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特表2022-505055人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリを取り付けるための支持体
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  • 特表-人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリを取り付けるための支持体 図1
  • 特表-人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリを取り付けるための支持体 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリを取り付けるための支持体
(51)【国際特許分類】
   A41G 5/02 20060101AFI20220106BHJP
【FI】
A41G5/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520951
(86)(22)【出願日】2019-10-15
(85)【翻訳文提出日】2021-06-07
(86)【国際出願番号】 FR2019052439
(87)【国際公開番号】W WO2020079363
(87)【国際公開日】2020-04-23
(31)【優先権主張番号】1859564
(32)【優先日】2018-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】302071210
【氏名又は名称】エルヴェエムアッシュ ルシェルシュ
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ド ラ ポテリー、ヴァレリー
(72)【発明者】
【氏名】ビション、ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】デストレム、オドレイ
(57)【要約】
人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリを取り付けるための支持体。
人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリ(30)を取り付けるための支持体(10)であって、前記アクセサリ(30)が、磁化ベース(34)が取り付けられたオブジェクト(32)を含み、前記支持体(10)が、身体の一部(22)に付着するように構成された接着裏面(14)を有する固体基材(12)と、前記基材(12)に取り付けられ、前記アクセサリ(30)を前記支持体(10)上に取り外し可能に保持するように構成された磁性化合物(16)と、を含む、支持体(10)。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリ(30)を取り付けるための支持体(10)であって、
前記アクセサリ(30)が、磁化ベース(34)が取り付けられたオブジェクト(32)を含み、
前記支持体(10)が、身体の一部(22)に付着するように構成された接着裏面(14)を有する固体基材(12)と、前記基材(12)に取り付けられ、前記アクセサリ(30)を前記支持体(10)上に取り外し可能に保持するように構成された磁性化合物(16)と、を含むことを特徴とする、支持体(10)。
【請求項2】
前記磁性化合物(16)が、粒子、繊維、フィラメント、グリッド、又はシートの形態で前記支持体中に存在することを特徴とする、請求項1に記載の支持体(10)。
【請求項3】
前記磁性化合物(16)が、式Fe2O3,MO(式中、MはFe、Ba、Sr、Mn、又はZnを表す)のフェライトを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の支持体(10)。
【請求項4】
前記磁性化合物(16)が、マイカ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、及び酸化ケイ素から選択される少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の支持体(10)。
【請求項5】
前記磁性化合物(16)が、0.1~2.0mmの厚さ、0.5~6.0mmの幅、及び0.5~50.0mmの長さを有する前記支持体(10)の領域上に設けられていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の支持体(10)。
【請求項6】
前記基材(12)が、ポリエチレン、ポリウレタン、及びシリコーンから選択される少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の支持体(10)。
【請求項7】
前記基材(12)が、テキスタイル層、例えば、ファブリック、不織布、又は天然テキスタイルを含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の支持体(10)。
【請求項8】
前記接着裏面(14)を覆う剥離可能な保護フィルムをさらに含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の支持体(10)。
【請求項9】
前記支持体(10)の前面が、装飾的模様、例えば、ラインもしくは色のグラデーションを有する、又は前記支持体の前面が、装飾的形状、例えば、アイライナーのライン形状を有することを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の支持体(10)。
【請求項10】
前記身体の一部が、皮膚、爪、まつ毛、唇、まぶた(20)、又は毛髪であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の支持体(10)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の支持体(10)と、磁化ベース(34)が取り付けられたオブジェクト(32)を含むアクセサリ(30)とを含むことを特徴とする、人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのキット。
【請求項12】
前記オブジェクトが、ラインストーン、パッチ、レース、宝石、パール、付け爪、付け眉毛、付けまつ毛(32)、タトゥー、デザイン、例えば、鳥、ハート、又は単語形状のデザインを含むことを特徴とする、請求項11に記載の装飾(decoration)又は装飾(embellishment)キット。
【請求項13】
人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのキットであって、前記身体の一部(22)に付着するように構成された接着裏面(14)を有する固体基材(12)と、前記基材(12)に塗布される磁性組成物(16)と、磁化ベース(34)が取り付けられたオブジェクト(32)を含むアクセサリ(30)と、を含むことを特徴とする、キット。
【請求項14】
装飾的(decorative)又は装飾(embellishing)アクセサリ(30)を人の身体に取り付けるための手段としての、人の身体の一部に付着するように構成された接着裏面(14)を有する固体基材(12)と、前記基材(12)に取り付けられた磁性化合物(16)とを含む支持体(10)の使用。
【請求項15】
人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ための方法であって、
-前記身体の一部(20)に、前記身体の一部に付着するように構成された接着裏面(14)を有する固体基材(12)と、前記基材(12)に取り付けられた磁性化合物(16)とを含む支持体(10)を置くステップと、
- 前記支持体(10)上に、磁化ベース(34)が取り付けられたオブジェクト(32)を含むアクセサリ(30)を取り付けるステップであって、前記取り付けが、前記磁化ベース(34)と前記磁性化合物(16)との協働によって実行されるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の身体の装飾する(decoration)又は装飾する(embellishment)ための方法を実施するメイクアップ又はスキンケア方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのアクセサリを取り付けるための支持体、当該支持体の使用、人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)ためのキット、人の身体を装飾する(decorating)又は装飾する(embellishing)方法に関する。このような支持体は、特に付けまつ毛を取り付けるために使用することができる。
【背景技術】
【0002】
マスカラの塗布がやりづらいと感じている消費者、及びマスカラで達成できるよりもはるかに優れたまつ毛のボリュームと長さの増量を求める消費者は、まつ毛の端のまぶたに適用されるベースに取り付けられた人工まつ毛から形成される付けまつ毛の適用に頼る。
【0003】
天然のまつ毛フリンジ(fringe)の外観、特にボリューム、長さ、密度を向上するために通常使用される付けまつ毛は、異なる色の効果を得ることができる。
【0004】
付けまつ毛を付けるためのいくつかの方法が知られている。
【0005】
最初の方法は、まぶたに、及び/又は、付けまつ毛のベースに、接着糊(adhesive glue)を塗布する方法である。しかしながら、多くの消費者は、アレルギーを引き起こすことが知られている接着糊の使用を避けることを好む。
【0006】
他のデメリットは接着糊の使用に関連する。例えば、付けまつ毛は、一度取り除くと、接着糊の塊がベースに残るため、再利用できない。さらに、接着糊の塗布は、しばしば専門家に依頼する必要がある厄介なステップのままである。まぶた上の付けまつ毛の調整が悪いと、位置を変えるのが難しい。また、まぶたに長時間保持することと、メイクを落とすときの取り外しやすさの適切なバランスを見つけることも困難である。付けまつ毛の取り付け時間の延長は、付けまつ毛の取り外しの容易さ、及び、付けまつ毛が除去された後にまぶたに残った接着糊の除去の容易さを犠牲にして得られる。従って、接着糊の中には、除去するのが難しく、付けまつ毛が外れたときに痛みを引き起こすため、十分に許容されない。
【0007】
この方法の変形例は、アクセサリに組み込まれた付けまつ毛のような繊維部分の取り付けと、まぶたへのそれ自体の取り付けの両方を提供する粘着性アクセサリを提供することからなる。しかしながら、この変形例は以下のデメリットを有する:誤った適用をした場合に、付けまつ毛の位置を変更するには、アクセサリを外して再度まぶたに取り付ける必要があり、これは接着剤を摩耗させ、アクセサリの再利用の可能性を制限する。
【0008】
付けまつ毛を取り付けるための2番目の方法は、2つの磁化された付けまつ毛の磁気引力を使用する。極性が反対の2つの付けまつ毛は、天然のまつ毛フリンジの両側に配置され、ユーザーが手動で分離するまで接触したままになる。しかしながら、この適用方法には欠点がある。同じまつ毛フリンジに2つの付けまつ毛が存在すると、まぶたが圧迫される。これはユーザーにとって快適ではなく、メイクアップの結果は必ずしも美的に満足できるものではない。さらに、2つの付けまつ毛の調整は、それぞれのベース上の磁石の相対的な位置に依存する:反対の極性の2つの磁石が取り付け時に完全に位置合わせされていない場合、結果は最適ではない。
【0009】
付けまつ毛という観点で知られるこれらの方法は、他のタイプの装飾又は装飾アクセサリを人の身体に取り付けるためと同様のデメリットを有する。その結果、装飾的又は装飾的アクセサリ、特に付けまつ毛及びアイメイクを、より簡単に迅速に達成でき、より簡単に迅速に取り外せ、見た目に美しく、アクセサリを何度でも再利用することができるような、取り付けるための方法や道具が依然として必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明はこれらの必要性に正確に応え、人の身体を装飾又は装飾するためのアクセサリを取り付けるための支持体に関し、アクセサリは磁化されたベースが取り付けられたオブジェクトを含み、支持体は、身体の一部に付着するように構成された接着裏面を有する固体基材と、前記基材に取り付けられ、前記アクセサリを支持体上に取り外し可能に保持するように構成された磁性化合物とを含む。
【0011】
固体基材は人の身体上に配置されるパッチ型要素とすることができ、身体との接着は、接着裏面によって保証される。さらに、支持体が、基板に付着された(例えば、基板上に堆積された又は基板に一体化された)磁性化合物を含むという事実のおかげで、磁化されたベースを備えたアクセサリ(例えば、磁化された付けまつ毛)を、取り外し可能な方法で、支持体に組み立てることが可能である。このように支持体は磁気パッチを形成する。アクセサリと支持体とは、それらの間の磁気引力によって、互いに取り付けられたままになる。特に、磁性化合物は、アクセサリを支持体の前面に取り外し可能に保持するように支持体に取り付けることができる。前面は、接着裏面とは反対側の支持体の面であることが理解される。「前方」及び「後方」という用語は、支持体の2つの反対側を指すために簡潔に使用されるが、絶対的な方向を予断するものではない。
【0012】
取り外し可能とは、ユーザがアクセサリをつかむことによって、支持体を身体から分離することなく、アクセサリを支持体から取り外すことができることを意味する。従って、名目上、接着裏面の身体への接着力は、支持体とアクセサリとの間の磁気引力よりも大きいと予想することができる。
【0013】
上述のように、裏面は、身体の一部に接着するように構成される。これは当然ながら、身体の前記部分との皮膚学的適合性及び適切な毒性特性を意味する。例えば、裏面接着剤は低アレルギー性であり得る。
【0014】
従って、本発明は、接着剤の使用と、ユーザーのまつ毛の天然のフリンジの両側に付けまつ毛の2つのフリンジのような重い取り付け手段の導入の両方を回避することを可能にする。さらに、接着剤支持体の塗布は特に簡単であり、乾燥時間を必要としない。
【0015】
本発明はまた、支持体が身体上の所定の位置にある限り、ユーザーが容易かつ迅速にアクセサリを取り外し、再適用することを可能にする。従って、支持体を移動する必要がなく、アクセサリを交換又は再配置することが特に容易である。支持体を移動することは、身体の該当する部分に繰り返し有害である。
【0016】
最後に、本発明は専門家のサービスに頼る必要なしに、非常に自然なものから非常に洗練されたものまで、幅広いメイクアップ効果に非常に容易にアクセスすることを可能にする。アクセサリは、支持体の接着性が失われる可能性とは無関係に、ユーザーによって装飾されるべき身体の部分に応じてパーソナライズされることができ、ユーザが望む回数だけ再使用することができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、磁性化合物が、粒子、繊維、フィラメント、グリッド、又はシートの形態で支持体中に存在する。
【0018】
いくつかの実施態様において、磁性化合物は、式Fe,MO(ここで、Mは、Fe、Ba、Sr、Mn又はZnを表す)のフェライトを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、磁性化合物が、マイカ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、及び酸化ケイ素から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、磁性化合物が、0.1~2.0mmの厚さ、0.5~6.0mmの幅、及び0.5~50.0mmの長さを有する支持体の領域上に設けられる。前記長さは、40.0mm以下、又は30.0mmであってもよい。磁性化合物は、固体基板の全部又は一部に設けられていてもよい。磁性化合物が固体基板全体に配置された場合(これは製造がより容易であり、多種多様なアクセサリとの適合性を提供する)、前述の寸法は、固体基板の寸法であってもよい。
【0021】
いくつかの実施態様において、基板は、ポリエチレン、ポリウレタン、及びシリコーンから選択される少なくとも1つの化合物を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、基材が、テキスタイル層、例えば、ファブリック、不織布、又は天然絹シートなどの天然テキスタイルを含む。従って、基板はそれが取り付けられることが意図される場所で体の形状に適合するように、特に可撓性であり、かつ、強靭であり得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、裏面が接着裏面を覆う剥離可能な保護フィルムをさらに含む。このフィルムは裏面の接着剤を保護し、最初の使用のために裏面から除去することができる。
【0024】
いくつかの実施態様において、支持体の前面が、ライン又は色のグラデーションのような装飾模様を有するか、又は支持体の前面が、アイライナーのライン形状のような装飾形状を有する。従って、アクセサリの取り付けを可能にすることに加えて、前面自体が美的機能を有し、それによってメイクアップ結果が向上される。
【0025】
いくつかの実施形態では、身体の一部分が、皮膚、爪、まつ毛、唇、まぶた、又は毛髪である。
【0026】
本発明はまた、人の身体を装飾又は装飾するためのキットであって、前述の支持体と、磁化されたベースが取り付けられたオブジェクトを含むアクセサリとを備える、キットに関する。支持体は、上述した特徴の全て又はいくつかを有することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、オブジェクトが、ラインストーン、パッチ、レース、宝石、パール、付け爪、付け眉毛、付けまつ毛、タトゥー、例えば、鳥、ハート、又は単語形状のデザイン等のデザインを含む。
【0028】
本発明はまた、人の身体の一部に付着するように構成された接着裏面を有する固体基材と、前記基材に塗布される磁性組成物と、磁化されたベースが取り付けられたオブジェクトを含むアクセサリとを含む、人の身体を装飾又は装飾するためのキットに関する。固体基材に磁性組成物を自己塗布することにより、ユーザーは、上記の特徴のいくつか又は全てを有する上記の支持体を得ることができる。キットは、ブラシのような、磁性組成物を基材に塗布するための手段をさらに含んでもよい。
【0029】
本発明はまた、人の身体の一部に付着するように構成された接着裏面を有する固体基板と、前記基板に取り付けられた磁性化合物とを含む支持体を、装飾用又は装飾用アクセサリを人の身体に取り付けるための手段としての使用に関する。
【0030】
本発明はまた、以下のステップを含む人の身体を装飾又は装飾するための方法に関する、
-身体の一部分に、身体の一部分に付着するように構成された接着裏面を有する固体基板と、前記基板に取り付けられた磁性化合物とを含む支持体を置くステップと、
-磁化されたベースが取り付けられたオブジェクトを含むアクセサリを支持体上に取り付けるステップであって、前記取り付けが、磁化されたベースと磁性化合物との間の磁気引力(協働(cooperation))によって実行されるステップ。
【0031】
支持体及び/又はアクセサリは、前述の特徴のすべて又は一部を有する、前述のものとすることができる。
【0032】
本発明はまた、上記のような身体装飾又は装飾方法を実施するメイクアップ又はスキンケア方法に関する。メイクアップ方法は上述の少なくとも1つの支持体の使用を含むことができるが、追加のメイクアップ製品の使用も含むことができる。本発明による支持体及びアクセサリを使用する装飾又は装飾の方法は、それ自体、特に支持体及び/又はアクセサリが単独で、身体の外観を改変する視覚効果を提供する場合、アイメイクアップの方法であり得る。
【0033】
(図面の簡単な説明)
本発明及び本発明の利点は、限定されない実施例によって与えられる実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、よりよく理解できるであろう。この説明は、添付の図面を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、一実施形態による装飾又は装飾キットの構造及び適用を示す断面図である。
図2図2は、一実施形態による支持体の正面図である。
図3図3は、一実施形態によるアクセサリの例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1~3を参照して、人の身体の装飾用又は装飾用のキットについて説明する。上記のように、前記キットは、支持体10と磁化されたベースが取り付けられたオブジェクトを含むアクセサリ30を含む。簡潔にするために、本明細書は、オブジェクトの例として付けまつ毛を説明するが、オブジェクトは、例えば、ラインストーン、パッチ、レース、宝石、パール、付け爪、付け眉毛、タトゥー、デザイン、例えば、鳥、ハート、又は単語形状をしたデザイン等の任意の装飾的又は装飾的なオブジェクトであってよい。同様に、ここで装飾される身体の部分はまぶた20であるが、キットは、任意の身体の部分、特に皮膚、爪、まつ毛、唇又は毛髪に、適切なオブジェクトと共に使用することができる。
【0036】
支持体10は、身体の一部(この場合はまぶた20)に付着するように構成された接着裏面14を有する固体基板12と、前記固体基板12に取り付けられ、支持体10上のアクセサリ30を取り外し可能に保持するように構成された磁性化合物16を含む。従って、この実施形態では、装飾方法は、少なくともまつ毛の根元(root)22に、磁性化合物16の引力によって留まる磁化された付けまつ毛30を取り付けるために、磁性化合物16を含む支持体10を置くことを含む。これらのステップは、逆の順序で行うこともできる。
【0037】
第1の変形例によれば、付けまつ毛30は、人の目の長さに実質的に等しい長さを有することができ、まつ毛の根元22の全長に沿ってまぶた20上に配置され得る。この場合、支持体10は、図2に示すように、まつ毛の根元にあるラインの形態、又は、まつ毛の根元22に沿って又はまぶた20の少なくとも一つの他の部分に置かれるアイシャドウの形態であり得る。この変形例では、一つの磁化された付けまつ毛30が目に配置される。
【0038】
第2の変形例によれば、付けまつ毛30はまぶたの長さよりも短い。この場合、1つ以上の付けまつ毛ポーションがまつ毛の根元22においてまぶたに取り付けられてもよいが、付けまつ毛ポーションはすべて、天然のまつ毛フリンジの同じ側に配置される。
【0039】
(固体基板)
この実施形態では、固体基板12は、1つ以上のフィルム、例えば、ポリエチレン、ポリウレタン、及び/又はシリコーンフィルム、を含み得る。基材12は、固体であり、液体又はペースト状ではない。しかしながら、固体基板12が、装飾される身体(ここではまぶた20)の形状に一致するために、ある程度の柔軟性を有することは有用である。そのような柔軟性は、例えば、固体基板12が、ファブリック、不織布、天然テキスタイル等のテキスタイル層を含む場合に達成され得る。固体基板12の様々な層は、ラミネーションによって組み立てることができる。
【0040】
身体に取り付けることを意図した固体基板12の裏面16は、例えば、身体との取り付けを確実にする接着剤の層で部分的又は完全に覆われている粘着面であってもよい。選択された接着剤は、固体基板12の複数の使用を可能にするために再配置可能であり得る。さらに、選択された接着剤は、例えば、低アレルギー性であるか、又は少なくとも身体との長時間の接触と適合性がある。支持体10は、使用前に、接着裏面14、又は少なくとも前記裏面14の接着剤部分を覆う剥離可能な保護フィルムを含み得る。
【0041】
固体基板12は、上記のように、支持体10の所望の形状に一致するように切断することができる。
【0042】
固体基板12の厚みは、2mm以下、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.4mm以下、特に好ましくは0.3mm以下である。従って、固体基板12は、体が動いてる間に不快感を引き起こさない良好な柔軟性を維持する。
【0043】
以下に記載される磁性化合物を含まないこのタイプの固体基板は、それ自体が知られており、例えば、以下に説明されるように、現在販売されている。当業者は、所望のテクスチャ、寸法、及び柔軟性に従って、基板の構造及び材料を選択する方法を知っているであろう。
【0044】
(磁性化合物)
磁性化合物16は、固体基板12に取り付けられている。支持体10の磁気特性を最大化するために、磁性化合物は、好ましくは、固体基板12の接着裏面の反対側の面に取り付けられる。磁性化合物16は、例えばそれが支持体10の着色(pigmentation)又は装飾に関与する場合、支持体10上で少なくとも部分的に見えることができ、固体基板12に埋め込まれている場合などに隠すことができる。
【0045】
磁性化合物16は、厚さが0.1~2.0mm、幅が0.5~6.0mm、長さが0.5~50.0mmの間で構成される支持体の領域に配置され得る。その場合、所望のアクセサリの磁石の取り付けを可能にする前記領域は、十分な取り付け面を提供しながら、分離(discrete)するのに十分に薄い。
【0046】
従って、磁性化合物16は、支持体10全体又は支持体10の制限された領域に存在し得る。磁性化合物16は、少なくともアクセサリ30の磁石に面するように意図された位置に存在すれば十分である。しかしながら、磁性化合物16が、いくつかの場所、そして支持体10全体の最も端部に存在することで、支持体10を変更することなく様々なアクセサリ30を採用することができる。
【0047】
いずれにせよ、磁性化合物16は、磁化されたベースのアクセサリ、典型的には以下に記載される特徴を有する付けまつ毛30を保持するための磁気引力を提供するのに十分な量で存在する。
【0048】
磁性化合物16は、粒子、繊維、フィラメント、グリッド又はシート等の様々な形態で支持体10中に存在し得る。図1に概略的に示されている粒子を使用することで、磁性化合物16が、それを重くすることなく、基板12上に均一に分布させることができる。
【0049】
好ましい磁性粒子は、サイズが150ミクロン未満、好ましくは100ミクロン未満、より好ましくは60ミクロン未満である。
【0050】
「サイズ」とは、平均粒子サイズ、D50、D90、D95、D100、又は当業者に知られている他の任意の定義を意味する。サイズは、磁性粒子の1つの最大寸法にすることもできる。
【0051】
粒子サイズは、レーザー顕微鏡法などの当業者に知られている任意の顕微鏡法によって測定することができる。
【0052】
一実施形態では、磁性粒子は、0.05~0.3ミクロンの間に含まれるD50値によって、及び/又は5ミクロン未満のD90値によって特徴付けられ得る。
【0053】
以下に詳述する特徴は、磁性粒子の例で示されているが、必要な変更を加えて、他の形態の磁性化合物にも適用される。
【0054】
磁性粒子は、式Fe,MO(ここで、Mは、Fe、Ba、Sr、Mn又はZnを表す)のフェライトを含む。磁性粒子は、フェライトに加えて、例えば、マイカ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、及び酸化ケイ素から選択される少なくとも1つの他の無機化合物(mineral compound)を含み得る。
【0055】
磁性粒子は、好ましくは、90質量%を超えるフェライトを含み、このフェライトは、無機コーティング、例えば、上記の1つの化合物を含む無機コーティングでコーティングすることができる。あるいは、磁性粒子は、フェライトでコーティングされた無機支持体、例えば、上記の化合物の1つを含む無機支持体を含んでもよい。
【0056】
特定の実施形態では、MはFeを表し、フェライトは式Feの酸化鉄である。この実施形態では、磁性粒子は、CI 77499又は酸化鉄のINCI名を有し得る。
【0057】
磁性粒子は以下から選択することができる:
-シリカでコーティングされたFeを含む粒子、
-1~2ミクロンの範囲のD50値を持つ八角形形状のFeを含む粒子、
-Feと微量の他のミネラル酸化物(mineral oxides)を含む粒子であって、0.10~0.20ミクロンのオーダーのD50を有する粒子、
-例えば、100ミクロン未満のD80を有するマグネタイト粒子、及び
-マイカ支持体とFeコーティングを含む粒子であって、サイズが10~60ミクロンの粒子。
【0058】
磁性粒子は、着色されていても、されていなくてもよい。
【0059】
一実施形態によれば、磁性粒子は、まず、磁性組成物を得るために組成物に組み込まれ、次に磁性組成物は、基板12上、典型的には接着裏面14の反対側の表面上に堆積されることによって、磁性粒子が固体基板12上に堆積される。以下に説明する磁性組成物の場合、堆積は1回のパスで行うことができる。磁気組成に応じて、アクセサリ30が十分に保持することを可能にするのに十分な磁性化合物16を支持体が含むために、いくつかのパスが必要となる場合がある。乾燥後、固体基板12及び前記基板上に取り付けられた磁性化合物16を含む支持体10が得られる。
【0060】
得られる支持体10は、0.1~2.0mmの厚さを有することができる。その厚さは、当業者が知っている任意の方法、例えば、Schut社のエレクトロニックアウトサイドマイクロメーター(Electronic Outside Micrometer)を使用して測定することができる。
【0061】
磁性組成物は、95質量%を超える式Fe,MO(ここで、Mは、Fe、Ba、Sr、Mn又はZnを表す)のフェライトを含む磁性粒子を20~99質量%含むことができる。
【0062】
組成物は、例えば、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%から選択される値を超え、99%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、及び25%から選択される値未満の量の磁性粒子を含み得る。パーセンテージは、組成物の質量に基づく質量で表される。
【0063】
磁性組成物、実際には磁性化合物は、ワニスが磁性化合物を支持体上にアクセサリを保持するのに適さない状態にしないという条件で、保護ワニスでコーティングすることができる。
【0064】
(ガレニック(Galenic))
前述の磁性組成物は、異なるガレニック形態(galenic forms)を有し得る。例えば、それは、水性分散液、無水分散液、油中水型エマルジョン、又は水中油型エマルジョンの形態であり得る。従って、磁性粒子は、液体又は固体の脂肪相、あるいは水相に分散させることができる。磁性組成物は、例えば、流体、ペースト状、又は固体など、任意の堅さ(consistency)を有することができる。
【0065】
第1の実施形態によれば、組成物は、水中に磁性粒子が分散した形態の液体である。
【0066】
第2の実施形態によれば、組成物は、例えばペンシル等の、ホットキャスティングによって得られたワックスを含む無水固体組成物である。
【0067】
第3の実施形態によれば、組成物は、磁性粒子の存在下、脂肪族バインダーと共に圧縮された充填剤を含む粉末状の無水固体組成物である。
【0068】
組成物は、磁性組成物と磁化された付けまつ毛との間の引力を低下させる危険性がある、過剰の油を含む無水組成物ではないことが好ましい。
【0069】
磁性組成物は、ユーザには着色又は無色に見えてもよく、その結果、基板12上の磁性組成物の堆積物は、着色又は無色に見えてもよい。
【0070】
組成物が流動性である場合、20℃又は25℃の室温で測定されたその粘度は、3,000~12,000cPsの間とすることができる。この粘度は、Rheoplusソフトウェアを搭載したRheolab QC粘度計(アントンパール(Anton Paar)社)を使用して、適切なスピンドルと測定時間(例えば、ST22-4V 4-ブレードスピンドル(blade spindle)、100rpm、3分間)を使用して測定できる。測定の前に、本発明の組成物は120mlのジャーに入れた。
【0071】
6秒ごとに実行される測定値の偏差のパーセンテージを測定して、スピンドルが適切に選択されていることを確認する。組成物の粘度の値は、このプロトコルによれば、上記の測定時間中に装置によって実行された最後の15回の測定の平均に等しい。
【0072】
変形例によれば、磁性組成物は、磁性粒子が水中に分散している形態の流体であり得る。特定の流体組成物は、5質量%未満の油を含む水性分散液である。水性分散液中の大部分の化合物は、好ましくは水である。組成物は、25~80%の水、及び任意で、組成物の均一性及び安定性を確保するのに十分な量で、前記磁性粒子のための分散剤を含み得る。それはまた、グリセリン、ブチレングリコール、ペンチレングリコール及びそれらの混合物から選択されるポリオールを、3~15質量%含み得る。最後に、組成物は、水に可溶又は分散した少なくとも1つのポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアクリレート、又はそれらの混合物をさらに含み得る。特定の実施形態では、組成物は、0.2~0.6質量%のゲル化ポリマー、5~20質量%のフィルム形成ポリマー、20~55質量%の磁性粒子、3~15質量%の少なくとも1つのポリオール、及び25~70質量%の水を含むブラックリキッドアイライナーである。ゲル化ポリマーは、フィルム形成特性を有し得、フィルム形成ポリマーは、ゲル化特性を有し得る。
【0073】
別の変形例によれば、磁性組成物は、磁性粒子に加えて、充填剤又は顔料などの粉末化合物を含む、無水成形、鋳造、又はプレスされた組成物である。この場合、組成物は、磁性粒子と粉末の混合物に凝集性を与える少なくとも1つの脂肪族バインダー化合物(fatty binder compound)を含み得る。脂肪族バインダー化合物は、油性、ペースト状、又はワックス状であり得る。当業者は、性質を選択する方法や、所望のテクスチャーに従って脂肪族化合物の量を変化させる方法を知っているであろう。
【0074】
顔料は、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、水酸化クロム、フェリックブルー、カーボンブラック、ラッカー(二酸化チタン担体にグラフトされた水溶性染料からなる)、及び真珠光沢顔料(マイカ及び/又は酸化チタン担体を含む)から選択できる。
【0075】
充填剤は、特に、タルク、マイカ、カオリン、8~22個の炭素原子を有する有機カルボン酸に由来する金属石鹸、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム(magnesium hydrocarbonate)、シリカ、ガラスビーズ、セラミックビーズ、架橋又は非架橋デンプン、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、ジビニルベンゼン-架橋ポリスチレン等の合成ポリマー粉末(架橋又は非架橋、球状化又は非球状化、発泡又は非発泡)、シルセスキオキサン類などのシリコーン樹脂、又はテトラフルオロエチレン粉末から選択することができる。
【0076】
磁性組成物は、磁性粒子、充填剤及び顔料を含む固形パウダーの形態であり得る。磁性粒子含有量、充填剤含有量及び顔料含有量の合計は、好ましくは、組成物の質量の50~99質量%、例えば、70~90質量%である。固形パウダーはまた、5~30質量%の脂肪族化合物バインダー(fatty binder compound)を含み得る。
【0077】
磁性粒子を含む組成物は、磁化された付けまつ毛を支持体に付着させる機能、及び任意選択で支持体を着色する機能を有する。
【0078】
(磁化された付けまつ毛)
図3は、一実施形態による付けまつ毛30の例を示している。
【0079】
磁化されたベース34と磁性化合物16との間の引力のために、付けまつ毛が支持体10に取り付けられる。
【0080】
付けまつ毛30の磁化されたベース34は、単一の磁石又は少なくとも2つの磁石、あるいは図3に示されるように3つの磁石36、又は4つ以上の磁石さえも含む。従って、付けまつ毛30は、1つ以上の磁石36を含み、その数、サイズ(特に長さ)、及びベース上の配置は、付けまつ毛の形状(曲率、質量、長さ)によって当業者が適応させる。
【0081】
第1の変形例によれば、付けまつ毛のベース34は、その長さがベースの長さに等しい単一の磁石を含む。付けまつ毛の長さが短い場合、好ましくはその中心に配置され、ベースの長さよりも短い長さの磁石を1つだけ含むことができる。
【0082】
図3に示される第2の変形例によれば、ベース34は、満足のいく接着を達成するために、ベースを横切って一定の間隔で配置された複数の磁石36を含む。ベース34は、その両端に配置された2つの磁石36を含み得、任意選択で、ベース34の中間部分に配置された磁石36を有する。
【0083】
3番目の変形例によると、付けまつ毛のベースは、まつ毛が巻かれている磁石で形成されている。
【0084】
付けまつ毛のまつ毛32は、天然又は合成の材料で作ることができる。
【0085】
付けまつ毛のベース34は、人のまぶたの長さに等しい長さを有するように選択又は切断することができる。
【0086】
付けまつ毛のベースはまぶたの長さよりもはるかに小さい場合もあり、その場合、付けまつ毛ポーションについて言及する。付けまつ毛ポーションは、ハーフフリンジ又は個々のまつ毛であり得る。従って、支持体10は、まつ毛の根元22の全長に取り付けることも、まつ毛の根元根22の一部のみに取り付けることもできる。
【0087】
付けまつ毛ポーションは、例えば、天然のフリンジの特定の領域に色の効果をもたらしたり、特定の領域での人のまつ毛の密度を高めたりすることができる。この場合、付けまつ毛の1つ又は複数のポーションを天然のまつ毛のフリンジの同じ側に取り付けることができる。付けまつ毛は、見た目を良くしたり、目を開いたり、まつ毛の密度を上げたり、まつ毛を長くしたり、色を付けたりすることができる。
【0088】
本発明の特定の実施形態では、付けまつ毛の磁化されたベース34は、最大寸法が0.1~6mmの間で構成される少なくとも1つの磁石36を含む。
【0089】
これらの磁石36は、形状が実質的に平行六面体(parallelepipedic)で、厚さが0.1~0.5mmの形状であるか、又はワイヤなどのように、形状が実質的に円柱形であって、その直径が0.1~1.0mmである形状であり得る。
【0090】
一実施形態によれば、磁石36は、0.1~2.0mmの厚さ、0.5~6.0mmの幅、及び0.5~6.0mmの長さを有する。
【0091】
磁石36は、ネオジム、鋼、マグネタイト、フェライト、アルミニウム-ニッケル-コバルト合金、サマリウム-コバルト合金、又はヘマタイトから選択される材料から形成され得る。
【0092】
例えば、磁石36は、500~2500ガウスとの間で構成される強度を有する磁場を放出する。
【0093】
特定の実施形態によれば、付けまつ毛のベース34は、その両端のそれぞれに単一の磁石36を含む。
【0094】
別の実施形態によれば、付けまつ毛30は、付けまつ毛のベース34の長さに等しい長さを有する単一の磁石36を含む。
【0095】
付けまつ毛30は、長さ、色、及び/又は厚さが同一又は異なることができる合成繊維及び/又は天然まつ毛で作られたまつ毛フリンジ32を含み得る。付けまつ毛30は、フリンジの性質に応じて、異なるメイクアップ結果を提供し得る。例えば、付けまつ毛の繊維やまつ毛の素材、形、密度、色、長さ、カールを変えることで、自然な、濃い、長い、湾曲した、黒い、色付き、又は真珠光沢のある効果を生み出すことができる。いくつかの繊維は、羽毛形状であったり、ラインストーンをつけていてもよい。
【0096】
まつ毛フリンジ32は、所望の効果に応じて長さを変えることができる。付けまつ毛は、人の目の長さと形状に合わせてカスタマイズできる。
【0097】
一実施形態では、本発明の方法は、配置及び付着のステップの前に、ユーザによって、いくつかの付けまつ毛を含むセットから付けまつ毛を選択するステップ、及びユーザによって、いくつかの異なる付着支持体のセットから付着支持体を選択するステップ、を含み得る。その選択は、ユーザーの目の形状及びユーザーが求めるメイクアップ効果によって導かれ、支持体のセットの前記取り付け支持体は、互いに独立して、上記の支持体10のいずれかに適合し、付けまつ毛のセットの前記付けまつ毛は、互いに独立して、上記の付けまつ毛30のいずれかに適合する。
【0098】
この実施形態の説明において、付けまつ毛30のセットは、単一のパッケージで販売のために提供され得、支持体10のセットは、同様に、単一のパッケージで販売のために提供され得る。別の変形例では、少なくとも1つの付けまつ毛30及び少なくとも1つの支持体10を含むキット、あるいは少なくとも2つの付けまつ毛30及び少なくとも2つの支持体10を含むキット(1つは左眼用及び1つは右眼用)は、単一のパッケージで販売され得る。
【0099】
選択をより適切に導くために、ユーザーは、販売時点又は自宅で、所定の付けまつ毛のペア及び所定の支持体で得られた美的結果のデジタルシミュレーションを実行することができる。このシミュレーションは、イメージバンク又は図面から取得できる。ユーザーは、拡張現実アプリケーションを使用して、写真の1つから完成予想図(rendering)をシミュレートすることができる。このようなシミュレーションにより、支持体及び/又は付けまつ毛をユーザーのまぶたの形状、例えば、まつ毛のベースの長さ、及び望ましい美的結果に合わせてパーソナライズすることが可能性になる。
【0100】
本発明は、以下の例示的な実施形態によってさらに説明される。
【実施例
【0101】
実施例1~10:磁性粒子を含むパッチの製造
マルベーリャ(Marbella)社が販売するアイライナー型パッチの上部を形成する繊維材料(textile material)の非粘着性表面に、水を含む液体組成物を塗布することにより、磁化可能な自己粘着性支持体(パッチ)のペアを準備した。
【0102】
複数の液体組成物を準備した。これらの組成物の製造に使用される成分及びそれらの比率は、以下の表1及び2に示す。パーセンテージは質量基準である。
【0103】
繊細な、ナチュラルアンドハリウッド(Natural and Hollywood)参照パッチを使用した。
【0104】
各液体組成物は、従来のフェルトペンアプリケーターを使用して、3つのパッチのそれぞれに手動で1回塗布し、次に、フィルムが手触りで乾燥するまで、全体を25℃で数分間乾燥させた。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
実施例11:磁性粒子を含むパッチとまぶたに磁化された付けまつ毛を保持する性能
パッチの製造と厚さ
磁化可能なパッチのペアは、表3に記載されている流体組成物、及び市販の参照用マルベーリャアイライナーナチュラルアイライナー接着剤ベース(Marbella Eyeliner Natural eyeliner adhesive base)を使用して、前述の実施例と同じ方法で準備した。パーセンテージは質量基準である。
【0108】
【表3】
【0109】
乾燥後の、接着剤ベースの厚さ及び実施例11の磁化可能な組成物で被覆された接着剤ベースを含む磁化可能なパッチの厚さを、Schut社のEncolty Extered Micrometor(登録商標)で測定した。4つの測定値の平均値を表4に示す。
【0110】
【表4】
【0111】
パッチ上の磁化された付けまつ毛のホールドの評価
被験者(Volunteers)は、これらの磁化可能なパッチを使用して、磁化された付けまつ毛のホールドを評価した。彼らは、各まぶたの上まつ毛ラインにパッチを適用し、次に各パッチにSPITZER&HELMLEUGが販売するMagneticEyelashes CLIC LASH -Naturallook(登録商標)(1620ガウス強度)を配置した。
【0112】
パッチへの付けまつ毛のホールドは良好であった。まつ毛はまぶたの上で簡単に位置を変えることができ、一日中まぶたの所定の位置にとどまることができた。
【0113】
本明細書は特定の例示的な実施形態に言及しているが、特許請求の範囲によって定義される本発明の一般的な範囲から逸脱することなく、これらの実施例に改変を加えることができる。特に、様々な図示された/言及された実施形態の個々の特徴は、追加の実施形態において組み合わされ得る。従って、明細書の説明及び図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で考慮されるべきである。
図1
図2
図3
【国際調査報告】