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特表2022-504618ツイスト・フリップ式ロッククロージャ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】ツイスト・フリップ式ロッククロージャ
(51)【国際特許分類】
   B65D 41/34 20060101AFI20220105BHJP
   B65D 55/16 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B65D41/34 114
B65D55/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021519724
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(85)【翻訳文提出日】2021-06-08
(86)【国際出願番号】 US2019055744
(87)【国際公開番号】W WO2020077162
(87)【国際公開日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】16/158,475
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517319813
【氏名又は名称】クロージャー・システムズ・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】CLOSURE SYSTEMS INTERNATIONAL INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ミガス,ジェレマイア
(72)【発明者】
【氏名】モリン,ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】ムラリ,アラヴィンド
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA24
3E084AA26
3E084AA32
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC03
3E084CC04
3E084CC05
3E084DA01
3E084DB04
3E084DB12
3E084DC03
3E084DC04
3E084DC05
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084JA14
3E084JA16
3E084KA13
3E084LB02
3E084LB07
3E084LD01
(57)【要約】
ツイスト・フリップ式クロージャ(10)は第一(12)及び第二(14)のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分(10)は上壁部分(22)及びスカート部分(32)を含む。第二のクロージャ部分(14)はタンパーエビデンス性バンド(34)及び第一(50)及び第二(60)の脆い接続部を含む。第一の脆い接続部(50)はクロージャの周囲に延びる。第二の脆い接続部(60)は第一(62)及び第二(64)の区分を有する。第二の脆い接続部(60)は第一の脆い接続部(50)から離間している。第二の脆い接続部(60)の少なくとも一部分が第一の脆い接続部(50)の一部分よりも上壁部分(22)から遠くに位置している。第二の脆い接続部(60)は、タブ(70)を形成するように適合された区域を画定する。クロージャ(10)は、捩じることによって脆い接続部(50、60)を破断させ、タブ(70)を露出させたのち、露出したタブ(70)を介して第一のクロージャ部分(50)を第二のクロージャ部分(60)から反転させることによって開放されるように適合されている。クロージャ(10)は、反転されたとき、ロックされるように適合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー製上壁部分と、
前記ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分であって、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含むポリマー製環状スカート部分と、
を含む第一のクロージャ部分;及び
前記ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によって前記ポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されているポリマー製タンパーエビデンス性バンドと、
前記第一の脆い接続部はクロージャの周囲に延び、前記第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有し、前記第一端と前記第二端とは離間している、
第一の区分及び第二の区分を有する第二の脆い接続部であって、前記第一の区分が前記上壁部分から第一の距離に位置し、前記第二の区分が前記上壁部分から第二の距離に位置し、前記第二の距離が前記第一の距離よりも大きく、第二の脆い接続部は前記第一の脆い接続部から離間し、前記第二の脆い接続部の少なくとも一部分が前記第一の脆い接続部の一部分よりも前記上壁部分から遠くに位置し、前記第二の脆い接続部の前記第一及び第二の区分が、タブを形成するように適合されている区域を画定し、前記タブを形成するように適合された区域が非開放位置で前記第一の脆い接続部の前記第一端と前記第二端との間にある、第二の脆い接続部と、
を含む第二のクロージャ部分;を備え、
捩じることによって前記第一及び第二の脆い接続部を破断させ、前記タブを露出させた後、露出したタブを介して前記第一のクロージャ部分を前記第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されており、
前記第一のクロージャ部分を前記第二のクロージャ部分から反転させている間、前記タブを介してロックされるように適合されている、ツイスト・フリップ式クロージャ。
【請求項2】
前記第一のクロージャ部分がさらに、前記ポリマー製上壁から垂下するポリマー製連続プラグシールを含む、請求項1記載のクロージャ。
【請求項3】
前記第一のクロージャ部分がさらに、前記ポリマー製上壁から垂下する外側シールを含む、請求項2記載のクロージャ。
【請求項4】
形状が略円柱形であり、1ピースである、請求項1記載のクロージャ。
【請求項5】
少なくとも一つのポリオレフィン類を含む、請求項1記載のクロージャ。
【請求項6】
前記第一の脆い接続部が前記クロージャの周囲約280°~約330°の範囲に延びる、請求項1記載のクロージャ。
【請求項7】
前記第一の脆い接続部が前記クロージャの周囲約300°~約325°の範囲に延びる、請求項6記載のクロージャ。
【請求項8】
前記第二の脆い接続部が前記クロージャの周囲約120°~約180°の範囲に延びる、請求項1記載のクロージャ。
【請求項9】
前記第一の脆い接続部と前記第二の脆い接続部との間の区域が、前記タブを動かし、ロックすることを支援するためのヒンジ区域を形成する、請求項1記載のクロージャ。
【請求項10】
前記第二の脆い接続部の前記第一の区分が二つの線分を含み、前記第二の脆い接続部の前記第二の区分が三つの線分を含み、前記第二の脆い接続部が破断されたのち、前記第二の区分の前記三つの線分がタブを形成する、請求項1記載のクロージャ。
【請求項11】
前記第二の脆い接続部の前記第一の区分が二つの概ね水平な線分を含み、前記第二の脆い接続部の前記第二の区分が二つの概ね垂直な線分及び一つの概ね水平な線分を含み、前記第一及び第二の区分が互いに接続している、請求項1記載のクロージャ。
【請求項12】
前記第二の脆い接続部の一部分が略U字形である、請求項1記載のクロージャ。
【請求項13】
前記第二の脆い接続部全体が前記第一の脆い接続部よりも前記上壁部分から遠くに位置する、請求項1記載のクロージャ。
【請求項14】
ポリマー製上壁部分と、
前記ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分であって、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む環状スカート部分と
を含む第一のクロージャ部分;及び、
前記ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によって前記ポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されており、少なくとも一つのバンド延長部を含む、前記少なくとも一つのバンド延長部が、前記第一のクロージャ部分を、反転させた後、ロック位置に配置することを支援する、ポリマー製タンパーエビデンス性バンドと、
クロージャの周囲に延び、前記第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有し、前記第一端と前記第二端とは離間している、前記第一の脆い接続部と、
第一の区分及び第二の区分を有する第二の脆い接続部であって、前記第一の区分が前記上壁部分から第一の距離に位置し、前記第二の区分が前記上壁部分から第二の距離に位置し、前記第二の距離が前記第一の距離よりも大きく、第二の脆い接続部は前記第一の脆い接続部から離間し、前記第二の脆い接続部の少なくとも一部分が前記第一の脆い接続部の一部分よりも前記上壁部分から遠くに位置し、前記第二の脆い接続部の前記第一及び第二の区分が、タブを形成するように適合されている区域を画定し、前記タブを形成するように適合された区域が非開放位置で前記第一の脆い接続部の前記第一端と前記第二端との間にあり、前記第一の脆い接続部と前記第二の脆い接続部との間の区域が、前記タブを動かし、ロックすることを支援するためのヒンジ区域を形成する、第二の脆い接続部と
を含む第二のクロージャ部分;を備え、
捩じることによって前記第一及び第二の脆い接続部を破断させ、前記タブを露出させたのち、露出したタブを介して前記第一のクロージャ部分を前記第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されており、
前記第一のクロージャ部分を前記第二のクロージャ部分から反転させている間、前記タブを介してロックされるように適合されている、ツイスト・フリップ式クロージャ。
【請求項15】
前記第一の脆い接続部が前記クロージャの周囲約280°~約330°の範囲に延びる、請求項14記載のクロージャ。
【請求項16】
前記第二の脆い接続部が前記クロージャの周囲約120°~約180°の範囲に延びる、請求項14記載のクロージャ。
【請求項17】
前記第二の脆い接続部の前記第一の区分が二つの線分を含み、前記第二の脆い接続部の前記第二の区分が三つの線分を含み、前記第二の脆い接続部が破断されたのち、前記第二の区分の前記三つの線分がタブを形成する、請求項14記載のクロージャ。
【請求項18】
前記第二の脆い接続部の一部分が略U字形である、請求項14記載のクロージャ。
【請求項19】
前記第二の脆い接続部全体が前記第一の脆い接続部よりも前記上壁部分から遠くに位置する、請求項14記載のクロージャ。
【請求項20】
開口を画定するネック部分を有し、前記ネック部分に雄ねじ構造を有する容器と、
前記開口を閉じるために前記容器の前記ネック部分に嵌まるように構成されているツイスト・フリップ式クロージャであって、第一のクロージャ部分及び第二のクロージャ部分を含み、前記第一のクロージャ部分が、ポリマー製上壁部分と、前記ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分とを含み、前記環状スカート部分が、前記容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含み、前記第二のクロージャ部分が、前記ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によって前記ポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されているポリマー製タンパーエビデンス性バンドを含み、前記第一の脆い接続部が前記クロージャの周囲に延び、前記第一の脆い接続部が第一端及び第二端を有し、前記第一端と前記第二端とが離間し、前記第二のクロージャ部分がさらに第二の脆い接続部を含み、前記第二の脆い接続部が第一の区分及び第二の区分を有し、前記第一の区分が前記上壁部分から第一の距離に位置し、前記第二の区分が前記上壁部分から第二の距離に位置し、前記第二の距離が前記第一の距離よりも大きく、前記第二の脆い接続部が前記第一の脆い接続部から離間し、前記第二の脆い接続部の少なくとも一部分が前記第一の脆い接続部の一部分よりも前記上壁部分から遠くに位置し、前記第二の脆い接続部の前記第一及び第二の区分が、タブを形成するように適合されている区域を画定し、前記タブを形成するように適合された区域が非開放位置で前記第一の脆い接続部の前記第一端と前記第二端との間にある、ツイスト・フリップ式クロージャと、を備え、
前記クロージャが、捩じることによって前記第一及び第二の脆い接続部を破断させ、前記タブを露出させたのち、露出したタブを介して前記第一のクロージャ部分を前記第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されており、
前記クロージャが、前記第一のクロージャ部分を前記第二のクロージャ部分から反転させている間、前記タブを介してロックされるように適合されている、パッケージ。
【請求項21】
前記第一の脆い接続部が前記クロージャの周囲約280°~約330°の範囲に延びる、請求項20記載のパッケージ。
【請求項22】
前記第二の脆い接続部が前記クロージャの周囲約120°~約180°の範囲に延びる、請求項20記載のパッケージ。
【請求項23】
前記第一の脆い接続部と前記第二の脆い接続部との間の区域が、前記タブを動かし、ロックすることを支援するためのヒンジ区域を形成する、請求項20記載のパッケージ。
【請求項24】
前記第二の脆い接続部の前記第一の区分が二つの線分を含み、前記第二の脆い接続部の前記第二の区分が三つの線分を含み、前記第二の脆い接続部が破断されたのち、前記第二の区分の前記三つの線分がタブを形成する、請求項20記載のパッケージ。
【請求項25】
前記ポリマー製タンパーエビデンス性バンドが少なくとも一つのバンド延長部を含み、前記少なくとも一つのバンド延長部が、前記第一のクロージャ部分を、反転させた後、ロック位置に配置することを支援する、請求項20記載のパッケージ。
【請求項26】
ポリマー製上壁部分と、
前記ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分であって、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む環状スカート部分と、
を含む第一のクロージャ部分;及び、
クロージャの周囲約280°~約330°の範囲に延びる第一の脆い接続部であって、第一端及び第二端を有して、それらの間にギャップを画定し、前記ギャップが、クロージャの周囲約30°~約80°の範囲に延び、前記第一の脆い接続部が、前記上壁部分から約7mm~約14mm離間し、前記上壁部分の反対側の端から約5mm~約12mm離間している、第一の脆い接続部と、
クロージャの周囲約120°~約180°の範囲に延びる第二の脆い接続部であって、前記上壁部分から約8mm~約16mm離間し、前記第一の脆い接続部よりも前記上壁部分から大きく離間している第二の脆い接続部と、を含む第二のクロージャ部分;を備え、
前記第二の脆い接続部の一部分が、前記第一のクロージャ部分が反転されるときにはヒンジとして作用し、その後、前記第一のクロージャ部分が反転されたときにはロックとして作用し;
前記第一及び第二の脆い接続部が破断されたのち、前記第一の脆い接続部と前記第二の脆い接続部との間に形成される区域がヒンジアームを形成する、ツイスト・フリップ式クロージャ。
【請求項27】
前記ヒンジアームが、前記第一のクロージャ部分と前記第二のクロージャ部分とを一緒に保持する、請求項26記載のクロージャ。
【請求項28】
前記ヒンジアームが、前記第一のクロージャ部分を前記第二のクロージャ部分に対して反転させることを支援する、請求項27記載のクロージャ。
【請求項29】
前記ヒンジアームが、捩じられ、伸ばされるためのサイズ及び形状を有する、請求項27記載のクロージャ。
【請求項30】
前記第二の脆い接続部がさらに、第一のさらなる脆い部分及び第二のさらなる脆い部分を含み、前記第一及び第二のさらなる脆い部分の間の区域がタブを画定する、請求項26記載のクロージャ。
【請求項31】
前記第一の脆い接続部が前記上壁部分から約8mm~約11mm離間している、請求項26記載のクロージャ。
【請求項32】
前記第一の脆い接続部が前記上壁部分と反対側の端から約6mm~約9mm離間している、請求項26記載のクロージャ。
【請求項33】
前記第二の脆い接続部が前記上壁部分から約9mm~約12mm離間している、請求項26記載のクロージャ。
【請求項34】
前記第二の脆い接続部が前記クロージャの周囲約130°~約170°の範囲に延びる、請求項26記載のクロージャ。
【請求項35】
前記第一の脆い接続部が前記クロージャの周囲約300°~約325°の範囲に延びる、請求項26記載のクロージャ。
【請求項36】
ポリマー製上壁部分と、
前記ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分であって、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む環状スカート部分と、
を含む第一のクロージャ部分;及び、
クロージャの周囲約280°~約330°の範囲に延びる第一の脆い接続部であって、第一端及び第二端を有して、それらの間にギャップを画定し、前記ギャップがクロージャの周囲約30°~約80°の範囲に延び、前記第一の脆い接続部が、前記上壁部分から約7mm~約14mm離間し、前記上壁部分の反対側の端から約5mm~約12mm離間している、第一の脆い接続部と、
クロージャの周囲約120°~約180°の範囲に延びる第二の脆い接続部であって、前記上壁部分から約8mm~約16mm離間し、前記第一の脆い接続部よりも前記上壁部分から大きく離間している第二の脆い接続部と、を含む第二のクロージャ部分;を備え、
前記第一及び第二の脆い接続部が破断されたのち、前記第一の脆い接続部と前記第二の脆い接続部との間に形成される区域がヒンジアームを形成し、
開放位置に動かされたのちロックされるように構成されている、クロージャ。
【請求項37】
前記ヒンジアームが前記第一のクロージャ部分と前記第二のクロージャ部分とを一緒に保持する、請求項36記載のクロージャ。
【請求項38】
前記ヒンジアームが、捩じられ、伸ばされるためのサイズ及び形状を有する、請求項37記載のクロージャ。
【請求項39】
前記第二の脆い接続部がさらに、第一のさらなる脆い部分及び第二のさらなる脆い部分を含み、前記第一及び第二のさらなる脆い部分の間の区域がタブを画定する、請求項36記載のクロージャ。
【請求項40】
前記第一の脆い接続部が前記上壁部分から約8mm~約11mm離間している、請求項36記載のクロージャ。
【請求項41】
前記第一の脆い接続部が前記上壁部分と反対側の端から約6mm~約9mm離間している、請求項36記載のクロージャ。
【請求項42】
前記第二の脆い接続部が前記上壁部分から約9mm~約12mm離間している、請求項36記載のクロージャ。
【請求項43】
前記第二の脆い接続部が前記クロージャの周囲約130°~約170°の範囲に延びる、請求項36記載のクロージャ。
【請求項44】
前記第一の脆い接続部が前記クロージャの周囲約300°~約325°の範囲に延びる、請求項36記載のクロージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により全体として本明細書に組み入れられる、2018年10月12日に出願された米国特許出願第16/158,475号への優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は一般に、パッケージのためのポリマー製クロージャに関する。より具体的には、本発明は、開放後にロック位置に保持されるツイスト・フリップ(捩じり・反転)式ポリマー製クロージャに関する。
【背景技術】
【0003】
ポリマー製クロージャが、容器とともに長年にわたり数多くの用途で使用されている。容器とともに使用されてきた一つのタイプのポリマー製クロージャが、タンパーエビデンス性ポリマー製クロージャである。タンパーエビデンス性クロージャは、クロージャが開封されたならば目に見える印をユーザに提供することによって、不正開封を防止又は抑止するために使用される。この目に見える印は通常、タンパーエビデンス性機構が破断されたのち、クロージャを二つの別々の構成部品へと分割する。その後、クロージャの上部が、容器の内容物へのアクセスを得るために、容器から取り外される。二つの個別構成部品へと切り離されるタンパーエビデンス性クロージャの一つの欠点は、上部をクロージャ及び容器の残り部分とともにリサイクルすることができないことである。非常に多くの容器が、二つの個別構成部品へと切り離すことができるタンパーエビデンス性機構をそのクロージャ上に有するため、このシナリオは潜在的な環境上の懸念を生む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の環境上の懸念に対処するタンパーエビデンス性機構を有しながらも、容器から飲むとき蓋を確実に配置することを含め、クロージャの望ましい性質を発揮するフリップ式クロージャを提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの実施形態にしたがって、ツイスト・フリップ式クロージャは、第一及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分と、ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分とを含む。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第二のクロージャ部分は、ポリマー製タンパーエビデンス性バンド、第一の脆い接続部及び第二の脆い接続部を含む。ポリマー製タンパーエビデンス性バンドは、ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によってポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されている。第一の脆い接続部は、クロージャの周囲に延びる。第一の脆い接続部は、第一端及び第二端を有する。第一端と第二端とは離間している。第二の脆い接続部は、第一の区分及び第二の区分を有する。第一の区分は、上壁部分から第一の距離に位置している。第二の区分は、上壁部分から第二の距離に位置している。第二の距離は、第一の距離よりも大きい。第二の脆い接続部は、第一の脆い接続部から離間している。第二の脆い接続部の少なくとも一部分が、第一の脆い接続部の一部分よりも上壁部分から遠くに位置している。第二の脆い接続部の第一及び第二の区分は、タブを形成するように適合されている区域を画定する。タブを形成するように適合された区域は、非開放位置で第一の脆い接続部の第一端と第二端との間にある。クロージャは、捩じることによって第一及び第二の脆い接続部を破断させ、タブを露出させたのち、露出したタブを介して第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されている。クロージャは、第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させている間、タブを介してロックされるように適合されている。
【0006】
もう一つの実施形態にしたがって、ツイスト・フリップ式クロージャは第一及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分と、ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分とを含む。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第二のクロージャ部分は、ポリマー製タンパーエビデンス性バンド、第一の脆い接続部及び第二の脆い接続部を含む。ポリマー製タンパーエビデンス性バンドは、ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によってポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されている。ポリマー製タンパーエビデンス性バンドは少なくとも一つのバンド延長部を含む。少なくとも一つのバンド延長部は、第一のクロージャ部分を、反転させた後、ロック位置に配置することを支援する。第一の脆い接続部はクロージャの周囲に延びる。第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有する。第一端と第二端とは離間している。第二の脆い接続部は第一の区分及び第二の区分を有する。第一の区分は上壁部分から第一の距離に位置している。第二の区分は上壁部分から第二の距離に位置している。第二の距離は第一の距離よりも大きい。第二の脆い接続部は第一の脆い接続部から離間している。第二の脆い接続部の少なくとも一部分が第一の脆い接続部の一部分よりも上壁部分から遠くに位置している。第二の脆い接続部の第一及び第二の区分は、タブを形成するように適合されている区域を画定する。タブを形成するように適合された区域は、非開放位置で第一の脆い接続部の第一端と第二端との間にある。第一の脆い接続部と第二の脆い接続部との間の区域が、タブを動かし、ロックすることを支援するためのヒンジ区域を形成する。クロージャは、捩じることによって第一及び第二の脆い接続部を破断させ、タブを露出させたのち、露出したタブを介して第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されている。クロージャは、第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させている間、タブを介してロックされるように適合されている。
【0007】
一つの実施形態にしたがって、パッケージは容器及びツイスト・フリップ式クロージャを含む。容器は、開口を画定するネック部分を有する。容器はネック部分に雄ねじ構造を有する。ツイスト・フリップ式クロージャは、開口を閉じるために容器のネック部分に嵌まるように構成されている。ツイスト・フリップ式クロージャは第一のクロージャ部分及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分と、ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分とを含む。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第二のクロージャ部分は、ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によってポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されているポリマー製タンパーエビデンス性バンドを含む。第一の脆い接続部はクロージャの周囲に延びる。第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有する。第一端と第二端とは離間している。第二のクロージャ部分はさらに第二の脆い接続部を含む。第二の脆い接続部は第一の区分及び第二の区分を有する。第一の区分は上壁部分から第一の距離に位置している。第二の区分は上壁部分から第二の距離に位置している。第二の距離は第一の距離よりも大きい。第二の脆い接続部は第一の脆い接続部から離間している。第二の脆い接続部の少なくとも一部分が第一の脆い接続部の一部分よりも上壁部分から遠くに位置している。第二の脆い接続部の第一及び第二の区分は、タブを形成するように適合されている区域を画定する。タブを形成するように適合された区域は、非開放位置で第一の脆い接続部の第一端と第二端との間にある。クロージャは、捩じることによって第一及び第二の脆い接続部を破断させ、タブを露出させたのち、露出したタブを介して第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されている。クロージャは、第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させている間、タブを介してロックされるように適合されている。
【0008】
さらなる実施形態にしたがって、ツイスト・フリップ式クロージャは第一のクロージャ部分及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分と、ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分とを含む。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第二のクロージャ部分は第一の脆い接続部及び第二の脆い接続部を含む。第一の脆い接続部はクロージャの周囲約280°~約330°の範囲に延びる。第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有して、それらの間にギャップを画定している。ギャップはクロージャの周囲約30°~約80°の範囲に延びる。第一の脆い接続部は、上壁部分から約7mm~約14mm離間し、上壁部分と反対側の端から約5mm~約12mm離間している。第二の脆い接続部はクロージャの周囲約120°~約180°の範囲に延びる。第二の脆い接続部は上壁部分から約8mm~約16mm離間している。第二の脆い接続部は第一の脆い接続部よりも上壁部分から大きく離間している。第二の脆い接続部の一部分が、第一のクロージャ部分が反転されるときにはヒンジとして作用し、その後、第一のクロージャ部分が反転されたときにはロックとして作用する。第一及び第二の脆い接続部が破断されたのち、第一の脆い接続部と第二の脆い接続部との間に形成される区域がヒンジアームを形成する。
【0009】
さらに別の実施形態にしたがって、クロージャは第一のクロージャ部分及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分と、ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分とを含む。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第二のクロージャ部分は第一の脆い接続部及び第二の脆い接続部を含む。第一の脆い接続部はクロージャの周囲約280°~約330°の範囲に延びる。第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有して、それらの間にギャップを画定している。ギャップはクロージャの周囲約30°~約80°の範囲に延びる。第一の脆い接続部は、上壁部分から約7mm~約14mm離間し、上壁部分と反対側の端から約5mm~約12mm離間している。第二の脆い接続部はクロージャの周囲約120°~約180°の範囲に延びる。第二の脆い接続部は上壁部分から約8mm~約16mm離間している。第二の脆い接続部は第一の脆い接続部よりも上壁部分から大きく離間している。第一及び第二の脆い接続部が破断されたのち、第一の脆い接続部と第二の脆い接続部との間に形成される区域がヒンジアームを形成する。クロージャは、開放位置に動かされたのち、ロックするように構成されている。
【0010】
一つの実施形態にしたがって、ツイスト・フリップ式クロージャは第一のクロージャ部分及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分と、ポリマー製上壁部分から垂下するポリマー製環状スカート部分と、第一及び第二の脆い接続部とを含む。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第一の脆い接続部はクロージャの周囲に延びる。第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有する。第一端と第二端とは離間している。第二の脆い接続部は第一の区分及び第二の区分を有する。第一の区分は上壁部分から第一の距離に位置している。第二の区分は上壁部分から第二の距離に位置している。第二の距離は第一の距離よりも大きい。第二の脆い接続部は第一の脆い接続部から離間している。第二の脆い接続部の少なくとも一部分が第一の脆い接続部の一部分よりも上壁部分から遠くに位置している。第二の脆い接続部の第一及び第二の区分は、タブを形成するように適合されている区域を画定する。タブを形成するように適合された区域は、非開放位置で第一の脆い接続部の第一端と第二端との間にある。第二のクロージャ部分は、ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によってポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されているポリマー製タンパーエビデンス性バンドを含む。クロージャは、捩じることによって第一及び第二の脆い接続部を破断させ、タブを露出させたのち、露出したタブを介して第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されている。クロージャは、第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させている間、タブを介してロックされるように適合されている。
【0011】
もう一つの実施形態にしたがって、ツイスト・フリップ式クロージャは第一のクロージャ部分及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分、ポリマー製環状スカート部分、第一の脆い接続部及び第二の脆い接続部を含む。ポリマー製環状スカート部分はポリマー製上壁部分から垂下している。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第一の脆い接続部はクロージャの周囲に延びる。第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有する。第一端と第二端とは離間している。第二の脆い接続部は第一の区分及び第二の区分を有する。第一の区分は上壁部分から第一の距離に位置している。第二の区分は上壁部分から第二の距離に位置している。第二の距離は第一の距離よりも大きい。第二の脆い接続部は第一の脆い接続部から離間している。第二の脆い接続部の少なくとも一部分が第一の脆い接続部の一部分よりも上壁部分から遠くに位置している。第二の脆い接続部の第一及び第二の区分は、タブを形成するように適合されている区域を画定する。タブを形成するように適合された区域は、非開放位置で第一の脆い接続部の第一端と第二端との間にある。第一の脆い接続部と第二の脆い接続部との間の区域が、タブを動かし、ロックすることを支援するためのヒンジ区域を形成する。
【0012】
第二のクロージャ部分は、ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によってポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されているポリマー製タンパーエビデンス性バンドを含む。ポリマー製タンパーエビデンス性バンドは少なくとも一つのバンド延長部を含み、少なくとも一つのバンド延長部は、第一のクロージャ部分を、反転させた後、ロック位置に配置することを支援する。クロージャは、捩じることによって第一及び第二の脆い接続部を破断させ、タブを露出させたのち、露出したタブを介して第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されている。クロージャは、第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させている間、タブを介してロックされるように適合されている。
【0013】
さらなる実施形態にしたがって、パッケージは容器及びツイスト・フリップ式クロージャを含む。容器は、開口を画定するネック部分を有する。容器はネック部分に雄ねじ構造を有する。ツイスト・フリップ式クロージャは、開口を閉じるために容器のネック部分に嵌まるように構成されている。ツイスト・フリップ式クロージャは第一のクロージャ部分及び第二のクロージャ部分を含む。第一のクロージャ部分は、ポリマー製上壁部分、ポリマー製環状スカート部分、第一の脆い接続部及び第二の脆い接続部を含む。ポリマー製環状スカート部分はポリマー製上壁部分から垂下している。環状スカート部分は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造を含む。第一の脆い接続部はクロージャの周囲に延びる。第一の脆い接続部は第一端及び第二端を有する。第一端と第二端とは離間している。第二の脆い接続部は第一の区分及び第二の区分を有する。第一の区分は上壁部分から第一の距離に位置している。第二の区分は上壁部分から第二の距離に位置している。第二の距離は第一の距離よりも大きい。第二の脆い接続部は第一の脆い接続部から離間している。第二の脆い接続部の少なくとも一部分が第一の脆い接続部の一部分よりも上壁部分から遠くに位置している。第二の脆い接続部の第一及び第二の区分は、タブを形成するように適合されている区域を画定する。タブを形成するように適合された区域は、非開放位置で第一の脆い接続部の第一端と第二端との間にある。
【0014】
第二のクロージャ部分は、ポリマー製環状スカート部分から垂下し、かつ、第一の脆い接続部によってポリマー製環状スカート部分に部分的に切り離し可能に接続されているポリマー製タンパーエビデンス性バンドを含む。クロージャは、捩じることによって第一及び第二の脆い接続部を破断させ、タブを露出させたのち、露出したタブを介して第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させることによって開放されるように適合されている。クロージャは、第一のクロージャ部分を第二のクロージャ部分から反転させている間、タブを介してロックされるように適合されている。
【0015】
上記概要は、本発明の各実施形態又はあらゆる局面を表すことを意図したものではない。本発明のさらなる特徴及び利点が、以下に記される詳細な説明及び図面から明らかである。
【0016】
本発明の他の利点は、以下の詳細な説明を読み、図面を参照することによって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】一つの実施形態にしたがって、容器上で非開放位置にあるクロージャの上方斜視図である。
図1B】クロージャが容器に対して部分的に捩じられた後の、図1Aの容器上のクロージャの上方斜視図である。
図1C】クロージャが容器に対して完全に捩じられた後の、図1Aの容器上のクロージャの上方斜視図である。
図1D】容器の蓋が反転された後の、図1Aの容器上のクロージャの上方斜視図である。
図2A】もう一つの実施形態にしたがって、容器上で非開放位置にある図1Aのクロージャの側面図である。
図2B】クロージャが容器に対して完全に捩じられた後の、図2Aの容器上のクロージャの側面図である。
図2C】容器の蓋が反転された後の、図2Aの容器上のクロージャの側面図である。
図3】クロージャが非開放位置にあるときの、図1Aのクロージャ及び容器の断面図である。
図4】非破断位置にある第一及び第二の脆い接続部を示す、図1Aのクロージャの周囲の展開された概略側面図である。
図5図1Aに示すクロージャの背後からの下方斜視図である。
図6A】一つの実施形態にしたがって、反転させる間の様々な位置又は段階にある蓋を示す断面図(クロスハッチングなし)である。
図6B】反転させる過程中の蓋の一つの位置を示す、図6Aの略円形区域6bの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は様々な変形及び代替形態を受け入れることができるが、その具体的な実施形態が実例として図面に示されており、また、本明細書において詳細に説明される。しかし、本発明を、開示される特定の形態に限定する意図はなく、それどころか、特許請求の範囲によって画定される発明の精神及び範囲に入る全ての変形、均等物及び代替を包含するという意図が理解されるべきである。
【0019】
詳細な説明
図1A~1Dは、本発明の一つの実施形態にしたがって、ポリマー製ツイスト・フリップ式クロージャ10と容器108とを含むパッケージ100を示す。本発明のツイスト・フリップ式クロージャは、製品を含有する容器又はボトルに配置されるように構成されている。製品は通常、液体製品であるが、固体製品又は液体製品と固体製品との組み合わせであってもよい。図1A~1Dのポリマー製ツイスト・フリップ式クロージャ10は略円柱形である。ツイスト・フリップ式クロージャは、望ましいタンパーエビデンス性機構を提供しながらも、環境廃棄物を減らすために容器で留まるように構成されている。ツイスト・フリップ式クロージャは、開放後、飲む体験を妨げられずに楽しむために、ロックするように構成されている。
【0020】
ポリマー製ツイスト・フリップ式クロージャ10は、第一のクロージャ部分又は蓋12及び第二のクロージャ部分又は基部14を含む。ツイスト・フリップ式クロージャ10は、1ピースクロージャである。第一のクロージャ部分12及び第二のクロージャ部分14は、以下に詳述するように、捩じられた後、タブを介して互いに対して反転されるように適合されている。ツイスト・フリップ式クロージャは、もう一つの実施形態においては2ピースクロージャであってもよいと考えられる。
【0021】
第一のクロージャ部分12は、ポリマー製上壁部分22及びポリマー製環状スカート部分32を含む。第二のクロージャ部分14は、ポリマー製タンパーエビデンス性バンド34を含む。ポリマー製タンパーエビデンス性バンド34は、ポリマー製環状スカート部分32から垂下し、かつ、第一の脆い接続部50(図1A)によってポリマー製環状スカート部分32に部分的に切り離し可能に接続されている。
【0022】
図3を参照すると、パッケージ100の断面図が示されている。第一のクロージャ部分12はさらに、ポリマー製連続プラグシール24及び外側シール26を含む。図3に示すように、ポリマー製連続プラグシール24及び外側シール26は、ポリマー製上壁部分22から垂下し、封止機構を提供する。図3の連続プラグシール24は、ポリマー製環状スカート部分32の内面32aから離間している。外側シール26は、容器108の外側仕上げ面に対する外側シールを提供する。
【0023】
もう一つの実施形態において、ツイスト・フリップ式クロージャは、他の封止機構を含んでもよい。例えば、クロージャは、クロージャに対するシールを提供するポリマー製ライニング材を含んでもよい。この実施形態において、クロージャは、別々の構成部品から形成されるが、封止機構が異なることを除き、クロージャとして機能するであろう。もう一つの実施形態において、クロージャは、ポリマー製外側シール又は連続プラグシールのみを含んでもよい。ツイスト・フリップ式クロージャは、他の封止機構を含んでもよいと考えられる。
【0024】
さらに図3を参照すると、ポリマー製環状スカート部分32は、容器の雄ねじ構造と嵌合するための雌ねじ構造40を含む。雌ねじ構造40は、第一のクロージャリード42及び第二のクロージャリード44を含む。第一及び第二のクロージャリード42、44は、まとめて二条クロージャねじと呼ばれる。第一及び第二のクロージャリード42、44のそれぞれは連続的である。第一及び第二のクロージャリード42、44の始まりの位置は、互いから概ね180°離れて位置し、したがって、クロージャ10の概ね反対側から始まる。
【0025】
第一及び第二のクロージャリードは、不連続であってもよいと考えられる。また、クロージャの雌ねじ構造は、螺旋ねじ構造とは異なってもよいと考えられる。また、他の雌ねじ構造をクロージャ中に使用してもよいと考えられる。例えば、雌ねじ構造は、第一、第二及び第三のクロージャリードを有する三条ねじ構造を含んでもよい。
【0026】
再び図1A~1Dを参照すると、ポリマー製環状スカート部分32の外面32bはまた、その上に複数のリッジ32cを含んでもよい。複数のリッジ32cは、ユーザがツイスト・フリップ式クロージャ10を閉鎖位置と開放位置との間で動かすとき、把持を支援する。
【0027】
図1Aのツイスト・フリップ式クロージャ10は、第一の脆い接続部50及び第二の脆い接続部60を含む。図1Aは、非開放位置にあるクロージャ10及び容器108を示す。図1Bは、部分的開放位置にあるクロージャ10及び容器108を示す。図1Cは、開放されてはいるが、反転されてはいない位置にあるクロージャ10及び容器108を示す。図1Dは、反転され、ロックされた位置にあるクロージャ10及び容器108を示す。図1Cは正面の上方斜視図であるが、図1A、B及びDは、図1Cの図と比べて僅かに中心がずれていることに留意すること。
【0028】
図2A~2Cを参照すると、容器208とともにパッケージを形成するツイスト・フリップ式クロージャが、側方斜視図で示されている。図2Aのツイスト・フリップ式クロージャ10は、第一及び第二の脆い接続部50及び60を含む。図2Aは、非開放位置にあるクロージャ10及び容器208を示す。図2Bは、開放されてはいるが、反転されてはいない位置にあるクロージャ10及び容器208を示す。図2Cは、反転され、ロックされた位置にあるクロージャ10及び容器208を示す。
【0029】
図4は、非開放位置にあるクロージャ10の全周を展開した側面図で示す。第一の脆い接続部50が、ツイスト・フリップ式クロージャ10の周囲に延びる。第一の脆い接続部は一般に、ツイスト・フリップ式クロージャ10の周囲約280~約330°の範囲に延びる。より具体的には、第一の脆い接続部は、ツイスト・フリップ式クロージャ10の周囲約300~約325°の範囲、より具体的には約310~約320°の範囲に延びる。第一の脆い接続部の距離が、図4中、長さL1+長さL2として示されている。
【0030】
第一の脆い接続部50は、第一端50a及び第二端50bを有する。第一端50aと第二端50bとは離間している。これは、図4中、ギャップ52として示されている。ギャップ52は一般に、クロージャの周囲約30°~約80°の範囲、より具体的には約40°~約60°の範囲である。これは、図4中、長さL3として示されている。図4の第一の脆い接続部50は、約7mm~約14mm、より具体的には約8mm~約11mmの距離D1(上壁部分までの距離)を有する。図4の第一の脆い接続部50は、約5mm~約12mm、より具体的には約6mm~約9mmの距離D2(上壁部分と反対側の端までの距離)を有する。
【0031】
第二の脆い接続部60は、第一の区分62及び第二の区分64を有する。図4に示すように、第二の脆い接続部60は一般に、クロージャ10の周囲約120°~約180°の範囲に延びる。より具体的には、第二の脆い接続部は、クロージャ10の周囲約130°~約170°の範囲に延びる。第二の脆い接続部60の距離が、図4中、長さL4として示されている。
【0032】
図4に示すように、第一の区分62は、複数の線分62a、62bを有する。第二の脆い接続部60の線分62a、62bは、約8mm~約16mm、より具体的には約9mm~約12mmの距離D3(上壁部分22までの距離)に位置している。第二の脆い接続部60の線分62a、62bは、約3mm~約8mm、より具体的には約4mm~約7mmの距離D4(上壁部分と反対側の端までの距離)に位置している。
【0033】
第二の脆い接続部60の線分62aは、約30°~約90°、より具体的には約40°~約70°の長さL5を有する。第二の脆い接続部60の線分64bは、約30°~約90°、より具体的には約40°~約70°の長さL6を有する。
【0034】
図4に示すように、第二の脆い接続部60の第二の区分64は、約11mm~約17mm、より具体的には約12mm~約15mmの距離D5(上壁部分までの距離)に位置している。距離D5は距離D3よりも大きい。第二の脆い接続部60の第二の区分64は、約1mm~約6mm、より具体的には約2~約4mmの距離D6(上壁部分と反対側の端までの距離)を有する。第二の脆い接続部60の第二の区分64は、約1mm~約4mm、より具体的には約2mm~約3mmの距離D8を有する。第二の脆い接続部60の第二の区分64は、約30°~約80°、より具体的には約40°~60°の長さL7を有する。
【0035】
第二の脆い接続部60は、第一の区分62及び第二の区分64を有する構成を有する。第一の区分62は二つの線分62a、62bを有し、第二の区分64は三つの線分64a~64cを有する。第一の区分62及び第二の区分64は、図4に示すように接続している。二つの線分62a、62bは概ね水平である。線分64a、64cは概ね垂直であり、線分64bは概ね水平である。線分64a~64cは、互いに接続され、区域66を形成する。線分64a~64cは略U字形を形成する。
【0036】
第二の脆い接続部の第二の区分はU字形以外の形であってもよいと考えられる。例えば、第二の脆い接続部の第二の区分は長円形区分又はW字形であってもよい。
【0037】
第二の脆い接続部60は、第一の脆い接続部50から離間している。これは、図4中、距離D7として示されている。第二の脆い接続部の少なくとも一部分が、第一の脆い接続部の一部分よりも上壁部分から遠くに位置している。図4中、第二の脆い接続部60全体が、第一の脆い接続部50よりも上壁部分22から遠くに位置している。第二の脆い接続部は、図4に示すものとは異なるように形成されてもよいと考えられる。
【0038】
第一及び第二の脆い接続部50、60は、一つの実施形態において、モールド-イン-ブリッジによって形成することができる。この実施形態において、モールド-イン-ブリッジは、金型内の形状を使用して形成される。第一及び第二の脆い接続部は、刻み目若しくは切れ目、切欠き、リーダ、切込み又は他の破断しやすい線の形態にある。
【0039】
もう一つの方法において、第一及び第二の脆い接続部は、ツイスト・フリップ式クロージャの残り部分の形成から独立したスリッティング技術によって形成される。第一及び第二の脆い接続部は、刻み目若しくは切れ目、切欠き、リーダ、切込み又は他の破断しやすい線を使用して形成される。
【0040】
区域66は、図4に示すように、第二の脆い接続部60の第一の区分62と第二の区分64との間に形成される。区域66は、例えば、図1Cに示すようにクロージャが完全に捩じられた(すなわち、完全に解除された)のち、タブ70を形成するように適合されている。タブ70は、図4に示すように、第一端50aと第二端50bとの間に位置する。タブを形成する区域は、第一の脆い接続部の第一端と第二端との間に形成されるギャップと概ね整合する。図4中、区域66は、第一の脆い接続部50の第一端50aと第二端50bとの間に形成されるギャップ52と実質的に整合する。タブを形成するための区域は、タブが、クロージャが反転されるときにはヒンジとして作用し、その後、クロージャが反転されたときにはロックとして作用するような手法で配置されるべきであると考えられる。
【0041】
以下さらに詳細に説明するように、区域68a、68bが、図4に示すように、第一の脆い接続部50と第二の脆い接続部60との間に形成されている。第一及び第二の脆い接続部が破断されたのち、区域68a、68bはヒンジアーム72a、72bを形成する。ヒンジアーム72a、72b(図1Cを参照)は、(1)第一のクロージャ部分12と第二のクロージャ部分14とを一緒に保持し;(2)タブ70と連係して第一のクロージャ部分12を第二のクロージャ部分114に対して反転させ;(3)第一のクロージャ部分12をタブによってロックすることを支援する。ヒンジアーム72a、72bは、捩じられ、伸ばされるためのサイズ及び形状を有する。
【0042】
ヒンジアーム72a、72bの伸長は、例えば、図1Cに、タブ70の動きから生まれるギャップ76によって示されている。図1Cのギャップ76は、図1Bに示すギャップ78よりも大きい。このギャップの増大は、第一のクロージャ部分12を第二のクロージャ部分14に対して反転させるための間隙を提供するための空間的関係の提供を支援する。第二のクロージャ部分14に対する第一のクロージャ部分12の間隙のための空間的関係はまた、他の特徴、例えば、環状スカート部分34の長さ、雌ねじ及び雄ねじの配置及びタイプ、並びにタブ70のサイズ及び形状にも依存する。
【0043】
図1Aを詳細に参照すると、クロージャ10のポリマー製タンパーエビデンス性バンド34はその下部(すなわち、ポリマー製上壁部分22と反対側の端)に位置している。タンパーエビデンス性バンド34は、環状スカート部分32から垂下し、かつ、第一の脆い接続部50によって環状スカート部分32に少なくとも部分的に切り離し可能に接続されている。図1Aに見てとれるように、ポリマー製タンパーエビデンス性バンド34は、より低いタンパーエビデンス性機構である。タンパーエビデンス性バンド34は、容器とともに作用して、容器の内容物がアクセスを受けたおそれがあることをユーザに示す。より具体的には、タンパーエビデンス性バンド34は、ユーザが第一のクロージャ部分12を第二のクロージャ部分114に対して捩じることによってパッケージを開封するとき、環状スカート部分32から部分的に分離するように設計されている。この捩じりがクロージャ10を容器108から解除させる。
【0044】
一つの実施形態において、タンパーエビデンス性バンドは、少なくとも一つのバンド延長部を含む。例えば、図5に示すクロージャ10は、複数のバンド延長部36a~36cを含むタンパーエビデンス性バンド34を示す。以下さらに詳細に説明するように、複数のバンド延長部36a~36cは、反転させる過程の後、第一のクロージャ部分又は蓋12をロック位置に配置することを支援する。
【0045】
パッケージを形成する、ツイスト・フリップ式クロージャ及び容器の一つの非限定的な例が図1A図1Dに示され、図1A図1Dと関連して先に説明されている。図1A図1Dは、パッケージ100を形成するクロージャ10及び容器108を示す。容器108の一部分が図1A図1Dに示され、開口を画定するネック部分102(図1D)を含む。図1Dを参照すると、容器108のネック部分102は、雄ねじ構造104、Aカラー106(図1C)及び連続的な外側リング110を含む。
【0046】
雄ねじ構造104は、第一のフィニッシュリード142及び第二のフィニッシュリード144を含む。雄ねじ構造104(フィニッシュリード142、144)は、対応する雌ねじ構造40(クロージャリード42、44)(図3)と係合して、パッケージ100を封止する。第一のフィニッシュリード142、144は、例えば、図1Dに示すように螺旋に延びてもよい。第一及び第二のフィニッシュリード142、144のそれぞれは不連続である。
【0047】
もう一つの実施形態において、第一及び第二のフィニッシュリードの始まりの位置は互いから概ね180°離れて位置し、したがって、容器のネック部分の反対側から始まる。容器を開放するとき、第一のクロージャリードは、望ましくは第一のフィニッシュリードと接触し、第二のクロージャリードは、望ましくは第二のフィニッシュリードと接触する。容器の雄ねじ構造は不連続なリードを有してもよいと考えられる。
【0048】
容器の雄ねじ構造は、図1Dに示すものとは異なってもよいと考えられる。もう一つの非限定的な例が、容器208が連続的な螺旋雄ねじ構造204を有する図2Cに示されている。
【0049】
Aカラー106(図1C)が、第一及び第二の脆い接続部50、60が破断された後にタンパーエビデンス性バンド34が外れるのを防止又は抑止する。連続的な外側リング110が、タンパーエビデンス性バンド34の配置を支援する。
【0050】
本発明のクロージャは、脱酸素剤を含むことができる。この脱酸素剤は、クロージャ内に分散させてもよいし、別個の層であってもよい。脱酸素剤は、容器内の酸素の除去を支援しながらも容器の内容物に対して影響をほとんど又は全く及ぼさない任意の物質であることができる。
【0051】
代替的又は追加的に、クロージャは、酸素バリア物質を含んでもよい。酸素バリア物質は、別個の層として加えられてもよいし、クロージャそのものに組み込まれてもよい。酸素バリア物質は、酸素がクロージャを通り抜けて容器に入るのを防止又は抑止することを支援する。これらの物質としては、エチレンビニルアルコール(EVOH)があるが、これに限定されない。他の酸素バリア物質がクロージャ中に使用されてもよいと考えられる。
【0052】
加えて、他の機構が上記クロージャに含まれてもよいと考えられる。例えば、米国特許出願公開第2018/009979号、米国特許出願公開第2017/0349336号、米国特許第9,126,726号、米国特許第9,085,385号、米国特許第8,763,830号、米国特許第8,485,374号、米国特許出願公開第2009/0045158号及び米国特許第6,123,212号は全て、本発明のクロージャに組み込むことができる機構を含む。これらの参考文献の全てが、全体として参照によって本明細書に組み込まれる。
【0053】
上壁部分22及び環状スカート部分32は、ポリマー材料で作られている。上壁部分22及び環状スカート部分32は通常、オレフィン類(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はこれらの混合物によって作られている。使用することができるポリエチレンの一例が高密度ポリエチレン(HDPE)である。上壁部分及び環状スカート部分は、他のポリマー材料で作られていてもよいと考えられる。タンパーエビデンス性バンド34は通常、上壁部分22及び環状スカート部分32と同じ材料で作られている。
【0054】
クロージャは通常、射出若しくは圧縮成形、押出し又はこれらの組み合わせなどのプロセスによって形成される。
【0055】
容器108は通常、ポリマー材料で作られている。ポリマー製容器の形成に使用される材料の一つの非限定的な例が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)又はこれらを使用する混合物である。容器は、他のポリマー又はコポリマー材料で形成されてもよいと考えられる。また、容器は、ガラスで形成されてもよいと考えられる。容器108は通常、封入された酸素バリア層又はこの中に組み込まれた酸素バリア物質を有する。
【0056】
容器108を開放し、この中の製品にアクセスするための一つの方法においては、まず、第一のクロージャ部分12を捩じり、次いで、第二のクロージャ部分14に対して反転させる。まず、図1A~1D及び図2A~2Cを参照すると、ツイスト・フリップ式クロージャを開放する方法が示されている。図1A及び2Aは、クロージャ10が容器108に適用された後の非開放位置にある第一及び第二の脆い接続部50、60を示す。次いで、ユーザが、第一及び第二の脆い接続部50、60に概ね沿ってクロージャ10を捩じると、第一及び第二の脆い接続部50、60が破断し始める。ユーザは、クロージャと容器との間にもはやねじ係合がなくなり、第一及び第二の脆い接続部が完全に破断するまで、クロージャを捩じり続ける。図1C及び2Bは、捩じりが完了した(すなわち、完全に解除された)後のクロージャ10及びそれぞれの容器108、208を示す。
【0057】
捩じりが完了したのち、次いで、ユーザは、第一のクロージャ部分12を第二のクロージャ部分14に対して反転させる。第一のクロージャ部分12及び第二のクロージャ部分14は、第一及び第二の脆い接続部50、60が完全に破断されたのちヒンジとして作用するタブ70を使用して反転される。タブは、図1C、1D及び2Cに示されている。反転させる過程の間、タブ70が動かされるとき、ヒンジアーム72a、72bが捩じられ、伸ばされる。
【0058】
反転させる過程中の第一のクロージャ部分又は蓋の動きが、図6A及び6Bによく示されている。図6Aは、反転させる過程中の様々な位置又は段階にあるクロージャ10及び容器108の側断面図(クロスハッチングなし)を示す。図6A中、第一のクロージャ部分又は蓋12の初期位置が12aと指定されている。ユーザが、蓋12を概ね矢印Aの方向に反転させ始めると、蓋は、第二の位置(12bと指定)、第三の位置(12cと指定)、第四の位置(12dと指定)及び第五の位置(12eと指定)へと動く。
【0059】
第一のクロージャ部分又は蓋12は、図6Aの矢印Aに概ね沿って閉鎖位置から開放位置へと少なくとも約115°反転する、又は回動するように適合されている。第一のクロージャ部分又は蓋12は、ロックされるまでに、閉鎖位置から開放位置へと少なくとも約125°、より望ましくは少なくとも135°反転する、又は回動することが望ましい。
【0060】
図6Bは、図6Aから切り取られた区域6bの拡大図を示す。図6Bは、第三の位置12cにある第一のクロージャ部分又は蓋12の一部分を示し、容器108のAカラー106に対するバンド延長部36bの機能を示す。タンパーエビデンス性機構34がAカラー106と係合して、第一及び第二の脆い接続部50、60が破断されたのちタンパーエビデンス性バンド34が外れるのを防止又は抑止する。
【0061】
図6Bに示すように、バンド延長部36bは、図6Aの第三の位置(12cと指定)から第四の位置(12dと指定)への移動の間、タブ70が容器108のAカラー106の下に滑り込むのを防止又は抑止する。より具体的には、製品開封時に第一のクロージャ部分12を反転させるとき、バンド延長部36bは、容器108のAカラー106の上にトランジションリップを提供して、タブ70がAカラー106の下に滑り込み、動かなくなる(これは、第一のクロージャ部分12の完全な回動を防止又は抑止する)のを防止又は抑止する。矢印B(図6Bを参照)に沿う回動の力が、タブ70がバンド延長部36bを乗り越えてAカラー106の上に滑ることを許容する。
【0062】
第一のクロージャ部分12の移動中にタブ70が回動するとき、ヒンジアーム72a、72bは捩じられ、伸ばされる。タブ70は、ネック部分102の外面に接触する。一つの方法において、タブ70は、ネック部分102の外面に対して概ね垂直であり、ヒンジアーム72a、72bが大きく伸ばされるようにする。タブをこの位置に動かすために必要な力は、反転させる過程中のタブの初期移動中に必要な力よりも大きい。第一のクロージャ部分12が反転され続けると、タブ70の縁70aは上向きに(ネック部分102の頂部に向かって)動き続けて、例えば、図1Dに示す位置に達する。タブ70は、弾性であるが、この移動中に撓むことができるようにサイズ設定され、形成されている。この時点で、ヒンジアーム72a、72bはそれほど伸ばされず、安定な位置にある。
【0063】
第一のクロージャ部分12が反転された後、タブ70は、図1D及び図2Cに示すように、ヒンジアーム72a、72bと連係して、第一のクロージャ部分12を第二のクロージャ部分14に対してロックする。ヒンジアーム72a、72bは安定であり、タブをロック位置に維持する。この安定な位置に打ち勝ち、タブ70をネック部分102に対して概ね垂直な位置に戻すためには、第一のクロージャ部分12は、ヒンジアーム72a、72bをこの大きく伸ばされた位置に戻すために加えられるいくらかの力を必要とするであろう。クロージャ10は、第一のクロージャ部分12を元通りに反転され、次いでクロージャ10を容器108に捩じ込むことにより、その初期位置に戻るように適合されている。
【0064】
本発明のポリマー製クロージャは、低温用途及び高温用途の両方で望ましい。ポリマー製クロージャは、周囲温度又は低温充填などの低温用途で使用されてもよい。これらの用途は、水、スポーツドリンク、無菌用途、例えば、乳製品及び加圧製品、例えば、炭酸清涼飲料を含む。他の低温用途が、発明のプロセスによって形成されたポリマー製クロージャとともに使用されてもよいと考えられる。
【0065】
本発明のポリマー製クロージャは、高温充填、低温殺菌及びレトルト用途などの高温用途に曝露されてもよい。高温充填用途は一般に華氏185度付近の温度で実施されるが、低温殺菌を伴う高温充填は一般に華氏205度付近の温度で実施される。レトルト用途は通常、華氏250度よりも高い温度で実施される。本発明のポリマー製クロージャは、他の高温用途で使用されることもできると考えられる。
【0066】
本発明の前記詳細な説明は、当業者が、現在その最良の形態であると考慮されるものを達成し、使用することを可能にするが、当業者は、本明細書における特定の実施形態、方法及び例の変形、組み合わせ及び均等物の存在を理解し、認識するであろう。したがって、本発明は、上記実施形態、方法及び例によって限定されるべきではなく、発明の範囲及び精神に入る全ての実施形態及び方法によって限定されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6A
図6B
【国際調査報告】