IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カン,ビョン クァンの特許一覧

特表2022-504425変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法
<>
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図1
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図2
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図3
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図4
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図5
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図6
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図7
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図8
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図9
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図10
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図11
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図12
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図13
  • 特表-変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物及び施工方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 17/08 20060101AFI20220105BHJP
   E02D 5/14 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
E02D17/08 A
E02D17/08 Z
E02D5/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518947
(86)(22)【出願日】2019-04-03
(85)【翻訳文提出日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 KR2019003913
(87)【国際公開番号】W WO2020085590
(87)【国際公開日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】10-2018-0127445
(32)【優先日】2018-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521138110
【氏名又は名称】カン,ビョン クァン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】カン,ビョン クァン
【テーマコード(参考)】
2D044
2D049
【Fターム(参考)】
2D044AA01
2D044AA23
2D049FC02
(57)【要約】
本発明は、囲い堰構造物に関するもので、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、断面が台形に形成された複数の変断面方形角管を含み、前記複数の変断面方形角管のそれぞれは一面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成され、前記複数の変断面方形角管のそれぞれは他面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成され、前記複数の変断面方形角管は前記嵌合突起及び嵌合溝の結合によって組み立てられ、前記台形において平行な2辺の中で長さの長い辺が外側に配置され、長さの短い辺が内側に配置されることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が台形に形成された複数の変断面方形角管を含み、
前記複数の変断面方形角管のそれぞれは一面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成され、
前記複数の変断面方形角管のそれぞれは他面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成され、
前記複数の変断面方形角管は前記嵌合突起及び嵌合溝の結合によって組み立てられ、
前記台形において平行な2辺の中で長さの長い辺が外側に配置され、長さの短い辺が内側に配置されることを特徴とする、変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項2】
第1変断面方形角管の嵌合突起の断面が長方形に形成され、
第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項3】
第1変断面方形角管の嵌合突起の断面がT字形に形成され、第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項4】
第1変断面方形角管の嵌合突起の断面が台形に形成され、
第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項5】
第1変断面方形角管及び第2変断面方形角管は4個の平板材の熔接によって結合されることを特徴とする、請求項1に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項6】
前記複数の変断面方形角管の一つの上端に嵌合されるガイド部材をさらに含み、
前記ガイド部材は、
前記複数の変断面方形角管の一つの上端に嵌合される嵌合部、及び
前記嵌合部の水平方向に延設されるガイド部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項7】
前記複数の変断面方形角管の一部の変断面方形角管の変断面が傾斜角が異なるように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項8】
前記複数の変断面方形角管の一つの下端に嵌合されるアンカー部材をさらに含み、
前記アンカー部材は、
前記複数の変断面方形角管の一つの下端に嵌合されるように前記アンカー部材の上端に形成される結合部、及び
所定の長さを有し、前記結合部に延設され、下端に行くほど断面積が小さくなるアンカー部を含み、
前記アンカー部の上端の断面積が前記結合部の断面積より広く形成されることを特徴とする、請求項1に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物。
【請求項9】
変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法であって、
一面に長手方向に沿って嵌合溝が形成された第1変断面方形角管を杭打ちする段階、
一面に長手方向に沿って嵌合突起が形成された第2変断面方形角管を前記第1変断面方形角管付近の上端に位置させる段階、
前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階、及び
前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階を含むことを特徴とする、変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項10】
前記第1変断面方形角管を杭打ちする段階に先立ち、前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管を熔接する段階をさらに含み、
前記熔接する段階で、
4個の平板材を用いて前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管のそれぞれを熔接することを特徴とする、請求項9に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項11】
前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管を設置するための地域の側圧を測定する段階、及び
前記側圧の測定結果によって板材の厚さを決定する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項12】
前記側圧の測定結果によって前記板材の厚さを決定する段階は、前記側圧の測定結果、所定の数値未満の側圧が測定されれば、前記板材の厚さを前記第1変断面方形角管又は前記第2変断面方形角管の全幅の10%以下に決定することを特徴とする、請求項11に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項13】
前記側圧の測定結果によって前記板材の厚さを決定する段階は、前記側圧の測定結果、所定の数値以上の側圧が測定されれば、前記板材の厚さを前記第1変断面方形角管又は前記第2変断面方形角管の全幅の11%以上に決定することを特徴とする、請求項11に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項14】
前記第1変断面方形角管の嵌合突起の断面が長方形に形成され、
前記第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることを特徴とする、請求項9に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項15】
前記第1変断面方形角管の嵌合突起の断面がT字形に形成され、
前記第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることを特徴とする、請求項9に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項16】
前記第1変断面方形角管の嵌合突起の断面が台形に形成され、
前記第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることを特徴とする、請求項9に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項17】
前記第1変断面方形角管を杭打ちする段階の後、前記第1変断面方形角管の上端にガイド部材を結合する段階をさらに含み、
前記ガイド部材は、
前記複数の変断面方形角管の一つの上端に嵌合される嵌合部、及び
前記嵌合部の水平方向に延設されるガイド部を含むことを特徴とする、請求項9に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【請求項18】
前記ガイド部材を結合する段階の後、
前記第2変断面方形角管を前記ガイド部の上端に位置させる段階、
前記ガイド部を介して前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階、及び
前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階を含むことを特徴とする、請求項17に記載の変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物に係り、より詳しくは、断面台形の変断面方形角管を用いる環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
囲い堰とは、工事現場で水又は土砂を阻むために臨時に設置して置く施設物であり、主にH形ビーム、円筒形パイル(pile)又はシートパイル(sheet pile)を穿孔又は杭打ちして施工することが一般的である。
【0003】
図1は従来の土砂を阻むための仮施設構造物の構成図である。図1を参照すると、従来の構造物は、外周に取り付けられるシートパイル1、シートパイル1に水平に取り付けられる腹起し材2、腹起し材2と同一平面に直角に連結されて取り付けられるストラット3、及び地表面に垂直に設置されるセンターパイル4を含んでなる。
【0004】
しかし、このような従来の仮施設構造物はシートパイル1を用いるから剛性が足りず、不足する剛性を補強するために、腹起し材2、ストラット3及びセンターパイル4などの部材が追加的に必要であり、深さによって側圧の影響を多く受けるから、深さが深いほど腹起し材2、ストラット3及びセンターパイル4が多く必要な問題点がある。
【0005】
また、従来の仮施設構造物は、追加的に取り付けられる腹起し材2、ストラット3及びセンターパイル4のため、十分な作業空間を確保しにくく、施工性が良くないし、工期の短縮が難しくて経済的に費用が高くなる問題点がある。
【0006】
そして、従来の囲い堰に関連した特許としては、韓国登録特許第10-1022841号公報があるが、1列に取り付けられる単一シートパイル壁体の場合、鋼材の特性上、壁体の剛性が弱くて側圧による壁体変形が起こりやすく、支持材などを用いて別途の支持方法を並行しなければならない問題点がある。
【0007】
これを解決するために、側圧が大きな区域では2列シートパイルの壁体が用いられる。2列遮水囲い堰壁体はシートパイルを2列に杭打ちして根入させ、2列のシートパイル間の空間に主に良質土(黄土)又は砂を遮水材(充填材)として使い、内部の良質土の投下時、土砂の荷重による両壁体間の隙間又は膨出現象の発生を防止するためにタイケーブル(tie cable)を一定の間隔で上下左右に結束して支持することによってシートパイル壁体の変形及び隙間を防止する技術が主に使われる。
【0008】
しかし、このような既存のタイケーブル工法は、囲い堰壁体が大部分水中又は地中に一定の間隔で取り付けられるので、水中の場合はダイバーによる水中作業を施行しなければならず、地中に根入されている壁体区間は現実的に何の支持装置も用いることができないためさまざまな問題点がある。
【0009】
このような問題点を解決するために、韓国登録特許第10-1859440号公報の技術が提示されているが、このような技術もシートパイルを用いるから、充填空間に充填材を充填しなければならない施工の不便さが存在する。
【0010】
このような不便さを解消するために、円筒状のパイルを多数用いて囲い堰を施工することができるが、円筒状パイルは板材を巻いて加工する工程によって製作されるから、その厚さに制限がある問題点があり、側圧の高い地域で剛性が足りない問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1022841号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-1859440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのもので、断面台形の変断面の方形角管を用いることにより、変断面方形角管の間に分力(圧縮力)が作用するようにするアーチ構造を採用して、掘削深さに影響がほとんどない環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物を提供することに目的がある。
【0013】
また、本発明は、腹起し材、ストラット及び中央パイルなどが必要でないので、作業空間の確保が有利な環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物を提供することに目的がある。
【0014】
また、本発明は、構造が簡単であって施工性に優れ、確かな構造解釈が可能である環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物を提供することに目的がある。
【0015】
また、本発明は、工期を縮めることができ、熔接又はコンクリート中詰めを使わないので、解体が容易な環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物を提供することに目的がある。
【0016】
また、本発明は、経済性に優れた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した目的を達成するための本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、断面が台形に形成された多数の変断面方形角管を含み、前記多数の変断面方形角管のそれぞれは一面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成され、前記多数の変断面方形角管のそれぞれは他面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成され、前記多数の変断面方形角管は前記嵌合突起及び嵌合溝の結合によって組み立てられ、前記台形において平行な2辺の中で長さの長い辺が外側に配置され、長さの短い辺が内側に配置されることを特徴とする。
【0018】
本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、前記第1変断面方形角管の嵌合突起の断面が長方形に形成され、前記第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることができる。
【0019】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、前記第1変断面方形角管の嵌合突起の断面がT字形に形成され、前記第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることができる。
【0020】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、前記第1変断面方形角管の嵌合突起の断面が台形に形成され、前記第2変断面方形角管の嵌合溝が前記嵌合突起に対応するように形成されることができる。
【0021】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管は4個の平板材の熔接によって結合されることができる。
【0022】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、前記多数の変断面方形角管の一つの上端に嵌合されるガイド部材をさらに含み、前記ガイド部材は、前記多数の変断面方形角管の一つの上端に嵌合される嵌合部、及び前記嵌合部の水平方向に延設されるガイド部を含むことができる。
【0023】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、前記多数の変断面方形角管の一部の変断面方形角管の変断面が傾斜角が異なるように形成されて全体的に楕円形を有してもよい。
【0024】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、前記多数の変断面方形角管の一つの下端に嵌合されるアンカー部材をさらに含み、前記アンカー部材は、前記多数の変断面方形角管の一つの下端に嵌合されるように前記アンカー部材の上端に形成される結合部、及び所定の長さを有し、前記結合部に延設され、下端に行くほど断面積が小さくなるアンカー部を含み、前記アンカー部の上端の断面積が前記結合部の断面積より広く形成されることができる。
【0025】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、一面に長手方向に沿って嵌合溝が形成された第1変断面方形角管を杭打ちする段階、一面に長手方向に沿って嵌合突起が形成された第2変断面方形角管を前記第1変断面方形角管付近の上端に位置させる段階、前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階、及び前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階、を含んでなることができる。
【0026】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、前記第1変断面方形角管を杭打ちする段階に先立ち、前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管を熔接する段階をさらに含み、前記熔接する段階で、4個の平板材を用いて前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管のそれぞれを熔接するように構成されることができる。
【0027】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管を設置するための地域の側圧を測定する段階、及び前記側圧の測定結果によって前記板材の厚さを決定する段階、をさらに含んでなることができる。
【0028】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法のうち、前記側圧の測定結果によって前記板材の厚さを決定する段階は、前記側圧の測定結果、所定の数値未満の側圧が測定されれば、前記板材の厚さを前記第1変断面方形角管又は前記第2変断面方形角管の全幅の10%以下に決定するように構成されることができる。
【0029】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法のうち、前記側圧の測定結果によって前記板材の厚さを決定する段階は、前記側圧の測定結果、所定の数値以上の側圧が測定されれば、前記板材の厚さを前記第1変断面方形角管又は前記第2変断面方形角管の全幅の11%以上に決定するように構成されることができる。
【0030】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、前記第1変断面方形角管を杭打ちする段階の後、前記第1変断面方形角管の上端にガイド部材を結合する段階をさらに含み、前記ガイド部材は、前記多数の変断面方形角管の一つの上端に嵌合される嵌合部、及び前記嵌合部の水平方向に延設されるガイド部を含むように構成されることができる。
【0031】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、前記ガイド部材を結合する段階の後、前記第2変断面方形角管を前記ガイド部の上端に位置させる段階、前記ガイド部を介して前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階、及び前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階を含むように構成されることができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、断面台形の変断面方形角管を用いることにより、変断面方形角管の間に分力(圧縮力)が作用するようにするアーチ構造を採用して掘削深さに影響がほとんどないので、深さの深い現場にも適用が可能である。
【0033】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、腹起し材、ストラット及び中央パイルなどが必要でないので、作業空間の確保が有利な利点がある。
【0034】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、構造が簡単であり、施工性に優れ、確かな構造解釈が可能な利点がある。
【0035】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、工期を縮めることができ、熔接又はコンクリート中詰めを使わないので、解体が容易な利点がある。
【0036】
このように本発明は、従来技術に比べてずっと少ない構成要素で施工が可能であって(腹起し材、ストラット及び中央パイルなどが不要)経済性に優れた利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】従来の土砂を阻むための仮施設構造物の構成図である。
図2】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の結合構造を示す図である。
図3】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の平面図である。
図4】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の他の結合構造を示す図である。
図5】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の他の結合構造を示す図である。
図6】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の他の結合構造を示す図である。
図7】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物に含まれる変断面方形角管の斜視図である。
図8】本発明の一実施例によるガイド部材の平面図である。
図9】本発明の一実施例によるガイド部材を用いた施工状態図である。
図10】本発明の一実施例によるアンカー部材を用いた施工状態図である。
図11】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法のフローチャートである。
図12】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法のフローチャートである。
図13】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法のフローチャートである。
図14】本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明を説明するにあたり、関連した公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にするおそれがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0039】
本発明の概念による実施例は多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるので、特定の実施例を図面に例示し、この明細書又は出願書に詳細に説明する。しかし、これは本発明の概念による実施例を特定の開示形態に限定することを意図したものではなく、本発明は本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物又は代替物を含むものと理解されなければならない。
【0040】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されている」或いは「接続されている」と言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結されるか又は接続されることもできるが、中間にさらに他の構成要素が存在することもできると理解されなければならない。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されている」或いは「直接接続されている」と言及されたときには、中間にさらに他の構成要素が存在しないと理解されなければならない。構成要素との関係を説明する他の表現、すなわち「~の間に」と「すぐ~の間に」又は「~に隣り合う」と「~に直接隣り合う」なども同様に解釈されなければならない。
【0041】
本明細書で使用した用語は特定の実施例を説明するために使用したもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。この明細書で、「含む」又は「有する」などの用語は開示された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せが存在することを指定するものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないと理解されなければならない。
【0042】
図2は本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の結合構造を示す図、図3は本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の平面図である。
【0043】
図2を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は断面が台形に形成された多数の変断面方形角管を含み、多数の変断面方形角管のそれぞれは、一面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成され、多数の変断面方形角管のそれぞれは他面に長手方向に沿って嵌合突起又は嵌合溝が形成されることができる。
【0044】
具体的に、図2に示したように(理解を助けるために、左側の変断面方形角管を第1変断面方形角管といい、右側の変断面方形角管を第2変断面四角形角管という)、第1変断面方形角管210の一面(左側面)には嵌合突起211が形成され、第1変断面方形角管210の他面(右側面)には嵌合溝212が形成されることができる。
【0045】
そして、第2変断面方形角管220の一面(左側面)には嵌合突起221が形成され、第2変断面方形角管220の他面(右側面)には嵌合溝222が形成されることができる。
【0046】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、多数の変断面方形角管は嵌合突起及び嵌合溝の結合によって組み立てられ、台形において平行な2辺の中で長さの長い辺が外側に配置され、長さの短い辺が内側に配置されることによって環形の囲い堰構造物が出来上がることができる。
【0047】
図3にはこのような結合構造に出来上がった本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の平面図が示されている。
【0048】
このような本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、断面台形の変断面方形角管を用いることで、変断面方形角管の間に分力(圧縮力)が作用するようにするアーチ構造を採用して支持力を大きく向上させる効果がある。
【0049】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は従来技術に比べて多様な利点を有する。その一つは側圧の高い地域でも施工が可能な利点がある。
【0050】
従来には側圧の大きな区域では2列シートパイル壁体が用いられる。2列遮水囲い堰壁体はシートパイルを2列に杭打ちして根入させ、2列のシートパイル間の空間に主に良質土(黄土)又は砂を遮水材(充填材)として使う。ここで、内部良質土の投下時、土砂の荷重による両壁体間の隙間又は膨出現象の発生を防止するために、タイケーブル(tie cable)を一定間隔で上下左右に結束して支持することによってシートパイル壁体の変形及び隙間を防止する技術が主に使われた。
【0051】
しかし、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、多数の変断面方形角管の結合によって施工される。ここで、それぞれの壁体は2列の板が配置されたものと見なすことができるので、本発明はシートパイルが2列に配置されたもののような効果を達成することができる。
【0052】
すなわち、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物はタイケーブル及び腹起し材を使わなくても壁体の変形及び隙間を防止することができる利点がある。
【0053】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、多数の変断面方形角管のそれぞれに形成される嵌合突起がこれに対応する嵌合溝に嵌合される。ここで、嵌合溝はその自体として結合時にガイドの役割をするため、施工の便宜性が増大し、結合後には堅い結合構造を維持して構造物全体の剛性を向上させることができ、これによって優れた支持力を確保することができる。
【0054】
そして、本発明の一実施例による多数の変断面方形角管は4個の平板材を熔接で結合することができる。
【0055】
従来の囲い堰構造物を施工する技術の一つとして、多数の円筒状のパイルを用いて囲い堰を施工する方法があるが、円筒状パイルは板材を巻いて加工する工程によって製作されるから、その厚さに制限がある問題点がある。
【0056】
具体的に、円筒状パイルは板材を巻いて製作されるから、円筒状パイルの全体直径は板材の厚さに影響されるしかない。すなわち、円筒状パイルの全体直径と板材の厚さは互いに比例関係にある。したがって、板材の厚さは円筒状パイルの全体直径に影響される。
【0057】
例えば、側圧の高い地域で円筒状パイルを用いて囲い堰構造物を施工する場合には高い側圧によって高い支持力の確保が必要であり、高い支持力を確保するために板材の厚さが厚くなる必要性がある。ところで、板材の厚さが厚くなれば円筒状パイルの全体直径が大きくなるから施工が難しくなるだけでなく、囲い堰構造物の壁体が必要以上に厚くなって内部に確保される空間がむしろ小さくなることがある問題点が発生する。
【0058】
しかし、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は多数の変断面方形角管を用い、多数の変断面方形角管は4個の平板材の熔接によって結合される。これは変断面方形角管の全幅(円筒状パイルの直径に対応する)はそのまま維持しながらも板材の厚さを厚くすることができる。
【0059】
したがって、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物はこのような問題点を解決して側圧の高い地域で従来の円筒状パイルを用いることより施工がずっと簡便でありながらも囲い堰構造物の内部空間を充分に確保することができる。
【0060】
図4乃至図6は本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の他の結合構造を示す図である。
【0061】
図4(A)を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、多数の変断面方形角管410a、420aの一つである第1変断面方形角管410aは長手方向に沿って嵌合突起411aが形成され、多数の変断面方形角管410a、420aの一つである第2変断面方形角管420aは嵌合突起411aが挿入されるように長手方向に沿って嵌合溝422aが形成される。ここで、第1変断面方形角管410aの嵌合突起411aの断面がT字形に形成され、第2変断面方形角管420aの嵌合溝422aが嵌合突起411aに対応するように形成されることができる。
【0062】
このような図4の場合は、図2の場合より第1変断面方形角管と第2四角パイプ間の支持力がもっと向上することができる。
【0063】
また、図4(B)を参照すると、第1変断面方形角管410bの両側に嵌合突起411bが形成され、第2変断面方形角管420bの両側に嵌合溝422bが形成されることができる。このような第1変断面方形角管410bと第2変断面方形角管420bを交互に配置すれば、全体的に環形の構造物を完成することができる。
【0064】
図5(A)を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、多数の変断面方形角管510a、520aの一つである第1変断面方形角管510aは長手方向に沿って嵌合突起511aが形成され、多数の変断面方形角管510a、520aの一つである第2変断面方形角管520aは嵌合突起511aが挿入されるように長手方向に沿って嵌合溝522aが形成される。ここで、第1変断面方形角管510aの嵌合突起511aの断面が台形に形成され、第2変断面方形角管520aの嵌合溝522aが嵌合突起511aに対応するように形成されることができる。
【0065】
また、図5(B)を参照すると、第1変断面方形角管510bの両側に嵌合突起511bが形成され、第2変断面方形角管520bの両側に嵌合溝522bが形成されることができる。このような第1変断面方形角管510bと第2変断面方形角管520bを交互に配置すれば全体的に環形の構造物を完成することができる。
【0066】
このような図5の場合は、図2の場合より第1変断面方形角管と第2変断面方形角管間の支持力がもっと向上することができる。
【0067】
また、図4の場合は嵌合突起411aがT字形に形成されるから、T字形の首部分に応力が集中して嵌合突起411aが変形されるか破損されるおそれがある。これに比べ、図5の場合は、台形の嵌合突起511aにおいて辺の長さが長い側より辺の長さが短い側に応力が集中することができる。ここで、図4の場合より嵌合突起511aと第1変断面方形角管510a間の結合面積(接合面積)がもっと大きいので、応力が集中しても図4に比べて嵌合突起511aが変形されるか破損される可能性が著しく減少する。
【0068】
すなわち、図5の場合、第1変断面方形角管510aと第2変断面方形角管520a間の支持力がもっと向上しながらも、嵌合突起511aの変形又は破損の可能性がほとんどない利点がある。
【0069】
図6を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は結合構造が違う形態を有することができる。図6(A)に示したように、第1変断面方形角管610aの結合部611aの断面が階段形に形成され、第2変断面方形角管620aの結合部621aがこれに対応するように形成されることによって結合構造が形成されることができる。
【0070】
また、図6(B)に示したように、第1変断面方形角管610bの結合部611bの断面が階段形において一度折り曲げられて延びた形態に形成されることができ、第2変断面方形角管620bの結合部621bがこれに対応するように形成されることによって結合構造が形成されることができる。
【0071】
また、図6(C)に示したように、第1変断面方形角管610cの結合部611cの断面が階段形において二度折り曲げられて延びた形態に形成されることができ、第2変断面方形角管620cの結合部621cがこれに対応するように形成されることによって結合構造が形成されることができる。
【0072】
図7は本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物に含まれる変断面方形角管の斜視図である。図7は参考図であり、図7に示したような変断面方形角管を多数結合して、変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物を完成することができる。
【0073】
図8は本発明の一実施例によるガイド部材の平面図、図9は本発明の一実施例によるガイド部材を用いた施工状態図である。
【0074】
図8及び図9を参照すると、本発明の一実施例によるガイド部材900は、多数の変断面方形角管の一つの上端に嵌合される嵌合部910、及び嵌合部910の水平方向に延設されるガイド部920を含んでなることができる。
【0075】
ここで、嵌合部910は変断面方形角管に嵌合されるから、四角柱形に形成されることが好ましい。
【0076】
そして、ガイド部920は、上端から下端に行くほど幅が小さくなるテーパー形のガイド板921及びガイド板の下端に形成される流入ホール922を含むように構成されることができる。
【0077】
本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、多数の変断面方形角管をクレーンで連続して設置(杭打ち又は穿孔方式を利用)しなければならず、特に嵌合突起を嵌合溝に結合して設置しなければならないが、熟練したクレーン作業者であると言っても嵌合突起を嵌合溝に正確に結合して設置することが易しくないこともある。
【0078】
ここで、このようなガイド部材900を用いれば変断面方形角管の下端を結合が容易であるようにガイドするので、設置が容易な利点がある。
【0079】
図9を参照して具体的に説明すれば、左側の変断面方形角管710が設置された状態で右側の変断面方形角管720を設置するとき、ガイド部材900の結合部910を左側の変断面方形角管710の上端に差し込んだ状態で右側の変断面方形角管720を設置すれば、ガイド部920のガイド機能によって設置が容易になる。
【0080】
また、本発明の一実施例によるガイド部材900は変断面方形角管に対する着脱が容易であるので、クレーンを用いて変断面方形角管を連続して設置しても単一ガイド部材900を着脱して使用することができる利点がある。
【0081】
図10は本発明の一実施例によるアンカー部材を用いた施工状態図である。図10を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は、多数の変断面方形角管の一つ730の下端に嵌合されるアンカー部材800をさらに含んでなることができる。
【0082】
アンカー部材800は、多数の変断面方形角管の一つ730の下端に嵌合されるように前記アンカー部材の上端に形成される結合部810、及び所定の長さを有し、結合部810から延設され、下端に行くほど断面積が小さくなるアンカー部820を含んでなることができる。
【0083】
また、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物は多数の変断面方形角管の一部の変断面方形角管の変断面が傾斜角が異なるように形成されることができ、これによって構造物が楕円形に形成されることができる。このような楕円形の構造物は周辺環境によって必要な場合に適用することができる。
【0084】
図11乃至図14は本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法のフローチャートである。
【0085】
図11を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、一面に長手方向に沿って嵌合溝が形成された第1変断面方形角管を杭打ちする段階(S100)、一面に長手方向に沿って嵌合突起が形成された第2変断面方形角管を前記第1変断面方形角管付近の上端に位置させる段階(S200)、前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階(S300)、及び前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階(S400)を含んでなることができる。
【0086】
図12を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、前記第1変断面方形角管を杭打ちする段階に先立ち、前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管をそれぞれ熔接する段階(S50)、一面に長手方向に沿って嵌合溝が形成された第1変断面方形角管を杭打ちする段階(S100)、一面に長手方向に沿って嵌合突起が形成された第2変断面方形角管を前記第1変断面方形角管付近の上端に位置させる段階(S200)、前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階(S300)、及び前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階(S400)を含んでなることができる。
【0087】
S50段階では4個の平板材を用いて前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管のそれぞれを熔接するように構成されることができる。
【0088】
図13を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管を設置するための地域の側圧を測定する段階(S10)、前記側圧の測定結果によって前記板材の厚さを決定する段階(S20)、前記第1変断面方形角管及び前記第2変断面方形角管をそれぞれ熔接する段階(S50)、一面に長手方向に沿って嵌合溝が形成された第1変断面方形角管を杭打ちする段階(S100)、一面に長手方向に沿って嵌合突起が形成された第2変断面方形角管を前記第1変断面方形角管付近の上端に位置させる段階(S200)、前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階(S300)、及び前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階(S400)を含んでなることができる。
【0089】
S20段階では、前記側圧の測定結果、所定の数値未満の側圧が測定されれば、前記板材の厚さを前記第1変断面方形角管又は前記第2変断面方形角管の全幅の10%以下に決定することができ、これとは違い、前記側圧の測定結果、所定の数値以上の側圧が測定されれば、前記板材の厚さを前記第1変断面方形角管又は前記第2変断面方形角管の全幅の11%以上に決定することができる。
【0090】
すなわち、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は変断面方形角管を用いるので、従来の円形鋼管とは違い、厚さの調節が可能であるので、周辺側圧によって厚さを異に設計して適用することができる効果がある。
【0091】
図14を参照すると、本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法は、前記第1変断面方形角管を杭打ちする段階の後、前記第1変断面方形角管の上端にガイド部材を結合する段階(S150)を含んでなることができる。
【0092】
本発明の一実施例による変断面角管を用いた環形囲い堰及び掘削工事仮施設構造物の施工方法がS150段階を含むとき、全体施工方法は、一面に長手方向に沿って嵌合溝が形成された第1変断面方形角管を杭打ちする段階(S100)、前記第1変断面方形角管の上端にガイド部材を結合する段階(S150)、前記第2変断面方形角管を前記ガイド部の上端に位置させる段階(S210)、前記ガイド部を介して前記第2変断面方形角管の嵌合突起を前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込む段階(S310)、及び前記第2変断面方形角管の嵌合突起が前記第1変断面方形角管の嵌合溝に嵌め込まれた状態で前記第2変断面方形角管を杭打ちする段階(S410)を含むように構成されることができる。このような施工方法は、ガイド部材900を用いて変断面方形角管の下端を結合が容易であるようにガイドするので、設置が容易である利点がある。
【0093】
以上で説明した本発明の技術的思想は好適な実施例に基づいて具体的に記述されたが、前記実施例はその説明のためのもので、その制限のためのものではないことに留意しなければならない。また、本発明の技術分野の通常の知識を有する者であれば本発明の技術的思想の範囲内で多様な実施例が可能であることを理解することができるであろう。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は添付の請求範囲の技術的思想によって決定されなければならないであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】