(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】使用済み電池をリサイクルするための設備
(51)【国際特許分類】
B09B 5/00 20060101AFI20220105BHJP
H01M 10/54 20060101ALI20220105BHJP
B09B 3/20 20220101ALI20220105BHJP
【FI】
B09B5/00 A
H01M10/54 ZAB
B09B3/00 301Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518138
(86)(22)【出願日】2019-10-02
(85)【翻訳文提出日】2021-04-01
(86)【国際出願番号】 EP2019076689
(87)【国際公開番号】W WO2020078722
(87)【国際公開日】2020-04-23
(32)【優先日】2018-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512330204
【氏名又は名称】ベーハーエス-ゾントホーフェン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】BHS-SONTHOFEN GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴェーバー,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ドレクセル,クリストファー
【テーマコード(参考)】
4D004
5H031
【Fターム(参考)】
4D004AA23
4D004AB05
4D004CA04
4D004CA08
4D004CA22
4D004CA32
4D004CA42
4D004CB04
4D004CB13
4D004CB31
4D004CB50
4D004CC01
4D004DA03
4D004DA06
4D004DA07
5H031BB04
5H031RR02
(57)【要約】
本発明は、使用済み電池をリサイクルするための設備(100)であって、破砕装置(120)と、破砕装置(120)の下流に配置された乾燥装置(140)とを備える設備(100)に関する。本発明によれば、破砕装置(120)と乾燥装置(140)との間に中間貯蔵装置(130)が配置され、この中間貯蔵装置の容積が、破砕装置(120)の容積の少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍である。中間貯蔵装置(130)は、撹拌手段(134)も備える。最後に、破砕装置(120)と、中間貯蔵装置(130)と、乾燥装置(140)は、それぞれ不活性ガス用の供給ライン(124、132、146)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用済み電池をリサイクルするための設備(100)であって、
前記使用済み電池を破砕空間(120a)において破砕するように設計および意図された破砕装置(120)と、
前記破砕装置(120)の下流に配置された、前記破砕済み電池を乾燥するように設計および意図された乾燥装置(140)と
を備える設備において、
前記破砕装置(120)と前記乾燥装置(140)との間に中間貯蔵装置(130)が配置され、前記中間貯蔵装置(130)の中間貯蔵空間(130a)の容積が、前記破砕装置(120)の前記破砕空間(120a)の容積の少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍であり、
前記中間貯蔵装置(130)が、前記中間貯蔵空間(130a)に受けられた前記破砕済み電池を動いている状態に保つように設計および意図された撹拌手段(134)をさらに備え、
前記破砕装置(120)の前記破砕空間(120a)と、前記中間貯蔵装置(130)の前記中間貯蔵空間(130a)と、前記乾燥装置(140)の乾燥空間(140a)が、それぞれ不活性ガス用の供給ライン(124、132、146)を有する
ことを特徴とする設備。
【請求項2】
前記破砕空間(120a)および/または前記中間貯蔵空間(130a)および/または前記乾燥空間(140a)が気密であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記破砕装置(120)から前記中間貯蔵装置(130)に前記破砕済み電池を移送するための移送装置(180)、および/または前記中間貯蔵装置(130)から前記乾燥装置(140)に前記破砕済み電池を移送するための移送装置(182)が気密であり、同装置に隣接する前記装置に気密に連結されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記破砕空間(120a)および/または前記中間貯蔵空間(130a)および/または前記乾燥空間(140a)に対して、ガス供給ライン(184、186、188)を介して連結され、前記破砕空間(120a)および/または前記中間貯蔵空間(130a)および/または前記乾燥空間(140a)で生成されたガスを処理するように設計および意図された排ガス処理装置(190)が設けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記破砕装置(120)の上流に低温凍結装置(112)が配置され、前記低温凍結装置は、液状の低温凍結媒体用のフィードライン(114)を備え、前記使用済み電池が前記破砕装置(120)において破砕される前に、前記使用済み電池を前記液状の低温凍結媒体内で低温凍結するように設計および意図されたことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記低温凍結装置(112)のガス上部空間(112a)が、不活性ガス用の前記供給ライン(124、132、146)に連結されていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
ふるいユニット(122)、たとえば穴あきふるいが、前記破砕装置(120)の出口に配置されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記中間貯蔵装置(130)に冷却装置(136)が割り当てられていることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記乾燥装置(140)が、負圧乾燥装置(140)として設計されており、前記乾燥空間(140a)内の圧力を周囲圧力より低い約50hPaの値に設定し維持するように設計および意図された圧力制御ユニット(150)を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記乾燥装置(140)が、前記乾燥空間(140a)内の温度を少なくとも120℃の値に設定し維持するように設計および意図された温度制御ユニット(152)を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記破砕装置(120)の下流に充填装置(170)が配置されていることを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
好ましくは前記充填装置(170)の上流に配置される少なくとも1つの選別装置(160)が、前記破砕装置(120)の下流に配置されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済み電池をリサイクルするための設備であって、使用済み電池を破砕空間において破砕するように設計および意図された破砕装置と、破砕済み電池を乾燥するように設計および意図された、破砕装置の下流に配置された乾燥装置とを備える設備に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関して、「電池」という用語は、実際の意味における電池、すなわち再充電不可能な一次電池だけを意味するのではなく、蓄電池、すなわち再充電可能なエネルギー貯蔵電池も意味することが理解される。特に、本発明による装置は、リチウム、すなわち特にリチウム化合物および/またはリチウムイオンを使用して構築された再充電可能および再充電不可能な蓄電池の処理に好適であり、この蓄電池を、本明細書において非常に大まかに「リチウム電池」と呼ぶ。
【0003】
さらに、本発明に関して、「乾燥」という用語は、電解質、たとえば炭酸ジメチル(DMC)および/または炭酸エチルメチル(EMC)の除去、特に蒸発を非常に大まかに意味することが理解される。必ずしも液状の物体に関連する必要はなく、固体に関連してもよいのであるが、「乾燥」という用語が、この目的のための技術用語において一般的になっている。
【0004】
電池のリサイクル、特にリチウム電池のリサイクルは、電池に使用された電気化学的材料が、高い自己発火の危険、および場合によっては爆発の危険さえ有することから、まったく問題がないわけではない。
【0005】
したがって、ジェネリックDE102015207843A1から既知の設備では、電池は複雑なやり方で下処理され、特に放電および分解されてから、破砕され乾燥される。これにより、特に必要とされる労力のために、既知の装置の運転コストが増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、より経済的に運転することができる最初に述べたタイプの設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、最初に述べたタイプの設備であって、破砕装置と乾燥装置との間に中間貯蔵装置が配置されており、中間貯蔵装置の中間貯蔵空間の容積が、破砕装置の破砕空間の容積の少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍であり、中間貯蔵装置が、中間貯蔵空間に受けられた破砕済み電池を動いている状態に保つように設計および意図された撹拌手段をさらに備え、破砕装置の破砕空間と、中間貯蔵装置の中間貯蔵空間と、乾燥装置の乾燥空間とが、それぞれ不活性ガス用の供給ラインを有することを特徴とする設備によって達成される。
【0008】
中間貯蔵装置は、本発明による設備において複数の機能を担う。
【0009】
まず、中間貯蔵により、破砕済み材料が乾燥装置に供給されたときにもはや問題を引き起こさなくなる程度まで減衰するための時間が、破砕済み材料において生じる電気化学反応に与えられる。
【0010】
さらに、中間貯蔵装置は、破砕済み材料のための一時的な貯蔵所として機能する。こうして、本発明による設備はバッチ式に運転されることが可能であり、それにより各バッチにおいて、ほんの少量の使用済み電池だけを破砕装置に供給すればよく、その一方で、大量の破砕済み材料を一度に乾燥装置に供給することができる。一段階で破砕すべき材料の量が少ないので、自己発火の危険を事実上排除することができる。このことは特に有利である。なぜなら、本発明による設備の使用済み電池は、事前放電されていないか、少なくとも完全には事前放電されていない状態で破砕装置に供給され、電気化学反応を生じさせる電池の残りの充電状態は不明であるからである。
【0011】
そして最後に、破砕装置によって中間貯蔵空間に入れられたばかりの破砕済み電池は、電気化学反応が少なくとも部分的に収まっている先に中間貯蔵空間に入れられた破砕済み材料と、撹拌手段によって混合される。これにより、自己発火の危険を増大させる原因になる、許容できないほど高温の部分容積の形成を回避することができる。
【0012】
自己発火の危険をさらに低減できるようにするため、破砕装置、および中間貯蔵装置、および乾燥装置に、不活性ガス、すなわち電気化学反応が生じている間に破砕済み電池の自己発火を防止しないまでもそれに対して少なくとも反作用するガスが、さらに供給される。たとえば、窒素ガスおよび/または二酸化炭素ガスが、不活性ガスとして使用されてもよい。
【0013】
これらすべての対策により、本発明による設備において、実質的に下処理されていない電池、特に事前放電および分解されていないか、少なくとも完全には事前放電および分解されていない電池を、実質的に自動で、したがってコスト効果の高い工程においてリサイクルすることができる。
【0014】
本発明によれば、たとえば1時間あたり1tの使用済み電池を本発明による設備においてリサイクルすることができ、これらの電池は、1バッチ100kgの10回分という形で破砕装置に供給され、これらの電池が乾燥装置に送られる前に、中間貯蔵装置に一時的に貯蔵される。この目的のために、破砕装置は、たとえば約0.5m3の容積の破砕空間を有してもよく、かつ/または中間貯蔵装置は、たとえば約6.0m3の容積の中間貯蔵空間を有してもよく、かつ/または乾燥装置は、たとえば約3.0m3の容積の乾燥空間を有してもよい。最後に述べた仕様の場合には、破砕済み材料が、搬送装置、たとえばパイプスクリューコンベヤによって圧縮されることを考慮しなくてならず、この搬送装置は、材料を均質化装置から乾燥装置に移送する。
【0015】
環境に適合しない、または環境にとって危険ですらあるガスが、電池リサイクル設備から漏れるのを防止できるようにするために、本発明の発展形態において、破砕空間および/または中間貯蔵空間および/または乾燥空間が気密であることが提案される。
【0016】
有利には、破砕装置から中間貯蔵装置に破砕済み電池を移送するための移送装置、および/または中間貯蔵装置から乾燥装置に破砕済み電池を移送するための移送装置が気密であり、同装置に隣接する装置に気密に連結されることも可能である。
【0017】
破砕空間および/または中間貯蔵空間および/または乾燥空間に対して、ガス供給ラインを介して連結され、破砕空間および/または中間貯蔵空間および/または乾燥空間で生成されたガスを処理するように設計および意図された排ガス処理装置が設けられることも可能である。当業者であれば、生成されるガス成分に応じて排ガス処理装置が備えてもよいまたは備えるべき構成要素に精通している。そのため、排ガス処理装置の設計および機能についての詳細な検討は、この時点では省くものとする。
【0018】
リサイクル設備に起因する危険をさらに低減できるようにするために、破砕装置の上流に低温凍結装置を配置することが提案され、この低温凍結装置は、液状の低温凍結媒体用のフィードラインを備え、使用済み電池が破砕装置において破砕される前に、使用済み電池を液状の低温凍結媒体内で低温凍結するように設計および意図されている。
【0019】
液化不活性ガス、たとえば特に液体窒素および/または液体二酸化炭素を、液状の低温凍結媒体として使用することができる。この場合には、低温凍結装置のガス上部空間が、不活性ガス用の供給ラインにも連結されてよい。こうして、使用済み電池から与えられるエネルギーにより蒸発する低温凍結媒体を、破砕装置および/または中間貯蔵装置および/または乾燥装置において不活性ガスとして使用することができる。
【0020】
破砕済み電池の過度に大きい破片が、中間貯蔵装置の方向に破砕装置から排出可能になるのを防止できるようにするために、ふるいユニット、たとえば穴あきふるいを、破砕装置の出口に配置することが提案される。ふるいユニットは、たとえば直径20mmの開口を有してもよい。たとえば、出願人により市販されているNGU0513型のユニバーサルシュレッダを、破砕装置として使用することができる。
【0021】
中間貯蔵空間の温度が、臨界温度値、たとえば120℃を超えないことを確保できるようにするために、中間貯蔵装置に冷却装置が割り当てられることも可能である。この冷却装置は、たとえば冷却管の形で設計されてもよく、この冷却管は、中間貯蔵空間を取り囲む壁に取り付けられ、壁と熱交換接触しており、必要に応じてその中に冷却媒体が流されてもよい。
【0022】
本発明のさらなる発展形態では、乾燥装置が負圧乾燥装置として設計されており、乾燥空間内の圧力を周囲圧力より低い約50hPaの値に設定し維持するように設計および意図された圧力制御ユニットを有することが提案される。同時に効率的な乾燥が行えるようにするために、乾燥装置が、乾燥空間内の温度を約100℃~約120℃の値に設定し維持するように設計および意図された温度制御ユニットをさらに有することがさらに提案される。
【0023】
破砕および乾燥された電池を、さらなる処理のために供給できるようにするために、破砕装置の下流に充填装置が配置されてもよい。この充填装置では、破砕および乾燥された電池を、たとえば移送コンテナに充填することができる。
【0024】
しかし、好ましくは充填装置の上流に配置される少なくとも1つの選別装置が、破砕装置の下流に配置されることも考えられる。この選別装置では、破砕および乾燥された電池の個々の構成要素を互いに分離することができ、したがってこれらを、より的を絞った処理に供給することができる。
【0025】
添付図面を参照しながら実施形態に基づき、本発明を以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】電池をリサイクルするための本発明による設備の設計を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1では、使用済み電池をリサイクルするための本発明による設備が、非常に大まかに参照符号100によって示される。設備100は、破砕装置120と、中間貯蔵装置130と、乾燥装置140とを備える。
【0028】
設備100は、バッチ式に運転されるように設計されている。言い換えれば、所定量の使用済み電池、たとえば100kgの使用済みリチウム電池が、上流の投与装置106によって破砕装置120に供給され、この投与装置106が、送達された使用済み電池を所定量の個々の分量に分けるために使用される。
【0029】
必要に応じて、
図1に示された低温凍結装置112が、投与装置106と破砕装置120との間に設けられてもよく、破砕すべき電池は破砕装置120に供給される前に、この低温凍結装置112内で、液化不活性ガス、たとえば液体窒素および/または液体二酸化炭素で凍結される。液化不活性ガスは、フィードライン114を介して低温凍結装置に供給可能である。
【0030】
たとえば、破砕装置120は、出願人により市販されているNGU0513型のユニバーサルシュレッダによって形成されてもよい。出口側において、破砕装置120に、ふるい装置122、たとえば穴あき板が装備されてもよく、その穴の直径は約20mmである。環境に適合しないガスが破砕装置120から漏れるのを防止するために、前記装置は、好ましくは気密である。さらに、破砕装置120に、不活性ガス用の供給ライン124が装備されてもよく、この供給ライン124を介して、不活性ガスを破砕装置120の破砕空間120aに供給することができ、これにより、破砕済み電池が自己発火する危険が、完全に排除されないにしても低減される。上述したタイプの低温凍結装置112が提供される場合には、不活性ガスをその上部空間112aから取り出して破砕装置120に供給してもよい。
【0031】
破砕装置120内で所定の滞留時間が経過した後、破砕済み電池は中間貯蔵装置130に搬送される。この中間貯蔵装置も、好ましくは気密である。さらに、破砕済み電池が自己発火する危険を、完全に排除できないにしても低減できるようにするために、中間貯蔵装置130にもフィードライン132を介して不活性ガスを供給することができる。また、中間貯蔵装置130は、温度が高すぎる部分容積の形成を防止するために、受け取った破砕済みの電池を中間貯蔵空間130aにおいて継続的に混合する撹拌手段134も有する。中間貯蔵空間130a内の温度が上昇しすぎる場合には、中間貯蔵装置130は、冷却装置136、たとえば中に冷却媒体が流れている冷却コイルも有しており、この冷却装置は、中間貯蔵空間130aの外側境界壁に取り付けられており、それと熱交換接触している。
【0032】
所定の回数の破砕工程から破砕済み電池が中間貯蔵装置130に受けられた場合には、中間貯蔵空間130aの内容物が、乾燥装置140の方向に移され、この乾燥装置140の乾燥空間140aも、好ましくは気密であり、同じく撹拌手段144を有してもよい。さらに、ライン146を介して乾燥空間140aにも不活性ガスを供給することができる。示してある実施形態では、乾燥装置140は負圧乾燥装置として設計され、破砕済み電池を周囲圧力より低い50hPaの圧力で、少なくとも120℃の温度で乾燥させる。この目的のために必要な圧力制御ユニットおよび温度制御ユニットが、
図1において参照符号150および152によって示してある。
【0033】
それ自体は既知の設計であり、したがってここでは詳細に説明しない選別装置160を、乾燥装置140の下流に配置することができ、この選別装置160において、破砕および乾燥された電池の個々の構成要素を互いに分離することができ、したがってこれらを、より的を絞った処理に供給することができる。原理上、複数の選別段階を前後に配置することが考えられ、この選別段階のうちの1つの段階が、単純なふるいを備えることが可能である。
【0034】
最後に、破砕され、乾燥され、任意選択で構成要素に応じて分離された電池は、充填装置170の移送コンテナ172に充填されてもよい。
【0035】
破砕装置120、中間貯蔵装置130、および乾燥装置140だけが気密であってよいのではなく、破砕済み電池を破砕装置120から中間貯蔵装置130に移送し、または中間貯蔵装置130から乾燥装置140に移送する移送装置180および182も気密であってよいことが追記されるべきである。
【0036】
また、破砕装置120、中間貯蔵装置130、および乾燥装置140において生成される、環境に有害である可能性のあるガスは、ライン184、186、188を介して、既知のタイプの排ガス処理装置190に供給されてもよく、この排ガス処理装置190において、それらのガスは環境に優しいやり方で処理されることが追記されるべきである。
【0037】
最後に、電池リサイクル設備100の上述したすべての装置は、関連する入口および/または出口の二重ゲートロック(
図1には示さず)を有するように設計されてもよいことが追記されるべきである。
【国際調査報告】