IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東北大学の特許一覧

特表2022-503306高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法
<>
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図1
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図2
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図3
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図4
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図5
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図6
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図7
  • 特表-高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-12
(54)【発明の名称】高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/00 20060101AFI20220104BHJP
【FI】
G01N3/00 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020542326
(86)(22)【出願日】2019-09-26
(85)【翻訳文提出日】2020-08-04
(86)【国際出願番号】 CN2019108106
(87)【国際公開番号】W WO2021056322
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910904135.3
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510000839
【氏名又は名称】東北大学
【氏名又は名称原語表記】Northeastern University
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】馮 夏庭
(72)【発明者】
【氏名】趙 駿
(72)【発明者】
【氏名】田 軍
(72)【発明者】
【氏名】楊 成祥
【テーマコード(参考)】
2G061
【Fターム(参考)】
2G061AA11
2G061AC03
2G061AC06
2G061CA06
2G061DA01
2G061DA12
2G061EA01
2G061EA02
2G061EA03
2G061EB03
(57)【要約】
本発明は、高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法を提供し、岩石室内荷重試験の技術分野に属する。本発明の装置は、油圧システム,左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、下法線荷重シリンダ、環状フレーム部、側方向補助押し引きフレーム、環状フレーム部支持台、水平支持台、試験箱を備える。本発明は、真三軸条件での硬岩せん断試験を初めて実現したものである。また、本発明では、全く新しい構造のローディング(荷重)フレーム及びシリンダを設計した。この荷重用構造によって、装置全体の剛性を向上させたとともに、真三軸方向でのせん断過程中、岩石試料の全断面応力を完全に荷重することができる。また、シリンダ先端部の冷却手段を向上させることで、300℃までの温度でシリンダ内の油圧油の温度が上昇し、アクチュエータの正常な動作に影響を与えない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置であって、
油圧システム、左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、下法線荷重シリンダ、環状フレーム部、側方向補助押し引きフレーム、環状フレーム部支持台、水平支持台、試験箱を備え、
前記環状フレーム部支持台の上表面に、ボルトによって環状フレーム部が設けられ、環状フレーム部支持台の後端部に、水平支持台が設けられ、且つ、水平支持台及び環状フレーム部支持台は地面に固設され、水平支持台上に、レール及びスライダーによって、側方向補助押し引きフレームが設けられ、環状フレーム部の左端部貫通孔内に、左端部コンビネーション接線荷重シリンダが設けられ、環状フレーム部の右端部貫通孔内に、右端部コンビネーション接線荷重シリンダが設けられ、環状フレーム部の上端部貫通孔及び下端部貫通孔内に、それぞれ、上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダが設けられ、側方向補助押し引きフレームの先端部貫通孔内に、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダが設けられ、側方向補助押し引きフレームの後端部貫通孔内に、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダが設けられ、前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダの後端部に、変位センサーが設けられ、前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダは、油圧システムに接続され、側方向補助押し引きフレームの矩形の貫通孔に、試験箱が設けられ、試験箱内に、せん断ボックスが配置され、せん断ボックス内に岩石試料が置かれる、ことを特徴とする高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項2】
前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダは、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダを備え、左接線上荷重シリンダの外側に、左接線下荷重シリンダを同軸嵌合し、前記右端部コンビネーション接線荷重シリンダは、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダを備え、右接線下荷重シリンダの外側に、右接線上荷重シリンダを同軸嵌合し、前記左接線上荷重シリンダと右接線下荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、第1キャップ部材、第1ピストン、第1連結板、第1力測定センサー、及び第1動力伝達プレートで構成され、前記第1キャップ部材の内腔に、第1ピストンが設けられ、第1ピストンは、第1連結板の一端に接続され、第1連結板の他端は、第1力測定センサーの一端に接続され、第1力測定センサー他端は、第1動力伝達プレートに接続され、前記左接線下荷重シリンダと右接線上荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、第2キャップ部材、第2反力シリンダ、第2ピストン、第2フランジ、第2力測定センサー、及び第2動力伝達プレートで構成され、前記第2キャップ部材は、第1ピストンの外部円周面を同軸嵌合し、第2キャップ部材の一端の凸構造は、第1キャップ部材の内腔に延伸して第1キャップ部材と封止するように接続され、第2キャップ部材の他端は、第2ピストン及び第2反力シリンダを嵌合し、第2反力シリンダは、第2ピストンの外部円周面を同軸嵌合し、第2反力シリンダは、ボルトによって第2キャップ部材に取り付けられ、第2ピストン突出端は、第2フランジの一端に接続され、第2フランジの他端は、第2力測定センサーの一端に接続され、第2力測定センサーの他端は、第2動力伝達プレートに接続され、第1動力伝達プレートは、第2動力伝達プレートを貫通するように設置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項3】
前記先端部コンビネーション側方向荷重シリンダは、前側方向上荷重シリンダ及び前側方向下荷重シリンダを備え、前側方向上荷重シリンダの内腔に、前側方向下荷重シリンダを同軸挿入し、前記後端部コンビネーション側方向荷重シリンダは、後側方向上荷重シリンダ及び後側方向下荷重シリンダを備え、後側方向上荷重シリンダの内腔に、後側方向下荷重シリンダを同軸挿入し、前記前側方向上荷重シリンダと後側方向上荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、上側方向キャップ部材、上側方向反力シリンダ、上側方向ピストン、上側方向フランジ、上側方向力測定センサー、及び上側方向動力伝達プレートで構成され、上側方向封止板第1凸構造に、上側方向ピストンを同軸挿入し、上側方向封止板第2凸構造に、上側方向反力シリンダを同軸嵌合し、上側方向反力シリンダの内表面と上側方向ピストンの外表面とが密着し、上側方向ピストンは、上側方向フランジの一端に接続され、上側方向フランジの他端は、上側方向力測定センサーの一端に接続され、上側方向力測定センサーの他端は、上側方向動力伝達プレートに接続され、前記前側方向下荷重シリンダと後側方向下荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、下側方向キャップ部材、下側方向ピストン、下側方向連結板、下側方向力測定センサー、下側方向動力伝達プレートで構成され、前記下側方向キャップ部材の一端は、上側方向キャップ部材の内腔に延伸し、下側方向キャップ部材フランジ端部は、ボルトによって上側方向キャップ部材に固定するように取り付けられ、上側方向キャップ部材の内腔に、下側方向ピストンが取り付けられ、下側方向ピストンは、上側方向キャップ部材と下側方向キャップ部材とで形成された密封チャンバー内に位置され、下側方向ピストンは、上側方向フランジを突出した部分が、下側方向連結板の一端に接続され、下側方向連結板の他端は、下側方向力測定センサーの一端に接続され、下側方向力測定センサーの他端は、下側方向動力伝達プレートに接続され、下側方向動力伝達プレートは、上側方向動力伝達プレートを貫通するように設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項4】
前記上法線荷重シリンダは、上法線キャップ部材、上法線シリンダ、上法線ピストン、上法線連結板、上法線力測定センサー、及び上法線動力伝達プレートで構成され、上法線キャップ部材フランジ端部は、上法線シリンダフランジ端部に接続され、上法線シリンダ内壁に、上法線ピストンが設けられ、上法線ピストンは、上法線シリンダを突出した部分が、上法線連結板の一端に接続され、上法線連結板の他端は、上法線力測定センサーの一端に接続され、上法線力測定センサーの他端は、上法線動力伝達プレートに接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項5】
前記下法線荷重シリンダは、下法線封止板、下法線ピストン、下法線フランジ、下法線連結板、下法線力測定センサー、及び下法線動力伝達プレートで構成され、前記下法線封止板の内腔に、下法線ピストンが設けられ、下法線封止板フランジ端部は、下法線フランジに接続され、下法線ピストンは、下法線フランジを突出した部分が、下法線連結板の一端に接続され、下法線連結板の他端は、下法線力測定センサーの一端に接続され、下法線力測定センサーの他端は、下法線動力伝達プレートに接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項6】
前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ及び右端部コンビネーション接線荷重シリンダの第1動力伝達プレート、前記先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ及び後端部コンビネーション側方向荷重シリンダの側方向動力伝達プレート、前記上法線荷重シリンダの上法線動力伝達プレート、及び下法線荷重シリンダの下法線動力伝達プレートの先端部に、2つの貫通の冷却水貫通孔が設けられ、冷却水貫通孔は、ゴムチューブによって冷却水装置に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項7】
前記油圧システムは、第1油圧動力源、第2油圧動力源、第3油圧動力源、第1アキュムレータ、第2アキュムレータ、第3アキュムレータ、及び複数のサーボ弁を備え、前記第1油圧動力源は、耐高圧油管によって第1アキュムレータに接続され、第1アキュムレータは、耐高圧油管、サーボ弁によって、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、及び上法線荷重シリンダのそれぞれに接続され、第2油圧動力源は、耐高圧油管によって第2アキュムレータに接続され、第2アキュムレータは、耐高圧油管、サーボ弁によって、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダのそれぞれに接続され、第3油圧動力源は、耐高圧油管によって、第3アキュムレータに接続され、第3アキュムレータは、耐高圧油管、サーボ弁によって、先端部側方向荷重シリンダ及び後端部側方向荷重シリンダに接続され、前記第1油圧動力源、第2油圧動力源、及び第3油圧動力源の構造が同じであり、いずれも、油圧ポンプ及びオイルタンクを備え、油圧ポンプのオイル吸入口は、耐高圧油管によって、オイルタンクのオイル吐出口に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項8】
前記試験箱がインキュベーターであり、セラミック放射加熱方式によって、せん断ボックス内の岩石試料を加熱する、ことを特徴とする請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置。
【請求項9】
高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験方法であって、請求項1に記載の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置を使用し、以下のステップを含み、
ステップ1:岩石試料をせん断ボックスに装填し、岩石試料とせん断ボックスとの間に変形センサーを取り付けるステップと、
ステップ2:岩石試料が装填されたせん断ボックスを試験箱の中心位置に配置するステップと、
ステップ3:側方向補助押し引きフレームを環状フレーム部からから押し離れ、試験箱を側方向補助押し引きフレームの中心位置に配置するステップと、
ステップ4:側方向補助押し引きフレームを環状フレーム部に押し込み、岩石試料を環状フレーム部の幾何学的中心に位置するステップと、
ステップ5:左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダに変位制御を実施して、岩石試料のセンタリングクランプを完了するステップと、
ステップ6:冷却水装置を起動し、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダの動力伝達プレートにおいて冷却水を循環させるステップと、
ステップ7:試験箱を起動し、且つ目標温度を予め設定し、試験箱内の温度を予め設定された目標温度に到達させるステップと、
ステップ8:力制御により、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダを一定の荷重速度で力制御し、岩石試料の6つの界面の静油圧力状態τ=σ=σを法線応力σn1の目標値まで上昇させるステップであって、τがせん断応力であり、σが側方向応力であり、σが法線応力であるステップと、
ステップ9:上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダをサーボ制御し、法線応力が一定にし、そして、力制御によって、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダを一定の荷重速度で力制御し、せん断面及び側方向面の応力を側方向応力σpの目標値にまで増大させるステップと、
ステップ10:前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダをサーボ制御し、側方向応力及び法線応力を一定にし、そして、力制御によって、せん断面の応力が岩石応力τにまで増加するように、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダが一定の荷重速度で力制御を行うステップと、
ステップ11:前側方向上荷重シリンダ8、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダをサーボ制御し、側方向応力及び法線応力を一定にし、同時に、岩石試料がせん断方向での受力過程中、左下断面及び右上断面に岩石応力τを維持するように、左接線下荷重シリンダ及び右接線上荷重シリンダをサーボ制御し、そして、位置制御によって、残留強度に達するまで、左接線上荷重シリンダ及び右接線下荷重シリンダが一定の荷重速度でせん断力を増大させるステップと、
ステップ12:コンピュータによって、変位と力のデータと岩石試料のマクロ破壊モードを記録するステップと、を含む高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内での岩石の負荷試験の技術分野に属し、高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験(multi-functional true triaxial shear test)装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地下採掘、埋設トンネル、核廃棄物処分場の天然の運搬体としての岩石の耐荷重能力は、工程が成立するかどうかに直接影響し、作業員の安全性を保証する重要なものである。地下の岩盤は、性質が等方的ではなく、構造面や支持力が低い断層などある程度の差があり、高いせん断応力の作用下では、地震、地すべり、深い亀裂、崩壊など岩石における災害を形成しやすい。そのため、構造表面のある硬岩の崩壊メカニズムを研究することは、災害を理解及び防止する上で非常に重要な意味を持っている。
【0003】
地下の岩盤は、真三軸応力(τ>σ>σ)の影響を受けることは良く知られている。一般に、構造面が最小主応力の方向に対して垂直する場合、岩盤は破損しやすい。現在、硬岩せん断試験には、従来の直接せん断(τ>σn,σp=0)方法が使用されている。使用する岩石サンプルは、一般に直方体である。従来の直接せん断試験では、岩石試料をせん断方向の中心線に沿って上部と下部に分ける。試験中、岩石試料は、せん断方向において、半分だけ応力を受け、残りの半分の岩石には、応力を加えない。また、側方向応力σ=0は最小主応力とみなされる。これらは、構造面のある地下岩盤が崩壊する時の三次元応力状態と一致しない。また、トンネルの自由表面から遠く離れた構造表面は、周囲の岩盤によって制限され、多くの場合、定荷重における法線方向の剛性を測定するという条件下にある。現在、せん断試験は、準静的な定荷重における垂直応力試験および長期荷重下の定荷重における垂直応力せん断試験での定荷重における垂直応力の試験を有する。定荷重における法線方向の剛性を測定するという条件下でのせん断応力の経時変化の試験を行う実験装置は未だ実現されていない。これは、定荷重における法線方向の剛性試験に、油圧ポンプ及び電液サーボ弁の協同動作が必要とされ、且つ法線方向にピストンが高周波動作する必要があるからである。しかし、この方式では、油温度が上昇しやすくなり、長期間の動作で油源系統の寿命が短くなる場合がある。
【0004】
さらに、地下の岩盤工程の深さがますます深くなるにつれて、温度も岩盤の破壊に大きな役割を果してくる。一般に、岩石の温度は深さ100メートル増えるごとに岩盤の温度は3℃上昇し、地下約5000メートルの場所の温度は約180℃に達すると考えられる。したがって、温度は、深部硬岩の変形や破壊に影響を与える最も重要な要素の一つである。
【0005】
従来のせん断の試験機は、コラム及びタイロッドフレーム式を使用している。このフレームの剛性が低く、試験を行う時、フレームに弾性エネルギーを簡単に蓄積し、せん断試験中に弾性エネルギーが解放される。その結果、岩石は、ピーク後の曲線で突然脆性破壊する傾向がある。さらに、既存の真三軸装置の油圧シリンダは、各方向の一定の力しか提供できず、せん断プロセスで、岩石の断面の全範囲負荷を実行できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の欠点を解決するために、本発明は、高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置及び方法を提供し、1200MPaまでの高応力を加えることができ、最高温度は250℃に達することができる。これによって、高温高圧での硬岩の真三軸の定荷重法線応力¥剛性での準静的且つリアルタイム的なせん断試験を行うことができる。これは、設備の剛性を確保しながら、岩石試料の全断面に対して荷重し、且つ、高温槽で加熱する同時にアクチュエータの先端部の温度を下げる方法によって、室内で高温高三次元での応力条件下での硬岩せん断破壊過程を再現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を実現するために、本発明は、以下の技術的解決策を採用している。
【0008】
高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置は、油圧システム、左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、下法線荷重シリンダ、環状フレーム部、側方向補助押し引きフレーム、環状フレーム部支持台、水平支持台、試験箱を備え、前記環状フレーム部支持台の上表面に、ボルトによって環状フレーム部が設けられ、環状フレーム部支持台の後端部に、水平支持台が設けられ、且つ、水平支持台及び環状フレーム部支持台は地面に固設され、水平支持台上に、レール及びスライダーによって、側方向補助押し引き(push and pull)フレームが設けられ、環状フレーム部の左端部貫通孔内に、左端部コンビネーション接線荷重シリンダが設けられ、環状フレーム部の右端部貫通孔内に、右端部コンビネーション接線荷重シリンダが設けられ、環状フレーム部の上端部貫通孔及び下端部貫通孔内に、それぞれ、上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダが設けられ、側方向補助押し引きフレームの先端部貫通孔内に、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダが設けられ、側方向補助押し引きフレームの後端部貫通孔内に、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダが設けられ、前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダの後端部に、変位センサーが設けられ、前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダは、油圧システムに接続され、側方向補助押し引きフレームの矩形の貫通孔に、試験箱が設けられ、試験箱内に、せん断ボックスが配置され、せん断ボックス内に岩石試料が置かれる。
【0009】
前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダは、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダを備え、左接線上荷重シリンダの外側に、左接線下荷重シリンダを同軸嵌合し、前記右端部コンビネーション接線荷重シリンダは、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダを備え、右接線下荷重シリンダの外側に、右接線上荷重シリンダを同軸嵌合し、前記左接線上荷重シリンダと右接線下荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、第1キャップ部材、第1ピストン、第1連結板、第1力測定センサー、及び第1動力伝達プレートで構成され、前記第1キャップ部材の内腔に、第1ピストンが設けられ、第1ピストンは、第1連結板の一端に接続され、第1連結板の他端は、第1力測定センサーの一端に接続され、第1力測定センサー他端は、第1動力伝達プレートに接続され、前記左接線下荷重シリンダと右接線上荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、第2キャップ部材、第2反力シリンダ、第2ピストン、第2フランジ、第2力測定センサー、及び第2動力伝達プレートで構成され、前記第2キャップ部材は、第1ピストンの外部円周面を同軸嵌合し、第2キャップ部材の一端の凸構造は、第1キャップ部材の内腔に延伸して第1キャップ部材と封止するように接続され、第2キャップ部材の他端は、第2ピストン及び第2反力シリンダを嵌合し、第2反力シリンダは、第2ピストンの外部円周面を同軸嵌合し、第2反力シリンダは、ボルトによって第2キャップ部材に取り付けられ、第2ピストン突出端は、第2フランジの一端に接続され、第2フランジの他端は、第2力測定センサーの一端に接続され、第2力測定センサーの他端は、第2動力伝達プレートに接続され、第1動力伝達プレートは、第2動力伝達プレートを貫通するように設置されている。
【0010】
前記先端部コンビネーション側方向荷重シリンダは、前側方向上荷重シリンダ及び前側方向下荷重シリンダを備え、前側方向上荷重シリンダの内腔に、前側方向下荷重シリンダを同軸挿入し、前記後端部コンビネーション側方向荷重シリンダは、後側方向上荷重シリンダ及び後側方向下荷重シリンダを備え、後側方向上荷重シリンダの内腔に、後側方向下荷重シリンダを同軸挿入し、前記前側方向上荷重シリンダと後側方向上荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、上側方向キャップ部材、上側方向反力シリンダ、上側方向ピストン、上側方向フランジ、上側方向力測定センサー、及び上側方向動力伝達プレートで構成され、上側方向封止板第1凸構造に、上側方向ピストンを同軸挿入し、上側方向封止板第2凸構造に、上側方向反力シリンダを同軸嵌合し、上側方向反力シリンダの内表面と上側方向ピストンの外表面とが密着し、上側方向ピストンは、上側方向フランジの一端に接続され、上側方向フランジの他端は、上側方向力測定センサーの一端に接続され、上側方向力測定センサーの他端は、上側方向動力伝達プレートに接続され、前記前側方向下荷重シリンダと後側方向下荷重シリンダとの構造が同じであり、いずれも、下側方向キャップ部材、下側方向ピストン、下側方向連結板、下側方向力測定センサー、下側方向動力伝達プレートで構成され、前記下側方向キャップ部材の一端は、上側方向キャップ部材の内腔に延伸し、下側方向キャップ部材フランジ端部は、ボルトによって上側方向キャップ部材に固定するように取り付けられ、上側方向キャップ部材の内腔に、下側方向ピストンが取り付けられ、下側方向ピストンは、上側方向キャップ部材と下側方向キャップ部材とで形成された密封チャンバー内に位置され、下側方向ピストンは、上側方向フランジを突出した部分が、下側方向連結板の一端に接続され、下側方向連結板の他端は、下側方向力測定センサーの一端に接続され、下側方向力測定センサーの他端は、下側方向動力伝達プレートに接続され、下側方向動力伝達プレートは、上側方向動力伝達プレートを貫通するように設置される。
【0011】
前記上法線荷重シリンダは、上法線キャップ部材、上法線シリンダ、上法線ピストン、上法線連結板、上法線力測定センサー、及び上法線動力伝達プレートで構成され、上法線キャップ部材フランジ端部は、上法線シリンダフランジ端部に接続され、上法線シリンダ内壁に、上法線ピストンが設けられ、上法線ピストンは、上法線シリンダを突出した部分が、上法線連結板の一端に接続され、上法線連結板の他端は、上法線力測定センサーの一端に接続され、上法線力測定センサーの他端は、上法線動力伝達プレートに接続される。
【0012】
前記下法線荷重シリンダは、下法線封止板、下法線ピストン、下法線フランジ、下法線連結板、下法線力測定センサー、及び下法線動力伝達プレートで構成され、前記下法線封止板の内腔に、下法線ピストンが設けられ、下法線封止板フランジ端部は、下法線フランジに接続され、下法線ピストンは、下法線フランジを突出した部分が、下法線連結板の一端に接続され、下法線連結板の他端は、下法線力測定センサーの一端に接続され、下法線力測定センサーの他端は、下法線動力伝達プレートに接続される。
【0013】
前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ及び右端部コンビネーション接線荷重シリンダの第1動力伝達プレート、前記先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ及び後端部コンビネーション側方向荷重シリンダの側方向動力伝達プレート、前記上法線荷重シリンダの上法線動力伝達プレート、及び下法線荷重シリンダの下法線動力伝達プレートの先端部に、2つの貫通の冷却水貫通孔が設けられ、冷却水貫通孔は、ゴムチューブによって冷却水装置に接続される。
【0014】
前記油圧システムは、第1油圧動力源、第2油圧動力源、第3油圧動力源、第1アキュムレータ、第2アキュムレータ、第3アキュムレータ、及び複数のサーボ弁を備え、前記第1油圧動力源は、耐高圧油管によって第1アキュムレータに接続され、第1アキュムレータは、耐高圧油管、サーボ弁によって、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、及び上法線荷重シリンダのそれぞれに接続され、第2油圧動力源は、耐高圧油管によって第2アキュムレータに接続され、第2アキュムレータは、耐高圧油管、サーボ弁によって、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダのそれぞれに接続され、第3油圧動力源は、耐高圧油管によって、第3アキュムレータに接続され、第3アキュムレータは、耐高圧油管、サーボ弁によって、先端部側方向荷重シリンダ及び後端部側方向荷重シリンダに接続され、前記第1油圧動力源、第2油圧動力源、及び第3油圧動力源の構造が同じであり、いずれも、油圧ポンプ及びオイルタンクを備え、油圧ポンプのオイル吸入口は、耐高圧油管によって、オイルタンクのオイル吐出口に接続される。
【0015】
油圧ポンプとサーボ弁とを協同動作することによって、シリンダの高周波動作を確実に行い一定の法線剛性試験を行うことができる。また、油圧ポンプはサーボ駆動器及び冷却水と直列に接続されている。シリンダ内での圧力が低下すると、サーボ駆動器は、シリンダ内の圧力を油圧ポンプにリアルタイムでフィードバックし、油圧ポンプを動作させ、シリンダ内の圧力を補う。そうでない場合、油圧ポンプの作動が停止する。また、シリンダ内の圧力が低下すると、アキュムレータによって、シリンダ内の圧力が連続的に補充される。これによって、運転による油圧ポンプの温度上昇を抑え、且つ一定の法線剛性試験を行うことを保証することができる。
【0016】
前記試験箱がインキュベーターであり、セラミック放射加熱方式によって、せん断ボックス内の岩石試料を加熱する。
【0017】
高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験方法であって、高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置を使用し、以下のステップを含み、
ステップ1:岩石試料をせん断ボックスに装填し、岩石試料とせん断ボックスとの間に変形センサーを取り付けるステップと、
ステップ2:岩石試料が装填されたせん断ボックスを試験箱の中心位置に配置するステップと、
ステップ3:側方向補助押し引きフレームを環状フレーム部からから押し離れ、試験箱を側方向補助押し引きフレームの中心位置に配置するステップと、
ステップ4:側方向補助押し引きフレームを環状フレーム部に押し込み、岩石試料を環状フレーム部の幾何学的中心に位置するステップと、
ステップ5:左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダに変位制御を実施して、岩石試料のセンタリングクランプを完了するステップと、
ステップ6:冷却水装置を起動し、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダの動力伝達プレートにおいて冷却水を循環させるステップと、
ステップ7:試験箱を起動し、且つ目標温度を予め設定し、試験箱内の温度を予め設定された目標温度に到達させるステップと、
ステップ8:力制御により、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダを一定の荷重速度で力制御し、岩石試料の6つの界面の静油圧力状態τ=σ=σを法線応力σn1の目標値まで上昇させるステップであって、τがせん断応力であり、σが側方向応力であり、σが法線応力であるステップと、
ステップ9:上法線荷重シリンダ及び下法線荷重シリンダをサーボ制御し、法線応力が一定にし、そして、力制御によって、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダ、前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダを一定の荷重速度で力制御し、せん断面及び側方向面の応力を側方向応力σpの目標値にまで増大させるステップと、
ステップ10:前側方向上荷重シリンダ、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダをサーボ制御し、側方向応力及び法線応力を一定にし、そして、力制御によって、せん断面の応力が岩石応力τにまで増加するように、左接線上荷重シリンダ、左接線下荷重シリンダ、右接線上荷重シリンダ、右接線下荷重シリンダが一定の荷重速度で力制御を行うステップと、
ステップ11:前側方向上荷重シリンダ8、前側方向下荷重シリンダ、後側方向上荷重シリンダ、後側方向下荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ、及び下法線荷重シリンダをサーボ制御し、側方向応力及び法線応力を一定にし、同時に、岩石試料がせん断方向での受力過程中、左下断面及び右上断面に岩石応力τを維持するように、左接線下荷重シリンダ及び右接線上荷重シリンダをサーボ制御し、そして、位置制御によって、残留強度に達するまで、左接線上荷重シリンダ及び右接線下荷重シリンダが一定の荷重速度でせん断力を増大させるステップと、
ステップ12:コンピュータによって、変位と力のデータと岩石試料のマクロ破壊モードを記録するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以下の効果を有する。
【0019】
本発明は、従来技術と比較して、真三軸条件での硬岩せん断試験を初めて実現したものである。真三軸条件での岩石の真三軸試験を行うことを達成するために、本発明では、全く新しい構造のローディング(荷重)フレーム及びシリンダを設計した。この荷重用構造によって、装置全体の剛性を向上させたとともに、真三軸方向でのせん断過程中、岩石試料の全断面応力を完全に荷重することができる。また、シリンダ先端部の冷却手段を向上させることで、300℃までの温度でシリンダ内の油圧油の温度が上昇し、アクチュエータの正常な動作に影響を与えない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の構造を示す概念図である。
図2】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の正面の断面図である。
図3】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の側面の断面図である。
図4】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の左端部コンビネーション接線荷重シリンダの構造を示す図である。
図5】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の先端部コンビネーション側方向荷重シリンダの構造を示す図である。
図6】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の左端部コンビネーション接線荷重シリンダの構造を示す図である。
図7】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の油圧原理を示す概念図である。
図8】本発明の高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置の向油圧原理を示す概念図である。
【符号の説明】
【0021】
1-左接線上荷重シリンダ,1-1-第1キャップ部材,1-2-第1ピストン,1-3-第1連結板,1-4-第1力測定センサー,1-5-第1動力伝達プレート,2-左接線下荷重シリンダ,2-1-第2キャップ部材,2-2-第2反力シリンダ,2-3-第2ピストン,2-4-第2フランジ,2-5-第2力測定センサー,2-6-第2動力伝達プレート,3-上法線荷重シリンダ,3-1-上法線キャップ部材,3-2-上法線シリンダ,3-3-上法線ピストン,3-4-上法線連結板,3-5-上法線力測定センサー,3-6-上法線動力伝達プレート,4-右接線下荷重シリンダ,5-右接線上荷重シリンダ,6-下法線荷重シリンダ,6-1-下法線封止板,6-2-下法線ピストン,6-3-下法線フランジ,6-4-下法線連結板,6-5-下法線力測定センサー,6-6-下法線動力伝達プレート,7-前側方向下荷重シリンダ,7-1-下側方向キャップ部材,7-2-下側方向ピストン,7-3-下側方向連結板,7-4-下側方向力測定センサー,7-5-下側方向動力伝達プレート,8-前側方向上荷重シリンダ,8-1-上側方向キャップ部材,8-2-上側方向反力シリンダ,8-3-上側方向ピストン,8-4-上側方向フランジ,8-5-上側方向力測定センサー,8-6-上側方向動力伝達プレート,9-後側方向下荷重シリンダ,10-後側方向上荷重シリンダ,11-環状フレーム部,12-側方向補助押し引きフレーム,13-環状フレーム部支持台,14-水平支持台,15-レール,16-試験箱,17-せん断ボックス,18-岩石試料,19-変位センサー,20-ゴムチューブ,21-サーボ弁,22-第1油圧動力源,23-第2油圧動力源,24-第3油圧動力源,25-第1アキュムレータ,26-第2アキュムレータ,27-第3アキュムレータ。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照しながら、本発明の詳細を説明する。
【0023】
図1図8に示すように、高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置は、油圧システム、左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重、下法線荷重シリンダ6、環状フレーム部11、側方向補助押し引きフレーム12、環状フレーム部支持台13、水平支持台14、試験箱16を備える。前記環状フレーム部支持台13上表面に、ボルトによって、環状フレーム部11が設けられ、環状フレーム部支持台13の後端部に水平支持台14が設けられ、且つ水平支持台14と環状フレーム部支持台13とが地面に固設されている。水平支持台14上は、レール15及びスライダーによって、側方向補助押し引きフレーム12が設けられ、モノリシック鍛造で形成されたリングフレームを使用しているため、機械の剛性が大幅に向上している。環状フレーム部11の左端部貫通孔内に、左端部コンビネーション接線荷重シリンダが設けられ、環状フレーム部11の右端部貫通孔内に、右端部コンビネーション接線荷重シリンダが設けられ、環状フレーム部11の上端部貫通孔及び下端部貫通孔内に、上法線荷重シリンダ3及び下法線荷重シリンダ6が設置され、側方向補助押し引きフレーム12の先端部貫通孔内、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダが設けられ、側方向補助押し引きフレーム12の後端部貫通孔内に、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダが設けられている。前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ3の後端部には、変位センサー19が設けられ、前記変位センサー19がコンピュータに接続されており、前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダ、右端部コンビネーション接線荷重シリンダ、先端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、後端部コンビネーション側方向荷重シリンダ、上法線荷重シリンダ3及び下法線荷重シリンダ6は、油圧システムに接続されている。側方向補助押し引きフレーム12の矩形の貫通孔には、試験箱16が設けられ、試験箱16内に、せん断ボックス17が配置され、せん断ボックス17内に、岩石試料18が置かれる。
【0024】
前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダは、左接線上荷重シリンダ1と、左接線下荷重シリンダ2とを備える。左接線上荷重シリンダ1の外側に、左接線下荷重シリンダ2を同軸嵌合する。前記右端部コンビネーション接線荷重シリンダは、右接線上荷重シリンダ5と、右接線下荷重シリンダ4とを備える。右接線下荷重シリンダ4の外側に、右接線上荷重シリンダ5を同軸嵌合する。前記左接線上荷重シリンダ1と右接線下荷重シリンダ4との構造が同じであり、いずれも第1キャップ部材1-1、第1ピストン1-2、第1連結板1-3、第1力測定センサー1-4、及び第1動力伝達プレート1-5で校正されている。前記第1キャップ部材1-1の内腔に、第1ピストン1-2が設置され、第1ピストン1-2は、第1連結板1-3の一端に接続され、第1連結板1-3の他端は、第1力測定センサー1-4の一端に接続され、第1力測定センサー1-4の他端は、第1動力伝達プレート1-5に接続されている。前記左接線下荷重シリンダ2と右接線上荷重シリンダ5との構造が同じであり、いずれも、第2キャップ部材2-1、第2反力シリンダ2-2、第2ピストン2-3、第2フランジ2-4、第2力測定センサー2-5、及び第2動力伝達プレート2-6で構成されている。前記第2キャップ部材2-1は、第1ピストン1-2の外部円周面を同軸嵌合し、第2キャップ部材2-1の一端の凸構造は、第1キャップ部材1-1内腔内に延伸して第1キャップ部材1-1と封止するように接続されている。第2キャップ部材2-1の他端に、第2ピストン2-3及び第2反力シリンダ2-2を嵌合し、第2反力シリンダ2-2は、第2ピストン2-3の外部円周面を同軸嵌合し、第2反力シリンダ2-2は、ボルトによって第2キャップ部材2-1に取り付けられ、第2ピストン2-3の突出端は、第2フランジ2-4の一端に接続され、第2フランジ2-4の他端は、第2力測定センサー2-5の一端に接続され、第2力測定センサー2-5の他端は、第2動力伝達プレート2-6に接続されている。第1動力伝達プレート1-5は、第2動力伝達プレート2-6を貫通するように設置されている。第1力測定センサー1-4及び第2力測定センサー2-5は、コンピュータに接続されている。
【0025】
前記先端部コンビネーション側方向荷重シリンダは、前側方向上荷重シリンダ8及び前側方向下荷重シリンダ7を備え、前側方向上荷重シリンダ8の内腔に、前側方向下荷重シリンダ7を同軸挿入する。前記後端部コンビネーション側方向荷重シリンダは、後側方向上荷重シリンダ10及び後側方向下荷重シリンダ9を備えている。後側方向上荷重シリンダ10の内腔に、後側方向下荷重シリンダ9を同軸挿入する。前記前側方向上荷重シリンダ8及び後側方向上荷重シリンダ10の構造が同じであり、いずれも、上側方向キャップ部材8-1、上側方向反力シリンダ8-2、上側方向ピストン8-3、上側方向フランジ8-4、上側方向力測定センサー8-5、及び上側方向動力伝達プレート8-6で構成されている。上側方向封止板第1凸構造に、上側方向ピストン8-3を同軸挿入し、上側方向封止板第2の凸構造に、上側方向反力シリンダ8-2を同軸嵌合し、上側方向反力シリンダ8-2の内表面と上側方向ピストン8-3の外表面とが密着している。上側方向ピストン8-3は、上側方向フランジ8-4の一端に接続され、上側方向フランジ8-4の他端は、上側方向力測定センサー8-5の一端に接続され、上側方向力測定センサー8-5の他端は、上側方向動力伝達プレート8-6に接続されている。前記前側方向下荷重シリンダ7と後側方向下荷重シリンダ9との構造が同じであり、いずれも、下側方向キャップ部材7-1、下側方向ピストン7-2、下側方向連結板7-3、下側方向力測定センサー7-4、及び下側方向動力伝達プレート7-5で構成されている。前記下側方向キャップ部材7-1の一端は、上側方向キャップ部材8-1の内腔内に延伸し、下側方向キャップ部材7-1のフランジ端部は、ボルトによって上側方向キャップ部材8-1に固定するように取り付けられ、上側方向キャップ部材8-1の内腔に、下側方向ピストン7-2が取り付けられ、且つ、下側方向ピストン7-2は、上側方向キャップ部材8-1と下側方向キャップ部材7-1とで形成された密封チャンバー内に位置されている。下側方向ピストン7-2は、上側方向フランジ8-4の内部凸構造を突出した部分が、下側方向連結板7-3の一端に接続されており、下側方向連結板7-3の他端は、下側方向力測定センサー7-4の一端に接続され、下側方向力測定センサー7-4の他端は、下側方向動力伝達プレート7-5に接続され、下側方向動力伝達プレート7-5は、上側方向動力伝達プレート8-6を貫通するように設置され、上側方向力測定センサー8-5と下側方向力測定センサー7-4とは、コンピュータに接続されている。
【0026】
前記上法線荷重シリンダ3は、上法線キャップ部材3-1、上法線シリンダ3-2、上法線ピストン3-3、上法線連結板3-4、上法線力測定センサー3-5、及び上法線動力伝達プレート3-6で構成されている。上法線キャップ部材3-1のフランジ端部は、上法線シリンダ3-2のフランジ端部に接続されており、上法線シリンダ3-2の内壁に、上法線ピストン3-3が設けられ、上法線ピストン3-3は、上法線シリンダ3-2を突出した部分が、上法線連結板3-4の一端に接続され、上法線連結板3-4の他端は、上法線力測定センサー3-5の一端に接続され、上法線力測定センサー3-5の他端は、上法線動力伝達プレート3-6に接続され、上法線力測定センサー3-5は、コンピュータに接続されている。
【0027】
前記下法線荷重シリンダ6は、下法線封止板6-1、下法線ピストン6-2、下法線フランジ6-3、下法線連結板6-4、下法線力測定センサー6-5、及び下法線動力伝達プレート6-6で構成されている。前記下法線封止板6-1の内腔に、下法線ピストン6-2が設置され、下法線封止板6-1のフランジ端部は、下法線フランジ6-3に接続され、下法線ピストン6-2は、下法線フランジ6-3突出した部分が、下法線連結板の一端に接続され、下法線連結板6-4の他端は、下法線力測定センサー6-5の一端に接続され、下法線力測定センサー6-5の他端は、下法線動力伝達プレート6-6に接続され、下法線力測定センサー6-5は、コンピュータに接続されている。
【0028】
前記左端部コンビネーション接線荷重シリンダと右端部コンビネーション接線荷重シリンダとの第1動力伝達プレート1-5、前記先端部コンビネーション側方向荷重シリンダと後端部コンビネーション側方向荷重シリンダとの側方向動力伝達プレート、前記上法線荷重シリンダ3の上法線動力伝達プレート3-6、及び下法線荷重シリンダ6の下法線動力伝達プレート6-6の先端部に、2つの貫通の冷却水貫通孔が設けられ、冷却水貫通孔は、ゴムチューブ20によって、冷却水装置に接続され、冷却水装置の型番がCF311HCである。
【0029】
前記油圧システムは、第1油圧動力源22、第2油圧動力源23、第3油圧動力源24、第1アキュムレータ25、第2アキュムレータ26、第3アキュムレータ27、及び複数のサーボ弁21を備える。前記第1油圧動力源22は、耐高圧油管によって、第1アキュムレータ25に接続され、第1アキュムレータ25は、耐高圧油管及びサーボ弁21によって、左接線上荷重シリンダ1、左接線下荷重シリンダ2及び上法線荷重シリンダ3のそれぞれに接続されている。第2油圧動力源23は、耐高圧油管によって、第2アキュムレータ26に接続され、第2アキュムレータ26は、耐高圧油管及びサーボ弁21によって、右接線上荷重シリンダ5、右接線下荷重シリンダ4及び下法線荷重シリンダ6のそれぞれに接続されている。第3油圧動力源24は、耐高圧油管によって、第3アキュムレータ27に接続され、第3アキュムレータ27は、耐高圧油管及びサーボ弁21によって、先端部側方向荷重シリンダ及び後端部側方向荷重シリンダのそれぞれに接続されている。前記第1油圧動力源22、第2油圧動力源23、及び第3油圧動力源24の構造が同じであり、いずれも、油圧ポンプとオイルタンクとを備えている。油圧ポンプのオイル吸入口は、耐高圧油管によってオイルタンクのオイル吐出口に接続されている。油圧ポンプとサーボ弁21とを協同動作することによって、アクチュエータの高周波動作を確実に行い、一定の法線剛性試験を行うことができる。また、油圧ポンプはサーボ駆動器及び冷却水と直列に接続されている。シリンダ内での圧力が低下すると、サーボ駆動器は、シリンダ内の圧力を油圧ポンプにリアルタイムでフィードバックし、油圧ポンプを動作させ、シリンダ内の圧力を補う。そうでない場合、油圧ポンプの作動が停止する。また、シリンダ内の圧力が低下すると、アキュムレータによって、シリンダ内の圧力が連続的に補充される。これによって、運転による油圧ポンプの温度上昇を抑え、且つ一定の法線剛性試験を行うことを保証することができる。
【0030】
前記試験箱16がインキュベーターであり、セラミック放射加熱方式によって、せん断ボックス17内の岩石試料18を加熱する。
【0031】
高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験の方法であって、高温高圧での硬岩の真三軸多機能せん断試験装置を使用し、以下のステップを含む。
【0032】
ステップ1:岩石試料18をせん断ボックス17に装填し、岩石試料18とせん断ボックス17との間に変形センサーを取り付ける。
【0033】
ステップ2:岩石試料18が装填されたせん断ボックス17を試験箱16の中心位置に配置する。
【0034】
ステップ3:側方向補助押し引きフレーム12を環状フレーム部11から押し離れ、試験箱16を側方向補助押し引きフレーム12の中心位置に配置する。
【0035】
ステップ4:側方向補助押し引きフレーム12を環状フレーム部11に押し込み、岩石試料18を環状フレーム部11の幾何学的中心に位置し、環状フレーム部11の上端部貫通孔と下端部貫通孔との中心線(2つの中心を結ぶ線)が水平面に垂直し、環状フレーム部11左端部貫通孔と右端部貫通孔との中心線(2つの中心を結ぶ線)が水平面に平行し、且つ、2つの中心線の交点が環状フレーム部11の幾何学的中心である。
【0036】
ステップ5:第1油圧動力源22、第2油圧動力源23、第3油圧動力源24を起動し、左接線上荷重シリンダ1、左接線下荷重シリンダ2、右接線上荷重シリンダ5、右接線下荷重シリンダ4、前側方向上荷重シリンダ8、前側方向下荷重シリンダ7、後側方向上荷重シリンダ10、後側方向下荷重シリンダ9、上法線荷重シリンダ3、及び下法線荷重シリンダ6に変位制御を実施して、岩石試料18のセンタリングクランプを完了する。
【0037】
ステップ6:冷却水装置を起動し、左接線上荷重シリンダ1、左接線下荷重シリンダ2、右接線上荷重シリンダ5、右接線下荷重シリンダ4、上法線荷重シリンダ3、及び下法線荷重シリンダ6の動力伝達プレートにおいて冷却水を循環させる。
【0038】
ステップ7:試験箱16を起動し、且つ目標温度を予め設定し、試験箱16内の温度を予め設定された目標温度に到達させる。
【0039】
ステップ8:力制御により、左接線上荷重シリンダ1、左接線下荷重シリンダ2、右接線上荷重シリンダ5、右接線下荷重シリンダ4、前側方向上荷重シリンダ8、前側方向下荷重シリンダ7、後側方向上荷重シリンダ10、後側方向下荷重シリンダ9、上法線荷重シリンダ3、及び下法線荷重シリンダ6を一定の荷重速度で力制御し、岩石試料18の6つの界面の静油圧力状態τ=σ=σを法線応力σn1の目標値まで上昇させ、ここで、τがせん断応力であり、σが側方向応力であり、σが法線応力である。
【0040】
ステップ9:上法線荷重シリンダ3及び下法線荷重シリンダ6をサーボ制御し、法線応力が一定にし、そして、力制御によって、左接線上荷重シリンダ1、左接線下荷重シリンダ2、右接線上荷重シリンダ5、右接線下荷重シリンダ4、前側方向上荷重シリンダ8、前側方向下荷重シリンダ7、後側方向上荷重シリンダ10、後側方向下荷重シリンダ9を一定の荷重速度で力制御し、せん断面及び側方向面の応力を側方向応力σpの目標値にまで増大させる。
【0041】
ステップ10:前側方向上荷重シリンダ8、前側方向下荷重シリンダ7、後側方向上荷重シリンダ10、後側方向下荷重シリンダ9、上法線荷重シリンダ3、及び下法線荷重シリンダ6をサーボ制御し、側方向応力及び法線応力を一定にし、そして、力制御によって、せん断面の応力が岩石応力τにまで増加するように、左接線上荷重シリンダ1、左接線下荷重シリンダ2、右接線上荷重シリンダ5、右接線下荷重シリンダ4が一定の荷重速度で力制御を行う。
【0042】
ステップ11:前側方向上荷重シリンダ8、前側方向下荷重シリンダ7、後側方向上荷重シリンダ10、後側方向下荷重シリンダ9、上法線荷重シリンダ3、及び下法線荷重シリンダ6をサーボ制御し、側方向応力及び法線応力を一定にし、同時に、岩石試料18がせん断方向での受力過程中、左下断面及び右上断面に岩石応力τを維持するように、左接線下荷重シリンダ2及び右接線上荷重シリンダ5をサーボ制御し、そして、位置制御によって、残留強度に達するまで、左接線上荷重シリンダ1及び右接線下荷重シリンダ4が一定の荷重速度でせん断力を増大させる。
【0043】
ステップ12:コンピュータのインターフェイスは、力測定センサー及び変位センサー19に接続され、力測定センサー及び変位センサー19により、リアルタイム信号をコンピュータにフィードバックし、これに介して、コンピュータが変位と力のデータと岩石試料のマクロ破壊(macro fracture)モードを記録する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】