(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】歯の色を決定するためのシステム及び方法、並びにシステムにおいて使用するためのアタッチメント
(51)【国際特許分類】
A61C 19/04 20060101AFI20220105BHJP
A61C 19/10 20060101ALI20220105BHJP
G01J 3/50 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
A61C19/04 J
A61C19/10
G01J3/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021520205
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(85)【翻訳文提出日】2021-04-12
(86)【国際出願番号】 EP2019080681
(87)【国際公開番号】W WO2020094841
(87)【国際公開日】2020-05-14
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519410367
【氏名又は名称】シロナ・デンタル・システムズ・ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】515304558
【氏名又は名称】デンツプライ・シロナ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】クハルチク、ロニー
(72)【発明者】
【氏名】フランケ、フレデリケ
(72)【発明者】
【氏名】フォス、ビョルン
【テーマコード(参考)】
2G020
4C052
【Fターム(参考)】
2G020AA08
2G020DA05
2G020DA14
2G020DA24
2G020DA66
4C052AA06
4C052AA20
4C052NN05
4C052NN15
(57)【要約】
本発明は、歯又は歯表面の色を決定するためのシステム及び方法に関し、システムは、2D又は3Dのカメラとそのカメラ上のアタッチメントとを備え、アタッチメントは、アタッチメントなしで画像をキャプチャするのと比較して、カメラに対する歯表面の距離、空間角度、及び向きが制限されるように、キャプチャされた画像の形状を設定する。本発明に係るアタッチメントは、特に、単純な様式でカメラにフィットされることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯の色を決定するためのシステムであって、2D又は3Dのカメラ(1)と前記カメラ(1)上のアタッチメント(10)とを備え、前記アタッチメント(10)は、前記歯の上の規定された配置によって、アタッチメントを使用しない前記2D又は3Dのカメラ(1)の通常の記録モードと比較して、前記アタッチメント(10)が前記歯の上に配置され、前記カメラ(1)に接続されるときに、画像記録形状が前記アタッチメントによって画定されるように、前記カメラ(1)によってキャプチャされた画像の形状を設定する、システム。
【請求項2】
前記画像記録形状は、
歯表面と前記カメラとの間の距離と、
前記カメラによってキャプチャされた空間角度と、
前記カメラに対する測定されるべき前記歯表面の向きとが制限されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
歯表面と前記カメラの出口面との間の距離及び向き又はアラインメントが規定され、設定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記アタッチメント(10)は、歯の上の規定された配置によって、測定されるべき歯表面のサイズもまた制限されるように前記カメラによってキャプチャされた前記画像の前記形状を設定することを特徴とする、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記アタッチメントは、前記カメラ(1)への容易な取り付けのための、クリック接続又はプラグ接続などの接続手段(3)を有するスペーサ(2)を備えることを特徴とする、請求項1~4のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記スペーサ(2)上の前記アタッチメント(10)は、アパーチャ(4)を介して前記カメラ(1)が前記歯の画像をキャプチャするアパーチャ(4)、特に、ピンホールアパーチャ又はスロットアパーチャを備えることを特徴とする、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記アタッチメント(10)は、その前側にフィットされたシリコーン支持体を少なくとも部分的に備えることを特徴とする、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記アパーチャ(4)は、前記スペーサ(2)の前側に配置され、前記シリコーン支持体(5)が少なくとも部分的に設けられることを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記スペーサ(2)は、前記アパーチャ(4)中に組み込まれるか、又はその後ろに配置される結像光学系(6)を備えることを特徴とする、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムは、色較正のためのソフトウェア及び/又はハードウェア手段を備えることを特徴とする、請求項1~9のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記ハードウェア手段は、基準色から成る色パターンを備えることを特徴とする、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
白のみが基準色として使用されることを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムは、前記カメラ(1)によってキャプチャされた画像として、又は前記画像に基づくデータとして、入力データを受信することを特徴とする、請求項1~12のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムは、前記カメラ(1)によってキャプチャされた画像フィールドへの変化を認識し、次いで色測定モードに切り替わることを特徴とする、請求項1~13のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
色測定が、自動的に又はフットスイッチによって開始されることが可能であることを特徴とする、請求項1~14のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムは、色較正に基づいて取得されたデータを分析し、歯交換用の材料の製造業者の標準色で結果を出力することを特徴とする、請求項1~15のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記システムの前記アパーチャ(4)は、較正のためにその内側に基準色から成る色パターンを備えることを特徴とする、請求項6に記載のシステム。
【請求項18】
歯の色を決定するための方法であって、以下のステップ、
2D又は3Dのカメラ(1)にアタッチメント(10)をフィットさせることと、
前記歯が前記アタッチメント(10)の下に位置するように、記録されるべき前記歯の表面上に前記アタッチメント(10)を配置することと、
前記アタッチメント(10)と連携した前記カメラ(1)による歯の形状的に設定された特定のセクション又は歯の画像を口腔内キャプチャすることと、
取得されたデータを基準データと比較し、前記取得されたデータを基準色に割り振ることと、
を備える、方法。
【請求項19】
色較正は、異なる基準色から成る画像をキャプチャすることによって実行される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記基準色は、歯についての各色決定の直前、最中、又は直後に取得され、それによって、システムの較正を実行するか、又は前記システムは、直前若しくは直後、又は同時の歯についての色決定の実行なしに、基準色によって時間間隔を置いて較正されることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記キャプチャされた画像のデータは、前記色較正に基づいて分析され、前記分析の結果は、歯交換用の材料の製造業者の標準色で出力される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
記録されるべき前記歯の表面上に前記アタッチメント(10)を配置することは、前記歯が前記アタッチメント(10)のアパーチャ(4)の下に位置するように実行される、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
請求項1~16のうちのいずれか一項に記載のシステムにおいて使用するためのアタッチメント(10)であって、スペーサ(2)と、接続手段(3)を介してカメラ(1)が歯の画像をキャプチャする、前記カメラ(1)に前記アタッチメント(10)をフィットさせるための接続手段(3)とを備え、前記スペーサ(2)は、前記カメラ(1)のキャプチャデバイスと歯表面との間に距離を生じさせる、アタッチメント(10)。
【請求項24】
アパーチャ(4)を介して前記カメラ(1)が歯の画像をキャプチャするアパーチャ(4)、特に、ピンホールアパーチャ又はスロットアパーチャを備え、前記スペーサ(2)は、前記カメラ(1)のキャプチャデバイスと前記アパーチャ(4)との間に距離を生じさせる、請求項23に記載のアタッチメント(10)。
【請求項25】
前記カメラ(1)は、少なくとも1つのカメラ開口部(37)を有し、前記アタッチメント(10)は、
-前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)に対して周囲にあるホルダ(30)であって、前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)のエリアへの光密接続を提供するホルダ(30)と、
-前記ホルダに光密接続され、前記アタッチメント(10)の光路の前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)に対する先端で前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)に面する少なくとも1つの前側(21)を備えるアダプタ(20)であって、少なくとも1つのアパーチャ(4)及び/又は開口部と前記アパーチャ(4)に少なくとも部分的に隣接して位置する支持体(5)とを備えるアダプタ(20)と、
を少なくとも備えることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
前記ホルダ(30)は、クランプ及び/若しくはラッチ及び/若しくはスライド及び/若しくはクリック及び/若しくはリング及び/若しくはプラグ(3)の機構要素によって前記カメラ(1)に取り付けられ、並びに/又は前記ホルダ(30)は、前記カメラ(1)に取り外し可能に接続されることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記ホルダ(30)は、前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)に少なくとも対応するホルダ開口部(30’)と、前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)が配置されるケーシングの形状に従った少なくとも1つの支え面(33)及び/又はフォームフィットプロファイルとを備え、前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)への光密接続を提供し、前記少なくとも1つの支え面(33)及び/又はフォームフィットプロファイルは、前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)に対応する前記カメラ(1)上の前記アタッチメント(10)の正しい位置付けを可能にすることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25又は26に記載のシステム。
【請求項28】
前記アダプタは、前記少なくとも1つのカメラ開口部(37)に面しており、好ましくは、前記前側(21)の前記アパーチャ(4)及び/若しくは開口部の隣に又は周囲に位置する、少なくとも1つの色基準パターン(7)を備えることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25~27のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1つのアパーチャ(4)及び/又は開口部は、異なる形状、好ましくは、矩形形状若しくは円形形状を有することができ、及び/又は0.5cm
2以下、好ましくは、0.35cm
2未満、若しくは更により好ましくは、0.15cm
2未満だが0.01cm
2以上である断面エリアを有することを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25~28のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記少なくとも1つの支持体(5)は、
(i)弾性材料、好ましくは、シリコーン及び/又はエラストマーを備え、
(ii)前記少なくとも1つのアパーチャ(4)及び/又は開口部を円周方向に取り囲み、及び/又は、
(iii)前記前側(21)の一部であり、前記前側(21)は、軟性及び/又は弾性材料のエリア中に少なくとも部分的に作られ、及び/又は、
(iv)前記前側(21)は、少なくとも2つの層から形成され、歯表面(41)に面する少なくとも前記層は、弾性又は軟性材料、好ましくは、エラストマー又は軟性プラスチックで作られ、及び/又は、
(v)前記前側(21)中に凹むか又はそれを突出し、及び/又は、
(vi)輪郭、好ましくは、リフルされた及び/又は他の摩擦若しくは把持増大輪郭を設けられた前記前側の少なくとも1つのエリアであることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25~29のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記アタッチメントは、スペーサ(2)として遷移片を備え、前記スペーサ(2)は、
(i)前記アダプタ(20)及び前記ホルダ(30)に接続手段(8)によって光密接続された別個のコンポーネントであるか、又は、
(ii)前記アダプタ(20)及び前記ホルダ(30)によって部分的に構成されるか、又は、
(iii)前記アダプタ(20)又は前記ホルダ(30)によって完全に構成されるか、又は、
(iv)ホルダ(30)、スペーサ(2)、及びアダプタ(20)を備えるアタッチメントとしての役割を果たす1つの部品から成る要素中で構成されることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25~30のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
前記アダプタ(20)、前記ホルダ(30)、及び/又はスペーサ(2)の接続手段(22、32、32’)は、クランプ及び/若しくはラッチ及び/若しくはスライド及び/若しくはクリック及び/若しくはリング及び/若しくはプラグの機構要素として形成され、並びに/又は取り外し可能であることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25~31のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項33】
スペーサ長は、色基準パターン(7)及び/又はアパーチャ(4)が前記カメラの光焦点面(38)の近くに、好ましくは、前記カメラ(1)の前記光焦点面(38)内に位置するように、前記カメラ(1)の前記光焦点面(38)に対して調整されることを特徴とする、歯(40)の色を決定するための請求項25~32のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯の色を決定するためのシステム及び方法、並びにシステムにおいて使用するためのアタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
歯冠及び歯交換の審美的に一致する色調を決定するための色決定は、今日まで、類似のプロセスを使用して主に行われており、施術者が、隣接歯又は交換されるべき歯を特定の色パターン(例えば、VITA classical A1-D4(登録商標)シェードガイド)と比較し、このようにして一致する色に近づく。このプロセスが正しく実行されない場合、それは、色に関して既存の歯の状態と一致しない修復物をもたらす。修復物が色に関して一致しない場合、作業をやり直さなければならず、新しい患者の予約が必要とされる。
【0003】
完全な色再現はまた、患者にとってますます重要になっており、現在では、色決定、色伝達、色再現、及び色制御の系統的なプロセスチェーンの一部である。
【0004】
このプロセスは、施術者の眼の疲労、人工照明の影響、等などの多くの可変要素及び誤りの源を含む。この理由から、歯色をデジタル的に決定するデバイスが、特に色決定のために開発されてきた。最近では、3D口腔内スキャナを使用して歯の色を測定することも可能になっている。そのような3D口腔内スキャナは、Sirona Dental Systems GmbHによって、例えば、CEREC Omnicamという名称で提供されている。
【0005】
比較的高価なそのような3Dスキャナは、しかしながら、まだ全ての歯科医院で利用可能であるわけではない。しかし、ほとんどの歯科医院は、より手頃な2D口腔内カメラを既に有しているが、それらでは、色決定は以前は不可能であった。従来の口腔内カメラを使用して、歯科医は、患者の口内で写真及びビデオを撮ることができるが、色を決定することはできない。また、現在、様々な3D口腔内カメラが存在するが、それらでは、色の決定はまだ不可能である。
【0006】
WO 2018/080413 A2は、カメラ又はスマートフォン又はタブレットにフィットされることができる光遮断装置を記載しており、カメラによって記録された歯の画像データ又は歯色は、基準歯色と比較されることができる。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、従って、歯の歯科修復物の製造のために、歯、特に歯表面の色を正確に決定するための、設計が単純且つ費用効果が高く、使用が容易なシステムを提供することである。歯の色の正確な決定が容易に可能である方法も提供される。歯の修復物についての正確な色決定のためのシステムにおいて使用されることができるアタッチメントも更に提供される。
【0008】
この目的は、請求項1、18、23、及び25にそれぞれ特定されたシステム、方法、及びアタッチメントによって達成される。いずれのケースでも、本発明の有利な更なる展開は、従属請求項に特定されている。
【0009】
本発明によると、2D又は3D口腔内カメラと、そのカメラ上のアタッチメントとを備える、歯の色を決定するためのシステムが提供され、アタッチメントは、カメラから測定されるべき歯表面までの距離、カメラによってキャプチャされる空間角度、及びカメラに対する測定されるべき歯表面の向きが、アタッチメントを伴わない従来の様式で画像をキャプチャするためのカメラの使用と比較して制限されるように、キャプチャされた画像の形状を設定する。
【0010】
歯表面の特定のセクションが、従って、キャプチャされることができ、そのカメラまでの距離及びそのカメラに対する相対向きは、色測定プロセスに最適であり、このことから、歯色の良好な決定を可能にする。
【0011】
記録された歯表面の形状、即ち、カメラから測定されるべき歯表面までの距離、カメラによってキャプチャされた空間角度、及びカメラに対する測定されるべき歯表面の向きは、本発明のアタッチメントによって制御される。アラインメントと、歯表面に対するカメラの相対位置と、また、キャプチャされた表面のサイズとが、このようにして設定される。一般的な2Dカメラもまた、一体化された照明を備えるので、歯表面に対する照明の距離と、表面及びカメラに対する入射方向とは、アタッチメントによっても暗示的に規定される。
【0012】
本発明の利点は、歯科医院で既に利用可能な2D又は3Dのカメラが色決定に使用されることができるという事実にある。歯科医は、このことから、既に歯科医院で利用可能であるか、又は治療ユニット中に一体化されている、色決定のためのシステムにおいて使用されることができる手頃なデジタル媒体を利用できる。彼は、常に治療室に持ち込まれ、電源を入れられなければならず、部分的には調達が非常に高価である任意の他の個々のデバイスを購入する必要がない。
【0013】
歯色の測定は、2Dカメラを使用して実行される。その際、3Dカメラを使用する色測定のケースとは異なり、3D形状もまた記録されず、色の計算に含まれない。代わりに、2Dカメラ上のアタッチメントでは、アラインメントと、カメラの相対位置と、歯に対する照明とは、歯表面に対するカメラの距離、キャプチャされた空間角度、及び向き、そしてそれと共に照明及び検出センサの向きも、アタッチメントを使用しないカメラによる測定と比較して制限されるように設定される。
【0014】
歯色の測定はまた、3Dカメラが2Dカラー画像と3Dデータとを同時に記録することが可能である場合には、3Dカメラを用いて実行されることができる。特に、造影剤粉末が3D測定のために使用されるカメラシステムは、一般に、歯色を正しく決定することが可能でなく、そのため、2Dカメラに関連して前述されたアタッチメントの使用は、歯色を決定するのに有用である。
【0015】
アタッチメントは、特に、カメラへの単純なフィットのために、クリック接続又はプラグ接続などの接続手段を有するスペーサを備える。従って、有利には、色決定のためにアタッチメントをカメラ上に迅速且つ容易にフィットさせることが可能である。
【0016】
スペーサ上では、アタッチメントは、特に、アパーチャを介してカメラが歯の画像をキャプチャする、ピンホール又はスロットアパーチャの形態のアパーチャを備える。カメラの記録領域中のアパーチャの空間位置の結果として、カメラに対する距離、キャプチャされた空間角度、及び向きは、歯の色を決定するために所望されるように、歯表面上に配置されたときに、有利に制限される。
【0017】
本アタッチメントは、特に、少なくとも部分的に、前側にフィットされたシリコーン支持体を備える。そのシリコーン支持体は、配置中に歯表面に少なくとも部分的に適合することができ、その結果として、それは、スライドして離れることができない。歯の上に面一にフィットすることにより、シリコーン支持体はまた、干渉する散乱光の入射を防止することができ、それは、最終的にはそれぞれの歯のより正確な色決定を可能にし、そのため、キャプチャされた色は次いで、歯交換の色設計のために更なる補正なしで使用されることができる。
【0018】
スペーサは、特に、結像光学系を備え、それは、ピンホール又はスロットアパーチャ中に挿入されるか、又はピンホール又はスロットアパーチャの後ろに配置される。結像光学系は、カメラの検出センサ上のキャプチャされた領域の画像を有利に拡大することができる。ピンホールからの色情報は、このことから、拡大されることができ、従って、より多数のピクセルを使用して測定されることができ、よりロバストな結果が達成されることができる。結像光学系は、オプションとして、ピンホール又はスロットアパーチャを完全に充填することができる。本発明によると、しかしながら、結像光学系は必ずしも必要ではない。
【0019】
本システムは、特に、ソフトウェア及び/又はハードウェアを備える、色較正のための手段を備える。システムは、ソフトウェアによって有利に較正され、ソフトウェアは、システムとは別個に提供され、そのシステムにそれぞれ追加されるか、又はソフトウェアモジュールとしてシステム中に設けられる。
【0020】
ハードウェア手段は、特に、基準色から成る色パターンを備えることを意味する。しかしながら、基準色として白色のみを使用することも可能である。
【0021】
本システムは、特に、カメラによってキャプチャされるカラー画像として、又は画像に基づくデータとして入力データを受信する。キャプチャされた画像は、このことから、色決定のために有利に処理及び使用されることができる。
【0022】
本システムは、特に、カメラによってキャプチャされた画像フィールドの変化を検出し、その結果として、色測定又は色測定モードに切り替わる。色測定は、従って、有利に迅速に、且つ追加の中間ステップなしで実行されることができる。
【0023】
そのシステムでは、色測定は、特に、自動的に又はフットスイッチによって開始される。本発明に係るシステムでは、色測定は、このことから、フットスイッチが操作されたときには意図的に、又は2Dカメラによって振動が検出されなかったとき若しくは均一色が検出されたときには自動的に、有利に開始されることができる。
【0024】
本システムは、特に、色較正に基づいて、取得されたデータを分析し、歯交換用の材料の製造業者の標準色で結果を出力する。歯交換用の材料のための色選択は、このことから、有利に自動的に実行されることができる。
【0025】
本システムは、特に、較正のための目標色を有する色較正セットを備える。色較正セットは、好ましくは、較正のための様々な目標色を有する色パターンとして設計される。そのような色パターンは、好ましくは、アタッチメントの内側に、特に、ピンホール又はスロットアパーチャのすぐ近くに据え付けられる。そのような色較正セットを設けることによって、キャプチャされた画像の、較正を含む色合わせが、ピンホール又はスロットアパーチャを介して歯色を記録する毎に並行して実行されることができる。経時及び温度影響であって、その後者はカメラ内部の光源によって引き起こされる、経時及び温度影響は、例えば、アタッチメントの内側に据え付けられた色較正セットによって補償又は補正されることができる。例えば、カメラの画像センサの経時影響もまた、このような様式で補償又は補正されることができる。システムの変化、特に、経時影響はまた、外部色較正セットによって補償又は補正されることができる。
【0026】
本発明は、歯の修復物についての色決定のための方法を更に提供し、アタッチメントは、2D又は3Dのカメラにフィットされ、キャプチャされるべき画像の形状は、カメラから測定されるべき表面までの距離、カメラ及び照明に対する測定されるべき表面の向き、並びにキャプチャのための空間角度が制限されるようにアタッチメントによって設定され、歯の形状的に画定された特定のセクション又は歯の画像は、アタッチメントと連携したカメラによって口腔内でキャプチャされる。
【0027】
アタッチメントをフィットさせ、その後、カメラによってキャプチャされるべき画像の形状を設定することによって、既存の2D又は3Dのカメラは、歯の色を正確に決定するために有利に使用されることができる。
【0028】
色較正は、特に、異なる基準色から成る画像をキャプチャすることによって実行される。既知の基準色を使用して、目標/実際の比較が実行されることができ、任意の偏差は、補償又は補正されることができる。
【0029】
色較正のための基準色は、好ましくは、歯についての各色決定の直前、最中、又は直後に取得され、その結果として、システムの較正は、実質的にリアルタイムで実行されることができる。そのようなケースでは、基準色は、アタッチメント中に一体化される。システムは、代替として、直前、最中、又は直後に歯についての色決定を実行することなく、時間間隔を置いて較正されることができる。これを行うために、基準色を設けられたアタッチメントは、好ましくは、所定の間隔を置いて、例えば、1週間を置いてカメラ上に配置され、較正が実行される。
【0030】
取得されたデータは、特に、色較正に基づいて分析され、分析の結果は、歯交換用の材料の製造業者の標準色で出力される。歯交換用の材料についての色の選択は、このことから、有利に自動的に実行されることができる。
【0031】
本発明は、本発明に係るシステムにおいて使用するためのアタッチメントを更に提供し、それは、スペーサと、2D又は3Dのカメラ上にアタッチメントをフィットさせるための接続手段と、ピンホール又はスロットアパーチャを介してカメラが歯の画像をキャプチャするピンホール又はスロットアパーチャとを備え、スペーサは、カメラのキャプチャデバイスとピンホール又はスロットアパーチャとの間に距離を生じさせる。
【0032】
アタッチメントは、多くの努力なしに既存のカメラに有利にフィットされることができ、歯の修復のための正確な色決定のために既存のカメラと連携して使用されることができる。
【0033】
更に、前述されたシステムの代替の実施形態では、そのアタッチメントは、カメラが少なくとも1つのカメラ開口部を有し、 アタッチメントが少なくとも1つのカメラ開口部に対して周囲にあるホルダであって、少なくとも1つのカメラ開口部のエリアへの光密接続を提供するホルダと、 ホルダに光密接続され、アタッチメントの光路の少なくとも1つのカメラ開口部に対する先端で少なくとも1つのカメラ開口部に対する少なくとも1つの前側を備えるアダプタであって、少なくとも1つのアパーチャ及び/又は開口部とアパーチャに少なくとも部分的に隣接する支持体とを備えるアダプタと、 を少なくとも備えることを特徴とすることができる。この実施形態は、例えば、それらに限定されないが、異なるアパーチャ及び/又は色基準パターンを有する異なるアダプタが、ホルダに取り付けられることができるという利点を提供する。更に、少なくとも1つのカメラ開口部の少なくとも円周へのホルダの光密接続は、内部カメラ照明以外の光源からの光が色決定プロセス中に干渉することを防止する。
【0034】
前述されたように、また、本発明のこの又は他の実施形態内では、ホルダは、クランプ及び/若しくはラッチ及び/若しくはスライド及び/若しくはクリック及び/若しくはリング及び/若しくはプラグの機構要素によってカメラに取り付けられ、並びに/又はホルダは、カメラに取り外し可能に接続される。
【0035】
特に、ホルダは、少なくとも1つのカメラ開口部に少なくとも対応するホルダ開口部と、少なくとも1つのカメラ開口部が配置されるケーシングの形状に従った少なくとも1つの支え面及び/又はフォームフィットプロファイルとを備えることができ、少なくとも1つのカメラ開口部への光密接続を提供し、少なくとも1つの支え面及び/又はフォームフィットプロファイルは、少なくとも1つのカメラ開口部に対応するカメラ上のアタッチメントの正しい位置付けを可能にする。
【0036】
加えて、アダプタは、少なくとも1つのカメラ開口部に面する少なくとも1つの色基準パターンを備えることができ、好ましくは、前側のアパーチャ及び/又は開口部の隣に又は周囲に位置する。
【0037】
更に、本発明の前述された代替の実施形態又は他の実施形態内では、少なくとも1つのアパーチャ及び/又は開口部は、異なる形状、好ましくは、矩形形状若しくは円形形状を有することができ、及び/又は0.5cm2以下、好ましくは、0.35cm2未満、若しくは更により好ましくは、0.15cm2未満だが0.01cm2以上である断面エリアを有する。
【0038】
一般に、本発明内では、少なくとも1つの支持体は、
・弾性材料、好ましくは、シリコーン及び/又はエラストマーを備え、
・少なくとも1つのアパーチャ及び/又は開口部を円周方向に取り囲み、及び/又は、
・前側の一部であり、前側は、軟性及び/又は弾性材料のエリア中に少なくとも部分的に作られ、及び/又は、
・前側は、少なくとも2つの層から形成され、歯表面に面する少なくとも層は、弾性又は軟性材料、好ましくは、エラストマー又は軟性プラスチックで作られ、及び/又は、
・前側中に凹むか又はそれを突出し、及び/又は、
・輪郭、好ましくは、リフルされた及び/又は他の摩擦若しくは把持増大輪郭を設けられた前側の少なくとも1つのエリアであることが好ましい。
【0039】
加えて、前述された代替の実施形態は、ただし本発明に係る他の実施形態も、スペーサとして遷移片(transition piece)を備えるアタッチメントを備えることができ、スペーサは、
・アダプタ及びホルダに接続手段によって光密接続された別個のコンポーネントであるか、又は、
・アダプタ及びホルダによって部分的に構成されるか、又は、
・アダプタ又はホルダによって完全に構成されるか、又は、
・ホルダ、スペーサ、及びアダプタを備えるアタッチメントとしての役割を果たす1つの部品から成る要素中で構成される。
【0040】
好ましくは、アダプタ、ホルダ、及び/又はスペーサの接続手段は、クランプ及び/若しくはラッチ及び/若しくはスライド及び/若しくはクリック及び/若しくはリング及び/若しくはプラグの機構要素として形成され、並びに/又は取り外し可能である。
【0041】
最後に、本発明に係る実施形態のスペーサ長は、色基準パターン及び/又はアパーチャがカメラの光焦点面の近くに、好ましくは、カメラの光焦点面内に位置するように、カメラの光焦点面に対して調整されることができる。
【0042】
本発明に係るシステム、方法、及び設計では、ユーザが大きな投資をする必要なく、正確な色決定が容易に実行されることができる。
【0043】
本発明の特定の及び更なる特徴及び詳細は、例に基づいて本発明の特徴を示す以下の発明を実施するための形態及び添付された図面から当業者により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】スペーサ、接続手段、及びピンホールアパーチャを含むアタッチメントを有する本発明に係るシステムの一般的な設計を示す。
【
図3】本発明に係るシリコーン支持体を有するピンホールアパーチャを示す。
【
図4】本発明に係る結像光学系を有するピンホールアパーチャを示す。
【
図5】本発明に係るピンホールアパーチャ及び色較正セットを示す。
【
図6b】ホルダ、スペーサ、及びアダプタを有する、
図6aに示されたシステムのアタッチメントの拡大図を示す。
【
図7】歯の上に配置されたときのアタッチメントのアダプタの概略断面図を示す。
【
図8】歯表面に対する異なる向きの光軸を有する別の実施形態についての
図7の概略断面図を示す。
【
図9】円形/ピンホールアパーチャを有するアタッチメントのアダプタの斜視図を示す。
【
図10】矩形/スロットアパーチャを有するアタッチメントのアダプタの斜視図を示す。
【
図11】アパーチャを円周方向に取り囲む支持体を有するアタッチメントのアダプタの前面の概略図を示す。
【
図12】円形形状のベースを有するアパーチャに隣接する支持体を有するアタッチメントのアダプタの前面の概略図を示す。
【
図13】矩形形状のベースを有するアパーチャに隣接する支持体を有するアタッチメントのアダプタの前面の概略図を示す。
【
図14】その中のカメラの固定及びロケーションを実証するアタッチメントのホルダの側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明は、好ましい実施形態を使用し、図面を参照して、以下に詳細に説明される。
【0046】
図1は、カメラ1及びアタッチメント10を用いる歯又は歯表面の口腔内色決定のための本発明に係るシステムの一般的な設計を示す。
図1に見られるように、アタッチメント10は、スペーサ2、接続手段3、及びアパーチャ4を備える。アパーチャ4は、好ましくは、ピンホールアパーチャとして構成される。スロットアパーチャ(図示せず)が、代替として設けられることもできる。測定されるべき物体に面する前側では、アタッチメント10は、以下に説明されるように、シリコーン支持体を設けられることができる。
【0047】
歯科医の医院で既に利用可能であるカメラ、特に2Dカメラが、色決定のために使用されることができる。歯科医は、このことから、既に治療ユニット中に一体化されている、色決定のためのシステムにおいて使用されることができるデジタル媒体を利用できる。彼は、常に治療室に持ち込まれ、電源を入れられなければならず、部分的には調達が非常に高価である任意の他の個々のデバイスを購入する必要がない。
【0048】
アタッチメント10はまた、原則として、3Dカメラが2Dカラー画像を撮影することが可能である場合には、3Dカメラと共に使用されることができる。特に、3D測定のために造影剤粉末を使用する3Dカメラシステムでは、これらのカメラシステムは、他の方法では十分な精度で歯色を決定することが可能でないので、アタッチメントは、真の付加価値を提供するであろう。
【0049】
歯色の測定は、好ましくは、2Dカメラ1を使用して実行され、3Dカメラを使用する色測定とは異なり、3D形状もまた記録されず、色の計算に含まれない。その代わりに、2Dカメラ1上のアタッチメント10では、形状は、キャプチャされるべき表面に対するカメラの距離、空間角度、及び向きが、アタッチメントを使用しないカメラによる測定と比較して制限されるように設定される。
【0050】
歯色の測定はまた、3Dカメラが2Dカラー画像を撮影することが可能である場合には、3Dカメラを用いて実行されることができる。特に、造影剤粉末が3D測定のために使用されるカメラシステムは、一般に、歯色を正しく決定することが可能でなく、そのため、2Dカメラに関連して説明されたアタッチメントの使用は、歯色を決定するのに有用である。
【0051】
アタッチメント10は、特に、2Dカメラ1への単純なフィットのために、クリック接続又はプラグ接続などの接続手段3を有するスペーサ2を備える。アタッチメント10は、このことから、色決定のために迅速且つ容易に2Dカメラ1上にフィットされることができる。
【0052】
スペーサ2上では、アタッチメント10は、アパーチャ4を介して2Dカメラ1が歯の画像をキャプチャするアパーチャ4を備える。アパーチャ4を設けることにより、歯の色決定に所望されるように、キャプチャされる距離及び角度を有利に制限する。
【0053】
いずれのケースでも、アパーチャ4は、キャプチャされた表面がより小さい歯のうちの1つ、好ましくは、切歯の平均表面の半分よりも小さくなるように、測定されるべき表面から離れて構成及び離間される。一般に、システムは、例えば、切歯、犬歯、又は大臼歯などの全ての歯の色をキャプチャするために使用されることができる。キャプチャされた表面は、好ましくは、0.5cm2未満である。キャプチャされた表面は、特に好ましくは、0.15~0.3cm2の範囲である。そうであっても、キャプチャされた表面の制限は、歯表面自体のみがキャプチャされ、結果を歪める可能性がある歯肉又は歯を越えたエリアなどの近接エリアがキャプチャされないことを確実にすることを意図される。ピンホールアパーチャの使用が好まれ、それによって、いくつかのケースでは、例えば、歯表面の色勾配が測定されるとき、スロットアパーチャとして設計されたアパーチャの使用も確かに可能である。
【0054】
アタッチメントが本発明に係るシステムにおいて使用されるとき、スペーサ2は、カメラ1のキャプチャデバイス-センサ及び光学系-とアパーチャ4との間に規定された距離を生じさせる。測定されるべき歯の上にアタッチメントを配置することはまた、歯表面とカメラとの間の角度を設定する。アタッチメントが測定されるべき歯の上に平坦に配置されるとき、歯表面は、カメラの焦点面にほぼ平行であり、それによって、約30°までの偏差が許容可能であり、そのため、歯色の十分に正確なキャプチャが一般に可能である。アタッチメントは、測定中、測定されるべき歯表面がアパーチャの下の中心に、このことから、カメラ画像の中心に位置付けられるように配置されるべきである。
【0055】
説明の目的で、偏向ミラーは、典型的に、2D又は3D口腔内カメラのコンポーネントであることにも留意されたい。これらは、固定された角度(上記に特定されたCEREC Omnicamのケースでは107°)だけ結像ビーム経路を偏向させる。本発明に係るアタッチメントによって設定される角度は、結像光学系の中心ビームと測定されるべき表面との間の角度である。簡潔さのために、しかしながら、このケースでは、「カメラに対する測定されるべき表面の向き」とここでは呼ぶ。アタッチメントがその平坦な側で歯の上に配置されるとき、測定されるべき表面は、カメラに対する規定された向きにある。カメラが画像データをキャプチャすることができる空間角度は、アパーチャによっても制限される。
【0056】
図2は、ピンホールアパーチャ4の形態の単一のアパーチャを示す。
【0057】
図3はまた、
図2のピンホールアパーチャとは異なり、シリコーン支持体5が設けられたピンホールアパーチャ4を示す。アパーチャ開口部を除いて、シリコーン支持体5は、ピンホールアパーチャ4を完全に(図示せず)又は部分的に覆うことができる。
【0058】
アパーチャ4はアタッチメント10の前端を形成するので(
図1)、そのアパーチャのシリコーン支持体5は、アタッチメントがその歯の上に配置されたときに歯の上に載り、少なくとも部分的にその表面に適合し、その結果として、それは、一方では、スライドして離れることができない。他方では、歯の上に面一にフィットすることにより、シリコーン支持体は、干渉する散乱光の入射を防止することができ、それは、最終的にはそれぞれの歯のより正確な色決定を可能にし、そのため、キャプチャされた色は次いで、歯交換の色設計のために更なる補正なしで使用されることができる。最後に、アタッチメントの配置はまた、歯表面とカメラとの間の角度を設定する。アタッチメントが測定されるべき歯の上に配置されるとき、歯表面は、カメラの焦点面にほぼ平行であり、それによって、約30°までの偏差は、結果に有意な影響を及ぼさない。アタッチメントが歯の上に配置されるとき、歯表面の深さは、ほぼカメラの結像光学系の焦点面中にある。
【0059】
スペーサ2は、結像光学系6(図示せず)を設けられることができ、それは、例えば、ピンホールアパーチャの穴に挿入されるか、又はピンホール若しくはスロットアパーチャの後ろに配置される。結像光学系は、カメラの検出センサ上のキャプチャされた領域の画像を有利に拡大することができる。色情報は、このことから、より多数のピクセルを使用して測定されることができ、よりロバストな結果が達成されることができる。結像光学系は、オプションとして、ピンホールアパーチャを完全に充填することができる。結像光学系6を用いることで、その光学系を用いないよりも多くの及び/又はより良好なデータが潜在的に得られることができる。
【0060】
本発明によると、システムは、色較正のための手段を更に備え、手段は、ソフトウェア及び/又はハードウェアを備えることができる。ハードウェアは、好ましくは、較正のための基準色を有する色較正セットを備える。色較正セットは、特に、較正のための様々な目標色を有する色パターンとして設計される。そのような色パターンは、好ましくは、アタッチメントの内側に、特に、ピンホール又はスロットアパーチャのエリア中に据え付けられる。そのような色較正セットを設けることによって、キャプチャされた画像の、較正を含む色合わせが、ピンホール又はスロットアパーチャを介して歯色を記録する毎にソフトウェアによって並行して実行されることができる。経時及び温度影響であって、その後者はカメラ内部の光源によって引き起こされる、経時及び温度影響は、例えば、アタッチメントの内側に据え付けられた色較正セットによって補償又は補正されることができる。例えば、カメラの画像センサの経時影響もまた、このような様式で補償又は補正されることができる。
【0061】
システムの変化、特に、経時影響はまた、外部色較正セットによって補償又は補正されることができる。これを行うために、システムは、追加のアタッチメントを備えることができ、それは、基準色を設けられ、所定の時間間隔を置いて、例えば、週間隔を置いてカメラ上に配置され、それによって、較正を実行する。測定された値は、次いで、歯の色測定のための比較値として使用されるようにソフトウェアによって記憶される。
【0062】
定義された周知の色パターン(基準色)は、典型的に、較正のために使用され、次のステップでは、システムの色知覚に関与するパラメータが、目標/実際の調整によって補正/最適化される。
【0063】
本システムは、特に、色較正に基づいて歯の色測定中に取得されたデータを分析し、歯交換用の材料の製造業者の標準色で結果を出力する。歯交換用の材料のための色選択は、このことから、有利に自動的に実行されることができる。
【0064】
既知のカラースケール(例えば、Vita Shade Guide)が、異なる歯色を分類するために使用され、ソフトウェアは、色パターン/基準色の測定中に「学習された」色情報を記憶する。
【0065】
カメラの画像センサによって測定される色は、様々な異なるシステム特性の関数である。最も重要なものは次の通りである:
-光源の輝度及びスペクトル、
-光源から表面までの距離及び光源に対する表面の傾き、
-センサの測定フィールドにおける表面の位置及びアラインメント、
-センサ及びLEDの経時及び温度影響。
【0066】
前述された様式でのシステムの較正は、特に、前述されたパラメータのうち経時的に変化する又は変化することができるパラメータを考慮に入れることが可能となるようにするのが道理に適っている。より単純に述べると、その意図は、較正によってシステムの色測定特性の時間的変化を補正することである。システムは更に、それが異なるアタッチメント、例えば、異なるアパーチャ及び/又は異なるカバレッジ角度及び/又は異なる光学系及び/又は異なるサイズのカバレッジ表面及び/又は異なるシリコーンアタッチメント(例えば、異なる歯用)を有するアタッチメントを備えるように設計されることもできる。この目的のために、システムは、それがそれぞれのアタッチメントに関して自動的に較正するように設計されることができ、それは、特に、アタッチメント中に一体化された基準色を使用する前述されたリアルタイム較正の文脈では、達成が容易である。
【0067】
本システムは、カメラ1によってキャプチャされる画像として、又はカメラ1によってキャプチャされる画像に基づくデータとして入力データを受信する。キャプチャされた画像は、このことから、色決定のために有利に処理及び使用されることができる。
【0068】
本システムは更に、カメラ1によってキャプチャされた画像フィールドの変化を検出し、その結果として、色測定モードに切り替わることができる。色測定は、従って、有利に迅速に、且つ追加の中間ステップなしで実行されることができる。そのシステムでは、色測定はまた、自動的に又はフットスイッチによって開始される。従って、本発明に係るシステムでは、色測定は、フットスイッチが操作されたときには意図的に、又は2Dカメラ1によって振動が検出されなかったとき若しくは均一色が検出されたときには自動的に、有利に開始されることができる。
【0069】
本システムは、色較正に基づいて、取得されたデータを分析し、歯交換用の材料の製造業者の標準色で結果を出力する。これは、ソフトウェアによって実行されることができる。歯交換用の材料のための色選択は、このことから、自動的に実行されることができる。
【0070】
前述された様式でシステムを較正するために、システムのアパーチャ4は、その内側に、基準色から成る色較正セット7を設けることができる。本発明に係る色決定のためのシステムは、照明スペクトル及び結像システムにおける小さな偏差を補償するために、規則的な間隔を置いての色較正を必要とする。目標色は、典型的に、そのような色較正の文脈内で記録される。これらは、較正によってシステム応答を調整することを可能にする。上述された色較正セット7では、アパーチャ4の内側に基準色が適用される。このようにして、アパーチャ4による歯色の記録毎に、キャプチャされた画像の、較正を含む色合わせも実行することができる。
【0071】
歯又は歯表面の色を決定するための方法は、まず、アタッチメント10を2Dカメラ1にフィットさせることを備える。
図1は、このステップが実行された後の本発明に係るシステムを示す。キャプチャされるべき画像の形状が、次いで、画像をキャプチャするための距離、向き、及び空間角度が測定されるべき歯表面に対するカメラについて制限されるようにアタッチメント10によって設定され、歯の形状的に画定された特定のセクション又は歯の口腔内画像が、後に、アタッチメント10と連携した2Dカメラ1によってキャプチャされる。
【0072】
単色のセラミックのみが歯用の修復材料として使用されるケースでは、1回の画像取得又は測定で十分である。しかしながら、例えば、色勾配を有するような多色の修復材料の使用が意図される場合、色決定に必要なだけ多くの測定が、本発明に係るシステムを使用して実行することができる。
【0073】
歯色は、例えば、平均化などの統計的分析を使用して、記録された画像データから決定されることに更に留意されたい。特に、(ピンホール)アパーチャの内部から記録された画像データが、この目的のために有利に使用される。
【0074】
色較正は、画像をキャプチャし、キャプチャされた画像のデータを予め定義された又は取得された色データと比較することによって実行され、色データは、ソフトウェアによって予め定義されるか、又はアタッチメント10上のアパーチャ4の内部に設けられた較正のための基準色を有する色較正セット7の取得されたデータに基づく(
図5を参照)。
【0075】
キャプチャされた画像のデータは、色較正に基づいて分析され、分析の結果は、好ましくは、歯交換用の材料の製造業者の標準色で出力され、そのため、データは、適切な色変種を有する修復材料が施術者/歯科医によって選択されることができる前に、もはや更なる処理を受ける必要はない。
【0076】
システムは、好ましくは、それがカメラ上のアタッチメントの存在を認識するように設計される。これは、例えば、色測定への自動的な切り替えをもたらすであろう、2Dカメラ1によってキャプチャされた画像フィールドの変化に基づいて達成されることができる。切り替えは、ことによると、ユーザによって開始されるコマンドを介して達成することもできる。
【0077】
図6aを参照すると、ここでは、本発明に係る上述されたシステムによる歯40の色決定のプロセスの概略図が示されている。中心軸34を有するカメラは、中心軸34に対して75~135°の範囲の角度を含む光軸35を有するカメラ開口部37を有し、ここで、
図6a及び6bのスキームでは、90°の角度が示されている。カメラ開口部の光軸(
図6bを参照)とアタッチメントの光軸とは、同一線上にあり、
図6では1つの軸35として示されている。カメラ開口部37に対して円周方向のエリアへのアタッチメントの光密接触は、支え面33によって提供され、それは、迷光又はカメラ1の光源以外からの光が、アタッチメント10と組み合わせたカメラ1による色決定を妨害又は干渉することを防止する。カメラ開口部37の少なくとも周囲エリアへの光密接触の別の実現を、アタッチメント10のフォームフィット形状部分によって提供することができる。
【0078】
アタッチメント10中のアパーチャ4は、カメラ開口部37の光軸35に対応するアタッチメント光軸を規定する。更に、カメラ光源の視野及び照明円錐36中には、アタッチメント10の内側に少なくとも1つの色較正パターン7が位置する。
図6aのケースでは、パターン7は、同じ平面中に位置し、アパーチャ4に隣接している。外側には、その色が決定されるべき歯40の表面41への決定され且つ安定した接触のための少なくとも1つの支持体5が設けられる。支持体5は、例えば、前述されたシリコーンリングであることが可能である。
【0079】
この構成内では、光円錐36が歯表面41を照射し、その色が評価され、同時に基準色パターン7が評価され、このことから、前述されたように、カメラ1によって記録された画像による歯表面41の参照された又は直接較正された色決定を可能にする。
【0080】
図6bは、
図6aのアタッチメント10の拡大断面図を示す。カメラ開口部37の光軸35とアタッチメント10の光軸35とは同一線上にあり、このことから、1つの軸として表されることができ、カメラ中心軸34に対して同じ角度、このケースでは90°を有する。この実施形態では、アタッチメント10は、3つのコンポーネント、即ち、接続手段3(
図6bには図示せず)を介したカメラ1への接続と、対応するホルダ開口部30’の周囲の支え面33によって示される、カメラ開口部37に対して円周方向のエリアへの少なくとも光密接触とを提供するホルダ30と、前述されたアパーチャ4及び色基準パターン7を内側に備え、使用中に歯表面に向けられる側にある支持体5を外側に備えるアダプタ20と、内蔵カメラ光学系のための正しい結像距離に関してカメラ開口部37に対するアダプタ20のための対応する距離を提供する遷移片又はスペーサ2とを備える。スペーサ2は、少なくとも色基準パターン7、及びオプションとして更にアパーチャ4が、カメラ1の焦点面の近くに位置することを提供する。色基準パターン7及びアパーチャ4は、カメラ1の焦点面に位置することが好ましい。全てのコンポーネントは、取り外し可能に接続され、そのため、例えば、異なるカメラ光学系及び/又はモデルに対応する本発明に係る異なるスペーサ2は、使用されるカメラ1の焦点面に関してアダプタコンポーネント20の正しい間隔を提供するために使用することができる。
【0081】
同様に、これは、ホルダ30及びアダプタ20にも適用され、後者については、異なるアパーチャ4を有する異なるアダプタ20が使用されることができ、その一方で、ホルダ30のケースでは、異なるカメラ本体用の異なるホルダを設けることができる。これらの要素間の接続は、例えば、スライド機構、クリップ機構、又は係合機構などの光密接続として形成され、このことから、色基準パターン7とアパーチャ4を通る歯表面41との制御されない及び/又は規定されない照射を防止する。代替の実施形態では、スペーサ2は、ホルダコンポーネント30若しくはアダプタコンポーネント20のうちのいずれかの一部、又は両方のコンポーネントの部分的な一部であることができる。更に、完全なアタッチメントを、1つの部品から成る要素として設けることもできる。
【0082】
歯表面41におけるアタッチメント10、特に、アダプタ20の相互作用のより詳細な提示は、
図7の概略断面図によって示されている。
図7のアダプタ20の実施形態に示されるように、アパーチャ4は、歯表面41上の実際の照射されたエリアを決定する規定された直径dを有し、それは、色の評価のために使用される。ここで、少なくとも0.5cm
2以下、0.35cm
2未満、又は0.15cm
2未満のアパーチャの断面エリアが好ましく、ここで、最小エリアは、0.01cm
2以上である。このエリアは、光学系の発散に関してアパーチャと歯表面41との間の距離が短いので、歯40上のほぼ同じサイズの対応する照射された表面エリアにおける第1の近似をもたらす。しかしながら、これらの値は、当業者に対する指針としての役割を果たす。
【0083】
アパーチャの特定のエリアは、カメラの解像度及び造影能力並びに光源の対応する強度に依存する。更に、支持体5は、歯40の表面41と接触しており、アダプタの空間中に、及び従って、アタッチメント10及びカメラ1を備えるシステムのために、規定された向きを提供する。
図7のケースでは、アタッチメント光軸35は、歯表面41の法線ベクトルnに平行である。
【0084】
異なる実施形態が
図8に示されており、ここで、アタッチメント光軸35は、歯表面41の法線ベクトルnに対して角度付けられている。しかしながら、両方の実施形態では、色に関して評価されるべき歯40、特に歯表面41に対するアタッチメント10の規定された向きは、アダプタ20と組み合わせた支持体5によって確立される。
【0085】
図9は、アタッチメントのアダプタの斜視図を示す。アダプタ20は、アタッチメント10のカメラ開口部に対する光路の先端を規定する前側21を含む。前側21において、円形形状のベースを有するアパーチャ4と、色決定のための色基準パターン7とが位置する。更に、アダプタは、接続手段22を備え、それは、
図14~17のアタッチメントのホルダの実施形態に示されているホルダ30上のそれらの相対物と共に、又は3つのコンポーネントを備えるアタッチメント10のケースではスペーサ2上のそれぞれの相対物と共に光密接続を提供する。前側21の外側には、支持体5(
図7、8)が位置する(
図9には図示せず)。
【0086】
歯表面上の色勾配を決定することを可能にする、矩形/スロット形状のベースを有するアパーチャを有するアダプタの異なる実施形態が、
図10に示されている。
【0087】
図11~13は、アダプタ20の前側21の外側の支持体5の異なる実施形態を示している。
図11では、支持体5がピンホールアパーチャ4を円周方向に取り囲み、このことから、歯40への光密接触を有利に提供する実施形態が示されており、それは、歯表面41のいかなる2次照射も防止するか、又はいかなる迷光若しくは他の望ましくない光がアパーチャ4を介してアタッチメントに入り、色決定を妨げることも防止する。そのような支持体は、上述されたシリコーンリング又は別の弾性材料若しくはエラストマーによって実現することができる。
【0088】
図12では、丸い形状のベースを有する複数の支持体5を有する実施形態が示され、ここで、支持体5は、アパーチャ4に隣接して位置する。
図13は、矩形/スロット形成されたアパーチャ4及び対応する矩形ベース形状の支持体5を有する実施形態を示す。
【0089】
一般に、上述された
図11~13の全てのこれらの構成はまた、支持体が前側21中に部分的に凹むか若しくはそれを突出しているか、又は部分的に若しくは完全に前側21自体の一部であり得ることを含み得る。前側21のエリアは、弾性材料を備えることができ、及び/又は、例えば、
図11~13において前側21における支持体5のベースエリアとして示されるエリアのように、歯表面41上への増大する把持を提供するようにリフルされるか又は別様に輪郭形成することができる。前側はまた、2つの層によって形成することが可能であり、歯表面41に面する外側の層は、弾性であることができ、このことから、その歯表面41に対するアタッチメント10の向きに関して安定し且つ決定された接触を提供する。更に、前側は、摩擦及び表面圧によって歯表面への十分な規定され且つ安定した接触を提供することができるので、上述された修正のうちのいずれも伴わずに支持体自体としての役割を果たすことができる。しかしながら、このケースでは、前側21の材料が軟性プラスチックなどの軟性又は部分的に弾性の材料で作られている場合、歯表面41に対するアタッチメントの向きに関する安定し且つ決定された接触に関する強化を達成することができる。
【0090】
図14は、アタッチメント10のホルダ30の側面図を示す。先に示されたアダプタ20は、接続手段32及び32’を介してホルダに直接接続されるか、又は
図6bに示される、スペーサ2の対応する接続手段(3つのコンポーネントを有するアタッチメント10の場合)を介して接続されるかのうちのいずれかである。光密接続は、アダプタの接続手段22と、対応する相対物32と、ホルダの追加の接続手段32’との係合によって提供される。これは、一方では、例えば、異なるカメラ本体のために、例えば、異なるホルダと組み合わせて異なるアパーチャを有する異なるアダプタを使用することを可能にし、3つのコンポーネントを有するアタッチメント10のケースでは(
図6bを参照)、異なるスペーサ2を使用することを可能にし、同時に、周囲環境からの外乱光が色決定に干渉することを防止する。ホルダ30自体は、接続手段3によってカメラ1に接続される。この実施形態では、ホルダ30は、カメラ中心軸34に対して107度の角度31を有する本出願人のCEREC Omnicamなどのカメラのカメラ開口部37(
図6b)の角度付き光軸に対応するアタッチメント光軸35を提供するように調整される。
【0091】
図15~17は、
図14のホルダの異なる図を示し、ここで、特に、支え面33が示されている。これらの表面は、特に、カメラ開口部37(図示せず)の周囲で、カメラ1(図示せず)へのアタッチメントの光密接触を提供する。接続手段32及び32’も示され、それらは、アダプタ20とホルダ30との間のラッチ32’及びスライド32接続のための要素として形成される。更に、ホルダのアタッチメント、従って、完全なアタッチメントをカメラに提供する接続手段3も示されている。この実施形態では、接続手段3は、リングクランプ機構として形成され、それは、このケースでは、棒状のカメラ本体の直径よりも小さい直径を有する。他の可能な接続は、クリック接続又はプラグ接続機構であり得る。
図18及び19は、
図14のホルダの斜視図を示す。
【0092】
これまでの設計及び考察では、システムのカメラは、測定されるべき歯及び該当する場合には基準色パターンを照射するための光源を設けられていると仮定されている。
【0093】
本発明によると、歯の色を正確に決定するためのシステム及び方法が提供され、それらは、設計が単純であり、使用も容易である。更に、本発明によると、本発明のシステムにおいて容易に使用されることができるアタッチメントが提供される。
[参照符号]
【0094】
1 カメラ
2 スペーサ
3 (カメラへの)接続手段
4 アパーチャ
5 支持体
6 結像光学系
7 色較正セット/色基準パターン
8 スペーサの接続手段
10 アタッチメント
20 アタッチメントのアダプタ
21 アダプタの前側
22 接続手段
30 アタッチメントのホルダ
30’ ホルダ開口部
31 アタッチメントの光軸とカメラ軸との間の角度
32,32’ 接続手段
33 支え面(1つ以上)
34 カメラ中心軸
35 アタッチメント光軸/カメラ開口部光軸
36 照射円錐
37 カメラ開口部
38 焦点面
40 歯
41 歯表面
【国際調査報告】