(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】ホイール
(51)【国際特許分類】
B60B 5/02 20060101AFI20220106BHJP
B60B 19/00 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
B60B5/02 G
B60B19/00 K
B60B5/02 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021521362
(86)(22)【出願日】2019-10-23
(85)【翻訳文提出日】2021-04-19
(86)【国際出願番号】 EP2019078839
(87)【国際公開番号】W WO2020083973
(87)【国際公開日】2020-04-30
(32)【優先日】2018-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514091231
【氏名又は名称】ムベア カルボ テック ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】MUBEA CARBO TECH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー、クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ムアー、トーマス
(57)【要約】
本発明は、ホイール(1)に関し、ホイール(1)は、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックの複数の層から作られているリム(200)と、回転軸(Ay)を構成するホイールハブ(120)からリム(200)まで半径方向に延びる複数のスポーク(110)を備えるホイール中心(100)と、を備える。本発明によれば、リム(200)は、内側フランジ(210)と外側フランジ(220)との間で横方向(y)に延び、リム(200)に取り付けられるタイヤを受容するのに適しているリムウェル(230)を備える。ホイール(1)は、外側フランジ(220)から回転軸(Ay)に向かって半径方向内側に延び、空気力学的表面を構成する外側カラー面(310)を有する周方向のカラー(300)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホイール(1)であって、
a.少なくとも部分的に繊維強化プラスチックの複数の層から作られているリム(200)と、
b.回転軸(Ay)を構成するホイールハブ(120)から前記リム(200)まで半径方向に延びる複数のスポーク(110)を備えるホイール中心(100)と、を備え、
c.前記リム(200)が、内側フランジ(210)と外側フランジ(220)との間で横方向(y)に延び、前記リム(200)に取り付けられるタイヤを受容するのに適しているリムウェル(230)を備え、
d.前記ホイール(1)が、前記外側フランジ(220)から前記回転軸(Ay)に向かって半径方向内側に延び、空気力学的表面を構成する外側カラー面(310)を有する周方向のカラー(300)を備える、ホイール(1)。
【請求項2】
前記周方向のカラー(300)が、内径(Ri)および外径(Ro)を有する略環状の形状である、請求項1に記載のホイール(1)。
【請求項3】
前記ホイール(1)の前記回転軸(Ay)から前記リムウェル(230)の求心側(201)までの最小距離(Dw)が、前記内径(Ri)よりも大きい、請求項2に記載のホイール(1)。
【請求項4】
前記ホイール(1)の前記回転軸(Ay)から外側リムショルダ(221)の求心側(201)までの最小距離(Ds)が、前記内径(Ri)よりも大きい、請求項2または3に記載のホイール(1)。
【請求項5】
前記外径(Ro)と前記内径(Ri)との比率が、1.2と1.8との間である、請求項2~4のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項6】
前記周方向のカラー(300)の前記外側カラー面(310)が、略平坦である、請求項1~5のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項7】
前記周方向のカラー(300)の少なくとも一部が、前記リム(200)の一体部分である、請求項1~6のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項8】
前記周方向のカラー(300)が、繊維強化プラスチックの少なくとも1つの層(600)を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項9】
前記ホイール(1)の断面図において、強化繊維の第1の層(601)が、前記リム(200)の遠心側(202)から出現し、前記外側フランジ(220)を介して前記周方向のカラー(300)内に延びる、請求項8に記載のホイール(1)。
【請求項10】
前記強化繊維の第1の層(601)が、前記外側リムショルダ(221)から開始し、前記外側フランジ(220)を介して前記周方向のカラー(300)内に延びる、請求項9に記載のホイール(1)。
【請求項11】
前記強化繊維の第1の層(601)が、前記リムウェル(230)から開始し、前記外側リムショルダ(221)および前記外側フランジ(220)を介して前記周方向のカラー内に延びる、請求項9に記載のホイール(1)。
【請求項12】
前記ホイール中心(100)が、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックの複数の層から作られている、請求項1~11のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項13】
前記リム(200)および前記ホイール中心(100)が、一体構造として形成されている、請求項12に記載のホイール(1)。
【請求項14】
前記ホイール中心(100)が、少なくとも部分的に金属から作られている、請求項1~11のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項15】
前記スポーク(110)が、少なくとも部分的に金属から作られている、請求項14に記載のホイール(1)。
【請求項16】
前記ホイール中心(100)が、前記スポークの遠心端(113)を相互接続する、および前記リム(200)の前記求心側(201)に配置された接続面(240)と機械的に相互接続されている周方向のリング(116)を備える、請求項14または15に記載のホイール(1)。
【請求項17】
前記周方向のリング(116)が、前記周方向のカラー(300)の少なくとも一部を形成する、請求項16に記載のホイール(1)。
【請求項18】
前記ホイール中心(100)および前記リム(200)が、少なくとも1つの固定手段(400)によって機械的に相互接続されている、請求項14~17のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項19】
前記少なくとも1つの固定手段(400)が、スポーク(110)から前記周方向のカラー(300)へ延びる、請求項18に記載のホイール(1)。
【請求項20】
前記固定手段(400)が、前記外側カラー面(310)に対して略垂直である長手方向軸を有するねじを備える、請求項18または19に記載のホイール(1)。
【請求項21】
カバー手段(350)が、前記外側フランジ(220)から前記回転軸(Ay)に向かって延び、前記周方向のカラー(300)の前記外側カラー面(310)の少なくとも一部が形成される、請求項14~20のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項22】
前記ホイール(1)が、前記周方向のカラー(300)に隣接して配置された周方向のキャビティ(250)を含む、請求項1~21のいずれか1項に記載のホイール(1)。
【請求項23】
前記周方向のカラー(300)が、前記周方向のキャビティ(250)の壁を構成する、請求項22に記載のホイール(1)。
【請求項24】
前記周方向のキャビティ(250)が、実質的に中空である、請求項22または23に記載のホイール(1)。
【請求項25】
少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られたホイール中心(100)を備えたホイール(1)を少なくとも1つの細長い固定手段によって車両ハブに固定する際に使用するための固定構造(700)であって、
a.前記ホイール中心(100)が、少なくとも1つの内側係合面(721)および固定軸(Af)を有する少なくとも1つの固定開口(720)を備え、
b.前記固定構造(700)が、
i.前記ホイール(1)を固定するために少なくとも1つの細長い固定具が挿入される少なくとも1つの内部ブッシング開口部(711)を有する少なくとも1つのブッシング構造(710)を含み、
ii.前記ブッシング構造(710)が、前記ホイール(1)を固定するために前記固定軸(Af)に沿って前記固定開口(720)内に延びるように構成され、
iii.ブッシング構造(711)が、前記ブッシング構造(710)が前記固定開口(720)内に配置されたときに前記少なくとも1つの内側係合面(721)に面するように構成されている少なくとも1つの外側係合面を含み、および
iv.前記少なくとも1つの外側係合面(712)が、前記ブッシング構造(710)が前記固定開口(720)内に挿入されたときに前記内側係合面(721)に拡張力(F)を加えるように構成され、それにより、前記固定開口(720)の少なくとも一部を拡大する、固定構造(700)。
【請求項26】
前記ブッシング構造(710)の前記少なくとも1つの外側係合面(712)が、5°から20°の間の外側開口角(Wo)を有する略円錐台の形状を有する、請求項25に記載の固定構造(700)。
【請求項27】
前記固定開口(720)の前記少なくとも1つの内側係合面(721)が、前記外側開口角(Wo)に実質的に等しい内側開口角(Wi)を有する略円錐台の形状を有する、請求項26に記載の固定構造(700)。
【請求項28】
前記ブッシング構造(710)が、第1および第2のブッシング(713、716)を備え、前記第1および第2のブッシング(713、716)が、それぞれ異なる側から前記固定開口(720)内に挿入されるように構成されている、請求項25~27のいずれか1項に記載の固定構造(700)。
【請求項29】
前記第1のブッシング(713)が、前記固定開口(720)の第1の内側係合部分(722)に第1の拡張力(F1)を加えるように構成された第1の外側係合面(714)を含む、および/または前記第2のブッシング(716)が、前記固定開口(720)の第2の内側係合面(723)に第2の拡張力(F2)を加えるように構成された第2の外側係合面(717)を含む、請求項28に記載の固定構造(700)。
【請求項30】
前記第1のブッシング(713)の前記第1の外側係合面(714)が、5°から20°の間の第1の外側開口角(Wo1)を有する略円錐台の形状を有し、前記固定開口(720)の前記第1の内側係合面(722)が、前記第1の外側開口角(Wo1)に実質的に等しい第1の内側開口角(Wi1)を有する実質的に円錐台の形状を有する、請求項29に記載の固定構造(700)。
【請求項31】
前記第2のブッシング(716)の前記第2の外側係合面(714)が、5°から20°の間の第2の外側開口角(Wo2)を有する略円錐台の形状を有し、前記固定開口(720)の前記第2の内側係合面(723)が、前記第2の外側開口角(Wo2)に実質的に等しい第2の内側開口角(Wi2)を有する実質的に円錐台の形状を有する、請求項29または30に記載の固定構造(700)。
【請求項32】
前記第1のブッシング(713)が、前記固定開口(720)内に取り付けられた状態で配置される、および凸状の形状を有する第1の前面(715)を含み、前記第2のブッシング(716)が、前記固定開口(720)内に取り付けられた状態で配置される、および前記第1の前面(715)を受けるように配置された凹状の形状を有する第2の前面(718)を含む、請求項28~31のいずれか1項に記載の固定構造(700)。
【請求項33】
前記ブッシング構造(710)が、固定開口部(701)の周りの前記ホイール中心(100)の外側表面に面する第1のブッシングフランジ(730)を備える、請求項25~32のいずれか1項に記載の固定構造(700)。
【請求項34】
前記ブッシング構造(710)が、前記固定開口部(701)の周りの前記ホイール中心(100)の内側表面に面する第2のブッシングフランジ(731)を備える、請求項25~33のいずれか1項に記載の固定構造(700)。
【請求項35】
前記第1および/または第2のブッシングフランジ(730、731)は、前記固定開口(720)が拡大されたときに前記固定開口(720)の周りのホイール中心(200)の横方向の拡張(Af方向)を制限するように構成されている、請求項33または34に記載の固定構造(700)。
【請求項36】
前記ホイール中心(100)が、前記少なくとも1つの固定開口(720)の周りおよび前記固定軸(Af)の周りにループ(801)を形成する繊維の少なくとも1つの束(800)を含む、請求項25~35のいずれか1項に記載の固定構造(700)。
【請求項37】
前記繊維の少なくとも1つの束(800)の第1および第2の端部(802、803)が、前記ホイール(1)のリム(200)に向かって前記ホイール(1)の遠心方向に延びる、請求項36に記載の固定構造(700)。
【請求項38】
少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られたホイール中心(100)を備える、および請求項25~37のいずれか1項に記載の固定構造(700)を含む、ホイール(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックの複数の層から作られるリムを備えたホイールに関する。本発明はさらに、ホイールを車両ハブに固定する構造に向けられている。
【背景技術】
【0002】
少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られたホイールは、先行技術から知られている。
【0003】
米国特許出願公開第2017267022号明細書は、スウィフト・エンジニアリング社によって2017年9月21日に公開され、周方向の界面の周りの第2のフープに取り付けられた第1のフープを含むホイールに関する。第1および第2のフープは、ホイールの周囲に周方向に配置され、およびホイールの外側に隣接する密閉ボックス構造の少なくとも一部を形成する。密閉ボックス構造は、少なくとも部分的に第1のフープおよび第2のフープの周方向の突起によって形成され得る。ホイールはまた、随意にスポークを含む中央ハブを含み得る。複数の実施形態では、中央ハブは、密閉ボックス構造の一部を形成し得る。複数の実施形態では、第1のフープ部分および第2のフープ部分は、一体型または単一であり得、第1のフープ部分と第2のフープ部分との間にボックス構造が一体的に形成される。
【0004】
米国特許出願公開第2010320831号明細書は、ス・リスターによって2010年12月23日に公開され、金属製の外側サブリムおよび炭素複合材料ベースの内側サブリムを含む複合リムを開示している。外側サブリムは、一体化された構造であり、内側サブリムが取り付けられている内面を有している。これにより、材料の消費量が削減され、その間、機械的強度が維持される。
【0005】
国際公開第2015/027271号は、カーボン・レボリューション社によって2015年3月5日に公開され、センターロック固定具およびセンターロック固定具に固定することができるセンターロック固定ナットを使用して複合ホイールをマウントに取り付けるセンターロック取り付け構造を開示している。複合ホイールは、センターロック固定具が挿入される中央取り付け開口を有する中央取り付け領域を含む。同様に、それは、センターロック固定具が挿入される取り付け開口を有する前部要素と、センターロック固定具が挿入される取り付け開口を含む後部要素とを含む。当該文献はさらに、複合ホイール、前部要素、および後部要素の取り付け開口の周りに環状に間隔を置いて配置されている複数の固定具開口を開示している。使用中、前部要素および後部要素の整列された開口を通して受けられるように構成された複数の細長い固定具が、複合ホイールの中央取り付け領域の上および周囲に前部要素および後部要素をクランプする。
【0006】
国際公開第2013/000009号は、カーボン・レボリューション社によって2013年1月3日に公開され、細長い固定具要素および細長い固定具要素に固定することができる固定ナットを使用して複合ホイールをマウントに取り付けることに使用するための取り付け構造を開示している。取り付け構造は、細長い固定具要素が挿入される少なくとも1つの取り付け開口を含む複合ホイールと共に使用される。取り付け構造は、使用時に細長い固定具要素を挿入することができる固定開口を有する固定ワッシャを含む。固定開口は半径方向中央の固定軸を含む。固定ワッシャはまた、取り付け開口の周りの複合ホイールの表面に面するように構成されたベースを有する。さらに、固定ワッシャは、取り付け開口から略軸方向外側に面する固定側部を有する。固定側は、固定ナットが細長い固定要素上に組み立てられたときに固定ナットの相補部分に動作可能に係合するように構成された少なくとも1つの係合面を含む。固定構造はまた、固定開口の周りでベースから外側に固定軸に対して軸方向に延びるスリーブを含む。スリーブは、複合ホイールの取り付け開口に延びるように構成されている。スリーブはまた、マウントに配置された相補形状のスリーブ開口またはマウントに隣接して配置された要素に受けられるように構成された遠位端を含む。
【発明の概要】
【0007】
車両(特に自動車などの自動車両)の運転特性および/またはエネルギー消費を改善するために、車両のホイールに関する様々なアプローチを追求することができる。
【0008】
一方では、ホイールの総質量の最小化を試みることができ、これにより、車両の総慣性およびホイールの慣性モーメントを低減する。これは、車両の加速特性および操縦性に直接影響する。同様に、ホイールの総重量を減らすとき、ホイールの回転軸から離れて配された質量が、回転軸に近い質量よりもホイールの慣性モーメントに大きく寄与するという事実を考慮に入れることができる。したがって、リムの重量を減らすことで、ホイール中心の重量を減らすことよりも、ホイールの性能を向上させる可能性が高くなる。そのため、特に軽い材料で作られたリムと、より一般的な材料で作られたホイール中心とを組み合わせた、いわゆる「ハイブリッドホイール」が登場した。ハイブリッドホイールに使用される材料の典型的な組み合わせは、リムに繊維強化プラスチック材料(たとえば、強化繊維として、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、バサルト繊維、またはそれらの組み合わせを含む)およびホイール中心にマグネシウム、アルミニウム、またはチタンなどの軽量金属を使用する。本発明に関連して、「アルミニウム」、「マグネシウム」および「チタン」は、それらの合金をも意味するものとして理解されるべきである。しかし、これらのタイプのハイブリッドホイールは、多くの場合、異なる材料間の腐食現象を防ぐために、および異なる材料(ヤング率などの異なる機械的特性を有する)が集まる領域での応力集中を防ぐために(または均一な応力および歪み分布を得るために)特別な対策を必要とする。一部の用途では、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックで作られたリムおよびホイール中心の両方を有するホイールも使用され得る。しかし、これらのタイプのホイールに関して、リムとホイール中心との間の移行領域がしばしば重要となり、特に、ホイール中心がディスクではなくスパイダーホイール(スポークを備える)である場合は重要となる。同様に、車両のハブからホイールのハブ領域への、およびそこからホイール中心の周囲領域を介するリムへの荷重伝達が、ホイール中心に配置されている強化繊維への効率的な荷重伝達を必要とするため、これらのホイールの車両のハブへの取り付けは、しばしば重要となる。
【0009】
一方、特にエネルギー/燃料消費量の削減、さらには車両の運転特性の改善は、ホイールの空気力学を修正することによって得ることができる。多くのホイールに関して、特にスポークは渦の主な発生源であり、これは空気力学的特性に悪影響を及ぼすことになる。それにもかかわらず、スポークは通常、換気を可能にするので、一般的に車両のハブに配置されているブレーキシステムの冷却を可能にするために必要とされる。その結果、ほとんどのタイプの車両および用途に関して、スポークを(閉じた)ディスクに完全に置き換えることはできない。しかし、スポークの遠心領域での渦の発生を少なくとも減らすことができる場合、スポーク付きのホイールの空気力学的特性は大幅に改善することができることが既にわかっている。この主な理由の1つは、これらの領域で、車両の並進運動とホイールの回転運動が重なるため、ホイールと周囲の空気との間で最も高い相対速度が得られるためである。スポークの遠心領域での渦の発生を減らす方法として、パネルによってスポークの遠心端を覆うことがある。しかし、多くの場合、後付けされたパネルは、非常に高い機械的および化学的要件を満たす必要があるため、ホイールの総重量を大幅に増加させるだけでなく、これらのパネルの設置には通常、労力がかかる。本発明によって、優れた機械的および空気力学的特性を提供し、それでも費用効率の高い方法で作製することができるホイールを得ることができる。
【0010】
前述の問題の少なくとも1つを解決するために、本発明によるホイールは、典型的に、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックの複数の層から作られたリムを備える他に、回転軸を構成するホイールハブからリムまで半径(遠心)方向に延びる複数のスポークを備えるホイール中心を有している。本発明によれば、リムは、内側フランジと外側フランジとの間で横方向に延び、リムに取り付けられるタイヤを受容するのに適しているリムウェルを備える。本発明によるホイールは、典型的に、外側フランジから回転軸に向かって半径方向内側に延び、空気力学的表面を構成する外側カラー面を有する周方向のカラー(スカート)も備える。したがって、周方向のカラーは、ホイールの空気力学的特性に影響を与える。
【0011】
以下でより詳細に示すように、周方向のカラーがリムからホイール中心に荷重を伝達するように構成および配置されている場合、良好な結果が得られ得る。
【0012】
一部のタイプのホイールに関して、周方向のカラーは略環状の形状であり、内径および外径(カラーの求心性および遠心性の境界からホイールの回転軸までの距離)を有し得る。本発明の一変形例によれば、ホイールの回転軸からリムウェルの求心側までの最小距離は、内径よりも大きい。このような変形例は、特に優れた良好な空気力学的特性を有している。
【0013】
本発明の一変形例によれば、ホイールの回転軸から外側リムショルダの求心側までの最小距離は、内径より大きくてもよい。本発明のそのような変形例は、ホイールに相互接続されたブレーキシステム(たとえば、ディスクブレーキ)の冷却に関して利点があり得る。
【0014】
以下でより詳細に示されるように、外径と内径の比率が1.2と1.8との間である、特に比率が約1.5である場合、多くの用途のために運転中の良好な空気力学、ブレーキシステムの冷却のための換気、および機械的能力の間の良好なトレードオフを提供するホイールの変形例が得られ得る。
【0015】
本発明の変形例によれば、周囲カラーの外側カラー面は略平坦(二次元、平面)である。したがって、それは平面を画定し得る。しかし、そのような略平坦な外側カラー面はまた、その境界領域に面取りおよび/または丸み/フィレットを備え、それらは、たとえば、外側フランジおよび/またはスポーク構造に統合される。本発明の一変形例によれば、周方向のカラーの外側カラー面は、略円錐台(または円錐台のシェル)の形状を有していてもよい。そのような変形例は、特定のタイプの車両にとって利点があり得る。円錐台の開き角が約170°から185°の間である場合、良好な結果が得られ得る。
【0016】
周方向のカラーの少なくとも一部がリムの一体部分である場合、特に高い機械的能力を有するホイールの変形例が得られ得る。したがって、リムおよび周方向のカラーは一体構造として形成されてもよい。それに代えて、またはそれに加えて、周方向のカラーの少なくとも一部はまた、以下でより詳細に示されるように、ホイール中心の部分であってもよい。
【0017】
周方向のカラーが繊維強化プラスチックの少なくとも1つの層を含む場合、特に軽量で機械的能力のあるホイールが得られ得る。本発明の変形例によれば、ホイールの断面図において、強化繊維の第1の層が、リムの遠心側から出現し(またはリムの遠心側で開始する)、外側フランジを介して周方向のカラーに延び得る。強化繊維の第1の層が外側リムショルダで開始し、外側フランジを介して周方向のカラーまで延びる場合、良好な機械的能力を有し、比較的容易に製造することができる本発明によるホイールの変形例が得られ得る。強化繊維の第1層がリムウェルで開始し、外側リムショルダおよび外側フランジを介して周方向のカラーまで延びる場合、機械的に特に有能なホイールの変形例が得られ得る。強化繊維の層は、たとえば、織物や多軸織物(たとえば三軸織物)のような布地であってもよい。非クリンプファブリック(NCF:non-crimp fabrics)および/またはテーラードファイバー配置(TFP:tailored fiber placement)で作られた層を使用しても、良好な結果が得られ得る。本発明によるホイールがまた、本明細書に記載されるように、強化繊維の第1の層(ならびに第2の層およびより高次の層)のような強化繊維の複数の層を含み得ることは明らかである。強化繊維の第1の層が、本明細書で後述するように周方向のキャビティを少なくとも部分的に取り囲み、本明細書で後述するように隔壁の少なくとも一部を形成し得る場合でさえ、特に良好な結果が得られ得る。ホイール中心が少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られている本発明によるホイールの変形例では、強化繊維の第1の層は、回転軸に対して半径方向内側に求心方向に延び、ホイール中心の少なくとも一部、たとえばスポークの少なくとも一部を形成してもよい。
【0018】
本発明の変形例によれば、ホイールの断面図において、強化繊維の第2の層がリムの求心側から出現し、周方向のカラー内に(外側方向に)延びる場合に、機械的に非常に有能な周方向のカラーを有する本発明の変形例が得られ得る。
【0019】
本発明の変形例によれば、ホイールの断面図において、強化繊維の第3の層が、リムの遠心側から出現し、内側フランジおよびリムの求心側を介して周方向のカラー内に延びる。それによって強化繊維の第3の層が本明細書に記載されるように周方向のキャビティを少なくとも部分的に取り囲む場合に、機械的に特に有能なホイールが得られ得る。変形例によれば、強化繊維の第3の層は、周方向のカラーから外側フランジを介して外側リムショルダまで延びる。補強材の第3層が外側リムショルダを介してリムウェル内に延びる場合、特に良好な結果が得られ得る。本発明の変形例によれば、強化繊維の第3の層は、リムウェルで開始する、および/またはリムウェルで終了する。
【0020】
用途に応じて、リムは、外側および/または内側フランジで周方向に配置されている、一方向繊維の少なくとも1つの束を含んでいてもよい(繊維は、ホイールの略周方向に整列されている)。繊維の第1および/または第2の層および/または第3の層は、繊維の束を少なくとも部分的に取り囲み得るか、または繊維の少なくとも1つの束の周りにループを形成し得る。したがって、(強度、剛性、および耐破壊性に関して)機械的に特に有能なホイールが得られ得る。
【0021】
本発明の変形例によれば、ホイール中心は、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックの複数の層から作られている。本発明の変形例によれば、強化繊維の第4の層がスポークで出現し、周方向のカラー内に延びる。強化繊維の第4の層が、外側スポーク面、周方向のカラー、および外側フランジを介して外側リムショルダまで延びる場合、特に良好な機械的性能を有するホイールが得られ得る。本発明の一変形例によれば、強化繊維の第4の層は、外側リムショルダを介してリムウェル内に延びる。
【0022】
ホイールの外側の形状に応じて、ホイールの断面図において、強化繊維の第5の層がリム(特にリムウェル)の求心側から出現し、内側スポーク面で少なくとも1つのスポーク内に延びる場合にも、本発明によるホイールの機械的能力は増大され得る。本発明の一変形例によれば、ホイールの断面図において、強化繊維の第6の層が内側スポーク面から出現し、リムの求心側(特に外側リムショルダの求心側)を介して周方向のカラーに延びる。したがって、リムの内側領域とホイール中心との間の特に良好な荷重伝達を得ることができる。本発明の一変形例によれば、第6の層は、周方向のカラーを介して外側スポーク面にさらに延びる。
【0023】
本発明の変形例によれば、リムおよびホイール中心の少なくとも一部は、それぞれ、一体構造として形成されるか、または一体的に作られる。したがって、リムとホイール中心との間の相互接続の機械的能力を大幅に向上させることができる他に、ホイールの作製を簡素化することができる。
【0024】
一部の用途のために、ホイール中心は少なくとも部分的に金属で作られてもよい。このようなタイプのホイールはハイブリッドホイールとも呼ばれる。特に、マグネシウム、アルミニウム、チタンを含む軽量金属がホイール中心に使用され得る。しかし、用途によっては、少なくとも部品は鋼でも作られてもよい。本発明の変形例では、スポークおよび/またはハブは、少なくとも部分的に金属から作られる。少なくとも部分的に金属から作られたホイール中心を備えるホイールの変形例では、ホイール中心は、スポークの遠心端を互いに相互接続する周方向のリングを備えていてもよい。周方向のリングが、リムの求心側に配置された接続面と機械的に相互接続されている場合、良好な結果が得られ得る。本発明の変形例では、周方向のリングは、周方向のカラーの内側に配置された接続面と機械的に相互接続される。本発明によるホイールのそのような実施形態の変形例では、周方向のリングは、後続の図でより詳細に示されるように、周方向のカラーの少なくとも一部を形成する。
【0025】
本発明によるホイールの変形例によれば、ホイール中心およびリムは、少なくとも1つの固定手段によって、好ましくは、ねじまたはボルトのような細長い固定手段によって機械的に相互接続される。それに代えて、または加えて、リムおよびホイール中心はまた、接着剤を使用して相互接続されてもよい。本発明の変形例によれば、国際公開第2016/066769号として公開された国際特許出願に記載されるように、少なくとも1つの層は、ホイール中心とリムとの間に配置され得る。
【0026】
本発明の変形例によれば、少なくとも1つの固定手段がスポークから周方向のカラーまで延びる。少なくとも1つの固定手段がスポークの遠心端から延びる場合、良好な結果が得られ得る。固定手段の端部は、周方向のカラーに配置され得、カバー手段によって覆われ得る。これは、固定手段がねじを備える場合に特に利点がある。したがって、タイヤの取付中の固定手段とタイヤとの間の干渉を最小限に抑えることができる。本発明の変形例では、固定手段は、外側カラー面に略垂直である長手方向軸を有するねじを備える。外側カラー面が略円錐台形である場合、細長い固定手段の長手方向軸は、ホイールの回転軸に略平行であり得る。本発明の一変形例によれば、少なくとも1つの固定手段が、外側のハンプとリムウェルとの間の領域でスポークからリムを通って延びる。したがって、リム内の特に利点のある応力分布を得ることができる。
【0027】
ホイールの機械的能力を高める、および/またはその空気力学的特性を高めるために、本発明の変形例によれば、カバー手段が、外側フランジから回転軸に向かって延び、カラーの外側カラー面の少なくとも一部が形成される。本発明の変形例によれば、以下でより詳細に説明されるように、カバー手段は、外側フランジから、力がカバー手段に加えられ、カバー手段を介してホイール中心のスポークなどのホイール中心に伝達され得るように、配置および構成されている。カバー手段が、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られ、強化繊維の少なくとも1つの層を含む場合、良好な結果が得られ得る。特に、取り付け状態では、強化繊維の少なくとも一部がホイールの半径方向に配置される。カバーは、恒久的または取り外し可能にホイール中心および/またはリムと相互接続されてもよい。それは、接着剤および/またはクランプによって相互接続されてもよい。カバーとリムおよび/またはホイール中心との間に少なくとも1つのシーリング手段が配置されてもよい。シーリング手段として接着剤が使用される場合、良好な結果が得られ得る。損傷(引っかき傷)が発生した場合にカバーを交換するためには、取り外し可能な取り付けが有利であり得る。本発明の変形例では、カバー手段は空気力学的表面の少なくとも一部を構成する。したがって、本発明の変形例によれば、カバーは、空気力学的に活性なテクスチャを有する外側表面を含んでいてもよい。そのため、それはたとえば、くぼみなどを含み得る。本発明の変形例によれば、カバー手段はまた、以下により詳細に示されるように、ホイール中心をリムと機械的に相互接続する少なくとも1つの固定手段を覆い得る。
【0028】
特に高い機械的能力を有する本発明の変形例によれば、カバー手段は、たとえば外側フランジを介して、外側リムショルダに加えられた荷重の少なくとも一部をスポークに伝達するように配置されている。
【0029】
特に軽量で高い機械的能力を有するホイールは、ホイール、好ましくはリムが、周方向のカラーに隣接して配置された周方向のキャビティを含む、本発明の変形例で得ることができる。編組繊維の少なくとも1つの層が少なくとも部分的に周方向のキャビティの周りに配置される場合、特に良好な結果が得られ得る。周方向のキャビティの少なくとも一部が、強化繊維の編組スリーブによって少なくとも部分的に、好ましくは完全に取り囲まれる場合、特に良好な結果が得られ得る。
【0030】
本明細書に記載されるように周方向のカラーが周方向のキャビティの壁を構成する本発明の変形例により、特に少ない総重量および低い慣性モーメントを有する機械的および空気力学的に利点のあるホイールが得られ得る。
【0031】
特に軽量のホイールを得ることが可能な本発明の変形例によれば、周方向のキャビティは実質的に中空(空洞)である。本発明のそのような変形例は、たとえば、繊維強化プラスチックの少なくとも部分的な硬化後に周方向のキャビティから少なくとも部分的に取り外される溶融コア(たとえばワックスコア)または膨張可能なコア(ブラダー)を使用して得られ得る。
【0032】
それに代えて、または加えて、周方向のキャビティは、少なくとも部分的にコア構造で充填されてもよい。そのため、実質的に、周方向のキャビティ全体はコアで充填されなくてもよい。あるいは、たとえば周方向の少なくとも一部のセクション/セグメントが、ホイールの作製中に役立ち得るコア構造で少なくとも部分的に充填されてもよい。周方向のキャビティ内にとどまるコア構造は、たとえば、泡から作られ得る。
【0033】
本発明の変形例によれば、周方向のキャビティは連続的なキャビティである。本発明の一変形例によれば、周方向のキャビティは、周方向で周方向のキャビティを区切る少なくとも1つの分離壁を含む。周方向のキャビティはまた複数の分離壁を含み得る。一部の用途のために、分離壁は、ホイール中心のスポークの遠心端の領域に配置され得る。したがって、リムとスポークの間の効率的な荷重伝達を得ることができる。しかし、本発明の別の変形例によれば、分離壁は、ホイール中心のスポークの2つの遠心端間の領域に配置され得る。したがって、特定のタイプのホイールに関しては、ホイール中心とリムとの間で特に均一な荷重伝達を得ることができる。
【0034】
本発明の変形例では、少なくとも1つのスポークが、ホイールハブからリムまで半径方向に延びるスポークキャビティを含む。したがって、特に軽量および/または機械的に利点のあるホイールを得ることができる。これは特に、ホイール中心が少なくとも部分的に繊維強化プラスチックで作られている場合に当てはまる。本発明の変形例では、スポークキャビティは、後続の図に関してより詳細に示されるように、隔壁によってホイールの周方向のキャビティから分離されている。本発明の一変形例によれば、スポークの遠心端で、スポークキャビティはホイールの周方向のキャビティに合流する。したがって、特に軽量のホイールを得ることができる。
【0035】
本発明の一変形例によれば、スポークが外側スポーク面を含む他に、スポークの遠心端で、特定の外側スポーク面が外側カラー面に合流する。幾何学的に滑らかな遷移領域を有する本発明のそのような変形例によって、リムとホイール中心との間の荷重の特に良好な伝達を得ることができる。
【0036】
本発明はまた、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られたホイール中心を有するホイールのための固定構造であって、本明細書に記載される本発明によるホイールと組み合わせて使用されるときに特に利点のある固定構造を提供することに向けられている。しかし、後述されるような固定構造の本発明の概念は、独立した本発明の概念と見なされる。したがって、この概念は、たとえば、周方向のカラーを有する開示されたホイールとは独立して使用することができる。
【0037】
上記の本発明の概念によれば、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られたホイール中心を備えた少なくとも1つのホイールを少なくとも1つの細長い固定手段によって車両ハブに固定する際に使用するための固定構造が提供される。ここで、ホイール中心は、少なくとも1つの内側係合面および固定軸を有する少なくとも1つの固定開口を備える。固定構造は、ホイールを固定するために少なくとも1つの細長い固定具が挿入される少なくとも1つの内部ブッシング開口部を有する少なくとも1つのブッシング構造を含む。ブッシング構造は、ホイールを固定するために固定軸に沿って固定開口内に延びるように構成されている。同様に、ブッシング構造は、ブッシング構造が固定開口内に構造されたときに少なくとも1つの内側係合面に面するように構成されている少なくとも1つの外側係合面を含む。本発明によれば、少なくとも1つの外側係合面は、ブッシング構造が固定開口内に挿入されたときに内側係合面に拡張力を加える/発揮するように構成され、それにより、固定開口の少なくとも一部を拡大する。したがって、固定開口を拡大することによって、固定開口に隣接する中心のホイールの領域の少なくとも一部が弾性的および/または塑性的に変形され、これにより、以下でより詳細に説明されるように、この領域に配置された特定の強化繊維において利点のある応力および/または歪み分布を得ることができる。それに代えて、または後述する固定開口の拡大の概念に加えて、そのような拡大を得るために焼き嵌めも使用され得る。
【0038】
本発明の変形例によれば、ブッシング構造の少なくとも1つの外側係合面は、5°から20°(円弧の角度)の間の外側開口角を有する略円錐台の形状を有している。そのような外側係合面により、固定軸の方向に過度の変形を施すことなく、固定方向に対する横方向への固定開口の特に均一な拡大を得ることができる。約10°(円弧の角度)の外側開口角が使用される場合、特に良好な結果が得られ得る。
【0039】
本発明の変形例によれば、固定開口の少なくとも1つの内側係合面は、外側開口角に質的に等しい内側開口角を有する略円錐台の形状を有している。しかし、用途に応じて、内側開口角はまた、たとえば、±5°(円弧の角度)など、外側開口角から逸脱してもよい。したがって、固定軸に沿った固定開口の不均一な拡大を得ることができる。
【0040】
本発明の変形例によれば、ブッシング構造は、第1および第2のブッシングを備え、第1および第2のブッシングは、後の図でより詳細に示されるように、それぞれ異なる側から固定開口に挿入されるように構成されている。したがって、ホイールのより均一な変形を得ることができるか、または固定軸の方向の大きな変形を防ぐことができる。本発明の変形例では、第1のブッシングは、固定開口(720)の第1の内側係合部分に第1の拡張力を加えるように構成されている第1の外側係合面を含む。それに代えて、または加えて、第2のブッシングは、固定開口の第2の内側係合面に第2の拡張力を加えるように構成された第2の外側係合面を含む。これに関連して、第1または第2のブッシングはまた、固定開口の内側係合部分にいかなる拡張力も加えない円筒形の外面を有してもよい。本発明の変形例では、第1のブッシングの第1の外側係合面は、5°から20°(円弧の角度)の間の第1の外側開口角を有する略円錐台の形状を有している。そのような変形例では、固定開口の第1の内側係合面は、第1の外側開口角に実質的に等しい第1の内側開口角(Wi1)を有する略円錐台形を有している。第1の外側開口角が約10°である場合、特に良好な結果が得られ得る。本発明の変形例では、第2のブッシングの第2の外側係合面は、5°から20°の間の第2の外側開口角を有する略円錐台の形状を有している。そのような変形例では、固定開口の第2の内側係合面は、第2の外側開口角に実質的に等しい第2の内側開口角を有する略円錐台の形状を有している。第2の外側開口角が約10°である場合、特に良好な結果が得られ得る。ホイールのタイプに応じて、第1および第2の外側開口角は、等しいか、または異なる角度であり得る。
【0041】
それに代えて、または円錐台の形状に加えて、外側係合面および/または内側係合面がまた、湾曲したプロファイルを有し得るか、または外側ブッシング直径および/または固定軸に沿った固定開口部は、非線形の方法で固定軸に沿って変化し得る。円錐台形のブッシングおよび/または円錐台形の固定開口部と比較した場合、そのような変形例は、典型的に、製造がより複雑になるが、そのように(二次元的に)湾曲した係合面によって、固定開口の非常に具体的な拡大を得ることができ、したがって、取り囲むホイール中心の応力/歪み分布も得ることができる。
【0042】
本発明の変形例によれば、ブッシング構造は、取り囲むホイールに対する固定軸の周りのブッシング構造の少なくとも一部の回転を防ぐ少なくとも1つの回転ロック手段を含む。したがって、ホイールボルトの確実な固定を得ることができる。本発明の変形例によれば、少なくとも1つの回転ロック手段は、そのブッシング構造と取り囲むホイールとの間に形状のフィットが得られるように、固定軸に垂直な非円形断面を有するブッシング構造の少なくとも一部によって得られる。本発明の変形例によれば、ブッシング構造の少なくとも一部は、略楕円形または多角形である(外側)形状を有する断面を有し得る。
【0043】
第1および第2のブッシングの互いに対する配列を改善する他に、ブッシング構造に加えてホイールにおける望ましくない応力集中を防ぐために、図に関してより詳細に後述されるように、第1のブッシングは、固定開口内に取り付けられた状態で配置される、および凸状の形状を有する第1の前面を含み、第2のブッシングは、固定開口内に取り付けられた状態で配置される、および第1の前面を受けるように配置された凹状の形状を有する第2の前面を含む。したがって、第1および第2のブッシングは互いに整列させることができる。本発明の変形例では、前面は円錐台の形状を有し得る。代替的に、第1の前面が凹状の形状を有してもよく、第2の前面が対応する凸状の形状を有してもよいことは明らかである。一部の用途では、第1および第2のブッシングは、接着剤またはねじ接続によって互いに機械的に相互接続されてもよく、他の用途では、2つのブッシングは互いに解放可能であってもよい。
【0044】
本発明の変形例によれば、ブッシング構造は、固定開口部の周りのホイール中心の外側表面に面する第1のブッシングフランジを備えてもよい。したがって、固定手段とホイールとの間の機械的に特に利点のある荷重伝達を得ることができる。同様に、以下でより詳細に説明されるように、固定開口部に隣接するホイール内部の応力/歪み分布を改善することができる。本明細書に記載されるように、第1のブッシングフランジが第1のブッシングに配置される場合、良好な結果が得られ得る。それに代えて、または加えて、ブッシング構造は、固定開口部の周りのホイール中心の内側表面に面する第2のブッシングフランジを備えてもよい。したがって、車両ハブとの特に良好な相互接続を得ることができるだけでなく、固定開口部に隣接するホイール内部の応力/歪み分布を改善することができる。本明細書に記載されるように、第2のブッシングフランジが第2のブッシングに配置される場合、良好な結果が得られ得る。第1のブッシングフランジおよび第1のブッシングおよび/または第2のブッシングフランジおよび第2のブッシングが一体構造である場合、または一体的に作られた場合、特に良好な結果が得られ得る。
【0045】
第1および/または第2のブッシングフランジが、固定開口が拡大されたときに固定開口の周りのホイール中心の(固定軸の方向の)横方向の拡張を制限するように構成されている場合、固定開口部に隣接するホイール中心における特に利点のある応力/歪み分布を得ることが可能である本発明の変形例が得られ得る。したがって、固定開口部に隣接するホイールにおける強化繊維の特に良好なプレテンションを得ることができる。
【0046】
本発明の変形例によれば、ホイール中心は、少なくとも1つの固定開口および固定軸の周りにループを形成する繊維の少なくとも1つの束を含む。繊維の束は、たとえば、ロービング、テープ、ファブリック、または編組構造であるか、その一部であり得る。ホイールのタイプに応じて、複数繊維の束は、以下でより詳細に示されるように、360°(円弧の角度)未満または360°を超えて固定開口部の周りをループし得る。繊維の束の繊維の少なくともいくつかが、少なくとも1つの内側係合面から5mm(ミリメートル)未満、好ましくは2mm未満の距離に配置された場合、繊維の特に良好なプレテンションを得ることができる。一部の用途では、繊維の少なくとも1つの束の少なくとも複数の繊維が、内側係合面に直接整列され得る。本発明の変形例によれば、補助ブッシングが、固定開口の位置でホイールハブに配置され得る。そのような補助ブッシングは、作製中に強化繊維の少なくとも1つの束を整列させるのを助け得るだけでなく、本明細書に記載されるようなブッシング構造の外側係合面と係合する少なくとも1つの内側係合面を有し得る。したがって、強化繊維の束の繊維に、特に制御された方法でプレテンションをかけることができる。
【0047】
複数のタイプのホイールに関して、繊維の少なくとも1つの束の第1および第2の端部は、ホイールのリムに向かってホイールの遠心方向に延びる。変形例では、第1および第2の端部は、ホイールのリムに向かってホイールの異なるスポーク内に延び得る。代替的に、または加えて、それらは、ホイールのリムに向かってホイールの同じスポーク内に延び得る。
【0048】
第1および第2の端部が、本明細書に記載されるような周方向のカラーを介してリムに延びる場合、機械的に特に利点のあるホイールが得られ得る。
【0049】
本発明はまた、少なくとも部分的に繊維強化プラスチックから作られたホイール中心を備えた、および本明細書に記載されるような固定構造を含むホイールを提供することに向けられている。
【0050】
上記の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方が実施形態を示し、本開示の性質および特徴を理解するための概要またはフレームワークを提供することを意図していることを理解されたい。添付の図面は、さらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、様々な実施形態を例示し、説明とともに、開示された概念の原理および作用を説明する役割をもつ。
【0051】
本明細書に記載される発明は、本明細書で以下に記載する詳細な説明および添付の図面からさらに十分に理解され、これらは、添付の特許請求の範囲に記載される発明に限定されると見なされるべきではない。図面は模式的に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】本発明によるホイールの変形例を示す、上からの斜視図である。
【
図3】本発明によるホイールのさらなる変形例を示す、上からの斜視図である。
【
図5】本発明によるホイールのさらなる変形例を示す、上からの斜視図である。
【
図7】本発明によるホイールのさらなる変形例を示す、上からの斜視図である。
【
図9】本発明によるホイールのさらなる変形例を示す、上からの斜視図である。
【
図12】本発明によるホイールのさらなる変形例を示す正面図である。
【
図15】ブッシング構造が部分的に分解されている、
図13におけるGの詳細を示す図である。
【
図16】ブッシング構造の周りにループを形成する強化繊維の束の第1の変形例を示す図である。
【
図17】ブッシング構造の周りにループを形成する強化繊維の束の第2の変形例を示す図である。
【
図18】ブッシング構造の周りにループを形成する強化繊維の束の第3の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
ここで特定の実施形態を詳細に参照し、その例が添付の図面に例示され、そこで、すべてではないが複数の特徴が示される。実際、本明細書に開示される実施形態は、多くの異なる形態で具体化され得、本明細書に明記される実施形態に限定されると理解されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供されている。可能な場合は常に、同様の参照番号は、同様のコンポーネントまたは部品を指すように使用される。
【0054】
図1および
図2は、炭素繊維強化プラスチックから一体構造として作られている、本発明によるホイール1の変形例を示す。ホイールは、リム200とホイール中心100とを備え、これらは両方とも繊維強化プラスチックの複数の層から作られている。ホイール中心は、回転軸Ayを構成するホイールハブ120から半径方向にリム200まで延びる複数のスポーク110を備える。リム200は、その上に取り付けられるタイヤ(図示せず)を受容するのに適した内側フランジ210と外側フランジ220との間で横方向yに延びるリムウェル230を有する。示されるホイール1の変形例は、外側フランジ220から回転軸Ayに向かって半径方向内側に延び、空気力学的表面を構成する略平坦な外側カラー面310を有する周方向のカラー300をさらに備える。示されるホイール1の変形例の周方向のカラー300は、略環状形状であり、内径Riおよび外径Roを有する。
図2に示されるように、回転軸Ayからリムウェル230の求心側201までの最小距離Dwは、内径Riよりも大きい。同様に、回転軸Ayから外側リムショルダ221の求心側201までの最小距離Dsは、内径Riよりも大きい。また、
図1および
図2に示す本発明によるホイール1の変形例では、外径Roと内径Riとの比率は約1.5である。そのような比率によって、ホイール1の近くに配置され得る車両のブレーキシステムの良好な換気を可能にしながら、特に高い機械的能力だけでなく、良好な空気力学的特性も得ることができる。
【0055】
図1および
図2に示される変形例では、周方向のカラー300は、リム200およびスポーク110の略一体部分である。点線で模式的に示されるように、ホイールは、リムウェル230の遠心側202から出現し、外側リムショルダ221および外側フランジ220を介して周方向のカラー300内に延びる強化繊維600、601の第1の層を含む。したがって、リム200とホイール中心100との間の荷重の特に良好な伝達を得ることができる。同様に、示されるホイール1の変形例は、リム200の求心側201から出現し、周方向のカラー300内にも延びる強化繊維の第2の層(図示せず)を有する。さらに、
図1および
図2に示される本発明によるホイール1の変形例は、スポーク110で出現し、周方向のカラー300内に延びる強化繊維の第4の層(図示せず)を含むだけでなく、リム200の求心側201から出現し、内側スポーク面112で少なくとも1つのスポーク110内に延びる強化繊維の第5の層(詳細には図示せず)も含む。
図2に示されるように、ホイール1は、周方向のカラー300に隣接して配置されている周方向のキャビティ250をさらに含む。示される変形例の周方向のキャビティ250は、中空であり、繊維強化プラスチックの硬化後に取り外された膨張可能なコア構造を使用して作製されている。しかし、ホイールのこの変形例は、このようなタイプのコアによって作製されることに限定されず、他のタイプのコアが本明細書に記載されるように使用され得る。この周方向のキャビティ250は、その総重量を大幅に増加させることなく、ホイール1の構造的能力を増大させる。
図2にも見られるように、スポーク110は、ホイールハブ120からリム200まで半径方向に延びるスポークキャビティ114を含む。示される変形例では、スポークキャビティ114は、隔壁115によって周方向のキャビティ250から分離される。
【0056】
しかし、ホイール1の他の変形例において、
図3および
図4に示されるように、スポーク110の遠心端113で、スポークキャビティ114はまた、ホイール1の周方向のキャビティ250に合流し得る。
【0057】
図5および
図6は、アルミニウムから作られているスポーク110を有する、アルミニウムから作られたホイール中心100を有する、本発明によるホイール1のハイブリッドタイプの変形例を示す。ホイールのそのような変形例がアルミニウムに限定されず、したがって他の金属が本明細書に記載されるように使用され得ることは明らかである。模式的に示されるように、ホイール中心100とリム200は、固定手段400として機能するねじによって機械的に相互接続される。したがって、ねじ400は、スポーク110から周方向のカラー300まで延び、それらの長手方向軸は外側カラー面310に略垂直である。また示されるように、示されるホイール1の変形例は、繊維強化プラスチックによって作られたリム200の一部である周方向のキャビティ250を再び含む。
【0058】
図7および
図8は、本発明によるハイブリッドタイプのホイール1の別の変形例を示しており、これは、アルミニウムから作られたスポーク110を備えたホイール中心100を有している。ホイールのそのような変形例がアルミニウムに限定されず、したがって他の金属が本明細書に記載されるように使用され得ることは明らかである。ホイール1は、スポーク110の遠心端113を互いに相互接続する周方向のリング116を備える。周方向のリング116は、リム200の求心側201に配置された接続面240と機械的に相互接続されている。本発明によるホイール1のこの変形例では、周方向のリング116は、周方向のカラー300の第1の部分を形成し、周方向のカラー300の第2の部分を形成する外側フランジ220に合流する。また示されるように、ホイール1の変形例は、外側ハンプ222とリムウェル230との間の領域でスポーク110からリム200を通って延びるねじ型固定手段400を備える。
【0059】
図9から
図11は、本発明によるホイール1のさらなる変形例を示しており、これもまた、ハイブリッドタイプのホイール1である。ホイールのこの変形例はまた、周方向のキャビティ250を含む。しかし、周方向のカラー300およびリム200は、一体構造ではない(または一体的に作られていない)。代わりに、カバー手段350が、外側フランジ220から回転軸Ayに向かって延び、それによって、外側カラー面310の一部、または周方向のカラー300の一部を構成する。したがって、カバー手段350は空気力学的表面の一部を構成する。
図10および
図11に見られるように、固定手段400はカバー手段350によって覆われ、ホイールの空気力学的特性およびその視覚的外観が改善される。また、固定手段400とリム200およびホイール中心100との間の隙間への湿気の侵入による腐食現象を防ぐことができる。これらのタイプのホイール1は腐食現象を起こしやすいため、これは、炭素繊維およびアルミニウム部品を含むホイール1にとって非常に利点がある。また、カバー手段350は、機械的に有能な繊維強化プラスチックから作られるだけでなく、粘着フィルム(図示せず)によって、外側フランジ220と、スポーク100に隣接するリム200の求心部分とに機械的に相互接続される。したがって、カバー手段は、リム200からホイール中心100に荷重を伝達することができ、これにより、ホイール1の機械的能力が大幅に向上する。
【0060】
図12から
図15は、非常に利点のある固定構造700を有する本発明によるホイール1の変形例を示す。ホイール中心100は、部分的に繊維強化プラスチックから作られ、5つのホイールボルト/ねじまたは同様の細長い固定具手段(図示せず)によって車両ハブ(図示せず)と相互接続されることを意図されている。したがって、ホイール中心は、少なくとも1つの内側係合面721および固定軸Afを有する5つの固定開口720を備える。本発明が特定の数の固定開口に限定されないことは明らかである。本発明の簡潔な説明を提供するために、5つの固定開口720のうちの1つに関してのみ続いて説明がなされる。示される固定構造700の変形例は、第1および第2のブッシング713、716を有するブッシング構造710をさらに含み、第1および第2のブッシング713、716は、それぞれ、異なる側(ホイール中心の外側と内側)から固定開口720に挿入されるように構成されている。ブッシング構造710は、ホイールボルト(図示せず)を挿入してホイール1を固定することができる内部ブッシング開口部711をさらに備える。ブッシング構造710はさらに、固定軸Afに沿って固定開口720内に延びてホイール1を固定するように構成されている。ブッシング構造710はさらに、第1のブッシング713に配置され、固定開口720の第1の内側係合部分722に第1の拡張力F1を加えるように構成されている第1の外側係合面714を含む外側係合面712を有する。ブッシング構造710はさらに、ブッシング構造710が固定開口720に挿入されたときに、第2のブッシング716に配置され、固定開口720の第2の内側係合面723に第2の拡張力F2を加えるように構成されている第2の外側係合面717を含む。それにより、固定開口720の一部を、加えられた拡張力F1、F2によって広げることができ、これにより、固定開口720の周りにループ801を形成する繊維の束800に張力がもたらされる。
図12に例示されるように、繊維の束800は、ホイール1のリム200に向かってホイール1の遠心方向に延び、それにより、繊維の束800の第1および第2の端部802、803は、周方向のカラー300を介してホイールの異なるスポーク110内に延びる。
図14に示されるように、ブッシング構造710は第1および第2のブッシングフランジ730,731を備え、これらは、取り付け状態で、固定開口720が広げられたときに固定開口720の周りのホイール中心200の横方向の拡張(点線の矢印によって例示されたAf方向)を制限するように構成されている。
図15に示されるように、第1のブッシング713の第1の外側係合面714は、約15°の第1の外側開口角Wo1を有する円錐台の形状を有している。固定開口720の第1の内側係合面722は、第1の外側開口角Wo1に実質的に等しい第1の内側開口角Wi1を有する円錐台の形状を有している。同様に、第2のブッシング716の第2の外側係合面717もまた、約15°である第2の外側開口角Wo2を有する円錐台の形状を有している。固定開口720の第2の内側係合面723もまた、第2の外側開口角Wo2に実質的に等しい第2の内側開口角Wi2を有する円錐台の形状を有している。同様に、第1のブッシング713は、凸形状を有する第1の前面715を含み、第2のブッシング716は、第1の前面715を取り付け状態で受けるように構成されている凹形状を有する第2の前面718を含む。したがって、第1および第2のブッシング713、716は、互いに相対的に確実に整列され得る。
【0061】
図16から18は、本発明による固定構造700に使用され得るような繊維の束800によって形成された異なるタイプのループ801を模式的に示している。
図16に示されるように、繊維の束800は、ブッシングュ構造710を360°よりわずかに超えて取り囲み得る。
図17に示されるように、繊維の束800はまた、
図18に示されるように、ブッシング構造の周りに、または360°未満で複数回巻かれ得る。
【0062】
本明細書で使用される用語は、限定ではなく説明の用語であり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされ得ることが理解される。
【符号の説明】
【0063】
1 ホイール
100 ホイール中心
110 スポーク
111 外側スポーク面
112 内側スポーク面
113 (スポークの)遠心端
114 スポークキャビティ
115 隔壁
116 周方向のリング
120 ホイールハブ
200 リム
201 求心側
202 (タイヤに向けられた)遠心側
210 内側フランジ
211 内側リムショルダ
212 内側ハンプ
220 外側フランジ
221 外側リムショルダ
222 外側ハンプ
230 リムウェル
240 接続面
250 周方向のキャビティ
300 カラー(スカート)
310 外側カラー面
350 カバー手段
400 固定手段(ねじ)
600 強化プラスチックの層
601 強化繊維の第1の層
Ay 回転軸
Ri (カラーの)内径
Ro (カラーの)外径
Dw リムウェルまでの最小距離
Ds ショルダまでの最小距離
Phi 開口角
700 取り付け構造
710 ブッシング構造
711 内部ブッシング開口部
712 外側係合面
713 第1のブッシング
714 第1の外側係合面
715 第1の前面
716 第2のブッシング
717 第2の外側係合面
718 第2の前面
720 固定開口
721 内側係合面
722 第1の内側係合面
723 第2の内側係合面
730 (固定具ヘッド用の)第1のブッシングフランジ
731 (車両ハブ用の)第2のブッシングフランジ
800 繊維の束
801 ループ
802 繊維の束の第1の端部
803 繊維の束の第2の端部
F 拡張力
F1 第1の拡張力
F2 第2の拡張力
Af 固定軸
Wo1 第1の外側係合面の開口角
Wo2 第2の外側係合面の開口角
Wi1 第1の内側係合面の開口角
Wi2 第2の内側係合面の開口角
【国際調査報告】