4のすべての当選確率を高くなるように構成してもよいし、一部の大当りである大当り1~3の当選確率だけを高くなるように構成してもよいし(この場合、大当り4については全設定値で共通の当選確率となる)、特定の大当りのみ(たとえば、大当り1のみ)の当選確率だけを高くなるように構成してもよい(この場合、大当り2~4については全設定値で共通の当選確率となる)。また、設定値が相対的に高くなるほど、大当り1~4の合算当選確率を高くなるように構成してもよい。また、条件装置の作動契機とならない小当り種別の当選確率を、前述の大当りのケースと同様に、設定値に応じて変化させてもよい。
【】
(設定値の変更操作について)
本実施形態では、電源投入時に、少なくとも設定キースイッチ94とRAMクリアスイッチ98とがON状態の場合に設定変更許容状態に制御され、それ以外のスイッチ操作にて、電源を投入した場合には、設定変更禁止状態に制御されるようになっている。この設定変更許容状態中において、設定変更スイッチ95をON操作すると、設定表示器97の現在の表示値が「1→2→3→4→5→6→1→2→3→・・・」のように1~6の範囲で循環するように切り替え表示される。そして希望する設定値が表示された際に、設定変更完了スイッチ96をON操作すると(設定確定操作)、現在の表示値が今回の設定値として確定され、その設定値データがRAM203の所定領域(設定値格納領域)に記憶されるとともに、RAM203の所定領域(領域内メモリ)がクリアされる。そして、設定キースイッチ94が現在のON状態からOFF状態に操作すると、設定変更許容状態が終了され、以後、確定された設定値の下で遊技が開始されることになる。本実施形態の主制御部20は、遊技者に対する有利度が異なる複数の設定値のうちから、いずれかの設定値を選択可能な設定値選択手段と、設定値選択手段により選択された設定値を設定する設定値設定手段とを備えている。なお、上記のような設定機能を有しない「設定無し遊技機」であってもよい。
【】
また主制御部20は、処理状態に応じて、特別図柄変動表示ゲームに関する情報や、エラー情報などの各種遊技処理情報を、演出制御コマンドにより、演出制御部24に対して送信可能となっている。ただし、外部からのゴト行為を防止するために、主制御部20は演出制御部24に対して信号を送信するのみで、演出制御部24からの信号を受信不可能な片方向通信の構成となっている。
【】
(性能表示器99について)
また主制御部20には、所定期間(特定遊技期間)の遊技結果に係る情報(以下、「性能情報」と称する)を報知する性能表示器99(情報表示手段)が接続され、主制御部20は、これを表示制御するための制御信号を送信可能となっている。本実施形態の性能表示器99は、複数個の7セグメントLEDからなり、具体的には、表示部と回路部がユニット化された7セグメントLED(7セグ表示器99a~99d)を4個横に並べ、これをたとえば、主制御基板20上に搭載して、4桁の数字を表示可能な表示器を構成する。また各7セグメントLEDには、7セグメント数字の下にデシマルポイントDP(ドット)を有している。上記「性能情報」は、主に、パチンコホール店や関係各庁が確認・調査等のために利用する情報であり、たとえば、遊技くぎの不正調整やゴト行為などにより出玉性能に異常が生じていないか、遊技機本来の出玉性能(設計上の出玉性能)が正当に発揮されているかなどを調査するための情報、換言すれば「遊技実績に関する情報(遊技実績情報)」である。したがって、性能情報自体については、後述の予告演出や設定示唆演出などとは異なり、遊技者が遊技に興じる際の遊技進行それ自体には直接的に関係の無い情報である。このため性能表示器99は、遊技者に視認可能な箇所に設置するのではなく、遊技機内部の視認し易い箇所、たとえば、制御基板上またはこれを保護する基板ケース上などに搭載される。また、性能表示器99の4つのセグ99a~99dのうち、少なくとも1つのセグを設定表示器97として利用可能な構成としてもよい。
【】
本実施形態では、通常状態(大当り抽選確率が低確率(通常確率)、かつ後述の電サポ無し状態)中の総払出個数(通常時払出個数)と、通常状態中の累計アウト球数(通常時アウト個数)とをリアルタイムで計測し、通常時払出個数を通常時アウト個数で除した値に百を乗じた値(通常時払出個数÷通常時アウト個数×100で算出されるベース値)を、上記「性能情報」として採用し、これを性能表示器99により所定態様にて表示する。なお、ベース値は、小数点第1位を四捨五入した値が性能表示器99に表示されるようになっている。ただし、単に永続的に計測してベース値(性能情報)を表示するのではなく、計測中のアウト球数が所定の規定個数(たとえば、60000個)に達した場合、一旦、計測を終了し、その計測終了時点のベース値を、履歴情報として、RAM203に格納し(今回のベース値を記憶する)、再度、新たなベース値の計測を開始する。なお、計測終了契機となる上述の「規定個数(60000個)」とは、本実施形態の場合、通常時アウト個数ではなく、全遊技状態中(当り遊技中を含む)で計測される累計アウト球数(全状態アウト個数)を採用しており、この「全状態アウト個数」もリアルタイムに計測される。なお、性能表示器99に表示制御およびベース値に関する処理プログラムとそのワーク領域は、CPU201が通常の遊技進行の際にアクセスする領域(領域内メモリ)とは異なる領域(領域外メモリ)に定められている。また、性能情報は、上述した通常状態のベース値に限らず、有用な遊技実績情報であれば、特に制限はない。
【】
また主制御部20には、払出制御基板(払出制御部)29が接続され、この払出制御基板29には、発射装置32を制御する発射制御基板(発射制御部)28と、遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置(遊技球払出手段)19とが接続されている。
【】
払出制御基板29の主な役割は、主制御部20からの払出制御コマンドの受信、払出制御コマンドに基づく遊技球払出装置19の賞球払い出し制御、主制御部20への払い出し動作状態に関する情報(状態信号)の送信などである。主制御部20は、球の払い出しの必要がある場合に、払出制御基板29に対して払い出しに関する制御コマンド(賞球数を指定する「払出制御コマンド」)を送信可能となっており、他方、払出制御基板29は、主制御部20に対して上記状態信号を送信可能となっている。
【】
払出制御基板29には、上受け皿9に貯留される遊技球の貯留状態(上受け皿9が満杯状態であるか否か)を検出する満杯検出センサ60と、前枠2および/または前面操作パネル7の開閉状態を検出する扉開放センサ61(開放時ON/閉鎖時OFF)とが接続されており、払出制御基板29はこれらセンサからの検出信号を受信可能となっている。
【】
また払出制御基板29は、遊技球払出装置19に設けられた、遊技球の供給不足を検出する補給切れ検出センサ19aや払い出される遊技球(賞球)を検出する球計数センサ19bなどからの検出信号を受信可能となっている。また払出制御基板29は、遊技球払出装置19の払出モータ19c(遊技球を払い出すための球払出機構部(図示せず)を駆動するモータ)を制御するための制御信号を送信可能となっている。
【】
払出制御基板29は、上記状態信号として、満杯検出センサ60、扉開放センサ61、補給切れ検出センサ19a、球計数センサ19bなどの各種センサからの検出信号に基づいて、満杯状態を示す「球詰り信号」、前枠2・前面操作パネル7が開放されていることを示す「扉開放信号」、遊技球の供給不足を示す「補給切れ信号」、賞球の払出異常(払出不足、払出過剰)を示す「計数エラー信号」、払い出し動作が完了したことを示す「払出完了信号」などの様々な状態信号を、主制御部20に対して送信可能な構成となっている。主制御部20は、これら状態信号に基づいて、前枠2・前面操作パネル7が開放状態であるか否か(扉開放エラー)や、遊技球払出装置19の払出動作が正常か否か(賞球エラー)や、上受け皿9の満杯状態であるか否か(球詰りエラー)などを監視する。
【】
また払出制御基板29には発射制御基板(発射制御部)28が接続され、発射制御基板28に対し発射制御信号(発射許可信号ES)を送信可能になっている。発射制御基板28は、上記発射制御信号に基づき、発射装置32に設けられた発射ソレノイド(図示せず)への通電を制御し、発射操作ハンドル15の操作による遊技球発射動作を実現している。また、遊技球の打ち出しの強さは、発射操作ハンドル15の操作量に応じて変化可能となっている。
【】
(2-2.演出制御部24)
演出制御部24は、CPU241(演出制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、演出制御処理に要する演出データを格納したROM242(演出制御ROM)と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM243(演出制御RAM)とを搭載したマイクロコンピュータを中心に構成され、その他、音響制御部(音源LSI)、RTC機能部(Real Time Clock)、一定範囲のハード乱数を生成するためのカウンタ回路(16ビット用カウンタ、8ビット用カウンタ)、割込みコントローラ回路、リセット回路、WDT回路などが設けられ、演出動作全般を制御する。また、RTC機能部は、時を刻む時計ICであり、現在の時刻(「現在が何時何分何秒である」)という実時間上の時間情報および/または日付(月、日、曜日)に関する暦情報を提供する時計手段として働く。また、主制御部20と同じく、バックアップ機能やソフト乱数生成手段(たとえば、演出用抽選用乱数生成手段)も備えている。
【】
この演出制御部24の主な役割は、主制御部20からの演出制御コマンドの受信、演出制御コマンドに基づく演出の選択決定、液晶表示装置36の画像表示制御、スピーカ46の音制御、各種の演出用LED(装飾ランプ45、ボタンLED13b、その他の演出用LED)の発光制御、各種の可動体役物(時計型役物80、花型役物90)の動作制御などである。
【】
また演出制御部24は、液晶表示装置36の表示制御を司る表示制御部(図示せず)を備えている。この表示制御部は、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を司るVDPと、VDPが画像展開処理を行う画像データ(演出画像データ)を格納した画像ROMと、VDPが展開した画像データを一時的に記憶するVRAM(Video RAM)と、VDPが表示制御を行うために必要な制御データを出力する液晶制御CPUと、液晶制御CPUの表示制御動作手順を記述したプログラムやその表示制御に必要な種々のデータを格納する液晶制御ROMと、ワークエリアやバッファメモリとして機能する液晶制御RAMと、を中心に構成されている。
【】
また演出制御部24は、画像表示演出、光演出、音演出、または可動体演出などを実行させるために、装飾ランプ45、ボタンLED13bなどの各種の演出用LEDを含む光表示装置45aに対する光表示制御部、スピーカ46を含む音響発生装置46aに対する音響制御部(音源LSI)、可動体役物(時計型役物80、花型部91、アーム92)を動作させる可動体役物モータ80c、91c、92cに対する駆動制御部(モータ駆動回路)などを備えている。
【】
また演出制御部24には、可動体役物の動作を監視する位置検出センサ82aが接続され、演出制御部24は、位置検出センサ82aからの検出情報に基づき、可動体役物の現在の動作位置(たとえば、原点位置からの移動量)を監視しながらその動作態様を制御する。また演出制御部24は、位置検出センサ82aからの検出情報に基づき、可動体役物の動作の不具合を監視し、不具合が生じれば所定のエラー報知処理を行う。
【】
また演出制御部24には、演出ボタン13の操作を検出する演出ボタンスイッチ13aと、方向キー75(75a~75d)の操作を検出する方向キースイッチ75a’~75d’とが接続され、演出制御部24は、これら演出ボタン13や方向キー75からの操作検出信号を受信可能となっている。
【】
演出制御部24は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンドを受信した場合、そのコマンドに含まれる情報に基づき、あらかじめ用意された複数種類の演出パターンの中から抽選によりあるいは一意に決定し、必要なタイミングで各種の演出手段を制御して、目的の演出を現出させる。これにより、液晶表示装置36による演出画像の表示(画像表示演出)、スピーカ46からの音の再生(音演出)、装飾ランプ45やその他の演出用LEDの点灯点滅駆動(光演出)が実現され、種々の演出パターン(装飾図柄の変動表示動作や予告演出など)が時系列的に展開されることにより、広義の意味での「演出シナリオ」が実現される。また演出制御部24は、所定の操作受付有効期間中において、演出ボタンスイッチ13aや方向キースイッチ75a’~75d’からの操作検出信号に基づき、演出ボタン13および/または方向キー75に対してどのような操作が行われたか(たとえば、押圧、長押し、連打、方向キー75の上下左右方向の押し順など)を識別可能な構成となっており(操作識別手段)、その操作態様に応じた演出を実行制御可能な構成となっている。
【】
なお演出制御コマンドは、1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなる2バイト構成により機能を定義し、MODEとEVENTの区別を行うために、MODEのBit7はON、EVENTのBit7をOFFとしている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、モード(MODE)およびイベント(EVENT)の各々に対応してストローブ信号が出力される。すなわち、CPU201(主制御CPU)は、送信すべきコマンドがある場合、演出制御部24にコマンドを送信するためのモード(MODE)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に1回目のストローブ信号の送信を行う。さらに、このストローブ信号の送信から所定時間経過後にイベント(EVENT)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に2回目のストローブ信号の送信を行う。ストローブ信号は、CPU241(演出制御CPU)が確実にコマンドを受信可能とする所定期間、CPU201によりアクティブ状態に制御される。
【】
また演出制御部24(CPU241)は、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させてコマンド受信割込処理用の制御プログラムを実行し、この割込処理において演出制御コマンドが取得されるようになっている。またCPU241は、CPU201とは異なり、ストローブ信号の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理(定期的に実行されるタイマ割込処理)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を行い、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を優先的に行うようになっている。
【】
<3.動作の概説>
次に、上記制御装置(図3)を用いた遊技機1に係る遊技動作について説明する。
【】
(3-1.図柄変動表示ゲーム)
(3-1-1.特別図柄変動表示ゲーム、装飾図柄変動表示ゲーム)
本実施形態の遊技機1では、所定の始動条件、具体的には、遊技球が上始動口34または下始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による「大当り抽選」が行なわれる。主制御部20は、その抽選結果に基づき、特別図柄表示装置38a、38bに特別図柄1、2を変動表示して特別図柄変動表示ゲームを開始させ、所定時間経過後に、その結果を特別図柄表示装置に導出表示して、これにより特別図柄変動表示ゲームを終了させる。
【】
ここで本実施形態では、上始動口34への入賞に基づく大当り抽選と、下始動口35への入賞に基づく大当り抽選とは別個独立して行われる。このため、上始動口34に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38a側で、下始動口35に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38b側で導出されるようになっている。具体的には、特別図柄表示装置38a側においては、上始動口34に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄1を変動表示して第1の特別図柄変動表示ゲームが開始され、他方、特別図柄表示装置38b側においては、下始動口35に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄2を変動表示して第2の特別図柄変動表示ゲームが開始されるようになっている。そして、特別図柄表示装置38a、または特別図柄表示装置38bにおける特別図柄変動表示ゲームが開始されると、所定の変動表示時間経過後に、大当り抽選結果が「大当り」の場合には所定の「大当り」態様で、大当り抽選結果が「小当り」の場合には所定の「小当り」態様で、それ以外の場合には所定の「ハズレ」態様で、変動表示中の特別図柄が停止表示され、これによりゲーム結果(大当り抽選結果)が導出されるようになっている。
【】
なお、本明細書中では説明の便宜のために、特別図柄表示装置38a側の第1の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム1」と称し、特別図柄表示装置38b側の第2の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム2」と称する場合がある。また、特に必要のない限り、「特別図柄1」と「特別図柄2」とを単に「特別図柄」と称する(場合により「特図」と略す)し、「特別図柄変動表示ゲーム1」と「特別図柄変動表示ゲーム2」とを区別せずに「特別図柄変動表示ゲーム」と称する場合がある。
【】
また上述の特別図柄変動表示ゲームが開始されると、これに伴って、液晶表示装置36に装飾図柄(演出的な遊技図柄)を変動表示して装飾図柄変動表示ゲームが開始され、これに付随して種々の演出が展開される。そして特別図柄変動表示ゲームが終了すると、装飾図柄変動表示ゲームも終了し、特別図柄表示装置には大当り抽選結果を示す所定の特別図柄が、また液晶表示装置36には当該大当り抽選結果を反映した装飾図柄が導出表示されるようになっている。すなわち、装飾図柄の変動表示動作を含む演出的な装飾図柄変動表示ゲームにより、特別図柄変動表示ゲームの結果を反映表示するようになっている。
【】
したがってたとえば、特別図柄変動表示ゲームの結果(大当り抽選の結果)が「大当り」である場合、装飾図柄変動表示ゲームではその結果を反映させた演出が展開される。そして特別図柄表示装置において、特別図柄が大当りを示す表示態様(たとえば、7セグが「7」の表示状態)で停止表示されると、液晶表示装置36には、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、装飾図柄が「大当り」を反映させた表示態様(当り図柄:たとえば、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、3個の装飾図柄が「7」「7」「7」の表示態様)で停止表示される。
【】
この「大当り」となった場合、具体的には、特別図柄変動表示ゲームが終了して、これに伴い装飾図柄変動表示ゲームが終了し、その結果として「大当り」の図柄態様が導出表示された後、特別変動入賞装置52の大入賞口ソレノイド52c(図3参照)が作動して開放扉52bが所定のパターンで開閉動作を行い、これにより大入賞口50が開閉され、通常状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(大当り遊技)が発生する。この大当り遊技では、開放扉52bによる大入賞口の開放時間が所定時間(最大開放時間:たとえば、29.8秒)経過するまでか、または大入賞口50への入賞球数が最大入賞数(役物の1回の作動によりその入口が開き、または拡大した入賞口に対して許容される入賞球数の上限個数:たとえば、10個)に達するまで、その入賞領域が開放または拡大され、これらいずれかの条件を満した場合に大入賞口が閉鎖される(ラウンド遊技終了条件(閉鎖条件)の成立)、といった「ラウンド遊技」が、あらかじめ定められた規定のラウンド数(たとえば、最大10ラウンド)繰り返される。
【】
上記大当り遊技が開始すると、まず開始インターバル時間(開始INT)を利用してオープニング演出が行われ、開始INTが終了すると、ラウンド遊技があらかじめ定められた規定ラウンド数(最大ラウンド数)を上限として複数回行われる。そして、最大ラウンド数が終了すると、終了インターバル時間(終了INT)を利用してエンディング演出が行われて、一連の大当り遊技が終了する。なお、今回のラウンド遊技が終了すると、所定のインターバル時間(ラウンド間INT)を介して、次回のラウンド遊技が開始される。また、ラウンド遊技中には「ラウンド中演出」が、ラウンド遊技間(ラウンド間INT中)には「ラウンド間INT演出」が現出される。すなわち、大当り遊技は、大別すると、オープニング期間(開始INT期間)、最大ラウンド数を上限としたラウンド遊技期間、およびエンディング期間(終了INT期間)の各遊技期間を含んで構成される。
【】
上記の装飾図柄変動表示ゲームの実行に必要な情報に関しては、まず主制御部20が、上始動口34または下始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、具体的には、上始動口センサ34aまたは下始動口センサ35aにより遊技球が検出されて始動条件(特別図柄に関する始動条件)が成立したことを条件に、「大当り」、「小当り」、または「ハズレ」のいずれであるかを抽選する‘当落抽選’と、「大当り」であったならばその大当り種別を、「小当り」であったならばその小当り種別を、「ハズレ」であったならばそのハズレ種別を抽選する‘図柄抽選(当選種別抽選)’とを含む大当り抽選を行い(大当り、小当りまたはハズレが1種類の場合は、図柄抽選を行う必要がないため、その抽選を省略することができる)、その抽選結果情報に基づき、特別図柄の変動パターンや、最終的に停止表示させる特別図柄(特別停止図柄)を決定する。そして、処理状態を特定する演出制御コマンドとして、少なくとも特別図柄の変動パターン情報(たとえば、大当り抽選結果や、特別図柄の変動時間に関する情報など)を含む「変動パターン指定コマンド」を、演出制御部24側に送信する。これにより、装飾図柄変動表示ゲームに必要とされる基本情報が演出制御部24に送られる。なお本実施形態では、演出のバリエーションを豊富なものとするべく、特別停止図柄に関する情報(図柄抽選結果情報)を含む「装飾図柄指定コマンド」も演出制御部24に送信するようになっている。
【】
上記特別図柄の変動パターン情報には、大当り抽選結果の他、特定の予告演出(たとえば、後述のリーチ演出や疑似連演出(疑似連回数を含む))の実行を指定する情報なども含むことができる。詳しくは、特別図柄の変動パターンは、大当り抽選結果に応じて、当りの場合の「当り変動パターン」と、ハズレの場合の「ハズレ変動パターン」に大別され、これら変動パターンには、たとえば、リーチ演出(リーチの種類の指定を含む)の実行を指定する“リーチ変動パターン”、リーチ演出の実行を指定しない“通常変動パターン’、疑似連演出とリーチ演出との実行を指定する‘疑似連有りリーチ変動パターン”、疑似連演出の実行を指定しリーチ演出の実行は指定しない“疑似連有り通常変動パターン”などの、複数種類の変動パターンが含まれる。また、リーチ変動パターンや疑似連有り変動パターンについては、その予告演出の演出時間を確保する関係上、基本的には、通常変動パターンの変動時間よりも長時間の変動時間が定められている(図24、25参照)。
【】
演出制御部24は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンド(ここでは、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンド)に含まれる情報に基づいて、装飾図柄変動表示ゲーム中に時系列的に展開させる演出内容(演出シナリオ)や、最終的に停止表示する装飾図柄(装飾停止図柄)などを決定し、特別図柄の変動パターンに基づくタイムスケジュールに従い、装飾図柄変動表示ゲーム中の予告演出や装飾図柄の変動表示演出を制御する。これにより、特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、液晶表示装置36による装飾図柄が変動表示され、特別図柄変動表示ゲームの期間と装飾図柄変動表示ゲーム中の期間とが、実質的に同じ時間幅となる。また演出制御部24は、演出シナリオに対応するように、液晶表示装置36または光表示装置45aあるいは音響発生装置46aをそれぞれ制御し、装飾図柄変動表示ゲームにおける各種演出を展開させる。これにより、液晶表示装置36での画像の再生(画像演出)と、効果音の再生(音演出)と、装飾ランプ45などの演出用LEDの点灯点滅駆動(光演出)とが実現される。
【】
このように特別図柄変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームとは不可分的な関係を有し、特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現されることとしているので、この2つの図柄変動表示ゲームを等価的な図柄遊技と捉えてもよい。本明細書中では特に必要のない限り、上記2つの図柄変動表示ゲームを単に「図柄変動表示ゲーム」と称する場合がある。また、図柄変動表示ゲーム(特に、特別図柄変動表示ゲーム)の実行回数(ゲーム数)を、説明の便宜のために「図柄変動回数」または「変動回数」あるいは「〇〇回転(たとえば、1回転、10回転など)」と称する場合がある。
【】
(3-1-2.普通図柄変動表示ゲーム)
また遊技機1においては、普通図柄始動口37に遊技球が通過(入賞)したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による「補助当り抽選」が行なわれる。この抽選結果に基づき、LEDにより表現される普通図柄を普通図柄表示装置39aに変動表示させて普通図柄変動表示ゲームを開始し、所定の変動時間経過後に、その結果をLEDの点灯と非点灯の組合せにて停止表示するようになっている。たとえば、普通図柄変動表示ゲームの結果が「補助当り」であった場合、普通図柄表示装置39aの表示部を特定の点灯状態(たとえば、2個のLED39が全て点灯状態)にて停止表示させる。
【】
この「補助当り」となった場合には、普通電動役物ソレノイド41c(図3参照)が作動し、これにより可動翼片47が逆「ハ」の字状に開いて下始動口35が開放または拡大されて遊技球が流入し易い状態(始動口開状態)となり、通常状態よりも遊技者に有利な補助遊技状態(以下「普電開放遊技」と称する)が発生する。この普電開放遊技では、普通変動入賞装置41の可動翼片47が作動(開動作)して、下始動口35の開放時間(始動口開状態時間)が最大開放時間(たとえば、最大6秒)経過した場合か、または下始動口35への入賞球数が所定個数(たとえば、最大10個)に達するまで、入賞領域が開放または拡大する開放状態に制御され、これらいずれかの条件を満した場合に可動翼片47の開放動作が終了して下始動口35が閉鎖される。なお、最大開放時間以内であれば、下始動口35を1または複数回開放することができる。
【】
(3-1-3.作動保留球)
本実施形態では、図柄変動表示ゲーム中、普通図柄変動表示ゲーム中、大当り遊技中、小当り遊技中、または普電開放遊技中に、各始動口34、35もしくは普通図柄始動口37に入賞が発生した場合、すなわち上始動口センサ34aまたは下始動口センサ35aもしくは普通図柄始動口センサ37aからの検出信号の入力があり、対応する始動条件が成立した場合、これを変動表示ゲームの始動権利に係るデータとして、変動表示中にかかわるものを除き、所定の上限値である最大保留記憶数まで保留記憶されるようになっている。この図柄変動表示動作に供されていない保留中のデータまたはその保留データに係る遊技球を、「作動保留球」とも称する。この作動保留球の数を遊技者に明らかにするため、遊技機1の適所に設けた専用の保留表示器(図示せず)、または液晶表示装置36による画面中にアイコン画像として設けた保留表示器を点灯表示させる(図5A参照)。
【】
また本実施形態では、特別図柄1、特別図柄2、および普通図柄に関する作動保留球をそれぞれ最大4個までRAM203の該当記憶領域に保留記憶し、特別図柄または普通図柄の変動確定回数として保留する。なお、特別図柄1、特別図柄2、および普通図柄に関する各作動保留球数の最大記憶数(最大保留記憶数)は特に制限されない。また各図柄の最大保留記憶数の全部または一部が異なっていてもよく、その数は遊技性に応じて適宜定めることができる。本明細書中では説明の便宜のために、特別図柄1、特別図柄2、および普通図柄の各作動保留球をそれぞれ、「特図1作動保留球」、「特図2作動保留球」、「普図作動保留球」とも称する。
【】
(3-2.遊技状態)
次に、遊技状態について説明する。本実施形態に係る遊技機1では、特別遊技状態である上記大当りの他、複数種類の遊技状態を発生可能に構成されている。本発明の理解を容易なものとするために、先ず、種々の遊技状態の発生に関連する機能(手段)について説明する。
【】
本実施形態の遊技機1は、主制御部20(CPU201)がその機能部を担う「確率変動機能(確変機能)」を備えている。これには特別図柄に係る確変機能(以下、「特別図柄確変機能」と称する)と普通図柄に係る確変機能(以下、「普通図柄確変機能」と称する)の2種類がある。
【】
特別図柄確変機能は、大当り抽選確率を所定確率(通常確率)の低確率から高確率に変動させて、通常状態よりも有利な「高確率状態(大当り高確率状態)」を発生させる機能である。この特別図柄確変機能が作動中の遊技状態(高確率状態)下では、大当り抽選確率が高確率となることから、大当りが生起され易くなる。なお、既に説明したように、本実施形態の場合、設定値に応じて低確率時および高確率時の大当り抽選確率が異なる(図4参照)。
【】
普通図柄確変機能は、補助当り抽選確率が所定確率(通常確率)である低確率から高確率に変動させて(たとえば、1/256から255/256に変動させる)、通常状態よりも有利な「補助当り確変状態」を発生させる機能である。この普通図柄確変機能が作動中の遊技状態(補助当り確変状態)下では、補助当り抽選確率が高確率状態となることから補助当りが生起され易くなり、普電開放遊技が頻繁に発生して、通常状態よりも単位時間当りの可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態となる。
【】
また本実施形態の遊技機1は、主制御部20がその機能部を担う「変動時間短縮機能(時短機能)」を備えている。これには特別図柄に係る時短機能(以下、「特別図柄時短機能」と称する)と普通図柄に係る時短機能(以下、「普通図柄時短機能」と称する)の2種類がある。
【】
特別図柄時短機能は、1回の特別図柄変動表示ゲームに要する平均的な時間(特別図柄が変動を開始してから停止表示される迄の平均時間)を短縮する「特別図柄時短状態」を発生させる機能である。この特別図柄時短機能が作動中の遊技状態(特別図柄時短状態)下では、1回の特別図柄変動表示ゲームにおける特別図柄の平均的な変動時間が短縮され(たとえば、リーチなしハズレ変動に要する平均時間が8秒から2秒に短縮される)、通常状態よりも単位時間あたりの大当り抽選回数が向上する抽選回数向上状態となる。
【】
普通図柄時短機能は、1回の普通図柄変動表示ゲームに要する平均的な時間(普通図柄が変動を開始してから停止表示される迄の平均時間)を短縮する「普通図柄時短状態」を発生させる機能である。普通図柄時短機能が作動中の遊技状態(普通図柄時短状態)下では、1回の普通図柄変動表示ゲームにおける普通図柄の平均的な変動時間が短縮され(たとえば、20秒から0.6秒に短縮される)、通常状態よりも単位時間あたりの補助当り抽選回数が向上する抽選回数向上状態となる。
【】
また本実施形態の遊技機1は、主制御部20がその機能部を担う「開放延長機能」を備えている。この開放延長機能は、普通変動入賞装置41の可動翼片47の開動作期間(可動翼片47の開放時間)を通常状態よりも延長した「開放延長状態」を発生させる機能である。開放延長状態下では、可動翼片47の開動作期間(始動口開状態時間)が、たとえば0.2秒から1.6秒に延長され、またその開閉回数が、たとえば1回(開放延長機能が非作動中のとき)から2回(開放延長機能が作動中のとき)に延長されて、通常状態よりも単位時間あたりの可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態となる。したがって、開放延長機能が作動すると、下始動口35への入賞頻度が上昇することから、遊技状態としては、大当りの抽選結果を導出する特別図柄変動表示ゲームの始動条件の成立頻度が通常状態より高まり、開放延長機能が作動しない(非作動)状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態になる。この点で、上記開放延長状態は「電チューサポート状態(電サポ状態)」とも称される。
【】
以上のような各機能を1または複数種類作動させることにより、遊技機の内部的な遊技状態(内部遊技状態)に変化をもたらすことができる。以下では、説明の便宜上、特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能が作動する遊技状態を「確変状態」と称し、これらの機能のうちから特別図柄確変機能を除去した遊技状態を「時短状態」と称し、少なくとも特別図柄確変機能が作動し、開放延長機能が作動しない遊技状態(本実施形態では、特別図柄確変機能のみが作動する遊技状態)を「潜確状態」と称し、全機能が作動中でない(非作動)状態を「通常状態」と称する。したがって、これらの遊技状態における大当り抽選確率に着目すれば、遊技状態が「時短状態」または「通常状態」である場合には大当り抽選確率が‘低確率状態(通常確率)’となり、遊技状態が「潜確状態」または「確変状態」の場合においては大当り抽選確率が‘高確率状態’となる。なお、条件装置作動に係る大当り中は大入賞口が開閉される当り遊技が発生するが、上記各機能については全ての機能が非作動とされ、基本的には、上記通常状態と同じ遊技状態下に置かれ、また特別図柄の変動表示は中断される。
【】
(高ベース遊技状態)
本実施形態では、上記の普通図柄に関する機能、すなわち普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能の3つの機能が同じ契機にて動作する。しかし、上記の普通図柄確変機能、普通図柄時短機能および開放延長機能を個々に着目した場合、これらの機能のうち少なくとも1の機能が作動すると、上記の可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態となり下始動口35への入賞頻度が上昇する(入賞し易くなる)ことから、遊技状態としては、大当りの抽選結果を導出する特別図柄変動表示ゲームの始動条件の成立頻度または出玉率(ベース)が通常状態よりも高まる「高ベース遊技状態(始動口入球有利状態)」となる。なお、ここでいう「高ベース遊技状態」とは、普通図柄に関する機能(普通図柄確変機能、普通図柄時短機能および開放延長機能の少なくとも1つの機能)が作動する場合の遊技状態をいい、特別図柄に関する機能、すなわち特別図柄確変機能および特別図柄時短機能の少なくともいずれか一方が作動する場合の遊技状態とは異なる。
【】
他方、特別図柄に関する機能(特別図柄確変機能と特別図柄時短機能)を個々に着目した場合、上記特別図柄確変機能が作動する場合には大当り抽選確率が通常状態より高まる「高確率状態」となり、上記特別図柄時短機能が作動する場合には、特別図柄変動表示ゲームの消化時間が通常状態よりも短時間となる「特別図柄時短状態」となる。この点において、特別図柄変動表示ゲームの始動条件の成立頻度が通常状態より高くなる上記「高ベース遊技状態」とは区別される。
【】
本実施形態では上記「高ベース遊技状態」の一例として、少なくとも開放延長機能が付与された電チューサポート状態を「高ベース遊技状態」として扱う。この電チューサポート状態下では、普通変動入賞装置41の可動翼片47の作動率(開放時間や開放回数)が向上して下始動口35への入賞率が高まり、単位時間当りの入賞頻度が上昇することから、電チューサポート状態でない場合(低ベース遊技状態)と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態になる。この電チューサポート状態の有無に着目した場合、遊技状態が「通常状態」または「潜確状態」の場合には‘電チューサポート状態無し’となり、遊技状態が「時短状態」または「確変状態」である場合には‘電チューサポート状態有り’となる。本明細書中では、「電チューサポート状態無し」を「電サポ無し状態」または「非電サポ状態」と称し、「電チューサポート状態有り」を「電サポ有り状態」または「電サポ状態」と称する。
【】
(3-2-1.内部遊技状態(遊技状態判定番号YJ):図20)
遊技状態を定める上記各機能(特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能)の作動状況については、主制御部20側において、これらの機能に対応したフラグのON/OFF状態により、その作動(5AH)/未作動(00H)が管理される。この各機能の作動状況に着目した遊技状態を「内部遊技状態」とも称する。現在如何なる内部遊技状態であるかについては、「遊技状態判定番号YJ」という識別子を用いて管理される。たとえば、遊技状態判定番号YJが「00H」の場合は‘通常状態(通常)’を指定し、「01H」の場合は‘確変状態(確変)’を指定し、「02H」の場合は‘時短状態(時短)’を指定し、「03H」の場合は‘潜確状態(潜確)’を指定する。
【】
(3-2-2.変動パターン振分指定番号Tcode:図20)
ここで本実施形態では、上述の内部遊技状態に関連した多様な演出を実現するために、一の内部遊技状態をさらに分類して管理可能な構成となっている。たとえば、確変状態を「確変A」「確変B」といった複数種類の確変状態に区分したい場合には、これらを“変動パターン振分指定番号Tcode”という識別子を用いて、それぞれ異なる確変状態として管理可能な構成となっている。すなわち、変動パターン振分指定番号Tcodeは、或る内部遊技状態を細分化した複数の遊技状態を識別可能なデータである点で、遊技状態判定番号(YJ)のように内部遊技状態そのものを識別可能なデータとは異なる。この変動パターン振分指定番号Tcodeの実体は、現在の遊技状態に対応する「変動パターン振分テーブル」(後述の図24~図25参照)を選択する際に利用される識別子(変動パターン選択モードを特定するデータ)である。したがって、たとえば、確変状態(遊技状態判定番号YJ=01H)を「確変A」と「確変B」とに区分する、つまり、確変状態(YJ=01H)に対応する変動パターン振分指定番号Tcodeとして、「01H(確変A)」と「02H(確変B)」とを定めれば、確変Aと確変Bとでそれぞれ異なる変動パターン振分テーブルを選択することが可能となる。
【】
なお詳細は後述するが、上記「変動パターン振分テーブル」は、図柄変動表示ゲームに係る特別図柄の変動パターンを決定する際に利用されるものであり、1または複数種類の変動パターン(特別図柄の変動パターン)が、少なくとも現在の遊技状態(変動パターン振分指定番号Tcode)と大当り抽選結果とに関連付けて定められている(後述の図23~図25参照)。
【】
したがって、大当り抽選確率や電サポの有無などの決定に関する各機能(特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能)の作動状況、すなわち「内部遊技状態」に着目した場合に、たとえば同じ「確変状態」でありながらも、特別図柄の変動パターンに関しては、「確変A」または「確変B」という異なる変動パターン振分指定番号Tcodeに対応した変動パターンの選択が可能となり、変動パターン振分指定番号Tcodeに関連する演出を実行することができる。このように、大当り抽選確率や電サポの有無などの決定に関する各機能に着目した場合の「内部遊技状態」と、特別図柄の変動パターンの決定(演出の決定)に着目した「変動パターン振分指定番号Tcode」とを異なるものとして管理することにより、同一の内部遊技状態下であっても、異なる変動パターン振分指定番号Tcode(上述の例では、確変Aまたは確変B)に対応した変動パターンを選択することができる。その結果、同じ内部遊技状態下であっても、図柄変動表示ゲームの消化時間(特別図柄の変動時間)や、これに関連する演出に大きな変化をもたらすことが可能となり、同一の内部遊技状態下における演出の自由度が向上し、演出のバリエーションを豊富なものすることができる。
【】
なお、本実施形態の場合、図20の「Tcode」と「YJ」と欄に示す通り、特にいずれの内部遊技状態も複数の遊技状態には区分していないが、変動パターン振分指定番号Tcodeに着目して変動パターン(変動パターン振分テーブル)を選択可能に構成してもよいし、内部遊技状態(YJ)に着目して変動パターン(変動パターン振分テーブル)を選択可能に構成してもよい。いずれにしても、遊技状態に応じた変動パターン(変動パターン振分テーブル)を選択可能な構成である。本明細書中では説明の便宜上、特に必要のない限り、上記内部遊技状態(YJ)と、特別図柄の変動パターンの決定(演出の決定)に着目した場合の遊技状態(変動パターン選択モード(Tcode))とを区別せずに、単に「遊技状態」と称する場合がある。
【】
<4.当りについて>
次に図4を参照して、本実施形態に係る「当り」について説明する。図4は、当り種別、当り遊技動作態様、当り遊技後の移行先遊技状態(移行先遊技モード)の説明に供する説明図である。
【】
(4-1.当り種別について)
本実施形態の遊技機1では、大当り抽選対象の当選種別(当り種別)として、図示のように、「10R確変大当り」、「4R確変大当り」、「4R時短大当り(4R非確変大当り)」などの複数種類の当りが含まれる。これらの当りは、条件装置の作動契機となる「大当り種別」に属する当りであり、条件装置の作動契機とならない所謂「小当り種別」に属する当り(小当り)とは異なる。ここで「条件装置」とは、その作動が、ラウンド遊技を行うための役物連続作動装置(特別電動役物を連続して作動させる装置)作動に必要な条件とされている装置で、特定の特別図柄の組合せが表示され、または遊技球が大入賞口内の特定の領域を通過した場合(役物連続作動装置が作動中に大入賞口に入賞したものを除く)に作動するものをいう。また、役物連続作動装置の作動は、電サポ有り状態(開放延長機能作動)や確率変動を生起させる(一の内部遊技状態から他の内部遊技状態に移行させる)ための条件となっている。
【】
したがって、「小当り」に当選した場合には、条件装置が作動せず、役物連続作動装置も作動しないため、内部遊技状態の移行は無い。具体的には、小当り当選に起因した内部遊技状態の移行制御は行われないが、変動パターン振分指定番号Tcodeの移行制御は行うことができる。また、その小当りによる当り遊技(小当り遊技)は、役物連続作動装置が作動しないため、大当りのようなラウンド遊技は実行されないが、大入賞口の開閉パターンの定め方によって、見た目上、ラウンド遊技が実行されているように振る舞う「疑似的なラウンド遊技」を実現可能である。小当り遊技の動作態様は、ラウンド遊技が実行されない点を除き、基本的には、大当り遊技と同じであり、所定の開始INTの経過後、大入賞口を開放する「開閉動作遊技」が実行され、開閉動作遊技が終了すると、所定の終了INTを経て一連の小当り遊技が終了するようになっている。斯様な小当りは、大当りと同様に大入賞口の開閉動作を伴う当り遊技(特別遊技状態)の移行契機(実行契機)となる当選種別であるという点で、単なる「ハズレ」とは性質を異にする。なお、本実施形態では「小当り」を設けていないが、遊技性などを考慮して、特図1側および/または特図2側の抽選対象に1または複数種類の小当りを設けることができる。
【】
(4-2.当り遊技について)
次に、上記した各当りによる当り遊技の内容について説明する。
【】
「10R確変大当り」は、最大ラウンド数を10ラウンドとし、1回のラウンド遊技における大入賞口の最大開放時間が、大入賞口への入賞数が最大入賞数(10個)に達する可能性が十分に見込める「長開放時間(たとえば、29.8秒)」に設定される大当りとなっている。また、「4R確変大当り」と「4R時短大当り」は、最大ラウンド数を4ラウンドとし、1回のラウンド遊技における大入賞口の最大開放時間が、10R確変大当りと同様の「長開放時間」に設定される大当りとなっている。大当り遊技中の利益状態(利益度合)については、最大ラウンド数が相対的に多いほど高くなり、また大入賞口の最大開放時間が長時間ほど高くなる。本実施形態の場合、各大当りに係る最大開放時間は同じであるため、最大ラウンド数が多い大当りほど、大当り遊技中の利益状態が相対的に高くなる。また、図4に示す図柄抽選率に着目した場合、特図1側(上始動口34側)よりも特図2側(下始動口35側)の方が10R確変大当りの選択率が高確率となっており、特図2側の抽選を受ける方が有利度合が高くなるようになっている。なお、ラウンド遊技に係る大入賞口の開放パターンを、どのような開放パターンに定めるかは自由である。
【】
(4-3.当り遊技後の移行先遊技状態について)
次に図4を用いて、上記した各大当り遊技終了後に移行される遊技状態について説明する。図4に示す「当選時の遊技状態/移行先遊技状態」の欄には、当り種別に応じて、当選時の遊技状態とその当り遊技後に移行される遊技状態(移行先遊技状態)との関係を示してある。
【】
(10R確変大当り、4R確変大当りに当選した場合)
「10R確変大当り」または「4R確変大当り」の場合は、その当り当選時の遊技状態にかかわらず、大当り遊技後は「確変状態」に移行される。この「確変状態」となった場合、特別図柄変動表示ゲームの実行回数(図柄変動回数)が所定の規定回数を終了するまでの間か、または所定の規定回数内で大当りに当選するまで継続可能され、その規定回数内で大当りに当選することなく特別図柄変動表示ゲームが終了したときには、当該確変状態が終了して、次ゲームから通常状態に移行されるようになっている。なお、規定回数に達したか否かは、特別図柄変動表示ゲーム1および2の実行回数(特図1および2の変動回数)をカウントすることにより判断される(後述の時短状態の場合も同様))。つまり、大当りすることなく、特別図柄変動表示ゲーム1、2の合計実行回数(特図1、2の合計変動回数)が規定回数分終了すると確変状態が終了される。
【】
本実施形態では、大当り抽選確率が少なくとも高確率となる遊技状態に移行された後、大当り(ただし、内部遊技状態の移行契機とならない「小当り」は除く)に当選することなく特別図柄変動表示ゲームが所定回数終了した場合、当該高確率状態を終了させて大当り抽選確率を低確率に移行させる、といった“有限確変タイプ”の「回数切り確変機(ST機))」となっている。以下、必要に応じて、この高確率状態が継続される特別図柄変動表示ゲーム(特別図柄の変動回数)の上限回数を「ST回数」と称する。本実施形態の場合、ST回数が65536回に設定され(図4備考欄参照)、大当り抽選確率の関係上、実質的に次回の大当りが当選するまで確変状態が保障される“無限確変タイプ”に属する「一般確変機」となっている。なお、ST回数を無限とするか有限とするかは遊技性に応じて適宜定めることができる。
【】
(4R時短大当りに当選した場合)
「4R時短大当り」の場合は、その当り当選時の遊技状態にかかわらず、大当り遊技後は「時短状態」に移行される。時短状態に移行された場合、特別図柄変動表示ゲームの実行回数が、所定の規定回数を終了するまで継続され、その規定回数内で大当り(ただし、内部遊技状態の移行契機とならない小当りを除く)に当選することなく特別図柄変動表示ゲームが終了したときには、当該時短状態が終了して、次ゲームから通常状態に移行されるようになっている。本実施形態の場合、時短状態に係る規定回数は「100回」となっている(図4備考欄参照)。なお、時短回数は遊技性に応じて適宜定めることができる。
【】
(ハズレ種別について)
また、図4備考欄に示すように、本実施形態では、図柄抽選率がそれぞれ異なるハズレA、B、Cという複数種類のハズレ種別が設けられている。本実施形態では、ハズレAの図柄抽選確率が、他のハズレ(ハズレBまたはハズレC)よりも高確率に定められている。この実施形態の場合、「ハズレA>ハズレB>ハズレC」を満たす関係であり、たとえば、ハズレAが95%、ハズレBが4%、ハズレCが1%となっている。
【】
<5.演出について>
(5-1.演出モード)
次に、演出モード(演出状態)について説明する。本実施形態では、遊技状態に関連する演出をなす複数種類の演出モードが設けられており、遊技状態の移行(更新)に対応して、各演出モード間を移行制御可能に構成されている。演出モードには、「通常状態」に関連する「通常演出モード」、確変状態に関連する「確変演出モード」、時短状態に関連する「時短演出モード」、当り遊技中に関連する「当り中演出モード」など、各遊技状態に応じた複数種類の演出モードが設けられている。また各演出モードでは、遊技者がどのような遊技状態に対応した演出モード下に滞在しているのかを把握できるように、装飾図柄の変動表示画面のバックグラウンドとしての背景表示(背景演出)が、遊技状態に関連する演出態様にそれぞれ変更される。たとえば「通常演出モード」下では、季節‘春’を連想させる背景演出(たとえば、桜の木の背景画像を表示する背景演出:第1の背景演出)に、「時短演出モード」下では季節‘夏’を連想させる背景演出(たとえば、海の背景画像を表示する背景演出:第2の背景演出)に、また「確変演出モード」下では季節‘秋’を連想させる背景演出(たとえば、紅葉の木の背景画像を表示する背景演出:第3の背景演出)にそれぞれ変更され、これにより滞在中の遊技状態を示唆しうる。なお、背景表示が変更されるだけでなく、BGMや装飾図柄(絵柄)なども、遊技状態に関連する演出態様に変更することができる。なお、少なくとも1つの演出モードには、複数種類の「演出ステージ」が含まれ、これら演出ステージ間を移行可能となっている。この演出ステージは、演出モードと同じく、遊技状態に関連する演出をなす演出モードの一態様である。たとえば、通常状態の場合、桜の木の背景画像を表示する桜ステージ(演出ステージA)」、菜の花の背景画像が表示される「菜の花ステージ(演出ステージB)」、蒲公英の背景画像が表示される「蒲公英ステージ(演出ステージC)」などがあり、各演出ステージ応じた演出が現出される。これら演出ステージA~Cは、通常演出モードに属する演出モードといえる。
【】
演出制御部24(CPU241)は、遊技状態の移行(更新)に応じて、各演出モード間を移行制御可能に構成され、複数種類の演出モード間を移行制御する機能部(演出状態移行制御手段)を有する。演出制御部24は、主制御部20(CPU201)から送られてくる演出制御コマンドのうち、遊技状態に関する情報を含む演出制御コマンド、具体的には、現在の遊技状態を指定したり、遊技状態が移行されることを指定したりする特定の演出制御コマンドに含まれる情報に基づき、遊技状態(内部遊技状態(YJ)および/または変動パターン振分指定番号Tcode)を把握し、主制御部20側の遊技状態と整合性を保つ形で演出モードを管理し、処理状態に応じて、一の演出モードから他の演出モードへの移行を制御可能に構成される。上述の「特定の演出制御コマンド」には、たとえば、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、当り中に送信される特定コマンド(たとえば、大当り開始コマンドや、大当り終了コマンド)などがある。なお、演出制御部24側が独自に遊技状態を判断可能であれば、特定の演出制御コマンドによらず、演出モードの移行制御を行うことができる。
【】
(5-2.予告演出)
次に、予告演出について説明する。演出制御部24は、主制御部20からの演出制御コマンドの内容、具体的には、少なくとも変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターン情報(本実施形態では、変動パターン指定コマンドおよび/または装飾図柄指定コマンドに含まれる情報、後述の入賞時コマンドなど)に基づき、少なくとも大当り抽選結果に関連した様々な「予告演出」を実行可能に構成される。具体的には、少なくとも上記演出モード(後述の演出ステージを含む)と、大当り抽選結果(少なくとも当落抽選結果)とに関連した「予告演出」を実行可能に構成されている。予告演出の主な役割は、当り種別に当選したか否かの期待度(当選期待度)の示唆(予告)や、特定の予告演出の発生の示唆などである。予告演出の多くは、遊技者の当選期待感を煽るための「煽り演出」として働く。予告演出として代表的なものには、「リーチ演出」、「疑似連演出」、「遊技者参加型演出」、「ステップアップ演出」、「ステージチェンジ演出」、「先読み予告演出」などがある。
【】
(5-2-1.リーチ演出)
上記「リーチ演出」とは、リーチ状態を伴う演出態様(リーチ状態を伴う変動表示態様)をいい、具体的には、リーチ状態を経由してゲーム結果を導出表示するような演出態様をいう。「リーチ状態」とは、装飾図柄変動表示ゲームの結果が導出される前段階において、当該装飾図柄変動表示ゲームの途中で導出表示される一部の装飾図柄が、大当り発生(大当り当選)を示す表示態様の一部を構成している状態で、未だ導出表示されていない装飾図柄の変動表示が行われている表示態様であり、演出的な装飾図柄の変動表示態様を利用して大当り発生を示す表示態様が導出され易いこと(大当りの当選可能性があること)を示唆し、遊技者に大当り当選を期待させうるような変動表示態様をいう。たとえば、大当り当選(大当り発生)を示す装飾図柄の組合せ(大当り図柄)が「7(左図柄)」「7(中図柄)」「7(右図柄)」などの図柄揃いである場合、所定の当り有効ライン上において、装飾図柄の一部が図柄揃いの一部である左図柄と右図柄とが「7」を表示し(所謂、テンパイ状態)、中図柄(テンパイ状態を構成していない残りの図柄)が、高速変動、コマ送り、揺動、拡大縮小、変形などしながら変動表示を行っている状態である。したがって、たとえリーチ状態が形成されたからといって、装飾図柄変動表示ゲームの結果が必ずしも「大当り」になるとは限らず、最終的に導出された結果が大当りを示す停止表示態様(大当り図柄)でない場合は、今回のゲーム結果は「ハズレ」となる。なお、上述の例で、テンパイ状態(リーチ図柄)を構成している左図柄と右図柄は、リーチ状態を構成する図柄であり「リーチ構成図柄」とも称する。また、リーチ状態となるタイミングを、リーチタイミングまたはテンパイタイミングとも称する。
【】
上記の「リーチ演出」は、当選期待度に関連付けられた複数種類のリーチ演出が含まれる。たとえば、特定のリーチ演出が出現した場合、通常のリーチ演出(ノーマルリーチ(Nリーチ))が出現した場合に比べて、当選期待度が相対的に高まるものがある。このような特定のリーチ演出を‘スーパーリーチ(SPリーチ)’という。この「SPリーチ」の多くは、大当りへの当選期待感を煽るべく、Nリーチによりも相対的に長い演出時間(変動時間)を持つ。本実施形態では、SPリーチ系のリーチとして、大別すると、「SPリーチ」、「SPリーチ+SPSPリーチ」、「SPSPリーチ」などがある。
(r1)「Nリーチ」は、通常変動をした後、ノーマルリーチ状態を経由するだけで、SPリーチが発生することなくゲーム結果(当りまたはハズレ(大当り抽選結果に関連する情報))を報知して終了する場合の変動態様であり、当選期待度が最も低いリーチ演出となっている。Nリーチには、当選期待度の異なるNリーチ1、Nリーチ2がある。
(r2)「SPリーチ(通常SPリーチ)」は、ノーマルリーチを経由して第1リーチ演出(SPリーチ)が発生し、その後、ゲーム結果を報知して終了する場合の変動態様である。
(r3)「SPリーチ+SPSPリーチ」は、通常変動をした後、ノーマルリーチ状態を経由して第1リーチ演出(SPリーチ)が発生し、一旦ハズレが報知された後、上記第1リーチ演出よりも当選期待度の高い第2リーチ演出(SPSPリーチ)が発生し(他のSPリーチ系に発展)、ゲーム結果を報知して終了する場合の変動態様であり、「発展型SPSPリーチ」とも称する。
(r4)「SPSPリーチ」は、通常変動をした後、ノーマルリーチ状態を経由するが、第1リーチ演出(SPリーチ)は経由せずに、つまり省略されて、直ちに第2リーチ演出(SPSPリーチ)が発生し(直接、SPSPリーチに発展)、ゲーム結果を報知して終了する場合の変動態様であり、「直撃型SPSPリーチ」とも称する。
【】
リーチ演出における当選期待度は、主として、リーチ演出の選択率の高低に応じて変化する。たとえば、通常中のリーチ間では「Nリーチ1<リーチN2<SPリーチ<発展型SPSPリーチ<直撃型SPSPリーチ」の当選期待度の関係となるように、大当り抽選結果に関連してその選択率が定められている。またたとえば、確変中のリーチ間では「確変中リーチA<確変中リーチB<確変中リーチC」の当選期待度の関係、時短中のリーチ間では「時短中リーチA<時短中リーチB」の当選期待度の関係となるように、大当り抽選結果に関連してその選択率が定められている。なお、実際の当選期待度は、他の予告演出(たとえば、疑似連演出)が伴うか否かに応じて変化する。たとえば、発展型SPSPリーチが出現した場合であっても、当選期待度の高い予告演出が絡めば、直撃型SPSPリーチと同等もしくはそれ以上の当選期待度となりうる。なお本明細書では、説明の便宜上、当選期待度が相対的に低い確変中リーチAと時短中リーチAについては「Nリーチ」に属するリーチと同列に扱い、当選期待度が相対的に高い確変中リーチB、確変中リーチC、時短中リーチBについては「SPリーチ」に属するリーチと同列に扱うものとする。
【】
本実施形態では、大当りを示す装飾図柄の組合せが導出表示される過程で上記リーチ演出を経由するようになっている。このため、遊技者にとってリーチ発生の有無が大当りの可能性を知る手がかりとなる。そこで、リーチの発生可能性を予告(示唆)する演出態様、換言すれば、当選期待度をさらに明確に予告しうる演出態様として、複数種類の「期待予告演出」が設けられている。この「期待予告演出」は、当選期待度を予告する煽り演出としての役割を担うものであるが、特定の演出(たとえば、リーチ演出)が発生する可能性がある旨を予告したり、特定の演出の発生が確定する旨を予告したりする役割も担う。したがって、リーチ演出のような特定の演出が発生する演出シナリオでは、期待予告演出がリーチ演出の前段階で発生し、リーチ演出の発生可能性を予告するとともに、当選期待度を示唆する場合がある。つまり、リーチ演出が単独で発生する場合よりも、1または複数の期待予告演出が伴えば、当選期待度がより明確化され当選期待度も高まる。期待予告演出には、リーチ演出前に発生しうる「前予告演出」と、リーチ演出中に発生しうる「後予告演出」がある。
【】
(5-2-2.疑似連演出(疑似連))
本実施形態では、期待予告演出の一つとして、「疑似連演出(以下、「疑似連」と略す)」がある。「疑似連」とは、装飾図柄の疑似的な連続変動表示状態(いわゆる「疑似変動」)を伴う演出態様をいう。この「疑似変動」とは、1回の装飾図柄変動表示ゲーム中において、装飾図柄の一部または全部を一旦仮停止状態とし(通常の装飾図柄ではなく、1または複数の疑似連専用図柄を利用してもよい)、その仮停止状態から装飾図柄の再変動表示動作を実行する、といった表示動作を1または複数回繰り返す変動表示態様をいう。この点、複数回の図柄変動表示ゲームに跨って実行されうる後述の「先読み予告演出」とは異なる。「疑似連」は、基本的には、疑似変動回数が多くなるほど当選期待度が高まるように、その発生率が定められている。たとえば、疑似変動回数1回よりも2回の方が、当選期待度の高い予告演出(たとえば、SPリーチ)の発生期待度が高まることになる。したがって「疑似連」は、リーチ演出を含む演出シナリオの場合には、主に、リーチ状態が形成される前段階(リーチ演出の前段階)に発生され、1または複数回の疑似変動を行った後、本変動であるリーチ演出が実行され、最終的なゲーム結果が導出表示されることになる。本明細書中で、「疑似N」と称する場合、疑似変動M回と本変動とを合わせた回数を意味する。たとえば、「疑似2」と表記する場合は「疑似変動1回+本変動」、「疑似3」と表記する場合は「疑似変動2回+本変動」を意味する(たとえば、図25中の疑似2+SPリーチ、疑似3+SPリーチなど)。また、疑似2~3が付されていない場合は「疑似連無し」の意であり、疑似連は発生しない(たとえば、図25中のSPリーチなど)。
【】
(5-2-3.遊技者参加型演出)
また本実施形態では、期待予告演出の一つとして、「遊技者参加型演出」がある。「遊技者参加型演出」とは、所謂「ボタン予告演出」に属するもので、操作手段(演出ボタン13および/または方向キー75)に対して所定の操作(たとえば、1回押し、長押し、連打など)がなされた場合、その操作内容に基づき、演出の内容が変化しうる予告演出態様である。遊技者参加型演出では、所定のボタン有効期間中になると、操作手段に対して所定の操作を指示する「操作指示演出」が実行され、そのボタン有効期間中に、遊技者が操作手段を操作すると、その操作内容に基づき、現出中の演出が他の演出(操作時演出)に変化し、操作前後の演出態様(演出内容)に応じて、当選期待度、当落結果、または設定示唆情報などが報知可能となっている。演出制御部24は、所定の設定条件に基づき(たとえば、遊技者参加型演出中の所定のタイミング)、操作手段の操作が有効となる操作有効期間(ボタン有効期間)を設定する操作有効期間設定手段と、ボタン有効期間中に所定の操作前演出を制御する操作前演出制御手段と、当該操作有効期間に演出ボタンが操作されたことに基づき、所定の操作後演出を制御する操作後演出制御手段とを備えている。
【】
(5-2-4.ステップアップ演出)
また本実施形態では、期待予告演出の一つとして、「ステップアップ予告演出」がある。「ステップアップ予告演出」とは、1または複数段階の演出ステップよる演出態様であり、具体的には、1段階目の演出(ステップ1)から複数段階目の演出(ステップN(N≦2)まで段階的に行い、より先の段階に発展した場合、当選期待度が高まる(最終段階目まで発展した場合は当選期待度が最も高い)といった予告演出態様である。たとえば、3段階の演出SU1~SU3からなるステップアップ演出であれば、「演出SU1(ステップ1):当選期待度低」、「演出SU1→演出SU2(ステップ2):当選期待度中」、「演出SU1→演出SU2→演出SU3(ステップ3):当選期待度高」という具合に、演出ステップ段階が相対的に高いほど当選期待度が高まる。また、ステップアップ演出には、遊技者参加型演出に属するものもあり、たとえば、操作手段の操作後にステップ1~ステップ3のいずれかが発生しうる。
【】
(5-2-5.ステージチェンジ演出)
また本実施形態では、期待予告演出の一つとして、「ステージチェンジ演出」が発生する場合がある。「ステージチェンジ演出」とは、図柄変動表示ゲーム中(たとえば、図柄変動表示ゲームの開始を契機に、または図柄変動表示ゲーム中の所定のタイミングなど)において、現在の演出ステージを他の演出ステージに移行させることにより、当選期待度を示唆する予告演出態様である。「ステージチェンジ演出」では、現在の演出ステージがいずれの演出ステージに移行するかに応じて当選期待度を示唆する演出態様や、演出ステージ移行時に発生するカットイン演出の種別(たとえば、青色背景後に演出ステージ移行は当選期待度低、赤色背景後に演出ステージ移行は当選期待度高など)により当選期待度を示唆するといった予告演出態様である。ただし、このステージチェンジ演出は、予告演出として演出ステージが変化するという演出態様であり、当該ステージチェンジ演出が発生しても遊技状態(YJ、Tcode)の移行(変更)が生じて背景表示などの演出態様が変化している訳ではない。また、ステージチェンジ演出には、予告演出としてではなく、演出が単調化しないために、一の演出ステージから他の演出ステージに移行させる場合もある(たとえば、後述の図35の演出ステージ参照)。
【】
(5-2-6.先読み予告演出:図5A、図5B)
「先読み予告演出」(以下「先読み予告」と略す)とは、未だ図柄変動表示ゲームの実行(特別図柄の変動表示動作)には供されていない作動保留球(未消化の作動保留球)について、保留表示態様や、時系列的に先に実行される図柄変動表示ゲーム中の演出を利用して、当該作動保留球に関する当選期待度を事前に報知しうる演出態様である。
【】
図5Aを用いて、上記先読み予告を含め、本実施形態に係る液晶表示装置の画面表示の概要について説明する。図5Aは、本実施形態に係る液晶表示装置36の画面表示の説明に供する説明図である。
【】
液晶表示装置36の画面内の一部に(図示では、装飾図柄の表示エリアの下方)、特図1作動保留球の個数を表示する保留表示領域76と、特図2作動保留球の個数を表示する保留表示領域77とが設けられており、作動保留球の有無に関して、その旨を点灯状態(作動保留球あり:図示の「○(白丸印)」)あるいは消灯状態(作動保留球なし:図示の破線の丸印)にて、現在の作動保留球数に関する情報が報知される。
【】
この作動保留球の有無に関する表示(以下「保留表示」と称する)は、その発生順(入賞順)に順次表示され、各保留表示領域76、77において、一番左側の作動保留球が、当該保留表示内の全作動保留球のうち時間軸上で一番先に生じた(つまり最も古い)作動保留球として表示される。本実施形態では、図示のように、液晶表示装置36の画面内の一部に、最大保留記憶数と同数(4個)だけ設けた保留アイコン(アイコン画像)からなる保留表示部a1~d1(特別図柄1側に対応)、a2~d2(特別図柄2側に対応)が設けられている。これらの保留表示部a1~d1、a2~d2は、通常は、先読み判定する際に存在する作動保留球数と同数、たとえば3個だけ、その表示態様が作動状態(点灯状態)に切り替える。したがって、この保留表示部が作動保留球数を表示する保留表示手段として働く。しかし、後述の先読み予告を実行する場合は、保留表示部a1~d1、a2~d2のうち該当する一の保留表示部の保留表示態様を所定の先読み予告表示態様(特別保留表示態様)に変更し、これにより先読み予告を発生させる手段として働く。
【】
また、保留表示領域76、77の左側には、現に特別図柄変動表示ゲームに供されている作動保留球を示すための変動中表示領域78が設けられている。この実施形態の場合、変動中表示領域78は、受座Jのアイコン上に、現在ゲームに供されているゲーム実行中保留Kのアイコンが載る形の画像が現れるように構成されている。すなわち、特別図柄1または特別図柄2の変動表示が開始される際に、保留表示領域76、77に表示されていた最も古い保留a1またはa2のアイコン(アイコン画像)が、ゲーム実行中保留Kのアイコンとして、変動中表示領域78における受座Jのアイコン上に移動し、その状態が所定の表示時間にわたり維持される。
【】
また、図5Aに示す液晶画面内の右下隅には、装飾図柄や予告演出などのメイン演出とは別のサブ的な演出(サブ演出)の表示領域として、特図1、2の作動保留球、普図作動保留球数、特図1、2の変動表示動作に関する情報、普図の変動表示動作に関する情報を表示可能なサブ表示領域79を設けてある。このサブ表示領域79の情報は、予告演出を表示する上で、装飾図柄の表示および/または保留表示部が非表示となった場合でも表示され続ける。したがって、現在、図柄変動表示ゲーム中であるか否か、作動保留球が幾つあるかについては、サブ表示領域79の情報により識別可能となっている。
【】
なお、遊技状態(遊技モードまたは内部遊技状態)に応じて、保留表示領域76の表示領域を保留表示領域77よりも強調的に表示し(たとえば、優先的に表示または大きく表示するなど)、逆に保留表示領域77の表示領域を保留表示領域76よりも強調的に表示しすることができる。たとえば、第1の遊技状態中(通常状態(通常モード)中)は、保留表示領域76を強調表示する、第2の遊技状態中(たとえば、時短状態(時短モード)または確変状態(確変モード)中)は保留表示領域76を強調表示することができる。また、第1の遊技状態中は保留表示領域76と77の双方を表示し、第2の遊技状態中は保留表示領域77を優先的に表示(たとえば、保留表示領域77だけを表示)することができる。
【】
(先読み予告について)
次に、先読み予告について説明する。この先読み予告に関する現出制御については、まず主制御部20において、作動保留球が発生した場合(始動条件が成立した場合)、当該作動保留球が図柄変動表示ゲーム(特別図柄の変動表示動作)の実行に供される前に、当該作動保留球に係る大当り抽選結果(当落抽選結果、図柄抽選結果)を事前に判定する「先読み当り判定(先読み当落判定、先読み図柄判定)」が行われる(後述の図9のステップS318~S319(乱数判定処理~特別停止図柄データ作成処理)、図10のステップS410~S411(特別電動役物作動判定用乱数判定処理~特別停止図柄作成処理)参照)。
【】
さらに上記「先読み当り判定」結果を利用して、将来、その作動保留球が図柄変動表示ゲームの実行に供された際の特別図柄の変動パターン(変動開始時の変動パターン)を事前に判定する「先読み変動パターン判定」が行われる(図9のステップS320(始動口入賞時乱数判定処理)参照)。この事前に判定される特別図柄の変動パターンを「先読み変動パターン」と称する。この先読み変動パターン判定では、たとえば、どのようなリーチ状態を経由するリーチ変動パターンとなるのか、それともリーチ状態を経由しない通常変動パターンとなるのかなどについて事前に判定される。
【】
なお上記先読み変動パターンは、少なくとも当落抽選結果(本実施形態では、当落抽選および図柄抽選の事前判定結果)を利用して判定されるため、先読み変動パターン情報には、当り当選時の「当り変動パターン」であるか、ハズレ当選時の「ハズレ変動パターン」であるかの情報(当落抽選結果に関する情報)だけでなく、リーチの有無(リーチ有りの場合はその種別)や疑似連の有無(疑似連有りの場合はその回数)に関する情報など、特定の予告演出が実行情報も含まれうる。このように、先読み当り判定を経て先読み変動パターンを判定する一連の処理を「先読み判定」と称する。
【】
この先読み変動パターンの情報が主制御部20から演出制御部24に送信されると、演出制御部24において先読み予告に関する演出制御処理が行われる。詳しくは、先読み判定が実行されると、先読み判定時の作動保留球数(今回発生した作動保留球を含む現存の作動保留球数)を特定可能な「保留加算コマンド」と、上記先読み変動パターン情報(少なくとも変動開始時の当落抽選結果を先読み判定した情報)を特定可能な「入賞時コマンド」とが主制御部20から演出制御部24に送信され、演出制御部24がこれらコマンドを受信すると、そのコマンドに含まれる情報に基づき、保留表示と先読み予告とに関する演出制御処理が行われる。具体的には、演出制御部24が保留加算コマンドと入賞時コマンドとを受信すると、先読み変動パターン情報に基づき、先読み予告を実行(現出)するか否かに関する「先読み予告抽選」を行い、先読み予告を実行する場合には先読み予告に係る演出シナリオ決定して、その演出シナリオに従い、先読み予告を現出させる(後述の図5A、図5B参照)。上記先読み予告抽選の実行確率は、「ハズレ」よりも「大当り」の方が、また、当選期待度が相対的に高い先読み変動パターン種別の場合の方が高確率となっている。よって、先読み予告が発生するか否かにより当選期待度が示される。なお、先読み予告は、作動保留球の発生したタイミング、または時系列的に先に行われる図柄変動表示ゲームの開始と同時に、あるいはそのゲーム中の所定のタイミングで、今回の作動保留球を対象とした先読み予告が現出されうる。なお、保留加算コマンドは、特図種別情報(特図1、2の別)を特定可能とする上位バイト側のデータと、先読み判定時の作動保留球数情報と特定可能とする下位バイト側データとの2バイトで構成される。また、入賞時コマンドは、当落結果を指定する上位バイト側のデータと、先読み判定情報として先読み変動パターンの内容を特定可能とする下位バイト側データの2バイトで構成される(図26、図27参照)。
【】
(入賞時系先読み予告:保留変化予告)
この実施形態では、先読み予告を実行する場合(先読み予告抽選に当選した場合)、保留表示部a1~d1、a2~d2の保留アイコンのうちで、その先読み予告対象となった保留アイコンが、たとえば、通常の保留表示(通常保留表示態様)の白色から、予告表示の白点滅、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の特殊な保留色や色彩を付した保留表示(特別保留表示態様)に変化する保留変化予告が実行されうる。この保留変化予告は、入賞時(保留表示)を契機として現出しされうることから「入賞時系の先読み予告」とも称する。
【】
この保留変化予告として、図5Aでは、ハッチングされた保留表示部b1の作動保留球が、特別保留表示に変化した例を示している。ここで、保留アイコンの白点滅、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の表示は、この色の順に、当選期待度が高いことを意味し、特に虹色の保留アイコンの表示は、大当り確定(当確)表示となるプレミアム的な保留アイコン(当確保留予告)となっている。白点滅のアイコン表示は、後述の「ステップアップ保留変化予告」の発生可能性を示唆する保留アイコンであり、最終的な保留色が何色になるかを期待させるものとなっている(保留色が変化せずに白点滅のままの場合もある)。白点滅の場合は保留表示がそのままであれば当選期待度が特別保留表示の中で最も低いが、他の保留色に変化すれば、その保留色による当選期待度まで高まる。
【】
本実施形態では、予告演出に関し、大当り抽選結果がハズレの場合には相対的に低い確率で選択され(低出現率)、大当りの場合には相対的に高い確率で選択(高出現率)される、といった高い当選期待度を持つ予告演出として、当選期待度が所定の期待値以上(本実施形態では、当選期待度20%以上を持つ予告演出)のものを「高期待度(当選期待度高」の予告演出とし、それ以外を低期待度の予告演出として扱う。先述の保留変化予告の場合、白点滅、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の当選期待度がそれぞれ、1%、5%、9%、20%、30%、100%であるとすれば、「緑色、赤色、虹色」が高期待度予告演出に属し、それ以外は(白点滅、青色、黄色)、低期待度予告演出に属する。先読み予告が発生した場合、その作動保留球を対象とした図柄変動表示ゲーム中に、当選期待度が相対的に高い高期待度予告(高回数疑似連やSPリーチなど)が発生すれば、先読み予告演出の内容と相まって、当りへの当選期待感はより一層高まることになる。
【】
現存する作動保留球は、図柄変動表示ゲームの実行を契機に順次消化される。このとき、作動保留球が1つ消化したことを表現するべく、現存する作動保留球に対応した保留表示部の表示位置を繰り上げ移行し(順次左側にシフト)、その表示個数が減じられるといった表示制御(シフト表示)が行われるが、上記した特別保留表示は、この間も保留表示の表示位置を変えながら連続的に表示され続ける。この点、先読み予告は、複数回の図柄変動表示ゲーム(複数回の図柄変動表示動作)に跨って専用の予告演出が現出されうるといった点で、疑似連などのような1回の図柄変動動作中に行われる予告演出とは異なる。
【】
保留変化予告に係る特別保留表示は、(A)入賞を契機に現出させるケース、換言すれば、保留表示のタイミングで現出させるケース、(B)入賞時は通常保留表示(白色)であるが、通常保留表示から特別保留表示(青色など)に変化させるケース、(C)現在の特別保留表示よりも当選期待度が相対的に高い特別保留表示に変化(たとえば、青色から黄色以上の保留色にステップアップ的に変化)させるケースなどもある。この(B)または(C)のケースでは、シフト表示中の所定のタイミング、先に実行されている図柄変動表示ゲーム中の所定のタイミング、特定の予告演出の現出中の所定のタイミング、保留変化予告用の遊技者参加型演出中(たとえば、ボタン操作有効期間中)などにおいて、一の保留表示態様から他の保留表示態様に変化させることができる。なお、上記(B)または(C)のような当選期待度がより高い保留表示に変化する保留変化予告を「ステップアップ保留変化予告」と称する。
【】
また、ゲーム実行中保留Kが受座J上に載る際には、基本的には、保留表示領域76、77における保留表示態様と同じ表示態様が維持されて、今回の図柄変動表示ゲームに係る作動保留球を対象とした先読み予告(特別保留表示)が当該ゲーム中においても遊技者に報知されうるが、当該図柄変動表示ゲーム中の所定のタイミングに、そのゲーム実行中保留Kの保留表示態様が他の保留表示態様に変化する場合もある。このようなゲーム実行中保留Kの表示態様の変化も上記ステップアップ保留変化予告に属するものとして扱う。
【】
なお、原則として、現在の保留色から当選期待度が相対的に低い保留色に変化する「特別保留表示の成り下がり」は無いが、例外的に成り下がりが発生した場合は、その作動保留球が当確である旨が示唆され、当確保留予告と同じプレミアム的な保留変化予告となる。成り下りのケースとしては、たとえば、保留色が「青色→白色」や「赤色→青色」など、現在の保留表示よりも当選期待度が低い保留表示に変化する場合である。また、保留表示態様は、静止画による保留アイコン表示(静的表示態様)に限らず、動画(アニメーション)による保留アイコン表示(動的表示態様:たとえば、保留アイコンを回転、振動、、搖動、点滅(高速点滅や低速点滅)をさせて表示する)にしてもよい。
【】
(図柄変動中系先読み予告:変動中先読み予告)
また本実施形態では、上述の「入賞時系」の先読み予告演出とは異なり、図柄変動表示ゲームが開始したことを契機としてなされる「変動中先読み予告」を現出可能となっている。この変動中先読み予告は、上述の保留変化予告とは異なり、図柄変動表示中の所定タイミングで現出されうることから「図柄変動中系(変動開始時変化系)」の先読み予告とも称する。
【】
この「変動中先読み予告」とは、たとえば、液晶表示装置36の画面に先読み専用の予告画像を表示させ、これを1または複数回の図柄変動表示ゲームにて実行(単発的にまたは連続表示させる)といった先読み予告である。すなわち、変動中先読み予告は、或る図柄変動表示ゲーム中に始動口に遊技球が入賞して始動条件が成立した場合、その始動条件成立に係る図柄変動表示ゲームを実行する権利を一旦保留記憶するとともに、先読み予告演出を実行するか否かに関し先読み予告抽選を行い、この先読み予告抽選を実行する場合には、その時点で現存する作動保留球(保留記憶)が複数個存在する場合には、それら全てまたは一部の保留記憶について、それらの図柄変動表示ゲームを何らかの関連性を有した表現にすることができる。たとえば、記憶順にみて最も古い作動保留球から先読み予告対象の作動保留球までの現存する作動保留球に係る全てまたは一部の図柄変動表示ゲーム中において、液晶表示装置36の画面に先読み専用予告画像(たとえば、図5Bの稲妻を模した予告画像)を表示させる。この場合、各図柄変動表示ゲームにおいて、その全部または一部が異なる先読み予告を現出させてもよい。たとえば、3回の図柄変動表示ゲームにわたり現出させる場合、1回目の図柄変動表示ゲームは雷雲画像、2回目の図柄変動表示ゲームは雨画像(雷雲から雨が降る様を表現した画像表示)または雷雲画像、3回目の図柄変動表示ゲームは稲妻画像とすることができる。また、予告画像に応じて当選期待度が異なるものとしてもよい。上述の例でいえば、雷雲画像は低期待度、雨画像は中期待度、稲妻画像は高期待度とすることができる。この場合、雷雲画像だけで終了した場合は当選期待感が低いが、稲妻画像が表示されれば、当選期待感が飛躍的に高まるといった演出効果を奏することができる。また、図柄変動表示ゲームの実行ごとに「雷雲画像→雨画像→稲妻画像」と期待度が段階的に発展(期待度が増す)するステップアップ系の先読み予告としてもよい。
【】
本実施形態では、変動中先読み予告と保留変化予告とはそれぞれ独立して現出可能となっている。具体的には、保留変化予告の実行抽選と、変動中先読み予告の実行抽選とはそれぞれ独立した抽選となっている。したがって、保留変化予告が単独で発生ケースと、変動中先読み予告が単独で発生するケースと、保留変化予告と変動中先読み予告とが同時的(重複的)に発生するケースとがある。なお、変動中先読み予告を実行する際に用いる演出手段およびその演出内容については、適宜定めることができる。
【】
(先読み予告演出態様例:図5B)
次に図5Bを参照して、本実施形態の遊技機1が織り成す先読み予告演出の一例ついて説明する。
【】
図中(1)は、図柄変動表示ゲーム中(図示の「↓」は装飾図柄が変動表示中であることを示している)に上始動口34に入賞して特別図柄1側の作動保留球数が3個になったとし、その3個目のうち、第2番目に変動開始動作が実行される作動保留球が先読み予告演出の対象であり、ここでは、保留変化予告と変動中先読み予告とが重複発生するケースを示している。またここでは、先に保留されていた第1番目と後に保留された第3番目の作動保留球については、先読み予告非実行(先読み抽選非当選)の作動保留球であったとする。
【】
演出制御部24は、同図(1)示すように、先読み予告の対象となった第2番目の作動保留球の保留表示を特別保留表示に変化させる。このとき、先読み予告の対象ではない第1番目および第3番目の作動保留球に対応する保留表示は、通常保留表示(白色)のまま維持される。図示では、先読み予告の対象となった第2番目の作動保留球の保留表示を、通常保留表示(白丸(○)印)から特別保留表示(ハッチング付き丸印)に表示態様が変化した場合を示している。これにより、遊技者に対して先読み予告演出が開始された旨が報知される。なお同図(1)は、現在実行中であった図柄変動表示ゲームが終了して、装飾図柄がハズレ対応の「246」で停止表示されたものを示している。
【】
遊技進行は同図(2)に移り、主制御部20は、上記第1番目(最も古い作動保留球)であった特別図柄1側の作動保留球に基づく特別図柄変動表示ゲームを開始してその作動保留球を消化(1つ消化)し、演出制御部24は、その特別図柄変動表示ゲームの開始とともに、各作動保留球に対応する保留表示態様をそれぞれ左へシフトさせ、作動保留球が1つ消化された状態を示す保留表示態様とし、当該第1番目であった作動保留球に基づく装飾図柄変動表示ゲームを開始させる。このとき、変動中先読み予告として、液晶表示装置36の画面内に専用の背景画像(稲妻画像表示による稲妻演出)を表示させる。これにより、液晶表示装置36の画面は、同図(2)に示すような表示態様となる。
【】
そして遊技進行は同図(3)に移り、現在実行中であった図柄変動表示ゲームが終了して装飾図柄がハズレ対応の「351」で停止表示されたとする。
【】
続いて遊技進行は同図(4)に移り、主制御部20は、上記第2番目であった作動保留球、つまり先読み予告演出の対象となった作動保留球に基づく特別図柄変動表示ゲームを開始してその作動保留球を消化し、演出制御部24は、その特別図柄変動表示ゲームの開始とともに、各作動保留球に対応する保留表示態様をそれぞれ左へシフトさせ、当該第2番目であった作動保留球に基づく装飾図柄変動表示ゲームを開始させる。このとき、保留変化予告の特別保留表示は上記シフト時に画面から消え、今回の図柄変動表示ゲームの開始を契機(その作動保留球の消化とともに)に終了され、その後は、ゲーム実行保留Kとして表示される。また変動中先読み予告(ここでは稲妻演出)も今回の図柄変動表示ゲーム中の発生を最後に終了される。この同図(4)は、図柄変動表示ゲーム開始直後の液晶表示装置36の画面表示を例示したものである。なお同図(4)において、変動中先読み予告の稲妻演出(変動中先読み予告)が、今回の図柄変動表示ゲーム(先読み予告対象の作動保留球(第2番目)に係る図柄変動表示ゲーム)の中の発生を最後に終了されると説明したが、これに限らず、前回の図柄変動表示ゲーム中の発生を最後に終了してもよい。この場合、変動中先読み予告は、保留変化予告の「特別保留表示」が図柄変動表示ゲームの実行に供されるとともに終了されることになる。
【】
<6.演出手段>
遊技機1における各種の演出は、遊技機に配設された演出手段により現出される。斯様な演出手段は、視覚、聴覚、触覚など、人間の知覚に訴えることにより演出効果を発揮し得る刺激伝達手段であればよく、装飾ランプ45やLED装置などの光発生手段(光演出手段)、スピーカ46などの音響発生装置(音演出手段)、液晶表示装置36などの演出表示装置(表示手段)、操作者の体に接触圧を伝える加圧装置、遊技者に振動を与える振動装置(たとえば、発射操作ハンドル15が震えるなど)、遊技者の体に風圧を与える風圧装置、ないし、その動作により視覚的演出効果を発揮する可動体役物は、その代表例である。ここで演出表示装置は、画像表示装置(画像表示手段)と同じく視覚に訴える表示装置であるが、画像によらないもの(たとえば、7セグメント表示器)も含む点で画像表示装置と異なる。画像表示装置と称する場合は主として画像表示により演出(画像表示演出)を現出するタイプを指し、7セグメント表示器のように画像以外により演出を現出するものは、上記演出表示装置の概念の中に含まれる。
【】
<主制御部側の処理:図6~図15>
次に図6~図15を参照して、本実施形態の主制御部20側における遊技動作処理について説明する。主制御部20側の処理は、無限ループ状のメイン処理(主制御側メイン処理:図6)と、CTCからの定時割込みで起動されるタイマ割込処理(主制御側タイマ割込処理:図7)とを中心的に構成される。
【】
<6.主制御側メイン処理:図6>
図6を参照して、主制御部20側のメイン処理(主制御側メイン処理)について説明する。
【】
図6は、主制御側メイン処理の詳細を示すフローチャートである。主制御側メイン処理の開始契機には、停電状態や電源異常などからの復旧時におけるシステムリセットが生起した場合や、制御プログラムが暴走したことにより、ウォッチドッグタイマ(WDT)機能が発揮されてCPUが強制的にリセット(WDTリセット)された場合などがある。いずれの場合でも、主制御側メイン処理が開始されると、主制御部20(CPU201)は、まず、電源投入時処理の一環として、遊技動作開始に必要な初期設定処理を実行する(ステップS011)。
【】
ステップS011の初期設定処理を終えると、次いで、設定値を変更可能な設定変更モード移行状態であるか否かを判定する(ステップS014)。本実施形態の場合、遊技機1への電源オフおよび扉開放(扉開放センサ61がON(開放検出))の状態において、設定キースイッチ94(設定変更モード側に操作)およびRAMクリアスイッチ98をON操作したまま(設定キースイッチ信号と、RAMクリア信号とが共にON)、遊技機1への電源を投入すると、現在の設定値が設定表示器97に表示され、設定変更操作中であるとして、設定値の変更操作が可能な設定変更許容状態(設定変更モード移行状態)に制御されるようになっている。
【】
設定変更モード移行状態である場合(ステップS014:YES)、設定値(1~6段階)の変更操作を管理する設定変更処理を実行する(ステップS023)。この設定変更処理では、まず、RAM203の設定値格納領域をクリアし、設定変更操作に係る設定変更スイッチ95のON/OFF操作を監視する。設定値の変更は、ホール関係者などが、設定変更スイッチ95を操作することにより、設定1~6のいずれかの設定値に変更可能となっており、設定変更完了スイッチ96をOFF操作することにより設定値が確定される。CPU201は、設定値が確定されたことを確認すると、その設定値データをRAM203の設定値格納領域に格納し、設定変更処理を抜ける。そして、処理状態を後述の領域内RAMクリア処理(ステップS031)に移行させる。
【】
なお、設定変更スイッチ95を設けずに、RAMクリアスイッチ98を設定変更スイッチ95として機能させる構成としてもよい。RAMクリアスイッチ98を押下するごとに、設定1~6のいずれかの設定値を選択可能に構成することができる。また、設定変更完了スイッチ96を設けずに、設定キースイッチ94を設定変更完了スイッチ96として機能させる構成としてもよい。この場合、設定キースイッチ94をOFFにすることにより、設定変更操作を終了させることができる。
【】
一方、設定変更モード移行状態でない場合(ステップS014:NO)、RAMの内容をチェックして、その異常の有無を判定する(ステップS015)。ここでは、上記設定値格納領域に格納されている設定値が正常値であるか否か(設定1~6のいずれかを示す値が格納されているか否か:設定異常エラーの有無のチェック)、バックアップ時のチェックサム値が正常値であるか否かをチェックする。RAMの内容に異常がある場合(ステップS015:YES)、後述の電源再投入待ち処理(ステップS020)を実行する。
【】
RAMの内容に異常がない、つまり正常である場合(ステップS015:NO)、次いで、バックアップフラグBFがON状態(5AH)であるか否かを判定する(ステップS016)。このバックアップフラグBFは、後述する電源異常チェック処理(図7のステップS081)の処理にて、正常にバックアップ処理が実行された場合に「5AH(正常値)」が領域内RAMのBFフラグ格納領域に設定される。したがって、正常時であれば、バックアップフラグBFが5AHのはずである。しかし何らかの不具合が生じてバックアップフラグBFが正常値(≠5AH)でない場合もありうる。そこで、バックアップフラグBFがON状態でない場合(ステップS016:NO)、電源再投入待ち処理を実行する(ステップS020)。
【】
この電源再投入待ち処理では、RAMエラー時の処理として、遊技処理の進行を強制的に停止する制御処理が実行されるようになっている。この電源投入待ち処理は、上記ステップS015のRAM異常時にも実行される処理となっている(ステップS015:YES)。この電源再投入待ち処理が実行されてRAMエラー状態となった場合は、遊技機1の電源を再投入し、その再投入時に上記設定変更モード移行状態に設定されるように操作して上記ステップS023の設定変更処理が実行されない限り、現在発生中のRAMエラー状態が解消できないようになっている。本実施形態では、上記設定変更処理(ステップS023)が実行された後に、後述の領域内RAMクリア処理(ステップS031)が実行されることにより、RAM203の全領域(ただし、性能表示に関するRAM領域(領域外RAM領域)は除く)がクリアされ、RAMエラーが解消される。
【】
バックアップフラグBFがON状態である場合(ステップS016:YES)、RAMクリアモード移行状態であるか否かを判定する(ステップS025)。このRAMクリアモード移行状態には、RAMクリア操作をした場合、具体的には、遊技機1への電源オフの状態において、設定キースイッチ94をOFF操作し(設定変更モード側に操作しない)、RAMクリアスイッチ98をON操作した状態で(設定キースイッチ信号OFF、RAMクリア信号ON)、遊技機1への電源をONした場合に移行される。
【】
RAMクリアモード移行状態である場合(ステップS025:YES)、領域内RAMクリア処理を実行する(ステップS031)。領域内RAMクリア処理では、RAM203の記憶領域のうち、少なくとも、性能表示に係るRAM領域と、設定値格納領域とを除く記憶領域がクリアされる。したがって、電源遮断時にセットされたバックアップフラグBFの値やチェックサム値などは、本処理において、共にゼロクリアされる。またここでは、RAMクリア時に必要な各種のコマンド(たとえば、RAMクリアされた旨を示す「RAMクリアコマンド」、「客待ち中コマンド」など)を演出制御部24に送信する。演出制御部24がRAMクリアコマンドを受けると、RAMクリアを報知する初期化報知演出を実行し、初期状態の演出モードとして、演出モードを「通常演出モード」に設定する。
【】
ステップS031の領域内RAMクリア処理を終えると、次いで、RAMクリア時の初期設定処理(電源投入時初期データ設定処理)を実行する(ステップS032)。電源投入時初期データ設定処理では、たとえば、RAMクリア信号(セキュリティ信号の一つ)の送信用タイマに30000msをセットし、特別図柄表示装置38a、38bに表示する特別図柄(特図1停止図柄、特図2停止図柄)データとして、ハズレ図柄データを設定する。そして、後述のCTCの設定処理(ステップS036)を実行する。
【】
ステップS025の説明に戻り、RAMクリアモード移行状態でない場合(ステップS025:NO)、次いで、現在の設定値を確認可能な設定確認モード移行状態(設定確認許容状態)であるか否かを判定する(ステップS026)。本実施形態の場合、遊技機1への電源オフの状態において、設定キースイッチ94をON操作し、RAMクリアスイッチ98をOFF操作した状態で(設定キースイッチ信号ON、RAMクリア信号OFF)、電源ONをした場合に設定確認操作がなされたとして、設定確認モード移行状態に移行される(ステップS014~S026参照)。なお、上記「設定確認操作」とは、専ら、ホール関係者が現在の設定値を確認する場合に行う操作である。
【】
設定確認モード移行状態である場合(ステップS026:YES)、現在の設定値を確認可能な設定確認状態に制御するための設定確認処理(ステップS027)が実行され、設定確認処理を終えると、続いて、電断時にバックアップされたバックアップデータから遊技処理を復帰させるバックアップ復帰処理(ステップS028)を実行する。ステップS027の設定確認処理では、設定表示器97に、現在の設定値を表示(設定確認表示)させるための表示処理を行う。設定値の表示は、設定キースイッチがOFF操作されることで終了されるようになっている。そして、設定キースイッチ94がOFF操作された後は、上記バックアップ復帰処理を行い、後述のCTCの設定処理(ステップS036)を実行する。
【】
一方、設定確認モード移行状態でない場合(ステップS026:NO)、つまり、単に遊技機1に電源を投入した場合は、上記バックアップ復帰処理(ステップS028)を行い、バックアップデータに基づき、バックアップ時の遊技処理を復帰させる。
【】
上記した設定変更処理(ステップS023)、領域内RAMクリア処理(ステップS031)、設定確認処理(ステップS027)、およびバックアップ復帰処理(ステップS028)のいずれかの処理を実行した後は、CTCの設定処理を実行する(ステップS036)。ここでは、4ms毎に定期的にタイマ割込みを発生させるためのCTCの設定処理を実行する。これにより、以後、割込コントローラへの割込要求信号が定期的に出力され、図7に示す主制御側タイマ割込処理(4ms割込み処理)が実行される。
【】
そして、遊技開始可能状態が整ったとして、発射装置32の発射動作を許可する発射制御信号(発射許可信号ES)をOFF状態(発射禁止状態)からON状態(発射許可状態)に設定し、遊技開始コマンドを演出制御部24に送信する。これにより、発射装置32からの遊技球の発射動作が許容される。また、演出制御部24が上記遊技開始コマンドを受けると、可動体役物に関する初期動作(イニシャライズ動作)を実行する。ただしイニシャライズ動作中は、液晶表示装置36の画像表示態様、装飾ランプ45の発光態様、スピーカ46からの音出力については変化しない。ここでのイニシャライズ動作は、専ら、可動体役物に関する電源投入時の動作チェックである。
【】
なお、上記ステップS028のバックアップ復帰処理の実行後、ステップS036のCTCの設定処理を実行する前段階において、性能表示器99が正常に動作しているか否かの確認動作を実行するために必要な「動作確認設定処理」を実行可能に構成してもよい。この性能表示器99の確認動作では、たとえば、4個の7セグ表示器99a~99dの表示態様を、所定時間(たとえば、5秒間)、全点灯と全消灯とを周期的に繰り返す「全点滅表示(動作確認表示)」態様に制御する(動作確認表示処理)。これにより、セグメント欠け等の不具合をチェックすることが可能になる。この場合、動作確認に関する表示処理は、後述の主制御側タイマ割込処理中の性能表示モニタ処理(ステップS102:領域外プログラム)で行う。性能表示器99によるベース値の表示は、ステップS036のCTCの設定処理後、主制御側タイマ割込処理中の性能表示モニタ処理(ステップS102)にて実行されるため、設定変更処理(ステップS023)や設定確認処理(ステップS027)中は、性能表示器99によるベース値の表示はこの段階では実行されない。この点を利用して、性能表示器99の4つのセグ99a~99dのうち、少なくとも1つのセグを設定表示器97として利用可能に構成し、性能表示器99を一時的に設定表示器97として機能させる構成としてもよい。この場合、設定表示器97を性能表示器99で代用できるため、制御負担の軽減やコスト削減に寄与することができる。
【】
上記一連の電源投入時処理を終えると、通常の遊技進行に係るステップS040~S045の無限ループ処理を実行する。これにより、遊技の進行が可能な遊技開始可能状態下に制御される。ループ処理に入ると、まずCPUを割込み禁止状態に設定した状態で(ステップS040)、各種乱数更新処理を実行する(ステップS041)。この各種乱数更新処理では、特別図柄変動表示ゲームや普通図柄変動表示ゲームに使用される各種のソフトウェア乱数(インクリメント処理によって所定数値範囲を循環している乱数)を更新する。たとえば、図柄抽選に利用される特別図柄判定用乱数や、補助当り抽選に係る乱数(補助当りの当落抽選に利用される補助当り判定用乱数、補助当りの図柄抽選に利用される普通図柄判定用乱数)の初期値(スタート値)変更のために使用する乱数(特別図柄判定用初期値乱数、補助当り判定用初期値乱数など)や、変動パターンの選択に利用される変動パターン用乱数などを更新する。
【】
上記各種乱数更新処理(ステップS041)を終えると、次いで、領域外プログラムの性能表示モニタ集計除算処理を実行する(ステップS043)。この性能表示モニタ集計除算処理では、性能表示器99に表示するベース値の算出に必要な処理を実行する。
【】
上記ステップS043の性能表示モニタ集計除算処理を終えると、割込み許可状態に設定して(ステップS045)、ステップS040の処理に戻り、以後、ステップS040~S045の処理を繰り返し実行する(メインループ処理)。CPU201は、間欠的に実行されるタイマ割込処理を行っている間を除いて、各種乱数更新処理と性能表示モニタ集計除算処理とを繰り返し実行するようになっている。
【】
<7.主制御側タイマ割込処理:図7>
次に図7を参照して、主制御側のタイマ割込処理について説明する。図7は、主制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。この主制御側タイマ割込処理は、CTCからの一定時間(4ms程度)ごとの割込みで起動され、主制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【】
図7において、CPU201は、タイマ割込みが生じると、レジスタの内容を保存することなく、直ちに電源異常チェック処理を実行する(ステップS081)。この電源異常チェック処理では、不図示の電源基板から供給されている電源レベルを監視し、電断などの電源異常が生じた場合には、バックアップフラグBFの設定(BF←5AH)、チェックサム値を算出するチェックサム演算(ここでは、領域内RAMを対象とする8ビット加算演算処理)、その演算結果の記憶などを含むバックアップ処理を行う。電源異常チェック処理は、電源遮断後もRAMの所定領域のデータを保持するバックアップ手段として働く。
【】
次いで、タイマ管理処理を実行する(ステップS082)。遊技機1の遊技動作制御に用いる各種タイマ(時間)のタイマ値はここで更新される。
【】
次いで、入力管理処理を実行する(ステップS083)。入力管理処理では、遊技機1に設けられた各種のセンサやスイッチ類の検出情報に基づき、各種カウンタ(たとえば、各入賞口別に設けられた入賞球カウント用の入賞カウンタ)を更新する。またここでは、払出制御基板29からの状態信号の入力情報に基づき、入力データの作成を行う。状態信号が異常を示すものある場合は、後述のエラー管理処理(ステップS089)にて所定のエラー処理を行う。
【】
次いで、設定異常チェック処理を実行する(ステップS084)。設定異常チェック処理では、設定値データが正常値(設定1~6を示す値)であるかを判定し、正常範囲内の値でない場合には、設定値データに異常が発生したとして、設定エラーフラグをON状態(5AH)に設定する。そして、設定値異常コマンドを演出制御部24に送信して、設定異常チェック処理を抜ける。なお、演出制御部24が設定値異常コマンドを受けると、演出手段を利用して、設定エラー報知(RAMエラー報知)を実行する。なお、再度、この設定異常チェック処理が実行される際に、設定エラーフラグがON状態であれば、何もせずに、そのまま本処理を抜ける。
【】
次いで、タイマ割込内乱数管理処理を実行する(ステップS085)。タイマ割込内乱数管理処理では、各変動表示ゲームに係る乱数を定期的に更新する。具体的には、乱数カウンタのカウント値をランダムなものとするために、特別図柄判定用乱数や補助当り判定用乱数などに対し、乱数の更新(割込み毎に+1加算)と、乱数カウンタが一周するごとに、乱数カウンタのスタート値の変更処理を行う。なお、内部抽選用乱数(大当り判定用乱数)は、上記乱数生成回路で生成されるので、ここでは更新されない。
【】
次いで、エラー管理処理を実行する(ステップS089)。このエラー管理処理では、各種のスイッチやセンサ類に係る検出情報や、払出制御基板29からの状態信号などに基づき、遊技動作にエラー(異常)が生じたか否かを監視し、エラーが生じた場合には、そのエラー種別を特定可能なエラーコマンドを演出制御部24に送信し、エラー種別に応じたエラー処理を実行する。またエラーが解除された場合には、エラー解除コマンドを演出制御部24に対して送信して、エラー解除処理を実行する。
【】
次いで、賞球管理処理を実行する(ステップS090)。この賞球管理処理では、上記入賞カウンタの確認を行い、入賞がある場合には、賞球数を指定する払出制御コマンドを払出制御基板29に送信する。払出制御基板29は、払出制御コマンドを受信した場合、これに含まれる賞球数情報に基づき、遊技球払出装置19を制御し、指定された賞球数の払い出し動作を実行させる。
【】
次いで、普通図柄管理処理を実行する(ステップS091)。この普通図柄管理処理では、普通図柄変動表示ゲーム(普通図柄の変動表示動作)に関して必要な処理を実行する。ここでは、普通図柄始動口センサ37aに遊技球が検出されたか否かを監視し、遊技球が検出された場合には補助当り抽選に必要な所定の遊技情報(補助当り判定用乱数など)を取得し(普図乱数取得処理)、その遊技情報を保留データ(普図作動保留球)として、最大保留記憶数(ここでは、4個)まで保留記憶する(普図保留記憶処理)。そして、所定の変動表示開始条件が成立した場合、普図作動保留球に基づく補助当り抽選を行い、その補助当り抽選結果に基づく普通図柄の変動パターンの選択および普通図柄の停止表示態様(普通停止図柄)を決定する。またここでは、普通図柄を変動表示動作させるために、変動中であれば変動表示用のLED表示用データを作成し、変動中でなければ、停止表示用のLED表示用データを作成する(普通図柄表示データ更新処理)。
【】
次いで、普通電動役物管理処理を実行する(ステップS092)。この普通電動役物管理処理では、普電開放遊技の実行に必要な処理を実行する。ここでは、補助当り抽選の抽選結果が当りの場合に、普通電動役物ソレノイド41cに対するソレノイド制御用データの設定処理を実行する。ここで設定されたソレノイド制御用データは、後述のステップS100のソレノイド管理処理にて、励磁信号に変換され、普通電動役物ソレノイド41cに対して励磁信号が出力される。これにより、開閉蓋47の開閉動作パターンが制御される。
【】
次いで、特別図柄管理処理を実行する(ステップS093)。この特別図柄管理処理では、特別図柄変動表示ゲームに関する処理を実行する。この特別図柄管理処理では、主に、先読み判定や特別図柄変動表示ゲームにおける大当り抽選を行い、その抽選結果に基づいて特別図柄の変動パターン(先読み変動パターン、変動開始時の変動パターン)や特別停止図柄などを決定する。なお、特別図柄管理処理の詳細は図8を用いて後述する。
【】
次いで、特別電動役物管理処理を実行する(ステップS095)。この特別電動役物管理処理では、主に、大当り抽選結果に基づき、当選となった当りに応じた当り遊技の実行制御や、大当り遊技後の移行先遊技状態の設定処理など、当り遊技に必要な処理を行う。特別電動役物管理処理は、当選種別に応じた当り遊技を実行制御する特別遊技制御手段として働く。なお、特別電動役物管理処理の詳細は図14を用いて後述する。
【】
次いで、右打ち報知情報管理処理を実行する(ステップS097)。この右打ち報知情報管理処理では、「右打ち有利」な遊技状態(当り遊技中、電サポ有り状態中(時短状態または確変状態))下である場合に、右打ち表示装置39bを点灯させるためのLEDデータを作成し、「左打ち有利」な遊技状態下(通常状態)である場合には、右打ち表示装置39bを消灯させるためのLEDデータを作成する。
【】
次いで、LED管理処理を実行する(ステップS098)。このLED管理処理では、普通図柄表示装置39a、特別図柄表示装置38a、38b、右打ち表示装置39bなどの各種LED表示装置に対する制御信号(ダイナミック点灯データ)の出力制御を実行する。上記普通図柄管理処理(ステップS091)、特別図柄管理処理(ステップS093)、右打ち報知情報管理処理(ステップS097)などで作成されたLED表示用データに基づく制御信号は、このLED管理処理で出力される。
【】
次いで、外部端子管理処理を実行する(ステップS099)。この外部端子管理処理では、枠用外部端子基板21を通して、各種の外端信号を作成して、ホールコンピュータHCなどの外部装置に対して出力制御を実行する。
【】
次いで、ソレノイド管理処理を実行する(ステップS100)。このソレノイド管理処理では、普通電動役物管理処理(ステップS092)や特別電動役物管理処理(ステップS094)で設定されたソレノイド制御データに基づき、普通電動役物ソレノイド41cや大入賞口ソレノイド52cに対して励磁信号の出力制御を実行する。これにより、可動翼片47や開放扉52bを駆動制御し、下始動口35や大入賞口50の開閉動作を実現する。
【】
次いで、全レジスタを退避して(ステップS101)、領域外プログラムに属する性能表示モニタ処理を実行し(ステップS102)、その後、全レジスタを復帰する(S103)。性能表示モニタ処理では、性能表示器99に表示するベース値の算出や表示制御に関しての必要な処理を実行する。
【】
次いで、WDTのカウント値をクリアする(ステップS104)。これにより、割込みごとにWDTがリセットされ、カウント値が初期値に戻される。
【】
以上のステップS081~ステップS104の処理を終えると、タイマ割込処理を終了して、次のタイマ割込みが発生するまで、主制御側メイン処理を実行する。
【】
<8.特別図柄管理処理:図8>
次に、図7中の特別図柄管理処理(ステップS093)について説明する。図8は、特別図柄管理処理の詳細を示すフローチャートである。
【】
図8において、CPU201は、まず特図1側(上始動口34側)に関する「特図1始動口チェック処理」を行い(ステップS301)、続いて、特図2側(下始動口35側)に関する「特図2始動口チェック処理」を実行する(ステップS302)。この特図1始動口チェック処理と特図2始動口チェック処理の詳細は図9を用いて後述する。
【】
ステップS301~S302の始動口チェック処理を終えると、次いで、条件装置作動フラグの状態を判定する(ステップS304)。この「条件装置作動フラグ」とは、大当り遊技中であるか否かを指定するためのフラグで、当該フラグがON状態(5AH)である場合には大当り遊技中である旨を示し、当該フラグがOFF状態(00H)である場合には大当り遊技中ではない旨を示す。
【】
上記条件装置作動フラグがON状態、つまり大当り遊技中である場合には(ステップS304:=5AH)、ステップS306~S308の特別図柄の変動表示に関する処理を行わずに、そのままステップS309の特別図柄表示データ更新処理に進む。したがって、大当り遊技中は特別図柄の変動表示動作は行われない。換言すれば、当り遊技中は、その当りに対応する特別図柄が特別図柄表示装置に停止表示(確定表示)されたまま保持される。
【】
一方、ステップS304において、上記条件装置作動フラグがOFF状態(00H)の場合(ステップS304:≠5AH)、すなわち、大当り遊技中でない場合(ステップS304:≠5AH)、特別図柄動作ステータス(00H~03H)に応じた処理を行う。なお「特別図柄動作ステータス」とは、特別図柄の挙動を示すステータス値であり、このステータス値は処理状態に応じて変更され、RAM203の特別図柄動作ステータス格納領域に格納される。
【】
ステップS305の特別図柄動作ステータス分岐処理では、上記特別図柄動作ステータスが「待機中(00H、01H)」「変動中(02H)」「確認中(03H)」のいずれのステータス値であるかに応じてステップS306~S308のいずれかの処理を実行する。具体的には、特別図柄動作ステータスが「待機中(00H、01H)」である場合には、特別図柄変動開始処理(ステップS306)を、「変動中(02H)」である場合には、特別図柄変動中処理(ステップS307)を、「確認中(03H)」である場合には、特別図柄確認時間中処理(ステップS308)を実行する。ここで上述の「待機中」とは、特別図柄の挙動が次回変動のための待機状態である旨を示し、「変動中」とは特別図柄の挙動が変動(変動表示)中である旨を示し、上記「確認中」とは特別図柄の変動が終了して停止(確定)表示中(特別図柄確認時間中)である旨を示す。これらの処理により、特別図柄の変動表示動作(変動開始および変動停止を一セットする表示動作)が実現されることになる。なお、本発明と関連の深い、特別図柄変動開始処理(ステップS306)と、特別図柄確認時間中処理(ステップS308)とについての詳細は、それぞれ図10、図13A~図13Bにて後述する。
【】
上記ステップS306~S308のいずれかの処理を終えると、後述のステップS309の特別図柄表示データ更新処理を行う。この特別図柄表示データ更新処理では、特別図柄が変動中であるか否かを判定し、変動中であれば、所定時間毎に点滅を繰り返す特別図柄のデータ(変動中の7セグ点滅表示用データ)を作成し、特別図柄が変動中でなければ、停止表示用のデータ(停止表示中の7セグ点滅表示用データ)を作成する。ここで作成した特別図柄の表示データは、図7のLED管理処理(ステップS098)でLEDデータとなって出力され、特別図柄表示装置38a、38bにおける特別図柄の変動表示および停止表示が実現される。これにより特別図柄管理処理を抜けて、図7のステップS095の特別電動役物管理処理を実行する。
【】
<9.特図1始動口チェック処理:図9>
図9を参照して、特図1始動口チェック処理(図8のステップS301)について説明する。図9は、特図1始動口チェック処理の詳細を示すフローチャートである。この特図1始動口チェック処理は、所定の始動条件の成立に基づいて実行される入賞時処理としての役割を果たし、主に、上始動口34に遊技球が入賞したときの保留記憶に関する処理や、先読み判定に関する処理を中心に構成される。なお、特図1始動口チェック処理と特図2始動口チェック処理とは、その処理内容が、特図1側に関するものであるか、それとも特図2側に関するものであるかの違いだけで、実質的には、同じ処理内容である。したがって、ここでは、重複記載を避けるために、特図1始動口チェック処理に着目して説明する。
【】
図9において、CPU201は、まず上始動口34において入賞(入賞球)を検出したか否かを判定する(ステップS311)。
【】
上始動口34(特図1側始動口)の入賞を検出した場合(ステップS311:YES)、特図1作動保留球数が4以上であるか否か判定する(ステップS312)。すなわち、特図1作動保留球数が最大保留記憶数(ここでは、4個)未満であるか否かを判定する。なお、上始動口34の入賞検出がなかった場合は(ステップS311:NO)、何もしないで特図1始動口チェック処理を抜ける。
【】
特図1作動保留球数が4以上である場合、つまり、最大保留記憶数を超えるオーバー入賞が発生した場合(ステップS312:YES)、オーバー入賞を指定するオーバー入賞コマンド(たとえば、特図1の場合はB406H、特図2の場合はB506H)を演出制御部24に送信する(ステップS324)。一方、特図1作動保留球数が4以上でない場合、つまり4未満の場合は(ステップS312:NO)、特図1作動保留球数に1加算(+1)して(ステップS313)、ステップS314の処理に進む。
【】
ステップS314の処理に進むと、今回発生した特図1作動保留球に係る特別図柄変動表示ゲーム1に利用される各種乱数を取得する(ステップS314)。具体的には、各種の乱数カウンタから大当り判定用乱数、特別図柄判定用乱数、変動パターン用乱数の現在値を取得し、その取得した乱数値を領域内RAMの保留記憶エリアに格納する。この保留記憶エリアは、図柄変動表示ゲームに係る所定の遊技情報を作動保留球(保留データ)として記憶する領域であり、この保留記憶エリアには、保留データとしての上記の各種乱数値が特図1の変動表示動作に供されるまで(特別図柄変動表示ゲーム1実行時まで)、始動条件の成立順(入賞順)に保留記憶されていく。なお、上記保留記憶エリアには、特図1側と特図2側とに対応した保留記憶エリア(特図1に対応する特図1保留記憶エリアと、特図2に対応する特図2保留記憶エリア)とが設けられており、それぞれ最大作動保留球数分の保留データを格納可能となっている。
【】
次いで、入賞時コマンドの下位バイト側(EVENT)に相当するコマンドデータ(入賞コマンド1)に、先読み判定を禁止する先読み禁止データ(EVENT:「9FH」)を取得し(ステップS315)、続いて、「先読み禁止条件」が成立しているか否かを判定する(ステップS316)。この「先読み禁止条件」とは、先読み判定を禁止する条件、具体的には、先読み予告を禁止する条件である。特図1始動口チェック処理中の場合は、特図1作動保留球を対象とした先読み禁止条件が、特図2始動口チェック処理中の場合は、特図2作動保留球を対象とした先読み禁止条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、現在の遊技状態が電サポ有り状態を伴う遊技状態(時短状態や確変状態)、つまり特図2作動保留球が発生し易い遊技状態である場合には‘特図1先読み禁止’とし、「電サポ無し状態を伴う遊技状態(通常状態や潜確状態)」の場合、つまり特図1作動保留球が発生し易い遊技状態である場合には‘特図2先読み禁止中’としている。したがって、ステップS316の判定処理では、現在の遊技状態が、時短状態または確変状態である場合、特図1先読み禁止条件成立中として、その判定結果が‘YES’となる。なお、特図1と特図2のいずれを先読み禁止とするかについては、内部遊技状態(遊技状態判定番号YJ)および/または変動パターン振分指定番号Tcodeに応じて定めることができる。
【】
上記特図1先読み禁止条件が成立している場合(ステップS316:YES)、設定エラーフラグ判定処理(ステップS317)と先読み判定に関する処理(ステップS318~S320)をスキップし、後述のステップS321の処理に進む。この場合、今回の特図1作動保留球を対象とした先読み判定が実行されず、先読み禁止データ(EVENT:「9FH」)を持つ入賞時コマンドが作成されることになる(後述の始動口入賞時乱数判定処理(ステップS320)参照)。これにより、今回の作動保留球の先読み予告の実行が禁止状態に制御される(今回の作動保留球を対象とする先読み予告が実行されない)。
【】
特図1先読み禁止条件が成立していない場合(ステップS316:NO)、次いで、設定エラーフラグがON状態(5AH)であるか否かを判定する(ステップS317)。設定エラーフラグがON状態である場合(ステップS317:=5AH)、すなわちRAMエラー(設定異常エラー)が生じている場合、先読み判定に関する処理(ステップS318~S320)をスキップし、後述のステップS321の処理に進む。この場合も今回の作動保留球を対象とした先読み判定が実行されず、先読み禁止データ(EVENT:「9FH」)を持つ入賞時コマンドが作成されて、これにより先読み予告は実行されない。換言すれば、上記先読み禁止データ(9FH)は、先読み判定に関する処理(ステップS318~S320)が未実行であることを指定するデータである。
【】
設定エラーフラグがON状態でない場合(ステップS317:≠5AH)、設定値コマンドを送信して、乱数判定処理を実行する(ステップS318)。この乱数判定処理は、‘先読み判定’処理の一環として行われるものであり、ここでは、今回の作動保留球が変動表示動作に供される際に実行される「変動開始時の当落抽選(後述の図10のステップS410)」を事前に判定する‘先読み当落判定’を行う。
【】
(設定値コマンド)
上記「設定値コマンド」は、現在の設定値を特定可能な情報が含まれ演出制御部24側にて、当該設定値に基づく予告演出(後述の設定示唆演出)を現出制御する際に利用される。この設定値コマンドは、始動口チェック処理にて、作動保留球が発生するごとに送信されるようになっている。これにより、演出制御部24側では、正しい設定値情報に基づき、作動保留球に係る予告演出(たとえば、先読み予告演出に関連する設定示唆演出)を現出制御可能となっている。
【】
ステップS318の乱数判定処理では、まず「当り乱数判定テーブル(図示せず)」を取得し、大当り判定用乱数値を取得する。そして、取得した大当り判定用乱数値と当り乱数判定テーブルとに基づき、今回の作動保留球を対象とした当落抽選(先読み当落判定)を実行し、その抽選結果(先読み当落結果)を取得する。
【】
上記当り乱数判定テーブルには、特図1作動保留球(特別図柄変動表示ゲーム1)と特図2作動保留球(特別図柄変動表示ゲーム2)のそれぞれに対応した当り乱数判定テーブル(特図1用当り乱数判定テーブル、特図2用当り乱数判定テーブル)が設けられている。特図1始動口チェック処理中においては「特図1用当り乱数判定テーブル」が、特図2始動口チェック処理中においては「特図2用当り乱数判定テーブル」が参照される。この当り乱数判定テーブルは、後述の「特別電動役物作動判定用乱数判定処理(図10のステップS410)」において、当落抽選を行う際にも利用される。
【】
これらの当り乱数判定テーブルには、大当り抽選確率状態(高確率と低確率)別に、当落種別(大当りか、小当りか、ハズレかの別)を決定するための判定領域(判定値)と、大当り判定用乱数値(大当り判定用乱数の大きさ:65536)とが関連付けて定められており、具体的には、大当り判定用乱数値がいずれの判定値に属するか否かにより、当落種別が決定されるようになっている。
【】
本実施形態の場合、上記当り乱数判定テーブルには、設定値(設定1~6)ごとに対応した当り判定テーブル(設定1~6に応じて、少なくとも大当りの抽選確率がそれぞれ異なるテーブル)が設けられている。また本実施形態の場合、低確率時の大当り抽選確率に対する高確率時の大当り抽選確率の割合は(確率上昇割合:高確率/低確率)、各設定値において同一であり、その割合は10を超えない値に設定されている。たとえば、設定6「低確率時1/255、高確率時1/51」、設定5「低確率時1/260、高確率時1/52」、・・・、設定2「低確率時1/275、高確率時1/55」、設定1「低確率時1/280、高確率1/56」で、大当りに当選するようになっている。なお、確率上昇割合は、各設定値で異なっていてもよい。
【】
上記したステップS318の乱数判定処理を終えると、次いで、特別停止図柄データ作成処理を実行する(ステップS319)。この特別停止図柄データ作成処理は、‘先読み判定’処理の一環として行われるものであり、ここでは、今回の作動保留球が変動表示動作に供される際に実行される「変動開始時の図柄抽選(後述の図10のステップS411)」を事前に判定する‘先読み図柄判定’を行う。
【】
上記特別停止図柄データ作成処理では、ステップS318で得られた先読み当落結果と、今回の処理対象の特別図柄種別(特図1、特図2の別)とに応じた「図柄テーブル(図示せず)」を選択する。そして、ステップS314で得られた特別図柄判定用乱数値を取得して、選択した図柄テーブルと、取得した特別図柄判定用乱数値とに基づき、今回の作動保留球を対象とした図柄抽選(先読み図柄判定)を実行し、その抽選結果(先読み図柄結果)を取得する。
【】
上記「図柄テーブル」には、大当り種別、小当り種別、ハズレ種別を決定するための「大当り図柄テーブル」、「小当り図柄テーブル」、「ハズレ図柄テーブル」が含まれ、各図柄テーブルが特別図柄種別に対応して設けられている。これらの図柄テーブルは、後述の特別停止図柄作成処理(図10のステップS411)において、変動開始時の図柄抽選を行う際にも利用される。本実施形態の場合、小当りを設けていないため「小当り図柄テーブル」は設けられていない。
【】
図柄テーブルには、当選種別(図柄種別)を決定するための判定領域(判定値)と、特別図柄判定用乱数値(たとえば、特別図柄判定用乱数値の大きさ:200)とが関連付けて定められており、具体的には、特別図柄判定用乱数値がいずれの判定値に属するか否かにより、所定の図柄抽選率に従い当選種別が決定され、その抽選結果を示すデータとして、特別図柄判定データおよび特別停止図柄番号が取得される。本実施形態では、大当りの場合には、図4の図柄抽選率に従い、いずれかの大当り種別が決定され、ハズレの場合には、図4の備考欄に示す図柄抽選率に従い、いずれかのハズレ種別が決定される。
【】
上記「特別図柄判定データ」とは、当選種別(当選の種類:大当り種別、小当り種別、およびハズレ種別)を識別するデータであり、具体的には、当り種別(4R確変大当り、10R確変大当り、4R時短大当り)とハズレ種別(ハズレA~C)のいずれに当選したのかを識別するためのデータである。この特別図柄判定データは、当選種別情報が必要とされる処理(たとえば、後述の図10のステップS412の遊技状態移行準備処理、ステップS413の特別図柄変動パターン作成処理、大当り遊技の実行制御に関する処理(図14の特別電動役物管理処理)などにおいて利用される。また上記の「特別停止図柄番号」とは、特別図柄表示装置に停止表示する特別停止図柄態様を指定するデータであり、主制御部20側において特別図柄の停止図柄種(本実施形態では‘7セグ’の表示態様)を特定する際に利用される。なお、普通図柄についても特別図柄と同じように、普通図柄判定データや普通停止図柄番号が設けられている。
【】
なお、全設定で共通の図柄テーブルを設けてもよいが、設定値に応じた図柄テーブルを設けてもよい。たとえば、下記(A)(B)のように構成することができる。
(A)各設定値の一部または全部において、1または複数の当選種別の図柄選択率が異なる。たとえば、特定の確変大当り(たとえば、10R確変大当り)の図柄抽選率を、設定値が高いほど相対的に高確率となるように定めることができる。
(B)各設定値の全部または一部において、確変突入率(少なくとも高確率状態を伴う大当り(確変大当りおよび/または潜確大当り)の合算図柄抽選率)が異なる。本実施形態の場合、確変突入率が全設定共通の65%(図4の10R確変大当りと4R確変大当りの図柄抽選確率参照)に定めているが、設定1~6の確変突入率を、たとえば「60%、61%、62%、63%、64%、65%」という具合に、設定値が高いほど相対的に高確率(確変に突入し易い)となるように定めることができる。また、時短突入率(時短大当りの合算図柄選択率)についても同様である。
いずれにしても、設定値が高くなるに従い、出玉性能(機械割)が遊技者にとって有利となるように定めればよい。
【】
上記したステップS319の特別停止図柄データ作成処理を終えると、次いで、始動口入賞時乱数判定処理を実行する(ステップS320)。この始動口入賞時乱数判定処理も‘先読み判定’処理の一環として行われるものであり、ここでは、今回の作動保留球が変動表示動作に供される際の「変動開始時の変動パターン」を事前に判定する‘先読み変動パターン判定’を行う。。具体的には、後述の図10に示す「特別図柄変動パターン作成処理(ステップS413)」の結果を先読み判定する。
【】
詳しくは、上記特別停止図柄データ作成処理(ステップS319)で得られた先読み図柄判定の結果(少なくとも乱数判定処理(ステップS318)で得られた当落抽選結果)と、ステップS314で取得した変動パターン用乱数(乱数値の大きさ:10000)とを利用し、今回の作動保留球に係る「変動開始時の変動パターン」を先読み判定する。なお、先読みパターン判定は、変動開始時の変動パターンを事前に判定するものであるため、変動開始時に利用される変動パターン振分テーブルと基本的構成を同じにする別途設けた「先読み判定テーブル」を参照して行う。ただし本実施形態の場合は、プログラム容量の軽減を図るべく、後述の図24~図25に示す変動パターン振分テーブルが「入賞時(先読み判定時)・変動開始時兼用」として設けられており、入賞時および変動開始時の双方において、当該変動パターン振分テーブルを参照し、ステップS314の処理で取得された変動パターン用乱数値に基づき、変動開始時の変動パターンを先読み判定する。
【】
そして、先読み判定結果として「入賞時コマンドデータ」を取得する。ここでは、入賞時コマンドを構成するコマンドデータとして、当り・ハズレの別を特定可能な「MODE1(1バイト目(上位バイト))」側のコマンドデータと、先読み変動パターンの内容を特定可能とする「EVENT(2バイト目(下位バイト))側のコマンドデータとが取得される。すなわち、この始動口入賞時乱数判定処理において決定されるコマンドデータにより、先読み変動パターン(作動保留球数情報は除く)の内容が指定されることになる。
【】
以下に、図24~図25に示す変動パターン振分テーブルについて、本発明の理解を容易なものとするために、入賞時(先読み判定時)だけでなく、変動開始時(後述の図10の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS413)参照)の内容にも触れながら、上述した始動口入賞時乱数判定処理(ステップS320)について説明する。
【】
始動口入賞時乱数判定処理は、先読み変動パターンを指定するための「入賞時コマンド」を決定する処理として、下記(a)および(b)の処理を含んで構成されている。
(a)図23に示す「変動パターン振分テーブル選択テーブル」を参照し、「変動パターン振分テーブル」を決定する“入賞時変動パターン振分テーブル決定処理”と、
(b)上記(a)で決定された「変動パターン振分テーブル(図24、図25)」を参照し、ステップS314の処理で取得された変動パターン用乱数値に基づき、先読み変動パターンに対応する入賞時コマンドデータを決定する“入賞時コマンドデータ決定処理(先読み変動パターン決定処理)”と、を含んで構成される。
【】
(変動パターン振分テーブル選択テーブル(入賞時):図23)
図23に、変動パターン振分テーブル選択テーブルを示す。本実施形態の変動パターン振分テーブル選択テーブルには、特別図柄種別、当選種別、および作動保留球数と、変動パターン振分指定番号Tcodeとに関連付けられた複数種類の「変動パターン振分テーブル」が定められている。具体的には、特別図柄種別と当選種別と作動保留球数と変動パターン振分指定番号Tcodeとに基づき、複数種類の変動パターン振分テーブル(FH1~9、FB1~4)のうちからいずれか一つの「変動パターン振分テーブル」が決定されるようになっている。この変動パターン振分テーブル選択テーブルは、入賞時(先読み判定時)の「入賞時コマンド」を決定する際に利用されるだけでなく、変動開始時の「変動パターン指定コマンド」の決定に関する処理の際においても利用され(後述の図10のステップS413の特別図柄変動パターン作成処理参照)、入賞時・変動開始時における兼用(共通)の変動パターン振分テーブル選択テーブルとなっている。ただし、先読み判定時(上記「入賞時変動パターン振分テーブル決定処理」)においては、作動保留球数を無視して(作動保留球をゼロとして)、上記変動パターン振分テーブル選択テーブルから、目的の変動パターン振分テーブル(図24、図25参照)を選択するようになっている(これについては後述する)。一方、変動開始時には、現存する作動保留球から今回の変動表示動作に供する作動保留球数分を減算した値(作動保留球数-1)が作動保留球数の情報として参照される(図23の「作動保留球数」の欄、後述の図10の特別図柄変動開始処理のステップS403、S413参照)。
【】
(変動パターン振分テーブル(入賞時):図24、図25)
次に、上記の変動パターン振分テーブルについて説明する。図24に当り時に選択される変動パターン振分テーブルを、図25にハズレ時に選択される変動パターン振分テーブルを示す。
【】
図24~図25を参照して、上記「変動パターン振分テーブル」には、当り時に選択され得る複数種類の当り用変動パターン振分テーブル「FB1~6」と、ハズレ時に選択され得る複数種類のハズレ用変動パターン振分テーブル「FH1~H9」とが含まれる。これら変動パターン振分テーブルは、設定1~先読み判定時・変動開始時兼用のテーブルとして設けられている。したがって、変動パターン振分テーブルには、次のようなデータ群が定められている。
【】
(イ)変動パターン振分テーブルには、先読み変動パターンを指定する入賞時コマンドを構成するための上位バイト(1バイト目)側のコマンドデータ(図示の「MODE1」)と、下位バイト(2バイト目)側のコマンドデータ(図示の「EVENT」)と、変動パターン用乱数値(変動パターン用乱数値の大きさ:10000)とが関連付けて定められている。上記の「MODE1」とは、当り・ハズレの別を特定可能なコマンドデータであり、「EVENT」とは、先読み変動パターンの内容を特定可能なコマンドデータである。先読み判定時には、この変動パターン振分テーブルが参照され、変動パターン用乱数値がいずれの判定値に属するか否か(変動パターン用乱数値を利用した抽選)により、入賞時コマンドを構成するためのコマンドデータが決定されるようになっている。これにより、入賞時コマンドが作成され、先読み変動パターンの内容が指定される(図26、図27参照)。この入賞時コマンドが演出制御部24に送信されると、演出制御部24側で先読み変動パターンの内容が把握される。
【】
(ロ)また変動パターン振分テーブルには、変動開始時の変動パターンを指定する「変動パターン指定コマンド」に関するデータも定められている。具体的には、変動パターン振分テーブルには、変動パターン指定コマンドを構成するための上位バイト(1バイト目)側のコマンドデータ(図示の「MODE2」)と、下位バイト(2バイト目)側のコマンドデータ(図示の「EVENT」)と、変動パターン用乱数値とが関連付けて定められている。上記の「MODE2」とは、当り・ハズレの別を特定可能なコマンドデータであり、「EVENT」とは、変動パターンの内容を特定可能なコマンドデータである。変動開始時(後述の図10の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS413)参照)にもこの変動パターン振分テーブルが参照され、変動パターン用乱数値を利用した抽選により、上記変動パターン指定コマンドを構成するためのコマンドデータが決定されるようになっている。これにより、変動パターン指定コマンドが作成され、変動開始時の変動パターンの内容が指定される(図26、図27参照)。「変動パターン指定コマンド」は、入賞時コマンドと同じように、「MODE2」と「EVENT」とからなる2バイトの制御データで構成され、この変動パターン指定コマンドが演出制御部24に送信されると、演出制御部24側で、変動開始時の変動パターンが把握される。
【】
ここで図24、図25では、説明の便宜上「選択率」を示す表記としているが、実際には、変動パターン用乱数値に応じて、入賞時コマンドデータまたは変動パターン指定コマンドを決定するための判定領域(判定値:0~9999の範囲)が定められており、変動パターン用乱数値がどの判定値に属するものであるか否かにより、これらコマンドデータが決定されるようになっている。
【】
図24、図25に示す変動パターン用乱数値と判定値との関係は次のようになっている。たとえば、図25のハズレ変動パターン振分テーブル「FH1」を代表例にとって説明すれば、図面正面上から下の列方向に見て判定値が最初に記載されている箇所から参照すると、判定値「10」、「8990」、「1000」の順に記載されているが、この内容は、変動パターン用乱数値(BRND=0~9999)が、判定値0~9の範囲(上記「10」の記載欄に対応)に属する場合は「通常変動13s」を指定するコマンドデータが選択され、判定値10~8999の範囲(上記「8990」の記載欄に対応)に属する場合は「通常変動16s」を指定するコマンドデータが選択され、判定値9000~9999の範囲(上記「1000」の記載欄に対応)に属する場合は「Nリーチ1」を指定するコマンドデータが選択されるようになっている。本実施形態の場合、図中の空欄の部分、つまり判定値の記憶先のアドレスには、判定値データが記憶されていないわけではなく、判定値として「0」が記憶されている。これは、新機種開発の際や設計開発段階における選択率の調整を容易化するためである。
【】
これについて簡単な例をとり説明すれば、たとえば、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1」は、通常変動13s、通常変動16s、およびNリーチ1に判定値が振り分けられているが、仮に、通常変動8sも選択対象とする場合には、再度、そのデータ構造を変更する必要が生じて、設計をゼロからやり直す事態になりかねない。また、図示はしていないが、設定値ごとの変動パターン振分テーブルを設けている場合には、これらのデータ構造を変更する必要が生じてしまう。一般に、新機種開発の際には、種々の判定値を設定して、変動時間のバランス(変動スランプの抑制)やリーチ演出などの演出のバランスを考慮し判定値を調整しながら設計を行っていく。したがって、初期に設定した判定値で想定した設計になる場合もあるし、変更を要する場合もある。そこで、設計段階において選択対象外と考える変動パターンの判定値の記憶先のアドレスには、判定値データとして暫定的にゼロを設定しておき、変更が生じれば適宜その値を変更して、選択対象の変動パターンに含めるようにしている。たとえば、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1」の判定値データには、実際には、通常変動4s「0」、通常変動8s「0」、通常変動13s「10」、通常変動16s「8990」、先読み予告用通常変動16s「0」、先読み予告用Nリーチ1「0」、Nリーチ1「1000」というゼロ(図示の空欄の部分)を含めたデータが記憶されている。本実施形態の場合、通常(通常状態)中のハズレA当選時は、図示のように、Nリーチ2以降は選択対象外の変動パターンとして予め定めているため、テーブル「FH1」~「FH4」のそれぞれは、通常変動4s~Nリーチ1に係るアドレス範囲内(ここでは連続したアドレス)で「0」を含めた判定値データが記憶されている(勿論、選択対象をNリーチ2以降の変動パターンとしてもよい)。判定値が「0」の場合には、抽選処理(先読み変動パターン(入賞時コマンド)決定処理や変動パターン(変動パターン指定コマンド)決定処理)は実行されるが、判定値がゼロの変動パターンは実際には選択されることはないため、実質的に「使用しない変動パターン」として登録することができる。他方、設計段階で調整の必要が生じた場合には、適宜、ゼロ以外の値を設定すれば、「使用しない変動パターン」から「選択対象の変動パターン」として変更することができる。このように、使用しない変動パターンについては、その判定値をゼロのままとし、また、新機種開発の際には、開発段階でのアドレス割当てと同じアドレスの割当てとしておけば、テーブルデータ構造を一々変更する必要がなく、設計変更が極めて容易なものとすることができる。なお、他の変動パターン振分テーブルについても同様である。
【】
以上のように、変動パターン振分テーブルにおいて、変動パターン用乱数値がどの判定値に属するのか否かにより、入賞時においては「入賞時コマンド」を構成するコマンドデータが決定され、変動開始時においては「変動パターン指定コマンド」を構成するコマンドデータが決定される。
【】
ここで本実施形態では、先読み判定時においては、作動保留球数を無視して(作動保留球をゼロとして)、図23の変動パターン振分テーブル選択テーブルを参照し、目的の変動パターン振分テーブル(図24、図25参照)を選択すると説明したが、その理由は次に述べる通りである。
【】
上記「変動パターン振分テーブル選択テーブル」は、入賞時・変動開始時兼用のテーブルであるが、入賞時の作動保留球数と変動開始時の作動保留数とが必ずしも一致しない。そこで、先読み判定時(入賞時)においては、作動保留球をゼロとして、目的の変動パターン振分テーブル(図24、図25)を選択するようになっている。たとえば、現在の遊技状態が通常中(Tcode=00H)において、今回の先読み対象となる作動保留球が特図1側であり、当選種別がハズレAである場合(特図1側ハズレA当選)、入賞時の作動保留球数によらず、変動パターン振分テーブル「FH1」が選択されることになる。
【】
しかし、先読み判定時の作動保留球数と変動開始時の作動保留数とが一致しないからといって、闇雲に、作動保留球数を無視して先読み変動パターンを判定するのでは、先読み変動パターンの内容と変動開始時の変動パターンの内容とに大きな違いが生じてしまう可能性がある。詳述するに、入賞時においては、主制御部20から先読み変動パターン情報を含む「入賞時コマンド」を演出制御部24に送り、これを受けた演出制御部24は、その保留加算コマンドに基づき、先読み予告演出に関する演出制御を行う。一方、変動開始時においては、主制御部20から変動開始時の変動パターン情報を含む「変動パターン指定コマンド」演出制御部24に送り、これを受けた演出制御部24は、その変動パターン指定コマンドに基づいて、装飾図柄変動表示ゲーム中における装飾図柄の変動表示動作演出(装飾図柄変動表示演出(後述の装飾図柄演出))と予告演出(変動中予告演出)とを含む演出制御を行う。このような関係から、先読み変動パターンの内容と変動開始時の変動パターンの内容との相違が大きいと、先読み予告の内容と変動中予告の内容との関連性が崩れ、予告演出の信頼性や面白みが低下し、遊技者の遊技意欲を減退させてしまう恐れがある。そこで本実施形態では、先読み判定について、次に述べる特徴的要素(第1の特徴的要素)を持たせてある。
【】
(第1の特徴的要素)
図23の変動パターン振分テーブル選択テーブルを参照して、たとえば、現在の遊技状態が通常中において、今回の先読み対象となる作動保留球が特図1側であり、当選種別がハズレA(特図1側ハズレA)である場合、前述したように、先読み判定時は作動保留球数によらず、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1」が選択される。一方、変動開始時には、作動保留球数に応じて、変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」のいずれかが選択される(図25の「00H(通常)、特図1、ハズレA」の欄参照)。
【】
ここで、図25を参照して、変動パターン振分テーブル「FH3~FH4」は、通常変動(通常変動パターン)種別に属する“通常変動4s、通常変動8s、通常変動13s”などが選択可能(決定可能)となっているが、これらは、先読み予告が実行されない「非先読み予告用変動パターン種別」として定められている。この非先読み予告用変動パターンとは、具体的には「先読み予告抽選の対象外」または「先読み予告抽選の対象ではあるが、その当選確率がゼロ(先読み予告非実行)」という先読み変動パターンである。この実施形態の場合、通常変動種別のうちで先読み予告の対象となるものは、ハズレBの場合に選択されうる「先読み予告用通常変動16s」だけとなっている(図25の「FH5参照)。
【】
また変動パターン振分テーブル「FH1」「FH2」は、通常変動種別に属する“通常変動13sと通常変動16s”の他、Nリーチ種別に属するNリーチ1が選択可能となっている。ここで、単なる「Nリーチ1」は、先読み予告用Nリーチ1とは異なり、上記非先読み予告用変動パターンに属する。したがって、通常中の特図1側ハズレAに当選した場合には、入賞時(先読み判定時は「FH1」が選択される)に、先読み予告の対象とされる変動パターン(先読み変動パターン)が選択されることがない。すなわち、入賞時と変動開始時とで異系統の変動パターンが決定されるケース、たとえば、先読み判定時にNリーチ1であると判定され、変動開始時には、通常変動であると判定されるケースであっても、通常中の特図1側ハズレAの場合は先読み予告が現出されないため、特に問題は生じない。なお、必ずしも先読み予告を一切現出しない構成としなくてもよく、通常変動13s、通常変動16sまたはNリーチ1が選択された場合に、先読み予告が稀に出現するケースであれば特に問題は生じないと考えられる。たとえば、通常変動13s、通常変動16sおよびNリーチ1の少なくともいずれか1つの変動パターンを先読み予告用変動パターンとすることができる。好ましくは、選択率が相対的に低確率の通常変動13sおよび/またはNリーチであり、より好ましくは、選択率が最も低い通常変動13sである。ただしこの場合は、先読み予告が過度に現出させないために、先読み予告用通常変動16sおよび/または先読み予告用Nリーチ1よりも、先読み予告の出現率(先読み抽選の当選確率)を低確率に定めることが好ましい。
【】
また、図25に示す通り、通常中において、特図1側ハズレB(通常中特図1側ハズレB)に当選した場合、特図1側のハズレC(通常中特図1側ハズレC)に当選した場合、または特図2側でハズレA~Cのいずれかに当選した場合(通常中特図2側ハズレ)には、入賞時および変動開始時のいずれも作動保留球数によらず、それぞれ共通のハズレ変動パターン振分テーブル「FH5」、「FH6」、「FH7(全ハズレ共通)」が選択される。また、確変(確変状態)中(Tcode=01H)または時短(時短状態)中(Tcode=02H)にハズレA~Cのいずれかに当選した場合には、特図種別および作動保留球数によらず、確変中の場合には、全ハズレ共通の変動パターン振分テーブル「FH8」が、時短中の場合には「FH9」が選択される。すなわち、通常中特図1側ハズレB、通常中特図1側ハズレC、確変中ハズレA~C、または時短中ハズレA~C当選時の先読み判定の際は、入賞時および変動開始時のいずれも各作動保留球数で共通の変動パターン振分テーブルが参照されるため、変動開始時の変動パターンを正確に先読み判定できることになる。
【】
したがって、各遊技状態中に、特図1側または特図2側のいずれのハズレが当選した場合であっても、先読み予告の内容と変動中予告の内容との関連性が崩れてしまうといった上記問題が生じないようになっている。
【】
(第2の特徴的要素について)
一般的に電サポ無し状態であっても、作動保留球数は比較的短時間で1乃至2個程度変化しうる。これを利用して作動保留球数に応じた変動パターンを選択可能に構成すれば、毎回の図柄変動表示ゲームごとに、演出時間(図柄変動表示ゲームの実行時間)に変化をもたらし、多彩な演出を発生させることが可能である。特に、ハズレ時における1回の図柄変動表示ゲームの平均的な実行時間(図柄変動時間)を短時間(たとえば、数秒程度)としてしまうと、いわゆる「変動スランプ(図柄変動表示ゲームが実行されていない期間)」の発生率が高まり、遊技者が「回らない、面白くない」と感じ易くなり、遊技興趣が減退して、遊技のリピート率が低下してしまう。そこで、1回の図柄変動表示ゲームの平均的な実行時間を長くすれば、作動保留球も貯まり易くなり、変動スランプの発生率を少なくすることができるとも考えられる。
【】
しかし、図柄変動表示ゲームの実行時間を無闇に長時間としてしまうと、ゲームの進行スピードが緩慢化し、折角の変動中演出が気疎い演出となったり、予告演出による大当り当選への緊張感が途切れたりして、遊技者に退屈感や不満感を与えてしまう。また、図柄変動表示ゲームの実行時間を無闇に長時間にしてしまうと、作動保留球のオーバーフロー(最大保留記憶数(4個)を超える始動入賞)が生じ易くなる、つまり、ゲームの実行権利の多くを喪失してしまい、遊技者の遊技意欲が減退してしまう恐れがある。したがって、バランスのよい図柄変動表示ゲームの実行時間を生起させる工夫が必要である。たとえば、変動開始時における作動保留球数や遊技状態などを考慮した変動パターン選択技術が重要となる。特に、遊技進行上、遊技者が多く遭遇するハズレ時に着目した変動パターン選択技術が重要である。
【】
このような課題に鑑み、本実施形態では、図25の「ハズレ変動パターン振分テーブル」に特徴ある構成を持たせてある。以下、ハズレに当選した場合に選択される“ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH9」”に着目して詳細に説明する。
【】
<A.通常中ハズレ当選時に係る変動パターン振分テーブルの特徴:図25>
まず図25を参照しながら、通常中のハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH7」について説明する。
【】
本実施形態では、ハズレ種別にはハズレA~Cの複数種類のハズレが含まれ、これらの図柄抽選率は、ハズレAが95%、ハズレBが4%、ハズレCが1%となっている(図4備考欄参照)。ここで図25に示す通り、特図1側ハズレAに当選した場合、作動保留球数に応じて、変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」のいずれかが選択される。しかし、特図1側ハズレBに当選した場合、作動保留球数によらず、共通の変動パターン振分テーブル「FH5」が選択され、特図1側ハズレCに当選した場合も前述のハズレBと同様に、作動保留球数によらず、共通の変動パターン振分テーブル「FH6」が選択される。また、特図2側のハズレA~Cのいずれかに当選した場合も作動保留球数によらず、共通の変動パターン振分テーブル「FH7」が選択される。
【】
これら通常中ハズレ当選時に係る変動パターン振分テーブル「FH1~FH7」は、下記(α)~(Δ)の特徴を持つ。以下では説明の便宜のために、作動保留球数によらずに選択される変動パターン振分テーブルを「共通変動パターン振分テーブル」とも称する。
【】
(A-1.特図1側通常中ハズレA当選時に係る変動パターン振分テーブル(保留数別変動パターン振分テーブル)「FH1~FH4」)
(α)ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」のそれぞれは、少なくとも“複数種類の通常変動が選択可能”となっている。具体的には、「FH1」が選択された場合には、通常変動13s、通常変動16s、またはNリーチ1(変動時間26s)が選択される可能性があり、「FH2」が選択された場合は、通常変動13s、通常変動16s、またはNリーチ1が選択される可能性がある。また、「FH3」が選択された場合には、通常変動8sまたは通常変動13sが選択される可能性があり、「FH4」が選択された場合には、通常変動4sまたは通常変動8sが選択される可能性がある。通常変動16sは、通常変動種別のうち最も変動時間が長い“最長通常変動(最長通常変動パターン)種別”に属し、通常変動4sは通常変動種別のうち最も変動時間が短い“最短通常変動(最短通常変動パターン)種別”に属するものとなっている。本実施形態は、作動保留球数(保留記憶数)に応じて、少なくとも「先読み予告用通常変動16s」の変動時間と略同一の変動時間を定めた「通常変動16s」が、異なる選択率で選択(決定)可能な構成となっている。
【】
なお、(Z1)本発明は、作動保留球数に応じて、最長通常変動および/または最短通常変動が異なる選択率で選択可能なハズレ変動パターン振分テーブルを含むことができる。(Z2)また本発明は、作動保留球数に応じて、第1特定変動パターン(たとえば、通常変動16s)と、第1特定変動パターンよりも変動時間が短い短縮変動パターン(たとえば、通常変動4s、通常変動8sまたは通常変動13s)とのいずれかを選択可能な第1ハズレ変動パターン振分テーブルと、作動保留球数によらずに当該第1特定変動パターンの変動時間と略同一の変動時間である第2特定変動パターン(たとえば、先読み予告用通常変動16s)を決定可能な第2ハズレ変動パターン振分テーブルとを含むことができる。(Z3)また本発明は、作動保留球数に応じて、第1特定変動パターン(たとえば、通常変動16s)を異なる選択率で決定可能な第1ハズレ変動パターン振分テーブルと、作動保留球数によらずに当該第1特定変動パターンの変動時間と略同一の変動時間である第2特定変動パターン(たとえば、先読み予告用通常変動16s)を決定可能な第2ハズレ変動パターン振分テーブルとを含むことができる。この場合、作動保留球数毎に、第1特定変動パターン(通常変動16s)の選択率を異なるように構成することができる。
【】
よって、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」の全体像に着目すれば、遊技進行上、遊技者が多く遭遇するハズレ(本実施形態では、ハズレA)当選時に、作動保留球が比較的多い場合には(保留数2~3の場合)変動時間が相対的に短い変動パターンが選択され易くなり、作動保留球が比較的少ない場合には(保留数0~1の場合)変動時間が相対的に長い変動パターンが選択され易くなる。これにより、変動時間に適度な緩急が発揮され、変動スランプの発生率の低下に寄与することができ、遊技者は作動保留球が貯まっていて回っているような感じを受けるようになる。また、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」では、通常変動が高確率で選択され、作動保留球数が少なくなるほど、リーチ変動の選択率が高確率となる。そして、選択対象のリーチ変動は、低期待度リーチに属する「Nリーチ(変動時間が相対的に短いリーチ変動)」となっている。これにより、ハズレ時に当選期待感を無闇に煽ることがない。本実施形態に係るハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」によれば、変動スランプの発生率の低下に寄与するとともに、ハズレ時に当選期待感を無闇に煽ることがない、というバランスの取れた図柄変動表示ゲームを生起させることができるようになる。
【】
なお、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1」と「FH2」とにおいて「リーチ変動(リーチ変動パターン)」が選択可能な構成、換言すれば、作動保留球数が相対的に少ない場合にリーチ変動が選択可能な構成となっているが、本発明はこれに限られない。たとえば、変動パターン振分テーブル「FH1」に限りリーチ変動が選択可能な構成、つまり、作動保留球数が最も少ない場合に限りリーチ変動が選択される構成としてもよい。また、変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」において、通常変動だけが選択される構成としてもよい。
【】
本実施形態では、通常変動種別を変動時間の長短で区別した場合、通常変動16s種別、通常変動13s種別などの10秒以上の変動パターンを変動時間が相対的に長い“長変動パターン”として扱う。一方、通常変動4s種別、通常変動8s種別などの10秒未満の変動パターンを変動時間が相対的に短い“短変動パターン”として扱う。このように区別する理由は、一般的な弾球遊技機では、遊技球を10秒程度発射し続ければ、作動保留球が高確率で発生しうると考えられるからである。本実施形態の場合、短変動パターンに属するものには、通常中に選択されうる通常変動4sや通常変動8の他、確変中に選択されうる確変中通常変動2sや確変中通常変動8s、時短中に選択されうる時短中通常変動3sや時短中通常変動9sなどがあるが(図25の変動パターン振分テーブル「FH8」「FH9」の欄参照)、このような短変動パターンは、現存の作動保留球数が多い場合、或いは、作動保留球が発生し易い「電サポ有り状態」を伴う遊技状態下にて選択され易くなっている。
【】
(β)ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」は、各々が定める変動パターンのうち最も選択率の高い変動パターン(高頻度変動パターン)の変動時間が、それぞれ異なるように定められている(作動保留球数に応じて、高頻度変動パターンの変動時間が異なる)。具体的には、高頻度変動パターンの変動時間に関し、“FH4(保留3)、FH3(保留2)、FH2(保留1)、FH1(保留0)”のこの順で、変動時間が長時間となるように定められている。つまり、作動保留球数が少なくなるほど、高頻度変動パターンの変動時間が相対的に長時間となるように定められている。本実施形態の場合、上記高頻度変動パターンは“通常変動(通常変動パターン)”であり(高頻度通常変動パターン)、具体的には、図25に示す通り、変動パターン振分テーブル「FH1」の場合は“通常変動16s”、「FH2」の場合は“通常変動13s”、「FH3」の場合は“通常変動8s”、「FH4」の場合は“通常変動4s”となっている。また、変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」が選択された際の平均変動時間(1回の図柄変動表示ゲームの平均実行時間)は、“FH4(保留3)、FH3(保留2)、FH2(保留1)、FH1(保留0)”のこの順で、当該平均変動時間が長時間となるように定められている。換言すれば、作動保留球数が少なくなるほど、平均変動時間が長時間となるように定められている。
【】
(A-2.通常中特図1側ハズレB当選時共通変動パターン振分テーブル:「FH5」)
(γ)ハズレ変動パターン振分テーブル「FH5」は、“SPSPリーチ種別(最高期待度リーチ種別)未満”の当選期待度を持つ変動パターン種別が選択可能となっている。本実施形態では、図示のように、Nリーチ種別、SPリーチ種別の他、通常変動種別のうち最も変動時間が長い“最長通常変動(最長通常変動パターン)種別”が選択可能となっている(図25のFHの欄参照)。具体的には、「SPリーチ種別」よりも当選期待度が高い(SPリーチ種別よりも変動時間が長い)「SPSPリーチ種別(発展型SPSPリーチ、直撃型SPSPリーチ)」については選択されない。このハズレ変動パターン振分テーブル「FH5」が選択された際の平均変動時間は、先述したハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」よりも相対的に長時間となっている。
【】
(A-3.通常中特図1側ハズレC当選時共通変動パターン振分テーブル:「FH6」)
(δ)ハズレ変動パターン振分テーブル「FH6」は、少なくとも“SPSPリーチ種別”が選択可能、すなわち最高期待度リーチ変動種別が選択可能となっている。換言すれば、リーチ変動パターンのうちで変動時間が最長の変動パターンが選択されるテーブル構成といえる。本実施形態の場合は、図示のように、SPSPリーチ種別(発展型SPSPリーチ、直撃型SPSPリーチ)だけが選択可能となっている。したがって、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH6」が選択された際の平均変動時間は、他の通常中ハズレ当選時に係る変動パターン振分テーブル「FH1~FH5」よりも長時間(最長の平均変動時間)とされる。
【】
(特図2側通常中ハズレ当選時共通変動パターン振分テーブル:「FH7」)
(ε)ハズレ変動パターン振分テーブル「FH7」は、特図1側のハズレ当選時ではなく、特図2側ハズレ当選時の変動パターン振分テーブルである。本実施形態では、図示の通り、通常変動種別(ここでは、通常変動16s)だけが選択される。すなわち、通常中の特別図柄変動表示ゲーム2中(特図2変動中)にリーチが発生すれば、その時点で当選確定が報知される。通常中は電サポ無し状態であり、下始動口35への入賞はほぼ無く、特図2作動保留球が発生するのは稀である。したがって、多種多様な変動パターンが選択可能とする必要性に欠け、また、多種多様な変動パターンを無闇に設けることは、制御負担の増大に繋がってしまうからである。
【】
<B.確変中または時短中ハズレ当選時に係る変動パターン振分テーブルの特徴>
(B-1.確変中全ハズレ当選時共通変動パターン振分テーブル「FH8」、時短中全ハズレ当選時共通変動パターン振分テーブル「FH9」)
(ζ)確変中または時短中にハズレに当選した場合には、少なくとも作動保留球数によらず、各遊技状態に対応するハズレ変動パターン振分テーブルが選択される。本実施形態では、特別図柄種別、作動保留球数およびハズレ種別によらず、確変中はハズレ変動パターン振分テーブル「FH8」が、時短中はハズレ変動パターン振分テーブル「FH9」が選択されるようになっている(図23の「01H(確変)」、「02H(時短)」の欄、図25の「確変」、「時短」の欄参照)。このようなテーブル構成にする理由は、確変中または時短中は、変動スランプが発生し難く、また、確変中または時短中は、通常中のように「演出を楽しむ」という遊技性に重きを置いた遊技状態(演出モード)とするのではなく、「ゲームの平均消化速度を上げて連荘性を高める(出玉速度を高めて出玉感を与える)」といった遊技性に重きを置いた遊技状態(演出モード)とすることが好ましく、通常中のように、多数の変動パターン振分テーブルを設ける必要性に欠けるためである。
【】
上記した「ハズレ当選時に係る変動パターン振分テーブル」により、下記のような作用効果を奏することができる。
【】
(Α)ハズレ種別にはハズレA~Cの複数種類のハズレが含まれ、これらの図柄抽選率は、ハズレAが95%、ハズレBが4%、ハズレCが1%(ハズレA>ハズレB>ハズレC)となっている(図4備考欄参照)。本実施形態では、このような図柄抽選率の関係を利用し、通常中において、ハズレAに当選した場合、作動保留球が比較的多い場合には変動時間が異なる複数の短変動パターンが選択され易くなり、作動保留球が比較的少ない場合には変動時間が異なる複数の長変動パターンが選択され易くなる。また、ハズレAに当選した場合、ハズレBまたはハズレCが当選した場合よりもリーチ変動が低確率で選択されるようになっている。これにより、変動時間が長い図柄変動が無闇に頻発しない構成、すなわち、変動時間に適度な緩急が発揮され、変動スランプの発生率の低下に寄与するだけでなく、作動保留球が貯まっていて回っているように遊技者が感じる、といったバランスのよい図柄変動表示ゲームの実行時間を生起させることができる(たとえば、上記(α)~(δ)参照)。
(Β)また通常中にハズレAに当選した場合には、作動保留球数が少なくなるほど、平均変動時間(1回の図柄変動表示ゲームの平均的な実行時間)が長時間となる。換言すれば、作動保留球数が多くなるほど、平均変動時間が短縮される(たとえば、上記(α)、(β)参照)。これにより、図柄変動表示ゲームの実行時間が無闇に長期化せず、変動スランプの発生率を抑えるとともに、作動保留球のオーバーフローの発生率も抑えることができる、といったバランスのよい図柄変動表示ゲームの実行時間を生起させることができる。特に、遊技進行上、滞在期間が長期間となりうる「通常中」において好適である。
(Γ)また、通常中にハズレAに当選した場合はリーチ変動よりも通常変動が高確率で選択され、ハズレBに当選した場合は低期待度リーチ種別(NリーチやSPリーチ)が高確率で選択され、ハズレCに当選した場合は高期待度リーチ種別(発展型SPSPリーチ、直撃型SPSPリーチ)が高確率で選択される(たとえば、上記(α)~(δ)参照)。つまり、ハズレ時の多くは通常変動に係る演出(通常変動演出)が現出され、リーチ演出を適切な頻度で現出させることができる。これにより、遊技者に対して当選期待感を過度に煽ってしまうことがない。また、稀に出現する高期待度リーチ演出により遊技興趣(当選期待感)を大いに盛り上げることができる。
(Δ)確変中または時短中は、ハズレ種別および作動保留球数によらず、共通の変動パターン振分テーブルが選択される(上記(ζ)参照)。これにより、プログラム容量が少なくなり、制御負担の大幅な軽減を図ることができる。
【】
(第3の特徴的要素)
また本実施形態では、既に説明したように、「先読み予告用通常変動16s」と「先読み予告用Nリーチ1」とを設けてある。これら変動パターンは、先読み予告用変動パターンとして定められている他、次のような特徴を有する。
(A)図25に示す通り、「先読み予告用通常変動16s」の変動時間は、非先読み予告用変動パターン種別に属する「通常変動16s」の変動時間と略同一であり、「先読み予告用Nリーチ1」の変動時間は、非先読み予告用変動パターン種別に属する「Nリーチ1」の変動時間と略同一である。これら変動パターンは、長変動パターンに属する。本実施形態の場合、「先読み予告用通常変動16s」と「通常変動16s」とは、通常変動種別の中で最長の変動時間として定めてある(最長通常変動種別に属する)。
(B)また図25に示す通り、「先読み予告用通常変動16s」と「通常変動16s」とは同系統の変動パターンであるが、それぞれ入賞時コマンドの値が異なる。また、先読み予告用Nリーチ1」と「Nリーチ1」も同系統の変動パターンであるが、それぞれ入賞時コマンドの値が異なる。
(C)「先読み予告用通常変動16s」と「通常変動16s」とは、低期待度変動パターン(通常変動種別、Nリーチ種別)に属する変動パターンであり、その当選期待度は、略同一である。また「先読み予告用Nリーチ1」と「Nリーチ1」も同様に、低期待度変動パターンに属する変動パターンであり、その当選期待度も略同一である。
【】
上記のような「先読み予告用通常変動16s」、「先読み予告用Nリーチ1」の機能について、図23の変動パターン振分テーブル選択テーブルと、図25のハズレ変動パターン振分テーブルと、先読み予告の現出制御との関係に触れながら説明する。
【】
通常中にハズレAが当選した場合、変動開始時には、作動保留球数に応じて、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH1~FH4」(保留数別変動パターン振分テーブル)のいずれかが選択され(図25参照)、通常変動16sまたはNリーチ1が選択されうる(図25の「FH1」「FH2」参照)。また、稀にハズレB(図柄抽選率4%)が当選するが、このときは、ハズレ変動パターン振分テーブル「FH5」(共通変動パターン振分テーブル)に選択され、先読み予告用通常変動16s」または「先読み予告用Nリーチ1」が選択されうる(図25の「FH5」参照)。ここで、遊技を進行する上で滞在期間が長期間となりうる「通常中」において、遊技者が最も遭遇確率が高い遊技状況は、ハズレAの当選(図柄抽選率95%)である。
【】
よって、第1の効果として、低期待度の変動パターンが選択された際に、先読み予告が過度に現出されず、遊技者の当選期待感を無闇に煽ることがない。
また第2の効果として、先読み予告に係る作動保留球が図柄変動表示ゲームに供された際に、先読み予告による当選期待感を長く持続させることができる。詳述すれば、通常変動4sや通常変動8sなどの短変動パターンに係る先読み予告を発生させる場合、その先読み予告対象となった作動保留球に係る図柄変動表示ゲームの実行時間が短いため、大した予告演出も現出されずにあっさり終了してしまう。また、図柄変動表示ゲームの実行時間が短いと、白点滅の保留アイコン(ステップアップ保留変化予告を示唆)が表示された場合やゲーム実行中保留Kを利用したステップアップ保留変化予告を示唆する発生期待感を煽ることなく、あっさり終了してしまう。このようなケースは「一体、あの先読み予告は何の意味があったのだろう?」という具合に、遊技者を白けさせてしまう。しかし本実施形態の場合、「先読み予告用通常変動16s」や「先読み予告用Nリーチ1」は、長変動パターン(本実施形態の場合は、最長通常変動)に属するものであるため、このような問題が生じることを防止しうる。
【】
なお、「先読み予告用通常変動16s」と「通常変動16s」は、先読み予告対象か否かという違いはあるが、双方の図柄変動表示ゲーム中において同一の演出を実行可能な構成とすることが好ましい(「先読み予告用Nリーチ1」と「Nリーチ1」の関係についても同様)。すなわち、非先読み予告用の「通常変動16s」と、これと略同一(同一を含む)の変動時間を定めた先読み予告用の「通常変動16s」とで、図柄変動中の演出を同じ演出態様とし、いずれの変動パターンが選択された場合であっても、演出上、遊技者が同じ変動パターンが選択されたと認識させる。このように、内容的に同じであるが選択率が異なる変動パターン同士を、非先読み予告用と先読み予告用とに区別することにより、ハズレ時において、先読み予告を適度に出現させて過度な先読み予告が実行されてしまうことを防止して、遊技者の当選期待感を適度に煽ることができるようになっている(過剰な先読み予告の出現により、遊技者がストレスを感じないようにすることができる)。なおここでいう「同一の演出」とは、少なくとも装飾図柄の変動表示(後述の装飾図柄演出)と予告演出とを含む演出態様を同一とすることが好ましいが、「装飾図柄の変動表示」および/または「予告演出」を同一としてもよい。ただし、演出上、同じような演出と見せるためには、装飾図柄の変動表示態様は異なるがそれ以外の演出は同一とすることが好ましい。また、「先読み予告用通常変動16s」と同じ機能を有する先読み用通常変動種別だけを1または複数設けてもよいし、「先読み予告用Nリーチ1」と同じ機能を有する先読み用Nリーチ種別だけを1または複数設けてもよい。
【】
また既に説明したが、「通常変動16s」および/または「Nリーチ1」を先読み予告用変動パターンとして定めてもよい。この場合は「先読み予告用通常変動16s」および/または「先読み予告用Nリーチ1」よりも先読み予告の出現率を低確率に定める。たとえば、先読み予告の出現率(実行率)に関して「通常変動16s<先読み予告用通常変動16s」を満たす関係、「Nリーチ1<先読み予告用Nリーチ1」を満たす関係とする。
【】
再び図9の説明に戻り、ステップS320の始動口入賞時乱数判定処理を終えると、始動口入賞時乱数判定処理において決定されたコマンドデータに基づき「入賞時コマンド」を作成し、これを演出制御部24に送信する(ステップS321)。図26および図27に、入賞時コマンドの一覧を示す。なお、先読み禁止中である場合や設定値データに異常が発生した場合は、先読み禁止データ「9FH」がそのまま維持され、「先読み禁止データ」を持つ入賞時コマンドが演出制御部24に送信されることになる。この場合、上位バイト(MODE1)側の値は、適宜な値、たとえば、「B3H」が取得され、先読み禁止の入賞時コマンド(B39FH)を送信する。
【】
次いで、先読み判定時の作動保留球数を指定する「保留加算コマンド」を作成し(ステップS322)、これを演出制御部24に送信する(ステップS323)。この「保留加算コマンド」は2バイトで構成され、今回先読み対象となった作動保留球が特図1側であるか特図2側であるかを指定する上位バイト(MODE)側と、入賞時の作動保留球数を指定する下位バイト(EVENT)側とで構成される。保留加算コマンドは、演出制御部24側において、作動保留球発生の際、保留表示領域76、77に対し、現在の作動保留球数に関する情報を報知したり、先読み予告演出が実行される場合には、その予告対象保留についての先読み予告を現出する際にも利用される。
【】
上記入賞時コマンドと保留加算コマンドとが主制御部20から送信されると、これを受けた演出制御部24は、コマンドに含まれる情報が、「先読み禁止指定以外」であれば、先読み予告の実行可否に関する抽選(先読み予告抽選)を行い、これに当選した場合には、先読み予告の演出シナリオを作成し、そのシナリオに基づいて、今回の作動保留球を対象とする先読み予告を実行制御する。一方、「先読み禁止指定」であれば、先読み予告抽選を実行せずに、或いは、先読み予告抽選を実行するがその抽選結果を強制的にハズレ(予告演出実行せず)として処理し、先読み予告の発生を禁止する。この実施形態では、先読み禁止中の場合か、または設定異常エラーが生じている場合のいずれも、先読み禁止指定の入賞時コマンドを送信する構成となっているが、その理由は下記の通りである。
【】
本実施形態の場合、設定異常エラーが生じても遊技動作を強制的に停止制御することはしない。その理由は第1に、設定異常エラーの解消は、既に説明したように、設定変更操作を行うことにより解消されるが、営業中の設定変更操作は、法的要請の観点から射幸心煽る事項として禁止事項に該当する可能性が高い。第2に、設定異常エラーが生じた際、直ちに遊技動作処理を強制的に停止させてしまうと、突然の遊技停止に、遊技者が不信感を抱いてしまう。たとえば、仕掛り中の図柄変動表示ゲームが正常動作時に実行されたものである場合や、大当り遊技中の場合などに、偶々、設定異常エラーが発生して、直ちに遊技ができない状態に制御してしまうと、遊技者が本来得られるべき利益が消失してしまい、遊技者の不信感を招く。このような事情を考慮し、設定異常エラーが発生した場合はエラー報知を行うに止めて、遊技進行自体は条件付きであるが、そのまま進行させる。「条件付きであるが」と表現したのは、設定異常エラーが発生した場合には、先読み予告を禁止したり、図柄変動表示ゲームの結果を強制的にハズレとするからである(図9のステップS317(=5AH)、後述の図10のステップS409(=5AH)の処理ルート参照)。
【】
以上により、特図1始動口チェック処理を抜けて、続いて、特図2始動口チェック処理(ステップS302)を実行する。
【】
<10.特別図柄変動開始処理:図10>
次に、図8中の特別図柄変動開始処理(ステップS306)について説明する。図10は、特別図柄変動開始処理の詳細を示すフローチャートである。
【】
図10において、CPU201は、まず特図2作動保留球数がゼロか否かを判定し(ステップS401)、特図2作動保留球数がゼロでない場合には(ステップS401:NO)は、特図2作動保留球数対象とした変動開始時の処理(ステップS403~S416)を実行する。一方、特図2作動保留球数がゼロの場合には(ステップS401:YES)、続いて特図1作動保留球数がゼロか否かを判定し(ステップS402)、特図1作動保留球数がゼロでない場合には(ステップS402:NO)は、特図1作動保留球数を対象とした変動開始時の処理(ステップS403~S416)を実行する。このステップS401とS402の処理により、特図1作動保留球と特図2作動保留球のどちらを優先的に変動表示動作に供するか(どちらの作動保留球を消化していくか)の「優先変動順位」が定まる。本実施形態では、特図1作動保留球と特図2作動保留球の双方に作動保留球が存在する場合、特図2作動保留球を優先的に消化させる。
【】
なお、特図2作動保留球数と特図1作動保留球数の双方の作動保留球数がゼロである場合(ステップS401:YES、かつステップS402:YES)、「作動保留球なし」の状態となる。この「作動保留球なし」の状態は、特別図柄が待機中であり、かつ保留記憶無しの状態となった場合である。そこで「作動保留球なし」になった場合は、ステップS417に進み、特別図柄動作ステータスが上記「作動保留球なし」の状態を示す「待機中(00H)」であるか否かを判定する(ステップS417)。
【】
上記「作動保留球なし」の状態となったときの特別図柄動作ステータスが「待機中(01H)」であった場合には(ステップS417:NO)(後述の図13Aの特別図柄確認時間中処理中のステップS472参照)、特別図柄動作ステータスを「待機中(00H)」に切り替える(ステップS418)。そして、演出制御コマンドとして、客待ち中コマンド(BA04H)を演出制御部24に送信して(ステップS419)、特別図柄変動開始処理を抜ける。演出制御部24が上記客待ち中コマンドを受信した場合、所定の実行条件に基づき、遊技機1に係る遊技の説明やその紹介(デモンストレーション)のためのデモムービーが流れる「客待ち演出(デモ画面)」を現出させる。具体的には、客待ち中コマンドを受信した後、遊技が開始されずに、つまり作動保留球が発生せずに(保留加算コマンドを受信することなく)、所定時間(たとえば、180秒)が経過した場合、客待ち演出を現出させる。客待ち演出開始までの待機時間(180秒)が経過するまでは、今回の図柄変動表示ゲームの終了後に停止した装飾停止図柄の表示状態が引き続き表示され、装飾ランプ45は所定の発光パターンで発光し、スピーカ43は、消音状態(所定の音演出を実行していてもよい)とする「デモ開始待ち演出」が現出され、客待ち演出開始までこの状態が維持される。また、演出制御部24は、客待ち演出(デモ画面)の開始後、所定の移行条件(節電モード移行条件)を満たした場合に、客待ち演出を終了して「節電モード」に移行させる。この実施形態の場合、客待ち演出(デモ画面)の開始後、作動保留球が発生せず、かつメニュー画面(遊技設定画面)に切り替わることなく、所定時間(たとえば、120秒)が経過した場合、演出モードを節電モードに移行させ、液晶表示装置36に節電用画面(たとえば、液晶画面に「節電中です」の文字表示)を表示させ、装飾ランプ45やその他の演出用LEDの一部またはすべてを消灯させるように制御する(節電制御)。
【】
特図1作動保留球数または特図2作動保留球数がゼロでない場合(ステップS401:NOまたはS402:NO)、ステップS403~S416を順次実行していく。なお、以下に説明するステップS403~S416の処理の仕方については、特図1作動保留球を対象とするか、特図2作動保留球を対象とするかの違いだけで、その内容は実質的には同じである。したがって重複記載を避けるため、特に必要が無い限り、どちらの作動保留球を対象とした処理であるかを区別せずに説明していく。
【】
ステップS403に進むと、今回の変動表示動作に供する特図側の作動保留球数を1減算し(ステップS403)、減算後の作動保留球数情報を含む「保留減算コマンド」を演出制御部24に送信する(ステップS404)。
【】
次いで、特別図柄作動確認データを格納する(ステップS405)。この特別図柄作動確認データは、今回の変動開始側の特別図柄種別を指定する情報であり、特図1が変動開始側であるならば「00H」を、特図2が変動開始側であるならば「01H」を特別図柄作動確認データに格納する。
【】
次いで、RAM203の保留記憶エリアに格納されている保留データをシフトして(ステップS406)、保留4記憶エリアをゼロクリアする(ステップS407)。このステップS406~S407の処理では、保留記憶数n=1に対応する保留記憶エリア(保留1記憶エリア)に格納されている保留データを読み出し、領域内RAMの判定用乱数記憶エリアに格納するとともに、保留n記憶エリア(n=2、3、4)に対応する保留記憶エリアに格納されている保留データを、それぞれ‘n-1’に対応する保留記憶エリアに格納し(ステップS406)、保留4記憶エリアをクリアして空き領域を設ける(ステップS407)。これにより、特別図柄変動表示ゲームの開始順番は、作動保留球数n(n=1、2、3、4)の順番と一致し、始動口入賞時に取得された作動保留球がいずれの保留記憶エリアに対応するものであるかが特定されるとともに、新たな作動保留球の保留記憶が可能となっている。
【】
次いで、遊技状態情報送信処理を実行する(ステップS408)。遊技状態情報送信処理では、「遊技状態指定コマンド」を演出制御部24に送信する。ここでの遊技状態指定コマンドには、ゲーム開始時の遊技状態を特定可能な遊技状態情報が含まれる。演出制御部24は、遊技状態指定コマンドを受信すると、これに含まれる情報に基づき、遊技状態を把握し、主制御部20側で管理される遊技状態と整合性を保つ形で演出モードを管理する。遊技状態指定コマンドに含ませる遊技状態情報は、目的の遊技処理を行う際に最低限必要な情報であればよく、たとえば、「内部遊技状態(遊技状態判定番号YJ)」および/または「変動パターン振分指定番号Tcode」を含む情報とすることができる。
【】
またここでは、必要に応じて、時短中であれば残り時短回数を指定可能な「時短回数コマンド」が送信され、確変中であれば残りST回数を指定可能な「ST回数指定コマンド」が送信される。演出制御部24は、これらのコマンドに含まれる情報に基づいて、残り時短回数や残りST回数を把握し、その残り時短回数または残りST回数を演出的に報知する「残余回数表示演出(カウントダウン表示)」を現出させる。なお、確変状態が次回大当りまで継続する場合(実質的に次回大当りまで継続する場合を含む)には、ST回数指定コマンドは送信しなくてもよい。
【】
(設定値が正常時の処理ルート:S410を辿る処理ルート)
次いで、設定エラーフラグがON状態(5AH)であるか否かを判定する(ステップS409)。設定エラーフラグがON状態でない場合(ステップS409:≠5AH)、設定値コマンドを演出制御部24に送信し、次いで、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を実行する(ステップS410)。この特別電動役物作動判定用乱数判定処理では、大当り判定用乱数値を利用し、今回の変動表示動作に供される作動保留球を対象とした「変動開始時の当落抽選」を実行する。本処理の基本的な処理手順は、既に説明した図9のステップS318の乱数判定処理と同じ処理手順であるので、重複記載を避けるために適宜省略して説明する。
【】
このステップS410の特別電動役物作動判定用乱数判定処理では、まず特別図柄作動確認データに基づき、今回の処理対象側の当り乱数判定テーブル(たとえば特図1側が処理対象であれば、特図1用の当り乱数テーブル)を取得する。次いで、上記判定用乱数記憶エリアに格納された大当り判定用乱数値を取得し、大当り判定用乱数値と当り乱数判定テーブルとに基づく当落抽選を実行する。そして、その抽選結果が「大当り」当選であれば大当り判定フラグを「5AH」に設定し、大当りに当選しなかった場合、つまり‘ハズレ’の場合には、大当り判定フラグに「00H」を設定する。
【】
次いで、特別停止図柄作成処理を実行する(ステップS411)。この特別停止図柄作成処理では、ステップS410の当落抽選結果と特別図柄判定用乱数値とを利用し、「変動開始時の図柄抽選」を実行する。本処理の基本的な処理手順は、既に説明した図9に示す特別停止図柄データ作成処理(ステップS319)と同じ処理手順であるので、重複記載を避けるために適宜省略して説明する。
【】
このステップS411の特別停止図柄作成処理では、まず特別図柄作動確認データ(特図種別)と、ステップS410の当落抽選結果とに応じた図柄テーブル(大当り図柄テーブルまたはハズレ図柄テーブル)を選択する。たとえば、特別図柄作動確認データが00H、大当り判定フラグが5AHである場合、すなわち、今回の変動開始側が‘特図1側’であり、当落抽選結果が‘大当り’である場合には、「特図1用大当り図柄テーブル」が選択される。そして、上記判定用乱数記憶エリアに格納された特別図柄判定用乱数値を取得し、選択した図柄テーブルと特別図柄判定用乱数値とに基づく図柄抽選を実行し、その抽選結果である特別図柄判定データおよび特別停止図柄番号を、領域内RAMの対応領域にそれぞれ格納する。
【】
ステップS411の特別停止図柄作成処理を終えると、次いで、遊技状態移行準備処理を実行する(ステップS412)。この遊技状態移行準備処理では、遊技状態を移行させるための設定として、当り遊技後の遊技状態を指定するために必要な設定処理を行う。この遊技状態移行準備処理の詳細は図11にて後述する
【】
次いで、特別図柄変動パターン作成処理を実行する(ステップS413)。この特別図柄変動パターン作成処理では、特別停止図柄作成処理(ステップS411)の図柄抽選結果、変動パターン用乱数、変動パターン振分指定番号(Tcode)(現在の遊技状態)、設定値情報(必要に応じて取得する)および作動保留球数(今回の変動表示動作に供される作動保留球を除く、現存する作動保留球数0~3個:ステップS403参照)などを利用し、今回の変動表示動作に供される作動保留球を対象とした特別図柄の変動パターンを決定する。そして、その変動パターンの内容を演出制御部24側に知らせるべく、演出制御コマンドとして、その変動パターン内容を特定可能な変動パターン情報を含む「変動パターン指定コマンド」を作成し、これを演出制御部24側へと送信する。
【】
特別図柄変動パターン作成処理は、既に述べた、先読み変動パターン判定処理である始動口入賞時乱数判定処理(図9のステップS320)と、基本的には同じである。本処理の基本的な処理手順は、始動口入賞時乱数判定処理(図9のステップS320)と同じ処理手順であるので、重複記載を避けるために適宜省略して説明する。
【】
特別図柄変動パターン作成処理では、変動開始時の変動パターンを指定するための「変動パターン指定コマンド」を決定に関する処理として、下記(A)~(F)の処理を含んで構成されている。
【】
(A)図23に示す「変動パターン振分テーブル選択テーブル」を参照し、「変動パターン振分テーブル」を決定する“変動開始時変動パターン振分テーブル決定処理”と、
(B)上記(A)で決定された「変動パターン振分テーブル(図24、図25)」を参照し、ステップS314の処理で取得された変動パターン用乱数値に基づき、変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドのコマンドデータを取得する“変動パターン指定コマンドデータ取得処理(変動パターン決定処理)”と、
(C)変動パターン決定処理で決定された変動パターンに対応する変動時間(疑似連に必要な加算時間を含む)を決定して、領域内RAMのタイマ管理領域である「特別図柄役物動作タイマ」に設定する“変動時間設定処理”と、
(D)上記(B)で取得した変動パターン指定コマンドを演出制御部24に送信する“コマンド送信処理”と、を含んで構成される。
【】
変動開始時においては、入賞時(先読み判定時)とは異なり、作動保留球数(ステップS403の変動開始時の作動保留球数)を考慮して、変動パターン振分テーブルが選択される。変動パターン振分テーブルには、既に説明したように、特別図柄に関する複数種類の変動パターンが、特図種別と当選種別と作動保留球数と変動パターン振分指定番号Tcode、および変動パターン用乱数値などに関連付けて定められており、変動パターン用乱数による抽選により、複数種類の変動パターンのうちからいずれかの変動パターンが選択されるようになっている。具体的には、変動開始時の「変動パターン指定コマンド」を構成するための上位バイト側(MODE2:当りハズレの別を指定)と下位バイト側(EVENT:変動パターン情報)のコマンドデータが決定される(図24、図25参照)。これにより、変動パターン指定コマンドが決定され、今回の図柄変動表示ゲームに係る変動開始時の変動パターンの内容が指定されることになる。この変動パターン指定コマンドは、図26および図27に示すように、変動パターンに対応した値となっている。
【】
変動パターンの決定に伴い、その変動パターンに対応した変動時間が決定され、今回の変動パターンの変動時間が定まることになる。なお、この変動時間は、特別図柄変動表示ゲームと同調して実行される装飾図柄変動表示ゲームの遊技時間(装飾図柄の変動表示時間(演出時間))となる。
【】
このようにして決定された変動パターンに関する情報には、少なくとも当落抽選結果(本実施形態の場合、詳細な図柄抽選結果情報は、装飾図柄指定コマンドに含まれる)や、現在の遊技状態、変動時間情報、特定の予告演出の実行指定情報(リーチ演出の有無およびその種別や、疑似連指定情報)などが含まれる。主制御部20は、その内容を特定可能な「変動パターン指定コマンド」を演出制御部24に送信し、この変動パターン指定コマンドに含まれる情報は、演出制御部24側にて、今回の図柄変動表示ゲームに係る演出シナリオ(装飾図柄の変動表示や各種予告演出など)を決定する際に利用される。
【】
上記ステップS413の特別図柄変動パターン作成処理を終えると、次いで、今回の変動開始側に対応する変動中フラグをON状態(5AH)に設定する(ステップS414)。上記「変動中フラグ」とは特別図柄1、2のどちらが変動中であるかを示すフラグで、当該フラグがON状態(5AH)である場合には特別図柄が変動中である旨を示し、当該フラグがOFF状態(00H)である場合には特別図柄が停止中である旨を示す。本実施形態では、特図1対応の「特別図柄1変動中フラグ」と、特図2対応の「特別図柄2変動中フラグ」を扱う。たとえば、特図1側が今回の処理対象(変動開始側)であれば、特別図柄1変動中フラグをON、特別図柄2変動中フラグをOFFに設定する。
【】
次いで、ステップS411の特別停止図柄作成処理で得られた図柄抽選結果情報を特定可能な装飾図柄指定コマンドを取得し、これを演出制御部24に送信する(ステップS415)。装飾図柄指定コマンドには、変動側の特別図柄種別と当選種別(図柄抽選結果)とに関する情報が含まれる。この装飾図柄指定コマンドは、主として、リーチ状態を形成する際の装飾図柄の組合せ(リーチ図柄を構成要素となる図柄種)や、最終的に停止表示させる装飾図柄(装飾停止図柄)の組合せや、図柄変動表示ゲームにおいて当選種別に対応する予告演出などを決定する際に利用される。演出制御部24は、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンドを受信すると、これらのコマンドに含まれる情報に基づいて、図柄変動表示ゲーム中に実行すべき演出を決定し、今回の装飾図柄変動表示ゲームを開始させる。
【】
そして、変動開始時設定処理として、特別図柄動作ステータス「変動中(02H)」に切り替え(特別図柄動作ステータスに02Hを格納)、判定用乱数記憶エリアに00Hを格納する(ゼロクリアする)(ステップS416)。
【】
以上により、この特別図柄変動開始処理を抜けると、図8の特別図柄表示データ更新処理(ステップS309)を行い、かくして特別図柄の変動表示が開始されることになる。これにより、特別図柄管理処理(ステップS093)を抜けて、図7の特別電動役物管理処理(ステップS095)に進む。
【】
(設定異常エラーが生じたケースについて:S409→S411の処理ルート)
ステップS409の判定処理の説明に戻り、ステップS409において、設定エラーフラグがON状態(5AH)である場合、つまり設定異常エラーが発生中の場合(ステップS409:=5AH)、ステップS410の特別電動役物作動判定用乱数判定処理(当落抽選)をスキップし、ステップS411の特別停止図柄作成処理を実行する。すなわち、設定異常エラーが発生した場合には、変動開始時の当落抽選を実行せず、今回の当落抽選結果は、常に「ハズレ」として処理される(強制ハズレ制御)。設定異常エラーの場合は、エラー専用の変動パターンを設け、これを選択することが好ましいが、既存の特定の変動パターンが選択されるように構成してもよい。既存の変動パターンを選択する場合は、「設定異常エラー」という深刻なエラーが生じていることを考慮し、当選期待感を煽るようなリーチ変動パターン種別は選択せずに、通常変動パターン種別のみを選択することが好ましい。なお、強制ハズレという状況下では、最早、遊技の意味を成さないため、長変動パターン種別を選択することが好ましく、より好ましくは、最長の通常変動パターン(本実施形態では、通常変動16s)だけを選択する。また、設定異常エラーの場合には、「遊技続行不可」として、図柄変動表示ゲーム自体を開始させない(図柄変動を開始させな)構成としてもよい。この場合には、遊技機の電源がOFFになるまでエラー報知を継続する。なお本実施形態では、図6に示す設定変更処理(ステップS023)が実行されて設定異常エラーが解除されるまでは、電源を再投入してもエラー報知が継続される。
【】
<11.遊技状態移行準備処理:図11>
次に、図12中の上記遊技状態移行準備処理(ステップS412)について説明する。図11は、遊技状態移行準備処理の詳細を示すフローチャートである。
【】
図11において、CPU201は、まず大当り判定フラグを取得し、大当り判定フラグの状態を判定する(ステップS431)。大当り判定フラグがOFF状態(=00H)の場合(ステップS431:≠5AH)、何もしないで遊技状態移行準備処理を抜ける。
【】
(大当りに当選した場合)
大当り判定フラグがON状態の場合(ステップS431:=5AH)、図21に示す「遊技状態移行テーブル選択テーブル」を取得する(ステップS432)。
【】
(T-5.大当り用遊技状態移行テーブル選択テーブル:図21)
図21に、遊技状態移行テーブル選択テーブルを示す。本実施形態の遊技状態移行テーブル選択テーブルには、遊技状態判定番号(YJ)と特別図柄判定データとに関連付けられた大当り用遊技状態移行テーブルが定められている。具体的には、遊技状態判定番号(YJ)と特別図柄判定データ(大当り種別)とに基づき、遊技状態移行テーブル(図22)を取得し、その取得した遊技状態移行テーブルに定められた各種データを、対応する状態バッファに格納する(ステップS434:状態バッファ設定処理)。この遊技状態移行テーブルには、図22に示すように、JTTBL-1は「確変」、JTTBL-2は「時短」に移行させるための各種データが定められている。
【】
バッファに格納された値は、後述の図14の大当り終了処理中(ステップS509、その詳細を示す図15のステップS592)の処理で読み出され、RAM203の所定の記憶領域(各々のバッファに対応したフラグ記憶領域やカウンタ記憶領域)に格納される。これにより、大当り遊技後の遊技状態(図4の移行先遊技状態)が指定される。
【】
なお、上記各種の状態バッファの役割は、下記の通りである。
(α)「普電役物開放延長移行状態バッファ、普通図柄時短移行状態バッファ、普通図柄確変移行状態バッファ、特別図柄時短状態移行状態バッファ、特別図柄確変移行状態バッファ」
これら状態バッファには、内部遊技状態を指定するための各機能のON/OFF(5AH/00H)の指定データが設定される。具体的には、普電役物開放延長移行状態バッファには、開放延長機能の作動状態を指定する普電役物開放延長状態フラグ、普通図柄時短移行状態バッファには、普通図柄時短機能の作動状態を指定する普通図柄時短状態フラグ、普通図柄確変移行状態バッファには、普通図柄確変機能の作動状態を指定する普通図柄確変状態フラグ、特別図柄時短状態移行状態バッファには、特別図柄時短機能の作動状態を指定する特別図柄時短状態フラグ、特別図柄確変移行状態バッファには、特別図柄確変機能の作動状態を指定する特別図柄確変状態フラグ用のデータが設定される。
(β)「特別図柄時短回数カウンタバッファ」
時短回数を指定するためのデータ(特別図柄時短回数カウンタ用のデータ)が設定される(図13A~図13BのステップS478~S481参照)。
(γ)「特別図柄確変回数カウンタバッファ」
ST回数を指定するためのデータ(特別図柄確変回数カウンタ用のデータ)が設定される(図13BのステップS483~S486参照)。
(δ)「特別図柄変動回数カウンタバッファ」
或る変動パターン振分指定番号Tcodeの継続回数を指定するためのデータ(特別図柄変動回数カウンタ用のデータ)が設定される(図13BのステップS488~S491参照)。
(ε)「変動パターン振分指定番号バッファ」
所定の更新条件が成立した場合に、更新先となる変動パターン振分指定番号Tcodeを指定するデータ(変動パターン振分指定番号Tcode用のデータ)が設定される。更新条件とは、大当り当選時(図13AのステップS475、大当り遊技終了時(図15のS592)、特別図柄変動回数カウンタがゼロになったときなどがある。
【】
たとえば、現在の遊技状態が「通常状態(YJ=00H)」であり、「10R確変大当り」に当選した場合は、図21の遊技状態移行テーブル選択テーブルに基づき、確変状態移行用の遊技状態移行テーブルの「JTTBL-1」が取得される。このケースでは、図22に示す通り、普電役物開放延長移行状態バッファ~特別図柄確変移行状態バッファにそれぞれ「5AH(ON指定)」が設定され、特別図柄確変カウンタバッファに「65536回(実質次回大当りまでを保障する値)」が設定され、変動パターン振分指定番号バッファには「01H(確変指定)」が設定される。これにより、大当り遊技後の移行先遊技状態が「確変状態」に指定される。なお、本実施形態では、変動パターン振分指定番号Tcodeの更新タイミングが内部遊技状態の更新タイミングと同じであるため、特別図柄変動回数カウンタバッファには「0回」が設定される。
【】
<12.特別図柄変動中処理:図12>
次に、図8に示す特別図柄変動中処理(ステップS307)について説明する。図12は、図8の特別図柄変動中処理(ステップS307)の詳細を示すフローチャートである。
【】
図12において、CPU201は、まず特別図柄役物動作タイマがゼロであるか否か、つまり特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS451)。特別図柄役物動作タイマがゼロでない場合は(ステップS451:NO)、未だ特別図柄の変動時間が経過していない、つまり特別図柄が変動中であるので、何もしないでこの特別図柄変動中処理を抜ける。
【】
特別図柄役物動作タイマがゼロになったならば(ステップS451:YES)、演出制御コマンドとして、特別図柄の変動が終了したことを示す「変動停止コマンド」を演出制御部24に送信する(ステップS452)。この変動停止コマンドにより演出制御部24は、特別図柄の変動時間経過して特別図柄変動表示ゲームが終了したことを把握し、現在変動表示中の装飾図柄を停止表示(確定表示)させる。これにより、特別図柄変動表示ゲームが終了されるとともに、装飾図柄変動表示ゲームも終了することになる。
【】
次いで、特別図柄の変動停止時の設定処理として、RAM203の特別図柄確定タイマに、特別図柄確定信号出力時間(たとえば、100ms)を格納し、特別図柄役物動作タイマに確定表示時間(たとえば、500ms)を格納し、特別図柄動作ステータスを「確認中(03H)」に切り替え(特別図柄動作ステータスに03Hを格納)、特別図柄変動中フラグに00H(OFF状態)を格納し(ステップS453)、この特別図柄変動中処理を抜ける。上記「特別図柄確定信号出力時間」とは、枠用外部端子基板21からホールコンピュータHCに対し、特別図柄が確定表示された旨を報知する特別図柄確定信号の出力時間を確保するための余裕時間である。また「確定表示時間」とは、特別図柄の変動表示が終了して特別図柄の停止表示した際、その停止表示を保持する時間(停止表示時間)である。この確定表示時間中は、装飾図柄も確定表示(本停止)される(たとえば、図29の確定表示期間CT)。
【】
以上の特別図柄変動中処理を抜けると、図8の特別図柄表示データ更新処理(ステップS309)を行い、特別図柄管理処理を抜けて、図7のステップS095の特別電動役物管理処理に進む。
【】
<13.特別図柄確認時間中処理(変動停止時処理):図13Aおよび図13B>
次に、特別図柄確認時間中処理(ステップS308)について説明する。図13Aおよび図13Bは、図8の特別図柄確認時間中処理(ステップS308)の詳細を示すフローチャートである。
【】
図13Aおよび図13Bにおいて、CPU201は、まず特別図柄役物動作タイマがゼロであるか否かを判定する(ステップS471)。ここでの特別図柄役物動作タイマには、「確定表示時間」が設定されている(図12のステップS453参照)。特別図柄役物動作タイマがゼロになるまでの間は(ステップS471:NO)、何もしないでこの特別図柄確認時間中処理を抜ける。
【】
特別図柄役物動作タイマがゼロになったならば(ステップS471:YES)、今回の特別図柄変動表示ゲームが終了したとして、特別図柄動作ステータスを「待機中(01H)」に切り替え(特別図柄動作ステータスに01Hを格納)(ステップS472)、遊技状態番号YJを格納する(ステップS473)。
【】
次いで、大当り判定フラグを取得し、大当り判定フラグの状態を判定する(ステップS474)。
【】
(大当り判定フラグがON状態の場合)
上記ステップS474の判定で、大当り判定フラグがON状態(5AH)の場合(ステップS474:=5AH)、大当り図柄停止時の各種設定処理を行う(ステップS475)。ここでは、図示の通り、大当り判定フラグに00H(OFF状態)を格納し、条件装置作動フラグをONにし、その他、低確率、電サポ状態無しの状態に設定する。
【】
(大当り判定フラグがOFF状態の場合)
上記ステップS474の判定で、大当り判定フラグがOFF状態(00H)の場合(ステップS474:≠5AH)、次いで、特別図柄時短回数カウンタ(残り時短回数)がゼロであるか否かを判定する(ステップS478)。特別図柄時短回数カウンタがゼロである場合(ステップS478:YES)、ステップS483の処理に進む。
【】
一方、特別図柄時短回数カウンタ(時短回数)がゼロでない場合(ステップS478:NO)、今回の変動回数の消化分として、特別図柄時短回数カウンタを1減算し(ステップS479)、減算後の特別図柄時短回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS480)。
【】
減算後の特別図柄時短回数カウンタがゼロでない場合(ステップS480:NO)、特別図柄時短状態の終了回数に達していないので、何もしないでステップS483の処理に進む。一方、減算後の特別図柄時短回数カウンタがゼロの場合(ステップS480:YES)、時短終了時の設定処理を行う(ステップS481)。ここでは、時短終了時の設定処理として、図示の通り、電チューサポート機能をOFF状態に設定し、変動パターン振分指定番号Tcodeを00H(通常中)に設定するなど、時短状態から通常状態への移行設定処理を実行する。これにより、次回の特別図柄変動表示ゲームでは、「通常状態」に基づく特別図柄の変動パターンが選択される。
【】
ステップS481の時短終了時の設定処理を終えると、次いで、遊技状態情報送信処理を実行する(ステップS482)。ここでは、遊技状態指定コマンドを演出制御部24に送信する。ここでの遊技状態指定コマンドには、時短状態終了を指定する情報が含まれる。この遊技状態指定コマンドにより演出制御部24は、今回のゲームで時短状態が終了した旨を把握し、次回のゲームから通常状態に移行される旨を把握する。
【】
次いで、特別図柄確変回数カウンタ(残りST回数)がゼロであるか否かを判定する(ステップS483)。特別図柄確変回数カウンタがゼロである場合(ステップS483:YES)、ステップS488の処理に進む。一方、特別図柄確変回数カウンタがゼロでない場合(ステップS483:NO)、今回の特別図柄の変動回数消化分として、特別図柄確変回数カウンタを1減算し(ステップS484)、その減算後の特別図柄確変回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS485)。
【】
減算後の特別図柄確変回数カウンタがゼロでない場合(ステップS485:NO)、ST回数が終了していないので、何もせずにステップS488の処理に進む。
【】
減算後の特別図柄確変回数カウンタがゼロの場合(ステップS485:YES)、特別図柄の変動回数が規定のST回数(本実施形態では、65536回)に達したとして、確変終了時の設定処理を実行する(ステップS486)。ここでは、確変終了時の設定処理として、図示の通り、確変状態に関する機能をOFF状態に設定し、確変状態から通常状態への移行設定処理を実行する。これにより、次回の特別図柄変動表示ゲームでは、「通常状態」に基づく特別図柄の変動パターンが選択される。なお、潜確状態を設けた場合、潜確状態についても確変状態の処理と同様に、ステップS483~S485にてST回数が監視され、この確変終了時の設定処理において潜確状態の終了タイミングが管理されている。
【】
上記ステップS486の確変終了時の設定処理を終えると、次いで、遊技状態情報送信処理を実行する(ステップS487)。ここでは、上記ステップS482と同じく、遊技状態指定コマンドを演出制御部24に送信するが、ここでの遊技状態指定コマンドに含まれる情報には、高確率状態(確変状態または潜確状態)終了を指定する情報が含まれる。この遊技状態指定コマンドにより演出制御部24は、今回のゲームで高確率状態(確変状態または潜確状態)が終了した旨を把握し、次回のゲームから通常状態に移行される旨を把握する。
【】
ステップS487の遊技状態情報送信処理を終えると、次いで、特別図柄変動回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS488)。ここでは、変動パターン振分指定番号Tcodeの変更タイミングを監視する。本実施形態では、既に説明したように、変動パターン振分指定番号Tcodeの更新タイミングが内部遊技状態の更新タイミングと同じであるため、特別図柄変動回数カウンタの値は常にゼロとなっている。
【】
特別図柄変動回数カウンタがゼロである場合(ステップS488:YES)、何もしないでこの特別図柄確認時間中処理を抜ける。一方、特別図柄変動回数カウンタがゼロでない場合(ステップS488:NO)、今回の変動回数の消化分として、特別図柄変動回数カウンタを1減算し(ステップS489)、その減算後の特別図柄変動回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS490)。
【】
減算後の特別図柄変動回数カウンタがゼロでない場合(ステップS490:NO)、変動パターン振分指定番号Tcodeの更新タイミングでないとして、何もしないでこの特別図柄確認時間中処理を抜ける。
【】
減算後の特別図柄変動回数カウンタがゼロの場合(ステップS489:YES)、変動パターン振分指定番号Tcodeの更新タイミングが到来したとして、変動パターン振分指定番号更新処理を実行する(ステップS491)。
【】
次いで、遊技状態情報送信処理を実行する(ステップS492)。ここでは、上記ステップS482と同じく、遊技状態指定コマンドを演出制御部24に送信するが、ここでの遊技状態指定コマンドに含まれる情報は、更新後の変動パターン振分指定番号Tcodeを特定可能な情報が含まれる。
【】
以上により、この特別図柄変動開始処理を抜けると、図8の特別図柄表示データ更新処理(ステップS309)を行い、特別図柄管理処理(ステップS093)を抜けて、図14の特別電動役物管理処理(ステップS095)に進む。
【】
<14.特別電動役物管理処理:図14>
次に、図14中の特別電動役物管理処理(ステップS095)について説明する。図14は、ステップS095の特別電動役物管理処理の詳細を示すフローチャートである。
【】
図14において、CPU201は、次いで、条件装置作動フラグのON/OFF状態を判定する(ステップS501)。条件装置作動フラグがOFF状態(ステップS501:≠5AH)、つまり大当り遊技中でない場合には、何もしないでこの特別電動役物管理処理を抜ける。
【】
条件装置作動フラグがON状態の場合(ステップS501:=5AH)、特別電動役物動作ステータス(00H~04H)に応じた処理を行う(ステップS502:特別電動役物ステータス分岐処理)。なお「特別電動役物動作ステータス」とは、特別変動入賞装置52の挙動を示すステータス値であり、このステータス値は処理状態に応じて変更され、領域内RAMの特別電動役物動作ステータス格納領域に格納される。特別電動役物動作ステータスには、大当り遊技開始前の待機状態である旨を指定する「開始処理中(00H)」、ラウンド遊技開始前の待機状態である旨を指定する「作動開始処理中(01H)」、ラウンド遊技が実行中である旨を指定する「作動中(02H)」、次回のラウンド遊技を継続させるか否かの判定中である旨を指定する「継続判定中(03H)」、大当り遊技終了時の終了処理中である旨を指定する「大当り終了処理中(04H)」が含まれる。
【】
ステップS502の特別電動役物動作ステータス分岐処理では、特別電動役物動作ステータス値が「開始処理中(00H)」「作動開始処理中(01H)」「作動中(02H)」「継続判定中(03H)」「大当り終了処理中(04H)」のいずれかのステータス値であるかに応じてステップS505~S509のいずれかの処理を実行する。これらの処理は大当り遊技を実行制御する処理であり、ステップS505~S509の処理を経て、各種当りに対応する当り遊技が実現される。以下に、ステップS505~S509の処理内容について説明する。
【】
<大当り遊技制御処理(ステップS505~S509)>
(9-1.大当り開始処理)
ステップS505の「大当り開始処理」について説明する。大当り遊技開始時には、特別電動役物動作ステータスが、初期値の「開始処理中(00H)」に設定されている。したがって「大当り」となった場合は、まずこの「大当り開始処理」が実行される。
【】
大当り開始処理に入ると、CPU201は、まず、大当り遊技を開始する際に必要な設定処理(開始時の設定処理)として、役物連続作動装置作動フラグにON状態に設定する。これにより、特別電動役物の連続作動(ラウンド遊技)が許容状態となる。そして、特別電動役物動作ステータスを「作動開始処理中(01H)」に更新し、ラウンド数をカウントする「連続回数カウンタ」に初回の1R目を指定する01Hを設定する。次いで、今回当選した当り種別(特別図柄判定データ)に応じて、領域内RAMの該当領域に、今回の大当りに対応する「最大ラウンド数」、また特別図柄役物動作タイマに「開始インターバル時間」を設定する。「開始インターバル時間(開始INT)」とは、特別図柄の確定表示時間が経過して(図13AのステップS471参照)大当りが確定した後、特別変動入賞装置52が作動するまで(1R目のラウンド遊技が開始されるまで)のインターバル区間であって、オープニング演出区間を定めた時間幅を指す。
【】
次いで、「大当り開始コマンド」を演出制御部24に送信し、この大当り開始処理を抜ける。なお「大当り開始コマンド」には、今回の大当り種別とその大当り当選時の遊技状態とを特定可能な情報が含まれる。この大当り開始コマンドを演出制御部24が受信すると、今回の大当り遊技中(開始INT中、ラウンド遊技間、ラウンド遊技中、終了INT中など)に展開される一連の当り演出(オープニング演出、ラウンド中演出、ラウンド間インターバル演出、ラウンド終了演出、、エンディング演出など)を決定し、オープニング演出を開始する。かくして、大当り遊技が開始される。
【】
(9-2.特別電動役物作動開始処理)
次に、ステップS506の「特別電動役物作動開始処理」について説明する。
【】
特別電動役物作動開始処理に入ると、CPU201は、まず特別図柄役物動作タイマがゼロであるか否かを判定する。ここでの特別図柄役物動作タイマには、ラウンド開始前インターバル時間が設定されている。このインターバル時間としては、初回のラウンド(1R目)では、上記「大当り開始処理(ステップS505)」で設定された「開始インターバル時間(開始INT)」が監視されるが、2R目以降で本処理(ステップS506)を通過するときは、「開放前インターバル時間」、具体的には、今回のラウンド遊技が終了して次回ラウンド遊技が開始されるまでのラウンド間のインターバル時間(R間INT)が監視される。この特別図柄役物動作タイマがゼロになるまでの間は、今回のラウンド遊技が終了していないので、何もしないでこの特別電動役物作動開始処理を抜ける。
【】
一方、特別図柄役物動作タイマがゼロ、つまり開放前インターバル時間(1R目の場合は、開始インターバル時間)が経過したならば、大当り種別(特別図柄判定データ)と現在のラウンド数(連続回数カウンタ値)とに応じた大入賞口50の開閉動作パターンを設定する(大入賞口開閉動作設定処理)。ここでは、大入賞口開閉動作時間(最大開放時間)を特別図柄役物動作タイマに格納し、大入賞口ソレノイド52cを制御するためのソレノイド用制御データ(ラウンド数に対応して実行される大入賞口開閉動作パターン用データ)を設定する。
【】
また大入賞口開放開始動作に伴い、大入賞口開放コマンドを演出制御部24に送信する。この「大入賞口開放コマンド」には、現在のラウンド数情報が含まれ、演出制御部24において、ラウンド数に対応するラウンド中演出を現出させる際に利用される。そして、特別電動役物動作ステータスを「作動中(02H)」に切り替えて、この特別電動役物管理処理を抜ける。これにより、大入賞口50が上記大入賞口開閉動作時間を上限に開放され、今回のラウンド遊技が開始される。
【】
(9-3.特別電動役物作動中処理)
次に、ステップS507の「特別電動役物作動中処理」について説明する。
【】
特別電動役物作動中処理に入ると、CPU201は、まず大入賞口50への入賞球数が最大入賞数に達したか否かを監視し、最大入賞数に達した場合には特別図柄役物動作タイマをゼロクリアする。これにより、上記「特別電動役物作動開始処理(ステップS506)」で設定されたタイマ値が強制的にゼロになり、最大入賞数に達したことを以って、開放中の大入賞口50が閉鎖されることになる。また、ここでは、大入賞口50に入賞があるごとに「大入賞口入賞コマンド」を演出制御部24に送信する。この大入賞口入賞コマンドには、大入賞口への入賞発生情報と賞球数情報とが含まれ(設定値情報も含ませてもよい)、大入賞口50に入賞した旨を報知する入賞演出に利用される他、入賞演出を利用した設定示唆演出の現出制御にも利用される。たとえば、最大入賞数を超えるオーバー入賞があった場合、設定値に応じて定められた出現率に従い、通常のオーバー入賞演出に替えて、特別なオーバー入賞演出を現出させる。
【】
なお、特別図柄役物動作タイマがゼロになるまでの間、つまり、大入賞口開放動作時間(最大開放時間)が経過するか、または最大入賞数に達するまでの間は、何もしないで、そのまま特別電動役物作動中処理を抜ける。
【】
最大入賞数に達するか、または最大開放時間が経過して、特別図柄役物動作タイマがゼロになったならば、今回のラウンド遊技が終了したとして、特別電動役物動作ステータスを「継続判定中(03H)」に切り替え、特別図柄役物動作タイマに残存球排出時間(1980ms)を格納する。この「残存球排出時間」とは、大入賞口が閉鎖された後、大入賞口内部の残存球を排出するための余裕時間を指す。また大入賞口閉鎖(ラウンド遊技終了)に伴い、ラウンド間インターバルコマンドを演出制御部24に送信する。この「ラウンド間インターバルコマンド」は、ラウンド遊技終了情報や現在のラウンド数情報が含まれ、演出制御部24において、ラウンド間INT中のラウンド間INT演出を現出させる際に利用される。以上により、この特別電動役物作動中処理を抜ける。
【】
(9-4.特別電動役物作動継続判定処理)
次に、ステップS508の「特別電動役物作動継続判定処理」について説明する。
【】
特別電動役物作動継続判定処理に入ると、CPU201は、まず特別図柄役物動作タイマがゼロであるか否かを判定する。ここでの特別図柄役物動作タイマには、大入賞口閉鎖後の残存球排出時間(1980ms)が設定されているので(ステップS507参照)、この残存球排出時間が経過したか否かが判定される。上記特別図柄役物動作タイマがゼロになるまでの間は、何もしないでこの特別電動役物作動継続判定処理を抜ける。
【】
特別図柄役物動作タイマがゼロ(残存球排出時間経過)になったならば、連続回数カウンタの値を取得して、現在のラウンド数が最大ラウンド数に達したか否かを判定する。最大ラウンド数に達していない場合には、ラウンド遊技継続時の処理として、連続回数カウンタに1加算(+1)し、「開放前インターバル時間」を特別図柄役物動作タイマに格納し、特別電動役物動作ステータスを「作動開始処理中(01H)」に切り替える。
【】
一方、現在のラウンド数が最大ラウンド数に達した場合、最終ラウンド終了時の設定処理として、「終了INT(終了インターバル時間)」を特別図柄役物動作タイマに格納し、特別電動役物動作ステータスを「終了処理中(04H)」に切り替える。上記「終了INT」とは、最終ラウンド目のラウンド遊技が終了して残存球排出時間経過した後、大当り遊技が終了するまでのインターバル区間であって、エンディング演出区間を定めた時間幅を指す。
【】
そして、エンディング演出の開始を指示する「大当り終了コマンド」を演出制御部24に送信して、特別電動役物作動継続判定処理を抜ける。これにより、最大ラウンド数目のラウンド遊技が終了される。なお、大当り終了コマンドには、今回の大当り種別とその当選時の遊技状態とに関する情報、つまり大当り遊技終了後の遊技状態を特定可能な情報が含まれ、演出制御部24において、大当り遊技後の演出モードを決定する際にも利用される。
【】
(9-5.大当り終了処理:図15)
次に、ステップS509の「大当り終了処理」について説明する。図15は、大当り終了処理の詳細を示すフローチャートである。
【】
図18において、CPU201は、まず特別図柄役物動作タイマがゼロであるか否かを判定する(ステップS591)。ここでの特別図柄役物動作タイマには、上記終了インターバル時間(終了INT)が設定されているので、ここでは、この終了インターバル時間が経過したか否かが判定される。特別図柄役物動作タイマがゼロになるまでの間は(ステップS591:NO)、何もしないでこの大当り終了処理を抜ける。
【】
一方、特別図柄役物動作タイマがゼロ(終了インターバル時間経過)になったならば(ステップS591:YES)、状態フラグ設定処理を実行する(ステップS592)。ここでは、既に説明した「遊技状態移行準備処理(図10のステップS412)」において設定された状態バッファの各々の値を、状態バッファに対応するフラグ領域やカウンタにそれぞれ設定する。これにより、大当り遊技後の遊技状態が指定される。
【】
次いで、大当り終了時の各種設定処理を実行する(ステップS593)。ここでは、大当り遊技制御処理中に利用した各種のデータ(たとえば、ステップS505~S509で利用したフラグやカウンタ値)をクリアし、遊技状態報知LED出力番号を更新し、特別電動役物動作ステータスを「開始処理中(00H)」に切り替える。
【】
上記大当り終了処理を終えると、大当り遊技に関する一連の制御処理が終了して、今回の大当り遊技が終了される。
【】
<16.演出制御部側の処理:図16~図19>
次に、図16~図19を参照して、本実施形態の演出制御部24側における演出制御処理について説明する。演出制御部24側の処理は、主に、所定のメイン処理(演出制御側メイン処理:図16)と、CTCからの定時割込みで起動されるタイマ割込処理(演出制御側タイマ割込処理:図17)とを中心に構成される。
【】
<16.演出制御側メイン処理:図16>
図16は、演出制御部側のメイン処理(演出制御側メイン処理)を示すフローチャートである。演出制御部24は、遊技機本体に対して外部から電源が投入されると、図16に示す演出制御側のメイン処理を開始する。
【】
この演出制御側のメイン処理において、演出制御部24(CPU241)は、まず遊技動作開始前における必要な初期設定処理を行う(ステップS1001)。ここでは、初期設定処理として、たとえば、コマンド受信割込み設定、可動体役物の起点復帰処理、CTCの初期設定、タイマ割込みの許可、マイクロコンピュータの各部を含めてCPU内部のレジスタ値の初期設定などを行う。
【】
上記初期設定処理を終えると、正常動作時の処理として、所定時間ごと(16ms)にステップS1003~S1012のメインループ処理を行い、それ以外ではステップS1013の演出用ソフト乱数更新処理を繰り返し行う。
【】
ステップS1002の処理において、CPU241は、メインループ更新カウンタを参照して、メインループ処理の実行契機となるメインループ更新周期(カウンタ値>15)が到来したか否かを判定する(ステップS1002)。上記メインループ更新カウンタは、1ms毎に実行される後述の演出制御側タイマ割込処理中でインクリメントされるカウンタである(図17のステップS1057参照)。本実施形態では、16ms程度ごとにメインループ処理を行うようになっており、ステップS1002の判定処理にて、メインループ更新カウンタ値を判定し、その値が「15」より大きい場合には(ステップS1002:YES)、メインループ処理の実行タイミングが到来したとして、ステップS1003~S1011の処理を実行し、それ以外の場合には、メインループ更新周期が到来するまで(ステップS1002:NO)、装飾図柄変動表示ゲーム中の予告演出などの抽選に利用する各種演出抽選用乱数の更新を行う(ステップS1012)。
【】
上記メインループ更新周期が到来した場合(ステップS1002:YES)、メインループ更新カウンタをゼロクリアし(ステップS1003)、次いで、エラー処理を実行する(ステップS1004)。ここでは、エラー中におけるエラー報知用の演出シナリオの設定やエラーが解除された際のエラー解除処理などを実行する。なお、演出手段に関するエラー(可動体役物エラー、音声ICエラーなど)は、ここで監視される。
【】
次いで、デモ・節電モード処理を実行する(ステップS1005)。このデモ・節電モード処理では、デモ開始待ち演出、客待ち演出、および節電モードに必要な設定処理を実行する。
【】
次いで、演出スイッチ入力処理を実行する(ステップS1006)。この演出スイッチ入力処理では、操作手段(演出ボタン13、方向キー75)の操作状態を監視し、操作を検出した場合には、その操作に応じた演出制御処理を実行する。操作手段の入力状態は、後述の図20中のボタン入力状態更新処理(ステップS1052)にて監視される。
【】
次いで、コマンド解析処理を行う(ステップS1007)。このコマンド解析処理では、コマンド受信バッファに演出制御コマンドが格納されているか否かを監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドに対応した演出処理を実行する。なお、主制御部20側からのストローブ信号に基づく割込みが生じた際、図示しないコマンド受信割込処理が実行される。このコマンド受信割込処理により、演出制御コマンドが取得され、そのデータは、RAM243のコマンド受信バッファに格納される。
【】
たとえば、少なくとも変動パターン指定コマンドが受信され、それが受信バッファに格納されている場合(本実施形態では、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンドとが受信され、それらが受信バッファに格納されている場合)、コマンド解析処理において、そのコマンドに含まれる情報(変動パターン情報と当選情報(または当選種別情報))に基づいて、1または複数種類の演出パターンを決定する。ここで決定される演出パターンは、演出シナリオを構成する要素としての「パーツ演出」として働く。続いて、上記決定された演出パターン(パーツ演出)を、どのようなタイミングで、どれだけの演出時間幅をもって現出させるかについてのタイムスケジュールを決定し、これにより演出シナリオを構成して、その演出シナリオのデータをRAM243のシナリオ設定領域に格納する。この演出シナリオに組み込まれた種々の演出パターン(パーツ演出)が、次々に、あるいは複数同時展開されることにより、広義の意味での「演出シナリオ」が実現される。
【】
上記コマンド解析処理を終えると、次いで、シナリオ更新処理を実行する(ステップS1008)。このシナリオ更新処理では、演出シナリオの実行に必要なタイマの内容を更新、当該タイマ値に基づいて演出シナリオを進行する処理を実行する。上記タイマの代表的なものは、演出の発生タイミングに関するタイムスケジュールを管理する演出シナリオタイマである。たとえば、特別図柄が変動表示されている変動期間(特別図柄変動期間)内と実質的に同一期間内である、装飾図柄が変動表示されている変動期間(装飾図柄変動期間)内において、その時間軸上で、どのような演出パターンを、どれだけの時間幅をもって、どのような演出手段で現出させるかについての時間的なスケジュールがこのタイマにより管理される。斯様な演出シナリオタイマは、後述のLED駆動データ更新処理(ステップS1010)や演出役物動作更新処理(ステップS1053)においても利用される。ここでは、この演出シナリオタイマを監視し、或る演出の発生時期が到来すると、スピーカ46用の音データと、画像表示制御用の液晶コマンドとを作成し、それぞれをRAM243の指定領域に格納する。なお、光表示装置用のLEDデータに関しては後述のLED駆動データ更新処理(ステップS1010)で、可動体役物用のモータ制御データに関しては後述の演出役物動作更新処理(ステップS1053)で作成される。
【】
次いで、サウンド出力処理を行う(ステップS1009)。このサウンド出力処理では、ステップS1009のシナリオ更新処理で作成された音データを取得し、再生する音データが有る場合には、音チャネル毎に設定されている音データに基づき、フレーズやボリュームなどのデータを音響制御部(音源LSI)に出力し、音響制御部を通じてスピーカ46から音演出を現出させる。これにより、演出シナリオに沿った音演出が実現される。
【】
次いで、LED駆動データ更新処理を実行する(ステップS1010)。このLED駆動データ更新処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、装飾ランプ13や各種演出用LEDなどの光表示装置用のLEDデータを作成する。
【】
次いで、LED出力処理を実行する(ステップS1011)。このLED出力処理では、LED駆動データ更新処理で作成されたLEDデータを光表示制御部に出力し、光表示制御部を通じて装飾ランプ部45や演出用LEDなどの発光手段を点灯点滅させる。これにより、演出シナリオに沿った光演出が実現される。
【】
以上により、メインループ処理を終了すると、次のメインループ更新周期が到来するまで、ステップS1013の演出用ソフト乱数更新処理を行う。
【】
<17.演出制御側タイマ割込処理:図17>
次に図17を参照して、演出制御側のタイマ割込処理について説明する。図17は、演出制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。この演出制御側タイマ割込処理は、CTCからの一定時間(1ms)ごとの割込みで起動され、演出制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【】
図17において、CPU201は、タイマ割込みが生じると、レジスタの内容をスタック領域に退避させた後(ステップS1051)、ボタン入力状態更新処理を実行する(ステップS1052)。このボタン入力状態更新処理では、操作手段(演出ボタン13、方向キー75)からの操作検出信号の入力状態を監視し、操作検出信号を受信したことを確認した場合、その検出情報をRAM243の所定領域に格納する。この操作検出情報は、図16シナリオ更新処理(ステップS1009)にて、遊技者参加型演出やメニュー画面やメニュー項目に係る情報などを表示する際に利用される。本実施形態では、1回押し、長押し、連打などの検出も可能となっている。
【】
次いで、演出役物動作更新処理を実行する(ステップS1053)。この演出役物動作更新処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、可動体役物用のモータ制御データを作成する処理を行う。
【】
次いで、SOL・MOT出力処理を行う(ステップS1054)。このSOL・MOT出力処理では、上記演出役物動作更新処理で作成された可動体役物用の制御データを駆動制御部に出力する。駆動制御部は、制御データに基づく制御信号を、動作対象とする可動体役物の可動体役物モータに出力しその動作を制御する。これにより、演出シナリオに沿った可動体役物(時計型役物80、花型役物90など)による可動体演出が実現される。
【】
次いで、液晶コマンド送信処理を行う(ステップS1055)。この液晶コマンド送信処理では、図16のシナリオ更新処理(ステップS1009)で作成された液晶コマンドが有る場合には、表示制御部(液晶制御CPU)に液晶コマンドを送信し、液晶表示装置36に対する画像表示制御を実行させる。これにより、演出シナリオに沿った画像演出が実現される。
【】
次いで、RTC情報取得処理を実行する(ステップS1056)。このRTC情報取得処理では、RTCにより計時される日時情報(RTC情報)を取得する。このRTC情報は、RTC情報に基づく演出を現出する際に利用される。
【】
次いで、メインループ更新カウンタをインクリメントする(ステップS1057)。このメインループ更新カウンタは、上述の演出制御側のメイン処理中のステップS1003でリセットされ、本処理でインクリメントされる。したがって、ステップS1057が実行される際には、メインループ更新カウンタ値は0~15のいずれかとなっている。
【】
上記ステップS1057の処理を終えると、退避していたレジスタの内容を復帰し(ステップS1058)、タイマ割込処理を終了して、次のタイマ割込みが発生するまで演出制御側メイン処理を実行する。
【】
<18.受信コマンド解析処理の内容:図18、図19>
図18と図19は受信コマンド解析処理(図16のステップS1007)で実行される処理のうち、本発明と関連性の深い処理を示したものである。以下、「保留加算コマンド」、「装飾図柄指定コマンド」を受信した場合についてそれぞれ説明する。
【】
(保留加算コマンド受信処理:図18)
図18において、演出制御部24(CPU241)は、まず入賞時コマンド受信確認処理を実行する(ステップS2201)。演出制御部24は、入賞時コマンドを受信した場合、まずその入賞時コマンドの内容を解析して、先読み判定結果情報(先読み変動パターン情報を取得し、取得した情報をRAM243の先読み情報記憶エリアに格納する入賞時コマンド受信処理(不図示)を行うが、。ここでは、入賞時コマンドを正しく受信し、その情報を取得したことを確認するための受信確認処理を行う。先読み情報記憶エリアには、主制御側のRAM203の保留記憶エリアと同じように、特図1側と特図2側のそれぞれに対応する先読み情報記憶エリアが設けられている。また、これら先読み情報記憶エリアには、作動保留球数に対応した保留1先読み情報記憶エリア~保留n先読み情報記憶エリア(本実施形態では、n=4)が設けられており、それぞれ最大作動保留球数分の先読み判定結果情報が格納可能となっている。
【】
次いで、先読み判定結果情報が先読み禁止であるか否かを判定する(ステップS2203)。先読み禁止期間である場合(ステップS2203:YES)、何もしないで、保留加算コマンド受信処理を抜ける。
【】
先読み禁止でない場合(ステップS2203:NO)、ステップS2204の処理に進み、「連続予告カウンタ」がゼロか否かを判定する(ステップS2204)。この「連続予告カウンタ」とは、重複して先読み予告演出が発生してしまうことを禁止する禁止期間を定めるためのカウンタである。具体的には、次に述べるステップS2205の先読み予告抽選により今回の作動保留球が先読み予告演出の実行対象とされた場合、今回の作動保留球が図柄変動表示ゲームに供されるまでの間に、新たに生じた作動保留球が先読み演出の実行対象とされないようにするためのカウンタである。なお「連続予告カウンタ」には、上述の理由から、現在の作動保留球数Nの値が格納されるようになっている(後述のステップS2208参照)。
【】
上記連続予告カウンタがゼロでない場合(ステップS2204:NO)、先読み予告抽選禁止状態であるとして、何もしないで保留加算コマンド受信処理を抜ける。連続予告カウンタの値がゼロである場合(ステップ2204:YES)、先読み予告抽選許可状態であるとして、先読み予告抽選処理を行う(ステップS2205)。この先読み演出抽選処理は、変動開始時に決定されることとなる変動パターンを先読みした結果として、入賞時コマンドで指定される先読み変動パターン情報に基づき、先読み予告演出を行うか否かの抽選を行うものである。本実施形態における「入賞時コマンド」と「保留加算コマンド」は、先読み変動パターン、特別図柄種別のそれぞれに関する情報を含んだ形態のものである。したがって、これらの情報が、先読み予告抽選に利用される。
【】
本実施形態に係る先読み予告には2種類ある。一つは、主に、始動口に遊技球が入賞して始動条件が成立した際(つまり入賞時または始動条件成立時)に生起させる入賞時系の先読み予告(保留変化予告)である。他の一つは、時系列的に先に実行される図柄変動表示ゲーム中に生起させる図柄変動中系の先読み予告(変動中先読み予告)である。したがって、先読み予告抽選としては、保留変化予告を行うか否かについての抽選と、変動中先読み予告を行うか否かについての抽選とがあり、ここでは両者を独立に行う。
【】
上記先読み演出抽選処理では、入賞時コマンドで指定される先読み変動パターン情報と、先読み演出抽選テーブル(図示せず)とを用いて先読み予告を抽選し(ステップS2205)、その先読み演出抽選の結果に基づく演出情報(先読み演出抽選結果に関する情報)をセットする(ステップ2206)。この演出情報は先読み予告を現出する際に利用される。ここでセットされる演出情報には、(i)保留変化予告を指定する情報、たとえば、保留色や保留変化のタイミング指定情報などの保留変化予告に係る演出シナリオ、(ii)変動中先読み予告を指定する情報、たとえば、予告画像種別(雷雲画像、雨画像、稲妻画像)や実行回数情報などの変動中先読み予告に係る演出シナリオ、(iii)先読み演出抽選非当選(ハズレ)情報(先読み予告を実行しない情報)などが含まれる。本例の場合、保留変化予告を行うか否かについての抽選と、変動中先読み予告を行うか否かについての抽選とを独立して抽選を行うため、保留変化予告だけが実行される場合と、変動中先読み予告だけが実行される場合と、保留変化予告と変動中先読み予告の両方の先読み予告を実行される場合とがあり、保留変化予告と変動中先読み予告の両方が実行される場合は、先読み予告が単独で実行されるよりも当選期待度が高まる。
【】
演出制御部24は、上記(i)(ii)の先読み予告を実行する場合には、上記先読み演出抽選の結果に基づく演出情報(先読み予告に関する演出シナリオ)に基づき、保留変化予告および/または変動中予告に必要な演出制御処理を行い、これにより、たとえば図5Bに示す先読み予告を実現する。一方、上記(iii)の先読み演出抽選非当選の場合、先読み予告は実行されず、通常の保留表示(通常保留表示態様)の白色保留が、該当保留表示部(図4のa1~d1、a2~d2)に表示されることになる。
【】
上記先読み演出抽選処理の結果、先読み予告を実行する場合には現在の作動保留球数の値を連続予告カウンタに格納する(ステップS2208)。これにより、新たな作動保留球を対象とした先読み予告抽選が一定期間禁止される。なお、このカウンタ値は、後述の図19の装飾図柄指定コマンド受信処理において、先に生じた古い作動保留球が消化されるごとに1ずつ減算されていくようになっている(後述のステップS2306参照)。上記のように先読み演出抽選に当選した際に現存する作動保留球数の値を「連続予告カウンタ」にセットすることで、当該作動保留球数に対応する図柄変動回数の間、新たな作動保留球が発生しても、それについて先読み予告演出の抽選が禁止される(ステップS2204:NOのルート)。たとえば現在の保留球数が3個の場合、当該保留球数に対応する3回の図柄変動の間、先読み予告抽選が禁止され、これにより先読み予告の発生が阻止される。なお上述の「連続予告カウンタ」は、先読み予告当選に関する情報としても利用することができる。つまり、「連続予告カウンタ」がゼロであれば、先読み予告非当選中(先読み予告非実行状態)であり、ゼロ以外の値であれば先読み予告当選中(先読み予告実行状態)と判断することができる。
【】
(装飾図柄指定コマンド受信処理:図19)
図19を参照して、演出制御部24(CPU241)は、まず、変動パターン指定コマンド受信確認処理を実行する(ステップS2301)。演出制御部24は、変動パターン指定コマンドを受信した場合、まずそのコマンドの内容を解析し、変動パターン情報(変動開始時の変動パターン情報)を取得し、取得した情報をRAM243の先読み情報記憶エリアに格納する変動パターン指定コマンド受信処理(不図示)を行うが。ここでは、変動パターン指定コマンドを正しく受信し、その情報を取得したことを確認する。
【】
次いで、装飾図柄指定コマンドの内容を解析し、特別図柄種別と当選種別(図柄抽選結果)とに関する図柄情報を取得する(ステップS2302)。
【】
次いで、演出シナリオ種別抽選を実行する(ステップS2303)。ここでは、現在の演出モード(演出ステージを設けた場合は、現在の演出ステージ)と変動パターン情報に基づき、今回の図柄変動中の演出シナリオを、複数種類の演出シナリオのうちからいずれかを抽選により決定する。演出シナリオには、今回の図柄変動中に実行する予告演出に関する各種の演出シナリオが含まれる。演出シナリオが決定されると、さらに、決定された予告演出種別に属する具体的な予告演出の種類を決定する。たとえば、演出シナリオA~Cがあり、演出シナリオAは、ステップアップ演出種別に関する演出シナリオであり、演出シナリオBは、遊技者参加型演出種別に関する演出シナリオであり、演出シナリオCは背景変化予告に関する演出シナリオである場合に、演出シナリオ種別抽選で演出シナリオAが決定されたとする。この演出シナリオAには、ステップアップ演出種別(たとえば、1段階で終了するステップアップ演出C、2段階まで発展するステップアップ演出B、最終段階まで発展するステップアップ演出A)に関する演出シナリオであるので、当該ステップアップ演出種別に属するステップアップ演出A~Cのうちいずれを実行するかについてを、所定の予告演出種別抽選により決定する。このステップアップ演出A~Cは、変動パターンに応じた抽選確率が定められており、当選期待度が高い変動パターンほど、当選期待度が相対的に高いステップアップ演出Cが抽選され易いようになっている。またここでは、ステップアップ演出の実行に付随して実行される他の演出(設定示唆演出や非予告演出)も決定される。
【】
そして、具体的な予告演出(ここでは、ステップアップ演出A~Cのいずれか)が決定されると、今回の演出シナリオに関連する装飾図柄の変動パターンが決定される。ステップアップ演出A~Cは、その演出内容に応じて演出実行時間があらかじめ定められており、たとえば、1段階用のステップアップ演出Cは9秒、2段階用のステップアップ演出Bは10秒、最終段階(3段階)まで発展するステップアップ演出Aは12秒という様に定められている。そこで、今回の予告種別抽選により、ステップアップ演出C(演出実行時間が9秒)が決定された場合は、装飾図柄演出として、停止動作ロングを伴う装飾図柄演出が決定され、ステップアップ演出B(演出実行時間が10秒)が決定された場合は、装飾図柄演出として、停止動作ミドルを伴う装飾図柄演出が決定され、ステップアップ演出A(演出実行時間が12秒)が決定された場合は、装飾図柄演出として、停止動作ショートを伴う装飾図柄演出が決定されるようになっている。これにより、図30~図37に示す装飾図柄演出が実現される。詳述すれば、今回の変動パターンが通常変動13sであった場合には、図30に示すような装飾図柄演出が実現されることになる。
【】
次いで、装飾図柄停止図柄抽選処理を行う(ステップS2304)。この装飾図柄停止図柄抽選処理では、演出シナリオと図柄情報とに基づき、仮停止図柄や最終的に停止させる左図柄・中図柄・右図柄(装飾図柄停止図柄の組合せ)を抽選により決定する。たとえば、変動パターンの内容がリーチ演出指定の当り変動パターンあり、かつ当選種別情報が10R確変大当りであれば、その大当りに関連した装飾図柄の組み合せを決定するべく、まず左図柄を抽選により決定し、次いで、その左図柄とリーチ状態が形成可能な装飾図柄を右図柄として決定し、決定された左図柄と右図柄とに基づき、10R確変大当りに関連した装飾図柄列が最終的に停止されるように中図柄を決定する。また、変動パターンが通常変動パターン(たとえば、通常変動13s)であれば、ハズレ目が停止表示されるように、最終的に停止される装飾図柄の組み合せを決定する。これにより、今回の装飾図柄変動表示ゲームが完了したときの装飾図柄の組合せが定まり、今回の図柄変動中に実行する一連の変動中演出(予告演出シナリオ、装飾図柄演出シナリオ(装飾図柄の変動パターンに関する演出シナリオ))が決定される。そして、決定された変動中演出に関するシナリオデータを設定する(ステップS2305)。
【】
次いで、連続予告演出管理処理を実行する(ステップS2306)。ここでは、変動中先読み予告に関する演出処理を行う。たとえば、今回のゲームが実行されることによる連続予告カウンタの減算、変動中先読み予告に係る予告画像の表示処理など、変動中先読み予告の実行に要する演出処理を行う。
【】
そして、ステップS2306の連続予告演出管理処理を終えると、装飾図柄変動開始時の各種設定処理(ステップS2307)を行って、装飾図柄指定コマンド受信処理を抜ける。以後、上記演出シナリオに基づく装飾図柄変動表示ゲームが開始されることになる。
【】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。なお、ここまで説明した実施形態を説明の便宜上第1実施形態とし、当該第2実施形態とは分けて説明するが、遊技機の基本構成など説明が重複する箇所は適宜省略する。
【】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について詳細に説明する。この第2実施形態では、本発明に係る遊技機としてパチンコ遊技機(循環式遊技機を含む)を例にとって説明するが、本発明に係る遊技機としてはこれに限定されず、回胴式遊技機(電子媒体を使用するものを含む)等の遊技機全般に適用可能な発明である。
【】
従来から知られている通り、遊技機においては表示装置を用いた図柄等の変動表示やスピーカを用いた所定の演出音の出力が可能となっている。そして、このような遊技機において、所定の演出音の音量を遊技者が調整可能な遊技機が知られている(たとえば、特開2017-099794号公報)。さらに、音量の調整以外にたとえば音の高さを調整できるようにした遊技機も知られている(たとえば、特開2019-017701号公報)。
【】
この種の遊技機においては、様々な演出手段が設けられて遊技者の興趣を低下させないように様々な工夫がなされている一方で、演出手段の1つとして設けられたスピーカ46から発せられる音の大きさ(音量)や、同じく演出手段の1つとして設けられた装飾ランプ45などの光発生手段から発せられる光の強さ(光量、明度)について、遊技店(遊技場)で働く従業員の労働環境の観点や、実際に遊技機の前に座って遊技を行う遊技者の健康被害の観点から、改善を望む声が遊技機の製造者側に寄せられている。
【】
したがって、第2実施形態では、後述する等価騒音レベル(平均音量)の適正化を図りつつ、遊技の面白みを向上させうる遊技機を提供することを目的とする。
【】
<19.遊技機に係る音量問題の概説:図28~>
(10-1.遊技場の店内状況について)
以下に、図面を参照しながら、遊技場の環境や具体的な問題点についてより詳細に説明するが、その前にまずは遊技場(ホール、遊技店、遊技店舗、パチンコ屋などとも称する。以下、基本的に「ホール」と呼ぶ)に関する基本情報を簡単に説明しておく。
【】
警察庁生活安全局保安課が毎年12月末現在の状況を取りまとめて公表している数字によると、2021年12月31日時点において、
(1)遊技場店舗数 8,458軒(全国)
(2)機械設置台数 3,814,173台(合計)
ぱちんこ機 2,338,294台
回胴式遊技機 1,475,703台
じゃん球、スマートボール等 176台
となっており、これらの数字に基づいてホール1軒あたりの平均設置台数を算出すると約470台となる。なお、この数字は平均値であって、中央値ではないことも念のため付言しておく。
【】
図28は、本発明に係る遊技機が実際に設置されることになる平均的な規模(設置台数450台前後)のホールの店内見取図(レイアウト)の一例を示したものである。なお、当然ながらホールのレイアウトはこれに限定されるものではなく、遊技機の設置フロアが縦に複数階層状(タワー状)になっているホールや、建物自体の形状および/または遊技機の設置レイアウトが円形状になっているホールなど、広さも遊技機の配置も様々であることは言うまでもない。
【】
図28の例では、出入り口281が4つ(281a~281d)設けられている。出入り口は内と外の二重ドアになっていることが多いが、その主な理由は2つある。1つ目は店内の空調(冷暖房含む)の維持のため、そして2つ目がホール内の音をなるべく外に漏らさないためである。
【】
遊技店舗内には多くの遊技機(弾球遊技機や回胴式遊技機)が設置されており、そのすべての遊技機が、遊技者が着席しているか否かに関わらず電源が入った状態で置かれている。そして、遊技中であれば遊技に関する演出音が出力され、遊技中でなければ主に遊技者を惹きつけるためのデモンストレーション演出(デモ演出)に関する演出音が出力されている。すなわち、遊技中であれば継続的に、遊技待機中であれば断続的に、いずれにしても大なり小なり演出音が出力されるため、ドアを開放した状態では外に漏れる音が大きすぎて近隣住民から苦情がくるおそれがある。なお、裏を返せば、店内にいる人(遊技者、ホール従業員)はこの大きすぎる音に常に晒されていることになる。
【】
次に休憩スペース282(282a、282b)について説明する。
休憩スペースの有無、休憩スペースの広さは遊技店によって様々ではあるが、休憩スペースが求められる役割は大きく分けて2つある。
【】
まず1つ目が喫煙用スペースとしての役割である。これは、2020年4月1日より改正健康増進法が施行され、原則的に屋内が禁煙となり、併せて「施設区分に応じた喫煙の可否」「喫煙場所のルール」「喫煙所の設置要件」などが定められたことによるものである。なお、改正健康増進法の趣旨から、喫煙スペース内の煙が外に漏れないように完全に仕切られた空間になっている場合もあるし、出入口部分には仕切りがない場合もある。
【】
そして2つ目が待機用スペースとしての役割である。これは、遊技者が遊技したいと思う台(遊技機)が空いていない(他者が遊技中である)場合などに、ひとまず待機するスペースである。待機用スペースは喫煙用スペースとは趣旨が異なるため、基本的には仕切りがない場合が多いが、大型の遊技店など敷地面積に余裕がある場合は待機用スペースも完全に仕切られた1つの部屋となっている場合もある。
【】
続いてカウンタ283(賞品カウンタ、フロントとも称する)について説明する。
ホールでは、遊技者が遊技機(ぱちんこ機、回胴式遊技機など)で遊技した結果に応じて賞品を提供することが風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)によって認められている。
【】
このカウンタ283は、近年ではセルフサービスとして無人カウンタになっているところも見受けられるが、基本的には有人で店員が応対しているところが多い。いずれの場合も、応対時の利便性や不正防止のために仕切られた空間ではなく開放された空間である。
【】
なお、図示していないがトイレも複数箇所に設置されており、当然ながら外から見えないように仕切られた空間となっている。また、これら以外にも利用者の利便性や快適性を向上させる取り組みはかなり進んでおり、たとえば、長時間遊技しても疲れにくいイスやくつろげる休憩室、無料のマンガコーナー、携帯電話の充電、店内Wi-Fi環境の構築、さらには女性専用のパウダールームを備えたトイレなど、さまざまな設備やサービスの導入が進められている。
【】
さらに、図中に示す星マーク1~3は、後ほど詳述する「ホール従業員」の立ち位置(待機位置)の例を表している。見てわかる通り、待機位置によって遊技機1との距離に違いがあるが、これに係る問題点については後述する。以上がホール状況ならびに一般的な店内レイアウトの説明である。
【】
(10-2.遊技店に対するマイナスイメージ)
ホール内の設備状況を詳細に説明した理由は、遊技者や非遊技者に対して「遊技店のイメージアンケート」を実施した場合に、店内環境に対する不満やマイナスイメージとして常に上位にランキングされるのが「タバコの煙や臭い」と「騒音」の2点であり、この改善が業界にとって長年の課題になっているからである。
【】
そして、上記2点のうち「タバコの煙や臭い」の問題については、上述したように分煙が完了しておりすでに解決していると言える。さらに付言すると、店舗の設計段階から煙を効率的に処理する構造にしているほか、新型ウイルスの蔓延等も相まって、空気清浄機、消臭機器、マイナスイオン発生装置、透明なアクリル板で遊技台の左右を仕切る分煙ボード、等が設置されるなどさまざまな配慮がなされている。
【】
しかし、実際にホールに訪れることがない非遊技者は情報がアップデートされないため、今後の課題としてはこのような非遊技者への情報の周知が挙げられるが、実際にホールに訪れている遊技者は少なくとも10年前と比較して室内環境が格段に改善されていることが実感できているはずである。
【】
その一方で、「騒音」の問題については残念ながら未だ十分に改善されているとは言えない。先ほども述べた通り遊技店内は様々な音に満ちあふれており、遊技台から発せられる音以外の騒音について述べると、たとえば補給装置(遊技台に対して遊技球や遊技メダル等を補給するための装置)や島設備(遊技台を複数台並べるための土台となる設備、基本的には前述の補給装置とセットで島設備と呼ぶ)で内部の構造を見直して静音化を図っているほか、緩衝材や吸音材を取り付けるといった工夫も進んでいる。
【】
一方、遊技機の演出音については遊技機メーカーの業界団体が音量の上限規制をしているほか、遊技者自身が自由に音量調整できる機能を搭載した遊技機も登場している。しかしながら、遊技者側にとっては音の演出も遊技の一環として楽しむ傾向があるため、この音量をあまり下げすぎると不満が寄せられることもあるなど、騒音問題と遊技者の嗜好との間で一定の折り合いが求められる状況にある。
【】
重要なポイントであるため繰り返し説明すると、ホール内という限られた空間において、騒音問題対策は一概に「音量を下げればいい」というものではない。極論を言うと、機械動作音などのどうしても発生してしまう音を除くすべての遊技演出音をなくしてしまえば騒音問題は解決するが、それでは遊技者が遊技を楽しむことができず来店自体が減るため本末転倒となってしまう。
【】
したがって、遊技機を提供する側(遊技機開発製造者)には、「騒音問題の解決を図ること」と「遊技機としての面白さを損なわないようすること」の両立が求められている。
【】
(10-3.作業環境測定について)
次に、図29および図30を参照して、本発明に係る遊技機と遊技者およびホール従業員との距離や、騒音に関する取り決め等について説明する。
【】
まず図29について、図29(a)は遊技機が立ち並ぶ島を遊技者の背中側から見た図である。一方、図29(b)は同じ島を遊技者の側面側から見た図である。
前述したように島設備291は、各遊技機の裏面側に設けられた補給タンク(図示せず)に遊技球を補給するための遊技球を循環させている補給設備291a(幕板によって遊技者から直接見えないようになっている)、遊技機を複数台並べるための土台291bによって構成されている。
【】
換言すると、遊技機内でごく少数(たとえば50~100発程度)の遊技球を循環させるタイプの循環式弾球遊技機であれば、上述した補給設備291aを必要としなくなるため、遊技機の上方がすっきりして圧迫感を軽減できるだけでなく、前述した「騒音」をなくすこともできる。
【】
土台291bには遊技機1が所定間隔で並べて設置され、各遊技機の上方にはデータ表示器294が配置され、各遊技機の回転数情報や大当り情報などが表示されるようになっている。また、図示していないが、遊技機と遊技機の間には投入された現金を読み取るためのCRユニットが設けられており、これも各遊技機に1対1で対応するように配置されている。また、各遊技機には遊技者が着席可能な椅子295も用意され、多くの場合固定式(足元が動かないようになっている)である場合が多い。
【】
図28の星マーク1におけるホール従業員の具体的状況を示すのが図29(b)であるが、立ち並ぶ遊技機との距離は遊技者より遠いものの、複数の遊技機から多種多様な音が発せられている中で、ホール従業員に対する「騒音対策」の検討は必要である。
【】
ここで、労働者に対する騒音レベルの測定とそのレベルに応じた対策について国が定めたガイドラインが存在するので、まずはそちらを説明する。平成4年10月1日付で厚生労働省が策定した「騒音障害防止のためのガイドライン」に基づいて作成された解説パンフレットによると、
「作業環境測定は、作業環境測定基準(昭和51年労働省告示第46号)に定めがあります。等価騒音レベル測定(A測定及びB測定)を6月以内ごとに1回1測定点について10分間行ってください。施設、設備、作業工程または作業方法を変更した場合にも作業環境測定が必要です」
と記載されている。
【】
なお、「A測定」と「B測定」については、以下のように記されている。
(A測定)
作業場を縦、横6m以下の等間隔で引いた交点を測定点とし、床上1.2mから1.5mの間で測定する。
(B測定)
発生源に近接する場所において作業が行われる場合、その位置において行う。
【】
(10-3-2.等価騒音レベルについて)
次に、「等価騒音レベル」について、図30を用いて説明する。
まず、等価騒音レベルの定義は、計測する時間内における変動騒音に対して平均の2乗音圧と同じ平均の2乗音圧を与える連続定常音の騒音レベルである。
【】
詳しくは、等価騒音レベルとは、騒音の大きさの瞬間値を表すものではなく、規則性がなく騒音の度合いが大きく変動している場合に(非定常音、変動騒音)、「騒音レベルを所定時間(単位時間)測定し、その測定時間内の騒音レベルのエネルギーを平均値として表した値」である。
【】
等価騒音レベルは測定時間(T)の関数となっているので、厳密には、計測する時間をつけて「LAeq,T」と表記するが、単にLAeqあるいはLeqを用いる場合もある。等価騒音レベルの算出では、騒音計の周波数補正回路のA特性を通したレベルを用いたことを明記したい場合には、一般的にLAeq(Leq)と表記され、図30(a)に示す計算式によって算出可能である。
【】
この式が用いられるようになった経緯を説明すると、道路上の騒音の計測結果を精査するにあたり、2000年まではある計測期間で取得できた沢山の測定値の「中央値」であるL50が使われてきたが、2000年度からは、環境基本法と騒音規制法ともに、沿道に住む人たちがどの程度の騒音レベルにどれほどの時間曝されていたのかをエネルギー的に評価できる定量的な指標である等価騒音レベルを使うことになり、現在までのおよそ20年以上使用されている騒音評価指標となっている。
【】
換言すると、単純な中央値(最大値と最小値の真ん中の値)では騒音を受けている人の本当の曝露レベルを表しているとは言えない。たとえば100dB(デシベル)の音量を59秒間受け、60dbの音量を1秒間受けた場合、この1分間の騒音レベルが80dBとするのは実状に即しているとは言えないということである。
【】
なお、等価騒音レベルの計算式は上述の通りであるが、市販されている騒音計(音量測定器)の中には等価騒音レベルの計算を自動で行ってくれるものや、それを一定時間ごとに記録してアウトプット可能なものもある。したがって、上記計算式を知らずとも等価騒音レベルを把握することは可能であり、さらに、アウトプットされたデータを用いて必要に応じて任意の単位時間(たとえば、10分、60分、600分など)で平均化(等価化)することも可能である。
【】
次いで、遊技機における騒音レベルの平均化(等価化)について、図30(b)、(c)を用いて一例を示す。
【】
図30(b)は主に通常状態(通常遊技状態)における所定単位時間(たとえば1時間)の音量測定結果を表している。詳しくは後述するが、図柄変動に伴って図柄変動音や変動BGM等が発せられ、また、種々の予告演出の発生に伴って種々の予告音が発せられるため、図示したように音量は不規則的に上下することになる。なお、この例では、最小音量は56.5dB(瞬間的な音量)、最大音量は98.9dB(瞬間的な音量)、平均音量は80.4dB(等価騒音レベル)となっている。この数値を見てもわかる通り、等価騒音レベルは最小音量と最大音量を足して2で割った値を示すものではなく、上記計算式または上記騒音計によって求められる値である。
【】
一方、図30(c)は主に特別遊技状態(大当り遊技)を含む有利な遊技状態における所定単位時間たとえば1時間)の音量測定結果を表している。詳しくは後述するが、大当り遊技中は遊技台のモチーフに合わせた楽曲を大音量で流したり、有利な遊技状態(たとえば確変状態)は大当りの発生頻度が高いために大当り告知に伴う祝福音を大音量で流したりするため、前述の通常遊技に比べて相対的に等価騒音レベルが高くなりやすい。なお、この例では、最小音量は68.8dB(瞬間的な音量)、最大音量は110.2dB(瞬間的な音量)、平均音量は90.3dB(等価騒音レベル)となっている。
【】
(10-3-3.管理区分ごとの対策)
労働者(作業者)に対する騒音対策の説明に戻る。
前述した等価騒音レベルの測定結果によって以下の管理区分1、管理区分2、管理区分3に分けられ、各区分に応じた対策を講じるよう記載されている。
(1)管理区分1とその対策
前述のA測定およびB測定の結果について、いずれも85dB未満の場合。 作業環境の継続的維持に努めること。
(2)管理区分2とその対策
前述のA測定およびB測定の結果について、いずれかが85dB以上かついずれも90dB未満の場合。 場所を標識により明示すること。
作業方法の改善等により管理区分1となるよう努めること。
保護具を使用すること。
(3)管理区分3とその対策
前述のA測定およびB測定の結果について、いずれかが90dB以上の場合。
場所を標識により明示し、保護具使用の掲示を行うこと。
作業環境の改善等により管理区分I又は管理区分IIとなるようにすること。
保護具を使用すること。
【】
このように、等価騒音レベルが上がる(管理区分が上がる)につれて、作業者に対して講じる措置の程度は重くなっていく。これは、等価騒音レベルが上がるにつれて作業者の聴覚に対する負担が大きくなることを意味する。
【】
(10-3-4.その他の対策)
なお、上記した対策以外に、音源対策、伝播経路に対する対策、作業者側の対策なども記載されている。
(1)音源対策
低騒音の機械や工具を使用する。
部品同士のこすれやぶつかりが騒音の原因となっている場合、給油や部品交換を行う。
機械の振動が騒音の原因になっている場合、作業台や機械の下に防振ゴムを敷く。
騒音の発生源を防音カバーや防音パネルで覆う。
騒音の発生源がダクトや配管の場合、多孔質吸音材と遮音材で覆う防音ラギング工事を行う。
(2)伝播経路に対する対策
騒音の発生源と作業者の間についたてやシャッターなどの遮へい物を設ける。
音の響きやすい場所にあった騒音の発生源を、音の響きにくい場所や作業者から遠い場所に移動する。
(3)作業者側の対策
防音監視室を設け、作業者はその中で作業する。
騒音の出る機械を遠隔操作する。
聴覚保護具(防音保護具)を使用する。
【】
(10-3-5.等価騒音レベルに対する考え方)
以上に示したように、等価騒音レベルの上昇はホール従業員に過度な負担を与えるため、迅速かつ適切な対応が求められるものであるが、その一方で、ホールにおいてはホール従業員だけが存在するのではなく多数の遊技者が存在しているため上記対策が講じにくく、現在に至るまでに適切な十分な解決策が講じられてきたとは言い難い状況である。
【】
なお、本発明の実施形態な説明をする上で「等価騒音レベル」という文言を使用する場合、以下のいずれかを意味するものとし、特段の付言がない場合はいずれであってもよいものとする。
(a)実測値
たとえば、等価騒音レベルの計算が自動でできる機材(騒音計、等価騒音レベル測定手段)を用いて実際の遊技機の音量を実測する。この場合、ホール設置前の開発段階で遊技機単体の音量値を実測したものであってもよいし、ホール設置後の複数の遊技機が稼働している状況で音量値を実測したものであってもよい。後者は実際のホール環境において遊技機以外から発せられる音以外の騒音も含んだ平均値となるのに対し、後者は遊技機以外から発せられる音以外の騒音は除外した平均値となる。
(b)シミュレーション値
たとえば、遊技機から発する音(効果音やBGM等)の音量をそれぞれ設定し、変動パターンや遊技状態の移行とともに上下する音量値をシミュレートし、そのシミュレーション値を所定時間ごと(たとえば1分ごと)にサンプルとして集計し、特定時間(たとえば60分)で合計してサンプルの数で割った値を等価騒音レベル(平均値)とする。
(c)相対的な理論値
たとえば、すでに(a)や(b)で得た情報がある場合や、そもそも設計値として音量値が定まっている場合などにおいてそれらを基準値とする。そして、そこから特定の音のみを下げたり消去したりすることで基準値より等価騒音レベルが下がる(もしくは音の付加により等価騒音レベルが上がる)ことが明らかな場合は、等価騒音レベル自体は示せないとしても等価騒音レベルの相対的な大小を限定することは可能である。
【】
いずれにしても、遊技者および従業員に最も影響を与える音は遊技機から発せられる音であるため、この遊技機の演出音を適切にコントロールできれば本発明が解決しようとする課題に対する効果的な解決手段となりうる。
【】
(10-4.作業環境、ホールの場合)
次いで、ホールならではの課題を説明するとともに、本願発明によってどのように解決するかを詳述する。
【】
図29を参照し、遊技台と遊技者との距離D1、遊技台とホール従業員(労働者)との距離D2について説明する。賞品カウンタで景品交換作業に従事するホール従業員を除き、ホール従業員の主な作業はホール内の巡回(接客、遊技機の不具合解消、不正防止など)である。
【】
(10-4-3.ホール従業員の位置)
図29(a)および(b)に示す従業員は店内巡回中であり、このときの遊技機とホール従業員との距離D2はおよそ100~150cmほどである。なお、図示していないが、巡回中の従業員の耳の床からの高さ(距離)はおよそ140cm~180cm(従業員の身長による)である。
【】
遊技機と遊技者との距離D1(およそ50~80cm)に比べると遊技機との距離がある(距離D1>距離D2)とはいえ、台間ボードで仕切られ、指向性スピーカによって自分が遊技する遊技機の音に最も影響を受ける遊技者に対して、ホール従業員は遊技機1だけではなく隣接する複数の遊技機から発せられる音が複合して耳に届く環境下にある。
【】
一方、遊技者も隣接する遊技機からの影響が指向性スピーカの存在や台間ボード等によって軽減されるとはいえ、自身が遊技する遊技機との距離はホール従業員よりも近いため、やはり音量対策が望まれる。
【】
(10-4-4.ホール従業員が抱える音量課題)
ここで、ホール従業員の労働環境測定のため、前述のA測定、B測定を行う場合、図示したようにホール従業員293の胸ポケットに騒音計296(音量測定装置(測定手段)296)を入れて音量を測定し、その結果に応じて労働環境を区分してガイドラインに準じた対策が講じられることになるのだが、1つホールならではの課題がある。
【】
先ほども少し触れたが、ホール内には従業員だけでなく常に多くの遊技者が存在しており、ホール従業員は様々なトラブルやエラー(球詰まり、メダル補給など)に対処したり、遊技者からの質問(遊技機に関する質問、店舗内ルールに関する質問等)に応答したりすることを業務の一環としている。
【】
そのため、両耳に聴覚保護具(耳栓など)を装着していた場合、エラー音に気付くのが遅れたり、遊技者との意思疎通がうまくいかなかったりするおそれがある。なお、このようなエラーや遊技者からの問いかけ等は不定期に発生するものであり、毎回その内容も話す相手も異なるため、ジェスチャーでの対応など事前に準備しておく(ルールを決めておく)ことは困難である。
【】
したがって、もし仮に労働環境測定の結果、管理区分2や管理区分3に相当したとしても、聴覚障害対策として挙げられた作業者側の対策(保護具の装着等)はいずれも遊技店舗においては難しい。
【】
(10-4-2.遊技者の位置)
一方、図29(b)に示す遊技者は遊技中であり、このときの遊技機と遊技者との距離D1はおよそ60~70cmほどである。なお、図示していないが、着席中の遊技者の耳の床からの高さ(距離)はおよそ100cm~140cm(椅子の高さや座高によって異なるため変動幅が大きい)ほどである。
【】
遊技機から発せられる音の詳細は後述するが、エラー音や不正検出音などの特定音を除く通常の遊技音は基本的にこの「遊技者」を対象に想定して作られている。
【】
図28や図29(a)に示すように、ホール内には複数の遊技機が横並びになっているため、台間ボード(従来の分煙ボード、現在の飛沫感染防止ボード:図示せず)があったとしても周辺の遊技機の音も聞こえてくる。しかしながら、最近は指向性スピーカを搭載する遊技機も増えていたり、元々スピーカが内向きに搭載されていたりすることが多いため、遊技機の前に座っている遊技者は目の前の遊技機から発せられる音の影響が最も大きい。
【】
(10-4-4.遊技者が抱える音量課題)
前述の労働環境ガイドラインはあくまでも「作業者(労働者)」に向けて作成されたものであり、遊技者はその対象にはなっていない。しかしながら、繰り返しになるが、遊技機と遊技者との距離D1と、遊技機とホール従業員との距離D2を比較した場合、図からも明らかなように「D1<D2」である。これは、ホール従業員目線で測定した音量値が正常範囲であったとしても、遊技者も同様に身体に全く悪影響がないとは言い切れないということを表している。
【】
また、遊技機との距離だけでなく、遊技機の前にとどまる時間を比較してもT1(遊技者がとどまる時間=遊技する時間)とT2(ホール従業員がとどまる時間=巡回して遊技機に近づく時間)を比較すると「T1>T2」である。したがって、遊技機が発する音について音量対策を講じる場合、ホール従業員に対する騒音対策よりもさらに上の音量対策を検討する必要がある。
【】
以上のことから、遊技機側の対策によって解決を望む声が多数上がっており、本願発明はこの点に着目して発明をスタートさせてその解決を図ったものである。
【】
<20.遊技機に係る音の概説:図31~>
(11-1.遊技音の種類について:図31)
図31には、ホール内に生じる音の種類の一例が示されている。ホール内では多種多様な音が発生するが、大きくは次の2つに分けられる。
(1)遊技機から発生する音
(2)遊技機以外から発生する音
なお、本発明は遊技機に係る発明であり、前者の「遊技機から発生する音」についてより好適な手段を開示するものである。後者の「遊技機以外から発生する音」は遊技機が備える制御手段によってコントロールしうるものではないが、両者を整理するため、ひとまず(2)の「遊技機以外から発生する音」から簡単に説明しておく。
【】
(2)遊技機以外から発生する音
(c)スピーカから発生する音(店内BGM、店内アナウンスなど)
近年では大音量で店内BGMを流すホールは少なくなったが、開店直後や閉店前などの定刻だけ所定のBGMを流すところは今もなお残っている。また、遊技者の呼び出し(空き台の遊技状況確認等)や駐車場の車のライトが点灯しているなどの呼びかけを行う店内アナウンスは必要に応じて行われている。
【】
(d)スピーカ以外から発生する音(遊技球の循環音など)
すでに公知であるため詳細な説明は省くが、島設備内では各遊技機への補給用の球が絶えず循環するようになっており、かなりの騒音が発生している。細分化すると、
(i)遊技機のアウト口から排出された遊技球が循環機構に合流する際の音
(ii)循環機構内を遊技球が流れる音
(iii)循環機構から遊技機の球タンク(遊技機背面側上部)に供給される際の音
などが挙げられる。なお、換言すると、ホール内の既存のパチンコ機がすべて封入式遊技機(遊技機内を数十発の遊技球が封入され、循環するパチンコ機)に置き換わった場合、前述の島設備内の循環機構は不要となるため、騒音レベルはかなり低減できる。その他には、遊技者や店員の会話、人の歩く音などが考えられるが、ホール内の騒音レベルに与える影響としては上述の例に比べると大きくはない。
【】
以上がホール内における「遊技機以外から発生する音」についての説明であり、引き続き本発明の実施形態に係る「遊技機から発生する音」について説明する。遊技機から発生する音をその発生手段によって分けると、以下の2つに分けられる。なお、括弧内の表示は両者を区別して称呼する場合の一例であるが、これに限らず「甲乙丙・・・」でも「αβγ・・・」でも区別できれば何でもよい。
【】
(1)遊技機から発生する音
(a)スピーカから発生する音(第1遊技音、通常音演出)
たとえば、始動口34、35に遊技球が入賞するとスピーカ46から「始動口入賞音」が発生し、「変動中BGM」が流れ始める。その他、遊技の進行に応じて種々の予告音(リーチ発生音や激アツ予告音など)が実行される。また、球詰まり等による遊技球の発射に異常が生じた場合などには「エラー音」が、扉開放や磁石を検知した場合には「警告音」などが同じくスピーカ46から発せられる。
【】
(b)スピーカ以外から発生する音(第2遊技音、特定音演出)
本実施形態は弾球遊技機であるため、遊技の進行には「遊技球の発射」が必要となる。したがって、遊技中は常に「遊技球発射音」が発生していることになる。また、本実施形態における遊技機には可動体役物80,90が設けられているが、その駆動源はモータである。したがって、可動体役物80,90を用いた予告演出が実行される場合、可動体役物が動作する際に動作音(モータ駆動音、可動体役物が動く音など)が発生する。
【】
なお、動作音は遊技盤3(ガラス扉6)に設けられた機構に限らず、前枠2(前面操作パネル7含む)に設けられた機構なども含まれる。また、本実施形態では弾球遊技機を例に説明しているが、これが回胴式遊技機であった場合、リールが回転する際に動作音が発生する。
【】
このように、前者の「スピーカから発生する音」は演出の主体が音であり、後者の「スピーカ以外から発生する音」は演出の主体が別にあって音が副次的に発生するものである。両者の違いの1つとして、前者は音量のコントロールが比較的容易であるが、後者は可動体の動作に伴う音であるため音量のコントロールが比較的困難であるという点が挙げられる。なお、動作に伴う音は、動作自体を行わないか動作を小さくするか動作時間を短くすることで音量の総量を小さくすることは可能である。
【】
なお、特に断りのない限り「スピーカ46から発生する音」は、「少なくともスピーカ46から出力可能である音」と言う意味として用いる。「少なくともスピーカ46から出力可能である音」と称するのは、スピーカ46以外の出力手段、たとえば、有線通信(ケーブル)を利用した有線イヤホンや、無線通信(ブルートゥース(登録商標)機能)を利用した無線イヤホンなどから出力される音も含む意である。したがって、本発明の遊技機には、イヤホン(有線イヤホンおよび/または無線イヤホン)と通信可能に構成された遊技機(たとえば、イヤホンジャックやブルートゥース(登録商標)機能を搭載し、イヤホンから音演出を出力可能な構成)も本発明の概念に含まれる。
【】
また、このようなイヤホンから音の出力が可能な遊技機の場合、エラー種別によっては、エラー音の他、光演出や画像表示演出によるエラー報知が実行されるものがあるが、光演出や画像表示演出によるエラー報知については、特に断りの無い限り、イヤホン接続中・非接続中を問わず実行されるものとする。
【】
(11-2.演出の種類:図32)
次いで、図32を用いて遊技機から発生する音についてさらに詳しく説明する。ここでは、図31では概要のみの説明であった「スピーカから発生する音」と「スピーカ以外から発生しうる音」をより細分化し、その種類や役割のほか、大当り期待度や音量などを詳細に示す。
【】
たとえば、遊技者が着席して遊技球を発射した場合、スピーカ以外から発生する音として「遊技球発射音」が生じ、その音量は「1」となっている。なお、この「1」とはあくまでも他の種類の音を含めた相対的な値として示しているだけであり、1dB(デシベル)を意味するものではない。また、図中でスピーカの欄に「○」がついているものはスピーカからの音を伴う演出であり、図中でスピーカの欄が「-」となっているものはスピーカ以外からの音を伴う演出であることを示している。
【】
なお、図中の「タイミング」は演出の実行タイミング(演出開始タイミング)を表しているが、「リーチ前」と「リーチ後」の間に線が入っていないのは誤植ではなく、多くの演出(たとえば、盤面可動体動作1)がリーチ前にもリーチ後にも出現する可能性があるため明確には線引きしていない。たとえば、「一発告知音」はリーチ後の文字より下に記載されているが、変動開始直後(リーチ前)にいきなり発生する場合があってもよい。
【】
その他の演出音について説明を続けると、始動口34に遊技球が入賞すると図5A、Bでも示したように液晶表示装置36において図柄変動が開始され、これに伴って種々の音(図柄変動開始音、変動中BGMなど)が発生する。なお、音の役割としては大きく分けて3種類ある。
【】
(a)エラー報知、警告報知
遊技の異常を知らせるものであり、その性質上最も大きな音で報知するようになっている。また、前述の「遊技者による音量調整」機能が搭載されている遊技機であっても、当該エラー報知音、警告報知音の音量は下げられないようになっている。なお、大当り期待度を示唆するものではない。
【】
(b)大当り予告
遊技者に対して大当り期待度を示唆することを目的としたものである。その音の種類や発生タイミングなどによって弱予告(低期待度予告)、中予告(中期待度予告)、強予告(高期待度予告)に分けられる。なお、期待度の高い順または低い順に「第1予告」「第2予告」とナンバリングしてもよいし、期待度が相対的に高い(たとえば50%以上)のものを総称して「特定予告」と称してもよいし、その中でもさらに大当り確定(大当り期待度100%)の予告を「確定予告」と称してもよい。
【】
(c)にぎやかし
遊技者に対して大当り期待度を示唆することを主たる目的としないものである。その主な役割は、「始動口に遊技球が入賞した」「図柄が停止した」「リーチになった」ことなどを単純に知らせるだけのものである。なお、これらのにぎやかしは大当り期待度を示唆することを主たる目的としていないだけであって、にぎやかし演出が実行された場合に大当り期待度が0%である(つまりハズレである)ことを示すものではない。
【】
再び図32の説明に戻ると、同じ種類の音でもパターンが2つあるものが含まれていることがわかる。その一例を挙げると、「図柄変動開始音」、「先読み予告演出音」、「リーチ発生音」などがこれに該当する。これは、いわゆる「デフォルトパターン(通常パターン)」と「チャンスアップパターン(特定パターン)」と呼ばれるもので、前者はただのにぎやかし演出か大当り期待度の低い予告、後者は大当り予告かその中でも特に期待度の高い予告であることが多い。
【】
なお、デフォルトパターンが無音で、チャンスアップパターンが特定音A、さらなるチャンスアップパターンが特定音B、といったようにそのバリエーションを3つ以上設けるようにしてもよい。なお、変動中BGMAと変動中BGMBのように、遊技者が好きな方を選択できるようにし、いずれも大当り期待度を予告するものではない、というバリエーションの持たせ方をしてもよい。
【】
次いで、「特定の要素」と「各演出音の音量」との関連性について、いくつかの視点(以下の「視1」~「視3」)に分けて説明する。
【】
(視1)大当り期待度と音量
まず、「SU予告音1」(期待度5%)の音量が「3」であるのに対し、「SU予告音2」(期待度30%)の音量が「5」であるように、基本的に、大当り期待度が高い演出ほど音量が大きくなるように設定されている。なお、この「SU」は実施形態1で説明した「ステップアップ(予告)」の略称である。
【】
しかしながら、「先読み予告演出音1(ロゴ振動)」(期待度5%)の音量は「8」であり、期待度が低いにも関わらず音量が大きく設定されている。これは、先読み予告(当該変動よりも前の変動で行われる予告)という性質上、当該変動に至る前にそれが先読み予告であることを遊技者に気付かせる(目立たせる)必要があるからである。この先読み予告自体の期待度は低くとも、遊技者はその後に高期待度の予告の現出を祈りつつ図柄変動を見守るといったように遊技の興趣を高めることが可能となる。
【】
このように、当該演出(予告演出、リーチ演出)の大当り期待度と当該演出に設定された音量とは、必ずしも比例しない(大当り期待度が高くなるほど音量も大きくなるわけではない)ことがわかる。
【】
(視2)演出の出現率と音量
図示していないが、基本的に大当り期待度が高い予告は大当り期待度が低い予告に比べて出現率(現出率)が低くなるように設定されていることが多い。このことは、大当り期待度が100%の予告(たとえば「プレミア予告音1」)を考えてみればわかるが、当然ながら大当り期待度100%の予告はハズレ変動では発生させることができない。したがって、大当り確率が1/300の遊技機の場合、前記プレミア予告音1の占有率(大当りまたはハズレの場合にその演出が選択される割合のこと。プレミア予告の場合は大当り時の選択率)が仮に100%であったとしても、出現率を1/300より高くすることはできない。
【】
しかしながら、上記「占有率」という概念に示されるように、多数の予告演出が搭載される遊技機においては期待度が低い予告演出(たとえば「リーチ発生音」)であっても、その占有率(ここではハズレ時の選択率)が低い場合は、実際の出現率が1/1000程度になってしまうこともある。
【】
このように、当該演出(予告演出、リーチ演出)の出現率と当該演出に設定された音量とは、必ずしも比例しない(出現率が低い(または高い)ほど音量も大きくなるわけではない)ことがわかる。
【】
(視3)演出期間と音量
図示していないが、各演出には所定の演出実行期間が設定されている。なお、ここで言う「所定の演出実行期間」とは、たとえば「1秒」や「5秒」という「所定時間」を指す場合だけでなく、「図柄の変動開始から変動停止まで」や「ボタン操作が有効となってからボタンが操作されるまで」、回胴式遊技機であれば「レバーオンから第1停止ボタンが操作されるまで」や「第3停止ボタンが操作されてから次遊技のレバーオンまで」などの「所定条件」で設定されている場合も含む概念として用いている。
【】
一例として、「変動中BGM」は図柄変動を開始してから図柄停止までの期間に実行されるが、リーチとなった場合には当該変動中BGMはミュート(消音)されたり実行を停止してその代わりにリーチ中BGMが実行されたりする。また、図柄が停止して保留がない場合であってもすぐに変動中BGMを停止するのではなく、ある程度の期間(たとえば10秒)経過後に小音量にしたり実行を停止したりするようになっている。すなわち、この変動中BGMは大当り期待度を示唆するものではないが、他の演出音と比較して実行期間は長いと言える。
【】
また、「リーチ発生音1」の具体例を示すと「リーチ」という音声が流れ、「リーチ発生音2」の具体例を示すと「チャンス!」という音声が流れるものであるが、いずれもおよそ1秒程度の音演出である。すなわち、このリーチ発生音2は大当り期待度を示唆するものであるが、他の演出音と比較して実行期間は短いと言える。
【】
このように、演出実行期間の長短と音量の大小が相関関係にあるわけでなく、また大当り予告か否かで演出実行期間の長さが比例しているわけでもない。そして、先ほど期待度と音量の関係でも述べたように、大当り期待度が高いものほど音量が大きいというわけでもない。
【】
以上のことから、本発明が解決しようとする「等価騒音レベルを下げる必要がある」という課題に対する解決策については、「ただ闇雲に大当り期待度が高い演出の音量を下げる」、「ただ闇雲に出現率が高い演出の音量を下げる」、「ただ闇雲に演出実行期間が長い演出の音量を下げる」という単純なものではないことがわかる。
【】
また、従来から知られている音量調整機能は音量を一律に下げてしまうため、遊技者が必要とする音(変動中BGM、大当り予告など)も一律に下げてしまい、遊技の興趣が損なわれてしまう。
【】
(11-3.音の複合:図33)
次いで、図33を用いて、複数の演出が複合的に実行される(同時期に発生する)場合について説明する。ここでは説明の簡素化のため、図32に示した予告演出の種類の数々を4つにまとめている。
【】
対応関係の一例を示すと、図33における予告1「変動開始時ロゴ振動」には、図32における「先読み予告演出音1」、「盤面可動体動作1」、「盤面可動体動作2」などが該当する。
【】
また、図33における予告3「ボタン振動予告」には、図32における「枠可動物(ボタン振動)」、「枠可動物(ボタン飛び出し)」などが該当する。なお、その他も同様にそれぞれが対応している。
【】
(ア)予告動作パターン
まず、予告演出にはスピーカ、LED、表示手段など複数の演出手段を単独で用いる場合もあればそれらを複合的に用いる場合もある。予告1の「変動開始時ロゴ振動」では、ロゴ役物の振動に合わせてスピーカから低音の予告音が現出されるとともに盤LEDが白色に発光し、さらに表示手段による白エフェクト表示が行われる。
【】
このように、ロゴ振動、振動音、発光、エフェクト表示などが複合的に行われることで遊技者の視覚や聴覚に働きかけた予告演出となっている。
【】
他の予告についてもこれと同様であり、各予告の横軸に記載された内容で予告演出が実行される。なお、「-」と記載された部分は当該演出手段を用いない(実行されない)ことを意味している。ただし、これはこの演出には当該演出手段を用いないという意味であり、他の演出に用いられる場合もある。
【】
たとえば、図柄変動中には「変動中BGM」がスピーカから流れ、枠LEDも盤LEDもこの変動中BGMの曲調に合わせた態様での発光(たとえばゆるやかな点滅発光)が行われる。
【】
一方、図柄変動中に「変動開始時ロゴ振動」を現出させる場合、盤LEDは上述の通り白発光(たとえば白色の高速点滅)を行うが、枠LEDは当該予告演出に合わせた発光は行わずに変動中BGMに合わせた発光(点滅発光)が行われるようになっている。
【】
なお、これはLEDに限らず他の演出手段でも同様であり、「-」との記載が、当該タイミングで当該演出手段が何も演出を行わないことを意味するものではない。
【】
(イ)予告動作時間
上記例(変動中BGMと変動開始時ロゴ振動)でも説明した通り、複数の予告演出は偶々発生タイミングが重なることもあれば、意図的に複合させる場合もある。複数の予告を意図的に複合させる場合には開始タイミングおよび/または終了タイミングを揃えることができるが、多くの場合は各演出手段の開始タイミング、終了タイミング、演出実行時間のすべてが完全に一致するものではない。
【】
たとえば、予告4の特殊フラッシュ(図32に示す確定告知の一種)では、ボタンとロゴ役物の振動が5秒間行われるとともにスピーカから大当り当選を祝福する音(確定告知音)が低音で5秒、高音で10秒(同時進行の場合は合計10秒、低音の後に高音を流す場合は合計15秒)流れる。すなわち、ボタンやロゴの振動が終了した後もスピーカからは確定告知音が流れ続けるし、換言すると、確定告知音が終了するより前にその他の演出手段の動作を終了させるという見方もできる。
【】
(ウ)予告動作時の音量加算値
上述の通り、複数の予告演出の発生は意図した場合(複合予告)と意図しない場合(偶々同時期に発生した予告)がある。複数の異なる音(たとえば変動中BGMと確定告知音など)が同時期に発生する場合、それぞれ個別に実行しているときよりも音が重なって大きくなることは想像に難くない。
【】
なお、音の性質上、消したい音がある場合にその音の逆位相の波形の音をぶつけて消すことも可能ではあるが、予告演出音は基本的に遊技者に音を聞かせることを目的としているため、ここでは音を消すことは考慮しない。
【】
また、複数種類の予告が同時期に発生せずとも、先ほども述べた通り1つの予告演出が複数の演出手段の実行を伴う場合もあるため、この場合も「複数の音」が重なり合うことになる。
【】
再び特殊フラッシュを見てみると、スピーカからは確定告知音が流れ、可動物からは振動音(機械動作音)が生じる。それぞれ個別の音量は図示した通りであるが、ここで注目すべきはトータルの音量加算値は個別の音量を単純に合計した値ではない点である。完全な逆位相の波形でなくても多少打ち消し合う音はあるため、このようになる。
【】
<21.遊技機に係る音量問題の解決策について:図34~>
(12-1.所定単位時間の例:図34~)
図34(a)および図34(b)は、等価騒音レベルの算出に必要な「所定単位時間」に該当する例を示している。本発明が解決しようとする課題の中心は「如何にして等価騒音レベルを下げるか」であるが、その解決手段は、この所定単位時間をどの程度に捉えるかによって変わってくる。
【】
まず、図34(a)と図34(b)の違いについて説明すると、図34(a)は「遊技者」を騒音からの保護対象に見立てた音量測定条件を示しており、図34(b)は「ホール従業員」を騒音からの保護対象に見立てた音量測定条件を示している。
【】
たとえば、図34(b)では、図28や図29に例示した作業環境(作業位置)1~3によって異なるホール従業員と遊技台との距離、地面からの高さなどをより実状に近い形で音量を測定し、且つ作業時間(勤務時間)をいくつかのパターンに分けたものが「単位時間の例」として示されている。
【】
なお、本発明が解決しようとする課題の主たる保護対象はあくまでも遊技者であるため、これ以降は特段の定めがない限り、遊技者を保護対象として話を進める。
【】
図34(a)は、遊技台の前に着席している状態を想定したものであるため遊技者の位置(遊技環境)は1つのみであり、音量測定位置も人によって多少のズレはあるものの概ね図示した通りの位置となっている。そして、肝心の単位時間の例は1~8が例示されている。なお、これはあくまでも例示であるため、これ以外の時間をひとまとまり(単位時間)としてもよい。
【】
一例として「単位時間の例4」について説明する。ここで言う「1回の通常遊技」とは、1回の図柄変動を意味するのではなく、1人の遊技者が遊技機の前に着席して遊技を開始してから遊技を終了する(離席する)までの期間を意味している。ここで「3時間」としているのは、たとえば1回の図柄変動の平均時間を15秒とした場合、1分間に4回、60分間に240回の図柄変動が行われることになる。昨今の遊技機の大当り確率は概ね1/300程度である場合が多いことから、平均すると1~2時間以内には1回の大当りが発生する計算となるが、抽選確率は一定である(ハズレクジを引いてもハズレが減るわけではない)ため3時間経っても大当りが発生しないことは起こりうる。ここでは、ずっと通常遊技を続けたものの残念ながら3時間で1回も当たらずに遊技を終了する場合を想定して「3時間」としている。
したがって、1回の通常遊技を想定する場合であっても、3時間ではなく「1時間」としてもよいし「2時間」としてもよい。また、変動回数換算で、平均的な変動時間1,000回分、すなわち15,000秒=250分を単位時間としてもよい。
【】
同様に「単位時間の例6」は時短状態や確率変動状態、ST状態などの「有利遊技」を想定して0.5時間(30分)を所定単位時間として設定しているが、理論上の平均的な数値(各遊技状態の平均滞在時間)は遊技機の仕様によっても異なるため、図示した時間に限定しなくともよい。
【】
さらに、その他の例について説明すると、「単位時間の例5」は、平均的な1回の大当り遊技時間に相当する「6分」を1単位時間とする例を表している。この場合、1単位時間=1回の大当り遊技時間≒6分となり、この期間に測定された音量の平均値が等価騒音レベルとなる。したがって、当該期間(およそ6分間)に発生する演出音の音量についての対策が等価騒音レベル対策となる。
【】
一方、「単位時間の例2」は、半日遊技(平均的な営業時間を12時間程度とした場合の半分)に相当する「360分」を所定単位時間としている。この場合、1単位時間=(営業時間の)半日≒360分となり、この期間に測定された音量の平均値が等価騒音レベルとなる。したがって、当該期間(およそ360分間)に発生する演出音の音量についての対策が等価騒音レベル対策となる。
【】
このように、一概に「等価騒音レベル対策」と言っても、単位時間を例5のように「6分」とする場合と、例2のように「360分」とする場合とで、その有効な解決策は異なると言える。なお、上記例ではいずれも単位時間を具体的な時間(6分および360分)としているがこの数字に限定されるものではなく、遊技機の仕様(1回の大当り時間)やホールの営業態様(1日の営業時間)などに基づいて適宜変更してもよい。
【】
同様に、例7や例8では、1人の遊技者が遊技機の前に着席して遊技を開始してから遊技を終了するまでの期間として、「通常遊技」+「1回の大当り遊技」または「複数回の大当り遊技」を想定した時間設定を表している。例7では、大当りしたものの有利な大当りではなく(通常当り)、そのまま遊技を終了した場合を想定したものとなっており、例8では、有利な大当りを引いて複数回の大当りが連続した場合を想定したものとなっている。
【】
このように、設定する単位時間が長くなれば長くなるほど、その期間には遊技状態の変化や大当り遊技の発生が含まれる可能性が高くなる。換言すると、等価騒音レベルが高くなる要因を多く含むことになり、効果的な対策がより多く求められる。
【】
(12-2.所定単位時間別の等価騒音レベルの実例:図35)
続いて、図35~図37を用いて、所定単位時間別を「11時間」とする場合の遊技機の等価騒音レベル(平均音量)の算出方法について具体的に説明する。なお、ここでは他の遊技機の音やホール内の環境音等は考慮しない。
【】
図35は、図30(b)(c)で示した遊技機における等価騒音レベルの例をより具体的に表したものである。図30で示した例との主な相違点は、図35における上段の横軸1~12が経過時間(h)を表している点、下段の横軸1~55が音量測定値のサンプル数(個)を表している点、グラフの破線が「ベース音量」を表しておりグラフの実線が「ベース音量+予告音量=全体音量」を表している点である。
【】
なお、横軸は1からスタートして12で終わっているため、12時間分の音量推移ではなく11時間分の音量推移を示している。そして、この11時間分の音量推移を示した折れ線グラフは上述した55個のサンプル値によって上下している。
【】
すなわち、11時間(660分間)を55個に分けてサンプリングしているため、サンプル1個あたり12分間の音量測定値であることが分かる。なお、より正確に等価騒音レベルを算出したい場合には、サンプル1個あたりの測定時間を短くしてもよい。
(12-3.ベース音量と予告音量)
【】
次いで、図36を用いて、遊技機の音量推移に深く関わる「ベース音量」と「予告音量」について説明する。
【】
ベース音量とは、図32に例示した種々の演出のうち大当り予告演出以外(図32の図中で期待度の欄が「-」となっているもの)の演出音の音量を指す。始動口に入賞した際に発生する入賞音、図柄変動中に流れる変動中BGM、リーチがかかった際に発生するリーチ発生音(デフォルトパターン)など、遊技機からは大当り予告演出を除いても多種多様な音が発生する。
【】
予告音量とは、図32に例示した種々の演出のうち大当り予告演出(図32の図中で期待度の欄に数字の記載があるもの)の演出音の音量を指す。図柄変動開始から停止までの間に多種多様な予告演出が発生する可能性がある。また、図32では図示していないが、大当り中であってもいわゆる「保留連告知演出」と呼ばれる保留内に大当りが潜んでいることを示唆する予告演出が発生することもあるため、図柄変動中以外にも予告演出音が発生する可能性はある。
【】
(12-3-1.ベース音量)
図36には、遊技の進行状況(以下、単に「遊技状況」と称する)A~Jが示されている。より詳しくは、遊技状況A~Fが通常遊技状態(非有利遊技状態)における各種変動パターンを表し、遊技状況G~Jが通常遊技状態以外(大当り中、有利遊技状態中、待機中)を表している。なお、この遊技状況A~Jそれぞれにおけるベース音量を「ベース音量A~J」と称する。その上で、まずは遊技状況A~Fについて説明する。
【】
(A:リーチなし1)
これは、通常変動4s、通常変動8s、通常変動13sなどが該当する。すなわち、リーチもかからず比較的変動時間も短くなっており、当該期間における平均音量は「80」となっている。なお、音量が変化する主な要因は、図32に示した「図柄変動開始音」や「変動中BGM」、「外れ図柄停止音」などによるものである。
【】
(B:リーチなし2)
これは、通常変動16s、先読み予告用通常変動16sなどが該当する。すなわち、リーチはかからないが比較的変動時間が長くなっており、当該期間における平均音量は「84」となっている。なお、音量が変化する主な要因は、「変動中BGM」がリーチなし1のときよりも長くなる(イントロやサビ部分が流れる)ためである。
【】
(C:Nリーチ1)
これは先読み予告用Nリーチ1、Nリーチ1、Nリーチ2などが該当する。すなわち、リーチはかかるもののリーチあり変動の中では比較的短い時間(図の例では26s~31s)であり、当該期間における平均音量は「82」となっている。なお、音量が変化する主な要因は、リーチ発生時に「リーチ発生音」や「枠可動物(振動)音」が現出するためである。
【】
ここで、「C:Nリーチ1」の方が「B:リーチなし2」よりも変動時間が長いにも関わらず平均音量が小さい理由を説明する。すでに説明した通り、平均音量(等価騒音レベル)は当該期間において上下する音量を一定レベルにならしたものであるため、音量が小さい期間が長いと平均音量も小さくなる。反対に、当該期間が短くともその期間の大半が大音量であった場合には平均音量も大きくなる。したがって、変動時間の長さと平均音量は必ずしも比例するわけではない。「C:Nリーチ1」の例では、特に終盤の音量が小さいため平均音量が「B:リーチなし2」よりも小さくなっている。このように、変動時間が長い変動パターンの一部または所定時間以上の変動時間を有する変動パターンすべてについては、予告音量を除いたベース音量が小さくなるようにしておくことが望ましい。
【】
(D:Nリーチ2)
これは、疑似2+Nリーチ2などが該当する。多くの部分で「C:Nリーチ1」と共通するが、当該期間における平均音量は「84」となっている。なお、音量が変化する主な要因は、疑似変動(図柄が一旦停止したように見せかけて、実際は1回の図柄変動でも疑似的に複数回の変動が行われているように見せる変動)が発生するかどうかを煽る際に専用BGMや特殊演出音が流れるなど音演出が追加されるためである。
【】
(E:SPリーチ(中期待度))
これはSPリーチ、疑似2+SPリーチ、疑似3+SPリーチなどが該当する。当該期間における平均音量は「86」となっている。なお、音量が変化する主な要因は、前述の「疑似変動の煽り」や「SPリーチ中の高揚感を促進するためのBGM」などが現出するためである。
【】
(F:SPリーチ(高期待度))
これは、SPリーチ+SPSPリーチ、SPSPリーチ、疑似3+SPSPリーチなどが該当する。A~Fの中で最も平均変動時間が長く設定され、大当りとなる期待度も高く設定され(大当り時に選択されやすくなって)いる。当該期間における平均音量は「92」となっている。なお、音量が変化する主な要因は、「E:SPリーチ中(中期待度)」の要因に加えて、「SPSPリーチ中の高揚感を促進するためのBGM」が現出すること、および「その時間(SPSPリーチの演出時間)が長いためである。
【】
ここで、高期待度リーチは演出時間が長く設定されていることが多く、当該高期待度リーチ中の音量がリーチ開始前よりも大きい場合は当該変動の平均音量は大きくなる(理由は前述の通り)。換言すると、リーチ発生以降(SPリーチ開始以降、またはSPSPリーチ開始以降など)の音量を下げれば、リーチ開始前までの音量には影響を与えずに当該変動の平均音量を下げることができる。これは、「1変動内における等価騒音レベル」を下げる解決手段の1つである。
【】
続いて、遊技状況G~Jについて説明する。
(G:大当り中)
これは、図柄が特定の表示態様で停止した場合に行われる大当り遊技が該当する。大当り遊技には、ファンファーレ演出(大当り遊技開始演出)、大当りラウンド中演出(大入賞口の所定回数の開放、および祝福演出)、リザルト演出(大当り遊技終了演出)などが含まれる。その他にも、大当り遊技終了後に移行する遊技状態(通常遊技、高確遊技)に関する演出や、保留内に大当りがあることを示唆する保留連示唆演出などが行われる場合もある。
【】
大当り遊技は基本的に大当りを祝福することを目的とした演出であるため、ひっそりと行われるよりも派手に行われることが多く、歌つきのBGMが流れたり派手なSEが発生したりすることも多い。そのため、通常遊技(特に遊技状況A~Dなど)と比較して平均音量が大きくなりやすい。1回の大当り遊技は概ね2~4分程度で終了するためそれほど長くはないものの、高確遊技が連続して短期間に大当りが複数回発生した場合は、所定単位時間(たとえば1時間)に占める「大当り中」の割合が高まってくる。そのため、この大当り中にも等価騒音レベルを下げるための工夫を要する余地がある。
【】
(H:高確中(歌なし))
これは、いわゆる「確変」と呼ばれる遊技状態であり、通常遊技と比較して大当りとなる確率が高まっている状態である。なお、ここでは便宜上「確変」や「高確」というワードを用いているが、たとえば「時短状態」のように通常遊技よりも変動時間が短い状態や、「電サポ状態」のように通常遊技よりも玉持ち(ベース)が良い状態など、通常遊技と比較して有利な遊技状態も広義の「遊技者に有利な遊技状態」と置き換えてもよい。特にこの遊技状況Hでは、後述の遊技状況Iよりも有利度合いが低いものを想定しており、通常遊技よりも有利であるが最上位の有利度合いではないため「歌つきのBGMは流れない」という状況を示している。歌つきのBGMを流すと平均音量をかなり上げてしまうため、等価騒音レベルを下げる場合、このBGMを流すか否かをコントロールする(流す場面を制限する)ことが重要である。
【】
(I:高確中(歌あり))
これは、遊技状況Hでも説明したように遊技者にとって有利な遊技状態である。この遊技状況Iは、当該遊技機において有利度合いが最上位の遊技状況を想定している。そのため、遊技者の興趣をさらに高めるために歌付きのBGMが流れる。ただし、この場合でも、たとえば大当り連チャン回数(連続大当り回数)が一定数を超えた場合などは等価騒音レベルを下げる工夫をすることが望ましい。
【】
(J:待機中(デモ含む))
これは、遊技機の非稼働状態中が該当する。ホールが営業を開始した直後はすべての遊技機が非稼働状態であり、その後も遊技する人がいなければその遊技機は非稼働状態のままとなる。この非稼働状態中には、所定の間隔(たとえば10分間隔)で遊技者に着席と遊技を促すためのデモ演出(デモンストレーション演出)が実行される場合がある。このデモ演出は主目的が「遊技者の注意を惹きつけること」であるため、当然ながら大音量で実行されることが多い。一方、非デモ演出中(デモ演出が実行されていない期間)に限って見ると、図柄変動中のベース音(入賞音や図柄変動音)もないため、遊技状況A~Jの中で最も等価騒音レベルが低い期間であると言える。
【】
(12-3-2.予告音量)
続いて、図36の予告音量イ~へについて図32の「演出の種類」に記載された予告演出内容を用いて説明する。なお、ここに記載された予告演出内容に限られないことは言うまでもない。
【】
最初に、図32に記載された音量と図36に記載された音量の意味合いの違いを説明しておくと、図32における音量は実際の音量(dB:デシベル)を表しているのではなく、図32に記載された各予告演出の音量を比較した場合の相対的な大小関係を示す指標であった。
【】
一方、図36における音量は実際の音量(dB:デシベル)を表している。さらに補足すると、予告演出単体の音量(デシベル)を測定したものではなく、所定タイミング(たとえば図柄変動開始時や図柄変動中など)における「所定の予告演出が発生した場合の音量(≒全体音量)」から「所定の予告演出が発生しなかった場合の音量(≒ベース音量)」を差し引いた数値を予告演出単体の音量とした、あくまでもシミュレーション上の音量である。
【】
たとえば、図柄変動開始時に第1予告演出が発生した場合の音量測定値が「86dB」であり、図柄変動開始時に第1予告演出が発生しなかった場合の音量測定値が「82dB」であるときは、当該第1予告演出のシミュレーション上の音量は「4dB」である。すなわち、第1予告演出のみを発生させた場合の音量が4dBであると限定しているわけではない。
【】
これは、すでに図33を用いて説明している通り、複数の音が同時に発生すると音の特性上(位相が異なる場合など)、10dBの音と10dBの音を同時に発生させたとしても、測定した音量値が必ずしも20dBにはならないためである。
【】
以下の説明では、この予告演出が発生した場合と発生しなかった場合の音量差を当該予告演出単体の音量とみなして説明する。なお、当然ながら複数の音について実際の位相の違いを厳密に分析して正確に予告演出単体の音量を算出することがより好ましいことは言うまでもないが、本実施例のように測定結果またはシミュレーション値などに基づく「仮想の予告単体音量」でもその効果は十分に担保される。
【】
(演出イ:期待度不明)
これは、たとえば「保留表示色」によって大当り期待度を示唆する予告演出があったとして、デフォルトパターンが「白」、中期待度パターンが「緑」、高期待度パターンが「赤」である場合に、期待度を報知する前段階として「白点滅」のようなその後に緑や赤に変化する可能性がある(点滅のまま終わるパターンもある)演出を用意することがある。このように、期待度を報知するかもしれないがそれ自体ははっきりとした期待度を示さない予告の予告のような演出を「期待度不明」パターンとしている。本実施例では、当該予告演出の音量を「2dB」としている。
【】
(演出ロ:低期待度予告)
これは、先読み予告演出音1(ロゴ振動)、SU予告音1、盤面可動体動作1(ロゴ振動)などが該当する。本実施例では、音量を「6dB」としている。
【】
(演出ハ:中期待度予告)
これは、特殊保留表示音、SU予告音2、盤面可動体動作2(ロゴ落下)などが該当する。本実施例では、音量を「10dB」としている。
【】
(演出ニ:高期待度予告)
これは、図柄変動開始音2、先読み予告演出音2(枠発光)、激アツ予告音などが該当する。本実施例では、音量を「12dB」としている。
【】
(演出ホ:可動体駆動、ボタンバイブ)
これは、枠可動物(ボタン振動)などが該当する。本実施例では、音量を「6dB」としている。
【】
(演出へ:大当り確定予告)
これは、枠可動物(ボタン飛び出し)、プレミア予告音、一発告知音などが該当する。本実施例では、音量を「14dB」としている。
【】
(13-1.音量推移と等価騒音レベル)
以上がベース音量および予告音量についての説明であるが、ここまで説明したことを一度整理する。
α)遊技機からは多種多様な音が発せられる
β)1日単位で見ると遊技機には様々な遊技状況の変化がある
γ)遊技状況に応じてベース音量が異なる
δ)遊技状況に応じたベース音量に予告音量が付加され、それが全体音量となる
ε)単位時間をどの程度にするか(どの遊技状況を主体として音量対策するか)によって効果的な対策方法が異なる
【】
以上のことを踏まえて図37について説明する。これは、実際に出願人が社内のテストルームにおいて測定環境をホール内の環境(図29の環境+図34(a)の測定位置)に近づけた上で遊技機のテストプレイを実施し、11時間分の「遊技状況の推移」および「音量の推移」のデータを取り(サンプリングし)、それを表にまとめたものである。
【】
ここでは、「遊技状況」、「ベース音量」、「予告の種類」、「予告音量」、「全体音量」の推移がわかるように55個のマスに分けてある。これは、図35のグラフ下部に記載された1~55(すなわち55個のマス)と同じ意味合いである。
【】
たとえば、それぞれの1マス目を見てみると、遊技状況が「A:リーチなし1」、ベース音量が「80(dB)」、予告の種類が空欄、予告音量が「0(dB)」、全体音量が「80(dB)」となっている。
【】
前述したように、それぞれのマスは「12分間」の遊技状況を表しているが、それでは最初の12分間はずっと「リーチなし1」しか発生しなかったのかと言うと、そういうわけではない。この12分間には、平均して概ね40~50回の図柄変動が行われており、その中にはリーチありの変動パターンが含まれることもあった。
【】
しかしながら、ここではその出現比率を考慮して最も大きなウエイトを占めた変動パターン(遊技状況)が記載されている。すなわち、12分間に出現した変動パターンを計測し、リーチなし1が約7割、リーチなし2が約2割、その他(Nリーチ1、Nリーチ2)が約1割であったため、これを加重平均するとリーチなし1(ベース音量A)の平均音量である「80dB」の近似値となったためこれを記載している。
【】
その他のマスも同様に、各マスに出現した変動パターンの割合、大当り中、高確中、待機中などの割合を算出し、各マスにおいて最もウエイトを占めたもの(換言すると各ベース音量の平均のどれに近いか)を示したものが図37に示されている。
【】
予告の種類および予告音量についても同様である。予告の種類の欄が空白になっているところはこの12分間に予告演出が一切発生しなかったことを意味するものではない。前述の通り、予告演出はその実行時間が比較的短いため、1度や2度発生したとしても12分間で割ると限りなく0に近い値となる(予告音量のみの話)。
【】
したがって、予告の種類イは実際には発生しているものの、12分間の中でプラス表記するほどの影響がないため空白となっている。一方、予告の種類ロ、ハ、ニなどは音量が大きいことと、遊技状況としてSPリーチの占める割合が大きい場合には中期待度や高期待度予告が複合的に発生する可能性も高く、12分間の中でプラス表記するほどの影響を与えているためそれぞれ記載されている。
【】
図37を見ると、何も騒音対策をしない場合の1日(11時間)の等価騒音レベル(平均音量)は「87.5dB」であり、一般的な騒音値の目安と照らし合わせても「きわめてうるさい」部類であることがわかる。
【】
(13-2.遊技機に対する音量設定について:図49)
本実施形態に係るパチンコ遊技機1には、パチンコ遊技機1の背面側(図示せず)の適所(たとえば、演出制御基板24上)に、遊技機から出力される音量、つまり、スピーカ46から出力される音量の最大値(方向キー75の左右操作による音量調整可能なトータルボリューム値の上限値)を段階的に設定するための裏スイッチ71(調整モード切替手段)が設けられている。
【】
この裏スイッチ71は、遊技者が操作不可能な遊技機内部(遊技機裏面側)の適所に形成され、専ら、パチンコホール店員が操作する「ホール管理用音量調整スイッチ」として設けられている。本実施形態では、裏スイッチ71として、後述の図49に示すロータリータイプのディップスイッチ(DIP Switch)を採用しているが、音量調整を多段階的に設定可能な構成であればスイッチの種類は特に限定されない。たとえば、スライドタイプやピアノタイプのディップスイッチ、自動復帰型のプッシュスイッチ、位置保持型スイッチ(オルタネートスイッチ、プッシュロックスイッチ)などを採用することができる。
【】
図49(C)に、本実施形態の裏スイッチの構成を示す。裏スイッチ71は、その内部に複数の選択端子を有するハウジング部71aと、回動可能に構成され、共通端子が接続する選択端子を切り替えるための操作部71bとを有して構成される。操作部71bには、選択位置を示す0~9の目盛と、いずれの選択端子に接続されているかを示す凹部型の矢印が形成されており、操作部71bを回転させることで、設定状態(調整モード)を切り替え可能となっている。本実施形態の裏スイッチ71は、ポジション数10のロータリータイプのディップスイッチを採用し、音量の最大値を段階的に調整可能となっている(パチンコホール側音量設定機能)。
【】
パチンコホール側の最大音量の調整範囲(調整モード(ホール側設定音量)種別)について、その一例を図49(A)に示す。図示の例では、裏スイッチ71を用いて、「調整モード0~9」の10段階を1段階ずつ切り換え可能な例を示してある。各調整モードにより制限される最大音量(上記トータルボリューム値の最大音量(制限音量))については、図49(A)の「最大音量」の欄に示す通りであり、用途に応じて、最大音量の制限が可能となっている。
【】
なお、調整モード(ホール側設定音量)の用途について、遊技機のテスト時やプレゼンテーションなどを行う場合には、主に「調整モード0(無音用)」または「調整モード1(プレゼン用)」に設定され、通常の営業では、「調整モード2~9」のいずれかの調整モード(通常遊技用調整モード)に設定される。なお、調整モード2(出荷用)は、工場出荷時の際に設定される調整モードであり、法的要請の観点から最大音量が所定値以下(85dB以下)に調整される。また、調整モードに応じて、節電モードに移行するか否かの設定も行うことができるようになっている。具体的には、調整モード3~7は、“節電モード移行不可(非節電モード用(「通常用」)”の設定(通常1~5)、調整モード2、8~9は、“節電モード移行可(「節電モード用」)”の設定(節電1、節電3、節電5)となっている。なお「無音」とは、音出力をしない(音量ゼロ)、または非可聴の音量を意味する。
【】
一方、遊技者側は、方向キー75を用いて、パチンコホール側が設定した調整モードの最大音量の範囲内で段階的に音量調整ができるようになっている。図示の例では、遊技者が設定可能な音調調整レベル(ユーザー側設定音量レベル)として、5段階(レベル1~5)の音量調整が可能となっている(図49(A)の「ユーザー側設定音量レベル」の欄参照)。
【】
遊技者が調整可能な音量については、図49(A)に示す「調整モード選択テーブル」に定められた音量データに基づき決定される。この音量データは、図49(B)に示す「音量データ選択テーブル」に定められた音量データが参照され。この例では、無音を含む32段階の音量データ(SAC00~SAC31)が設けられており、上記「調整モード選択テーブル」に適宜な音量データ(SAC00~SAC31)を定めることにより、ユーザー側設定音量レベルの最大音量を段階的に制限することができるようになっている。なお、図49(A)の各調整モードに対応する「最大音量」の欄および「ユーザー側設定音量レベルの音量レベル5」の欄から分かる通り、各調整モード0~9に対応する最大音量は、遊技者が調整可能な最大音量と同じ音量となっている。たとえば、調整モード1であれば「SAC11」の70dBに制限され、調整モード8であれば「SAC31」の90dBに制限される。
【】
したがって、遊技者は、ホール側が設定した調整モードで制限された最大音量以上の音量に設定することができないが、その調整モードの最大音量の範囲内での段階的な調整が可能となっている。たとえば、現在の調整モードが「調整モード8」の場合、遊技者が音量レベル1に設定した場合は最大音量が「SAC03」の40dBに制限され、音量レベル2に設定した場合は最大音量が「SAC10」の65dBに制限され、・・・音量レベル5に設定した場合は最大音量が「SAC31」の95dBに制限されることになる。
【】
なお、「SAC01」~「SAC031」の可聴域の音量の場合、その音の大きさ(dB)は、SACに付随する数値(「SAC**」の‘**’の数値)が高いほど、比例的に大きくなるという傾向を持たせてある。しかし必ずしもこのような傾向を持たせなくてもよく、各SAC(音量データ)に対応して出力される音量は、遊技機の特性(たとえば、派手な音演出を行う機種であるか否か、遊技機のタイプ(たとえば、羽根物、一般確変機、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機など))に応じて適宜定めることができる。また「音量」とは、実際の音量に限らず、音量を数値的(定量的)に示すことができるものであればよい。また本実施形態では、スピーカ46から出力される音量の指標としてデシベル(dB)を用いるが、これは音の大きさを表現するための一例であって、ラウドネス(sone)やラウドネスレベル(phon)など、他の音量を表すものを用いてもよい。
【】
上記のように、本実施形態では、パチンコホール側が裏スイッチ71を用いて好みの調整モードに設定し、遊技機から出力される最大音量を段階的に制限することができる。すなわち、後述(図48(a)、図48(b))の音量調整画面(等価騒音レベル調整画面)において、ユーザー側設定音量の調整範囲(方向キー75の左右操作による音量の調整範囲)を、パチンコホール側が設定(制限)できるようになっている。したがって、遊技者が所定の音量調整画面において、音量レベルを最大レベル(たとえば、図49の音量レベル5や、後述の図48(a)に示す音量5)に設定したとしても、遊技者は現在の調整モードで制限された最大音量以上の音量に設定することができないようになっている。
【】
(デフォルトの音量(初期設定音量)の設定)
なお、パチンコ遊技機1への電源投入時または裏スイッチ71による調整モード変更時は、調整モードに応じたデフォルトの音量(初期設定音量(初期設定音量レベル))に自動設定されるようになっている。デフォルトの音量(音量レベル)は、たとえば、調整モード0~1はそれぞれ音量レベル1に設定され、調整モード2~9は、中間レベルの音量(音量レベル3)に設定される。また、この設定状態は、たとえば、図48(a)に示す音量調整画面の設定レベルメータ(等価騒音レベルメータ)により、該当する音量レベルが表示されるようになっている。
【】
なお、方向キー75の音量調整操作により、デフォルトの音量レベルとは異なる他の音量レベルに変更され、その状態のまま客待ち演出が実行された場合には、客待ち演出の実行を契機に、デフォルトの音量レベルに再設定されるようになっている。
【】
以下では説明の便宜のために、裏スイッチ71を用いて、調整モードに応じて設定される音量(初期音量、最大音量、音量調整範囲)を、特に必要の無い限り、調整モード別に区別することなく「ホール側設定音量」と称し、表スイッチ(方向キー75)を用いて、調整モードに応じて設定される音量(第1等価騒音レベル、第2等価騒音レベル)を「遊技者側設定音量」や「遊技者側設定音量レベル」と称する。
【】
(14-1.音量調整手段を用いた解決手段の説明)
以上が「ホール側設定音量」と「遊技者側設定音量」の説明であるが、ここからは特に「遊技者側設定音量」を用いて等価騒音レベルを抑制する解決手段について説明する。
【】
(14-1-1.音量調整1:全体ボリュームを下げる)
次いで図38は、図37と同じサンプリングデータを用いて、全体音量を一律に下げた場合をシミュレーションした数値である。これを見ると、1日の平均音量が「73.8dB」と、まだ「うるさい」部類ではあるものの、図37と比べて10dB以上も1日の等価騒音レベル(平均音量)が小さくなっている。
【】
より詳しくは、図37と同じサンプリングデータのベース音量(たとえば「変動中BGM」や「外れ図柄停止音」など)を一律に下げている。これにより全体音量が低下し、等価騒音レベル(平均音量)もそれに応じて下がっている。なお、図38の例では予告音量(たとえば「激アツ予告音」や「一発告知音」など)は下げていないが、ベース音量に加えて予告音量も一律に下げるようにすると平均音量はさらに下がる。
【】
この「ベース音量(および予告音量)を一律に下げる」というのは、すでに多くの遊技機に搭載されている音量調整機能(音量調整手段)を指している。なお、この後に説明する本願発明(新たな音量調整機能)とは区別するため、この従来の音量調整機能を「第1等価騒音レベル調整手段」と称することにする。
【】
なお、上述の通りナンバリングの目的は、後述する本願発明の種々の解決手段(新たな等価騒音レベル調整手段)との区別でしかないため、「第1、第2、・・・」ではなく「甲、乙、・・・」でもその他の呼称でも、区別できれば何でもよいことは言うまでもない。
【】
ここで、従来の音量調整手段のデメリットを述べると、全体音量が一律に下がってしまうため、図38に示すように元々比較的静かな遊技状況(たとえば遊技状況A~C等)においては音量が60dB台後半まで下がってしまう。したがって、隣接している遊技台が音量無調整である(音量を下げていない)場合、周囲の音で自分が遊技している遊技台の音がほとんど聞こえなくなってしまう点にある。
【】
そこで本願発明は、等価騒音レベルを下げることは肝要としつつも、遊技者の興趣を損ねる解決策以外の音量調整機能を備えることにより、遊技者が安心して長時間遊技できる遊技機の提供を可能とすることを目的としている。
【】
次いで図39~図42は、図37と同じサンプリングデータを用いて、等価騒音レベルを算出する期間、すなわち「単位時間」がそれぞれ異なっているために等価騒音レベル(平均音量)に違いが出ていることを示す図である。
図39:単位時間1は「11時間」であり、平均音量は「87.5dB」である。
図40:単位時間2は「6時間」であり、平均音量は「89.5~86.2dB」である。
図41:単位時間3は「1時間」であり、平均音量は「82.8~100.8dB」である。
図42:
単位時間4は「3時間」であり、平均音量は「84.4~91.7dB」である。
単位時間5は「0.1時間」であり、平均音量は「80~94dB」である。
単位時間6は「0.5時間」であり、平均音量は「80~105dB」である。
単位時間7は「3.1時間」であり、平均音量は「85.6~89dB」である。
単位時間8は「4.5時間」であり、平均音量は「89.8dB」である。
【】
このように、すべて同じ元データ(図37と同じサンプリングデータ)を用いているにも関わらず、切り取る時間、切り取るタイミングによってその間の平均音量には大きな差が生じることがわかる。
【】
たとえば、図41を見ると、単位時間が「1時間」であっても、ある1時間の平均音量は「82.4dB」(最小平均音量値)であるのに対し、別の1時間の平均音量は「100.8dB」(最大平均音量値)と、実に18dB以上の差が生じている。
【】
以上の点を踏まえ、図43(a)~図47(b)を用いて騒音対策に資する解決手段1~5(新たな音量調整機能1~5)について説明していく。なお、図43(a)~図47(b)も図37と同じサンプリングデータをベースとしている。
【】
また、図43(a)~図47(b)ではいずれも前述の単位時間1(11時間)の場合の等価騒音レベルのみが記載されている。換言すると、図43(a)~図47(b)においては単位時間2~8の等価騒音レベルは明記されていないが、これは表の煩雑化を回避するためである。以下に説明する騒音対策(音量調整手段)を用いた場合、図43(a)~図47(b)のいずれにおいても等価騒音レベルは下がる。
【】
より詳しくは、各マスがそれぞれ12分間の等価騒音レベルを表していることはすでに説明済みであるため、算出したい時間(たとえば1時間なら5マス)の音量を合計してそのマスの数で除算すれば当該期間(今の例では1時間)を所定単位時間とする等価騒音レベルを導き出すことができる。
【】
また同じく説明済みではあるが、「A~J」のアルファベットは遊技状況を表しており、これを見ると遊技状態の遷移がわかる。
(例1)
仮に「初回大当り開始から高確遊技に突入し、通常遊技に戻るまで」の等価騒音レベルを求めたい場合、遊技状態が「GGIIGIG」となっている間の等価騒音レベルの合計とマスの数から算出可能である。
(例2)
同様に、「遊技を開始してから初回大当りが始まるまで」の等価騒音レベルを求めたい場合は、遊技状態が「AACABDAEAACABDAF」となっている間の等価騒音レベルの合計とマスの数から算出可能である。
【】
このように、記載していなくとも計算すれば求めることができるものはすべて実質的に記載されているものとみなして説明を進める。
【】
(14-2.解決手段1:所定音量以上の予告演出の音量を下げる)
まず、図43(a)は解決手段1として「所定音量以上の予告演出の音量を下げる」という音量調整機能(音量調整手段)を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図であり、図43(b)はそれをグラフ化した図である。
【】
図43(a)で色を付けた箇所が、音量調整機能が作用する部分を表しており、予告音量の「下げる前」が音量調整機能OFF(または音量レベルMAX)の場合の音量、予告音量の「下げた後」が音量調整機能ON(または音量レベルMIN)の場合の音量を示している。
【】
たとえば、遊技状況E(SPリーチ(中期待度))、予告の種類ハ(予告(中期待度))は音量無調整(音量調整機能OFFまたは音量レベルMAX、以下同じ)の場合は予告音量が「10」であるところ、解決手段1を適用すると、この予告音量が「5」となっている。
【】
同様に、遊技状況F(SPリーチ(高期待度))、予告の種類へ(予告(大当り確定))は音量無調整の場合は予告音量が「14」であるところ、解決手段1を適用すると、この予告音量が「7」となっている。
【】
これによる効果としてはまず、等価騒音レベルが図37(音量無調整)と比較して低下している点が挙げられる。また、所定音量以上の予告演出の音量を下げることで、当該予告演出が発生した場合の「全体音量」と「ベース音量」の乖離幅を小さくできる。別の言い方をすると、突然大きな音が出ることによる耳への負担の増大を回避できる、ということである。
【】
なお、ここでは「所定音量以上」という条件を満たす予告演出を調整対象としたが、さらに別条件を付加してもよい。たとえば、「所定音量以上」でありかつ「所定以上の大当り期待度を有する」という条件を満たす予告演出、としてもよい。たとえば、予告ハは音量が「10」であるものの中期待度の予告演出であるため調整の対象から外し、予告ニ(音量「12」、かつ高期待度の予告演出)を調整の対象とする。
【】
また、それに加えてまたはそれに代えて、「所定音量以上」でありかつ「所定の振動を伴う」という条件を満たす予告演出、としてもよい。たとえば、予告ハは音量が「10」であるものの振動を伴う予告演出ではないため調整の対象から外し、予告ホ(音量「6」、かつボタンが振動する予告演出)を調整の対象とする。
【】
また、どの予告演出を対象とするかを遊技者自身が選択できるようにしてもよい。上記を含むいずれの場合においても、予め選択されたおよび/または遊技者が選択した予告演出以外の音量は全く変化しないため、必要以上に平均音量が下がる(遊技者が聞き取りにくくなる)という状況を回避しつつ、適切に等価騒音レベルを抑制することが可能である。
【】
(14-3.解決手段2:所定音量以上の予告演出を出さなくする)
次いで、図44(a)は解決手段2として「所定音量以上の予告演出を出さなくする」という音量調整機能を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図であり、図44(b)はそれをグラフ化した図である。
【】
図44(a)で色を付けた箇所が、音量調整機能が作用する部分を表しており、予告音量の「下げる前」が音量調整機能OFF(または音量レベルMAX)の場合の音量、予告音量の「下げた後」が音量調整機能ON(または音量レベルMIN)の場合の音量を示している。
【】
たとえば、遊技状況E(SPリーチ(中期待度))、予告の種類ハ(予告(中期待度))は音量無調整の場合は予告音量が「10」であるところ、解決手段2を適用すると、この予告演出ハが出現しなくなるため必然的に当該予告に係る音量は「0」となる。
【】
同様に、遊技状況F(SPリーチ(高期待度))、予告の種類へ(予告(大当り確定))は音量無調整の場合は予告音量が「14」であるところ、解決手段2を適用すると、この予告演出へが出現しなくなるため必然的に当該予告に係る音量は「0」となる。
【】
これによる効果としてはまず、等価騒音レベルが図37(音量無調整)と比較して低下している点が挙げられる。さらに、解決手段1を用いた場合よりも等価騒音レベルの低下度合いが大きいこともわかる。
【】
なお、ここでは「予告演出を出さなくする」としているが、予告演出は複数の演出手段(音、光、表示、振動等に係る演出手段)によって複合的に行われる場合も多い。そこで、「予告演出自体を出さない」とする以外に、「予告演出は出すが、その中で音に係る演出手段は用いない(音を発生させない)ようにする」としてもよい。
【】
たとえば、「表示:プレミアキャラ表示」、「光:レインボー発光」、「音:祝福音」、「振動:ボタン振動」が複合的に行われる大当り確定の予告演出を調整対象とする場合、無調整の場合はこのすべてが実行されるが、解決手段2を適用する場合、「音:祝福音」のみを実行しないようにしてもよい。なお、この場合も大当り確定の予告演出に係る音(祝福音)を発生させないのであって、図柄変動音や変動中BGM等は変わらず実行する。
【】
また、ここでは「所定音量以上」という条件を満たす予告演出を調整対象としたが、さらに別条件を付加してもよい。たとえば、「所定音量以上」でありかつ「所定以上の大当り期待度を有する」という条件を満たす予告演出、としてもよい。たとえば、予告ハは音量が「10」であるものの中期待度の予告演出であるため調整の対象から外し、予告ニ(音量「12」、かつ高期待度の予告演出)を調整の対象とする。
【】
また、それに加えてまたはそれに代えて、「所定音量以上」でありかつ「所定の振動を伴う」という条件を満たす予告演出、としてもよい。たとえば、予告ハは音量が「10」であるものの振動を伴う予告演出ではないため調整の対象から外し、予告ホ(音量「6」、かつボタンが振動する予告演出)を調整の対象とする。
【】
また、どの予告演出を対象とするかを遊技者自身が選択できるようにしてもよい。上記を含むいずれの場合においても、予め選択されたおよび/または遊技者が選択した予告演出以外の音量は全く変化しないため、必要以上に平均音量が下がる(遊技者が聞き取りにくくなる)という状況を回避しつつ、適切に等価騒音レベルを抑制することが可能である。
【】
(14-4.解決手段3:所定音量以上の予告演出を他の予告演出に置き換える)
次いで、図45(a)は解決手段3として「所定音量以上の予告演出を他の予告演出に置き換える」という音量調整機能を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図であり、図45(b)はそれをグラフ化した図である。
【】
図45(a)で色を付けた箇所が、音量調整機能が作用可能な部分を表しており、予告音量の「下げる前」が音量調整機能OFF(または音量レベルMAX)の場合の音量、予告音量の「下げた後」が音量調整機能ON(または音量レベルMIN)の場合の音量を示している。
【】
たとえば、遊技状況E(SPリーチ(中期待度))、予告の種類ハ(予告(中期待度))は音量無調整の場合は予告音量が「10」であるところ、解決手段3を適用すると、この予告演出ハが予告演出イに置き換えられ、結果的に当該予告に係る音量は「2」となる。
【】
同様に、遊技状況F(SPリーチ(高期待度))、予告の種類へ(予告(大当り確定))は音量無調整の場合は予告音量が「14」であるところ、解決手段3を適用すると、この予告演出へが予告演出イに置き換えられ、結果的に当該予告に係る音量は「2」となる。
【】
これによる効果としてはまず、等価騒音レベルが図37(音量無調整)と比較して低下している点が挙げられる。さらに、解決手段2と比較して予告演出の出現頻度自体が下がるわけではないため、遊技者が何も起こらなくて面白くないと感じる状況を回避することができる。
【】
なおここでは一例として予告演出イに一律で置き換える例を示しているが、これに限定されるわけではない。たとえば、予告演出の期待度を1段階下げるようにしてもよい。より詳しくは、図36に示すように、予告演出イ、ロ、ハ、ニ、へ(予告演出ホは除く)の順に大当り期待度が高くなる場合において、本来であれば予告演出へ(大当り確定予告:予告音量14)を出すタイミングでそれに代えて予告演出ニ(高期待度予告:予告音量12)を出し、予告演出ニを出すタイミングでそれに代えて予告演出ハ(中期待度演出:予告演出10)を出す、といったように予告演出が示唆する内容(大当り期待度)を1段階下げるようにしてもよい。
【】
また1段階ではなく2段階下げるようにすることも可能である。この場合においては、予告演出ロ(低期待度予告:予告音量6)および予告演出イ(期待度不明予告:予告音量2)に2段階下の予告演出が存在しないため、置き換えるのではなく予告演出を出現しないようにする。
【】
このように、「大当り期待度」および/または「予告音量」を基準として、カテゴリA(たとえば予告演出の音量値が10dB以上)に属する予告演出は別の予告演出に置き換え、カテゴリB(たとえば予告演出の音量値が10dB未満)に属する予告演出は何も出現させないようにする、といったように解決手段2と解決手段3を併用することも可能である。こうすることで等価騒音レベルはより効果的に抑制可能となる。
【】
なお、用意するカテゴリは2つに限られず、3つ以上に分類してそれぞれ音量調整の方法を異ならせるようにしてもよいし、いずれかのカテゴリ(特定カテゴリ)に属する予告演出のみ音量調整の対象としてもよい。
【】
(14-5.解決手段4:所定状態中の予告音量を下げる)
次いで、図46(a)は解決手段4として「所定状態中の予告音量を下げる」という音量調整機能を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図であり、図46(b)はそれをグラフ化した図である。
【】
図46(a)で色を付けた箇所が、音量調整機能が作用可能な部分を表しており、予告音量の「下げる前」が音量調整機能OFF(または音量レベルMAX)の場合の音量、予告音量の「下げた後」が音量調整機能ON(または音量レベルMIN)の場合の音量を示している。
【】
たとえば、遊技状況E(SPリーチ(中期待度))、予告の種類ハ(予告(中期待度))は音量無調整の場合は予告音量が「10」であるところ、解決手段4を適用することによって予告音量が「0」となっている。なお、具体的にどのようにして音量を下げるかについては、前述した解決手段1(当該予告の音量を下げる)、解決手段2(当該予告を出現させなくする)、解決手段2その他(当該予告は出現させるが音演出手段は用いない)などのいずれを用いてもよい。なお、遊技状況F(SPりーり(高期待度))も同様である。
【】
また、遊技状況I(高確中(歌あり))、予告の種類へ(予告(大当り確定))は音量無調整の場合は予告音量が「14」であるところ、解決手段4を適用することによって、予告音量が「0」となっている。
【】
これによる効果としてはまず、等価騒音レベルが図37(音量無調整)と比較して低下している点が挙げられる。さらに、遊技状態に応じて等価騒音レベルの調整をするか否か、および/または、遊技状態に応じて等価騒音レベルの調整度合が異なるようにできるため、遊技者に極端な音量調整を感じさせることなく(遊技の興趣低下を防止しつつ、)等価騒音レベルの抑制が可能となる。
【】
なおここでは一例として遊技状況E、F、Iの場合の予告音量を下げる例を示しているが、これに限定されるわけではない。たとえば、「大当り中(遊技状況G)」の音量を下げるようにしてもよい。さらに、上記例では予告音量を下げるようにしたが、それに加えてもしくはそれに代えてベース音量を下げるようにしてもよい。
【】
たとえば、図46(a)の表には大当り中(遊技状況G)のマスが全部で5個示されているが、これを時間に直すと5マス×12分で1日のうち60分が大当り中であることがわかる。この大当り中の全体音量は5個のマスすべて「94dB」となっているため、計算するまでもなくこの間(合計した60分間)の等価騒音レベル(平均音量)は94dBである。
【】
ここで、大当り中のベース音量を10dB下げると、1日のうち60分間の平均音量が10dB下がることになる。したがって、これに前後する時間(通常遊技状態、確変遊技状態など)を合わせた時間を含んで所定単位時間とした場合であっても、当然等価騒音レベルは下がることになる。
【】
この遊技状況Gに加えてもしくはこれに代えて、遊技状況H(高確中(歌なし))、遊技状況I(高確中(歌あり))をまとめて遊技者に有利な状況としてカテゴライズした場合において、この「遊技者に有利な状況」に生じるベース音量および/または予告音量を下げるようにすることで、等価騒音レベルをかなり抑制することができる。
【】
なお、前述したように高確中とは特図確率が上がるものに限られず、時短遊技などの図柄変動時間が短縮されることによって時間当りの大当り発生頻度が上昇されるものも含む概念である。したがって、図46(a)を見てもわかる通り、1日に占める「高確中である時間」や「大当り中である時間」というのは、「通常遊技状態である時間」と比べて相対的に短いものとなりやすい。
【】
したがって、1日単位で見た場合において相対的に短い時間となりやすい方を音量調整の対象とすることで、遊技者に極端な音量調整(長時間に亘る音量調整)を強いることなく等価騒音レベルの抑制が可能となる。
【】
(14-6.解決手段5:等価騒音レベルが所定値以上に達した場合にそれ以降の音量を下げる)
次いで、図47(a)は解決手段5として「等価騒音レベルが所定値以上に達した場合にそれ以降の音量を下げる」という音量調整機能を用いた場合の遊技機の音量推移と等価騒音レベルの一例を示す図であり、図47(b)はそれをグラフ化した図である。
【】
図47(a)で色を付けた箇所が、音量調整機能が作用可能な部分を表しており、ベース音量の「下げる前」が音量調整機能OFF(または音量レベルMAX)の場合の音量、ベース音量の「下げた後」が音量調整機能ON(または音量レベルMIN)の場合の音量を示している。
【】
これまでの解決手段1~4と異なる点は、音量調整の対象となっているのがこれまでの「予告音量」ではなく「ベース音量」となっている点である。先ほど解決手段4の別例でも示した解決手段ではあるが、予告音量の調整も当然等価騒音レベルの抑制に効果を発揮するものの、それ以上に効果を発揮するのがベース音量の抑制である。
【】
ただし、これまでにも説明してきたように、ただ一律にベース音量を下げるというのは全体音量調整手段(従来の音量調整)でも可能であり、それをすると遊技音量全体が小さいという印象を遊技者に与えてしまい、遊技者の興趣低下を早期に招いてしまうおそれがある。
【】
そこでこの解決手段5では、たとえば遊技機に等価騒音レベル測定手段(図29でも用いた測定手段296)と略同等の機能を備えることで等価騒音レベルの推移を測定し、第1タイミング(主制御手段のRAMクリア後、電源ON、特図始動口入賞、1回転目の図柄変動開始、初当りなど)を起点として第2タイミング(たとえば1時間、3時間、6時間などの所定経過時間、もしくは図柄変動500回、1000回、1500回などの所定変動回数、もしくは大当り10回、20回、30回などの所定大当り回数、もしくは差玉プラスが10000発、20000発、30000発などの所定プラス差玉等)が到来した場合に、その間の等価騒音レベルが所定値以上(たとえば90dB以上)となった場合に、それ以降のすべての遊技状況(通常遊技、大当り中、高確中、待機画面中など)においてベース音量を抑制するようにしたものである。
【】
これによる効果として、第1単位時間(上記例においては等価騒音レベル測定中である期間)における等価騒音レベルには影響を与えず、当該第1単位時間全体を含む第2単位時間(測定中である期間+その後の音量調整期間)における等価騒音レベルを確実に抑制できる点が挙げられる。
【】
なお、図47(a)の例では、大当り開始タイミングを第1タイミングとし、大当りが連続する期間を第1単位時間とし、連チャンが開始してから大当り連続することによって100分を超えたタイミングを第2タイミングとし、この間(第1単位時間:100分)の等価騒音レベルが所定値(たとえば90dB)を超えたことを条件とし、その後の期間(たとえば100分)のベース音量を下げるようにしたものである。
【】
これにより、第1単位時間(100分:音量調整なし)とその後の音量調整期間を含む第2単位時間(100分+100分=200分)のそれぞれの等価騒音レベルを比較した場合、必ず「第1単位時間の等価騒音レベル>第2単位時間の等価騒音レベル」を満たしつつ、第1単位時間においては音量調整が実行されないため遊技者が不満を抱くことがないという効果が期待できる。
【】
なお、上記例は、遊技機に等価騒音レベル測定機能を備えた場合の例であるが、等価騒音レベルと遊技状況がリンクしていることはこれまでにも説明してきた通りである。したがって、遊技状況として「大当り中」である期間が長くなれば長くなるほど等価騒音レベル(この間の平均音量)が高まることが想定されるため、実際に音量推移を測定しなくてもある程度の等価騒音レベルの推移(シミュレーション上の数値)の正確性は担保される。
【】
したがって、遊技機に等価騒音レベル測定機能を備えずとも、上記例のように「大当りが10回以上続いた場合」や「大当りによる出玉(または差玉)が2万発を超えた場合」などのように、所定条件を満たす場合にそれ以降の等価騒音レベル(予告音量および/またはベース音量)を低下させるようにしてもよい。
【】
なお、「それ以降の」としているが当然これは有限の期間であり、たとえば「電源を落とすまで」、「所定時間(たとえば3時間)が経過するまで」、「所定の遊技状態(たとえば通常遊技状態)に以降するまで」、「(RTCを備えた上で)日付が変わるまで」などのように期間の終点として所定の条件付けを行ってもよい。
【】
(14-7.その他の解決手段)
以上、図43~図47を用いて解決手段1~5の説明を行ってきたが、直近でも説明しているように、重要なのは等価騒音レベルの「抑制内容(音量調整対象および/または音量調整範囲)」とその抑制内容を実行する契機となる「所定条件」の組合せである。
【】
そこで、ここからはその他の解決手段として、上記「所定条件」と上記「抑制内容」を複数例示し、それらを1または複数組み合わせることによる等価騒音レベル調整手段についての説明を行う。
【】
(14-7-1.所定条件の例)
(い)時刻条件
RTC(リアルタイムクロック)等の機能を備えることにより現在時刻を把握可能とした遊技機において、現在時刻に応じて所定の抑制内容(音量調整)を実行する。たとえば、「10時~12時の2時間」や「21時以降」などホール側が時刻を設定できるようにしてもよいし、予め遊技機のプログラムに組み込まれていてホール側は変更できないようにしてもよい。
【】
(ろ)遊技経過条件
発射玉数(回胴では投入メダル数)および/または消化ゲーム数を把握可能とした遊技機において、遊技の進行に応じて所定の抑制内容(音量調整)を実行する。たとえば、「発射玉数が12000発(回胴の場合は投入メダル数が3000枚)に達するまで」や「発射玉数が40000発(回胴の場合は投入メダル数が18000枚)に達した以降」などホール側が任意に設定できるようにしてもよいし、予め遊技機のプログラムに組み込まれていてホール側は変更できないようにしてもよい。なお、これに代えて、もしくはこれに加えて「図柄の変動回数(回胴の場合はリールの回転回数)」を条件として設定するようにしてもよい。
【】
(は)遊技設定条件
遊技者による所定の遊技カスタム(変動中BGM、表示キャラクタ、特定演出の出現頻度などの任意調整)を可能とした遊技機に応じて、遊技者選択Aを遊技者選択Bに変更したことに応じて所定の抑制内容(音量調整)を実行する。たとえば、「第1BGM(平均音量:相対的に小さい)」を選択している場合は抑制を行わず、「第2BGM(平均音量:相対的に大きい)」を選択した場合は抑制を行うようにしてもよいし、平均音量が最も大きい第3BGMの場合のみ抑制を行うようにしてもよい。また、内容に関わらず、遊技者が選択可能な項目についてデフォルト設定から他の設定に変更されている数が1つ以上ある場合に所定の抑制内容を実行するようにしてもよい。
【】
(に)音量条件
音量測定機能を備えることによりリアルタイムに音量推移と所定単位時間の等価騒音レベルを把握可能とした遊技機において、所定単位時間における等価騒音レベルに応じて所定の抑制内容(音量調整)を実行する。たとえば、「直近2時間」の等価騒音レベルが「90dB以上に達した場合」など、単位時間および等価騒音レベルをホール側が任意に設定できるようにしてもよいし、予め遊技機のプログラムに組み込まれていてホール側は変更できないようにしてもよい。なお、単位時間または等価騒音レベルの一方のみをホールが設定できるようにしてもよい。こうすることにより、様々なホール環境(広い/狭い、店内BGMが大きい/小さい)に合わせた調整が可能となる。
【】
次いで、上記のような所定条件を満たした場合に実行する「抑制内容」の例について説明を行う。
【】
(14-7-2.抑制内容の例)
(甲)特定のリーチ演出の出現頻度を低下させる。(全く出現させない、を含む)
【】
図24~図27に示す通り、リーチ演出には当選期待度に関連付けられた複数種類のリーチ演出が含まれており、たとえば「SPリーチ」の多くは、大当りへの期待感を煽るべく、Nリーチよりも相対的に長い演出時間(変動時間)を持つが、ただダラダラと演出時間が長い(ただ図柄が回っているのを眺めている)だけでは遊技者が飽きてしまう。
【】
そこで、一例として図25の「SPリーチ+SPSPリーチ(256秒)」を例に挙げると、この1回の変動を細分化した場合、
(a)図柄が変動を開始してリーチがかかるまでの期間:10秒
(b)Nリーチ期間:30秒
(c)SPリーチへの発展煽り期間:10秒
(d)SPリーチ期間:60秒
(e)SPSPリーチへの発展煽り期間:10秒
(f)SPSPリーチ期間:120秒
(g)当落告知後の図柄が完全に停止するまでの期間:16秒
となる。このように1回の変動の中には、遊技者に対して大当りの期待を抱かせるポイントが複数用意されていることも多い。
【】
そして、たとえば(c)や(e)の発展煽り時に可動体役物80、90等を可動させたり、たとえば(d)や(f)の当落煽り時に演出ボタン13を用いた「遊技者参加型演出(ボタン押下演出)」が実行されたりする。
【】
このように、SPリーチ変動やSPSPリーチ変動は、リーチなし変動やNリーチ変動と比較してただ変動時間が長いのではなく、大当りとなる期待度の高まりに対応して音演出(BGM、SEなど)が追加されたり、ギミック動作音(演出ボタンの振動音や可動体役物の作動音など)が追加されたりする回数(ポイント、地点)が多いため、この間の等価騒音レベル(平均音量)も高くなることがわかる。
【】
換言すると、SPリーチが行われない場合(リーチなし変動、Nリーチ変動など)は、SPリーチが行われる場合(SPリーチ変動)と比較して、可動体役物80、90が動作する頻度や演出ボタンを用いる頻度が少なく、大当りの期待を抱かせるポイントが少ないため、この間の等価騒音レベル(平均音量)が相対的に低くなっている。
【】
これを式で表すと、
T1:任意に切り取った期間(たとえば10分)
A:この間にSPリーチおよびSPSPリーチが1回も行われなかった場合
B:この間にSPリーチが1回行われ、SPSPリーチが1回も行われなかった場合
C:この間にSPSPリーチが1回行われ、SPリーチが1回も行われなかった場合
LA/T1:T1におけるAの場合の等価騒音レベル(Aの場合のT1の平均音量)
LB/T1:T1におけるBの場合の等価騒音レベル(Bの場合のT1の平均音量)
LC/T1:T1におけるCの場合の等価騒音レベル(Cの場合のT1の平均音量)
とした場合のそれぞれの等価騒音レベルの関係性は、「LA/T1<LB/T1<LC/T1」である。
【】
当該抑制内容(甲)は、上述した点に着目し、等価騒音レベル変更手段による抑制内容の1つとして、SPリーチおよび/またはSPSPリーチを大音量演出(特定音演出)として捉え、その出現頻度を変更可能とすることで等価騒音レベルの調整を可能とした点を特徴としている。
【】
(乙)特定の予告演出の出現頻度を低下させる。(全く出現させない、を含む)
この抑制方法についてはすでに十分説明しているため、繰り返しの詳細説明は省略するが、先の抑制内容(甲)にも示した通り、1変動における出現タイミングが後半であるものほど高期待度であることが多い。
【】
換言すると、予告演出の相対的な大当り期待度は、「Nリーチ時に出現する予告演出<SPリーチ時に出現する予告演出<SPSPリーチ時に出現する予告演出」であるとも言える。
【】
そこで、この点に着目し、等価騒音レベル変更手段による抑制内容の1つとして、SPリーチ時および/またはSPSPリーチ時に出現する予告演出を大音量演出(特定音演出)として捉え、その出現頻度を変更可能とすることで等価騒音レベルの調整を可能とした点を特徴としている。
【】
なお、抑制手段(甲)と抑制手段(乙)とをセットで抑制可能としてもよいし、いずれか一方のみを抑制可能としてもよい。また、抑制手段(甲)によってSPリーチおよび/またはSPSPリーチの出現頻度が低下したことに付随して予告演出の出現頻度が低下することもこの抑制手段(乙)を用いているものとみなす。また、先読み予告演出を抑制の対象としてもよい。
【】
(丙)機械動作を伴う演出の出現頻度を低下させる。(全く出現させない、を含む)
この抑制方法についても先ほどの抑制手段(乙)と同様に、予告演出の係る説明の中ですでに十分説明しているが、機械動作(可動体の駆動や演出ボタンの振動など)を伴う演出は高期待度であることが多い。
【】
換言すると、機械動作を伴ったにもかかわらず外れとなる回数が多いほど、余計な等価騒音レベルの上昇であるとも言える。
【】
そこで、この点に着目し、等価騒音レベル変更手段による抑制内容の1つとして、先読み時や当該変動時に出現する機械動作を伴う演出を大音量演出(特定音演出)として捉え、その出現頻度を変更可能とすることで等価騒音レベルの調整を可能とした点を特徴としている。
【】
なお、抑制手段(甲)や抑制手段(乙)と組み合わせて抑制可能としてもよいし、いずれか1つのみを抑制可能としてもよい。また、抑制手段(甲)によってSPリーチおよび/またはSPSPリーチの出現頻度が低下したことに付随して予告演出の出現頻度が低下することもこの抑制手段(丙)を用いているものとみなす。
【】
(丁)デモ演出の実行態様を異ならせる(実行しない、を含む)
図36の遊技状況J(待機中(デモ含む))でも説明した通り、遊技機の非稼働状態中には、所定の間隔(たとえば10分間隔)で遊技者に着席と遊技を促すためのデモ演出(デモンストレーション演出)が実行される場合がある。そして、デモ演出は主目的が「遊技者の注意を惹きつけること」であるため、当然ながら大音量で実行されることが多いことも説明した。
【】
このデモ演出の実行頻度が多い場合および/または実行期間が長い場合、これに伴う音演出によってこの間の等価騒音レベル(平均音量)が高くなってしまう。そこで、抑制内容の1つとして、前述のリーチ演出の頻度の変更による等価騒音レベルの調整とは別に、非遊技状態におけるデモ演出の実行頻度、実行期間、実行態様のうち少なくとも1つに対する変更を加えることを可能とし、これにより非遊技状態における等価騒音レベルの調整を可能とした点を特徴とする。
【】
なお、抑制手段(甲)、(乙)、(丙)が図柄変動中の抑制内容であるのに対して、当該抑制手段(丁)は図柄停止中の抑制内容であるが、いずれかと組み合わせて抑制可能としてもよい。
【】
(15-1.等価騒音レベル調整画面の表示例1)
次いで、図48(a)は、第1等価騒音レベル調整手段と第2等価騒音レベルの調整画面(表示UI)の一例である。
【】
図中の表示例は、いわゆる「メニュー画面」を表示しない場合の例である。図示のように、「第1等価騒音レベル調整手段」は全体の等価騒音レベル(全体音量)を調整可能であり、音量1(等価騒音レベル:低)~音量5(等価騒音レベル:高)の間で5段階の調整が可能となっている。
【】
より詳しくは、方向キー画像、ボタン画像、およびこれら画像のボタンが担う役割が表示され、液晶画面に画像とメッセージにて設定方法(不図示の設定説明画面)が示唆される。図中、5個の長方形枠(音量調整バー)の並びは、いわゆる「設定レベルメータ」であり、塗りつぶしの長方形枠(所定色で着色された長方形枠)の数により、現在の音量レベル(音量1~5)を表している。たとえば、図示のように「音量5(a) A)等価騒音レベル:高」の場合は(最大音量レベルに設定した場合)、5個の長方形枠すべてが所定色(たとえば、緑色や黄色など)で着色された状態で表示され、「音量1(e) E)等価騒音レベル:低」の場合は(最小音量レベルに設定した場合)は、一番左の長方形枠1個が着色され、残り4個の長方形枠が非着色(たとえば、白色や背景色など)の状態で表示されるようになっている。
【】
この音量調整画面(等価騒音レベル調整画面)の表示中において、方向キー75の左右操作による音量の段階的調整(ここでは、音量調整可能範囲として、音量レベル1~5の5段階の音量調整が可能)と、演出ボタン13の決定操作とにより、遊技者が好みの音量に調整することが可能となっている(ユーザー音量調整手段)。具体的には、方向キー75の左ボタン75aを押圧操作することで音量レベル低方向への設定変更が、右ボタン75dを押圧操作することで音量レベル高方向への設定変更が可能となっている。この変更操作の後、演出ボタン13を押すと、選択した音量レベルで確定され、音量調整画面が閉じて、通常の遊技画面(設定説明画面が音量調整画面より上位階層で表示される場合は、設定説明画面に戻る形態でもよい)に戻る。以後、設定した音量レベルに基づく音量(トータルボリューム値)で、ゲームが進行されることとなる。
【】
次いで、第2等価騒音レベル調整手段は前述したように個別の等価騒音レベルを調整可能であり、ここではその表示態様例を(a1~c1)、(a2~c2)、(a3~c3)の3パターン示している。
【】
(a1~c1:第1パターン)
等価騒音レベルの最大値を標準(無調整)とする例である。図示のように、標準→抑制→規制の3段階の調整が可能である。たとえば、図43及び図44で示した解決手段1と解決手段2を用いる場合を例に説明すると、等価騒音レベルが標準レベル(デフォルト)に設定されている場合、予告演出の出現頻度や音量に特に変化はない。一方、等価騒音レベルが抑制レベルに設定されると、解決手段1で示したように「所定音量以上の予告演出の音量を下げる」という制御が実行される。そして、等価騒音レベルが規制レベルに設定されると、解決手段2で示したように「所定音量以上の予告演出を出さなくする」という制御が実行される。
【】
なお、ここで示したのはあくまでも一例であり、「抑制」や「規制」に設定された場合に、解決手段1や解決手段2で補足説明したような変形例を適用してもよいし、解決手段3~5及びその他の実施形態を適用するようにしてもよい。いずれにしても、「全体音量を一律に下げる方法」以外の手段によって等価騒音レベルを下げることが可能となっている。
【】
(a2~c2:第2パターン)
こちらの例も第1パターンと同様に、全体音量を一律に下げる方法以外の手段によって等価騒音レベルを下げることが可能であるが、遊技者へのアプローチ(伝え方)が少し異なる。これは第2等価騒音レベル調整手段専用の操作手段が設けられている場合など、当該操作手段を操作することによって個別の等価騒音レベルが調整可能であることが遊技者に浸透した後に好適な表示態様である。
【】
図示のように、第2等価騒音レベル調整手段による調整度合(抑制レベル)が低~高の3段階の調整が可能である。たとえば、図46(図46(a)および図46(b))及び図47(図47(a)および図47(b))で示した解決手段4と解決手段5を用いる場合を例に説明すると、等価騒音レベルの抑制レベルが「低」に設定されている場合、たとえば解決手段4で示したように「大当り中」の等価騒音レベルが抑制される制御が実行される。一方、等価騒音レベルの抑制レベルが「中」に設定されると、「大当り中」に加えて「高確中」の等価騒音レベルが抑制される制御が実行される。そして、等価騒音レベルの抑制レベルが「高」に設定されると、それらに加えて解決手段5で示したように「等価騒音レベルが所定値以上に達した場合にそれ以降の音量を下げる」という制御が実行される。
【】
なお、ここで示したのはあくまでも一例であり、解決手段1や解決手段2で補足説明したような変形例を適用してもよいし、そもそも解決手段3~5及びその他の実施形態を適用するようにしてもよい。いずれにしても、「全体音量を一律に下げる方法」以外の手段によって等価騒音レベルを下げることが可能となっている。
【】
(a3~c3)
こちらの例も第1パターンや第2パターンと同様に、全体音量を一律に下げる方法以外の手段によって等価騒音レベルを下げることが可能であるが、遊技者へのアプローチ(伝え方)が少し異なる。これは第2等価騒音レベル調整手段によって個別の等価騒音レベルが調整可能であることが遊技者に浸透する前に好適な例である。
【】
図示のように、第2等価騒音レベル調整手段による調整機能が「OFF」か「ON」の2段階のみとなっている。全体音量の調整はすでに広く浸透しているため、5段階でも10段階でもその意味合いを誤解する遊技者はほとんどいない。一方、第2等価騒音レベルの調整(変更)が浸透する前段階においては調整機能がONとOFFの2択位である方がその効果が認識しやすい。
【】
補足すれば、第1等価騒音レベル調整手段による全体音量の調整(変更)は、当該調整操作を行うと直ちにその変更結果が反映される(直ちに全体音量が上下する)ため、遊技者はその変化を認識しやすい。一方、第2等価騒音レベル調整手段によるによる個別の等価騒音レベルの変更は、たとえば前述のように「大当り中の等価騒音レベルを下げる」ものであった場合、当該調整操作を行ったとしても直ちにその変更結果が体感できるとは限らない(操作を行ったタイミングが「通常遊技中(通常状態中)」である場合など)。
【】
このように、直ちに変更結果が体感できる第1等価騒音レベルは3段階以上の調整を可能とし、直ちに変更結果が体感できるとは限らない第2等価騒音レベルはそれよりも少ない段階数(ONとOFFのみの場合を含む)とするようにしてもよい。
【】
(15-2.等価騒音レベル調整画面の表示例2)
次いで、図48(b)は、第1等価騒音レベル調整手段と第2等価騒音レベルの調整画面(表示UI)の別例であり、こちらはいわゆる「メニュー画面」(複数段階の階層的なメニュー画面)を表示する例である。
【】
まずメニュー画面(第1階層)へは、たとえば図柄変動が停止している最中に所定の操作手段を操作した場合に表示可能となっており、図示のように、第1階層には遊技環境に関連する選択項目(メニュー項目)として、「等価騒音レベル設定」と「消費電力レベル設定」の2つの項目が上下に並んで表示されている。また、その下側には、メニュー画面から遊技画面に遷移させるための「戻る」が表示されており、たとえば方向キー75を操作することでそれぞれの項目にカーソルを合わせ、演出ボタン13を押して決定することで第2階層に進む、もしくはメニュー画面を閉じる(遊技画面に遷移する)ことが可能である。
【】
なお、ここでは例として2つの項目しか表示していないが、これに限定されず、種々の遊技環境設定に関する複数のメニュー項目、たとえば、メニュー項目画像1~8(等価騒音レベル1、等価騒音レベル2、光量レベル、消費電力レベル、BGM、遊技カスタム1、遊技カスタム2、遊技カスタム3)などの8項目が碁盤目状に表示され、その下側には、メニュー画面における操作方法を説明するための文字情報(選択、決定)とともに、方向キー75を模した方向キー画像と演出ボタン13を模したボタン画像とが横並びに表示されるように構成してもよい。また、メニュー項目画像は文字表示に限定されず、文字に代えてもしくは文字に加えてアイコン(イラスト画像)を表示してもよい。
【】
さらに詳しく説明すると、各種のメニュー項目は、方向キー75により選択可能となっており、選択したメニュー項目が強調表示され、いずれのメニュー項目が選択中であるかを容易に識別することができるようになっている。そして、演出ボタン13を押下すると、選択中のメニュー項目が表示対象として確定され、そのメニュー項目に対応する画面(情報画面、設定画面)が表示されるようになっている。これらメニュー画面に関する表示制御は、演出制御部24がその機能部を備えている(遊技設定制御手段)。以下、本発明に関連の深いメニュー項目として、「等価騒音レベル設定」について説明する。
【】
第1階層にて上記「等価音量レベル設定」が決定された場合、スピーカ46の音量調整が可能な音量調整画面(第2階層)が表示される。図示のように、第2階層には音量調整画面として「第1等価騒音レベル(全体音量)」と「第2等価騒音レベル(特定演出)」と「戻る」の項目が表示されている。
【】
第2階層にて「第1等価騒音レベル(全体音量)」を選択した場合、第3階層(甲)が表示され、図48(a)でも説明したように全体音量が調整可能な調整画面が表示される。一方、第階層にて「第2等価騒音レベル(特定演出)」を選択した場合、第3階層(甲)とは異なる第3階層(乙)が表示され、図48(a)でも説明したように個別の等価騒音レベルが調整可能な調整画面が表示される。
【】
なお、第3階層に表示可能な項目はまとめて1つでもよいし、調整の対象となる予告演出(特定演出1~3)を個別に設定可能な場合は図示のようにそれぞれ分けて表示してもよい。また、等価騒音レベルの抑制方法が特定の予告演出の出現頻度や音量を下げるのではなく、遊技状況(大当り中、高確中、通常遊技(リーチなし変動、リーチあり変動など))ごとに音量を下げるものである場合は、第3階層に表示される項目としてそれぞれの遊技状況を個別に設定可能に表示してもよい。
【】
以上が等価騒音レベルを実際に遊技者が設定可能な設定画面(調整表示、変更表示)の具体例である。
【】
(16-1.別実施形態:スマート遊技機への適用例)
また本実施形態では、図1に示すように、物理的な遊技球が払い出されるタイプの弾球遊技機である場合の例を説明したが、その他の遊技機に適用してもよい。たとえば、遊技に用いる遊技球(持ち球数)を電磁的に管理し、内部に封入された遊技球を循環的に使用して遊技を行うタイプの弾球遊技機、いわゆる「循環式(管理式)遊技機」或いは「スマートパチンコ」と称されるタイプの弾球遊技機や、回胴式遊技機にも適用可能である。なお、回胴式遊技機に適用する場合においても、物理的な遊技メダル(遊技媒体)を用いるタイプの回胴式遊技機であってもよいし、遊技に用いる遊技メダルを電磁的に管理可能であり、遊技価値をすべてメダル数表示器に表示するタイプの回胴式遊技機、いわゆる「メダルレス遊技機(スマートパチスロ)」など称されるタイプの回胴式遊技機であってもよい。
【】
以下に述べる別実施形態(第2実施形態の変形例)は、上述の循環式遊技機(スマートパチンコ)や、メダルレス遊技機(スマートパチスロ)などの、いわゆる「スマート遊技機」と呼ばれる遊技機に好適な実施形態である。ここでは、スマート遊技機として、循環式遊技機を代表例にとり説明する。
【】
循環式遊技機とは、従来から知られているように、遊技機内部で複数(所定数)の遊技球(遊技媒体)を循環させ、遊技に用いる遊技球や遊技者に遊技球を直接払い出すことを不要とした遊技機である。たとえば、内部に複数(所定数)の遊技球を封入し、発射装置32により発射された遊技球を回収して、再度、発射装置32に供給することにより遊技球を循環させることで、外部から遊技球を供給することなく遊技が可能に構成される(たとえば、特開2021-010420号公報(特許第7425553号))。したがって、循環式遊技機の基本的構造については、「電磁的に記憶される持ち球(遊技者が遊技に用いるための持ち球数データ)を管理可能に構成され、発射手段により発射された遊技球を循環的に使用して遊技を実行可能に構成された遊技機」である。
【】
なお、上記のような循環式遊技機は、遊技機内部に封入された遊技球を用いて遊技を行うため、遊技者が遊技に用いるための遊技球数(持ち球数)が電磁的に記録(記憶)され(データ化され)管理される。斯様な循環式遊技機では、遊技動作を統括的に司る主制御部と、遊技機の外部に設けられた遊技球貸出装置(外部ユニット)に対する貸出要求や持ち球数などを管理する副制御部(枠制御部)と、演出全般を司る演出制御部とを中心に構成される。主制御部の主な役割は、図柄変動表示ゲームの制御や各入賞口への入賞の監視などであり、を行い、枠制御部は主制御部から送られてくる電文に基づく持ち球数の管理や性能表示器99の表示制御などである。
【】
音量調整の話に戻ると、スマート遊技機の特徴の1つに、遊技者が遊技媒体に触れることなく遊技可能な点(遊技領域に打ち込まれた遊技球を遊技者に触れられることなく再び発射可能とする循環手段を有する点)が挙げられる。すなわち、従来の遊技球や遊技メダルの投入、払出が行われる遊技機と比べて、少なくとも「投入音」や「払出音」がなくなるため当該スマート遊技機の方が遊技機から発生する音量の平均値(等価騒音レベル)は低くなる。
【】
また、これらのスマート遊技機の場合、従来であれば遊技機の背面側から遊技球や遊技メダルを自動補給するために必要だった島設備が不要となり、島設備内を遊技球や遊技メダルが流れる際に発生していた「運搬音」がなくなるため、ホール側設備から発生する音量の平均値(等価騒音レベル)も低くなる。
【】
したがって、従来の遊技機がすべてスマート遊技機に入れ替わった後のことを想定した場合、現状のホール環境と比べて、明らかに平均音量が下がる(静かになる)ことが予想される。そのような環境下において、現状の音量設定のままで予告演出に付随して予告音を発生させた場合、OFF時(予告音非発生時)とON時(予告音発生時)の差が今以上に大きくなり、遊技者の耳への負担が大きくなることが予想される。
【】
したがって、これまでに説明したようなそれぞれの解決手段を斯様なスマート遊技機に適用することは、従来の遊技機に適用する場合よりもさらに大きな効果が期待できる。
(17.具体的な構成)
【】
上記した実施形態の組合せ例として、下記の構成(Z1)~(Z6)とすることができる。なお括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。また共通する構成については括弧書きでの補足を省略する。
(17-1.構成(Z1)~(Z6))
【】
<構成(Z1)>
遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン13、方向キー75)と、
所定の表示が可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
所定の音を出力可能な音出力手段(スピーカ46)と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段(演出制御手段24)と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段(演出制御手段24)と、を備え、
所定条件の成立(始動口34、35への遊技球の入賞)によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を変更することで等価騒音レベルを変更可能とした、
ことを特徴とする遊技機。
【】
これは全体音量の調整手段に加えて、大音量演出の音量調整手段を有するものである。このようにすることで所定単位時間における等価騒音レベルを抑制しつつ、ベース音量が低くなりすぎることを回避できる。これにより、遊技者の興趣低下を防止可能な遊技機を提供しうる。
【】
なお、第1等価騒音レベルの変更に用いる操作手段と、第2等価騒音レベルの変更に用いる操作手段は全部または一部が共通するようにしてもよいし、全く異なる操作手段を用いるようにしてもよい。
【】
たとえば、第1等価騒音レベルの変更には方向キー75を用いて液晶表示装置36にその変更内容を表示するようにし、第2等価騒音レベルの変更にはたとえばタッチパネル(図示せず)を用いてタッチパネルにその変更内容を表示するようにしてもよい。こうすることで、両者が混同される(どちらを調整しているのか遊技者が迷う)という状況を回避しうる。
【】
<構成(Z2)>
遊技者が操作可能な操作手段と、
所定の表示が可能な表示手段と、
所定の音を出力可能な音出力手段と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段と、を備え、
所定条件の成立によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて通常遊技より有利な有利遊技に制御可能な遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を抑制することで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2の方法により前記等価騒音レベルを抑制する場合において、前記通常遊技中と前記有利遊技中とで単位時間当りの前記特定演出の発生頻度が異なるようにした、
ことを特徴とする遊技機。
【】
これは全体音量の調整手段に加えて、大音量演出の音量調整手段を有し、遊技状態(通常遊技状態、確変遊技状態)とで大音量演出の音量調整内容を異ならせるものである。このようにすることで所定単位時間における等価騒音レベルを抑制しつつ、遊技状態に応じて等価騒音レベルを調整できる。これにより、遊技者の興趣低下を防止可能な遊技機を提供しうる。
【】
<構成(Z3)>
遊技者が操作可能に配置された第1操作手段(演出ボタン13、方向キー75)と、
遊技者が操作不能に配置された第2操作手段(遊技機裏面側スイッチ:図示せず)と、
所定の表示が可能な表示手段と、
所定の音を出力可能な音出力手段と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段と、を備え、
所定条件の成立によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記第1操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を抑制することで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2操作手段が操作された場合、前記第1等価騒音レベル変更手段による等価騒音レベルの調整には影響を与えるが、前記第2等価騒音レベル変更手段による等価騒音レベルの調整には影響を与えないようにした、
ことを特徴とする遊技機。
【】
これは全体音量調整手段に加えて大音量演出の音量調整手段を有し、ホール側操作手段(遊技機裏面側スイッチ)を操作すると全体音量の調整に関するパラメータ(少なくとも音量可変幅)は変更されるが、大音量演出の音量調整に関するパラメータ(少なくとも音量可変幅)は変更されないものである。
【】
たとえば、全体音量の最大音量(すなわち最小音量~最大音量までの可変幅)はホール側が調整可能としつつ、大音量演出の出現頻度(すなわち最小頻度~最大頻度までの可変幅)はホール側が調整不可とすることで、等価騒音レベルを抑制可能としつつ遊技者の興趣低下を防止可能な遊技機を提供しうる。
【】
なお、前述の通り、ホール側調整(ホール側設定)による第2等価騒音レベルの「調整幅」は不変としているが、ホール側調整、電源断、所定時間の経過などを契機として、遊技者によって現在設定されている第2等価騒音レベルを初期値(たとえば最小レベル)に戻したり、それに付随して演出内容を一部変更(たとえば所定LEDを消灯)したりすることは可能である。
【】
<構成(Z4)>
遊技者が操作可能な操作手段と、
所定の表示が可能な表示手段と、
所定の音を出力可能な音出力手段と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段と、を備え、
所定条件の成立によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を抑制することで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
(A)所定の音量抑制条件を満たした場合、前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段のいずれも遊技者による変更が不能となるようにした、
(B:Aに代えて)所定の音量抑制条件を満たした場合、遊技者による前記第1等価騒音レベル変更手段および/または前記第2等価騒音レベル変更手段によって等価騒音レベルがいずれに設定されていたとしても、遊技者の操作によらず強制的に等価騒音レベルを下げるようにした、
ことを特徴とする遊技機。
【】
これは全体音量調整手段に加えて、大音量演出の音量調整手段を有し、うるさい時間が長く続いた場合に両方の音量調整手段の変更の不能とするものである。このようにすることで全体音量を調整可能としつつ、1営業日単位における等価騒音レベルが過大になることを防止できる。これにより、遊技者の興趣低下を防止可能な遊技機を提供しうる。
【】
<構成(Z5)>
遊技者が操作可能な操作手段と、
所定の表示が可能な表示手段と、
所定の音を出力可能な音出力手段と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段と、
所定条件の成立によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて特典を付与可能な特典付与手段と、を備え、
遊技者が遊技媒体に触れることなく遊技を開始可能とした遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を変更することで等価騒音レベルを変更可能とした、
ことを特徴とする遊技機。
【】
これは遊技者が遊技媒体に触れることなく遊技することが可能なスマート遊技機において、全体音量の調整手段に加えて、大音量演出の音量調整手段を有するものである。このようにすることで所定単位時間における等価騒音レベルを抑制しつつ、ベース音量が低くなりすぎることを回避できる。これにより、遊技者の興趣低下を防止可能な遊技機を提供しうる。
【】
<構成(Z6)>
遊技領域に向けて遊技球を発射可能な発射手段と、
遊技領域に打ち込まれた遊技球を遊技者に触れられることなく再び発射可能とする循環手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
所定の表示が可能な表示手段と、
所定の音を出力可能な音出力手段と、
遊技機が発する音に関する等価騒音レベルを第1の方法により変更可能な第1等価騒音レベル変更手段と、
前記等価騒音レベルを第2の方法により変更可能な第2等価騒音レベル変更手段と、を備え、
所定条件の成立によって抽選を行い、該抽選の結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
前記第1等価騒音レベル変更手段と前記第2等価騒音レベル変更手段は、いずれも前記操作手段が操作されることによって等価騒音レベルを変更可能であり、
前記第1等価騒音レベル変更手段は、前記第1の方法として、前記音出力手段から出力される音の全体音量を段階的に小さくすることで等価騒音レベルを低下させることを可能とし、
前記第2等価騒音レベル変更手段は、前記第2の方法として、所定音量の演出音を伴う特定演出の単位時間当りの発生頻度を変更することで等価騒音レベルを変更可能とした、
ことを特徴とする遊技機。
【】
これは遊技者が遊技球に触れることなく遊技することが可能なスマート遊技機において、全体音量の調整手段に加えて、大音量演出の音量調整手段を有するものである。
このようにすることで所定単位時間における等価騒音レベルを抑制しつつ、ベース音量が低くなりすぎることを回避できる。これにより、遊技者の興趣低下を防止可能な遊技機を提供しうる。
【】
<17-2.構成(その他)>
(構成(その他))
以下は、上記Z1~Z6に組み合せることが可能な構成の一例である。なお、括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各段落内の改行は、各構成が独立して上記Z1~Z6に組合せ可能であることを意味している。
(他1)遊技状態を基準として調整範囲を異ならせる構成の例
通常遊技時において、単位時間あたりの特定音演出(ガセ先読み)の発生頻度を下げる。
通常遊技状態時と有利遊技状態時(時短含む)とで、単位時間あたりの特定音演出の発生頻度を異ならせる。
有利遊技時より通常遊技時の方を、特定音演出(先読み予告)の発生頻度が低くなるようにする。
通常遊技時より有利遊技時の方を、特定音演出(可動体駆動)の発生頻度が低くなるようにする。
【】
このように、通常遊技状態時を中心に等価騒音レベルを下げるようにすると、1日において大半を占めるのは通常遊技であるため、所定単位時間を長期に捉えた場合の抑制効果がより高まる。一方、有利遊技状態時を中心に等価騒音レベルを下げるようにすると、有利遊技状態時は平均音量が過大になりがちであるため、所定単位時間を短期かつ所定タイミングに絞って捉えた場合の抑制効果がより高まる。
【】
(他2)抽選結果を基準として調整範囲を異ならせる構成の例
抽選結果が当り時(大当り/小当り/時短当り)と外れ時とで特定音演出の発生頻度が異なる。
外れの場合、特定音演出の発生頻度が低くなるようにする。
当りの場合、特定音演出の発生頻度が変わらないようにする。
【】
このように、抽選結果が外れ時を中心に等価騒音レベルを下げるようにすると、1日において大半を占めるのは抽選結果が外れの変動であるため、所定単位時間を長期に捉えた場合の抑制効果がより高まる。一方、抽選結果が当り時を中心に等価騒音レベルを下げるようにすると、抽選結果が当り時は平均音量が過大になりがちであるため、所定単位時間を短期かつ所定タイミングに絞って捉えた場合の抑制効果がより高まる。
【】
(3)単位時間を基準として調整範囲を異ならせる構成の例
1変動単位で特定音演出(リーチ、疑似連煽り等)の発生頻度を下げる。
1時間単位で特定音演出(先読み予告等)の発生頻度を下げる。
1日単位で特定音演出(大当り確定予告音等)の発生頻度を下げる。
【】
このように、所定単位時間が短期である場合を中心に等価騒音レベルを下げるようにすると、音量の上下幅を抑制しうる構成になるため、遊技者が不意に大音量を聞く頻度(突発的な大音量演出に対する耳への負担)の抑制効果がより高まる。一方、所定単位時間が長期である場合を中心に等価騒音レベルを下げるようにすると、大音量演出の頻発は防止しつつ発生自体は可能であるため、遊技者が望む音を全く出ないようにすることなく等価騒音レベルの抑制が可能となる。
【】
(4)演出手段を基準として調整範囲を異ならせる構成の例
可動体の可動を伴う特定音演出(ロゴ揺れ先読み予告、ボタンバイブ)の発生頻度を抑制する。
発光手段の発光を伴う特定音演出(大当り確定予告、枠フラッシュ)の発生頻度を抑制する。
【】
このように、演出手段を基準として特定の演出手段(たとえば可動体)を中心に等価騒音レベルを下げるようにすると、遊技者の好み(優先順位)に合わせた音量調整が可能となるため、遊技者の好みに合った音量調整をしつつ等価騒音レベルを抑制することが可能となる。
【】
以上、種々の実施形態について説明したが、本発明は個々の実施形態に制限されず、複数の実施形態を組合せた構成としてもよく、各実施形態において記載した内容は個別の実施形態のみに限定されるものではない。特に、或る実施形態に記載されている1または複数の構成要素(技術事項)について、その構成要素が構造上または制御上、他の実施形態にも適用可能であれば、その構成要素を有する遊技機も本発明の範囲に含まれる。
【】
したがって、一の実施形態に記載されている1または複数の構成要素(技術事項)が、他の実施形態に記載されていないからといって、当該一実施形態に係る構成要素を他の実施形態への適用することを排除してはならない。また極端な例ではあるが、第1実施形態係る一般的遊技機と第2実施形態に係る循環式遊技機とを組合せた2タイプの遊技機を構成し、遊技者にいずれの遊技機を楽しむかを選択させるような遊技機もその組合せが成り立つ以上(実施形態として成り立つ以上)、斯様な遊技機も本発明の範囲に含まれるものである。
【】
また、上記した各実施形態において、画像表示手段として液晶表示装置36を採用した例を中心について説明したが、本発明はこれに限られない。液晶表示装置36(メイン表示装置)とは別に設けた1または複数の表示手段(いわゆる、サブ表示装置)を用いて、演出(本明細書中で述べた演出)を実行させてもよい。また、メイン表示装置とサブ表示装置とを設ける場合、これら表示装置を連係させた演出を実行可能に構成してもよい。
【】
また本明細書中において、特段断りの無い限り、「同一」と称する場合には「略同一」の意を含むことができる。また特段断りの無い限り、「複合的に実行」と称する場合には、「同時に実行(同時的に実行)」、「重複して実行(重複的に実行)」または「時系列的に異なるタイミングで実行(実行タイミングが異なる)」のいずれの意も含むことができる。また特段断りの無い限り、「禁止」は「制限」または「中断」と、「制限」は「禁止」または「中断」と、「中断」は「制限」または「禁止」と、「現出」は「実行」と、「実行」は「現出」と、「判定」は「監視」と、「監視」は「判定」と、「変更」は「更新」と、「更新」は「変更」と、それぞれ適宜読み替え可能である。
【】
また本明細書中において、特段断りの無い限り、「当り」と称する場合は大当り、V当り、小当り、または特定当り(時短当り)のいずれも含むことができる。また、「当り遊技」と称する場合は、大当り遊技、V当り遊技、または小当り遊技のいずれも含むことができる。また「大当り」と称する場合はV当りを含むことができる。
【】
また本実施形態では、主に、遊技媒体として遊技球を用いる弾球遊技機を中心に説明したが、機種のタイプに応じて、次の用語(用1)~(用3)を適宜読み替えて適用することが可能である。
【】
(用1)「当り遊技」について
弾球遊技機に係る「当り遊技」は、主として、小当り遊技または大当り遊技(V当り遊技を含む)などを意味するが、回胴式遊技機については、AT遊技(アシストタイム遊技)、RT遊技(リプレイタイム遊技)、ART遊技(アシストリプレイタイム遊技)、第1種特別役物作動中に係る遊技、第2種特別役物作動中に係る遊技、または普通役物作動中に係る遊技などのうち、少なくともいずれか1つを「当り遊技」に読み替えて適用可能である。
【】
(用2)「当り」について
弾球遊技機に係る「当り」は、主として、小当り遊技の実行契機となる当選種別、大当りの実行契機となる当選種別、V当り遊技の実行契機となるV入賞(小当り遊技中のV入賞)などを意味するが、回胴式遊技機については、AT遊技の実行契機となる当選種別、RT遊技の実行契機となる当選種別、ART遊技の実行契機となる当選種別、第1種特別役物作動中に係る遊技の実行契機となる当選種別、第2種特別役物作動中に係る遊技の実行契機となる当選種別、または普通役物作動中に係る遊技の実行契機となる当選種別などのうち、少なくともいずれか1つを「当り」に読み替えて適用可能である。
【】
(用3)回胴式遊技機に関する「遊技中」または「ゲーム中」とは、回胴が回転中の期間(回胴を回転操作するレバーを操作後、回胴が始動してから、停止操作ボタンを操作し、最終的な遊技結果が導出されるまで)を意味する。なお、入賞(遊技メダルの払い出し(0枚の払い出しを含む)や、ボーナス入賞)が発生した場合には、入賞による遊技メダルの払い出し(賞球(入賞)処理)が終了するまでを含んでもよい。また「非遊技中」とは回胴が完全停止中の期間を意味し、この非遊技中では、本実施形態と同じく、所定時間経過により客待ち待機中となり、デモ表示などが実行されるようになっている。
【】
また以上に説明した実施形態では、主に弾球遊技機(ぱちんこ遊技機)について説明したが、本発明は弾球遊技機に限られない。たとえば、回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機など、いずれのタイプの遊技機にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【】
本発明は、遊技機に有用である。
【符号の説明】
【】
1 遊技機、
2 前枠(扉)、
3、3a 遊技盤、遊技領域、
19 遊技球払出装置、
20 主制御部(主制御基板)、
24 演出制御部(演出制御基板、液晶制御基板)
28 発射制御基板、
29 払出制御基板、
34、34a 上始動口、上始動口センサ、
35、35a 下始動口、下始動口センサ、
37、37a 普通図柄始動口、普通図柄始動口センサ、
38a、38b 特別図柄表示装置、
39a 普通図柄表示装置、
50、52a 大入賞口、大入賞口センサ、
41、41c 普通変動入賞装置、普通電動役物ソレノイド、
52、52c 特別変動入賞装置、大入賞口ソレノイド、
36、45、46 液晶表示装置、装飾ランプ、スピーカ、
49 アウト口、
94 設定キースイッチ、
95 設定変更スイッチ、
96 設定変更完了スイッチ、
97 設定表示器、
98 RAMクリアスイッチ、
201、202、203 主制御CPU、主制御ROM、主制御RAM、
241、242、243 演出制御CPU、演出制御ROM、演出制御RAM、
291 島設備、
291a、291b 補給設備、土台、
292 遊技者
293 ホール従業員(ホール店員)
294 データ表示器(データカウンタ)
295 椅子
296 騒音計(音量測定装置)。
【図】
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