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特表2022-504377溶接パス生成のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】溶接パス生成のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 9/22 20060101AFI20220105BHJP
   B23K 9/127 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B25J9/22 A
B23K9/127 509B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518865
(86)(22)【出願日】2019-10-09
(85)【翻訳文提出日】2021-04-06
(86)【国際出願番号】 US2019055353
(87)【国際公開番号】W WO2020076922
(87)【国際公開日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】16/159,197
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502391840
【氏名又は名称】テラダイン、 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 チュ-イン
(72)【発明者】
【氏名】リモーネ、 ブレット エル.
(72)【発明者】
【氏名】ポリメニ ジュニア、 ラルフ エフ.
(72)【発明者】
【氏名】イングリッシュ、 ジェームズ ディー.
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS11
3C707BS12
3C707JU02
3C707KV11
3C707LS15
3C707LS20
(57)【要約】
本開示の実施形態は、ロボットシステム及び方法を対象とする。システムは、ロボットと、ロボットと関連付けられた三次元センサデバイスであって、溶接エリアをスキャンし、スキャン済みの溶接エリアを生成するように構成された三次元センサデバイスとを含み得る。システムは、プロセッサを含み得、プロセッサは、スキャン済みの溶接エリアを受信し、スキャン済みの溶接エリアに少なくとも部分的に基づいて三次元点群を生成するように構成される。プロセッサは、二次元領域において三次元点群の処理を実行するようにさらに構成することができる。プロセッサは、1つ又は複数の三次元溶接パスを生成し、1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションするようにさらに構成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
ロボットと、
前記ロボットと関連付けられた1つ又は複数の三次元センサデバイスであって、溶接エリアをスキャンし、スキャン済みの溶接エリアを生成するように構成された1つ又は複数の三次元センサデバイスと、
前記スキャン済みの溶接エリアを受信し、前記スキャン済みの溶接エリアに少なくとも部分的に基づいて三次元点群を生成するように構成された1つ又は複数のプロセッサと
を含み、
前記1つ又は複数のプロセッサはさらに、二次元領域において前記三次元点群の処理を実行するように構成され、
前記1つ又は複数のプロセッサはさらに、1つ又は複数の三次元溶接パスを生成し、前記1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションするように構成される、システム。
【請求項2】
二次元領域において前記三次元点群を処理することは、溶接パスの二値画像細線化を行うこと、又は移動平均フィルタに少なくとも部分的に基づいて溶接パスの平滑化を行うこと、の少なくとも一方を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
二次元領域において前記三次元点群を処理することは、1つ又は複数の環境又はロボット制約を分析することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションすることは、前記1つ又は複数の三次元溶接パスの実現可能性を確認することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ又は複数のプロセッサはさらに、前記1つ又は複数の三次元溶接パスが確認されなかった場合、溶接テーブル又は溶接部品の位置を変更した後に再シミュレーションするように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
二次元領域において前記三次元点群の処理を実行することは、前記三次元点群を高さ場に変換することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
二次元領域において前記三次元点群の処理を実行することは、極小点フィルタを前記高さ場に適用することを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
二値画像細線化は、1つ又は複数の分岐ノードを除去することを含み、
分岐ノードは、2つを超える近隣画素を有する画素に相当する、請求項2に記載のシステム。
【請求項9】
フィルタサイズを選択すること、処理用の点群を選択すること、溶接パス結果を視覚化すること又は前記1つ若しくは複数の三次元溶接パスを保存することをユーザが行えるようにするように構成されたグラフィカルユーザインタフェースを表示すること
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つ又は複数のプロセッサは、溶接プロセスが実行されている際に、1つ又は複数の追加の自由度を使用して、重力に対して溶接形態を維持するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
ロボットを提供することと、
スキャン済みの溶接エリアを生成するために、前記ロボットと関連付けられた1つ又は複数の三次元センサデバイスを使用して、溶接エリアをスキャンすることと、
1つ又は複数のプロセッサにおいて前記スキャン済みの溶接エリアを受信することと、
前記スキャン済みの溶接エリアに少なくとも部分的に基づいて三次元点群を生成することと、
1つ又は複数の三次元溶接パスを生成するために、二次元領域において前記三次元点群を処理することと、
前記1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションすることと
を含む、方法。
【請求項12】
二次元領域において前記三次元点群を処理することは、溶接パスの二値画像細線化を行うこと、又は移動平均フィルタに少なくとも部分的に基づいて溶接パスの平滑化を行うこと、の少なくとも一方を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
二次元領域において前記三次元点群を処理することは、1つ又は複数の環境又はロボット制約を分析することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションすることは、前記1つ又は複数の三次元溶接パスの実現可能性を確認することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ又は複数のプロセッサはさらに、前記1つ又は複数の三次元溶接パスが確認されなかった場合、溶接テーブル又は溶接部品の位置を変更した後に再シミュレーションするように構成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
二次元領域において前記三次元点群の処理を実行することは、前記三次元点群を高さ場に変換することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
二次元領域において前記三次元点群の処理を実行することは、極小点フィルタを前記高さ場に適用することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
二値画像細線化は、1つ又は複数の分岐ノードを除去することを含み、
分岐ノードは、2つを超える近隣画素を有する画素に相当する、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
フィルタサイズを選択すること、処理用の点群を選択すること、溶接パス結果を視覚化すること又は前記1つ若しくは複数の三次元溶接パスを保存することをユーザが行えるようにするように構成されたグラフィカルユーザインタフェースを表示すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
1つ又は複数のプロセッサを使用して、溶接プロセスが実行されている際に、重力に対して溶接形態を維持することをさらに含み、
前記溶接形態を維持することは、前記ロボットと関連付けられた1つ又は複数の追加の自由度に少なくとも部分的に基づく、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2018年10月12日に出願された「System and Method for Weld Path Generation」と称する米国実用特許出願第16/159,197号明細書の利益を主張し、同特許の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、ロボット工学に関し、より具体的には、溶接パスを生成するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ロボット及びロボットシステムは、ますます多くの産業応用において使用されている。例えば、ロボットは、多くの溶接タスクを支援するために使用されている。これらのタイプのシステムは、一般に、最も正確且つ効率的な溶接パスを生成するために、コンピュータ支援設計(「CAD」)モデルを必要とする。また、これらの既存のシステムは、部品の特定のエリアをスキャンすることを対象とし、考えられる溶接エリア全体はスキャンしない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の1つ又は複数の実施形態では、システムが提供される。システムは、ロボットと、ロボットと関連付けられた1つ又は複数の三次元センサデバイスであって、溶接エリアをスキャンし、スキャン済みの溶接エリアを生成するように構成された1つ又は複数の三次元センサデバイスとを含み得る。システムは、1つ又は複数のプロセッサをさらに含み得、1つ又は複数のプロセッサは、スキャン済みの溶接エリアを受信し、スキャン済みの溶接エリアに少なくとも部分的に基づいて三次元点群を生成するように構成され、1つ又は複数のプロセッサは、二次元領域において三次元点群の処理を実行するようにさらに構成され、1つ又は複数のプロセッサは、1つ又は複数の三次元溶接パスを生成し、1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションするようにさらに構成される。
【0005】
以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。二次元領域において三次元点群を処理することは、溶接パスの二値画像細線化を行うこと又は移動平均フィルタに少なくとも部分的に基づいて溶接パスの平滑化を行うことの少なくとも1つを含み得る。また、二次元領域において三次元点群を処理することは、1つ又は複数の環境又はロボット制約を分析することも含み得る。1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションすることは、1つ又は複数の三次元溶接パスの実現可能性を確認することを含み得る。1つ又は複数の三次元溶接パスが確認されなかった場合は、1つ又は複数のプロセッサは、溶接テーブル又は溶接部品の位置を変更した後に再シミュレーションするようにさらに構成することができる。二次元領域において三次元点群の処理を実行することは、三次元点群を高さ場に変換することを含み得る。二次元領域において三次元点群の処理を実行することは、極小点フィルタを高さ場に適用することを含み得る。二値画像細線化は、1つ又は複数の分岐ノードを除去することを含み得、分岐ノードは、2つを超える近隣画素を有する画素に相当する。システムは、グラフィカルユーザインタフェースをさらに含み得、グラフィカルユーザインタフェースは、フィルタサイズを選択すること、処理用の点群を選択すること、溶接パス結果を視覚化すること又は1つ若しくは複数の三次元溶接パスを保存することをユーザが行えるようにするように構成される。システムは、1つ又は複数のプロセッサを使用して、溶接プロセスが実行されている際に、重力に対して溶接形態を維持することができる。溶接形態を維持することは、ロボットと関連付けられた1つ又は複数の追加の自由度に少なくとも部分的に基づき得る。
【0006】
本開示の別の実施形態では、方法が提供される。方法は、ロボットを提供することと、スキャン済みの溶接エリアを生成するために、ロボットと関連付けられた1つ又は複数の三次元センサデバイスを使用して、溶接エリアをスキャンすることとを含み得る。方法は、1つ又は複数のプロセッサにおいてスキャン済みの溶接エリアを受信することと、スキャン済みの溶接エリアに少なくとも部分的に基づいて三次元点群を生成することとをさらに含み得る。また、方法は、1つ又は複数の三次元溶接パスを生成するために、二次元領域において三次元点群を処理することと、1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションすることとをさらに含み得る。
【0007】
以下の特徴のうちの1つ又は複数が含まれ得る。二次元領域において三次元点群を処理することは、溶接パスの二値画像細線化を行うこと又は移動平均フィルタに少なくとも部分的に基づいて溶接パスの平滑化を行うことの少なくとも1つを含み得る。また、二次元領域において三次元点群を処理することは、1つ又は複数の環境又はロボット制約を分析することも含み得る。1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションすることは、1つ又は複数の三次元溶接パスの実現可能性を確認することを含み得る。1つ又は複数の三次元溶接パスが確認されなかった場合は、1つ又は複数のプロセッサは、溶接テーブル又は溶接部品の位置を変更した後に再シミュレーションするようにさらに構成することができる。二次元領域において三次元点群の処理を実行することは、三次元点群を高さ場に変換することを含み得る。二次元領域において三次元点群の処理を実行することは、極小点フィルタを高さ場に適用することを含み得る。二値画像細線化は、1つ又は複数の分岐ノードを除去することを含み得、分岐ノードは、2つを超える近隣画素を有する画素に相当する。方法は、フィルタサイズを選択すること、処理用の点群を選択すること、溶接パス結果を視覚化すること又は1つ若しくは複数の三次元溶接パスを保存することをユーザが行えるようにすることができる。方法は、1つ又は複数のプロセッサを使用して、溶接プロセスが実行されている際に、重力に対して溶接形態を維持することを含み得、溶接形態を維持することは、ロボットと関連付けられた1つ又は複数の追加の自由度に少なくとも部分的に基づき得る。
【0008】
本開示の本質及び目的をより良く理解するため、以下の図面と併せて、以下の詳細な説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボットシステムのブロック図である。
図2】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボットシステムの複数の自由度を示すグラフィカルユーザインタフェースである。
図3】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法のフローチャートである。
図4】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の別のフローチャートである。
図5】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図6】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法で使用するためのスキャナである。
図7】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図8】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図9】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図10】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図11】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図12】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図13】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図14】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図15】本開示の実施形態による、溶接パス生成ロボット方法の態様を示す図である。
図16】本開示の実施形態による、溶接パス生成システムのグラフィカルユーザインタフェースである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
対象出願の実施形態は、米国特許第6,757,587号明細書、米国特許第7,680,300号明細書、米国特許第8,301,421号明細書、米国特許第8,408,918号明細書、米国特許第8,428,781号明細書、米国特許第9,357,708号明細書、米国特許出願公開第2015/0199458号明細書、米国特許出願公開第2016/0321381号明細書及び米国特許出願公開第2018/0060459号明細書からの概念を含み得、各特許の全内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
ここで図1を参照すると、1つ又は複数の溶接パスの生成において使用するためのロボットシステム100の実施形態が提供されている。システム100は、多数のコンポーネントを含み得、その一部分は、特定のアプリケーション及び/又はタスク用に設計することができる。システムの第1のコンポーネントは、データベース104に新しいプロセスを追加するためのソフトウェアシステム102を含み得る。構築された時点で、データベース104は、オペレータによって、現場において又はリモート操作で再利用することができる。オペレータは、図1に示されるように、制御ソフトウェア108によって実行するために、グラフィカルユーザインタフェース106を使用して、データベース104から要素を選択することができる。特定のアプリケーション及び/又はタスク(例えば、溶接、ロボットアセンブリなど)のための手順は、エキスパートによってオフラインでデータベース104に追加することができる。このデータベース104は、各タスクのための各手順を開発するために、グラフィカルユーザインタフェース106及びタスキングソフトウェアによってオンラインで使用することができる。ソフトウェアモジュールは、これらに限定されないが、トレーニング、タスキング及び特定のタスクの実行などを含み得る。これらはすべて、ロボットハードウェア110の操作方法を制御するために使用することができる。ロボットハードウェア110は、制御ソフトウェア108から受信された制御に応答することができ、以下でさらに詳細に論じられるような、1つ又は複数の検知デバイス、スキャナ及び/又は他の様々なデバイスを含み得る。
【0012】
ロボットシステムでは、「自由度」という記載は、機械デバイス又はシステムが動ける定義された特定のモードを指し得る。自由度数は、独立した運動の変位又は向きの総数に等しいものであり得る。例えば、6自由度(「6DOF」)のシナリオは、三次元空間における剛体の動きの自由度を指し得る。具体的には、物体は、3つの直交軸における前後(サージ)、上下(ヒーブ)、左右(スウェイ)の並進と、ヨー(垂直軸)、ピッチ(横軸)及びロール(縦軸)と呼ばれる場合が多い3つの直交軸の周りの回転を通じる姿勢の変更と併せて、位置を自由に変更することができる。対照的に、空間に1つのポイントを置くことは3自由度に相当し得、異なるリンク上の2つのポイント間の距離を指定することは1自由度であるなど、以下同様である。
【0013】
いくつかの実施形態では、「ロボットシステム」という記載は、本明細書で使用される場合は、1つ、2つ及び/又は任意の数のロボットのシステムを含み得る。この方法では、ロボットシステム全体のDOFは、個々のロボットの各々のDOFの総和を指し得る。これは、各単軸関節に対する1DOF及び自由移動ベースに対する6DOFを含み得る。例えば、2つのロボットを含むロボットシステムの場合、一方は6DOFを有し、他方は5DOFを有するとすれば、利用可能なロボットシステム全体の自由度は11DOFであり得る。
【0014】
例えば、ここで図2を参照すると、グラフィカルユーザインタフェース200からの3Dレンダリングが提供されており、完全な3D回転及び姿勢における、5自由度を有する溶接ツールと、6自由度を有する溶接ツールとが対比されて描写されている。この2つの違いは、5自由度が一軸の周りの回転を緩和することによって見出せることである。この特定のモデルは、スキャン及び溶接プロセスを最適化するように調整された。この調整は、スキャナツールの周りの境界ボリュームを構成することと、ツールパス及び点群が正しい場所に現れるように、システム及びベースとなる主要なフレームを位置合わせすることとを伴うものであった。また、点群からツールパスがどのように作成されたかに基づいて、ツールオフセットも構成された。パスは、シームの底に沿って作成され、従って、先端からのオフセットは、衝突が起こらないように構成された。図2に示されるように、アームは、2つの異なる制約設定を使用して制約することができ、各々は、異なるツールオフセット(一方は部品のスキャン用であり、もう一方は溶接用である)を使用する。スキャン用の自由度設定は、6自由度フレームを使用し、溶接用の設定は、5自由度フレームを使用し、それにより、トーチの先端は、先端の周りを自由に回転することができる。これにより、最初に、部品をスキャンし、次いで、溶接パスに対する自由度を緩和することが可能になる。これは、その作業空間範囲を考慮すると、ロボットにとって達成するのがより難しいものである。
【0015】
いくつかの実施形態では、ここで図3を参照すると、溶接パス生成プロセスと一致する多くの動作を有するフローチャートを描写する実施形態が提供されている。以下でさらに詳細に論じられるように、溶接パス生成プロセス10は、溶接エリアをスキャンし、点群データを生成すること(302)を含み得る。プロセスは、点群データを高さ場に変換すること(304)と、極小点フィルタを適用すること(306)とをさらに含み得る。また、プロセスは、二値画像細線化及び分岐除去を実行すること(308)も含み得る。確立された高さ場は、シミュレーション312の前に、変換して三次元空間に戻すこと(310)ができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、ここで図4を参照すると、溶接パス生成プロセスと一致する別の実施形態が提供されている。方法は、1つ又は複数のロボット又はロボットシステムを提供すること(402)と、スキャン済みの溶接エリアを生成するために、1つ又は複数のロボットと関連付けられた1つ又は複数の三次元センサデバイスを使用して、溶接エリアをスキャンすること(404)とを含み得る。システムは、プロセッサを含み得、プロセッサは、スキャン済みの溶接エリアを受信し(406)、スキャン済みの溶接エリアに少なくとも部分的に基づいて三次元点群を生成する(408)ように構成される。プロセッサは、二次元領域において三次元点群の処理(410)を実行するようにさらに構成することができる。プロセッサは、1つ又は複数の三次元溶接パスを生成し、1つ又は複数の三次元溶接パスをシミュレーションする(412)ようにさらに構成することができる。
【0017】
ここで図5を参照すると、溶接パス生成プロセスと一致する実施形態を示す図500が提供されている。図500は、レーザスキャン及び後続の溶接パス生成の例を描写する。いくつかの実施形態では、溶接エリアをプリスキャンするために、レーザ線スキャナ502を使用することができる。この特定の例では、スキャナ502は、ロボットシステムの先端部分に取り付けることができる。溶接パス生成プロセスは、以下で論じられるように、溶接パス及びボリュームを計算し、オンラインプロセスへの入力としてその情報を提供することができる。図500の右側の部分は、この特定の手法を使用して生成することができる結果として得られた点群504を示し、ここでは、0.2mmの分解能を有する。
【0018】
ここで図6を参照すると、溶接パス生成プロセスに従って使用することができるスキャンシステム600の例が提供されている。例えば、レーザ線スキャナは、溶接エリアのプリスキャンと、オンライン溶接溝追跡との両方に対して使用することができる。レーザ線スキャナは、ロボットのエンドエフェクタに取り付けることができ、いかなる光も回避するために溶接エリアの数センチメートル前を調べるように位置決めすることができる。レーザ線スキャナは、プリスキャンされたデータからのいかなる溶接パス逸脱も補正するために使用することができる。
【0019】
図6に示されるように、レーザ線スキャナ602は、TIGトーチ604及びロッドフィーダ606と連動するように構成することができる。溶接パス生成プロセスに従って多くのスキャナを使用することができるため、このスキャンシステムは、単なる例として提供される。例えば、溶接プロセスをモニタするために、二次元可視センサ又は熱センサを使用することができる。従って、可視センサは、プロセス全体を記録するために使用することができる。熱情報は、周辺エリアの過熱を防ぐために使用することができる。TIG溶接の一関連態様は、フィラーロッドを溶融池中に保持することを伴う。これは、フィラーロッドと金属との間の導電性を検知するための導電性センサを使用してモニタすることができる。フィラーロッドが溶融池中にある際は、ロッドと金属は導電しているが、そうでなければ、開ループである。フィラーロッドの過度の棒送りを防ぐため、棒送り力をモニタすることができる。フィラーロッドの棒送りが速過ぎる場合は、金属に当たり、その力は増大し得る。力センサを介して棒送り力をモニタし、フィラーロッドと金属との間の導電性をモニタすることにより、フィラーロッドを溶融池中に保持することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、スキャナ502、602は、オフライン計画及びオンラインプロセスで使用するためのシーム追跡のために、エリアをプリスキャンし、溶接パスを見つけるように構成することができる。プリスキャンプロセスの間、ロボット又はロボットシステムを使用して、レーザスキャナを直線移動し、点群のためのポイントを収集することができる。スキャンの分解能は、ユーザが指定することができ、この事例では、0.25mm間隔が使用された。
【0021】
いくつかの実施形態では、溶接パス生成プロセスは、点群から溶接パスを作成するように構成することができる。例えば、点群は、高さ場に変換することができる。次いで、極小点であるポイントを識別することができる。これに続いて、細線化プロセス及び分岐除去が行われ、パスが明確に定義される。パス上のポイントは、法線及び接線を定義することによってパスを計算するために使用することができる。
【0022】
ここで図7を参照すると、三次元点群から高さ場への変換を示す例が提供されている。この特定の例では、点群から高さ場に変換することは、かなり効率的であり得る。点群は、アレイのエントリにおける値として高さを用いることによって、二次元アレイに変換することができる。この事例では、グリッドの分解能は、0.5mmであり得、それに応じて、結果として得られるアレイサイズは、506×451である。この手法は、溶接パスが一方から見える場合は、ほとんどの事例に対してうまく機能することができる。データは、本質的には、二次元画像に変換され、画像処理ツールに送信される。溶接パスが一方から見えない(2つのパイプを接合するように溶接するなど)状況では、異なるスキャンパターンが必要であり得る。
【0023】
ここで図8を参照すると、極小点フィルタが高さ場二次元アレイに適用されている状態を示す例が提供されている。その結果は、二値画像として示されている。上記で論じられるように、スキャンされたデータのシームを識別するため、極小点フィルタを適用することができる。カーネルサイズk、角度数及び閾値tと仮定すると、フィルタは、カーネルの中心から外縁までの高さの差が閾値を超えるかどうかを調べるために、二次元アレイのすべてのポイントをトラバースすることができる。図8及び9は、k=10、角度数=8及び閾値=1.25mmでの例を示す。これは、スキャンされたデータから極小点を選択するのにかなり効果的なフィルタであることが分かる。唯一の欠点は、結果として得られる溶接パスが比較的厚いことである。
【0024】
いくつかの実施形態では、溶接パス生成プロセスは、長さを変更することなく領域の厚さを低減するために、二値画像細線化技法を利用することができる。対照的に、画像収縮(エロージョン)又は膨張(ダイレーション)は、最終的には幅と長さを同時に変更することになり得る。この特定の例では、細線化プロセスの最終的な結果は、一画素の幅を有する画像領域を提供する。図10から分かるように、結果として得られる画像ブロックは、溶接パスとして使用できる状態ではない(除去する必要がある分岐が領域内にある)。
【0025】
いくつかの実施形態では、分岐除去に関し、その目標は、各画像ブロックに2つの葉ノードを含ませ、分岐ノードを含ませないことである。本明細書で使用される場合は、葉ノードは、近隣画素がたった1つしかない画素と呼ばれる。分岐ノードは、2つを超える近隣画素を有する画素と呼ばれる。分岐除去プロセスは、これに限定されないが、近隣画素マップを作成することを含み得、近隣画素マップは、8つの近隣画素の存在を示すコードを各画素に登録する。また、これにより、葉ノードのリスト及び分岐ノードのリストも作成される。次いで、分岐除去プロセスは、すべての葉ノードをトラバースし、事前に定義された閾値より短い分岐を除去する。分岐除去プロセスは、近隣画素マップを更新することと、分岐ノードのすべてを訪れ、接続性に影響を及ぼさないものを除去することとをさらに含む。次いで、プロセスは、画像の変更を停止するまで、細線化方法を適用し、近隣画素マップを作成する動作を繰り返すことができる。
【0026】
再び図10を参照すると、分岐除去プロセスの例が提供されている。この事例では、分岐ノードは青色としてカラーコード化され、それにより、この画素が2つを超える近隣画素を有することが示される。分岐画素は、緑色としてカラーコード化され、除去されることになる。最後に、高さ場において作成されたパスは、変換して3D空間に戻し、図11に示されるようなオリジナルの点群と並べて表示することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、分岐除去プロセスの後、各画像ブロックは、正確に2つの葉ノードを有し、分岐ノードはない。曖昧性を持たせずに、一方の葉ノードから他方の葉ノードにブロックの画素を接続することが可能である。溶接の法線方向や、パスの接線方向などの追加の情報は、溶接ヘッドを方向付けるために必要であり得る。いくつかの事例では、溶接ヘッドを表面に垂直に位置決めし、パスの接線方向と位置合わせすることが望ましいことがある。接線方向は、
【数1】
として計算することができる。
【0028】
式中、pは、パスのi番目のポイントである。フィルタサイズkは、本来ならノイズの多い接線計算を平滑化する上で役立つ。次いで、法線ベクトルは、
【数2】
として計算することができる。
【0029】
upは、上方向の単位ベクトルである。図12は、三次元ポイントからパスへの変換の例を示す。法線及び接線の情報は、溶接ヘッドの方向付けのために追加することができる。変換されたパスのこの例では、青色は法線を示し、赤色は接線を示す。
【0030】
いくつかの実施形態では、溶接パス生成プロセスは、ユーザがプロセスを制御できるようにするために、1つ又は複数のグラフィカルユーザインタフェースを利用することができる。例えば、溶接パスにおいてジッタが特定された場合は、プロセスは、パスを平滑化するために、移動平均フィルタ及び対応するグラフィカルユーザインタフェースの適用を可能にすることができる。サイズ7の移動平均フィルタを適用することにより、フィルタ後にはパスがはるかに平滑になったことが分かる。図16に示される例では、ユーザは、フィルタサイズを指定し、点群の処理を開始し、結果を表示し、次いで、パスをファイルに保存することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、溶接パス生成プロセスは、1つ又は複数の追加の自由度を使用して、重力に対する溶接プール形態の制御を支援するように構成することができる。この点では、ロボットによって保持される部品に焦点が置かれる。例えば、あるロボット/メカニズムは、溶接ヘッドを保持するように構成することができ、別のロボット/メカニズムは、部品を保持する。それに従って、その結合動作により、溶接ヘッドは、溶接パスに沿って移動すること及び/又は重力方向に対して溶接プール形態を維持することができる。
【0032】
本明細書に含まれる実施形態の多くは、溶接パスを生成することを対象とするが、本開示の範囲から逸脱することなく、溶接前にスキャンから得られたデータを用いて、他の動作を行うことも可能であることに留意すべきである。例えば、重力に対抗する上で役立てるため、溶接プロセスの間、追加の自由度を使用することができる。いくつかの実施形態では、この判断は、例えば、溶接前の計画段階の間に行うことができる。それに従って、溶接パス生成プロセスの実施形態は、1つ又は複数のプロセッサを使用して、溶接プロセスが実行されている際に、重力に対して溶接形態を維持することができる。溶接形態を維持することは、ロボットと関連付けられた1つ又は複数の追加の自由度に少なくとも部分的に基づき得る。
【0033】
それに加えて及び/又はその代替として、視覚サーボ(例えば、環境変化が原因でパスが計画されたパスから逸脱し得ることを予測した上でのパスの細かな転換)に使用される追加のセンサ及びレーザスキャナを使用することもできる。
【0034】
当業者によって理解されるように、本開示の態様は、システム、方法又はコンピュータプログラム製品として具体化することができる。それに従って、本開示の態様は、完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又は、ソフトウェア態様とハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形態を取ることができ、それらはすべて、本明細書では、一般に、「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ぶことができる。その上、本開示の態様は、具体化されるコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体で具体化されるコンピュータプログラム製品の形態を取ることができる。
【0035】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体のいかなる組合せも利用することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、これらに限定されないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線若しくは半導体システム、装置若しくはデバイス又は前述の任意の適切な組合せであり得る。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(完全に網羅されていないリスト)は、1つ又は複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去型プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM若しくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置又は前述の任意の適切な組合せを含み得る。この文書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって又は命令実行システム、装置若しくはデバイスと関連付けて使用するためのプログラムを含むか又は格納することができるいかなる有形媒体でもあり得る。
【0036】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドにおける又は搬送波の一部としての、コンピュータ可読プログラムコードが具体化された伝播データ信号を含み得る。
【0037】
そのような伝播信号は、様々な形態のいずれかを取ることができ、これらに限定されないが、電磁、光学又はそれらの任意の適切な組合せを含む。コンピュータ可読信号媒体は、いかなるコンピュータ可読媒体でもあり得るが、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって又は命令実行システム、装置若しくはデバイスと関連付けて使用するためのプログラムを伝達、伝播又は輸送することができるものである。コンピュータ可読媒体上で具体化されたプログラムコードは、適切ないかなる媒体をも使用して送信することができ、これらに限定されないが、ワイヤレス、ワイヤライン、光ファイバケーブル、RFなど又は前述の任意の適切な組合せを含む。
【0038】
本開示の態様に対する動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、オブジェクト指向プログラミング言語(Smalltalk、C++又は同様のものなど)及び従来の手続き型プログラミング言語(「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語など)を含む1つ又は複数のプログラミング言語のいかなる組合せでも記載することができる。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に、ユーザのコンピュータ上で部分的に(スタンドアロンソフトウェアパッケージとして)、ユーザのコンピュータ上で部分的に且つリモートコンピュータ上で部分的に、又は、リモートコンピュータ若しくはサーバ上で完全に実行することができる。後者のシナリオでは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてリモートコンピュータをユーザのコンピュータに接続することも、外部のコンピュータとの接続を行うこともできる(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを通じて)。
【0039】
本開示の態様は、本開示の実施形態による、方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図解及び/又はブロック図を参照して以下で説明する。フローチャート図解及び/又はブロック図の各ブロック並びにフローチャート図解及び/又はブロック図のブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実装できることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供することができ、その結果、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行する命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能/行為を実装するための手段を生み出すようなマシンが生成される。
【0040】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に格納することもでき、その結果、コンピュータ可読媒体に格納された命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能/行為を実装する命令を含む製造品を生成するような特定の様式で機能するようにコンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置又は他のデバイスに指示することができる。
【0041】
また、コンピュータプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置又は他のデバイスにロードすることもでき、その結果、コンピュータ、他のプログラム可能な装置又は他のデバイス上で一連の動作ステップが実行され、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行する命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能/行為を実装するためのプロセスを提供するようなコンピュータ実装プロセスが生成される。
【0042】
図のフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な実施形態による、システム、方法及びコンピュータプログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能及び動作を示す。この点に関し、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、必ずしもそうであるとは限らないが、モジュール、セグメント又はコードの一部分を表し得、指定された論理機能を実装するための1つ又は複数の実行可能命令を含む。また、いくつかの代替の実装形態では、ブロックに記述される機能は、図に記述される順番以外で起こり得ることにも留意すべきである。例えば、実際には、関与する機能に応じて、相次いで示される2つのブロックを実質的に同時に実行することも、場合によってはそれらのブロックを逆の順番で実行することもできる。また、ブロック図及び/又はフローチャート図解の各ブロック並びにブロック図及び/又はフローチャート図解のブロックの組合せは、指定された機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースシステムによって又は専用ハードウェアとコンピュータ命令の組合せによって実装できることにも留意されたい。
【0043】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実装形態を説明することのみを目的とし、本開示を制限することは意図しない。本明細書で使用される場合は、「a」、「an」及び「the」という単数形は、文脈上で明示される場合を除き、複数形を含むことも意図される。この明細書で使用される際、「含む(「comprises」及び/又は「comprising」)」という用語は、述べられる特徴、整数、ステップ(必ずしも特定の順番とは限らない)、動作、要素及び/又はコンポーネントの存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ(必ずしも特定の順番とは限らない)、動作、要素、コンポーネント及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外しないことがさらに理解されよう。
【0044】
以下の特許請求の範囲における対応する構造、材料、行為及びすべての手段又はステップに機能を追加した要素の均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求される要素との組合せにおいて、機能を実行するためのいかなる構造、材料又は行為も含むことが意図される。本開示の説明は、例示と説明を目的として提示してきたが、網羅的であることも、開示される形態での開示に限定されることも意図しない。本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、多くの変更形態、変形形態、代用形態及びそれらの任意の組合せが当業者には明らかであろう。実装形態は、本開示の原理及び実際の適用を最適に解説するため、並びに、他の当業者が企図される特定の用途に適した実装形態の様々な変更形態及び/又は任意の組合せを備えた様々な実装形態に対して本開示を理解できるようにするために選ばれ、説明された。
【0045】
本出願の本開示を詳細に及びその実装形態を参照してこうして説明することにより、添付の特許請求の範囲において定義される本開示の範囲から逸脱することなく、実装形態の変更形態、変形形態及び任意の組合せ(任意の変更形態、変形形態、代用形態及びそれらの組合せを含む)が可能であることが明らかであろう。
図1
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【国際調査報告】