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特表2022-504206マルチチャネルモノスタティックレンジファインダ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】マルチチャネルモノスタティックレンジファインダ
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
G01S7/481 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518510
(86)(22)【出願日】2019-09-10
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 US2019050419
(87)【国際公開番号】W WO2020076454
(87)【国際公開日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】16/154,871
(32)【優先日】2018-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】ラスト,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】チルムラ,アジャヤ
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AC02
5J084AC04
5J084AC07
5J084BA04
5J084BA36
5J084BB04
5J084BB31
5J084CA03
5J084CA08
5J084DA05
5J084EA31
(57)【要約】
本開示は、光学システムおよびそれらの製造方法に関する。例示的な光学システムは、装着表面を有する第1の基板と、少なくとも1つの空隙を有するスペーサ構造と、を含む。スペーサ構造は、第1の基板の装着表面に結合される。光学システムは、スペーサ構造に結合される発光体デバイスと、少なくとも1つの検出器デバイスが、スペーサ構造の少なくとも1つの空隙内に配設されるように、第1の基板に結合される、検出器デバイスも含む。光学システムは、レンズおよび導波路を装着し、かつ、スペーサ構造に結合される、第2の基板も含む。光学システムは、スペーサ構造の第2の表面と第2の基板の装着表面との間に結合されたシムも含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学システムであって、
第1の基板であって、前記第1の基板が、装着表面を含む、第1の基板と、
スペーサ構造であって、前記スペーサ構造が、第1の表面および前記第1の表面に対向する第2の表面を含み、前記スペーサ構造が、少なくとも1つの空隙を含み、前記スペーサ構造の前記第1の表面が、前記第1の基板の前記装着表面に結合されている、スペーサ構造と、
少なくとも1つの発光体デバイスであって、前記少なくとも1つの発光体デバイスが、前記スペーサ構造の前記第2の表面に結合されている、少なくとも1つの発光体デバイスと、
少なくとも1つの検出器デバイスであって、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記第1の基板の前記装着表面に結合されており、それにより、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙内に配設される、少なくとも1つの検出器デバイスと、
第2の基板であって、前記第2の基板が、装着表面を含み、前記第2の基板の前記装着表面が、前記スペーサ構造の前記第2の表面に結合されている、第2の基板と、
前記スペーサ構造の前記第2の表面と前記第2の基板の前記装着表面との間に結合されている、シムと、
前記第2の基板の前記装着表面に結合されている、少なくとも1つのレンズと、
前記第2の基板の前記装着表面に結合されている、少なくとも1つの導波路と、を含む、光学システム。
【請求項2】
中蓋をさらに含み、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記第2の表面に結合されており、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙を通って前記少なくとも1つの検出器デバイスに至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャを含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの発光体デバイスが、前記少なくとも1つのレンズに向けて光を発するように構成されており、それにより、前記発せられた光の少なくとも一部分が、光学的結合光として前記少なくとも1つの導波路内へ光学的に結合される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの導波路が、少なくとも1つの反射表面を含み、前記光学的結合光の少なくとも一部分が、外部環境に向けて方向付けられるように前記反射表面と相互作用する、請求項3に記載の光学システム。
【請求項5】
前記第2の基板が、前記少なくとも1つの発光体デバイスにより発せられた光に対して透過性である材料を含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記第2の基板、前記少なくとも1つの導波路、および前記少なくとも1つのアパーチャを介して、外部環境から光を受けるように構成されている、請求項5に記載の光学システム。
【請求項7】
回路基板をさらに含み、前記回路基板が、複数の崩壊制御半田ボールにより、前記第1の基板の表面に結合されている、請求項1に記載の光学システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのレンズが、円筒レンズを含み、前記円筒レンズが、前記少なくとも1つの発光体デバイスにより発せられた光をコリメートするように構成されている、請求項1に記載の光学システム。
【請求項9】
前記円筒レンズが光ファイバを含む、請求項8に記載の光学システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの発光体デバイスを制御するように構成された1つ以上のパルサ回路をさらに含み、前記1つ以上のパルサ回路が、前記スペーサ構造の前記第2の表面に配設されており、前記少なくとも1つの発光体デバイスが、1つ以上のワイヤボンドにより、前記1つ以上のパルサ回路に電気的に結合されている、請求項1に記載の光学システム。
【請求項11】
方法であって、
スペーサ構造に少なくとも1つの空隙を形成することであって、前記スペーサ構造が、第1の表面および前記第1の表面に対向する第2の表面を含む、形成することと、
第1の基板の装着表面に少なくとも1つの検出器デバイスを結合して、かつ、前記スペーサ構造の前記第1の表面に前記第1の基板の前記装着表面を結合して、それにより、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙内に配設されるようにする、結合することと、
前記スペーサ構造の前記第2の表面に少なくとも1つの発光体デバイスを結合することと、
前記少なくとも1つの発光体デバイスの表面と前記スペーサ構造の前記第2の表面との間の段の高さを判定することと、
前記判定された段の高さに基づいて、シムを選択することと、
第2の基板の装着表面に、少なくとも1つのレンズおよび少なくとも1つの導波路を結合することと、
前記選択されたシムにより、前記スペーサ構造の前記第2の表面に前記第2の基板の前記装着表面を結合することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記第1の基板の前記装着表面、前記スペーサ構造の前記第1の表面、前記スペーサ構造の前記第2の表面、前記シム、または、前記第2の基板の前記装着表面のうちの少なくとも1つに接着材料を塗布することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記スペーサ構造の前記第2の表面に中蓋を結合することをさらに含み、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙を通って前記少なくとも1つの検出器デバイスに至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記スペーサ構造が、少なくとも1つのアラインメント特徴を含み、前記方法が、前記少なくとも1つのアラインメント特徴に従って、前記スペーサ構造に前記第2の基板をアラインメントすることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
複数の崩壊制御半田ボールにより、前記第1の基板の表面に回路基板を結合することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの導波路内に少なくとも1つの反射ファセットを形成することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記スペーサ構造に前記第2の基板が結合されると、前記少なくとも1つの発光体デバイスのそれぞれのレーザダイオード領域が前記少なくとも1つのレンズを基準として所望の場所に位置決めされるように、前記選択されたシムが選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのレンズが円筒レンズを含み、前記円筒レンズが、前記少なくとも1つの発光体デバイスにより発せられた光をコリメートするように構成されている、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記円筒レンズが、光ファイバを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記スペーサ構造に少なくとも1つのパルサ回路を結合することと、
前記少なくとも1つの検出器デバイスに前記少なくとも1つのパルサ回路を電気的に接続することと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2018年10月9日に出願された、米国特許出願第16/154,871号の利益を主張し、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
光学システムは、共通のパッケージ内に配設される、光源、光学素子、および/または光検出器などの複数個の素子を含むことができる。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様において、光学システムが提供される。光学システムは、第1の基板を含む。第1の基板は、装着表面を含む。光学システムは、第1の表面および第1の表面に対向する第2の表面を有する、スペーサ構造も含む。スペーサ構造は、少なくとも1つの空隙を含む。スペーサ構造の第1の表面は、第1の基板の装着表面に結合される。光学システムは、スペーサ構造の第2の表面に結合される、少なくとも1つの発光体デバイスを追加的に含む。光学システムは、少なくとも1つの検出器デバイスが、スペーサ構造の少なくとも1つの空隙内に配設されるように、第1の基板の装着表面に結合される、少なくとも1つの検出器デバイスを含む。光学システムは、装着表面を有する第2の基板も含む。第2の基板の装着表面は、スペーサ構造の第2の表面に結合される。光学システムは、スペーサ構造の第2の表面と第2の基板の装着表面との間に結合された、シムを含む。光学システムは、第2の基板の装着表面に結合される、少なくとも1つのレンズと、第2の基板の装着表面に結合された、少なくとも1つの導波路と、を追加的に含む。
【0004】
第2の態様において、方法が提供される。方法は、スペーサ構造に少なくとも1つの空隙を形成することを含む。スペーサ構造は、第1の表面および第1の表面に対向する第2の表面を含む。方法は、第1の基板の装着表面に少なくとも1つの検出器デバイスを結合することと、少なくとも1つの検出器デバイスが、スペーサ構造の少なくとも1つの空隙内に配設されるように、スペーサ構造の第1の表面に第1の基板の装着表面を結合することも含む。方法は、スペーサ構造の第2の表面に少なくとも1つの発光体デバイスを結合することを追加的に含む。方法は、少なくとも1つの発光体デバイスの表面とスペーサ構造の第2の表面との間の段の高さを判定することをさらに含む。方法は、判定された段の高さに基づいて、シムを選択することをまたさらに含む。方法は、第2の基板の装着表面に、少なくとも1つのレンズおよび少なくとも1つの導波路を結合することと、選択されたシムにより、スペーサ構造の第2の表面に第2の基板の装着表面を結合することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】例示的な実施形態による、光学システムの概略的ブロック表示を例示する図である。
図2】例示的な実施形態による、光学システムの断面図を例示する図である。
図3A】例示的な実施形態による、製造方法の1ステップを例示する図である。
図3B】例示的な実施形態による、製造方法の1ステップを例示する図である。
図3C】例示的な実施形態による、製造方法の1ステップを例示する図である。
図3D】例示的な実施形態による、製造方法の1ステップを例示する図である。
図3E】例示的な実施形態による、製造方法の1ステップを例示する図である。
図3F】例示的な実施形態による、製造方法の1ステップを例示する図である。
図3G】例示的な実施形態による、製造方法の1ステップを例示する図である。
図4】例示的な実施形態による方法を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
例示的な方法、デバイス、およびシステムが、本明細書に記載される。「例(example)」および「例示的(exemplary)」という語は、本明細書においては、「例、事例、または例示としての役割を果たす(serving as an example,instance,or illustration)」ことを意味するために使用されることを理解されたい。本明細書において「例」または「例示的」であるとして説明されるいずれの実施形態または特徴も、他の実施形態または特徴よりも好ましい、または有利であると必ずしも解釈されるべきではない。本明細書に提示される主題の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更を行うことができる。
【0007】
したがって、本明細書に記載される例示的な実施形態は、限定的であることを意味するものではない。本開示の態様は、本明細書に一般的に記載され、図に例示されるように、多種多様な異なる構成で配列、置き換え、組み合わせ、分離、および設計されることができ、それらの全てが、本明細書で企図される。
【0008】
さらに、文脈上特段の示唆がある場合を除き、各図において例示された特徴は、互いに組み合わせて使用することができる。したがって、図は、一般的に、1つ以上の実施形態全体のうちの部分的な態様として見なされ、例示された特徴の全てが、必ずしも各実施形態に必要であるとは限らないことを理解されたい。
【0009】
I.概要
例示的な実施形態において、光学システムパッケージは、複数個の素子を含み得、複数個の素子には、レーザダイオードと、レーザダイオードから1つ以上の発光領域に光を伝達する1つ以上の導波路と、レーザから光を収集してそれを導波路内へ結合する光学素子または光学特徴と、導波路内の光を発光方向に向けて方向転換するミラーまたは他の特徴と、光に反応するレシーバチップと、光に反応するレシーバチップに到達する光の受光角を制限するピンホールと、が含まれる。
【0010】
このような光学システムパッケージは、光による検出および測距(LIDAR)システムの一部として利用され得る。例えば、光学システムパッケージは、マシンビジョンおよび/またはマシン知覚の用途で使用され得る、コンパクトでモジュール式のLIDARシステムを形成し得る。いくつかの実施形態において、光学システムパッケージは、半自律型または完全自律型の車両用のLIDARシステムで使用され得る。
【0011】
具体的には、光学システムは、埋設された電気トレースを有する基板を含み得る。いくつかの実施形態において、基板は、多層有機(MLO)基板を含み得、MLO基板は、例えば、1つ以上のRF誘電体層を含み得、RF誘電体層は、表面装着構成要素を配置するためのルーティングパッド、シールディングパッド、およびボンディングパッドを提供するために、他のラミネートの層間に埋設される。他の基板材料(例えば、FR4)およびタイプ(例えば、プリント回路基板(PCB))が、本明細書では可能であり、企図される。
【0012】
基板の底表面は、下にある回路基板に対する電気的および機械的界面を含み得る。いくつかの実施形態において、電気的および機械的界面は、回路基板に基板を電気的に結合して2つの表面の間に制御可能なスペーシングを維持する役割を果たし得る、複数の崩壊制御半田ボールを含み得る。
【0013】
光学システムは、スペーサ構造も含む。スペーサ構造は、複数のめっきされたスルーホールを含み得、基板の頂表面にボンディングされ得る。スペーサ構造は、複数の空隙を含んでもよく、各空隙は、スペーサ構造の2つの主表面間を通っている開口部である。いくつかの実施形態において、スペーサ構造は、ダイパンチ加工され、かつ、粗銅材料でコーティングされることがあり得る。他のコーティングが企図され、可能である。
【0014】
光学システムは、複数の光検出器デバイスを含み、光検出器デバイスは、シリコン光電子増倍管(SiPM)、アバランシェフォトダイオード(APD)、または他のタイプの光検出器を含み得る。他の実施形態は、シリコンもしくは他の半導体のPINフォトダイオードもしくはPNフォトダイオード、SPADアレイ、または他の高速光検出器を含み得る。例示的な実施形態において、4つまたは16個のSiPM検出器チップ(または異なる数の検出器チップ)が基板の頂表面にフリップチップボンディングされ得る。光検出器デバイスは、スペーサ構造が基板の頂表面にボンディングされたときにスペーサ構造の空隙内に収まるように、基板の頂表面に配設され得る。代替的な実施形態において、光検出器デバイスは、基板の頂表面にボンディングされたときにスペーサ構造に隣接して位置付けられ得る。
【0015】
光学システムは、中蓋も含む。中蓋は、スペーサ構造の頂表面に結合され(例えば、エポキシまたは別の接着材料でボンディングされ)てもよい。中蓋は、スペーサ構造の空隙および/または下にある光検出器に位置合わせされる、アパーチャおよび光学的に不透過性のバッフルを含んでもよい。いくつかの実施形態において、中蓋は、スペーサ構造内の隣接する空隙間、および、隣接する光検出器デバイス間、において光が漏れることを防止するように構成され得る。
【0016】
光学システムは、スペーサ構造の頂表面に結合される1つ以上の発光体デバイスをさらに含む。例えば、発光体デバイスは、端面発光レーザダイオードを含み得る。垂直共振器発光レーザ(例えば、VCSEL)、発光ダイオード(LED)などの他のタイプの発光体デバイスが、本開示の範囲内で企図され、可能であることが理解されよう。発光体デバイスは、導電性エポキシおよび/または高温半田でスペーサ構造に結合され得る。追加的にまたは代替的に、発光体デバイスは、スペーサ構造の頂表面の導電性パッドにワイヤボンディングされ得る。
【0017】
光学システムは、上蓋として機能する第2の基板も含む。上蓋は、ガラス、プラスチック、溶融シリカ、または別の、透過性の低屈折率材料などの透過性材料から形成され得る。上蓋の頂表面は、反射防止コーティングを含み得る。さらに、組み付け中に、頂表面(および/または反射防止コーティング)は、除去可能なポリマーフィルム(例えば、Kaptonまたはポリイミド)により、組み付け中に保護され得る。任意選択的に、上蓋の底表面に反射防止コーティングが塗布され得る。
【0018】
上蓋は、上蓋の底表面に結合された複数の導波路も含み得る。いくつかの実施形態において、導波路は、内部全反射または内部部分反射を使用して、発光体デバイスにより発せられた光を誘導するように構成され得る。導波路のうちの少なくともいくつかは、誘導された光を面外に、および外部環境に向けて、方向転換するように構成されたミラー表面を含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態において、上蓋は、発光体デバイスからの光を結合して光の少なくとも一部分を導波路に向けて方向付け得るファースト軸コリメーションレンズとしてふるまうように構成された円筒ロッドレンズを含み得る。
【0020】
光学システムは、上蓋とスペーサ基板との間に結合されるシム(例えば、シムリング)を含む。シムは、制御された厚さを有し得、上蓋とスペーサ基板との間のボンディング界面の役割を果たし得る。追加的にまたは代替的に、シムは、ガラス基板の端面を通って光が漏れることを防止するように構成され得る。いくつかの実施形態において、シムは、上蓋の周囲で硬化または成形するポリマー材料であり得る。このようなシナリオにおいて、シムは、光学システムのスペーサ基板および他の素子に対して一定の高さおよび/または場所に、上蓋を保持し得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、シムの厚さ(例えば、頂表面と底表面との間の距離)は、発光体デバイス(例えば、レーザダイオード)のそれぞれの発光領域が、導波路および他の光学構成要素にアラインメントされるように選択される。さらに、いくつかの例において、円筒ロッドレンズの直径および/または厚さは、発光体デバイスからそれぞれの導波路内への光結合が最大化するように選択される。
【0022】
いくつかの例において、上蓋は、エポキシなどの接着剤で、シム、中蓋、スペーサ構造、および/または基板に固定され得る。接着性のフィルム、テープ、または糊などの他のタイプの接着剤が、本開示の文脈内で可能であり、企図される。
【0023】
さらに、いくつかのシナリオにおいて、光検出器(例えば、SiPMチップ)は、それらのそれぞれの頂表面の上または下に、狭帯域光学フィルタを含み得る。追加的にまたは代替的に、他の実施形態において、ピンホールが、その上または後ろに位置付けられた狭帯域フィルタを有してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態において、光学システムパッケージの底表面に配設された半田ボールを通って、光学システムパッケージ内へ電気信号が結合され、または、光学システムパッケージの外へ電気信号が結合される。いくつかの実施形態は、プラスチックコアで高融点合金などの崩壊制御半田ボールを使用して、半田接続の最終高さを制御することを含むことが可能である。制御された間隙を2つの表面間に維持する他の方法であって、2つの表面自体の上にあるか、または、導電性材料内に包含されるか、のいずれかにおける、プラスチック、ガラス、または金属の、スペーサボールまたはシムなどの他の方法が、可能であり、企図される。電気信号を伝達する他の方法には、半田ボールを用いない半田パッド、導電性接着剤、および/または半田付け可能な脚が含まれる。
【0025】
いくつかの場合において、レーザダイオードに変調信号を提供するための電気回路がパッケージ内に位置する。このような回路素子は、窒化ガリウムFET(GaNFET)スイッチと、セラミックコンデンサまたは逆バイアスされたトランジスタなどの電荷蓄積デバイスと、を含むことができる。いくつかの実施形態において、変調信号は、レーザダイオードに、レーザ光パルス、パルス列、周波数変調された連続波レーザ光、または他の変調フォーマットに従ったレーザ光を発光させ得る。
【0026】
実施形態において、光学システムパッケージチップの少なくとも一部分の周囲に導電性シールドが配置されており、所望しない電気信号がレシーバ回路内へ結合される機会を最小限にする。さらに、ピンホールおよびレシーバの組み合わせの受光角が、外部レンズのアパーチャ数に整合され得る。追加的にまたは代替的に、レーザ、結合素子、導波路、およびミラーの放出角は、外部レンズのアパーチャ数に整合され得る。
【0027】
他の態様、実施形態、および実装形態は、添付図面の適切な箇所を参照して、以下の詳細な説明を読み取ることによって、当業者には明らかになるであろう。
【0028】
II.例示的なシステム
図1は、例示的な実施形態による、光学システム100の概略的ブロック表示を例示する。いくつかの場合において、光学システム100は、コンパクトLIDARシステム、またはその一部分として利用され得る。このようなLIDARシステムは、所与の環境内の1つ以上のオブジェクト(例えば、場所、形状など)に関する情報(例えば、点群データ)を提供するように構成することができる。例示的な実施形態において、LIDARシステムは、点群情報、オブジェクト情報、マッピング情報、または他の情報を車両に提供し得る。車両は、半自動または完全自動車両であり得る。例えば、車両は、自動運転車、自律型ドローン航空機、自律型トラック、または自律型ロボットであり得る。本明細書において、他のタイプの車両およびLIDARシステムが企図される。
【0029】
光学システム100は、第1の基板110を含み、第1の基板110は装着表面112を含む。いくつかの例において、第1の基板110は、約200ミクロンの厚さであり得る。例えば、第1の基板110は、100ミクロン~500ミクロンの厚さを有し得る。しかしながら、他の厚さも可能であり、企図される。いくつかの実施形態において、第1の基板110は、プリント回路基板(PCB)であり得る。いくつかの他の実施形態において、第1の基板110は、シリコン、ガリウムヒ素などの半導体基板材料を含み得る。いくつかの実施形態において、第1の基板110は、シリコンオンインシュレータ(SOI)材料を含み得る。代替的に、第1の基板110は、様々な他の堅固なおよび/または可撓性の材料から形成され得、それらの各々が本開示で企図される。
【0030】
光学システム100は、スペーサ構造120も含む。スペーサ構造120は、スペーサ構造120に少なくとも1つの空隙126を形成する開口部を有する第1の表面122を含む。スペーサ構造120は、第1の表面122に対向する第2の表面124も含み、第2の表面124は、少なくとも1つの空隙126を形成する開口部を有する。スペーサ構造120の第1の表面122は、第1の基板110に結合され、いくつかの例において、第1の基板110の装着表面112に直接結合される。
【0031】
本明細書において別の箇所で説明するように、少なくとも1つの空隙126は、リソグラフィにより画定される、湿式エッチングまたは乾式エッチングの処理を利用することにより、スペーサ構造120に形成され得る。少なくとも1つの空隙126を形成する他の半導体製造技法が可能であり、企図される。
【0032】
いくつかの実施形態において、スペーサ構造120は、例えば、第1の表面122に結合された構造(例えば、回路基板190)を、第2の表面124に結合された構造(例えば、発光体デバイス130)に電気的に接続し得る1つ以上の電気ビア128(図示せず)を含み得る。
【0033】
光学システム100は、少なくとも1つの発光体デバイス130を追加的に含む。少なくとも1つの発光体デバイス130は、スペーサ構造120の第2の表面124に結合される。少なくとも1つの発光体デバイス130は、少なくとも1つの赤外波長(例えば、905nm)を有する光パルスを提供するように構成され得る。他の波長および波長範囲が可能であり、企図される。少なくとも1つの発光体デバイス130は各々、1つ以上のレーザバーまたは別のタイプの発光構造を含み得る。いくつかの実施形態において、発光体デバイス130は、InGaAs/GaAsレーザダイオードを含み得るが、他の材料系が可能である。
【0034】
光学システム100は、少なくとも1つの検出器デバイス140をまたさらに含む。少なくとも1つの検出器デバイス140は、第1の基板110の装着表面112に結合される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの検出器デバイス140は、スペーサ構造120の少なくとも1つの空隙126内に配設される。例において、少なくとも1つの検出器デバイス140は、シリコン光電子増倍管(SiPM)、アバランシェフォトダイオード(APD)、または別のタイプの光検出器であり得る。
【0035】
光学システム100は、スペーサ構造120の第2の表面124に結合される中蓋150も含む。中蓋は、スペーサ構造120の少なくとも1つの空隙126を通って少なくとも1つの検出器デバイス140に至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャ152を含む。
【0036】
光学システム100は、第2の基板160を含み、第2の基板160は、装着表面162を追加的に有する。第2の基板160の装着表面162は、スペーサ構造120の第2の表面124に結合される。いくつかの実施形態において、第2の基板160は、少なくとも1つの発光体デバイス130により発せられた光に対して透過性である材料を含む。
【0037】
光学システム100は、第2の基板160の装着表面162に結合された、少なくとも1つのレンズ164をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのレンズ164は、円筒レンズであり得る。このようなシナリオにおいて、円筒レンズは、少なくとも1つの発光体デバイス130により発せられた光をコリメートするように構成されてもよい。例えば、円筒レンズは、少なくとも1つの発光体デバイス130から発せられた光のファースト軸コリメーションを提供し得る。さらに、いくつかの実施形態において、円筒レンズは、1つ以上の光ファイバを含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのレンズ164は、ガラス(シリカ)、ポリカーボネート、ポリエチレン、フッ化物、カルコゲニド、および/または他の光学材料などの材料を含み得る。例示的な実施形態において、少なくとも1つのレンズ164は、発せられた光の、少なくとも1つの導波路166内への集束、発散、方向付け、および/またはそれ以外の態様での結合を行うために利用され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのレンズ164は、直径が約100~200ミクロンであり得る。しかしながら、他の直径が可能であり、企図される。加えて、少なくとも1つのレンズ164の代わりに、または少なくとも1つのレンズ164に加えて、他の形状のレンズが使用され得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのレンズ164は、エポキシまたは別のタイプの接着剤で装着表面162に結合され得る。追加的にまたは代替的に、少なくとも1つのレンズ164は、少なくとも一対の三次元アラインメント構造間に配設され得る。このようなシナリオにおいて、少なくとも一対の三次元アラインメント構造は、少なくとも1つのレンズ164を所定の場所に取り付けるように構成され得る。
【0040】
光学システム100は、第2の基板160の装着表面162に結合された、少なくとも1つの導波路166も含む。少なくとも1つの発光体デバイス130は、少なくとも1つのレンズ164に向けて光を発するように構成されており、それにより、発せられた光の少なくとも一部分が、光学的結合光として少なくとも1つの導波路166内へ光学的に結合される。
【0041】
例えば、少なくとも1つの導波路166は、伝搬方向に沿って光を効率的に誘導するように構成され得る。例えば、少なくとも1つの導波路166は、少なくとも1つの発光体デバイス130から発せられた光を結合するように構成されてもよい。このような光の少なくとも一部分は、内部全反射および/またはエバネッセント光学的結合を介して、少なくとも1つの導波路166の少なくとも一部分内において誘導されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの導波路166は、少なくとも1つの反射表面を含む。このようなシナリオにおいて、光学的結合光の少なくとも一部分は、外部環境に向けて方向付けられるように、少なくとも1つの反射表面と相互作用し得る。例えば、少なくとも1つの導波路166は、光を伝搬方向に対して直角に方向付けるように構成された1つ以上の反射表面(例えば、鏡面化されたファセット)を含んでもよい。このようなシナリオにおいて、光の少なくとも一部分は、鏡面化されたファセットを介して、少なくとも1つの導波路166の外へ結合されてもよい。
【0043】
いくつかのシナリオにおいて、少なくとも1つの導波路166は、フォトレジストなどのポリマー材料から形成され得る。例えば、ポリマー材料には、SU-8ポリマー、Kloe K-CLネガティブフォトレジスト、Dow PHOTOPOSITネガティブフォトレジスト、またはJSRネガティブトーンTHBフォトレジストが含まれ得る。少なくとも1つの導波路166が、光パターニング可能な他のポリマー材料から形成されてもよいことが理解されよう。少なくとも1つの導波路166は、100~120ミクロンの厚さである、光パターニングされた材料層であり得る。しかしながら、少なくとも1つの導波路166は、異なる厚さを代替的に有し得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの検出器デバイス140は、第2の基板160、少なくとも1つの導波路166、および少なくとも1つのアパーチャ152を介して、外部環境から光を受けるように構成される。換言すると、外部環境からの光は、実質的に透過性の第2の基板160および少なくとも1つの導波路166を通過して、ならびに、少なくとも1つのアパーチャ152により画定される開口部を通過して、少なくとも1つの空隙126に入り、少なくとも1つの検出器デバイス140に至り得る。
【0045】
いくつかの実施形態において、光学システム100は、シム170も含み得、シム170は、スペーサ構造120の第2の表面124と第2の基板160の装着表面162との間に結合され得る。
【0046】
例示的な実施形態において、光学システム100は、回路基板190を追加的に含む。このようなシナリオにおいて、回路基板190は、複数の崩壊制御半田ボール180により、第1の基板110の表面に結合され得る。
【0047】
いくつかの実施形態において、光学システム100は、少なくとも1つの発光体デバイス130を制御するように構成された1つ以上のパルサ回路132を含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、1つ以上のパルサ回路132は、スペーサ構造120の第2の表面124に配設され得る。他の実施形態において、1つ以上のパルサ回路132は、別の箇所に位置し得る。追加的にまたは代替的に、少なくとも1つの発光体デバイス130が、1つ以上のワイヤボンドにより、1つ以上のパルサ回路に132に電気的に結合され得る。
【0048】
図2は、例示的な実施形態による、光学システム100の断面図200を例示する。図2は、図1を参照して例示および説明された光学システム100のものと類似または同一の素子を含み得る。
【0049】
例えば、いくつかの実施形態において、光学システム100は、装着表面112を有する第1の基板110を含み得る。光学システム100は、第1の表面122および第2の表面124を有するスペーサ構造120を含み得る。スペーサ構造120は、1つ以上の空隙126a~126dを含み得る。
【0050】
1つ以上の発光体デバイス130は、スペーサ構造120の第2の表面124に結合され得る。発光体デバイス130は、1つ以上の発光領域131を各々が含み得る。図2に例示されるように、第2の表面124は、上表面l24aおよび下表面l24bを含み得る。例えば、上表面l24aが第1の平面を画定し、下表面l24bが第2の平面を画定し得る。すなわち、いくつかの実施形態において、第2の表面124は、下表面l24bへと「下降する」上表面l24aを含み得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、1つ以上の空隙126a~126d内に検出器デバイス140a~140dが配設され得る。例えば、例示されるように、各空隙は、1つの検出器デバイスを含み得る。しかしながら代替的に、単一の空隙内に、複数個の検出器デバイスおよび/または検出器アレイが配設され得る。検出器デバイス140a~140dは、外部環境との相互作用の後に1つ以上の発光体デバイス130により発せられた光を検出するように構成され得る。
【0052】
図2に追加的に例示されるように、スペーサ構造120の第2の表面124(例えば、下表面l24b)に中蓋150が結合され得る。実施形態において、中蓋150は、複数のアパーチャ152a~152dを含み得、アパーチャ152a~152dは、空隙126a~126dに隣接して配設され得る。いくつかの実施形態において、アパーチャ152a~152dは、150ミクロンの直径を有し得る。しかしながら、他のアパーチャ直径が可能であり、企図される。
【0053】
いくつかの実施形態において、複数のアパーチャ152a~152dは、発光体デバイス130により発せられた光に対して実質的に不透過性である材料を通じて開けられるか、リソグラフィによりエッチングされる、穴を含み得る。他の実施形態において、複数のアパーチャ152a~152dは、発光体デバイス130により発せられた光に対して実質的に透過性である光学窓を含み得る。
【0054】
図2は、中蓋150を、複数のアパーチャ152a~152dを含むものとして例示するが、いくつかの実施形態において、複数のアパーチャ152a~152dがスペーサ構造120に形成され得ることが理解されよう。例えば、スペーサ構造120は、複数のアパーチャ152a~152dを形成する1つ以上の穴を含み得る。1つの例示的な実施形態において、複数のアパーチャ152a~152dは、スペーサ構造120の上表面l24aと下表面l24bとの間に形成され得る。
【0055】
図2は、装着表面162を含む第2の基板160も例示する。いくつかの実施形態において、第2の基板160は、発光体デバイス130により発せられた光に対して実質的に透過性であり得る。第2の基板160の装着表面162には、少なくとも1つのレンズ164が結合され得る。さらに、第2の基板160の装着表面162には、少なくとも1つの導波路166が結合される。実施形態において、少なくとも1つの導波路166は、反射表面167a~167d(例えば、鏡面化されたファセット)を含み得る。
【0056】
例において、スペーサ構造120の第2の表面124と第2の基板160の装着表面162との間に、シム170が配設され得る。いくつかの実施形態において、シム170は、発光領域131が、少なくとも1つのレンズ164および/または少なくとも1つの導波路166を基準として所定のまたは所望の位置に配設されるように選択され得る。例えば、シム170は、発光領域131から発せられた光が、少なくとも1つのレンズ164により効率的に収集されて、少なくとも1つの導波路166内へ効率的に光学的に結合されるように選択され得る。
【0057】
図2は、シム170が光学システム100の側面付近に位置しているものとして例示するが、シム170が別の箇所に位置し得ることが理解されよう。例えば、シム170は、中蓋150と第2の基板160の装着表面162との間に配設され得る。追加的にまたは代替的に、シム170は、例えば、バッフルを提供するために(例えば、迷光を防止するために)、光学システム100の他の領域に存在し得る。
【0058】
光学システム100は、崩壊制御半田ボール180により、第1の基板110に物理的に結合され得る回路基板190を追加的に含み得る。第1の基板110を回路基板190に物理的におよび/または電気的に接続する、従来の半田ボール、ボールグリッドアレイ(BGA)、ランドグリッドアレイ(LGA)、導電性ペースト、ならびに他のタイプの物理ソケットおよび電気ソケットなどの、これらに限定されないが、他の方式が可能であり、企図される。
【0059】
III.例示的な方法
図3A図3Gは、1つ以上の例示的な実施形態による、製造方法の様々なステップを例示する。様々なステップのうちの少なくともいくつかは、本明細書において提示される順序とは異なる順序で実行されてもよいことが理解されよう。さらに、ステップは、追加、除外、入れ替え、および/または反復が行われてもよい。図3A図3Gは、図4に関連して例示および説明されるような方法400に関連して説明されるステップまたはブロックのうちの少なくともいくつかに対する例示としての役割を果たすことができる。追加的に、図3A図3Gのいくつかのステップは、図1および図2を参照して例示および説明されたような光学システム100を提供するために実行されてもよい。
【0060】
図3Aは、例示的な実施形態による、製造方法の1ステップ300を例示する。ステップ300は最初に、スペーサ構造120を提供することを含む。スペーサ構造120は、半導体材料および/またはポリマー材料を含み得る。続いて、1つ以上の技法を使用して、スペーサ構造120に少なくとも1つの空隙(例えば、空隙126a~126d)が形成され得る。すなわち、スペーサ構造120の第1の表面122は、少なくとも1つの空隙の一部を形成する開口部を有し得、スペーサ構造120の第2の表面124は、少なくとも1つの空隙の一部を形成する開口部を有し得る。いくつかの実施形態において、空隙126a~126dは、乾式エッチングまたは湿式エッチングの処理などの半導体製造方法を使用して、スペーサ構造120の少なくとも一部分を除去することにより、形成され得る。スペーサ構造120に空隙を形成する他の方式が企図される。
【0061】
いくつかの実施形態において、形成されたスペーサ構造120は、スペーサ構造120の第2の表面124に沿って様々なレベルを画定する段状または棚状の様々な構造を含み得る。換言すると、第2の表面124は、異なるz値を有する、2つ以上の実質的に平行な平面を画定し得る。他の実施形態において、第2の表面124は、単一の共通の平面を画定し得る。
【0062】
図3Bは、例示的な実施形態による、製造方法の1ステップ310を例示する。ステップ310は、第1の基板110の装着表面112に少なくとも1つの検出器デバイス(例えば、検出器デバイス140a~140d)を結合することを含む。検出器デバイスは、ピックアンドプレース工具および/または接着材料を使用して装着表面112に装着され得る。いくつかの実施形態において、検出器デバイスは、スペーサ構造120のそれぞれの空隙126a~126d内に収まるようにアラインメントされる様式で、装着表面112に装着され得る。
【0063】
いくつかの実施形態において、第1の基板110は、半導体材料(例えば、シリコン、ガリウムヒ素など)を含み得る。他の実施形態において、第1の基板110は、他の材料を含み得る。
【0064】
本明細書に記載されるように、検出器デバイスは、シリコン光電子増倍管(SiPM)デバイスおよび/またはアバランシェフォトダイオード(APD)を含み得る。他のタイプの光電性検出器デバイスが可能である。
【0065】
ステップ310は、少なくとも1つの検出器デバイス(例えば、検出器デバイス140a~140d)が、スペーサ構造120の少なくとも1つの空隙(例えば、空隙126a~126d)内に配設されるように、スペーサ構造120の第1の表面122に第1の基板110の装着表面112を結合することも含む。
【0066】
図3Cは、例示的な実施形態による、製造方法の1ステップ320を例示する。ステップ320は、スペーサ構造120の第2の表面124に少なくとも1つの発光体デバイス130を結合することを含む。少なくとも1つの発光体デバイス130は、InGaAsレーザダイオードを含み得る。しかしながら、他のタイプの発光体デバイスが企図され、可能である。いくつかの実施形態において、複数の発光体デバイス130が、例示されるように「紙面内へ」延在する軸に沿って(例えば、y軸に沿って)配設され得る。発光体デバイス130は、発光領域131を含み得、発光領域131は、レーザバーの場所および/または発光ダイオード領域を含み得る。
【0067】
いくつかの実施形態において、発光体デバイス130は、導電性エポキシなどの接着剤により、スペーサ構造120の第2の表面124に結合され得る。しかしながら、第2の表面124に発光体デバイス130を固定するように構成された他のタイプの材料が可能であり、企図される。いくつかの実施形態において、発光体デバイス130は、スペーサ構造120の第2の表面124に沿った「棚」または段に沿って位置決めされ得る。しかしながら、いくつかの実施形態において、第2の表面124は、平面であり得る(例えば、上表面l24aを基準として。すなわち、このようなシナリオにおいて、中蓋150および複数のアパーチャ152a~152dは、スペーサ構造120に取り換えられ得、スペーサ構造120が、複数のアパーチャ152a~152dを形成する複数の穴を含み得る。
【0068】
図3Dは、例示的な実施形態による、製造方法の1ステップ330を例示する。ステップ330は、少なくとも1つの発光体デバイス130の表面(例えば、頂表面)とスペーサ構造120の第2の表面124との間の段の高さ(例えば、段の高さ134または段の高さ136)を判定することを含む。本明細書に記載されるように、段の高さを判定することは、接触式もしくは非接触式の表面形状測定システムまたは別のタイプの撮像システムを使用することを含み得る。
【0069】
判定された段の高さに基づいて、ステップ330は、シムを選択することを含み得る。選択されたシムは、例えば、第2の基板160ならびにそれに関連付けられた構成要素(例えば、少なくとも1つのレンズ164および少なくとも1つの導波路166)について、所望の垂直のオフセットを提供し得る。換言すると、選択されたシムは、少なくとも1つのレンズ164および/または少なくとも1つの導波路166と発光体デバイス130とのアラインメントまたは位置決めを行うために、z軸に沿って第2の基板160を位置決めすることを助け得る。ステップ330は、スペーサ構造120の第2の表面124にシム170を結合することを追加的に含み得る。本明細書に記載されるように、シム170は、上蓋の周囲で硬化または成形するポリマー材料を含み得る。このようにして、シム170は、光学システム100の、スペーサ構造120および他の素子に対する一定の高さおよび/または場所に、第2の基板160を固定または保持し得る。
【0070】
いくつかの実施形態において、ステップ330は、スペーサ構造120の第2の表面124に中蓋150を結合することを含み得る。このようなシナリオにおいて、中蓋150は、スペーサ構造120の少なくとも1つの空隙(例えば、空隙126a~126d)を通って少なくとも1つの検出器デバイス(例えば、検出器デバイス140a~140d)に至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャ(例えば、アパーチャ152a~152d)を含む。
【0071】
図3Eは、例示的な実施形態による、製造方法の1ステップ340を例示する。ステップ340は、第2の基板160の装着表面162に少なくとも1つのレンズ164および少なくとも1つの導波路166を結合することを含む。いくつかの実施形態において、導波路166は、1つ以上の反射表面またはミラーファセット(例えば、反射表面167a~167d)を含み得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのレンズ164は、ピックアンドプレースシステムを使用して配置され得、三次元アラインメント構造および/または接着材料で定位置に固定され得る。アラインメント構造は、フォトリソグラフィを使用して画定され得る。例えば、アラインメント構造は、光画定可能な材料を用いて形成され得る。また他の実施形態において、少なくとも1つのレンズ164は、クランプ表面により印加される下向きの力により、定位置に維持され得る。
【0072】
例において、少なくとも1つの導波路166は、フォトリソグラフィおよび他の半導体製造技法を用いて形成され得る。少なくとも1つの導波路166は、ガラス、フォトレジスト、SU-8、または別のポリマー材料から形成され得る。いくつかの実施形態において、反射表面167a~167dは、角度付きフォトリソグラフィを使用して形成され得る。反射表面167a~167dは、アルミニウムなどの反射材料でコーティングされ得る。しかしながら、他の材料が可能であり、企図される。代替的な実施形態において、少なくとも1つの導波路166は、数ある可能性の中でも、エンボス、マイクロ射出成形、機械加工、UV成形、レーザエッチング、または3Dプリンティングを通じて、代替的に形成され得る。さらに、いくつかの実施形態において、反射表面167a~167dは、反射金属層の必要性なく、内部全反射を通じて光を完全に方向転換し得る。
【0073】
図3Fは、例示的な実施形態による、製造方法の1ステップ350を例示する。ステップ350は、選択されたシム170により、スペーサ構造120の第2の表面124に第2の基板160の装着表面162を結合することを含む。いくつかの実施形態において、ステップ350は、1つ以上の基準マークを基準として、素子のうちの1つ以上をアラインメントすることを含み得る。さらに、選択されたシム170により、スペーサ構造120の第2の表面124に第2の基板160の装着表面162を結合することは、装着表面162とシム170との間、および/または、第2の表面124とシム170との間、の界面に接着材料を塗布することを含み得る。
【0074】
選択されたシム170により、スペーサ構造120の第2の表面124に第2の基板160の装着表面162を結合すると、発光体デバイス130の発光領域131は、少なくとも1つのレンズ164および/または少なくとも1つの導波路166と実質的にアラインメントされ得る。
【0075】
図3Gは、例示的な実施形態による、製造方法の1ステップ360を例示する。ステップ360は、複数の崩壊制御半田ボール180により、第1の基板110の表面に回路基板190を結合することを含む。一例として、回路基板190は、光学システム100の様々な機能を制御するように動作可能な制御回路のうちのいくつかまたは全てを含み得る。いくつかの実施形態において、回路基板190は、読み出し集積回路(ROIC)、パルサ回路、または他のタイプの回路を含み得る。
【0076】
図4は、例示的な実施形態による、方法400を例示する。方法400は、図3A図3Gを参照して例示および説明された製造ステップまたは製造ステージのうちのいくつかまたは全てにより、少なくとも部分的に実行されてもよい。方法400は、本明細書において明示的に開示されたものよりも少ないまたは多いステップまたはブロックを含んでもよいことが理解されよう。さらに、方法400のそれぞれのステップまたはブロックは、任意の順序で実施されてもよく、各ステップまたはブロックは、1回以上実施されてもよい。いくつかの実施形態において、方法400およびそのステップまたはブロックは、図1および図2を参照して例示および説明されたような光学システム100に類似するかまたは同一であり得る光学システムを提供するために実施されてもよい。
【0077】
ブロック402は、スペーサ構造に少なくとも1つの空隙を形成することであって、スペーサ構造が、第2の表面に対向する第1の表面を有する、形成することを含む。
【0078】
いくつかの実施形態において、スペーサ構造に少なくとも1つの空隙を形成することは、第1の表面における開口部または第2の表面における開口部のうちの少なくとも1つをリソグラフィにより画定することを含み得る。例えば、開口部は、フォトレジストを使用して画定され得、フォトレジストは、エッチングストップとして機能することができる。その後、スペーサ構造の一部を除去するかまたはエッチングする湿式エッチングまたは乾式エッチングの処理により、少なくとも1つの空隙が形成され得る。例えば、少なくとも1つの空隙は、異方性乾式エッチングを利用することにより、形成され得る。少なくとも1つの空隙を形成する他の方式が企図され、可能である。
【0079】
ブロック404は、第1の基板の装着表面に少なくとも1つの検出器デバイスを結合することを含む。いくつかの実施形態において、装着表面に少なくとも1つの検出器デバイスを結合することは、少なくとも1つの検出器デバイスと装着表面との間の界面に導電性エポキシを塗布することを含み得る。代替的にまたは追加的に、少なくとも1つの検出器は、装着表面に配設された1つ以上の電気パッドにワイヤボンディングされ得る。
【0080】
ブロック404は、スペーサ構造の第1の表面に第1の基板の装着表面を結合して、それにより、少なくとも1つの検出器デバイスが、スペーサ構造の少なくとも1つの空隙内に配設されるようにする、結合することも含む。いくつかの実施形態において、スペーサ構造に第1の基板を結合することは、1つ以上の接着材料(例えば、エポキシ)を塗布することを含み得る。追加的にまたは代替的に、ウェハボンディング技法が利用され得る。
【0081】
ブロック406は、スペーサ構造の第2の表面に少なくとも1つの発光体デバイスを結合することを含む。例において、第2の表面に少なくとも1つの発光体デバイスを結合することは、発光体デバイスと第2の表面との間の界面に導電性接着材料を塗布することを含み得る。スペーサ構造の第2の表面に少なくとも1つの発光体デバイスを結合する他の方式が可能であり、企図される。
【0082】
ブロック408は、少なくとも1つの発光体デバイスの表面とスペーサ構造の第2の表面との間の段の高さを判定することを含む。いくつかの実施形態において、段の高さは、上表面l24aと発光体デバイス130の頂表面との間の距離を含み得る。しかしながら、段の高さは、1つ以上の発光領域131についての位置合わせ表面および/または場所基準として使用され得る別の距離であり得る。段の高さを判定することは、例えば、接触式表面形状測定装置、非接触式表面形状測定装置(例えば、Veeco Wycoシステム)、光学顕微鏡、走査電子顕微鏡、または、不確実性もしくは誤差が1~10ミクロン未満である、正確な段の高さの測定値を提供するように構成された別のシステム、を利用することを含み得る。発光体デバイスの段の高さを判定する他の方式が可能であり、企図される。
【0083】
ブロック410は、判定された段の高さに基づいて、シムを選択することを含む。このようなシナリオにおいて、選択されたシムは、スペーサ構造に第2の基板が結合されると、少なくとも1つの発光体デバイスのそれぞれのレーザダイオード領域が、少なくとも1つのレンズを基準として所定のおよび/または所望の場所に位置決めされるように選択され得る。いくつかの実施形態において、レンズを基準とした発光体デバイスのアラインメント(またはその逆の場合も)は、外部ジグ、装備品、および/またはロボットを利用することにより、実施され得る。例えば、アラインメントは、発光体デバイスから発せられた光を使用する閉ループ制御システムを用いて実施され得る。このようなシナリオにおいて、レーザ光は、導波路内へ結合されて、反射表面から発せられて、アラインメント検出器により受けられ得る。このようにして、閉ループ制御システムは、アラインメント検出器において受けられた光に基づいて、発光体デバイスおよびレンズの相対位置を調節し得る。例えば、閉ループ制御システムは、受けられた光の強度を最大化するために発光体デバイスおよびレンズの相対位置を調節するように動作可能であり得る。
【0084】
ブロック412は、第2の基板の装着表面に、少なくとも1つのレンズおよび少なくとも1つの導波路を結合することを含む。いくつかのシナリオにおいて、少なくとも1つのレンズは、少なくとも1つの発光体デバイスにより発せられた光をコリメートするように構成される円筒レンズを含み得る。いくつかの実施形態において、円筒レンズは光ファイバであり得る。
【0085】
ブロック414は、選択されたシムにより、スペーサ構造の第2の表面に第2の基板の装着表面を結合することを含む。いくつかの実施形態において、方法400の結合ステップのうちのいくつかまたは全ては、結合している少なくとも1つの素子に、および/または、結合している素子間の界面に、接着材料を塗布することを含んでもよい。例えば、様々なブロックは、第1の基板の装着表面、スペーサ構造の第1の表面、スペーサ構造の第2の表面、シム、または、第2の基板の装着表面に接着材料を塗布することを含み得る。実施形態において、接着材料は、導電性または非導電性のエポキシを含み得る。他の接着材料が可能であり、企図される。いくつかの実施形態において、方法400の結合ステップのうちのいくつかは、ウェハボンディング技法、締結具の補助によるボンディングなどの他のタイプの材料ボンディングを含み得る。
【0086】
いくつかのシナリオにおいて、様々な素子を共に結合することは、素子の一方または両方に接着材料を塗布することと、硬化期間または乾燥期間中に維持され得る所定の接触力(例えば、1~100N以上)を印加することと、を含み得る。
【0087】
追加的にまたは代替的に、方法400は、スペーサ構造の第2の表面に中蓋を結合することを含み得る。このようなシナリオにおいて、中蓋は、スペーサ構造の少なくとも1つの空隙を通って少なくとも1つの検出器デバイスに至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャを含み得る。
【0088】
いくつかの実施形態において、スペーサ構造は、少なくとも1つのアラインメント特徴を含み得る。このようなシナリオにおいて、方法400は、少なくとも1つのアラインメント特徴に従って、スペーサ構造に第2の基板をアラインメントすることをさらに含み得る。例えば、第2の基板は、スペーサ構造と第2の基板をアラインメントするためのアラインメント窓を提供するために、透過性である(または完全に除去された)少なくとも1つの部分を含み得る。他のタイプのアラインメント(例えば、端面同士のアラインメント)が可能であり、企図される。
【0089】
例において、方法400は、複数の崩壊制御半田ボールにより、第1の基板の表面に回路基板を結合することを追加的にまたは代替的に含み得る。
【0090】
またさらに、方法400は、少なくとも1つの導波路内に少なくとも1つの反射ファセットを形成することも含み得る。
【0091】
任意選択的に、方法400は、スペーサ構造に少なくとも1つのパルサ回路を結合することと、少なくとも1つの検出器デバイスに少なくとも1つのパルサ回路を電気的に接続することと、を含み得る。
【0092】
図に示される特定の配置は、限定と見なされるべきではない。他の実施形態が、所与の図に示される各要素をより多く、またはより少なく含んでもよいことを理解されたい。また、例示の要素のうちのいくつかを、組み合わせても、省いてもよい。またさらに、例示的な実施形態は、例示されない要素を含んでもよい。
【0093】
情報の処理を表すステップまたはブロックは、本明細書に記載の方法または技法の特定の論理機能を果たすように構成することができる回路に対応し得る。代替的にまたは追加的に、情報の処理を表すステップまたはブロックは、モジュール、セグメント、物理コンピュータ(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは特定用途向け集積回路(ASIC))、またはプログラムコードの一部分(関連データを含む)に対応し得る。プログラムコードは、特定の論理機能または論理動作を方法または技法において実装するための、プロセッサにより実行可能な1つ以上の命令を含み得る。プログラムコードおよび/または関連データは、ディスク、ハードドライブ、または他の記憶媒体を含む、記憶デバイスなどの任意のタイプのコンピュータ可読媒体に格納することができる。
【0094】
コンピュータ可読媒体は、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような、データを短期間格納するコンピュータ可読媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体も含み得る。コンピュータ可読媒体は、プログラムコードおよび/またはデータを長期間にわたって格納する非一時的コンピュータ可読媒体も含み得る。このように、コンピュータ可読媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、光ディスクまたは磁気ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)のような二次的なまたは長期永続的な記憶装置を含んでもよい。コンピュータ可読媒体は、任意の他の揮発性または不揮発性の記憶システムであり得る。コンピュータ可読媒体は、例えばコンピュータ可読記憶媒体、または有形の記憶デバイスと考えることができる。
【0095】
様々な例および実施形態が開示されてきたが、他の例および実施形態が当業者には明らかであろう。様々な開示された例および実施形態は、例示の目的のためであり、限定することを意図するものではなく、その真の範囲は、以下の特許請求の範囲により示される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学システムであって、
第1の基板であって、前記第1の基板が、装着表面を含む、第1の基板と、
スペーサ構造であって、前記スペーサ構造が、第1の表面および前記第1の表面に対向する第2の表面を含み、前記スペーサ構造が、少なくとも1つの空隙を含み、前記スペーサ構造の前記第1の表面が、前記第1の基板の前記装着表面に結合されている、スペーサ構造と、
少なくとも1つの発光体デバイスであって、前記少なくとも1つの発光体デバイスが、前記スペーサ構造の前記第2の表面に結合されている、少なくとも1つの発光体デバイスと、
少なくとも1つの検出器デバイスであって、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記第1の基板の前記装着表面に結合されており、それにより、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙内に配設される、少なくとも1つの検出器デバイスと、
第2の基板であって、前記第2の基板が、装着表面を含み、前記第2の基板の前記装着表面が、前記スペーサ構造の前記第2の表面に結合されている、第2の基板と、
前記スペーサ構造の前記第2の表面と前記第2の基板の前記装着表面との間に結合されている、シムと、
前記第2の基板の前記装着表面に結合されている、少なくとも1つのレンズと、
前記第2の基板の前記装着表面に結合されている、少なくとも1つの導波路と、を含む、光学システム。
【請求項2】
中蓋をさらに含み、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記第2の表面に結合されており、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙を通って前記少なくとも1つの検出器デバイスに至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャを含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの発光体デバイスが、前記少なくとも1つのレンズに向けて光を発するように構成されており、それにより、前記発せられた光の少なくとも一部分が、光学的結合光として前記少なくとも1つの導波路内へ光学的に結合され、前記少なくとも1つの導波路が、少なくとも1つの反射表面を含み、前記光学的結合光の少なくとも一部分が、外部環境に向けて方向付けられるように前記反射表面と相互作用する、請求項1に記載の光学システム。
【請求項4】
前記第2の基板が、前記少なくとも1つの発光体デバイスにより発せられた光に対して透過性である材料を含み、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記第2の基板、前記少なくとも1つの導波路、および前記少なくとも1つのアパーチャを介して、外部環境から光を受けるように構成されている、請求項1に記載の光学システム。
【請求項5】
回路基板をさらに含み、前記回路基板が、複数の崩壊制御半田ボールにより、前記第1の基板の表面に結合されている、請求項1に記載の光学システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのレンズが、円筒レンズを含み、前記円筒レンズが、前記少なくとも1つの発光体デバイスにより発せられた光をコリメートするように構成されている、請求項1に記載の光学システム。
【請求項7】
前記円筒レンズが光ファイバを含む、請求項6に記載の光学システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの発光体デバイスを制御するように構成された1つ以上のパルサ回路をさらに含み、前記1つ以上のパルサ回路が、前記スペーサ構造の前記第2の表面に配設されており、前記少なくとも1つの発光体デバイスが、1つ以上のワイヤボンドにより、前記1つ以上のパルサ回路に電気的に結合されている、請求項1に記載の光学システム。
【請求項9】
方法であって、
スペーサ構造に少なくとも1つの空隙を形成することであって、前記スペーサ構造が、第1の表面および前記第1の表面に対向する第2の表面を含む、形成することと、
第1の基板の装着表面に少なくとも1つの検出器デバイスを結合して、かつ、前記スペーサ構造の前記第1の表面に前記第1の基板の前記装着表面を結合して、それにより、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙内に配設されるようにする、結合することと、
前記スペーサ構造の前記第2の表面に少なくとも1つの発光体デバイスを結合することと、
前記少なくとも1つの発光体デバイスの表面と前記スペーサ構造の前記第2の表面との間の段の高さを判定することと、
前記判定された段の高さに基づいて、シムを選択することと、
第2の基板の装着表面に、少なくとも1つのレンズおよび少なくとも1つの導波路を結合することと、
前記選択されたシムにより、前記スペーサ構造の前記第2の表面に前記第2の基板の前記装着表面を結合することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記第1の基板の前記装着表面、前記スペーサ構造の前記第1の表面、前記スペーサ構造の前記第2の表面、前記シム、または、前記第2の基板の前記装着表面のうちの少なくとも1つに接着材料を塗布することと、
前記スペーサ構造の前記第2の表面に中蓋を結合することとをさらに含み、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙を通って前記少なくとも1つの検出器デバイスに至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記スペーサ構造が、少なくとも1つのアラインメント特徴を含み、前記方法が、前記少なくとも1つのアラインメント特徴に従って、前記スペーサ構造に前記第2の基板をアラインメントすることをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
複数の崩壊制御半田ボールにより、前記第1の基板の表面に回路基板を結合することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記スペーサ構造に前記第2の基板が結合されると、前記少なくとも1つの発光体デバイスのそれぞれのレーザダイオード領域が前記少なくとも1つのレンズを基準として所望の場所に位置決めされるように、前記選択されたシムが選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記スペーサ構造に少なくとも1つのパルサ回路を結合することと、
前記少なくとも1つの検出器デバイスに前記少なくとも1つのパルサ回路を電気的に接続することと、をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
光学システムであって、
第1の基板と、
スペーサ構造であって、前記スペーサ構造が、少なくとも1つの空隙を含み、前記スペーサ構造が、前記第1の基板に結合されている、スペーサ構造と、
少なくとも1つの発光体デバイスであって、前記少なくとも1つの発光体デバイスが、前記スペーサ構造に結合されている、少なくとも1つの発光体デバイスと、
少なくとも1つの検出器デバイスであって、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記第1の基板に結合されており、それにより、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙内に配設される、少なくとも1つの検出器デバイスと、
前記スペーサ構造に結合されている、第2の基板と、
前記第2の基板に結合されている、少なくとも1つのレンズと、
前記第2の基板に結合されている、少なくとも1つの導波路であって、前記少なくとも1つの発光体デバイスが、前記少なくとも1つのレンズに向けて光を発するように構成されており、それにより、前記発せられた光の少なくとも一部分が、光学的結合光として前記少なくとも1つの導波路内へ光学的に結合される、少なくとも1つの導波路と、を含む、光学システム。
【請求項16】
中蓋をさらに含み、前記中蓋が、前記スペーサ構造に結合されており、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙を通って前記少なくとも1つの検出器デバイスに至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャを含む、請求項15に記載の光学システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記少なくとも1つのアパーチャを介して、外部環境から光を受けるように構成されている、請求項16に記載の光学システム。
【請求項18】
前記第2の基板が、前記少なくとも1つの発光体デバイスにより発せられた光に対して透過性である材料を含む、請求項15に記載の光学システム。
【請求項19】
方法であって、
スペーサ構造に少なくとも1つの空隙を形成することと、
第1の基板に少なくとも1つの検出器デバイスを結合して、かつ、前記スペーサ構造に前記第1の基板を結合して、それにより、前記少なくとも1つの検出器デバイスが、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙内に配設されるようにする、結合することと、
前記スペーサ構造に少なくとも1つの発光体デバイスを結合することと、
前記少なくとも1つの発光体デバイスの表面と前記スペーサ構造との間の段の高さを判定することと、
前記判定された段の高さに基づいて、シムを選択することと、
第2の基板に、少なくとも1つのレンズおよび少なくとも1つの導波路を結合することと、
前記選択されたシムにより、前記スペーサ構造に前記第2の基板を結合することと、を含む、方法。
【請求項20】
前記第1の基板、前記スペーサ構造の表面、前記シム、または、前記第2の基板のうちの少なくとも1つに接着材料を塗布することと、
前記スペーサ構造に中蓋を結合することとをさらに含み、前記中蓋が、前記スペーサ構造の前記少なくとも1つの空隙を通って前記少なくとも1つの検出器デバイスに至る光路を画定する少なくとも1つのアパーチャを含む、請求項19に記載の方法。
【国際調査報告】