(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】地図を更新する方法、装置、システム及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/32 20060101AFI20220105BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20220105BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
G01C21/32
G09B29/10 A
G09B29/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518156
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(85)【翻訳文提出日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 EP2019076452
(87)【国際公開番号】W WO2020070066
(87)【国際公開日】2020-04-09
(32)【優先日】2018-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】509097563
【氏名又は名称】トムトム グローバル コンテント ベスローテン フエンノートシャップ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オルトホフ, タコ
(72)【発明者】
【氏名】レクスウィンケル, クリスチャン
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HB11
2C032HB25
2C032HC08
2C032HC11
2C032HD07
2F129AA02
2F129AA03
2F129BB03
2F129CC03
2F129CC07
2F129EE43
2F129FF02
2F129FF09
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF18
2F129FF20
2F129FF30
2F129FF36
2F129FF37
2F129FF39
2F129FF57
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH21
2F129HH22
(57)【要約】
地図を更新するための方法、装置、システム、およびコンピュータプログラム。特定の例は、装置500に記憶された地
図200のための地図データ512を更新する方法100を提供し、地
図200は複数の地理的エリア203
1~203
nに区分され、前記方法は、ユーザの1つ以上の移動を表す位置情報201を受信することと、前記複数の地理的エリア204
1、204
2の1つ以上の第1のセットを判定するために前記ユーザの1つ以上の移動を表す位置情報201を使用することと、前記地理的エリア204
1、204
2の1つ以上の前記第1のセットに基づいて前記地
図200の第1の領域205を規定することと、前記第1の領域205の前記地理的エリア204
1、204
2のための前記記憶されたデータが最新であるかどうかを判定することと、前記第1の領域205の前記地理的エリア204
1、204
2の少なくとも1つのための前記記憶された地図データが最新ではないと判定することに応答して、前記第1の領域205の前記地理的エリア204
1、204
2の前記少なくとも1つのための更新された地図データを受信する第1の通信手段を選択することとを含む。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置に記憶された地図の地図データを更新する方法であって、前記地図は複数の地理的エリアに区分される、前記方法は、
ユーザの1つ以上の移動を表す位置情報を受信することと、
前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上の第1のセットを決定するために前記ユーザの1つ以上の移動を表す前記位置情報を使用することと、
前記第1のセットに基づいて前記地図の第1の領域を規定することと、
前記第1の領域の前記地理的エリアのための前記記憶された地図データが最新であるかどうかを判定することと、
前記第1の領域の前記地理的エリアのうちの少なくとも1つのための前記記憶された地図データが最新ではないと判定することに応答して、前記第1の領域の前記地理的エリアのうちの前記少なくとも1つのための更新された地図データを受信する第1の通信手段を選択することと、
を含む方法。
【請求項2】
ユーザの前記1つ以上の移動は、ユーザの1つ以上の以前の移動を含み、
前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上の第1のセットを決定するために前記ユーザの1つ以上の移動を表す前記位置情報を使用することは、前記ユーザによって最も頻繁に移動される前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上の第1のセットを決定するために前記ユーザの1つ以上の以前の移動を表す前記位置情報を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の移動は、
前記ユーザが受けている現在の移動、または
前記ユーザの1つ以上の計画された移動
を含み、
前記方法は
前記現在のまたは計画された移動が通過する前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上を決定するために前記現在のまたは計画された移動を表す前記位置情報を使用することと、
前記現在のまたは計画された移動が通過する前記決定された地理的エリアを前記第1の領域に含めることと、
をさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の通信手段を選択することは、
長距離通信ネットワーク、
長距離無線通信インタフェース、
セルラ通信ネットワーク、
セルラ通信インタフェース、
有線通信経路、および
有線通信インタフェース、
のうちの1つ以上を選択することを含む、請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザにより移動される頻度が少ない前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上の少なくとも第2のセットを決定するために、前記ユーザの1つ以上の以前の移動を表す前記位置情報を使用することと、
前記少なくとも第2のセットに基づいて前記地図の少なくとも第2の領域を規定することと、
前記少なくとも第2の領域の前記地理的エリアのための前記記憶された地図データが最新であるかどうかを決定することと、
前記少なくとも第2の領域の前記地理的エリアのうちの少なくとも1つのための前記記憶された地図データが最新ではないと決定することに応答して、前記少なくとも第2の領域の前記地理的エリアのうちの前記少なくとも1つのための更新された地図データを受信する第2の通信手段を選択することと、
をさらに含む、請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の通信手段を選択することは、
短距離通信ネットワーク、
短距離無線通信インタフェース、
無線ローカルエリアネットワーク、
無線ローカルエリアネットワークインタフェース、
有線通信経路、および
有線通信インタフェース、
のうちの1つを選択することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の領域の前記地理的エリアのための前記記憶された地図データが第1の頻度で最新であるかどうかを判定することをさらに含む、請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも第2の領域の前記地理的エリアのための前記記憶された地図データが少なくとも第2の頻度で最新であるかどうかを判定することをさらに含む、請求項5に従属する場合の請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の領域の第1の優先度レベルを設定することと、
前記少なくとも第2の領域の少なくとも第2の優先度レベルを設定することと、
前記領域の前記更新された地図データのインストール順序を、それぞれの優先度レベルに応じて決定することと、
をさらに含む、請求項5に従属する場合の請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザの位置情報を収集して記憶することと、
前記収集されて記憶された位置情報を使用して、前記ユーザの1つ以上の以前の移動を表す位置情報を決定することと、
をさらに含む、請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
装置であって、
前記装置に、請求項1乃至10のうちの1つ以上に記載の方法を少なくとも実行させるように構成された手段を含む装置。
【請求項12】
前記装置は、
ナビゲーション装置、
車載ナビゲーション装置、
携帯ナビゲーション装置、
ハンドヘルド移動通信装置、
大容量記憶装置、または
先進運転支援システムのモジュール、
のうちの1つ以上を備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、請求項1乃至10の何れか1つ以上に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項14】
装置に記憶された地図の地図データを更新するシステムであって、前記地図は複数の地理的エリアに区分される、前記システムは、
前記装置と、
前記装置から、ユーザの1つ以上の以前の移動を表す位置情報を受信し、
前記ユーザが最も頻繁に移動する前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上の第1のセットを決定するために、前記ユーザの1つ以上の以前の移動を表す前記位置情報を使用し、
前記第1のセットに基づいて前記地図の第1の領域を規定し、
前記サーバにおいて、前記第1の領域の前記地理的エリアのために記憶された前記地図データが最新であるかどうかを判定し、
前記第1の領域の前記地理的エリアの少なくとも1つのための前記記憶された地図データが最新ではないと判定することに応答して、最新ではない前記第1の領域の前記地理的エリアを示す情報を前記装置に送信する、
ように構成されたサーバと、を備え、
前記装置は、最新ではない前記第1の領域の前記地理的エリアのための更新された地図データを受信する第1の通信手段を選択するように構成される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例は、地図を更新するための方法、装置、システム、およびコンピュータプログラムに関する。上記を損なうことなく、特定の例は、車載ナビゲーション装置などの装置に記憶された地図を更新することに関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置(車載内蔵衛星ナビゲーション装置など)に記憶された電子地図を更新する従来の方法は、常に最適とは限らない。
【0003】
以前は、ナビゲーション装置に記憶された電子地図が典型的には大陸又は国全体をカバーするのであろう。地図を更新するには、手動の介入が必要である。ユーザは典型的には地図全体の地図更新を手動でダウンロードし(例えば、ユーザのホームコンピュータ上で)、その後、(例えば、USBスティックを介して)地図更新を車載内蔵ナビゲーション装置に転送する必要がある。さらに、ナビゲーション装置に予め記憶された地図を更新する処理、即ち、地図更新をインストールする処理の間、ナビゲーション装置は操作できないか、又はナビゲーション機能を実行することができない。このような問題は、それによって、最適以下のユーザ体験を生じさせる。また、更新処理が伴うため、ユーザが頻繁に地図を更新しない場合がある。これは、記憶された地図が古い/信頼できない地図データを含む危険性につながり得る。
【0004】
地図を更新するための改善された方法を提供することが有用である。
【0005】
本明細書におけるあらゆる先に公開された文献またはあらゆる背景のリストまたは議論は、その文献または背景が最新技術の一部であるか、または共通の一般知識であることを必ずしも認めるものと解釈されるべきではない。本開示の1つ以上の態様/例は背景問題のうちの1つまたは複数に対処してもよいし、対処しなくてもよい。
【発明の概要】
【0006】
本開示の1つ以上の例によれば、装置に記憶された地図の地図データを更新する方法であって、前記地図は複数の地理的エリアに区分される、前記方法は、
ユーザの1つ以上の移動を表す位置情報を受信することと、
前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上の第1のセットを決定するために前記ユーザの1つ以上の移動を表す前記位置情報を使用することと、
前記第1のセットに基づいて前記地図の第1の領域を規定することと、
前記第1の領域の前記地理的エリアのための前記記憶された地図データが最新であるかどうかを判定することと、
前記第1の領域の前記地理的エリアのうちの少なくとも1つのための前記記憶された地図データが最新ではないと判定することに応答して、前記第1の領域の前記地理的エリアのうちの前記少なくとも1つのための更新された地図データを受信する第1の通信手段を選択することと、
を含む方法が提供される。
【0007】
本開示の1つ以上の例によれば、前記装置に少なくとも上記方法を実行させるように構成された手段を含む装置が提供される。
【0008】
本開示の1つ以上の例によれば、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのプロセッサとを備える装置が提供され、前記少なくとも1つのメモリと、前記コンピュータプログラムコードとは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に上記方法を少なくとも実行させるように構成されている。
【0009】
前記装置は、ナビゲーション装置、車載ナビゲーション装置、携帯型ナビゲーション装置、ハンドヘルド移動通信装置、大容量記憶装置、または先進運転支援システムのモジュールのうちの1つ以上であってもよい。
【0010】
本開示の1つ以上の例によれば、上記の方法を実行するように構成された処理回路を備えるチップセットまたはモジュールが提供される。
【0011】
本開示の1つ以上の例によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、上記の方法を実行させるコンピュータプログラムが提供される。
【0012】
本開示の1つ以上の例によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、上記の方法を実行させる命令で符号化された非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。
【0013】
本開示の1つ以上の例によれば、装置に記憶された地図の地図データを更新するシステムであって、前記地図は複数の地理的エリアに区分される、前記システムは、
前記装置と、
前記装置から、ユーザの1つ以上の以前の移動を表す位置情報を受信し、
前記ユーザが最も頻繁に移動する前記複数の地理的エリアのうちの1つ以上の第1のセットを決定するために、前記ユーザの1つ以上の以前の移動を表す前記位置情報を使用し、
前記第1のセットに基づいて前記地図の第1の領域を規定し、
前記サーバにおいて、前記第1の領域の前記地理的エリアのために記憶された前記地図データが最新であるかどうかを判定し、
前記第1の領域の前記地理的エリアの少なくとも1つのための前記記憶された地図データが最新ではないと判定することに応答して、最新ではない前記第1の領域の前記地理的エリアを示す情報を前記装置に送信する、
ように構成されたサーバと、を備え、
前記装置は、最新ではない前記第1の領域の前記地理的エリアのための更新された地図データを受信する第1の通信手段を選択するように構成される、システムが提供される。
【0014】
本開示の1つ以上の例によれば、添付の特許請求の範囲に記載された例が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の詳細な説明および特定の実施形態を理解するのに有用な本開示の様々な例をより良く理解するために、添付の図面を例としてのみ参照する。
【
図1】
図1は、本開示による方法の一例を概略的に示す。
【
図2】
図2は、本開示の例で使用するための地図の例を概略的に示す。
【
図3】
図3は、本開示による方法のさらなる例を概略的に示す。
【
図4】
図4は、本開示の例で使用するための地図のさらなる例を概略的に示す。
【
図5】
図5は、本開示による装置の一例を概略的に示す。
【
図6】
図6は、本開示による通信システムの例を概略的に示す。
【
図7】
図7は、本開示によるナビゲーション装置の例を概略的に示。
【
図8】
図8は、本開示によるさらなる通信システムの例を概略的に示す。 図面は、必ずしも縮尺通りではない。図面の特定の特徴およびビューは明確さおよび簡潔さのために、概略的に示されるか、または縮尺が誇張されてもよい。例えば、図中のいくつかの要素の寸法は、説明を助けるために他の要素に対して誇張されていることがある。類似の参照番号は、同様の機能を示すために図面において使用される。明確にするために、すべての参照符号は、必ずしもすべての図に表示されているわけではない。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図は、装置500上に記憶された地
図200の地図データ512を更新する方法100を概略的に示しており、地
図200は複数の地理的エリア(地理的領域)203
1~203
nに区分されており、この方法は、
ユーザの1つ以上の移動を表す位置情報201を受信することと、
複数の地理的エリア204
1、204
2のうちの1つ以上の第1のセットを決定するために、ユーザの1つ以上の移動を表す位置情報201を使用することと、
複数の地理的エリア204
1、204
2のうちの1つ以上の第1のセットに基づいて、地
図200の第1の領域205を規定することと、
第1の領域205の地理的エリア204
1、204
2について記憶された地図データ513が最新であるか否かを判定することと、
第1の領域205の地理的エリア204
1、204
2のうちの少なくとも1つについて記憶された地図データ513が最新ではないと判定することに応答して、第1の領域205の地理的エリア204
1、204
2のうちの少なくとも1つについての更新された地図データを受信する第1の通信手段803を選択することと、
を含む。
【0017】
限定ではなく説明のために、いくつかの例では、ユーザの履歴移動/経路データ(およびユーザの計画されたまたは現在の移動/経路を表すデータ)を使用して、ユーザに最も関連性のある地図の地理的エリアを識別/決定する。例えば、ユーザの以前に行われた移動/経路を使用して、地図の地理的エリアのうちのどれが以前に最も頻繁に移動されたか(例えば、最も頻繁に使用されたか、または訪問されたか)を決定する。同様に、ユーザの現在のおよび計画された移動/経路を使用して、ユーザが地図の地理的エリアのうちのどれに現在いるか、またはどれを移動するかを決定する。そのような地理的エリアは、地図の第1の領域を規定するために識別され、選択され、使用される。
【0018】
本開示の例はそれによって、どの地理的エリアがユーザに最も関連するかを決定/学習し、そこから領域を規定する。そのような識別された領域には、高い優先度を割り当てることができる。次に、例は、その領域について記憶された地図データが最新であるかどうかを自動的に決定することによって(すなわち、第1の領域のいずれかまたは第1の領域の地理的エリアのより新しいバージョンの地図データがあるかどうかをチェックすることによって)、地図のそのような優先度の高い領域の地図データが最新に維持され、信頼性が保たれることを確実にすることを追求する。領域の地図データが最新ではない場合、古い地図データを有する領域の地理的エリアの更新された地図データを自動的にダウンロードするために、第1の通信手段が選択される。例えば、選択された通信手段は、セルラ通信ネットワークのような長距離無線通信ネットワークであってもよい(すなわち、[無線LANのような短距離無線通信ネットワークと比較して]、より容易に利用可能且つアクセス可能であってもよい)。したがって、地図データを更新する、より信頼性が高くロバストな方法を提供することができる。
【0019】
特定の他の例では、地図の複数の領域が重要度の階層的ランキングで規定されてもよく、ここで、領域にはそれぞれ、領域の更新をチェックすること、領域の更新をダウンロードすること、および/または領域の更新をインストールすること、の頻度および/または順序を決定し得る優先度レベルが割り当てられている。これにより、より関連する領域の更新に、より関連性の低い領域よりも高い優先度が付与されることが可能となるため、地図更新のダウンロードでは通信帯域幅リソースを効率的に使用し、地図更新のインストールでは計算リソースを効率的に使用しながら、地図のすべての領域を最適に更新し続けることができる。
【0020】
有利なことに、様々な例は、地図データが自動的に、効率的に、信頼性が高く、侵襲性が最小限の方法で(ユーザの介入を最小限/全く必要とせずに、または地図管理を手動で)更新されることを可能にすることができる。これにより、地図データのシームレスな更新の提供が容易になり、ユーザにとって重要な最も関連性のある/重要な領域が確実に、常に維持され、最新の状態に保たれることを確実にしようとする。したがって、ユーザは、自分の地図データが最新に維持されていることを確信することができる。
【0021】
図1は、本開示の一例による、装置(500、
図5参照)に記憶された地
図200(
図2参照)の地図データ512を更新する方法100のフローチャートを概略的に示す。
図1のブロックは、コンピュータプログラム内の命令/コードのセクションを表すことができる。
図1のブロックは、(
図5を参照して説明されるよう)単一の物理エンティティによって実行されてもよいし、されなくてもよい。
【0022】
地
図200は、装置500上に予め記憶された、複数の個別に更新可能な所定の地理的エリア203
1~203
nに区分された電子地図であってもよい。地理的エリアは、任意のサイズ/スケール(縮尺)であってもよい。地理的エリアは、道路セグメント(道路区分)などのナビゲーション可能な要素の任意の数/量をカバーすることができる。いくつかの例では、所定の地理的エリアがほんの少数の、またはほんの1つの道路セグメント(道路区分)をカバーすることができる。更新可能な所定の地理的エリア203
1~203
nの数、サイズ/スケールは、地図サービスプロバイダ/地図データソースプロバイダによって決定されてもよい。ナビゲーション装置上に予め記憶された地図を提供することにより、オフラインナビゲーション(地図データが「オンザフライ」即ち、現在必要なとき(即ち、リアルタイムで連続的に)にのみダウンロードされ、地図データは、毎回、必要とされるたびにダウンロードされる必要があるオンラインナビゲーションを参照)が可能になる。
【0023】
ブロック101において、ユーザの1つ以上の移動を表す/示す位置/位置情報201が受信される。そのような位置情報は、以前に行われた/履歴的なユーザの移動/経路、計画されたユーザの移動/経路、または現在のユーザの移動/経路を示すデータに対応することができる。そのような移動/経路情報/データは、以前に追跡され、記録された経路データ、または現在のまたは計画された経路データを含むことができる。いくつかの例では、位置情報は、(以前の、現在の、または計画された)移動/経路を規定する(追跡された、または計画された)位置のトレース(軌跡)または線分を含むことができる。
【0024】
ブロック102において、ユーザの1つ以上の移動を表す位置情報201を使用して、の複数の地理的エリア2041、2042のうちの1つ以上の第1のセットを決定する。
【0025】
1つ以上の移動201が以前に行われた移動を含む場合、第1のセットの地理的エリア2041、2042は、ユーザによって以前に最も頻繁に移動された地理的エリアを選択することによって決定することができる。これは、例えば、地図の以下の地理的エリアを決定することによって決定することができる:
移動が最も頻繁に始まった、すなわち、閾値量を超える(例えば>X%)移動出発地を含む地理的エリアを識別する、
移動が最も頻繁に終わった、すなわち、閾値量を超える(例えば>Y%)移動目的地点を含む地理的エリアを識別する、および/または
移動が最も頻繁に通過した、すなわち、閾値量を超える(例えば>Z%)移動通過を含む地理的エリアを識別する。
【0026】
1つ以上の移動が、ユーザが現在経験している移動、またはユーザの1つ以上の計画された移動を含む場合、第1のセットの地理的エリアは、例えば、現在の移動または計画された移動が通過する地図の地理的エリアを決定することによって決定され得る。
【0027】
第1のセット2041、2042は、ユーザのホーム位置206が位置する地理的エリアを含む可能性があることが理解される。
【0028】
このような決定された地理的エリア2041、2042の第1のセットは、ユーザにとって最も関連性/重要性が高い(すなわち、過去、現行および計画された移動/運転行動に基づく)地図の地理的エリアを表す/示すものと見なすことができる。
【0029】
ブロック103において、第1のセットの204
1、204
2の地理的エリア204に基づいて、地
図200の第1の領域205が規定される。すなわち、第1のセットの地理的エリア204
1、204
2から第1の領域が形成される。
【0030】
ブロック104において、第1領域205の地理的エリア2041、2042について、記憶されている地図データ513が最新であるかどうかが判定される。これは、任意の適切な方法で実施され、地図ソースサービスプロバイダと通信することを含むことができる(例えば、地理的エリア2041、2042のために現在記憶されている地図データのバージョン番号/日付がサービスプロバイダの地図データの最新バージョン番号/日付に対応するかどうかを確認するため)。
【0031】
ブロック105において、第1の領域205の地理領域2041、2042の少なくとも1つのための記憶された地図データ513が最新ではないと判定することに応答して、第1の領域205の地理領域2041、2042の少なくとも1つのための更新された地図データを受信する第1の通信手段が選択される。
【0032】
したがって、本開示の例は、更新された地図データをダウンロードするための通信手段を具体的に選択する(すなわち、複数の考えられる通信手段から1つの通信手段を選択する(
図8の803~806を参照))能動的なステップを提供する。このような選択は、通信手段のアクセシビリティ/アベイラビリティ(利用可能性)に依存してもよい。例えば、いくつかの例では、セルラ通信ネットワークのような長距離無線通信ネットワークが第1の領域のための更新を受信するために選択されてもよい(WLANのような短距離無線通信ネットワークよりも大きなアクセシビリティ/アベイラビリティを有する)。
【0033】
第1の通信手段を選択することは、第1の通信経路/チャネル、第1の通信網、および第1の無線通信インタフェースのうちの1つまたは複数を選択することを含むことができる。いくつかの例では、第1の通信手段を選択することは、長距離通信ネットワーク、長距離無線通信インタフェース、セルラ通信ネットワーク、セルラ通信インタフェース、有線通信経路、および有線通信インタフェースのうちの1つ以上を選択することを含んでもよい。
【0034】
本開示の様々な例は、ユーザへの重要性/関連性の高いキー(鍵)領域がユビキタス通信ネットワーク(すなわち、長距離無線通信、例えば、セルラネットワーク)を介して受信された地図更新を介して維持されることを保証することによって、地図の信頼性を改善することができるが、一方で、同じ帯域幅の使用を最小化することによって(すなわち、地図の全体を更新するためにネットワークを使用するのではなく、キー(鍵)領域のみの更新された地図データを受信するためにネットワークを使用することによって)、そのようなネットワークに負担をかけすぎないようにすることができる。他の(あまり関連性がない)残りの地理的エリアについては、代替の通信ネットワーク、例えば、より低い優先度の領域の地図データを更新するために、あまり広範囲でない/狭い範囲を有する通信ネットワーク(Wi-Fi(商標)など)を使用することができる。
【0035】
これにより、例は、(一次領域/関連領域のための)十分に最新の地図データと、通信ネットワークの最適な使用との間の最適なバランスを提供することができる。さらに、地図は複数の地理的エリアに区分されるので、第1の領域における更新は(地図の全体と比較して)より少なくてもよく、したがって、第1の領域のための地図更新におけるデータの量は、地図の全体のための更新を受信することと比較してより少なくすることができる。これは、帯域幅の使用を低減するだけでなく、更新をインストールするための処理およびインストール時間も低減し、それによって、(ナビゲーション装置が動作可能でないか、またはインストール処理中にパフォーマンスが低下する可能性があるため)ユーザに対する混乱を最小限に抑える。
【0036】
図3は、本開示の一例による、装置(500、
図5参照)上に記憶された地
図200(
図2参照)のための地図データ512を更新する、さらなるコンピュータ実施方法300のフローチャートを概略的に示す。
図3のブロックは、(
図5を参照して説明されるよう)単一の物理エンティティによって実行されてもよし、されなくてもよい。
【0037】
ブロック301、302、303、304および305は、
図1のブロック201~205と大まかに同様であり、上述した。しかし、
図3のフローチャートの左側のブランチでは、(306で示すように)判定ブロック304が繰り返される。これにより、ブロック306は、第1の頻度で自動的に繰り返されてもよい。例えば、第1領域の地図データが最新であるかどうかに関する判定は、例えば週単位または月単位で繰り返されてもよい。
【0038】
ブロック307において、第1領域の地図データが最新ではないという判定に応答して、更新された地図データの要求が行われてもよい。このような要求は、地図ソースサービスプロバイダ、例えば地図ソースサービスプロバイダのサーバに対して行われてもよい。以下にさらに論じるいくつかの例では、地図更新が中間ユーザ装置(例えば、USBスティックのようなユーザの大容量記憶装置、またはスマートフォンのようなユーザの移動無線通信装置)に予めダウンロードされてもよい。この場合、このような装置は、更新された地図データを装置に提供するための地図ソースとして機能し、更新された地図データを受信するための適切な通信手段、例えばUSBスティックから更新された地図データを受信するための有線通信経路/有線通信インタフェース、が選択されてもよい(ブロック305)。
【0039】
ブロック308において、第1の優先レベルが、第1の領域に設定/割り当てられる。
【0040】
次に、
図3の方法の右側のブランチに移ると、これは、地図の追加の領域を決定することに含まれるステップを示す。
【0041】
ブロック309において、ユーザの1つ以上の以前の移動を表す位置情報を使用して、ユーザがそれほど頻繁に移動しない複数の地理的エリアのうちの1つ以上の少なくとも第2のセットを決定する。
【0042】
ブロック310において、地図の少なくとも第2の領域が、少なくとも第2のセットに基づいて規定される。
【0043】
ブロック311において、少なくとも第2の領域の地理的エリアのための記憶された地図データ514が最新であるかどうかについての判定が行われる。
【0044】
(312で示すように)判定ブロック311が繰り返される。これにより、ブロック311は、第1の頻度とは異なっていてもよい第2の頻度で自動的に繰り返されることができる。例えば、第2の領域の地図データが最新であるかどうかに関する判定は例えば、四半期毎、1年毎に繰り返されてもよい。
【0045】
ステップ306の第1の頻度は、ステップ312の第2の頻度とは異なっていてもよく、実際にはより高くなっていてもよい。このようにして、(重要度/関連性の高い)第1の領域/一次領域は、第2の領域/二次領域よりも更新について頻繁にチェックされてもよい。したがって、より高い優先度およびより関連性の高い/重要な第1領域/一次領域は、より関連性の低い/重要な第2領域/二次領域よりも最新の状態に保つことができる。
【0046】
有利には、地図全体を一度に更新する(すなわち、地図全体のための地図更新データをダウンロードし、同じものをインストールする)というよりも、本開示の様々な例は、第1の領域の更新が最初に起こり、第2の領域の更新よりも頻繁に起こるように、更新を優先付けしてもよい。更新のタイミングのこのような管理は、過度に長い期間を要する可能性がある(ナビゲーション装置がナビゲーション機能を実行する/地図を利用することができず、それによってナビゲーションを中断する可能性がある)地図の全体が同時に更新されることを回避することができる。代わりに、第1の領域の自動更新は、第2の領域とは別に高優先度として自動的にダウンロードおよびインストールされ、(優先度の低い)第2の領域の自動更新は後で自動的にダウンロードおよびインストールされてもよい。
【0047】
ブロック313において、第2の領域の地理的エリアの少なくとも1つについて記憶された地図データが最新でないという判定に応答して、更新された地図データの要求が行われてもよい。このような要求は、ブロック307に関して上述したように、地図ソースプロバイダに対して行うことができる。
【0048】
ブロック314において、第2の領域の地理的エリア少なくとも1つのための更新された地図データを受信するために、第2の通信手段が選択される。第2の通信手段のそのような選択は、第2の通信経路(チャネル)、第2の通信網、および第2の無線通信インタフェースを含んでもよい。第2の通信手段のそのような選択は、
短距離通信ネットワーク(Wi-Fi(登録商標)/Bluetooth(登録商標)など)、
短距離無線通信インタフェース、
無線ローカルエリアネットワーク、
無線ローカルエリアネットワークインタフェース、
有線通信経路、および、
有線通信インタフェース
のうちの1つを選択することを含むことができる。
【0049】
実際には、ブロック305および314が、領域ごとの通信手段の独立した選択を可能にする。(領域のための更新された地図データを受信するための)通信手段の選択は、領域に、すなわち、それが第1の(より高い関連性/優先度の)領域であるか、または第2(より低い関連性/優先度の)領域であるかに依存し得る。例えば、セルラネットワークなどの長距離通信ネットワークを使用して、更新されたデータを第1の領域/一次領域のために受信することができ、それによって、更新された地図データの信頼性が高く迅速な配信を支援することができる。優先度が低い第2の領域は、セルラネットワークほど容易に利用可能/アクセス可能ではないかもしれない短距離無線通信ネットワーク、例えばWLANを選択することができる(従って、更新された地図データの受信は、短距離無線通信ネットワークが利用可能/アクセス可能になるまで遅延されてもよい)。しかし、優先度が低くなると、このような更新はあまり重要ではなくなり、短距離無線通信ネットワークが使用可能になるまで待機できる。
【0050】
装置、例えば、車載内蔵ナビゲーション装置が、地図サービスプロバイダのサーバから更新された地図データを直接受信する代わりに、装置は、大容量記憶装置(例えば、USBスティック)または携帯通信装置のような中間デバイスから更新された地図データを受信してもよく、更新された地図データは、そのような中間デバイスにダウンロードされ、その後、ダウンロードされた地図更新データが装置に転送される。このようにして、ブロック305および314における更新された地図データの受信は、大容量記憶装置または携帯通信装置から装置に更新された地図データを転送することを含むことができる。更新された地図データのそのような供給源が利用可能であるかどうかを判定し、利用可能である場合、同じものを使用し、利用不可能である場合、異なる第1および第2の通信手段を使用して、それぞれ第1の領域および第2の領域の更新された地図データを受信することができる。
【0051】
ブロック315において、第2の優先度レベルが、第2の領域に設定/割り当てられる。
【0052】
ブロック316において、第2の領域のための更新された地図データのインストールの順序が、それぞれの優先度レベルに応じて決定される。
【0053】
ブロック316は事実上、領域とその優先度レベルに基づいて、すなわち、それが第1の(より高い関連性/優先度の)領域であるか、第2(より低い関連性/優先度の)領域であるかに基づいて、領域のための更新された地図データのインストールの階層的順序付けを可能にする。例えば、第1領域/一次領域のための更新された地図データは、第2領域/二次領域のための更新された地図データのインストールに先立ち、優先してインストールされてもよく、それによって第1領域のための更新された地図データの迅速な利用を支援する。一方、より低い優先度の第2の領域は、例えば、そのインストールが装置/ナビゲーション装置の動作を妨害しないような時間まで、その更新された地図データのインストールを遅延させることができる(例えば、ナビゲーション装置がナビゲーション機能をアクティブに使用していない、および/またはアイドル状態にあると、インストールされる)。しかしながら、優先度が低いので、このような更新は、それほど重要ではなく、装置の動作に悪影響を及ぼすことなく、このような方法で遅延させることができる。
【0054】
ブロック316は、受信され、インストールされる準備ができ、利用可能である第1および第2の領域の両方のための更新がある場合に有用であり得る。ブロック316では、更新のインストールが、更新が関連する領域の関連性に応じて、階層的順序で適用されてもよい。例えば、(二次領域よりも高い重要度/関連性の)第1領域/一次領域の更新は、(一次領域よりも低い重要度/関連性の)第2領域/二次領域の更新の前にインストールされる。例では、更新のインストールの階層を提供して、更新を順番に(受信/ピックアップして)1つずつインストールできるようにすることができる(たとえば、一次領域のアップデートが最初にインストールされてから、地図の境界にスパイラルアウトする他の領域が、その後階層順にインストールされるようにする)。
【0055】
いくつかの例では、地図全体のための更新された地図データ、または様々な領域の少なくとも地理的エリア(例えば、第1領域および第2の領域)は、地図サービスプロバイダの遠隔サーバから、携帯大容量記憶装置(例えば、USBスティック)または携帯通信装置(例えば、ユーザの家庭用Wi-Fi(登録商標)などを介して必要な更新の[おそらく実質的に自動化された]ダウンロードを管理するアプリケーションを実行するスマートフォンまたはタブレット)などの中間携帯ユーザ記憶装置にダウンロードされ、更新を一時的に記憶し、スマートフォン/タブレットが例えば、Wi-Fi(登録商標)を介して、例えば、ナビゲーション装置/車両に/車載インフォテインメント(IVI)に内蔵された一体型ナビゲーションシステムまたは車両ヘッドユニットに接続されるとき、ナビゲーション装置に転送することができる。
【0056】
方法300はまた、(図示されていないが)
ユーザの位置情報を収集し、記憶することと、
収集され、記憶された位置情報を使用して、ユーザの1つ以上の以前の移動を表す位置情報を決定することと、
を含むことができる:。
【0057】
図3のフローチャートおよび上述の方法は、とりわけ、1つの可能なシナリオを表す。図示されたブロックの順序は、必ずしも必要ではなく、したがって、原則として、様々なブロックを順不同に実行することができる。全てのブロックが必須であるわけではない。いくつかの例では、1つ以上のブロックは、異なる順序で、または時間的に重複して、直列に、または並列に実行され得る。1つ以上のブロックは、何らかの方法の組合せで、省略されてもよいし、追加されてもよいし、変更されてもよい。
【0058】
図2の例では、2つの領域が規定されている:
第1領域/一次領域/高関連性領域(例えば、最も頻繁に移動した地理的エリア)、および
第2領域/二次領域/低関連性領域(地図の残りの地理的エリア)。
【0059】
いくつかの例では、追加の領域(例えば、三次領域、四次領域など)が決定され、それぞれが、ユーザに関する関連性/重要性の階層的順序、および関連する優先度レベルを有するように規定され得る。
【0060】
図4は、
最も関連性の高い一次領域(以前に移動されたことが最も多く、移動される予定であり、現在移動されている地理的エリア)-401
中間/上位の関連性の二次領域(以前に移動されたことが少ない地理的エリア、または第1の領域の地理的エリアに隣接する地理的エリア)-402
中間/下位の関連性の三次領域(以前に移動されたことがさらに少ない地理的エリア、または第2の領域の地理的エリアに隣接する地理的エリア)-403
最も低い関連性の四次領域(以前に移動されていない地理的エリア、第3の領域の地理的エリアに隣接する地理的エリア、または残りの地理的エリア)-404
を含む地
図400を示す。
【0061】
より低い優先度の領域は、より低い自動更新頻度および/またはより低いインストール順序優先度を有することができる。
【0062】
領域の更新された地図データは、「増分更新」または「置換更新」のいずれかの形成で提供されてもよい。増分更新された地図データは、地図データの記憶された(古いバージョン)の単なる変更に関連する情報を含む。このような変更は、同じものを更新するために、記憶された地図データに適用される。対照的に、置換更新地図データは、完全なすべての最新のバージョンの地図データを含む。地図データの記憶されている(古いバージョン)が削除され、新しい地図データに置き換えられる。
【0063】
増分更新を使用すると、データが少なくなり、地図更新データのファイルサイズが小さくなる可能性がある。そのため、ファイルのダウンロード時間が短縮される。一方、このような増分更新された地図データのインストール/実行(つまり、変更を適用するための、記憶された地図データの更新)は、計算量が多くなる。したがって、インストール/実行の時間、およびナビゲーション装置が動作不能になり得る時間が増加する。
【0064】
対照的に、置換更新地図データのインストール(すなわち、複数の個別の変更を適用することを必要とせずに、記憶された地図データを新しい地図データと単に置換すること)は、計算量が多くならず、したがって、インストール/実行の時間が短縮され、ナビゲーション装置が動作不能になり得る時間が短縮される。しかし、置換更新地図データのためのデータ量とファイルダウンロード時間は増加する。
【0065】
本発明の例では、更新された地図データは、増分更新地図データまたは置換更新地図データのいずれかとして要求および/または受信されてもよい。更新された地図データのタイプの要求/受信、すなわち、それが増分更新地図データであるか置換更新地図データであるかは、領域/領域の優先度レベルに依存してもよい。
【0066】
図5は、本開示による方法、特に上述の
図1および
図3の方法を実行するための手段を含む装置500のブロック図を概略的に示す。
図5は、装置のブロック図を概略的に示し、装置の動作を説明するために必要な機能的構成要素に焦点を当てている。
【0067】
装置500は、図示の例ではプロセッサ502およびメモリ503によって提供されるコントローラ501を備える。
【0068】
メモリ503は、プロセッサ502によって実行されると、本開示による方法を実行するように装置500を制御するコンピュータ可読プログラムコード/命令505を含むコンピュータプログラム504を記憶する。コントローラ501は、入力データを受信するように構成され、データ出力を提供するように構成される。プロセッサ502は、データ508(例えば、少なくとも移動情報および更新された地図データ)および/またはコマンドがプロセッサ502に入力される入力インタフェース506と、データ509および/またはコマンドがプロセッサ502によって出力される出力インタフェース507とを備えることができる。
【0069】
コンピュータプログラム504は、一時的でない(継続性のある)コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。
図1および
図3に示すブロックは、方法におけるアクション(動作)および/またはコンピュータプログラム504内の命令/コードのセクションを表すことができる。
【0070】
メモリ503は、地
図200のための地図データ512を記憶することもできる。地図データ512は、複数の地理的エリア203
1~203
nの各々についての地図データを含む(したがって、地図の判定された第1の領域205の地理的エリア204
1、204
nについての地図データを含む。このような第1の領域205についての地図データは、地図データ513として示される。同様に、第2の領域についての地図データは、地図データ514として示される。)。
【0071】
装置500は、ナビゲーション装置、車載内蔵ナビゲーション装置、携帯ナビゲーション装置、ハンドヘルド移動通信デバイス、大容量記憶装置、または先進運転支援システムのモジュールのうちの1つ以上として具体化されてもよい。装置は、特に上述したようなコンピューティングデバイスによって具体化されてもよい。装置は例えば、サーバ装置(
図6のサーバ2150など)またはクライアント装置(
図6のナビゲーション装置2200など)であってもよい。いくつかの例では、装置は、チップ、チップセット、またはモジュールとして、すなわち、前述のいずれかで使用するために具体化されてもよい。本明細書で使用される「モジュール」は、最終製造業者またはユーザによって追加される特定の部品/構成要素を除外するユニットまたは装置を指す。
【0072】
図6は、ナビゲーション装置2200を示す。ナビゲーション装置は例えば、車両のIVIに一体化(統合)されてもよい車載内蔵ナビゲーション装置、携帯型ナビゲーション装置(PND)、またはナビゲーション機能(例えば、位置判定手段およびナビゲーションソフトウェア)を有する多機能移動無線通信装置(スマートフォンまたはタブレットなど)として、少なくとも具体化され得る。
【0073】
ナビゲーション装置は、GPSと、例えば長距離無線通信、短距離無線通信、および有線通信のための、1つ以上の異なる通信ネットワーク、プロトコル、およびインタフェースを介してデータセッションを確立するための1つ以上の通信手段を備える受信機と、を備える。装置は、(例えばインターネットを介して)サーバ2150とのネットワーク接続を確立することができる。したがって、「モバイル(移動)」ネットワーク接続は、ナビゲーション装置2200(単独で、および/または車両内で移動するときにモバイルであることができ、しばしばモバイルである)と、サーバ2150との間で確立されて、「リアルタイム」または少なくとも非常に「最新の」ゲートウェイを情報に提供することができる。
【0074】
(サービスプロバイダを介した)装置とサーバ2150のような他の装置との間の、例えばインターネットを使用したネットワーク接続の確立は、既知の方法で行うことができる。この点で、任意の数の適切なデータ通信プロトコル、例えば、TCP/IP層化プロトコルを採用することができる。さらに、移動装置は、CDMA2000、GSM、IEEE 802.11a/b/c/g/nなどの任意の数の通信標準を利用することができる。
【0075】
したがって、例えばナビゲーション装置2200内の携帯電話または携帯電話技術を介して、データ接続を介して達成可能なインターネット接続が利用され得ることが分かる。
【0076】
図示されていないが、ナビゲーション装置2200はもちろん、ナビゲーション装置2200自体内に、それ自体の携帯電話技術を含んでもよい(例えば、アンテナを含めるか、または任意選択で、ナビゲーション装置2200の内部アンテナを使用する)。ナビゲーション装置2200内の携帯電話技術は、内部構成要素を含むことができ、および/または、例えば、必要な携帯電話技術および/またはアンテナを備えた挿入可能なカード(例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード)を含むことができる。このように、ナビゲーション装置2200内の携帯電話技術は同様に、例えば、任意の移動装置と同様の方法で、インターネットを介して、ナビゲーション装置2200とサーバ2150との間のネットワーク接続を確立することができる。
【0077】
電話設定の場合、Bluetooth(登録商標)対応ナビゲーション装置を使用して、携帯電話モデル、製造業者などの常に変化するスペクトルで正しく動作することができ、モデル/製造業者固有の設定を、例えば、ナビゲーション装置2200に記憶することができる。この情報のために記憶されているデータは更新できる。
【0078】
図6では、ナビゲーション装置2200は、多数の異なる構成のいずれかによって実施可能な汎用通信チャネル2152を介してサーバ2150と通信するものとして描写されている。通信チャネル2152は、ナビゲーション装置2200とサーバ2150とを接続する伝搬媒体または経路を一般的に表す。サーバ2150とナビゲーション装置2200とは、通信チャネル2152を介した接続がサーバ2150とナビゲーション装置2200との間に確立されたときに通信することができる(このような接続は、移動装置を介したデータ接続、インターネットを介したパーソナルコンピュータを介した直接接続などであり得ることに留意されたい)。
【0079】
通信チャネル2152は、特定の通信技術に限定されない。さらに、通信チャネル2152は、単一の通信技術に限定されず、すなわち、チャネル2152は、様々な技術を使用するいくつかの通信手段/リンクを含むことができる。例えば、通信チャネル2152は、電気通信、光通信、および/または電磁通信などのための経路を提供するように構成され得る。したがって、通信チャネル2152は、電気回路、有線および同軸ケーブルなどの導電体、光ファイバケーブル、コンバータ、高周波(RF)、大気、自由空間などのうちの1つまたはそれらの組合せを含むが、それらに限定されない。さらに、通信チャネル2152は、例えば、ルータ、リピータ、バッファ、送信機、および受信機などの中間デバイスを含むことができる。
【0080】
一つの例示的な構成では、通信チャネル2152は、電話およびコンピュータネットワークを含む。さらに、通信チャネル2152は、無線通信、例えば、赤外線通信、マイクロ波周波数通信などの無線周波数通信を収容することが可能であってもよい。さらに、通信チャネル2152は、衛星通信に対応することができる。
【0081】
通信チャネル2152を介して送信される通信信号は、所与の通信技術のために必要または所望され得る信号を含むが、これに限定されない。例えば、信号は、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、グローバル移動通信システム(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)などのセルラ通信技術において使用されるように構成され得る。デジタル信号およびアナログ信号の両方が、通信チャネル2152を介して送信され得る。これらの信号は、通信技術にとって望ましいように、変調され、暗号化され、及び/又は圧縮された信号とすることができる。
【0082】
サーバ2150は、図示されていない他の構成要素に加えて、メモリ2156に動作可能に接続された、さらに、有線または無線接続2158を介して大容量データ記憶装置2160に動作可能に接続されたプロセッサ2154を含む。大容量記憶装置2160は、ナビゲーションデータおよび地図情報の記憶装置を含み、再び、サーバ2150とは別個の装置であってもよいし、サーバ2150に組み込むこともできる。プロセッサ2154はさらに、通信チャネル2152を介してナビゲーション装置2200との間で情報を送受信するために、送信機2162および受信機2164に動作可能に接続される。送受信される信号は、データ、通信、および/または他の伝搬信号を含むことができる。送信機2162および受信機2164は、ナビゲーションシステム2200の通信設計で使用される通信要件および通信技術に従って選択または設計され得る。さらに、送信機2162および受信機2164の機能は、単一のトランシーバに組み合わされてもよいことに留意されたい。
【0083】
上述のように、ナビゲーション装置2200は、通信チャネル2152を介して信号および/またはデータを送受信するために送信機および受信機を使用して、通信チャネル2152を介してサーバ2150と通信するように構成することができ、これらのデバイスをさらに使用して、サーバ2150以外のデバイスと通信することができることに留意されたい。さらに、送信機2166および受信機2168は、ナビゲーション装置2200のための通信設計で使用される通信要件および通信技術に従って選択または設計され、送信機2166および受信機2168の機能は、
図6に関連して上述されたように単一のトランシーバに組み合わされてもよい。もちろん、ナビゲーション装置2200は、他のハードウェア部品および/または機能部品を備え、これらについては、本明細書でさらに詳細に後述する。
【0084】
サーバメモリ2156に記憶されたソフトウェアは、プロセッサ2154に命令を提供し、サーバ2150がナビゲーション装置2200にサービスを提供することを可能にする。サーバ2150によって提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置2200からの要求(例えば、更新された地図データの要求)を処理することと、更新された地図データおよび他のナビゲーションデータを大容量データ記憶装置2160からナビゲーション装置2200に送信することとを含む。サーバ2150によって提供できる別のサービスは、所望のアプリケーションのための様々なアルゴリズムを用いてナビゲーションデータを処理することと、これらの演算の結果をナビゲーション装置2200に送信することとを含む。
【0085】
サーバ2150は、通信チャネル2152を介してナビゲーション装置2200によってアクセス可能なデータの遠隔ソースを構成する。サーバ2150は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)等に位置するネットワークサーバを含むことができる。
【0086】
サーバ2150は、デスクトップ、ラップトップコンピュータ、スマートフォンまたはタブレットデバイスなどのパーソナルコンピュータを含むことができ、通信チャネル2152は、パーソナルコンピュータとナビゲーション装置2200との間に接続されたケーブルとすることができる。あるいは、ナビゲーション装置2200とサーバ2150との間にパーソナルコンピュータを接続して、サーバ2150とナビゲーション装置2200との間にインターネット接続を確立してもよい。
【0087】
ナビゲーション装置2200は、情報ダウンロード(少なくとも、更新された地図データなど)を介してサーバ2150から情報を提供されることができ、この情報は時々、自動的に更新されてもよいし、ユーザがナビゲーション装置2200をサーバ2150に接続することにより更新されてもよく、および/または、例えば、無線移動接続装置およびTCP/IP接続を介してサーバ2150とナビゲーション装置2200との間により一定のまたは頻繁な接続が行われることに応じて、より動的であってもよい。多くの動的計算の場合、サーバ2150内のプロセッサ2154は、処理ニーズの大部分を処理するために使用することができるが、ナビゲーション装置2200のプロセッサ(
図6には示されていない)は、サーバ2150との接続と独立してしばしば、多くの処理および計算を処理することもできる。
【0088】
図7を参照すると、ナビゲーション装置2200のブロック図は、ナビゲーション装置のすべての構成要素を含むものではなく、多くの例示的な構成要素を表すに過ぎないことに留意されたい。ナビゲーション装置2200は、筐体(図示せず)内に配置されるか、または車両のコンソールまたはIVIに一体化されてもよい。ナビゲーション装置2200は例えば、上述のプロセッサ2202を含む処理回路を含み、プロセッサ2202は、入力デバイス2204及び表示装置、例えば、表示画面2206に連結される。本明細書では入力デバイス2204を単数で参照するが、当業者は入力デバイス2204がキーボードデバイス、音声入力デバイス、タッチパネル、および/または情報を入力するために利用される任意の他の既知の入力デバイスを含む、任意の数の入力デバイスを表すことを理解されたい。同様に、表示画面2206は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)のような任意のタイプの表示画面を含むことができる。
【0089】
一つの構成では、入力デバイス2204、タッチパネル、および表示画面2206の一態様は、一体型入力表示装置を提供するように統合され、一体型入力表示装置は、タッチパッドまたはタッチスクリーン入力を含み、情報の入力(直接入力、メニュー選択などを介して)およびタッチパネル画面を介した情報の表示の両方を可能にし、その結果、ユーザは複数の表示選択肢のうちの1つを選択するために、または複数の仮想または「ソフト」ボタンのうちの1つをアクティブにする(起動する)ために、表示画面2206の一部にタッチするだけでよい。この点で、プロセッサ2202は、タッチスクリーンと連動して動作するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)をサポートする。
【0090】
ナビゲーション装置2200において、プロセッサ2202は、接続2210を介して入力デバイス2204と動作可能に接続されて、入力デバイス2204から入力情報を接続可能であり、また、各出力接続2212を介して表示画面2206及び出力デバイス2208の少なくとも1つに動作可能に接続されて情報を出力する。ナビゲーション装置2200は、出力デバイス2208、例えば、可聴出力デバイス(例えば、ラウドスピーカ)を含んでもよい。出力デバイス2208は、ナビゲーション装置2200のユーザのための可聴情報を生成することができるので、入力デバイス2204は、入力音声コマンドも受信するためのマイクロフォンおよびソフトウェアを含むことができることを同様に理解されたい。さらに、ナビゲーション装置2200は、例えばオーディオ入力/出力デバイスなどの、任意の追加の入力デバイス2204、および/または任意の追加の出力デバイスを含むこともできる。
【0091】
プロセッサ2202は、接続2216を介してメモリ2214に動作可能に接続され、さらに、接続2220を介して入力/出力(I/O)ポート2218との間で情報を送受信するように構成され、I/Oポート2218は、ナビゲーション装置2200の外部のI/Oデバイス2222に接続可能である。外部I/Oデバイス2222は、例えばイヤホンなどの外部リスニングデバイスを含むことができるが、これに限定されない。I/Oデバイス2222への接続はさらに、例えば、イヤホンまたはヘッドホンへの接続のための、および/または例えば、携帯電話への接続のための、ハンズフリー動作のためのおよび/または音声起動動作のための、カーステレオユニットなどの任意の他の外部デバイスへの有線または無線接続であってもよく、携帯電話接続は例えば、ナビゲーション装置2200とインターネットまたは任意の他のネットワークとの間のデータ接続を確立するために、および/または、例えば、インターネットまたは何らかの他のネットワークを介してサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
【0092】
ナビゲーション装置2200のメモリ2214は、(例えば、プログラムコードを記憶するための)不揮発性メモリの一部と、(例えば、プログラムコードが実行されるときにデータを記憶するための)揮発性メモリの一部とを含む。ナビゲーション装置はまた、リムーバブルメモリカード(一般にカードと呼ばれる)をデバイス2200に追加することを可能にするために、接続2230を介してプロセッサ2202と通信するポート2228を備えている。本実施形態では、SD(Secure Digital)カードを追加できるようにポートが構成されている。他の実施形態では、ポートは、他のフォーマットのメモリ(コンパクトフラッシュ(CF)カード、メモリスティック、xDメモリカード、USB(ユニバーサルシリアルバス)フラッシュドライブ、MMC(マルチメディア)カード、スマートメディアカード、マイクロドライブなど)を接続可能にしてもよい。
【0093】
図7は接続2226を介して、プロセッサ2202とアンテナ/受信機2224との間の動作接続をさらに図示しており、アンテナ/受信機2224は、GPSアンテナ/受信機であってもよい。参照符号2224によって示されるアンテナおよび受信機は、例示のために概略的に組み合わされているが、アンテナおよび受信機は別個に配置された構成要素であってもよく、アンテナは例えば、GPSパッチアンテナまたはヘリカルアンテナであってもよいことを理解されたい。
【0094】
もちろん、
図7に示す電子部品(構成要素)は、従来の方法で1つ以上の電源(図示せず)によって電力供給されることが当業者には理解されるのであろう。そのような電源は、内部バッテリおよび/または低電圧DC電源のための入力または任意の他の適切な構成を含み得る。当業者によって理解されるように、
図7に示される構成要素の異なる構成が企図される。例えば、
図7に示す構成要素は、有線および/または無線接続等を介して互いに通信することができる。したがって、本明細書に記載されるナビゲーション装置2200は、携帯型またはハンドヘルド型ナビゲーション装置2200とすることができる。
【0095】
さらに、ナビゲーション装置2200は、携帯型またはハンドヘルド型ナビゲーション装置として具体化される場合、例えば、自転車、オートバイ、自動車、またはボートなどの車両に既知の方法で接続または「ドッキング」することができる。このようなナビゲーション装置2200は、携帯またはハンドヘルドナビゲーション使用のためにドッキング位置から取り外し可能である。実際、他の実施形態では、デバイス2200は、ユーザのナビゲーションを可能にするためにハンドヘルドであるように構成されてもよい。
【0096】
図8は、装置801に記憶された地図の地図データを更新するためのシステム800を概略的に示す。このシステムは、
装置801と、
装置から、ユーザの1つ以上の以前の移動を表す位置情報を受信し、
ユーザが最も頻繁に移動する複数の地理的エリアのうちの1つ以上の第1のセットを決定するために、ユーザの1つ以上の以前の移動を表す位置情報を使用し、
第1のセットに基づいて地図の第1の領域を規定し、
サーバにおいて、第1の領域の地理的エリアのために記憶された地図データが最新であるかどうかを判定し、
第1の領域の地理的エリアの少なくとも1つのための記憶された地図データが最新ではないと判定することに応答して、最新ではない第1の領域の地理的エリアを示す情報を装置に送信する
ように構成されたサーバ802と、を備え、
装置は、最新ではない第1の領域の地理的エリアの更新された地図データを受信するための第1の通信手段を選択するように構成される。
【0097】
図8はまた、サーバ802からの更新された地図データを装置801に転送することができる様々な通信手段/チャネル/経路803~807を概略的に示す。すなわち以下を介する:
長距離/セルラ通信ネットワーク803、
中間携帯無線通信装置804、
近距離無線通信ネットワーク(例えば、Wi-Fi(商標))805
中間携帯型大容量記憶装置806、ここで、ユーザのパーソナルコンピュータ807上に予めダウンロードされた、更新された地図データは、ユーザのパーソナルコンピュータ807を介して中間携帯型大容量記憶装置806に転送される。
【0098】
本開示の例は、方法、装置、コンピュータプログラム、またはシステムの形態をとることができる。したがって、実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実施することができる。
【0099】
本開示の例は、フローチャート図および概略ブロック図を使用して説明される。(フローチャート図およびブロック図の)各ブロック、およびブロックの組合せは、コンピュータプログラムのコンピュータプログラム命令によって実施できることを理解されたい。これらのプログラム命令は、1つ以上のプロセッサ、処理回路、またはコントローラに提供されてもよく、その結果、それら上で実行される命令は、1つ以上のブロックで指定された機能を実行させるための手段を生成し、すなわち、該方法はコンピュータで実行されてもよい。コンピュータプログラム命令は、プロセッサによって実行されてもよく、一連の動作ステップ/アクションをプロセッサにより実行させてコンピュータ実施処理を生成し、その結果、プロセッサ上で実行する命令は、1つ又は複数のブロックで指定される機能を実施するためのステップを提供する
したがって、ブロックは、指定された機能を実行するための手段の組合せ、指定された機能を実行するためのアクションの組合せ、および指定された機能を実行するためのコンピュータプログラム命令/アルゴリズムをサポートする。また、各ブロック、およびブロックの組合せは、指定された機能またはアクションを実行する特別な目的のハードウェアベースのシステム、または特別な目的のハードウェアとコンピュータプログラム命令との組合せによって実施できることが理解されるのであろう。
【0100】
一例として、装置は、[機能を達成する]ための1つ以上の構成要素を含む。これらの構成要素の機能は、1つ以上の構成要素に組み合わされてもよく、または同等の機能の他の構成要素によって実行されてもよいことが企図される。
【0101】
本開示の例は、方法と、方法のアクション(動作)を実行/適用するための機能を提供する種々のモジュール、手段、または回路を備える対応する装置との両方を提供する。モジュール、手段、または回路はハードウェアとして実装されてもよく、あるいはコンピュータプロセッサによって実行されるソフトウェア又はファームウェアとして実装されてもよい。ファームウェアまたはソフトウェアの場合、本開示の例は、コンピュータプロセッサによって実行するためのコンピュータプログラム命令(すなわち、ソフトウェアまたはファームウェア)を具体化したコンピュータ可読記憶構造を含むコンピュータプログラム製品として提供することができる。
【0102】
構造的特徴が記載されている場合、その機能またはそれらの機能が明示的または暗黙的に記載されているかどうかにかかわらず、構造的特徴の機能のうちの1つ以上を実行するための手段によって置き換えることができる。
【0103】
各ブロックおよびブロックの組合せは、ハードウェア、ファームウェア、および/または1つ以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段によって実現できることが理解されるのであろう。例えば、上述の1つ以上の手順は、コンピュータプログラム命令によって実施可能である。この点に関して、上述の手順を具体化するコンピュータプログラム命令は、メモリ記憶装置によって記憶され、プロセッサによって実行されてもよい。
【0104】
理解されるように、任意のそのようなコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブル装置(すなわち、ハードウェア)上にロードされてマシンを生成し、プログラマブル装置上で実行される場合に、命令は、ブロック内で指定された機能を実施するための手段を生成する。これらのコンピュータプログラム命令は、プログラマブル装置が特定の方法で機能するように指示することができるコンピュータ可読媒体に記憶することもでき、その結果、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、ブロックで指定された機能を実施する命令手段を含む製品を生成する。コンピュータプログラム命令はまた、プログラマブルゲートアレイ装置上にロードされて、一連の動作アクションをプログラマブル装置上で実行させてコンピュータ実施処理を生成し、その結果、プログラマブル装置上で実行される命令がブロック内で指定される機能を実施するためのアクションを提供する。
【0105】
本明細書では特定の用語を用いているが、包括的かつ説明のためにのみ用いており、限定するためではない。
【0106】
前述の説明に記載された特徴は、明示的に記載された組み合わせ以外の組み合わせで使用されてもよい。特定の特徴を参照して機能を説明したが、これらの機能は説明されているか否かにかかわらず、他の特徴によって実行可能であってもよい。特定の例を参照して特徴を説明してきたが、これらの特徴は説明されているか否かにかかわらず、他の実施例が存在し得る。したがって、本開示の1つの例/態様に関連して説明される特徴はそれらが相互に矛盾しない範囲で、本開示の別の例/態様に関連して説明される特徴のいずれかまたはすべてを含むことができ、逆もまた同様である。本開示の様々な例が前の段落で説明されたが、与えられた例に対する修正が特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解されるべきである。
【0107】
本明細書では、「接続する」および「通信」という用語およびそれらの派生語は、動作的に接続された/通信していることを意味する。介在構成要素の任意の数または組合せが存在し得る(介在構成要素が無いことを含む)、すなわち、直接的または間接的な接続/結合/通信を提供することが理解されるべきである。そのような介在する構成要素は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を含み得る。
【0108】
本明細書で使用されるように、「判定(決定)すること」(およびその文法的変形)は特に、計算すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、検索すること(例えば、テーブル、データベース、または別のデータ構造を検索すること)、確認することなどを含むことができ、また、「判定(決定)すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また、「判定(決定)すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含むことができる。
【0109】
本明細書では、様々な例を参照した。例に関連する特徴または機能の説明は、それらの特徴または機能がその例に存在することを示している。テキストにおける用語、「例(example)」、「例えば(for example)」、または「してもよい(may)」の使用は、明示的に述べられているか否かにかかわらず、そのような特徴または機能が少なくとも説明された例において存在すること、例として記載されているか否かにかかわらず、それらが、いくつかのまたはすべての他の例において存在することができるが、必ずしも存在する必要がないことを示す。したがって、「例(example)」、「例えば(for example)」、または「してもよい(may)」は、例のクラス内の特定のインスタンスを参照する。インスタンスのプロパティは、そのインスタンスのみのプロパティ、またはクラスのプロパティ、またはクラス内のインスタンスのすべてではないがいくつかを含むクラスのサブクラスのプロパティとすることができる。
【0110】
請求項における特徴(または特徴の組合せ)の存在は、その特徴(または特徴の組合せ)自体、および実質的に同じ技術的効果を達成する特徴(均等な特徴)への言及である。均等な特徴は例えば、変形であり、実質的に同じ方法で実質的に同じ結果を達成する特徴を含む。均等な特徴は例えば、実質的に同じ結果を達成するために実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行する特徴を含む。
【0111】
前述の明細書では特に重要であると考えられる本開示の例の特徴に注意を向けようと努力しているが、出願人は特に重点が置かれているかどうかにかかわらず、本明細書で先に言及され、かつ/または図面に示された任意の特許可能な特徴または特徴の組合せに関する保護を主張することを理解されたい。
【0112】
本開示の実施例および添付の特許請求の範囲は、当業者に明らかな任意の様式で適切に組み合わされ得る。
【0113】
各請求項は、本明細書にさらに開示されるように組み込まれ、特許請求の範囲は本発明の実施形態である。さらに、本明細書の特許請求の範囲は特定の従属関係を含むものとして提供されるが、任意の特許請求の範囲は任意の他の特許請求の範囲に従属することができ、任意の代替実施形態は、様々な特許請求の範囲の特徴を組み合わせ、統合し、かつ/または省略し、かつ/または特許請求の範囲の従属関係を変更することから生じることができる程度まで、任意のそのような代替実施形態およびそれらの均等物もまた、本開示の範囲内であることが企図される。
【国際調査報告】