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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】冷却エレメント
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/17 20200101AFI20220105BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
A24D3/17
A24D3/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518869
(86)(22)【出願日】2019-10-07
(85)【翻訳文提出日】2021-04-06
(86)【国際出願番号】 EP2019077043
(87)【国際公開番号】W WO2020074420
(87)【国際公開日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】1816367.5
(32)【優先日】2018-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1902729.1
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512123916
【氏名又は名称】エッセントラ フィルター プロダクツ ディベロップメント カンパニー プライベート リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】110001070
【氏名又は名称】特許業務法人SSINPAT
(72)【発明者】
【氏名】モリス, ポール
(72)【発明者】
【氏名】ラーマン, アリーフ
(72)【発明者】
【氏名】ウィディアルト, スダーマン ウィディアルト
(72)【発明者】
【氏名】グレッグ, マイケル
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045BA08
4B045BB05
4B045BB07
4B045BC08
4B045BC16
4B045BC23
(57)【要約】
本発明は、タバコ加熱製品、非燃焼加熱製品などの喫煙品と一緒に使用するための冷却エレメントを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える冷却エレメントであって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、前記コアの全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有する、冷却エレメント。
【請求項2】
前記コアの前記プロファイル外面と一緒に、管状コアの全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の被覆溝又はチャネルを画定する、前記長軸方向に延在するコアの周囲にはめられた外部包装を更に備える、請求項3に記載の冷却エレメント。
【請求項3】
酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える冷却エレメントであって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、前記管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴を画定する内面と、前記管状コアの全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する、冷却エレメント。
【請求項4】
前記コアの前記プロファイル外面と一緒に、前記管状コアの全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の被覆溝又はチャネルを画定する、前記長軸方向に延在する管状コアの周囲にはめられた外部包装を更に備える、請求項3に記載の冷却エレメント。
【請求項5】
前記プロファイル外面が3~10個、例えば3~7個、例えば4~6個、例えば5個の深さ0.5mm~2.6mmのチャネルを画定する、請求項1から4のいずれか一項に記載の冷却エレメント。
【請求項6】
各チャネルの深さが0.5~2.5mm、例えば0.8~2.2mm、例えば1.30~2.1mm、好ましくは1.35~2mm、例えば1.4~1.9mmである、請求項1から5のいずれか一項に記載の冷却エレメント。
【請求項7】
前記冷却エレメントの長さが5~35mm、例えば10~25mm、例えば15~20mm、例えば18mmである、請求項1から6のいずれか一項に記載の冷却エレメント。
【請求項8】
前記冷却エレメントの外周が12~30mm、例えば15~28mm、より好ましくは17~25mmである、請求項1から7のいずれか一項に記載の冷却エレメント。
【請求項9】
前記冷却エレメントが、酢酸セルロースから熱成形される、請求項1から8のいずれか一項に記載の冷却エレメント。
【請求項10】
添付図面図1及び2を参照して実質的に上述された、及び/又は添付図面図1及び3を参照して実質的に上述された、冷却エレメント。
【請求項11】
酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備えるタバコ加熱製品及び/又はHNB製品用冷却エレメントであって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、前記管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴を画定する内面と、前記管状コアの全長に延在する複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する、冷却エレメント。
【請求項12】
酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備えるタバコ加熱製品及び/又はHNB製品用冷却エレメントであって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、管状コアの全長に延在する複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有する、冷却エレメント。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の冷却エレメントを備える、喫煙品(例えば、タバコ加熱製品、HNB製品)。
【請求項14】
中空管状エレメントであって、直径Aの穴を有する中空管状エレメントと、それに隣接した、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える冷却エレメントとを備える喫煙品であって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、前記管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴を画定する内面と、前記管状コアの全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有し、前記中空管状エレメントの前記穴の一部が前記冷却エレメントの前記穴の一部と一致するように、かつ前記管状エレメントの前記穴の一部が(好ましくは各)溝(チャネル)の少なくとも一部と一致するように、直径Aが十分に大きい、喫煙品。
【請求項15】
中空管状エレメントであって、直径Aの穴を有する中空管状エレメントと、それに隣接した、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える冷却エレメントとを備える喫煙品であって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、前記コアの全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有し、前記管状エレメントの前記穴の一部が(好ましくは各)溝(チャネル)の少なくとも一部と一致するように、直径Aが十分に大きい、喫煙品。
【請求項16】
前記中空管状エレメントが酢酸セルロースから形成される、請求項14又は15に記載の喫煙品。
【請求項17】
前記中空管状エレメントが、厚さ0.3mm~5.5mm、例えば0.4mm~5.5mm、例えば0.4~1.0mm又は1.0~5.5mmの壁を有する、請求項14から16のいずれか一項に記載の喫煙品。
【請求項18】
添付図面図1及び2を参照して実質的に上述された、及び/又は添付図面図1及び3を参照して実質的に上述された、喫煙品。
【請求項19】
タバコ加熱製品及び/又はHNB製品における、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える冷却エレメントの使用であって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、前記管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴を画定する内面と、前記管状コアの全長に延在する複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する、使用。
【請求項20】
タバコ加熱製品及び/又はHNB製品における、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える冷却エレメントの使用であって、前記酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、管状コアの全長に延在する複数の溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有する、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ加熱製品、非燃焼加熱製品などの喫煙品と一緒に使用するための冷却エレメントを提供する。
【背景技術】
【0002】
タバコ加熱製品又は非燃焼加熱(HNB)製品はよく知られている。タバコ加熱製品のアイデアは、タバコが燃焼せずに特定の温度(350℃など)に加熱されるというものである。これはニコチンを含む蒸気を送るものであるが、燃焼せずに加熱することは消費者に有害な燃焼生成物を生成しないようにすると考えられている。
【0003】
タバコ加熱製品(HNB製品)は、タバコのような外観を与えるように、紙プラグ包装に包まれた改良タバコのプラグ及び他のマウスピースエレメントを含むことができる。1つのこうした製品では、再構成されたタバコプラグ、包装中空アセタートチューブ、PLA[ポリ(乳酸)]の包装プラグ、及び従来の包装アセタートセグメントが白色紙に包まれている。製品は、次いで、タバコを加熱する加熱エレメントに挿入することができ、製品は、次いで、消費者によって「喫煙」することができる。これらの製品における「フィルター」の機能は、シガレットフィルターとは極めて異なり、主な機能は、シガレットの外観及び感触を提供すること、及び消費者に許容される温度まで煙を冷却することである。上記製品では、重要な冷却機能を果たすのはPLAセクションである。
【0004】
PLAセグメントは、入手可能性、製造能力、濾過性(特にフェノールに対して)、感覚、硬度、生分解性及び外観の点で欠点がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、第1の態様においては、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える冷却エレメント(例えば、タバコ加熱製品及び/又はHNB製品用冷却エレメント)であって、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、コア(の外面)の全長に延在する深さ(例えば、最大深さ)0.5~2.6mmの複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、C字形又はU字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有する、冷却エレメントが提供される。
【0006】
冷却エレメントは、コアのプロファイル外面と一緒に、コア(の外面)の全長に延在する深さ(例えば、最大深さ)0.5~2.6mmの複数の被覆された(例えば、長軸方向に延在する)溝又はチャネルを画定する、長軸方向に延在するコアの周囲にはめられた外部包装を更に備えることができる。外部包装は、紙(例えば、プラグ包装)、好ましくは、坪量40~160gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~150gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~140gsmの紙(例えば、プラグ包装)とすることができる。
【0007】
長軸方向に延在するコアは、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアとすることができ、管状コアは、管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴(又は孔)を画定する内面と、管状コア(の外面)の全長に延在する深さ(例えば、最大深さ)0.5~2.6mmの複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、C字形又はU字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する。
【0008】
本発明によれば、一態様においては、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える冷却エレメント(例えば、タバコ加熱製品及び/又はHNB製品用冷却エレメント)であって、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴(又は孔)を画定する内面と、管状コア(の外面)の全長に延在する深さ(例えば、最大深さ)0.5~2.6mmの複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、U字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する、冷却エレメントが提供される。
【0009】
冷却エレメントは、コアのプロファイル外面と一緒に、管状コア(の外面)の全長に延在する深さ(例えば、最大深さ)0.5~2.6mmの複数の被覆された(例えば、長軸方向に延在する)溝又はチャネルを画定する、長軸方向に延在する管状コアの周囲にはめられた外部包装を更に備えることができる。外部包装は、紙(例えば、プラグ包装)、好ましくは、坪量40~160gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~150gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~140gsmの紙(例えば、プラグ包装)とすることができる。
【0010】
本出願人らは、酢酸セルロース冷却エレメントが、満足な外観及び感触を消費者に提供しつつ、適切な冷却を提供し得ることを見出した。
【0011】
幾つかの実施例においては、本発明の冷却エレメントは、0又はほぼ0のタバコ煙フィルタリング効果を有する。別の実施例においては、本発明の冷却エレメントは、タバコ煙フィルタリング効果を有することができる。
【0012】
好ましくは、プロファイル外面は、深さ0.5mm~2.6mmの3~10個、例えば3~7個、例えば4~6個、例えば5個の(例えば、長軸方向に延在する)チャネルを画定する。チャネルは、好ましくは、(例えば、管状)コア(の外面)の全長に延在する、長軸方向に延在する溝又はチャネルである。しかし、それらは螺旋状でもよいが、それでも(例えば管状)コア(の外面)の全長に延在する。各チャネルの深さ(例えば、最大深さ)は、0.5~2.5mm、例えば0.8~2.2mm、例えば1.30~2.1mm、好ましくは1.35~2mm、例えば1.4~1.9mmである。各チャネルの幅(例えば、最大幅)は、1.0~3.0mm、例えば1.30~2.1mm、好ましくは1.35~2mm、例えば1.4~1.9mmである。
【0013】
好ましくは、冷却エレメントの長さは、5~35mm、例えば10~25mm、例えば15~20mm、例えば18mmである。
【0014】
好ましくは、冷却エレメントの外周は、12~30mm、例えば15~28mm、より好ましくは17~25mm、例えば18~25mm、例えば20~24mm、例えば22~24mm、例えば23.2mmである。「外周」という用語は、溝/チャネル付き冷却エレメントに関連して使用されるときには、冷却エレメントの外側(円形)部分の周囲を通るがチャネルを無視した円形想像線を指す。
【0015】
好ましくは、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアは、均一な軸方向断面を有する。
【0016】
好ましくは、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コア(コアが管状である場合)は、均一な軸方向断面を有する。穴は、好ましくは、円形であるが、異なる形状[円形、半円形(D字形)、正方形、三角形、中空星形、三葉形、五角形若しくは歯車状断面、又はロゴ若しくは他のパターンの形状の断面]とすることができる。
【0017】
冷却エレメントは、1個を超える穴を含むことができる。
【0018】
冷却エレメントは、当該技術分野で周知の方法によって酢酸セルロースから熱成形することができる。酢酸セルロースは、可塑剤(例えば、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセタート(TEGDA)若しくはポリエチレングリコール(PEG)又は他の可塑剤、又は可塑剤の混合物)を更に含むことができる。
【0019】
本出願人らは、驚くべきことに、本発明のこの態様に係る冷却エレメントが、マウスピースの他の部品と一緒に、蒸気を効果的に冷却し得ることを見出した。これは、酢酸セルロースセグメントがこの機能を果たすことができないという従来の知識を考えると、特に驚くべきことである。
【0020】
本発明によれば、本明細書に記述され、以下でクレームされる冷却エレメントを含む喫煙品(例えば、タバコ加熱製品、HNB製品)が提供される。
【0021】
冷却エレメントは、任意のマルチセグメントフィルター又は消耗品に使用できることを理解されたい。フィルターの構成は、2、3、4個又はそれ以上のセグメントとすることができる。フィルターは、((再構成されたものを含めて)任意の形態のタバコから作製することができるタバコロッドに取り付けることができる。フィルターは、カプセル、カーボン、CPS、チューブ、アセタート、紙、メントールなどを含む他のセグメントを含むことができる。
【0022】
本発明によれば、更なる一態様においては、(例えば、酢酸セルロース材料から形成された)中空管状エレメントであって、直径Aの穴を有する中空管状エレメントと、それに隣接した、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える冷却エレメントとを備え、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、コア(の外面)の全長に延在する深さ(例えば、最大深さ)0.5~2.6mmの複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、C字形又はU字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有し、管状エレメントの穴の一部が(好ましくは各)溝(チャネル)の少なくとも一部と一致するように、直径Aが十分に大きい、喫煙品(例えば、タバコ加熱製品、HNB製品)が提供される。
【0023】
喫煙品は、直径Aの穴を有する中空管状エレメントと冷却エレメントとの周囲にはめられた外部包装を更に含むことができる。これは、冷却エレメントのコアのプロファイル外面と一緒に、冷却エレメントの管状コア(の外面)の全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の被覆された(例えば、長軸方向に延在する)溝又はチャネルを画定する。外部包装は、紙(例えば、プラグ包装)、好ましくは、坪量40~160gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~150gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~140gsmの紙(例えば、プラグ包装)とすることができる。
【0024】
本発明によれば、更なる一態様においては、(例えば、酢酸セルロース材料から形成された)中空管状エレメントであって、直径Aの穴を有する中空管状エレメントと、それに隣接した、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える冷却エレメントとを備え、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴を画定する内面と、管状コア(の外面)の全長に延在する深さ(例えば、最大深さ)0.5~2.6mmの複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、C字形又はU字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する、中空管状エレメントの穴の一部が冷却エレメントの穴(例えば、その一部)と一致するように、かつ管状エレメントの穴の一部が(好ましくは各)溝(チャネル)の少なくとも一部と一致するように、直径Aが十分に大きい、喫煙品(例えば、タバコ加熱製品、HNB製品)が提供される。
【0025】
喫煙品は、直径Aの穴を有する中空管状エレメントと冷却エレメントとの周囲にはめられた外部包装を更に含むことができる。これは、冷却エレメントのコアのプロファイル外面と一緒に、冷却エレメントの管状コア(の外面)の全長に延在する深さ0.5~2.6mmの複数の被覆された(例えば、長軸方向に延在する)溝又はチャネルを画定する。外部包装は、紙(例えば、プラグ包装)、好ましくは、坪量40~160gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~150gsmの紙(例えば、プラグ包装)、例えば、坪量70~140gsmの紙(例えば、プラグ包装)とすることができる。
【0026】
好ましくは、冷却エレメントのプロファイル外面は、深さ(例えば、最大深さ)0.5mm~2.6mmの3~10個、例えば3~7個、例えば4~6個、例えば5個の(例えば、長軸方向に延在する)チャネルを画定する。チャネルは、好ましくは、(例えば、管状)コア(の外面)の全長に延在する、長軸方向に延在する溝又はチャネルである。しかし、それらは螺旋状でもよいが、それでも(例えば管状)コア(の外面)の全長に延在する。
【0027】
各チャネルの深さ(例えば、最大深さ)は、0.5~2.5mm、例えば0.8~2.2mm、例えば1.30~2.1mm、好ましくは1.35~2mm、例えば1.4~1.9mmである。各チャネルの幅(例えば、最大幅)は、1.0~3.0mm、例えば1.30~2.1mm、好ましくは1.35~2mm、例えば1.4~1.9mmである。
【0028】
好ましくは、冷却エレメントの長さは、5~35mm、例えば10~25mm、例えば15~20mm、例えば18mmである。
【0029】
好ましくは、冷却エレメントの外周は、12~30mm、例えば15~28mm、より好ましくは17~25mm、例えば18~25mm、例えば20~24mm、例えば22~24mm、例えば23.2mmである。「外周」という用語は、溝/チャネル付き冷却エレメントに関連して使用されるときには、冷却エレメントの外側(円形)部分の周囲を通るがチャネルを無視した円形想像線を指す。
【0030】
好ましくは、(存在する場合)冷却エレメントの穴は、直径が1~5mm、例えば1~4mm、例えば2~4mmである。
【0031】
中空管状エレメントの外周は、12~30mm、例えば15~28mm、例えば18~25mm、好ましくは20~24mm、より好ましくは22~24mm、例えば23.2mmである。好ましくは、中空管状エレメントの外周は冷却エレメントと同じである。
【0032】
中空管状エレメントは、厚さ0.3mm~5.5mm、例えば0.4~5.5mm、例えば0.5~2.5mm、好ましくは1~2mmの壁を有することができる。中空管状エレメントは、厚さ0.4~1.0mmの壁を有することができる。中空管状エレメントは、厚さ1.0~5.5mmの壁を有することができる。
【0033】
好ましくは、中空管状エレメントは、3~10mm、例えば4~6mm、例えば5mmである直径Aの穴を有する。
【0034】
好ましくは、中空管状エレメントの長さは、5~25mm、例えば5~20mm、例えば6~10mm、例えば7mmである。
【0035】
本出願人らは、驚くべきことに、本発明のこの態様に係る冷却エレメントが、マウスピースの他の部品と一緒に、蒸気を効果的に冷却し得ることを見出した。これは、酢酸セルロースセグメントがこの機能を果たすことができないという従来の知識を考えると、特に驚くべきことである。中空アセタートチューブと冷却エレメントの相互作用によって、十分な冷却を与える酢酸セルロース冷却エレメントを通って流れる種々の経路が蒸気に与えられると考えられる。
【0036】
本発明によれば、更なる一態様においては、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える冷却エレメント(例えば、タバコ加熱製品及び/又はHNB製品用冷却エレメント)であって、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴(又は孔)を画定する内面と、管状コア(の外面)の全長に延在する複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、C字形又はU字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する、冷却エレメントが提供される。好ましくは、溝又はチャネルは、深さ(例えば、最大深さ)1.30~2.6mmである。
【0037】
本発明によれば、更なる一態様においては、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える冷却エレメント(例えば、タバコ加熱製品及び/又はHNB製品用冷却エレメント)であって、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、コア(の外面)の全長に延在する複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、C字形又はU字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有する、冷却エレメントが提供される。好ましくは、溝又はチャネルは、深さ(例えば、最大深さ)1.30~2.6mmである。
【0038】
本発明によれば、更なる一態様においては、タバコ加熱製品及び/又はHNB製品における、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える冷却エレメントの使用であって、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアが、管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する穴(又は孔)を画定する内面と、管状コア(の外面)の全長に延在する複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、U字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面とを有する、使用が提供される。好ましくは、溝又はチャネルは、深さ(例えば、最大深さ)1.30~2.6mmである。
【0039】
本発明によれば、更なる一態様においては、タバコ加熱製品及び/又はHNB製品における、(例えば、熱成形された)酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える冷却エレメントの使用であって、酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアが、コア(の外面)の全長に延在する複数の(例えば、長軸方向に延在する)(例えば、C字形又はU字形の)溝又はチャネルを含むプロファイル外面を有する、使用が提供される。好ましくは、溝又はチャネルは、深さ(例えば、最大深さ)1.30~2.6mmである。
【0040】
以下、本発明に係る冷却エレメントを備える本発明に係るタバコ加熱製品の長軸方向の断面を示す(一定の縮尺ではない)添付の図1図1に示す本発明の冷却エレメントの(図1の線X-Xに沿った)軸方向断面を示す(一定の縮尺ではない)図2図1に示す本発明に係るタバコ加熱製品に使用することができる、やはり本発明のものである、図2とは異なる冷却エレメントの(図1の線X-Xに沿った)軸方向断面を示す(一定の縮尺ではない)図3、及び本発明の冷却エレメント(B、C、D、E)の圧力降下(mmWG)を従来のPLA冷却エレメント(A)と比較した図4を参照して本発明を更に詳細に考察する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、円柱状HNB製品1の中心線に沿った長軸方向断面を示す。円柱状HNB製品1は、4つのセグメント、すなわち再構成タバコの円柱状プラグ2、円柱状中空アセタートチューブ3、冷却エレメント4、及び酢酸セルローストウの円柱状プラグ5を備える。
【0043】
再構成タバコ2のプラグ2は、長さ12mm、外周23.2mmであり、HNB製品1の一端を形成する。こうしたプラグは、当該技術分野でよく知られている。このプラグは、当該技術分野で周知のように、使用時に加熱装置で加熱される。再構成タバコ材料のプラグ2は、やはり外周23.2mm、壁厚1.3mmの7mm長の円柱状中空アセタートチューブ3に一端が当接する。チューブ3は円柱状の穴3aを有する。円柱状中空アセタートチューブ3のプラグ2と反対側の端部は冷却エレメント4に当接する。中空アセタートチューブ及びその製造は、タバコ煙フィルターの技術分野でよく知られている(例えば、GB970817、例えば、図7の実施形態及び関連する考察を参照されたい)。
【0044】
冷却エレメント4は、長さ18mmの熱成形された酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアを備える。酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアは、管状コアの全長にわたって長軸方向に延在する直径2mmの穴(又は孔)8を画定する内面と、管状コアの全長に延在する最大深さ1.80mm及び幅1.5mmの概して浅いU字形断面の長軸方向に延在する5個のチャネル又は溝9を含むプロファイル外面と一緒に熱成形される。5個のチャネル9は、(図2から分かるように)プロファイル外面の周囲に等距離で配置される。酢酸セルロース材料の長軸方向に延在する管状コアは、図2に示すように、均一な軸方向断面を有する。冷却エレメント4の断面は、その周囲に等距離で配置された5個の浅いU字形溝又はチャネル9を有する略環状であると考えられることを理解されたい。「外周」という用語は、溝/チャネル付き冷却エレメントに関連して使用する場合、冷却エレメントの外側(円形)部分の周囲を通るがチャネルを無視した円形想像線を指す。したがって、エレメントの外周は、それが当接する(類似の外周を有する)中空アセタートチューブ3の外面とほぼ一致するように約23.2mmである。冷却エレメント4は、当該技術分野で周知のように、蒸気結合プロセスによって熱成形される。酢酸セルローストウは、処理され、次いで、導入部を有するが必要な断面(例えば、図2に示す断面)のサイズ及び形状まで細くなる蒸気ダイに供給される。トウは、ダイを通過すると、成形され、部分的に硬化して、必要な形状を形成する。1個を超える蒸気ダイが存在してもよく、ロッドに熱風を送って過剰な蒸気/水分を除去する幾つかの乾燥部が続いてもよい。次いで、ロッドは、装具上に供給され、そこで引き抜かれ、所望の長さに切断される。
【0045】
円柱状プラグ5は、長さ8mm、外周23.2mmであり、プラグ包装が周囲に配置された酢酸セルローストウのロッドを備える。こうした「包装アセタート」プラグは、タバコ煙フィルターの技術分野でよく知られている。プラグ5は、冷却エレメント4がプラグ5と中空アセタートチューブ3の間にあるように、冷却エレメント4の中空アセタートチューブ3とは反対側の端部に当接する。
【0046】
再構成タバコの円柱状プラグ2、円柱状中空アセタートチューブ3、冷却エレメント4、及び酢酸セルローストウの円柱状プラグ5は、プラグ2、チューブ3、エレメント4及びプラグ5を包囲してシガレットに類似した外観を与える(当該技術分野でよく知られている)従来のプラグ包装紙のプラグ包装(図示せず)で更に包装される。
【0047】
穴3aの直径(本明細書では寸法「A」と称することもある)は、管状エレメント3の穴3aの一部が冷却エレメントの穴8(例えば、その一部)と一致し、管状エレメントの穴の一部が各溝(チャネル)9の少なくとも一部(すなわち、最下端)と一致するように十分に大きい。したがって、冷却エレメント4の外部の溝又はチャネル9は、中央の穴8と同様に、中空アセタートチューブ3のより広い穴3aと部分的に重なることを理解されたい。使用中、(従来の方法で加熱された)タバコのプラグからの熱い蒸気は、中空アセタートチューブ3の穴3aを通って冷却エレメント4の穴8及びチャネル9に吸い込まれ、次いで最終アセタートプラグ5に吸い込まれ、そこを通って喫煙者の口に吸い込まれる。冷却エレメント4の孔8とチャネル9の両方を通る熱い蒸気のこの吸い込みは、酢酸セルロース材料からは予想されない効果である十分な冷却を提供すると考えられる。
【0048】
中空アセタートチューブ、包装アセタートセグメント及び冷却エレメントは、当該技術分野で周知の方法によって製造できることを理解されたい。
【0049】
図3は、図1に示す本発明に係るタバコ加熱製品に使用することができる、やはり本発明のものである、異なる冷却エレメント40’の(図1の線X-Xに沿った)軸方向断面を示す(一定の縮尺ではない)。加熱エレメント40’は、図1に示す本発明に係るタバコ加熱製品において、エレメント4の代わりに使用され得ることを理解されたい。
【0050】
冷却エレメント40’は、長さ18mmの熱成形された酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアを備える。酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアは、コアの全長に延在する最大深さ1.80mm及び幅1.5mmの概して浅いU字形断面の長軸方向に延在する5個のチャネル又は溝90’を含むプロファイル外面と一緒に熱成形される。5個のチャネル90’は、(図3から分かるように)プロファイル外面の周囲に等距離で配置される。酢酸セルロース材料の長軸方向に延在するコアは、図3に示すように、均一な軸方向断面を有する。冷却エレメント40’の断面は、その周囲に等距離で配置された5個の浅いU字形溝又はチャネル90’を有する略円形であると考えられることを理解されたい。「外周」という用語は、溝/チャネル付き冷却エレメントに関連して使用する場合、冷却エレメントの外側(円形)部分の周囲を通るがチャネルを無視した円形想像線を指す。したがって、エレメント40’の外周は、冷却エレメント40’が図1の冷却エレメント4の代わりに使用される場合に、それが当接する(類似の外周を有する)図1に示す中空アセタートチューブ3の外面とほぼ一致するように、約23.2mmである。冷却エレメント40’は、当該技術分野で周知のように、蒸気結合プロセスによって熱成形される。酢酸セルローストウは、処理され、次いで、導入部を有するが必要な断面(例えば、図3に示す断面)のサイズ及び形状まで細くなる蒸気ダイに供給される。トウは、ダイを通過すると、成形され、部分的に硬化して、必要な形状を形成する。1個を超える蒸気ダイが存在してもよく、ロッドに熱風を送って過剰な蒸気/水分を除去する幾つかの乾燥部が続いてもよい。次いで、ロッドは、装具上に供給され、そこで引き抜かれ、所望の長さに切断される。
【0051】
図3の冷却エレメントが請求項1に記載の製品に使用される場合、管状エレメントの穴の一部が各溝(チャネル)90’の少なくとも一部(すなわち、最下端)と一致するように、穴3aの直径(本明細書では寸法「A」と称することができる)が十分に大きいことを理解されたい。したがって、冷却エレメント40’の外部の溝又はチャネル90’は、中空アセタートチューブ3の穴3aと部分的に重なることを理解されたい。使用中、(従来の方法で加熱された)タバコのプラグからの熱い蒸気は、中空アセタートチューブ3の穴3aを通って冷却エレメント40’のチャネル90’に吸い込まれ、次いで最終アセタートプラグ5に吸い込まれ、そこを通って喫煙者の口に吸い込まれる。冷却エレメント40’は、酢酸セルロース材料からは予想されない効果である十分な冷却を提供する。
【0052】
実験
本発明の冷却エレメント(B、C、D、E)を作製した。冷却エレメントB及びCは、図3に示す断面と類似の断面を有し、中央の孔又は穴がない。したがって、冷却エレメントB及びCは、外周22.30mmの略円形断面及び深さ1.2mmの5個のチャネルを有する。冷却エレメントD及びEは、中央の穴を含めて、図2に示す通りである。冷却エレメントD及びEも外周22.30mmの略円形断面及び深さ1.2mmの5個のチャネルを有するが、直径1.2mmの中央の穴を含む。冷却エレメントB、C、D及びEを、HNB製品における従来のPLA冷却エレメント(A)に対して試験した。
【0053】
図1に示す5つのHNB製品を試験のために組み立てた。各々は、本発明B、C、D、E又は比較例A(公知のPLA製品)の冷却エレメントの1個を含む。冷却エレメントA、C及びEを外周22.30mm及び壁厚1.3mmの中空アセタートチューブ(図1のエレメント3)と一緒に使用した。冷却エレメントB及びDを外周22.30mm及び壁厚0.8mmの「薄壁管(TWT)」中空アセタートチューブ(図1のエレメント3)と一緒に使用した。
【0054】
図4は、本発明の冷却エレメント(B、C、D、E)及び従来のPLA冷却エレメント(A)に付随する圧力降下(mmWG)を比較する。これは、プロファイルが類似していることを示しており、本発明の冷却エレメントがTHP製品における優れたヒートシンクであり、PLAの代替として適していることを示している。本発明の冷却エレメントは、したがって、公知のPLA冷却エレメントの生分解性代替物を提供することができる。B及びC(中央の穴がない)は、性能がPLAにより近く、この試験ではD及びEよりも良好に機能することを示していることが分かる。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】