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特表2022-503695紫外線照射を用いた処理ストリームからのオゾンの除去
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-12
(54)【発明の名称】紫外線照射を用いた処理ストリームからのオゾンの除去
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/32 20060101AFI20220104BHJP
   B01D 61/00 20060101ALI20220104BHJP
   C02F 1/44 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
C02F1/32
B01D61/00
C02F1/44 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021513948
(86)(22)【出願日】2019-10-29
(85)【翻訳文提出日】2021-04-26
(86)【国際出願番号】 US2019058473
(87)【国際公開番号】W WO2020092307
(87)【国際公開日】2020-05-07
(31)【優先権主張番号】62/752,011
(32)【優先日】2018-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513180152
【氏名又は名称】エヴォクア ウォーター テクノロジーズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Evoqua Water Technologies LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100179903
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 敏夫
(72)【発明者】
【氏名】グレン サンドストローム
(72)【発明者】
【氏名】ジル ウォリン
【テーマコード(参考)】
4D006
4D037
【Fターム(参考)】
4D006GA32
4D006KA01
4D006KA72
4D006KB04
4D006KE01P
4D006KE02P
4D006KE03Q
4D006KE11P
4D006KE12R
4D006KE15P
4D006KE15Q
4D006KE15R
4D006MC23
4D006MC29
4D006PA01
4D006PB06
4D006PB08
4D006PB64
4D006PC01
4D037AA02
4D037AA03
4D037AA11
4D037AB11
4D037BA18
4D037BB01
4D037BB02
4D037CA03
4D037CA14
(57)【要約】
溶存二酸化炭素および溶存オゾンを有する水溶液を容器に供給するステップと、ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップと、排水に紫外光を照射してある量の溶存オゾンを分解するステップとを含む方法が開示される。本方法は、pHを制御することによって、溶存二酸化炭素を除去するステップを含むことができる。本方法は、膜脱気装置との接触によって溶存二酸化炭素を除去するステップを含むことができる。溶存二酸化炭素および溶存オゾンを有する水溶液の水溶液供給源に流体接続されたチャネルと、溶存二酸化炭素除去サブシステムと、紫外線照射源とを備えるシステムも開示される。溶存二酸化炭素除去サブシステムは、pH調整剤供給源を含むことができる。溶存二酸化炭素除去サブシステムは、膜脱気装置を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液を容器に供給するステップと、
前記水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去して、前記第1の溶存二酸化炭素濃度よりも低い第2の溶存二酸化炭素濃度を有する第1の排水を生成するステップと、
前記第1の排水に対して、前記第1の排液中の所定量の溶存オゾンを分解するのに有効なドーズ量で紫外光を照射して、前記第1の溶存オゾン濃度よりも低い第2の溶存オゾン濃度を有する第2の排水を生成するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ある量の溶存二酸化炭素濃度を除去するステップは、前記水溶液のpHを、前記ある量の溶存二酸化炭素を炭酸塩および重炭酸塩の少なくとも1つに変換するのに有効な値に制御するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水溶液のpHを少なくとも約8に制御するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記水溶液のpHを約8.3と11との間に制御するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記水溶液の前記pHおよび前記第1の排水のpHの少なくとも1つを測定するステップと、
前記測定に応じて、所定量の酸または塩基を添加して前記水溶液の前記pHを制御するステップと、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の排水は、実質的に溶存二酸化炭素がない、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップは、前記水溶液を膜脱気装置に接触させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記水溶液中の溶存二酸化炭素濃度および前記第1の排水中の溶存二酸化炭素濃度を測定するステップと、
前記測定に応じて、前記膜脱気装置の真空度を調節するステップ、前記膜脱気装置を通過する掃引ガス流量を調節するステップおよび前記膜脱気装置を通過する前記水溶液の流量を制御するステップの少なくとも1つによって、前記膜脱気装置を用いて前記ある量の二酸化炭素の除去速度を制御するステップと、をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の溶存二酸化炭素濃度は少なくとも約20ppmである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の溶存オゾン濃度は少なくとも約30ppmである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の溶存オゾン濃度は約10ppb未満である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の溶存オゾン濃度は約2ppb未満である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の溶存オゾン濃度は約1ppb未満である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の溶存オゾン濃度および前記第2の溶存オゾン濃度の少なくとも1つを測定するステップと、
前記測定に応じて、前記紫外線照射の前記ドーズ量、並びに前記水溶液および前記第1の排水の少なくとも1つの流量の少なくとも1つを制御するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記水溶液は半導体製造処理水を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液の水溶液供給源に流体接続されたチャネルと、
前記チャネルに流体接続され、前記水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去して第1の排水を生成する溶存二酸化炭素除去サブシステムと、
前記溶存二酸化炭素除去サブシステムの下流に配置され、前記第1の排水に照射して第2の排水を生成するように構成された紫外線照射源と、
を備えるシステム。
【請求項17】
前記溶存二酸化炭素除去サブシステムは、前記チャネルと流体接続され、前記水溶液にpH調整剤を投与して前記第一の排水を生成するように構成されたpH調整剤供給源を備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記pH調整剤供給源の下流かつ前記紫外線照射源の上流に配置されたミキサーをさらも備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記水溶液のpHを検出するように構成された入口pHセンサーと、前記第1の排水および前記第2の排水の少なくとも1つのpHを検出するように構成された出口pHセンサーとを備えるpH感知サブシステムをさらに備え、
前記pH感知サブシステムは、前記入口pHセンサーおよび前記出口pHセンサーの少なくとも1つによって得られた測定を示すpH信号を出力するように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記溶存二酸化炭素除去サブシステムは、前記チャネルに流体接続された膜脱気装置を備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
前記溶存二酸化炭素除去サブシステムは、前記膜脱気装置に関連する真空ポンプおよび掃引ガス供給源の少なくとも1つを備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記水溶液の溶存二酸化炭素濃度を検出するように構成された入口溶存二酸化炭素センサーと、前記第1の排水および前記第2の排水の少なくとも1つの溶存二酸化炭素を検出するように構成された出口溶存二酸化炭素センサーとを備える溶存二酸化炭素感知サブシステムをさらに備え、
前記溶存二酸化炭素検知サブシステムは、前記入口溶存二酸化炭素センサーおよび前記出口溶存二酸化炭素センサーの少なくとも1つによって得られた測定を示す溶存二酸化炭素信号を出力するように構成されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記水溶液、前記第1の排水および前記第2の排水の少なくとも1つの流量を測定するように構成された流量計をさらに備え、前記流量計は該流量計によって得られた測定を示す流量信号を出力するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項24】
前記溶存二酸化炭素除去サブシステム、並びに前記pH感知サブシステム、前記溶存二酸化炭素感知サブシステムおよび前記流量計の少なくとも1つに動作可能に接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、前記pH信号、前記溶存二酸化炭素信号および前記流量信号の少なくとも1つを受信し、受信した信号に応答して、前記溶存二酸化炭素除去サブシステムに制御信号を送信するように構成されている、請求項19、22および23のいずれか一項に記載されたシステム。
【請求項25】
前記コントローラは、前記溶存二酸化炭素除去サブシステムに対して実質的に溶存二酸化炭素のない前記第1の排水を生成するように指示するように構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記コントローラは、前記制御信号を前記pH調整剤供給源に送信し、これにより前記pH調整財源が前記pH調整剤を前記水溶液に投与するように構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記コントローラは、前記水溶液の前記pHを8.0と11との間に調整するように構成されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記紫外線照射源の下流に配置された少なくとも1つの溶存オゾンセンサーをさらに備え、該溶存オゾンセンサーは、前記第2の排水中の第2の溶存オゾン濃度を測定して、前記溶存オゾンセンサーによって得られた測定を示す溶存オゾン信号を出力するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項29】
前記システムは、前記少なくとも1つの溶存オゾンセンサーに動作可能に接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、前記溶存オゾン信号を受信して、前記紫外線照射源および流量制御装置の少なくとも1つに制御信号を送信して、これにより、前記制御信号に応答して、前記紫外線照射源が前記第1の排水に、前記第1の排水中の所定量の溶存オゾンを破壊するのに有効なドーズ量で紫外光を照射するように構成されている、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記システムは、前記少なくとも1つの溶存オゾンセンサーに動作可能に接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、前記溶存オゾン信号を受信して、前記紫外線照射源および流量制御装置の少なくとも1つに制御信号を送信して、これにより、前記制御信号に応答して、前記溶存二酸化炭素除去サブシステムが前記水溶液から前記ある量の溶存二酸化炭素を除去するように構成されている、請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
前記溶存二酸化炭素除去サブシステムは、前記チャネルに流体接続されたpH調整剤供給源であって、前記pH調整剤供給源は、前記pH調整剤を前記水溶液に投与して前記第1の排水を生成するpH調整剤供給源を備え、
前記コントローラは、前記制御信号を前記pH調整剤供給源に送信し、これにより前記pH調整剤供給源が前記pH調整剤を前記水溶液に投与するように構成されている、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記pH調整剤供給源は、半導体製造システムに関連している、請求項16に記載のシステム。
【請求項33】
第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液を容器に供給するステップと、
前記水溶液中の所定量の溶存オゾンを破壊するのに有効なドーズ量で紫外光を前記水溶液に照射するステップと、
前記水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去して前記第1の溶存二酸化炭素濃度よりも低い第2の溶存二酸化炭素濃度および前記第1の溶存オゾン濃度よりも低い第2の溶存オゾン濃度を有する第2の排水を生成するステップと、
を含む方法。
【請求項34】
前記ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップは、前記第1の排水のpHを、前記ある量の溶存二酸化炭素を炭酸塩および重炭酸塩の少なくとも1つに変換するのに有効な値に制御するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップは、前記第1の排水を膜脱気装置に接触させるステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液の水溶液供給源に流体接続されたチャネルと、
前記チャネルに流体接続され、前記水溶液に照射して第1の排水を生成するように構成された紫外線照射源と、
前記紫外線照射源の下流に配置され、前記第1の排水からある量の溶存二酸化炭素を除去して第2の排水を生成する溶存二酸化炭素除去サブシステムと、
を備えるシステム。
【請求項37】
前記溶存二酸化炭素除去サブシステムは、前記チャネルに流体接続され、pH調整剤を前記第1の排水に投与して前記第2の排水を生成するように構成されたpH調整剤供給源を備える、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記溶存二酸化炭素除去サブシステムは、前記チャネルに流体接続された膜脱気装置を備える、請求項36に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この出願は、35U.S.C§119(e)の下で、2018年10月29日に出願された「紫外線および苛性アルカリを用いた処理ストリームからのオゾンの除去」と題された米国仮出願番号第62/752,011に対する優先権を主張し、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書に開示される態様および実施形態は、一般に、水処理システムおよび方法、より具体的には、オゾンを除去するための水処理システムおよび方法に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一態様によれば、第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液を容器に供給するステップを含む方法が提供される。本方法は、水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去して、第1の溶存二酸化炭素濃度よりも低い第2の溶存二酸化炭素濃度を有する第1の排水を生成するステップを含むことができる。本方法は、第1の排水中の所定量の溶存オゾンを分解するのに有効なドーズ量で紫外線を第1の排水に照射して、第1の溶存オゾン濃度よりも低い第2の溶存オゾン濃度を有する第2の排水を生成するステップと、を含むことができる。
【0004】
幾つかの実施形態において、ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップは、水溶液のpHを、ある量の溶存二酸化炭素を炭酸塩および重炭酸塩のうちの少なくとも1つに変換するのに有効な値に制御するステップを含むことができる。
【0005】
本方法は、水溶液のpHを少なくとも約8に制御するステップを含むことができる。本方法は、水溶液のpHを約8.3と11との間に制御するステップを含むことができる。
【0006】
幾つかの実施形態において、本方法は、水溶液のpHおよび第1の排水のpHのうちの少なくとも1つを測定するステップをさらに含むことができる。本方法は、測定に応じて、水溶液のpHを制御するために所定量の酸または塩基を添加するステップをさらに含むことができる。
【0007】
幾つかの実施形態において、第1の排水は、実質的に溶存二酸化炭素のないものとすることができる。
【0008】
所定の実施形態において、ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップは、水溶液を膜脱気装置に接触させるステップを含むことができる。
【0009】
幾つかの実施形態において、本方法は、水溶液の溶存二酸化炭素濃度および第1の排水の溶存二酸化炭素濃度のうちの少なくとも1つを測定するステップをさらに含むことができる。本方法は、測定に応じて、膜脱気装置で溶存二酸化炭素の除去速度を制御するステップをさらに含むことができる。除去速度を制御するステップは、は、膜脱気装置の真空度を調整するステップ、膜脱気装置を通る掃引ガス流量を調整するステップ、および膜脱気装置を通る水溶液の流量を制御するステップのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0010】
第1の溶存二酸化炭素濃度は、少なくとも約20ppmとすることができる。
【0011】
第1の溶存オゾン濃度は、少なくとも約30ppmとすることができる。
【0012】
第2の溶存オゾン濃度は、約10ppb未満とすることができる。
【0013】
第2の溶存オゾン濃度は、約2ppb未満とすることができる。
【0014】
第2の溶存オゾン濃度は、約1ppb未満とすることができる。
【0015】
本方法は、第1の溶存オゾン濃度および第2の溶存オゾン濃度のうちの少なくとも1つを測定するステップをさらに含むことができる。本方法は、測定に応答して、紫外線照射のドーズ量、並びに水溶液および第1の排水の少なくとも1つの流量の少なくとも1つを制御するステップをさらに含むことができる。
【0016】
幾つかの実施形態において、水溶液は半導体製造処理水を含むことができる。
【0017】
別の態様によれば、第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液供給源に流体接続可能なチャネルを含むシステムが提供される。本システムは、チャネルに流体接続され、水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去して第1の排水を生成するように構成された溶存二酸化炭素除去サブシステムを含むことができる。本システムは、溶存二酸化炭素除去サブシステムの下流に配置され、第1の排水を照射して第2の排水を生成するように構成された紫外線照射源を含むことができる。
【0018】
幾つかの実施形態において、溶存二酸化炭素除去サブシステムは、チャネルに流体接続され、pH調整剤を水溶液に投与して第1の排水を生成する調整剤源を備えることができる。
【0019】
本システムは、pH調整剤供給源の下流かつ紫外線照射源の上流に配置されたミキサーをさらに備えることができる。
【0020】
本システムは、水溶液のpHを検出するように構成された入口pHセンサーと、第1の排水および第2の排水の少なくとも1つのpHを検出するように構成された出口pHセンサーとを含むpH感知サブシステムをさらに含むことができる。pH感知サブシステムは、入口pHセンサーおよび出口pHセンサーのうちの少なくとも1つによって得られた測定値を示すpH信号を出力するように構成することができる。
【0021】
幾つかの実施形態において、溶存二酸化炭素除去サブシステムは、チャネルに流体接続された膜脱気装置を含むことができる。
【0022】
本システムは、膜脱気装置に関連する真空ポンプおよび掃引ガス供給源の少なくとも1つをさらに備えることができる。
【0023】
本システムは、水溶液の溶存二酸化炭素濃度を検出するように構成された入口溶存二酸化炭素センサーと、第1の排水および第2の排水の少なくとも1つの溶存二酸化炭素を検出するように構成された出口溶存二酸化炭素センサーとを含む溶存二酸化炭素感知サブシステムをさらに含むことができる。溶存二酸化炭素感知サブシステムは、入口溶存二酸化炭素センサーおよび出口溶存二酸化炭素センサーの少なくとも1つによって得られた測定値を示す溶存二酸化炭素信号を出力するように構成することができる。
【0024】
特定の実施形態によれば、本システムは、水溶液、第1の排水、および第2の排水のうちの少なくとも1つの流量を測定するように構成された流量計を備え得る。流量計は、流量計によって得られた測定値を示す流量信号を出力するように構成することができる。
【0025】
本システムは、溶存二酸化炭素除去サブシステム、並びにpH感知サブシステム、溶存二酸化炭素感知サブシステムおよび流量計のうちの少なくとも1つに動作可能に接続されたコントローラをさらに備え得る。コントローラは、pH信号、溶存二酸化炭素信号、および流量信号のうちの少なくとも1つを受信し、受信信号に応答して、溶存二酸化炭素除去サブシステムに制御信号を送信するように構成することができる。
【0026】
コントローラは、溶存二酸化炭素除去サブシステムに、溶存二酸化炭素を実質的に含まない第1の排水を生成するように指示するように構成することができる。
【0027】
コントローラは、制御信号をpH調整剤供給源に送信して、これによりpH調整剤供給源が、制御信号に応答してpH調整剤を水溶液に投与するように構成することができる。
【0028】
本システムは、紫外線照射源の下流に配置された少なくとも1つの溶存オゾンセンサーをさらに含むことができる。溶存オゾンセンサーは、第2の排水中の第2の溶存オゾン濃度を測定し、溶存オゾンセンサーによって得られた測定値を示す溶存オゾン信号を出力するように構成することができる。
【0029】
本システムは、少なくとも1つの溶存オゾンセンサーに動作可能に接続されたコントローラをさらに備え得る。コントローラは、溶存オゾン信号を受信し、制御信号を紫外線照射源および流量制御装置の少なくとも1つに送信して、紫外線照射源が、制御信号に応答して、第1の排水に第1の排水中の所定量の溶存オゾンを破壊するのに有効なドーズ量で紫外線を照射させるように構成することができる。
【0030】
本システムは、少なくとも1つの溶存オゾンセンサーに動作可能に接続されたコントローラをさらに備え得る。コントローラは、溶存オゾン信号を受信し、制御信号を溶存二酸化炭素除去サブシステムに送信して、溶存二酸化炭素除去サブシステムに、制御信号に応答して、水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去させるように構成することができる。
【0031】
溶存二酸化炭素除去サブシステムは、チャネルに流体的に接続され、水溶液にpH調整剤を投与して第1の排水を生成するように構成されたpH調整剤供給源を含むことができる。コントローラは、制御信号をpH調整剤供給源に送信して、これによりpH調整剤供給源が、制御信号に応答して、pH調整剤を水溶液に投与するように構成することができる。
【0032】
幾つかの実施形態において、水溶液の水溶液供給源は、半導体製造システムに関連付けられている。
【0033】
別の態様によれば、第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液を容器に供給するステップと、所定量の溶存オゾンの分解に有効なドーズ量で水溶液に紫外線を照射して第1の排水を生成するステップと、第1の排水からある量の溶存二酸化炭素を除去して、第1の溶存二酸化炭素濃度よりも低い第2の溶存二酸化炭素濃度、および第1の溶存オゾン濃度よりも低い第2の溶存オゾン濃度を有する第2の排水を生成するステップとを含む方法が提供される。
【0034】
幾つかの実施形態において、ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップは、第1の排水のpHを、ある量の溶存二酸化炭素を炭酸塩および重炭酸塩の少なくとも1つに変換するのに有効な値に制御するステップを含むことができる。
【0035】
幾つかの実施形態において、ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップは、第1の排水を膜脱気装置に接触させるステップを含むことができる。
【0036】
さらに別の態様によれば、第1の溶存二酸化炭素濃度および第1の溶存オゾン濃度を有する水溶液供給源に流体接続可能なチャネルと、チャネルに流体接続され、水溶液を照射して第1の排水を生成するように構成された紫外線照射源と、紫外線照射源の下流に配置され、第1の排水からある量の溶存二酸化炭素を除去して第2の排水を生成するように構成された溶存二酸化炭素除去サブシステムとを備えるシステムが提供される。
【0037】
幾つかの実施形態において、溶存二酸化炭素除去サブシステムは、チャネルに流体接続され、pH調整剤を第1の排水に投与して第2の排水を生成する様に構成されたpH調整剤供給源を備えることができる。
【0038】
幾つかの実施形態において、溶存二酸化炭素除去サブシステムは、チャネルに流体接続された膜脱気装置を備える。
【0039】
本開示は、前述の態様および/または実施形態のいずれか1つまたは複数の全ての組み合わせ、並びに詳細な説明および任意の実施例に記載された実施形態のいずれか1つまたは複数との組み合わせを企図する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
添付の図面は、原寸に比例して描かれることを意図したものではない。図面において、様々な図に示されている同一またはほぼ同一の各構成要素は、同様の数字で表されている。明確性のために、全ての要素が全ての図面でラベル付けされてはいない。
【0041】
図1】オゾンの紫外線吸収スペクトルのグラフである。
図2】pH値の変更による二酸化炭素、重炭酸塩、および炭酸塩水溶液の成分比率のグラフである。
図3A】一実施形態による、溶存二酸化炭素を含む水溶液から溶存オゾンを除去するためのシステムの箱ひげ図である。
図3B】一実施形態による、溶存二酸化炭素を含む水溶液から溶存オゾンを除去するための代替システムの箱ひげ図である。
図4】一実施形態による、溶存二酸化炭素を含む水溶液から溶存オゾンを除去するための代替システムの箱ひげ図である。
図5】一実施形態による、溶存二酸化炭素を含む水溶液から溶存オゾンを除去するための代替システムの箱ひげ図である。
図6】一実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度のグラフである。
図7】別の実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度のグラフである。
図8図8A図8Bは、別の実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度のグラフである。
図9】別の実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度のグラフである。
図10】一実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度および水酸化ナトリウムポンプ速度のグラフである。
図11】別の実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度および水酸化ナトリウムポンプ速度のグラフである。
図12A】別の実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度のグラフである。
図12B】別の実施形態の動作による、時間に対する溶存オゾン濃度のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
半導体製造処理水などの処理水は、多くの場合、1つ以上の製造ステップからの残留化学物質を含む。例えば、シリコンウェーハなどの半導体ベース材料の製造において、洗浄のために、または他の目的のために、化学物質を用いて材料層を追加または除去しうる。製造方法は、処理チャンバ内で半導体物品を回転させることを含むことができる。液相および気相の化学物質は、多くの場合、半導体製品に噴霧されるか、そうでなければ塗布される。一定期間後、液体処理化学物質が引き抜かれ、ガスおよび/または蒸気が別々に引き出されるか、またはポンプで排出することができる。環境規制を満たすガスおよび/または蒸気は、処理チャンバから排出することができる。
【0043】
特定の処理ステップは、半導体ウェーハを洗浄するために、オゾン、酸素、および/または二酸化炭素を含む超純水を使用する。オゾンは、低濃度でも強力な酸化剤である。水中の溶存オゾンは、イオン交換樹脂や逆浸透膜など、半導体製造システムの他のユニット操作で問題を引き起こしうる。したがって、この処理ストリームは、従来、廃棄物処理施設に向けられていた。
【0044】
他の製造プロセスでは、オゾンガスは、5~20秒の間隔で、時には高濃度で処理チャンバに導入することができる。オゾンおよび酸蒸気などの他のガスは、従来、処理チャンバから除去され、大気中に排出されている。しかし、オゾンは化学反応性ガスである。高濃度では、オゾンガスは人体に有毒でありうる。オゾンや酸蒸気を含む排気ガスは、有毒で高い腐食性でありうる。したがって、処理チャンバからのガス排気の処理は、特別な手順を必要としうる。例えば、ダクトおよびベントなどの構成要素は、ポリプロピレンまたは他の耐食性プラスチックおよび材料を含むことができるか、またはそれらで形成することができる。リーク検知器を用いて、排気ガスを運ぶパイプまたはダクトの漏れを検出することができる。特定の方法によれば、排気ガスを水で洗浄して、溶存オゾンを含む水溶液を形成することができる。
【0045】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、溶存オゾンを含む洗浄または処理水のオンサイト処理に使用することができる。特定の実施形態では、扱われた処理水は、施設で再循環および再利用することができ、施設の水需要を低減することができる。他の実施形態では、扱われた処理水は、排出することができる。一般に、扱われた処理水は、排出に関する環境安全規制を満たすことができる。
【0046】
1つの特定の実施形態では、水溶液の供給源は、マイクロエレクトロニクス製造システムまたはプロセスに関連付けることができる。水溶液の供給源は、半導体製造システムまたはプロセスに関連付けることができる。例えば、水溶液は、半導体チップまたはウェーハの製造に使用される溶液でありうる。本明細書に開示されるように、半導体デバイスは、マイクロプロセッサ、メモリチップ、および典型的にはシリコンまたはヒ化ガリウムウェーハから製造される他の様々な電子デバイスを含むことができる。他の適切な材料から製造された半導体デバイスは、本開示の範囲内にある。半導体デバイスを含む電子製品は、フラットパネルディスプレイ、固定ディスクメモリ、薄膜ヘッドデバイス基板、コンパクトディスク基板などを含む。
【0047】
水溶液の供給源は、少なくとも約20ppbの総イオン性不純物を含む水を含むことができる。特定の例において、本開示は、半導体製造システムに言及しうる。しかしながら、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、溶存オゾンおよび溶存二酸化炭素を含む任意の水溶液と関連して同様に使用できることに注意されたい。例えば、水溶液の供給源は、水浄化、原子力発電、マイクロエレクトロニクス製造、半導体製造、食品加工、繊維製造、製紙およびリサイクル、医薬品製造、化学処理、および金属抽出システムまたは処理に関連しうる。水溶液の供給源は、例えば、産業廃水からの扱い困難な有機汚染物質の除去などの産業用途に関連しうる。水溶液の供給源は、廃水および/または自治体の水処理に関連しうる。水溶液の供給源は、活性汚泥水処理システムまたは方法に関連しうる。一般に、水溶液は、水をオゾンおよび二酸化炭素と接触させるシステムまたは方法に関連しうる。
【0048】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、水溶液を容器に向けるステップを含むことができる。容器は、水溶液を収容するために使用される任意の構造でありうる。例えば、容器は、チャネル、コンテナ、容器、ホルダー、反応器、または本明細書に開示される方法に使用可能な任意の導管であり得るか、またはそれらを含むことができる。
【0049】
水溶液中の溶存オゾンを破壊する1つの方法は、溶液に紫外線を照射するステップを含む。簡単に言えば、適切な条件下で、紫外線エネルギーはオゾン分子における酸素結合の1つを分解する。したがって、紫外線照射は、オゾンの酸素と水への破壊を触媒しうる。オゾンを分解するのに有効な紫外線照射は、図1のグラフに示すような波長を有しうる。図1は、オゾンの紫外線吸収スペクトルのグラフである。オゾンを分解するのに効果的な紫外線照射は、200~280nmの波長を有しうる。特定の実施形態では、オゾンを分解するのに有効な紫外線照射は、約254nmの波長を有しうる。
【0050】
紫外線照射のドーズ量は、水溶液中の所定量の溶存オゾンを分解するように選択することができる。ドーズ量は、紫外線照射、曝露される水溶液の体積または面積、および曝露期間を制御することによって制御することができる。固定体積の容器の場合、紫外線照射または紫外線照射源を通る水溶液の流量を制御することによって、ドーズ量を制御することができる。紫外線ドーズ量(μWs/cm)は、紫外線強度(μW/cm)と露光時間(秒)との積と等価である。
【0051】
幾つかの実施形態では、水溶液は、少なくとも20ppm、少なくとも25ppm、少なくとも30ppm、少なくとも40ppm、または少なくとも50ppmの溶存オゾンを含むことができる。本方法は、紫外線照射のドーズ量を制御して、約25ppb未満、約20ppb未満、約15ppb未満、約10ppb未満、約5ppb未満、約2ppb未満、訳1ppb未満の溶存オゾンを有する照射された排水を生成するステップを含むことができる。したがって、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、水溶液中の溶存オゾンの少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、少なくとも99.9%、または少なくとも99.99%を分解するのに有効なドーズ量で、水溶液に紫外線を照射するように構成することができる。
【0052】
本明細書に開示される方法は、水溶液または照射された排水中の溶存オゾンの濃度を測定するステップを含むことができる。紫外線照射のドーズ量は、測定に応じて制御することができる。例えば、紫外線照射のドーズ量または強度は、入口閾値よりも大きい水溶液中の溶存オゾンの測定に応じて増加させることができる。入口閾値は、例えば、20ppm、25ppm、または30ppmでありうる。紫外線照射のドーズ量または強度は、照射された排水中の目標閾値よりも大きい溶存オゾンの測定に応じて増加させることができる。目標閾値は、例えば、2ppb、5ppb、または10ppbでありうる。幾つかの実施形態では、水溶液の流量は、溶存オゾン測定に応じて制御することができる。例えば、水溶液中の溶存オゾンの測定に応じて、または照射された排水が入口または目標の閾値よりも大きいことに応じて、水溶液の流量を減少させることができる。
【0053】
本方法は、ある量の照射された排水を、紫外線照射ステップの上流の点に再循環させるステップを含むことができる。特に、本方法は、目標閾値よりも高い溶存オゾン濃度を有するある量の照射された排水を再循環させるステップを含むことができる。幾つかの実施形態では、本方法は、照射された排水中の目標範囲の許容範囲外にある溶存オゾンの測定に応じて、ある量の照射された排水を再循環させるステップを含むことができる。例えば、この方法は、目標閾値よりも10%を超える、25%を超える、または30%を超える溶存オゾン濃度を有するある量の照射された排水を再循環させるステップを含むことができる。
【0054】
幾つかの実施形態において、水溶液は、溶存二酸化炭素を含むことができる。理論に縛られることを望まないが、二酸化炭素は紫外線照射による溶存オゾンの除去を妨げうる。簡単に言うと、紫外線照射は次の反応によってオゾンを光化学的に分解する。
+O→O+O
+hν→O+O(P)
+hν→O+O(D)
【0055】
上記の反応により、基底状態および励起状態にある酸素原子が形成される。水中では、紫外線照射がさらにヒドロキシルラジカルを生成しうる。ヒドロキシルラジカルは、一般にオゾンと反応して、次の反応によって酸素および水を形成する。
OH・+O→O+HO
【0056】
溶存二酸化炭素が存在する場合、二酸化炭素はヒドロキシルラジカルと反応して、同じラジカルによるオゾンの分解を阻害しうる。
【0057】
したがって、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去して、より低い濃度の溶存二酸化炭素を有する排水を生成するステップを含むことができる。より低い濃度の溶存二酸化炭素は、一般に、反応に実質的な干渉を与えることなく、紫外線の照射による溶存オゾンの分解を可能にするのに十分な濃度でありうる。次に、システムおよび方法は、前述のように、排水に紫外線を照射するステップを含むことができる。
【0058】
上記の反応は一般に遅い速度で生じる。したがって、他の実施形態によれば、システムおよび方法は、溶存二酸化炭素を除去する前に、水溶液に紫外線を照射するステップを含むことができる。次に、溶存二酸化炭素を除去して、オゾン破壊反応への実質的な干渉を抑制することができる。溶存二酸化炭素は、紫外線を照射した直後に除去することができる。特に、本システムおよび本方法は、かなりの量の溶存二酸化炭素がオゾン破壊反応を妨害する前に、溶存二酸化炭素を除去するステップを含むことができる。したがって、本方法は、紫外線を照射してから数秒後(例えば、紫外線の照射後30秒未満、10秒未満、5秒未満、2秒未満、または1秒未満)に溶存二酸化炭素を除去するステップを含むことができる。
【0059】
特定の方法によれば、溶存二酸化炭素は、水溶液のpHを制御することによって除去することができる。例えば、本方法は、溶存二酸化炭素を炭酸塩および重炭酸塩のうちの少なくとも1つに変換するのに有効な値にpHを制御するステップを含むことができる。溶存二酸化炭素は、一般に次の式に従って炭酸(HCO)と平衡状態にある。
【化1】
【0060】
二酸化炭素、炭酸、および脱プロトン化された形態の重炭酸塩(HCO )および炭酸塩(CO 2-)の相対濃度は、溶液のpHに依存する。重炭酸塩および炭酸塩を優先して平衡をシフトするのに効果的な値にpHを制御することにより、溶存二酸化炭素を溶液から除去することができる。図2は、pH値を変化させたときの二酸化炭素、重炭酸塩、および炭酸塩水溶液の成分比率のグラフである。本システムおよび本方法は、溶存二酸化炭素の成分比率を0.2未満、0.15未満、0.10未満、0.05未満、または0.01未満にシフトするのに有効な値にpHを制御するステップを含むことができる。
【0061】
特定の実施形態によれば、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、pHを7より大きく、7.5より大きく、または8より大きく制御することができる。本明細書に開示されるシステムおよび方法は、pHを約8.3以上、約8.3と11との間、少なくとも約9、または約9と11との間に制御することができる。したがって、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、pHを制御して溶存二酸化炭素の比率値が0.2未満、0.15未満、0.10未満、0.05未満、または0.01未満である排水を生成することができる。
【0062】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、酸または塩基の添加によってpHを制御するステップを含むことができる。例示的な強酸は、塩酸(HCl)、硝酸(HNO)、ヨウ化水素酸(HI)、過塩素酸(HClO)、および塩素酸(HClO)を含む。例示的な弱酸は、亜硫酸(HSO)、メタン酸(HCOH)、リン酸(HPO)、亜硫酸(HNO)、フッ化水素酸(HF)、および以下に記載される塩基の共役酸が含まれる。添加できる例示的な強塩基は、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化バリウム(Ba(OH))、水酸化セシウム(CsOH)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))、水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化リチウム(LiOH)、および水酸化ルビジウム(RbOH)を含む。添加できる例示的な弱塩基は、アンモニア(NH)、トリメチルアンモニア(N(CH)、ピリジン(CN)、水酸化アンモニウム(NHOH)、および上記の酸の共役塩基を含む。
【0063】
本方法は、酸または塩基を水溶液と混合するステップを含むことができる。幾つかの実施形態において、酸または塩基を水溶液と混合して、実質的に均一なpH制御された排水を生成することができる。
【0064】
別の実施形態において、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、溶液を膜脱気装置と接触させることによって、水溶液から上記ある量の溶存二酸化炭素を除去するステップを含むことができる。簡単に言えば、膜脱気装置は、中空糸膜と接触する溶液から溶存ガスを除去する。一般に、膜脱気装置は、真空ポンプおよび掃引ガスと関連して作動することができる。掃引ガスは、任意の不活性(イナート)ガスでありうる。特定の実施形態において、掃引ガスは窒素でありうる。溶存二酸化炭素の除去に効果的な1つの例示的な膜脱気装置は、Liqui-Cel(登録商標)膜脱気装置(3M(登録商標)カンパニー、メープルウッド、ミネソタ州によって配布されている)である。
【0065】
本方法は、水溶液または排水中の溶存二酸化炭素濃度を測定するステップをさらに含むことができる。測定に応じて、本方法は、膜脱気装置を用いて溶存二酸化炭素の除去速度を制御するステップを含むことができる。溶存二酸化炭素の除去速度は、膜の脱気の真空レベルを調整することによって制御することができる。例えば、真空ポンプの速度を調整したり、真空逃し弁の設定値を調整したりすることによって、制御することができる。溶存二酸化炭素の除去速度は、膜脱気装置を介して掃引ガス流量を調整することによって制御することができる。別の実施形態において、溶存二酸化炭素の除去速度は、膜脱気装置を通過する水溶液の流量を調整することによって制御することができる。
【0066】
特定の実施形態において、水溶液は、少なくとも約10ppm、少なくとも約15ppm、少なくとも約20ppm、少なくとも約25ppm、少なくとも約30ppm、少なくとも約40ppm、または少なくとも約50ppmの溶存二酸化炭素を含むことができる。溶存二酸化炭素は、平衡状態にある炭酸の形態でありうる。本方法は、溶存二酸化炭素を除去して、約25ppb未満、約20ppb未満、約15ppb未満、約10ppb未満、約5ppb未満、約2ppb未満、または約1ppb未満の排水を生成するステップを含むことができる。したがって、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、水溶液中の溶存二酸化炭素の少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、少なくとも99.9%、または少なくとも99.99%を除去するように構成することができる。幾つかの実施形態では、本方法は、溶存二酸化炭素を実質的に含まない排水を生成するステップを含むことができる。
【0067】
本方法は、水溶液または排水中の溶存二酸化炭素の濃度を測定するステップをさらに含むことができる。溶存二酸化炭素の除去速度は、測定に応じて制御することができる。例えば、pH調整剤の添加または膜脱気装置を介する流量は、測定に応じて制御することができる。方法は、閾値量よりも多くの溶存二酸化炭素を含むある量の排水または照射された排水を再循環させるステップを含むことができる。例えば、成分比率が0.2、0.4または0.6を超える溶存二酸化炭素の成分比率を超える排水または照射された排水は、さらなる処理のために再循環することができる。
【0068】
特定の実施形態において、本方法は、水溶液または排水のpHを測定するステップを含むことができる。したがって、pH調整剤の添加は、pHの測定に応じて制御することができる。例えば、本方法は、pH測定に応じてpHを制御するために、所定量の酸または塩基を添加するステップを含むことができる。
【0069】
この方法は、溶存二酸化炭素または水溶液または排水のpHの測定に応じて紫外線照射のドーズ量を制御するステップをさらに含むことができる。特定の実施形態において、紫外線照射のドーズ量は、溶存二酸化炭素が閾値量よりも大きいか、またはpHが閾値量よりも低いことに応じて増加することができる。したがって、水溶液または排水中の溶存二酸化炭素またはpHの測定に応じて、紫外線強度が増加されるか、または流量が減少されうる。
【0070】
幾つかの実施形態において、本方法は、水溶液または排水の温度を測定するステップを含むことができる。温度は、水溶液中の二酸化炭素の溶解度と、溶存二酸化炭素と炭酸の間の平衡に影響を与えうる。簡単に言えば、二酸化炭素は低温でより溶けやすい。したがって、溶存二酸化炭素の除去は、水溶液または排水の温度測定に応じて制御することができる。
【0071】
本方法は、水溶液または排水の流量を測定するステップをさらに含むことができる。前述のように、流量は紫外線照射のドーズ量に影響を与えうる。したがって、紫外線のドーズ量は、流量測定に応じて制御することができる。例えば、紫外線強度は、より大きな流量測定(例えば、閾値よりも大きい)に応じて増加されうる。紫外線強度は、より低い流量測定(例えば、閾値よりも低い)に応じて低下されうる。また、流量は、水溶液からの溶存二酸化炭素の除去に影響を与えうる。例えば、pH調整剤のドーズ量は、より大きな流量測定に応じてより大量のpH調整剤を投与することによって、またはより低い流量測定に応答してより少量のpH調整剤を投与することによって、流量測定に応答して制御されうる。固定体積の膜脱気装置については、流量が溶存二酸化炭素の除去に影響を与えうる。特に、水溶液中の溶存二酸化炭素濃度に応じて流量を制御することができる。
【0072】
特定の態様によれば、本明細書に開示される方法を実行することができるシステムが提供される。水溶液中の溶存オゾンを分解するための例示的なシステム1000が、図3A-3Bにそれぞれシステム1000Aおよび1000Bとして示されている。システム1000は、一般に、水溶液供給源200に流体接続可能なチャネル100と、チャネル100に流体接続され、ある量の溶存二酸化炭素を除去するように構成された溶存二酸化炭素除去サブシステム300と、前述のように、排水を照射するように構成された紫外線照射源400とを含むことができる。システム1000Aにおいては、紫外線照射源400は、溶存二酸化炭素除去サブシステム300の下流に配置されている。システム1000Bにおいては、紫外線照射源400は、溶存二酸化炭素除去サブシステム300の上流に配置されている。システム1000は、チャネル100を通過する水溶液200の流量を制御するように構成されたポンプ120などの流量制御装置を含むことができる。他の実施形態において、流量制御装置は、流量制御弁を含むことができる。流量制御弁は、チャネル100を通過する水溶液200の流量を制御するように構成することができる。
【0073】
水溶液供給源200は、処理水、脱塩水、濾過水、精製水、蒸留水、脱イオン水、脱塩水、または高純水を含むことができる。高純水は、前述の溶存二酸化炭素と溶存オゾン以外の微量汚染物質が非常に少ない水を含む。微量汚染物質は、10億分の1(ppb)または1兆分の1(ppt)の濃度範囲で測定できる。微量汚染物質は、揮発性有機炭素、無機イオン、有機化合物、細菌およびその他の微生物種、エンドトキシンおよびヌクレアーゼ、粒子状物質、およびガスを含むことができる。高純水の例は、超純水および国際標準化機構(ISO)によって確立されたグレード1~3の水、またはASTMインターナショナルによって確立されたタイプI~IVの水を含む。幾つかの特定の非限定的な実施形態において、超純水は、25℃で約18.18MΩ/cmの抵抗率を有する。
【0074】
チャネル100は、酸化および/または腐食に耐性のある材料で構築または設置することができる。例えば、チャネル100は、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超高分子量ポリマー(UHMW)、ポリプロピレン(PP))、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)、またはフッ素樹脂またはフルオロポリマー(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)など)を含む材料で構築または設置することができる。
【0075】
チャネルは、使用点500に流体的に接続可能でありうる。特定の実施形態では、水溶液供給源200は、半導体製造システムである。そのような実施形態において、使用場所500は、処理水溶液が現場のユニット操作によって再利用できるように、半導体製造システムに関連付けられうる。水溶液供給源200および/または使用場所500は、水浄化、原子力発電、マイクロエレクトロニクス製造、半導体製造、食品加工、繊維製造、紙製造およびリサイクル、医薬品製造、化学処理、および金属抽出システムまたはプロセスの1つまたは複数に関連しうる。水溶液供給源200および/または使用場所500は、工業用途、廃水および/または自治体の水処理用途、および活性汚泥用途のうちの1つまたは複数に関連付けられうる。
【0076】
幾つかの実施形態において、システム1000は、使用点500から上流の後処理システムに流体接続可能でありうる。例えば、システム1000は、膜フィルターシステム、炭素フィルターシステム、イオン交換システム(陽イオン交換床、陰イオン交換床、および/または混合床を含む)、限外濾過システム、および逆浸透システムのうちの1つ以上に流体接続可能でありうる。後処理は、照射排水の目標使用点500に基づいて選択することができる。
【0077】
さらに別の実施形態において、処理水溶液は、環境排出要件を満たすことができる。したがって、使用場所500は、工業用または自治体の排水路であり得る。
【0078】
紫外線照射源400は、前述のように、所定量の溶存オゾンを分解するのに有効なドーズ量で水溶液に紫外線を照射するように構成することができる。紫外線照射源400は、100nmと280nmとの間の波長を有するUVC光で溶液を照射するように構成された紫外線ランプを含むことができる。幾つかの実施形態において、紫外線照射源400は、200nmと280nmとの間、例えば、約254nmの波長を有する光を溶液に照射するように構成することができる。
【0079】
紫外線照射源400は、約1000mJ/cmと3000mJ/cmとの間の強度の紫外線を溶液に照射するように構成することができる。例えば、紫外線照射源400は、約1000mJ/cm、約1500mJ/cm、約2000mJ/cm、約2500mJ/cm、3000mJ/cmの強度で溶液に紫外線を照射するように構成することができる。紫外線照射源400は、溶液に様々な強度で紫外線を照射するように構成することができる。幾つかの実施形態において、前述のように、紫外線照射源400は、測定された溶存オゾン濃度に応じた強度で溶液に紫外線を照射するように構成することができる。
【0080】
溶存二酸化炭素除去サブシステム300は、水溶液からある量の溶存二酸化炭素を除去して、水溶液よりも低い溶存二酸化炭素濃度を有する排水を生成するように構成することができる。幾つかの実施形態において、溶存二酸化炭素除去サブシステム300は、チャネル100に流体的に接続されたpH調整剤供給源を含むことができる。pH調整剤供給源は、例えば、前述のような酸または塩基の供給源でありうる。溶存二酸化炭素除去サブシステム300は、pH調整剤供給源の下流に配置され、水溶液をpH調整剤と混合するように構成されたミキサーをさらに含むことができる。ミキサーは、静的ミキサー、またはpH調整剤を流体に混合することができる任意の構造または装置でありうる。特に、ミキサーは、実質的に均質な混合物を生成するように構成された構造または装置でありうる。
【0081】
二酸化炭素除去サブシステム300は、所定量のpH調整剤をチャネル100に添加するように構成された計量ポンプを含むことができる。計量ポンプは、pH調整剤を可変流量でチャネル100に添加するように構成することができる。幾つかの実施形態において、前述のように、計量ポンプは、溶液のpHを制御するために選択された濃度でチャネル100を通って流れる水溶液にpH調整剤を添加するように構成することができる。例えば、計量ポンプは、溶液のpHの測定された溶存オゾン濃度に応じて選択された濃度で、pH調整剤を水溶液に添加するように構成することができる。
【0082】
特定の実施形態では、溶存二酸化炭素除去サブシステム300は、チャネルに流体的に接続された膜脱気装置を含むことができる。膜脱気装置は、溶存二酸化炭素を除去するように構成された任意の膜脱気装置でありうる。幾つかの実施形態において、膜脱気装置は、膜上のランダム充填媒体または固定媒体の形態の媒体を含むことができる。媒体は、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、または水溶液から溶存二酸化炭素を除去するのに適した他の任意の媒体を含むことができる。膜脱気装置は、重力流膜脱気装置でありうる。溶存二酸化炭素除去サブシステム300は、膜脱気装置の動作のための真空ポンプをさらに含むことができる。膜脱気装置は、掃引ガスの供給源と関連付けることができる。掃引ガスの供給源は、不活性ガス、例えば、窒素でありうる。
【0083】
ポンプ120は、水溶液200をチャネル100に向け、水溶液200の流量を制御するように構成することができる。幾つかの実施形態において、流量は、100ガロン/分と800ガロン/分との間にあるように制御することができる。例えば、流量は、200ガロン/分と600ガロン/分との間にあるように制御することができる。流量は、約200ガロン/分、約300ガロン/分、約350ガロン/分、約400ガロン/分、約450ガロン/分、約500ガロン/分、または約600ガロン/分に制御することができる。ポンプ120は、水溶液200を可変流量で供給するように構成することができる。幾つかの実施形態において、前述のように、ポンプ120は、測定された溶存オゾン濃度に応じて溶液への紫外線照射のドーズ量を制御するように、選択された流量で、水溶液200を、チャネル100を通して供給するように構成することができる。
【0084】
水溶液中の溶存オゾン分解のための例示的なシステム2000が図4に示されている。システム2000は、システム100の構成要素を含み、さらに、水溶液200および溶存二酸化炭素除去サブシステム300の下流の排水の少なくとも1つにおける溶存二酸化炭素の濃度を検出するように構成された入口溶存二酸化炭素センサー320と、出口溶存二酸化炭素センサー325とを含む溶存二酸化炭素感知サブシステムを含む。特定の実施形態において、溶存二酸化炭素感知サブシステムは、溶液または排水のpHを測定するように構成された、入口pHセンサー320と出口pHセンサー325とを含むpH感知サブシステムでありうる。
【0085】
システム2000は、照射排水中の溶存オゾン濃度を測定するように構成された紫外線照射源400の下流に配置された溶存オゾンセンサー420を含む。システムは、1を超える溶存オゾンセンサー、例えば、紫外線照射源400の下流に配置された少なくとも2つの溶存オゾンセンサーを含むことができる。幾つかの実施形態において、システムは、水溶液200中の溶存オゾン濃度を測定するように構成された入口溶存オゾンセンサーを含むことができる。
【0086】
システム2000は、流量計720を含む。流量計720は、チャネル100を通って移動する溶液の流量を測定するように構成することができる。システム2000は、温度センサー820を含む。温度センサー820は、チャネル100を通って移動する溶液の温度を測定するように構成することができる。
【0087】
システム2000はさらに、溶存二酸化炭素除去サブシステム300、紫外線照射源400、およびポンプ120に動作可能に接続されたコントローラ600を含む。コントローラ600は、溶存二酸化炭素除去サブシステム300、紫外線照射源400、およびポンプ120に制御信号を提供するように構成することができる。例示的なシステムは、コントローラによって操作されない1つまたは複数のセンサーを含むことができることに注意されたい。また、システムは、溶存二酸化炭素除去サブシステム300、紫外線照射源400およびポンプ120のうちの1つまたは2つに動作可能に接続されたコントローラを含むことができる。
【0088】
入口溶存二酸化炭素センサー320および出口溶存二酸化炭素センサー325のうちの少なくとも1つは、それぞれの溶存二酸化炭素センサーによって得られた測定値を示す溶存二酸化炭素信号を出力するように構成することができる。溶存二酸化炭素信号は、表示装置に表示することができる。溶存二酸化炭素信号は、ユーザに送信することができる。幾つかの実施形態において、溶存二酸化炭素信号は、測定された溶存二酸化炭素値が所定の閾値を超えたことをユーザに通知するためのアラートを発することができる。溶存二酸化炭素信号は、コントローラ600に送信することができる。
【0089】
溶存二酸化炭素センサーがpHセンサーである特定の実施形態によれば、入口pHセンサー320および出口pHセンサー325のうちの少なくとも1つは、それぞれのpHセンサーによって得られた測定値を示すpH信号を出力するように構成することができる。pH信号は、表示装置に表示することができる。pH信号は、ユーザに送信することができる。幾つかの実施形態において、pH信号は、測定されたpH値が所定の閾値を超えたことをユーザに通知するためのアラートを発することができる。pH信号は、コントローラ600に送信することができる。
【0090】
溶存オゾンセンサー420は、溶存オゾンセンサー420によって得られた測定値を示す溶存オゾン信号を出力するように構成することができる。溶存オゾン信号は、表示装置に表示することができる。溶存オゾン信号は、ユーザに送信することができる。幾つかの実施形態において、溶存オゾン信号は、測定された溶存オゾン値が所定の閾値を超えたことをユーザに通知するためのアラートを発することができる。溶存オゾン信号は、コントローラ600に送信することができる。
【0091】
流量計720は、流量計720によって得られた測定値を示す流量信号を出力するように構成することができる。温度センサー820は、温度センサー820によって得られた測定値を示す温度信号を出力するように構成することができる。流量信号および温度信号の少なくとも1つを表示装置に表示することができる。温度信号および流量信号のうちの少なくとも1つをユーザに送信することができる。幾つかの実施形態において、温度信号および/または流量信号は、測定値が所定の閾値を超えたことをユーザに通知するためのアラートを発することができる。温度信号および/または流量信号は、コントローラ600に送信することができる。
【0092】
コントローラ600は、溶存二酸化炭素感知サブシステム(320、325)(pH感知サブシステムを含む)、溶存オゾンセンサー420、流量計720、および温度センサー820のうちの1つ以上に動作可能に接続することができる。本システムは、溶存二酸化炭素感知サブシステム、溶存オゾンセンサー420、流量計720、および温度センサー820のうちの1つまたは複数から入力信号を受信するように構成することができる。コントローラ600は、入力信号に応答する制御信号を生成するように構成することができる。したがって、コントローラ600は、本明細書で前述したように、システム2000の1つ以上のユニット動作の動作を制御するように構成することができる。
【0093】
幾つかの実施形態において、コントローラ600は、溶存二酸化炭素除去サブシステム300に、水溶液から所定量の溶存二酸化炭素を除去するように指示するように構成することができる。例えば、コントローラ600は、溶存二酸化炭素除去サブシステム300に、溶存二酸化炭素を実質的に含まない排水を生成するように指示するように構成することができる。幾つかの実施形態において、コントローラは、制御信号をpH調整剤供給源に送信して、pH調整剤供給源に、信号(例えば、pH信号)に応答して、pH調整剤を水溶液に投与させるように構成することができる。コントローラ600は、水溶液のpHを8.0と11との間、または前述のpHに調整するように構成することができる。
【0094】
幾つかの実施形態において、コントローラ600は、制御信号を紫外線照射源400、ポンプ120、および溶存二酸化炭素除去サブシステム300のうちの少なくとも1つに送信するように構成することができる。例えば、コントローラ600は、紫外線照射源400に、信号(例えば、溶存オゾン信号)に応答して、溶液中の所定量の溶存オゾンを破壊するのに有効な量の紫外線を溶液に照射させるように構成することができる。コントローラ600は、紫外線照射源400に紫外線強度を調整するように指示するか、またはポンプ120に、溶存オゾン信号に応答して流量を調整するように指示することができる。
【0095】
さらに、コントローラ600は、溶存二酸化炭素除去サブシステム300に、溶存オゾン信号に応答して所定量の溶存二酸化炭素を除去させるように構成することができる。例えば、コントローラ600は、溶存オゾン信号に応答して、(真空ポンプまたは掃引ガス流量を調整することによって)膜脱気装置を操作するように構成することができる、またはコントローラ600は、溶存オゾン信号に応答して、ある量のpH調整剤を水溶液200に投与するように指示することができる。
【0096】
コントローラ600は、コンピュータまたはモバイルデバイスとすることができる。コントローラ600は、タッチパッドまたは他の動作インターフェースを備えることができる。例えば、コントローラ600は、キーボード、タッチスクリーン、トラックパッド、および/またはマウスを介して操作することができる。コントローラ600は、1つまたは複数の出力デバイス、例えば、ディスプレイまたはスピーカーを備えることができる。制御信号を生成するために、コントローラ600は、少なくとも1つの入力値からのデータを記憶するメモリデバイスに結合されたシステムプロセッサを備えることができる。メモリデバイスは、内部メモリデバイス、外部メモリデバイス、またはクラウドベースのメモリデバイスとすることができる。コントローラ600は、当業者に知られているオペレーティングシステム上でソフトウェアを実行するように構成することができる。
【0097】
コントローラ600は、電源に電気的に接続することができる。コントローラ600は、本明細書に開示されるように、1つまたは複数のユニット動作にデジタル接続することができる。コントローラ600は、無線接続を介してユニット動作に接続することができる。例えば、コントローラ600は、無線ローカルエリアネットワーキング(WLAN)または短波長極超短波(UHF)電波を介してユニット動作に接続することができる。コントローラ600はさらに、例えば、コントローラ600が必要に応じてシステム内の溶液を供給することを可能にするために、システム内の任意のポンプまたはバルブに動作可能に接続することができる。
【0098】
システム2000は、紫外線照射源400の下流点から紫外線照射源400の上流点および溶存二酸化炭素除去サブシステム300の上流点まで延びるリサイクルライン110をさらに含む。コントローラ600は、溶存オゾン信号に応答して、排水を、リサイクルライン110を通して供給するように構成されている。例えば、コントローラ600は、閾値濃度よりも高い溶存オゾンの濃度を有する排水を、溶存オゾン除去システム2000の上流点に供給するように構成することができる。コントローラ600は、排水をコントローラに動作可能に接続された1つ以上のバルブ(図示せず)に供給するように構成することができる。
【0099】
本システムは、本明細書に記載されるように、システムを通る水溶液または排水の方向を制御するように構成された1つ以上の追加のバルブ、ポンプ、またはチャネルを備えることができる。
【実施例
【0100】
実施例
これらおよび別の実施形態の機能および利点は、以下の実施例からよりよく理解することができる。これらの実施例は、本質的に例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するとは見なされない。
【0101】
実施例1:水酸化ナトリウムおよび紫外線照射
図5に示されるような実験システム3000を使用して、26ppmの溶存二酸化炭素および30ppmの溶存二酸化炭素を有する超純水を処理した。水溶液200は、約2ガロン/分の流速でチャネル100を通して供給された。水溶液200の初期pHは4.7であった。
【0102】
溶存二酸化炭素除去サブシステム300は、pH調整剤としての水酸化ナトリウム源310と、水酸化ナトリウム源310の下流に配置された静的ミキサー315とを含んでいた。計量ポンプ330は、水酸化ナトリウムをチャネル100に導入するように構成された。本システムは、溶存二酸化炭素除去サブシステム300の下流に配置された入口pHセンサー320および出口pHセンサー325を含んでいた。
【0103】
紫外線照射源400は、波長254nm、強度2000mJ/cmの紫外線を照射するように設定された紫外線ランプであった。本システムは、紫外線照射源400の下流に配置された第1の溶存酸素センサー420および第2の溶存酸素センサー425を含んでいた。
【0104】
測定された溶存オゾン濃度が、図6および図7のグラフに示されている。簡単に言えば、図6は、2つの溶存オゾンセンサーによって測定された、経過時間(時間)に対する排水中の溶存オゾン濃度(ppb)のグラフである。初期において、紫外線照射が活性化されたものの、溶存オゾン濃度は約120ppbでピークに達した。1時間の経過後すぐに、NaOHが約10ppbの濃度で溶液に連続的に投与された。溶存オゾン濃度は10ppb未満に低下した。6時間経過後すぐに、NaOHの投与を停止した。溶存オゾン濃度は約80ppbに上昇した。
【0105】
図7は、2つの溶存オゾンセンサーによって測定された、経過時間(時間)に対する排水中の溶存オゾン濃度(ppb)のグラフである。初期溶存オゾン濃度は、第1のセンサーで約100ppb、第2のセンサーで200ppbを超えて測定された。2つのセンサーで測定した場合、5時間後、溶存オゾン濃度の測定値はそれぞれ50ppb、100ppbで安定した。5時間後すぐに、3%NaOHが溶液に連続的に投与された。溶存オゾン濃度は約2ppbを下回りました。
【0106】
したがって、溶存二酸化炭素の除去は、紫外線照射による溶存オゾンの破壊を増加させる。pH調整剤および紫外線照射は、溶存オゾンの除去に相乗効果を奏する。本明細書に記載のシステムおよび方法を使用して、水溶液中の溶存オゾン濃度を2ppb以下に低減することができる。
【0107】
図5のシステム3000は、商業的に許容可能な容量までスケールアップすることができる。例えば、システム3000は、400ガロン/分の水溶液を処理するようにスケールアップできる。
【0108】
実施例2:紫外線照射
システム3000と同様の実験システムであるが、溶存二酸化炭素除去サブシステム300およびpHセンサー320、325を有しないシステムを使用して、溶存オゾンの初期濃度が30ppm、溶存酸素濃度が50ppm、溶存二酸化炭素濃度が26ppmの吸水を供給した。給水は、150~300L/時の流量、25℃の温度でチャネル100に供給された。給水をチャネル100に供給して2.45時間後に紫外線を照射した。
【0109】
結果は、図8A図8Bのグラフに示されている。図8Bは、明確にするために異なるスケールのy軸を有する図8Aの濃度である。図8Aのグラフに示すように。紫外線を照射すると、溶存オゾン濃度が30ppmから1ppm未満に減少した。図8Bのグラフに示すように、紫外線の照射は、最終的に溶存オゾン濃度を35ppbに減少させた。したがって、紫外線照射により、溶存オゾン濃度を35ppbに下げることができる。
【0110】
実施例3:水酸化ナトリウムの上流での紫外線照射
システム3000と同様であるが、溶存二酸化炭素除去サブシステム300の上流に配置された紫外線源400を備えた実験システムを使用して、溶存オゾンの初期濃度が30ppm、溶存酸素濃度が50ppm、および溶存二酸化炭素濃度が26ppmである給水を処理した。給水は、約300L/時の流量および25℃の温度でチャネル100を通して供給された。紫外線が照射された。給水をチャネル100に供給して1.3時間後、水酸化ナトリウムの添加を開始した。排水のpHは7.9であった。給水をチャネル100に向けて6.3時間後、水酸化ナトリウムの添加を停止した。
【0111】
結果は図9のグラフに示されている。図9のグラフに示されるように。図9に示すように、水酸化ナトリウムの添加が開始された後、溶存オゾン濃度は90ppbから2.1ppbに低下した。また、水酸化ナトリウムの添加を停止した後、予想通り、溶存オゾン濃度が上昇し始めた。したがって、紫外線照射およびpHの上昇は、溶存オゾンを2.1ppbに減らすことができる。
【0112】
実施例4:紫外線照射の上流での水酸化ナトリウム
システム3000と同様の実験システムを使用して、溶存オゾンの初期濃度が30ppm、溶存酸素濃度が50ppm、溶存二酸化炭素濃度が26ppmの給水を処理した。給水は、約150-270L/時の流量、25℃の温度でチャネル100に供給された。超純水は、最初に紫外線が照射された状態でシステムに流された。水のpHを安定させるために水酸化ナトリウムを投与した。
【0113】
超純水をチャネル100に供給して2.25時間後、給水がシステムに導入され、超純水が停止された。排水のpHは9-11の間であった。給水をチャネル100に供給して4時間後、水酸化ナトリウム濃度が低下された。低濃度の水酸化ナトリウムでは、排水中の溶存オゾン濃度は変化しなかった。
【0114】
結果は図10のグラフに示されている。図10のグラフに示されるように。図10に示されるように、溶存オゾン濃度は、50%の計量ポンプ330の速度および25%の計量ポンプ330の速度で水酸化ナトリウムを添加している間、約2ppbで安定したままであった。したがって、試験値で水酸化ナトリウムのドーズ量を減らしても、排水中の溶存オゾン濃度に影響はなかった。
【0115】
実施例5:水酸化ナトリウム
システム3000と同様であるが、紫外線源400のない実験システムを使用して、溶存オゾンの初期濃度が30ppm、溶存酸素濃度が50ppm、および溶存二酸化炭素濃度が26ppmの給水を処理した。給水は、約150L/時の流量および25℃の温度でチャネル100を通して供給した。超純水は、最初に紫外線が照射された状態でシステムに流された。水のpHを安定させるために水酸化ナトリウムを投与した。
【0116】
超純水をチャネル100に供給して0.5時間後、給水をシステムに導入し、超純水を停止した。排水のpHは9-11の間であった。給水をチャネル100に供給して1.3時間後、水酸化ナトリウム濃度を低下させた。給水をチャネル100に供給して3時間後、水酸化ナトリウム濃度を増加させた。水酸化ナトリウムの濃度が低くなると、排水中の溶存オゾン濃度が上昇した。高濃度の水酸化ナトリウムを再開した後、排水中の溶存オゾン濃度は減少した。
【0117】
結果は図11のグラフに示されている。図11のグラフに示されるように。溶存オゾン濃度は大きく変化した。溶存オゾン濃度は、最初は100%の計量ポンプ300の速度で約35ppb未満に減少した。溶存オゾン濃度は、93%の計量ポンプ330の速度で約50~70ppbに増加した。溶存オゾン濃度は、99%の計量ポンプ330の速度で再び約25ppb(約50ppbのスパイクを伴う)に減少した。したがって、テスト値での水酸化ナトリウムのドーズ量の減少は、紫外線が照射されていない場合の排水中の溶存オゾン濃度に影響を及ぼした。
【0118】
実施例6:膜脱気および紫外線照射
システム3000と同様であるが、溶存二酸化炭素除去サブシステム300として膜脱気装置および真空ポンプを備える実験システムを用いて、溶存オゾンの初期濃度が30ppm、溶存酸素濃度が50ppm、溶存二酸化炭素濃度が26ppmである給水を処理した。実験システムは、膜脱気装置の上流400に追加の紫外線照射源を含んでいた。給水は、約240~300L/時の流量、25℃の温度でチャネル100に供給した。給水のpHは9であった。最初に、紫外線を超純水に当ててシステムに流した。
【0119】
超純水をチャネル100に供給して0.75時間後、給水がシステムに導入され、超純水が停止された。
【0120】
結果は図12Aのグラフに示されている。図12Aのグラフに示すように。溶存オゾン濃度測定は、約0.25ppb未満で安定したままであった。しかしながら、溶存オゾンセンサー420は、0.4ppbのより低い検出限界を有していたことに注意されたい。したがって、実験セットアップの結果は不明確である。しかし、膜脱気装置による溶存二酸化炭素の除去は、排水中の溶存オゾン濃度を大幅に低減するのに効果的であった。
【0121】
実施例7:膜脱気、紫外線照射および水酸化ナトリウム
実施例6のシステムと同様であるが、水酸化ナトリウム源310、計量ポンプ330、および第2の紫外線照射源400の下流に配置された静的ミキサー315を備えた実験システムを使用して、溶存オゾンの初期濃度が30ppm、溶存酸素濃度が50ppm、溶存二酸化炭素濃度が26ppmの吸水を処理した。実験システムは、膜脱気装置の上流に追加の紫外線照射源400を含んでいた。給水は、約240~300L/時の流量、25℃の温度でチャネル100に供給された。給水のpHは9であった。最初に超純水に紫外線を照射してシステムに流した。
【0122】
超純水をチャネル100に供給して0.8時間後、給水がシステムに導入され、超純水が停止された。チャネル100を通して給水を3.7時間供給した後、第2の紫外線照射源400を停止した。給水をチャネル100に供給して4.9時間後、水酸化ナトリウムを投与した。給水をチャネル100に供給して6.4時間後、水酸化ナトリウムを停止した。
【0123】
結果は図12Bのグラフに示されている。図12Bのグラフに示すように、溶存オゾン濃度は、概して1ppbと0との間の範囲であった。前述のように、溶存オゾンセンサー420は、0.4ppbの検出下限を有する。第2の紫外線照射源400の遮断は、排水中の溶存オゾン濃度に影響を及ぼさなかった。水酸化ナトリウムの添加は、排水中の溶存オゾン濃度にほとんど、または全く影響を与えなかった。最後に、水酸化ナトリウムの停止は、排水中の溶存オゾン濃度にほとんど、または全く影響を与えなかった。膜脱気装置および2つの紫外線照射源による溶存二酸化炭素の除去または水酸化ナトリウムの添加は、膜脱気装置と単一の紫外線照射源による溶存オゾンの除去に勝る利点を有していない。
【0124】
本明細書で使用されている表現および用語は、説明を目的としたものであり、限定的なものと見なされるべきではない。本明細書で使用される場合、「複数」という用語は、2つ以上のアイテムまたは要素を指す。「備える(comprising)」、「含む(including)」、「保持する(carrying)」、「有する(having)」、「含む(containing)」、および「伴う(involving)」という用語は、発明の詳細な説明または請求項などのいずれにおいても、オープン形式の用語であり、すなわち、「含むがこれらに限定されない」ことを意味する。したがって、そのような用語の使用は、その後に並ぶアイテム、およびその同等物、ならびに追加のアイテムを包含することを意味する。請求項に関して、「からなる」および「本質的にからなる」との接頭語句のみが、それぞれ、クローズドまたはセミクローズド接頭語句である。請求項の要素を変更するための請求項における「第1」、「第2」、「第3」などの序数の用語の使用は、それ自体、ある請求項の要素の別の請求項の要素に対する優先順位、上位または順序、またはある方法の動作が実行される一時的な順序を意味しておらず、単に請求項の要素を区別するために、特定の名前を有する1つのクレーム要素を同じ名前を有する別の要素から区別するため(ただし、序数の用語を使用するため)のラベルとして使用される。
【0125】
このように少なくとも1つの実施形態の幾つかの態様を説明したため、様々な変更、修正、および改善が当業者に容易に生じることが理解されるべきである。任意の実施形態で説明される任意の特徴は、任意の他の実施形態の任意の特徴に含まれるか、またはそれらの代わりになりうる。そのような変更、修正、および改善は、本開示の一部であることが意図されており、本発明の範囲内にあることが意図されている。したがって、前述の説明および図面は、単なる例にすぎない。
【0126】
当業者は、本明細書に記載のパラメータおよび構成が例示的なものであり、実際のパラメータおよび/または構成は、開示された方法および材料が使用される特定の用途に依存することを理解すべきである。当業者はまた、開示された特定の実施形態と同等のものを、日常的な実験のみを使用して認識または確認することができるはずである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
【国際調査報告】