(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】甲状腺ホルモン受容体ベータアゴニスト化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 403/12 20060101AFI20220105BHJP
A61K 31/53 20060101ALI20220105BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
C07D403/12
A61K31/53
A61P1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021519726
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(85)【翻訳文提出日】2021-05-17
(86)【国際出願番号】 US2019055689
(87)【国際公開番号】W WO2020077123
(87)【国際公開日】2020-04-16
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521076605
【氏名又は名称】ターンズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TERNS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】トーステン・エイ・カーシュバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ランドール・ハルコム
(72)【発明者】
【氏名】インジー・シュー
(72)【発明者】
【氏名】エフ・アンソニー・ロメロ
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB08
4C063CC44
4C063DD28
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC64
4C086GA07
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA75
(57)【要約】
本明細書は、化合物、好ましくは甲状腺ホルモン受容体ベータ(THRベータ)アゴニスト化合物、それらの組成物、それらの製造方法、およびTHRベータをアゴナイズする方法、ならびにTHRベータによって媒介される障害を治療する方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(I)
[式中、
R
1は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-C(O)N(R
7)(R
8)、-N(R
9)C(O)(R
10)、またはハロである;
R
2は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
3は、Hまたはハロである;
R
4は、H、あるいは置換または非置換直鎖C
1-C
3アルキルである;
Lは、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、-C(O)-、または-C(R
5)(R
6)-である;
R
5およびR
6は独立して、H、ハロ、-CN、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
5およびR
6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルを形成するである;
R
7およびR
8は独立して、H、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
7およびR
8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換3~7員ヘテロシクロアルキルを形成する;
R
9は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
10は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-N(R
7)(R
8)、または-O(R
11)である;
R
11は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
M
1およびM
2は独立して、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルである;および
M
3は、H、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、またはM
3は、M
2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
R
1が、C
1-C
6アルキル、C
3-C
6シクロアルキル、-C(O)N(R
7)(R
8)、-N(R
9)C(O)(R
10)、またはハロであり、ここで、C
1-C
6アルキルおよびC
3-C
6シクロアルキルは、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R
2が、H、C
1-C
6アルキル、またはC
3-C
6シクロアルキルであり、ここで、C
1-C
6アルキルおよびC
3-C
6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R
3が、Hまたはハロである;
R
4が、H、または-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C
1-C
2アルキル)からなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換された直鎖C
1-C
3アルキルである;
Lが、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、-C(O)-、または-C(R
5)(R
6)-である;
R
5およびR
6が独立して、H、ハロ、-CN、またはC
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
5およびR
6が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C
3-C
6シクロアルキルを形成し、ここで、各C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
6シクロアルキルは任意に独立して、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で置換される;
R
7およびR
8が独立して、HまたはC
1-C
6アルキルであるか、またはR
7およびR
8が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3~7員ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、各C
1-C
6アルキルまたは3~7員ヘテロシクロアルキルは任意に独立して、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で置換される;
R
9が、H、C
1-C
6アルキル、またはC
3-C
6シクロアルキルであり、ここで、C
1-C
6アルキルおよびC
3-C
6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R
10が、C
1-C
6アルキル、C
3-C
6シクロアルキル、-N(R
7)(R
8)、または-O(R
11)であり、ここで、C
1-C
6アルキルおよびC
3-C
6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R
11が、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
6シクロアルキルであり、それぞれは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
M
1およびM
2が独立して、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC
1-C
6アルキルであり;および
M
3が、H、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC
1-C
6アルキルであるか、またはM
3が、M
2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
R
1が、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
6シクロアルキルであり、それぞれは、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される、請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R
1が、シクロプロピル、イソプロピル、エチル、-CH(CH
2CH
3)
2、-CH(CH
3)(CH
2OH)、-CH(OH)(CH
2CH
3)、-CH(OH)(CH
3)、-CH(CH
3)(CH
2CH
3)、または-C(O)(CH
3)である、請求項3に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
R
2が、H、または-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC
1-C
6アルキルである、請求項1~4のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R
2が、Hまたはメチルである、請求項5に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
R
3が、Hである、請求項1~6のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
R
4が、H、または-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C
1-C
2アルキル)からなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換された直鎖C
1-C
3アルキルである、請求項1~7のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
R
4が、H、メチル、エチル、-CH
2C(O)OCH
2CH
3、-CH
2CF
3、-CH
2CN、または-CH
2CHF
2である、請求項8に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
Lが、-O-、-C(O)-、または-CH
2-である、請求項1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
M
1およびM
2が独立して、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC
1-C
3アルキルである、請求項1~10のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
M
1およびM
2が独立して、ハロまたはメチルである、請求項11に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
M
1およびM
2がそれぞれ、クロロである、請求項12に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
M
1およびM
2がそれぞれ、メチルである、請求項12に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
M
3が、H、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC
1-C
3アルキルである、請求項1~14のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
M
3が、H、F、またはメチルである、請求項15に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
化合物1~3および5~35から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項19】
有効量の請求項1~17のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、あるいは有効量の請求項18に記載の医薬組成物のいずれかを、THRベータと接触させることを含む、甲状腺ホルモン受容体ベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法。
【請求項20】
治療有効量の請求項1~17のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、あるいは治療有効量の請求項18に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、患者のTHRベータによって媒介される障害を治療する方法。
【請求項21】
障害が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年10月12日出願の米国仮出願第62/745,195号に対する優先権を主張し、上記出願の開示の全体は、すべての目的について参照することにより本出願に包含される。
技術分野
本明細書は、化合物、好ましくは甲状腺ホルモン受容体ベータ(THRベータ)アゴニスト化合物、それらの組成物、それらの製造方法、およびTHRベータをアゴナイズする方法、ならびにTHRベータアゴニズムから恩恵を受ける障害を治療する方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
甲状腺機能亢進症または甲状腺機能低下症の患者をT3/T4内因性リガンドまたはこれらの内因性リガンドの初期類似体(early analog)で治療することから生じる有益な効果は、文献に記載されている(Richardson Hill Jr.、S.ら、J. Clin. Invest. 1960、39、523-533)。これらの初期の研究、および同様の追跡調査は、甲状腺機能亢進症と甲状腺機能低下症の両方の副作用の発現のための主要な器官として心臓を確立した(Klein、I.ら、Circulation、2007、1725-1735)。特に、頻脈、肥大、心房性不整脈、および心房細動が深刻な問題である。さらに、骨代謝回転の増加が骨塩密度の低下につながることも指摘されている。心臓と骨の両方の部位での負の効果は、THRアルファアイソフォームのアゴニズムに関連しているが、肝臓でのTHRアゴニズムの有益な効果は、主にTHRベータアイソフォームに関連している(Sinha、R. A.ら、Nat. Rev. Endocrinology 2018、14、259-269)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
THRベータに関連する疾患または障害として、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、メタボリックシンドローム、脂質異常症、高トリグリセリド血症、および高コレステロール血症が挙げられる。たとえば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、メタボリックシンドローム、脂質異常症、高トリグリセリド血症、または高コレステロール血症の患者の治療のための、特に、THRベータの選択的アゴニストである新規な甲状腺ホルモン類似体、好ましくはTHRアルファのアゴニズムに関連する望ましくない効果を回避し、治療のために甲状腺ホルモンの有益な効果を維持するものを開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の概要
1つの態様では、本明細書は、式(I):
【化1】
(I)
[式中、
R
1は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-C(O)N(R
7)(R
8)、-N(R
9)C(O)(R
10)、またはハロである;
R
2は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
3は、Hまたはハロである;
R
4は、H、あるいは置換または非置換直鎖C
1-C
3アルキルである;
Lは、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、-C(O)-、または-C(R
5)(R
6)-である;
R
5およびR
6は独立して、H、ハロ、-CN、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
5およびR
6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルを形成する;
R
7およびR
8は独立して、H、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
7およびR
8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換3~7員ヘテロシクロアルキルを形成する;
R
9は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
10は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-N(R
7)(R
8)、または-O(R
11)である;
R
11は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
M
1およびM
2は独立して、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルである;および
M
3は、H、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、またはM
3は、M
2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0005】
いくつかの実施態様では、本明細書は、式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
R1は、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、-C(O)N(R7)(R8)、-N(R9)C(O)(R10)、またはハロであり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R2は、H、C1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R3は、Hまたはハロである;
R4は、H、または-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C1-C2アルキル)からなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである;
Lは、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-C(O)-、または-C(R5)(R6)-である;
R5およびR6は独立して、H、ハロ、-CN、またはC1-C6アルキルであるか、あるいはR5およびR6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3-C6シクロアルキルを形成し、ここで、各C1-C6アルキルまたはC3-C6シクロアルキルは任意に独立して、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で置換される;
R7およびR8は独立して、HまたはC1-C6アルキルであるか、またはR7およびR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3~7員ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、各C1-C6アルキルまたは3~7員ヘテロシクロアルキルは任意に独立して、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で置換される;
R9は、H、C1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R10は、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、-N(R7)(R8)、または-O(R11)であり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R11は、C1-C6アルキルまたはC3-C6シクロアルキルであり、それぞれは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
M1およびM2は独立して、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルであり;および
M3は、H、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルであるか、またはM3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する。
【0006】
いくつかの実施態様では、R1は、C1-C6アルキルまたはC3-C6シクロアルキルであり、それぞれは、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される。いくつかの実施態様では、R1は、シクロプロピル、イソプロピル、エチル、-CH(CH2CH3)2、-CH(CH3)(CH2OH)、-CH(OH)(CH2CH3)、-CH(OH)(CH3)、-CH(CH3)(CH2CH3)、または-C(O)(CH3)である。
【0007】
いくつかの実施態様では、R2は、H、または-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、Hまたはメチルである。
【0008】
いくつかの実施態様では、R3は、Hである。
【0009】
いくつかの実施態様では、R4は、H、または-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C1-C2アルキル)からなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、H、メチル、エチル、-CH2C(O)O(CH2CH3)、-CH2CF3、-CH2CN、または-CH2CHF2である。
【0010】
いくつかの実施態様では、Lは、-O-、-C(O)-、または-CH2-である。
【0011】
いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、ハロまたはメチルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2はそれぞれ、クロロである。いくつかの実施態様では、M1およびM2はそれぞれ、メチルである。
【0012】
いくつかの実施態様では、M3は、H、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、M3は、H、F、またはメチルである。
【0013】
いくつかの実施態様では、本明細書は、化合物1~3および5~35、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0014】
さらに、本明細書は、本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0015】
もう1つの態様では、本明細書は、有効量の本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物を含む、有効量の医薬組成物を、THRベータに接触させることを含む、甲状腺ホルモンベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法を提供する
【0016】
もう1つの態様では、治療有効量の本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物を含む、有効量の医薬組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者のTHRベータによって媒介される障害を治療する方法を提供する。いくつかの実施態様では、障害は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
発明の詳細な記載
定義
本明細書で使用する場合、特に明記しない限り、以下の定義が適用される。さらに、本明細書で使用される用語または記号が以下に記載されるように定義されていない場合、それは当技術分野においてその通常の意味を有するものとする。
【0018】
「含む」とは、組成物および方法が記載された要素を含むが、他のものを除外しないことを意味することを意図する。組成物および方法を定義するために使用される場合、「本質的にからなる」とは、組み合わせにとって本質的に重要な他の要素を除外することを意味するものとする。たとえば、本質的に本明細書で定義される要素からなる組成物は、特許請求される発明の基本的および新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない他の要素を排除しないであろう。「からなる」とは、微量を超える量の、たとえば、記載されている他の成分、および実質的な方法ステップを除外することを意味するものとする。これらの連結語句のいずれかによって定義される実施態様は、本発明の範囲内である。したがって、本明細書で「含む」と記載される態様および実施態様には、「からなる」および「本質的にからなる」実施態様が含まれることが理解される。
【0019】
化合物または組成物の「有効量」または用量は、本明細書の開示に基づいて所望の意図された結果をもたらす化合物、またはその薬学的に許容される塩、または組成物のその量を意味する。有効量は、細胞培養または実験動物における標準的な製薬手順、たとえば、限定的ではないが、LD50(人口の50%致死量)およびED50(人口の50%に治療効果のある用量)を決定することによって決定することができる。
【0020】
本明細書で使用される「賦形剤」という用語は、本発明の化合物を有効成分として含む錠剤などの薬物または医薬品の製造に使用されうる不活性(inert)または不活性(inactive)物質を意味する。結合剤、崩壊剤、コーティング、圧縮/カプセル化助剤、クリームまたはローション、滑沢剤、非経口投与用の溶液、チュアブル錠の材料、甘味料または香味料、懸濁剤/ゲル化剤、または湿式造粒剤として使用される物質を含むがこれらに限定されないさまざまな物質が、賦形剤という用語に含まれうる。結合剤には、たとえば、カーボポール、ポビドン、キサンタンガムなどが含まれる;コーティングには、たとえば、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ジェランガム、マルトデキストリン、腸溶コーティングなどが含まれる;圧縮/カプセル化助剤には、たとえば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dc=「直接圧縮可能」)、ハニーdc、ラクトース(無水物または一水和物;必要に応じて、アスパルテーム、セルロース、微結晶性セルロースと組み合わせて)、澱粉dc、ショ糖などが含まれる;崩壊剤には、たとえば、クロスカルメロースナトリウム、ジェランガム、デンプングリコール酸ナトリウムなどが含まれる;クリームまたはローションには、たとえば、マルトデキストリン、カラギーナンなどが含まれる;滑沢剤には、たとえば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが含まれる;チュアブル錠の材料には、たとえば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(一水和物、必要に応じて、アスパルテームまたはセルロースと組み合わせて)などが含まれる;懸濁剤/ゲル化剤には、たとえば、カラギーナン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンガムなどが含まれる;甘味料には、たとえば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcなどが含まれる;湿式造粒剤には、たとえば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微結晶性セルロースなどが含まれる。
【0021】
「患者」は哺乳動物を示し、ヒトおよびヒト以外の哺乳動物を含む。患者の例には、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ブタ、ウサギ、ネコ、イヌ、ヤギ、ヒツジ、ウシ、およびヒトが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では患者は、人間を意味する。
【0022】
「薬学的に許容される」とは、好ましくはインビボで、より好ましくはヒト投与に対して安全で非毒性であることを意味する。
【0023】
「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容される塩を意味する。本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩として投与することができる。
【0024】
「プロドラッグ」は、投与後、代謝されるか、さもなければ、少なくとも1つの特性に関して生物学的に活性なまたはより活性な化合物(または薬物)に変換される化合物を意味する。薬物と比較して、プロドラッグは、薬物と比較して、活性が少ないか、または不活性であるように化学的に修飾されるが、化学修飾は、プロドラッグが投与された後に代謝または他の生物学的プロセスによって対応する薬物が生成されるような修飾である。プロドラッグは、活性薬物と比較して、代謝安定性または輸送特性の変化、副作用または毒性の低下、風味の改善を有しうる(たとえば、参考文献であるNogrady、1985、Medicinal Chemistry A Biochemical Approach、Oxford University Press、New York、pages 388-392を参照してください。参照により本願に組み込まれる)。プロドラッグは、対応する薬物を使用する以外の反応物を使用して合成することができる。説明のために、そしてこれらに限定されないが、プロドラッグには、カルボキシエステル、直鎖および環状リン酸エステルおよびホスホルアミドおよびホスホルアミデート、カルバメート、好ましくはフェノール性カルバメート(すなわち、ヒドロキシ基がアリールまたはヘテロアリール部分の一部であり、アリールおよびヘテロアリールが任意に置換されうるカルバメートでありうる)などが含まれる。
【0025】
「塩」は、酸と塩基との間に形成されるイオン性化合物を意味する。本明細書で提供される化合物が酸性官能基を含む場合、そのような塩には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびアンモニウム塩が含まれるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、アンモニウム塩には、プロトン化された窒素塩基およびアルキル化された窒素塩基を含む塩が含まれる。薬学的に許容される塩において有用な例示的かつ非限定的なカチオンには、Na、K、Rb、Cs、NH4、Ca、Ba、イミダゾリウム、および天然に存在するアミノ酸に基づくアンモニウムカチオンが含まれる。本明細書で使用される化合物が塩基性官能基を含む場合、そのような塩には、カルボン酸およびスルホン酸などの有機酸の塩、ならびにハロゲン化水素、硫酸、リン酸などの鉱酸が含まれるが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩において有用な例示的かつ非限定的なアニオンには、シュウ酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、塩化物、硫酸塩、重硫酸塩、一塩基性、二塩基性および三塩基性リン酸塩、メシレート、トシレートなどが含まれる。
【0026】
化合物または組成物の「治療有効量」または用量は、患者の症状の軽減または阻害または生存の延長をもたらす化合物または組成物のその量を意味する。結果は、化合物または組成物の複数回投与を必要としうる。
【0027】
本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」は、臨床結果を含む有益なまたは望ましい結果を得るためのアプローチである。本発明の目的のために、有益なまたは望ましい結果には、以下の1つ以上が含まれるが、これらに限定されない:病気または障害に起因する1つ以上の症状を減少させること、病気や障害の程度を軽減させること、疾患または障害を安定させること(たとえば、疾患または障害の悪化を予防または遅延させること)、病気または障害の発生または再発を遅らせること、病気または障害の進行を遅らせるか、または遅くさせること、病気または障害の状態を改善すること、疾患または障害の寛解(部分的または全体的)を提供すること、病気または障害を治療するために必要な1つ以上の他の薬の用量を減らすこと、病気または障害を治療するために使用される別の薬の効果を高めること、病気または障害の進行を遅らせること、生活の質を向上させること、および/または患者の生存を延長させること。「治療」には、疾患または障害の病理学的結果の低減も含まれる。本発明の方法は、治療のこれらの態様のいずれか1つ以上を企図している。
【0028】
化合物の「アイソトポマー」は、化合物の1つ以上の原子がそれらの同じ原子の同位体で置き換えられている化合物である。たとえば、HがDまたはTに置き換えられるか、または12Cが11Cに置き換えられるか、または14Nが15Nに置き換えられた。たとえば、限定的ではないが、Dでの置換は、場合によっては、代謝速度の低下、したがってより長い半減期につながる可能性がある。HをTに置き換えると、結合研究に役立つ可能性のある放射性リガンドを提供することができる。12Cを短寿命の同位体11Cに置き換えると、陽電子放出断層撮影(PET)スキャンに役立つリガンドを提供することができる。14Nを15Nに置き換えると、15NNMR分光法で検出/監視されうる化合物が得られる。たとえば、-CH2CH3を含む化合物のアイソトポマーは、その化合物であるが、-CH2CH3の代わりに-CD2CD3を含む化合物である。
【0029】
「立体異性体」または「立体異性体」は、限定的ではないが、1つ以上の立体中心のキラリティーにおいて、または炭素-炭素または炭素-窒素二重結合のシスまたはトランス配置に関連するなど、構成原子の立体形成性が異なる化合物を意味する。立体異性体には、エナンチオマーおよびジアステレオマーが含まれる。
【0030】
「互変異性体」は、エノール-ケトおよびイミン-エナミン互変異性体などのプロトンの位置が異なる化合物の代替形態、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、およびテトラゾールなどの環-NH-部分および環=N-部分の両方に結合した環原子を含むヘテロアリール基の互変異性形態を意味する。
【0031】
「アルキル」は、1~12個の炭素原子、好ましくは1~10個の炭素原子、およびより好ましくは1~6個の炭素原子を有する一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。この用語には、例示として、メチル(CH3-)、エチル(CH3CH2-)、n-プロピル(CH3CH2CH2-)、イソプロピル((CH3)2CH-)、n-ブチル(CH3CH2CH2CH2-)、イソブチル((CH3)2CHCH2-)、sec-ブチル((CH3)(CH3CH2)CH-)、t-ブチル((CH3)3C-)、n-ペンチル(CH3CH2CH2CH2CH2-)、およびネオペンチル((CH3)3CCH2-)などの直鎖および分枝ヒドロカルビル基が含まれる。Cxアルキルは、炭素原子数がx個であるアルキル基を意味する。
【0032】
「アルケニル」は、2~6個の炭素原子、および好ましくは2~4個の炭素原子を有し、少なくとも1個、および好ましくは1~2個のビニル(>C=C<)不飽和部位を有する直鎖または分枝一価ヒドロカルビル基を意味する。そのような基は、たとえば、ビニル、アリル、およびブタ-3-エン-1-イルによって例示される。この用語には、シスおよびトランス異性体またはこれらの異性体の混合物が含まれる。Cxアルケニルは、炭素原子数がx個であるアルケニル基を意味する。
【0033】
「アルキニル」は、2~6個の炭素原子、および好ましくは2~3個の炭素原子を有し、少なくとも1個、および好ましくは1~2個のアセチレン(-C≡C-)不飽和部位を有する直鎖または分枝一価ヒドロカルビル基を意味する。そのような基の例には、アセチレニル(-C≡CH)、およびプロパルギル(-CH2C≡CH)が含まれる。Cxアルキニルは、炭素原子数がx個であるアルキニル基を意味する。
【0034】
「置換アルキル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は本明細書に定義される)からなる群から選択される1~5個、好ましくは1~3個、より好ましくは1~2個の置換基を有するアルキル基を意味する。
【0035】
「置換アルケニル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は本明細書に定義され、ただし、任意のヒドロキシまたはチオール置換は、ビニル(不飽和)炭素原子に結合しない)からなる群から選択される1~3個の置換基、好ましくは1~2個の置換基を有するアルケニル基を意味する。
【0036】
「置換アルキニル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は本明細書に定義され、ただし、任意のヒドロキシルまたはチオール置換は、アセチレン炭素原子に結合しない)からなる群から選択される1~3個の置換基、好ましくは1~2個の置換基を有するアルケキル基を意味する。
【0037】
「アルコキシ」は、アルキルが本明細書で定義される、-O-アルキル基を意味する。アルコキシには、例示として、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、sec-ブトキシ、およびn-ペントキシが含まれる。
【0038】
「置換アルコキシ」は、置換アルキルが本明細書で定義される、-O-(置換アルキル)基を意味する。-O-(置換アルキル)中の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基および特に、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどのハロゲン化メチル基が含まれる。
【0039】
「アシル」は、H-C(O)-、アルキル-C(O)-、置換アルキル-C(O)-、アルケニル-C(O)-、置換アルケニル-C(O)-、アルキニル-C(O)-、置換アルキニル-C(O)-、シクロアルキル-C(O)-、置換シクロアルキル-C(O)-、アリール-C(O)-、置換アリール-C(O)-、ヘテロアリール-C(O)-、置換ヘテロアリール-C(O)-、複素環-C(O)-、および置換複素環-C(O)-基を示し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。アシルには、「アセチル」基:CH3C(O)-が含まれる。
【0040】
「アシルアミノ」は、-NR30C(O)アルキル、-NR30C(O)置換アルキル、-NR30C(O)シクロアルキル、-NR30C(O)置換シクロアルキル、-NR30C(O)アルケニル、-NR30C(O)置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ-NR30C(O)アルキニル、-NR30C(O)置換アルキニル、-NR30C(O)アリール、-NR30C(O)置換アリール、-NR30C(O)ヘテロアリール、-NR30C(O)置換ヘテロアリール、-NR30C(O)複素環、および-NR30C(O)置換複素環基を示し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり;およびここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0041】
「アシルオキシ」は、アルキル-C(O)O-、置換アルキル-C(O)O-、アルケニル-C(O)O-、置換アルケニル-C(O)O-、アルキニル-C(O)O-、置換アルキニル-C(O)O-、アリール-C(O)O-、置換アリール-C(O)O-、シクロアルキル-C(O)O-、置換シクロアルキル-C(O)O-、ヘテロアリール-C(O)O-、置換ヘテロアリール-C(O)O-、複素環-C(O)O-、および置換複素環-C(O)O-基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0042】
「アミノ」は、-NH2基を意味する。
【0043】
「置換アミノ」は、-NR31R32基を意味し、ここで、R31およびR32は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、スルホニルアミノ、および置換スルホニルからなる群から選択され、およびここで、R31およびR32は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ただし、R31およびR32は、少なくとも一方は水素ではなく、およびここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義である。R31が水素であり、R32がアルキルである場合、置換アミノ基は、アルキルアミノを意味する場合がある。R31およびR32がアルキルである場合、置換アミノ基は、ジアルキルアミノを意味する場合がある。モノ置換アミノを意味する場合、R31またはR32のいずれかが水素であり、両方ではないことを意味する。ジ置換アミノを意味する場合、R31またはR32のいずれもが水素ではないことを意味する。
【0044】
「アミノカルボニル」は、-C(O)NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキルヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0045】
「アミノチオカルボニル」は、-C(S)NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0046】
「アミノカルボニルアミノ」は、-NR30C(O)NR33R34基を意味し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり、およびR33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0047】
「アミノチオカルボニルアミノ」は、-NR30C(S)NR33R34基を意味し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり、およびR33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0048】
「アミノカルボニルオキシ」は、-O-C(O)NR33R34、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置基を意味し換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0049】
「アミノスルホニル」は、-SO2NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0050】
「アミノスルホニルオキシ」は、-O-SO2NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0051】
「アミノスルホニルアミノ」は、-NR30-SO2NR33R34基を意味し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキル、およびR33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0052】
「アミジノ」は、-C(=NR35)NR33R34基を意味し、ここで、R33、R34、およびR35は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0053】
「アリール」または「Ar」は、単環(たとえば、フェニル(Ph))または複数の縮合環(たとえば、ナフチルまたはアントリル)を有する6~14個の炭素原子の一価の芳香族炭素環式基を意味し、縮合環は、芳香族である場合とそうでない場合があり(たとえば、2-ベンゾオキサゾリノン、2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン-7-イルなど)、ただし、結合点は、芳香族炭素原子にある。好ましいアリール基には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
【0054】
「置換アリール」は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノカルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される1~5個、好ましくは1~3個、またはより好ましくは1~2個の置換基(ここで、該置換基は、本明細書に定義されるとおりである)で置換されたアリール基を意味する。
【0055】
「アリールオキシ」は、-O-アリール基を意味し、ここで、アリールは、本明細書に定義されるとおりであり、例示として、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。
【0056】
「置換アリールオキシ」は、-O-(置換アリール)基を意味し、ここで、置換アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0057】
「アリールチオ」は、-S-アリール基を意味し、ここで、アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0058】
「置換アリールチオ」は、-S-(置換アリール)基を意味し、ここで、置換アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0059】
「アリールアミノ」は、-NR37(アリール)基を意味しここで、アリールは、本明細書に定義されるとおりであり、およびR37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0060】
「置換アリールアミノ」は、-NR37(置換アリール)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、ここで、置換アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0061】
「カルボニル」は、-C(=O)-と同義である二価基:-C(O)-を意味する。
【0062】
「カルボキシ」または「カルボキシル」は、-COOHまたはその塩を意味する。
【0063】
「カルボキシルエステル」または「カルボキシエステル」は、-C(O)O-アルキル、-C(O)O-置換アルキル、-C(O)O-アルケニル、-C(O)O-置換アルケニル、-C(O)O-アルキニル、-C(O)O-置換アルキニル、-C(O)O-アリール、-C(O)O-置換アリール、-C(O)O-シクロアルキル、-C(O)O-置換シクロアルキル、-C(O)O-ヘテロアリール、-C(O)O-置換ヘテロアリール、-C(O)O-複素環、および-C(O)O-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0064】
「(カルボキシルエステル)アミノ」は、-NR30-C(O)O-アルキル、-NR30-C(O)O-置換アルキル、-NR30-C(O)O-アルケニル、-NR30-C(O)O-置換アルケニル、-NR30-C(O)O-アルキニル、-NR30-C(O)O-置換アルキニル、-NR30-C(O)O-アリール、-NR30-C(O)O-置換アリール、-NR30-C(O)O-シクロアルキル、-NR30-C(O)O-置換シクロアルキル、-NR30-C(O)O-ヘテロアリール、-NR30-C(O)O-置換ヘテロアリール、-NR30-C(O)O-複素環、および-NR30-C(O)O-置換複素環基を意味し、ここで、R30は、アルキルまたは水素であり、およびここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0065】
「(カルボキシルエステル)オキシ」は、-O-C(O)O-アルキル、-O-C(O)O-置換アルキル、-O-C(O)O-アルケニル、-O-C(O)O-置換アルケニル、-O-C(O)O-アルキニル、-O-C(O)O-置換アルキニル、-O-C(O)O-アリール、-O-C(O)O-置換アリール、-O-C(O)O-シクロアルキル、-O-C(O)O-置換シクロアルキル、-O-C(O)O-ヘテロアリール、-O-C(O)O--置換ヘテロアリール、-O-C(O)O-複素環、および-O-C(O)O-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0066】
「シアノ」は、-C≡N基を意味する。
【0067】
「シクロアルキル」は、縮合、架橋、およびスピロ環系などの単環式または多環式基を有する、3~10個の炭素原子、好ましくは3~8個の炭素原子、およびより好ましくは3~6個の炭素原子の、飽和または不飽和であるが、非芳香族環式アルキル基を意味する。Cxシクロアルキルは、環炭素原子数がx個であるシクロアルキル基を意味する。適切なシクロアルキル基の例には、たとえば、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロオクチルが含まれる。1つ以上の環は、アリール、ヘテロアリール、または複素環でありうるが、ただし、結合点は、非芳香族、非複素環飽和炭素環である。「置換シクロアルキル」は、オキソ、チオン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は、本明細書に定義されるとおりである)からなる群から選択される1~5個または好ましくは1~3個の置換基を有するシクロアルキル基を意味する。
【0068】
「シクロアルキルオキシ」は、-O-シクロアルキルを意味する。
【0069】
「置換シクロアルキルオキシ」は、-O-(置換シクロアルキル)を意味する。
【0070】
「シクロアルキルアミノ」は、-NR37(シクロアルキル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0071】
「置換シクロアルキルアミノ」は、-NR37(置換シクロアルキル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換シクロアルキルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0072】
「シクロアルキルチオ」は、-S-シクロアルキルを意味する。
【0073】
「置換シクロアルキルチオ」は、-S-(置換シクロアルキル)を意味する。
【0074】
「グアニジノ」は、-NHC(=NH)NH2基を意味する。
【0075】
「置換グアニジノ」は、-NR36C(=NR36)N(R36)2を意味し、ここで、各R36は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、および共通のグアニジノ窒素原子に結合した2つのR36基は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ただし、少なくとも1つのR36は、水素ではなく、およびここで、該置換基は、本明細書に定義されるとおりである。
【0076】
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味し、好ましくはフルオロまたはクロロである。
【0077】
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、-OH基を意味する。
【0078】
「ヘテロアルキレン」は、1つ以上の炭素が、-O-、-S-、SO
2、-NR
Q-、
【化2】
部分で置き換えられるアルキレン基を意味し、ここで、R
Qは、HまたはC
1-C
6アルキルである。「置換ヘテロアルキレン」は、置換アルキレンのために開示された置換基から選択される1~3個の置換基、および好ましくは1~2個の置換基を有するヘテロアルキニレン基を意味する。
【0079】
「ヘテロアリール」は、環内に1~10個の炭素原子、および酸素、窒素およびイオウからなる群から選択される1~4個のヘテロ原子を有する芳香族基を意味する。このようなヘテロアリール基は、単環(たとえば、ピリジニルまたはフリル)または複数の縮合環(たとえば、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を有することができ、ここで、縮合環は、芳香族である場合とそうでない場合があり、および/またはヘテロ原子を含む場合とそうでない場合があり、ただし、結合点は、芳香族ヘテロアリール基の原子を介する。1つの実施態様では、ヘテロアリール基の窒素および/またはイオウ環原子は任意に、酸化されて、N-オキシド(N→O)、スルフィニル、またはスルホニル部分を提供する。好ましいヘテロアリールには、ピリジニル、ピロリル、チオフェニル、およびフラニルなどの5または6員のヘテロアリールが含まれる。他の好ましいヘテロアリールには、インドリル、キノリニル、キノロニル、イソキノリニル、およびイソキノロニルなどの9または10員のヘテロアリールが含まれる。
【0080】
「置換ヘテロアリール」は、置換アリールのために定義された置換基と同じグループの置換基からなる群から選択される1~5個、好ましくは1~3個、またはより好ましくは1~2個の置換基で置換されるヘテロアリール基を意味する。
【0081】
「ヘテロアリールオキシ」は、-O-ヘテロアリールを意味する。
【0082】
「置換ヘテロアリールオキシ」は、-O-(置換ヘテロアリール)基を意味する。
【0083】
「ヘテロアリールチオ」は、-S-ヘテロアリール基を意味する。
【0084】
「置換ヘテロアリールチオ」は、-S-(置換ヘテロアリール)基を意味する。
【0085】
「ヘテロアリールアミノ」は、-NR37(ヘテロアリール)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0086】
「置換ヘテロアリールアミノ」は、-NR37(置換ヘテロアリール)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換ヘテロアリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0087】
「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」は、1~10個の環炭素原子、好ましくは1~8個の炭素原子、およびより好ましくは1~6個の炭素原子、および窒素、イオウ、または酸素からなる群から選択される1~4個の環ヘテロ原子、好ましくは1~3個のヘテロ原子、およびより好ましくは1~2個のヘテロ原子を有する、飽和または部分飽和であるが、芳香族ではない基を意味する。Cxヘテロシクロアルキルは、環ヘテロ原子がx個であるヘテロシクロアルキル基を意味する。ヘテロ環は、縮合、架橋、スピロ環系などの単環または複数の縮合環を含む。縮合環系では、1つ以上の環が、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールでありうるが、ただし、結合点は、非芳香族環を介する。1つの実施態様では、複素環基の窒素および/またはイオウ原子は任意に、酸化されて、N-オキシド、スルフィニル、スルホニル部分を提供する。
【0088】
「ヘテロシクリレン」は、1~10個の環炭素原子および窒素、イオウ、または酸素からなる群から選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、二価の飽和または部分飽和であるが、芳香族ではない基を意味する。「置換ヘテロシクリレン」は、置換シクロアルキルのために定義された同じ置換基の1~5個または好ましくは1~3個の置換基で置換されるヘテロシクリレン基を意味する。
【0089】
「置換複素環」または「置換ヘテロシクロアルキル」または「置換ヘテロシクリル」は、置換シクロアルキルのために定義された同じ置換基の1~5個または好ましくは1~3個の置換基で置換されるヘテロシクリル基を意味する。
【0090】
「ヘテロシクリルオキシ」は、-O-ヘテロシクリル基を意味する。
【0091】
「置換ヘテロシクリルオキシ」は、-O-(置換ヘテロシクリル)基を意味する。
【0092】
「ヘテロシクリルチオ」は、-S-ヘテロシクリル基を意味する。
【0093】
「置換ヘテロシクリルチオ」は、-S-(置換ヘテロシクリル)基を意味する。
【0094】
「ヘテロシクリルアミノ」は、-NR37(ヘテロシクリル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0095】
「置換ヘテロシクリルアミノ」は、-NR37(置換ヘテロシクリル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換ヘテロシクリルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0096】
ヘテロシクリルおよびヘテロアリールの例には、アゼチジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジル、インドリジル、イソインドリル、インドリル、ジヒドロインドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、イソキノリニル、キノリニル、フタラジニル、ナフチルキルジニル、ピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナントロリニル、イソチアゾリル、フェナジニル、イソキサゾリル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、インドリニル、フタリミジル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェニル、チアゾリル、チアゾリジニル、チオフェニル、ベンゾ[b]チオフェリング、モルホリニル、チオモルホリニル(チアモルホリニルとも呼ばれる)、1,1-ジオキソチオモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、およびテトラヒドロフラニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0097】
「ニトロ」は、-NO2基を意味する。
【0098】
「オキソ」は、原子(=O)または(O)を意味する。
【0099】
「スピロ環系」は、両方の環に共通の単一の環炭素原子を有する二環式環系を意味する。
【0100】
「スルフィニル」は、二価基:-S(O)-または-S(=O)-を意味する。
【0101】
「スルホニル」は、二価基:-S(O)2-または-S(=O)2-を意味する。
【0102】
「置換スルホニル」は、-SO2-アルキル、-SO2-置換アルキル、-SO2-OH、-SO2-アルケニル、-SO2-置換アルケニル、-SO2-シクロアルキル、-SO2-置換シクロアルキル、-SO2-アリール、-SO2-置換アリール、-SO2-ヘテロアリール、-SO2-置換ヘテロアリール、-SO2-複素環、-SO2-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。置換スルホニルには、メチル-SO2-、フェニル-SO2-、および4-メチルフェニル-SO2-などの基が含まれる。置換アルキル-SO2-上の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基、および特にトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどのハロゲン化メチル基が含まれる。
【0103】
「置換スルフィニル」は、-SO-アルキル、-SO-置換アルキル、-SO-アルケニル、-SO-置換アルケニル、-SO-シクロアルキル、-SO-置換シクロアルキル、-SO-アリール、-SO-置換アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO-置換ヘテロアリール、-SO-複素環、-SO-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。置換スルフィニルには、メチル-SO-、フェニル-SO-、および4-メチルフェニル-SO-などの基が含まれる。置換アルキル-SO-上の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基、および特にトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどが含まれる。
【0104】
「スルホニルオキシ」または「置換スルホニルオキシ」は、-OSO2-アルキル、-OSO2-置換アルキル、-OSO2-OH、-OSO2-アルケニル、-OSO2-置換アルケニル、-OSO2-シクロアルキル、-OSO2-置換シクロアルキル、-OSO2-アリール、-OSO2-置換アリール、-OSO2-ヘテロアリール、-OSO2-置換ヘテロアリール、-OSO2-複素環、-OSO2-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0105】
「スルホニルアミノ」は、-NR37(置換スルホニル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換スルホニルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0106】
「チオアシル」は、H-C(S)-、アルキル-C(S)-、置換アルキル-C(S)-、アルケニル-C(S)-、置換アルケニル-C(S)-、アルキニル-C(S)-、置換アルキニル-C(S)-、シクロアルキル-C(S)-、置換シクロアルキル-C(S)-、アリール-C(S)-、置換アリール-C(S)-、ヘテロアリール-C(S)-、置換ヘテロアリール-C(S)-、複素環-C(S)-、および置換複素環-C(S)-基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0107】
「メルカプト」または「チオール」は、-SH基を意味する。
【0108】
「ホルミル」は、-C(O)H基を意味する。
【0109】
「チオカルボニル」は、-C(=S)-と同義である二価基:-C(S)-を意味する。
【0110】
「チオン」は、原子(=S)を意味する。
【0111】
「アルキルチオ」は、-S-アルキル基を意味し、ここで、アルキルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0112】
「置換アルキルチオ」は、-S-(置換アルキル)基を意味し、ここで、置換アルキルは、本明細書に定義されるとおりである。-S-(置換アルキル)上の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基、および特にトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどのハロゲン化メチル基が含まれる。
【0113】
「ビニル」は、エチレンから誘導される不飽和炭化水素ラジカル:-CH=CH2を意味する。
【0114】
本明細書を通じて使用される、用語「任意の」または「任意に」は、その後に説明するイベントまたは状況は発生する可能性があるが、発生する必要はないこと、および記載には、イベントまたは状況が発生する場合と発生しない場合が含まれることを意味する。たとえば、「窒素原子は任意に酸化されてN-オキシド(N→O)部分を提供する」とは、窒素原子が酸化される可能性があるが、酸化される必要はないこと、およびここで、記載には、窒素原子が酸化されない場合と窒素原子が酸化される場合が含まれることを意味する。
【0115】
用語「任意に置換された」置換または非置換基を意味する。置換される基(たとえば、「置換アルキル」におけるアルキル基)は、たとえば、同一または異なってもよい、1、2、3、4または5個の置換基などの1つ以上の置換基で置換されうる。好ましくは、置換基は、本明細書で提供される官能基から選択される。特定のより好ましい実施態様では、置換基は、オキソ、ハロ、-CN、NO2、-CO2R1
00、-OR1
00、-SR1
00、-SOR1
00、-SO2R1
00、-NR1
01R1
02、-CONR1
01R1
02、-SO2NR1
01R1
02、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、-CR1
00=C(R1
00)2、-CCR1
00、C3-C10シクロアルキル、C4-C10ヘテロシクリル、C6-C14アリールおよびC5-C12ヘテロアリールから選択され、ここで、各R1は独立して、水素またはC1-C8アルキル;C3-C12シクロアルキル;C4-C10ヘテロシクリル;C6-C14アリール;またはC2-C12ヘテロアリールであり;ここで、各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、1~3個のハロ、1~3個のC1-C6アルキル、1~3個のC1-C6ハロアルキルまたは1~3個のC1-C6アルコキシ基で、任意に置換される。より好ましくは、置換基はクロロ、フルオロ、-OCH3、メチル、エチル、イソ-プロピル、シクロプロピル、-OCF3、-CF3および-OCHF2からなる群から選択される。
【0116】
R1
01およびR1
02は独立して、水素;-CO2Hまたはそのエステルで任意に置換されたC1-C8アルキル、C1-C6アルコキシ、オキソ、-CR1
03=C(R1
03)2、-CCR、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘテロシクリル、C6-C14アリール、またはC2-C12ヘテロアリールC1-C8アルキルであり、ここで、各R1
03は独立して、水素またはC1-C8アルキル;C3-C12シクロアルキル;C4-C10ヘテロシクリル;C6-C14アリール;またはC2-C12ヘテロアリールであり;ここで、各シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、1~3個のアルキル基または1~3個のハロ基で、任意に置換されるか、またはR1
01およびR1
02は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、5~7員のヘテロ環を形成する。
【0117】
特に明記しない限り、本明細書で明示的に定義されていない置換基の命名法は、官能基の末端部分に名称を付け、続いて結合点に向かって隣接する官能基に名称を付けることによって得られる。たとえば、置換基「アルコキシカルボニルアルキル」は、(アルコキシ)-C(O)-(アルキル)-基を意味する。
【0118】
上記で定義されたすべての置換基において、それ自体にさらなる置換基を有する置換基を定義することによって到達したポリマー(たとえば、それ自体が置換アリール基で置換される置換基として置換アリール基を有する置換アリールなど)は、本明細書に含めることを意図されないことが理解される。そのような場合、そのような置換基の最大数は3である。すなわち、上記の定義のそれぞれが、たとえば、置換アリール基が、-置換アリール-(置換アリール)-置換アリールに限定されるという制限によって制約されると言うことである。
【0119】
置換部分のいくつかの実施態様では、部分は、さらなる基で置換されてもよい基で置換されるが、さらなる基が、さらに置換されることはできない。たとえば、「置換アルキル」のいくつかの実施態様では、アルキル部分は、さらに置換されてもよい基(たとえば、置換アルコキシ、置換アミノ、置換アリール、置換アリールオキシ、置換アリールチオ、置換アリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、置換シクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、置換シクロアルキル、置換シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルチオ、置換グアニジノ、置換ヘテロアリール、置換ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールチオ、置換ヘテロ環式、置換ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルチオ、置換スルホニル、置換アルキルチオ)で置換されるが、アルキル部分上の置換アルコキシ、置換アミノ、置換アリール、置換アリールオキシ、置換アリールチオ、置換アリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、置換シクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、置換シクロアルキル、置換シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルチオ、置換グアニジノ、置換ヘテロアリール、置換ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールチオ、置換ヘテロ環式、置換ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルチオ、置換スルホニルまたは置換アルキルチオは、それ自体さらに置換される部分で置換されない。「置換アルキル」が例として提供されるが、そのような実施態様は、本明細書に記載の各置換部分を意図する。
【0120】
置換部分のいくつかの実施態様では、部分は、さらに置換されない基で置換される。したがって、いくつかの実施態様では、「置換アルキル」は、アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、ヘテロ環式、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオl、およびアルキルチオからなる群から独立して選択される、1つ以上の部分、および、いくつかの実施態様では、1または2または3または4または5個の部分で置換されたアルキル部分である。「置換アルキル」が例として提供されるが、そのような実施態様は、本明細書に記載の各置換部分を意図する。
【0121】
上記の定義は、許容されない置換パターン(たとえば、4つのフルオロ基を有するメチル置換)を含むことを意図していないことが理解される。そのような許容されない置換パターンは、当業者によく知られている。
【0122】
明確にするために、別個の実施態様の文脈で説明されている本発明の特定の特徴もまた、単一の実施態様において組み合わせて提供されうることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施態様の文脈で説明される本発明のさまざまな特徴はまた、別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで提供されうる。可変基によって表される化学基に関連する実施態様のすべての組み合わせは、本発明によって具体的に包含され、そのような組み合わせが安定な化合物(すなわち、単離され、特徴付けられ、生物学的活性について試験されうる化合物)である化合物を包含するような範囲で、あたかもそれぞれおよびすべての組み合わせが個別に、そして明示的に開示されたかのように本明細書に開示される。さらに、そのような可変基を説明する実施態様に記載された化学基のすべてのサブコンビネーションもまた、本発明によって具体的に包含され、化学基のそのようなすべてのサブコンビネーションが個別にかつ明示的に本明細書に開示されたかのように本明細書に開示される。
【0123】
化合物
1つの態様では、本明細書は、式(I):
【化3】
(I)
[式中、
R
1は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-C(O)N(R
7)(R
8)、-N(R
9)C(O)(R
10)、またはハロである;
R
2は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
3は、Hまたはハロである;
R
4は、H、あるいは置換または非置換直鎖C
1-C
3アルキルである;
Lは、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、-C(O)-、または-C(R
5)(R
6)-である;
R
5およびR
6は独立して、H、ハロ、-CN、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
5およびR
6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルを形成する;
R
7およびR
8は独立して、H、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
7およびR
8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換3~7員ヘテロシクロアルキルを形成する;
R
9は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
10は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-N(R
7)(R
8)、または-O(R
11)である;
R
11は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
M
1およびM
2は独立して、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルである;および
M
3は、H、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、またはM
3は、M
2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0124】
いくつかの実施態様では、本明細書は、式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
R1は、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、-C(O)N(R7)(R8)、-N(R9)C(O)(R10)、またはハロであり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R2は、H、C1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R3は、Hまたはハロである;
R4は、H、または-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C1-C2アルキル)からなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである;
Lは、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-C(O)-、または-C(R5)(R6)-である;
R5およびR6は独立して、H、ハロ、-CN、またはC1-C6アルキルであるか、あるいはR5およびR6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3-C6シクロアルキルを形成し、ここで、各C1-C6アルキルまたはC3-C6シクロアルキルは任意に独立して、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で置換される;
R7およびR8は独立して、HまたはC1-C6アルキル、またはR7およびR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3~7員ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、各C1-C6アルキルまたは3~7員ヘテロシクロアルキルは任意に独立して、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で置換される;
R9は、H、C1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R10は、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、-N(R7)(R8)、または-O(R11)であり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
R11は、C1-C6アルキルまたはC3-C6シクロアルキルであり、それぞれは、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される;
M1およびM2は独立して、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルであり;および
M3は、H、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルであるか、またはM3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する。
【0125】
いくつかの実施態様では、R1は、C1-C6アルキルまたはC3-C6シクロアルキルであり、それぞれは、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される。いくつかの実施態様では、R1は、シクロプロピル、イソプロピル、エチル、-CH(CH2CH3)2、-CH(CH3)(CH2OH)、-CH(OH)(CH2CH3)、-CH(OH)(CH3)、-CH(CH3)(CH2CH3)、または-C(O)(CH3)である。
【0126】
いくつかの実施態様では、R1は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1~4個のハロゲン原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1~4個のクロロまたはフルオロ原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシルである。いくつかの実施態様では、R1は、1つの態様ではdC3-C6アルキルである非置換C3-C6アルキルなどの置換または非置換C3-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、イソプロピルである。いくつかの実施態様では、R1は、1つの態様では直鎖C1-C3アルキルである非置換C1-C3アルキルなどの置換または非置換C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1~2個の-OH基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、-CH(CH3)(CH2OH)、-CH(OH)(CH2CH3)、または-CH(OH)(CH3)などの、1個の-OH基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1個のオキソ基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、-C(O)(CH3)などの、1個のオキソ基で置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、メチル、エチル、イソプロピル、-CH(CH2CH3)2、または-CH(CH3)(CH2CH3)などの、非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、イソプロピル、エチル、-CH(CH2CH3)2、-CH(CH3)(CH2OH)、-CH(OH)(CH2CH3)、-CH(OH)(CH3)、-CH(CH3)(CH2CH3)、または-C(O)(CH3)である。
【0127】
いくつかの実施態様では、R1は、置換または非置換C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1~4個のクロロまたはフルオロ原子で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、1または2個のメチル、エチル、またはプロピル基で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様ではR1は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。いくつかの実施態様では、R1は、シクロプロピルである。いくつかの実施態様では、R1は、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R1は、非置換C3-C6シクロアルキルである。
【0128】
いくつかの実施態様では、R1は、ハロである。いくつかの実施態様では、R1は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。いくつかの実施態様では、R1は、フルオロまたはクロロである。いくつかの実施態様では、R1は、クロロである。
【0129】
いくつかの実施態様では、R1は、-C(O)N(R7)(R8)である。いくつかの実施態様では、R7およびR8は独立して、Hあるいは置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R7およびR8はそれぞれ、Hである。いくつかの実施態様では、R7は、Hであり、R8は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R7は、Hであり、R8は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。いくつかの実施態様では、R7およびR8は独立して、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R7およびR8は独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。R7および/またはR8がC1-C6アルキルであるこれらのバリエーションのいずれかでは、C1-C6アルキル基は、1~4個のハロゲン原子で任意に置換される。いくつかの実施態様では、R7およびR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換された3~7員ヘテロシクロアルキルを形成する。いくつかの実施態様では、R7およびR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換された3~5員ヘテロシクロアルキルを形成する。
【0130】
いくつかの実施態様では、R1は、-N(R9)C(O)(R10)である。いくつかの実施態様では、R9は、Hである。いくつかの実施態様では、R9は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R9は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。いくつかの実施態様では、R9は、置換または非置換C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R9は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。いくつかの実施態様では、R10は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R10は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。いくつかの実施態様では、R10は、置換または非置換C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R10は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。R9および/またはR10が、C1-C6アルキルであるこれらのバリエーションのいずれかでは、C1-C6アルキル基は、1~4個のハロゲン原子で任意に置換される。R9および/またはR10が、C3-C6アルキルであるこれらのバリエーションのいずれかでは、C3-C6シクロアルキル基は、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換される。いくつかの実施態様では、R9は、Hであり、R10は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R9は、Hであり、R10は、メチルである。いくつかの実施態様では、R9は、置換または非置換C1-C6アルキルであり、R10は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R9およびR10はそれぞれ、メチルである。
【0131】
R1が、-N(R9)C(O)(R10)であるいくつかの実施態様では、R10は、-N(R7)(R8)である。いくつかの実施態様では、R7およびR8は独立して、Hあるいは置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R7およびR8はそれぞれ、Hである。いくつかの実施態様では、R7は、Hであり、R8は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R7は、Hであり、R8は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。いくつかの実施態様では、R7およびR8は独立して、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R7およびR8は独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。R7および/またはR8が、C1-C6アルキルであるこれらのバリエーションのいずれかでは、C1-C6アルキル基は、1~4個のハロゲン原子で任意に置換される。いくつかの実施態様では、R7およびR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換された3~7員ヘテロシクロアルキルを形成する。いくつかの実施態様では、R7およびR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換された3~5員ヘテロシクロアルキルを形成する。
【0132】
R1が、-N(R9)C(O)(R10)であるいくつかの実施態様では、R10は、-O(R11)である。いくつかの実施態様では、R11は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R11は、1~4個のハロゲン原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R11は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。いくつかの実施態様では、R11は、置換または非置換C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R11は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。いくつかの実施態様では、R11は、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルである。
【0133】
いくつかの実施態様では、R2は、H、C1-C6アルキル、またはC3-C6シクロアルキルであり、ここで、C1-C6アルキルおよびC3-C6シクロアルキルは、-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換される。いくつかの実施態様では、R2は、H、または-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、Hまたはメチルである。
【0134】
いくつかの実施態様では、R2は、Hである。いくつかの実施態様では、R2は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、1~4個のハロゲン原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、1または2個のクロロまたはフルオロ原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはペンチルである。いくつかの実施態様では、R2は、メチルである。いくつかの実施態様では、R2は、-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、非置換C1-C6アルキルである。
【0135】
いくつかの実施態様では、R3は、Hである。いくつかの実施態様では、R3は、ハロである。いくつかの実施態様では、R3は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。いくつかの実施態様では、R3は、フルオロまたはクロロである。
【0136】
いくつかの実施態様では、R4は、H、または-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C1-C2アルキル)からなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、H、または-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C1-C2アルキル)からなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、H、メチル、エチル、-CH2C(O)OCH2CH3、-CH2CF3、-CH2CN、または-CH2CHF2である。
【0137】
いくつかの実施態様では、R4は、Hである。
【0138】
いくつかの実施態様では、R4は、置換または非置換直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のヒドロキシル基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、1~2個のハロゲン原子および/または1~2個のヒドロキシル基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、1または2個のクロロまたはフルオロ原子で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、1または2個のヒドロキシル基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、置換または非置換直鎖C1-C2アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、1~2個のハロゲン原子および/または1~2個のヒドロキシル基で任意に置換された直鎖C1-C2アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、非置換直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、非置換直鎖C1-C2アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、メチル、エチル、またはプロピルである。いくつかの実施態様では、R4は、メチルである。いくつかの実施態様では、R4は、-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C1-C2アルキル)からなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C1-C2アルキル)からなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、クロロまたはフルオロなどの1~3個のハロ基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、1~3個のフルオロ基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、-CF3, -CH2CF3、または-CH2CHF2である。いくつかの実施態様では、R4は、1個のオキソ基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、-CH2C(O)CH3、-C(O)CH2CH3、または-C(O)CH3である。いくつかの実施態様では、R4は、1個の-O(C1-C2アルキル)で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、-CH2OCH3、-CH2OCH2CH3、または-CH2CH2OCH3である。いくつかの実施態様では、R4は、1個のオキソ基および1個の-O(C1-C2アルキル)基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、-CH2C(O)OCH3、-C(O)OCH3、または-C(O)OCH2CH3である。いくつかの実施態様では、R4は、1~2個のシアノ基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、1個のシアノ基で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R4は、-CH2CNまたは-CH2CH2CNである。R4が、-CNおよび-O(C1-C2アルキル)などの炭素含有部分で任意に置換された直鎖C1-C3アルキルである場合、R4の炭素原子の総数は、3を超えることが理解されるであろう。いくつかの実施態様では、R4は、-CH2CH2CH2CNである。いくつかの実施態様では、R4は、-CH2C(O)OCH2CH3、-CH2CH2C(O)OCH2CH3、または-CH2CH2C(O)OCH3である。いくつかの実施態様では、R4は、メチル、エチル、-CH2C(O)OCH2CH3、-CH2CF3、-CH2CN、または-CH2CHF2である。
【0139】
いくつかの実施態様では、Lは、-O-または-C(O)-である。いくつかの実施態様では、Lは、-O-である。いくつかの実施態様では、Lは、-C(O)-である。いくつかの実施態様では、Lは、-S-、-S(O)-、または-S(O)2-である。いくつかの実施態様では、Lは、-C(R5)(R6)-である。いくつかの実施態様では、R5およびR6は独立して、H、ハロ、-CN、あるいは置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R5およびR6はそれぞれ、Hである。いくつかの実施態様では、R5およびR6は独立して、1~4個のハロゲン原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R5は、Hであり、R6は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、R5およびR6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換または非置換C3-C6シクロアルキルを形成する。いくつかの実施態様では、R5およびR6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、1~4個のハロゲン原子および/または1~4個のC1-C6アルキル基で任意に置換されたC3-C6シクロアルキルを形成する。いくつかの実施態様では、Lは、-O-、-C(O)-、または-CH2-である。
【0140】
いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、ハロ、または-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、ハロまたはメチルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2はそれぞれ、クロロである。いくつかの実施態様では、M1およびM2はそれぞれ、メチルである。
【0141】
いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、ハロ、あるいは置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、ハロである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、フルオロまたはクロロである。いくつかの実施態様では、M1およびM2はそれぞれ、クロロである。いくつかのバリエーションでは、M1およびM2の少なくとも1つは、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2の少なくとも1つは、1~4個のハロゲン原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2の少なくとも1つは、1または2個のハロゲン原子で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2の少なくとも1つは、1または2個のフルオロまたはクロロ原子で任意に置換されたC1-C4アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は独立して、非置換C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2はそれぞれ、メチルである。いくつかの実施態様では、M1およびM2は、同じである。他の実施態様では、M1およびM2は、異なる。いくつかの実施態様では、M1は、メチルであり、M2は、エチルである。いくつかの実施態様では、M1は、エチルであり、M2は、メチルである。いくつかの実施態様では、M1は、メチルであり、M2は、クロロである。いくつかの実施態様では、M1は、クロロであり、M2は、メチルである。
【0142】
いくつかの実施態様では、M3は、H、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルであるか、またはM3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、H、ハロ、または-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、M3は、H、F、またはメチルである。
【0143】
いくつかの実施態様では、M3は、H、ハロ、あるいは置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M3は、Hである。いくつかの実施態様では、M3は、ハロである。いくつかの実施態様では、M3は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。いくつかの実施態様では、M3は、フルオロである。いくつかの実施態様では、M3は、置換または非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M3は、1~4個のハロゲン原子で任意に置換されたC1-C6である。いくつかの実施態様では、M3は、1または2個のフルオロまたはクロロ原子で任意に置換されたC1-C6である。いくつかの実施態様では、M3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはペンチルである。いくつかの実施態様では、M3は、メチルである。いくつかの実施態様では、M3は、-OH、CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M3は、-OH、-CN、およびハロからなる群から選択される1~3個の置換基で任意に置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様では、M3は、-CH2CN、-CH2CH2CN、-CH2CH2CH2CN、-CH2OH、-CH2CH2OH、-CH2CH2CH2OH、-CF3、-CHF2、-CH2F、-CCl3、または-CHCl2である。いくつかの実施態様では、M3は、非置換C1-C6アルキルである。
【0144】
いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、Oヘテロ原子を含む5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される1または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、NおよびOからなる群から選択される1または2個のヘテロ原子含む5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、NおよびOからなる群から選択される1個のヘテロ原子含む5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む飽和5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む部分飽和5~7員環を形成する。いくつかの実施態様では、M3は、M2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む芳香族5~7員環を形成する。
【0145】
存在する場合、式(I)について説明されたLのすべてのバリエーションは、あたかもすべての組み合わせが具体的かつ個別に説明されているかのように、式(I)について説明されたR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、M1、M2およびM3のすべてのバリエーションと組み合わせることができることが意図され、理解される。同様に、式(I)について説明された各可変基は、あたかもすべての組み合わせが具体的かつ個別に説明されているかのように、後記の式(I-a)、(I-b)、(I-c)、および(I-d)について説明されたすべての可変基と組み合わせることができることが意図され、理解される。さらに、そのような可変基を説明する実施態様にリストされた化学基のすべてのサブコンビネーションもまた、本発明によって具体的に包含され、化学基のそのようなサブコンビネーションのそれぞれが個別に明示的に本明細書に開示されたかのように、本明細書に開示される。
【0146】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(I-a):
【化4】
(I-a)
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、R
1、R
2、R
4、およびM
3は、式(I)の化合物に対して定義されたとおりである。いくつかの実施態様では、R
1は、C
1-C
3アルキルまたはC
3-C
5シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、イソプロピルである。いくつかの実施態様では、R
1は、シクロプロピルである。いくつかの実施態様では、R
1は、-OH、オキソ、-CN、およびハロからなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換されたC
1-C
6アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、エチル、-CH(CH
2CH
3)
2、-CH(CH
3)(CH
2OH)、-CH(OH)(CH
2CH
3)、-CH(OH)(CH
3)、-CH(CH
3)(CH
2CH
3)、または-C(O)(CH
3)である。いくつかの実施態様では、R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
2は、Hである。いくつかの実施態様では、R
2は、メチルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hまたは直鎖C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hである。いくつかの実施態様では、R
4は、メチルである。いくつかの実施態様では、R
4は、-OH、オキソ、-CN、ハロ、および-O(C
1-C
2アルキル)からなる群から選択される1~5個の置換基で任意に置換された直鎖C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、エチル、-CH
2C(O)O(CH
2CH
3)、-CH
2CF
3、-CH
2CN、または-CH
2CHF
2である。いくつかの実施態様では、M
3は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、M
3は、Hである。いくつかの実施態様では、M
3は、メチルである。いくつかの実施態様では、M
3は、ハロである。いくつかの実施態様では、M
3は、Fである。
【0147】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(I-b):
【化5】
(I-b)
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、R
1、R
2、R
4、およびM
3は、式(I)の化合物に対して定義されたとおりである。いくつかの実施態様では、R
1は、C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、イソプロピルである。いくつかの実施態様では、R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
2は、Hである。いくつかの実施態様では、R
2は、メチルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hまたは直鎖C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hである。いくつかの実施態様では、R
4は、メチルである。いくつかの実施態様では、M
3は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、M
3は、Hである。いくつかの実施態様では、M
3は、メチルである。
【0148】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(I-c):
【化6】
(I-c)
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、R
1、R
2、R
4、およびM
3は、式(I)の化合物に対して定義されたとおりである。いくつかの実施態様では、R
1は、C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、イソプロピルである。いくつかの実施態様では、R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
2は、Hである。いくつかの実施態様では、R
2は、メチルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hまたは直鎖C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hである。いくつかの実施態様では、R
4は、メチルである。いくつかの実施態様では、M
3は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、M
3は、Hである。いくつかの実施態様では、M
3は、メチルである。
【0149】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(I-d):
【化7】
(I-d)
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、R
1、R
2、R
4、およびM
3は、式(I)の化合物に対して定義されたとおりである。いくつかの実施態様では、R
1は、C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、イソプロピルである。いくつかの実施態様では、R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
2は、Hである。いくつかの実施態様では、R
2は、メチルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hまたは直鎖C
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、R
4は、Hである。いくつかの実施態様では、R
4は、メチルである。いくつかの実施態様では、M
3は、HまたはC
1-C
3アルキルである。いくつかの実施態様では、M
3は、Hである。いくつかの実施態様では、M
3は、メチルである。
【0150】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRベータのアゴニストである。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRベータのアゴニストであり、THRアルファに対するよりも選択的である。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも2倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも5倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも10倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも20倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも50倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも75倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも100倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100倍の選択性を有する。任意のこのような実施態様では、1つの態様では、選択性は、実施例B1に記載されているTR-FRETアッセイなどの生化学的アッセイを介して評価される。
【0151】
1つの実施態様では、本明細書は、下記表1にまとめられた化合物、またはその薬学的に許容される塩から選択される化合物を提供する:
表1
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0152】
×化合物4は式(I)の範囲に含まれず、比較目的でのみ提供される。××表1で立体化学が任意に割り当てられている化合物について表2に説明されている生物学的データは、対応する合成例の詳細を参照することにより、表1の適切な化合物に関連付けることができる。したがって、所与のキラルクロマトグラフィー溶出パターンおよび生物学的データセットに関連する化合物は、表1で立体化学が任意に割り当てられている化合物と同じ絶対立体化学または異なる絶対立体化学を有する可能性がある。
【0153】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、化合物1~3および5~35、またはその薬学的に許容される塩から選択される。
【0154】
いくつかの実施態様では、本明細書は、以下:
【化8】
【化9】
の化合物またはその薬学的に許容される塩からなる群から選択される化合物を提供する。
【0155】
本発明はまた、本明細書で言及される化合物の、薬学的に許容される塩などのすべての塩を含む。本発明はまた、任意のエナンチオマーまたはジアステレオマー形態を含む任意またはすべての立体化学形態、ならびに任意の互変異性体または他の形態、たとえば、記載された化合物のN-オキシド、溶媒和物、プロドラッグ、またはアイソトポマーを含む。立体化学が化学構造または名称で明示的に示されていない限り、構造または名称は、描写された化合物のすべての可能な立体異性体を包含することを意図している。さらに、特定の立体化学的形態が示されている場合、他の立体化学的形態も本発明に含まれることが理解される。化合物の結晶形または非結晶形など、すべての形態の化合物も本発明に含まれる。本発明の化合物を含む組成物、たとえば、その特定の立体化学形態を含む実質的に純粋な化合物の組成物もまた意図される。化合物のラセミ、非ラセミ、エナンチオ濃縮およびスケールミック混合物を含む、本発明の化合物の2つ以上の立体化学形態の任意の比率の混合物などの、任意の比率の本発明の化合物の混合物を含む組成物もまた、本発明に包含される。
【0156】
合成方法:一般的なスキーム
以下のスキームS1~S8は、本開示の化合物を調製するための合成経路を示す。特に指定のない限り、スキームS1~S8のそれぞれにおいて、可変基R1、R2、R3、R4、M1、M2、およびM3は、式(I)の化合物に対して定義されたとおりであり;追加の可変基V、T、およびW(EWGが適切な電子求引基である場合)は、特定のスキームで定義されているとおりであり;可変基Rは、Hまたはアルキルなどの適切なボロン酸エステル保護基である。
【0157】
スキームS1は、式(I)で示される化合物の一般的な合成を示し、ここで、Lは、OまたはSである。
【0158】
【0159】
スキームS2は、式(I)で示される化合物の一般的な合成の概略であり、ここで、Lは、-C(O)-である。
【0160】
【0161】
スキームS3は、式(I)で示される化合物の一般的な合成を示し、ここで、Lは、-CH2-である。
【0162】
【0163】
スキームS4は、式(I)で示される化合物の一般的な合成を示し、ここで、Lは、-S(O)-または-S(O)2-である。
【0164】
【0165】
スキームS5は、式(I)で示される化合物の一般的な合成を示し、ここで、Lは、-CHF-である。
【0166】
【0167】
スキームS6は、式(I)で示される化合物の一般的な合成を示し、ここで、Lは、-CF2-である。
【0168】
【0169】
スキームS7は、式(I)で示される化合物の一般的な合成の概略であり、ここで、Lは、-CH(CH3)-である。
【0170】
【0171】
スキームS8は、式(I)で示される化合物の一般的な合成を示し、ここで、Lは、
【化19】
である。
【0172】
【0173】
本明細書で提供される特定の化物の合成は、上に概略的に示され、後記実施例セクションで提供される。本明細書で提供される他の化合物の合成は、本明細書で提供されるガイダンスに基づいて、および当業者に周知の合成方法に基づいて、当業者には明らかであろう。
【0174】
化合物の特定のエナンチオマーを得ることを望む場合、これは、エナンチオマーを分離または分割するための任意の適切な従来の手順を使用して、エナンチオマーの対応する混合物から達成することができる。したがって、たとえば、ジアステレオマー誘導体は、エナンチオマーの混合物、たとえば、ラセミ体、および適切なキラル化合物の反応によって生成されうる。次に、ジアステレオマーは、任意の便利な手段、たとえば、結晶化によって分離することができ、所望のエナンチオマーが回収される。別の分割プロセスでは、キラル高速液体クロマトグラフィーを使用してラセミ体を分離することができる。あるいは、必要に応じて、記載されたプロセスの1つにおいて適切なキラル中間体を使用することにより、特定のエナンチオマーを得ることができる。
【0175】
クロマトグラフィー、再結晶および他の従来の分離手順はまた、化合物の特定の異性体を得ること、またはそうでなければ反応の生成物を精製することが望まれる場合、中間体または最終生成物と共に使用されうる。
【0176】
本明細書で提供される化合物の溶媒和物および/または多形体、その薬学的に許容される塩も企図される。溶媒和物は、化学量論的量または非化学量論的量のいずれかの溶媒を含み、結晶化の過程でしばしば形成される。溶媒が水である場合に水和物が形成され、または溶媒がアルコールである場合にアルコラートが形成される。多形体は、化合物の同じ元素組成の、異なる結晶充填配置を含む。多形体は通常、異なるX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的特性、安定性、および/または溶解性を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、および保管温度などのさまざまな要因により、単結晶が支配的になる可能性がある。
【0177】
本明細書に開示される合成プロセスは、適切な試薬および出発物質を選択することにより、本発明のさまざまな化合物に到達するように改変されうることが理解される。特定の活性基または非適合基(たとえば、アミンまたはカルボン酸)の保護が必要な場合、たとえば、本明細書で提供されるスキームの式は、そのような活性基または非適合基が適切に保護された形態である化合物を意図し、含むことも理解される。保護基とその使用法の一般的な説明については、P.G.M. Wuts and T.W. Greene、Greene's Protective Groups in Organic Synthesis 4th edition、Wiley-Interscience、New York、2006を参照。
【0178】
医薬組成物および製剤
本明細書に詳述される化合物のいずれかの医薬組成物は、本発明に含まれる。したがって、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、ならびに薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を含む。1つの態様では、薬学的に許容される塩は、無機酸または有機酸と形成された塩などの酸付加塩である。本発明による医薬組成物は、経口、頬側、非経口、鼻腔内、局所または直腸投与に適した形態、または吸入による投与に適した形態をとることができる。
【0179】
1つの態様では、本明細書に詳述される化合物は、精製された形態であってもよく、精製された形態の化合物を含む組成物は、本明細書に詳述される。実質的に純粋な化合物の組成物など、本明細書に詳述される化合物またはその塩を含む組成物が提供される。いくつかの実施態様では、本明細書に記載の化合物またはその塩を含む組成物は、実質的に純粋な形態である。1つの変形例では、「実質的に純粋」とは、不純物が10%以下の組成物を意味し、ここで、不純物は、組成物の大部分を占める化合物またはその塩以外の化合物を意味する。たとえば、表1の化合物から選択される実質的に純粋な化合物の組成物は、10%以下の不純物を含む組成物を意図し、ここで、不純物は、化合物またはその塩以外の化合物を示す。1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、5%以下の不純物を含む。もう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、2%またはそれ以下の不純物を含む。さらにもう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、1%またはそれ以下の不純物を含む。さらなる変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、0.5%またはそれ以下の不純物を含む。さらに他の変形例では、実質的に純粋な化合物の組成物は、組成物が、10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下、さらにより好ましくは0.5%以下、最も好ましくは0.1%以下の不純物を含むことを意味し、この不純物は、異なる立体化学形態の化合物でありうる。たとえば、限定することなく、実質的に純粋な(S)化合物の組成物は、組成物が10%以下または5%以下または3%以下または1%以下または0.5%以下の(R)型の化合物を含むことを意味する。
【0180】
1つの変形例では、本明細書の化合物は、ヒトなどの患者に投与するために調製された合成化合物である。もう1つの変形例では、実質的に純粋な形態の化合物を含む医薬組成物が提供される。もう1つの変形例では、本発明は、本明細書に詳述される化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を包含する。もう1つの変形例では、化合物の投与方法が提供される。精製された形態、医薬組成物、および化物を投与する方法は、本明細書に詳述される任意の化合物またはその形態に適している。
【0181】
化合物は、経口、粘膜(たとえば、鼻、舌下、膣、頬または直腸)、非経口(たとえば、筋肉内、皮下または静脈内)、局所または経皮送達形態を含む、任意の利用可能な送達経路の用に製剤されうる。化合物は、限定的ではないが、錠剤、カプレット、カプセル(硬質ゼラチンカプセルまたは軟弾性ゼラチンカプセルなど)、カシェ、トローチ、ロゼンジ、トローチ、ガム、分散液、坐剤、軟膏、パップ(湿布)、ペースト、粉末、ドレッシング、クリーム、溶液、パッチ、エアロゾル(たとえば、点鼻スプレーまたは吸入剤)、ゲル、懸濁液(たとえば、水性または非水性液体懸濁液、水中油型エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョン)、溶液およびエリキシルを含むがこれらに限定されない送達形態を提供するために適切な担体と共に製剤されうる。
【0182】
本明細書に記載の1つまたは複数の化合物は、有効成分としての1つの化合物または複数の化合物を上記のような薬学的に許容される担体と組み合わせることによって、医薬製剤などの製剤の調製に使用することができる。システムの治療形態(たとえば、経皮パッチ対経口錠剤)に応じて、担体は、さまざまな形態でありうる。さらに、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味料、染料、調整剤、浸透圧調整用の塩、緩衝液、コーティング剤または抗酸化剤を含みうる。化合物を含む製剤はまた、価値のある治療特性を有する他の物質を含みうる。医薬製剤は、既知の医薬方法によって調製することができる。
適切な製剤は、たとえば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、Lippincott Williams & Wilkins、21st ed。(2005)に見出すことができる、これは、参照により本願に組み込まれる。
【0183】
本明細書に記載の化合物は、錠剤、コーティング錠、およびハードシェルまたはソフトシェルのゲルカプセル、エマルジョンまたは懸濁液などの一般的に受け入れられている経口組成物の形態で患者(たとえば、ヒト)に投与することができる。そのような組成物の調製に使用されうる担体の例は、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸塩またはその塩などである。ソフトシェルを備えたゲルカプセルに許容される担体は、たとえば、植物油、ワックス、脂肪、半固体および液体ポリオールなどである。さらに、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味料、染料、調整剤、浸透圧調整用の塩、緩衝液、コーティング剤または抗酸化剤を含みうる。
【0184】
本明細書に記載の化合物のいずれも、記載の任意の剤形の錠剤に製剤することができる。
【0185】
本明細書で提供される化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物などの医薬組成物も記載される。1つの変形例では、この組成物は、化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む。もう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物、またはその薬学的に許容される塩の組成物が提供される。
【0186】
使用方法/治療方法
本明細書に提供される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物などの、本明細書に詳述される化合物および組成物は、本明細書に提供される投与方法および治療方法において使用されうる。化合物および組成物はまた、スクリーニング目的のため、および/または品質管理アッセイを実施するために化合物、またはその塩、または組成物を細胞に投与するインビトロ法などのインビトロ法において使用されうる。
【0187】
1つの態様では、本明細書は、有効量の本明細書で提供される化合物、またはその薬学的に許容される塩などの塩、または有効量の本明細書で提供される医薬組成物のいずれかをTHRベータと接触させることを含む、甲状腺ホルモン受容体受容体ベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、有効量の本明細書で提供される化合物、またはその薬学的に許容される塩などの塩、または有効量の本明細書で提供される医薬組成物のいずれかをTHRベータと接触させることを含む、THRアルファよりもTHRベータを選択的にアゴナイズする方法を提供する。1つのこのような態様では、方法は、THRアルファよりもTHRベータを少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100倍選択的にアゴナイズする。そのような実施態様では、1つの態様では、選択性は、実施例B1に記載されているTR-FRETアッセイなどの生化学的アッセイを介して評価される。
【0188】
1つの態様では、本明細書は、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者のTHRベータによって媒介される疾患または障害を治療する方法を提供する。1つの態様では、疾患または障害は、肝疾患または肝障害である。1つの態様では、本明細書は、THRアルファよりもTHRベータを選択的にアゴナイズする、式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、それを必要とする患者における準最適なTHRベータアゴニズムに関連する肝疾患または肝障害を治療する方法を提供する。
【0189】
1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝疾患を治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者のメタボリックシンドロームを治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の脂質異常症を治療する方法を供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高トリグリセリド血症を治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高コレステロール血症を治療する方法を提供する。
【0190】
本明細書に記載の実施態様のいずれかにおいて、THRベータアゴニズムに関連する疾患または障害を有する患者には、根底にある甲状腺機能低下症を有する患者が含まれうるが、これらに限定されない。
【0191】
別の態様では、疾患または障害を発症するリスクのある患者(ヒトなど)のTHRベータによって媒介される疾患または障害の発症および/または進行を遅らせる方法が提供される。個人が疾患または障害を発症しない場合、発症の遅延は予防を含みうることが理解される。1つの態様においてTHRベータが媒介する疾患または障害を発症するリスクのある個人は、年齢、胴囲の増加、高体格指数または 関連する併存疾患の存在などの疾患または障害を発症するための1つ以上のリスク因子を有する。
【0192】
1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝疾患の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者のメタボリックシンドロームの発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の脂質異常症の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高トリグリセリド血症の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高コレステロール血症の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。
【0193】
1つの態様では、本明細書は、治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、メタボリックシンドロームの治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、脂質異常症の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、高トリグリセリド血症の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、高コレステロール血症の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
【0194】
もう1つの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療用医薬の製造における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。もう1つの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療用医薬の製造における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。もう1つの実施態様では、本明細書は、メタボリックシンドロームの治療用医薬の製造における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。いくつかの実施態様では、医薬は、脂質異常症の治療用である。いくつかの実施態様では、医薬は、高トリグリセリド血症の治療用である。いくつかの実施態様では、医薬は、脂質異常症の治療用である。いくつかの実施態様では、医薬は、高コレステロール血症の治療用である。
【0195】
いくつかの実施態様では、個体は、哺乳動物である。いくつかの実施態様では、個体は、霊長類、イヌ、ネコ、ウサギ、またはげっ歯類である。いくつかの実施態様では、個体は、霊長類である。いくつかの実施態様では、個体は、ヒトである。いくつかの実施態様では、ヒトは、少なくとも約18、21、30、50、60、65、70、75、80、または85歳であるか、または約18、21、30、50、60、65、70、75、80、または85歳のいずれかである。いくつかの実施態様では、ヒトは、子供である。いくつかの実施態様では、ヒトは、約21、18、15、10、5、4、3、2、または1歳未満であるか、または約21、18、15、10、5、4、3、2、または1歳のいずれかである。
【0196】
投薬および投与方法
個体(ヒトなど)に投与される、本明細書に記載の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、または塩の用量は、特定の化合物またはその塩、投与方法、および非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、メタボリックシンドローム、高トリグリセリド血症、脂質異常症、または高コレステロール血症などの治療される特定の疾患によって変化する。いくつかの実施態様では、化合物、またはその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、または塩の量は、治療上有効な量である。
【0197】
本明細書で提供される化合物またはその塩は、たとえば、静脈内、筋肉内、皮下、経口、経皮などのさまざまな経路を介して個体に投与することができる。
【0198】
1つの態様では、化合物の有効量は、約0.01~約100mg/kgの間の用量でありうる。本開示の化合物の有効量または用量は、日常的な要因、たとえば、投与のモードまたは経路または薬物送達、薬剤の薬物動態、治療される疾患の重症度と経過、患者の健康状態、身体状態、および体重を考慮に入れて、モデリング、用量漸増、または臨床試験などの日常的な方法によって確認することができる。例示的な用量は、毎日約0.7mg~7g、または約7mg~350mg、または約350mg~1.75g、または約1.75~7gの範囲である。
【0199】
1つの態様では、本明細書で提供される方法のいずれかは、有効量の本明細書で提供される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、または塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を個体に投与することを含みうる。
【0200】
本明細書で提供される化合物または組成物は、有効な投与計画に従って、少なくとも約1カ月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約6か月、または少なくとも約12か月あるいはさらに長い期間などの所望の時間または期間、個体に投与することができ、いくつかの変形例では、個人の生涯にわたる可能性がある。1つの変形例では、化合物は、毎日または断続的なスケジュールで投与される。化合物は、ある期間にわたって継続的に(たとえば、少なくとも1日1回)個体に投与することができる。投薬頻度はまた、1日1回未満、たとえば、約1週間に1回の投薬でありうる。投与頻度は、1日1回以上、たとえば、1日2回または3回でありうる。投薬頻度はまた、「休薬期間」を含む断続的なものでありうる(たとえば、7日間の1日1回の投薬とその後の7日間の無投薬で、たとえば、約2か月、約4か月、約6か月またはそれ以上、任意の14日間期間を繰り返す)。投与頻度のいずれも、本明細書に記載の投与量のいずれかとともに、本明細書に記載の化合物のいずれかを使用することができる。
【0201】
製品およびキット
本開示はさらに、本明細書に記載の化合物またはその塩、本明細書に記載の組成物、または本明細書に記載の1つ以上の単位投与量を適切な包装で含む製品を提供する。特定の実施態様では、製品は、本明細書に記載の方法のいずれかで使用するためのものである。適切な包装は、当技術分野で知られており、たとえば、バイアル、容器、アンプル、瓶、広口瓶、フレキシブル包装などが含まれる。製品は、さらに滅菌および/または密封することができる。
【0202】
本開示はさらに、本明細書に記載の1つ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を含む、本開示の方法を実施するためのキットを提供する。キットは、本明細書に開示される化合物のいずれかを使用することができる。1つの変形例では、キットは、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を使用する。キットは、本明細書に記載のいずれか1つまたは複数の用途に使用することができ、したがって、任意の疾患、またはたとえば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)などの本明細書に記載の疾患の治療のための説明書を含むことができる。
【0203】
キットは一般に、適切なパッケージを含む。キットは、本明細書に記載の任意の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む1つ以上の容器を含みうる。各成分(複数の成分がある場合)は、別々の容器にパッケージ化するか、交差反応性と保存可能期間が許す限り、いくつかの成分を1つの容器内で組み合わせることができる。
【0204】
キットは、単位用量、バルクパッケージ(たとえば、複数回投与パッケージ)またはサブ単位用量でありうる。たとえば、本明細書に開示されるような化合物、またはその薬学的に許容される塩の十分な投与量および/または本明細書に詳述される疾患に有用な追加の薬学的に活性な化合物を含み、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、3か月、4か月、5か月、7か月、8か月、9か月、またはそれ以上のいずれかなどの延長された期間、個人の有効な治療を提供するようなキットが提供されうる。キットには、複数の単位用量の化合物と使用説明書が含まれていてもよく、薬局(病院薬局や調剤薬局など)での保管と使用に十分な量でパッケージ化されていてもよい。
【0205】
キットは、本開示の方法の成分の使用に関連して、指示を含む電子記憶媒体(たとえば、磁気ディスケットまたは光ディスク)も許容されるが、説明書のセット、一般的に書面での説明書を任意に含みうる。キットに含まれる説明書には、一般に、成分および個人へのそれらの投与に関する情報が含まれている。
【0206】
例示的実施態様
本開示は、以下の実施形態によってさらに説明される。実施態様のそれぞれの特徴は、適切かつ実用的である他の実施態様のいずれかと組み合わせることができる。
【0207】
実施態様1.式(I):
【化21】
(I)
[式中、
R
1は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-C(O)N(R
7)(R
8)、-N(R
9)C(O)(R
10)、またはハロである;
R
2は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
3は、Hまたはハロである;
R
4は、H、あるいは置換または非置換直鎖C
1-C
3アルキルである;
Lは、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、-C(O)-、または-C(R
5)(R
6)-である;
R
5およびR
6は独立して、H、ハロ、-CN、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
5およびR
6は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルを形成する;
R
7およびR
8は独立して、H、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、あるいはR
7およびR
8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換3~7員ヘテロシクロアルキルを形成する;
R
9は、H、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
R
10は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、置換または非置換C
3-C
6シクロアルキル、-N(R
7)(R
8)、または-O(R
11)である;
R
11は、置換または非置換C
1-C
6アルキル、あるいは置換または非置換C
3-C
6シクロアルキルである;
M
1およびM
2は独立して、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルである;および
M
3は、H、ハロ、あるいは置換または非置換C
1-C
6アルキルであるか、またはM
3は、M
2およびそれらが結合する炭素原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0、1、または2個のヘテロ原子を含む5~7員環を形成する]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0208】
実施態様2.R1が、置換または非置換C1-C6アルキル、あるいは置換または非置換C3-C6シクロアルキルである、実施態様1の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0209】
実施態様3.R1が、イソプロピルである、実施態様2の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0210】
実施態様4.R1が、シクロプロピルである、実施態様2の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0211】
実施態様5.R2が、置換または非置換C1-C6アルキルである、実施態様1~4のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0212】
実施態様6.R2が、メチルである、実施態様5の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0213】
実施態様7.R2が、Hである、実施態様1~4のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0214】
実施態様8.R3が、Hである、実施態様1~7のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0215】
実施態様9.R4が、Hである、実施態様1~8のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0216】
実施態様10.R4が、置換または非置換直鎖C1-C3アルキルである、実施態様1~8のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0217】
実施態様11.R4が、メチルである、実施態様1の化合物0、またはその薬学的に許容される塩。
【0218】
実施態様12.Lが、-O-である、実施態様1~11のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0219】
実施態様13.Lが、-C(O)-である、実施態様1~11のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0220】
実施態様14.Lが、-CH2-である、実施態様1~11のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0221】
実施態様15.M1およびM2が独立して、ハロである、実施態様1~14のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0222】
実施態様16.M1およびM2がそれぞれ、クロロである、実施態様15の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0223】
実施態様17.M3が、Hである、実施態様1~16のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0224】
実施態様18.M3が、置換または非置換C1-C6アルキルである、実施態様1~16のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0225】
実施態様19.M3が、メチルである、実施態様18の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【0226】
実施態様20.以下:
【化22】
【化23】
からなる群から選択されうる化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0227】
実施態様21.実施態様1~20のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【0228】
実施態様22.有効量の実施態様1~20の化合物、またはその薬学的に許容される塩、または有効量の実施態様21の医薬組成物をTHRベータと接触させることを含む、甲状腺ホルモン受容体受容体ベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法。
【0229】
実施態様23.治療有効量の実施態様1~20の化合物、またはその薬学的に許容される塩、または治療有効量の実施態様21の組成物を患者に投与することを含む、患者におけるTHRベータによって媒介される障害を治療する方法。
【実施例】
【0230】
以下の略語は、本願に関連しうる。
略語
Ac:アセチル
ACN:アセトニトリル
Boc:第3級ブチルオキシカルボニル
BSA:ビス(トリメチルシリル)アセトアミド
Bu:ブチル
CAN:硝酸セリウムアンモニウム
DBA:ジベンジリデンアセトン
DCM:ジクロロメタン
DMAP:ジメチルアミノピリジン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMF-DMA:ジメチルホルムアミド ジメチルアセタール
DMSO:ジメチルスルホキシド
DSC:ジスクシンイミジルカーボネート
Et:エチル
HPLC:高性能液体クロマトグラフィー
MeOH:メタノール
OAc:酢酸塩
Pr:プロピル
PyまたはPyr:ピリジン
rt:室温
SEMCl:2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド
SFC:超臨界流体クロマトグラフィー
TEA:トリエチルアミン
THF:テトラヒドロフラン
TFA:トリフルオロ酢酸
Si-TMT:シリカ結合2,4,6-トリメルカプトトリアジン
Tol.:トルエン
Ts:トシル
t-Bu Xphos:2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
【0231】
合成例
実施例S1:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物1)
スキーム1
【化24】
【0232】
3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(1a)
硫酸(19.75 g、201.37 mmol、10.73 mL)を、H2O(200 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(10 g、67.12 mmol)、2-メチルプロパン酸(6.21 g、70.48 mmol、6.54 mL)およびAgNO3(5.70 g、33.56 mmol、5.64 mL)の混合物に60℃にて加えた。次に、H2O(100 mL)中の過硫酸アンモニウム(45.95 g、201.37 mmol)の溶液を、混合物に75℃にて滴下し、撹拌した75℃にて30分間得られる混合物を。TLCは、反応が完了することを示した。混合物を冷却した後、NH3/H2OでpH=9~10に調節した。混合物を、酢酸エチル(200 mL×2)で抽出し、有機相を塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、1a(11 g、57.57 mmol、85.77%収率)を淡黄色油状物で得た。生成物を直接次のステップで使用した。MS質量の計算値:[M+1]+(C7H8Cl2N2) m/z 191.1、LCMS実測値:m/z 191.1;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.38(s、1H)、3.24 - 3.31(m、1H)、1.31(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0233】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(1b)
DMSO(30 mL)中の4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(3 g、16.85 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(1a)(3.22 g、16.85 mmol)の溶液に、K2CO3(9.32 g、67.41 mmol)およびCuI(1.93 g、10.11 mmol)。次に、混合物を脱気し、N2で3回パージし、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(1000 mL×2)およびH2O(500 mL)に分配した。合わせた有機層を塩水(50 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10:1~3:1、TLCによる)により精製して、1b(3.5 g、10.52 mmol、62.44%収率)を薄茶色油状物で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H12Cl3N3O) m/z 332.0、LCMS実測値:m/z 332.0;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 7.66(s、1H)、6.67 - 6.76(m、2H)、5.67(s、2H)、3.11 - 3.21(m、1H)、1.28(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0234】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(1c)
HOAc(5 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(1b)(2.6 g、7.82 mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(1.16 g、7.82 mmol)の混合物に、NaOAc(3.21 g、39.08 mmol)を加えた。混合物を、120℃にて6時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。固体を水に溶解し、飽和NaHCO3溶液(10 mL)でpHを9に調節した。次に、混合物を酢酸エチル(30 mL×2)とH2O(30 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。固体を酢酸エチル(10 mL)で希釈し、次に、混合物に石油エーテル(50 mL)を加えた。混合物を、ろ過して固体を集めた。固体を乾燥して、1c(2.48 g、3.65 mmol、46.71%収率)を茶色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H15Cl2N3O4) m/z 444.0、LCMS実測値:m/z 444.1;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 12.21(s、1H)、7.98 - 8.06(m、2H)、7.90 - 7.97(m、2H)、7.78 - 7.83(m、2H)、7.46(s、1H)、3.03 - 3.10(m、1H)、1.20(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0235】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(1d)
DMF-DMA(4 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソ-インドリン-1,3-ジオン(1c)(500 mg、1.13 mmol)の溶液を、110℃にて2.5時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費され、2つの新規スポットが形成されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)とH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、1dを黄色固体で得た。生成物を精製することなく直接次のステップに使用した。
【0236】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H),-オン(1e)
MeOH(10 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(1d)(700 mg、1.53 mmol)およびブタン-1-アミン(335.13 mg、4.58 mmol)の混合物を、70℃にて1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、P1:Rf=0.6)およびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、P1:Rf=0.6)によって精製して、1e(285 mg、868.39 umol、56.85%収率)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H15Cl2N3O2) m/z 328.1、LCMS実測値:m/z 328.2;1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 7.22(s、1 H)6.70(s、1 H)3.52(s、3 H)3.17(dt、J=13.81、7.13 Hz、1 H)1.43(s、2 H)1.25(d、J=6.58 Hz、6 H)。
【0237】
6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(1f)
CH3CN(3 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチル-ピラジン-3-オン(1e)(50 mg、152.35 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(116.06 mg、457.05 umol)の溶液に、亜硝酸tert-ブチル(23.57 mg、228.52 umol、27.18 uL)を20℃にて滴下した。次に、混合物を、20℃にて2時間撹拌した。LCMSおよびTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.6)は、反応が完了し、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、EtOAcで(10 mL)抽出し、有機層を、H2O(5 mL)で洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.6)によって精製して、1f(40 mg、粗)を淡黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H25BCl2N2O4) m/z 439.1、LCMS実測値:m/z 439.0および356.9(MS of boric acid);1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.79(s、1H)、7.01 - 7.09(m、1H)、3.46 - 3.55(m、2H)、3.18 - 3.32(m、1H,)1.36(s、5H)、1.21 - 1.29(m、12H)。
【0238】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(1)
ジオキサン(3 mL)およびH2O(1.5 mL)中の6-[2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ]-4-イソプロピル-2-メチル-ピラジン-3-オン(1f)(40 mg、91.09 umol)および6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(26.23 mg、136.63 umol)の混合物に、K2CO3(25.18 mg、182.17 umol)を加えた。次に、N2下、混合物にPd(dppf)Cl2(6.66 mg、9.11 umol)を加えた。次に、混合物を、N2下、80℃にて2時間撹拌した。LCMSおよびTLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1、Rf=0.6)は、反応が完了し、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮し、残渣をEtOAc(10 mL)およびH2O(5 mL)で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:36-66%,10分)によって精製して、1(4.5 mg、10.52 umol、11.55%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H25BCl2N2O4) m/z 424.1、LCMS実測値:m/z 424.0;1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.18(s、2H)、7.34(d、J=0.74 Hz、1H)、3.50(s、3H)、3.10 - 3.25(m、1 H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0239】
実施例S2:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物2)
スキーム2
【化25】
【0240】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2a)
HCl(15.03 mmol、5 M、1.79 mL)中の3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピラジン-3-イル)オキシ-アニリン(1b)(500 mg、1.50 mmol)の溶液に、NaNO2(124.47 mg、1.80 mmol)を0℃にて加えた。次に、混合物を、0℃にて0.5時間撹拌した。次に、H2O(5 mL)中のKI(499.08 mg、3.01 mmol)の溶液を加え、混合物を、20℃にてさらに16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.6)は、1bが完全に消費されることを示した。反応混合物を、EtOAc(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(5 mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~1:1)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2a(340 mg、613.31 umol、40.80%収率)を淡黄色固体で得た。
【0241】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2b)
ジオキサン(10 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨード-フェノキシ)-4-イソプロピル-ピリダジン(2a)(340 mg、766.64 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(584.04 mg、2.30 mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(28.05 mg、38.33 umol)およびKOAc(376.19 mg、3.83 mmol)を加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、90℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.5)は、2aが完全に消費されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOAc(10 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、2b(380 mg、685.37 umol、89.40%収率)を白色ガム状物で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H22BCl3N2O3) m/z 443.1、LCMS実測値:m/z 443.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.82 - 7.80(m、2H)、7.22 - 7.20(m、1H)、3.31 - 3.23(m、1H)、1.36 - 1.36(m、3H)、1.36 - 1.35(m、12H)、1.35 - 1.34(m、3H)。
【0242】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(2c)
ジオキサン(4 mL)およびH2O(1 mL)中の3-クロロ-6-[2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ]-4-イソプロピル-ピリダジン(2b)(70 mg、157.81 umol)および6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(45.44 mg、236.72 umol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(11.55 mg、15.78 umol)およびK2CO3(65.43 mg、473.44 umol)を加えた。混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、窒素雰囲気下、80℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf=0.30)は、反応が完了することを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、ろ過ケーキをEtOAc(5 mL×4)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮し、残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、2c(10.5 mg、22.05 umol、13.97%収率)を淡黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H12Cl3N5O3) m/z 428.0、LCMS実測値:m/z 428.1/430.1。
【0243】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(2)
AcOH(2 mL)中の6-[3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピラジン-3-イル)オキシ-フェニル]-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(2c)(10 mg、21.00 umol)の溶液に、NaOAc(6.89 mg、83.98 umol)を加えた。混合物を、120℃にて2時間撹拌した。LCMSは、~10%の2cが残り、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.2%FA)-ACN];B%:25-50%,12分)によって精製して、2(2.56 mg、6.24 umol、29.72%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O4) m/z 410.0、LCMS実測値:m/z 410.1/412.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.15(s、2H)、7.34(s、1H)、3.12 - 3.18(m、1H)、1.27 - 1.29(d、J=8.0 Hz、6H)。
【0244】
実施例S3:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物3)
スキーム3a
【化26】
【0245】
6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)
MeCN(5 mL)中の6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(200 mg、1.04 mmol)の溶液に、BSA(529.85 mg、2.60 mmol)を加えた。混合物を82℃にて3時間加熱した。次に、MeI(221.81 mg、1.56 mmol)を混合物に加え、得られる混合物を90℃にてさらに16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、生成物 Rf=0.5)は、出発物質が完全に消費されることを示した。反応混合物を、EtOAc(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層をろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)によって精製して、3a(170 mg、660.20 umol、63.37%収率)を白色固体で得た。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.53 - 12.45(m、1H)、3.43(s、3H)。
【0246】
【0247】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3b)
ジオキサン(4 mL)中の6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(50 mg、112.72 umol)および3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2b)(69.66 mg、338.17 umol)の溶液に、H2O(1 mL)中のPd(dppf)Cl2(8.25 mg、11.27 umol)およびK2CO3(46.74 mg、338.17 umol)を加えた。混合物を、80℃にて2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.4)は、2bが完全に消費されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、ろ過ケーキをEtOAc(10 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1、TLCによる)によって精製して、3b(21 mg、37.95 umol、33.67%収率)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H14Cl3N5O3) m/z 442.0、LCMS実測値:m/z 444.0。
【0248】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3)
HOAc(5 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3b)(17 mg、38.40 umol)の溶液に、NaOAc(15.75 mg、192.01 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、3bが完全に消費され、所望のMSを有する1つのメインピークが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、粗残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30-70%、15分)によって精製して、3(2.57 mg、5.82 umol、15.14%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O4) m/z 424.1、LCMS実測値:m/z 424.0。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.21 - 8.16(m、2H)、7.37 - 7.34(m、1H)、3.69 - 3.66(m、3H)、3.21 - 3.13(m、1H)、1.31 - 1.27(m、6H)。
【0249】
実施例S4:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-イソプロピル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物4)
スキーム4a
【化28】
【0250】
6-ブロモ-2-イソプロピル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(4a)
ACN(6 mL)中の6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(150 mg、781.37 umol)の溶液に、BSA(397.38 mg、1.95 mmol)を加えた。混合物を82℃にて3時間加熱し、次に、2-ヨードプロパン(199.24 mg、1.17 mmol)を混合物に加えた。得られる混合物を82℃にてさらに16時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:石油エーテル=2:1、Rf=0.6)は、出発物質が完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、酢酸エチル:石油エーテル=1:1、TLCによる)によって精製して、4a(155 mg、629.14 umol、80.52%収率)を白色固体で得た。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.50 - 12.28(m、1H)、4.76 - 4.67(m、1H)、1.23 - 1.20(m、6H)。
【0251】
【0252】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-イソプロピル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(4b)
ジオキサン(4 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2b)(100 mg、225.45 umol)および6-ブロモ-2-イソプロピル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(4a)(105.53 mg、450.90 umol)の溶液に、H2O(1 mL)中のPd(dppf)Cl2(16.50 mg、22.54 umol)およびK2CO3(93.48 mg、676.35 umol)を加えた。混合物を、80℃にて2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf=0.3)およびLCMSは、2bが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、ろ過ケーキをEtOAc(10 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)によって精製して、4b(50 mg、84.97 umol、37.69%収率)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H18Cl3N5O3) m/z 470.0、LCMS実測値:m/z 470.1。
【0253】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-イソプロピル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(4)
HOAc(5 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-イソプロピル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(4b)(50 mg、106.22 umol)の溶液に、NaOAc(43.56 mg、531.08 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、4bが完全に消費され、所望のMSを有する1つのメインピークが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225% FA)-ACN];B%:20 -60%、15分)によって精製して、4(9.21 mg、20.16 umol、18.98%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H19Cl2N5O4) m/z 452.1、LCMS実測値:m/z 452.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.19 - 8.16(m、2H)、7.37 - 7.34(m、1H)、5.01 - 4.95(m、1H)、3.21 - 3.13(m、1H)、1.43 - 1.40(m、6H)、1.30 - 1.28(m、6H)。
【0254】
実施例S5:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物5)
スキーム5
【化30】
【0255】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)-2-メチルアニリン(15a)
DMSO(1 mL)中の4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-メチル-フェノール(1a)(0.1 g、520.72 umol)、3,6-ジクロロ-4-イソプロピル-ピリダジン(99.49 mg、520.72 umol)の混合物に、K2CO3(287.87 mg、2.08 mmol)およびCuI(59.50 mg、312.43 umol)を25℃にて加えた。混合物を、90℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.43)は、反応が完了することを示した。H2O(5 mL)を混合物に加え、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、5a(0.1 g、288.48 umol、55.40%収率)を黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H14Cl3N3O) m/z 346.0、LCMS実測値:m/z 346.0;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 7.68(s、1H)、6.78 - 6.80(m、1H)、5.50(s、2H,)3.13 - 3.19(m、1H)、2.13(s、3H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0256】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(5b)
AcOH(3 mL)中の3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピラジン-3-イル)オキシ-2-メチル-アニリン(5a)(0.1 g、288.48 umol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(42.73 mg、288.48 umol)の混合物に、NaOAc(94.66 mg、1.15 mmol)を25℃にて加えた、混合物を、120℃にて6時間撹拌した。LCMSは、反応が完了することを示した。混合物を濃縮して残渣を得た。残渣にH2O(10 mL)を加え、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をMTBE(5 mL)で希釈し、ろ過した。ろ過ケーキを減圧乾燥して、5b(0.05 g、109.10 umol、37.82%収率)を黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O4) m/z 458.1、LCMS実測値:m/z 458.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 9.91(br s、1 H)、8.00(dd、J=5.5、3.0 Hz、2 H)、7.85(dd、J=5.5、3.0 Hz、2H)、7.30(s、1H)、7.16(s、1H)、3.23 - 3.29(m、1H)、3.22(s、1H)、2.25(s、3 H)、1.30(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0257】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)イソin-doline-1,3-ジオン(5c)
DMF-DMA(5 mL)中の2-[3,5-ジクロロ-4-[(5-イソプロピル-6-オキソ-1H-ピラジン-3-イル)オキシ]-2-メチル-フェニル]イソインドリン-1,3-ジオン(5b)(0.37 g、807.34 umol)の混合物を、105℃にて4時間撹拌した。LCMSは、反応が完了することを示した。H2O(20 mL)を混合物に加え、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、5cを黄色固体で得た。粗物質を直接次のステップに使用した。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H19Cl2N3O4) m/z 472.1、LCMS実測値:m/z 472.1。
【0258】
6-(4-アミノ-2、6-ジクロロ-3-メチルフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(5d)
MeOH(1 mL)中の2-[3、5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピラジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]イソin-doline-1、3-ジオン(5c)(440 mg、931.57 umol)の溶液に、ブチル-1-アミン(2 M、1.40 mL)を70℃にて加えた。混合物を、70℃にて1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf=0.6)およびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:1)によって精製して、を白色固体で5d得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H17Cl2N3O2) m/z 341.1、LCMS実測値:m/z 342.1;1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 7.22(s、1H)、6.77(s、1H)、3.50(s、3H)、3.17(td、J=6.8、13.8 Hz、1H)、2.20(s、3H)、1.26(d、J=6.6 Hz、6H)。
【0259】
6-(2,6-ジクロロ-3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(5e)
CH3CN(8 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-メチルフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(5d)(20 mg、58.44 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(742.03 mg、2.92 mmol)の混合物に、を加えたt-BuONO(12.05 mg、116.88 umol、13.90 uL)20℃にて。次に、混合物を、20℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.4)およびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが見出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1、P1:Rf=0.4)によって精製して、5e(25 mg、粗)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H27BCl2N2O4) m/z 453.2、LCMS実測値:m/z 453.0;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.76(s、1H)、7.04(s、1H)、3.58 - 3.63(m、3H)、3.49 - 3.51(m、5H)、3.24(s、1H)、2.62(s、3H)、1.21 - 1.30(m、6H)。
【0260】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(5)
ジオキサン(2 mL)およびH2O(0.5 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(5e)(25 mg、55.17 umol)および6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(10.59 mg、55.17 umol)の混合物に、K2CO3(22.87 mg、165.50 umol)およびPd(dppf)Cl2(4.04 mg、5.52 umol)を加えた。混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。HPLCおよびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:25 -60%、12分)によって精製して所望化合物(20 mg、40.77 umol、73.89%収率、89.33%純度)、を得た。次に、生成物をPrep-HPLC(カラム:HUAPU C8 Extreme BDS 150×30 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:20%-50%,10分)によって再精製して、5(0.26 mg、2.60%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O4) m/z 438.3、LCMS実測値:m/z 438.0;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 7.57(s、1H)、7.46(s、1H)、3.39(br s、3H)、3.08(s、1H)、2.25(s、3H)、1.19(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0261】
実施例S6:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物6)
スキーム6
【化31】
【0262】
3,6-ジクロロ-4-シクロプロピルピリダジン(6a)
H2SO4(1.98 g、20.14 mmol、1.07 mL)を、H2O(20 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(1 g、6.71 mmol)、シクロプロパンカルボン酸(577.86 mg、6.71 mmol、530.15 uL)およびAgNO3(1.14 g、6.71 mmol)の溶液に60℃にて加え、次に、混合物に、過硫酸アンモニウム(4.60 g、20.14 mmol、4.38 mL)H2O(10 mL)を70℃にて加え、得られる混合物を70℃にて30分間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.5)は、反応の完了を示し、混合物を、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出し、合わせた有機層を塩水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をMPLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、6a(0.64 g、3.39 mmol、50.44%収率)を無色油状物で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C7H6Cl2N2) m/z 189.0、LCMS実測値:m/z 189.1;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 6.94(s、1H)、2.22(tt、J=5.0、8.4 Hz、1H)、1.37 - 1.28(m、2H)、0.93 - 0.83(m、2H)。
【0263】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(6b)
DMA(5 mL)中の3,6-ジクロロ-4-シクロプロピルピリダジン(6a)(0.3 g、1.59 mmol)、4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(282.50 mg、1.59 mmol)、K2CO3(328.99 mg、2.38 mmol)およびCuI(60.45 mg、317.39 umol)を脱気し、次に、N2下、100℃に16時間加熱した。LCMSは所望のMSを示し、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.33)は1つの新たなスポットを示した。混合物をろ過した;ろ液を水(20 mL)および酢酸エチル(15 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮し、残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、6b(0.3 g、907.45 umol、57.18%収率)を黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H10Cl3N3O) m/z 330.0、LCMS実測値:m/z 330.1;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 7.34(s、1H)、6.70(s、2H)、5.67(s、2H)、2.17 - 2.11(m、1H)、1.23 - 1.19(m、2H)、1.07 - 1.01(m、2H)。
【0264】
3-クロロ-4-シクロプロピル-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)ピリダジン(6c)
濃HCl(2 mL)およびH2O(2 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(6b)(0.1 g、302.48 umol)の溶液に、NaNO2(31.30 mg、453.72 umol)を0℃にて少しずつ加え、30分間撹拌し、次に、KI(100.43 mg、604.97 umol)H2O(1 mL)を混合物に滴下し、得られる混合物を25℃にて1.5時間撹拌して、茶色の懸濁液を得た。LCMSは、所望のMSが検出されることを示し、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.59)は、反応の完了を示し、混合物をろ過し、ろ過ケーキを水(2 mL×2)で洗浄し、乾燥し、固体をprep-TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)によって精製して、6c(0.11 g、249.16 umol、82.37%収率)を黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H8Cl3IN2O) m/z 440.9、LCMS実測値:m/z 440.9;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.77 - 7.69(m、2H)、6.78(s、1H)、2.25 - 2.18(m、1H)、1.31 - 1.26(m、2H)、0.94 - 0.89(m、2H)。
【0265】
(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)ボロン酸(6d)
ジオキサン(5 mL)中の3-クロロ-4-シクロプロピル-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)ピリダジン(6c)(0.11 g、249.16 umol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(189.82 mg、747.49 umol、3当量)、KOAc(146.72 mg、1.49 mmol)およびPd(dppf)Cl2(18.23 mg、24.92 umol)を脱気し、次に、N2下、90℃に16時間加熱した。LCMSは、所望のMSが検出されることを示し、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.35)は、新たなスポットを示した。混合物をろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチル(10 mL×2)で洗浄し、ろ液を濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって精製して、6d(85 mg、236.51 umol、94.92%収率)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H10BCl3N2O3) m/z 359.0、LCMS実測値:m/z 359.0;
【0266】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(6e)
ジオキサン(5 mL)およびH2O(0.5 mL)中の(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)ボロン酸(6d)(85 mg、236.51 umol)、6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(59.02 mg、307.46 umol)、Pd(dppf)Cl2(17.31 mg、23.65 umol)およびK2CO3(65.37 mg、473.01 umol)を脱気し、次に、N2下、90℃に16時間加熱した。LCMSは、所望のMSが見出されることを示し、TLC(DCM:MeOH=10:1、Rf=0.42)は、新たなスポットを見出した。混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、6e(30 mg、70.32 umol、29.73%収率)を黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H10Cl3N5O3) m/z 426.0、LCMS実測値:m/z 426.0;1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.23(s、2H)、7.26(s、1H)、2.33 - 2.26(m、1H)、1.33 - 1.30(m、2H)、1.08 - 1.02(m、2H)。
【0267】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(6)
HOAc(3 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(6e)(30 mg、70.32 umol)およびNaOAc(28.84 mg、351.58 umol)の混合物を、110℃に16時間加熱し、LCMSは、反応の完了および所望のMSが見出されることを示した。混合物を濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(FA)によって精製して、6(10.19 mg、24.96 umol、35.50%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H10Cl3N5O3) m/z 408.0、LCMS実測値:m/z 408.0;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 12.60(s、1H)、12.18(br s、1H)、8.01(s、2H)、7.15(s、1H)、2.12(br s、1H)、1.06(br d、J=6.8 Hz、2H)、0.99(br s、2H)。
【0268】
実施例S7:6-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物7)
スキーム7
【化32】
【0269】
2-シアノ-2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロ-フェニル)酢酸エチル(7a)
DMSO(100 mL)中のNaH(3.53 g、88.32 mmol、60%純度)の懸濁液に、2-シアノ酢酸エチル(9.99 g、88.32 mmol、9.42 mL)を0℃にて滴下し、次に、混合物を、25℃にて30分間撹拌した。次に、1,2,3-トリクロロ-5-ニトロ-ベンゼン(10 g、44.16 mmol)を混合物に加え、得られる混合物を25℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.49)は、反応が完了することを示した。反応混合物に25℃にて水(100 mL)を加えてクエンチした。次に、HCl(4 M)でpH=1に調節し、黄色沈殿を吸引ろ過にて集め、減圧乾燥して、7a(12.5 g、41.24 mmol、93.39%収率)を黄色固体で得た。生成物を精製することなく直接次のステップに使用した。
【0270】
2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロ-フェニル)アセトニトリル(7b)
DMSO(16 mL)およびH2O(6 mL)中の2-シアノ-2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロ-フェニル)酢酸エチル(7a)(12.5 g、41.24 mmol)およびLiCl(2.62 g、61.86 mmol)の混合物を、165℃に1時間加熱した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.8)は、反応が完了し、1つの新たなスポットが形成されることを示した。TLCによれば、反応はクリアであった。冷却後、混合物に水(100 mL×4)を加えてクエンチし、酢酸エチル(50 mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20 mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、7b(9.2 g、39.82 mmol、96.56%収率)を褐色固体で得た。生成物を精製することなく直接次のステップに使用した。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.33 - 8.21(m、2H)、4.11 - 4.07(m、3H)。
【0271】
2-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェニル)アセトニトリル(7c)
HOAc(30 mL)中の2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロ-フェニル)アセトニトリル(7b)(5 g、21.64 mmol)の溶液に、鉄粉(6.04 g、108.21 mmol)を加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.4)は、反応の完了および1つの新たなスポットが形成されることを示した。混合物をろ過し、ろ液を水(100 mL×4)および酢酸エチル(50 mL×4)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3(30 ml×5)で中和し、塩水(30 mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、7c(4.2 g、20.89 mmol、96.53%収率)を褐色固体で得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに使用した。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 6.67(s、2H)、3.88(s、2H)。
【0272】
2-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピラジン-3-イル)アセトニトリル(7d)
THF(20 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェニル)アセトニトリル(7c)(4.2 g、20.89 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピル-ピリダジン(3.99 g、20.89 mmol)の溶液に、t-BuOK(1M THF溶液、41.78 mL)を60℃にて滴下した。得られる混合物をこの温度で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf=0.49)は、より極性の低い1つの主要スポットが検出されることを示した。混合物を冷却した後、酢酸エチル(100 mL×3)で抽出し、有機層を塩水(50 mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~1:1)により精製して、7d(4 g、11.25 mmol、53.84%収率)をオレンジ色固体で得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.62 - 7.56(m、1H)、6.68(s、2H)、6.32(s、1H)、3.35 - 3.27(m、1H)、1.33 - 1.28(m、6H)。
【0273】
(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェニル)-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピラジン-3-イル)メタノン(7e)
MeCN(15 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピラジン-3-イル)アセトニトリル(7d)(2.2 g、6.19 mmol)の溶液に、t-BuOK(1M THF溶液、6.19 mL)を25℃にて加えた。混合物を、この温度で0.5時間撹拌した、次に、0℃に冷却し、混合物にH2O2(1.40 g、12.37 mmol、1.19 mL、30%純度)を0℃にて滴下した。得られる混合物を25℃にて2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf=0.69)は、1つの新たなスポットが形成されることを示した。LCMSは、所望の質量が見出されることを示した。反応混合物にNa2SO3(5mL)を加えてクエンチし、次に、20℃にて1時間撹拌した。次に、混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)によって精製して、7e(885 mg、2.57 mmol、41.51%収率)を淡黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H12Cl3N3O) m/z 344.0、LCMS実測値:m/z 344.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.23 - 8.21(m、1H)、6.69 - 6.66(m、2H)、3.44 - 3.36(m、1H)、1.40 - 1.36(m、6H)。
【0274】
2-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-カルボニル)フェニル]イソインドリン-1,3-ジオン(7f)
HOAc(10 mL)中の(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェニル)-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピラジン-3-イル)メタノン(7e)(250 mg、725.43 umol)の溶液に、NaOAc(297.55 mg、3.63 mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(107.45 mg、725.43 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf=0.31)は、1つの新たなスポットが形成されることを示した。LCMSは、所望の質量が検出されることを示した。混合物を減圧濃縮し、残渣をH2O(50 mL)および水性NaHCO3(50 mL)で希釈した。次に、混合物を、酢酸エチル(30 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮して、7f(200 mg、438.33 umol、60.42%収率)を白色固体で得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに使用した。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H15Cl2N3O4) m/z 456.0、LCMS実測値:m/z 456.1。
【0275】
2-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボニル)フェニル]イソインドリン-1,3-ジオン(7g)
DMF-DMA(10 mL)中の2-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-カルボニル)フェニル]イソインドリン-1,3-ジオン(7f)(350 mg、767.08 umol)の溶液を110℃にて3時間撹拌した。LCMSは、反応の完了および所望の質量が見出されることを示した。反応混合物を、H2O(50 mL×2)および酢酸エチル(50 mL×2)に分配した。有機相を減圧濃縮して、7g(300 mg、637.89 umol、83.16%収率)を白色固体で得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに使用した。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H17Cl2N3O4) m/z 470.1、LCMS実測値:m/z 470.1。
【0276】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-ベンゾイル)-4-イソプロピル-2-メチル-ピラジン-3-オン(7h)
MeOH(2 mL)中の2-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボニル)フェニル]イソインドリン-1,3-ジオン(7g)(300 mg、637.89 umol)の溶液に、N-ブチルアミン(285.58 mg、1.91 mmol、307.08 uL)を加えた。混合物を、70℃にて0.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)は、2つの新たなスポット(Rf=0.41、0.31)が形成されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)によって精製して、7h(122 mg、358.61 umol、56.22%収率)を淡黄色固体で得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.84(d、J=1.0 Hz、1H)、6.65 - 6.61(m、2H)、3.77 - 3.74(m、3H)、3.27 - 3.18(m、1H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0277】
6-[2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾイル]-4-イソプロピル-2-メチル-ピラジン-3-オン(7i)
MeCN(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-ベンゾイル)-4-イソプロピル-2-メチル-ピラジン-3-オン(7h)(40 mg、117.58 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(89.57 mg、352.73 umol)の溶液に、t-BuONO(24.25 mg、235.15 umol、27.97 uL)を加えた。混合物を、25℃にて16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了することを示した。反応混合物を減圧濃縮して、MeCNを除去した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=4:1)によって精製して、7i(31 mg、68.71 umol、58.44%収率)を淡黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H24BCl2N2O4) m/z 451.1、LCMS実測値:m/z 451.2。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.86(d、J=0.6 Hz、1H)、7.75(s、2H)、3.71(s、3H)、3.27 - 3.19(m、1H)、1.37(s、12H)、1.29 - 1.27(m、6H)。
【0278】
6-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボニル)フェニル]-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(7)
ジオキサン(4 mL)およびH2O(1 mL)中の7i(30 mg、66.50 umol、6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(12.77 mg、66.50 umol)の混合物を、脱気し、N2で3回パージし、次に、Pd(dppf)Cl2(4.87 mg、6.65 umol)およびK2CO3(27.57 mg、199.49 umol)を加えた。次に、混合物を、した窒素雰囲気下、90℃にて1時間撹拌。LCMSは、所望の質量が見出されることを示した。混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(NH4CO3)によって精製して、7(7.65 mg、17.44 umol、26.23%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H15Cl2N5O4) m/z 436.2、LCMS実測値:m/z 436.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.16(s、2H)、7.93 - 7.91(m、1H)、3.72 - 3.68(m、3H)、3.24 - 3.16(m、1H)、1.29(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0279】
実施例S8:6-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物8)
スキーム8
【化33】
【0280】
(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェニル)メタノン(8a)
HCl(5 M、2 mL)中の(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)メタノン(7e)(120 mg、348.21 umol)の溶液に、NaNO2(28.83 mg、417.85 umol)を0℃にて加え、混合物を、0.5時間撹拌した。次に、混合物に、H2O(5 mL)中のKI(115.60 mg、696.41 umol)の溶液を加え、得られる混合物を20℃にてさらに16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.6)は、7eが完全に消費されることを示した。反応混合物を、EtOAcで抽出した(10 mL×3)。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1、TLCによる)によって精製して、8a(75 mg、131.72 umol、37.83%収率)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H10Cl3IN2O) m/z 454.9、LCMS実測値:m/z 454.9。
【0281】
(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタノン(8b)
ジオキサン(3 mL)中の(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェニル)メタノン(8a)(100 mg、219.54 umol)および4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(167.25 mg、658.61 umol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(8.03 mg、10.98 umol)およびKOAc(107.73 mg、1.10 mmol)を加えた。混合物を脱気し、N2で3回パージし、90℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.5)およびLCMSは、8aが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOAc(10 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1、TLCによる)によって精製して、8b(150 mg、粗)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H22BCl3N2O3) m/z 455.1、LCMS実測値:m/z 455.0。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.20 - 8.18(m、1H)、7.79 - 7.74(m、2H)、3.40 - 3.32(m、1H)、1.38 - 1.34(m、18H)。
【0282】
6-(3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(8c)
ジオキサン(4 mL)中の(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタノン(8b)(50 mg、109.75 umol)および6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(63.21 mg、329.26 umol)の溶液に、H2O(1 mL)中のPd(dppf)Cl2(8.03 mg、10.98 umol)およびK2CO3(45.51 mg、329.26 umol)を加えた。混合物を、80℃にて2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)およびLCMSは、18bが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOAc(10 ml×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH=20:1、TLCによる)によって精製して、8c(25 mg、28.37 umol、25.85%収率)を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H12Cl3N5O3) m/z 440.0、LCMS実測値:m/z 442.0。
【0283】
6-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(8)
HOAc(3 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(8c)(25 mg、56.73 umol)の溶液に、NaOAc(23.27 mg、283.66 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、8cが完全に消費され、所望のMSの1つの主要ピークが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Nano-Micro UniSil 5-100 C18 ULTRA 100×250mm 5um;移動相:[水(0.225% FA)-ACN];B%:25 -65%、10分)によって精製して、8(1.86 mg、4.19 umol、7.38%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H13Cl2N5O4) m/z 422.0、LCMS実測値:m/z 422.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.16 - 8.12(m、2H)、7.92 - 7.90(m、1H)、3.21 - 3.12(m、1H)、1.29(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0284】
実施例S9:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物9)
スキーム9
【化34】
【0285】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(9)
ジオキサン(2 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(1f)(30 mg、68.32 umol)および6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(42.22 mg、204.95 umol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(5.00 mg、6.83 umol)およびH2O(0.5 mL)中のK2CO3(28.33 mg、204.95 umol)の溶液を加えた。混合物を、80℃にて3時間撹拌した。LCMSは、1fが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。混合物に、パラジウムスカベンジャーSi-TMT(1g)を加え、20℃にて2時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN])によって精製して、9を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O4) m/z 438.1、LCMS実測値:m/z 438.0。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.14 - 8.24(m、2H)、7.32 - 7.35(m、1H)、3.64 - 3.72(m、3H)、3.49(s、3H)、3.20(td、J=7.0、13.6 Hz、1H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0286】
実施例S10:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物10)
スキーム10
【化35】
【0287】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(10a)
ジオキサン(5 mL)、H2O(0.5 mL)中の3-クロロ-4-シクロプロピル-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピリダジン(6d)(75 mg、169.86 umol)、6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(45.49 mg、220.82 umol)、Pd(dppf)Cl2(12.43 mg、16.99 umol)およびK2CO3(46.95 mg、339.72 umol、2当量)の混合物を、N2下、90℃16時間に加熱した。LCMSは、6dが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(酢酸エチル:MeOH)によって精製して、10aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H12Cl3N5O3) m/z 440.0、LCMS実測値:m/z 440.1。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 8.16 - 8.10(m、2H)、7.51(s、1H)、3.58(s、4H)、1.22 - 1.20(m、1H)、1.23 - 1.20(m、1H)、1.19 - 1.14(m、1H)、1.19 - 1.14(m、1H)、1.11 - 1.05(m、1H)、1.10 - 1.05(m、1H)。
【0288】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(10)
HOAc(1 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(10a)(28 mg、63.54 umol)およびNaOAc(26.06 mg、317.70 umol)の混合物を、110℃に16時間加熱した。LCMSは、10aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Welch Ultimate AQ-C18 150×30mm×5um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN])によって精製して、10を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H13Cl2N5O4) m/z 422.0、LCMS実測値:m/z 422.0。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.43(s、1H)、12.17(s、1H)、8.07(s、2H)、7.16(s、1H)、3.57(s、3H)、2.19 - 2.10(m、1H)、1.11 - 1.05(m、2H)、1.01(td、J=2.8、5.2 Hz、2H)。
【0289】
実施例S11:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物11)
スキーム11
【化36】
【0290】
化合物11は、実施例S5に記載の手順にしたがい、5aを6bで置き換え、残りの合成シーケンスにしたがうことにより、中間体6bを使用して製造することができる。
【0291】
実施例S12:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物12)
スキーム12
【化37】
【0292】
化合物12は、化合物7の製造のために使用した反応条件にしたがって、実施例S11に合成が概略されるボロン酸エステル誘導体dと3Aを反応させることによって製造することができる。
【0293】
実施例S13:6-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物13)
スキーム13
【化38】
【0294】
6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾイル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(13a)
HOAc(10 mL)中の(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタノン(8b)(200 mg、439.01 umol)の溶液に、NaOAc(180.07 mg、2.20 mmol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望の質量の1つの主要ピークが見出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×3)およびH2O(10 mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO3(10 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、13aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H23BCl2N2O4) m/z 437.1、LCMS実測値:m/z 437.1。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.90(s、1H)、7.68 - 7.70(m、1H)、7.43 - 7.46(m、1H)、3.13 - 3.20(m、1H)、1.29 - 1.30(m、6H)、1.20(s、12H)。
【0295】
6-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物13)
ジオキサン(4 mL)およびH2O(1 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾイル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(13a)(60 mg、137.26 umol)、6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(28.28 mg、137.26 umol)、Pd(dppf)Cl2(10.04 mg、13.73 umol)、およびK2CO3(56.91 mg、411.78 umol)の混合物を、を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望の質量の1つの主要ピークが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Welch Ultimate AQ-C18 150×30mm×5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、13を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H15Cl2N5O4) m/z 436.1、LCMS実測値:m/z 436.0。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 8.14- 8.17(m、2H)、7.90 - 7.93(m、1H)、3.67 - 3.70(m、3H)、3.35(s、3H)、3.13 - 3。21(m、1H)、1.30(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0296】
実施例14:6-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物14)
スキーム14
【化39】
【0297】
化合物14は、化合物7の製造のために使用された条件にしたがって、7iと3Aとの反応によって製造することができる。
【0298】
実施例S15:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物15)
スキーム15
【化40】
【0299】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(15a)
HOAc(0.6 mL)、H2O(0.6 mL)および濃HCl(2.4 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)アセトニトリル(7d)(0.15 g、421.76 umol)の溶液を、120℃に32時間加熱した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが検出されることを示した。冷却後、混合物を0℃にて4M NaOHでpH~7に調節し、固体をろ過し、乾燥して、15a(0.12 g、粗)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H15Cl2N3O) m/z 312.1、LCMS実測値:m/z 312.1。
【0300】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-(4-メトキシベンジル)ピラジン-3(2H)-オン(15b)
DMF(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(15a)(200 mg、640.63 umol)の溶液に、PMB-Cl(120.39 mg、768.75 umol、104.69 uL)およびK2CO3(106.25 mg、768.75 umol)を加えた。混合物を、20℃にて16時間撹拌した。TLCは、~10%の15aが残り、1つの新たなスポットが形成されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOH(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、15bを得た。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 7.17(d、J=8.6 Hz、2H)、7.04(s、1H)、6.85 - 6.80(m、2H)、6.65(s、2H)、5.63(s、2H)、5.02(s、2H)、4.01(s、2H)、3.71(s、3H)、2.97(td、J=6.8、13.5 Hz、1H)、1.07(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0301】
6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)-4-イソプロピル-2-(4-メトキシベンジル)ピラジン-3(2H)-オン(15c)
CH3CN(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-(4-メトキシベンジル)ピラジン-3(2H)-オン(15b)(70 mg、161.91 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(822.29 mg、3.24 mmol)の溶液に、t-BuONO(33.39 mg、323.82 umol、38.51 uL)を0℃にて加え、次に、混合物を、0℃にて4時間撹拌した。次に、混合物を、25℃にてもう12時間撹拌した。TLCは、反応物15bが完全に消費され、多くの新たなスポットが形成されることを示した。反応混合物を水(5 mL)で希釈し、酢酸エチル(5 mL)で抽出した。有機相を分離し、塩水し(5 mL×3)で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、Petroleum teeth:酢酸エチル)により精製して、15c(100 mg、粗)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C28H33BCl2N2O4) m/z 543.2、LCMS実測値:m/z 543.1。
【0302】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(15d)
ジオキサン(2 mL)およびH2O(0.5 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)-4-イソプロピル-2-(4-メトキシベンジル)ピラジン-3(2H)-オン(15c)(20 mg、36.81 umol)および6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(10.60 mg、55.22 umol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(2.69 mg、3.68 umol)およびK2CO3(15.26 mg、110.44 umol)を加えた。混合物を、90℃にて12時間撹拌した。LCMSは、15cが消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を、た酢酸エチル 5 mLおよびH2O 5 mLに分配し。有機相を分離し、塩水(3 mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2)によって精製して、15dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C25H23Cl2N5O4) m/z 528.1、LCMS実測値:m/z 528.0。
【0303】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(15)
CH3CN(2 mL)およびH2O(0.5 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(15d)(15 mg、28.39 umol)の溶液に、CAN(77.82 mg、141.94 umol、70.74 uL)を加えた。混合物を、25℃にて16時間撹拌した。LC-MSは、15dが完全に消費され、所望のm/zの1つの主要ピークを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLCによって精製して、15を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O3) m/z 408.1、LCMS実測値:m/z 408.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.10 - 8.13(m、2H)、7.24 - 7.27(m、1H)、4.36(s、2H)、3.07 - 3.15(m、1H)、1.19 - 1.23(m、6H)。
【0304】
実施例S16:6-(3、5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1、6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物16)
スキーム16
【化41】
【0305】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(16a)
ジオキサン(4 mL)およびH2O(1 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)-4-イソプロピル-2-(4-メトキシベンジル)ピラジン-3(2H)-オン(15c)(130 mg、239.28 umol)、6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(73.94 mg、358.93 umol)、Pd(dppf)Cl2(17.51 mg、23.93 umol)、およびK2CO3(99.21 mg、717.85 umol)の混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望の質量の1つのピークを形成した。反応混合物を、酢酸エチル(10 mL×3)およびH2O(10 mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール)によって精製して、16aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C26H25Cl2N5O4) m/z 542.1、LCMS実測値:m/z 542.1。
【0306】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(16)
CH3CN(2 mL)およびH2O(0.5 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(16a)(20 mg、36.87 umol)の溶液に、CAN(80.86 mg、147.49 umol、73.51 uL)を20℃にて加えた。次に、混合物を、20℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、所望の質量の1つの主要ピークが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN)によって精製して、16を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O3) m/z 422.1、LCMS実測値:m/z 422.0。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 8.12 - 8.14(m、2H)、7.24 - 7.26(m、1H)、4.35 - 4.37(m、2H)、3.66 - 3.68(m、3H)、3.12 - 3.15(m、1H)、1.21(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0307】
実施例S17:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物17)
スキーム17
【化42】
【0308】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17a)
HOAc(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(15a)(450 mg、1.44 mmol)の溶液に、イソベンゾフラン-1,3-ジオン(213.50 mg、1.44 mmol)を加えた。混合物を、130℃にて4時間撹拌した。LCMSは、所望の質量の1つのピークが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、HOAcを除去した。この混合物を、水(50 mL)および酢酸エチル(50 mL)で抽出し、次に、NaHCO3(20 mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、17aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O3) m/z 442.1、LCMS実測値:m/z 442.1。
【0309】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17b)
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17a)(600 mg、1.36 mmol)およびDMF-DMA(5 mL)の混合物を、105℃に3時間加熱した。LCMSは、所望の質量の1つのピークを形成した。反応混合物を減圧濃縮して、17bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H19Cl2N3O3) m/z 456.1、LCMS実測値:m/z 456.1。
【0310】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(17c)
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17b)(600 mg、1.31 mmol)N-ブチルアニリン(981.11 mg、6.57 mmol、1.05 mL)およびMeOH(3 mL)の溶液を、70℃に3時間加熱した。LCMSは、所望の質量の1つのピークを形成した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、17cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H17Cl2N3O) m/z 326.1、LCMS実測値:m/z 326.1。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.04 - 7.08(m、1H)、6.69 - 6.72(m、2H)、4.13(s、2H)、3.70(s、3H)、3.06 - 3.14(m、1H)、1.15(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0311】
6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(17d)
MeCN(1 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(17c)(33 mg、101.16 umol)および4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(77.06 mg、303.48 umol)の溶液に、t-BuONO(20.86 mg、202.32 umol、24.06 uL)を加えた。混合物を、20℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望の質量の1つのピークを形成した。反応混合物を、酢酸エチル(20 mL×3)およびH2O(20 mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、17dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H27BCl2N2O3) m/z 437.1、LCMS実測値:m/z 437.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.75(s、2H)、6.88(s、1H)、4.27(s、2H)、3.71(s、3H)、3.16(td、J=7.0、13.8 Hz、1H)、1.36(s、12H)、1.15(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0312】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(17)
ジオキサン(1 mL)およびH2O(0.5 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(17d)(24.7 mg、56.50 umol)、6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(10.85 mg、56.50 umol)、Pd(dppf)Cl2(4.13 mg、5.65 umol)およびK2CO3(23.43 mg、169.50 umol、3当量)の混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望の質量の1つのピークを形成した。混合物に、パラジウムスカベンジャーSi-TMT(3 g)を加え、20℃にて1時間撹拌し、次に、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、17を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O3) m/z 422.1、LCMS実測値:m/z 422.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.10 - 8.14(m、2H)、7.21 - 7.23(m、1H)、4.35 - 4.37(m、2H)、3.64(s、3H)、3.13(quin、J=6.9 Hz、1H)、1.19(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0313】
実施例S18:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物18)
スキーム18
【化43】
【0314】
化合物18は、実施例S17に記載の手順にしたがって、17dと3Aとの反応によって製造することができる
【0315】
実施例S19:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-エチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物19)
スキーム19
【化44】
【0316】
6-ブロモ-2-エチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(19a)
CH3CN(2 mL)中の6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(50 mg、260.46 umol)の溶液に、BSA(132.46 mg、651.15 umol、160.95 uL)を加えた。次に、混合物を、82℃にて3時間撹拌した。次に、ヨードエタン(60.93 mg、390.69 umol、31.25 uL)を混合物に加えた。得られる混合物を82℃にてさらに16時間撹拌した。LCMSおよびTLCは、出発物質が消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、Prep-TLC(ジクロロメタン:メタノール)によって精製して19a、を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C5H6BrN3O2) m/z 220.0、LCMS実測値:m/z 219.9。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.45(br s、1H)、3.79 - 3.89(m、2H)、1.19(t、J=7.2 Hz、3H)。
【0317】
6-(3、5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-エチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(19b)
ジオキサン(4 mL)およびH2O(1 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2b)(40 mg、90.18 umol)および6-ブロモ-2-エチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(19a)(19.84 mg、90.18 umol)の溶液に、K2CO3(37.39 mg、270.54 umol)およびPd(dppf)Cl2(659.85 ug)を加えた。次に、混合物を、N2下、80℃にて2時間撹拌した。LCMSは、19aが完了することを示した 混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(5 mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール)によって精製して、19b(20 mg、粗)を得た。生成物を直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H16Cl3N5O3) m/z 456.0、LCMS実測値:m/z 456.1。
【0318】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-エチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(19)
AcOH(3 mL)中の6-(3、5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-エチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(19b)(20 mg、43.79 umol)の溶液に、NaOAc(17.96 mg、218.96 umol)を加えた。次に、混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびHPLCは、19bが完了し、所望のが主要ピークに見出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Nano-Micro UniSil 5-100 C18 ULTRA 100×250mm 5um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN])によって精製して、19を得た。MS質量の計算値:[M+1]+ (C18H17Cl2N5O4) m/z 438.1、LCMS実測値:m/z 438.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.18(s、2H)、7.36(s、1H)、4.10(q、J=7.2 Hz、2H)、3.15(d、J=13.2 Hz、1H)、1.39(t、J=7.0 Hz、3H)、1.29(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0319】
実施例S20:2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)酢酸エチル(化合物20)
スキーム20
【化45】
【0320】
2-(6-ブロモ-3、5-ジオキソ-4、5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)酢酸エチル(20a)
BSA(1.32 g、6.51 mmol、1.61 mL)を、CH3CN(5 mL)中の6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(500 mg、2.60 mmol)の混合物に82℃にて3時間加え、次に、2-ブロモ酢酸エチル(652.45 mg、3.91 mmol、432.08 uL)を加え、得られる混合物を82℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH)によって精製して、20aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C7H8BrN3O4) m/z 278.0、LCMS実測値:m/z 278.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 4.70(s、2H)、4.25(q、J=7.2 Hz、2H)、1.29(t、J=7.2 Hz、3H)。
【0321】
2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)酢酸エチル(20b)
THF(2 mL)中の2-(6-ブロモ-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)酢酸エチル(20a)(80 mg、287.71 umol)および3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2b)(128.20 mg、287.71 umol)の溶液に、H2O(0.5 mL)中のPd(dppf)Cl2(18.75 mg、28.77 umol)およびK3PO4(122.14 mg、575.42 umol)を加えた。混合物を、N2下、80℃にて16時間撹拌した。LCMSは、20aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3mL)に分配した。合わせた有機相を塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、20bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H18Cl3N5O5) m/z 514.0、LCMS実測値:m/z 514.0。
【0322】
2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)酢酸エチル(20)
HOAc(3 mL)中の2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)酢酸エチル(20b)(48 mg、93.25 umol)およびNaOAc(38.25 mg、466.25 umol)の混合物を、110℃に加熱し、16時間撹拌した。LCMSは、20bが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、20を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H19Cl2N5O6) m/z 496.1、LCMS実測値:m/z 496.1。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.67(s、1H)、12.21(s、1H)、8.09(s、2H)、7.43(s、1H)、4.83(s、2H)、4.19(q、J=7.2 Hz、2H)、3.05(td、J=6.8、13.5 Hz、1H)、1.25 - 1.18(m、9H)。
【0323】
実施例S21:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物21)
スキーム21
【化46】
【0324】
4-アリル-6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21a)
DMSO(2.5 mL)中の6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(1)(200 mg、1.04 mmol)および3-ブロモプロプ-1-エン(126.04 mg、1.04 mmol)の溶液に、NaH(41.67 mg、1.04 mmol、60%純度)を25℃にて少しずつ加えた。反応混合物を1時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、21aを得た。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 5.85 - 5.90(m、1H)、5.19-5.28(m、2H)、4.49 - 4.50(d、2H)。
【0325】
4-アリル-6-ブロモ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21b)
DMF(2 mL)中の4-アリル-6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21a)(55 mg、237.03 umol)の溶液に、Cs2CO3(154.46 mg、474.07 umol)を加えた。次に、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル(66.02 mg、284.44 umol、25.00 uL)を混合物に加えた。次に、得られる混合物を20℃にて1時間撹拌した。TLCは、反応の完了および1つの新たなスポットが形成されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、21bを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.28 - 7.98(m、1H)、5.86(ddt、J=17.0、10.4、6.2、6.2 Hz、1H)、5.24 - 5.47(m、2H)、4.53 - 4.66(m、4H)。
【0326】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21c)
ジオキサン(3 mL)およびH2O(1 mL)中の4-アリル-6-ブロモ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21b)(20 mg、63.68 umol)および3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2b)(33.90 mg、76.42 umol)の溶液に、N2下、K2CO3(17.60 mg、127.36 umol)およびPd(dppf)Cl2(4.66 mg、6.37 umol)を加えた。次に、混合物を、N2下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびTLCは、反応が完了し、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL)および塩水(5 mL)で抽出した。有機層を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、ジクロロメタン:メタノール)によって精製して、21c(20 mg、粗)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H13Cl3F3N5O3) m/z 510.0、LCMS実測値:m/z 510.1。
【0327】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21)
HOAc(3 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21c)(20 mg、39.16 umol)の溶液に、NaOAc(16.06 mg、195.82 umol)を加えた。次に、混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了することを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(5 mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Kromasil 150×25mm×10um;移動相:[水(0.04%NH3H2O+10mM NH4HCO3)-ACN])によって精製して、21を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H14Cl2F3N5O4) m/z 492.0、LCMS実測値:m/z 492.0。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.17(s、2H)、7.38(d、J=1 Hz、1H)、4.80(q、J=8.6 Hz、2H)、3.10 - 3.25(m、1H)、1.31(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0328】
実施例S22:2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)アセトニトリル(化合物22)
スキーム22
【化47】
【0329】
2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)アセトアミド(22a)
NH3.H2O(3 mL)中の2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)酢酸エチル(27 mg、54.40 umol)の混合物を、N2下、20℃にて1時間撹拌した。LCMSは、20が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を濃縮して、22aを得た。生成物を直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H16Cl2N6O5) m/z 467.1、LCMS実測値:m/z 467.1。
【0330】
2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)アセトニトリル(22)
無水DMF(2 mL)中のSOCl2(31.83 mg、267.52 umol、19.41 uL)の溶液を、無水DMF(1 mL)中の2-(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル)アセトアミド(22a)(25 mg、53.50 umol)の溶液に、25℃にて撹拌しながら滴下した。混合物を120℃に3時間加熱した。LCMSは、22aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(条件;カラム:Xtimate C18 150×25mm×5um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN])によって精製して、22を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H14Cl2N6O4) m/z 449.0、LCMS実測値:m/z 449.0。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 9.93(br s、1H)、8.08(s、2H)、7.18(br s、1H)、5.00(s、2H)、3.27(br s、1H)、1.33(br d、J=6.4 Hz、6H)。
【0331】
実施例S23:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物23)
スキーム23
【化48】
【0332】
4-アリル-6-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(23a)
DMF(1 mL)中の4-アリル-6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(21a)(10 mg、43.10 umol)の溶液に、Cs2CO3(28.08 mg、86.19 umol)を加えた。次に、トリフルオロメタンスルホン酸2,2-ジフルオロエチル(11.07 mg、51.72 umol、25.00 uL)を混合物に加えた。次に、得られる混合物を20℃にて1時間撹拌した。TLCは、反応の完了および1つの新たなスポットが形成されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、23aを得た。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.45(br s、1H)、3.79 - 3.89(m、2H)、1.19(t、J=7.2 Hz、3H)。
【0333】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(23b)
ジオキサン(3 mL)およびH2O(1 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン(2b)(50 mg、112.72 umol)および4-アリル-6-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(23a)(36.71 mg、124.00 umol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(8.25 mg、11.27 umol)およびK2CO3(31.16 mg、225.45 umol)を加えた。次に、混合物を、N2下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびTLCは、反応が完了することを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL)および塩水(5 mL)で抽出した。有機層を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール)によって精製して、23bを得た(20 mg、粗)。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H14Cl3F2N5O3) m/z 492.0、LCMS実測値:m/z 492.1。
【0334】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(23)
HOAc(2 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(23b)(20 mg、40.59 umol)の溶液に、NaOAc(16.65 mg、202.97 umol)を加えた。次に、混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了することを示した。混合物を、酢酸エチル(5 mL×2)およびH2O(5 mL)で抽出した。有機層を、減圧乾燥した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN])によって精製して、23を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H15Cl2F2N5O4) m/z 474.0、LCMS実測値:m/z 474.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.17(s、2H)、7.36(s、1H)、6.05 - 6.46(m、1H)、4.87(s、13H)、4.43(td、J=13.6、4.0 Hz、2H)、3.17(dt、J=13.6、7.0 Hz、1H)、1.29(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0335】
実施例S24:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物24)
スキーム24
【化49】
【0336】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(24)
ジオキサン(3 mL)およびH2O(1 mL)中の4-アリル-6-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(23a)(40 mg、135.10 umol)および6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(1f)(59.33 mg、135.10 umol)の溶液に、N2下、K2CO3(37.34 mg、270.21 umol)およびPd(dppf)Cl2(9.89 mg、13.51 umol)を加えた。次に、混合物を、N2下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびTLCは、反応が完了することを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL)および塩水(5 mL)で抽出した。有機層を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、ジクロロメタン:メタノール)によって精製して、24を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H17Cl2F2N5O4) m/z 488.0、LCMS実測値:m/z 488.0。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 12.62(br s、1H)、8.13(s、2H)、7.46(s、1H)、6.24 - 6.60(m、1H)、4.34 - 4.49(m、2H)、3.39(s、3H)、3.08 - 3.12(m、1H)、1.21(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0337】
実施例S25:6-(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物25)
スキーム25
【化50】
【0338】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-フルオロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(25a)
MeCN(10 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(1e)(500 mg、1.52 mmol)の溶液に、Select F(593.68 mg、1.68 mmol)を加えた。混合物を、15℃にて3時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、1eが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物にH2O 10 mLを加えてクエンチした。反応混合物を、酢酸エチル(20 mL)およびH2O(30 mL)に分配した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、25aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H14Cl2FN3O2) m/z 346.0、LCMS実測値:m/z 346.2。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.02(d、J=0.6 Hz、1H)、6.78 - 6.85(m、1H)、3.88(s、1H)、3.52 - 3.57(m、3H)、3.24(dt、J=14.2、7.0 Hz、1H)、1.26(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0339】
(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェン-イル)ボロン酸(25b)
CH3CN(8 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-フルオロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(25a)(150 mg、433.30 umol)および4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.20 g、8.67 mmol)の混合物に、t-BuONO(89.36 mg、866.59 umol、103.07 uL)を15℃にて加えた。次に、混合物を、15℃にて16時間撹拌した。TLC、LCMSおよびHPLCは、25aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Welch Ultimate AQ-C18 150×30mm×5um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN])によって精製して、25bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H14BCl2FN2O4) m/z 375.0、LCMS実測値:m/z 375.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.87(s、1H)、7.07(s、1H)、3.51(s、3H)、3.23 - 3.29(m、1H)、1.38(s、3H)、1.27 - 1.29(m、6 H)。
【0340】
6-(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(25)
THF(2 mL)およびH2O(0.5 mL)中の(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェン-イル)ボロン酸(25b)(10 mg、26.67 umol)および6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(7.68 mg、40.00 umol)の混合物に、ジtert-ブチル(シクロペンチル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(1.74 mg、2.67 umol)およびK3PO4(11.32 mg、53.34 umol)を加えた。次に、混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびHPLCは、25bが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN])によって精製して、25を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H14Cl2FN5O4) m/z 442.0、LCMS実測値:m/z 442.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 7.72(d、J=6.8 Hz、1H)、7.38(s、1H)、3.51(s、3H)、3.20(dt、J=13.6、6.8 Hz、1H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0341】
実施例S26:6-(4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)-3,5-ジメチルフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物26)
スキーム26
【化51】
【0342】
5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-1,3-ジメチルベンゼン(26a)
DCM(30 mL)中の(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)メタノール(1 g、4.65 mmol)の溶液に、N2下、PPh3(1.83 g、6.97 mmol)を加えた。次に、混合物を0-5℃に冷却し、混合物に、CBr4(2.31 g、6.97 mmol)を少しずつ加えた。次に、混合物を、N2下、15℃にて0.5時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費され、1つの新たなスポットが形成されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、26aを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.21(s、2H)、4.50(s、2H)、2.39(s、6H)。
【0343】
2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセトニトリル(26b)
DMF(30 mL)中の5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-1,3-ジメチルベンゼン(26a)(1.26 g、4.53 mmol)の溶液に、NaCN(244.35 mg、4.99 mmol)を15℃にて加えた。次に、混合物を、15℃にて16時間撹拌した。TLCは、26aが完全に消費され、1つの新たなスポットが形成されることを示した。混合物に、NH4Cl水溶液(20 mL)を加え、酢酸エチル(30 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、26bを得た。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 7.28(s、2H)、3.79(s、2H)、2.38(s、6H)。
【0344】
2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)アセトニトリル(26c)
THF(10 mL)中の2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセトニトリル(26b)(800 mg、3.57 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(682.05 mg、3.57 mmol)の溶液に、t-BuOK(1 M、7.14 mL)を60℃にて滴下した。得られる混合物を60℃に1時間加熱した。TLCおよびLCMSは、26bが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物に水(20 mL)を注ぎ、酢酸エチル(30 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、26cを得た。MS質量の計算値:[M+1] +(C17H17BrClN3) m/z 378.0、LCMS実測値:m/z 378.2。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 7.34(s、3H)、7.21(s、1H)、6.28(s、1H)、3.01(dt、J=13.4、6.8 Hz、1H)、2.89(dt、J=13.8、6.8 Hz、1H)、2.27(s、6H)、1.30 - 1.27(m、6H)。
【0345】
6-(4-ブロモ-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(26d)
AcOH(10 mL)、H2O(10 mL)およびHCl(40 mL)中の2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピラジン-3-イル)アセトニトリル(26c)(1 g、2.78 mmol)の溶液を、120℃に48時間加熱した。LCMSは、26cが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。15℃にて、混合物を3M NaOHでpH~7に調節し、ろ過により固体を回収し、乾燥して、26dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H19BrN2O) m/z 335.1、LCMS実測値:m/z 335.2。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 12.56(s、1H)、7.24(s、2H)、7.11(s、1H)、3.90(s、2H)、2.97(quin、J=6.8 Hz、1H)、2.21(s、6H)、1.11(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0346】
6-(2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(26e)
ジオキサン(3 mL)中の6-(4-ブロモ-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(26d)(50 mg、149.15 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(113.62 mg、447.44 umol)の溶液に、KOAc(73.19 mg、745.74 umol)およびPd(dppf)Cl2(10.91 mg、14.91 umol)を加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、26dが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物に水(10 mL)を注ぎ、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、26eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H31BN2O3) m/z 383.2、LCMS実測値:m/z 383.4。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 7.42(s、2H)、6.98(s、1H)、4.05(s、2H)、3.06(dt、J=13.6、6.8 Hz、1H)、2.29(s、6H)、1.34(s、12H)、1.14(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0347】
6-(4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)メチル)-3,5-ジメチルフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(26)
THF(4 mL)およびH2O(1 mL)中の6-(2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)-4-イソプロピルピラジン-3(2H)-オン(26e)(32 mg、83.70 umol)および6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(25.86 mg、125.55 umol)の混合物に、Pd(dppf)Cl2(5.46 mg、8.37 umol)およびK3PO4(35.53 mg、167.41 umol)を加えた。次に、混合物を脱気し、N2で3回パージした。次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。HPLCおよびLCMSは、26eが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN])によって精製して、26を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H23N5O3) m/z 382.2、LCMS実測値:m/z 382.2。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 7.68(s、2H)、7.04(s、1H)、4.07(s、2H)、3.65(s、3H)、3.07(dt、J=13.8、6.6 Hz、1H)、2.33(s、6H)、1.15(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0348】
実施例S27:6-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-5-(ペンタン-3-イル)-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物27)
スキーム27
【化52】
【0349】
3,6-ジクロロ-4-(ペンタン-3-イル)ピリダジン(27a)
H2O(20 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(1 g、6.71 mmol)および2-エチルブタン酸(779.70 mg、6.71 mmol、845.66 uL)の混合物に、AgNO3(1.14 g、6.71 mmol)およびTFA(2.30 g、20.14 mmol、1.49 mL)を50℃にて一度に加え、次に、H2O(10 mL)中の(NH4)2S2O8(4.60 g、20.14 mmol、4.38 mL)の溶液を、混合物に加え、次に、混合物を、70℃にて30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了することを示した。反応混合物に水(20 mL)を注ぎ、酢酸エチル(30 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(2 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、27aを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.23(s、1H)、2.89 - 2.98(m、1H)、1.67 - 1.80(m、2H)、1.55 - 1.64(m、2H)、0.82(t、J=7.4 Hz、6H)。
【0350】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(ペンタン-3-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(27b)
DMSO(20 mL)中の3,6-ジクロロ-4-(ペンタン-3-イル)ピリダジン(27a)(530 mg、2.42 mmol)および4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(516.72 mg、2.90 mmol)の溶液に、K2CO3(1.34 g、9.68 mmol)およびCuI(276.40 mg、1.45 mmol)を加えた。反応混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、27aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50 mL×2)およびH2O(20 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、27bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H16Cl3N3O) m/z 360.0、LCMS実測値:m/z 360.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 7.40(s、1H)、6.74(s、2H)、4.86(s、4H)、2.96 - 3.05(m、1H)、1.65 - 1.88(m、4H)、0.87(t、J=7.4 Hz、6H)。
【0351】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(ペンタン-3-イル)ピリダジン(27c)
HCl(5 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(ペンタン-3-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(27b)(575 mg、1.59 mmol)の溶液に、NaNO2(132.00 mg、1.91 mmol)を0℃にて加え、次に、混合物を、0℃にて0.5時間撹拌した。次に、反応混合物に、H2O(5 mL)中のKI(529.31 mg、3.19 mmol)の溶液を加え、次に、混合物を、15℃にて1.5時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、27bが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(100 mL×2)およびH2O(50 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、27cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H14Cl3IN2O) m/z 470.9、LCMS実測値:m/z 470.8。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.73(s、2H)、7.13(s、1H)、2.96 - 3.05(m、1H)、1.61 - 1.87(m、4H)、0.89(t、J=7.46 Hz、6H)。
【0352】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-(ペンタン-3-イル)ピリダジン(27d)
ジオキサン(15 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(ペンタン-3-イル)ピリダジン(27c)(500 mg、1.06 mmol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(807.78 mg、3.18 mmol)の溶液に、KOAc(520.32 mg、5.30 mmol)およびPd(dppf)Cl2(77.59 mg、106.03 umol)を加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、27dが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(50 mL×2)およびH2O(20 mL)で抽出し。合わせた有機相を塩水(20 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、27dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H26BCl3N2O3) m/z 471.1、LCMS実測値:m/z 471.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.81(s、2H)、7.13(s、1H)、2.94 - 3.04(m、1H)、1.62 - 1.86(m、4H)、1.35(s、11H)、0.89(t、J=7.4 Hz、6H)。
【0353】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(ペンタン-3-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(27e)
THF(4 mL)およびH2O(1 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-(ペンタン-3-イル)ピリダジン(27d)(150 mg、318.06 umol)および6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(98.28 mg、477.09 umol)の混合物に、Pd(dppf)Cl2(20.73 mg、31.81 umol)およびK3PO4(135.03 mg、636.12 umol)を加え、脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて2時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、27dが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を水に溶解し、pHをHCl(1M、1 mL)で4に調節した。次に、混合物を酢酸エチル(20 mL×2)に分配した。合わせた有機相を塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、27eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+ (C19H18Cl3N5O3) m/z 470.0、LCMS実測値:m/z 470.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.25(s、2H)、7.61(s、1H)、4.10(q、J=7.2 Hz、1H)、3.69(s、3H)、1.71 - 1.90(m、5H)、0.90(t、J=7.4 Hz、7H)。
【0354】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-5-(ペンタン-3-イル)-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(27)
AcOH(5 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(ペンタン-3-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(27e)(80 mg、169.95 umol)の溶液に、NaOAc(69.71 mg、849.73 umol)を15℃にて加えた。次に、混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびHPLCは、27eが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、27を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H19Cl2N5O4) m/z 452.1、LCMS実測値:m/z 452.1。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.44(br s、1H)、12.19(s、1H)、8.09(s、2H)、7.43(s、1H)、3.57(s、3H)、2.78(quin、J=7.0 Hz、1H)、1.59 - 1.68(m、4H)、0.79(t、J=7.4 Hz、6H)。
【0355】
実施例S28:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物28)
スキーム28
【化53】
【0356】
3,6-ジクロロ-4-エチルピリダジン(28a)
H2O(30 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(1 g、6.71 mmol)およびプロピオン酸(497.24 mg、6.71 mmol、500.75 uL)の混合物に、TFA(2.30 g、20.14 mmol、1.49 mL)およびAgNO3(1.14 g、6.71 mmol)および(NH4)2S2O8(4.60 g、20.14 mmol、4.38 mL)を50℃にて一度に加えた。混合物を、70℃にて30分間撹拌した。LCMSは、3,6-ジクロロピリダジンの完了を示した。残渣に、NaHCO3(20 mL)を注いだ。水性相を酢酸エチル(30 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、28aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C6H6Cl2N2) m/z 177.0、LCMS実測値:m/z 177.0。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.12 - 8.16(m、2H)、7.90 - 7.92(m、1H)、3.12 - 3.21(m、1H)、1.29(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0357】
6-(4-ブロモ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-クロロ-4-エチルピリダジン(28b)
Py(5 mL)中の3,6-ジクロロ-4-エチルピリダジン(28a)(340 mg、1.92 mmol)および4-ブロモ-2,6-ジクロロフェノール(511.04 mg、2.11 mmol)の溶液を、マイクロ波管中で130℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.5)は、28aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。残渣に水(5 mL)を注いだ。水性相を酢酸エチル(10 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、28b(200 mg、粗)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C12H8BrCl3N2O) m/z 380.9、LCMS実測値:m/z 380.9。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.44(s、4H)、7.15(s、1H)、7.10(s、1H)、2.72 - 2.80(m、3H)、2.66 - 2.71(m、2H)、1.22 - 1.31(m、7H)、1.17(br t、J=7.58 Hz、3 H)。
【0358】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-エチルピリダジン(28c)
ジオキサン(6 mL)中の6-(4-ブロモ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-クロロ-4-エチルピリダジン(28b)(150 mg、392.19 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(298.78 mg、1.18 mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(28.70 mg、39.22 umol)およびKOAc(192.45 mg、1.96 mmol)を加えた。混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル)は、28bが完全に消費されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキを酢酸エチル(15mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、28cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H20BCl3N2O3) m/z 429.1、LCMS実測値:m/z 429.1。
【0359】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-エチルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(28d)
THF(4 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-エチルピリダジン(28c)(160 mg、372.50 umol)および 6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(115.10 mg、558.75 umol)の溶液に、H2O(1 mL)中のPd(dppf)Cl2(24.28 mg、37.25 umol)およびK3PO4(158.14 mg、745.00 umol)を加えた。混合物を、80℃にて16時間撹拌した。LCMSは、28cが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.2%FA)-ACN])によって精製して、28dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H12Cl3N5O3) m/z 428.0、LCMS実測値:m/z 428.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.25(s、2H)、7.59(s、1H)、3.69(s、3H)、2.83 - 2.90(m、2H)、1.36(t、J=7.6 Hz、3H)。
【0360】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(28)
HOAc(3 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-エチルピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(28d)(78 mg、181.96 umol)の溶液に、NaOAc(74.64 mg、909.82 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、28dが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、28を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O4) m/z 410.0、LCMS実測値:m/z 410.0;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 8.32(br s、1H)、8.14(s、2H)、7.46(s、1H)、3.54(s、3H)、1.17(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0361】
実施例S29:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(29)
スキーム29a
【化54】
【0362】
2-メチル-6-(トリメチルスタンニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(29a)
トルエン(15 mL)中の6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(900 mg、4.37 mmol)の溶液に、トリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(1.72 g、5.24 mmol、1.09 mL)、Pd(PPh
3)
4(504.86 mg、436.90 umol)を加え、混合物を、窒素雰囲気下、110℃にて16時間撹拌した。TLCは、痕跡量の出発物質が残り、1つの新たなスポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮し、次に、酢酸エチル(15 mL)で希釈し、KF水溶液(10 mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、29aを得た。MS質量の計算値:[M+1]
+ (C
7H
13N3O
2Sn) m/z 292.0、LCMS実測値:m/z 292.2。
スキーム29b
【化55】
【0363】
2-(3,6-ジクロロピラジン-4-イル)プロパン-1-オール(29b)
H2O(10 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(2 g、13.42 mmol)および2-メチルプロパン-1,3-ジオール(2.65 g、29.40 mmol、2.62 mL)の混合物に、TFA(1.88 g、16.48 mmol、1.22 mL)およびAgNO3(3.07 g、18.07 mmol)を80℃にて加えた。次に、混合物に、(NH4)2S2O8(6.72 g、10.93 mmol)を80℃にて一度に加えた。混合物を、80℃にて30分間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費されることを示した。残渣に水(10 mL)を注いだ。水性相を酢酸エチル(10 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(5 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、29bを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.51(s、1H)、3.84 - 3.91(m、2H)、3.33 - 3.42(m、1H)、1.35(d、J=7.0 Hz、3 H)。
【0364】
4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-3,6-ジクロロピリダジン(29c)
DMF(15 mL)中の2-(3,6-ジクロロピラジン-4-イル)プロパン-1-オール(29b)(700 mg、3.38 mmol)およびtert-ブチル-クロロ-ジメチル-シラン(509.55 mg、3.38 mmol、414.26 uL)の溶液に、イミダゾール(276.18 mg、4.06 mmol)を加えた。混合物を、窒素雰囲気下、25℃にて1時間撹拌した。TLCは、29bが完全に消費されることを示した。反応混合物を水(50 mL)で希釈し、酢酸エチル(50 mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(50 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、29cを得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに直接用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H22Cl2N2OSi) m/z 321.1、LCMS実測値:m/z 321.2。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.48(s、1H)、3.73 - 3.81(m、2H)、3.29 - 3.39(m、1H)、1.32(d、J=7.2 Hz、3H)、0.84(s、9H)、0.01(s、3H)、-0.04(s、3H)。
【0365】
4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(29d)
DMSO(10 mL)中の4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-3,6-ジクロロピリダジン(29c)(300 mg、933.66 umol)の溶液に、4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(225.85 mg、933.66 umol)、K2CO3(387.12 mg、2.80 mmol)およびCuI(106.69 mg、560.19 umol)を加えた。混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて6時間撹拌した。LCMSは、29cが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキを酢酸エチル(50 mL)で洗浄した。反応混合物に、20℃にてH2O(30 mL)を加えてクエンチしw 、次に、酢酸エチル(50 mL)で希釈し、酢酸エチル(50 mL×5)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50 mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Welch Xtimate C18 150×25mm×5um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN])によって精製して、29dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H26Cl3N3O2Si) m/z 462.1、LCMS実測値:m/z 462.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 7.44(s、1H)、6.73(s、2H)、3.83 - 3.92(m、2H)、3.37 - 3.45(m、1H)、1.34(d、J=7.0 Hz、3H)、0.83(s、9H)、-0.01(d、J=7.2 Hz、6H)。
【0366】
4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)ピリダジン(29e)
ACN(1 mL)中の4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(29d)(50 mg、108.02 umol)の溶液に、亜硝酸tertブチル(22.28 mg、216.04 umol)およびKI(35.86 mg、216.04 umol)を加えた。次に、反応混合物を脱気し、N2で3回パージした。混合物を、20℃にて2時間撹拌した。TLC は、29dが完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をH2O(5mL)および酢酸エチル(10 mL)で希釈した。混合物を、酢酸エチル(5 mL×3)で抽出した。合わせた有機層(10 mL)を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、29eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H24Cl3IN2O2Si) m/z 573.0、LCMS実測値:m/z 573.0。
【0367】
6-(4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(29f)
ジオキサン(1 mL)中の4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)ピリダジン(29e)(27 mg、47.06 umol)の溶液に、2-メチル-6-(トリブチルスタンニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(29a)(13.92 mg、48.00 umol)およびPd(dppf)Cl2.CH2Cl2(3.84 mg、4.71 umol)を加えた。次に、混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、110℃にて16時間撹拌した。LCMSは、40%の29eが残り、所望の質量が検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキを酢酸エチル(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、29fを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H28Cl3N5O4Si) m/z 572.1、LCMS実測値:m/z 572.1。
【0368】
2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(2-メチル-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-イル)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピラジン-4-イル)酢酸プロピル(29g)
HOAc(1 mL)中の6-(4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(29f)(19 mg、33.16 umol)の溶液に、NaOAc(13.60 mg、165.81 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、29fが完全に消費され、所望のMSの1つの主要ピークが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮し、AcOHを除去して、29g(30 mg、粗)を得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H17Cl2N5O6) m/z 482.1、LCMS実測値:m/z 482.1。
【0369】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(29)
THF(1 mL)中の2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(2-メチル-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-イル)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピラジン-4-イル)酢酸プロピル(29g)(30 mg、62.21 umol)の溶液に、LiOH.H2O(1 M、3 mL)を加えた。混合物を、20℃にて16時間撹拌した。LCMSは、29gが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Nano-micro Kromasil C18 100×30mm 5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、29を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O5) m/z 440.0、LCMS実測値:m/z 440.0。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.18(s、2H)、7.39(s、1H)、3.78 - 3.86(m、1H)、3.64 - 3.74(m、4H)、3.21 - 3.27(m、1H)、1.30(d、J=7.0 Hz、3H)。
【0370】
実施例S30:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物30)
スキーム30
【化56】
【0371】
1-(3,6-ジクロロピラジン-4-イル)プロパン-1-オール(30a)
トルエン(5 mL)中の3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジン(300 mg、1.99 mmol)の溶液に、たペント-1-イン-3-オール(334.34 mg、3.97 mmol、342.91 uL)を加え。混合物を、密閉管中で110℃にて16時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費され、多くの新たなスポットが形成されることを示した。LCMSは、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、30aを得た。MS質量の計算値:[M+1] + (C7H8Cl2N2O) m/z 207.0、LCMS実測値:m/z 207.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ ppm 7.77(s、1H)、4.91 - 4.96(m、1H)、2.31(d、J=4.0 Hz、1H)、1.95(dqd、J=14.4、7.4、7.4、7.4、3.4 Hz、1H)、1.67(dquin、J=14.6、7.4、7.4、7.4、7.4 Hz、1H)、1.06(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0372】
3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン(30b)
DCM(8 mL)中の1-(3,6-ジクロロピラジン-4-イル)プロパン-1-オール(30a)(370 mg、1.79 mmol)およびDHP(751.56 mg、8.93 mmol,816.91 uL)の溶液に、TsOH(15.39 mg、89.35 umol)を加えた。混合物を、20℃にて1時間撹拌した。LCMSおよびTLCは、30aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、30bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C12H16Cl2N2O2) m/z 291.1、LCMS実測値:m/z 291.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ ppm 7.71(s、1H)、7.56(s、1H)、4.97(dt、J=7.8、4.0 Hz、3H)、4.78(dd、J=7.0、4.0 Hz、1H)、4.68 - 4.71(m、1H)、4.58(br s、6H)、4.40(t、J=3.4 Hz、1H)、1.02 - 1.09(m、4H)、0.95(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0373】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(30c)
DMSO(15 mL)中の3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン(30b)(500 mg、1.72 mmol)および4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(305.69 mg、1.72 mmol)の溶液に、K2CO3(949.33 mg、6.87 mmol)およびCuI(196.22 mg、1.03 mmol)を加え、脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCは、30bが完全に消費され、1つの新たなスポットが形成されることを示した。LCMSは、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(5 mL)で希釈し、ろ液を酢酸エチル(10 mL×3)およびH2O(5 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。混合物を、Prep-TLC(石油エーテル:酢酸エチル)にっよって精製して、30cを得た。MS質量の計算値:[M+1] +(C18H20Cl3N3O3) m/z 432.1、LCMS実測値:m/z 432.0。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ ppm 7.48(s、1H)、7.29(s、1H)、6.69(s、2H)、4.97(dd、J=7.2、3.8 Hz、1H)、4.76 - 4.83(m、1H)、4.58(br s、1H)、4.46(br s、1H)、3.98(br d、J=7.6 Hz、1H)、3.79(br d、J=3.6 Hz、2H)、3.33 - 3.63(m、3H)、1.06(br t、J=7.2 Hz、2H)、0.96(br t、J=7.2 Hz、2H)。
【0374】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン(30d)
ACN(3 mL)中の3、5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(30c)(170 mg、392.86 umol)の溶液を、KI(130.43 mg、785.71 umol)およびt-BuONO(202.56 mg、1.96 mmol、233.63 uL)に加えた。混合物を、20℃にて2時間撹拌した。TLCは、30cが完全に消費され、1つの新たなスポットが形成されることを示した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、30dを得た。MS質量の計算値:[M+1] +(C18H18Cl3IN2O3) m/z 542.9、LCMS実測値:m/z 542.9。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.73(s、2H)、7.57(s、1H)、4.94(dt、J=7.6、3.8 Hz、1H)、2.19(d、J=4.0 Hz、1H)、2.03 - 1.94(m、1H)、1.85(dt、J=14.6、7.2 Hz、1H)、1.70(dquin、J=14.6、7.34、7.4、7.4、7.4 Hz、1H)、1.27(t、J=7.2 Hz、1H)、1.12 - 1.05(m、3H)。
【0375】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(30e)
ジオキサン(4 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン(30d)(70 mg、128.77 umol)および2-メチル-6-(トリメチルスタンニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(29a)(41.06 mg、141.65 umol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2.CH2Cl2(10.52 mg、12.88 umol)を加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、110℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、30dの~2/3が残り、所望のMSが検出されることを示した。混合物に水(10 mL)を注ぎ、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、30eを得た。MS質量の計算値:[M+1] +(C22H22Cl3N5O5) m/z 542.1、LCMS実測値:m/z 452.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.20(s、1H)、7.58(s、1H)、7.40(s、1H)、7.40 - 7.41(m、1H)、5.00(dd、J=7.4、3.6 Hz、1H)、4.77 - 4.85(m、1H)、4.48 - 4.52(m、1H)、3.94 - 4.02(m、1H)、3.76(s、2H)、3.56 - 3.67(m、1H)、3.36 - 3.43(m、1H)、1.51 - 2.01(m、6H)、1.19 - 1.32(m、1H)、1.19 - 1.32(m、1H)、1.08(t、J=7.4 Hz、1H)、0.98(t、J=7.4 Hz、1H)。
【0376】
1-(6-(2,6-ジクロロ-4-(2-メチル-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-イル)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピラジン-4-イル)酢酸プロピル(30f)
HOAc(2 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(30e)(15 mg、27.63 umol)の溶液に、NaOAc(11.33 mg、138.17 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、30eが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、30f(20 mg、粗)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+ (C19H17Cl2N5O6) m/z 482.1、LCMS実測値:m/z 482.0。
【0377】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(30)
MeOH(3 mL)およびH2O(0.5 mL)中のに、1-(6-(2,6-ジクロロ-4-(2-メチル-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-イル)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピラジン-4-イル)酢酸プロピル(30f)(20 mg、41.47 umol)の溶液LiOH.H2O(1 M、82.94 uL)を加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。HPLCおよびLCMSは、30fが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を水(5 mL)で希釈し、酢酸エチル(15 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 100×30mm×5um;移動相:[水(0.2%FA)-ACN])によって精製して、30を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O5) m/z 440.0、LCMS実測値:m/z 440.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.19(s、2H)、7.50(d、J=1.0 Hz、1H)、4.74(dd、J=7.6、2.8 Hz、1H)、3.68(s、3H)、1.89 - 2.00(m、1H)、1.59(dquin、J=14.2、7.2、7.2、7.2、7.2Hz、1H)、1.03(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0378】
実施例S31:6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物31)
スキーム31
【化57】
【0379】
3,6-ジクロロ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピリダジン(31a)
トルエン(15 mL)中の3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジン(1000 mg、6.62 mmol)の溶液に、2-エチニル-2-メチル-1,3-ジオキソラン(1.49 g、13.25 mmol、311.62 uL)を加えた。混合物を、密閉管中で110℃にて16時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、31aを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.74(s、1H)、4.19 - 4.08(m、2H)、3.89 - 3.77(m、2H)、1.80(s、3H)。
【0380】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(31b)
DMSO(25 mL)中の4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(591.45 mg、3.32 mmol)および3,6-ジクロロ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピリダジン(31a)(710 mg、3.02 mmol)の溶液に、K2CO3(1.25 g、9.06 mmol)およびCuI(345.14 mg、1.81 mmol)を加え、脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCは、反応物が完全に消費されることを示した。反応混合物をH2O(50 mL)で希釈し、次に、pHをHCl(1M)で4-6に調節した。混合物を、酢酸エチル150 mL(50 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水50 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、31bを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.50(s、1H)、6.69(s、2H)、4.20 - 4.11(m、2H)、3.93 - 3.85(m、2H)、3.79(br s、2H)、1.83(s、3H)。
【0381】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピリダジン(31c)
ACN(30 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(31b)(600 mg、1.59 mmol)の溶液に、t-BuONO(821.41 mg、7.97 mmol、947.41 uL)およびKI(528.91 mg、3.19 mmol)を0℃にて加えた。次に、混合物を、20℃にて1時間撹拌した。TLCは、31bが完全に消費され、1つの主要スポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、31cを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.74(s、2H)、7.57(s、1H)、4.21 - 4.11(m、2H)、3.95 - 3.84(m、2H)、1.84(s、3H)。
【0382】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31d)
ジオキサン(10 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピリダジン(31c)(200 mg、410.25 umol)、2-メチル-6-(トリメチルスタンニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(30a)(237.87 mg、820.51 umol)、Pd(dppf)Cl2.CH2Cl2(33.50 mg、41.03 umol)の混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、110℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、31cが完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL)で希釈し、次に、ろ過して、31d(162 mg、粗)。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H14Cl3N5O5) m/z 486.0、LCMS実測値:m/z 486.0。1を得たH NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 12.46(s、1H)、8.19 - 8.13(m、2H)、7.83 - 7.80(m、1H)、4.08(br t、J=7.0 Hz、2H)、3.87 - 3.82(m、2H)、3.61 - 3.55(m、3H)、1.77 - 1.74(m、3H)。
【0383】
6-(4-((5-アセチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31e)
ジオキサン(4 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31d)(160 mg、328.75 umol)の溶液に、HCl(4 M、4.11 mL)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。LCMSは、所望のMSの1つの主要ピークが形成されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキを酢酸エチル(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水10 mLで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、31e(80 mg、粗)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H11Cl2N5O5) m/z 424.0、LCMS実測値:m/z 424.0。
【0384】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31)
MeOH(5 mL)中の6-(4-((5-アセチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31e)(80 mg、141.44 umol)の溶液に、NaBH4(26.75 mg、707.22 umol)を0℃にて加えた。混合物を、0-20℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、31eが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣を水(15 mL)で希釈し、酢酸エチル30 mL(10 mL×3で抽出した)。合わせた有機層を塩水15 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 200×40mm×10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、31を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O5) m/z 426.0、LCMS実測値:m/z 426.0。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 12.44(br s、1H)、12.29(br s、1H)、8.10(s、2H)、7.43(d、J=1.0 Hz、1H)、4.75 - 4.68(m、1H)、3.58(s、3H)、3.57(br s、1H)、1.34(d、J=6.8 Hz、3H)。
【0385】
実施例S31 P1およびP2:(S)-6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオンおよび(R)-6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物31 P1および31 P2)
スキーム31a
【化58】
【0386】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31)
ジクロロ(p-シメン)ルテニウム(II)二量体(1.08 mg、1.77 umol)を、脱気したH2O(2 mL)に懸濁し、混合物を、窒素で10分間脱気した。脱気したTHF(1 mL)中の6-(4-((5-アセチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31f)(20 mg、35.36 umol)の溶液およびフマル酸ナトリウム(4.81 mg、70.72 umol、3.82 uL)を混合物に加えた。反応混合物を窒素で5分間脱気し、20℃にて30分間撹拌した。TLCおよびLCMSは、31fが完全に消費されることを示した。混合物を、水(5 mL)で希釈し、酢酸エチル 30 mL(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Welch Ultimate AQ-C18 150×30mm×5um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN])によって精製して、31を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O5) m/z 426.0、LCMS実測値:m/z 426.0。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.21(s、2H)、7.54(d、J=1.0 Hz、1H)、4.96 - 4.92(m、1H)、3.70(s、3H)、1.48(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0387】
(S)-6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31 P1)および(R)-6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31 P2)
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(31)(4.8 mg、9.20 umol)を、SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm×30mm、10um);移動相:[Neu-EtOH];B%:30%-30%、8 分)によって分離して、31 P1(1.05 mg、2.43 umol):MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O5) m/z 426.0、LCMS実測値:m/z 426.0;1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.20(s、2H)、7.53(d、J=1.1 Hz、1H)、4.94 - 4.92(m、1H)、3.69(s、3H)、1.47(d、J=6.4 Hz、3H);および31 P2(1.57 mg、3.68 umol):MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O5) m/z 426.0、LCMS実測値:m/z 426.0;1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.19(s、2H)、7.52(s、1H)、4.94 - 4.90(m、1H)、3.68(s、3H)、1.46(d、J=6.4 Hz、3H)を得た。この実施例では、異性体31 P1および31 P2を、キラルクロマトグラフィーによって分離したが、各異性体の絶対キラリティーは決定しなかった。溶出順序を、個々の異性体を追跡するために使用した。
【0388】
実施例S32:6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物32)
スキーム32
【化59】
【0389】
4-(sec-ブチル)-3,6-ジクロロピリダジン(32a)
H2O(2 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(200 mg、1.34 mmol)および(2S)-2-メチルブタン酸(137.11 mg、1.34 mmol、146.17 uL)の混合物に、AgNO3(228.05 mg、1.34 mmol)およびTFA(459.22 mg、4.03 mmol、298.20 uL)を50℃にて一度に加えた。次に、H2O(2 mL)中の(NH4)2S2O8(919.07 mg、4.03 mmol、875.30 uL)を70℃にて加えた。混合物を、70℃にて1時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費され、1つの新たなスポットが形成されることを示した。混合物に水(15 mL)を注ぎ、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、32aを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.34(s、1H)、3.08(sxt、J=7.0 Hz、1H)、1.59 - 1.76(m、1H)、1.58 - 1.61(m、1H)、1.28(d、J=6.8 Hz、2H)、1.26 - 1.31(m、1H)、0.95(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0390】
4-((5-(sec-ブチル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(32b)
DMSO(5 mL)中の4-(sec-ブチル)-3,6-ジクロロピリダジン(32a)(100 mg、487.61 umol)および4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(104.16 mg、585.13 umol)の溶液に、K2CO3(269.57 mg、1.95 mmol)およびCuI(55.72 mg、292.56 umol)を加えた。反応混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、32aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。混合物を、酢酸エチル(30 mL×2)およびH2O(10 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。混合物を、Prep-TLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、32bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H14Cl3N3O) m/z 346.0、LCMS実測値:m/z 346.1。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 7.42(s、1H)、6.72 - 6.76(m、2H)、3.06 - 3.15(m、1H)、1.62 - 1.84(m、2H)、1.32(d、J=7.0 Hz、3H)、0.93 - 0.98(m、3H)。
【0391】
4-(sec-ブチル)-3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)ピリダジン(32c)
HCl(3 mL)中の4-((5-(sec-ブチル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(32b)(80 mg、230.79 umol)の溶液に、NaNO2(19.11 mg、276.95 umol)を0℃にて加え、混合物を、0.5時間撹拌した。次に、混合物にH2O(3 mL)中のKI(76.62 mg、461.58 umol)の溶液を加え、混合物を、15℃にてさらに1.5時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、32bが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(20 mL×2)およびH2O 10 mLで抽出し。合わせた有機相を塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、32cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H12Cl3IN2O) m/z 456.9、LCMS実測値:m/z 457.0。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.73(s、2H)、7.18(s、1H)、3.05 - 3.12(m、1H)、1.59 - 1.83(m、2H)、1.32(d、J=6.6 Hz、3H)、0.97(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0392】
4-(sec-ブチル)-3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェン-オキシ)ピリダジン(32d)
ジオキサン(4 mL)中の4-(sec-ブチル)-3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)ピリダジン(32c)(60 mg、131.14 umol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(99.91 mg、393.43 umol)の溶液に、KOAc(64.35 mg、655.71 umol )およびPd(dppf)Cl2(9.60 mg、13.11 umol)を加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、32cが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(20 mL×2)およびH2O(10 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、32dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H24BCl3N2O3) m/z 457.1、LCMS実測値:m/z 457.2。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.81(s、2H)、7.17(s、1H)、3.04 - 3.12(m、1H)、1.59 - 1.81(m、3H)、1.27(s、102H)、0.94 - 1.00(m、1H)、0.97(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0393】
6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(32e)
THF(4 mL)およびH2O(1 mL)中の4-(sec-ブチル)-3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピリダジン(32d)(60 mg、131.12 umol)および6-ブロモ-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(40.52 mg、196.68 umol)の混合物に、ジtert-ブチル(シクロペンチル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(8.55 mg、13.11 umol)およびK3PO4(55.67 mg、262.25 umol)を加え、脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、32dが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を水に溶解し、pHをHCl(1M、1 mL)で4に調節した。次に、混合物を、酢酸エチル(15 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、32eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H16Cl3N5O3) m/z 456.0、LCMS実測値:m/z 455.8。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.23 - 8.27(m、2H)、7.60(s、1H)、3.68(s、3H)、3.09 - 3.18(m、1H)、1.65 - 1.88(m、2H)、1.35(d、J=6.8 Hz、3H)、0.97(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0394】
6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(32)
AcOH(3 mL)中の6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(32e)(40 mg、87.58 umol)の溶液に、NaOAc(35.92 mg、437.91 umol)を15℃にて加えた。次に、混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSおよびHPLCは、32eが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])によって精製して、32を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O4) m/z 438.1、LCMS実測値:m/z 438.0。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.45(br s、1H)、12.20(s、1H)、8.10(s、2H)、7.43(s、1H)、3.58(s、3H)、2.85 - 2.94(m、1H)、1.46 - 1.76(m、2H)、1.18(d、J=7.0 Hz、3H)、0.86(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0395】
実施例S33 P1およびP2:(R)-6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオンおよび(S)-6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物33 P1および33 P2)
スキーム33
【化60】
【0396】
6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(33a)
THF(4 mL)およびH2O(1 mL)中の4-(sec-ブチル)-3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピリダジン(32d)(280 mg、611.91 umol)および6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(3a)(176.20 mg、917.86 umol)の混合物に、Pd(dppf)Cl2(39.88 mg、61.19 umol)およびK3PO4(259.78 mg、1.22 mmol)を加えた。混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、した窒素雰囲気下、90℃にて2時間撹拌。TLCおよびLCMSは、32dが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(50 mL×2)およびH2O(15 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、33aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H24BCl3N2O3) m/z 457.1、LCMS実測値:m/z 457.2。1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.21 - 8.24(m、1H)、7.60(s、1H)、3.10 - 3.16(m、1H)、1.66 - 1.86(m、2H)、1.35(d、J=6.84 Hz、3H)、0.97(t、J=7.39 Hz、3H)。
【0397】
6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(33b)
AcOH(8 mL)中の6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-クロロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(33a)(175 mg、395.32 umol)の溶液に、NaOAc(162.14 mg、1.98 mmol)を15℃にて加えた。次に、混合物を、120℃にて16時間撹拌した。HPLCおよびLCMSは、33aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を水(5 mL)で希釈した。懸濁液を酢酸エチル(30 mL×3)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.2%FA)-ACN])によって精製して、33bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O4) m/z 424.1、LCMS実測値:m/z 424.2。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 8.16(s、1H)、7.34(s、1H)、2.97 - 3.04(m、1H)、1.55 - 1.82(m、2H)、1.26(d、J=7.0 Hz、3H)、0.96(t、J=7.4 Hz、3H)。
【0398】
(R)-6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオンおよび(S)-6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物33 P1および33 P2)
6-(4-((5-(sec-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(33b)(28 mg、66.00 umol)をSFC分離(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10um);移動相:[0.1%NH3H2O IPA];B%:45%-45%)によって分離して、33 P1(11.36 mg、26.78 umol、40.57%収率):MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O4) m/z 424.1、LCMS実測値:m/z 424.0;1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.15(s、2H)、7.33(s、1H)、3.35(s、1H)、2.97 - 3.04(m、1H)、1.54 - 1.82(m、2H)、1.26(d、J=7.0 Hz、3H)、0.95(t、J=7.4 Hz、3 H);および33 P2(11.17 mg、26.33 umol、39.89%収率):MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O4) m/z 424.1、LCMS実測値:m/z 424.0;1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.16(s、2H)、7.33(s、1H)、2.97 - 3.04(m、1H)、1.54 - 1.83(m、2H)、1.26(d、J=7.0 Hz、3H)、0.95(t、J=7.4 Hz、3H)を得た。この実施例では、異性体33 P1および33 P2を、キラルクロマトグラフィーによって分離したが、各異性体の絶対キラリティーは決定しなかった。溶出順序を、個々の異性体を追跡するために使用した。
【0399】
実施例S34:(6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物34)
スキーム34
【化61】
【0400】
1-(3,6-ジクロロピラジン-4-イル)エタノール(34a)
トルエン(3 mL)中の3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジン(500 mg、3.31 mmol)の溶液に、ブト-3-イン-2-オール(278.59 mg、3.97 mmol、311.62 uL)を加えた。反応混合物を密閉管中で110℃にて16時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、34aを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.82(d、J=1.0 Hz、1H)、5.14(dq、J=4.2、6.3 Hz、1H)、2.38(d、J=3.4 Hz、1H)、1.56(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0401】
3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(34b)
DCM(10 mL)中の1-(3,6-ジクロロピラジン-4-イル)エタノール(34a)(300 mg、1.55 mmol)およびDHP(653.68 mg、7.77 mmol、710.52 uL)の溶液に、TsOH(13.38 mg、77.71 umol)を加えた。混合物を、20℃にて1時間撹拌した。TLCは、反応物が完全に消費され、多くの新たなスポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、34bを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.77(s、1H)、7.63(s、1H)、5.10(q、J=6.4 Hz、1H)、4.98(q、J=6.6 Hz、1H)、4.81(br d、J=4.6 Hz、1H)、4.47(br s、1H)、3.99 - 3.90(m、1H)、3.67 - 3.53(m、2H)、3.47 - 3.40(m、1H)、1.95 - 1.55(m、12H)、1.53(d、J=6.4 Hz、3H)、1.46(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0402】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(34c)
DMSO(5 mL)中の3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(34b)(167.00 mg、938.13 umol)および4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(200 mg、721.64 umol)の溶液に、K2CO3(299.21 mg、2.16 mmol)およびCuI(82.46 mg、432.98 umol)を加えた。次に、反応混合物を脱気し、N2で3回パージした。混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて2時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、34bが完全に消費されることを示した。反応混合物をH2O(5 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、34cを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.55(s、1H)、7.37(s、1H)、6.68(s、4H)、5.10(q、J=6.6 Hz、1H)、5.00(q、J=6.4 Hz、1H)、4.90 - 4.85(m、1H)、4.52(t、J=3.6 Hz、1H)、3.96(ddd、J=3.8、7.5、11.2 Hz、1H)、3.81(br d、J=2.4 Hz、4H)、3.65(ddd、J=3.2、8.0、11.3 Hz、1H)、3.61 - 3.54(m、1H)、3.47 - 3.40(m、1H)、1.96 - 1.60(m、12H)、1.55(d、J=6.4 Hz、3H)、1.49(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0403】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(34d)
ACN(5 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピラジン-3-イル)オキシ)アニリン(34c)(165 mg、394.08 umol)の溶液に、t-BuONO(609.56 mg、5.91 mmol、703.06 uL)およびKI(130.83 mg、788.15 umol)を0℃にて加えた。次に、混合物を、20℃にて1時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、34dが完全に消費され、多くの新たなスポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を水(10 mL)で希釈し、で酢酸エチル(10 mL×3)抽出した。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、34dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H16Cl3IN2O3) m/z 528.9、LCMS実測値:m/z 528.9。
【0404】
3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(34e)
ジオキサン(3 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(34d)(53 mg、100.08 umol)、BPD(76.24 mg、300.24 umol)、AcOK(49.11 mg、500.39 umol)およびPd(dppf)Cl2(7.32 mg、10.01 umol)の混合物。混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、34dが完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をH2O(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、34e(75 mg、粗)を得た。粗物質を直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H28BCl3N2O5) m/z 529.1、LCMS実測値:m/z 447.0。
【0405】
6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(34f)
THF(2.4 mL)およびH2O(0.6 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(34e)(75 mg、141.60 umol)、6-ブロモ-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(32.62 mg、169.92 umol)の溶液に、K3PO4(60.12 mg、283.21 umol)およびPd(dppf)Cl2(9.23 mg、14.16 umol)を加えた。混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、80℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、反応物34eが完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH)によって精製して、34fを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H18Cl3N5O5) m/z 514.0、LCMS実測値:m/z 514.0。
【0406】
6-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(34)
ジオキサン(1 mL)中の6-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピラジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(34f)(43 mg、66.83 umol)の溶液に、HCl(4 M、835.36 uL)を加えた。混合物を、80℃にて16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Welch Ultimate AQ-C18 150×30mm×5um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN])によって精製して、34を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H11Cl2N5O5) m/z 412.0、LCMS実測値:m/z 412.0。1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ 8.19 - 8.13(m、2H)、7.52(d、J=1.2 Hz、1H)、4.93 - 4.88(m、1H)、1.46(d、J=6.6 Hz、3H)。
【0407】
実施例S35:6-(4-((5-アセチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(化合物35)
スキーム35
【化62】
【0408】
6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3(2H)-オン(35a)
AcOH(3 mL)中の3-クロロ-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピリダジン(31c)(150 mg、307.69 umol)の溶液に、NaOAc(126.20 mg、1.54 mmol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、31cが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。粗物質をH2O(5 mL)で20℃にて15分間トリチュレートし、次に、粗生成物を石油エーテル:酢酸エチル=20:1(5 mL)で20℃にて30分間トリチュレートして、35aを白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H11Cl2IN2O4) m/z 468.9、LCMS実測値:m/z 468.9。
【0409】
6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3(2H)-オン(35b)
ACN(5 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3(2H)-オン(35a)(80 mg、170.55 umol)、K2CO3(47.14 mg、341.11 umol)、CH3I(29.05 mg、204.67 umol、12.74 uL)の混合物を脱気し、N2で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、25℃にて1時間撹拌した。LCMSは、35aが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をH2O(5 mL)でトリチュレートし、20℃にて1時間撹拌した。次に、混合物を、ろ過して固体を回収した。固体を石油エーテル:酢酸エチル=5:1(5mL)の溶液でトリチュレートし、ろ過して、35bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H13Cl2IN2O4) m/z 482.9、LCMS実測値:m/z 483.0。
【0410】
4-アセチル-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(35c)
ジオキサン(2 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピラジン-3(2H)-オン(35b)(70 mg、144.90 umol)の溶液に、HCl(4 M、2 mL)を加えた。混合物を、80℃にて16時間撹拌した。LCMSは、35bが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を石油エーテル:酢酸エチルの溶液でトリチュレートし、20℃にて1時間撹拌した。混合物をろ過して、35cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H9Cl2IN2O3) m/z 438.9、LCMS実測値:m/z 438.9;1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 7.89(s、2H)、7.78(s、1H)、3.54(s、3H)、2.66(s、3H)。
【0411】
4-アセチル-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(35d)
ジオキサン(3 mL)中の4-アセチル-6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(35c)(60 mg、136.66 umol)および4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(104.11 mg、409.99 umol)の溶液に、N2下、Pd(dppf)Cl2(10.00 mg、13.67 umol)およびKOAc(67.06 mg、683.32 umol)を加えた。混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSは、~40%の35cが残り、所望の質量が検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキを酢酸エチル(10 mL×3)で洗浄した。合わせた有機層をH2O(10 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)によって精製して、35dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H21BCl2N2O5) m/z 439.1、LCMS実測値:m/z 439.1。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.80(s、2H)、7.71(s、1H)、3.56 - 3.60(m、3H)、2.75 - 2.77(m、3H)、1.34 - 1.39(m、12H)。
【0412】
6-(4-((5-アセチル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピラジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン(35)
THF(2 mL)およびH2O(0.5 mL)中の4-アセチル-6-(2,6-ジクロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-2-メチルピラジン-3(2H)-オン(35d)(40 mg、91.10 umol)および6-ブロモ-2H-1,2,4-トリアジン-3,5-ジオン(34.98 mg、182.19 umol)の溶液に、N2下、Pd(dppf)Cl2(5.94 mg、9.11 umol)およびK3PO4(38.67 mg、182.19 umol)を加えた。混合物を、た窒素雰囲気下、80℃にて5時間撹拌し。LCMSは、35dが完全に消費され、所望の質量が検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキを酢酸エチル(10 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPL(カラム:Xtimate C18 100×30mm×3um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN])Cによって精製して、35を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H11Cl2N5O5) m/z 424.0、LCMS実測値:m/z 424.0;1H NMR(400 MHz、MeOH-d4)δ 8.18 - 8.21(m、2H)、7.79(s、1H)、3.54(s、3H)、3.50 - 3.51(m、1H)、2.67(s、3H)。
【0413】
生物学的実施例:生物学的スクリーニング
実施例B1:甲状腺ホルモン受容体アゴニストスクリーニングのための時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR-FRET)アッセイ
LanthaScreen(商標)TR-FRET甲状腺受容体アルファコアクチベーターアッセイキット(ThermoFisher)およびLanthaScreen(商標)TR-FRET甲状腺受容体受容体ベータコアクチベーターアッセイキット(ThermoFisher)をアゴニスト化合物スクリーニングに使用した。DMSO中の化合物を、ECHO Liquid Handler(Labcyte Inc.)を使用して、10ポイント3倍連続で384プレートに2回希釈した(5マイクロMの最終最高濃度)。バッファーC(ThermoFisher)を、フルオレセイン-SCR2-2コアクチベーター(最終濃度200nM)、テルビウム標識抗GST抗体(最終濃度2nM)、およびTHRアルファ-LBD(最終濃度0.4nM)の4倍混合の前に、各ウェルに加えるか、またはTHRベータ-LBD(最終濃度1.0nM)を加えた。暗所における室温での2時間のインキュベーションの後、340 nmでの励起および100マイクロ秒の遅延時間および200マイクロ秒の積分時間による495と520 nmでの二重発光読み取りで、TR-FRETシグナルをEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)で測定した。520と495での発光シグナルの比率を用い、GraphPad Prism(GraphPad Software)を用いて、EC50を計算した。化合物スクリーニングのすべてのバッチで、T3(L-3,3’,5-トリヨードサイロニンナトリウム塩、>95%)(Calbiochem)を参照化合物として使用した。測定されたT3のEC50は、アッセイキット製造者(ThermoFisher Scientific)から提供された参照値の3倍以内であった。高パーセント効果(HPE)コントロールとしてT3およびゼロパーセント効果(ZPE)コントロールとして0.5%DMSOを使用するスクリーニングのすべてのバッチで測定されたZ’ファクターは、0.5~0.8の範囲であった。化合物のTHR-ベータ選択性値は、T3選択性正規化データから算出される。本明細書に開示される特定の化合物についてTR-FRETアッセイを使用して得られたデータを表2に記載する。
【0414】
表2
【表5】
【表6】
* 化合物4は、式(I)の範囲に含まれず、比較の目的でのみ提供される。
a すべての化合物が複数回重複して実行され、平均データが記録される。
【0415】
本明細書に記載の特許、特許出願、および科学論文を含むすべての刊行物は、特許、特許出願、または科学論文を含む個々の刊行物が具体的および個別に参照により組み込まれることが示されたかのように、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0416】
前述の発明は、理解を明確にするために説明および例としてある程度詳細に記載されてきたが、特定の若干の変更および修正が上記の教示に照らして実施されることは当業者には明らかである。したがって、説明および例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【国際調査報告】