(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】フォームフィット接続の第1のパーツを含むキャリア材料
(51)【国際特許分類】
B32B 5/26 20060101AFI20220106BHJP
D04H 3/16 20060101ALI20220106BHJP
B32B 27/02 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
B32B5/26
D04H3/16
B32B27/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520995
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(85)【翻訳文提出日】2021-05-14
(86)【国際出願番号】 EP2019077166
(87)【国際公開番号】W WO2020094317
(87)【国際公開日】2020-05-14
(32)【優先日】2018-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501080701
【氏名又は名称】ロウ アンド ボナー ベスローテン フェノーツハップ
【氏名又は名称原語表記】Low & Bonar B.V.
【住所又は居所原語表記】Westervoortsedijk 73, 6827 AV Arnhem, The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス デ ヨンヘ
【テーマコード(参考)】
4F100
4L047
【Fターム(参考)】
4F100AK01A
4F100AK01B
4F100AK03
4F100AK41
4F100AK46
4F100AK49
4F100AK54
4F100AL06
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA07
4F100DG01
4F100DG01A
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4F100DG12C
4F100DG15
4F100DG15A
4F100DG15B
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4F100EJ30B
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4F100GB07
4F100GB08
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4F100JB16A
4F100JB16B
4F100JK02C
4F100JK07C
4F100YY00A
4F100YY00B
4F100YY00C
4L047AA14
4L047AA21
4L047AA23
4L047AA27
4L047AB03
4L047BA09
4L047BD02
4L047CA02
4L047CA04
4L047CA05
4L047CC12
4L047CC16
(57)【要約】
少なくとも1つの第1の熱可塑性繊維層(A1)および第2の熱可塑性繊維層(A2)を含むキャリア材料であって、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部が、キャリア材料の少なくとも1つの境界で除去され、フォームフィット接続の第1のパーツを提供することを特徴とする、キャリア材料。キャリア材料は、ビチューメン屋根膜、屋根下地シート、フィルター媒体用キャリア、タフテッドカーペット用一次裏地および(クッション)ビニル床カバーに使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1の熱可塑性繊維層(A1)および第2の熱可塑性繊維層(A2)を含むキャリア材料であって、前記第1の熱可塑性繊維層および前記第2の熱可塑性繊維層は、不織布熱可塑性繊維層であり、前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部は、前記キャリア材料の少なくとも1つの境界で除去され、フォームフィット接続の第1のパーツを提供することを特徴とする、キャリア材料。
【請求項2】
前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層の一部が、前記キャリア材料の少なくとも2つの境界で除去されることを特徴とする、請求項1記載のキャリア材料。
【請求項3】
前記キャリア材料の対向する境界の前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層の一部が除去されることを特徴とする、請求項1または2記載のキャリア材料。
【請求項4】
接続領域の第1のパーツの厚さが、残りのキャリア材料の厚さの0%~90%、好ましくは20%~80%、より好ましくは35%~70%、最も好ましくは50%~60%であり、前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層の一部が除去されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のキャリア材料。
【請求項5】
前記第1の熱可塑性繊維層および前記第2の熱可塑性繊維層の長さおよび/または幅が、少なくとも0.5cm、好ましくは少なくとも1.0cm、より好ましくは少なくとも2.0cm異なることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のキャリア材料。
【請求項6】
縦糸および/または横糸を含むスクリムが、前記キャリア材料に含まれることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のキャリア材料。
【請求項7】
前記スクリムの前記縦糸および/または前記横糸が、少なくとも5GPa、好ましくは少なくとも10GPa、より好ましくは少なくとも15GPa、さらにより好ましくは少なくとも20GPa、さらにより好ましくは少なくとも25GPa、さらにより好ましくは少なくとも40GPa、さらにより好ましくは少なくとも50GPa、最も好ましくは少なくとも75GPaの引張弾性率を有する高弾性繊維を含むことを特徴とする、請求項6記載のキャリア材料。
【請求項8】
前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層が、少なくとも1種類の一成分繊維または二成分繊維を含むことを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のキャリア材料。
【請求項9】
前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層が、繊維の不織布層および/または押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットであることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のキャリア材料。
【請求項10】
以下の工程:
a.少なくとも第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層を含むキャリア材料を供給する工程
b.前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を前記キャリア材料の少なくとも1つの境界で除去する工程、および
c.任意選択で前記キャリア材料をロールアップする工程
を含む、キャリア材料の製造方法。
【請求項11】
前記工程bの除去が、スカイビングによってまたはスプリッティングおよび切断によって行われることを特徴とする、請求項10記載の方法。
【請求項12】
接続領域の第1のパーツの厚さが、残りのキャリア材料の厚さの0%~90%、好ましくは20%~80%、より好ましくは35%~70%、最も好ましくは50%~60%であるように、前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部が除去されることを特徴とする、請求項10または11記載の方法。
【請求項13】
前記第1の熱可塑性繊維層および前記第2の熱可塑性繊維層の長さおよび/または幅が、少なくとも0.5cm、好ましくは少なくとも1.0cm、より好ましくは少なくとも2.0cm異なることを特徴とする、請求項10から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記キャリア材料が、好ましくは前記第1の熱可塑性繊維層と前記第2の熱可塑性繊維層との間に配置されたスクリムを含むことを特徴とする、請求項10から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記第1の熱可塑性繊維層および/または前記第2の熱可塑性繊維層が、繊維の不織布層および/または押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットであることを特徴とする、請求項10から14までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、キャリア材料およびかかるキャリア材料の製造方法に関する。
【0002】
熱可塑性繊維層を含むキャリア材料は、従来技術で知られている。かかる材料は、例えば、ビチューメン屋根膜、屋根下敷きシート、フィルター媒体用キャリア、タフテッドカーペット用の一次裏地、および(クッション)ビニル床カバーなどの多くの用途で使用され得る。
【0003】
キャリア材料は、通常、圧延品として販売されており、それにより、キャリア材料のタイプ毎および/または用途毎に、各ロールの長さは、好ましくは同じであるべきである。例えば、ビチューメン屋根材、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーの製造プロセスにより、キャリア材料は追加の処理なしに使用されている。
【0004】
したがって、例えば、屋根膜に製造される第1のキャリア材料は、縦方向に終端部を有する。連続的な製造プロセス、例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーの製造のために、第2のキャリア材料の開始部は、第1のキャリア材料の終端部に接続することによって取り付けられなければならない。したがって、キャリア材料を含む最終製品の製造プロセスは、可能な限り妨げられない。
【0005】
キャリア材料は、長方形の形状を有し(
図10)、したがってキャリア材料は、縦方向に2つ(4a/b)および幅方向に2つ(5a/b)の4つの境界を有する。さらに、キャリア材料は、縦方向の境界および(ロールオフ)キャリア材料の開始部として理解されなければならない開始部(4a)を有する。同時に、キャリア材料は、終端部(4b)を有しており、これは開始部(4a)および(ロールオフ)キャリア材料の終端部の対向する境界として理解されなければならない。さらに、キャリア材料は、幅方向に2つの境界を有しており、一方の境界は、キャリア材料(5a)の一方の側にあり、もう一方の境界は、キャリア材料(5b)の他方の側にある。
【0006】
第1のキャリア材料と第2のキャリア材料とを接続するために、キャリア材料の異なるパーツが、一緒に突き合わされて、または互いに重ね合わされて敷設され(
図1および2a/bを参照)、互いに接続して連続材料を作製する。キャリア材料の2つのパーツの間のこのような接続は、より厚い材料厚さを有する接続領域および/または残りのキャリア材料とは異なる密度を有する接続領域の第1のパーツおよび第2のパーツを含む接続領域をもたらす。さらに、2つのパーツの間に接着材料、すなわち、接着テープまたはテキスタイルの継ぎ目が加わることがあり、これもまた、異なる局所特性を引き起こす。接続領域における厚さおよび他の特性のこのようなばらつきは、多くの用途、例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーには望ましくない。
【0007】
接続領域は、残りのキャリア材料に対して異なる特性を有するので、接続領域は、最終製品に異なる特性を生じさせ、最終製品、例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーから切り出されなければならない。このため、追加の廃棄物が発生し、これは再利用されるか専門的に処理されなければならず、追加のコストも発生する。
【0008】
さらに、異なる特性を有する接続領域は、キャリア材料が使用される製造プロセスを中断するおそれがある。
【0009】
国際公開第82/02412号には、少なくとも2つの熱可塑性不織布ストリップからなる継ぎ目のある不織布が開示されており、ストリップの端部は、溶融収縮され、続いて一緒にプレスされる。溶融収縮した材料は除去されないので、端部のそれぞれの継ぎ目での材料の密度が増加する。また、溶融装置を通過して溶融収縮した端部は、直ちに互いに圧接されて、継ぎ目を形成しなければならない。
【0010】
米国特許出願公開第2005/0013961号明細書には、交互繊維配向の複数のプライを含む複数の可撓性布帛部分を含む可撓性布帛構造が開示されている。各布帛部分のプライは、互いにオフセットされている。各プライの繊維は、各プライ内に1つの配向のみを有し、その結果、各プライは、力が布帛部分またはプライに加えられた場合に、限定された安定性を有する。
【0011】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服または少なくとも低減し得る、キャリア材料を提供することである。
【0012】
本発明の課題は、少なくとも1つの第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層を含むキャリア材料であって、第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層が、不織布熱可塑性繊維層であり、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部は、キャリア材料の少なくとも1つの境界で除去され、フォームフィット接続の第1のパーツを提供することを特徴とする、キャリア材料を提供することによって解決される。
【0013】
本発明の範囲内で、「熱可塑性繊維層」という用語は、繊維が熱可塑性ポリマーを含む繊維の層として理解されなければならない。
【0014】
好ましい実施形態では、繊維は、熱可塑性繊維層内のすべての繊維の重量に対して、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、さらにより好ましくは少なくとも80重量%、さらにより好ましくは少なくとも90重量%、さらにより好ましくは少なくとも95重量%、最も好ましくは少なくとも97重量%の熱可塑性ポリマーを含む。
【0015】
さらに、「不織布」という用語は、欧州使い捨て用品・不織布協会(European Disposables and Nonwovens Association)(EDANA)によって定義されているように理解されなければならない:「不織布とは、任意の手段でウェブに形成され、織りまたは編む以外の任意の手段で互いに結合された、任意の性質または起源の繊維、連続フィラメント、またはチョップドヤーンのシートである。湿式粉砕で得られたフェルトは、不織布ではない」。それにより、不織布中の繊維、連続フィラメント、またはチョップドヤーンがランダムに敷設され、特定の配向に従わないことが一般に知られている。
【0016】
理論に拘束されることなく、EDANAの定義に従って不織布を使用することにより、不織布は、任意の方向に不織布に加えられる外力に対する安定性を高めることができると考えられている。
【0017】
キャリア材料は、長さ、幅、および厚さを有する。長さは、縦方向に配向されており、キャリア材料の最大寸法である。幅は、幅方向に配向されており、キャリア材料の2番目に大きい寸法である。最後に、キャリア材料は、長さおよび幅に対して垂直な厚さを有し、その厚さは、キャリア材料の3番目に大きい寸法である。
【0018】
長さ、幅、および厚さを有することにより、キャリア材料は、また、第1の主面および第2の主面も有する。主面は、長さおよび幅の平面内に配向され、主面は、互いに平行であり、キャリア材料の厚さだけ互いに離間している。
【0019】
キャリア材料は、第1および第2の熱可塑性繊維層を含む。しかしながら、第1の実施形態では、キャリア材料の第1および第2の熱可塑性繊維層は、単一の(開始)熱可塑性繊維層から作製される。
【0020】
キャリア材料の少なくとも1つの境界で第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を除去することにより、フォームフィット接続の第1のパーツが作製される。フォームフィット接続の第1のパーツは、パズルパーツのような第2のキャリア材料内に作製されたフォームフィット接続の第2のパーツに接続され得る。このフォームフィット接続のために(接続領域で第1および/または第2の繊維層が二重になることを避けるために)、厚さのばらつきを小さくすることができ、一種のフォースフィットが作製される。この種のフォースフィットのために、(例えば)カレンダー、機械的ニードリング、水交絡、超音波接合、熱接合のような圧密技術を介した第1のキャリア材料と第2のキャリア材料との永久的な接続が、好ましくは熱風によって、またはそれらの任意の組み合わせによってより容易になり(圧密中の異なる層の滑りなし)かつ/またはより強い接続が得られる。
【0021】
このようなフォームフィット接続の第1のパーツを作製するには、2つの方法が可能である:第1の方法は、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を、キャリア材料の少なくとも1つの境界で、スカイビングなどのミリングまたはグラインダーのような技術を使用する研磨材のような方法によって除去することである。第2の方法は、キャリア材料を平面で切断し、したがってキャリア材料の一部を上部と下部とに分離する分離工程を含む。続いて、上部または下部を切断して、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を除去し、したがって、フォームフィット接続の第1のパーツを作製する。フォームフィット接続の第1のパーツを作製するこれらの方法により、キャリア材料は、その境界の少なくとも1つで厚さが低減される。好ましくは、厚さは、元の厚さの約半分に低減される。
【0022】
これにより、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を、キャリア材料の少なくとも1つの境界で除去することにより、第1の熱可塑性繊維層の一部および/または第2の熱可塑性繊維層の一部が、キャリア材料から除去され、その結果、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の残りの部分の密度が、維持される、すなわち、増加しない。これは、フォームフィット接続の第1のパーツの領域においてさえ、キャリア材料が、ビチューメンまたはプラスチゾルなどの任意の適切な材料によって均一に含浸される能力を保持するという効果を有する。
【0023】
キャリア材料のさらなる利点は、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部をキャリア材料の少なくとも1つの境界で除去することによって、本発明によるキャリア材料を、強度などの物理的特性またはフォームフィット接続の第2のパーツを有する第2のキャリア材料に取り付けられる能力、およびビチューメンまたはプラスチゾルなどの任意の適切な材料によって含浸される能力を失うことなく、長期間輸送または貯蔵され得ることである。
【0024】
第2の実施形態では、キャリア材料は、独立した第1および第2の熱可塑性繊維層を含む。これは、第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層が、一緒に平面で平行に敷設されて、キャリア材料を形成することを意味する。
【0025】
この実施形態においても、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を除去する2つの方法が存在する。第1の方法は、キャリア材料の一部をその境界の少なくとも1つで上部と下部とに分離し、続いてキャリア材料の上部または下部を切断して、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を除去し、フォームフィット接続の第1のパーツを得る、分離工程を含む。これにより、当初から独立している第1の熱可塑性繊維層と第2の熱可塑性繊維層とを分離する必要がない。第2の方法は、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の一部を除去して、フォームフィット接続の第1のパーツを得るために、スカイビングなどのミリングまたはグラインダーのような技術を使用する研磨材のような方法を含む。
【0026】
本発明の範囲内で、「接続する」または「接続」という用語は、2つのキャリア材料間の接続を確立するための接続または手順として理解されなければならず、少なくとも1つの結合技術が使用される。かかる結合技術は、液体接着剤または接着テープ(さらにUV活性化可能な接着テープ)による接着、加熱、例えば、熱風、マイクロ波照射、またはカレンダーの適用による溶融結合、および機械的結合、例えば、ニードリングまたはステッチングまたは水交絡などの化学的結合であり得る。
【0027】
好ましい実施形態では、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の一部は、キャリア材料の少なくとも2つの境界で除去される。これにより、キャリア材料がフォームフィット接続の2つの第1のパーツを有することが可能となり、したがって、キャリア材料は、第2のキャリア材料および第3のキャリア材料に接続することができ、その結果、残りのキャリア材料と比較して厚さおよび/または密度にばらつきがない、または少なくともばらつきが少ない接続領域が形成される。この概念は、キャリア材料についても当てはまり、キャリア材料の2つを上回る境界で第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の一部が除去される。
【0028】
好ましくは、キャリア材料の対向する境界の第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の一部が除去される。したがって、キャリア材料は、フォームフィット接続の2つの第1のパーツを含む。
【0029】
キャリア材料の対向する境界上にフォームフィット接続の2つの第1のパーツを含む効果は、キャリア材料が、第1の境界で第2のキャリア材料に、第2の境界で第3のキャリア材料に接続することができ、その結果、残りのキャリア材料と比較して厚さおよび/または密度にばらつきがない、または少なくともばらつきが少ない接続領域が形成されることである。第2および第3のキャリア材料は、また、フォームフィット接続の2つの第1のパーツを含み得る。これにより、第2および第3のキャリア材料が、残りのキャリア材料と比較して厚さおよび/または密度にばらつきがない、または少なくともばらつきが少ないさらなるキャリア材料に接続することも可能になる。したがって、例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーの連続的な製造プロセスは、無限に実行され得る。
【0030】
さらにより好ましくは、キャリア材料の開始部および終端部の境界の第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の一部が除去される。したがって、キャリア材料は、フォームフィット接続の2つの第1のパーツ(キャリア材料の開始部の1つおよび終端部の1つ)を含む。
【0031】
フォームフィット接続の2つの第1のパーツ(キャリア材料の開始部の1つおよび終端部の1つ)を含む効果は、キャリア材料がキャリア材料の開始部で第2のキャリア材料に接続され、キャリア材料の終端部で第3のキャリア材料に接続されることが可能であり、その結果、残りのキャリア材料と比較して厚さおよび/または密度にばらつきがない、または少なくともばらつきが少ない接続領域が形成されることである。第2および第3のキャリア材料は、また、それらの開始部および終端部で、フォームフィット接続の2つの第1のパーツを含み得る。これにより、第2および第3のキャリア材料が、残りのキャリア材料と比較して厚さおよび/または密度にばらつきがない、または少なくともばらつきが少ないさらなるキャリア材料に接続することも可能になる。したがって、例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーの連続的な製造プロセスは、これらの接続されたキャリア材料を用いて無限に実行され得る(
図11を参照のこと)。
【0032】
別の好ましい実施形態では、キャリア材料の幅方向の境界の第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の一部が除去される。したがって、キャリア材料は、フォームフィット接続の2つの第1のパーツ(キャリア材料の幅方向の一方の側および幅方向の他方の側)を含む。
【0033】
フォームフィット接続の2つの第1のパーツ(キャリア材料の幅方向の一方の側および幅方向の他方の側)を含む効果は、キャリア材料が、キャリア材料の幅方向の一方の側で第2のキャリア材料に接続され、キャリア材料の幅方向の他方の側で第3のキャリア材料に接続されることが可能であり、その結果、残りのキャリア材料と比較して厚さおよび/または密度にばらつきがない、または少なくともばらつきが少ない接続領域が形成されることである。第2および第3のキャリア材料は、また、それらの幅方向の一方の側および他方の側で、フォームフィット接続の2つの第1のパーツを含み得る。これにより、第2および第3のキャリア材料が、残りのキャリア材料と比較して厚さおよび/または密度にばらつきがない、または少なくともばらつきが少ないさらなるキャリア材料に接続することも可能になる。したがって、例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーの連続的な製造プロセスが、これらの接続されたキャリア材料を用いて無限に実行され得るか(
図12を参照のこと)、またはより広いキャリア材料が形成され得る。
【0034】
好ましくは、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の厚さの一部を研磨法により除去するために、スカイビング装置が使用される。
【0035】
好ましい実施形態では、第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層は、同じタイプの熱可塑性繊維を含む。
【0036】
本発明の範囲内では、繊維という用語が、短繊維およびフィラメントの双方を指すことが理解されている。短繊維は、2mm~200mmの範囲の特定の比較的短い長さを有する繊維である。フィラメントは、200mmを上回る、好ましくは500mmを上回る、より好ましくは1000mmを上回る長さを有する繊維である。フィラメントは、例えば、紡糸口金の紡糸孔を通してフィラメントを連続的に押し出して紡糸することによって形成される場合には、実質的に無端であってもよい。
【0037】
繊維は、円形、三葉形、多葉形または長方形を含む任意の断面形状を有してもよく、後者は幅および高さを示し、幅は高さよりかなり大きくてもよく、したがって、この実施形態における繊維はテープである。さらに、上記の繊維は、一成分、二成分、または多成分の繊維であり得る。
【0038】
好ましい実施形態では、接続領域の第1のパーツの厚さは、残りのキャリア材料の厚さの0%~90%、好ましくは20%~80%、より好ましくは35%~70%、最も好ましくは50%~60%であり、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の一部が除去されている。
【0039】
接続領域の第1のパーツの厚さを低減させることにより、残りのキャリア材料と比較して、接続領域における厚さおよび/または密度のばらつきがない、または少なくともばらつきが少なくなる。ほぼ完全な結果を達成するために、接続領域の第1のパーツの少なくとも1つの境界でのフォームフィット接続は、キャリア材料の厚さの約50%の低減された厚さを含む。
【0040】
従来技術の欠点の1つは、2つのキャリア材料が上面で一緒に敷設/接続される場合に、接続領域におけるキャリア材料の厚さが増加することである(例えば、
図1および2a/bを参照のこと)。
【0041】
好ましくは、第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層の長さおよび/または幅は、少なくとも0.5cm、好ましくは少なくとも1.0cm、より好ましくは少なくとも2.0cm異なる。
【0042】
第1の熱可塑性繊維層と第2の熱可塑性繊維層との長さおよび/または幅の差により、例えば2つのキャリア材料を突き合わせて敷設/接続することにより、従来技術に対して接続領域の接触面積が増大する。接触領域は、第1のキャリア材料と第2のキャリア材料とが接続領域内で接触する領域である。接続領域の接触面積が増加することにより、第2のキャリア材料とのフォームフィット接続が可能となり、接続強度が増加した接続を構築することが可能となる。
【0043】
好ましい実施形態では、キャリア材料の少なくとも1つの境界は、少なくとも2つの領域を含み、これらの領域は、異なる厚さの接続領域の第1のパーツならびに/または異なる幅および/または長さの第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層を含む。
【0044】
さらに好ましい実施形態では、縦糸および/または横糸を含むスクリムがキャリア材料に含まれる。
【0045】
好ましくは、スクリムは、織スクリムまたは敷設スクリムである。スクリムは、引張強度を向上させることが可能である、すなわち、キャリア材料に加えられた特定の荷重での伸びを減少させることによって、寸法安定性を向上させることが可能であり、かつ/またはキャリア材料の引裂き強度を向上させることが可能である。スクリムを使用する利点に関して、出願人は、国際公開第2015/055619号をさらに参照する。
【0046】
これにより、スクリムは、第1の熱可塑性繊維層と第2の熱可塑性繊維層との間、または第1の熱可塑性繊維層または第2の熱可塑性繊維層内に、例えば、キャリア材料の厚さの50%に位置し得る。
【0047】
スクリムが、第1の熱可塑性繊維層と第2の熱可塑性繊維層との間に位置する場合、スクリムは、第1の熱可塑性繊維層の繊維が、第2の熱可塑性繊維層の繊維と絡まないように、そして逆の場合も同様に、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の繊維をそれらの元の熱可塑性繊維層に保持する能力を有し得る。
【0048】
残りのキャリア材料と同等の厚さを有する接続領域を得るためには、接続領域におけるキャリア材料の厚さの約50%を占める第1および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部を除去することが有利である。したがって、キャリア材料に含まれるスクリムを損傷しないためには、スクリムが、キャリア材料の厚さの50%に位置しないことが有利であり、好ましくは、スクリムは、キャリア材料の厚さの20%、より好ましくは30%、さらにより好ましくは40%、最も好ましくは45%に位置する。
【0049】
スクリムがキャリア材料の厚さの50%近く(例えば、40%または45%)に位置する場合、第2のキャリア材料が接続領域内のキャリア材料に接続されている場合、スクリムは第2のキャリア材料のスクリムに近接することになる。フォームフィット接続の第1のパーツを有するキャリア材料と、フォームフィット接続の対応するパーツを有する第2のキャリア材料とを接続するために接着剤を使用する場合、キャリア材料のスクリムと第2のキャリア材料とが接続領域において近接しているという事実により、スクリム間の結合を確保するために必要な接着剤の量はより少ない。より少ない接着剤を使用することによって、例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーの製造において、キャリア材料の含浸が改善され、製品(例えば、ビチューメン屋根膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバー)の廃棄を防止または少なくとも低減することになる。
【0050】
別の好ましい実施形態では、スクリムの縦糸および/または横糸は、少なくとも5GPa、好ましくは少なくとも10GPa、より好ましくは少なくとも15GPa、さらにより好ましくは少なくとも20GPa、さらにより好ましくは少なくとも25GPa、さらにより好ましくは少なくとも40GPa、さらにより好ましくは少なくとも50GPa、最も好ましくは少なくとも75GPaの引張弾性率を有する高弾性繊維を含む。
【0051】
一実施形態では、キャリア材料の長手方向に延びるスクリムの縦糸は、高弾性糸、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)糸などのポリエステル糸、ポリアミド-6(PA6)糸などのポリアミド糸、ガラス糸、アラミド糸またはカーボン糸および/または他の高弾性糸またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0052】
別の実施形態では、スクリムは、ガラス縦糸および/または横糸で作られている。
【0053】
好ましい実施形態では、以下の仕様を有するガラススクリムが使用される:
・ 25cmあたり33本の縦糸および25cmあたり21本の横糸
縦糸は、以下を有する:
・ 34texの力価
・ 110~130N/5cmの強度
・ 2.8~3.7%の破断伸び
横糸は、以下を有する:
・ 34texの力価
・ 68~80N/5cmの強度
・ 2.5~3.0%の破断伸び
【0054】
第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層内にまたはその間に配置されたスクリムは、キャリア材料の厚さの中心線上に配置されていてもよい。残りのキャリア材料の50%を上回り、かつ85%まで、好ましくは75%まで、さらにより好ましくは60%までの厚さを含む接続領域の第1のパーツを有することにより、スクリムを損傷する危険性が低減され、キャリア材料の寸法安定性が改善される。さらに、フォームフィット接続によって一緒に接続されたキャリア材料内のスクリムと第2のキャリア材料内のスクリムとの間の距離が短いため、接続領域における荷重の移動を改善することができる。
【0055】
従来技術のキャリア材料は、キャリア材料の厚さの中心線に位置するスクリムを含み得る。第1のキャリア材料を第2のキャリア材料の上に重ねて第1のキャリア材料と第2のキャリア材料とを接続する場合(
図1および2a/bを参照のこと)、第1のキャリア材料に含まれるスクリムと第2のキャリア材料に含まれるスクリムとの間の距離は、第1のキャリア材料または第2のキャリア材料の総厚に等しい。このような従来技術のキャリア材料の第1のキャリア材料と第2のキャリア材料とは、第1のキャリア材料と第2のキャリア材料との間の接続領域に接着テープを適用することによって、および接続領域に熱および/または圧力を適用して接着剤をキャリア材料の繊維とスクリムとの間の隙間に流入させることによって、互いに接続されてもよい。しかしながら、このような従来技術のキャリア材料において十分な寸法安定性を得るためには、双方のスクリム間に十分に強い接続を確立するために、比較的大量の接着剤が塗布されなければならず、その接着剤は、熱および/または圧力を適用した後に、接続領域の全厚にわたって分散する。結果として、接続領域は、例えばビチューメンまたはPVCプラスチゾルによって含浸させることができず、このため、接続領域がビチューメン膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバー内に見えるので、例えばビチューメン膜、タフテッドカーペットおよび/またはビニル床カバーの製造中に廃棄材料が生じる。
【0056】
好ましい実施形態では、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層は、少なくとも1種類の一成分繊維または二成分繊維を含む。
【0057】
一実施形態では、キャリア材料の第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層は、少なくとも2つの一成分繊維を含む。一実施形態では、異なる種類の一成分繊維が使用され、少なくとも2つの異なる種類の一成分繊維は、好ましくは、異なる融点を有する異なる化学構造のポリマーで構成されている。少なくとも2つの異なるポリマーの融点が少なくとも10℃、好ましくは少なくとも20℃異なり、より好ましくは融点が少なくとも50℃異なることが好ましい。このような製品は、好ましくは熱風によって、接続領域におけるキャリア材料の繊維を、より低い融点を有するポリマーの融点の範囲内の温度にさらすことによって熱的に結合され得る。熱的に結合することにより、キャリア材料を第2のキャリア材料に接続するための付加的な接着剤は、必要とされず、したがって、キャリア材料の接続領域の特性は、残りのキャリア材料の特性と同一または少なくとも類似している。
【0058】
一実施形態では、少なくとも2つの熱可塑性繊維層は、異なる融点を有する異なる化学構造の2つのポリマーで構成された二成分繊維を含む。
【0059】
二成分繊維は、好ましくは、異なる化学構造の2つのポリマーで構成された繊維である。基本的な区別は、3つの種類の二成分繊維:サイドバイサイド型、コアシース型、および海中島型の二成分繊維の間で行われている。一実施形態では、二成分繊維を構成する2つのポリマーの融点は、少なくとも10℃、好ましくは少なくとも20℃、より好ましくは少なくとも50℃異なる。このような二成分繊維を含むキャリア材料は、特に、サイドバイサイド型、海中島型および/またはコアシース型の二成分繊維で構成される場合、接続領域内のキャリア材料の繊維を、より低い融点を有するポリマーの融点の範囲内の温度にさらすことによって、好ましくは熱風によって、熱的に結合することができる。熱的に結合することにより、キャリア材料を第2のキャリア材料に接続するための付加的な接着剤は、必要とされず、したがって、キャリア材料の接続領域の特性は、残りのキャリア材料の特性と同一または少なくとも類似している。
【0060】
好ましい実施形態では、キャリア材料は、主に、第1および第2の熱可塑性繊維層内のコア-シース型二成分繊維、好ましくはフィラメントから作られる。熱可塑性繊維層に含まれる繊維の少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは100%が、コア-シース型二成分繊維であることを意味することが主に理解されている。
【0061】
好ましくは、コア/シース二成分繊維におけるコア/シース比は、95/5体積%~5/95体積%の間にある。より好ましくは、コア/シース比は、50/50体積%~95/5体積%の間にある。
【0062】
一実施形態では、二成分繊維のシースは、ポリアミド、ポリオレフィン、ハロゲン化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリイミド、ポリスルフィドおよびそれらのコポリマーまたは混合物を含むポリマー群のポリマーを含む。
【0063】
別の実施形態では、二成分繊維のコアは、ポリオレフィン、ハロゲン化ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリイミド、ポリスルフィドおよびそれらのコポリマーまたは混合物を含むポリマーの群のポリマーを含む。
【0064】
別の実施形態では、コア/シース二成分繊維のシースは、主としてポリアミド、好ましくはポリアミド-6(PA6)からなり、コアは、主としてポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)、例えばビチューメン膜、タフテッドカーペットまたはビニル床からなる。
【0065】
別の実施形態では、コア/シース二成分繊維のシースは、主としてポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンからなり、コアは、主としてポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)、例えばタフテッドカーペットまたはフィルター媒体からなる。
【0066】
別の実施形態では、コア/シース二成分繊維のシースは、主としてポリエステル、好ましくはコポリエステル(コ-PET)からなり、コアは、主としてポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)、例えばビチューメン膜、タフテッドカーペット、ビニル床またはフィルター媒体からなる。
【0067】
好ましい実施形態では、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層は、繊維の不織布層および/または押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットである。
【0068】
キャリア材料は、任意の種類の不織布、例えば、梳綿プロセス、湿式敷設プロセスもしくは空気敷設プロセスまたはそれらの任意の組み合わせなどの周知のプロセスによって製造される短繊維不織布を含み得る。キャリア材料はまた、フィラメントが、紡糸口金から押し出され、続いてコンベヤベルト上にフィラメントのウェブとして敷設され、続いて該ウェブを結合して繊維の不織布層を形成する周知のスパンボンドプロセスによって、またはフィラメントが、好ましくはマルチフィラメント糸の形で、紡糸され、ボビン上に巻かれ、続いて該マルチフィラメント糸を巻き戻し、該フィラメントをフィラメントのウェブとしてコンベヤベルト上に敷設し、該ウェブを結合して繊維の不織布キャリア材料を形成する2工程プロセスによって製造されたフィラメントで構成される不織布を含み得る。
【0069】
好ましくは、キャリア材料の少なくとも第1および/または第2の熱可塑性繊維層中の繊維は、キャリア材料および/または最終(含浸)製品、例えば、ビチューメン屋根膜、屋根下地シート、フィルター媒体用キャリア、タフテッドカーペットまたは(クッション)ビニル床カバーにより高い引張強度および/またはより高い引裂き強度を与えるためのフィラメントである。
【0070】
キャリア材料の少なくとも第1および/または第2の熱可塑性繊維層は、キャリア材料中の繊維の全重量の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、さらに好ましくは少なくとも95重量%が熱可塑性繊維で構成され得る。少なくとも第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層における熱可塑性繊維の量を増加させると、引張強度および/または引裂き抵抗が増加し、キャリア材料および/または最終(含浸)製品の柔軟性が低下する。
【0071】
一実施形態では、キャリア材料の少なくとも第1および/または第2の熱可塑性繊維層は、キャリア材料の全重量の100重量%の熱可塑性繊維で構成される。
【0072】
熱可塑性ポリマーは、少なくとも第1および/または第2の熱可塑性繊維層中の熱可塑性繊維が、例えばビチューメン屋根膜、屋根下地シート、フィルター媒体用キャリア、タフテッドカーペットおよび(クッション)ビニル床カバーの製造プロセスで遭遇するような高温に耐えることが可能な任意の種類の熱可塑性ポリマーで構成され得る。熱可塑性繊維は、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)、ハロゲン化ポリオレフィン、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)(DMTまたはPTAのいずれかに基づく)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)および/またはポリ乳酸(PLA)、ポリアミド、例えば、ポリアミド-6(PA6)、ポリアミド-6,6(PA6,6)および/またはポリアミド-6,10(PA6,10)、ポリイミド(PI)、ポリスルフィド(PS)、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレンイミド(PEI)および/またはポリオキシメチレン(POM)および/またはそれらの任意のコポリマーまたは任意のブレンドを含み得る。
【0073】
一実施形態では、押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットは、フィラメントを提供し、フィラメントを屈曲させ、好ましくは溶融状態で互いに接触させることによって、フィラメントを三次元構造に集めることによって提供され得る。
【0074】
フィラメントの屈曲は、例えば、フィラメントを水浴中に集めることによって開始され得る。米国特許第5,639,543号明細書には、このような絡み合った押し出されたフィラメントの三次元ランダムマットの一例が開示されている。フィラメントの屈曲は、ランダムであり、特定の形状の配列にはならない。
【0075】
より好ましい実施形態では、押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットのフィラメントは、それらの交点で熱的に結合され、したがって、三次元形状に成形された押し出されたフィラメントの絡み合った構造を形成する。最も好ましくは、押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットのフィラメントは、それらの交点で部分的に相互貫入された溶融結合を形成するために、プロファイルされた表面上に集められた際に溶融状態のままである。相互貫入されたフィラメントをプロファイルされた表面上で凝固させることにより、押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットが形成され、これは結合され、したがって高い空隙容積を有する。
【0076】
好ましくは、フィラメントが集められる表面は、フィラメントの三次元構造マットが、丘および谷、半球、正および/または負のカスプ、カップおよび/またはワッフル、ピラミッド、U字溝、V字溝、円錐および/または半球でキャップされた円筒を含む三次元形状に成形されるようにプロファイルされる。
【0077】
押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットの空隙体積は、少なくとも50体積%、好ましくは少なくとも75体積%、より好ましくは少なくとも85体積%、さらにより好ましくは少なくとも90体積%、最も好ましくは少なくとも95体積%であり得る。
【0078】
好ましくは、押し出された絡み合ったフィラメントの三次元構造マットは、ISO 9864:2014に従って決定された、5~100mm、好ましくは5~50mmの範囲の厚さを有する。
【0079】
押し出された絡み合ったフィラメントの三次元構造マットにおける押し出された絡み合ったフィラメントの直径は、広く変化し得る。好ましくは、押し出された絡み合ったフィラメントの三次元構造マットにおける押し出された絡み合ったフィラメントは、Mitutoyoマイクロメーターを用いて、6.35mmの直径を有する円形接触面で、かつ5Nの適用荷重で測定すると、100μm~2000μmの範囲、より好ましくは200μm~1500μmの範囲、さらにより好ましくは300μm~1100μmの範囲、最も好ましくは500μm~900μmの範囲の平均直径を有する。
【0080】
少なくとも第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットの押し出された絡み合ったフィラメントは、任意の適切な熱可塑性ポリマーまたは熱可塑性ポリマーのブレンドで構成され得る。押し出された絡み合ったフィラメントは、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)、ハロゲン化ポリオレフィン、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)(DMTまたはPTAのいずれかに基づく)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)および/またはポリ乳酸(PLA)、ポリアミド、例えば、ポリアミド-6(PA6)、ポリアミド-6,6(PA6,6)および/またはポリアミド-6,10(PA6,10)、ポリイミド(PI)、ポリスルフィド(PS)、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレンイミド(PEI)および/またはポリオキシメチレン(POM)、熱可塑性エラストマー(TPE)、例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、および/またはそれらの任意のコポリマーもしくは任意のブレンドを含み得る。
【0081】
好ましくは、この製造方法に従って製造されるキャリア材料は、上記の実施形態の特性も含み得る。
【0082】
本発明の課題は、さらに、以下の工程:
a.少なくとも第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層を含むキャリア材料を供給する工程
b.第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部をキャリア材料の少なくとも1つの境界で除去する工程、および
c.任意選択でキャリア材料をロールアップする工程
を含む、キャリア材料の製造方法によって解決される。
【0083】
この方法の好ましい実施形態では、工程bの除去は、スカイビングまたはスプリッティングおよび切断によって行われる。第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部の除去は、Fortuna GmbHのスカイビング機を用いて行われ得る。
【0084】
この方法の別の好ましい実施形態では、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の少なくとも一部の除去は、接続領域の第1のパーツの厚さが、残りのキャリア材料の厚さの0%~90%、好ましくは20%~80%、より好ましくは35%~70%、最も好ましくは50%~60%となるように行われる。
【0085】
好ましくは、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層の長さおよび/または幅は、少なくとも0.5cm、好ましくは少なくとも1.0cm、より好ましくは少なくとも2.0cm異なる。
【0086】
この方法の好ましい実施形態では、キャリア材料は、好ましくは第1の熱可塑性繊維層と第2の熱可塑性繊維層との間に配置されたスクリムを含む。
【0087】
この方法のさらに好ましい実施形態では、スクリムは、縦糸および/または横糸を含み、スクリムは、好ましくは、織布または敷設スクリムである。
【0088】
この方法の別の好ましい実施形態では、第1の熱可塑性繊維層および/または第2の熱可塑性繊維層は、繊維の不織布層および/または押し出された絡み合ったフィラメントの三次元マットである。
【0089】
キャリア材料およびその上記の実施形態は、その有利な特性を有する異なる用途に使用され得る。好ましくは、キャリア材料は、ビチューメン屋根膜、屋根下地シート、フィルター媒体用キャリア、タフテッドカーペット用一次裏地および(クッション)ビニル床カバーに使用される。
【0090】
本発明は、図面を介してさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【
図1】
図1は、従来技術のキャリア材料の2つのパーツの組み合わせを概略的に示す。
【
図2】
図2(a+b)は、従来技術のキャリア材料の2つのパーツの組み合わせを概略的に示す。
【
図3】
図3は、キャリア材料の側面図を概略的に示す。
【
図4】
図4は、キャリア材料の異なる実施形態の側面図を概略的に示す。
【
図5】
図5は、キャリア材料の異なる実施形態の側面図を概略的に示す。
【
図6】
図6は、キャリア材料の異なる実施形態の側面図を概略的に示す。
【
図7】
図7は、キャリア材料の異なる実施形態の側面図を概略的に示す。
【
図8】
図8は、キャリア材料の異なる実施形態の側面図を概略的に示す。
【
図9】
図9は、第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層のスプリッティング工程を概略的に示す。
【
図11】
図11は、第2および第3のキャリア材料に接続されたキャリア材料の概略図の斜視図を示す。
【
図12】
図12は、第2および第3のキャリア材料に接続されたキャリア材料の概略図の斜視図を示す。
【0092】
図1では、接続されたキャリア材料1の第1のパーツAと、接続されたキャリア材料1の第2のパーツBとの接続が、概略的に示されている(従来技術)。第1のパーツAは、第1の熱可塑性繊維層A1および第2の熱可塑性繊維層A2を有する。第2のパーツBは、また、第1の熱可塑性繊維層B1および第2の熱可塑性繊維層B2を有する。接続領域3における第1のパーツAと第2のパーツBとを接続するために、第1のパーツAは、第2のパーツBの上に置かれる。接続領域3では、4つの熱可塑性繊維層が配置されている。これにより、接続領域3において、接続されるキャリア材料1の厚さおよび重量が増加する。
【0093】
図2Aおよび2Bでは、従来技術の代替的な実施形態が示されている。キャリア材料1は、単一の熱可塑性繊維層を有する第1のパーツAと、単一の熱可塑性繊維層を有する第2のパーツBとを含む。パーツAをパーツBの上に置き、その後、例えば、ホットワイヤまたは超音波接合/切断工程を使用して、パーツAとパーツBとを同時に切断して結合することにより、パーツA、Bの双方を永久的に結合する。その後、パーツAおよびパーツBは、折り畳まれて開かれ、それにより、それらは接続領域3で接続される。また、この実施形態では、接続領域3においてキャリア材料1の厚さ(および重量)が増大している。さらに、接続領域でのキャリア材料の強度は、キャリア材料の残りの部分よりも低い。
【0094】
図3は、第1の熱可塑性繊維層A1および第2の熱可塑性繊維層A2を含むキャリア材料1の側面図を示す。第1のパーツAの第1の熱可塑性繊維層A1は、第2の熱可塑性繊維層A2とは異なる長さを有する。これにより、キャリア材料1は、フォームフィット接続の第1のパーツを形成する。
【0095】
図4は、キャリア材料1に2つより多い熱可塑性繊維層を有する本開示の実施形態を示す。キャリア材料1は、第1の熱可塑性繊維層A1、第2の熱可塑性繊維層A2、および第3の熱可塑性繊維層A3を含む。第1の熱可塑性繊維層A1の長さは、第2および第3の熱可塑性繊維層A2、A3の長さと異なる。キャリア材料1は、また、フォームフィット接続の第1のパーツも形成し、したがって、本発明は、1つのパーツに2つより多い熱可塑性繊維層を含むキャリア材料にも作用する。層A1、A2、A3のうちの1つ以上は、繊維以外の材料(例えば、箔)で作られ得ることが理解されるべきである。
【0096】
図5は、角βを有する傾斜層境界を有するキャリア材料の側面図を示す。傾斜層境界を有するキャリア材料1は、フォームフィット接続の第1のパーツも形成する。
【0097】
図6は、4つの熱可塑性繊維層(A1~A4)を含むキャリア材料1の側面図を示す。第1の熱可塑性繊維層A1は、第2の熱可塑性繊維層A2とは異なる長さを有する。続いて、第2の熱可塑性繊維層A2は、第3の熱可塑性繊維層A3とは異なる長さを有し、また、第3の熱可塑性繊維層A3は、第4の熱可塑性繊維層A4とは異なる長さを有する。熱可塑性繊維層の間の長さの差は、交互になり、したがってジッパー状の形態が得られる。これにより、偶数の層A2およびA4および/または奇数の熱可塑性繊維層A1およびA3は、必ずしも同じ長さである必要はない。したがって、キャリア材料1は、フォームフィット接続の第1のパーツも形成する。
【0098】
図7は、3つの熱可塑性繊維層(A1~A3)を有するキャリア材料の側面図を示す。第1の熱可塑性繊維層A1は、第2の熱可塑性繊維層A2とは異なる長さを有する。続いて、第2の熱可塑性繊維層A2は、第3の熱可塑性繊維層A3とは異なる長さを有する。熱可塑性繊維層の間の長さの差は、交互になり、したがってジッパー状の形態が得られる。これにより、奇数の層A1およびA3は、必ずしも同じ長さである必要はない。したがって、キャリア材料1は、フォームフィット接続の第1のパーツも形成する。
【0099】
図8は、2つの熱可塑性繊維層(A1、A2)を有するキャリア材料の概略的な斜視図を示す。領域X1では、第1の熱可塑性繊維層A1の長さは、第2の熱可塑性繊維層の長さと異なり、領域X1、2では、第1の熱可塑性繊維層A1の長さは、第2の熱可塑性繊維層A2の長さと等しい。したがって、領域X1および領域X1、2における第1の熱可塑性繊維層の長さは、領域X1、2における第2の熱可塑性繊維層の長さと等しく、領域X1における第2の熱可塑性繊維層の長さと異なる。キャリア材料のこの実施形態は、フォームフィット接続の第1のパーツも形成する。領域X1における第2の熱可塑性繊維層が、領域X1およびX1、2における第1の熱可塑性繊維層および領域X1、2における第2の熱可塑性繊維層よりも長いことが可能であるが、逆の場合も想定される(図示していない、フォームフィット接続の第1のパーツの雌型のように)。
【0100】
図9は、スプリッティングプロセスを概略的に示す。キャリア材料1は、第1の熱可塑性繊維層A1および第2の熱可塑性繊維層A2を含む。スプリッティング装置5は、第1の熱可塑性繊維層A1と第2の熱可塑性繊維層A2とを互いに部分的に分離して、第1の熱可塑性繊維層A1に由来する上部と第2の熱可塑性繊維層A2に由来する下部とを形成し、上部または下部は、好ましくは切断により除去される。図示されていない実施形態では、上部が、元の第1の熱可塑性繊維層A1の一部のみを含むことができるか、または上部層が、第1の熱可塑性繊維層および第2の熱可塑性繊維層の一部を含み、したがって、下部は、元の第2の熱可塑性繊維層A1の一部のみを含むことができるか、または下部は、第2の熱可塑性繊維層および第1の熱可塑性繊維層の一部を含む。これにより、キャリア材料1の第1の熱可塑性繊維層A1および第2の熱可塑性繊維層A2は、フォームフィット接続の第1のパーツを形成する(
図4~
図7のように)。スプリッティング装置5は、スプリッティング機の一部である。例えば、Fortuna GmbH社は、このようなスプリッティング機を販売した。フォームフィット接続の記載された(パズルパーツのような)第1のパーツを実現するために、スプリッティングおよび切断以外の他の方法が含まれる。
【0101】
図10は、4つの境界(4a/b、5a/b)を有するキャリア材料1の上面図を示す。キャリア材料1の第1の境界は、縦方向MDにおけるキャリア材料1の開始部4aである。キャリア材料1の第2の境界は、縦方向MDにおけるキャリア材料1の終端部4bである。さらに、キャリア材料は、キャリア材料1の一方の側で幅方向CMDに第3の境界5aを含み、キャリア材料1の他方の側で幅方向CMDに第4の境界5bを含む。
【0102】
図11は、キャリア材料1を示しており、キャリア材料1は、その開始部4aで第2のキャリア材料1aに縦方向MDに接続されている。接続は、接続領域6aで確立されている。さらに、キャリア材料1は、その終端部4bで第3のキャリア材料1bにも縦方向MDに接続されており、接続は、接続領域6bで確立されている。
【0103】
図12は、キャリア材料1を示しており、キャリア材料1は、その一方の側5aで第2のキャリア材料1aに幅方向CMDに接続されている。接続は、接続領域7aで確立されている。さらに、キャリア材料1は、その他方の側5bで第3のキャリア材料1bにも幅方向CMDに接続されており、接続は、接続領域7bで確立されている。
【0104】
図13は、第1の熱可塑性繊維層A1と第2の熱可塑性繊維層A2とを含む複合材料1の側面図を示し、第1の熱可塑性繊維層A1と第2の熱可塑性繊維層A2との間にスクリム8が配置されている。
【国際調査報告】