(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(54)【発明の名称】超音波伝達媒質の純環構造を有する体腔挿入型超音波装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/00 20060101AFI20220105BHJP
A61N 7/02 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
A61B17/00 700
A61N7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520414
(86)(22)【出願日】2018-11-05
(85)【翻訳文提出日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 KR2018013296
(87)【国際公開番号】W WO2020091125
(87)【国際公開日】2020-05-07
(31)【優先権主張番号】10-2018-0133151
(32)【優先日】2018-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521149448
【氏名又は名称】株式会社コラスト
【氏名又は名称原語表記】KORUST CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】チョ スン チャン
(72)【発明者】
【氏名】イ ジョン ウ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヒョン ドゥ
(72)【発明者】
【氏名】バン ジン ヒョン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ11
4C160MM03
4C160MM06
4C160MM32
(57)【要約】
本発明の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、ハンドピースと、ハンドピースから延長される棒状の支持台と、支持台に締結されるハウジング、およびハウジングに固定される超音波トランスデューサーを含む超音波プローブと、超音波トランスデューサーの前方に形成される超音波伝達空間に満たされた超音波伝達媒質を外部に排出させてから再び流入させることができるように構成される超音波伝達媒質純環構造とを含む。ハウジングと超音波トランスデューサーは、超音波伝達空間に満たされた超音波伝達媒質が超音波トランスデューサーの後方の空間に流入されないように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドピースと、
前記ハンドピースから延長される棒状の支持台と、
前記支持台に締結されるハウジング、および前記ハウジングに固定される超音波トランスデューサーを含む超音波プローブと、
前記超音波トランスデューサーの前方に形成される超音波伝達空間に満たされた超音波伝達媒質を外部に排出させてから再び流入させることができるように構成される超音波伝達媒質純環構造と、を含み、
前記ハウジングと前記超音波トランスデューサーは、前記超音波伝達空間に満たされた超音波伝達媒質が前記超音波トランスデューサーの後方の空間に流入されないように構成される
体腔挿入型超音波装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記超音波トランスデューサーの前方空間と後方空間が流体的に 遮断されるように、前記超音波トランスデューサーの縁部を全体的に支持するように形成される
請求項1に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項3】
前記超音波トランスデューサーの前面と後面が流体的に遮断されるように、前記ハウジングは前記超音波トランスデューサーの幅方向縁部を全体的に支持するように形成され、前記超音波トランスデューサーの長さ方向縁部は密封材で密封される
請求項1に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項4】
前記超音波トランスデューサーの幅方向縁部は、凹状の曲面形態を有するように形成され、
前記ハウジングは、前記幅方向縁部を支持できるように前記幅方向縁部の凹状の曲面形態に対応する曲面形態の支持部を含む
請求項2または3に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項5】
前記超音波伝達媒質純環構造は、
前記超音波伝達媒質を貯蔵するレザバー、
前記超音波伝達媒質を前記レザバーから前記超音波伝達空間に移動させるポンプ、
前記レザバーから排出された前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間に流入される流路を形成する流入流路、および
前記超音波伝達空間から排出された前記超音波伝達媒質が前記レザバーに流入される流路を形成する排出流路
を含む
請求項1に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項6】
前記超音波プローブと前記支持台との間に介される密封部材をさらに含み、
前記流入流路と前記排出流路は、前記密封部材を通過するように形成される
請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項7】
前記流入流路は、前記支持台を貫通する流入管路を含み、
前記排出流路は、前記支持台を貫通する排出管路を含み、
前記流入管路と前記排出管路は、前記密封部材を通過するように設置される
請求項6に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項8】
前記流入流路は、前記支持台を貫通する流入管路を含み、
前記排出流路は、前記支持台を貫通する排出管路を含み、
前記ハウジングは、
前記流入管路に連結される流入連結通路、
前記流入連結通路と前記超音波伝達空間を連結する流入孔、
前記排出管路に連結される排出連結通路、および
前記排出連結通路と前記超音波伝達空間を連結する排出孔を含む、請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項9】
前記流入連結通路、および前記流入孔は、前記ハウジングの長さ方向の一側に備えられ、
前記排出連結通路、および前記排出孔は、前記流入連結通路、および前記流入孔とそれぞれ向き合うように前記ハウジングの長さ方向の他の一側に備えられる
請求項8に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項10】
前記レザバーは、内部に満たされた超音波伝達媒質の量をチェックするためのウィンドウを備える
請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項11】
前記レザバーは、超音波伝達媒質の補充のための超音波伝達媒質注入口、および前記注入口に設置される自動密閉バルブを含む
請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項12】
前記レザバーは、前記ハンドピースの外部に固定された状態で設置され、
前記レザバーは、前記超音波プローブから排出された前記超音波伝達媒質が流入されるインレット、および前記超音波プローブに供給される前記超音波伝達媒質が排出されるアウトレットを含み、
前記アウトレットは、前記インレットより低い位置に設置される
請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項13】
前記ハンドピースの姿勢を感知するジャイロセンサ、および前記ジャイロセンサの信号に基づいて前記ポンプの作動を制御する制御装置をさらに含み、
前記レザバーは、前記ハンドピース内に設置され、
前記制御装置は、前記ジャイロセンサの信号によって、前記ハンドピースが、前記超音波伝達媒質が前記レザバーのアウトレットを満たす位置にあると判断される場合にアラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり前記ポンプを作動させて前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間を満たすように作動したりする
請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項14】
前記ハンドピースの姿勢を感知するジャイロセンサ、および前記ジャイロセンサの信号に基づいて前記ポンプの作動を制御する制御装置をさらに含み、
前記レザバーは、前記ハンドピース内に設置され、
前記ハウジングは、前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間に流入される流入孔、および前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間から排出される排出孔を含み、
前記制御装置は、前記ジャイロセンサの信号によって、前記ハンドピースが、前記超音波伝達媒質が前記レザバーのアウトレットを満たす位置にあるだけでなく、前記排出孔が上方に向かう位置にあると判断される場合にアラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり前記ポンプを作動させて前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間を満たしながら前記超音波伝達空間に残存する気泡を排出させるように作動したりする
請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項15】
前記ハンドピースの姿勢を感知するジャイロセンサ、および前記ジャイロセンサの信号に基づいて前記ポンプの作動を制御する制御装置をさらに含み、
前記ハウジングは、前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間に流入される流入孔、そして前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間から排出される排出孔を含み、
前記制御装置は、前記ジャイロセンサの信号によって、前記ハンドピースが、前記排出孔が上方に向かう位置にあると判断される場合にアラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり前記ポンプを作動させて前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間を満たしながら前記超音波伝達空間に残存する気泡を排出させるように作動したりする
請求項5に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項16】
前記ハウジングは、生成された超音波が通過する超音波通過ホールを備え、
前記超音波通過ホールを密封する密閉カバーをさらに含む
請求項1に記載の体腔挿入型超音波装置。
【請求項17】
前記密閉カバーは、
前記ハウジングに被せられ、前記超音波通過ホールに対応する位置に形成される超音波透過窓を備えるカバー部材、および
前記超音波透過窓を密閉するように前記カバー部材に付着される超音波透過フィルムを含む
請求項16に記載の体腔挿入型超音波装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の鼻腔、口腔、咽頭、膣などのような体腔に挿入されて超音波施術を行うことができるように構成される体腔挿入型超音波装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波は多様な治療や施術のために使用されており、一例として超音波を鼻腔のような体腔に非侵襲的に照射して疾患を治療する方法が紹介されている。このような既存の鼻腔挿入型超音波装置は、鼻腔内に挿入され得る棒状の支持台と、その端部に設置される超音波プローブを含む。超音波プローブを鼻腔内に挿入した状態で超音波を照射することによって下鼻甲介内に非侵襲的な方式で組織内の熱病変(heat lesion)を形成して鼻炎のような疾患を治療する。
【0003】
このような鼻腔挿入型超音波装置は、まだ本格的に使用されていないのが実情であり、超音波照射の効率性向上および安定した構造確保など多様な面で技術的進歩が必要な状況である。特に体腔挿入型超音波装置は、超音波伝達のために超音波トランスデューサーの前方空間が超音波伝達のための超音波伝達媒質が充填されなければならず、特に体腔内に挿入された状態で使用される場合、必ず伴う超音波トランスデューサーで発生する熱によって副作用を生じさせ得るため、体腔挿入型超音波装置の熱を排出できる方案が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1857026号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-1896565号公報
【特許文献3】韓国登録特許第10-1886673号公報
【特許文献4】米国特許出願公開第2008/0027423号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、超音波トランスデューサーの前方空間に満たされる超音波伝達媒質の円滑な供給、気泡の排出、そして超音波装置内部で発生する熱の排出が可能な体腔挿入型超音波装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、ハンドピースと、前記ハンドピースから延長される棒状の支持台と、前記支持台に締結されるハウジング、および前記ハウジングに固定される超音波トランスデューサーを含む超音波プローブと、前記超音波トランスデューサーの前方に形成される超音波伝達空間に満たされた超音波伝達媒質を外部に排出させてから再び流入させることができるように構成される超音波伝達媒質純環構造とを含む。前記ハウジングと前記超音波トランスデューサーは、前記超音波伝達空間に満たされた超音波伝達媒質が前記超音波トランスデューサーの後方の空間に流入されないように構成される。
【0007】
前記ハウジングは、前記超音波トランスデューサーの前方空間と後方空間が流体的に 遮断されるように、前記超音波トランスデューサーの縁部を全体的に支持するように形成され得る。
【0008】
前記超音波トランスデューサーの前面と後面が流体的に遮断されるように、前記ハウジングは前記超音波トランスデューサーの幅方向縁部を全体的に支持するように形成され得、前記超音波トランスデューサーの長さ方向縁部は密封材で密封され得る。
【0009】
前記超音波トランスデューサーの幅方向縁部は、凹状の曲面形態を有するように形成され得、前記ハウジングは、前記幅方向縁部を支持できるように前記幅方向縁部の凹状の曲面形態に対応する曲面形態の支持部を含むことができる。
【0010】
前記超音波伝達媒質純環構造は、前記超音波伝達媒質を貯蔵するレザバー、前記超音波伝達媒質を前記レザバーから前記超音波伝達空間に移動させるポンプ、前記レザバーから排出された前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間に流入される流路を形成する流入流路、および前記超音波伝達空間から排出された前記超音波伝達媒質が前記レザバーに流入される流路を形成する排出流路を含むことができる。
【0011】
本発明の他の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、前記超音波プローブと前記支持台との間に介される密封部材をさらに含むことができる。前記流入流路と前記排出流路は、前記密封部材を通過するように形成され得る。
【0012】
前記流入流路は、前記支持台を貫通する流入管路を含むことができ、前記排出流路は、前記支持台を貫通する排出管路を含むことができる。前記流入管路と前記排出管路は、前記密封部材を通過するように設置され得る。
【0013】
前記流入流路は、前記支持台を貫通する流入管路を含むことができ、前記排出流路は、前記支持台を貫通する排出管路を含むことができる。
【0014】
前記ハウジングは、前記流入管路に連結される流入連結通路、前記流入連結通路と前記超音波伝達空間を連結する流入孔、前記排出管路に連結される排出連結通路、および前記排出連結通路と前記超音波伝達空間を連結する排出孔を含むことができる。
【0015】
前記流入連結通路、および前記流入孔は、前記ハウジングの長さ方向の一側に備えられ得る。前記排出連結通路、および前記排出孔は、前記流入連結通路、および前記流入孔とそれぞれ向き合うように前記ハウジングの長さ方向の他の一側に備えられ得る。
【0016】
前記レザバーは、内部に満たされた超音波伝達媒質の量をチェックするためのウィンドウを備えることができる。
【0017】
前記レザバーは、超音波伝達媒質の補充のための超音波伝達媒質注入口、および前記注入口に設置される自動密閉バルブを含むことができる。
【0018】
前記レザバーは、前記ハンドピースの外部に固定された状態で設置され得、前記レザバーは、前記超音波プローブから排出された前記超音波伝達媒質が流入されるインレット、および前記超音波プローブに供給される前記超音波伝達媒質が排出されるアウトレットを含むことができる。前記アウトレットは、前記インレットより低い位置に設置され得る。
【0019】
本発明の他の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、前記ハンドピースの姿勢を感知するジャイロセンサ、および前記ジャイロセンサの信号に基づいて前記ポンプの作動を制御する制御装置をさらに含むことができる。前記レザバーは、前記ハンドピース内に設置され得る。前記制御装置は、前記ジャイロセンサの信号によって、前記ハンドピースが、前記超音波伝達媒質が前記レザバーのアウトレットを満たす位置にあると判断される場合にアラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり前記ポンプを作動させて前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間を満たすように作動したりすることができる。
【0020】
本発明の他の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、前記ハンドピースの姿勢を感知するジャイロセンサ、および前記ジャイロセンサの信号に基づいて前記ポンプの作動を制御する制御装置をさらに含むことができる。前記レザバーは、前記ハンドピース内に設置され得る。前記ハウジングは、前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間に流入される流入孔、および前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間から排出される排出孔を含むことができる。前記制御装置は、前記ジャイロセンサの信号によって、前記ハンドピースが、前記超音波伝達媒質が前記レザバーのアウトレットを満たす位置にあるだけでなく、前記排出孔が上方に向かう位置にあると判断される場合にアラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり前記ポンプを作動させて前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間を満たしながら前記超音波伝達空間に残存する気泡を排出させるように作動したりすることができる。
【0021】
本発明の他の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、前記ハンドピースの姿勢を感知するジャイロセンサ、および前記ジャイロセンサの信号に基づいて前記ポンプの作動を制御する制御装置をさらに含むことができる。前記ハウジングは、前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間に流入される流入孔、および前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間から排出される排出孔を含むことができる。前記制御装置は、前記ジャイロセンサの信号によって、前記ハンドピースが、前記排出孔が上方に向かう位置にあると判断される場合にアラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり前記ポンプを作動させて前記超音波伝達媒質が前記超音波伝達空間を満たしながら前記超音波伝達空間に残存する気泡を排出させるように作動したりすることができる。
【0022】
前記ハウジングは、生成された超音波が通過する超音波通過ホールを備えることができ、本発明の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、前記超音波通過ホールを密封する密閉カバーをさらに含むことができる。
【0023】
前記密閉カバーは、前記ハウジングに被せられ、前記超音波通過ホールに対応する位置に形成される超音波透過窓を備えるカバー部材、および前記超音波透過窓を密閉するように前記カバー部材に付着される超音波透過フィルムを含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、超音波プローブの超音波伝達空間に満たされる超音波伝達媒質が循環されるようにすることによって冷却、気泡排出などの効果が得られる。
【0025】
また本発明によれば、超音波トランスデューサーが前方および後方空間が流体的に遮断されるように設置されることによって超音波伝達媒質によって超音波トランスデューサーの前面と後面が電気的に遮断され得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態による体腔挿入型超音波装置の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態による体腔挿入型超音波装置の支持台、超音波プローブ、および密閉カバーの分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態による体腔挿入型超音波装置の支持台、超音波プローブ、および密閉カバーの底面分解斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態による体腔挿入型超音波装置のレザバーとポンプを示す図面である。
【
図9】本発明の他の実施形態によるレザバーとポンプを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0028】
本発明の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、鼻腔、口腔、咽頭、膣などのような体腔に挿入された状態で超音波を照射して組織内に熱的病変を起こすことができるように構成される。
図1および
図2を参照すると、本発明の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、ハンドピース10、支持台20および超音波プローブ30を含む。
【0029】
ハンドピース10は、超音波施術を行う施術者が手で捕まえることができるように形成され得る。
図1に例として示されているように、ハンドピース10は、電源連結線11を通じて外部の電源/制御装置100に連結され得るように構成され、電源のオン/オフによる超音波生成を調節するためのオン/オフボタン12を備えることができる。電源/制御装置100は、超音波生成のためのパルス電源供給および超音波施術のための各種制御を行うように構成され得る。ハンドピース10は、別個の部材で形成されて電源連結線11に連結されたり、電源連結線11が含まれている別個の部材で形成されて電源/制御装置100に連結され得る。
【0030】
支持台20は、ハンドピース10から延長され、棒形状を有することができる。超音波施術時に支持台20の先端一部が鼻腔などに挿入されることもできるため、体腔挿入が可能な比較的に小さい直径を有する棒形状からなる。
図1に示されているように、支持台20は、ハンドピース10の先端から延長される。この時、支持台20は、ハンドピース10とは別個の部材で形成されてハンドピース10に締結されることもでき、ハンドピース10と一体に形成されることもできる。
【0031】
超音波プローブ30は、パルス電源の印加によって超音波振動を誘発する。
図2乃至
図5を参照すると、超音波プローブ30は、ハウジング31と超音波トランスデューサー33を含む。超音波トランスデューサー33は、既存に知られているように、圧電セラミックのような圧電物質層と、その両面に形成される一対の電極からなることができ、両電極にパルス電源が印加されることによって圧電物質層が超音波振動をするように構成され得る。図面に示されていないが、超音波トランスデューサー33の両電極にパルス電源を印加するための電源線が備えられ得る。例えば、電源線は、ハンドピース10、支持台20、ハウジング31を経て超音波トランスデューサー33の両面の電極に電気的に連結され得る。
【0032】
超音波プローブ30のハウジング31は、支持台20に締結され、鼻腔のような体腔内に挿入され得るように形成される。ハウジング31は、超音波トランスデューサー33が付着される超音波トランスデューサー付着部316、および支持台20との締結のための挿入部317を含むことができる。この時、超音波トランスデューサー付着部316は、超音波トランスデューサー33が配置される設置空間315を形成することができ、超音波トランスデューサー33の前方空間、つまり、超音波伝達空間は、超音波伝達媒質で満たされ得る。例えば、
図4に示されているように、支持台20は、長さ方向に延長される挿入ホール28を有する中空管形態からなることができる。ハウジング31の挿入部317の外径が支持台20の挿入ホール28の内径より若干小さく形成されて支持台20の挿入ホール28に挿入され得る。この時、本発明の実施形態によれば、超音波トランスデューサー付着部316の直径が挿入部317の直径よりも大きく形成され得る。超音波トランスデューサー付着部316の直径の増加によって超音波トランスデューサー33の大きさも増加し、これによって超音波エネルギーが増加することができる。
【0033】
支持台20は、耐久性および構造的強度確保のために金属材質で形成され、ハウジング31は、超音波トランスデューサー33との電気絶縁のために合成樹脂のような電気絶縁性材質で形成され得る。
【0034】
ハウジング31は、超音波トランスデューサー33で生成された超音波が通過する超音波通過ホール313を形成する。超音波トランスデューサー33で生成された超音波は、超音波通過ホール313を通過した後、体腔を形成する組織に進むことができる。
【0035】
超音波トランスデューサー33は、ハウジング31の長さ方向に対して垂直な方向に超音波を照射するように配置され得る。これによって、体腔に挿入された状態で体腔内の組織に容易に超音波を照射することができる。このために、ハウジング31の超音波通過ホール313も長さ方向に対して垂直な方向に向かうように形成され得る。
【0036】
ハウジング31は、超音波通過ホール313に連結され、超音波伝達媒質で満たされる超音波伝達空間315を形成することができる。
図2および
図3に示されているように、超音波トランスデューサー33の一面が超音波伝達空間315に露出され、超音波伝達空間315は液体状態の超音波伝達媒質で満たされる。例えば、超音波伝達媒質は水であり得る。
【0037】
図2および
図3を参照すると、超音波トランスデューサー33は、支持台20の長さ方向に対して垂直な方向を中心とする曲率を有するように形成され得る。つまり、超音波トランスデューサー33の曲面が支持台20の長さ方向、つまり、体腔への挿入方向に延長される形態を有する。これによって、体腔内に挿入され得る長い棒形状の超音波プローブ30の構造が形成され得る。超音波トランスデューサー33は、凹状表面、両側が除去された凹状表面、シリンダー形状の表面、両側が曲げられたシリンダー形状(bended cylindrical)または複数の同一な形状を有することができる。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、超音波伝達空間315に満たされた水のような液体状態の超音波伝達物質を密封するための密封構造が備えられる。つまり、密封構造は、超音波通過のためにハウジング31に備えられた超音波通過ホール313を通じて超音波伝達物質が漏れ出ることを防止する。例えば、密封構造は、ハウジング31に被せられる密閉カバー50から構成され得る。
【0039】
図1乃至
図3を参照すると、密閉カバー50は、超音波プローブ30を先端から長さ方向に少なくとも部分的に囲むことができるように超音波プローブ30に分離可能に締結される。密閉カバー50を超音波プローブ30に被せた状態で超音波施術を行う。
【0040】
密閉カバー50は、一側が閉鎖された管形態を有するカバー部材51を備えることができる。カバー部材51は、ハウジング31の超音波通過ホール313に対応する位置に形成される超音波透過窓511を備えることができる。超音波伝達空間315が液体状態の超音波伝達媒質で満たされる場合、超音波透過窓511を密封するための超音波透過フィルム52がカバー部材51に付着されたり被せられたりし得る。例えば、図面に示されているように超音波透過フィルム52は両面接着テープによってカバー部材51の外面に接着され得る。一方、他の実施形態では、超音波透過フィルム52が可撓性の薄い膜で形成されるコンドーム形態を有することができ、このような超音波透過フィルム52をカバー部材51に被せて超音波透過窓511を密封することもできる。
【0041】
密閉カバー50がハウジング31に締結された時、ハウジング31と密閉カバー50の間に超音波伝達媒質が漏れることを防止するための密封構造が構成され得る。本発明の一実施形態によれば、密封構造は、密封部材37に形成された環状密封突起376を含むことができる。環状密封突起376は、半径方向外側に突出されて形成され得、密閉カバー50が結合された状態で密閉カバー50のカバー部材51の内周面に密着する。これによって、超音波伝達空間115に満たされた液体状態の超音波伝達媒質が外部に漏れることを防止することができる。
【0042】
カバー部材51が定位置に挿入され得るようにするために、カバー部材51にはガイド溝512が形成され、支持台20にはガイド溝512に挿入されるガイド突起29が形成され得る。ガイド突起29がガイド溝512に挿入された状態でカバー部材51を被せることによってカバー部材51が定められた位置に挿入され得る。
【0043】
ハウジング31と超音波トランスデューサー33は、超音波伝達空間315に満たされた超音波伝達媒質が超音波トランスデューサー33の後方の空間に流入されないように構成される。つまり、超音波トランスデューサー33の前方空間と後方空間が互いに流体的に遮断されて超音波伝達媒質によって超音波トランスデューサー33の両側電極が短絡されることが防止される。
【0044】
本発明の実施形態によれば、ハウジング31は、超音波トランスデューサー33の幅方向縁部および長さ方向縁部全体を支持するように構成され得る。この時、超音波トランスデューサー33の縁部全体が接着剤によって接着されることによって密封がなされ得る。
【0045】
図2乃至
図5に示されているように、超音波プローブ30のハウジング31は、ほぼ円柱形状を有することができ、超音波トランスデューサー33を安着させることができるように形成される。超音波トランスデューサー33は、接着剤によってハウジング31に付着され得る。例えば、超音波トランスデューサー33は、シリンダー形態または端部が曲げられたシリンダー形態の表面を有することができ、ハウジング31は、超音波トランスデューサー33の幅方向縁部の形状に対応する形状の安着面311が備えられ得る。
図5に示されているように、一対の安着面311が互いに向き合うように配置され、超音波トランスデューサー33の曲率を有する両側縁部が一対の安着面311上に全体的に支持され得る。そして超音波トランスデューサー33の長さ方向の縁部もハウジングに備えられた安着面上に支持され得る。
【0046】
超音波トランスデューサー33の縁部全体がハウジング31の安着面に支持されることによって密封がなされ得る。なお、超音波トランスデューサー33の曲率を有する両側端部がハウジング31の安着面311に接触する状態で安着するため、超音波トランスデューサー33が長時間振動する場合にも安定的に支持され得る。特に超音波トランスデューサー33の両側端を支持しない状態で長時間超音波を発生させる場合、超音波トランスデューサー33が接着面付近で破壊され得る。このような破壊は超音波トランスデューサー33の微細な変位によって超音波が発生する原理に起因する。このような超音波トランスデューサーの破壊を防止するために、本発明の実施形態では、超音波トランスデューサー33の両側端部を支持する安着面311が備えられ、超音波トランスデューサー33の両側縁部が安着面311に密着した状態で接着剤によって接着され得る。特に体腔挿入型超音波装置のように超音波トランスデューサーの幅が狭く、長さが長い形態を有する場合、このような超音波トランスデューサー33の側部支持が必要である。
【0047】
一方、本発明の他の実施形態によれば、超音波トランスデューサーの幅方向縁部だけがハウジングの安着面に支持され、残りの長さ方向の縁部はハウジングの内面に密着されてシリコンのような密封材によって密封され得る。
【0048】
ハウジング31は、超音波トランスデューサー33の設置のために超音波トランスデューサー33の後面と向き合う部分が除去されて設置ホール314が形成され、超音波トランスデューサー33が設置された状態でこの部分を覆うための後方カバー34が備えられ得る。超音波トランスデューサー33が付着されたハウジング31の後方を通じて超音波伝達媒質が浸透する場合、超音波トランスデューサー33が破損したり回路の電気的短絡によって不良が発生したりすることがある。これを防止するために超音波トランスデューサー33の後面に超音波伝達媒質が浸透しないように別途の後方カバー34を被せて密閉が行われるようにする。
【0049】
本発明の実施形態による体腔挿入型超音波装置は、超音波プローブ30の超音波伝達空間315に満たされた超音波伝達媒質を循環させる超音波伝達媒質純環構造70をさらに含む。超音波伝達媒質純環構造70は、ハウジング31と超音波トランスデューサー33によって形成される超音波伝達空間315に満たされた超音波伝達媒質を超音波伝達空間315の外部に排出させてから再び超音波伝達空間315に流入させるように作用する。超音波伝達媒質が超音波伝達空間315の熱を含有した状態で外部に排出されて熱発散することによって超音波プローブ30の冷却がなされ得る。また超音波伝達媒質の循環によって超音波伝達空間内に超音波伝達媒質が足りなくなることを防止することができ、超音波伝達空間に液体以外の気泡、空気などが生成された場合、伝達媒質の循環時に共に排出されることもできる。
【0050】
図2乃至
図7を参照すると、超音波伝達媒質純環構造70は、超音波伝達空間315の超音波伝達媒質の排出のための排出管路71、排出された超音波伝達媒質の超音波伝達空間315への再流入のための流入管路72、超音波伝達媒質の流れを誘発する力を提供するポンプ73、および超音波伝達媒質が保管されているレザバー75を含むことができる。超音波伝達媒質は水であり得、ポンプ73は水をポンピングすることができる既存に知られているポンプであり得る。
図1にはポンプ73とレザバー75がハンドピース10外部に配置されるものが例として示されているが、ポンプ73とレザバー75はハンドピース10内に配置されることもできる。排出管路71と流入管路72は、ホース形態の管部材で形成されることもでき、支持台20内の通路で具現されることもできる。
【0051】
図2乃至
図4を参照すると、ハウジング31は、超音波伝達空間315に満たされる液体状態の超音波伝達媒質の流入および排出のための別途の排出孔3161と流入孔3162を備えることができ、超音波伝達媒質は、これら流入および排出孔3162、3161とそれぞれ連結された流入管路72および排出管路71を通じて超音波伝達媒質を貯蔵するレザバー75に連結され得る。この時、
図4に示されているように、流入管路72と流入孔3162は流入連結通路3164によって互いに連結され、排出孔3161と排出管路71は排出連結通路3163によって互いに連結され得る。流入および排出連結通路3164、3163は、ハウジング31の側面に陥没空間の形態を有することができ、密閉カバー50によって囲まれて密封され得る。
【0052】
超音波伝達媒質の流出を防止するための密封部材37が支持台20と超音波プローブ30の間に配置され得る。流入管路72と排出管路71は、密封部材37を通過するように設置され得る。密封効果を高めるために密封部材37はゴムやシリコン材質で形成され得る。また流入管路72と排出管路71が密封部材37を貫通するようにし、密封部材37が支持台20の内周面に挿入されるように設置されることによって、ハウジング31に満たされる超音波伝達媒質が支持台20内に流入されることも同時に防止され得る。
【0053】
図2および
図3を参照すると、密封部材37は、流入管路72および排出管路71がそれぞれ通過する貫通ホール372、371を備えることができ、支持台20を通過した流入管路72と排出管路71は、密封部材37の貫通ホール372、371を通過してハウジング31の流入および排出孔3162、3161に流体的に連結され得る。ハウジング31の挿入部317は、上下方向に向き合う二つの部分からなることができ、密封部材37は、これら挿入部317が挿入される貫通ホール374、375を含むことができる。
図2および
図3に示されているように、挿入部317にはネック部3171が備えられ得、ネック部3171が貫通ホール374、375に安着され得る。また密封部材37は、超音波トランスデューサー33に電源を印加するための電源線(図示せず)が通過する貫通ホール373を備えることができる。一方、ハウジング31は、密封部材37の貫通ホール373を通過する電源線が通る通路を備えることができ、この通路は超音波伝達媒質との遮断のために超音波トランスデューサー33の後方空間に連結され得る。密封部材37によって超音波伝達媒質が支持台20側に流出されることが防止され得る。
【0054】
排出管路71と流入管路72は、ハンドピース10と支持台20を通過して超音波プローブ30に連結され得る。ポンプ73とレザバー75は、外部に別途に備えられ得、例えば
図1に示されているように電源/制御装置100が収容されるケース内に共に収容されることもできる。この時、超音波伝達媒質の循環が行われるように排出管路71、ポンプ73、レザバー75、流入管路72が互いに連結され得る。
【0055】
図8を参照すると、超音波伝達媒質を貯蔵するレザバー75は、内部に満たされた超音波伝達媒質の量をチェックするためのウィンドウ751を備えることができる。ウィンドウ751は、内部を見ることができるように透明な材質で形成され得る。超音波装置が長時間使用される場合、超音波伝達媒質が気化したり微細に漏水されて量が減ったりすることがあるため、使用者がウィンドウ751を通じてレザバー75内部に満たされた超音波伝達媒質の量をチェックし、超音波伝達媒質が一定のレベル以下になった場合、超音波伝達媒質を補充することができる。
【0056】
一方、レザバー75は、超音波伝達媒質の補充のための超音波伝達媒質注入口752を備えることができ、超音波伝達媒質注入口752には自動密閉型バルブ753が設置され得る。例えば、注射器形態の注入ツールを利用して超音波伝達媒質を補充し、自動密閉型バルブ753は超音波伝達媒質の注入時には開放され、注入が完了した後には自動的に密閉されるように構成され得る。
【0057】
一方、本発明の他の実施形態では、レザバーがハンドピース内に備えられ得る。
【0058】
図8を参照すると、レザバー75には超音波伝達媒質の循環のためのアウトレット754とインレット755が備えられる。アウトレット754は、レザバー75に貯蔵された超音波伝達媒質が超音波プローブ30に供給される通路の役割を果たし、インレット755は、超音波プローブ30の超音波伝達媒質が超音波プローブ30に流入される通路の役割を果たす。つまり、ポンプ73が作動すればレザバー75内の超音波伝達媒質がアウトレット754を通じて排出されて超音波プローブ30に流れ、これによって超音波プローブ30に満たされていた超音波伝達媒質は押し出されてインレット755を通じてレザバー75に流入される。これによって超音波伝達媒質の純環構造が具現される。この時、超音波伝達媒質の安定した供給がなされるように、レザバー75はハンドピース10または本体に設置され、アウトレット754はインレット755より低い位置、例えばレザバー75の底に備えられ、ポンプ73はアウトレット754に連結されるように設置され得る。これによってレザバー75内に空気が存在する場合にも、重力によって下部に位置する超音波伝達媒質がアウトレット754を通じて超音波プローブ30に安定的に供給され得る。
【0059】
一方、
図9に示されているように、レザバー75がハンドピース10内に備えられる場合には、アウトレット754が下に位置する状態でポンプ73を作動させることによってレザバー75内の空気が超音波プローブ30に供給されることを防止することができる。
【0060】
この時、ハンドピース10の姿勢を感知するジャイロセンサ76を設置し、電源/制御装置100がジャイロセンサ76の信号によってハンドピース10が超音波伝達媒質がアウトレット754を満たす状態にあると判断される場合、アラーム(alarm)信号が表示されるように作動したり、ポンプ73を作動させて超音波伝達媒質が超音波プローブ30に供給されるように作動することができる。アラーム信号は、ランプ、ブザーなどであり得、施術者がアラーム信号を認知して別途にポンプを作動させて超音波伝達媒質の供給が行われるようにできる。ジャイロセンサ76の信号に基づいてハンドピース10の状態を把握することができ、それに基づいて超音波伝達媒質の循環が行われるようにしたり中止されるようにすることができる。
【0061】
また、ハンドピース10に設置されたジャイロセンサ76の信号を利用して超音波伝達空間315に残存する気泡の排出が行われるようにすることもできる。例えば、電源/制御装置100は、ジャイロセンサ76の信号を利用してハンドピース10が排出孔3161が上方に向かう位置にあると判断される場合に、アラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり、ポンプ73を作動させて超音波伝達媒質が超音波伝達空間315を満たしながら超音波伝達空間315に残存する気泡を排出させるように作動することができる。一方、他の実施形態では、電源/制御装置100がジャイロセンサ76の信号によってハンドピース10が超音波伝達媒質がアウトレット754を満たす状態にあるだけでなく、排出孔3161が上方に向かう位置にあると判断される場合にアラーム信号が出力されるように作動したり、ポンプ73を作動させて超音波伝達媒質が超音波伝達空間315を満たしながら超音波伝達空間315に残存する気泡を排出させるように作動することもできる。
【0062】
一方、本発明の他の実施形態によれば、
図1に示されているように超音波伝達媒質を貯蔵するレザバーがハンドピースの外部、例えば別途の本体内に設置され、ハンドピース10に設置されるジャイロセンサ76を利用して超音波伝達空間315に残存する気泡の排出が行われ得る。前記と同様に、電源/制御装置100は、ハンドピース10に設置されたジャイロセンサ76の信号を利用してハンドピース10が排出孔3161が上方に向かう位置にあると判断される場合に、アラーム(alarm)信号が出力されるように作動したり、ポンプ73を作動させて超音波伝達媒質が超音波伝達空間315を満たしながら超音波伝達空間315に残存する気泡を排出させるように作動することができる。
【0063】
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、本発明の実施形態から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって容易に変更されて均等であると認められる範囲の全ての変更および修正を含む。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、超音波治療のための医療機器に適用され得る体腔挿入型超音波装置に関するものであるため、産業上の利用可能性がある。
【国際調査報告】