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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-12
(54)【発明の名称】多関節型支持部材を含むケーブル
(51)【国際特許分類】
   H02G 11/00 20060101AFI20220104BHJP
   F16L 3/22 20060101ALI20220104BHJP
   F16G 13/16 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
H02G11/00
F16L3/22 A
F16G13/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021502846
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(85)【翻訳文提出日】2021-01-18
(86)【国際出願番号】 KR2019009526
(87)【国際公開番号】W WO2020032466
(87)【国際公開日】2020-02-13
(31)【優先権主張番号】10-2018-0092337
(32)【優先日】2018-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519408238
【氏名又は名称】トーマス エンジニアリング カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100170542
【弁理士】
【氏名又は名称】桝田 剛
(72)【発明者】
【氏名】スン ホ シャルル
【テーマコード(参考)】
3H023
5G371
【Fターム(参考)】
3H023AA03
3H023AA04
3H023AB07
3H023AC34
3H023AC64
3H023AC71
3H023AD38
5G371AA05
5G371BA01
5G371CA02
5G371CA03
(57)【要約】
本発明の多関節型支持部材を含むケーブルは、ケーブルのたわみ、ねじれ、もつれを防ぐために、ケーブルポッドに多関節型支持部材を挿入して、電線、ホースのようなケーブル類の直線姿勢が維持されるようにし、複数で連結された多関節型支持部材ごとに一定の曲率が維持されるようにしてケーブルの荷重に耐え、ケーブルポッドに伝達される外部の振動と衝撃を減少させケーブルを保護し、多関節型支持部材の固定突起が、クランプに形成された固定突起溝に挿入されて固定される構造が適用されて、安定的にケーブルポッドを維持し、固定部材部は、クランプに挿入結合される部分に複数の緩衝空間が形成されて、ケーブルポッドに伝達される外部の振動と衝撃を追加的に減少させ、ケーブルを保護する発明に関するものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多関節型支持部材を含むケーブル(10)において、
複数の挿入口(110)が形成され、複数の挿入口(110)それぞれには複数の多関節型支持部材(2)と複数の電線(1)とが挿入されるポッド部(100)と;
前記多関節型支持部材(2)がクランプ部(400)に固定結合されるようにするために、多関節型支持部材(2)の両側端に結合される固定部材部(300)と;
前記固定部材部(300)によって多関節型支持部材(2)の一側端部が固定結合され、前記電線(1)の一側端部を収容する第1クランプ(410)と、前記固定部材部(300)によって多関節型支持部材(2)の他側端部が固定結合され、前記電線(1)の他側端部を収容する第2クランプ(420)とを含むクランプ部(400);とを含み、
前記複数の多関節型支持部材(2)それぞれは複数の単位関節(200)で構成され、前記複数の単位関節(200)によって多関節型支持部材(2)は一定の曲率半径で回動が可能で、ポッド部(100)を直線形態や曲線形態で維持させることを特徴とする多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項2】
前記単位関節(200)は、
一側端部に挿入突起部(220)が形成され、他側端部に挿入溝(230)が形成される単位関節胴体(210)と、
前記単位関節胴体(210)の一側端部に突出形成され、他の単位関節胴体(210)の挿入溝(230)に挿入収容される挿入突起部(220)と、
前記単位関節胴体(210)の他側端部に形成され、他の単位関節胴体(210)の挿入突起部(220)が挿入収容される空間である挿入溝(230)と、
前記単位関節胴体(210)の一側に形成されて、他の単位関節胴体(210)との結合のために連結部材(250)が貫通挿入される一対の第1結合口(240)と、
他の単位関節胴体(210)との結合のために前記一対の第1結合口(240)に貫通挿入されるピンタイプの連結部材(250)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項3】
前記単位関節胴体(210)は、
前記単位関節胴体(210)の他側端部に形成される挿入溝(230)入口部分に垂直に形成された垂直面(211)と、
前記垂直面(211)下側に一定の傾斜角度で延長されて形成される傾斜面(212)と、
前記挿入突起部(220)が形成される単位関節胴体(210)の一側端部に垂直に形成される支持面(213)と、
単位関節胴体(210)の両側面に比べて一定の深さで陥没した切断面形態で形成される側部切断面(214)とを含むことを特徴とする、請求項2に記載の多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項4】
前記挿入突起部(220)は、
他の単位関節(200)の挿入溝(230)に前記挿入突起部(220)が挿入収容された状態で、一定の曲率半径で回動されるようにするために下向きに傾斜して形成される突起傾斜面(221)と、
他の単位関節胴体(210)との結合のために連結部材(250)が貫通挿入される第2結合口(222)とを含むことを特徴とする、請求項2に記載の多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項5】
前記挿入溝(230)内部の底面は、
多関節型支持部材(2)が一定の曲率半径で回動する際、円滑な回動と回動された状態とを安定的に維持するようにするために、一定の角度で傾斜した底面(231)を含み、
前記傾斜した底面(231)の傾斜角度は、挿入突起部(220)の突起傾斜面(221)の傾斜角度と同一であることを特徴とする、請求項2に記載の多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項6】
前記固定部材部(300)は、
多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)と結合する第1仕上げブロック(311)と、前記第1仕上げブロック(311)と結合され、クランプ部(400)の第1クランプ(410)に固定結合される第1固定ブロック(312)とを含む第1固定部材(310)と、
多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)と結合する第2仕上げブロック(321)と、前記第2仕上げブロック(321)と結合され、クランプ部(400)の第2クランプ(420)に固定結合される第2固定ブロック(322)とを含む第2固定部材(320)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項7】
前記第1クランプ(410)は、
多関節型支持部材(2)の一側端部を固定結合させ、前記電線(1)の一側端部を収容するために結合手段(430)によって互いに結合する第1上部クランプ(411)と第1下部クランプ(412)とで構成され、
前記第1上、下部クランプ(411、412)それぞれは、
第1上、下部クランプ(411、412)の結合のために、第1上、下部クランプ(411、412)の両側面に形成される第1クランプ端(4113、4123)と、
ポッド部(100)の複数の挿入口(110)に挿入された複数の電線(1)一側端部を収容し、収容された電線(1)が左右に移動しないようにするために、第1上、下部クランプ(411、412)両端にそれぞれ形成される第1電線収容部(4111、4121)と、
第1固定部材(310)の第1T型ブロック(3121)一側を収容するために前記第1クランプ端(4113、4123)一側に形成される第1T型ブロック収容部(4112、4122)と、
第1固定部材(310)の第1固定突起(3123)が摺動結合されるようにするために、第1上、下部クランプ(411、412)内側面に直線形で形成される第1ガイド溝(4114、4124)とを含み、
前記第2クランプ(420)は、
多関節型支持部材(2)の他側端部を固定結合させ、前記電線(1)の他側端部を収容するために結合手段(430)によって互いに結合する第2上部クランプ(421)と第2下部クランプ(422)とで構成され、
前記第2上、下部クランプ(421、422)それぞれは、
第2上、下部クランプ(421、422)の結合のために、第2上、下部クランプ(421、422)の両側面に形成される第2クランプ端(4213、4223)と、
ポッド部(100)の複数の挿入口(110)に挿入された複数の電線(1)他側端部を収容し、収容された電線(1)が左右に移動しないようにするために、第2上、下部クランプ(421、422)両端にそれぞれ形成される第2電線収容部(4211、4221)と、
第2固定部材(320)の第2T型ブロック(3221)一側を収容するために、前記第2クランプ端(4213、4223)一側に形成される第2T型ブロック収容部(4212、4222)と、
第2固定部材(320)の第2固定突起(3223)が摺動結合されるようにするために、第2上、下部クランプ(421、422)内側面に直線形で形成される第2ガイド溝(4214、4224)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項8】
さらに、前記第1クランプ(410)の第1電線収容部(4111、4121)のうち少なくともいずれか一箇所と前記第2クランプ(420)の第2電線収容部(4211、4221)のうち少なくともいずれか一箇所に弾性パッド(500)が形成され、
前記弾性パッド(500)は、多関節型支持部材(2)や電線(1)を加圧する面が屈曲した波形状である弾性パッド(500)と屈曲なしに平らな弾性パッド(500)のうちいずれかであることを特徴とする、請求項7に記載の多関節型支持部材を含むケーブル。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の多関節型支持部材を含むケーブル(10)が複数の積層構造で積層され、各層に構成される第1クランプ(410)は結合手段(430)によって結合され、各層に構成される第2クランプ(420)も結合手段(430)によって結合されることを特徴とする、多関節型支持部材を含む積層型ケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多関節型支持部材を含むケーブルに関するもので、より詳細に、本発明は、電線、エアホースなどが挿入されたケーブルポッド(Pod)に多関節型支持部材を挿入して、ケーブルの直線姿勢や曲線姿勢を維持するようにする発明である。
【0002】
具体的に、本発明は、複数の単位関節で構成されて、直線形態や一定の曲率半径を有する多関節型支持部材をケーブルポッドに挿入して、ケーブルが自重に耐えながら直線姿勢や曲線姿勢を維持するようにする発明である。
【0003】
また、本発明は、多関節型支持部材の固定突起が、クランプに形成された固定突起溝に挿入されることで、多関節型支持部材がクランプに固定される構造が適用されて、安定的に多関節型支持部材をクランプに固定させる発明である。
【背景技術】
【0004】
現代社会は、高度に発達した産業社会であり、各種の超精密部品、ディスプレイ、スマートフォン、コンピュータ、半導体、自動車、航空機のような多くの高性能な製品が生産されているのみならず、新製品も持続的に研究開発されているのが実情である。
【0005】
このように、高性能な製品の生産のために多くの産業用機械が使用されており、ディスプレイパネルの製造装置や半導体チップの製造装置、工作機械、産業用ロボットなどのような産業用機械は、特定の製品を大量生産したり加工したりすることができるように原材料や被加工物をピックアップして移送し、加工処理するなどの反復的な動作を行う。
【0006】
ここで、反復的に運動する産業用機械設備は、電源を供給するための電線または液体、気体など各種流体を供給するためのホース等が可撓性ベルト(以下、「ケーブルポッド」)に挿入されたケーブルによって、電源や各種流体が供給されるようになる。
【0007】
このとき、前記産業用機械設備の反復的な動作時に、該当機械設備に電源や流体を供給するための電線やホースなどが挿入されたケーブルポッドも直線または曲線移動するようになるが、通常、ケーブルポッドの曲線移動は「⊃」形状の曲線移動をするようになる。
【0008】
一方、前記産業用機械設備が持続的に運動するに伴い、機械設備に連結されたケーブルポッドに無理なもつれやねじれ、引張が発生して、ケーブルポッドを損傷させる問題を引き起こすようになる。
【0009】
よって、これらのケーブルポッドのもつれやねじれ、損傷を防ぐために、ケーブルポッドに多関節型支持部材を挿入して、ケーブルの張力を維持するとともにケーブルの直線や曲線姿勢を維持している。
【0010】
しかし、従来の多関節型支持部材は、ケーブルが長くなりながら発生する荷重に耐えられずケーブルの緩みによってケーブルポッドが損傷したり、多関節型支持部材のピン結合部が破損したりする問題点があった。
【0011】
以下は、これと関連する従来の先行技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10-2012-0092061号 多関節型ケーブル類保護案内装置
【特許文献2】大韓民国登録特許公報第10-1760642号 ケーブル保護装置
【特許文献3】大韓民国公開特許公報第10-2011-0058724号 多関節型ケーブル類保護案内装置
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、前記の問題点を解決するためのもので、本発明は、ケーブルのたわみ、ねじれ、もつれを防ぐために、電線、ホースなどが挿入されるケーブルポッドに多関節型支持部材を挿入して、ケーブルの直線姿勢や曲線姿勢が安定的に維持されるようにすることを目的とする。
【0014】
また、本発明は、多関節型支持部材を複数の単位関節で構成して、直線姿勢のみならず曲線姿勢においても一定の曲率が滑らかに維持されるようにして、ケーブルの荷重に耐えるとともに直線姿勢や曲線姿勢を維持するようにすることを目的とする。
【0015】
また、本発明は、多関節型支持部材がクランプに安定的に固定結合されるようにすることを目的とする。
【0016】
また、本発明は、多関節型支持部材をクランプに固定結合させる固定部材部が挿入結合されるクランプ部分に複数の緩衝空間を形成して、ケーブルポッドに伝達される外部の振動及び衝撃を追加的に減少させて、ケーブルを保護することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような目的を達成するために、本発明の多関節型支持部材を含むケーブル(10)は、
複数の挿入口(110)が形成され、複数の挿入口(110)それぞれには複数の多関節型支持部材(2)と複数の電線(1)とが挿入されるポッド部(100)と;
前記多関節型支持部材(2)がクランプ部(400)に固定結合されるようにするために、多関節型支持部材(2)の両側端に結合される固定部材部(300)と;
前記固定部材部(300)によって多関節型支持部材(2)の一側端部が固定結合され、前記電線(1)の一側端部を収容する第1クランプ(410)と、前記固定部材部(300)によって多関節型支持部材(2)の他側端部が固定結合され、前記電線(1)の他側端部を収容する第2クランプ(420)とを含むクランプ部(400);とを含み、
前記複数の多関節型支持部材(2)それぞれは複数の単位関節(200);で構成され、前記複数の単位関節(200)によって多関節型支持部材(2)は一定の曲率半径で回動が可能で、ポッド部(100)を直線形態や曲線形態で維持させることを特徴とする多関節型支持部材を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の多関節型支持部材を含むケーブルは、ケーブルのたわみ、ねじれ、もつれを防ぐために、電線、ホースなどが挿入されるケーブルポッドに多関節型支持部材を挿入して、ケーブルの直線姿勢や曲線姿勢を安定するように維持させることができ、様々な産業用機械の機構設備に安定的に適用することができる。
【0019】
また、本発明は、多関節型支持部材を複数の単位関節で構成して、直線姿勢のみならず曲線姿勢においても一定の曲率が滑らかに維持されるようにして、ケーブルの荷重に耐え、ケーブルポッドに伝達される外部の振動及び衝撃を減少させてケーブルを保護するので、安定的に長時間使用することができ、維持補修費用も節約することができる。
【0020】
また、本発明は、多関節型支持部材がクランプに安定的に固定結合されるようにするので、様々な産業用機械に長距離で延長されるケーブルにも適用して、長時間の使用が可能であるので、産業上の利用可能性も高い。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの斜視図である。
図2】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルのポッド部と多関節型支持部材、固定部材部の結合図である。
図3】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの分解図である。
図4】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの多関節型支持部材と固定部材部との結合図である。
図5】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの多関節型支持部材と固定部材部の分解図である。
図6】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの単位関節の斜視図である。
図7】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの単位関節の側面図である。
図8】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの単位関節の運動状態図1である。
図9】本発明の多関節型支持部材の運動状態図2である。
図10】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第1固定部材の斜視図である。
図11】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第1固定部材の分解、結合図である。
図12】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第2固定部材の斜視図である。
図13】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第2固定部材の分解、結合図である。
図14】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第1クランプの分解図である。
図15】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第2クランプの分解図である。
図16】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルに弾性パッドが適用された例示図である。
図17】本発明の多関節型支持部材を含むケーブルが複数で積層された状態の例示図である。
【符号の説明】
【0022】
1:電線
2:多関節型支持部材
10:ケーブル
100:ポッド部
200:単位関節
300:固定部材部
400:クランプ部
500:弾性パッド
【発明を実施するための形態】
【0023】
前記のような本発明の実施例を添付の図1乃至図17を参照して詳細に説明する。
【0024】
本発明の多関節型支持部材を含むケーブルは、ケーブルのたわみ、ねじれ、もつれを防ぎ、直線姿勢と曲線姿勢を維持するために、電線、ホースなどが挿入されたケーブルポッドに多関節型支持部材を挿入して、様々な産業用機械の機構設備に安定的に適用できる発明である。
【0025】
よって、本発明の多関節型支持部材を含むケーブル(以下、「ケーブル」)の実施例を以下のとおり詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの斜視図であり、図2は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルのポッド部と多関節型支持部材、固定部材部の結合図であり、図3は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの分解図である。
【0027】
図2、3に示すように、本発明のケーブル(10)は、
複数の挿入口(110)が形成され、複数の挿入口(110)それぞれには複数の多関節型支持部材(2)と複数の電線(1)とが挿入されるポッド部(100)と;
前記多関節型支持部材(2)がクランプ部(400)に固定結合されるようにするために、多関節型支持部材(2)の両側端に結合される固定部材部(300)と;
前記固定部材部(300)によって多関節型支持部材(2)の一側端部が固定結合され、前記電線(1)の一側端部を収容する第1クランプ(410)と、前記固定部材部(300)によって多関節型支持部材(2)の他側端部が固定結合され、前記電線(1)の他側端部を収容する第2クランプ(420)とを含むクランプ部(400);とを含み、
前記複数の多関節型支持部材(2)それぞれは複数の単位関節(200);で構成され、前記複数の単位関節(200)によって多関節型支持部材(2)は一定の曲率半径で回動が可能で、ポッド部(100)を直線形態や曲線状態で維持させることを特徴とする。
【0028】
図2を参照すると、前記ポッド部(100)は、本発明のケーブル(10)が産業用機械の機構設備に使用される際、ケーブルの直線姿勢と曲線姿勢を維持させるために、電線、エアホースなどが挿入されるとともに複数の単位関節(200)で構成される多関節型支持部材(2)が挿入される構成であって、複数の挿入口(110)が形成され、複数の挿入口(110)それぞれには複数の多関節型支持部材(2)と複数の電線(1)とが挿入される一種のケーブル保護用外皮として、挿入された複数の電線(1)と多関節型支持部材(2)を保護して、外部の衝撃によって破損されないようにする構成である。
【0029】
図2の拡大図を参照すると、前記ポッド部(100)は複数の挿入口(110)が形成され、前記複数の挿入口(110)は多関節型支持部材が挿入される第1挿入口(111)と電線やエアホースなどが挿入される第2挿入口(112)とに区分され得る。
【0030】
ここで、前記第1挿入口(111)は、ポッド部(100)の左右両側に形成され、複数の単位関節(200)で形成される多関節型支持部材(2)が挿入されて、ポッド部(100)の直線姿勢または一定の曲率半径で回動する曲線姿勢を維持するようになる。
【0031】
また、前記第2挿入口(112)は、ポッド部(100)の左右両側に形成される第1挿入口(111)の内側に複数で形成され、電線(1)やエアホースなどが挿入されるようになる。
【0032】
また、必要に応じて、第1、2挿入口(111、112)の形成位置は変更されることもできる。
【0033】
例えば、第1挿入口(111)がケーブルポッド(100)中央に形成され、第1挿入口(111)を基準に両側に第2挿入口(112)が形成されることもできる。
【0034】
前記ポッド部(100)に形成される複数の挿入口(110)は、さらに、挿入される複数の電線(1)や多関節型支持部材(2)を互いに離れるようにするための離隔維持部(120)が形成され、前記離隔維持部(120)はポッド部(100)の製造時に形成され、ポッド部(100)が一定の曲率半径で回動する場合に、挿入された複数の電線(1)が滑らかに回動するようにする余裕空間を与えるためである。
【0035】
図4と5を参照すると、前記単位関節(200)は複数個が互いに結合されて多関節型支持部材(2)を構成し、複数の単位関節(200)で構成された多関節型支持部材(2)はポッド部(100)に形成された挿入口(110)に挿入される。
【0036】
このとき、挿入される前記多関節型支持部材(2)の一側と他側には固定部材部(300)がそれぞれ結合され、前記固定部材部(300)によって多関節型支持部材(2)はクランプ部(400)に固定結合される。
【0037】
前記多関節型支持部材(2)は、図8のように複数の単位関節(200)間の結合構造によって、図9のように一定の曲率半径で回動が可能で、ポッド部(100)を直線形態や曲線形態の姿勢で維持させるようになる。
【0038】
図6乃至8を参照すると、多関節型支持部材(2)を構成する前記単位関節(200)は、
一側端部に挿入突起部(220)が形成され、他側端部に挿入溝(230)が形成される単位関節胴体(210)と、
前記単位関節胴体(210)の一側端部に突出形成されて、他の単位関節胴体(210)の挿入溝(230)に挿入収容される挿入突起部(220)と、
前記単位関節胴体(210)の他側端部に形成されて、他の単位関節胴体(210)の挿入突起部(220)が挿入収容される空間である挿入溝(230)と、
前記単位関節胴体(210)の一側に形成されて、他の単位関節胴体(210)との結合のために連結部材(250)が貫通挿入される一対の第1結合口(240)と、
他の単位関節胴体(210)との結合のために前記一対の第1結合口(240)に貫通挿入される連結部材(250)とを含むことを特徴とする。
【0039】
前記単位関節胴体(210)は、一側端部に挿入突起部(220)が形成され、他側端部に挿入溝(230)が形成される単位関節(200)のメイン胴体であり、垂直面(211)と傾斜面(212)と支持面(213)と側部切断面(214)とを含んで構成される。
【0040】
ここで、前記垂直面(211)は単位関節胴体(210)の他側端部に形成される挿入溝(230)の入口部分に垂直に形成された面であり、傾斜面(212)は前記垂直面(211)下側に一定の傾斜角度で延長されて形成される面である。
【0041】
また、前記支持面(213)は、挿入突起部(220)が形成される単位関節胴体(210)の一側端部に垂直に形成された面であって、多関節型支持部材(2)が直線姿勢を維持する際には、結合された他の単位関節の垂直面(211)と接し、多関節型支持部材(2)が曲線姿勢を維持する際には、結合された他の単位関節の傾斜面(212)と接するようになる。
【0042】
前記側部切断面(214)は、単位関節胴体(210)の両側面に形成された切断面であって、単位関節胴体(210)の両側面に比べて一定の深さで陥没した切断面形態を有する。
【0043】
前記側部切断面(214)が単位関節胴体(210)の両側面に比べて一定の深さで陥没した切断面形態を有する理由は、側部切断面(214)には、図6に示すように、一対の第1結合口(240)が形成され、第1結合口(240)にはピンタイプの連結部材(250)が貫通締結される。このとき、ピンタイプの連結部材(250)の両端は仕上げ処理されるが、側部切断面(214)が単位関節胴体(210)の両側面と同一の高さであれば、仕上げ処理された連結部材(250)の両端は単位関節胴体(210)の両側面から突出する。この突出した仕上げ処理された連結部材(250)の両端がポッド部(100)の挿入口(110)内側面を摩擦して、挿入口(110)内側面を破損させるようになるが、これを防ぐために、仕上げ処理された連結部材(250)の両端が単位関節胴体(210)の両側面から突出しないように、単位関節胴体(210)の両側面に比べて一定の深さで陥没した切断面である側部切断面(214)を形成するのである。
【0044】
前記挿入突起部(220)は、図6に示すように、単位関節胴体(210)の一側端部に突出形成されて、他の単位関節胴体(210)の挿入溝(230)に挿入収容される。
【0045】
前記挿入突起部(220)は、突起傾斜面(221)と第2結合口(222)とを含み、前記突起傾斜面(221)は、他の単位関節(200)の挿入溝(230)に前記挿入突起部(220)が挿入収容された状態で一定の曲率半径で回動されるようにするために下向きに傾斜して形成され、挿入突起部(220)の一側面を貫通して前記第2結合口(222)が形成される。
【0046】
よって、他の単位関節(200)の挿入溝(230)に挿入突起部(220)が挿入収容されると、他の単位関節(200)の第1結合口(240)と挿入突起部(220)の第2結合口(222)とにピンタイプの連結部材(250)が貫通挿入されて、2つの単位関節(200)は互いに結合して互いに回動できるようになる。
【0047】
すなわち、図8の拡大図のように、一つの単位関節(200)の挿入溝(230)に他の単位関節の挿入突起部(220)が挿入され、連結部材(250)によって結合された後、2つの単位関節(200)は互いに直線姿勢や一定の曲率半径を有する曲線姿勢で維持されることができるようになる。
【0048】
図6に示すように、前記挿入溝(230)は、挿入突起部(220)が形成される単位関節胴体(210)の反対側端部に形成されて、他の単位関節胴体(210)の挿入突起部(220)が挿入収容される空間である。
【0049】
ここで、前記挿入溝(230)内部の底面一部には、多関節型支持部材(2)が一定の曲率半径で回動する際に、各単位関節(200)間の円滑な回動と回動された状態とを安定的に維持するようにするために、一定の角度で傾斜した底面(231)が形成される。
【0050】
特に、図8に示すように、前記傾斜した底面(231)の傾斜角度は、挿入突起部(220)の突起傾斜面(221)の傾斜角度と同一に形成される。(図8のA°)
図6を参照すると、前記第1結合口(240)は、2つの単位関節(200)を結合するために使用されるピンタイプの連結部材(250)が貫通挿入される孔であって、単位関節胴体(210)両側に形成される側部切断面(214)上にそれぞれ形成される。
【0051】
図8を参照すると、前記連結部材(250)は、挿入溝(230)に他の単位関節胴体(210)の挿入突起部(220)が挿入収容された結合状態を維持し、単位関節(200)間の回動のための一種のピン形態の連結部材であり、多関節型支持部材(2)と後述の固定部材部(300)とを結合するためにも使用される。
【0052】
前述の構成的特徴を有する単位関節(200)の結合によって形成される多関節型支持部材(2)は、直線姿勢や一定の曲率半径を有する曲線姿勢を維持するようになり、これによって、複数の電線(1)が挿入収容されたポッド部(100)を直線形態や滑らかに曲がった曲線形態で維持されるようにするのである。
【0053】
このとき、前記多関節型支持部材(2)が形成することのできる一定の曲率半径は、単位関節(200)の挿入溝(230)に形成される傾斜した底面(231)の角度(図8のA°)と、前記挿入溝(230)に挿入収容される他の単位関節(200)の挿入突起部(220)に形成される突起傾斜面(221)の角度(図8のA°)とによって決定されるのであり、前記底面(231)の角度と突起傾斜面(221)との角度は同一であることを特徴とする。
【0054】
図3と4に示すように、前記固定部材部(300)は、多関節型支持部材(2)がクランプ部(400)に固定結合されるようにするために多関節型支持部材(2)の両側端にそれぞれ結合される構成であって、第1固定部材(310)と第2固定部材(320)とに区分される。
【0055】
図5を参照すると、前記第1固定部材(310)は多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)と結合し、第2固定部材(320)は多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)と結合する。
【0056】
より具体的に説明すると、第1固定部材(310)の第1仕上げブロック(311)が多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)の挿入溝(230)に挿入結合され、第2固定部材(320)の第2仕上げブロック(321)に多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)の挿入突起部(220)が挿入結合される。
【0057】
また、第1固定部材(310)の第1固定ブロック(312)がクランプ部(400)の第1クランプ(410)に固定結合され、第2固定部材(320)の第2固定ブロック(322)がクランプ部(400)の第2クランプ(420)に固定結合されることによって、多関節型支持部材(2)はクランプ(400)に固定結合されるのである。
【0058】
前記のように固定部材部(300)が第1固定部材(310)と第2固定部材(320)とに区分される理由は、固定部材部(300)に結合される多関節型支持部材(2)の両側端に位置する単位関節の結合部位が相異なるからである。
【0059】
すなわち、第1固定部材(310)に結合される単位関節(200)の結合部位は挿入溝(230)である反面、第2固定部材(320)に結合される単位関節(200)の結合部位は挿入突起部(220)である。
【0060】
図10は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第1固定部材の斜視図であり、図11は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第1固定部材の分解、結合図である。
【0061】
図10と11を参照すると、前記第1固定部材(310)は、多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)と結合する第1仕上げブロック(311)と、前記第1仕上げブロック(311)と結合され、クランプ部(400)の第1クランプ(410)に固定結合される第1固定ブロック(312)とを含む。
【0062】
前記第1仕上げブロック(311)は、
多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)の挿入溝(230)に挿入収容されるように第1仕上げブロック(311)の一側端部に突出形成された仕上げ突起(3111)と、
第1固定ブロック(312)との結合のために第1仕上げブロック(311)の他側端部に突出形成された第1連結突起(3112)と、
多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)との結合のために連結部材(250)が貫通挿入されるように前記仕上げ突起(3111)一側に形成される第1仕上げ結合口(3113)とを含むように構成される。
【0063】
前記仕上げ突起(3111)は、第1仕上げブロック(311)の一側端部に突出形成されて、多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)の挿入溝(230)に挿入収容される構成であって、単位関節(200)の挿入突起部(220)と形状及び機能が類似である。
【0064】
前記第1連結突起(3112)は、第1仕上げブロック(311)の他側端部に突出形成されて、前記第1仕上げブロック(311)が第1固定ブロック(312)と結合されるようにする構成である。
【0065】
このとき、前記第1連結突起(3112)は、第1固定ブロック(312)の第1連結溝部(3122)と互いに安定的に結合するために、図11の上側の図のように、「T型突起」の形状で形成され、第1連結溝部(3122)は「T型溝」の形状で形成され、図11の下側の図のように、「T型突起」と「T型溝」によって互いに結合されるのである。
【0066】
前記第1仕上げ結合口(3113)は、仕上げ突起(3111)の一側に形成され、多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)と第1仕上げブロック(311)との結合のために連結部材(250)が貫通挿入される。
【0067】
一方、前記第1仕上げブロック(311)には、さらに、第1緩衝空間(3114)が形成されることもできる。
【0068】
前記第1緩衝空間(3114)は、第1仕上げブロック(311)の両側面に複数で形成される一種の空間であり、クランプ部(400)に固定部材部(300)が固定結合される際、前記第1緩衝空間(3114)は、直線移動や曲線移動するポッド部(100)からクランプ部(400)に伝達される騒音と振動を減少させる緩衝空間として機能するようになる。
【0069】
前記第1固定ブロック(312)は、
クランプ部(400)の第1クランプ(410)との固定結合のために形成される第1T型ブロック(3121)と、
第1仕上げブロック(311)との結合のために第1T型ブロック(3121)一側に形成される第1連結溝部(3122)と、
クランプ部(400)の第1クランプ(410)に固定結合された後、追加的な固定力を提供するために第1T型ブロック(3121)一側から垂直に突出形成される第1固定突起(3123)とを含むことを特徴とする。
【0070】
前記第1T型ブロック(3121)は、クランプ部(400)の第1クランプ(410)との固定結合のために形成され、図11のように、前記第1連結溝部(3122)は、第1T型ブロック(3121)の一側に形成されて、第1仕上げブロック(311)の第1連結突起(3112)と互いに結合される。
【0071】
前記第1固定突起(3123)は、第1T型ブロック(3121)一側から垂直に突出形成され、クランプ部(400)に固定部材部(300)が固定結合される際、前記第1固定突起(3123)が後述のクランプ部(400)の第1クランプ(410)の第1ガイド溝(4114、4124)に挿入収容されて追加的な固定力を提供する構成である。
【0072】
すなわち、前記第1固定突起(3123)が第1クランプ(410)の第1ガイド溝(4114、4124)に挿入収容されることによって、クランプ部(400)に固定結合された固定部材部(300)が外部からの衝撃にも離脱しないのである。
【0073】
一方、前記第1固定ブロック(312)には、さらに、第2緩衝空間(3124)が形成されることもできる。前記第2緩衝空間(3124)は、前記第1仕上げブロック(311)の第1緩衝空間(3114)と同様に、クランプ部(400)に固定部材部(300)が固定結合される際、直線移動や曲線移動するポッド部(100)からクランプ部(400)に伝達される騒音と振動を減少させる緩衝空間として機能するようになる。
【0074】
図12は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第2固定部材の斜視図であり、図13は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第2固定部材の分解、結合図である。
【0075】
図12と13を参照すると、前記第2固定部材(320)は、多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)と結合する第2仕上げブロック(321)と、前記第2仕上げブロック(321)と結合され、クランプ部(400)の第2クランプ(420)に固定結合される第2固定ブロック(322)とを含む。
【0076】
前記第2仕上げブロック(321)は、
多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)の挿入突起部(220)が挿入されるように第2仕上げブロック(321)の一側端部に形成された仕上げ挿入溝(3211)と、
第2固定ブロック(322)との結合のために第2仕上げブロック(321)の他側端部に突出形成された第2連結突起(3212)と、
多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)との結合のために連結部材(250)が貫通挿入されるように形成される第2仕上げ結合口(3213)とを含むことを特徴とする。
【0077】
前記仕上げ挿入溝(3211)は、第2仕上げブロック(321)の一側端部に形成されて、多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)の挿入突起部(220)が挿入収容されるようにする構成であって、単位関節(200)の挿入溝(230)と形状及び機能が類似である。
【0078】
前記第2連結突起(3212)は、第2仕上げブロック(321)の他側端部に突出形成されて、前記第2仕上げブロック(321)が第2固定ブロック(322)と結合されるようにする構成である。
【0079】
このとき、前記第2連結突起(3212)は、結合される第2固定ブロック(322)の第2連結溝部(3222)と互いに安定的に結合するために、図13の上側の図のように、第2連結突起(3212)は「T型突起」の形状で形成され、第2連結溝部(3222)は「T型溝」の形状で形成され、図13の下側の図のように結合されるのである。
【0080】
前記第2仕上げ結合口(3213)は、第2仕上げブロック(321)の左右両側に一対が形成され、第2仕上げブロック(321)と単位関節との結合のために連結部材(250)が貫通して挿入される構成である。
【0081】
一方、前記第2仕上げブロック(321)には、さらに、第3緩衝空間(3214)が形成されることもできる。
【0082】
前記第3緩衝空間(3214)は、第2仕上げブロック(321)の両側面に形成される一種の空間であり、クランプ部(400)に固定部材部(300)が固定結合される際、前記第3緩衝空間(3214)は直線移動や曲線移動するポッド部(100)からクランプ部(400)に伝達される騒音と振動を減少させる緩衝空間として機能するようになる。
【0083】
前記第2固定ブロック(322)は、
クランプ部(400)の第2クランプ(420)との固定結合のために形成される第2T型ブロック(3221)と、
第2仕上げブロック(321)との結合のために第2T型ブロック(3221)一側に形成される第2連結溝部(3222)と、
クランプ部(400)の第2クランプ(420)に固定結合された後、追加的な固定力を提供するために第2T型ブロック(3221)一側から垂直に突出形成される第2固定突起(3223)とを含むことを特徴とする。
【0084】
前記第2T型ブロック(3221)は、クランプ部(400)の第2クランプ(420)との固定結合のための構成であり、図13のように、前記第2連結溝部(3222)は、第2T型ブロック(3221)の一側に形成されて、第2仕上げブロック(321)の第2連結突起(3212)と互いに結合される。
【0085】
前記第2固定突起(3223)は、第2T型ブロック(3221)一側から垂直に突出形成され、クランプ部(400)の第2クランプ(420)に第2固定ブロック(322)が固定結合されると、前記第2固定突起(3223)がクランプ部(400)の第2クランプ(420)の第2ガイド溝(4214、4224)に挿入収容されて、追加的な固定力を提供する構成である。
【0086】
このとき、前記第2固定突起(3223)の機能及び構成は、第1固定部材(310)の第1固定突起(3123)と同一である。
【0087】
一方、前記第2固定ブロック(322)には、さらに、第4緩衝空間(3224)が形成されることもできる。前記第4緩衝空間(3224)は、前記第2仕上げブロック(321)の第3緩衝空間(3214)と同様に、クランプ部(400)の第2クランプ(420)に第2固定ブロック(322)が固定結合される際、直線移動や曲線移動するポッド部(100)からクランプ部(400)に伝達される騒音と振動を減少させる緩衝空間として機能するようになる。
【0088】
図14は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第1クランプの分解図であり、図15は本発明の多関節型支持部材を含むケーブルの第2クランプの分解図である。
【0089】
図1と3を参照すると、前記クランプ部(400)は、第1クランプ(410)と第2クランプ(420)とを含み、第1クランプ(410)と第2クランプ(420)は、結合手段(430)によってそれぞれ結合される。
【0090】
図14と15を参照すると、前記第1クランプ(410)は、固定部材部(300)のうち第1固定部材(310)と、電線(1)と多関節型支持部材(2)とが挿入されたポッド部(100)の一側端部とを収容し、前記第2クランプ(420)は、固定部材部(300)のうち第2固定部材(320)と、電線(1)と多関節型支持部材(2)とが挿入されたポッド部(100)の他側端部とを収容する。
【0091】
ここで、前記第1クランプ(410)は、多関節型支持部材(2)の一側端部を固定結合させ、ポッド部(100)に挿入された電線(1)の一側端部を収容するために、結合手段(430)によって互いに結合する第1上部クランプ(411)と第1下部クランプ(412)とで構成される。
【0092】
前記第1上部クランプ(411)と第1下部クランプ(412)とは、形状及び機能がほぼ同一であり、単に、電線(1)と多関節型支持部材(2)とが挿入されたポッド部(100)の一側端部を収容するために、結合手段(430)によって上下に結合される結合方向の差があるだけである。
【0093】
前記第1上、下部クランプ(411、412)それぞれは、
第1上、下部クランプ(411、412)の結合のために、第1上、下部クランプ(411、412)の両側面に形成される第1クランプ端(4113、4123)と、
ポッド部(100)の複数の挿入口(110)に挿入された複数の電線(1)一側端部を収容し、収容された電線(1)が左右に移動しないようにするために、第1上、下部クランプ(411、412)両端にそれぞれ形成される第1電線収容部(4111、4121)と、
第1固定部材(310)の第1T型ブロック(3121)一側を収容するために、前記第1クランプ端(4113、4123)一側に形成される第1T型ブロック収容部(4112、4122)と、
第1固定部材(310)の第1固定突起(3123)が摺動結合されるようにするために、第1上、下部クランプ(411、412)内側面に直線形で形成される第1ガイド溝(4114、4124)とを含むことを特徴とする。
【0094】
前記第1電線収容部(4111、4121)は、第1上、下部クランプ(411、412)内側面にそれぞれ形成され、ポッド部(100)の挿入口(110)に挿入された複数の電線(1)端部を収容する収容空間である。
【0095】
図14を参照すると、前記第1T型ブロック収容部(4112、4122)は、第1上、下部クランプ(411、412)内側面の一側端(電線(1)の一部が外部に露出されるクランプ部分)に形成され、第1固定部材(310)の第1T型ブロック(3121)を収容する収容空間として第1T型ブロック(3121)が挿入された後に固定される空間である。
【0096】
また、前記第1クランプ端(4113、4123)は、第1上、下部クランプ(411、412)の両側面に形成され、第1上、下部クランプ(411、412)を結合させるための結合手段(430)が貫通することのできる複数の結合口が形成される。
【0097】
特に、前記第1クランプ端(4113、4123)によって第1上、下部クランプ(411、412)が結合される際に、第1クランプ(410)には内部空間が形成され、その内部空間には、前記の第1電線収容部(4111、4121)と、第1T型ブロック収容部(4112、4122)とが形成される。
【0098】
また、前記第1ガイド溝(4114、4124)は、第1電線収容部(4111、4121)と第1T型ブロック収容部(4112、4122)との間に形成される一定の深さを有する直線形ガイド溝であって、第1固定部材(310)の第1固定突起(3123)が摺動結合されるガイド溝である。
【0099】
特に、第1上部クランプ(411)には第1ガイド溝(4114)が形成され、第1下部クランプ(412)には第1ガイド溝(4124)が形成されるので、第1固定部材(310)の第1固定突起(3123)の挿入方向が上側または下側に関係なく摺動結合されることができる。
【0100】
図15に示す前記第2クランプ(420)は、第1クランプ(410)と機能及び構造が同一である。
【0101】
前記第2クランプ(420)は、多関節型支持部材(2)の他側端部を固定結合させ、ポッド部(100)に挿入された電線(1)の他側端部を収容するために結合手段(430)によって互いに結合する第2上部クランプ(421)と第2下部クランプ(422)とで構成される。
【0102】
前記第2上部クランプ(421)と第2下部クランプ(422)も形状及び機能がほぼ同一であり、単に、電線(1)と多関節型支持部材(2)とが挿入されたポッド部(100)の他側端部を収容するために、結合手段(430)によって上下に結合される結合方向の差があるだけである。
【0103】
前記第2上、下部クランプ(421、422)それぞれは、
第2上、下部クランプ(421、422)の結合のために第2上、下部クランプ(421、422)の両側面に形成される第2クランプ端(4213、4223)と、
ポッド部(100)の複数の挿入口(110)に挿入された複数の電線(1)他側端部を収容し、収容された電線(1)が左右に移動しないようにするために、第2上、下部クランプ(421、422)両端にそれぞれ形成される第2電線収容部(4211、4221)と、
第2固定部材(320)の第2T型ブロック(3221)一側を収容するために、前記第2クランプ端(4213、4223)一側に形成される第2T型ブロック収容部(4212、4222)と、
第2固定部材(320)の第2固定突起(3223)が摺動結合されるようにするために、第2上、下部クランプ(421、422)内側面に直線形で形成される第2ガイド溝(4214、4224)とを含むことを特徴とする。
【0104】
第2クランプ(420)を構成する第2上部クランプ(421)と第2下部クランプ(422)も、第1クランプ(410)を構成する第1上部クランプ(411)と第1下部クランプ(412)と同様に細部構成の名称及び機能は互いに同一であるので、第2クランプ(420)の構成的特徴は第1クランプ(410)と同一であるところ、具体的な機能の説明は省略することとする。
【0105】
一方、前記結合手段(430)は、第1クランプ(410)を構成する第1上部クランプ(411)と第1下部クランプ(412)とを、第2クランプ(420)を構成する第2上部クランプ(421)と第2下部クランプ(422)とを互いに結合させるために使用する結合手段である。
【0106】
このとき、前記結合手段(430)は様々な方式の結合手段を適用することができるが、本発明のケーブル(10)の構成の重さと産業用機械設備から伝達される外部の振動と衝撃とに耐えられるように、なるべくなら機械的な性質の優れる金属材質を適用する。
【0107】
図16は、本発明の多関節型支持部材を含むケーブルのクランプ(400)に弾性パッド(500)が適用された例示図である。
【0108】
図16を参照すると、本発明のケーブル(10)は、さらに、ポッド部(100)に挿入された電線(1)と多関節型支持部材(2)とがクランプ部(400)で安定的に固定収容されるようにする弾性パッド(500)を含む。
【0109】
ここで、前記弾性パッド(500)は、弾性と耐久性のある材質が適用され、第1クランプ(410)の第1電線収容部(4111、4121)のうち少なくともいずれか一箇所と第2クランプ(420)の第2電線収容部(4211、4221)のうち少なくともいずれか一箇所とに形成されることを特徴とする。
【0110】
前記弾性パッド(500)は、多関節型支持部材(2)や電線(1)を効果的に加圧するように面が屈曲した波形状である弾性パッド(500)であるか、屈曲なしに平らな弾性パッド(500)であることを特徴とする。
【0111】
特に、本発明のケーブル(10)の反復的な移動動作によって、クランプ部(400)は持続的に振動と衝撃を受けるようになるが、前記弾性パッド(500)によってクランプ部(400)に収容された電線や支持部材に加えられる振動と衝撃を和らげるとともに効果的な加圧力を提供することができ、結果的にケーブル(10)の寿命を延ばすことができるようになるのである。
【0112】
図17は、本発明の多関節型支持部材を含むケーブルが複数で積層される状態の例示図である。
【0113】
図17を参照すると、本発明のケーブル(10)は単数で使用することもできるが、複数のケーブル(10)を積層して複層型ケーブルとしても使用することができる。
【0114】
このとき、各層を構成する複数の第1クランプ(410)と複数の第2クランプ(420)は、結合手段(430)によって結合されるが、図17に示すように、複層である複数のケーブルの高さに対応する長さを有する長い結合手段(430)を使用して結合する。
【0115】
これにより、本発明のケーブル(10)は様々な産業用機械設備に適用することができ、産業上の利用可能性も高い。
【0116】
また、本発明の他の実施例であるポッド部の直線姿勢と曲線姿勢を維持するための多関節型支持部材をクランプに固定結合させるための固定部材について説明する。
【0117】
前記多関節型支持部材をクランプに固定結合させるための固定部材は、
多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)と結合する第1仕上げブロック(311)と、前記第1仕上げブロック(311)と結合され、クランプ部(400)の第1クランプ(410)に固定結合される第1固定ブロック(312)とを含む第1固定部材(310)と、
多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)と結合する第2仕上げブロック(321)と、前記第2仕上げブロック(321)と結合され、クランプ部(400)の第2クランプ(420)に固定結合される第2固定ブロック(322)とを含む第2固定部材(320)とを含む。
【0118】
前記第1仕上げブロック(311)は、
多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)の挿入溝(230)に挿入収容されるように、第1仕上げブロック(311)の一側端部に突出形成された仕上げ突起(3111)と、
第1固定ブロック(312)との結合のために、第1仕上げブロック(311)の他側端部に突出形成された第1連結突起(3112)と、
多関節型支持部材(2)の一側端に位置した単位関節(200)との結合のために、連結部材(250)が貫通挿入されるように前記仕上げ突起(3111)一側に形成される第1仕上げ結合口(3113)とを含み、
前記第1固定ブロック(312)は、
クランプ部(400)の第1クランプ(410)との固定結合のために形成される第1T型ブロック(3121)と、
第1仕上げブロック(311)との結合のために第1T型ブロック(3121)一側に形成される第1連結溝部(3122)と、
クランプ部(400)の第1クランプ(410)に固定結合された後、追加的な固定力を提供するために第1T型ブロック(3121)一側から垂直に突出形成される第1固定突起(3123)とを含み、
前記第1連結突起(3112)と第1連結溝部(3122)とは、互いに安定的に結合するために、前記第1連結突起(3112)は「T型突起」の形状であり、前記第1連結溝部(3122)は「T型溝」の形状であることを特徴とする。
【0119】
また、前記第2仕上げブロック(321)は、
多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)の挿入突起部(220)が挿入されるように、第2仕上げブロック(321)の一側端部に形成された仕上げ挿入溝(3211)と、
第2固定ブロック(322)との結合のために、第2仕上げブロック(321)の他側端部に突出形成された第2連結突起(3212)と、
多関節型支持部材(2)の他側端に位置した単位関節(200)との結合のために、連結部材(250)が貫通挿入されるように形成される第2仕上げ結合口(3213)とを含み、
前記第2固定ブロック(322)は、
クランプ部(400)の第2クランプ(420)との固定結合のために形成される第2T型ブロック(3221)と、
第2仕上げブロック(321)との結合のために第2T型ブロック(3221)一側に形成される第2連結溝部(3222)と、
クランプ部(400)の第2クランプ(420)に固定結合された後、追加的な固定力を提供するために第2T型ブロック(3221)一側から垂直に突出形成される第2固定突起(3223)とを含み、
前記第2連結突起(3212)と第2連結溝部(3222)とは、互いに安定的に結合するために、前記第2連結突起(3212)は「T型突起」の形状であり、前記第2連結溝部(3222)は「T型溝」の形状であることを特徴とする。
【0120】
前記多関節型支持部材をクランプに固定結合させるための固定部材の具体的な構成的特徴は、既に多関節型支持部材を含むケーブル(10)部分で詳述したところ、具体的な説明は省略することとする。
【0121】
以上において、本発明に対する技術思想を添付図面とともに叙述したが、これは本発明の好ましい実施例を例示的に説明したもので、本発明を限定するものではない。また、この技術分野の通常の知識を有する者であれば、何人も本発明の技術思想の範疇を離脱しない範囲内で様々な変形及び模倣が可能であることは明白な事実である。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明の多関節型支持部材を含むケーブルは、ケーブルのたわみ、ねじれ、もつれを防ぐために、電線、ホースなどが挿入されるケーブルポッドに多関節型支持部材を挿入して、ケーブルの直線姿勢や曲線姿勢を安定して維持させることができ、様々な産業用機械の機構設備に安定的に適用することができるので、産業上の利用可能性も高まる。
図1
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図5
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【国際調査報告】