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特表2022-504193ソーラーパネルを取り付けるためのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】ソーラーパネルを取り付けるためのシステム
(51)【国際特許分類】
   H02S 20/23 20140101AFI20220105BHJP
   F16B 2/24 20060101ALI20220105BHJP
   F16B 5/06 20060101ALI20220105BHJP
   H02S 20/10 20140101ALI20220105BHJP
   H02S 20/20 20140101ALI20220105BHJP
【FI】
H02S20/23 Z
F16B2/24 A
F16B5/06 B
H02S20/10 K
H02S20/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518490
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(85)【翻訳文提出日】2021-06-02
(86)【国際出願番号】 US2019055260
(87)【国際公開番号】W WO2020076870
(87)【国際公開日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】62/742,713
(32)【優先日】2018-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508034392
【氏名又は名称】ザ ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ オクラホマ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】カヴィエール ピニージャ,アンドレ,エフ.
【テーマコード(参考)】
3J001
3J022
【Fターム(参考)】
3J001FA02
3J001GA01
3J001HA04
3J001JC02
3J001JC06
3J001JC12
3J001KA19
3J001KB04
3J022DA11
3J022EA02
3J022EB03
3J022ED02
3J022FA02
3J022FB12
3J022FB16
3J022HA01
3J022HB02
3J022HB06
(57)【要約】
ベースアセンブリにソーラーパネルアセンブリを取り付けるための取付システムは、パネル支持ブラケット、ベースブラケット、及びパネル支持ブラケットとベースブラケットを共に保持するように圧縮力を加えるように構成されたクランプを含む。クランプは、一対の脚部を含むV字形状のクランプ本体を含み、脚部は、外部圧縮力による脚部どうしの接近に抵抗するようなバネ仕掛け式である。クランプは一対の受け入れスロットを含み、一対の受け入れスロットのそれぞれは、一対の脚部の対応する一つに設けられている。一対の受け入れスロットは、脚部が一緒に圧縮されるときに、パネル支持ブラケット及びベースブラケットを収容するための空間を、共に形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースアセンブリにソーラーパネルアセンブリを取り付けるための取付システムであって、
前記ソーラーパネルアセンブリに接続されたパネル支持ブラケットと、
前記ベースアセンブリに接続されたベースブラケットであって、
一対のクランプスロットと、
一対の位置合わせ停止部と、
を含む、ベースブラケットと、
前記パネル支持ブラケットと前記ベースブラケットとを共に保持するように圧縮力を加えるように構成されたクランプであって、
前記クランプはV字形状のクランプ本体を含み、
前記クランプ本体は、
一対の脚部であって、外部圧縮力による前記一対の脚部どうしの接近に抵抗するようなバネ仕掛け式である一対の脚部と、
一対の受け入れスロットであって、前記一対の受け入れスロットのそれぞれは、前記一対の脚部の一つに対応して設けられ、前記一対の受け入れスロットは、前記一対の脚部が共に圧縮されるときに、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットを収容するための空間を共に形成する、一対の受け入れスロットと、
一対のロッキングタブであって、前記一対のロッキングタブのそれぞれは、前記一対の脚部の一つに対応して設けられており、前記一対のロッキングタブのそれぞれは、前記一対のクランプスロットの対応する一つの前記クランプスロット内に位置し、前記クランプを、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットに接し、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットと十分に係合する位置に保つように構成されている、一対のロッキングタブと、
を含む、
クランプと、を含む、取付システム。
【請求項2】
前記一対の受け入れスロットのそれぞれは複数の歯を含む、請求項1に記載の取付システム。
【請求項3】
前記クランプが、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットと部分的に係合した位置にあるとき、前記一対のロッキングタブは、前記一対の位置合わせ停止部の間に位置するように構成されている、請求項1に記載の取付システム。
【請求項4】
前記クランプは、
前記一対の脚部の対応する一つの前記脚部にそれぞれ設けられている一対のハンガー開口部と、
前記一対のハンガー開口部によって支持されるケーブルハンガーであって、前記ソーラーパネルアセンブリからの電気ケーブルを支持するように構成されているケーブルハンガーと、をさらに含む、請求項1に記載の取付システム。
【請求項5】
ソーラーパネルアセンブリをベースアセンブリに接続するためのクランプであって、前記ソーラーパネルアセンブリは、パネル支持ブラケットを含むパネルフレームを有し、前記ベースアセンブリはベースブラケットを有し、前記クランプは、
複数の脚部であって、外部圧縮力による前記複数の脚部どうしの接近に抵抗するようなバネ仕掛け式の複数の脚部と、
複数の受け入れスロットであって、前記複数の受け入れスロットのそれぞれは、前記複数の脚部の一つに対応して設けられ、前記複数の受け入れスロットは共に、前記複数の脚部のうち対となる前記脚部が共に圧縮されるときに前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットを収容しかつ前記外部圧縮力が前記複数の脚部のうち対となる前記脚部から除去されると、前記パネル支持ブラケットと前記ベースブラケットとの間に圧縮力を加えるための空間を形成する、複数の受け入れスロットと、を含む、クランプ。
【請求項6】
前記ベースブラケットは一対のクランプスロットを含み、前記クランプは一対のロッキングタブを含み、前記一対のロッキングタブのそれぞれは、前記複数の脚部の一つに対応して設けられ、及び前記一対のロッキングタブのそれぞれは、前記一対のクランプスロットの対応する一つのクランプスロット内に位置し、前記クランプを前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットに接し、十分に係合した位置に保つように構成されている、請求項5に記載のクランプ。
【請求項7】
前記ベースブラケットは一対の位置合わせ停止部を含み、前記クランプは一対のロッキングタブを含み、前記一対のロッキングタブのそれぞれは、前記複数の脚部の一つに対応して設けられており、前記一対のロッキングタブは、前記クランプが、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットと部分的に係合した位置にあるとき、前記一対の位置合わせ停止部の間に位置するように構成されている、請求項5に記載のクランプ。
【請求項8】
前記複数の受け入れスロットのうち対となる前記受け入れスロットのそれぞれは、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットの表面を引っかくように構成された複数の歯を含む、請求項5に記載のクランプ。
【請求項9】
前記クランプは、
前記複数の脚部の対応する一つにそれぞれ設けられている一対のハンガー開口部と、
前記一対のハンガー開口部によって支持されるケーブルハンガーであって、前記ソーラーパネルアセンブリからの電気ケーブルを支持するように構成されているケーブルハンガーと、をさらに含む、請求項5に記載のクランプ。
【請求項10】
受け入れスロットをそれぞれ含む一対の脚部を備えるV字形状の本体を有するバネ仕掛け式のクランプによって、ソーラーパネルアセンブリをベースアセンブリに接続する方法であって、
前記ベースアセンブリに前記ソーラーパネルアセンブリのパネルフレームを位置決めするステップと、
前記パネルフレームのパネル支持ブラケットを前記ベースアセンブリのベースブラケットと位置合わせするステップと、
前記クランプの前記一対の脚部に外部圧縮力を加えて、前記一対の脚部にある前記受け入れスロットによって生じる空間を増大させるステップと、
前記クランプが圧縮状態にある間に、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットが前記受け入れスロット内に受け入れられるように、前記クランプを移動させるステップと、
前記外部圧縮力を解放して、前記クランプが、前記受け入れスロットを介して前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットにバネ圧縮力を加えることができるようにするステップと、を含む、方法。
【請求項11】
前記一対の脚部のそれぞれはロッキングタブを含み、前記方法は、一対の位置合わせ停止部及び一対のクランプスロットを含むベースブラケットを設ける初期のステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記クランプを移動させる前記ステップは、前記クランプを部分的に係合する位置に移動させ、前記クランプが圧縮状態にある間に、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットが前記受け入れスロット内に部分的に受け入れられるようにし、かつ前記一対の脚部にある前記ロッキングタブが、前記ベースブラケットにある前記一対の位置合わせ停止部の間に位置するようにすることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記クランプを移動させる前記ステップは、前記クランプを、前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットが前記受け入れスロット内に十分に受け入れられるような十分に係合する位置へ移動させることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記外部圧縮力を解放する前記ステップは、前記ロッキングタブが前記一対のクランプスロット内に位置するようにし、前記クランプを、前記クランプが、前記受け入れスロットを介して前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットにバネ圧縮力を加えるようにする位置に保つことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
受け入れスロットのそれぞれは鋸状の縁を含み、前記外部圧縮力を解放する前記ステップは、前記外部圧縮力を解放して、前記鋸状の縁を通じて前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットにバネ圧縮力を加える間に、前記受け入れスロットの前記鋸状の縁が前記パネル支持ブラケット及び前記ベースブラケットの表面を引っかくことができるようにすることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[001] 本出願は、2018年10月8日出願の米国仮特許出願第62/742,713号(「Mounting Clamp for Assembling Solar Panels」)の利益を主張し、その開示を、参照により本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
背景
[002] 取付構造にソーラーパネル(例えば、太陽光発電(PV(photovoltaic))パネル)を機械的に取り付けかつ電気的に結合するための最も一般的な手法は、ボルト、ナット、ワッシャー又はリベットを含む従来の締結具の使用によるものである。従来の締結具の使用にはいくつかの問題がある。第1に、パネルの寸法及びパネルフレーム内にある取付孔の位置が、製造業者によって規格化されていない。規格がないことにより、販売会社が、各ソーラープロジェクト用に特注で作る取付ハードウェアを、異なるパネルの仕様に強制的に適合させるようにしている。これは、製造リードタイムを長くし、かつサプライチェーンのコストを増大させる。第2に、ボルト接続の使用は、設置者のエラーのリスクと共に、複雑さが増し、かつパネル設置に要する時間を長くする。例えば、PVパネルフレームの底部にある取付孔は、支持構造(例えば取付レール)にある対となる孔と手動で位置合わせされ、その後、ボルトが孔に通され、ワッシャーが挿入され、及びナットが一時的に配置される必要がある。これらのステップは、一般に設置者にとって人間工学的又は快適ではない条件で、各PVパネルに対して4回行われる。どの場合も、これらの部分及び工具は、見当たらなかったり、なくしたり、盗まれたり、又はパネル上に倒れたりする可能性があり、太陽電池に損傷を引き起こす可能性がある。最後に、ナット及びボルトは、特有のトルク値で締められる必要があり、これは、実際には、達成することが非常に困難である。過度なトルク付与は、高い風荷重下でのボルトの破損のよくある原因であるが、トルク付与不足は、振動及び他の環境条件に起因して、ボルト及びナットを緩くしてしまう可能性がある。これは、多数のボルト及びナットの現場での定期的な確認及び再締め付けを必要とすることによって、維持費を追加する。
【0003】
[003] 従来のボルト接続に頼るPV取付の解決法は、住宅用及び商業用ビルの屋上、ソーラーカーポート及びソーラーキャノピーにおけるもの、同様な実用規模の地上設置への適用を含め、並びに固定チルト及びトラッカーの双方におけるものも含め、全ての主要ソーラー市場において共通である。現在、ボルト接続に頼ることのない、一体化した結合によるPVパネルの機械的な取付をもたらす締結具及び工具は、市販されてはいるが、わずかである。
【0004】
[004] 第1のタイプの締結具は、PVパネルフレームのフランジ及び支持部材のフランジを一緒に抱込むレバー及び楔の使用に依存する。楔は、PVパネルフレームを支持部材と電気的に結合するかかり又は刻み目を有し得る(例えば米国特許出願公開第20120201601号(A1))。第2のタイプの締結具は、PVパネルフレームのフランジと支持部材を取り付けるために、スロットとバネ仕掛け式のかかり付きのタブとの組み合わせに依存する(例えば米国特許第8590223号(B2)、米国特許第8745935号(B2)、独国特許発明第102012208480号(B3)、米国特許第10211774号(B2);米国特許第10240820号(B2))。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[005] 既存の市販の解決法は、一般的に効果的であるが、いくつかの不備がある。設計は、完全には見通せずに設置するか、又はPVパネルのフレームに締結具を予め取り付けることが要求されていることによって、設置を複雑にする傾向があるため、繰り返し可能な簡単な設置をもたらす努力が妨げられている。さらに、これらの解決法のほとんどは、いわゆるランドスケープ的な配置構造におけるPVパネルの取付のみを可能にし、ここでは、二つのレール又はビームがパネルの下側に配置され、最大で4個の接続点を提供する。この条件は、強い突風に起因する揚力及び横力に対抗する、より一様な荷重分配をもたらすために、より多くの接続点を使用する可能性を妨げる。本取付システムは、従来技術のこれらの及び他の不備に関する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】[006]支持ベースに取り付けられたソーラーパネルアセンブリの上面の斜視図を示す。
図2】[007]図1のソーラーパネルアセンブリ及び支持ベースの底面の斜視図を示す。
図3】[008]支持ベースレールに接続されたソーラーパネルフレームの内側の拡大斜視図を示す。
図4】[009]ベースブラケットの上面図を示す。
図5】[010]クランプの前面の斜視図を示す。
図6】[011]クランプの後面の斜視図を示す。
図7】[012]弛緩状態にあるクランプの前面図を示す。
図8】[013]圧縮状態にあるクランプの前面図を示す。
図9A】[014]パネルレール及びベースレールに接近するクランプの斜視図を示す。
図9B】[015]パネル支持ブラケット及びベースブラケットに接近するクランプの後面の断面図を示す。
図9C】[016]パネル支持ブラケット及びベースブラケットに接近するクランプの側面の断面図を示す。
図10A】[017]パネルレール及びベースレールに部分的に係合されたクランプの斜視図を示す。
図10B】[018]パネル支持ブラケット及びベースブラケットに部分的に係合されたクランプの後面の断面図を示す。
図10C】[019]パネル支持ブラケット及びベースブラケットに部分的に係合されたクランプの側面の断面図を示す。
図11A】[020]パネルレール及びベースレールに十分に係合されたクランプの斜視図を示す。
図11B】[021]パネル支持ブラケット及びベースブラケットに十分に係合されたクランプの後面の断面図を示す。
図11C】[022]パネル支持ブラケット及びベースブラケットに十分に係合されたクランプの側面の断面図を示す。
図12A】[023]任意選択的なケーブルハンガーを備えるクランプの下方の斜視図を示す。
図12B】[024]任意選択的なケーブルハンガーを備えるクランプの後面の斜視図を示す。
図12C】[025]ベースアセンブリにソーラーパネルアセンブリをロックしている間、電気ケーブルを支持するクランプの下方の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[026] 本開示は、ソーラーパネル設置において使用される機器に、限定されるものではないがより詳細には、支持部材、例えば、限定されるものではないが、チューブ、開断面レール、ビーム、プレートなどへのソーラーパネルの取付を促進させるシステムに関する。一態様では、例示的な実施形態は、ベースアセンブリにソーラーパネルアセンブリを取り付けるための取付システムを含む。取付システムは、パネル支持ブラケット、ベースブラケット、及びパネル支持ブラケットとベースブラケットを共に保持するために圧縮力を加えるように構成されたクランプを有する。ベースブラケットは、一対のクランプスロット及び一対の位置合わせ停止部を含む。
【0008】
[027] クランプは、一対の脚部を含むV字形状のクランプ本体を含み、脚部は、外部圧縮力による脚部の接近に抵抗するようなバネ仕掛け式である。クランプは、一対の受け入れスロットを含み、一対の受け入れスロットのそれぞれは、一対の脚部の対応する一つに設けられている。一対の受け入れスロットは共同で空間を提供して、脚部が一緒に圧縮されるときに、パネル支持ブラケット及びベースブラケットを収容する。
【0009】
[028] クランプはまた、一対のロッキングタブを含み、一対のロッキングタブのそれぞれは、一対の脚部の対応する一つに設けられている。一対のロッキングタブのそれぞれは、一対のクランプスロットの対応する一つに捕らえられて、クランプを、パネル支持ブラケット及びベースブラケット上の十分に係合した位置に保つ(ロックする)ように構成されている。
【0010】
[029] 別の態様では、例示的な実施形態は、ソーラーパネルアセンブリをベースアセンブリに接続するためのクランプに関する。ソーラーパネルアセンブリは、パネル支持ブラケットを含むパネルフレームを有し、ベースアセンブリはベースブラケットを有する。この実施形態では、クランプは複数の脚部を有し、これらの脚部は、外部圧縮力による脚部の接近に抵抗するようなバネ仕掛け式である。クランプはまた、一対の受け入れスロットを含み、一対の受け入れスロットのそれぞれは、複数の脚部の対応する一つに設けられている。受け入れスロットは空間を形成して、脚部が共に圧縮されるとき、一対の受け入れスロット内にパネル支持ブラケット及びベースブラケットを収容する。外部圧縮力が複数の脚部から除去されると、クランプのバネ力が、パネル支持ブラケットとベースブラケットとの間に圧縮力を加える。
【0011】
[030] さらに別の態様では、例示的な実施形態は、受け入れスロットをそれぞれ含む一対の脚部を備えるV字形状の本体を有するバネベースのクランプによって、ソーラーパネルアセンブリをベースアセンブリに接続する方法に関する。この実施形態では、方法は、ベースアセンブリにソーラーパネルアセンブリのパネルフレームを位置決めするステップにて開始される。方法は、パネルフレームからのパネル支持ブラケットをベースアセンブリからのベースブラケットと位置合わせするステップに続く。次に、方法は、クランプの脚部に外部圧縮力を加えて、脚部にある受け入れスロットによって生じる空間を増大させるステップを含む。方法は、クランプを前進させて、クランプが圧縮状態にある間に、パネル支持ブラケット及びベースブラケットが受け入れスロット内に受け入れられるようにするステップに続く。方法は、外部圧縮力を解放して、クランプが受け入れスロットを介してパネル支持ブラケット及びベースブラケットにバネ圧縮力を加えることができるようにするステップで完了する。
【0012】
[031] 図1及び図2から始めると、複数のクランプ104によってベースアセンブリ102に取り付けられたソーラーパネルアセンブリ100の上部及び底部の斜視図が図1及び図2に示されている。ソーラーパネルアセンブリ100は、パネルフレーム108に取り付けられた太陽光発電(PV)パネル106を含む。パネルフレーム108は、PVパネル106の少なくとも一方の側部に沿って延在する一つ以上のパネルレール110を含む。図1及び図2に示す実施形態では、パネルフレーム108は、PVパネル106の長さ方向に延在する一対のパネルレール110を含む。図1及び図2には単一のPVパネル106を示すが、複数のPVパネル106が単一のパネルフレーム108、又は単一のパネルフレーム108の複数の部分によって支持され得ることが理解される。パネルフレーム108は、多種多様のPVパネル106を支持するのに好適である。
【0013】
[032] ベースアセンブリ102は、一つ以上のベース支持体112(図1及び図2には二つ示されている)を含み、ベース支持体はそれぞれ、パネルレール110の対応する一つを支持している。ベースアセンブリ102は、固定構造(屋根、キャノピー若しくは地上設置構造など)又は集光を最適にするためにソーラーパネルアセンブリ100の角度位置を調整する関節キャリアによって支持され得るか、又はそれに取り付けられ得る。例えば、ベースアセンブリ102は、ソーラーパネルアセンブリ100を自動的に又はプログラムを用いて光源に向ける単軸トラッカー(SAT)に接続され得る。
【0014】
[033] 図3には、ソーラーパネルアセンブリ100及びベースアセンブリ102の一部分の内側の斜視図が示されている。パネルフレーム108は、パネル垂直壁114及びパネル支持ブラケット116を含む。ベース支持体112は、ベース垂直壁118及びベースブラケット120を含む。設置中、パネルフレーム108は、ベースアセンブリ102に対して、パネル支持ブラケット116がベースブラケット120と位置合わせされるように、位置決めされる。図3に示すように、クランプ104は、パネル支持ブラケット116を捕らえてベースブラケット120に固定する。多くの実施形態では、クランプ104、パネルレール110及びベース支持体112はそれぞれ、導電性金属から構築される。
【0015】
[034] 図4のベースブラケット120の上面図に示すように、ベースブラケット120は、位置合わせ停止部122と、クランプ104と係合するクランプスロット124とを含む。位置合わせ停止部122は、ベースブラケット120から下方に延在する。いくつかの実施形態では、位置合わせ停止部122は、製造中に、クランプスロット124を作るために除去されるベースブラケット120の部分を打ち抜いて折ることによって、作られる。他の実施形態では、特注の打ち抜き型を使用して、既存のベースアセンブリ102上に位置合わせ停止部122及びクランプスロット124を生じ得る。位置合わせ停止部の追加的な図は、図9B~9C、図10B~10C及び図11B~11Cに示されている。
【0016】
[035] 図5及び図6には、クランプ104の前面及び後面の斜視図が示されている。例示的な実施形態では、クランプ104は、防食性のある(例えば、ステンレス又は亜鉛メッキされた)型押しされたバネ用鋼シートメタルから作製される。クランプ104は、限定されるものではないが、金属、例えば鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、及びチタン、及び金属合金、セラミック複合体、複合強化金属、プラスチックなどを含む材料で構築され得る。一実施形態では、クランプ104は導電性金属から構築されて、接地経路を提供する。
【0017】
[036] クランプ104は、二つ以上の脚部128が共通の頂点130から離れるような斜角で延在する、実質的に「V字形状の」クランプ本体126を含む。クランプ本体126の厚さ及び構築材料は、図8に示すように、脚部128を互いの方へ接近させるか又は圧縮することができるようなものにする。圧縮力が除去されると、クランプ104内に蓄えられたバネエネルギーが、脚部128を弛緩状態へと強制的に分離する。いくつかの実施形態では、二つの脚部128間の角度は、クランプ104が弛緩状態にあるとき、約55~約75度である。いくつかの実施形態では、クランプ104が弛緩状態にあるとき、脚部128は、頂点130と約60度の角度を形成する。
【0018】
[037] 各脚部128は、脚部128の前側から脚部128の内部部分まで延在する受け入れスロット132を有する。図7に最もよく示すように、受け入れスロット132は、脚部128に対して実質的に垂直、又は直角関係で配置されて、クランプ104が弛緩状態にあるとき、受け入れスロット132が、下方に向かって斜めに角度が付けられるようにする。脚部128の角度配置、及び脚部128内の受け入れスロット132の向きに起因して、これら受け入れスロット132は一緒に、二つの受け入れスロット132を通って延在する線形間隙の高さを表す第1の空間(クリアランス)(C)をもたらす。外部圧縮力下でクランプ104の脚部128が接近するとき(図8に示すように)、脚部128と受け入れスロット132の角度配置は減少されて、第1の空間Cよりも広い第2の空間(C)をもたらすようにする。いくつかの実施形態では、第2の空間(C)は、パネル支持ブラケット116とベースブラケット120の組み合わせの厚さよりも広いが、第1の空間(C)は、パネル支持ブラケット116とベースブラケット120の組み合わせの厚さ(高さ)よりも狭い。これらの実施形態では、クランプ104は、受け入れスロット132の組み合わせからもたらされた空間が脚部128を一緒に圧縮することによって増大されるまで、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120にかぶせるように導入できない。圧縮力が脚部128から除去されると、脚部128は、クランプ104のバネ力によって分離するように駆り立てられ、かつ受け入れスロット132によってもたらされた空間が減少する。クランプ104が弛緩状態にあるとき、パネル支持ブラケット116とベースブラケット120の組み合わせの厚さは、受け入れスロット132によってもたらされた空間よりも厚いため、これら受け入れスロット132内へパネル支持ブラケット116及びベースブラケット120を導入することによって、クランプ104が弛緩状態へ戻るのを防止する。このようにして、クランプ104のバネ力は、脚部128に外に向かう力を加え、これが、受け入れスロット132を介して、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120を一緒に保持する圧縮力として伝達される。
【0019】
[038] いくつかの実施形態では、受け入れスロット132のそれぞれは、複数の歯134を含む。受け入れスロット132の鋸状の縁は、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120の双方の表面を引っかいて、クランプ104とパネル支持ブラケット116及びベースブラケット120との間の摩擦抵抗を増すように構成されている。歯134はまた、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120に適用されたいずれの非導電性コーティングも除去することによって、クランプ104とパネル支持ブラケット116及びベースブラケット120との間の導電性を高める。
【0020】
[039] クランプ104の各脚部128は、最下部(foot)136で終端する。図7に最もよく示しているように、最下部136は、脚部128から角度がオフセットされて、クランプ104が弛緩状態にあるときに、最下部136が実質的に垂直方向に延在するようにされている。最下部136の垂直位置は、クランプ104の脚部128を圧縮するためにプライヤー又は他の工具を使用するのを容易にする。いくつかの実施形態では、各最下部136は、特注の工具の対応する支柱又はタブを受け入れるように構成されているスロット又は孔(図示せず)を含んで、各脚部128の最下部136との圧縮用工具の係合を容易にする。
【0021】
[040] クランプ104はまた、脚部128から外向きに延在する一対のロッキングタブ138を含む。ロッキングタブ138の厚さは、ベースブラケット120にあるクランプスロット124の幅を下回る。設置をしている間、ロッキングタブ138は、初めは、両位置合わせ停止部122間に保持されて、クランプ104を圧縮状態で捕らえる。ひとたびクランプ104がさらにパネル支持ブラケット116及びベースブラケット120上へと前進したら、ロッキングタブ138は位置合わせ停止部122を通り越し、かつ脚部128は、ロッキングタブ138がクランプスロット124内で上方へ向かって押し込まれるように、部分的に開放できるようにされる。この十分に係合した位置では、ロッキングタブ138は、クランプスロット124内に捕らえられて、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120からのクランプ104の引き戻しを防止する。
【0022】
[041] 図9~11は、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120上にクランプ104を設置するための例示的な方法を明らかにする。図9A~9Cから始めて、クランプ104は、ベースブラケット120上の一連の位置合わせ停止部122と横方向に位置合わせされる。ひとたびパネル支持ブラケット116及びベースブラケット120が位置合わせされたら、クランプ104の両脚部128は、プライヤー、特注の工具、又は設置者の指によって生成された外部圧縮力によって、一緒に圧縮される。
【0023】
[042] ひとたびロッキングタブ138が位置合わせ停止部122間に嵌る程度まで脚部128が圧縮されたら、クランプ104を前方に押して、図10A~10Cに示すように、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120が受け入れスロット132の広くなった空間(C)内に納まるようにする。クランプ104の前進は、クランプが部分的に係合した位置で休止される一方、ロッキングタブ138は、両位置合わせ停止部122間に位置決めされている。位置合わせ停止部122は、クランプ104によって加えられる外に向かうバネ力に抵抗して、最下部136に加えられる圧縮力を減少し得るか又は撤回し得る。この部分的に係合した位置では、設置者は、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120に対してクランプ104が適切に位置合わせされていることを検証できる。
【0024】
[043] 次に、図11A~11Cに示すように、クランプ104は、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120へと前進させられる。ひとたびロッキングタブ138が位置合わせ停止部122を通り越したら、両脚部128は、部分的に外向きに拡張できるようにされ、かつロッキングタブ138は、ベースブラケット120のクランプスロット124内に捕らえられる。この十分に係合した位置では、クランプ104は、鋸状の受け入れスロット132によって、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120に圧縮力を加える。位置合わせ停止部122とクランプスロット124は協働して、ロッキングタブ138及びクランプ104がパネル支持ブラケット116及びベースブラケット120から引き戻されないようにする。クランプ104をロック解除して除去するためには、クランプ104が引き出されるときにロッキングタブ138が位置合わせ停止部122を通り越すことができるように、両脚部128が一緒に圧縮される必要がある。
【0025】
[044] 図12A~12Cには、クランプ104がケーブルハンガー140を含む実施形態の様々な図面が示されている。ケーブルハンガー140は、クランプ104の各脚部128にあるハンガー開口部142内に保持されているワイヤループとして構成されている。ケーブルハンガー140は、PVパネル106の真下に送られる電気ケーブルを支持及び整頓できる。例示的な実施形態では、ケーブルハンガー140は、ケーブルハンガー140を押し潰してハンガー開口部142からワイヤループの端部を取り出すことによって、ハンガー開口部142から除去され得る。
【0026】
[045] それゆえ、クランプ104、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120は、共同で、ベースアセンブリ102へのソーラーパネルアセンブリ100の取付を容易にする「取付システム」を提供する。取付システムは、広く行われているボルト締結具の使用を上回るいくつかの利点を提供する。(1)単一のクランプが、ボルト接続に必要ないくつかの部品の代わりとなる。(2)トルクの仕様が不要である。(3)パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120にある既成のボルト孔に位置合わせする必要がない。(4)訓練及び品質管理要求事項が大幅に減少される。(5)緩んだボルトのナットの締め付け及び再トルク付与がなくされるため、維持費が実質的に削減される。(6)クランプ104は、ベースブラケット120に予め取り付けられて出荷され得、他のシステムには欠如している物流及び人間工学的利益をもたらす。さらに、ほとんどの実施形態では、クランプ104は、工具を使用せずに設置され得る。
【0027】
[046] 重要なことには、「水平な」などの参考用語(terms of reference)が本開示で使用されているが、取付システムは、ソーラーパネルアセンブリ100をベースアセンブリ102に非水平な適用で固定するのにも等しく適切であることが理解される。例えば、クランプ104は、PVパネル106を垂直な向きのベースアセンブリ102に固定するために使用され得る。「パネル支持ブラケット」及び「ベースブラケット」の説明は、水平な向きにあると説明されているが、パネル支持ブラケット116及びベースブラケット120は、非水平な形態において使用され得ることが理解される。クランプ104及び取付システムの他の構成要素は、ソーラーパネルを支持する以外の適用例で使用される構造部材を接続して組み立てるために使用され得ることも理解される。例えば、クランプ104は、電気器具のシャーシ内で構造部材を接続するのに、又は金属建築物の組み立てを支援するために有用とし得る。
【0028】
[047] 本開示は、以下の記載に説明されているような方法及び装置の詳細への適用に限定されないことが理解される。本開示は、他の実施形態が可能であるか、又は様々な方法で実行若しくは実施することができる。そのようなものとして、本明細書で使用される言語は、可能な最も広い範囲及び意味で与えられるものとする;及び実施形態は、徹底的ではなく、例示を意味する。また、本明細書で用いられる語句及び術語は、説明のためのものであり、そのような別段の指示がない限り、限定とみなされるべきではないことが理解される。さらに、以下の詳細な説明では、本開示のより十分な理解をもたらすために、多数の具体的詳細について説明している。しかしながら、当業者には、本開示の実施形態は、これらの具体的詳細がなくとも、実行され得ることが明らかである。他の場合には、当業者によく知られている特徴は、説明を不要に複雑にするのを避けるために、詳細には説明していない。
【0029】
[048] 本明細書で別段の定義がなければ、本開示に関連して使用される科学用語及び専門用語は、当業者によって一般に理解されている意味を有する。さらに、文脈に別段の定めがある場合を除き、単数の用語は複数形を含み、及び複数の用語は単数形を含む。
【0030】
[049] 本明細書で言及した全ての特許、公開されている特許出願、及び非特許の刊行物は、本開示が関係する当業者のレベルを示す。本出願のいずれかの部分で言及した全ての特許、公開されている特許出願、及び非特許の刊行物は、まるでそれぞれ個々の特許又は刊行物が参照により援用されるように具体的かつ個別に示されたかのようなものと同じ程度で、それらの全体を参照することにより明白に本明細書に援用する。
【0031】
[050] 本開示の方法及び装置に従って使用されるように、以下の用語は、別段の指示がない限り、以下の意味を有すると理解される:
【0032】
[051] 語「a」又は「an」の使用は、特許請求の範囲及び/又は明細書において用語「含む(comprising)」と併用されるとき、「一つ」を意味し得るが、「一つ以上」、「少なくとも一つ」及び「一つ又は二つ以上」の意味とも一致する。特許請求の範囲における用語「又は」の使用は、本開示は代替形態のみ及び「及び/又は」を指す定義を支持するものの、代替形態のみを言及するか又は代替形態が相互に排他的であるときという明白な指示がない限り、「及び/又は」を意味するために使用される。用語「少なくとも一つ」の使用は、一つ並びに二つ以上の任意の量を含み、限定されるものではないが、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50、100、又はそこに含まれる任意の整数を含むと理解される。用語「少なくとも一つ」は、それに付随する用語に依存して、100又は1000まで、又はそれを上回って、拡張され得る;さらに、より高い限界値も満足のいく結果を生じ得るため、100/1000の量は限定であるとはみなされない。さらに、用語「X、Y及びZのうちの少なくとも一つ」の使用は、X単独、Y単独、及びZ単独、並びにX、Y及びZの任意の組み合わせを含むと理解される。
【0033】
[052] 本明細書では、全ての数値又は数値範囲(例えば、マイクロメートル又はミリメートルなどの長さの単位)は、文脈により別段の指示が明白にない限り、そのような範囲内の値及び整数の一部、並びにそのような範囲内の整数の一部を含む。それゆえ、説明するために、1~10などの数値範囲への言及は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、並びに1.1、1.2、1.3、1.4、1.5などを含む。それゆえ、1~50の範囲への言及は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20など、50を含めそれまで、並びに1.1、1.2、1.3、1.4、1.5など、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5などを含む。一連の範囲への言及は、連続内にある異なる範囲の境界の値を組み合わせる範囲を含む。それゆえ、説明するために、例えば、1~10、10~20、20~30、30~40、40~50、50~60、60~75、75~100、100~150、150~200、200~250、250~300、300~400、400~500、500~750、750~1,000の一連の範囲への言及は、例えば1~20、10~50、50~100、100~500、及び500~1,000の範囲を含む。例えば、厚さ1mm~20mmの範囲への言及は、その範囲内の測定値の全ての単位を明白に含むものとする。
【0034】
[053] 本明細書では、語「含む(comprising)」(並びに「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」などの、含むのいずれの形態も)、「有する(having)」(並びに「有する(have)」及び「有する(has)」などの、有するのいずれの形態も)、「含む(including)」(並びに「含む(includes)」及び「含む(include)などの、含むのいずれの形態も」)又は「含む(containing)」(並びに「含む(contains)」及び「含む(contain)」などの、含むのいずれの形態も)は、包括的であるか又は制約がなく、追加的な、列挙していない要素又は方法ステップを除外しない。
【0035】
[054] 本明細書では、用語「又はこれらの組み合わせ」は、用語に先行してリストしたアイテムの全ての変形及び組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、又はこれらの組み合わせ」は、以下のうちの少なくとも一つを含むものとする:A、B、C、AB、AC、BC、又はABC、及び特定の文脈では順序が重要である場合、同様にBA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCAB。この例を続けると、一つ以上のアイテム又は用語の繰り返しを含む組み合わせ、例えばBB、AAA、AAB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどが明白に含まれる。当業者は、一般に、文脈から特に明らかでない限り、いずれの組み合わせにおいてもアイテム又は用語の数は限定されないことを理解する。
【0036】
[055] 本出願の全体を通して、用語「約」又は「ほぼ」は、値が固有の誤差変動を含むことを示すために使用される。さらに、この詳細な説明では、各数値(例えば、厚さ、長さ、温度又は時間)は、用語「約」によって修飾されていると一度読まれ(既に明白にそのように修飾されていない限り)、その後、再度、文脈に別段の指示がない限り、そのように修飾されていないと読まれるべきである。上述の通り、本明細書でリスト又は説明したいずれの範囲も、暗黙のうちに又は明確に、その範囲内のいずれの数も、特に端点を含む全整数を含むことを意図し、及びそのように述べられているとみなされる。例えば、「1~10の範囲」は、約1~約10のつながりに沿って取り得る各数、特に整数を示すと読まれる。それゆえ、その範囲内の特定のデータ点が明白に特定されるか若しくは具体的に言及される場合、又はその範囲内のデータ点が明白に特定されないか若しくは具体的に言及されない場合、その範囲内のいずれのデータ点も特定されたとみなされ、本発明人らは、全範囲及び範囲内のデータ点の知識を持っていたことが理解される。特に明記しない限り、用語「約」又は「ほぼ」は、例えば量、長さ、厚さ、一時的な持続時間などの測定可能な値に言及するときに本明細書で使用されるとき、例えば、当業者に理解されるように、特定した値から±20%又は±10%、又は±5%、又は±1%、又は±0.1%の変動を、そのような変動は開示の方法を実施するのに適切であるため、含むものとする。
【0037】
[056] 本明細書では、用語「実質的に」は、続けて説明されるパラメータ、事象、若しくは環境が完全に発生すること、又は続けて説明されるパラメータ、事象、若しくは環境の大部分若しくはかなりの部分が発生することを意味する。例えば、用語「実質的に」は、続けて説明されるパラメータ、事象、若しくは環境が、少なくとも80%の時間、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも91%、若しくは少なくとも92%、若しくは少なくとも93%、若しくは少なくとも94%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%の時間発生することを意味するか、又は寸法若しくは測定値が、言及した寸法若しくは測定値(例えば、長さ若しくは厚さ)の少なくとも90%、若しくは少なくとも91%、若しくは少なくとも92%、若しくは少なくとも93%、若しくは少なくとも94%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%以内であることを意味する。
【0038】
[057] 本明細書では、「一実施形態」又は「実施形態」のいずれの言及も、実施形態に関連して説明された特定の要素、特徴、構造、又は特性が、少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所での語句「一実施形態では」の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態に言及しているわけではない。
【0039】
[058] 最初に、一つ以上の実施形態の説明に役立つ実装例を上記で提供したが、開示のシステム及び/又は方法は、現在知られているか又は存在しているか否かに関わらず、任意の数の技術を使用して実施され得ることが理解されるべきである。本開示は、本明細書で図示及び説明される例示的な設計及び実装例を含む、下記で説明する説明に役立つ実装例、図面、及び技術になんら限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲内でそれらの等価物の全範囲と共に、修正され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
【国際調査報告】