IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソウル バイオシス カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】発光装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/48 20100101AFI20220106BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20220106BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20220106BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
H01L33/48
G09F9/33
G09F9/00 338
G09F9/30 349C
G09F9/30 339
G09F9/30 348A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021521162
(86)(22)【出願日】2019-10-17
(85)【翻訳文提出日】2021-06-16
(86)【国際出願番号】 KR2019013626
(87)【国際公開番号】W WO2020080837
(87)【国際公開日】2020-04-23
(31)【優先権主張番号】62/746,873
(32)【優先日】2018-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/598,545
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】イ,チョン フン
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA08
5C094AA43
5C094BA23
5C094CA19
5C094DA15
5C094DB01
5C094EA04
5C094ED15
5C094FA01
5C094FA02
5C094FB16
5C094GB10
5C094JA01
5C094JA08
5F142AA25
5F142AA54
5F142AA84
5F142BA32
5F142CB23
5F142CD02
5F142CG03
5F142DB17
5F142FA32
5F142GA02
5G435AA04
5G435AA17
5G435BB04
5G435CC09
5G435KK05
5G435KK10
(57)【要約】
発光装置および発光装置を製造するための方法が提供される。発光装置の製造方法は、第1の基板の一方の表面上に複数の第1の発光セルおよび複数の第2の発光セルを形成するステップと、第1および第2の発光セルを第2の基板に対向させるステップと、第1の発光セルを第2の基板上に選択的に接合するステップと、第2の基板を、少なくとも2つの第1の発光セルを含む実装ユニットに切断するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板の一面上に複数の第1の発光セルおよび複数の第2の発光セルを形成するステップと、
前記第1の発光セルおよび前記第2の発光セルを第2の基板に対向させるステップと、
前記第1の発光セルを前記第2の基板上に選択的に接合するステップと、
前記第2の基板を、少なくとも2つの前記第1の発光セルを含む実装ユニットに切断するステップと、
を含む、発光装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1の発光セルの間の領域を実質的に充填する遮光層を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1の発光セルの上面を露出させる開口部を有する誘電体層を、前記第1の基板上の前記第1の発光セルと前記第2の発光セルとの間に形成するステップと、
前記開口部を充填する接合部を形成するステップと、
前記接合部を貫通し、それぞれの前記第1の発光セルと電気的に接続されるパッドを形成するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1の発光セルを前記第2の基板上に選択的に接合するステップは、
前記第1の発光セル上に接合部を形成するステップと、
前記第2の基板に対向する前記第1の発光セルが配置された前記第1の基板の部分でレーザーリフトオフ工程を選択的に実行することによって、前記第1の発光セルを前記第1の基板から分離するステップと、
分離された前記第1の発光セルを前記接合部によって前記第2の基板上に接合するステップと、を含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
隣接する前記第1の発光セルは、第1の方向に第1の距離だけ離隔され、且つ第1の方向に垂直な第2の方向に第2の距離だけ離隔して形成されされ、
隣接する前記第2の発光セルは、第1の方向に第3の距離だけ離隔され、且つ第2の方向に第4の距離だけ離隔して形成され、
1つの前記第2の発光セルは2つの隣接する前記第1の発光セルの間に配置される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記実装ユニットで切断された、前記第2の基板に含まれる前記第1の発光セルを、一度に実装基板に実装するステップをさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
複数の金属ボールが前記実装基板に格子状に形成されている、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記第2の発光セルに対して、前記工程を繰り返すステップをさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
接合部を前記第1の基板上の前記第1の発光セル上に選択的に形成するステップと、
前記第1の基板を裏返し、前記接合部が形成された前記第1の発光セルと前記第2の発光セルとを第3の基板に対向させるステップと、
前記第1の発光セルを前記第1の基板から分離するステップと、
分離された前記第1の発光セルを、前記接合部を介して前記第3の基板に接合するステップと、
前記第3の基板を裏返し、前記第1の発光セルの一方の表面を第4の基板に接合するステップと、
前記第3の基板を除去して前記接合部を露出させるステップと、
前記接合部を貫通して、前記第1発光セルと電気的に接続されるパッドを形成するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
前記第3の基板上に前記第1の発光セルの間を充填する遮光層を形成するステップをさらに含む、請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
基板と、
前記基板上に配置された少なくとも2つの発光セルと、
前記少なくとも2つの発光セルの間を充填し、各発光セルの表面をそれぞれ露出させる開口部を有する遮光層と、
前記開口部を充填し、前記発光セルと基板との間に配置された接合部と、
を含む、発光装置。
【請求項12】
前記基板に対向する前記遮光層の一方の表面は、前記接合部のそれぞれの一方の表面と同一平面上にある、請求項11に記載の発光装置。
【請求項13】
前記遮光層は前記基板と接触し、前記接合部と前記基板との間に配置される、請求項11に記載の発光装置。
【請求項14】
2つの隣接する前記発光セル間の離隔距離が、前記それぞれの発光セルの限界寸法の約8~15倍である、請求項11に記載の発光装置。
【請求項15】
前記発光セルの各々は、互いに垂直に積層された第1の発光部、第2の発光部、及び第3の発光部と、前記第1、第2、及び第3の発光部と電気的に接続された複数のパッドと、を含む、請求項11に記載の発光装置。
【請求項16】
前記接合部を貫通し、前記パッドと電気的に接続された貫通電極をさらに含む、、請求項15に記載の発光装置。
【請求項17】
前記貫通電極の各々は、前記接合部の各々の内部に配置された第1の部分と、第1の部分から前記接合部の各々の上面上に延在する第2の部分と、を含む、請求項16に記載の発光装置。
【請求項18】
前記第2の部分は、前記遮光層の一方の表面まで延在する、請求項17記載の発光装置。
【請求項19】
前記第2の部分は、前記遮光層内に延在する、請求項17に記載の発光装置。
【請求項20】
前記基板は、前記貫通電極の前記第2の部分に対応する位置に配置された複数の基板パッドを含む、請求項17に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の例示的な実施形態は一般に、発光装置に関し、より具体的には、複数の発光セルを含む発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、無機光源として、表示装置、車載用ランプ、一般照明など様々な分野で広く利用されている。発光ダイオードは、従来の光源よりも寿命が長く、消費電力が少なく、応答速度が速いため、既存の光源に急速に置き換わりつつある。
【0003】
通常、表示装置は、青色、緑色、赤色の混色を利用して様々な色を表示する。表示装置の各画素は、青色、緑色、および赤色のサブ画素を含み、特定の画素の色はこれらのサブ画素の色を通して決定され、画像は画素の組合せによって表示される。
【0004】
発光ダイオードは、主に表示装置のバックライト光源として使用されてきた。しかし、近年、発光ダイオードを用いて画像を直接実現する次世代ディスプレイとしてマイクロLEDディスプレイが開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、色再現性に優れた発光装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、ウェハの捨てられる部分を最小化することができる発光装置の製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限定されず、言及されていない別の課題は、下の記載から当業者に明確に理解することができるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
解決しようとする課題を達成するために、例示的な実施形態による発光装置の製造法は、第1の基板の一方の表面上に複数の第1の発光セルおよび複数の第2の発光セルを形成するステップと、第1および第2の発光セルを第2の基板に対向させるステップと、第1の発光セルを第2の基板上に選択的に接合するステップと、第2の基板を少なくとも2つの第1の発光セルを含む実装ユニットに切断するステップと、を含む。
【0009】
前記第1の発光セル間の面積を実質的に埋める遮光層を形成するステップをさらに含んでもよい。
【0010】
本方法はさらに、第1の発光セルの上面を露出させる開口部を有する誘電体層を、第1の基板上の第1の発光セルと第2の発光セルとの間に形成するステップと、開口部を充填するための接合部を形成するステップと、接合部を貫通し、それぞれの第1の発光セルと電気的に接続されるパッドを形成するステップとをさらに含んでもよい。
【0011】
また、第1の発光セルを第2の基板上に選択的に接合するステップは、第1の発光セル上に接合部を形成するステップと、第2基板と対向する第1の発光セルが配置された位置にレーザーリフトオフ工程を選択的に実行することによって、第1の発光セルを第1の基板から分離するステップと、分離された第1の発光セルを第2の基板上に接合部によって接合するステップとを含んでもよい。
【0012】
隣接する第1の発光セルは第1の方向に第1の距離だけ離隔され、且つ第1の方向に垂直な第2の方向に第2の距離だけ離隔して配置され、隣接する第2の発光セルは第1の方向に第3の距離だけ離隔され、且つ第2の方向に第4の距離だけ離隔して配置され、1つの第2の発光セルは2つの隣接する第1の発光セルの間に配置されてもよい。
【0013】
本方法は、実装ユニットで切断された第1の発光セルを実装基板に一旦実装するステップをさらに含んでもよい。
【0014】
実装基板上には、複数の金属ボールが格子状に形成されてもよいる。
【0015】
該方法は、第2の発光セルに対して、上記工程を繰り返すステップをさらに含んでもよい。
【0016】
該方法は、第1の基板上の第1の発光セル上に接合部を選択的に形成するステップと、接合部が形成された第1の発光セルと第2の発光セルとが第3の基板に面するように第1の基板を裏返すステップと、第1の発光セルを第1の基板から分離するステップと、分離された第1の発光セルを第3の基板に接合部を介して接合するステップと、第3の基板を裏返し、第1の発光セルの一方の表面を第4の基板に接合するステップと、第3の基板を除去して接合部を露出させるステップと、各接合部を貫通して、第1の発光セルの各々と電気的に接続するパッドを形成するステップと、をさらに含んでもよい。
【0017】
該方法は、第3の基板上の第1の発光セル間に遮光層を形成するステップをさらに含んでもよい。
【0018】
別の例示的な実施形態による発光装置は、基板と、基板上に配置された少なくとも2つの発光セルと、少なくとも2つの発光セルの間に配置され、各発光セルの表面をそれぞれ露出させる開口部を有する遮光層と、開口部を満たし、発光セルと基板との間に配置される接合部と、を含む。
【0019】
基板に対向する遮光層の一方の表面は、それぞれの接合部の一方の表面と同一平面上にあってもよい。
【0020】
遮光層は、基板と接触し、接合部と基板との間に配置されてもよい。
【0021】
2つの隣接する発光セル間の離隔距離は、各発光セルの限界寸法の約8~約15倍であってもよい。
【0022】
発光セルはそれぞれ、互いに垂直方向に積層された、第1の発光部、第2の発光部、及び第3の発光部、及び第1、第2、及び第3の発光部と電気的に接続された複数のパッドを含んでもよい。
【0023】
該発光装置は、接合部を貫通してパッドと電気的に接続された貫通電極をさらに含んでもよい。
【0024】
貫通電極の各々は、接合部の各々の内部に配置された第1の部分と、第1の部分から接合部の各々の上面上に延在する第2の部分とを含んでもよい。
【0025】
第2の部分は、基板に対向する遮光層の一方の表面まで延在してもよい。
【0026】
第2の部分は、遮光層内に延在してもよい。
【0027】
基板は、貫通電極の第2の部分に対応する位置に配置された複数の基板パッドを含んでもよい。
【0028】
前述した一般的な説明と、以下の詳細な説明とは、どちらも例示的及び説明的であり、特許請求される本発明のさらなる説明を提供するように意図されていることを理解されたい。
【発明の効果】
【0029】
本実施形態に係る発光装置では、ウェハ上に密に形成された発光セルを複数の工程で選択的に個別化して所定の距離だけ離隔させることにより、発光セルを所望の目標距離に移動させることができる。このように、目標距離だけ離隔された発光セルを直接形成する場合と比較して、移送される発光セル間の所望の離隔距離を得るために浪費されるウェハの部分を減少させることができる。
【0030】
また、各々が臨界寸法の小さい発光セルを、1個ずつではなく、少なくとも2個含む実装ユニットによって実装することにより、実装時に衝撃や損傷が発生することを防止することができ、効率的に発光セルを目標装置に実装することが可能である。
【0031】
さらに、発光セル間に遮光層が配置されているため、発光セルから発生した光を遮蔽して色混合の発生を防止することができ、発光装置の色再現性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1a】例示的な一実施形態による発光装置の概略平面図である。
図1b】例示的な実施形態による、図1AのA-A’で切断した断面図である。
図1c】例示的な実施形態による、図1AのA-A’で切断した断面図である。
図2a】例示的な実施形態による発光セルの概略平面図である。
図2b図2aのA-A’及びB-B’で切断した断面図である。
図3a】例示的な実施形態による発光セルの概略平面図である。
図3b図3aのA-A’及びB-B’で切断した断面図である。
図4a】例示的な実施形態による発光セルの概略平面図である。
図4b図4aのA-A’で切断した断面図である。
図4c図4aのB-B’で切断した断面図である。
図5a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す上面図である。
図5b】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す上面図である。
図5c図5aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図6a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図6b図6aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図7a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図7b図7aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図8a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図8b図8aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図9a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図9b図9aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図10a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図10b図10aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図11a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図11b図11aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図12a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図12b図12aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図13a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図13b図13aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図14a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図14b図14aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図15a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図15b図15aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図16a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図16b図16aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図17a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図17b図17aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図18a】例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図である。
図18b図18aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
図19】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
図20】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
図21】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
図22】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
図23】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
図24】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
図25】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
図26】他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示の構成および効果を十分に理解するために、本開示の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。しかしながら、本開示は、本明細書に記載された実施形態に限定されず、様々な形態で実施されてもよく、様々な変更が追加されてもよい。
【0034】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての用語は、当該技術分野における通常の知識を有する者に一般的に知られている意味で解釈されることができる。
【0035】
以下、図面を参照して、本発明の様々な実施形態による発光装置を説明する。
【0036】
図1aは、例示的な実施形態による発光装置の概略平面図であり、図1bおよび図1cは、例示的な実施形態による、図1aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。
【0037】
図1a~図1cを参照すると、発光装置は、実装基板MSUBと、実装基板MSUBの一方の表面に配置された複数の発光セルLEDとを含んでもよい。図示された例示的な実施形態によれば、複数の発光セルLEDは、2×2構成で配置された4つの発光セルLEDを含む。しかしながら、本発明の概念は、特定の数の発光セルLEDまたはその特定の配置に限定されない。例えば、複数の発光セルLEDは、少なくとも2つの発光セルLEDを含むことができる。別の例として、図17a及び図17bに示すように、複数の発光セルLEDは、3×3構成で配置された9つの発光セルLEDを含んでもよい。4または9個の複数の発光セルLEDが実装工程中に一度に実装され得る実装ユニットを形成してもよく、この実装ユニットは、後により詳細に説明される。
【0038】
複数の発光セルLEDは、第1の方向DR1及び第1の方向DR1に垂直な第2の方向DR2において互いに離隔されるように配置され得る。より詳細には、複数の発光セルLEDは、第1の方向DR1に第3の距離DT3だけ離隔されて配置され、且つ第2の方向DR2に第4の距離DT4だけ離隔されて配置され得る。例えば、第3の距離DT3と第4の距離DT4とは、互いに略同一であってもよい。別の例として、第3の距離DT3と第4の距離DT4とは、互いに異なっていてもよい。
【0039】
例示的な実施形態によれば、第3の距離DT3及び第4の距離DT4のそれぞれは、1つの発光セルLEDの限界寸法(CD)の約8~約15倍であることができる。例えば、各発光セルLEDが50μm~80μmである場合、隣接する2つの発光セルLEDの間の第3の距離DT3及び第4の距離DT4の各々は、約650μm~700μmであってもよい。
【0040】
複数の発光セルLEDの各々は、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3を含むことができる。例示的な一実施形態によれば、各発光セルLEDは、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3が垂直に積層された構造を有することができる。この場合、第3の発光部LE3は実装基板MSUBに対向してもよく、第1の発光部LE1の一面が光取り出し面であってもよい。例示的な実施形態によれば、第1の発光部LE1から出射される光の波長は最も短く、第2の発光部LE2から出射される光の波長は第1の発光部LE1から放出される光の波長よりも長く、第3の発光部LE3から放出される光の波長よりも短くてもよい。第3の発光部LE3から出射される光の波長は、最も長くてもよい。例えば、第1の発光部LE1は青色光を発し、第2の発光部LE2は緑色光を発し、第3の発光部LE3は赤色光を発することができるが、本開示はこれに限定されない。例えば、他の実施形態によれば、第2の発光部LE2は、第1の発光部LE1より短い波長の光を出射してもよい。他の実施形態によると、発光セルLEDは、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3のうち少なくとも一つが互いに離隔して水平に配置された構造を有することができる。
【0041】
各発光セルLEDは、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3とそれぞれ電気的に接続された複数のパッドPDを含み得る。例示的な一実施形態によれば、複数のパッドPDの各々は、第3の発光部LE3と実装基板MSUBとの間に配置され得る。
【0042】
発光装置は、発光セルLEDの間に配置された遮光層LSをさらに含み得る。遮光層LSは、発光セルLEDの外側の側壁を囲んでもよく、発光セルLEDの間を実質的に充填することができる。本発明の一実施形態によれば、遮光層LSは、発光セルLEDをそれぞれ露出する開口部OPを含むことができる。遮光層LSは、絶縁特性および遮光特性を有する材料、例えば、フォトレジストまたはブラックマトリクスなどの材料を含むことができる。
【0043】
遮光層LSが隣接する発光セルLEDの間に配置されるので、それぞれの発光セルLEDから発せられる光は互いに影響を及ぼさない。これにより、混色を防止することができ、発光装置の色再現性を向上させることができる。一方、いくつかの例示的な実施形態では、必要に応じて遮光層LSが省略されてもよい。
【0044】
発光装置はさらに、発光セルLEDのパッドPDを覆い、それぞれの第3の発光部LE3と実装基板MSUBとの間で遮光層LSの開口部OPを実質的に充填する接合部BDを含み得る。各接合部BDの一面は、第3発光部LE3に接し、平面視で各発光セルLEDと実質的に同一の大きさを有することができる。
【0045】
各接合部BDは、ポリマーを含み得る。例えば、接合部BDは、フォトレジスト、エポキシ樹脂、BCB(ベンゾシクロブテン)、PAE(ポリアリーレンエーテル)系列のFlare(登録商標)、MSSQ(メチルシルセスキオキサン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PDMS(ポリジメチルシロキサン)、フルオロポリマー、ポリイミド、PEEK(ポリエーテルヘルケトン)、ATSP(芳香族熱硬化性ポリエステル)、PVDC(ポリ塩化ビニリデンクロライド)、LCP(液晶ポリマー)、ワックスからなる群から選択された少なくとも1つを含むことができる。例えば、各接合部BDは、約100℃~約300℃の温度で硬化される熱硬化性ポリマーを含むことができる。
【0046】
発光装置は、各発光セルLEDの複数のパッドPDと電気的に接続され、各接合部BDを貫通する貫通パッドVPDを含むことができる。貫通パッドVPDの各々は、接合部BDを貫通する第1の部分PT1と、第1の部分PT1から接合部BDの一面に延びる第2の部分PT2とを含むことができる。
【0047】
図1bを参照すると、例示的な実施形態による遮光層LSの一面は、各接合部BDの一面と同一平面上にあってもよい。実装基板MSUBとは反対を向いている遮光層LSの他方の面は、第1の発光部LE1の一方の表面と同一平表面上にあってもよい。したがって、発光セルLEDの貫通パッドVPDの第2の部分PT2及び実装パッドMPDのそれぞれは、遮光層LSと接合部BDと実装基板MSUBとの間で露出され得る。貫通パッドVPDの第2部分PT2は、接合部BDだけでなく、遮光層LSの一面まで延長され得る。
【0048】
図1cを参照すると、別の例示的な実施形態による遮光層LSの一面は、実装基板MSUBと接してもよい。発光セルLEDの貫通パッドVPDの第2の部分PT2および実装パッドMPDは、遮光層LSによって覆われてもよい。貫通パッドVPDの各々の第2の部分PT2は、遮光層LS内に延長されることができる。
【0049】
実装基板MSUBは、プリント回路基板(PCB)などのように回路が形成された基板を含んでもよい。
【0050】
実装基板MSUBは、貫通パッドVPDに対応する位置に実装パッドMPDを含むことができる。実装パッドMPDは、ハンダボール(図示せず)などの材料によって貫通パッドVPDと電気的に接続され得る。
【0051】
貫通パッドVPDの各々の第2の部分PT2は接合部BD及び/または遮光層LSの一面に延長されるので、貫通パッドVPDの配置及び延長する長さに応じて、多様な構造を有する実装パッドMPDを含む実装基板MSUBに発光セルLEDを実装することができる。
【0052】
以下、発光セルについてより詳細に説明する。
【0053】
図2aは例示的な実施形態による発光セルの概略平面図であり、図2bは、図2aの発光セルをA-A’およびB-B’で切断した断面図である。図3aは例示的な実施形態による発光セルの概略平面図であり、図3bは、図3aの発光セルをA-A’およびB-B’で切断した断面図である。図4aは例示的な実施形態による発光セルの概略平面図であり、図4bは図4aの発光セルをA-A’で切断した断面図であり、図4cは、図4aの発光セルをB-B’で切断した断面図である。
【0054】
図2a、図3a、図4a、図2b、図3b、図4b及び図4cを参照すると、発光セルLEDは、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3を含み得る。
【0055】
図示された実施形態によれば、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3は垂直に積層され得る。しかしながら、図示はされていないが、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3のうち少なくとも一つは同一平面上に水平に配置される場合がある。
【0056】
第1の発光部LE1は、第1のn型半導体層102と、第1の活性層104と、第1のp型半導体層106と、第1のオーミック層108とを含んでもよい。第2の発光部LE2は、第2のn型半導体層202、第2の活性層204、第2のp型半導体層206、および第2のオーミック層208を含んでもよい。第3の発光部LE3は、第3のp型半導体層306、第3の活性層304、第3のn型半導体層302、および第3のオーミック層308を含んでもよい。
【0057】
第1のn型半導体層102、第2のn型半導体層202、及び第3のn型半導体層302の各々は、Siドープ窒化ガリウム系半導体層であってもよい。第1のp型半導体層106、第2のp型半導体層206、及び第3のp型半導体層306の各々は、Mgドープ窒化ガリウム系半導体層であってもよい。第1の活性層104、第2の活性層204、及び第3の活性層304の各々は、多重量子井戸(MQW)構造を含んでもよく、その構成比率は、所望のピーク波長の光を発するように決定される。第1のオーミック層108、第2のオーミック層208、第3のオーミック層308の各々としては、SnO、InO、ZnO、ITO(indium tin oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)等の透明導電性酸化物(TCO)を用いることができる。
【0058】
発光セルLEDはさらに、第1のn型半導体層102と電気的に接続された第1パッドPD1、第2のn型半導体層202と電気的に接続された第2パッドPD2、第3のn型半導体層302と電気的に接続された第3パッドPD3、および第1のオーミック層108、第2のオーミック層208、および第3のオーミック層308と電気的に共通に接続された共通パッドCPDを含んでもよい。
【0059】
図2a、図3a、図4a、図2b、図3b及び図4bは、共通パッドCPDが第1のオーミック層108、第2のオーミック層208、及び第3のオーミック層308を共通に電気的に接続するものとして示されているが、本発明の概念はこれに限定されない。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、共通パッドCPDが第1のn型半導体層102、第2のn型半導体層202、及び第3のn型半導体層302を共通に電気的に接続することができる。一実施形態によると、第1パッドPD1、第2パッドPD2、第3パッドPD3、および共通パッドCPDのそれぞれは、Au、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Hf、Cr、Ti、およびCuからなる群から選択された少なくとも1つ、またはそれらの合金を含んでもよい。
【0060】
図2a、図2b、図3a及び図3bに示された一実施形態によると、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2及び第3の発光部LE3は互いに略同じサイズを有し、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2および第3の発光部LE3は互いに同一平面上に外側の側壁を有することができる。第1のn型半導体層102は第1のビア構造体VA1によって第1パッドPD1と電気的に接続されてもよく、第2のn型半導体層202は第2のビア構造体VA2によって第2パッドPD2と電気的に接続されてもよく、第3のn型半導体層302は第3のビア構造体VA3によって第3パッドPD3と電気的に接続されてもよく、第1のオーミック層108は第4のビア構造体VA4によって共通パッドCPDと電気的に接続されてもよく、第2のオーミック層208は第5のビア構造体VA5によって共通パッドCPDと電気的に接続されてもよく、第3のオーミック層308は第6のビア構造体VA6によって共通パッドCPDと電気的に接続されてもよい。
【0061】
図4a、図4b、及び図4cを参照する他の例示的な実施形態によれば、第1の発光部LE1は第2の発光部LE2より大きく、第2の発光部LE2は第3の発光部LE3より大きくてもよい。例えば、第1の発光部LE1は順次積層された第1のn型半導体層102、第1の活性層104、第1のp型半導体層106、及び第1のオーミック層108を含み、第2の発光部LE2は順次積層された第2のオーミック層208、第2のp型半導体層206、第2の活性層204、及び第2のn型半導体層202を含み、第3の発光部LE3は順次積層された第3のオーミック層308、第3のp型半導体層306、第3の活性層304及び第3のn型半導体層302を含む場合、第1の発光部LE1の第1のn型半導体層102及び第1のオーミック層108の各々は第2の発光部LE2及び第3の発光部LE3に露出されるように、第2の発光部LE2の第2のn型半導体層202及び第2のオーミック層208の各々は第3の発光部LE3に露出されるように、第3の発光部LE3の第3オーミック層308は第3のp型半導体層306、第3の活性層304、及び第3のn型半導体層302に露出されるように、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3がエッチングされてもよい。第1のn型半導体層102は第1の接触パターンCT1および第1の延長パターンEL1によって第1パッドPD1と電気的に接続されてもよく、第2のn型半導体層202は第2の接触パターンCT2および第2の延長パターンEL2によって第2パッドPD2と電気的に接続されてもよく、第3のn型半導体層302は第3の接触パターンCT3および第3の延長パターンEL3によって第3パッドPD3と電気的に接続されてもよい。第1のオーミック層108及び第2のオーミック層208は第4の接触パターンCT4及び共通延長パターンCELによって共通パッドCPDと電気的に接続されることができ、第3のオーミック層308は、第5の接触パターンCT5及び共通延長パターンCELによって共通パッドCPDと電気的に接続されることができる。第1の延長パターンEL1、第2の延長パターンEL2、第3の延長パターンEL3、及び共通延長パターンCELの各々は、露出された第1のn型半導体層102の上部に延長され、実質的に平坦な上面を有することができる。第1の延長パターンEL1は第1のビア構造体VA1によって第1パッドPD1と電気的に接続され、第2の延長パターンEL2は第2のビア構造体VA2によって第2パッドPD2と電気的に接続され、第3の延長パターンEL3は第3のビア構造体VA3によって第3パッドPD3と電気的に接続され、共通延長パターンCELは共通ビア構造体CVAによって共通パッドCPDと電気的に接続されることができる。第1のビア構造体VA1、第2のビア構造体VA2、第3のビア構造体VA3、および共通ビア構造体CVAは、平坦部から同じ高さに形成されることができるので、第1パッドPD1、第2パッドPD2、第3パッドPD3、共通パッドCPDとそれぞれより安定的に電気的に接続されることができる。一部の実施形態では、第1の延長パターンEL1、第2の延長パターンEL2、第3の延長パターンEL3、及び共通延長パターンCELを選択的に省略することができる。
【0062】
図2a、図3a、図4a、図2b、図3b、図4b、及び図4cを参照すると、発光セルLEDは、第1の発光部LE1と第2の発光部LE2との間に第1の発光部LE1と第2の発光部LE2とを接合する第1の接着部AD1と、第2の発光部LE2と第3の発光部LE3との間に第2の発光部LE2と第3の発光部LE3とを接合する第2の接着部AD2とをさらに含むことができる。第1の接着部AD1及び第2の接着部AD2はそれぞれ、絶縁性を有し、可視光を透過し、接着特性を有する材料を含み得る。第1の接着部AD1及び第2の接着部AD2はそれぞれ、ガラス、ポリマー、レジスト、またはポリイミドを含むことができる。例えば、第1の接着部AD1及び第2の接着部AD2のそれぞれは、SOG、BCB、HSQ、SU?8フォトレジストを含むことができる。
【0063】
例示的な実施形態によれば、発光セルLEDは、第1の発光部LE1と第2の発光部LE2との間に配置された第1のカラーフィルターCF1と、第2の発光部LE2と第3の発光部LE3との間に配置された第2のカラーフィルターCF2とをさらに含むことができる。第1カラーフィルターCF1は、第2発光部LE2及び第3の発光部LE3から生成された光を通過させながら第1の発光部LE1から生成された光を反射することができ、第1の発光部LE1から生成された光が第2の発光部LE2及び第3の発光部LE3の各々に影響を及ぼさないようにする。第2のカラーフィルターCF2は、第1の発光部LE1及び第2の発光部LE2の各々から発生した光を反射させながら、第3の発光部LE3から発生した光を透過させて、第1の発光部LE1及び第2の発光部LE2から発生した光が第3の発光部LE3に影響を及ぼさないようにすることができる。第1のカラーフィルターCF1及び第2のカラーフィルターCF2はそれぞれ、TiOとSiOとが交互に積層された構造を有するDBR(distributed Bragg reflector)を含むことができる。例えば、第2のカラーフィルターCF2におけるTiO及びSiOの積層順序又は数は、第1のカラーフィルターCF1におけるTiO及びSiOの積層順序又は数と異なってもよい。
【0064】
発光セルLEDはさらに、垂直方向に積層された第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3のそれぞれの外側側壁を取り囲む遮光層LSを含み得る。遮光層LSは、第1の発光部LE1の一方の表面を露出させる開口部OPを含み得る。図1a、図1b、および図1cを参照して上述したように、遮光層LSは、例えばフォトレジスト及びブラックマトリクスのような絶縁特性および遮光特性を有する材料を含み得る。
【0065】
発光セルLEDはさらに、第3の発光部LE3上に第1パッドPD1、第2パッドPD2、第3パッドPD3、および共通パッドCPDをそれぞれ覆い、遮光層LSの開口部OPを充填する接合部BDを含み得る。例示的な実施形態によれば、接合部BDは、ポリマーを含むことができる。例えば、接合部BDは、フォトレジスト、エポキシ樹脂、BCB、Flare(登録商標)、MSSQ、PMMA、PDMS、フルオロポリマー、ポリイミド、PEEK、ATSP、PVDC、LCP、ワックスからなる群から選択された少なくとも一つを含むことができる。例えば、各接合部BDは、約100℃~約300℃の温度で硬化される熱硬化性ポリマーを含むことができる。
【0066】
例示的な実施形態によれば、接合部BDの上面は、遮光層LSの一方の面と実質的に同一平面上にあってもよい。他方、遮光層LSの一方の面に対向する他方の面は、第1の発光部LE1の一方の面と同一平面上にあってもよい。
【0067】
発光セルLEDは、接合部BDを貫通して第1パッドPD1、第2パッドPD2、第3パッドPD3、及び共通パッドCPDと電気的に接続される第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、および第7パッドPD7をさらに含むことができる。第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7は、それぞれ、Au、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Hf、Cr、Ti、およびCuからなる群から選択された少なくとも一つ、又はこれらの合金を含むことができる。
【0068】
第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7の各々は、接合部BDに配置される第1の部分PT1と、第1の部分PT1から接合部BDの一面に延長される第2の部分PT2とを含むことができる。第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、第7パッドPD7の配置および延長の長さは、発光セルLEDが搭載される装置によって変更され得る。このようにして、発光セルLEDを含む発光装置を種々の電子機器に適用することができる。
【0069】
図2a及び図2bに示された例示的な実施形態によれば、第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7の各々の第2の部分PT2は、接合部BD内に延長され得る。図3a、図3b、図4a、図4b、及び図4cに示される他の例示的な実施形態によれば、第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7の各々の第2の部分PT2は、接合部BDだけでなく遮光層LSまで延長され得る。このように、第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、第7パッドPD7の配置および延長の長さは、発光セルLEDが搭載される装置によって変更され得る。
【0070】
以下、図1a及び図1bに示す発光装置の製造方法について説明する。
【0071】
図5a、図5b、および図6a、図7a、図8a、図9a、図10a、図11a、図12a、図13a、図14a、図15a、図16a、図17a、及び図18aは例示的な実施形態による発光装置の製造方法を示す平面図であり、図5c、図6b、図7b、図8b、図9b、図10b、図11b、図12b、図13b、図14b、図15b、図16b、図17b、及び図18bは、図5b、図6a、図7a、図8a、図9a、図10a、図11a、図12a、図13a、図14a、図15a、図16図17a、及び図18aの発光装置をA-A’で切断した断面図である。図5bは、図5aのBの拡大した平面図である。
【0072】
図5a、図5b、及び図5cを参照すると、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3をそれぞれ含む複数の発光セルが、第1の基板100上に形成され得る。
【0073】
第1の基板100は、窒化ガリウム系半導体層を成長させることができ、サファイア(Al)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ガリウム(Ga)、ガリウムヒ素(GaAs)、またはシリコンを含むことができる。また、基板100は可撓性基板であっても、回路を含む基板であってもよい。
【0074】
図5aに示す例示的な実施形態によれば、第1の基板100は、平坦領域FZを有する円形ウェハWFを使用することができる。しかしながら、本発明の概念はこれに限定されず、第1の基板100は、切り欠きを有する円形ウェハまたは四角形のウェハを使用することができる。
【0075】
第1の基板100上に、第1のn型半導体層102、第1の活性層104、および第1のp型半導体層106を、MOCVD(金属有機化学気相蒸着法)、MBE(分子線エピタキシー)、HVPE(水素化物気相成長法)、およびMOC(金属有機塩化物)などの成長法を用いて順次形成し、化学気相蒸着法(CVD)または物理蒸着法(PVD)工程を介して第1のp型半導体層106上に第1のオーミック層108を形成することによって、第1の発光部LE1を形成することができる。MOCVD、MBE、HVPE、およびMOCなどの成長法を用いて、第2の基板(図示せず)上に第2のn型半導体層、第2の活性層204、および第2のp型半導体層206を順次形成し、CVDまたはPVD工程を介して第2のp型半導体層206上に第2のオーミック層208を形成することによって、第2の発光部LE2を形成することができる。MOCVD、MBE、HVPE、およびMOCなどの成長法を用いて、第3の基板(図示せず)上に第3のn型半導体層302、第3の活性層304、および第3のp型半導体層306を順次形成し、CVDまたはPVD工程を介して第3のp型半導体層306上に第3のオーミック層308を形成することによって、第3の発光部LE3を形成することができる。
【0076】
第2の発光部LE2は、第1の接着部AD1を用いて第1の発光部LE1上に接着され、第2の基板は、例えば、レーザーリフトオフ(LLO)処理によって除去される。第3の発光部LE3は、第2の接着部AD2を用いて第2の発光部LE2上に接着され、第3の基板は、例えば、レーザーリフトオフ(LLO)またはケミカルリフトオフ(CLO)処理によって除去される。
【0077】
図2a及び図2bを参照して上述した発光セルLEDを例に説明すると、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2及び第3の発光部LE3にビアホールを形成することにより、第1のn型半導体層102と電気的に接続された第1のビア構造体VA1、第2のn型半導体層202と電気的に接続された第2のビア構造体VA2、第3のn型半導体層302と電気的に接続された第3のビア構造体VA3、第1のオーミック層108と電気的に接続された第4のビア構造体VA、第2のオーミック層208と電気的に接続された第5のビア構造体VA5、及び第3のオーミック層308と電気的に接続された第6のビア構造体VA6を形成することができる。次に、第1のビア構造体VA1と電気的に接続された第1パッドPD1、第2のビア構造体VA2と電気的に接続された第2パッドPD2、第3のビア構造体VA3と電気的に接続された第3パッドPD3、及び第4のビア構造体VA4、第5のビア構造体VA5、及び第6のビア構造体VA6と電気的に共通に接続された共通パッドCPDをそれぞれ形成することができる。
【0078】
発光セルLEDのそれぞれは、第1の方向DR1に第1の距離DT1だけ離隔されてもよく、第2の方向DR2に第2の距離DT2だけ離隔されてもよい。例えば、第1の距離DT1と第2の距離DT2とは略同一であってもよい。
【0079】
以下、説明を簡略化するために、図5aおよび図5bに示すように9×9配列を有する発光セルについて説明する。以下では、9×9の発光セル(LED)を基準に説明する。
【0080】
図6a及び図6bを参照すると、複数の発光セルLEDが形成された第1の基板100上に、発光セルLEDを覆う接合層BDLを形成することができる。接合層BDLは、各発光セルLEDの第1パッドPD1、第2パッドPD2、第3パッドPD3、及び共通パッドCPDを覆うように形成される。
【0081】
例示的な実施形態によれば、接合層BDLは、第1のポリマーを含むことができる。例えば、接合層BDLは、フォトレジスト、エポキシ樹脂、BCB、Flare(登録商標)、MSSQ、PMMA、PDMS、フルオロポリマー、ポリイミド、PEEK、ATSP、PVDC、LCP、ワックスからなる群から選択される少なくとも一つを含むことができる。例えば、接合部BDの各々は、約100℃~約300℃の温度で硬化される熱硬化性ポリマーを含むことができる。別の例として、接合層BDLは、着脱可能な特性を有することができる。
【0082】
図7a及び図7bを参照すれば、接合層BDL上に対象となる発光セルLEDを選択的に覆う第1のマスクパターンMS1を形成することができる。
【0083】
第1のマスクパターンMS1によってマスクされる発光セルLEDは、最終的に発光セルLEDが搭載される装置に適するように、所望の離隔距離に調整されることができる。例えば、第1のマスクパターンMS1によってマスクされた発光セルLEDと第1の方向DR1に隣接する2つの発光セルLEDとは、第1の距離DT1よりも大きい第3の距離DT3だけ離隔されてもよい。第1のマスクパターンMS1によってマスクされた発光セルLEDと第2の方向に隣接する2つの発光セルLEDは、第2の距離DT2よりも大きい第4の距離DT4だけ離隔されていてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第3の距離DT3および第4の距離DT4が互いに同じであってもよい。例示的な実施形態によれば、第3の距離DT3および第4の距離DT4の各々は、マスクされた発光セルLEDの各々の限界寸法(CD)の約8~約15倍であることができる。
【0084】
図示された例示的な実施形態によれば、第1のマスクパターンMS1によってマスクされた発光セルLEDと第1の方向DR1および第2の方向DR2において隣接する2つの発光セルLEDを選択しないことによって、離隔距離が調節されると説明する。しかしながら、本発明の概念は、これに限定されるものではない。
【0085】
以下、説明を簡易にするために、第1のマスクパターンMS1によってマスクされた発光セルLEDを第1の発光セルLED1とする。
【0086】
図8a及び図8bを参照すると、第1のマスクパターンMS1をエッチングマスクとして用いて接合層BDLをエッチングすることによって、接合部BDが第1の発光セルLED1上に形成されてもよい。図9a及び図9bを参照すると、接合部BDを形成した後、第1マスクパターンMS1を除去することができる。
【0087】
図10a及び図10bを参照すると、接合部BDが形成された第1の発光セルLED1と他の発光セルLEDとが形成された第1基板100を、第1の支持基板SPB1に面するように、裏返すことができる。
【0088】
第1の支持基板SPB1は、発光セルLEDを一時的に支持する基板であってもよい。したがって、第1の支持基板SPB1の種類及び構造は特に限定されない。
【0089】
第1の支持基板SPB1は、第1の発光セルLED1上に形成された接合部BD及び他の発光セルLEDと対向することができる。第2のマスクパターンMS2は、第1の基板100上に配置される。第2のマスクパターンMS2は、接合部BDが形成された第1の発光セルLED1に対応する第1の基板100の一部を露出させる開口部を含むことができる。第2のマスクパターンMS2の開口部を介して選択的にレーザーリフトオフ工程を行うことによって、接合部BDが形成された第1の発光セルLED1を第1の基板100から選択的に分離することができる。このように、接合部BDが形成された第1の発光セルLED1は、第1の基板100から分離され、接合部BDによって第1の支持基板SPB1上に接合される。
【0090】
図11a及び図11bを参照すると、第1の発光セルLED1は第1の方向DR1に第3の距離DT3だけ離隔され、且つ第2の方向DR2に第4の距離DT4だけ互いに離隔されながら、第1の支持基板SPB1上に配置されてもよい。
【0091】
図12a及び図12bを参照すると、第1の発光セルLED1を除いた残りの発光セルLEDは、第1の基板100上に保持される。残りの発光セルLEDは、第2の発光セルLED2、第3の発光セルLED3、第4の発光セルLED4、第5の発光セルLED5、第6の発光セルLED6、第7の発光セルLED7、第8の発光セルLED8、及び第9の発光セルLED9を含むことができる。ここで、「第2」、「第3」、「第4」、「第5」、「第6」、「第7」、「第8」、「第9」という用語は、発光セルLEDが第1の基板100から分離される順序を意味し、これらの発光セルLEDは、構造及び特性の点で異なるわけではない。
【0092】
図13aおよび図13bを参照すると、第1の発光セルLED1の間の領域を実質的に充填する遮光層LSが、第1の支持基板SPB1上に形成されてもよい。遮光層基板は、ブラックマトリクスまたはフォトレジストのように、絶縁性を有し、可視光を遮蔽する材料を含むことができる。
【0093】
図14a及び図14bを参照すると、接着部AADを用いて第2の支持基板SPB2を発光セルLEDの一面に付着させることができる。第2の支持基板SPB2は、発光セルLEDを一時的に支持する基板であってもよい。したがって、第2の支持基板SPB2の種類及び構造は特に限定されない。
【0094】
接着部AADは、第2のポリマーを含むことができる。本発明の一実施形態によれば、第2のポリマーは、接合部BDに含まれた第1のポリマーに対してエッチング液に対するエッチング選択性を有することができる。例えば、エッチング液によって、第2のポリマーはエッチングされ得るが、第1のポリマーはエッチングされない場合がある。別の例示的な実施形態によれば、第2のポリマーは、第1のポリマーとは異なる融点を有してもよい。例えば、300℃で第2のポリマーは溶融してもよく、第1のポリマーは溶融しなくてもよい。
【0095】
接着部AADは、フォトレジスト、エポキシ樹脂、BCB、Flare(登録商標)、MSSQ、PMMA、PDMS、フルオロポリマー、ポリイミド、PEEK、ATSP、PVDC、LCP、ワックスからなる群から選択される少なくとも一つを含み得る。
【0096】
続いて、第1の支持基板SPB1を除去することができる。例えば、接合部BDは着脱可能な接着材を含むので、接合部BDから第1の支持基板SPB1を除去することができる。第1の支持基板SPB1を除去することにより、接合部BDを露出させることができる。
【0097】
図15a及び図15bを参照すると、接合部BDを貫通して、各発光セルLEDの第1パッドPD1、第2のパッドPD2、第3パッドPD3、及び共通パッドCPDとそれぞれ電気的に接続される第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7が、それぞれ形成されてもよい。例えば、第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7の各々は、接合部BD及び遮光層LS上に延在してもよい。他の例として、第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7は、接合部BD上にのみ延在することができる。
【0098】
図16a及び図17aを参照すると、第2の支持基板SPB2をウェハWF単位で拡張して観察すると、図示されているように、第1の発光セルLED1は、第2の支持基板SPB2上に配置されてもよい。
【0099】
第1の発光セルLED1は、約50μm~約80μmの限界寸法(CD)を有し、第1の発光セルLED1の小ささ及び移送される第1の発光セルLED1の個数が少ないため、第1の発光セルLED1を目標の実装基板に1つずつ実装することは一般に困難である。そこで、数個の第1の発光セルLED1を一度に実装するために、数個の第1の発光セルLED1を含む実装ユニットMUを規定し、実装ユニットMUで第2の支持基板SPB2を切断することができる。実装ユニットMUは、少なくとも2つの第1の発光セルLED1を含むことができる。また、実装ユニットMUは、第1の発光セルLED1の外側側壁を囲む遮光層LSを含んでもよい。
【0100】
例示的な一実施形態によれば、図16a及び図16bに示されるような、4つの第1の発光セルLED1を一度に実装するように、2×2構成で配置された第1の発光セルLED1を含む実装第2の支持基板SPB2を切断することによって、一度に実装することができる実装ユニットMUを形成することができる。
【0101】
別の例示的な実施形態によれば、図17a及び図17bに示されるように、9つの第1の発光セルLED1を一度に実装するように、3×3構成で配置された第1の発光セルLED1を含む第2の支持基板SPB2を切断することによって、一度に実装することができる実装ユニットMUを形成することができる。
【0102】
図18aおよび図18bを参照すると、実装ユニットMUに切断された第2の支持基板SPB2上に形成された第1の発光セルLED1を、目標の実装基板MSUBと対向するように、第2の支持基板SPB2を裏返すことができる。実装基板MSUBにおいては、第1の発光セルLED1の各々の第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、および第7パッドPD7にそれぞれ対応する位置に実装パッドMPDが形成される。
【0103】
実装基板MSUBの実装パッドMPDは、ハンダボール等を用いて第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、第7パッドPD7と電気的に接続することができる。
【0104】
続いて、第2の支持基板SPB2を除去することができる。
【0105】
本実施形態では、第1の発光セルは実装ユニットに切断されて実装基板に実装されるように説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、BGA(ボールグリッドアレイ)が形成された基板を使用することができる。BGAとしては、Au、In、Sn、Pb、Cuからなる群から選択された少なくとも1種を含む金属ボールを基板上に格子状に形成してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、このとき基板は回路を含むことができる。この場合、実装ユニットMUは、グリッド形状の金属ボールの位置にそれぞれ対応するように配置された第1の発光セルを含んでもよい。
【0106】
このようにして、9×9の発光セルLEDのうち、第1の発光セルLED1を、目標の実装基板MSUBに実装することができる。なお、第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7のそれぞれの構造及び延長の長さは、実装基板MSUBに応じて変更され得るので、様々な実装基板MSUBに発光装置を適用することができる。また、第1の発光セルLED1の間に遮光層LSが形成され、隣接する第1の発光セルLED1から発生する光を遮蔽するので、混色を防止して色再現性を向上させることができる。また、少なくとも2つの第1の発光セルLED1を含む実装ユニットMUを定義し、実装ユニットMUで第1の発光セルLED1を実装基板MSUBに実装することにより、第1の発光セルLED1を1つずつ実装する場合に比べて、限界寸法(CD)の小さな第1の発光セルLED1を効率的かつ安定的に実装することができる。
【0107】
図12aに戻ると、第2の発光セルLED2、第3の発光セルLED3、第4の発光セルLED4、第5の発光セルLED5、第6の発光セルLED6、第7の発光セルLED7、第8の発光セルLED8、及び第9の発光セルLED9は、第1の基板100上に残存されている。第2の発光セルLED2、第3の発光セルLED3、第4の発光セルLED4、第5の発光セルLED5、第6の発光セルLED6、第7の発光セルLED7、第8の発光セルLED8、及び第9の発光セルLED9に図5a、図5b、図6a、図7a、図8a、図9a、図10a、図11a、図12a、図13a、図14a、図15a、図16a、図17a、図18a、図5c、図6b、図7b、図8b、図9b、図10b、図11b、図12b、図13b、図14b、図15b、図15b、図16b、図17b、図18bに示す工程を順次適用することにより、ウェハWF内の複数の発光セルLEDを搭載対象とする実装基板MSUBに実装することができる。
【0108】
このように、第1の距離DT1及び第2の距離DT2で互いに密に形成された第1の発光セルLED1、第2の発光セルLED2、第3の発光セルLED3、第4の発光セルLED4、第5の発光セルLED5、第6の発光セルLED6、第7の発光セルLED7、第8の発光セルLED8、及び第9の発光セルLED9は、9回の分離工程を経て、第3の距離DT3及び第4の距離DT4で離隔された発光セルLEDに分離されることができる。より詳細には、第3の距離DT3及び第4の距離DT4だけ離隔された発光セルLEDをウェハWF上に直接形成する場合、発光セル間の離隔距離が増加することによってウェハWFの実質的な部分は無駄になる可能性がある。本実施形態によれば、発光セルLEDを密に形成した後、上述したように、数回の分離工程を経て実装されるため、無駄になるウェハWFの部分を実質的に減少させることができる。
【0109】
図19図26は、本発明の他の実施形態による発光装置の製造方法を示す断面図である。
【0110】
図19を参照すると、複数の発光セルLEDが、第1の基板100上に形成され得る。
【0111】
発光セルLEDの各々は、第1の発光部LE1、第2の発光部LE2、及び第3の発光部LE3が垂直に積層された構造を有していてもよく、第1パッドPD1、第2パッドPD2、第3パッドPD3、及び共通パッドCPDを有して形成され得る。第1の基板100上に複数の発光セルLEDを形成する工程は、図5a~図5cを参照して説明した工程と実質的に同一であるので、重複を避けるために説明は省略する。
【0112】
複数の発光セルLEDを覆う誘電体層DLを形成することができる。誘電体層DLの上面は、発光セルLEDの上面よりも高くてもよい。
【0113】
誘電体層DLは、後に形成される接合層BDLに対してエッチング液に対するエッチング選択性を有する材料を含むことができる。例えば、誘電体層DLは、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0114】
図20を参照すると、誘電体層DLを選択的にエッチングすることによって、開口部OPが、選択された第1の発光セルLED1上に形成され得る。
【0115】
図21を参照すると、接合層BDLは開口部OPを実質的に充填するために、誘電体層DL上に形成されてもよい。接合層BDLは、着脱可能なポリウレタンなどのポリマーを含むことができる。あるいは、SOG、BCB、HSQ、またはSU?8フォトレジストを含んでもよい。
【0116】
図22を参照すると、誘電体層DLの上面を露出させるために接合層BDLをエッチングすることによって、開口部OPを実質的に充填する接合部BDをそれぞれ形成してもよい。接合部BDは、第1の発光セルLED1上にのみ選択的に形成されることができる。
【0117】
接合層BDLは上述のようにエッチングされるが、接合層BDLをエッチングするエッチング液に対するそのエッチング選択性のため、誘電体層DLは実質的にエッチングされなくてもよい。
【0118】
図23を参照すれば、接合部BDを貫通し、第1の発光セルLED1のそれぞれの第1の発光セルLED1の第1パッドPD1、第2パッドPD2、第3パッドPD3、及び共通パッドCPDとそれぞれ電気的に接続される、第4パッドPD4、第5パッドPD5、第6パッドPD6、及び第7パッドPD7、をそれぞれ形成することができる。
【0119】
図24を参照すると、誘電体層DLを除去することができる。いくつかの例示的な実施形態では、誘電体層DLを除去するための工程を省略することができる。
【0120】
図25及び図26を参照すると、第1の基板100を裏返すことによって、第1の発光セルLED1は目標の基板に面することができる。図示された実施形態によれば、第1の基板100を裏返すことによって、接合部BDが形成された第1の発光セルLED1が実装基板に対向することができる。
【0121】
第1の基板100上にマスクパターンMSを形成することができる。マスクパターンMSは、第1の発光セルLED1に対応する位置に開口部OPを含むことができる。開口部OPを介して選択的レーザーリフトオフ工程を実行することによって、第1の発光セルLED1を、第1の基板100から分離することができる。分離された第1の発光セルLED1は、接合部BDによって実装基板に選択的に実装される。
【0122】
続いて、発光セルLED間の面積を実質的に充填する遮光層LSを、図1cに示すように追加的に形成することができる。遮光層LSは、第1の発光部LE1のそれぞれの一面と同一平表面上にある上部面を有することができる。また、遮光層LSは、実装基板MSUBと発光セルLEDとの間を埋めることができる。
【0123】
図25において、第1の発光セルLED1以外の他の発光セルLED、は図12a及び図12bに示すように、第1の基板100上に保持されており、図19図26を参照して説明した方法を繰り返すことにより、目標の実装基板MSUBに実装されることができる。
【0124】
図5a、図5b、図6a、図7a、図8a、図9a、図10a、図11a、図12a、図13a、図14a、図15a、図16a、図17a、図18a、及び図5c、図6b、図7b、図8b、図9b、図10b、図11b、図12b、図13b、図14b、図15b、図16b、図17b、図18bに図示された発光装置の製造方法は例に挙げて説明した。なお、図1a及び図1bに示す発光装置も、以下に説明する方法でほぼ同様に製造することができる。
【0125】
発光セルは、第1の基板上に形成されてもよい。各発光セルの第1の表面は、第1パッド、第2パッド、第3パッド、及び共通パッドが露出される面であってもよい。第1の表面に対向する第2の表面は、第1の基板に接する面であってもよい。
【0126】
第1の支持基板上に第1の接着部を形成することができる。第1の接着部は、第1のポリマーを含むことができる。第1の基板を裏返し、各発光セルの第1の表面が第1の接着部に対向するように第1の基板を配置した後、レーザーリフトオフ工程を行うことにより、発光セルを第1の基板から分離することができる。分離された発光セルは、第1の支持基板に転写することができる。第1の支持基板に転写された各発光セルの第1の表面は第1の支持基板に面し、各発光セルの第2表の面は、露出していてもよい。
【0127】
第2の基板上に第2の接着部を形成することができる。第2接着部は、第2のポリマーを含むことができる。例えば、第2のポリマーは、第1のポリマーとはエッチング剤に対する溶解性の点で異なっていてもよい。別の例として、第2のポリマーは、第1のポリマーと融点が異なっていてもよい。
【0128】
第1の支持基板を裏返し、各発光セルの第2の表面が第2の接着部に面するように第1の支持基板を配置した後、第1の接着部を除去することによって、発光セルを第1の支持基板から分離することができる。例えば、エッチング液は第1の接着部を溶解させてもよいが、第2の接着部を溶解させなくてもよい。別の例として、所定の温度で、第1の接着部は溶融してもよいが、第2の接着部は硬化してもよい。第2の支持基板に転写された各発光セルの第2の表面は第2の支持基板に面してもよく、各発光セルの第1の表面は露出されてもよい。つまり、各発光セルの第1パッド、第2パッド、第3パッド、及び共通パッドが露出されることができる。
【0129】
以上の工程により、第1の発光セル上にのみ選択的に接合部を形成することができる。接合部の各々は、第3のポリマーを含むことができる。例えば、第3のポリマーは、第2のポリマーとはエッチング剤に対する溶解性の点で異なっていてもよい。別の例として、第3のポリマーは、第2のポリマーと融点が異なっていてもよい。
【0130】
また、それぞれの接合部を貫通し、発光セルそれぞれの第1パッド、第2パッド、第3パッド、共通パッドと電気的に接続された第4パッド、第5パッド、第6パッド、第7パッドを形成してもよい。第1の発光セルの第1の表面は、第4パッド、第5パッド、第6パッド、及び第7パッドが露出された面であってもよい。
【0131】
第3の支持基板を準備し、第2の支持基板を裏返すことによって、発光セルそれぞれの第1の表面が第3の支持基板に面するように第2の支持基板を配置した後、第1の発光セルを第2の支持基板から選択的に分離することができる。例えば、第1の発光セルを選択的に分離する工程において、第1の発光セルを除く他の発光セルをマスキングした後、エッチング液を用いて、第1の発光セルを接合している第2の接着部のみを選択的に溶解させることによって、第1の発光セルを第2の支持基板から分離することができる。エッチング液は、第2の接着部を選択的に溶解させることができる。また他の例として、第1の発光セルを選択的に分離する工程において、第1の発光セルが位置する第3の支持基板の部分に選択的に熱処理を施し、第1の発光セルを接合している第2の接合部を選択的に溶解させることにより、第1の発光セルを第2の支持基板から分離することができる。
【0132】
このように、第3の支持基板から分離された第1の発光セルは次に、図12a、図13a、図14a、図15a、図16a、図17a、図18a及び図12b、図13b、図14b、図15b、図16b、図17b、図18bを参照して上述した工程を介して実装基板に実装され得る。
【0133】
以上、添付された図面を参照して、本明細書では特定の例示的な実施形態および実装形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形で実施されることがあることを理解できるだろう。したがって、以上で記述した実施形態では、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解しなければならない。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図4c
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b
図12a
図12b
図13a
図13b
図14a
図14b
図15a
図15b
図16a
図16b
図17a
図17b
図18a
図18b
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【国際調査報告】