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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】造血幹・前駆細胞移植療法の方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 35/28 20150101AFI20220106BHJP
   A61K 35/51 20150101ALI20220106BHJP
   A61K 31/255 20060101ALI20220106BHJP
   A61K 31/675 20060101ALI20220106BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20220106BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20220106BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20220106BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
A61K35/28
A61K35/51
A61K31/255
A61K31/675
A61K39/395 D
A61P3/00
A61P7/00
A61P37/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021522019
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(85)【翻訳文提出日】2021-06-18
(86)【国際出願番号】 US2019059039
(87)【国際公開番号】W WO2020092694
(87)【国際公開日】2020-05-07
(31)【優先権主張番号】62/753,865
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/860,866
(32)【優先日】2019-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518445159
【氏名又は名称】マジェンタ セラピューティクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MAGENTA THERAPEUTICS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100214259
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 睦也
(72)【発明者】
【氏名】グレン ラファエル
【テーマコード(参考)】
4C085
4C086
4C087
4C206
【Fターム(参考)】
4C085AA13
4C085BB11
4C085BB31
4C085CC04
4C085CC22
4C085EE03
4C085GG01
4C086AA01
4C086AA02
4C086DA35
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA66
4C086NA06
4C086ZA51
4C086ZB09
4C086ZC21
4C087AA01
4C087AA02
4C087AA04
4C087BB34
4C087BB44
4C087BB59
4C087BB63
4C087BB64
4C087CA04
4C087DA16
4C087DA27
4C087DA31
4C087MA66
4C087NA06
4C087NA14
4C087ZB09
4C087ZC21
4C206AA01
4C206AA02
4C206JA06
4C206MA02
4C206MA04
4C206MA11
4C206MA86
4C206NA05
4C206ZA51
4C206ZB09
4C206ZC21
(57)【要約】
本明細書は、造血幹細胞及び前駆細胞の移植に有用な、並びにそのような治療を受けるために、患者(様々な遺伝性代謝障害に罹患している患者など)に対して準備をするのに有用な、組成物及び方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む;
前記患者に、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること、ここで、前記患者は、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、前記患者に、ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、及び抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる;
ここで、前記方法は、比較可能な方法(前記患者は、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、前記患者に、ブスルファン(Bu)及びフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる)と比較した場合、前記患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防する又は減少させる。
【請求項2】
増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
前記患者に、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること、ここで、前記患者は、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、前記患者に、ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、及び抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる;
ここで、前記方法は、比較可能な方法(前記患者は、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、前記患者に、ブスルファン(Bu)及びフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる)と比較した場合、前記患者における自己免疫性血球減少症の重症度を予防する又は減少させる。
【請求項3】
自己免疫性血球減少症のリスクを予防することの、又は減少させることの、それを必要とする患者における、方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
i) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること;及び、
ii) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を投与すること。
【請求項4】
自己免疫性血球減少症のリスクを予防することの、又は減少させることの、それを必要とする患者における、方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
i) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること;及び、
ii) 前記患者に、増殖させた臍帯血を移植すること;ここで、前記コンディションレジメンは、ブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない。
【請求項5】
前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を投与することを含む方法、ここで、前記患者は、予め、コンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる。
【請求項6】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記患者は、予め、コンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる、前記方法は、前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与することを含む。
【請求項7】
以下を含む方法:
a) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること;及び、
b) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を投与する(例えば、注射投与する)こと。
【請求項8】
自己免疫性血球減少症のリスクを予防することの、又は減少させることの、それを必要とする患者における、方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
増殖させた臍帯血を用いた移植の前、間、又は後に、予防薬剤を投与すること;及び
前記患者に、増殖させた臍帯血を移植すること;
ここで、前記予防薬剤は、前記患者における抗体の産生を阻害する。
【請求項9】
自己免疫性血球減少症のリスクを予防することの、又は減少させることの、それを必要とする患者における、方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること;及び、
前記患者に、増殖させた臍帯血を移植すること;
ここで、前記コンディショニング・レジメンは、ブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)ではない。
【請求項10】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
(a) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること;及び、
(b) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【請求項11】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法のために、患者に対して準備をする方法、ここで、前記方法は、前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすることを含む。
【請求項12】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記患者は、予め、コンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる、前記方法は、前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与することを含む。
【請求項13】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
(a) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、以下を含む
(a1) ブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2) シクロフォスファミド(Cy)を投与すること;及び、
(a3) 抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること;並びに、
(b) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【請求項14】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
(a) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、以下を含む
(a1) シクロフォスファミドを投与する前に、及び抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与する前に、ブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2) ブスルファン(Bu)を投与した後に、及び抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与することと同時に、シクロフォスファミド(Cy)を投与すること;及び、
(a3) ブスルファン(Bu)を投与した後に、及びシクロフォスファミド(Cy)を投与することと同時に、抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること;並びに、
(b) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【請求項15】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
(a) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、以下を含む
(a1) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する9から6日前に、ブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する5から2日前に、シクロフォスファミド(Cy)を投与すること;及び、
(a3) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する5から2日前に、抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること;並びに、
(b) 前記患者に、0日目に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【請求項16】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
(a) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、以下を含む
(a1) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する9から6日前に、血漿暴露が、累積AUCによって測定した場合、4日間連続して、74~82 mg*hr/Lの範囲内に維持される投与量で、ブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する5から2日前に、4日間連続して、50 mg/kg/日の用量で、シクロフォスファミド(Cy)を投与すること;及び、
(a3) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する5から2日前に、4日間連続して、2.5 mg/kg/日の用量で、抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること;並びに、
(b) 前記患者に、0日目に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【請求項17】
造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
(a) 前記患者を、コンディショニング・レジメンによってコンディショニングすること、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、以下を含む
(a1) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する9から6日前に、血漿暴露が、定常状態濃度(Css)によって測定した場合、4日間連続して、770~850 ng/mLの範囲内に維持される投与量で、ブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する5から2日前に、4日間連続して、50 mg/kg/日の用量で、シクロフォスファミド(Cy)を投与すること;及び、
(a3) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する5から2日前に、4日間連続して、2.5 mg/kg/日の用量で、抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること;並びに、
(b) 前記患者に、0日目に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【請求項18】
先行する請求項の何れか一項の方法に従って、造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、以下を含む:
(a) 1×108個以下のCD34+細胞を含むCD34+細胞の集団を、ex vivoで、増殖させること;及び
(b) 前記患者に、(a)で増殖させた造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代を注射投与すること。
【請求項19】
先行する請求項の何れか一項の方法に従って、造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、それを必要とする患者に、処方する方法、ここで、前記方法は、前記患者に、ex vivoで増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与することを含む、ここで、前記集団は、増殖させる前に、1×108個以下のCD34+細胞を含む。
【請求項20】
患者における幹細胞障害を治療する方法、ここで、前記方法は、先行する請求項の何れか一項の方法に従って、造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を、前記患者に、処方することを含む。
【請求項21】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記増殖させた臍帯血は、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストを使って増殖させたものである。
【請求項22】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニングレジメンは、予防薬剤を含む。
【請求項23】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記予防薬剤は、抗-CD20抗体である。
【請求項24】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記抗-CD20抗体は、リツキシマブである。
【請求項25】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記予防薬剤を、免疫グロブリンの静脈投与(IVIG)と併用して投与する。
【請求項26】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、ブスルファン・プラス・シクロフォスファミド(busulfan plus cyclophosphamide)(BuCy)である。
【請求項27】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、前記患者のB-細胞を実質的に除去する。
【請求項28】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記増殖した臍帯血は、MGTA-456である。
【請求項29】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記患者は、2歳以下である。
【請求項30】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記患者は、遺伝性代謝障害を有する。
【請求項31】
先行する請求項の何れか一項の方法、ここで、前記遺伝性代謝障害は、ハーラー病、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、又は大脳型副腎白質ジストロフィーである。
【請求項32】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、照射及び/又は予防薬剤を前記患者に投与することを含む。
【請求項33】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンを、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与する前に、処方する。
【請求項34】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、アルキル化剤及び抗-白血球グロブリンからなる群より選択される1種以上の薬剤を投与することを含む。
【請求項35】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、少なくとも1種のアルキル化剤及び少なくとも1種の抗-白血球グロブリンを、同時に、連続して、又は交互に、投与することを含む。
【請求項36】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、第1のアルキル化剤、第2のアルキル化剤、及び抗-白血球グロブリンを、同時に、連続して、又は交互に、投与することを含む。
【請求項37】
先行する請求項の何れか一項の方法、ここで、前記抗-胸腺細胞グロブリンは、抗-胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)及び/又は抗-胸腺細胞(ウマ)(Atgam)である。
【請求項38】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記アルキル化剤は、ブスルファン(Bu)及び/又はシクロフォスファミド(Cy)である。
【請求項39】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、移植をしたときに、自己免疫性血球減少症のリスクが、前記患者において、移植の前に、ブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメンを処方した患者と比較して、予防される又は減少する。
【請求項40】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代は、前記造血幹細胞若しくは前駆細胞を前記患者へ注射投与した後2日以上後に、造血幹細胞の機能的ポテンシャルを維持している。
【請求項41】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞若しくは前駆細胞を患者へ注射投与した後に、前記造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代は、造血組織に局在化する、及び/又は造血を再確立する。
【請求項42】
先行する請求項の何れか一項の方法、ここで、前記患者に注射投与したときに、前記造血幹細胞又は前駆細胞は、巨核球、血小板(thrombocytes)、血小板(platelets)、赤血球、マスト細胞、筋芽細胞、好塩基球、好中球、好酸球、ミクログリア、顆粒球、単球、破骨細胞、抗原提示細胞、マクロファージ、樹状細胞、ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、及びB-リンパ球からなる群より選択される細胞の集団を回復させる。
【請求項43】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記コンディショニング・レジメンは、ブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない。
【請求項44】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記患者は、2歳以下である。
【請求項45】
ブスルファン(Bu)の投与前、投与中、又は投与後に、発作に対する予防薬剤を投与することを更に含む、先行する請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項46】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、発作に対する前記予防薬剤は、レベチラセタム(Keppara)である。
【請求項47】
シクロフォスファミドの投与前、投与中、又は投与後に、化学療法補助剤を投与することを更に含む、先行する請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項48】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記化学療法補助剤は、メスナ(Mesnex)である。
【請求項49】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記化学療法補助剤を、シクロフォスファミドの投与中に、投与する。
【請求項50】
免疫抑制レジメンを前記患者に処方することを更に含む、先行する請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項51】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記免疫抑制レジメンは、少なくとも1種の免疫抑制薬剤を投与することを含む。
【請求項52】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記免疫抑制薬剤は、ミコフェノール酸モフェチル(MMF, CellCept)、シクロスポリンA(CsA)、及び/又はそれらの塩若しくはプロドラッグである。
【請求項53】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記方法は、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注射投与前、注射投与中、又は注射投与後に、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与することを更に含む。
【請求項54】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞又は前駆細胞を、前記患者への注射投与前に、ex vivoで増殖させる。
【請求項55】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞又は前駆細胞を、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト、ニコチンアミド、UM729、及びUM171からなる群より選択される少なくとも1種の薬剤と接触させることによって、前記造血幹細胞又は前駆細胞を、患者への注射投与前に、ex vivoで増殖させる。
【請求項56】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、増殖させた臍帯血又は造血幹細胞若しくは前駆細胞の集団を、MGTA-456、オミドゥビセル(NiCord)、及びECT-001からなる群より選択する。
【請求項57】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、増殖させた臍帯血又は造血幹細胞若しくは前駆細胞の集団は、MGTA-456である。
【請求項58】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞又は前駆細胞を、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることによって、前記造血幹細胞又は前駆細胞を、ex vivoで増殖させる。
【請求項59】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは、SR-1又はそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、若しくは溶媒和物である。
【請求項60】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは、化合物2又はそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、若しくは溶媒和物である。
【請求項61】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは、式(IV)で表される化合物。
【化1】
又はそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、若しくは溶媒和物である、ここで、
Lは、-NR7a(CR8aR8b)n-, -O(CR8aR8b)n-, -C(O)(CR8aR8b)n-, -C(S)(CR8aR8b)n-, -S(O)0-2(CR8aR8b)n-, -(CR8aR8b)n-, -NR7aC(O)(CR8aR8b)n-, -NR7aC(S)(CR8aR8b)n-, -OC(O)(CR8aR8b)n-, -OC(S)(CR8aR8b)n-, -C(O)NR7a(CR8aR8b)n-, -C(S)NR7a(CR8aR8b)n-, -C(O)O(CR8aR8b)n-, -C(S)O(CR8aR8b)n-, -S(O)2NR7a(CR8aR8b)n-, -NR7aS(O)2(CR8aR8b)n-, -NR7aC(O)NR7b(CR8aR8b)n-, 及び -NR7aC(O)O(CR8aR8b)n-,からなる群より選択される、ここで、R7a、R7b、R8a、及びR8b は、それぞれ独立して、H及び任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群より選択される、並びにそれぞれのnは独立して、2~6の整数である;
R1は、-S(O)2NR9aR9b, -NR9aC(O)R9b, -NR9aC(S)R9b, -NR9aC(O)NR9bR9c, -C(O)R9a, -C(S)R9a, -S(O)0-2R9a, -C(O)OR9a, -C(S)OR9a, -C(O)NR9aR9b, -C(S)NR9aR9b, -NR9aS(O)2R9b, -NR9aC(O)OR9b, -OC(O)CR9aR9bR9c, -OC(S)CR9aR9bR9c、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたシクロアルキル、及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される、ここで、R9a、R9b、及びR9cは、それぞれ独立して、H、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキル、任意選択的に置換されたシクロアルキル、及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
R2は、水素及び任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群より選択される;
R3 は、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたシクロアルキル及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
R4は、水素及び任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群より選択される;
R5は、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキル、任意選択的に置換されたシクロアルキル及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;並びに、
R6は、水素、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキル、任意選択的に置換されたシクロアルキル及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される。
【請求項62】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは、式(V)で表される化合物。
【化2】

又はそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、若しくは溶媒和物である、ここで、
Lは、-NR7a(CR8aR8b)n-, -O(CR8aR8b)n-, -C(O)(CR8aR8b)n-, -C(S)(CR8aR8b)n-, -S(O)0-2(CR8aR8b)n-, -(CR8aR8b)n-, -NR7aC(O)(CR8aR8b)n-, -NR7aC(S)(CR8aR8b)n-, -OC(O)(CR8aR8b)n-, -OC(S)(CR8aR8b)n-, -C(O)NR7a(CR8aR8b)n-, -C(S)NR7a(CR8aR8b)n-, -C(O)O(CR8aR8b)n-, -C(S)O(CR8aR8b)n-, -S(O)2NR7a(CR8aR8b)n-, -NR7aS(O)2(CR8aR8b)n-, -NR7aC(O)NR7b(CR8aR8b)n-, 及び -NR7aC(O)O(CR8aR8b)n-,からなる群より選択される、ここで、R7a、R7b、R8a、及びR8b は、それぞれ独立して、H及び任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群より選択される、並びにそれぞれのnは独立して、2~6の整数である;
R1は、-S(O)2NR9aR9b, -NR9aC(O)R9b, -NR9aC(S)R9b, -NR9aC(O)NR9bR9c, -C(O)R9a, -C(S)R9a, -S(O)0-2R9a, -C(O)OR9a, -C(S)OR9a, -C(O)NR9aR9b, -C(S)NR9aR9b, -NR9aS(O)2R9b, -NR9aC(O)OR9b, -OC(O)CR9aR9bR9c, -OC(S)CR9aR9bR9c、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたシクロアルキル、及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される、ここで、R9a、R9b、及びR9cは、それぞれ独立して、H、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキル、任意選択的に置換されたシクロアルキル、及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
R3 は、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたシクロアルキル及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
R4は、水素及び任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群より選択される;
R5は、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキル、任意選択的に置換されたシクロアルキル及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;並びに、
R6は、水素、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキル、任意選択的に置換されたシクロアルキル及び任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群より選択される。
【請求項63】
先行する請求項の何れか一項の方法、ここで、前記集団は、増殖させる前に、9 × 107個以下のCD34+細胞、8 × 107個以下のCD34+細胞、7 × 107個以下のCD34+細胞、6 × 107個以下のCD34+細胞、5 × 107個以下のCD34+細胞、9 × 106個以下のCD34+細胞、8 × 106個以下のCD34+細胞、7 × 106個以下のCD34+細胞、6 × 106個以下のCD34+細胞、5 × 106個以下のCD34+細胞、又は1 × 10 6個以下のCD34+細胞、を含む。
【請求項64】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記増殖させることは、前記CD34+細胞を、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることを含む、好ましくは、ここで、前記アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは、SR-1、化合物2、式(IV)で表される化合物、又は式(V)で表される化合物である。
【請求項65】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記患者への注射投与前に、前記造血幹細胞又は前駆細胞は、動員される、及びドナー(donor)から単離される。
【請求項66】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記ドナー(donor)は、ヒトである。
【請求項67】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞又は前駆細胞を、動員量のCXCR4アンタゴニスト及び/又はCXCR2アゴニストと接触させることによって、前記造血幹細胞又は前駆細胞は、動員される。
【請求項68】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記CXCR4アンタゴニストは、プレリキサホルである。
【請求項69】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記CXCR4アンタゴニストは、BL-8040である。
【請求項70】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記CXCR2アゴニストは、Gro-β、Gro-βT、又はそれらのバリアントである。
【請求項71】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記患者は、ヒトである。
【請求項72】
先行する請求項の何れか一項の方法、ここで、前記幹細胞障害は、異常ヘモグロビン症障害である。
【請求項73】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記幹細胞障害は、がんである。
【請求項74】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記幹細胞障害は、自己免疫障害である。
【請求項75】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞又は前駆細胞は、前記患者に関して自己である。
【請求項76】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞又は前駆細胞は、前記患者に関して同種異系である。
【請求項77】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記造血幹細胞又は前駆細胞は、前記患者に関してHLA-
適合である。
【請求項78】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記比較可能な方法において、前記患者は、前記増殖した造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、前記患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、及びATG(例えば、rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる。
【請求項79】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記比較可能な方法において、前記患者は、前記増殖した造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、実施例2に記載されるようなコンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされる。
【請求項80】
先行する請求項の何れか一項に記載の方法、ここで、前記患者は、前記増殖した造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、前記患者にブスルファン(Bu)及びフルダラビン(フロリダ州)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、コンディショニングされること以外は、前記比較可能な方法は、前記方法と実質的に同じである。
【請求項81】
いくつかの実施形態では、前記比較可能な方法は、前記増殖した造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、前記患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(フルオロウ)、及びATG(例えば、rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、前記患者をコンディショニングする以外は、前記方法と実質的に同じである。
【請求項82】
複数の造血幹細胞又は前駆細胞及び添付文書を含むキット、ここで、前記添付文書は、先行する請求項の何れか一項の方法を実施するように、使用者に対して指示をする。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、米国特許出願番号に対する優先権を主張する。62/860,866, 2019年6月13日に出願された、および2018年10月31日に出願された62/753,865であって、それぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は造血幹および前駆細胞の移植、ならびにそのような治療を受けるための患者、例えば、遺伝性代謝障害などの様々な病理に罹患している患者の準備に有用組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
医学技術の進歩にもかかわらず、特に特定の血中細胞の疾患、代謝障害、がん、および自己免疫状態などの造血システムの病態を治療することが依然として求められている。造血器幹細胞は重大な治療可能性を有する一方で、臨床での使用を妨げている限界は、造血器幹細胞のコンディショニングの注入のための集団の難しさであった。現在、このような治療を施すための組成物および方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの態様では、本発明が造血幹細胞又は前駆細胞の集団を膨張させるための組成物および方法を提供する。
【0005】
いくつかの局面において、本発明は例えば、本明細書中に記載されるような種々の遺伝性代謝障害の処置のための、造血幹細胞又は前駆細胞の移植のための組成物および方法を提供する。
【0006】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与する方法を提供し、方法は患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含み、患者は患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された;
ここで、本方法は、患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者が状態調節される同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させる。
【0007】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与する方法を提供し、方法は患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含み、患者は患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された;
ここで、本方法は、患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症の重症度を予防または減少させる。
【0008】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させる方法を提供し、この方法はi)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびii)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)を投与する工程(例えば、患者に注入する工程)を包含する。
【0009】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させる方法を提供し、この方法はi)増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)での移植の前、間、または後に、予防剤を患者に投与すること;およびii)患者を増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)で移植することを含み;ここで、予防剤は、患者における抗体の産生を阻害する。
【0010】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させる方法を提供し、この方法はi)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびii)患者を増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)で移植する工程を包含し;ここで、コンディショニングレジメンは、ブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を包含しない。
【0011】
いくつかの局面において、本発明は造血幹細胞又は前駆細胞移植のために患者を調製する方法を提供し、この方法は、患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングすることを含む。
【0012】
いくつかの態様では、本発明が患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456))を投与する(例えば、注入する)ことを含む方法(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を投与する)であって、患者が以前にコンディショニング・レジメンで状態調節されているものを提供する。
【0013】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を投与する方法を提供し、ここで、患者は以前にコンディショニング・レジメンで状態調節されており、この方法は、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入する工程を包含する。
【0014】
いくつかの局面において、本発明は方法(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を投与する)を提供し、この方法はa)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびb)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)を投与する工程(例えば、患者に注入する工程)を包含する。
【0015】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法を提供し、この方法はa)患者にコンディショニング・レジメンをコンディショニングするステップと、b)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入するステップとを含む。
【0016】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法を提供し、方法はa)患者にコンディショニング・レジメンをコンディショニングすることを含み、コンディショニング・レジメンはa1)ブスルファン(Bu)を投与すること、a2)シクロフォスファミド(Cy)を投与すること、およびa3)抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること、およびb)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入することを含む。
【0017】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法を提供し、方法はa)コンディショニング・レジメンで患者をコンディショニングすることを含み、コンディショニング・レジメンはa1)シクロフォスファミドを施す前および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)を施す前にブスルファン(Bu)を施すこと(ATG)、a2)ブスルファン(Bu)を施した後および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)を施すと同時にシクロフォスファミド(Cy)を施すこと(ATG)、およびa3)ブスルファン(Bu)を施した後およびシクロフォスファミド(Cy)を施すと同時に抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)を施すこと、およびb)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入することを含む。
【0018】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法を提供し、方法はa)コンディショニング・レジメンで患者をコンディショニングすることを含み、コンディショニング・レジメンはa1)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に-9~-6日にブスルファン(Bu)を投与することと、a2)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に-5~-2日にシクロフォスファミド(Cy)を投与することと、a3)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に-5~-2日に抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与することと、b)0日に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入することとを含む。
【0019】
いくつかの局面において、本開示は造血幹細胞または前駆細胞移植療法をそれを必要とする患者に投与する方法を提供し、この方法は、a)コンディショニングレジメンで患者をコンディショニングする工程を包含する。ここで、a1)累積AUCによって測定される血漿暴露が造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する前に-9~-6日に連続して4日間、74~82mg*hr/Lの範囲内に維持される照射量で、a2)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日に連続して4日間、シクロホスファミド(Cy)を投与すること、およびa3)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に、連続して2.5mg/kg/日の照射量で、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)を投与することを含む。b)0日目に造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する。
【0020】
いくつかの局面において、本開示は造血幹細胞または前駆細胞移植療法をそれを必要とする患者に投与する方法を提供し、この方法は、a)コンディショニングレジメンで患者をコンディショニングする工程を包含する。ここで、a1)定常状態濃度(Css)によって測定される血漿暴露が造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する前に-9~-6日間連続して770~850ng/mLの範囲内に維持される照射量でブスルファン(Bu)を投与すること; a2)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日間連続してシクロホスファミド(Cy)を4日間投与すること;およびa3)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日間連続して2.5mg/kg/日の照射量で抗胸腺細胞グロブリン(ATG)を投与することを含む。b)0日目に造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する。
【0021】
いくつかの局面において、本発明は(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す)方法を提供し、この方法は(a)エクスビボで、1×108以下のCD34+細胞を含む造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、CD34+細胞)を増殖させる工程;および(b)増殖した造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代の集団を患者に注入する工程を包含する。
【0022】
いくつかの局面において、本発明は方法(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す)を提供し、この方法はエクスビボで増殖された造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する工程を包含し、ここで、この集団は増殖の前に、1×108以下のCD34+細胞を含む。
【0023】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における障害(例えば、幹細胞障害)を処置または予防する方法を提供し、この方法は患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456))を投与する(例えば、注入する)ことを包含し、ここで、患者は、以前にコンディショニング・レジメンで状態調節されている。
【0024】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における障害(例えば、幹細胞障害)を処置または予防する方法を提供し、この方法はa)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびb)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)を投与する工程(例えば、注入する工程)を包含する。
【0025】
いくつかの局面において、本発明は患者(例えば、ヒト患者)における幹細胞障害を処置する方法を提供し、この方法は、前記の局面または実施形態のいずれかの方法に従って、患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す工程を包含する。
【0026】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与するための増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、患者は、患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)に投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に条件付けされた;
ここで、自己免疫性血球減少症が予防されるか、または自己免疫性血球減少症のリスクが、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された患者と比較して、患者において減少される。
【0027】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与するための増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、患者は、患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)に投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に条件付けされた;
ここで、自己免疫性血球減少症が予防されるか、または自己免疫性血球減少症の重症度が、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された患者と比較して、患者において減少される。
【0028】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させるためのコンディショニング・レジメンおよび造血幹細胞又は前駆細胞の集団の組合せを提供し、ここで、患者は、造血幹細胞又は前駆細胞の集団と共に投与される前にコンディショニング・レジメンで状態調節される。
【0029】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させるためのコンディショニング・レジメンおよび増殖させた臍帯血の組み合わせを提供し、ここで、患者は増殖させた臍帯血と共に投与される前にコンディショニング・レジメンでコンディショニングされ、コンディショニングレジメンはブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない。
【0030】
いくつかの局面において、本発明は患者に投与されるための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、患者は、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の投与の前にコンディショニング・レジメンでコンディショニングされる。
【0031】
いくつかの態様では、本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を施すための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入する前にコンディショニング・レジメンで調整される。
【0032】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させるためのコンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)を提供し、ここで、コンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)は患者を増殖させた臍帯血で移植する前、移植中、または移植後に患者に投与され;そしてここで、コンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)は、患者における抗体の産生を阻害する。
【0033】
いくつかの局面において、本発明は、造血幹細胞又は前駆細胞移植のための患者を調製するためのコンディショニング・レジメンを提供する。
【0034】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施すための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、エクスビボで増殖された造血幹細胞又は前駆細胞の集団は増殖前に、1×108以下のCD34+細胞を含む。
【0035】
いくつかの局面において、本開示は、症例における幹細胞障害を治療するための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供する。
【0036】
いくつかの態様では、本発明が複数の造血幹細胞又は前駆細胞と、上記の態様または実施形態のいずれかの方法を実施するようにユーザに指示する添付文書とを含むキットを提供する。
【0037】
別段の定義がない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において、単数形はまた、文脈が明らかにそわないと指示しない限り、複数形を含む。本明細書に記載されたものと類似または同等の方法および物質を、本発明の実施またはテストにおいて使用することができるが、好適な方法および物質を以下に記載する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献は、参照により組み込まれる。本明細書中に引用される参考文献は、特許請求される本発明の先行技術であると認められない。抵触する場合は、定義を含む本明細書がコントロールする。さらに、物質、方法、および実施例は、例示にすぎず、限定を意図するものではない。本明細書に開示される化合物の化学構造と名称との間に矛盾がある場合には、化学構造が支配する。
【0038】
本開示の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるのであろう。
【詳細な説明】
【0039】
本明細書中に提供されるのは、本明細書中に記載されるような1つ以上の幹細胞障害を患うヒト患者のような患者に造血幹細胞移植療法を投与するための組成物および方法である。本明細書中に記載される組成物および方法を使用して、患者は患者内の幹細胞間隙における内因性造血幹細胞又は前駆細胞の集団を枯渇させるために、1つ以上の非骨髄破壊的コンディショニング剤のような1つ以上のコンディショニング剤を投与され得る。次に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入し、次いで、造血幹細胞又は前駆細胞は、骨髄非破壊的コンディショニング・レジメンによって部分的に空胞化された幹細胞ニッチに移動し得る。従って、患者に注入された造血幹および前駆細胞が1つ以上の造血系統を占め続け、それによって、患者内で欠損または欠陥のある細胞の集団を補充し得るので、種々の血液学的障害を処置する方法が本明細書中に提供される。
【0040】
以下のセクションでは、造血幹細胞移植のための調製において患者のコンディショニングを達成するために使用することができる組成物および方法、ならびに造血幹細胞又は前駆細胞移植を実施するための組成物および方法をさらに詳細に説明する。
【定義】
【0041】
本明細書中で使用される場合、用語「約」は記載される値より10%高いかまたは低い値をいい、例えば、用語「約5 nM」は、4.5nM~5.5 nMの範囲を示す。
【0042】
本明細書中で使用される場合、「アルキル化剤」または「アルキル化抗腫瘍剤」という語は、アルキル基(C n H 2n+1)をDNAに結合させるアルキル化剤をいう。いくつかの実施形態では、アルキル基がプリン環の7番目の窒素原子で、DNAのグアニン塩基に結合している。
【0043】
本明細書で使用する「プリン類似体」という用語は、代謝プリンの構造を模倣する代謝拮抗物質を指す。代表的なプリン類似体としてはアザチオプリン、メルカプトプリン、チオプリン(例えば、チオグアニン)、フルダラビン(Flu)、ペントスタチン、メトトレキサート、およびクラドリビン(2-CDA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
本明細書で使用される「キメラ現象」という語はドナー(donor)からの1つ以上の細胞が存在し、本明細書に記載されるような造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を受けているか、または受けた患者などのレシピエント(Recipient)または宿主中で機能している状態を指す。「キメラ現象」を示すレシピエント(Recipient)組織はドナー(donor)細胞のみ(完全キメラ現象)を含んでもよく、またはドナー(donor)および宿主細胞の両方(混合キメラ現象)を含んでもよい。本明細書で使用される「キメラ現象」は一過性または安定なキメラ現象のいずれかを指してもよい。いくつかの実施形態では、混合キメラ現象がMHCまたはHLA適合混合キメラ現象であってもよい。ある特定の実施形態に、混合キメラ現象は、MHCまたはHLAミスマッチ混合キメラ現象であってもよい。
【0045】
本明細書で使用される「状態」および「コンディショニング」という用語は、造血幹細胞を含む移植片を受け取るために患者が準備されるプロセスを指す。このような手続は造血幹細胞移植の生着を促進する(例えば、コンディショニング手続およびその後の造血幹細胞移植に続いて、患児から単離されたサンプル内の患者造血幹細胞の量の持続的な増大から推測される)。本明細書に記載される方法によれば、患者は、造血幹細胞によって発現される抗原に結合することができる抗体またはその抗原結合フラグメントなどによる、非骨髄除去コンディショニング・レジメンの患者への投与によって、造血幹細胞移植療法のために状態調節されてもよい。本明細書中に記載されるように、抗体は薬物-抗体結合体を形成するように、細胞毒素に共有結合的に結合され得る。造血幹細胞移植療法を必要とする患者に1つ以上の造血幹細胞又は前駆細胞抗原を結合し得る抗体、その抗原結合フラグメント、または薬物-抗体結合体の投与は例えば、内因性の造血幹細胞を選択的に枯渇させることによって、造血幹細胞移植片の生着を促進し得、それによって、外生的造血幹細胞移植によって満たされる空孔を作製する。
【0046】
本明細書で使用される「保存的変異」、「保存的置換」、または「保存的アミノ酸置換」という用語は、極性、静電荷、および立体容積などの類似の物理化学的特性を示す1つ以上の異なるアミノ酸を1つ以上のアミノ酸で置換することを指す。これらの特性は、以下の表Aに20個の天然に存在するアミノ酸の各々について要約される。
【0047】
表A天然アミノ酸の代表的な物理化学的性質
[表1]
A3の体積に基づく:50~100は小さく、100~150は中間、150~200は大きく、>200はかさばる
【0048】
この表から、保存的アミノ酸ファミリーは例えば、(i)G、A、V、L、I、P、およびM;(ii)DおよびE;(iii)C、SおよびT;(iv)H、KおよびR;(v)NおよびQ;ならびに(vi)F、YおよびWを含むことが認識される。したがって、保存的突然変異または置換は同じアミノ酸ファミリーのメンバーに対して1つのアミノ酸を置換するものである(例えば、SerのThrまたはLysのArgに対する置換)。
【0049】
本明細書中で使用される場合、「CRU(競合的再生着ユニット(competitive repopulating unit))」は、インビボ移植後に検出され得る長期移植幹細胞の測定のユニットをいう。
【0050】
本明細書中で使用される場合、用語「比較可能な方法」は比較される方法(例えば、本開示の方法)と同等の(例えば、同じ)パラメーターおよび/または工程を有する方法をいう。いくつかの実施形態では「比較可能な方法」が患者にブスルファン(Bu)、シクロホスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(rATG)の全てを投与することを含まない条件付けレジメンによって、増殖した造血幹細胞または前駆細胞の集団を受ける前に、患者を条件付けする方法であり、いくつかの実施形態では「比較可能な方法」が患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含む。いくつかの実施形態では「比較可能な方法」が増殖した造血幹細胞または前駆細胞の集団を投与することを含むコンディショニングレジメンによって患者をコンディショニングする方法である。患者のブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびATG(例えばrATG)。
【0051】
本明細書で使用される「ドナー(donor)」という語は細胞またはその子孫をレシピエント(recipient)に投与する前に1つ以上の細胞が単離された哺乳動物被験体(例えば、ヒト対象)などの被験体を指す。1つ以上の細胞は例えば、造血幹細胞又は前駆細胞の集団であってもよい。
【0052】
本明細書中で使用される、用語「内因性」はヒト患者のような特定の生物に自然に見出される分子、細胞、組織、または臓器(例えば、造血幹細胞、または巨核球, 血小板(thrombocyte),血小板(platelet)、赤血球、マスト細胞、ミエオブラスト、好塩基球,好中球,好酸球、ミクログリア細胞,顆粒球,単球,破骨細胞,抗原提示細胞,マクロファージ,樹状細胞,ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、またはB-リンパ球のような造血系列の細胞)のような物質を記述する。
【0053】
本明細書中で使用される場合、「生着電位」という語は、造血幹および前駆細胞がそのような細胞が天然に循環しているか、または移植によって提供されるかにかかわらず、組織を再増殖させることができることを指すために使用される。この語は、細胞の組織ホーミングおよび目的の組織内の細胞のコロニー形成のような、移植を取り巻くか、または移植に至るすべての事象を包含する。生着の有効性効率速度は当業者に公知の任意の臨床的に許容パラメータを使用して評価効率定量され得、そして例えば、競合的再生着ユニット(competitive repopulating unit)(CRU)の評価;幹細胞がホーミング、コロニー形成、効率移植された組織におけるマーカーの取り込み効率発現;効率疾患進行、造血幹および前駆細胞の生存、効率レシピエント(recipient)の生存を介する被験体の進行の評価によって、評価効率定量され得る。生着は、移植期間の末梢血の白血球細胞数を測定することによっても判定できる。いくつかの実施形態では、生着の1つの非限定的な例が3日間連続して0.5×109/L以上の絶対好中球数(ANC)を達成することである。生着はまた、骨髄穿刺液サンプルにおけるドナー(donor)細胞による骨髄細胞の回収を測定することによって評価することができる。
【0054】
本明細書中で使用される「外生的」という用語はヒト患者のような特定の生物体中に自然には見出されない分子、細胞、組織、または臓器(例えば、造血幹細胞、または巨核球, 血小板(thrombocyte),血小板(platelet)、赤血球、マスト細胞、ミエオブラスト、好塩基球,好中球,好酸球、ミクログリア細胞,顆粒球,単球,破骨細胞,抗原提示細胞,マクロファージ,樹状細胞,ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、またはB-リンパ球のような造血系列の細胞)のような物質を記述する。外因性物質には、外部供給源から生物に、またはそこから抽出された培養物に提供されるものが含まれる。
【0055】
本明細書中で使用される場合、「造血前駆細胞」という語は特に、顆粒球、単球、赤血球、巨核球、B-細胞およびT細胞を含むが、これらに限定されない、いくつかの細胞型の造血システムに分化他多能性細胞を含む。造血前駆細胞細胞は、造血細胞系列にコミットされ、一般に自己複製しない。造血前駆体細胞は例えば、細胞表面抗原の発現パターンによって同定され得、そして以下の免疫表現型を有する細胞を含む: LinKLS+ Flk2CD34+。造血前駆細胞には、短期造血幹細胞、多能性前駆細胞、一般的な骨髄性前駆細胞, 顆粒球単球前駆細胞、および巨核球赤血球前駆細胞がある。造血前駆体細胞の存在は機能的に、例えば、コロニー形成ユニット細胞を、例えば、完全メチルセルロースアッセイにおいて検出することによって、または本明細書中に記載され、そして当該分野において公知であるフロー・サイトメトリーおよび細胞選別アッセイを使用して細胞表面マーカーを検出することによって表現型的に決定され得る。
【0056】
本明細書中で使用される「造血幹細胞」(「HSC」)という言葉は自己複製し、かつ、限定されるわけではないが、単球(例えば、前骨髄球、好中球, 好酸球,好塩基球)、赤血球(例えば、網状赤血球、赤血球)、血小板(例えば、巨核芽球、巨核球を産生する血小板(platelet))、単球(例えば、細胞)、細胞、およびリンパ球(例えば、顆粒球、B-細胞およびT-細胞)を含む多様な系統を含む成熟血中樹状細胞,ミクログリア,破骨細胞に分化する能力を有する未成熟血中マクロファージを指す。そのような細胞は、CD34+細胞を含むことができる。CD34+細胞は、CD34細胞表面マーカーを発現する未成熟細胞である。ヒトではCD34+細胞が上記に定義された幹細胞特性を有する細胞の部分集団を含むと考えられているが、マウスではHSCはCD34-である。さらに、HSCはまた、長期再増殖HSC(LT-HSC)および短期再増殖HSC(ST-HSC)を指す。LT-HSCおよびST-HSCは、機能的可能性および細胞表面マーカー発現に基づいて分化される。例えば、ヒトHSCは、CD34+、CD38-、CD45RA-、CD90+、CD49F+、lin(CD2、CD3、CD4、CD7、CD8、CD10、CD11B、CD19、CD20、CD56、CD235Aを含む成熟した直線マーカーについては負の値)。マウスにおいて、骨髄LT-HSCはCD34-、SCA-1+、C-kit+、CD135-、Slamfl/CD150+、CD48-、およびlin(Ter119、CD11b、Gr1、CD3、CD4、CD8、B220、IL7raを含む成熟系統マーカーに対して陰性)であるのに対し、ST-HSCは、CD34+、SCA-1+、C-kit+、CD135-、Slamfl/CD150+、およびlin(Ter119、CD11b、Gr1、CD3、CD4、CD8、B220、IL7raを含む成熟系統。加えて、ST‐HSCはホメオスタシス条件下でLT‐HSCよりも静止期が少なく、より増殖性である。しかしながら、LT-HSCはより大きな自己複製能を有する(すなわち、成人期を通して生存し、連続したレシピエント(recipient)を通して連続的に移植時間)のに対し、ST-HSCは限定された自己複製を有する(すなわち、それらは限られた期間のみ生存し、連続した移植能を有しない)。これらのHSCのいずれも、本明細書中に記載される方法において使用され得る。ST-HSCはそれらが高度に増殖性であり、従って、より迅速に分化した後代を生じ得るので、特に有益である。
【0057】
本明細書中で使用される「造血幹細胞機能電位」という用語は1)顆粒球(例えば、前骨髄球、好酸球、好塩基球)、赤血球(例えば、網状赤血球)、血小板(例えば、巨核球、血小板)、単球(例えば、単球、マクロファージ)、樹状細胞、ミクログリア、破骨細胞、およびリンパ球(例えば、NK細胞、B細胞およびT細胞)を含むが、これらに限定されない複数の異なる血液系統に分化する能力を指す、2)自己複製(母細胞として同等の電位を有する造血幹細胞の能力を指す、さらに、この能力は枯渇することなく個体の寿命にわたって繰り返し生じ得ること、および3)移植レシピエントに再導入される造血幹細胞またはその後代の能力 それらは造血幹細胞ニッチに入り、生産的で持続的な造血を再確立する。
【0058】
本明細書中で使用される用語「主要組織適合性遺伝子複合体抗原」(「MHC」、ヒトとの関連では「ヒト白血球抗原」(「HLA」)とも呼ばれる)は細胞に特有の抗原アイデンティティを与えるタンパク質を指す。MHC/HLA抗原が免疫エフェクター細胞(「自己」)と同じ造血幹細胞源に由来するものとして、または別の造血再構成細胞源に由来するものとしてT細胞およびNK細胞によって認識される標的分子である。HLA抗原の2つの主要なクラスが認識される: HLAクラスIおよびHLAクラスIIヒトのHLAクラスI抗原(A、B、C)はそれぞれの細胞を「自己」として認識可能にするが、HLAクラスII抗原(ヒトのDR、DP、およびDQ)はリンパ球と抗原提示細胞間の反応に関与する。いずれも移植臓器の拒絶反応に関与している。HLAシステムの重要な側面は、その多型性である。それぞれの遺伝子、MHC教室I(A、B、C)とMHC教室II(DP、DQ、DR)は異なる対立遺伝子に存在する。たとえば、血縁関係のない2人はそれぞれ教室I HLA-B、遺伝子B5、Bw41をもつことがある。対立遺伝子産物はαおよび/またはβドメインの1つ以上のアミノ酸が異なる。特異的抗体または核酸試薬の大型パネルが、教室Iおよび教室II分子を発現する白血球を用いて、個体のHLAハプロタイプを分類するために使用される。HLA型決定によく用いられる遺伝子は、6つのMHCクラスIとクラスIIタンパク質、すなわちHLAA、HLA-BとHLA-DRの各について2つの対立遺伝子である。HLA遺伝子は6つの古典的な移植HLA遺伝子と、免疫システムの調節に重要な役割を果たす少なくとも132のコード遺伝子をコードする染色体位置6p21に存在する「スーパー遺伝子座」にクラスター化されている。完全な遺伝子座は少なくとも224の遺伝子座をもつ約3.6Mbである。このクラスター化の他の1つは「ハプロタイプ」、すなわち1つの親から受け継がれた1つの染色体上に存在する対立遺伝子の集合が一群として受け継がれる傾向があることである。それぞれの親から受け継いだ対立遺伝子のセットはハプロタイプを形成し、その中にはいくつかの対立遺伝子が一緒に会合する傾向がある。患者のハプロタイプを同定することは、一致するドナー(donor)を見つける確率を予測し、探索法の開発に役立つ。なぜなら、ある対立遺伝子やハプロタイプは他のものよりも一般的であり、それらは異なる人種や民族群において異なる頻度で分布しているからである。
【0059】
本明細書中で使用される、「HLA適合」という言葉はドナー(donor)とレシピエント(recipient)との間でHLA抗原のいずれも不適合ではないドナー(donor)-レシピエント(recipient)対、例えば、造血幹細胞移植療法を必要とするレシピエント(recipient)に造血幹細胞移植片を提供するドナー(donor)を意味する。HLA適合(すなわち、6つの対立遺伝子のすべてが適合している)ドナー(donor)-レシピエント(recipient)対は、内因性T細胞およびNK細胞が外来であると認識する可能性が低く、したがって移植片に対する免疫反応を開始する可能性が低いため、移植片拒絶のリスクが低い。
【0060】
本明細書中で使用される「HLAミスマッチ」という言葉は特にHLA-A、HLA-B、HLA-C、およびHLA-DRに関して少なくとも1つのHLA抗原がドナー(donor)およびレシピエント(recipient)間でミスマッチであり、例えば、造血幹細胞移植療法を必要とするレシピエント(recipient)に造血幹細胞移植片を提供するドナー(donor)のようなドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対を意味する。いくつかの実施形態では、一方のハプロタイプは一致し、他方は不一致である。HLA不適合ドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対はHLA不適合ドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対の症例において、内因性T細胞およびNK細胞が外来であると認識する可能性が高く、したがって、このようなT細胞およびNK細胞は移植に一対する免疫反応を開始する可能性がより高いので、HLA不適合リスク一対はHLA適合ドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対と比較して、移植片拒絶の増加を有する可能性がある。
【0061】
本明細書で使用される「アリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト(AHR)モジュレーター」という語は、AHRレセプターによって媒介される1つ以上のプロセス、機構、効果、応答、機能、活動または経路において、定性的または定量的な変化、改変、または修飾を引き起こすか、または促進する薬剤を指す。本明細書に記載されるAHRの阻害剤または非構成的アゴニストなどのAHR変調器によって媒介されるこのような変化は、AHRの構成的活性の減少、阻害、または迂回などのAHRの活性または機能の減少または増大を指すことができる。
【0062】
「AHRアンタゴニスト」とはAHRポリペプチドまたはAHRを符号化するポリヌクレオチドに特異的に結合した際にそれ自身の生物学的反応を誘発しないが、アゴニスト媒介応答またはリガンド媒介応答をブロックまたは減衰するAHRインヒビターをいい、すなわち、AHRアンタゴニストはAHRポリペプチドまたはAHRを符号化するポリヌクレオチドに結合することができるが、活性化せず、結合は相互作用を破壊し、AHRアゴニストを置換し、および/またはAHRアゴニストの機能を阻害する。従って、本明細書中で使用される場合、AHRアンタゴニストはAHRに結合した場合、AHR活性のインデューサーとして機能しない(すなわち、それらは、純粋なAHRインヒビターとして機能する)。
【0063】
本明細書で使用されるように、造血幹細胞移植を「必要とする」患者は、1つ以上の血中細胞型に欠損または欠損を示す患者、ならびに本明細書に記載される幹細胞障害、自己免疫疾患、がん、または他の病理を有する患者を含む。造血幹細胞は一般に、1)多能性を示し、したがって、限定されないが、顆粒球(例えば、前骨髄球、好中球, 好酸球,好塩基球)、赤血球(例えば、網状赤血球、赤血球)、血小板(例えば、巨核芽球、血小板(platelet)産生巨核球、血小板(platelets))、単球(例えば、単球、マクロファージ)、樹状細胞,ミクログリア,破骨細胞、およびリンパ球(例えば、NK細胞、B-細胞およびT-細胞)、2)自己再生を含み、したがって、母親細胞と同等の可能性を有する娘細胞を生じさせることができ、3)移植レシピエント(recipient)に再導入され、その結果、それらが造血幹細胞間隙に位置し、生産的で持続的な造血を再確立する能力を含む、多数の異なった血系統に分化することができる。したがって、造血幹細胞はインビボでの細胞の欠損または欠損集団を再構成するために、造血系列の1つ以上の細胞型を欠損または欠損した患児に投与することができる。例えば、該患者はがんに罹患している可能性があり、該欠陥は、癌性細胞集団を選択的または非特異的に枯渇させる化学療法剤または他の薬剤の投与によって引き起こされる可能性がある。さらに、またはその代替として、患者は鎌状赤血球貧血, サラセミア,ファンコニ貧血,再生不良性貧血、およびウィスコット‐アルドリッチ症候群のような異常ヘモグロビン症(例えば、非悪性異常ヘモグロビン症)を患っている可能性がある。被験体は、アデノシンデアミナーゼ重度複合免疫不全症(ADA SCID)、HIV/AIDS、異染性白質ジストロフィー、ダイアモンド‐ブラックファン貧血、およびシュワッハマン- ダイアモンド症候群を患っているものであってよい。被験体は遺伝性血液疾患(例えば、鎌状赤血球貧血)または自己免疫疾患を有するか、またはその影響を受け得る。さらに、またはその代替として、被験体は、神経芽細胞腫または血液学的がんのような悪性腫瘍を有するか、またはその影響を上記。例えば、被験体は、白血病、リンパ腫、または骨髄腫を有し得る。いくつかの実施形態では、被験者は急性骨髄性白血病, 急性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病,慢性リンパ性白血病,多発性骨髄腫,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、または非ホジキン・リンパ腫(non-Hodgkin's lymphoma)を有する。いくつかの実施形態では、対象は骨髄異形成症候群を有する。いくつかの実施形態では、対象が強皮症, 多発性硬化症,潰瘍性大腸炎,クローン病、I型糖尿病などの自己免疫病、または本明細書に記載の別の自己免疫病理を有する。いくつかの実施形態では、対象がキメラ抗原レセプター(chimeric antigen receptor)T-細胞(CART)治療を必要とする。いくつかの実施形態では、被験体が代謝貯蔵障害を有するか、またはそわなければそれによって影響される。被験体は糖原病、ムコ多糖症、ゴーシェ病、スフィンゴ脂質症、異染性白質ジストロフィー、グロボイド細胞白質ジストロフィー、脳副腎白質ジストロフィー、または本明細書に開示される任意の他の疾患または障害(限定されるわけではないが、重症複合免疫不全症、ウィスコットオールドリッチ症候群、高免疫グロブリンM(IgM)症候群、チェディアック東病、遺伝性リンパ組織球症、骨形成不全症、貯蔵疾患、大型サラセミア、全身性硬化症、多発性硬化症、若年性関節リウマチおよびそれらの疾患を含む)に罹患するか、またはそわない場合がある「非悪性疾患のための骨髄移植」、ASH Education Book、1:319-338(2000)に記載されている障害であって、その開示は造血幹細胞移植の投与によって治療され得る病態に関するものであり、さらに、以下のものであり得る それにもかかわらず、上述の病態の1つに罹患していないが、それにもかかわらず、巨核球、血小板、血小板、赤血球、肥満細胞、筋エオブラスト、好塩基球、好中球、好酸球、ミクログリア、顆粒球、単球、破骨細胞、抗原提示細胞、マクロファージ、樹状細胞、ナチュラルキラー細胞、Tリンパ球、およびBリンパ球のような、造血系列内の1つ以上の内因性細胞型のレベルの低下(例えば、他の健康な被験体のレベルと比較して)を示す。当業者のある者は、前記の細胞型または他の血中細胞型の1つ以上の量が例えば、当該分野で公知の他の手続の中でも、フロー・サイトメトリーおよび蛍光活性化細胞選別(fluorescence activated cell sorting)(FACS)方法によって、他の健康な被験体に対して低下しているかどうかを容易に決定し得る。
【0064】
本明細書で使用する用語「動員」および「動員」とは、被験体の骨髄などの幹細胞ニッチから造血幹細胞又は前駆細胞の集団が末梢血内の巡回中に放出される過程を意味する。造血幹および前駆細胞の可動化は例えば、被験体から単離された末梢血サンプル中の造血幹細胞又は前駆細胞の量または濃縮を評価することによってモニターされ得る。例えば、末梢血サンプルを被験者から離脱させ、その後、被験者に造血幹細胞又は前駆細胞動員計画を投与した後、末梢血サンプル中の造血幹細胞又は前駆細胞の量または濃度を評価することができる。動員計画は例えば、本明細書に記載のCXCR4アンタゴニスト(例えば、プレリキサホルまたはそのバリアント)、およびCXCR2アゴニスト(例えば、本明細書に記載のCXCR2アゴニスト(例えば、Gro-βまたはそのバリアント、例えば、Gro-βのトランケーション、例えば、Gro-βT)を含むことができる。動員レジメンの投与後に被験者から単離された末梢血サンプル中の造血幹細胞又は前駆細胞の量または濃度を、動員レジメンの投与前に被験者から単離された末梢血サンプル中の造血幹細胞又は前駆細胞の量または濃度と比較することができる。動員レジメンの投与に続いて、被験体の末梢血において造血幹細胞又は前駆細胞の量または濃度が増加したという観察は、被験体が動員レジメンに応答していること、および造血幹および前駆細胞が骨髄などの1つまたは複数の幹細胞ニッチから末梢血循環中に放出されていることを示す。
【0065】
本明細書で使用する「非骨髄破壊的」という語は、実質的にすべての宿主起源の造血細胞を排除しないコンディショニング・レジメンを指す。
【0066】
本明細書で使用される「サンプル」という語は対象から採取された検体(例えば、血液、血液成分(例えば、血清または血漿)、尿、唾液、羊水、脳脊髄液、組織(例えば、胎盤または真皮)、膵液、絨毛膜絨毛サンプル、および細胞)を指す。
【0067】
本明細書中で使用される場合、「幹細胞障害」という語句は、広く、被験体内のターゲット組織に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を移植患者移植することによって処置患者治癒され得る任意の疾病、障害、患者条件をいう。例えば、I型糖尿病は種々の他の障害と共に、造血幹細胞移植によって治癒されることが示されている。造血幹細胞又は前駆細胞を患者に注入することによって治療することができる疾患には、鎌状赤血球貧血, サラセミア,ファンコニ貧血,再生不良性貧血,ウィスコット‐アルドリッチ症候群、ADA SCID、HIV・エイズ、異染性白質ジストロフィー、ダイアモンド‐ブラックファン貧血、およびシュワッハマン- ダイアモンド症候群が含まれる。本明細書に記載されるように造血幹細胞および前駆細胞の移植によって治療され追加のさらなる疾患には、血液障害(例えば、鎌状赤血球貧血)および自己免疫障害、例えば強皮症, 多発性硬化症,潰瘍性大腸炎、およびクローン病が含まれる。造血幹および前駆細胞移植療法を使用して処置され上記さらなる疾患は、本明細書中に記載されるがんのようながんを含む。幹細胞の病気には、神経芽細胞腫などの悪性腫瘍や、白血病、リンパ腫、骨髄腫などの血液がんがある。例えば、がんは、急性骨髄性白血病, 急性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病,慢性リンパ性白血病,多発性骨髄腫,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、または非ホジキン・リンパ腫(non-Hodgkin's lymphoma)であり得る。造血幹細胞又は前駆細胞移植療法を用いて治療可能なその他の疾患には、骨髄異形成症候群がある。いくつかの実施形態では、該患者は代謝貯蔵障害を有するか、またはそわなければそれによって影響される。例えば、患者はグリコーゲン蓄積症、ムコ多糖症、ゴーシェ病、ハーラー病、スフィンゴリピドーシス、異染性白質ジストロフィー、スフィンゴ脂質症、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)、または大脳型副腎白質ジストロフィーからなる群から選択される代謝障害、または本明細書に開示される治療および治療から利益を得る可能性のある他の疾患または障害に罹患しているかもしれず、これらには重度複合免疫不全症、ウィスコットオールドリッチ症候群、高免疫グロブリンM(IgM)症候群、チェディアック‐東病, 遺伝性リンパ組織球症,大理石骨病,骨形成不全症,貯蔵疾患,サラセミア・メジャー,鎌状赤血球症,全身性硬化症,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus), 多発性硬化症,若年性関節リウマチおよびこれらの疾患、または障害が含まれ、これらの疾患または障害は「非悪性疾患のための骨髄移植」、ASH教育ブック、1:319-338(2000)に記載されており、その開示は造血幹細胞又は前駆細胞移植療法の投与によって治療され得る病理に関するものとして全体を引用して本明細書に組み込まれている。
【0068】
本明細書中で使用される場合、用語「対象」および「患者」は、本明細書中に記載されるような特定の疾患または状態のための処置を受ける、ヒトのような生物をいう。例えば、造血幹細胞移植を必要とするヒト患者のような患者は本明細書中に記載されるがん、自己免疫疾患、または代謝障害のような幹細胞障害を処理するために、造血幹細胞の集団を含む処理を受け得る。
【0069】
本明細書中で使用される場合、「トランスフェクション」という語は、エレクトロポレーション、リポフェクション、リン酸カルシウム沈殿、DEAEdextranトランスフェクションなどのような、原核または真核宿主細胞への外因性DNAの導入のために一般的に使用される多種多様な技術のいずれかをいう。
【0070】
本明細書中で使用される場合、用語「処置する」または「処置」は治療的処置をいい、ここで、目的は、望ましくない生理学的変化または障害を予防または減速(軽減)すること、または処置される患者における有益な表現型を促進することである。有益なまたは所望の結果としては造血幹細胞又は前駆細胞移植治療後の患者における外生的造血細胞の生着の促進が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、外生的造血幹細胞又は前駆細胞グラフトを患者に投与した後に、造血幹細胞又は前駆細胞移植を必要とする患者において、細胞数または造血幹細胞の比率が増大することも有効である。本明細書に記載される治療の有益な成績はまた、巨核球, 血小板(thrombocyte),血小板(platelet)、赤血球、マスト細胞、筋芽細胞、好塩基球,好中球,好酸球、ミクログリア細胞,顆粒球,単球,破骨細胞,抗原提示細胞,マクロファージ,樹状細胞,ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、またはB-リンパ球のような造血系統の1つまたは複数の細胞の細胞の造血幹細胞移植療法後およびその後の増大を含むことができる。がん細胞や自己免疫細胞の集団など、病気を引き起こす細胞集団の量を減らすことも有効である。
【0071】
本明細書中で使用される場合、用語「バリアント」および「誘導体」は、互換的に使用され、そして本明細書中に記載される化合物、ペプチド、タンパク質、または他の基質の天然に存在する、合成の、および半合成の類似体をいう。本明細書中に記載される化合物、ペプチド、タンパク質、または他の物質のバリアントまたは誘導体は、元の物質の生物学的活性を保持または改善し得る。
【0072】
本明細書で使用される「ベクター」という語は、プラスミド、DNAベクター、プラスミド、RNAベクター、ウイルス、または他の好適なレプリコンなどの核酸ベクターを含む。本明細書に記載の発現ベクターはポリヌクレオチド配列、ならびに、例えば、タンパク質の発現および/または哺乳動物細胞のゲノムへのこれらのポリヌクレオチド配列の集積に使用されるさらなる配列エレメントを含み得る。ペプチドおよびタンパク質の発現のために使用され得る特定のベクター(例えば、本明細書に記載のもの)は調節配列(例えば、遺伝子転写を指令するプロモータ領域およびエンハンサ領域)を含むプラスミドを含む。本明細書に記載されているペプチドおよびタンパク質の発現に有用な他のベクターには、これらの遺伝子の翻訳速度を高めるか、または遺伝子転写から生じるmRNAの安定性または核外への輸出を改善するポリヌクレオチド配列が含まれる。これらの配列要素は例えば、発現ベクター上に担持される遺伝子の効率的な転写を指示するために、5'および3'非翻訳領域、ならびにポリアデニル化シグナル部位を含み得る。本明細書に上記の発現ベクターは、このようなベクターを含む細胞の選択のためのマーカーを符号化するポリヌクレオチドも含み得る。適切なマーカーの実施例には、アンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、およびノウルセオスリシンなどの抗生物質に対する耐性をコードする遺伝子が含まれる。
【0073】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」は例えば、鎖中に1~20個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基をいう。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどが挙げられる。
【0074】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキレン」は、直鎖または分枝鎖の二価アルキル基をいう。二価の位置は、アルキル鎖内の同じ原子上にあっても、異なる原子上にあってもよい。アルキレンの実施例には、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレンなどが含まれる。
【0075】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロアルキル」は例えば、鎖中に1~20個の炭素原子を有し、さらに鎖中に1個以上のヘテロ原子(例えば、とりわけ、酸素、窒素、または硫黄)を含有する直鎖または分枝鎖アルキル基をいう。
【0076】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロアルキレン」は、直鎖または分岐鎖の二価ヘテロアルキル基をいう。二価の位置は、ヘテロアルキル鎖内の同じ原子上にあっても、異なる原子上にあってもよい。二価の位置は、1つ以上のヘテロ原子であり得る。
【0077】
本明細書中で使用される場合、「アルケニル」という語は例えば、鎖中に2~20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルケニル基を指す。アルケニル基としては、例えば、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、tert-ブチレニル、ヘキセニル等が挙げられる。
【0078】
本明細書で使用される「アルケニレン」という語は、直鎖または分岐鎖の二価アルケニル基を指す。二価の位置は、アルケニル連鎖内の同一または異なった原子上にあってもよい。アルケニレンの実施例としては、エテニレン、プロペニレン、イソプロペニレン、ブテニレンなどが挙げられる。
【0079】
本明細書で使用される「ヘテロアルケニル」という語は例えば、鎖中に2~20個の炭素原子を有し、さらに鎖中に1個以上のヘテロ原子(例えば、とりわけ、酸素、窒素、またはイオウ)を含む直鎖または分岐鎖アルケニル基を指す。
【0080】
本明細書で使用される「ヘテロアルケニレン」という語は、直鎖または分岐鎖の二価ヘテロアルケニルグループを指す。二価の位置は、ヘテロアルケニル鎖内の同一または異なる原子上にあってもよい。二価の位置は、1つ以上のヘテロ原子であり得る。
【0081】
本明細書で使用される「アルキニル」という語は例えば、鎖中に2~20個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキニル基を指す。アルキニル基の実施例としては、プロパルギル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどが挙げられる。
【0082】
本明細書で使用される「アルキニレン」という語は、直鎖または分枝鎖の二価アルキニル基を指す。二価の位置は、アルキニル鎖内の同じ原子上にあっても異なっていてもよい。
【0083】
本明細書で使用される「ヘテロアルキニル」という語は例えば、鎖中に2~20個の炭素原子を有し、さらに鎖中に1個以上のヘテロ原子(例えば、とりわけ、酸素、窒素、またはイオウ)を含む直鎖または分岐鎖アルキニル基を指す。
【0084】
本明細書中で使用される場合、「ヘテロアルキニレン」という語は、直鎖または分岐鎖の二価ヘテロアルキニル基を指す。二価の位置は、ヘテロアルケニル鎖内の同じ原子上にあっても、異なる原子上にあってもよい。二価の位置は、1つ以上のヘテロ原子であり得る。
【0085】
本明細書中で使用される場合、用語「シクロアルキル」は飽和であり、例えば、3~12個の炭素環原子を有する、単環式、または縮合、架橋、またはスピロ多環式環構造を指す。シクロアルキル基の実施例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサンなどが含まれる。
【0086】
本明細書中で使用される場合、用語「シクロアルキレン」は、二価のシクロアルキル基をいう。二価の位置は、環構造内の同じ原子上にあっても、異なる原子上にあってもよい。シクロアルキレンの実施例には、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレンなどが含まれる。
【0087】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロシロアルキル」は飽和され、そして、例えば、とりわけ、炭素原子および、例えば、窒素、酸素、および硫黄から選択されるヘテロ原子から選択される環構造当たり3~12個の環原子を有する、単環式、または縮合、架橋、またはスピロ多環式環構造をいう。環構造は例えば、炭素、窒素、または硫黄環員上に1個以上のオキソ基を含んでいてもよい。
【0088】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロシクロアルキレン」は、2価のヘテロシクロアルキル基を指す。二価の位置は、環構造内の同じ原子上にあっても、異なる原子上にあってもよい。
【0089】
本明細書で使用される「アリール」という語は例えば、6~19個の炭素原子を含む単環式または多環式芳香族環システムを指す。アリール基としてはフェニル、フルオレニル、ナフチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。二価の位置は、1つ以上のヘテロ原子であり得る。
【0090】
本明細書で使用される「アリーレン」という語は、二価のアリール基を指す。二価の位置は、同じ原子上にあっても、異なる原子上にあってもよい。
【0091】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロアリール」は、単環式複素芳香族、または二環式もしくは三環式縮合環ヘテロ芳香族基をいう。ヘテロアリール基には、ピリジル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、[2,3-ジヒドロ]ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イソベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル[1,2-a]ピリジル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリルが含まれる。キノリニル、キナゾリニル、キノリニル、キナフチジニル、ピリド[3,4-b]ピリジル、ピリド[4,3-b]ピリジル、キノリル、テトラゾリル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリル、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、キサンチニル、ベンゾキノリル等。
【0092】
本明細書で使用される「ヘテロアリーレン」という語は、2価のヘテロアリール基を指す。二価の位置は、同じ原子上にあっても、異なる原子上にあってもよい。二価の位置は、1つ以上のヘテロ原子であり得る。
【0093】
個々の置換基の定義によって別段の制約がない限り、前記の化学部分、例えば、「アルキル」、「アルキレン」、「ヘテロアルキル」、「アルケニル」、「ヘテロアルケニル」、「アルキニル」、「ヘテロアルキニル」、「ヘテロアルキル」、「シクロアルキレン」、「ヘテロシクロアルキレン」、「アリール」、「ヘテロアリール」、および「ヘテロアリーレン」は任意に置換されていてもよい。本明細書中で使用される場合、用語「任意に置換された」は化合物または部分の原子価によって許容されるような、1つ以上の(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の)置換基を含む化合物または部分、例えば、アルキル、アルキニル、シクロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、アミノ、アンモニウム、アシルオキシ、アシルアミノからなる群より選択される置換基をいう。アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、ウレイド、カルバメート、アリール、ヘテロアリール、スルフィニル、スルホニル、アルコキシ、スルファニル、ハロゲン、カルボキシ、トリハロメチル、シアノ、水酸基、メルカプト、ニトロなど。置換は隣接する置換基が閉環を受けて、例えば、ラクタム、ラクトン、環状無水物、アセタール、ヘミアセタール、チオアセタール、アミナール、およびヘミアミナールを形成し、例えば、保護基を与えるために閉環によって形成される、隣接する官能性置換基の閉環などの状況を含み得る。
【0094】
本明細書中で使用される場合、用語「任意に置換された」は、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C3~10シクロアルキル、C3~10ヘテロシクロアルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロアリール、アミノ、アンモニウム、アシルオキシ、アシルアミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、ウレイド、カルバメート、スルフィニル、アルコキシ、スルファニル、ハロゲン、カルボキシ、トリハロメチル、シアノ、水酸基、メルカプト、ニトロなどのような、1つ以上の化学置換基を有し得る化学的な部分構造をいう。任意に置換された化学的な部分構造は例えば、保護基を生成するために、例えば、隣接する官能性置換基の閉環を受け、従って、例えば、ラクタム、ラクトン、環状無水物、アセタール、チオアセタール、または閉環によって形成されたアミナールを形成する、隣接する置換基を含み得る。
【0095】
本出願によれば、本明細書に記載のアリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールのいずれかは、任意の芳香族基であり得る。
【0096】
用語「ハロ」、「ハロ」および「ハロゲン」は、本明細書中で使用される場合、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を指す。
【0097】
本明細書中に記載されるように、本出願の化合物および化合物中に存在する部分は任意に、上記で一般的に例示されるような、または本出願の特定のクラス、サブクラス、および種によって例示されるような、1つ以上の置換基で置換され得る。用語「任意に置換された」は一般に、用語「任意に」が先行するか否かにかかわらず、特定の置換基での水素基の置換を指し、任意に置換された基は基の各置換可能な位置に置換基を有してもよく、任意の特定の基から選択される2つ以上の置換基で置換されてもよい場合、置換基はすべての位置で同じであっても異なっていてもよいことが理解されるのであろう。用語「随意に置換された」、「随意に置換されたアルキル」、「随意に置換されたアルキル」、「随意に置換されたシクロアルキル」、「随意に置換されたアリール」、「随意に置換されたアリール」、「随意に置換されたヘテロアラルキル」、「随意に置換されたヘテロシクロアルキル」、および本明細書で使用される任意の他の随意に置換された基は以下の基を指す。が1個、2個、または3個以上の水素原子を置換基(これらに限定されないが)で独立に置換することによって置換されているか、または置換されていない:
-F、-CI、-Br、-I、-OH、protected hydroxy、-NO2、-CN、-NH2保護されたアミノ、-NH-C1 -C12-alkenyl、-NH -alkenyl、-NH -alkyl、-NH -alkyl、-dialkylamino、-OHC -alkyl、-OOJB -C3 -C12-cyclolk、-O-hateroaryl、-O-C(O)-C1 -C12 -alkenyl、-C(O)--C2 -C12 -alkenyl、-C(O)-C(O)-cycloalkyl、-C(O)-aryl、-C(O)-heteroaryl、-C(O)-heterocycloalkyl、-C3 -C12、-CONHOI -alkenyl、-CONHNHC1 -C12 -alkenyl、-CONHOB -シクロアルキ、-CONH-アリル、- CONH-heteroaryl、-CONH-heterocycloalkyl, -OCO2 -C1-C12 -alkyl、C2 -C12 -alkenyl、C2 -C12 -alkenyl、-C2 -C12-cycloalkyl、-CONH2 -aryl、NHC1 -C12 -heteroaryl、NHC1 -C12 -heterocycloalkyl、-C2 -C12、-OCONH-C3-C12 -alkyl、-OCONHC2 -C12 -alkenyl、-OCO2 -C2 -C12 -alkenyl、-OCONH-OCO2 -C2 -C12 -cycloalkyl、-OCONH-aryl、-OCONH-heteroaryl、-OCONH-heterocycloalkyl、-NHC(O)-C3 -C12 -alkyl、-NHC(O)--OCO2-alkenyl、-NHC(O)--C1 -C12 -alkenyl、-NHC(O)--C2 -C12 -cycloalkyl、-NHC(O)-aryl、-NHC(O)-heteroaryl、-NHC(O)-heterocycloalkyl、-OCONH2 -alkyl、-C1 -C12 -alkenyl、-NHCO2 -C2 -C12 -alkenyl、-OCONHC2 -C12 -cycloalkyl、-C3 -C12 -aryl、-OCO2-C3 -C12 -heteroaryl、C2 -C12- heterocycloalkylOOYO)NH-OCO2 -alkyl、-NHC(O)NH-NHCO2-C1 -C12 -alkenyl、-NHC(O)NH-NHCO2-C2 -C12 -alkenyl、-NHC(O)NH-C3-C12 -cycloalkyl、-NHC(O)NH-アリール、-NHC(O)NH-ヘテロアリール、NHC(O)NHOE(S)NHC1 -C12-NHO、-NH-NHCO2-アルケニール、-NHC(S)NHC2 -C12-アルケニール、-NHC(S)NH-aryl、-NHC(S)NH-heteroaryl、-NHC(S)NH-HOOI(NH)-C2-C12 -alkyl、-NHC(NH)NH-C2 -C12-alkenyl、-NHC(NH)NH-aryl、-NHC(NH)--NHCO2-alkenyl、-NHC(NH)--NHCO2-アルケニール、-NHC(NH)-、NHC(O)NH2、-NHC(-シクロアルキル、-NHC(NH)-アリール、-NHC(NH))-ヘテロシクロアルキ、-C(NH)NHOI -alkyl、-C(NH)NH-C2 -C12-alkenyl、C(NH)NH-C(NH)NH-aryl、-C(NH)C(NH)H-heterocycloalkyl、-S(O)--C1 -C12-alkenyl、-S(O)--C2-C12-alkenyl、-S(O)-alkyl、-S(O)-heterocycloalkyl -C3 -C12 NH-C2 -C12 -alkenyl、C1 -C12 NH-NHCO2 -C3 -C12-alkenyl、-C2 -C12 NHC2 -C12-cycloalkyl、C2 -C12 NH-aryl、C3 -C12NH-alkenyl、C3 -C12 NH-alyl、C3 -C12NH-heteroaryl、-C2 -C12 -alkenyl、-C2 -C12-alkenyl、-alyl 、-C1 -C12-heterocoly-cycloalkyl、polyalkoxy、polyalkoxy、-methoxy、-methoxyethoxy、-SH、-SNHC1 -C12 -alki、-S-NHSO2 -C2 -C12 -alkenyl、-S-C3 -C12 -alkenyl、-S、-NHC(S)NH2、-NHC -cycloalkyl、-S-aryl、-S-heteroaryl、-S-heterocycloalkyl、またはmethylthiomethyl。
【0098】
任意の所与の置換基の数が特定されない場合、1つ以上の置換基が存在してもよい。例えば、「ハロ置換C1-4アルキル」は、1つ以上の同じまたは異なるハロゲンを含み得る。
【0099】
本明細書に記載の化合物がオレフィン性二重結合または他の幾何学的不斉中心を含む場合、特に明記しない限り、化合物はEおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。同様に、カルボニル含有化合物の全ての互変異性体も含まれることが意図される。
【0100】
本明細書で提供される化合物は、キラル中心を含有する可能性があることを理解されたい。このようなキラル中心は、(R)または(S)構成のいずれかであってもよく、またはそれらの混合物であってもよい。したがって、本明細書で提供される化合物は、鏡像異性的に純粋であってもよく、または立体異性体またはジアステレオマー混合物であってもよい。従って、当業者のある者は、その(R)形態の化合物の投与がインビボでエピマー化を受ける化合物について、その(S)形態の化合物の投与と同等であることを認識する。
【0101】
本明細書に記載の化合物には上記のもの、ならびにジアステレオマーおよび鏡像異性体などのそれらの異性体のいずれか、ならびにそれらの塩、エステル、アミド、チオエステル、溶媒和物、および多形体、ならびに上記の化合物のラセミ混合物および純粋な異性体が含まれるが、これらに限定されない。
【本件公表の方法】
【0102】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与する方法を提供し、方法は患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含み、患者は患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された;
ここで、本方法は、患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者が状態調節される同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させる。
【0103】
いくつかの実施形態では、同等の方法のコンディショニング・レジメンが該患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびrATGを投与することを含む。
【0104】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与する方法を提供し、方法は患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含み、患者は患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された;
ここで、本方法は、患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症の重症度を予防または減少させる。
【0105】
いくつかの実施形態では、同等の方法のコンディショニング・レジメンが該患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびrATGを投与することを含む。
【0106】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させる方法を提供し、この方法はi)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびii)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)を投与する工程(例えば、患者に注入する工程)を包含する。
【0107】
いくつかの局面において、本発明は造血幹細胞又は前駆細胞移植のために患者を調製する方法を提供し、この方法は、患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングすることを含む。
【0108】
いくつかの態様では、本発明が患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456))を投与する(例えば、注入する)ことを含む方法(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を投与する)であって、患者が以前にコンディショニング・レジメンで状態調節されているものを提供する。
【0109】
いくつかの局面において、本発明は方法(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を投与する)を提供し、この方法はa)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびb)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)を投与する工程(例えば、患者に注入する工程)を包含する。
【0110】
いくつかの態様では本発明が本明細書に記載の組成物および方法と併用して有効なコンディショニング・レジメンまたは薬剤を提供し、これには患者骨髄を切除する状態が含まれる。
【0111】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与するための増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、患者は、患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)に投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に条件付けされた;
ここで、自己免疫血球減少症が予防されるか、または自己免疫血球減少症のリスクが、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された患者と比較して、患者において減少される。
【0112】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与するための増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、患者は、患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)に投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に条件付けされた;
ここで、自己免疫性血球減少症が予防されるか、または自己免疫性血球減少症の重症度が、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された患者と比較して、患者において減少される。
【0113】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させるためのコンディショニング・レジメンおよび造血幹細胞又は前駆細胞の集団の組合せを提供し、ここで、患者は、造血幹細胞又は前駆細胞の集団と共に投与される前にコンディショニング・レジメンで状態調節される。
【0114】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを減少させるためのコンディショニング・レジメンおよび増殖させた臍帯血の組み合わせを提供し、ここで、患者は増殖させた臍帯血と共に投与される前にコンディショニング・レジメンでコンディショニングされ、コンディショニングレジメンはブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない。
【0115】
いくつかの局面において、本発明は患者に投与されるための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、患者は、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の投与の前にコンディショニング・レジメンでコンディショニングされる。
【0116】
いくつかの態様では、本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を施すための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入する前にコンディショニング・レジメンで調整される。
【0117】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させるためのコンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)を提供し、ここで、コンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)は患者を増殖させた臍帯血で移植する前、移植中、または移植後に患者に投与され;そしてここで、コンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)は、患者における抗体の産生を阻害する。
【0118】
いくつかの局面において、本発明は、造血幹細胞又は前駆細胞移植のための患者を調製するためのコンディショニング・レジメンを提供する。
【0119】
いくつかの局面において、本開示はそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施すための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供し、ここで、エクスビボで増殖された造血幹細胞又は前駆細胞の集団は増殖前に、1×108以下のCD34+細胞を含む。
【0120】
いくつかの局面において、本開示は、症例における幹細胞障害を治療するための造血幹細胞又は前駆細胞の集団を提供する。
【0121】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが骨髄を切除するために、照射および/または化学物質または予防剤を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンは骨髄破壊性である。
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメン物は予防剤を含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させるために、増殖させた臍帯血を用いた移植の前、間、または後に、該患者に予防剤を投与する。予防薬は抗体の産生を阻害するものであり、例えばリツキサン(一般名:リツキシマブ)などの抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、リツキシマブが患者が感染を防ぐためのいくらかの抗体を有する一方で、予防剤が患者自身の抗体を産生することを患者が妨げているように、免疫グロブリンの静脈投与(IVIG)と組合せて投与される。
【0123】
いくつかの実施形態では、患者がブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)でない(すなわち、ブスルファンおよびフルダラビンを含まない)コンディショニング・レジメンを使用して状態調節される。いかなる理論にも束縛されることを望まない場合、BuFluは患者のB細胞を十分に除去できない可能性があるため、自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させるために、B細胞を実質的に除去するより強度の骨髄除去的コンディショニング・レジメンが必要であり得る。いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンがブスルファン・プラス・シクロフォスファミド(busulfan plus cyclophosphamide)(BuCy)を含むことができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、移植時に、コンディショニングレジメンでコンディショニングされていない患者と比較して、患者において自己免疫性血球減少症のリスクが予防または低減される。
【0125】
本明細書中に記載される組成物および方法と組み合わせて有効なコンディショニング剤としては、B細胞上の1つ以上の抗原に結合し、そしてB細胞の死亡を促進するものなどの、抗体およびその抗原結合フラグメントが挙げられ得る。このような抗体およびその抗原結合フラグメントは、毒素に結合体化され得るか、または単独で投与され得る。
【0126】
本明細書中に記載される組成物および方法と組み合わせて有効な骨髄除去コンディショニング剤はマーカーを選択的に標的化し、そして本ターゲット組織の1つ以上の細胞(例えば、被験体の骨髄組織におけるB細胞)への免疫毒素の細胞内デリバリーを容易にするものを含む。選択されたマーカーを発現する細胞を選択的に標的化することによって、コンディショニング剤は標的化されていない細胞および組織に対する有害作用を節約し、最小限に抑え、ある場合には排除しながら、それらの標的化された細胞に対してそれらの細胞毒性作用を発揮することができる。
【0127】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させる方法に関し、この方法はi)増殖させた臍帯血での移植の前、間、または後に予防剤を投与すること;およびii)患者を増殖させた臍帯血で移植することを包含し;ここで、予防剤は患者における抗体の産生を阻害する。
いくつかの実施形態では、増殖させた臍帯血はアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストで拡張されている。
いくつかの実施形態では、予防剤は抗CD20抗体である。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体はリツキシマブである。
いくつかの実施形態では、予防剤が免疫グロブリンの静脈投与(IVIG)と併用して投与される。
【0128】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させる方法に関し、この方法は、i)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびii)患者を増殖させた臍帯血で移植する工程を包含し;ここで、コンディショニング・レジメンはブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)ではない。
いくつかの実施形態では、増殖させた臍帯血はアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストで拡張されている。
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンはブスルファン・プラス・シクロフォスファミド(busulfan plus cyclophosphamide)(BuCy)を含む。
いくつかの実施形態ではでは、コンディショニング・レジメンは患者のB-細胞を実質的に切除する。
いくつかの実施形態では、増殖させた臍帯血はMGTA-456である。
【0129】
いくつかの実施形態では、年齢は問わない。ある特定の実施形態的には17歳以下である。ある特定の実施形態的には15歳以下である。いくつかの実施形態では、2歳以下のこともある。いくつかの実施形態では、少なくとも6ヵ月齢であることがある。いくつかの実施形態では、6か月齢から2歳の間である。いくつかの実施形態でに、患者は、0月齢から72月齢、0月齢から60月齢、0月齢から48月齢、0月齢から36月齢、0月齢から24月齢、0月齢から12月齢、0月齢から8月齢、0月齢から6月齢、0月齢から4月齢、1月齢から72歳、1月齢から60歳、1月齢から48歳、1月齢から36歳、1月齢から24歳、1月齢から12歳、1月齢から6歳、1月齢から4歳のいずれかである。
【0130】
いくつかの実施形態では、遺伝性代謝障害を有する。
いくつかの実施形態では、遺伝性代謝障害はハーラー病、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、または大脳型副腎白質ジストロフィーである。
【0131】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法に関し、この方法はa)患者にコンディショニング・レジメンをコンディショニングするステップと、b)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入するステップとを含む。
【0132】
いくつかの局面において、本発明は造血幹細胞又は前駆細胞移植のための患者を調製する方法に関し、この方法は、患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングすることを含む。
【0133】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を施す方法に関し、ここで、患者は以前にコンディショニング・レジメンでコンディショニングされており、この方法は、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含む。
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンが照射および/または予防薬剤を被験者に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンが幹または前駆細胞の集団の注入の前、間、または後に投与される。
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンが造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入の前に投与される。
いくつかの実施形態では、予防剤は抗CD20抗体である。
いくつかの実施形態では、予防薬はリツキシマブである。
【0134】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが1つ以上のアルキル化剤を投与する工程を包含する。
【0135】
いくつかの実施形態では本コンディショニング・レジメンが窒素マスタード(例えば、シクロフォスファミド、クロルメチン、ウラミン、メルファラン、クロラムブシル、インフォスファミド、ベンダブスチン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン)、アルキルスルホン酸塩(例えば、ブスルファン)などを含むが、これらに限定されない1つ以上のアルキル化剤を投与することを含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンがアルキル化剤シクロフォスファミド(Cy)を投与することを含む。
【0137】
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンがアルキル化剤ブスルファン(Bu)を投与することを含む。
【0138】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンが2つのアルキル化剤を投与することを含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが2つのアルキル化剤を同時に、連続して、または変更して投与することを含む。
【0140】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンが2つのアルキル化剤を連続的に投与することを含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンがシクロフォスファミドおよびブスルファン(BuCy)を投与する工程を包含する。
【0142】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンがシクロフォスファミドおよびブスルファンを同時に、連続して、または変更して投与することを含む。
【0143】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンがシクロフォスファミドおよびブスルファンを連続的に投与することを含む。
【0144】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンがシクロフォスファミドを投与する前にブスルファンを投与することを含む。
【0145】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンはプリン類似体を投与することを含まない。
【0146】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンがフルダラビン(Flu)を投与することを含まない。
【0147】
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンがブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を投与することを含まない。
【0148】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンがブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を同時に、連続して、または変更して投与することを含まない。
【0149】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗白血球グロブリンを投与する工程を包含する。
【0150】
いくつかの実施形態ではこのコンディショニング・レジメンが例えば、抗リンパ球グロブリン(ALG)、抗Tリンパ球グロブリン, 抗胸腺細胞グロブリン(ATG)および明確なTリンパ球サブセットに対する抗体などのポリクローナルおよびモノクローナル抗白血球グロブリンを含むが、これらに限定されない抗白血球グロブリンを投与することを含む。いくつかの実施形態では、抗白血球グロブリンが抗CD52抗体(例えば、アレムツズマブ(カンパス))を含み得る。
【0151】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ATG)を投与することを含む。本明細書中で使用される場合、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)はヒトT-細胞、いくつかの実施形態でに対する抗体(例えば、ウマ、ウサギ、またはブタ由来抗体)の注入をいい、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)は、サイモグロブリン(登録商標)(抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)、ウサギATG、rATG; Sanofi/Genzyme)および/またはAtgam(登録商標)(リンパ球免疫グロブリン, 抗胸腺細胞グロブリン[ウマ]、ウマATG、eATG; Pfizer)を含む、米国での臨床使用のために認可された2つの抗胸腺細胞グロブリン(ATG)剤のうちの1つ。いくつかの実施形態では、抗胸腺細胞グロブリンはブタATG(pATG)である。
【0152】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウマ)(すなわち、Atgam)を投与する工程を包含する。
【0153】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン)を投与する工程を包含する。
【0154】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ATG)および1つ以上のアルキル化剤を投与する工程を包含する。
【0155】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ATG)および1つ以上のアルキル化剤を同時に、連続的に、または変更して投与することを含む。
【0156】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ATG)および2つのアルキル化剤を投与することを含む。
【0157】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ATG)および2つのアルキル化剤を同時に、連続的に、または変更して投与することを含む。
【0158】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ATG)の前に第1のアルキル化剤を投与すること、および抗胸腺細胞グロブリン(ATG)と同時に第2のアルキル化剤を投与することを含む。
【0159】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)およびシクロフォスファミド(Cy)を投与する工程を包含する。
【0160】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)およびシクロフォスファミド(Cy)を同時に、連続的に、または変更させて投与することを含む。
【0161】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)およびシクロフォスファミド(Cy)を同時に投与する工程を包含する。
【0162】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)およびブスルファン(Bu)を投与する工程を包含する。
【0163】
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)およびブスルファン(Bu)を連続的に投与することを含む。
【0164】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)を投与する前にブスルファン(Bu)を投与することを含む。
【0165】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)、ブスルファン(Bu)、およびシクロフォスファミド(Cy)を投与する工程を包含する。
【0166】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)、ブスルファン、およびシクロフォスファミド(BuCyATG)を同時に、連続的に、または変更させて投与することを含む。
【0167】
いくつかの実施形態では、このコンディショニング・レジメンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)を投与する前にブスルファン(Bu)を投与すること、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(すなわち、サイモグロブリン、ATG)を投与することと同時にシクロフォスファミド(Cy)を投与することを含む。
【0168】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法に関し、方法はa)患者にコンディショニング・レジメンをコンディショニングすることを含み、コンディショニングレジメンはa1)ブスルファン(Bu)を投与すること、a2)シクロフォスファミド(Cy)を投与すること、およびa3)抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること、およびb)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入することを含む。
【0169】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法に関し、方法はa)コンディショニング・レジメンで患者をコンディショニングすることを含み、 前記コンディショニングレジメンはa1)シクロフォスファミドを施す前および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)を施す前にブスルファン(Bu)を施すこと(ATG); a2)ブスルファン(Bu)を施した後および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)を施すと同時にシクロフォスファミド(Cy)を施すこと(ATG);およびa3)ブスルファン(Bu)を施した後およびシクロフォスファミド(Cy)を施すと同時に抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)を施すこと(ATG);およびb)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入することを含む。
【0170】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)を静脈内投与する。
【0171】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が累積AUCによって測定される血漿暴露が74~82mg*hr/Lの範囲内に維持される投与量で投与される。
【0172】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が累積AUCによって測定される血漿暴露が約78mg×hr/L内に維持される投与量で投与される。
【0173】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が定常状態濃度(C ss)によって測定される血漿暴露が770~850ng/mLに維持される投与量で投与される。
【0174】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が定常状態濃度(C ss)によって測定される血漿暴露が約810ng/mLに維持される投与量で投与される。
【0175】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が全部で4用量で投与される。
【0176】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が1日1回、全部で4用量で投与される。
【0177】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が1用量当たり約3時間にわたり、1日1回、全部で4用量で投与される。
【0178】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が約80mg/m2~約120mg/m2の最初の照射量で、1日1回、全4照射量で投与される。
【0179】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が全部で16照射量で投与される。
【0180】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が6時間毎に1回投与される全部で16回投与される。
【0181】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が全部で16照射量で投与され、1照射量当たり約2時間の期間にわたって6時間毎に1照射量が与えられる。
【0182】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が約0.6~約1.2mg/kgの照射量で、6時間毎に全部で16回投与される。いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が約1mg/kgの最初の投与量で、約6時間毎に全部で16回投与される。
【0183】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)を約4日間連続して投与する。
【0184】
いくつかの実施形態では、ブスルファン(Bu)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に、-9~-6日目に4日間連続して投与される。
【0185】
いくつかの実施形態では、シクロフォスファミド(Cy)を静脈内投与する。
【0186】
いくつかの実施形態では、シクロフォスファミド(Cy)が約50~約60mg/kg/日の用量で投与される。いくつかの実施形態では、シクロフォスファミド(Cy)が約50mg/kg/日の用量で投与される。
【0187】
いくつかの実施形態では、約50mg/kg/日のシクロフォスファミド(Cy)の1日用量を、1用量当たり約1時間にわたって投与する。
【0188】
いくつかの実施形態では、シクロフォスファミド(Cy)を約4日間連続して投与する。
【0189】
いくつかの実施形態では、シクロフォスファミド(Cy)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に、-5~-2日目に4日間連続して投与される。
【0190】
いくつかの実施形態では、本シクロフォスファミド(Cy)の第1の用量物がブスルファン(Bu)の最終投与の少なくとも24時間後に投与される。
【0191】
いくつかの実施形態では、抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を静脈内投与する。
【0192】
いくつかの実施形態では抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)は約1.5~約5mg/kg/日の用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を約2.5mg/kg/日の用量で投与する。いくつかの実施形態では抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)は約7.5~約10mg/kgの総用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を約10mg/kgの総用量で投与する。
【0193】
いくつかの実施形態では、約2.5mg/kg/日の抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)の1日用量を、約2時間~約10時間にわたって投与する。
【0194】
いくつかの実施形態では、約2.5mg/kg/日の抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)の1日用量を、1用量あたり約6時間にわたって投与する。
【0195】
いくつかの実施形態では、抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を約4日間連続して投与する。
【0196】
いくつかの実施形態では、抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に、4日間連続して-5~-2日目に投与する。
【0197】
いくつかの態様では本発明がそれを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法に関し、方法はa)コンディショニング・レジメンで患者をコンディショニングすること、a1)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に-9~-6日目にブスルファン(Bu)を投与すること、a2)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に-5~-2日目にシクロフォスファミド(Cy)を投与すること、およびa3)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に-5~-2日目に抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること、およびb)0日目に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入することを含む。
【0198】
いくつかの態様では、本開示がそれを必要とする患者に造血幹細胞または前駆細胞移植療法を施す方法であって、a)コンディショニングレジメンで患者をコンディショニングすることを含む方法に関する。a1)累積AUCが造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する前に-9~-6日に連続して4日間、74~82mg*hr/Lの範囲内に維持される用量でのブスルファン(Bu)の投与; a2)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日に連続して4日間、シクロホスファミド(Cy)の投与;およびa3)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日に連続して2.5mg/kg/日の用量での抗胸腺細胞グロブリン(ATG)の投与;を含む。b)0日目に造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する。
【0199】
いくつかの態様では、本開示がそれを必要とする患者に造血幹細胞または前駆細胞移植治療を施す方法であって、a)コンディショニングレジメンで患者をコンディショニングすることを含む方法に関する。a1)定常状態濃度(Css)によって測定される血漿暴露が造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する前に-9~-6日に連続して4日間、770~850ng/mLの範囲内に維持される照射量でブスルファン(Bu)を投与すること; a2)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日に連続して4日間、シクロホスファミド(Cy)を投与すること;およびa3)造血幹細胞または前駆細胞の集団に注入する前に、2.5mg/kg/日の照射量で連続して4日間、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)を投与することを含む。b)0日目に造血幹細胞または前駆細胞の集団を患者に注入する。
【0200】
いくつかの実施形態では移植の際に、自己免疫性血球減少症のリスクは移植の前にブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメン物を投与される患者と比較して、患者において予防または減少される。例えば、いくつかの実施形態では、移植の際に、自己免疫性血球減少症のリスクは移植の前にブスルファン、フルダラビン、およびATG(例えば、rATG)を含むコンディショニング・レジメン物を投与される患者と比較して、患者において予防または低減される。
【0201】
いくつかの実施形態では移植の際に、自己免疫性血球減少症のリスクはブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファンおよびシクロフォスファミドを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または減少される。例えば、いくつかの実施形態では、移植の際に、自己免疫性血球減少症のリスクはブスルファン、フルダラビン、およびATG(例えば、rATG)を含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファンおよびシクロフォスファミドを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または低減される。
【0202】
いくつかの実施形態では移植時に、自己免疫性血球減少症のリスクはブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファン、シクロフォスファミド、およびウサギATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または低減される。いくつかの実施形態では、移植の際に、自己免疫血球減少症のリスクはブスルファン、フルダラビン、およびATG(例えば、rATG)を含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファン、シクロフォスファミド、およびウサギATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または減少される。いくつかの実施形態では移植時に、自己免疫性血球減少症のリスクはブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファン、シクロフォスファミド、およびウマATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または低減される。いくつかの実施形態では、移植の際に、自己免疫性血球減少症のリスクはブスルファン、フルダラビン、およびATG(例えば、rATG)を含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファン、シクロフォスファミド、およびウマATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または低減される。
【0203】
いくつかの実施形態では移植時に、自己免疫性血球減少症のリスクはブスルファン、シクロフォスファミド、およびウマATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファン、シクロフォスファミド、およびウサギATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または低減される。いくつかの実施形態では移植の際に、自己免疫血球減少症のリスクはブスルファン、シクロフォスファミド、およびウサギATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、ブスルファン、シクロフォスファミド、およびウマATGを含むコンディショニング・レジメンを投与される患者において予防または低減される。
【0204】
いくつかの実施形態では移植後に、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入してから少なくとも2日後、少なくとも5日後、少なくとも10日後、少なくとも20日後、少なくとも25日後、少なくとも50日後、少なくとも75日後、少なくとも100日後、少なくとも125日後、少なくとも150日後、少なくとも175日後、少なくとも200日後、少なくとも250日後、少なくとも300日後、または少なくとも350日後の自己免疫性血球減少症のリスクは移植前にブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメンを投与された患者と比較して、患者において予防または開始される。
【0205】
いくつかの実施形態では、遺伝性代謝障害を有する。
いくつかの実施形態では、遺伝性代謝障害はハーラー病、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、または大脳型副腎白質ジストロフィーである。
【0206】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代は造血幹細胞又は前駆細胞の患者への注入後、2日以上(例えば、約2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、またはそれ以上)の後、造血幹細胞の機能的ポテンシャルを維持する。
【0207】
いくつかの実施形態では造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代は造血組織に局在化し、および/または患者内への造血幹細胞又は前駆細胞の注入後に造血を再確立する。
【0208】
いくつかの実施形態では患者に注入すると、造血幹細胞又は前駆細胞は巨核球, 血小板(thrombocytes),血小板(platelets)、赤血球、マスト細胞、筋芽細胞、好塩基球,好中球,好酸球,ミクログリア,顆粒球,単球,破骨細胞,抗原提示細胞,マクロファージ,樹状細胞,ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、およびB-リンパ球からなる群より選択される集団の細胞の回収を生じる。
いくつかの実施形態では、本コンディショニング・レジメンが照射および/または予防薬剤を被験者に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンが幹または前駆細胞の集団の注入の前、間、または後に投与される。
いくつかの実施形態では、予防剤は抗CD20抗体である。
いくつかの実施形態では、予防薬はリツキシマブである。
いくつかの実施形態では、予防剤が免疫グロブリンの静脈投与(IVIG)と併用して投与される。
【0209】
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンはブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない。
【0210】
いくつかの実施形態では、コンディショニング・レジメンはブスルファン・プラス・シクロフォスファミド(busulfan plus cyclophosphamide)(BuCy)を含む。
【0211】
いくつかの実施形態では的に、コンディショニング・レジメンは実質的に、患者のB細胞を切除する。
【0212】
いくつかの実施形態でに、コンディショニング・レジメンは、患者のB細胞の少なくとも50%、患者のB細胞の少なくとも60%、患者のB細胞の少なくとも70%、患者のB細胞の少なくとも75%、患者のB細胞の少なくとも80%、患者のB細胞の少なくとも85%、患者のB細胞の少なくとも90%、患者のB細胞の少なくとも95%、または患者のB細胞の少なくとも98%を切除する。
いくつかの実施形態では、2歳以下である。
【0213】
いくつかの実施形態では、本方法がブスルファン(Bu)の投与前、投与中、または投与後に、発作に対する予防薬剤を投与することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、発作に対する予防薬はレベチラセタム(Keppara)である。
【0214】
いくつかの実施形態では発作に対する予防薬剤の第1の用量がブスルファン(Bu)の第1の用量が投与される少なくとも約12~24時間前に投与され、発作に対する予防薬剤の最終用量はブスルファン(Bu)の最終用量が投与された少なくとも約24時間後に投与される。
【0215】
いくつかの実施形態では、本方法がシクロフォスファミドの投与の前、投与中、または投与後に化学療法補助剤を投与することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、化学療法補助剤はメスネックス(メスネックス)である。
いくつかの実施形態では、化学療法補助剤がシクロフォスファミドの投与中に投与される。
いくつかの実施形態では、化学療法補助剤が造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前の-5~-2日目のシクロフォスファミドの投与中に投与される。
【0216】
いくつかの実施形態では、本方法が免疫抑制療法を被験者に投与することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、免疫抑制療法が少なくとも1つの免疫抑制剤剤を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、免疫抑制剤剤がコンディショニング・レジメンの前、間、または後に投与される。
いくつかの実施形態では、免疫抑制剤剤がコンディショニング・レジメンの間およびその後に投与される。
【0217】
いくつかの実施形態では、免疫抑制剤剤がミコフェノール酸モフェチル(MMF, CellCept)、シクロスポリンA(CsA)、および/またはそれらの塩もしくはプロドラッグである。
【0218】
いくつかの実施形態では、免疫抑制剤剤はミコフェノール酸モフェチル(MMF)である。
【0219】
いくつかの実施形態では、免疫抑制剤剤はシクロスポリンA(CsA)である。
【0220】
いくつかの実施形態では、免疫抑制療法がミコフェノール酸モフェチル(MMF)およびシクロスポリンA(CsA)を投与することを含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、免疫抑制療法がミコフェノール酸モフェチル(MMF)およびシクロスポリンA(CsA)を、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前の-3日目に開始して投与することを含む。
【0222】
いくつかの実施形態では、シクロスポリンA(CsA)が血清トラフレベルが約200~400ng/mLに維持される投与量で投与される。
【0223】
いくつかの実施形態では、シクロスポリンA(CsA)を、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後少なくとも200日間投与する。
【0224】
いくつかの実施形態では、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)を静脈内または経口投与する。
【0225】
いくつかの実施形態では、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後、少なくとも40日間、1日に約3回投与される。
【0226】
いくつかの実施形態では、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)が約300mg/kg/日~約3000mg/kg/日の照射量で投与される。
【0227】
いくつかの実施形態では、本方法が造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入の前、間、または後に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与することをさらに含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後に投与される。
【0229】
いくつかの実施形態では、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後+1日目に開始して投与される。
【0230】
いくつかの実施形態では、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)が絶対好中球数(ANC)が約2,500/μL以上になるまで、少なくとも2日間連続して、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後+1日目に開始して投与される。
【0231】
いくつかの局面において、本発明は(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す)方法を提供し、この方法は(a)エクスビボで、1×108以下のCD34+細胞を含む造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、CD34+細胞)を増殖させる工程;および(b)増殖した造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代の集団を患者に注入する工程を包含する。
【0232】
いくつかの局面において、本発明は方法(例えば、それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す)を提供し、この方法はエクスビボで増殖された造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する工程を包含し、ここで、この集団は増殖の前に、1×108以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が9×107以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が8×107以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が7×107以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が6×107以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が5×107以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が9×106 以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が8×106以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が7×106以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が6×106以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が5×106以下のCD34+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、膨張前の集団が1×106以下のCD34+細胞を含む。
【0233】
いくつかの実施形態では、膨張工程が造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、CD34+細胞)をアリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト(例えば、SR-1、化合物2、式(IV)で表される化合物、または式(V)で表される化合物)と接触させることを含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、患者に注入する前に、造血幹細胞又は前駆細胞を動員し、ドナー(donor)から単離する。
いくつかの実施形態では、ドナー(donor)は人間である。
【0235】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞又は前駆細胞が造血幹細胞又は前駆細胞を可動化量のCXCR4アンタゴニストおよび/またはCXCR2アゴニストと接触させることによって可動化される。
いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストはプレリキサホルまたはBL-8040である。
いくつかの実施形態では、CXCR2アゴニストがGro-β、Gro-βT、またはそれらのバリアントである。
【0236】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における障害(例えば、幹細胞障害)を処置または予防する方法を提供し、この方法は患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456))を投与する(例えば、注入する)ことを包含し、ここで、患者は、以前にコンディショニング・レジメンで状態調節されている。
【0237】
いくつかの局面において、本発明はそれを必要とする患者における障害(例えば、幹細胞障害)を処置または予防する方法を提供し、この方法はa)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする工程;およびb)患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団(例えば、増殖させた臍帯血(例えば、MGTA-456)を投与する工程(例えば、注入する工程)を包含する。
【0238】
いくつかの局面において、本発明は患者(例えば、ヒト患者)における幹細胞障害を処置する方法を提供し、この方法は、前記の局面または実施形態のいずれかの方法に従って、患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す工程を包含する。
【0239】
いくつかの実施形態では、幹細胞障害は異常ヘモグロビン症障害である。異常ヘモグロビン症障害は例えば、鎌状赤血球貧血, サラセミア,ファンコニ貧血,再生不良性貧血、またはウィスコット‐アルドリッチ症候群であり得る。
【0240】
いくつかの実施形態では、幹細胞障害は骨髄異形成障害である。いくつかの実施形態ではでは、幹細胞の病気がヒト免疫不全ウイルスや後天性免疫不全症候群などの先天性免疫不全症や後天性免疫不全症などの免疫不全障害である。
【0241】
いくつかの実施形態ではでは、幹細胞障害がグリコーゲン蓄積症、ムコ多糖症、ゴーシェ病、ハーラー病、スフィンゴ脂質症、異染性白質ジストロフィー(MLD)、球様細胞白質萎縮症(GLD、クラッベ病とも呼ばれる)、または大脳型副腎白質ジストロフィー(cALD)などの代謝障害である。
【0242】
いくつかの実施形態では、幹細胞障害は遺伝性代謝障害である。遺伝性代謝障害の非限定的な例としては、ハーラー病、異染性白質ジストロフィー(MLD)、球様細胞白質萎縮症(GLD、別名クラッベ病)、および大脳型副腎白質ジストロフィー(cALD)がある。
【0243】
いくつかの実施形態ではでは、幹細胞障害は白血病, リンパ腫,多発性骨髄腫、または神経芽細胞腫などのがんである。がんは、例えば、血液がんであってもよい。いくつかの実施形態ではでは、がんは骨髄性白血病, 急性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病,慢性リンパ性白血病,多発性骨髄腫,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、または非ホジキン・リンパ腫(non-Hodgkin's lymphoma)である。
【0244】
いくつかの実施形態ではでは、幹細胞障害はアデノシン・デアミナーゼ欠損症および重度複合免疫不全症, 高免疫グロブリンM症候群,チェディアック‐東病,遺伝性リンパ組織球症,大理石骨病,骨形成不全症,貯蔵疾患,サラセミア・メジャー,全身性硬化症,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus), 多発性硬化症、または若年性関節リウマチである。
【0245】
いくつかの実施形態において、幹細胞障害は、多発性硬化症、ヒト全身性ループス、関節リウマチ、炎症性腸疾患、乾癬、1型糖尿病、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性溶血性肝炎、自己免疫性内耳疾患、自己免疫性リンパ増殖性症候群、バロ病、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、慢性疲労免疫不全症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、クローン病、瘢痕性類天疱瘡疱疹状皮膚炎、寒冷凝集素症、Degos病などの自己免疫障害である。円板状ループス、自律神経障害、本態性混合性クリオグロブリン血症、線維筋痛・線維筋炎、グッドパスチャー症候群、ギラン・バレー症候群、橋本甲状腺炎、化膿性汗腺炎、特発性および/または急性血小板減少性紫斑病、特発性肺線維症、IgAニューロパチー、若年性関節炎、川崎病、ライム病、 メニエール病、混合性結合組織病、重症筋無力症、神経筋強直症、眼筋クローヌス症候群、視神経炎、オード甲状腺炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、多発性軟骨炎・皮膚筋炎、原発性胆汁性肝硬変、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、原発性無ガンマグロブリン血症、レイター現象、ライター症候群、リウマチ熱、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフパー症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、血管炎、白斑、外陰部痛、ヴェゲナー肉芽腫症。
【0246】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞は患者に対して自己由来である。例えば、自己造血幹細胞はドナー(donor)から除去され得、そして細胞は続いて、造血系統の1つ以上の細胞型を再増殖するように、該患者に投与され得る(例えば、注入され得る)。
【0247】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞が患者に対して同種である。例えば、同種造血幹細胞は例えば、患者に関してHLA適合であるドナー(donor)、例えば、患者の密接に関連する家系員から取り出すことができる。いくつかの実施形態では、同種異系造血幹細胞が患者に対してHLAミスマッチである。ドナー(donor)からの同種造血幹細胞の離脱に続いて、細胞を、造血系列の1つ以上の細胞型を再増殖させるように、患児に投与することができる(例えば、中に注入する)。
【0248】
いくつかの実施形態では造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代は造血幹細胞又は前駆細胞を体内に注入してから2日以上経過した後も造血幹細胞の機能的ポテンシャルを維持する。いくつかの実施形態では造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代は造血組織に局在化し、および/または患者内への造血幹細胞又は前駆細胞の注入後に造血を再確立する。例えば、患者に注入すると、造血幹細胞又は前駆細胞は、巨核球, 血小板(thrombocytes),血小板(platelets)、赤血球、マスト細胞、ミエオブラスト、好塩基球,好中球,好酸球,ミクログリア,顆粒球,単球,破骨細胞,抗原提示細胞,マクロファージ,樹状細胞,ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、およびB-リンパ球からなる群より選択される集団の細胞の回収を生じ得る。
【0249】
幹細胞
いくつかの実施形態では集団が記載された組成物および方法で修飾された(例えば、膨張された)幹細胞はアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触すると膨張することができる。いくつかの実施形態では、幹細胞は遺伝的に修飾された幹細胞である。いくつかの実施形態では、幹細胞は遺伝的に改変された幹細胞ではない。
【0250】
いくつかの実施形態では的に、幹細胞は胎児性幹細胞または成人幹細胞である。いくつかの実施形態では、幹細胞が全能性幹細胞、多能性幹細胞、多能性幹細胞、乏能性幹細胞、または単能性幹細胞である。いくつかの実施形態では、幹細胞は組織特異的幹細胞である。
【0251】
いくつかの実施形態では、その幹細胞が造血幹細胞、腸管幹細胞、間葉系幹細胞、骨髄由来間葉系細胞、神経幹細胞(すなわち、ニューロンドパミン作動性幹細胞または運動ニューロン幹細胞)、上皮幹細胞(すなわち、肺上皮幹細胞、血管上皮幹細胞、または腸上皮幹細胞)、心筋前駆細胞細胞(すなわち、毛包幹細胞)、骨格筋幹細胞、肝臓幹細胞、臍帯幹細胞, 皮膚幹細胞、羊水、歯髄、胎盤幹細胞、筋芽細胞、内皮前駆細胞である 剥脱歯由来の幹細胞、または毛包幹細胞。
【0252】
いくつかの実施形態では、幹細胞は造血幹細胞である。
いくつかの実施形態では、幹細胞は一次幹細胞である。例えば、幹細胞は、骨髄、脂肪組織、または血液から得られる。いくつかの実施形態では、幹細胞を培養する。
いくつかの実施形態では、幹細胞はCD34+細胞である。いくつかの実施形態では、幹細胞はCD90+細胞である。いくつかの実施形態では、幹細胞はCD45RAcellsである。いくつかの実施形態では、幹細胞はCD34+CD90+細胞である。いくつかの実施形態では的に、幹細胞はCD34+CD45RA細胞である。いくつかの実施形態では的に、幹細胞はCD90+CD45RA細胞である。いくつかの実施形態では、幹細胞はCD34+CD90+CD45RA細胞である。
【0253】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞が骨髄から抽出され、末梢血に動員され、次いで、アフェレーシスによって収集されるか、または臍臍帯血単位から単離される。
【0254】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD90+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD90+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD90+CD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD90+CD45RA造血幹細胞である。
【0255】
いくつかの実施形態では、本方法が患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを減少させる。例えば、いくつかの実施形態では、本方法が患者ブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびATG(例えば、rATG)を患者に投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、患者における自己免疫血球減少症のリスクを減少させる。
【0256】
いくつかの実施形態ではこの方法が患者における自己免疫血球減少症のリスクを、拡大造血幹の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約10%以上、約15%以上、約20%以上、約25%以上、約30%以上、約35%以上、約40%以上、約45%以上、約50%以上、約55%以上、約60%以上、約65%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上低減する。または患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニングレジメンによる前駆細胞。
【0257】
いくつかの実施形態では、本方法が患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを防止する。
【0258】
いくつかの実施形態では、本方法が患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を条件付けする同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症を防止する。
【0259】
いくつかの実施形態では、本方法が患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を条件付けする同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症の重症度を減少させる。
【0260】
いくつかの実施形態では本方法が患者における自己免疫性血球減少の重症度を、拡大造血幹の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約10%以上、約15%以上、約20%以上、約25%以上、約30%以上、約35%以上、約40%以上、約45%以上、約50%以上、約55%以上、約60%以上、約65%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上、 または患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニングレジメンによる前駆細胞。
【0261】
いくつかの実施形態では、同等の方法において、患者は患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびATG(例えば、rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節される。
【0262】
いくつかの実施形態では同等の方法において、該患者は実施例2に記載されるようなコンディショニング・レジメンによる増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節される。
【0263】
いくつかの実施形態では同等の方法が患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節すること以外は方法と実質的に同じである。
【0264】
いくつかの実施形態では同等の方法が患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびATG(例えば、rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節すること以外は方法と実質的に同じである。
【0265】
遺伝子改変造血幹・前駆細胞
本明細書中に記載される組成物および方法と組み合わせて使用するための造血幹および前駆細胞には、遺伝子改変されたもの(例えば、治療的導入遺伝子を発現するように改変されたもの)が含まれる。造血幹および前駆細胞の遺伝子改変のための組成物および方法は、以下の節に記載される。
【0266】
本明細書に記載される組成物および方法は目的の遺伝子を破壊し、造血幹細胞および前駆細胞の集団において標的遺伝子の発現を促進するための、ならびにこれらの細胞を拡大するための方策を提供する。例えば、造血幹細胞の集団は本明細書中に記載される方法に従って増殖され得、そして例えば、改変された遺伝子発現パターンを示すように、遺伝的に改変され得る。あるいは細胞の集団が造血幹細胞で富化され得るか、または造血幹細胞の集団は多能性状態で維持され得、そして細胞は当該分野で公知の確立されたゲノムエディティング技術を使用してさらに改変され得る。例えば、外因性遺伝子の発現を促進したり、造血幹細胞内の内因性遺伝子の発現を阻害したりするために、ゲノム編集手法を用いることができる。造血幹細胞の集団は本明細書に記載される方法に従って、多能性状態で増殖、濃縮、または維持され得、続いて、所望の標的遺伝子を発現するように遺伝子改変され得るか、またはこれらの細胞の集団は最初に遺伝子改変され、次いで、多能性状態で増殖、濃縮、または維持され得る。
【0267】
いくつかの実施形態では、集団(例えば、複数)の造血幹細胞は本明細書中に記載されるようなアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることによって、本明細書中に記載される方法に従って、増殖され、富化され、または多能性状態で維持され、続いて、所望の標的遺伝子を発現し、そして造血幹細胞細胞の生着可能な特性を実質的に維持するように遺伝的に改変される。いくつかの実施形態では、集団(例えば、複数)の造血幹細胞は本明細書中に記載されるようなアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触され、そして細胞サイクルを誘導するのに充分な期間の間の状態に供されることによって、本明細書中に記載される方法に従って、増殖され、富化され、または多能性状態に維持され、そして続いて、所望の標的遺伝子を発現し、そして造血幹細胞細胞の生着可能な特性を実質的に維持するように遺伝的に改変される。いくつかの実施形態では、細胞サイクルを誘導するのに十分な状態が造血幹細胞を、細胞サイクルを誘導するのに十分な量の1つ以上のサイトカインと接触させることを含み得る。サイトカインの非限定的な例としては、SCF、IL6、TPO、FLT3L、およびそれらの組み合わせが挙げられる。他の薬剤または方法もまた、細胞サイクルを誘導するために使用され得る。
【0268】
いくつかの実施形態では、細胞サイクルを誘導するのに充分な時間が少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、または少なくとも約5日であり得る。いくつかの実施形態では、細胞サイクルを誘導するのに充分な時間が約1~約5日、約1~約4日、約2~約4日、約1~約3日、または約2~約3日である。いくつかの実施形態では、細胞サイクルを誘導するのに充分な期間が細胞の系統に依存して変化し得る。
【0269】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞をアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることは細胞サイクルに影響しない。有利には、能動サイクル細胞が非サイクル細胞よりも、所望の標的遺伝子を発現するように、より容易に遺伝的に改変され得る。さらに、いくつかの実施形態では、造血幹細胞をアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることは幹細胞が細胞サイクルに入ることを妨げず、幹細胞が幹細胞なままであることを可能にし(例えば、実質的に分化することなく、数が増えるように分裂することを含む)、分化を遅延させ、そしてアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させない細胞(例えば、造血幹細胞)と比較して生着能力を延長する。
【0270】
いくつかの実施形態では、集団(例えば、複数)の造血幹細胞は細胞サイクルを誘導するのに十分な時間、本明細書に記載のアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることによって、本明細書に記載の方法に従って、増殖させ、富化させ、または多能性状態で維持され、次いで、所望の標的遺伝子を発現するように遺伝子改変され、その結果、集団(例えば、複数)の造血幹細胞が後に遺伝子改変される前に、細胞サイクルを誘導するのに十分な時間、本明細書に記載のアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触しない、匹敵する方法と比較して、遺伝子改変が改善される。
【0271】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞の集団が細胞サイクルを誘導するのに十分な期間、本明細書に記載されるようなアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることによって、本明細書に記載される方法に従って、増殖され、富化され、または多能性状態で維持され、次いで、所望の標的遺伝子を発現するように遺伝的に改変され、その結果、同等の方法と比較して改善された生着能を生じ、ここで、造血幹細胞の集団はその後、遺伝的に改変される前に、細胞サイクルを誘導するのに十分な期間、本明細書に記載されるようなアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触されない。
【0272】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞が実質的に全ての造血幹細胞において細胞サイクリングを誘導するのに充分な期間、本明細書に記載されるアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることによって、本明細書に記載される方法に従って、増殖され、富化され、または多能性状態に維持される。
【0273】
いくつかの実施形態では集団(例えば、複数)の造血幹細胞は続いて、遺伝子改変されるように拡大される。例えば、造血幹細胞は、続いて遺伝子改変されるアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストの存在下で増殖され得る。遺伝子組換え造血幹細胞の拡大は例えば、造血幹細胞移植片における生着可能な遺伝的改変した細胞の数を増やすために実施され得る。
細胞(例えば、マウスまたはヒト細胞のような哺乳動物細胞)のゲノムへのターゲット遺伝子の取り込みのために、このような遺伝子の発現を容易にするための広範な方法が確立されている。
【0274】
ターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチド
造血幹細胞におけるターゲット遺伝子の発現を容易にするために使用され得るプラットホームの一例は、ターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチドを本細胞の核ゲノムに組み込むことによるものである。真核生物ゲノムに外来性遺伝子を導入するために、さまざまな技術が開発されている。そのような技術の1つは、ウイルスベクターなどのベクターにターゲット遺伝子を組み込むことである。本明細書中に記載される組成物および方法と共に使用するためのベクターは形質転換、トランスフェクション、直接取り込み、発射体衝撃を含む種々の方法によって、およびリポソーム中のベクターのカプセル化によって、細胞に導入され得る。細胞をトランスフェクトまたは形質転換する好適な方法の実施例としては、リン酸カルシウム沈殿、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、感染、リポフェクションおよび直接取り込みが挙げられる。このような方法は例えば、Greenら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、Fourth Edition、Cold Spring Harbor University Press、New York(2014);およびAusubelら、電流プロトコルin Molecular Biology、John Wiley & Sons、New York(2015)により詳細に記載されており、上記である。
【0275】
外来性遺伝子はまた、目的の遺伝子を含むベクターを用いて細胞膜リン脂質にすることによって、哺乳動物細胞に導入することもできる。例えば、ベクターは、全ての細胞膜リン脂質に対する親和性を有するウイルスタンパク質であるVSV-Gタンパク質にベクター分子を連結することによって、細胞膜の細胞外表面上のリン脂質を標的とすることができる。VSV-Gタンパク質を含むウイルスベクターは例えば、米国特許第5,512,421号;および米国特許第5,670,354号にさらに詳細に記載されており、これらの各々の開示は、本明細書中に参考として援用される。
【0276】
哺乳類RNAポリメラーゼによる標的遺伝子をコードするポリヌクレオチドの認識と結合は、遺伝子発現が起こるための重要な分子事象である。そのようなものとして、RNAポリメラーゼを補充し、転写開始部位での転写複合体のアセンブリを促進する転写因子に対して高い親和性を示すポリヌクレオチド内の配列エレメントを含み得る。このような配列エレメントには例えば、哺乳動物プロモーターが含まれ、その配列は特定の転写開始因子および最終的にRNAポリメラーゼによって認識および結合され得る。あるいは、ウイルスゲノムに由来するプロモーターが哺乳動物細胞におけるターゲット遺伝子の安定な発現のために使用され得る。これらの酵素の哺乳動物発現を促進するために使用することができる機能性ウイルスプロモーターの実施例としては、アデノウイルス後期プロモーター、ワクシニアウイルス7.5Kプロモーター、SV40プロモーター、サイトメガロウイルスプロモーター、マウス乳がんウイルス(MMTV)プロモーター、HIVのLTRプロモーター、モロニーウイルスのプロモーター、エプスタイン・バー・ウイルス(EBV)プロモーター、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーター、およびサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターが挙げられる。さらなるウイルスプロモーターには、サルウイルス40由来のSV40後期プロモーター、バキュロウイルス多面体エンハンサー/プロモーターエレメント、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(HSV tk)プロモーター、およびカリフラワーモザイクウイルス由来の35Sプロモーターが含まれる。本明細書に記載の組成物および方法で使用するのに適したファージプロモーターには米国特許第5,547,892号に記載されているように、Ecoli T7およびT3ファージプロモーター、StyphimuriumファージSP6プロモーター、Bsubtilis SP01ファージおよびBsubtilisファージphi 29プロモーター、ならびにN4ファージおよびK11ファージプロモーターが含まれるが、これらに限定されない。
【0277】
ターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチドを細胞のゲノム(例えば、造血幹細胞の核ゲノム)に組み込むと、このポリヌクレオチドの転写は、当技術分野で公知の方法によって誘導することができる。例えば、式は哺乳動物細胞を、転写因子および/またはRNAポリメラーゼの哺乳動物プロモーターへの結合を調節し、したがって遺伝子式を調節する薬剤などの外部化学薬品に曝露することによって誘導することができる。化学薬品は例えば、プロモーターに結合したリプレッサータンパク質を除去することによって、哺乳動物プロモーターへのRNAポリメラーゼおよび/または転写因子の結合を促進するのに役立つことができる。あるいは化学試薬がRNAポリメラーゼおよび/または転写因子に対する哺乳動物プロモーターの親和性を増強する役割を果たすことができ、その結果、プロモーターの下流に位置する遺伝子の転写速度は化学試薬の存在下で増加する。上記のメカニズムによってポリヌクレオチド転写を増強する化学試薬の実施例としては、テトラサイクリンおよびドキシサイクリンが挙げられる。これらの試薬は市販されており(ライフテクノロジーズ、カールズバッド、CA)、確立されたプロトコルに従って遺伝子発現を促進するために哺乳動物細胞に投与することができる。
【0278】
本明細書中に記載される組成物および方法と共に使用するためのポリヌクレオチド中に含まれ得る他のDNA配列エレメントには、エンハンサー配列が含まれる。エンハンサーはDNAが転写開始部位での転写因子およびRNAポリメラーゼの結合に好適な三次元配向をとるように、目的の遺伝子を含むポリヌクレオチド中のコンホメーション変化を誘導する別のクラスの調節要素を表す。従って、本明細書中に記載される組成物および方法と共に使用するためのポリヌクレオチドはターゲット遺伝子を符号化するポリヌクレオチドを含み、そしてさらに哺乳動物エンハンサー配列を含む。現在、多くのエンハンサー配列が哺乳動物の遺伝子から知られており、その例としては、哺乳動物のグロビン、エラスターゼ、アルブミン、αフェトプロテイン、およびインスリンをコードする遺伝子由来のエンハンサーが挙げられる。本明細書に記載の組成物および方法と共に使用するための向上剤には、真核細胞に感染することができるウイルスの遺伝子物質に由来するものも含まれる。例としては、複製起点の後期側のSV40エンハンサー(bp 100-270)、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後期側のポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハンサーが挙げられる。真核生物遺伝子転写の活性化を誘導するさらなるエンハンサー配列がYanivらに開示されている。Nature 297:17(1982)(この開示は、本明細書中で参考として援用される)。エンハンサーは例えば、この遺伝子の5'または3'の位置で、ターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチドを含むベクターにスプライシングされ得る。好ましい方向では、エンハンサーはプロモーターの5'側に位置し、プロモーターはターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチドの5'側に位置する。
【0279】
高率の転写および翻訳文を促進することに加えて、造血幹細胞における外因性遺伝子の安定な発現は、この遺伝子を含むポリヌクレオチドの本細胞の核DNAへの組み込みによって達成され得る。哺乳動物細胞の核DNAへの外因性タンパク質をコードするポリヌクレオチドのデリバリーおよび集積のための種々のベクターが開発されている。発現ベクターの例は例えば、WO94/11026に開示されており、その開示は、本明細書中に参考として援用される。本明細書中に記載される組成物および方法と共に使用するための発現ベクターはターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチド配列、ならびに、例えば、これらの酵素の発現および/または哺乳動物細胞のゲノムへのこれらのポリヌクレオチド配列の集積のために使用されるさらなる配列エレメントを含む。標的遺伝子の発現に使用できるある種のベクターは、遺伝子転写を指令するプロモーターおよびエンハンサー領域などの調節配列を含むプラスミドを含む。標的遺伝子の発現に有用な他のベクターには、これらの遺伝子の翻訳速度を高めるか、遺伝子転写によって生じるmRNAの安定性や核外輸送を改善するポリヌクレオチド配列が含まれる。これらの配列要素はしばしば、これらの分子の核外輸送、サイトゾル半減期、およびリボソーム親和性を増強するRNA転写産物内の特徴、例えば、5'および3'非翻訳領域、内部リボソーム侵入部位(IRES)、およびポリアデニル化シグナル部位をコードし、発現ベクター上に運ばれる遺伝子の効率的な転写を指示する。例示的な発現ベクターはまた、このようなベクターを含む細胞の選択のためのマーカーを符号化するポリヌクレオチドを含み得る。適切なマーカーの非限定的な例としては、アンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、またはノウルセオスリシンなどの抗生物質に対する耐性をコードする遺伝子が挙げられる。

標的遺伝子の発現のベクター
【0280】
ウイルスゲノムは、哺乳動物細胞への外来性遺伝子の効率的なデリバリーに用いることができる豊富なベクター源を提供する。ウイルスゲノムは、上記ゲノム内に含まれるポリヌクレオチドが一般化されたまたは特殊化された形質導入によって哺乳動物細胞の核ゲノム中に典型的に組み込まれるので、遺伝子デリバリーのために特に有益なベクターである。これらの過程は自然のウイルス増殖サイクルの一部として起こり、遺伝子組込みを誘導するためにタンパク質や試薬の添加を必要としないことが多い。ウイルスベクターの例としては、レトロウイルス、アデノウイルス(例えば、Ad5、Ad26、Ad34、Ad35、およびAd48)、パルボウイルス(例えば、アデノ随伴ウイルス)、コロナウイルス、オルトミクソウイルス(例えば、インフルエンザウイルス)、ラブドウイルス(例えば、狂犬病および水疱性口内炎ウイルス)、パラミクソウイルス(例えば、麻疹およびセンダイ)、ピコルナウイルスおよびアルファウイルスなどのプラス鎖RNAウイルス、ならびにヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス1型および2型、エプスタインバーウイルス、サイトメガロウイルス)、およびポックスウイルス(例えば、ワクシニア、改変ワクシニアアンカラ(MVA)、鶏痘およびカナリア痘)を含む二本鎖DNAウイルスが挙げられる。他のウイルスとしては、例えば、ノーウォークウイルス、トガウイルス、フラビウイルス、レオウイルス、パポバウイルス、ヘパドナウイルス、および肝炎ウイルスが挙げられる。実施例えば、レトロウイルスの実施例としては、トリ白血病肉腫、哺乳動物C型ウイルス、D型ウイルス、HTLV-BLV群、レンチウイルス、スピマウイルス(コフィン、JM、レトロウイルス科:ウイルスおよびそれらの複製、基礎ウイルス学、第3版、BN.分野、他、編、リップインコットラヴェン出版者、フィラデルフィア、1996年、これらの公開は参考文献により組み込まれる)。ウイルスベクターの他の実施例としては、ネズミ白血病ウイルス、ネズミ肉腫ウイルス、ネズミマウス乳癌ウイルス、ウシ白血病ウイルス、ネコ白血病ウイルス、ネコ肉腫ウイルス、トリ細胞白血病ウイルス、ヒヒ内在性ウイルス、ギボン類白血病ウイルス、マソンファイザーサルウイルス、サル免疫不全ウイルス、サル肉腫ウイルス、ラウス肉腫ウイルス及びレンチウイルスが挙げられる。ベクターの他の例は例えば、米国特許第5,801,030号に記載されており、その内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0281】
追加トランスフェクション方法
DNAまたはRNA(例えば、mRNA、tRNA、siRNA、miRNA、shRNA、化学修飾RNA)のようなポリヌクレオチドを哺乳動物細胞に導入するために使用され得る他の技術は、当該分野で周知である。例えば、エレクトロポレーションは、静電ポテンシャルの適用によって哺乳動物細胞を透過性にするために使用され得る。このようにして外部電場にさらされた哺乳動物細胞(例えば、造血幹細胞)は、続いて、外因性核酸の取り込みの素因となる。哺乳動物細胞のエレクトロポレーションは例えば、Chuらに詳細に記載されている。Nucleic Acids Research 15:1311(1987)(この開示は、本明細書中に参考として援用される)。同様の技術、Nucleofection TMは真核生物細胞の核への外因性ポリヌクレオチドのアップデートを刺激するために、印加された電場を利用する。この技術を実施するのに有用なNucleofection TMおよびプロトコルは例えば、Distlerらに詳細に記載されている。実験皮膚科学(Experimental Dermatology)14:315(2005)、ならびに米国特許出願公開第2010/0317114号(これらの各々の開示は、本明細書中に参考として援用される)。
【0282】
造血幹細胞のトランスフェクションに有用な追加の技術には、スクイーズポレーション法が含まれる。この技術は印加されたストレスに応じて形成される膜性細孔を介して外因性DNAの取り込みを刺激するために、細胞の急速機械的変形を誘導する。このテクノロジーは、造血幹細胞のような細胞への核酸のデリバリーのためにベクターが必要とされないという点で有益である。スクイーズポレーションは例えば、Shareiらに詳細に記載されている。Journal of Visualized Experiments 81:e50980(2013)(この開示は、本明細書中で参考として援用される)。
【0283】
リポフェクションは、造血幹細胞のトランスフェクションに有用な別の技術である。この方法はしばしば、リポソームの外側に向かって、カチオン性官能基(例えば、第四級またはプロトン化アミン)を提示する、リポソームへの核酸の負荷を包含する。これは細胞膜のアニオン性の性質に起因して、リポソームと細胞との間の静電的な相互作用を促進し、これは最終的に、例えば、リポソームと細胞膜との直接溶融によって、または錯体のエンドサイトーシスによって、外因性核酸の取り込みを導く。リポフェクションは例えば、米国特許第7,442,386号に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。外来核酸の取り込みを誘発するために細胞膜とのイオン相互作用を利用する同様の技術は、細胞をカチオン性ポリマー核酸複合体と接触させることを含む。細胞膜との相互作用に良好な正電荷を付与するようにポリヌクレオチドと会合するカチオン性分子には、活性化デンドリマー(例えば、Dennig、Topics in Current Chemistry 228:227(2003)に記載されている)およびジエチルアミノエチル(DEAE)-デキストランが含まれ、トランスフェクション剤としてのその使用は例えば、Gulickらに詳細に記載されている。電流プロトコルin Molecular Biology 40:I:9.2:9.2.1(1997)(本明細書中に参考として援用される)。磁気ビーズは、この方法論が核酸の取り込みを指示するために印加磁場を利用するので、穏やかかつ効率的な様式で造血幹細胞をトランスフェクトするために使用され得る別の手段である。この技術は例えば、米国特許出願公開第2010/0227406号に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0284】
造血幹細胞による外因性核酸の取り込みを誘導するための別の有益な手段は細胞を穏やかに透過性にし、そしてポリヌクレオチドが細胞膜に浸透することを可能にするために、特定の波長の電磁波に細胞を曝露することを含む技術でラセルフェクションである。この技術は例えば、Rhodesらに詳細に記載されている。方法in細胞Biology 82:309(2007)(この記載は、本明細書中に参考として援用される)。
【0285】
微小胞は、本明細書中に記載される方法に従って造血幹細胞のゲノムを改変するために使用され得る別の電位媒体を表す。例えば、糖タンパク質VSV-Gの、例えばヌクレアーゼのようなゲノム修飾タンパク質との同時過剰発現によって誘導された微小胞を使用して、タンパク質を細胞中に効率的に送達し、その後、内因性ポリヌクレオチド配列の部位特異的切断を触媒して、目的のポリヌクレオチド(例えば、遺伝子または調節配列)の共有結合的取り込みのための本細胞のゲノムを調製することができる。真核生物細胞の遺伝子改変のための、ゲシクルとも呼ばれるこのような小胞の使用は例えば、Quinnらに詳細に記載されている。活性タンパク質の直接デリバリーによるターゲット細胞の遺伝子改変[要約]。in:がんにおける初期胚遺伝子のメチル化変化[要約]、In:第18回米国遺伝子細胞治療学会年次大会予稿集、2015年5月13日、抄録番号122.
【0286】
遺伝子編集技術を用いた遺伝子発現調節
ウイルスベクターに加えて、造血幹細胞への外来性遺伝子の取り込みに用いることができる様々な追加ツールが開発されている。ターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチドを造血幹細胞に組み込むために使用され得る1つのこのような方法は、トランスポゾンの使用を含む。トランスポゾンはトランスポザーゼ酵素を符号化し、5'および3'切り出し部位に隣接する関心のポリヌクレオチド配列または遺伝子を含むポリヌクレオチドである。いったんトランスポゾンが細胞に運ばれると、トランスポザーゼ遺伝子の発現が始まり、目的の遺伝子をトランスポゾンから切断する活性のある酵素が生じる。この活性は、トランスポザーゼによるトランスポゾン除去部位の部位特異的認識によって媒介される。ある場合には、これらの除去部位は末端反復配列か逆方向末端反復配列である。いったんトランスポゾンから切り出されると、目的の遺伝子は、細胞の核ゲノム内に存在する同様の切り出し部位のトランスポザーゼ触媒による切断によって、哺乳動物細胞のゲノムに組み込むことができる。これによって、関心の遺伝子を相補的な切り出し部位の切断された核DNAに挿入することができ、その後、哺乳動物細胞ゲノムのDNAに関心の遺伝子を結合させるホスホジエステル結合の共有結合連結が起こり、取り込み処理が完了する。ある場合には、ターゲット遺伝子をコードする遺伝子が上記RNA生成物に転写された後、DNAに逆転写されてから哺乳動物細胞ゲノムに取り込まれるようになるように、トランスポゾンがレトロトランスポゾンである場合もある。トランスポゾンシステムには、ピギーバックトランスポゾン(例えば、国際公開第2010/085699号パンフレットに詳細に記載されている)および睡眠美容トランスポゾン(例えば、米国特許出願公開第2005/0112764号明細書に詳細に記載されている)が含まれる。
【0287】
造血幹細胞のゲノムへのターゲット遺伝子の崩壊および組み込みに有用なもう一つの手段はクラスター化された規則的に間隔を置いて配置された短いパリンドローム繰り返し()(CRISPR)/Casシステムであり、これもともとウイルス感染に対するバクテリアおよび古細菌における適応防御メカニズムとして進化したシステムである。CRISPR/Casシステムは、プラスミドDNA内のパリンドローム反復配列および関連するCas9ヌクレアーゼを含む。このDNAとタンパク質の集合体は、まず外来DNAをCRISPR遺伝子座に組み込むことによって、標的配列の部位特定DNA切断を指令する。これらの外来配列とCRISPR遺伝子座の繰り返しスペーサー要素を含むポリヌクレオチドは次に宿主細胞で転写されてガイドRNAをつくり、標的配列にアニールし、Cas9ヌクレアーゼをこの部位に局在させることができる。このようにして、標的DNA分子の近傍にcas9をもたらす相互作用がRNA:DNAハイブリダイゼーションによって支配されるため、部位特異性の高いcas9介在性DNA切断を外来ポリヌクレオチドに引き起こすことができる。結果として、理論的には、関心の任意の標的DNA分子を切断するのにシステムなCRISPR/Casをデザインすることができる。この技術は真核生物ゲノムを編集するために利用されており(Hwangら、Nature Biotechnology 31:227(2013)、その開示は本明細書中に参考として援用される)、ターゲット遺伝子をコードする遺伝子の取り込みの前にDNAを切断するために、造血幹細胞ゲノムを部位特異的に編集する効率的な方法として使用され得る。遺伝子発現を調節するためのCRISPR/Casの使用は例えば、米国特許第8,697,359号に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0288】
CRISPR/Casシステムは標的DNA配列中に1つ以上の二本鎖切断を作成するために使用することができ、これは、次いで、相同組換え(HR)または非相同末端結合(non-homologous end joining)(NHEJ)DNA修復経路のいずれかによって修復することができる。Cas9は標的DNA(gRNA)に比ガイドRNAとともに細胞に供給され、1本以上の二本鎖呼吸を誘導することができる。Cas9酵素は、タンパク質として、ガイドRNAと複合体化したリボ核タンパク質として、またはCas9タンパク質を合成するために細胞によって使用されるCas9タンパク質を符号化するRNAまたはDNAとして供給することができる。gRNAは、キメラRNA中のtracrRNAおよびcrRNA配列の両方を含むことができる。あるいはまたはさらに、gRNAはCas9タンパク質に結合する足場領域、およびgRNA Cas9タンパク質複合体を特定のDNA配列に標的化する、スペーサーとも呼ばれる相補的塩基対合領域を含み得る。いくつかの場合において、相補的塩基対合領域は約20核酸長さであり得、そしてプロトスペーサー隣接モチーフ(例えば、PAMモチーフ)に直接隣接する標的DNA配列に相補的である。場合によっては、PAMがNGG、NGAまたはNAGの配列を含む。gRNAの相補的塩基対形成領域は標的DNA配列にハイブリダイズし、gRNA Cas9タンパク質複合体を標的配列に誘導し、そこでCas9エンドヌクレアーゼドメインが標的配列内で切断され、PAMの3~4ヌクレオチド上流であり得る二本鎖切断が生じる。したがって、相補的塩基対合領域を変更することによって、ほとんどのDNA配列を二本鎖切断の生成のために標的化することができる。適宜相補的塩基対合領域を選択するための方法は、当業者に公知である。例えば、gRNAは、標的DNA配列中のgRNAのオフターゲット結合部位の数を最小にするように選択することができる。場合によっては、改変Cas9ゲノム編集システムを用いて、例えば、DNAターゲッティング特定性を増大させることができる。改変Cas9ゲノム編集システムの実施例は、二量体Cas9-Fok1ゲノム編集システムなどの分割Cas9システムを含む。
【0289】
CRISPR/Cas9ゲノム編集システムによって生じた二本鎖切断または切断は、二本鎖の端部同士を連結する非相同端部結合経路(NHEJ)によって修復される可能性がある。NHEJは、二本鎖切断部位の周囲または近傍のDNAに欠失を生じることがある。あるいは、CRISPR/Cas9ゲノム編集システムによって生じた二本鎖切断が相同組換え(HR)修復経路とも呼ばれる相同組換え修復(homology directed repair)を介して修復されることもある。HR経路では、二本鎖切断は2つの類似したあるいは同一のDNA分子間で塩基配列を交換することによって修復される。したがって、人工呼吸修復経路は外来性DNA配列をゲノムに導入するのに用いることができる。ゲノム編集のためのHR経路を用いる際には、Cas9とgRNAとともにDNA鋳型が細胞に供給される。場合によっては、鋳型がCas9誘導性二本鎖切断部位の両側のDNA配列を含む相同アームに挟まれたゲノム編集を介してゲノムに導入される外生的配列を含むことがある。これらの相同性アームは例えば、約50または1000ヌクレオチドの間、または他の場合には、長さが数キロ塩基以上であり得る。鋳型は、線状DNA、またはプラスミドのような環状DNAであってもよく、またはウイルスベクターまたは他のデリバリー法を用いて供給されてもよい。鋳型DNAは、二本鎖または一本鎖DNAを含み得る。所望のゲノム編集を達成するためにテンプレートDNA、gRNAおよびCas9タンパク質を細胞に送達する全ての様式は、本発明の範囲内であると考えられる。
【0290】
開示のCRISPR/Cas9およびHRベースのゲノム編集システムは、外来性DNA配列を関心のゲノムまたはDNA配列に導入する方法だけでなく、遺伝子における突然変異を修正するためのプラットホームも提供する。変異配列の改変または修正版、例えば、1つ以上の点変異を野生型コンセンサス配列に戻す配列、欠失配列を挿入する配列、または挿入配列を欠失させる配列を鋳型配列として細胞に供給することができ、その鋳型配列は、HR経路を介してCRISPR/Cas9誘導二本鎖切断を固定するために細胞によって使用される。例えば、1つ以上の病気を引き起こす突然変異を有する患者では、患者の造血幹および/または造血幹および/または前駆細胞などの造血幹および/または前駆体を身体から除去することができる。その突然変異は、次いで、これらの造血幹および/または前駆細胞の1つまたは複数のゲノムにおけるCRISPR/Cas9およびHR媒介ゲノム編集によって修正され、修正された造血幹および/または前駆細胞が開示の方法で拡大され、その後、編集された細胞集団が患者に注入されて戻され、それによって、遺伝子の野生型の供給源が供給され、その遺伝子における突然変異または突然変異によって引き起こされた疾患の患者が治癒することができる。遺伝病を引き起こしうる変異には、点変異だけでなく、挿入、欠失、逆位も含まれる。これらの突然変異はタンパク質コーディング配列状態にあり、タンパク質のアミノ酸配列に影響を及ぼし得るか、または非翻訳領域、プロモーター、遺伝子発現に必要なシス調節エレメント、スプライシングに必要な配列、またはDNA構造に必要な配列などの非コーディング配列状態にあり得る。全ての突然変異は、開示のCRISPR/Cas9媒介ゲノム編集方法により編集可能である可能性がある。場合によっては、遺伝子の突然変異体版を有する天然の造血幹および/または前駆細胞を除去または減少させ、したがって、外因的に供給されたゲノム編集された造血幹および/または前駆体細胞を濃縮するように、患者を条件付けしてもよい。自家および同種異系ゲノム編集造血幹および/または前駆細胞は、開示された患者の遺伝病を治療するために使用され得る。
【0291】
CRISPR/Cas9システムに加えて、造血幹および/または前駆細胞における目的の遺伝子の取り込みの前にゲノムDNAを部位特異的に切断することによる標的DNAの破壊のための代替方法には、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)および転写活性化因子様エフェクター・ヌクレアーゼ()(TALEN)の使用が含まれる。CRISPR/Casシステムとは異なり、これらの酵素は、特異的標的配列に局在化するための誘導ポリヌクレオチドを含まない。その代わり、標的特異性はこれらの酵素内のDNA結合ドメインによって制御される。ゲノム編集用途におけるZFNおよびTALENの出願は例えば、Urnovらに記載されている。Nature Reviews Genetics 11:636(2010);およびJoungら。Nature Reviews Molecular細胞Biology 14:49(2013)(これらの両方は、本明細書中に参考として援用される)。CRISPR/Cas9ゲノム編集システムと同様に、TALENSまたはZFNによって導入された二本鎖切断はHR経路を介して修復することもでき、この経路は、DNAにおける外因性DNA配列の導入または変異の修復に用いることができる。
【0292】
ターゲット遺伝子をコードするポリヌクレオチドを造血幹細胞のゲノムに破壊または組み込むために使用され追加のさらなるゲノム編集技術は、ゲノムDNAを部位特異的に切断するように合理的に設計され追加のARCUS TMメガヌクレアーゼの使用を包含する。ターゲット遺伝子をコードする遺伝子を哺乳動物細胞のゲノムに組み込むためのこれらの酵素の使用は、このような酵素について確立されている定義された構造活性相関の観点から有益である。一本鎖メガヌクレアーゼは所望の位置でDNAを選択的に切断し、造血幹細胞の核DNAへのターゲット遺伝子の部位特異的取り込みを可能にするヌクレアーゼを作製するために、特定のアミノ酸位置で修飾され得る。これらの単鎖ヌクレアーゼは例えば、米国特許第8,021,867号および米国特許第8,445,251号に広く記載されている。
【0293】
造血器幹細胞拡大のための方法
いくつかの局面において、本発明はエクスビボで造血幹細胞の増殖集団を産生する方法を特徴とし、この方法は、造血幹細胞の増殖集団を産生するのに充分な量で、造血幹細胞の集団を上記の局面または実施形態のいずれか1つの化合物と接触させることを包含する。
【0294】
いくつかの局面において、本発明はエクスビボで細胞の集団を造血幹細胞で濃縮する方法を特徴とし、この方法は、造血幹細胞の集団を、造血幹細胞で濃縮された細胞の集団を産生するのに充分な量で、上記の局面または実施形態のいずれか1つの化合物と接触させる工程を包含する。
【0295】
いくつかの局面において、本発明は造血幹細胞の第1の集団を上記の局面または実施形態のいずれか1つの化合物と接触させることを含む方法であって、造血幹細胞の第1の集団が造血幹細胞の第1の幹細胞と同じ条件下で、かつ同時に培養されたが、化合物と接触されなかった造血集団の制御造血幹細胞の機能的ポテンシャルの方法を2日以上後に示す、エクスビボでの造血集団の集団を2日以上維持する造血幹細胞の機能的ポテンシャルを特徴とする。
【0296】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞を増殖させるための前記方法が(a)造血幹細胞を含む出発細胞集団を提供すること、および(b)前記出発細胞集団を、上記の局面または実施形態のいずれか1つのAHRアンタゴニスト剤化合物の存在下でエクスビボで培養することを含む。
【0297】
造血幹細胞を含む出発細胞集団は、想定される用途に応じて当業者によって選択される。造血幹細胞を含む細胞の種々の供給源が、骨髄、末梢血、新生児臍帯臍帯血、胎盤、または肝臓、特に胎児肝臓などの他の供給源を含めて、当技術分野で記載されている。
【0298】
細胞集団は最初に、出発細胞集団を提供するために、特異的細胞マーカーに基づく細胞のネガティブおよび/またはポジティブ選択を含む濃縮または精製工程に供され得る。特定の細胞マーカーに基づく前記出発細胞集団を単離するための方法は、特定の細胞表面マーカーと相互作用する抗体またはリガンドが結合しているフロー・サイトメトリーまたは固形または不溶性基質とも呼ばれる蛍光活性化細胞選別(FACS)法を使用し得る。例えば、細胞を、抗体を含む固形基質(例えば、ビーズのカラム、フラスコ、磁性粒子)と接触させてもよく、任意の非結合細胞を除去する。磁性または常磁性ビーズを含む固形基材を使用する場合、ビーズに結合した細胞は、磁性分離器によって容易に単離することができる。
【0299】
いくつかの実施形態では、前記出発細胞集団が望ましい細胞マーカ表現型(例えば、CD34+、CD133+、CD90+)において、またはローダミン、ヘキストまたはアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性などの色素の流出に基づいて濃縮される。いくつかの実施形態では、前記出発細胞集団はCD34+細胞に富む。CD34+細胞中の血中細胞集団を濃縮するための方法には、Miltenyi Biotec(CD34+直接単離キット、Miltenyi Biotec、ベルギッシュ、グラドバッハ、ドイツ)またはBaxter(Isolex 3000)によって市販されているキットが含まれる。
【0300】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD90+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD90+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD90+CD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD90+CD45RA造血幹細胞である。
【0301】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞がヒト細胞のような哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態では、ヒト細胞はCD34+細胞、例えばCD34+、CD34+CD38-、CD34+CD38-CD90+、CD34+CD38-CD90+、CD38-CD90+CD45RA-、CD34+CD38-CD90+CD90+CD45RA-またはCD34+CD90+CD45RA細胞である。
【0302】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞がヒト臍帯血、動員ヒト末梢血、またはヒト骨髄から得られる。造血幹細胞は例えば、ヒトから新たに単離されてもよく、または予め凍結保存されていてもよい。
【0303】
1回の出産からの臍帯血量は、大人や年長児の治療には不十分であることがよくある。本発明の化合物、またはアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストの活性および/または式をダウンレギュレートすることができる薬剤および/またはアリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト経路のダウン気流エフェクターを使用する増殖方法の1つの長所は、1つの臍帯血ユニットのみからの十分な量の造血幹細胞の産生を可能にすることである。
【0304】
従って、いくつかの実施形態では、出発細胞集団がCD34+細胞に富んだ新生児臍臍帯血細胞に由来する。いくつかの実施形態では、前記出発細胞集団が1つまたは2つのアンビリカル臍帯血単位から誘導される。
【0305】
いくつかの実施形態では、出発細胞集団がCD34+細胞に富んだヒト動員末梢血細胞に由来する。いくつかの実施形態では、前記出発細胞集団が1例のみから単離されたヒト動員末梢血細胞に由来する。
【0306】
CD34+細胞に富む前記出発細胞集団は好ましくは少なくとも約50%のCD34+細胞、いくつかの実施形態では約90%を超えるCD34+細胞を含有し得、105 ~109 の核形成細胞を含み得る。
【0307】
出発細胞集団は、膨張のために直接的に使用され得るか、または凍結され得、そして後日の使用のために保存され得る。
【0308】
造血幹細胞増殖のための出発細胞集団を培養するための条件は、とりわけ、出発細胞集団、細胞の所望の最終回数、およびHSCの所望の最終割合に依存して変化する。
【0309】
いくつかの実施形態では、培養条件が造血幹細胞増殖のための当技術分野で一般に知られている他のサイトカインおよび増殖因子の使用を含む。このようなサイトカインおよび成長因子にはIL-1、IL-3、IL-6、IL-11、G-CSF、GM-CSF、SCF、FIT3-L、トロンボポイエチン(TPO)、エリスロポエチン、およびそれらのアナログが含まれるが、これらに限定されない。本明細書中で使用される場合、「アナログ」は天然に存在する形態またはサイトカイン・レセプターアゴニスト(例えば、TPOレセプターに対するアゴニスト抗体(例えば、国際公開第2007/145227号パンフレットなどに詳述されるようなVB22B sc(Fv)2)など)と比較した場合、増強または減少した生物学的活性を有するバリアントを含むが、これらに限定されない、天然に存在する形態として生物学的活性を有するサイトカインおよび増殖因子の任意の構造バリアントを含む。最終分化した細胞の産生を制限しながら、HSCおよび前駆細胞の細胞を拡大するために、サイトカインおよび増殖因子の組合せが選択される。いくつかの実施形態では、1つ以上のサイトカインおよび増殖因子がSCF、Flt3-LおよびTPOからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、少なくともTPOがHSC増殖に適した条件下で無血清培地中で使用される。いくつかの実施形態ではIL6、SCF、Flt3-LおよびTPOの混合物は本発明の化合物と組合せてHSCを増殖させるための方法において使用される。
【0310】
HSCの増殖は、サイトカインおよび成長因子の混合物を補充することができる基礎培地中で実施することができる。基礎培地は典型的にはアミノ酸、炭素源、ビタミン、血清タンパク質(例えば、アルブミン)、無機塩、二価陽イオン、バッファー、およびHSCの増殖における使用に適した任意の他の要素を含む。HSCを増殖させる方法に適宜このような基礎培地の実施例としては、StemSpan(登録商標)SFEM-無血清増殖培地(StemCell Technologies、Vancouver、Canada)、StemSpan(登録商標)H3000-Defined medium(StemCell Technologies、Vancouver、Canada)、CellGro(登録商標)SCGM(CellGenix、Freiburg Germany)、StemPro(登録商標)-34 S。
【0311】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物が該出発細胞集団の増殖方法中に、HSC増殖に適切な濃度で投与される。いくつかの実施形態では、前記化合物またはAHR調節剤が1pM~100μM、例えば10pM~10μM、または100pM~1μMを含む濃度で投与される。
【0312】
いくつかの実施形態では、出発細胞集団が本質的に、1つまたは2つの臍帯血ユニットからのCD34+富化細胞からなる場合、細胞は約3日から約90日まで、例えば、7日と2日との間、および/または示された倍数拡大および特徴的な細胞集団が得られるまで、HSC拡大のための条件下で増殖される。いくつかの実施形態では、細胞が21日、14日または7日以下の増殖条件下で増殖させる。
【0313】
いくつかの実施形態では、開始細胞集団が少なくとも105、106、107、108 、または109 細胞のCD34+細胞の絶対値に達するのに十分な間に文化される。いくつかの実施形態では、前記出発細胞集団を、CD34+細胞の10~50000倍の増殖、例えば100~10000倍の増殖、例えば50~1000倍の増殖に充分な時間培養する。
【0314】
膨張方法後に得られた細胞集団はさらに精製することなく使用することができ、またはさらに精製または選択工程に供することができる。
【0315】
次いで、細胞集団を洗浄して、本発明の化合物および/または細胞培養物の任意の他の成分を除去し、短期間の使用のために適切な細胞懸濁培地中に、または長期間の保存培地(例えば、凍結保存に適した培地)中に再懸濁し得る。
【0316】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞又は前駆細胞が患者への注入の前にエクスビボで拡張される。
【0317】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞又は前駆細胞を、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト、ニコチンアミド、UM729、およびUM171からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤と接触させることによって、患者への注入の前にエクスビボで増殖させる。
【0318】
いくつかの実施形態では、増殖させた臍帯血または造血幹細胞又は前駆細胞の集団がMGTA-456、オミドゥビセル(NiCord)、およびECT-001からなる群より選択される。
【0319】
いくつかの実施形態では、増殖させた臍帯血または造血幹細胞又は前駆細胞の集団はMGTA-456である。
【0320】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞又は前駆細胞をアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることによってエクスビボで造血幹細胞又は前駆細胞を拡張させる。
【0321】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストはSR-1である。
【0322】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは化合物2である。
【0323】
アリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト
患者への注入の前に、造血および前駆細胞は例えば、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストでの処置によって、エクスビボで増殖され得る。本明細書に記載された組成物および方法に関連して有益なアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストには米国特許第9,580,426号に記載されたものが含まれ、その開示内容はその全体が参考として本明細書に援用される。
【0324】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは式(I)で表される化合物である。
【化1】
(I)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
Lは-NR5a(CH2)2-3、-NR5a(CH2)2NR5b -、-NR5a(CH2)2S-、-NR5a CH2 CH(OH)-および-NR5a CH(CH3)CH2-から選択される。ここで、R5a およびR5b はHおよびC1-4 Alkから独立して選択される;
【0325】
R 1 はチオフェニル、1時間-ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、1時間-イミダゾピリジニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、およびチアゾリルから選択され;例えば、R 1 のチオフェニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、イソキノリニル、1時間-イミダゾピリニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはチアゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C 1-4 アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロ、ハロ-置換-C 1-4 アルキル、ハロ-置換-C 1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 8a、-S(O)0-2 R 8a、-C(O)OR 8a 、および-C(O)NR 8a R 8bから独立して選択される1~3個のラジカルによって任意に置換することができ;R 8a およびR 8b は水素およびC 1-4アルキルから独立して選択される;
R 2 は、-S(O)R 6b -、-NR 6a(O)NR 6b R 6c、フェニル、1時間ピロリジン-3-イル、1時間ピロリジン-5-イル、1時間インドロリル、ピリジニル、1時間-1、4-トリアゾリジニル、2-ピラゾリジニル、1時間-2、3-ジヒドロ-1時間ベンゾイミダゾリル、および2 NR 6a R 6b、-NR 6a-インドアゾリルから選択される;およびフェニル、1時間ピロリジン-3-イル、1時間ピロロロリ[2、3-b]ピリジン-5-イル、1時間インドリニル、ピリジニル、1時間-1、2、4-トリアゾリジニル、2-オキサゾリジニル、1時間ピラゾリル、R 6c の2‐オキソ‐2,3‐1時間‐ベンゾイミダゾリルまたはR 6a、R 6b ‐インドアゾリルを、ヒドロキシ、ハロ、メチル、メトキシ、‐O(C 1-4)2 NR 7a R 7b、‐S(O)2 NR 7a R 7b、‐OS(O)2 NR 7a R 7b および‐NR 7a S(O)2 R 7bから独立に置換する ; ここで、1時間と1時間は水素とR 2 アルキルから独立して選択される;
R3 は、アルファベット、C1-4 アルキル、ビフェニルから選択され、
R 4 はC 1-10 アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-3-イル、ベンジヒドロ-2時間ピランイル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、およびベンジル(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチルおよび1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルから選択される。テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチルまたは1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C 1-4アルキルおよびハロ置換-C 1-4アルキルから独立して選択される1~3個の基で置換されていてもよい。
【0326】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが下記一般式(1)で表されるSR-1、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物である。
【化2】
(1)
【0327】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが下記一般式(2)で表される化合物2、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物である。
【化3】
(2)
【0328】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが下記一般式(2-ent)で表される化合物2-ent、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物である。
【化4】
(2-ent)
【0329】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが下記式(2-rac)で表される化合物2-rac、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物である。
【化5】
(2-rac)
【0330】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV)で表される化合物である。
【化6】
(IV)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
)OOcCR8a R8b)n -、-C(O)(CR8a R8b)n-、-S(O)2 NR7a(CR8aR8b)n -、-NR7a S(O)2(CR8a R8b)n-、-NR7a C()OOTCR8a R8b)n-、-(CR8a R8b)n-, -NR7aC(O)(CR8a R8b)n -、-NR7a C(S)(CR8a R8b)n-、-OC(O)(CR8a R8b)n-、-OC(S)(CR8a R8b)OORCR8aR8b)OOQCR8a R8b)OOCO)n -、-C(S)(CR8a R8b)OOZCR8aR8b)n NR7a -、-S(CR8a R8b)n O-、-S(CR8a R8b)nS、および-NR7a C(O)O(CR8a R8b)n)-からなる群から選択されたリンカであり、OOSCR8a R8b、およびR8b はそれぞれ独立に、Hと任意で置換されたC1-4 Alkからなる群から選択され、それぞれのnは独立に2~6の整数である;
R 1 は-S(O)2 NR 9aR 9b、-NR 9aC(O)R 9b、-NR 9aC(S)R 9b, -NR 9aC(O)NR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(O)NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(O)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OC(O)CR 9a R 9b R 9c、-OC(S)CR 9a R 9b R 9c, 任意選択的に置換されたアリール,任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、R 9a、R 9b、およびR 9c はそれぞれ独立して、H、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 2は、水素および任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群から選択される;
R 3 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 4は、水素および任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群から選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0331】
リンカ(式(IV)、(V)などで「L」で表される)を記述するために本明細書で使用されるように、「(リンカ)-」(ここで、「リンカ」は、NR7a(CR8a R8b)n、O(CR8a R8b)n、C(O)(CR8a R8b)n、C(S)(CR8a R8b)n、S(O)0-2(CR8a R8b)n、(CR8a R8b)n, -NR7a C(O)(CR8a R8b)n、NR7a C(S)(CR8a R8b)n、OC(O)(CR8a R8b)n、OC(S)(CR8a R8b)n、C(O)NR7a(CR8a R8b)n、C(S)NR7a(CR8a R8b)n、C(O)O(CR8a R8b)n、C(S)O(CR8a R8b)n、S(O)2 NR7a(CR8aR8b)n、NR7a S(O)2(CR8a R8b)nなどの化学記号を使用して表され、NR7a C(O)NR7b(CR8aR8b)n)は左ハイフンがイミダゾピリジンまたはイミダゾピラジンリングシステム上の指示された位置との共有結合を表し、右ハイフンはR1との共有結合を表すことを示す。
【0332】
いくつかの実施形態において、R 1は-S(O)2 NR 9a R 9b、-NR 9a C(O)OOQNR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)OEO)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OCOOJCR 9a R 9b R 9c、フアイル、1時間ピロピリジニール、1時間インドリジニール、2,4-トリアゾリジナリル、1時間ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジハイドロ-1時間ベンゾリル、および1時間インダゾリルから成る群から選択され、ここで、シスアノ、NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(-インドリジニール、ピリジニール、1時間-1,2,4-トリアゾリジナリル、1時間ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジオロ-1時間ベンゾリル、または1時間インダゾリルは例えば、シアノ、ハイドロキシ、C1-4から成る群から独立して選択される。C1-4、ハロー、ハロー置換C1-4、ハロー置換C1-4、aminoOBO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(であり、1時間およびR 10b はそれぞれ独立に、任意に置換されたアリールから選択される。ヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキ、任意選択的に置換されたシクロアルキ、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル。
【0333】
いくつかの実施形態では、およびR 1が-S(O)2 NR 9a R 9b、-NR 9a C(O)R 9b、-NR 9a C(S)R 9b, -NR 9a C(O)NR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(O)NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(O)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OC(O)CR 9a R 9b R 9c、および-OC(S)CR 9a R 9b R 9cから構成される群から選択される。
【0334】
いくつかの実施形態では、R 1がフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択され、ここで、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換される。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOGO)2 NR 10a R 10b、-NR 10a S(O)2 R 10b
【0335】
いくつかの態様において、R 1は、フェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2-トリアゾール-3-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-4-イル、および2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルからなる群より選択され、ここで、フェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-3-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2-トリアゾール-3-イルである。1時間-1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル、1時間1時間-2,3-オキソ-2,3-オキソ-1時間ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノOHO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。
【0336】
いくつかの実施形態では、R 1はフェニル基、フェノール‐4‐イル、1時間‐インドール‐2‐イル、1時間‐インドール‐3‐イル、チオフェン‐3‐イル、ピリジン‐2‐イル、ピリジン‐3‐イル、ピリジン‐4‐イル、1時間‐1、2、4‐トリアゾール‐3‐イル、1時間‐1、2、4‐トリアゾール‐5‐イル、2‐オキソイミダゾリジン‐1‐イル、1時間‐ピラゾル‐3‐イル、1時間‐ピラゾル‐4‐イル、および2‐オキソ‐2、3‐ジヒドロ‐1時間‐ベンゾ[d]イミダゾル‐5‐イルからなる群から選択される。
【0337】
いくつかの実施形態では、
[化7]
、で構成される群からR 1を選択する。
【0338】
いくつかの実施形態では、で構成される群からR 1を選択:
【化8】
と、。
【0339】
いくつかの実施形態では、R 1がフェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される。
【0340】
いくつかの実施形態では, Lは-NR 7a(CR 8a R 8b)n-と-O(CR 8a R 8b)n-からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では, Lは-NH(CH 2)2-と-O(CH 2)2-からなる群から選択される。
【0341】
いくつかの実施形態ではR 2が水素である。
いくつかの実施形態では、R 3 が任意選択的に置換されたアリールおよび任意選択的に置換されたヘテロアリールからなる群から選択される。
いくつかの実施形態ではR 3 がフェニル、チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリル、キノリニル、イミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリルからなる群から選択され、ここで、フェニル、チオフェニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、イミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピラジニル、1時間-ピロリル、またはチアゾリルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b(ここで、R 11a およびR 11b はそれぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される。
【0342】
いくつかの実施形態において、R 3は、チオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル、ベンゾ[b]チオフェン-5-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イルおよびチアゾール-5-イルからなる群から選択される イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、ベンゾ[b]チオフェン- 3-yl、ピリミジン-5-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-1-イル、ピラジン-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イル、またはチアゾール-5-イルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ)、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O、および-C(O)NR 11a R 11bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換される。
【0343】
いくつかの態様において、R 3はチオフェン-3-イル、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル、ピリミジン-5-イル、1時間イミダゾール-1-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、およびイミダゾ[1,2-a]ピリジンイルからなる群より選択される。または、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルが例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1からなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b
【0344】
いくつかの実施形態では: R 3は、オプションで置換されたものから選択される。
[化9]
【0345】
いくつかの実施形態では、R 3がピリジン-3-イルであり、ここで、ピリジン-3-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で、C5で任意に置換されている。
【0346】
いくつかの実施形態では、ピリジン-3-イルがC5において、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群から選択される置換基で置換される。
【0347】
いくつかの実施形態では、
[化10]
、で構成される群からR 3を選択する。
【0348】
いくつかの実施形態では、R 3がイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルであり、ここで、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換されている。
【0349】
いくつかの実施形態では、R 3がベンゾ[b]チオフェン-3-イルであり、ここで、ベンゾ[b]チオフェン-3-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換されている。
【0350】
いくつかの実施形態では、R 3が1時間-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イルであり、ここで、1時間-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ-置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換されている。
【0351】
いくつかの実施形態では、R 3がイソキノリン-4-イルであり、ここで、イソキノリン-4-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換される。
【0352】
いくつかの実施形態ではR 4が水素である。
いくつかの実施形態では、R 5がC1-10アルキル、プロペン-1-2-イル、シクロプロピル、2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドリル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3- テトラヒドロフラン、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルは例えば、ヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、R 5がイソプロピル、メチル、エチル、プロップ-1-エン-2-イル、イソブチル、シクロヘキシル、sec-ブチル、(S)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、およびノナン-2-イルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イルである
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-sec-ブチルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-sec-ブチルである。
【0353】
いくつかの実施形態では、R 5が(i)、(ii)、(iii)、(iv)、および(v)からなる群から選択される。
[化11]
【0354】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0355】
いくつかの実施形態では、
[化12]
で構成される群からR 5を選択する。
【0356】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-4-メトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-4-メトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-5-メトキシペンタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-5-メトキシペンタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-4-エトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-4-エトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態ではR 6が水素である。
【0357】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-a)で表される化合物である。
【化13】
(IV-a)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
)OOWCR8a R8b)n -、-C(O)(CR8a R8b)OOTCR8a R8b)CR8aR8b)n -、-(CR8a R8b)n-, -NR7aC(O)(CR8a R8b)n -、-NR7aC(S)(CR8a R8b)n -、-OC(O)(CR8aR8b)n -、-OC(S)(CR8a R8b)OONCR8aR8b)OOLCR8a R8b)OOKCR8a R8b)OOCO)n-、-C(S)(CR8a R8b(n)n - および-NR7a C(O)O(CR8a R8b)n - から成る群から選択されるリンカであり、OOMCR8a R8b、およびR8b はそれぞれ独立に、Hと任意で置換されたC1-4 Alkから成る群から選択され、それぞれのnは独立に2~6の整数である;
【0358】
R 1 は-S(O)2 NR 9aR 9b、-NR 9aC(O)OOUNR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)-NR 10aO)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OCOONCR 9a R 9b R 9c、オプションで置換されたヘテロアルイル、オプションで置換されたヘテロアルアイル、オプションで置換されたヘテロアルアイル、およびオプションで置換されたヘテロアルアイルからなる群から選択され、R 9a、R 9b、およびR 9c はそれぞれ独立に、置換されたヘテロアルアイル、オプションで置換されたヘテロアルアイル、およびオプションで置換されたシクロアルキから選択され、ここで、1時間、および1時間-pyrrolopyridinyl、1時間-indolyl、pyridinyl、1時間-1、2-oxoimidazolidinyl、2-oxo-2、3-dihydro-benzoimidazolyl、および-NR 10a-pyrrolopyridinyl、1時間-indazolylからなる群から選択されてもよい。1,2-トリアゾリジナル、R 1-4-トリアゾリジナリル、1時間ピラゾリル、2-oxo-2,3-ジハイドロ-1時間ベンゾイル、または1時間-indazolylは例えば、シアノからなる群から独立して選択された1~3の代替物で任意に置換される 、1時間および1時間がそれぞれ独立に、H、オプションで置換されたアリール、オプションで置換されたヘテロアリール、オプションで置換されたアルキル、オプションで置換されたアルキル、オプションで置換されたヘテリアル、オプションで置換されたシクロバイトル、オプションで置換されたシクロバイトル、およびオプションで置換されたヘテロシクロバイトルから成る群から選択される、0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(アルコキシ、C1-4、ハロ置換された-C1-4、ハロ置換された-C1-4 アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および、-O(CH 2)2 NR 10aR 10b、- S(O)2 R 10b;
Arは、置換されていても上記単環アリールおよびヘテロアリール、例えば置換されていても上記チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、イミダゾピリジニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリル基からなる群より選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0359】
いくつかの実施形態では、Arがピリジン-3-イルであり、ここで、ピリジン-3-イルはC5で、例えば、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群から選択される置換基で任意に置換されている。
【0360】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが式(IV-b)による化合物である。
【化14】
(IV-b)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0361】
Aはフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択される任意選択の環系であり、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10b(R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルからなる群から選択される。置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;
Arは、置換されていても上記単環アリールおよびヘテロアリール、例えば置換されていても上記チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、イミダゾピリジニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリル基からなる群より選択される。
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0362】
いくつかの実施形態ではAはフェニル基、フェノール-4-イル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-3-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1時間-1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル、1時間ピラゾール-4-イル、および2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間ベンゾ[d]。
【0363】
いくつかの実施形態ではAはフェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される。
【0364】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-c)で表される化合物である。
【化15】
(IV-c)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0365】
Aはフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択される任意選択の環系であり、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10b(R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルからなる群から選択される。置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;
Bはチオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、イミダゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリルからなる群から選択される任意選択の環システムであり、ここで、チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、またはチアゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ-置換-C1-アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b(1時間およびR 11b はそれぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される。
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0366】
いくつかの実施形態では、Bはピリジン-3-イルであり、ここでピリジン-3-イルはC5で、例えば、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群から選択される置換基で任意に置換されている。
【0367】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-d)で表される化合物である。
【化16】
(IV-d)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0368】
Aはフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択される任意選択の環系であり、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10b(R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルからなる群から選択される。置換されていてもよいヘテロシクロアルキル。
Bはチオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、イミダゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリルからなる群から選択される任意選択の環システムであり、ここで、チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、またはチアゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ-置換-C1-アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。-ハロ-置換C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b(式中、1時間およびR 11b はそれぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される。
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0369】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-e)で表される化合物である。
【化17】
(IV-e)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0370】
Aはフェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-2-イル、ピリジン-3-イル、1時間-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1時間-1,2-トリアゾールイル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル、1時間ピラゾール-4-イル、および2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間ベンゾ[d]イミダゾールイルからなる群から選択される任意に置換された環系であり、ここで、フェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-3-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2-トリアゾール-3-イルである。1時間-1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル 1時間ピラゾール-4-イル、または2-オキソ-1時間ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノOGO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘ;
Bはチオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イルおよびチアゾール-5-イルからなる群から選択される任意に置換された環系であり、ここで、チオフェン-2-イル、フラン-3-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イルである イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、ベンゾ[b]チオフェン -3-yl、ピリミジン-5-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-1-イル、ピラジン-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イル、またはチアゾール-5-イルは、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ-、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O、アミノ)OR 11a、および-C(O)NR 11aR 11bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換され、R 11a およびR 11b
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい
[化18]
【0371】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0372】
いくつかの実施形態では、
[化19]
で構成される群からR 5を選択する。
【0373】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl。
【0374】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-f)で表される化合物である。
【化20】
(IV-f)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0375】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである。
qは0 ~4 の整数である;
各Zは独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される。
【0376】
R5 はイソプロピル、メチル、エチル、プロップ-1-エン-2-イル、イソブチル、シクロヘキシル、sec-ブチル、(S)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、およびノナン-2-イルからなる群から選択される。
[化21]
【0377】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0378】
いくつかの実施形態では
[化22]
で構成される群からR 5を選択する。
【0379】
いくつかの実施形態では、R 5は(ii)である;
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0380】
いくつかの実施形態では、それぞれのZが独立して、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群より選択される置換基である。
【0381】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-g)で表される化合物である。
【化23】
(IV-g)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0382】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
ZはC1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0383】
R5 はイソプロピル、メチル、エチル、プロップ-1-エン-2-イル、イソブチル、シクロヘキシル、sec-ブチル、(S)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、およびノナン-2-イルからなる群から選択され、またはR5は(i)、(ii)である。
[化24]
【0384】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0385】
いくつかの実施形態では、
[化25]
、で構成される群からR 5を選択する。
【0386】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0387】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-h)で表される化合物である
【化26】
(IV-h)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0388】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0389】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iv)、および(v)からなる群から選択される。
[化27]
【0390】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0391】
いくつかの実施形態では、
[化28]
、で構成される群からR 5を選択する。
【0392】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0393】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-i)で表される化合物である
【化29】
(IV-i)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0394】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0395】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iii)、(iv)である。
[化30]
【0396】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0397】
いくつかの実施形態では、
[化31]
、で構成される群からR 5を選択する。
【0398】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0399】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-j)で表される化合物である。
【化32】
(IV-j)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0400】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0401】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iii)、(iv)である。
[化33]
【0402】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0403】
いくつかの実施形態では、で構成される群からR 5を選択:
[化34]
【0404】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0405】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(IV-k)で表される化合物である
【化35】
(IV-k)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0406】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される。
【0407】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iii)、(iv)である。
[化36]
【0408】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0409】
いくつかの実施形態では、
[化37]
で構成される群からR 5を選択する。
【0410】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0411】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストは化合物(3)、化合物(4)、化合物(5)、化合物(6)、化合物(7)、化合物(8)、化合物(9)、化合物(10)、化合物(11)、化合物(12)、化合物(13)、化合物(25)、化合物(27)、又は化合物(28)である
[化38]
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0412】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V)で表される化合物である。
【化39】
(V)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
)OOcCR8a R8b)n -、-C(O)(CR8a R8b)n-、-S(O)2 NR7a(CR8aR8b)n -、-NR7a S(O)2(CR8a R8b)n-、-NR7a C()OOTCR8a R8b)n-、-(CR8a R8b)n-, -NR7aC(O)(CR8a R8b)n -、-NR7a C(S)(CR8a R8b)n-、-OC(O)(CR8a R8b)n-、-OC(S)(CR8a R8b)OORCR8aR8b)OOQCR8a R8b)OOCO)n -、-C(S)(CR8a R8b)OOZCR8aR8b)n NR7a -、-S(CR8a R8b)n O-、-S(CR8a R8b)nS、および-NR7a C(O)O(CR8a R8b)n)-からなる群から選択されたリンカであり、OOSCR8a R8b、およびR8b はそれぞれ独立に、Hと任意で置換されたC1-4 Alkからなる群から選択され、それぞれのnは独立に2~6の整数である;
R 1 は-S(O)2 NR 9aR 9b、-NR 9aC(O)R 9b、-NR 9aC(S)R 9b, -NR 9aC(O)NR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(O)NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(O)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OC(O)CR 9a R 9b R 9c、-OC(S)CR 9a R 9b R 9c, 任意選択的に置換されたアリール,任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、R 9a、R 9b、およびR 9c はそれぞれ独立して、H、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 3 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 4は、水素および任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群から選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0413】
いくつかの実施形態において、R 1は、-S(O)2 NR 9a R 9b、-NR 9a C(O)OOQNR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)OEO)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OCOOJCR 9a R 9b R 9c、フアイル、1時間ピロピリジニール、1時間インドリジニール、2,4-トリアゾリジナリル、1時間ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジハイドロ-1時間ベンゾリル、および1時間インダゾリルから成る群から選択され、ここで、シスアノ、NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(-インドリジニール、ピリジニール、1時間-1,2,4-トリアゾリジナリル、1時間ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジオロ-1時間ベンゾリル、または1時間インダゾリルは例えば、シアノ、ハイドロキシ、C1-4から成る群から独立して選択される。C1-4、ハロー、ハロー置換C1-4、ハロー置換C1-4、aminoOBO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(であって、1時間およびR 10b はそれぞれ独立に、任意に置換されたアリールからなる群から選択される。ヘテロアリール、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたヘテロアルキ、任意選択的に置換されたシクロアルキ、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル。
【0414】
いくつかの実施形態では、およびR 1が-S(O)2 NR 9a R 9b、-NR 9a C(O)R 9b、-NR 9a C(S)R 9b, -NR 9a C(O)NR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(O)NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(O)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OC(O)CR 9a R 9b R 9c、および-OC(S)CR 9a R 9b R 9cから構成される群から選択される。
【0415】
いくつかの実施形態では、R 1がフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択され、ここで、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換される。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOGO)2 NR 10a R 10b、-NR 10a S(O)2 R 10b
【0416】
いくつかの態様において、R 1は、フェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2-トリアゾール-3-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-4-イル、および2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルからなる群より選択され、ここで、フェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-3-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2-トリアゾール-3-イルである。1時間-1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル、1時間1時間-2,3-オキソ-2,3-オキソ-1時間ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノOHO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。
【0417】
いくつかの実施形態では、R 1はフェニル基、フェノール‐4‐イル、1時間‐インドール‐2‐イル、1時間‐インドール‐3‐イル、チオフェン‐3‐イル、ピリジン‐2‐イル、ピリジン‐3‐イル、ピリジン‐4‐イル、1時間‐1、2、4‐トリアゾール‐3‐イル、1時間‐1、2、4‐トリアゾール‐5‐イル、2‐オキソイミダゾリジン‐1‐イル、1時間‐ピラゾル‐3‐イル、1時間‐ピラゾル‐4‐イル、および2‐オキソ‐2、3‐ジヒドロ‐1時間‐ベンゾ[d]イミダゾル‐5‐イルからなる群から選択される。
【0418】
いくつかの実施形態では、
[化40]
で構成される群からR 1を選択する。
【0419】
いくつかの実施形態では、
【化41】
と、
、で構成される群からR 1を選択する。
【0420】
いくつかの実施形態では、R 1がフェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される。
【0421】
いくつかの実施形態では, Lは-NR 7a(CR 8a R 8b)n-と-O(CR 8a R 8b)n-からなる群から選択される。
【0422】
いくつかの実施形態では, Lは-NH(CH 2)2-と-O(CH 2)2-からなる群から選択される。
【0423】
いくつかの実施形態では、R 3 が任意選択的に置換されたアリールおよび任意選択的に置換されたヘテロアリールからなる群から選択される。
【0424】
いくつかの実施形態ではR 3 がフェニル、チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリル、キノリニル、イミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリルからなる群から選択され、ここで、フェニル、チオフェニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、イミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピラジニル、1時間-ピロリル、またはチアゾリルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b(ここで、R 11a およびR 11b はそれぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される。
【0425】
いくつかの実施形態において、R 3は、チオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル、ベンゾ[b]チオフェン-5-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イルおよびチアゾール-5-イルからなる群から選択される イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、ベンゾ[b]チオフェン- 3-yl、ピリミジン-5-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-1-イル、ピラジン-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イル、またはチアゾール-5-イルは例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ)、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O、および-C(O)NR 11a R 11bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換される。
【0426】
いくつかの態様において、R 3はチオフェン-3-イル、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル、ピリミジン-5-イル、1時間イミダゾール-1-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、およびイミダゾ[1,2-a]ピリジンイルからなる群より選択される。または、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルが例えば、シアノ、ヒドロキシ、C1からなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b
【0427】
いくつかの実施形態では: R 3は、オプションで置換されたものから選択される。
[化42]
【0428】
いくつかの実施形態では、R 3がピリジン-3-イルであり、ここで、ピリジン-3-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で、C5で任意に置換されている。
【0429】
いくつかの実施形態では、ピリジン-3-イルがC5において、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群から選択される置換基で置換される。
【0430】
いくつかの実施形態では、
[化43]
、で構成される群からR 3を選択する。
【0431】
いくつかの実施形態では、R 3がイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルであり、ここで、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換されている。
【0432】
いくつかの実施形態では、R 3がベンゾ[b]チオフェン-3-イルであり、ここで、ベンゾ[b]チオフェン-3-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換されている。
【0433】
いくつかの実施形態では、R 3が1時間-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イルであり、ここで、1時間-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ-置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換されている。
【0434】
いくつかの実施形態では、R 3がイソキノリン-4-イルであり、ここで、イソキノリン-4-イルは例えば、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基で任意に置換される。
【0435】
いくつかの実施形態ではR 4が水素である。
いくつかの実施形態では、R 5がC1-10アルキル、プロペン-1-2-イル、シクロプロピル、2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドリル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3- テトラヒドロフラン、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルは例えば、ヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。
【0436】
いくつかの実施形態では、R 5がイソプロピル、メチル、エチル、プロップ-1-エン-2-イル、イソブチル、シクロヘキシル、sec-ブチル、(S)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、およびノナン-2-イルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-sec-ブチルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-sec-ブチルである。
【0437】
いくつかの実施形態では、R 5が(i)、(ii)、(iii)、(iv)、および(v)からなる群から選択される。
[化44]
【0438】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0439】
いくつかの実施形態では、
[化45]
で構成される群からR 5を選択する。
【0440】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-4-メトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-4-メトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-5-メトキシペンタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-5-メトキシペンタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(S)-4-エトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R 5は(R)-4-エトキシブタン-2-イルである。
いくつかの実施形態ではR 6が水素である。
【0441】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-a)で表される化合物である。
【化46】
(V-a)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
)OOWCR8a R8b)n -、-C(O)(CR8a R8b)OOTCR8aR8b)CR8a R8b)n -、-(CR8a R8b)n-, -NR7aC(O)(CR8a R8b)n -、-NR7a C(S)(CR8a R8b)n-、-OC(O)(CR8a R8b)n-、-OC(S)(CR8a R8b)OONCR8aR8b)OOLCR8a R8b)OOKCR8a R8b)OOCO)n-、-C(S)(CR8a R8b(n)n- および-NR7a C(O)O(CR8a R8b)n- から成る群から選択されるリンカであり、OOMCR8a R8b、およびR8b はそれぞれ独立に、Hと任意で置換されたC1-4 Alkから成る群から選択され、それぞれのnは独立に2~6の整数である;
R 1 は-S(O)2 NR 9aR 9b、-NR 9aC(O)OOUNR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)-NR 10aO)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OCOONCR 9a R 9b R 9c、オプションで置換されたヘテロアルイル、オプションで置換されたヘテロアルアイル、オプションで置換されたヘテロアルアイル、およびオプションで置換されたヘテロアルアイルからなる群から選択され、R 9a、R 9b、およびR 9c はそれぞれ独立に、置換されたヘテロアルアイル、オプションで置換されたヘテロアルアイル、およびオプションで置換されたシクロアルキから選択され、ここで、1時間、および1時間-pyrrolopyridinyl、1時間-indolyl、pyridinyl、1時間-1、2-oxoimidazolidinyl、2-oxo-2、3-dihydro-benzoimidazolyl、および-NR 10a-pyrrolopyridinyl、1時間-indazolylからなる群から選択されてもよい。1,2-トリアゾリジナル、R 1-4-トリアゾリジナリル、1時間ピラゾリル、2-oxo-2,3-ジハイドロ-1時間ベンゾイル、または1時間-indazolylは例えば、シアノからなる群から独立して選択された1~3の代替物で任意に置換される 、1時間および1時間がそれぞれ独立に、H、オプションで置換されたアリール、オプションで置換されたヘテロアリール、オプションで置換されたアルキル、オプションで置換されたアルキル、オプションで置換されたヘテリアル、オプションで置換されたシクロバイトル、オプションで置換されたシクロバイトル、およびオプションで置換されたヘテロシクロバイトルから成る群から選択される、0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(アルコキシ、C1-4、ハロ置換された-C1-4、ハロ置換された-C1-4 アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および、-O(CH 2)2 NR 10aR 10b、- S(O)2 R 10b;
Arは、置換されていても上記単環アリールおよびヘテロアリール、例えば置換されていても上記チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、イミダゾピリジニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリル基からなる群より選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0442】
いくつかの実施形態では、Arがピリジン-3-イルであり、ここで、ピリジン-3-イルはC5で、例えば、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群から選択される置換基で任意に置換されている。
【0443】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-b)で表される化合物である。
【化47】
(V-b)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0444】
Aはフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択される任意選択の環系であり、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10b(R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルからなる群から選択される。置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;
Arは、置換されていても上記単環アリールおよびヘテロアリール、例えば置換されていても上記チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、イミダゾピリジニル、ベンゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリル基からなる群より選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0445】
いくつかの実施形態ではAはフェニル基、フェノール-4-イル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-3-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1時間-1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル、1時間ピラゾール-4-イル、および2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間ベンゾ[d]。
【0446】
いくつかの実施形態ではAはフェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される。
【0447】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-c)で表される化合物である。
【化48】
(V-c)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0448】
Aはフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択される任意選択の環系であり、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10b(R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルからなる群から選択される。置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;
Bはチオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、イミダゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリルからなる群から選択される任意選択の環システムであり、ここで、チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、またはチアゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ-置換-C1-アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b(1時間およびR 11b はそれぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0449】
いくつかの実施形態では、Bはピリジン-3-イルであり、ここでピリジン-3-イルはC5で、例えば、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群から選択される置換基で任意に置換されている。
【0450】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-d)で表される化合物である。
【化49】
(V-d)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0451】
Aはフェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、チオフェニル、1時間-1,2,4-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、および1時間-インダゾリルからなる群から選択される任意選択の環系であり、フェニル、1時間-ピロリジニル、1時間-インドリル、ピリジニル、1時間-1,2-トリアゾリル、2-オキソイミダゾリル、1時間-ピラゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間-ベンゾイミダゾリル、または1時間-インダゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C 1-4 アルコキシ、ハロからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。ハロ置換C1-4アルキル、ハロ置換C1-4アルコキシ、アミノOFO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10b(R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルからなる群から選択される。置換されていてもよいヘテロシクロアルキル;
Bはチオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、イミダゾチオフェニル、ピリミジニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、およびチアゾリルからなる群から選択される任意選択の環システムであり、ここで、チオフェニル、フラニル、1時間-ベンゾイミダゾリニル、ベンゾチオフェニル、ピリジニル、1時間-イミダゾリル、ピラジニル、1時間-ピロリル、またはチアゾリルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ-置換-C1-アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。-ハロ-置換C1-4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a、および-C(O)NR 11a R 11b(式中、1時間およびR 11b はそれぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0452】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-e)で表される化合物である。
【化50】
(V-e)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0453】
Aはフェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-2-イル、ピリジン-3-イル、1時間-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1時間-1,2-トリアゾールイル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル、1時間ピラゾール-4-イル、および2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1時間ベンゾ[d]イミダゾールイルからなる群から選択される任意に置換された環系であり、ここで、フェニル、1時間インドール-2-イル、1時間インドール-3-イル、チオフェン-3-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間-1,2-トリアゾール-3-イルである。1時間-1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-オキソイミダゾリジン-1-イル、1時間ピラゾール-3-イル 1時間ピラゾール-4-イル、または2-オキソ-1時間ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルはシアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノOGO)2 NR 10a R 10b、および-NR 10a S(O)2 R 10bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、R 10a およびR 10b はそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘ;
Bはチオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル、イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イルおよびチアゾール-5-イルからなる群から選択される任意に置換された環系であり、ここで、チオフェン-2-イル、フラン-3-イル、1時間ベンゾ[d]イミダゾール-1-イルである イソキノリン-4-イル、1時間イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル、ベンゾ[b]チオフェン -3-yl、ピリミジン-5-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、1時間イミダゾール-1-イル、ピラジン-2-イル、ピリダジン-4-イル、1時間ピロル-2-イル、またはチアゾール-5-イルは、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、ハロ置換-C1-4アルコキシ、アミノ-、-C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O、アミノ)OR 11a、および-C(O)NR 11aR 11bからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で任意に置換され、R 11a およびR 11b
【0454】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iv)、および(v)からなる群から選択される。
[化51]
【0455】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0456】
いくつかの実施形態では、
[化52]
で構成される群からR 5を選択する。
【0457】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0458】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-f)で表される化合物である。
【化53】
(V-f)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0459】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
各Zは独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0460】
R5 はイソプロピル、メチル、エチル、プロップ-1-エン-2-イル、イソブチル、シクロヘキシル、sec-ブチル、(S)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、およびノナン-2-イルからなる群から選択される。
[化54]
【0461】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0462】
いくつかの実施形態では、
[化55]
、で構成される群からR 5を選択する。
【0463】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0464】
いくつかの実施形態では、それぞれのZが独立して、エトキシカルボニル、メトキシ、シアノ、メチル、メチルスルホニル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、エチニル、およびシクロプロピルからなる群より選択される置換基である。
【0465】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-g)で表される化合物である。
【化56】
(V-g)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0466】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
ZはC1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0467】
R5 はイソプロピル、メチル、エチル、プロップ-1-エン-2-イル、イソブチル、シクロヘキシル、sec-ブチル、(S)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、(R)-sec-ブチル、1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、(R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル、およびノナン-2-イルからなる群から選択される。
[化57]
【0468】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0469】
いくつかの実施形態では、
[化58]
で構成される群からR 5を選択する。
【0470】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
-4-基ブタン-2-yl、-2-yl、-4-yl、-2-exy-、(R)-4-exyl-、(R)-4-exyl-、(R)-2-exyl、(R)-4-exyl-、(R)-2-exyl、(R)-5-ethoxypentan-2、(R)-2-exyl、(R)-5-ethoxypentan-2、(R)-6-metoxyl 6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0471】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-h)で表される化合物である。
【化59】
(V-h)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0472】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0473】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい。
[化60]
【0474】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0475】
いくつかの実施形態では、
[化61]
で構成される群からR 5を選択する。
【0476】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0477】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-i)で表される化合物である。
【化62】
(V-i)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0478】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0479】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iii)、(iv)である。
[化63-1]
【0480】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0481】
いくつかの実施形態では
[化63-2]
、で構成される群からR 5を選択する。
【0482】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0483】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-j)で表される化合物である。
【化64】
(V-j)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0484】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである。
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される。
【0485】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iii)、(iv)である。
[化65]
【0486】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0487】
いくつかの実施形態では、
[化66]
、で構成される群からR 5を選択する。
【0488】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0489】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが一般式(V-k)で表される化合物である。
【化67】
(V-k)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
【0490】
Aは、フェノール-4-イルおよび1時間-インドール-3-イルからなる群から選択される任意に置換された環システムである;
qは0 ~4 の整数である;
rは0または1である;
WおよびVはそれぞれ独立して、C1-4アルキル、ハロ、ハロ置換-C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、シアノ、アミノ、C(O)R 11a、-S(O)0-2 R 11a、-C(O)OR 11a, および-C(O)NR 11a R 11bからなる群より選択される置換基であり、ここで、R 11a およびR 11b は、それぞれ独立して、水素およびC 1-4 アルキルからなる群より選択される
【0491】
R 5 はC1-10アルキル、プロップ-1-2-イル、シクロプロピル、2-(オキソピロリジン-1-イル)エチル、オキセタン-2-イル、オキセタン-3-イル、テトラヒドロ-2時間イル、テトラヒドロフラン-3-イル、フェニル、テトラヒドロフラン-3-イル、(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、および1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2-トリアゾール-4-イル)エチルからなる群より選択される。オキセタン-3-イル、ベンジヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロ-2時間ピラン-3-イル、フェニル テトラヒドロフラン-3-イル、ベンジル(4-ペンチルフェニル)(4-ペンチルフェニル)(フェニル)メチル、または1-(1-(2-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカン-14-イル)-1時間-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチルはヒドロキシ、C1-4アルキル、およびハロ置換-C1-4アルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよく、またはR 5は(i)、(ii)、(iii)、(iii)、(iv)である。
[化68]
【0492】
式中、nは0~6の整数であり、mは0~5の整数であり、pは0~5の整数であり、各Rはシアノ、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、ハロ、ハロ置換-C1~4アルキル、ハロ置換-C1~4アルコキシ、アミノ、-C(O)R 12a、-S(O)0-2 R 12a、-C(O)OR 12a, および-C(O)NR 12a R 12bからなる群から独立して選択され、R 12a およびR 12b はそれぞれ独立して水素およびC 1-4 アルキルからなる群から選択される。
【0493】
いくつかの実施形態では、
[化69]
、で構成される群からR 5を選択する。
【0494】
いくつかの実施形態では: R 5 は(ii)である。
なお、R5は、4-メトキシブタン-(S)-2-メトキシブタン-、-2-エチル、-4-エトキシブタン-、(R)-2-エトキシブタン-、(R)-2-メトキシペンタン-、(R)-5-エトキシペンタン-2、(R)-エトキシペンタン-2、(R)-メトキシペンタン-2、(S)-6-メトキシヘキサン-2、(R)-6-メトキシルから成るグループから選択される。6-エトキシヘキサン-2-yl、(R)-6-エトキシヘキサン -2-yl.
【0495】
いくつかの実施形態では、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(14)、化合物(15)、化合物(16)、化合物(17)、化合物(18)、化合物(19)、化合物(20)、化合物(21)、化合物(22)、化合物(23)、化合物(24)、化合物(26)、化合物(29)、又は化合物(30)である。
[化70]
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0496】
CXCR4アンタゴニスト
本明細書に記載される組成物および方法と併せて使用するための例示的なCXCR4アンタゴニストは、式(I)によって表される化合物である
Z -リンカー- Z' (I)
またはその薬学的に許容可能な塩(式中、Zはである:
・ - 9~32環員を含む環状ポリアミンであって、環員の2~8個が、2個以上の炭素原子によって互いに分離された窒素原子で環状ポリアミン
・ 式(IA)で表されるアミン。
【化71】
(IA)
【0497】
式中、Aは少なくとも1個の窒素原子を含む単環式または二環式縮合環システムを含み、Bは、Hまたは1~20個の原子の置換基である。
式中、Z'は:
・ 9~32環員を含む環状ポリアミンであって、環員の2~8個が、2個以上の炭素原子によって互いに分離された窒素原子で環状ポリアミン;
・ 式(IB)で表されるアミン。
【化72】
(IB)
【0498】
(式中、A'は少なくとも1個の窒素原子を含む単環式または二環式縮合環システムを含み、B'は、Hまたは1~20個の原子の置換基である。
・ 式(IC)で表される置換基
- N(R)-(CR2)n - X (IC)
【0499】
式中、Rはそれぞれ独立してHまたはC 1 -C 6アルキルであり、nは1または2であり、Xはアリールまたはヘテロアリール基またはメルカプタンである;
ここで、リンカーは結合、任意に置換されたアルキレン(例えば、任意に置換されたC 1 -C 6アルキレン)、任意に置換されたヘテロアルキレン(例えば、任意に置換されたC 1 -C 6ヘテロアルキレン)、任意に置換されたアルケニレン(例えば、任意に置換されたC 2 -C 6アルケニレン)、任意に置換されたヘテロアルケニレン(例えば、任意に置換されたC 2 -C 6ヘテロアルケニレン)、任意に置換されたアルキニレン(例えば、任意に置換されたC 2 -C 6アルキニレン)、任意に置換されたヘテロアルキニレン(例えば、任意に置換されたC 2 -C 6ヘテロアルキニレン)、任意に置換されたシクロアルキレン、任意に置換されたヘテロシクロアルキレン、任意に置換されたアリーレン、または任意に置換されたヘテロアリーレンである。
【0500】
いくつかの実施形態ではZおよびZ'がそれぞれ独立して、9~32環員を含む環状ポリアミンであってもよく、そのうちの2~8個は2個以上の炭素原子によって互いに分離された窒素原子である。いくつかの実施形態では、ZおよびZ'は同一の置換基である。例えば、Zは、10~24環員を含む環状ポリアミンであってもよい。いくつかの実施形態ではZは14環員を含む環状ポリアミンであってもよい。いくつかの実施形態では、Zは4個の窒素原子を含む。いくつかの実施形態では、Zは1,4,8,11-テトラアゾシクロテトラデカンである。
【0501】
いくつかの実施形態では、リンカーは式(ID)で表される。
【化73】
(ID)
【0502】
(式中、Dは、任意選択的に置換されたアリール基、任意選択的に置換されたヘテロアリール基、任意選択的に置換されたシクロアルキル基、または任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル基である。
X YおよびYはそれぞれ独立して、置換されていてもよいアルキレン(例えば、任意選択的に置換されたC 1 -C 6アルキレン)、任意選択的に置換されたヘテロアルキレン(例えば、任意選択的に置換されたC 1 -C 6ヘテロアルキレン)、任意選択的に置換されたアルケニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6アルケニレン)、任意選択的に置換されたヘテロアルケニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6ヘテロアルケニレン)、任意選択的に置換されたアルキニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6アルキニレン)、または任意選択的に置換されたヘテロアルキニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6ヘテロアルキニレン)である。
【0503】
例えば、リンカーは式(IE)で表すことができる。
【化74】
(IE)
【0504】
(式中、Dは、任意選択的に置換されたアリール基、任意選択的に置換されたヘテロアリール基、任意選択的に置換されたシクロアルキル基、または任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル基である。
X YおよびYはそれぞれ独立して、置換されていてもよいアルキレン(例えば、任意選択的に置換されたC 1 -C 6アルキレン)、任意選択的に置換されたヘテロアルキレン(例えば、任意選択的に置換されたC 1 -C 6ヘテロアルキレン)、任意選択的に置換されたC 2 -C 6アルケニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6アルケニレン)、任意選択的に置換されたヘテロアルケニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6ヘテロアルケニレン)、任意選択的に置換されたアルキニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6アルキニレン)、または任意選択的に置換されたヘテロアルキニレン(例えば、任意選択的に置換されたC 2 -C 6ヘテロアルキニレン)である。いくつかの実施形態では、X、およびYはそれぞれ独立に、オプションとしてC 1 -C 6アルキレンで置換される。いくつかの実施形態では、XおよびYは同一の置換基である。いくつかの実施形態では、XおよびYがそれぞれ、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン、n-ペンチレン、またはn-ヘキシレン基であり得る。いくつかの実施形態では、XおよびYはそれぞれメチレン基である。
【0505】
リンカーは例えば、1,3-フェニレン、2,6-ピリジン、3,5-ピリジン、2,5-チオフェン、4,4'-(2,2'-ビピリミジン)、2,9-(1,10-フェナントロリン)などであってもよい。いくつかの実施形態では、リンカーは1,4-フェニレン-ビス-(メチレン)である。
【0506】
本明細書に記載の組成物および方法と併せて有効なCXCR4アンタゴニストには、プレリキサホル(本明細書では「AMD3100」および「モジビル」とも呼ばれる)、または式(II)、1,1'-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]-ビス-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカンで表されるその薬学的に許容可能な塩が含まれる。
【化75】
(II)
【0507】
本明細書中に記載される組成物および方法と併せて使用され上記さらなるCXCR4アンタゴニストとしては米国特許第5,583,131号に記載される化合物のようなプレリキサホルのバリアントが挙げられ、その記載はCXCR4アンタゴニストに関連するため、本明細書中に参考として援用される。いくつかの実施形態では、CXCR4拮抗薬が1,1'-[1,3-フェニレンビス(メチレン)]-ビス-1,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1,1'-[1,4-フェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,11-テトラアザシクロテトラデカン;1,1'-[3,3'-ビフェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,11-テトラアザシクロテトラデカン; 11,11'-[1,4-フェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,7,11-テトラアザシクロテトラデカンからなる群から選択される化合物であってもよい。1,11'-[1,4,11-フェニレンビス-(メチレン)]-1,4,7,11-テトラアザシクロテトラデカン;1,1'-[2,6-ピリジンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,11-ピリジン-(メチレン)-ビス-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1,1'-[2,5-チオフェンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン ; 1,1'-[4,4'-(2,2'-ビピリジン)-ビス-(メチレン)]-1,11-[2,9-(1,10-フェナントロリン)-ビス-(メチレン)]-ビス-1,4,11-テトラアザシクロテトラデカン;1,1'-[1,3-フェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,11-テトラアザシクロテトラデカン;1'-[5-ニトロ-1,3-フェニレンビス(メチレン)]ビス-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1',1,4,5,6-テトラクロロ-1,3-フェニレン(メチレン)ビス-1,4,11-テトラアザシクロテトラデカン、1,3,5,6-テトラフルオロ-1,4-フェニレンビス(メチレン)、1,1'-[1,4,4-ナフチレンビス-(メチレン)]ビス-1,4,11-テトラアザシクロテトラデカン、1,1'-[1,3-フェニレンビス-(メチレン)]ビス-1,5,9-トリアザシクロドデカン;
1,1'-[1,4-フェニレンビス-(メチレン)]-1,5,9-[2,5-ジメチル-1,4-フェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1,1'-[2,5-ジクロロ-1,4-フェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,4-フェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,11-テトラアザシクロテトラデカン;1,1'-[2-ブロモ-1,4-フェニレンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;および1,1'-[6-フェニル-2,4-ピリジンビス-(メチレン)]-ビス-1,4,8。
【0508】
いくつかの実施形態ではCXCR4アンタゴニストが米国特許出願公開第2006/0035829号に記載されている化合物であり、その開示内容はCXCR4アンタゴニストに関するものとして本明細書に参考として援用される。いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストが3,7,11,17-テトラアザビシクロ(13.3.1)ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエン;4,7,10,17-テトラアザビシクロ(13.3.1)ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエン;1,4,7,10-テトラアザシクロテトラデカン;1,4,7-トリアザシクロテトラデカン;および4,7,10-トリアザビシクロ(13.3.1)ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエンからなる群から選択される化合物であってもよい。
【0509】
CXCR4アンタゴニストは国際公開第2001/044229号パンフレットに記載されている化合物であってもよく、その内容はCXCR4アンタゴニストに関するものとして本明細書に援用される。いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストがN-[4-(11-フルオロ-1,4,7-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[4-(11,11-ジフルオロ-1,4,7-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[4-(1,4,7-トリアザシクロテトラデカン-2-オニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[12-(5-オキサ-1,9-ジアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン;
N-[4-(11-オキサ-1,4,7-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(11-チア-1,4-7-トリアザシクロテトラデカニル)ピリジン; N-[4-(11-チア-1,4,7-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチレン)-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[4-(11-スルホキシ-1,4,7-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(4-カルボキシ-1,4,7-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)-ピリジン; N-[4-(3-カルボキシ-1,4,7-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)-2-(アミノメチル)-
【0510】
本明細書中に記載される組成物および方法物と関連して有用なさらなるCXCR4アンタゴニストは国際公開第2000/002870号に記載される化合物を含み、その開示はCXCR4アンタゴニストに関連するように、本明細書中に参考として援用される。いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストがN-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス-(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-4-(アミノメチル)ピリジン; N-[1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-3-(アミノメチル)ピリジンからなる群から選択される化合物であってもよい。N-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-(2-アミノメチル)ピラジン; N-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)チオフェン; N-[1,4,8,11- テトラアザシクロテトラ-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-4-イミダゾール; N-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-ベンジルアミン; N-[4,7-トリアザシクロテトラデカニル]-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[7,7,10-テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ-1(17); 13,15-(アミノメチレン)-2-(1,4-フェニレンビス)-1,4-トリアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン);N-[4,7,10-テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエニル]-1,4-フェニレンビス(メチレン)-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[4-[7,10-トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエニル]-1,4-フェニレンビス(メチレン)-2-(アミノメチル)ピリジン; N-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-プリン;1-[1,4,11-テトラアザシクロテトラデカニル-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-4-フェニレンピリジン; N-[4-(1,7-ジアザシクロテトラデカニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン; 7-(4,10-ジアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエニル)-1,4-フェニレンビス(メチレン)]-2-(アミノメチル)ピリジン。
【0511】
いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストが1-[2,6-ジメトキシピリド-4-イル(メチレン)]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカンからなる群から選択される化合物である;
1-[2-クロロピリド-4-イル(メチレン)]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1-[2,6-ジメチルピリド-4-イル(メチレン)]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1-[2-メチルピリド-4-イル(メチレン)]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1-[2,6-ジクロロピリド-4-イル(メチレン)]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;1-[2-クロロピリド-5-イル(メチレン)]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン;および7-[4-メチルフェニル(メチレン)]-4,7,10,17-テトラアザビシクロ[13.3.1]。
【0512】
いくつかの実施形態ではCXCR4アンタゴニストが米国特許第5,698,546号に記載されている化合物であり、その内容はCXCR4アンタゴニストに関するものとして本明細書に援用される。いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストが7,7'-[1,4-フェニレン-ビス(メチレン)]ビス-3,7,11,17-テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエン;7,7'-[1,4-フェニレン-ビス(メチレン)]ビス[15-クロロ-3,7,11,17-テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエン]からなる群から選択される化合物であってもよい;
7,7'-[1,4-フェニレンビス[テトラアザビシクロ-3,7,7,11,17-(メチレン)]ビス[15-メトキシ-3,7,11,17-3.1]ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエン];7,7'-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]ビス-3,7,11,17-17-テトラアザビシクロ[13.3.1]-ヘプタデカ-13,16-トリエン-15-オン;7,7'-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]ビス-4,7,10,17-テトラアザビシクロ[13.3;
8,8'-[テトラアザビシクロ-19,12,8,4'-フェニレンビス(メチレン)]ビス-1(19),15,17-トリエン;6,6'-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]ビス-3,9,6'-フェニレンビス(テトラアザビシクロ-11.3)]ペンタデカ-1(15),11,13-トリエン;17,17'-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]ビス-3,6,14,17,23,24-ヘキサアザトリシクロ[17.3.18,12]テトラコサ-1(23),8,10,12(24),19,21-ヘキサエン。
【0513】
いくつかの実施形態では本CXCR4アンタゴニストが米国特許第5,021,409号に記載されている化合物であり、その開示はCXCR4アンタゴニストに関連するものとして本明細書に参考として援用される。In some embodiments, CXCR4 antagonist may be a compound selected from group consisting of: 2,2′-bicyclam, 6,6′-bicyclam; 3,3′-(bis-1,5,9,13-tetraaza cyclohexadecane); 3,3′-(bis-1,5,8,11,14-pentaazacyclohexadecane); methylene(or polymethylene)di-1-N-1,4,8,11-tetraaza cyclotetradecane; 3,3′-bis-1,5,9,13-tetraazacyclohexadecane; 3,3′-bis-1,5,8,11,14-pentaazacyclohexadecane; 5,5′-bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane; 2,5′-bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane; 2,6′-bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane; 11,11′-(1,2-ethanediyl)bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane; 11,11′-(1,2-propanediyl)bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane; 11,11′-(1,2-butanediyl)bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane; 11,11′-(1,2-pentanediyl)bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane; and 11,11′-(1,2-hexanediyl)bis-1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane .
【0514】
いくつかの実施形態ではCXCR4アンタゴニストが国際公開第2000/056729号パンフレットに記載されている化合物であり、その内容はCXCR4アンタゴニストに関するものとして本明細書に援用される。いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストがN-(2-ピリジニルメチル)-N'-(6,7,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン、N-(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン、N-(2-ピリジニルメチル)-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]エチル]-N'-(1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-8-キノリニルN-[(2-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-N-(1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-イミダゾール-2-イルメチル)-N'-(2,3,4-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-[(1時間イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]エチル]-N'-(1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N,N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-N'-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-5-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(1時間イミダゾール-2-イルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N(2-(2-ナフトイル)アミノエチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-[(S)-(2-アセチルアミノ-3-フェニル)プロピル基]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-[(S)-(2-アセチルアミノ-3-フェニル)プロピル基]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(3-((2-ナフタレンイルメチル)アミノ)プロピル基]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-[2-(S)-ピロリジニルメチル]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-[2-(R)-ピロリジニルメチル]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(2-アミノエチル)N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N'-3-ピロリジニル-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン
N-(2-ピリジニルメチル)-N-(2,7,6-4-ピペリジニル-N'-(5,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N-[(2-OOE)-N'-[(フェニル)アミノ]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N-(7-メトキシ基-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン-N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(6-メトキシ基-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(7-メトキシ基-3,4-ジヒドロナフタレニル)-1-(アミノメチル)-4-ベンズアミド;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(6-メトキシ基-3,4-ジヒドロナフタレニル)-1-(アミノメチル)-4-ベンズアミド;
N‐(2‐ピリジンメチル)‐N′‐(2‐ピリジンメチル)‐N′‐(7‐1,3,4‐テトラヒドロキシ‐2‐ナフタレニル)‐1,4‐ベンゼンジメチルアミン;N‐(2‐ピリジンメチル)‐N′‐(1時間‐イミダゾル‐2‐イルメチル)‐N′‐(8‐ヒドロキシ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐2‐ナフタレニル)‐1,4‐ベンゼンアミン;N‐(2‐ピリジンメチル)‐1,2,3‐4‐テトラヒドロ‐2‐ナフタレニル)‐1,4‐ベンゼンジメチルアミン;N‐(2‐ピリジンメチル)‐N′‐(1時間‐イミダゾル‐2‐メチル)‐N′‐(8‐フルオロ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐2‐ナフタレニル)‐1,4‐ベンゼンジメチルアミン;N‐(2‐ピリジンメチル)‐N 1時間‐イミダゾール‐2‐イルメチル)‐N′‐(5,6,7,8‐テトラヒドロ‐7‐キノリニル)‐1,4‐ベンゼンジメチルアミン;N‐(2‐ピリジンメチル)‐N′‐[(2‐ナフタレニルメチル)]‐エチル]‐N′‐(5,6,7,8‐テトラヒドロ‐8‐キノリニル)‐1,4‐ベンゼンジメタニン;N‐(2‐ピリジンメチル)‐N′‐[2‐(イソブチルアミン)エチル]‐N′‐(5,6,7,8‐テトラヒドロ‐8‐キノリニル)‐1,4‐ベンゼンジメンタミン;
N-(2-ピリジニルメチル)-N′-[2-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]エチル]-N′-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N′-[2-[(2-フラニルメチル)アミノ]エチル]-N′-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
n-(ビスピリジニルメチル)-n'-(2,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; n-(ビスピリジニルメチル)-[ビス[(ビスメトキシ)フェニルメチル]アミノ]-n'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; n-(ビスピリジニルメチル)-n'-[(ビスイミダゾール-4-イルメチル)アミノ]エチル]-n'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;n-[(ビスピリジニルメチル)-[(ビスピリジニルメチル)アミノ]-n'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; n-(ビスピリジニルメチル)-n'-[ビスイミダゾールビスイルメチル]エチル]-n'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; n-(ビスピリジニルメチル)-n'-[]n''-(N-ブチル)カルボキサミド]-n'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(カルボキサミドメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-[(N''-フェニル)カルボキサミドメチル]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(カルボキシメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N-(ジメチルピリジニルメチル)-N'-(5,7,8-テトラヒドロ)-N'-(2,7,8-キノリニル)-N'-(1時間ベンズイミダゾールジメチルイルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン(ベンゼンジメタンアミン塩); N-(ジメチルピリジニルメチル)-N'-(5-ニトロ-1時間ベンズイミダゾールジメチルイルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(ジメチルピリジニルメチル)-[(1時間ベンズイミダゾール)-5-アザベンズイミダゾールジメチルイルメチル]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ハイドロブロミド;
N-(2-ピリジニルメチル)-N-(4-フェニル-1時間イミダゾール-2-イルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-[2-(2-ピリジニル)エチル]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(2-ベンゾオキサゾリル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4;
N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(トランス-2-アミノシクロヘキシル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(2-フェニルエチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ)-N'-(5,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N-(2-ピリジニルメチル)-N'-(トランス-2-アミノシクロペンチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]-N-[(5,6,7,8-キノリニル]フェニル基]-メチル]-N-[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-(L)-アスパルタミド;N-[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-ピラジナミド;N-[[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-(L)-プロリンアミド;N-[[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル基]N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニルアミド;N-[[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル基アミド;N-[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル基]メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-ピコリンアミド;N'-ベンジル-N-[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル基]メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-尿素;
N′-フェニル-N-[[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル]メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-尿素; N-(6,7,8-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[バクテリアピリジン-9-イル]-4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]ベンズアミン; N, N′-ビス(2-ピリジニルメチル)-N′-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N, N′-ビス(2-ピリジニルメチル)-N′-(6,7,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[バクテリアピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N, N′-ビス(2-ピリジニルメチル)-N′-(1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレニル-1,4-ベンゼンジメタミン;N,N'-[(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)メチル]-1,4-ベンゼンジメタミン;N,N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-N'[(6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[バクテリアピリジン-7-イル)メチル]-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(2-ピリジニルメチル)-N-[2-(4-メトキシフェニル)エチル]-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N, N′-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)ベンゼンジメタミン; N-[(2,3-ジメトキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-N-[1-(N''-メチル尿素)-4-ピペリジニル]-1,3-ベンゼンジメタミン;N,N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-N-[3-(2-クロロフェニル)-5-メチルイソオキサゾール-4-オイル]-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(2-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[バクテリアピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(4-シアノフェニル)メチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[バクテリアピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(4-シアノフェニル)メチル]N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(4-アセトアミドフェニル)メチル]-N'-(5,6,7,8-ピリジニルメチル)-N-(6,7,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[バクテリアピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(1-メチル-2-カルボキサミド)エチル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(4-ベンジルオキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[バクテリアピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(チオフェン-2-イル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N N-[1-ベンゼンジメタミン]-9-イル)-1,4-ベンゼンジメチル-3-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[[1-メチル-3-(ピラゾール-3-イル)]プロピル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(3,4-メチレンジオキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[1-ベンジル-3-カルボキシメチル-4-ピペリジニル]-N, N′-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(3,4-メチレンジオキシフェニル)メチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8- N-(3-ピリジニルメチル)-N′-(6,7,8-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[[1-メチル-2-(2-トリル)カルボキサミド]エチル]-N, N′-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(1,5-ジメチル-2-フェニル-3-ピラゾリノン-4-イル)メチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロキノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(4-プロポキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(1-フェニル-3,5-ジメチルピラゾリン-4-イルメチル)-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロN-[H-イミダゾール-4-イルメチル]-N,3-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメチル; N-[(3-メトキシ-4,5-メチレンジオキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(3-シアノフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(5-エチルチオフェン-2-イルメチル)-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N'-(5-エチルチオフェン-2-イルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(2,6-ジフルオロフェニル)メチル]-N'-(2,7,8-ピリジニルメチル)-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(2-ジフルオロメトキシフェニルメチル)-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(1,4-ベンゾジオキサン-6-イルメチル)-N′-(2-ピリジニルメチルN-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;N,N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-N-[1-(N"-フェニル-N"-メチルウレイド)-4-ピペリジニル]-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-N'-トルエンスルホニルフェニルアラニル)-4-ピペリジニル; N-[1-(3-ピリジンカルボキサミド)-4-ピペリジニル]-N,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-(1-フェニルシクロプロピルカルボキサミド)-4-ピペリジニル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(1,4-ベンゾジオキサン-6-イルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-(2-クロロフェニル)-5-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド]-4-ピペリジニル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン ; N-[1-(2-チオメチルピリジン-3-カルボキサミド)-N-ビス(2,4-ピリジニルメチル)-N-[(2,4-ジフルオロフェニル)メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(2-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(3-メトキシ-4,5-メチレンジオキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(3-ピリジニルメチル)-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8)N-(2-モルホリノメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(1-メチル-3-ピペリジニル)プロピル]-N-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(1-メチルベンズイミダゾール-2-イルメチル)-N'-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-(ベンジル)-3-ピロリジニル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(1-フェニル-3-(N"-モルホリノ)]プロピル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-(イソプロピル)-4-ピペリジニル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-(エトキシカルボニル)-4-ピペリジニル]-N-(5,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(1-メチル-3-ピラゾリル)プロピル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-メチル-2-(N'', N''-ジエチルカルボキサミド)エチル]-N,N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(1-メチル-2-フェニルスルホニル)エチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(2-クロロ-4,5-メチレンジオキシフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-メチル-2-[N-(4-クロロフェニル)]N-(5,6-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(1-アセトキシインドール-3-イルメチル)-N-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(3-ベンジルオキシ-4-メトキシフェニル)メチル]-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(3-キノリルメチル)-N-(2-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;
N-[(8-ヒドロキシ)-2-キノリルメチル]-N'-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(2-キノリルメチル)-N'-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(4-アセトアミドフェニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-N-(6)7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン;N-[1時間イミダゾール-2-イルメチル]-N,N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(2-チアゾリルメチル)N-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(5-ベンジルオキシ)ベンゾ[b]ピロール-3-イルメチル]-N, N′-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(1-メチルピラゾール-2-イルメチル)-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(4-メチル)-1時間イミダゾール-5-イルメチル]-N, N'-ビス(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(4-ジメチルアミノ)-1-ナフタレニル]メチル]-N、N-[2-ピリジニルメチル]-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[1,5-ジメチル-2-ピラゾリノン-4-イルメチル]-N,N′-ビス(2-ピリジニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[1-アセチル-2-(R)-プロリニル]-4-[2-ピリジニル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(2-シアノ-2-フェニル)エチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[(N′-アセチルトリプトファニル)-4-ピペリジニル]- N-[2-(2-ピリジニル)エチル]-N′-(2-ピリジニル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(N′-ベンゾイルバリニル)-4-[2-(2-ピリジニル)エチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[(4-ジメチルアミノフェニル)メチル]-N-(6,7,8-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(4-ピリジニルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロキノリニル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-(1-メチルベンジマダゾール-2-イルメチル)-N′-(2-ピリジニルメチル)-N-(6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,4-ベンゼンジメタミン; N-[1-ブチル-4-ピペリジニル]-N-[2-ピリジニル]エチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[1-ベンゾイル-4-ピペリジニル]-N-[2-(2-ピリジニル)エチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-1,3-ベンゼンジメタミン; N-[1-(ベンジル)-3-ピロリジニル]-N-[2-(2-ピリジニル)エチル]-N′-(2-ピリジニルメチル)-1,3;
N-[(1-メチル)ベンゾ[b]-ピロル-3-ピリジニルメチル]-N-[2-ピリジニルメチル]-1,3-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-(2-ピリジニル)-N-[2-ピリジニル]-エチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[1-メチルベンズイミダゾール-2-イルメチル]-N-(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-[(2-フェニル)ベンゾ[b]ピロール-3-イルメチル]-N-(2-ピリジニルメチル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン 6-メチルピリジン-2-イル]-N-(5,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン; N-(3-メチルピラゾール-5-イルメチル)-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,3-ベンゼンジメタンアミン; N-[(2-メトキシフェニル)メチル]-N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,3-ベンゼンジメタンアミン; N-[(2-エトキシフェニル)メチル]-N-(6,7,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-9-イル)-1,3-ベンゼンジメタンアミン; N-(ベンジルオキシエチル)-N-(2,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,3-ベンゼンジメタンアミン; N-[(2-エトキシ-1-ナフタレニル)メチル]-N'-(2-ピリジニルメチル)- N-(5,6,7,8-テトラヒドロ-8-キノリニル)-1,3-ベンゼンジメタンアミン;1-[[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル]グアニジン; N-(2-ピリジニルメチル)-N-(8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1,4-ベンゼンジメタンアミン;1-[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル]メチル]ホモピペラジン;[1-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル]メチル]ホモピペラジン、トランス及びシス-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]-3,5-ピペリジンジアミン、N,N'-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]ビス-4-(2-ピリミジル)[(4-[(2-ピリジニルメチル)ピペラジン;1-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル]メチルアミン;2-(2-ピリジニルメチル)-1-[(2-ピリジニルメチル)メチル]フェニル]メチルアミン;2-[(2-ピリジニルメチル)-1-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]-1,2,3-4-テトラヒドロイソキノリン;1-[[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル]メチル]-3,4-ジアセチルアミノピロリジン;8-[[(4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル]メチル]-2,5,8-トリアザ-3-オキサビシクロ[4.3.0]ノナン;
8-[[[4-[(2-ピリジニルメチル)アミノ]メチル]フェニル基]メチル]-2,5,8-トリアザビシクロ[4.3.0]ノナン。
【0515】
本明細書に記載の組成物および方法と併せて使用することができる追加のCXCR4アンタゴニストにはWO 2001/085196、WO 1999/050461、WO 2001/094420、およびWO 2003/090512に記載のものが含まれ、これらの各々の開示はCXCR4活性または発現を阻害する化合物に関するものとして本明細書に参考として援用される。
【0516】
いくつかの実施形態では、CXCR4アンタゴニストはペプチドである。例えば、いくつかの実施形態において、CXCR4アンタゴニストは、BL-8040である。(3S,6S,9S,26S,29S-N)-1-アミノグアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)-26,29-((S)-2-(S)-2-(4-フルオロベンズアミド)-5-グアニジノペンタンアミド)-3-(ナフタレン-2-イル)-6-(3-グアニジノプロピル)-3,20-ビス(4-ヒドロキシベンジル)-1,4,7,10,18,21,24,27,30-ノナオキソ-9,23-ビス(3-ウレイドプロピル)トリアコンタヒドロ-1時間,16H-ピロロ[2,1-p]1,8,11,14,17,20,23,26,29]非アザシクロドトリアコンチン-12-カルボキサミド:
【化76】
.
(BL-8040)
【0517】
CXCR2アゴニスト
Gro-β、Gro-β Tおよびそれらの変形例
本明細書中に記載される組成物および方法と組み合わせて使用され得る例示的なCXCR2アゴニストは、Gro-βおよびその改変体である。Gro-β(成長調節タンパク質β、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)リガンド2(CXCL2)、およびマクロファージ炎症性タンパク質2-α(MIP2-α)とも呼ばれる)は例えば、末梢好中球からのプロテアーゼ、特にMMP9の放出を刺激することによって、造血幹および前駆細胞を動員することができるサイトカインである。機序によって制限されることなく、MMP9は、一般に骨髄に固定化された造血幹および前駆細胞を維持する幹細胞因子、その対応するレセプター、CD117、CXCL12などのタンパク質の劣化を刺激することによって、骨髄などの幹細胞のニッチから循環末梢血への造血幹および前駆細胞の動員を誘導する可能性がある。
【0518】
Gro-βに加えて、本明細書に記載される組成物および方法と併せて使用され上記例示的なCXCR2アゴニストはGro-βの切断型、例えば、1~8アミノ酸のGro-βのN末端で欠失を特徴とするもの(例えば、1アミノ酸、2アミノ酸、3アミノ酸、4アミノ酸、5アミノ酸、6アミノ酸、7アミノ酸、または8アミノ酸のN末端欠失を特徴とするペプチド)である。いくつかの実施形態では本明細書に記載される組成物および方法と併せて使用され得るCXCR2アゴニストがGro-βTを含み、これはGro-βのN末端からの最初の4つのアミノ酸の欠失を特徴とする。Gro-βおよびGro-βTは例えば、米国特許第6,080,398号に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0519】
さらに、本明細書に記載される組成物および方法物と併せて使用され得る例示的なCXCR2アゴニストは、配列番号(SEQ ID NO): 1の69位のアスパラギン残基の代わりにアスパラギン酸残基を含むGro-βのバリアントである。このペプチドは、本明細書ではGro-βN69Dと呼ばれる。同様に、本明細書に記載される組成物および方法物と共に使用され得るCXCR2アゴニストは配列番号(SEQ ID NO): 2の65位のアスパラギン残基の代わりにアスパラギン酸残基を含むGro-β Tのバリアントを含む。このペプチドが本明細書ではGro-β T N65D Tと称される。Gro-β N69DおよびGro-β T N65Dが例えば、米国特許第6,447,766号に記載されている。
【0520】
Gro-β、Gro-βT、Gro-βN69D、およびGro-βT N65Dのアミノ酸配列を以下の表Bに示す。
【0521】
表B:Gro-βのアミノ酸配列およびその選択バリアント
[表2]
【0522】
本明細書中に記載される組成物および方法と併せて使用され上記さらなるCXCR2アゴニストはGro-βの他のバリアント(例えば、Gro-βに対して1つ以上のアミノ酸置換、挿入、および/または削除を有するペプチド)を含む。本明細書中に記載される組成物および方法と併せて使用され得るいくつかの実施形態では、そのCXCR2アゴニストが配列番号(SEQ ID NO): 1のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するペプチド(例えば、配列番号(SEQ ID NO): 1のアミノ酸配列と少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、または100%の配列同一性を有するペプチド)を含む。いくつかの実施形態では、本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が1つ以上の保存的アミノ酸置換によってのみ配列番号(SEQ ID NO): 1のアミノ酸配列と異なる。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が20以下、15以下、10以下、5以下、または1以下の非保存的アミノ酸置換によって配列番号(SEQ ID NO): 1のアミノ酸配列と異なる。
【0523】
本明細書に記載の組成物および方法に関連して有効なCXCR2アゴニストのさらなる例はGro-βTのバリアントであり、例えば、Gro-βT.いくつかの実施形態ではと比較して1つ以上のアミノ酸置換、挿入、および/または削除を有するペプチドであり、CXCR2アゴニストは配列番号(SEQ ID NO): 2のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するペプチド(例えば、配列番号(SEQ ID NO): 2のアミノ酸配列と少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、または100%の配列同一性を有するペプチド)であってもよい。いくつかの実施形態では、本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が1つ以上の保存的アミノ酸置換によってのみ実施配列番号(SEQ ID NO): 2のものと異なる。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が20以下、15以下、10以下、5以下、または1以下の非保存的アミノ酸置換によって配列番号(SEQ ID NO): 2のアミノ酸配列と異なる。
【0524】
本明細書に上記の組成物および方法に関連して有効なCXCR2アゴニストのさらなる例はGro-βN69Dのバリアントであり、例えば、Gro-βN69Dに対して1つ以上のアミノ酸置換、挿入、および/または削除を有するペプチドである。いくつかの実施形態では、CXCR2アゴニストが配列番号(SEQ ID NO): 3のアミノ酸配列に対して少なくとも85%の配列同一性を有するペプチド(例えば、配列番号(SEQ ID NO): 3のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、または100%の配列同一性を有するペプチド)であり得る。いくつかの実施形態では、本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が1つ以上の保存的アミノ酸置換によってのみ配列番号(SEQ ID NO): 3のアミノ酸配列と異なる。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が20以下、15以下、10以下、5以下、または1以下の非保存的アミノ酸置換によって配列番号(SEQ ID NO): 3のアミノ酸配列と異なる。
【0525】
本明細書に上記の組成物および方法に関連して有効なCXCR2アゴニストのさらなる例はGro-βT N65Dのバリアントであり、例えば、Gro-βT N65Dに対して1つ以上のアミノ酸置換、挿入、および/または削除を有するペプチドである。いくつかの実施形態では、CXCR2アゴニストが配列番号(SEQ ID NO): 4のアミノ酸配列に対して少なくとも85%の配列同一性を有するペプチド(例えば、配列番号(SEQ ID NO): 4のアミノ酸配列に対して少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、または100%の配列同一性を有するペプチド)であり得る。いくつかの実施形態では、本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が1つ以上の保存的アミノ酸置換によってのみ、実施配列番号(SEQ ID NO): 4のアミノ酸配列と異なる。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では本CXCR2アゴニストのアミノ酸配列が20以下、15以下、10以下、5以下、または1以下の非保存的アミノ酸置換によって配列番号(SEQ ID NO): 4のアミノ酸配列と異なる。
【0526】
作動性抗CXCR2抗体およびその抗原結合フラグメント
いくつかの実施形態では、CXCR2アゴニストがCXCR2に結合し、CXCR2シグナル伝達を活性化する抗体またはその抗原結合フラグメントである。いくつかの実施形態では、CXCR2アゴニストが例えば、競合的CXCR2結合アッセイによって評価されるように、Gro-βと同じエピトープでCXCR2に結合する抗体またはその抗原結合フラグメント、またはGro-βTなどのそのバリアントまたは切断であってもよい。いくつかの実施形態では、CXCR2アゴニストがCXCR2への結合について、Gro-βまたはそのバリアントもしくは切断(例えば、Gro-βT)と競合する抗体またはその抗原結合フラグメントである。
【0527】
上記のアスペクトのいずれかのいくつかの実施形態でに、その抗体または抗原結合フラグメントは、モノクローナル抗体または抗原結合フラグメント、そのポリクローナル抗体または抗原結合フラグメント、そのヒト化抗体または抗原結合フラグメント、そのバイスペシフィック抗体(bispecific antibody)または抗原結合フラグメント、二重可変免疫グロブリン・ドメイン、単鎖Fv分子(scFv)、ダイアボディ、トリアボディ、ナノボディ、抗体様タンパク質足場、Fvフラグメント、Fabフラグメント、F(ab')2分子、およびタンデムdi-scFvからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、抗体がIgG、IgA、IgM、IgD、およびIgEからなる群より選択されるアイソタイプを有する。
【0528】
合成CXCR2アゴニスト
Gro-β、Gro-βT、およびそれらの変形例などの本明細書に記載のペプチドCXCR2アゴニストは、例えば固相ペプチド合成技術を用いて合成的に調製することができる。固相ペプチド合成を実施するためのシステム物および方法は当技術分野で公知であり、例えば、米国特許番号に記載されているものを含む。9,169,287; 9,388,212; とりわけ、9,388,212; 9,206,222; 6,028,172;および5,233,044(これらの各々の開示は、担体上でのペプチドの合成のためのプロトコルおよび技術に関するので、本明細書中に参考として援用される)。固相ペプチド合成は高分子樹脂(例えば、ポリエチレングリコール含有樹脂のような親水性樹脂、またはポリスチレン系樹脂のような疎水性樹脂)のような担体上に固定化されたペプチドにアミノ酸残基を付加するプロセスである。
とりわけ、アミノ、水酸基、チオール、およびカルボキシ置換基に保護基を含有するものなどのペプチドはペプチドが固体支持体上に効果的に固定化されるように、固体支持体に結合され得る。例えば、ペプチドはそれらのC末端を介して担体に結合され得、それにより、その後の反応のために、ペプチドを樹脂液体界面に固定化する。
【0529】
固定化ペプチドにアミノ酸残基を付加するプロセスは固定化ペプチドの少なくとも一部から保護基の少なくとも一部を除去するために、脱保護試薬を固定化ペプチドに曝露することを含むことができる。脱保護試薬露光工程は例えば、側鎖保護基が保存され、N末端保護基が除去されるように構成することができる。例えば、例示的なアミノ保護は、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)置換基を含む。ピペリジン(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)などの適切な有機溶媒中のピペリジン溶液)などの強塩基性物質を含有する脱保護試薬を、固定化ペプチドの少なくとも一部からFmoc保護基が除去されるように、固定化ペプチドに暴露してもよい。アミノ置換基の保護に適した他の保護基としては、例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)部分が挙げられる。トリフルオロ酢酸(TFA)などの強酸を含む脱保護試薬はイオン化プロセスによってBoc保護基を除去するように、Boc保護アミノ置換基を含有する固定化ペプチドに暴露されてもよい。このようにして、ペプチドはこれらの位置の1つ以上に位置選択的に化学官能基を付加するように、固定化ペプチドの1つ以上の側鎖またはNまたはC末端などの特定部位で保護および脱保護することができる。これは、例えば、固定化ペプチドの側鎖を誘導体化するために、または例えばC末端からN末端へのペプチドを合成するために使用することができる。
【0530】
固定化ペプチドにアミノ酸残基を付加するプロセスは例えば、保護された活性化アミノ酸を固定化ペプチドに曝露して、活性化アミノ酸の少なくとも一部が固定化ペプチドに結合して、新たに結合したアミノ酸残基を形成することを含むことができる。例えば、ペプチドはペプチド鎖を1つのアミノ酸だけ伸長させるように、ペプチドの脱保護されたN末端と反応する活性化アミノ酸に曝露され得る。アミノ酸は、アミノ酸の主鎖カルボニル炭素の求電子性を増強する薬剤とのアミノ酸の反応によって、脱保護ペプチドとの反応のために活性化され得る。例えば、ホスホニウム塩およびウロニウム塩はとりわけ、第三級塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)およびトリエチルアミン(TEA))の存在下で、保護されたアミノ酸を活性化種に変換することができる(例えば、BOP、PyBOP、HBTU、およびTBTUは、すべてHOBtエステルを生成する)。塩基の存在下で誘導され得るラセミ化の防止を助けるために、他の試薬を使用することができる。これらの試薬には、補助求核試薬(例えば、1-水酸基-ベンゾトリアゾール(HOBt)、1-水酸基-アザベンゾトリアゾール(HOAt)、またはHOSu)を添加したカルボジイミド(例えば、DCCまたはWSCDI)またはそれらの誘導体が含まれる。ラセミ化を防止するために利用することができる別の試薬はTBTUである。イソブチルクロロホルメートを使用する混合無水物方法はまた、添加された補助求核剤を伴うまたは伴わない、この試薬に関連する低ラセミ化のために、アジド方法と同様に使用され得る。これらの型の化合物はまた、カルボジイミド媒介結合の上昇率させ得、ならびにAsn残基およびGln残基の水分喪失を妨げ得る。典型的な追加の試薬には、N, N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(TEA)またはN-メチルモルホリン(NMM)などの塩基も含まれる。これらの試薬は例えば、米国特許第8,546,350号に詳細に記載されており、その開示は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0531】
水溶液中でのGro-βおよびGro-βTの組換え発現およびフォールディングの間、特定のC-末端アスパラギン残基(Gro-β内のAsn69およびGro-βT内のAsn65)は、脱アミド化しやすい。このプロセスは、アスパラギン残基のアスパラギン酸への変換を達成する。いかなる理論にも束縛されることを望むものではないが、Gro-βおよびGro-βTの化学合成は例えば、求核性溶媒へのこのアスパラギン残基の曝露を減少させる条件下を提供することによって、この課題を克服し得る。例えば、合成的に調製される場合(すなわち、化学的に合成される場合)、例えば、上記の固相ペプチド合成技術、合成Gro-β、Gro-βT、および本明細書に記載の組成物および方法と組み合わせて使用され得るそれらの変形例を使用して、これらのペプチドの脱アミド化バージョンに対して、例えば、少なくとも約95%の純度を有し得る(すなわち、5%未満の対応する脱アミド化ペプチドを含有する)。例えば、合成Gro-β、Gro-β T、および本明細書に記載される組成物および方法物と組み合わせて使用され得るその変異体はこれらのペプチドの脱アミド化バージョン(例えば、配列番号(SEQ ID NO): 1のAsn69脱アミド化バージョンまたは配列番号(SEQ ID NO): 2のAsn65脱アミド化バージョン)に対して、約95%、95.5%、96%、96.5%、97%、97.5%、98%、98.5%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、99.99%、またはそれ以上の純度を有し得る。例えば、s\Synthetic Gro-β、Gro-βT、およびその変異体はこれらのペプチドの脱アミド化バージョン(例えば、配列番号(SEQ ID NO): 1のAsn69脱アミド化バージョンまたは配列番号(SEQ ID NO): 2のAsn65脱アミド化バージョン)に対して、約95%~約99.99%、例えば、約95%~約99.99%、約96%~約99%、約99.99%~約99%、約99%~約99.99%、約99%~約96%、約95%~約99.5%、約95%~約99%、または約99%~約99%、または約97%~約99%の純度など、約95%~約99.99%の純度を有し得る。
【0532】
拡張方法および治療組成物によって得られる拡張造血幹細胞を有する細胞集団
いくつかの局面において、本発明は、造血幹細胞またはその前駆体が上記の局面または実施形態のいずれか1つの化合物と接触され、それによって、造血幹細胞またはその前駆体を拡大する、造血幹細胞の集団を含む組成物を特徴とする。
【0533】
いくつかの態様では、本発明が上記の膨張方法によって得られるか、または得られる膨張した血球幹細胞を有する細胞集団を提供する。いくつかの実施形態では、このような細胞集団が哺乳動物宿主への投与に適した薬学的に許容される媒体中に再懸濁され、それによって治療用組成物を提供する。
【0534】
本発明において定義される化合物は例えば、1つまたは2つの臍帯血単位のみからのHSCの増殖を可能にし、それを必要とするヒト患者における効率的な短期および長期生着に定量的および定性的に適切な細胞集団を提供する。いくつかの実施形態では、本発明が1つ以下または2つ以下の臍帯血単位に由来する増殖HSCを有する細胞集団を含む治療用組成物に関する。いくつかの実施形態では、本発明が少なくとも約105、少なくとも約106、少なくとも約107、少なくとも約108または少なくとも約109細胞(約20%~約100%、例えば約43%~約80%の全細胞がCD34+細胞)の全量の細胞を含む治療用組成物に関する。ある特定の実施形態に、前記組成物は、20~100%、例えば43~80%の総細胞がCD34+CD90+CD45RA-である。
【0535】
いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD90+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD90+造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD90+CD45RA造血幹細胞である。いくつかの実施形態では、造血幹細胞はCD34+CD90+CD45RA造血幹細胞である。
【0536】
いくつかの実施形態では、治療用組成物の造血幹細胞がヒト細胞などの哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態では、ヒト細胞はCD34+細胞、例えばCD34+、CD34+CD38-、CD34+CD38-CD90+、CD34+CD38-CD90+、CD38-CD90+CD45RA-、CD34+CD38-CD90+CD90+CD45RA-またはCD34+CD90+CD45RA細胞である。
【0537】
いくつかの実施形態では、治療剤の造血幹細胞がヒト臍帯血、動員ヒト末梢血、またはヒト骨髄から得られる。造血幹細胞は例えば、ヒトから新たに単離されてもよく、または予め凍結保存されていてもよい。
【0538】
治療方法
本明細書に記載されるように、造血幹細胞移植療法は幹細胞障害に罹患している患者において欠損しているかまたは欠損している細胞系列のような、1つ以上の血液細胞型を集団化または再増殖するように、治療を必要とする被験体に投与することができる。造血幹および前駆細胞は多分化能を示し、したがって、限定されるわけではないが、樹状細胞, ミクログリア,破骨細胞、およびリンパ球(例えば、顆粒球、B-好中球,好酸球,好塩基球およびT-血小板(platelet))を含む、NK細胞(例えば、前骨髄球、細胞)、赤血球(例えば、網状赤血球、赤血球)、血小板(例えば、巨核芽球、巨核球、血小板(platelets)を産生する細胞)、単球(例えば、単球、マクロファージ)、およびリンパ球(例えば、B-細胞)を含む、多数の異なった血球系列に分化することができる。さらに、造血幹細胞は自己複製能力を有し、従って、母親細胞と同等の可能性を有する娘細胞を生じ、そしてまた、造血幹細胞ニッチに帰宅し、再び生産的で持続的な造血を確立する移植レシピエント(recipient)に再導入される能力を特徴とすることができる。このように、造血幹および前駆細胞は、患者が造血系列の細胞型の欠損または欠損を有する、広範な疾患の治療のための有用な治療様式を表す。この欠陥または欠陥は例えば、化学療法剤の投与による造血システムの内因性細胞の集団の枯渇によって引き起こされ得る(例えば、本明細書中に記載される血液学的がんのようながんを患う患者のケースにおいて)。この欠陥または欠陥は例えば、自己抗原と交差反応するTリンパ球またはBリンパ球のような自己反応性免疫細胞の活性による内因性造血細胞の集団の枯渇によって引き起こされ得る(例えば、本明細書中に記載される自己免疫障害のような自己免疫障害に罹患している患者の場合)。さらに、または代替的に、細胞活性の欠損または欠陥は酵素の異常な発現によって引き起こされ上記(例えば、本明細書中に記載される代謝障害のような種々の代謝障害に罹患している患者の場合)。
【0539】
このように、造血幹細胞はインビボで細胞の欠損または欠損集団を再構成するために、造血系列の1つ以上の細胞型が欠損または欠損している患児に投与することができ、それによって、内因性血中細胞集団の欠損または欠損に関連する病態を治療することができる。造血幹および前駆細胞は例えば、非悪性異常ヘモグロビン症(例えば、鎌状赤血球貧血, サラセミア,ファンコニ貧血,再生不良性貧血、およびウィスコット‐アルドリッチ症候群からなる群から選択される異常ヘモグロビン症)を治療するために用いることができる。これらの場合、例えば、CXCR4アンタゴニストおよび/またはCXCR2アゴニストは、そのような治療に反応して、幹細胞ニッチ、例えば骨髄からの集団の造血幹および前駆細胞の循環末梢血中への放出を示す可能性が高いと同定されたドナー(donor)などのドナー(donor)に投与され得る。こうして動員された造血幹および前駆細胞は、次いで、ドナー(donor)から引き離され、患者に投与され得る。ここで、細胞は造血幹細胞ニッチに帰宅し、患者において損傷または欠損されている細胞の集団を再構成し得る。
【0540】
被験体の末梢血に動員された造血幹細胞又は前駆細胞は任意の好適な技術によって被験体から取り出され得る(例えば、採取または収集され得る)。例えば、造血幹細胞又は前駆細胞は、採血によって引き抜かれてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書中で意図されるような被験体の末梢血に動員された造血幹細胞又は前駆細胞がアフェレーシスを使用して収集(すなわち、収集)され得る。いくつかの実施形態では、アフェレーシスが動員された造血幹細胞又は前駆細胞でドナー(donor)の血を濃縮するために使用され得る。
【0541】
開示の拡大された造血幹細胞構成物の照射量は、疾患の徴候または症状(symptom)を軽減する場合、治療的利益を達成したとみなされる。疾患の徴候または症状(symptom)は、疾患に関連する1つ以上のバイオマーカー、または疾患の1つ以上の臨床症状(symptom)を含み得る。
【0542】
例えば、拡張された造血幹細胞組成物の投与は、疾患に罹患している個体において上昇するバイオマーカーの減少、または疾患に罹患している個体において低下するバイオマーカーの濃度の上昇をもたらし得る。さらに、または代わりに、造血幹および前駆細胞を用いて、先天性免疫不全症などの免疫不全を治療することができる。さらに、または代わりに、本明細書に記載の組成物および方法は後天性免疫不全症(例えば、HIVおよび助剤からなる群から選択される後天性免疫不全症)を治療するために使用することができる。これらの場合、例えば、CXCR4アンタゴニストおよび/またはCXCR2アゴニストは、そのような治療に反応して、幹細胞ニッチ、例えば骨髄からの集団の造血幹および前駆細胞の循環末梢血への放出を示す可能性が高いと同定されたドナー(donor)などのドナー(donor)に投与することができる。こうして動員された造血幹および前駆細胞は次いで、ドナー(donor)から引き離され、患者に投与され得る。ここで、細胞は造血幹細胞ニッチに帰宅し、かつ患者において損傷または欠損されている免疫細胞(例えば、Tリンパ球、Bリンパ球、NK細胞、または他の免疫細胞)の集団を再構成し得る。
【0543】
造血幹および前駆細胞は代謝障害(例えば、グリコーゲン蓄積症、ムコ多糖症、ゴーシェ病、ハーラー病、スフィンゴ脂質症、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、および大脳型副腎白質ジストロフィーからなる群より選択される代謝障害)を治療するために使用することもできる。これらの場合、例えば、CXCR4アンタゴニストおよび/またはCXCR2アゴニストは、かかる治療に反応して、骨髄などの幹細胞ニッチからの集団の造血幹および前駆細胞の循環末梢血中への放出を示す可能性が高いと同定されたドナー(donor)などに投与され得る。こうして動員された造血幹および前駆細胞は、次いで、ドナー(donor)から引き離され、患者に投与され得る。ここで、細胞は造血幹細胞ニッチに帰宅し、患者において損傷または欠損された造血細胞の集団を再構成し得る。
【0544】
さらに、またはその代替として、造血幹細胞又は前駆細胞を、血液学的がんまたは骨髄増殖性疾患などの悪性腫瘍または増殖性疾患の治療に用いることができる。がん治療の場合、例えば、CXCR4アンタゴニストおよび/またはCXCR2アゴニストを、そのような治療に反応して、骨髄などの幹細胞ニッチからの造血幹および前駆細胞の集団物の循環末梢血中への放出を示す可能性が高いと同定されたドナー(donor)などのドナー(donor)に投与することができる。こうして動員された造血幹および前駆細胞は次いで、ドナー(donor)から引き離され、患者に投与され得る。ここで、細胞は造血幹細胞ニッチに帰宅し、患者に損傷上記欠乏している細胞の集団、例えば、患者に1つ上記複数の化学療法剤を投与することにより損傷上記欠乏している造血細胞の集団を再構成し得る。いくつかの実施形態ではでは、全身化学療法中など、がん細胞除菌中に枯渇した細胞の集団を再増殖させるために、造血幹細胞又は前駆細胞を患者に注入してもよい。本明細書に記載される組成物および方法に従った造血幹および前駆細胞の投与の方法によって治療され得る例示的血液がんは、急性骨髄性白血病, 急性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病,慢性リンパ性白血病,多発性骨髄腫,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、および非ホジキン・リンパ腫(non-Hodgkin's lymphoma)、ならびに神経芽細胞腫を含む他の癌性状態である。
【0545】
患者への造血幹および前駆細胞の投与によって治療することができるさらなる疾患には限定されるものではないが、アデノシン・デアミナーゼ欠損症および重度複合免疫不全症, 高免疫グロブリンM症候群,チェディアック‐東病,遺伝性リンパ組織球症,大理石骨病,骨形成不全症,貯蔵疾患,サラセミア・メジャー,全身性硬化症,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus), 多発性硬化症、ならびに若年性関節リウマチが含まれる。
【0546】
さらに、造血幹および前駆細胞の投与は、自己免疫疾患の治療に用いることができる。いくつかの実施形態では、患者に注入すると、移植された造血幹および前駆細胞が骨髄などの幹細胞のニッチに帰着し、生産的な造血を確立することができる。これは、次に、自己反応性リンパ球(例えば、自己反応性Tリンパ球および/または自己反応性Bリンパ球)の活動により生じ得る、自己免疫細胞除菌の間に枯渇した細胞の集団を再構成し得る。患者に造血幹細胞および前駆細胞を投与することによって治療することができる自己免疫疾患には、乾癬、1型糖尿病、関節リウマチ(RA)、ヒト全身性ループス(SLE)、炎症性腸疾患(IBD)、リンパ球性大腸炎、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、アジソン病、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群(APS)、再生不良性貧血、自己免疫性溶血性肝炎、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性リンパ増殖性症候群(ALPS)、自己免疫性卵巣炎、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、シャーガス病がある。慢性疲労免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、クローン病、瘢痕性類天疱瘡、スプルーヘルペス性皮膚炎、寒冷凝集素症、デゴス病、円板状エリテマトーデス、自律神経異常症、本態性混合性クリオグロブリン血症、線維筋痛症線維筋炎、グッドパスチャー症候群、Grave病 -バレー症候群(GBS)、化膿性汗腺炎、特発性及び/又は急性血小板減少性紫斑病、IgAニューロパチー、若年性関節炎、川崎病、ライム病、メニエール病、混合性結合組織病(MCTD)、重症筋無力症、神経筋強直症、眼筋クローヌス症候群(OMS)、視神経炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、多発性軟骨炎及び皮膚筋炎、原発性胆汁性肝硬変、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、原発性無ガンマグロブリン血症、レイター症候群、リウマチ熱 サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎(「巨細胞性動脈炎」としても知られる)、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、血管炎、白斑、外陰部痛(「外陰前庭炎」)、ヴェーゲナー肉芽腫症。
【0547】
さらに、造血幹細胞移植療法は、パーキンソン病、アルツハイマー病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、軽度認知障害、アミロイドーシス、助剤関連痴呆、脳炎、脳卒中、頭部外傷、てんかん、気分障害、および痴呆などの神経障害の治療に使用され得る。本明細書に記載するように、患者に移植すると、造血幹細胞は中枢神経システムに移動し、例えばミクログリア細胞に分化し、それによって神経障害に罹患している患者において損傷または欠損している可能性のある細胞の集団を再構成することができる。これらの場合、例えば、神経学的障害に罹患している患者に、造血幹細胞の集団を投与することができ、ここで、細胞は患者の脳などの中枢神経システムに帰属し得、かつ患者において損傷または欠損されている造血細胞(例えば、ミクログリア細胞)の集団を再構成することができる。
【0548】
ドナー(donor)・患者の選択
いくつかの実施形態では、患者はドナー(donor)である。そのような場合、離脱した造血幹細胞又は前駆細胞を患者に再注入してもよく、その結果、細胞は造血組織を帰宅させ、増殖性造血を確立し得、それにより、患者において欠損または欠損している細胞の系列(例えば、巨核球, 血小板(thrombocytes),血小板(platelets)、赤血球、マスト細胞、ミエオブラスト、好塩基球,好中球,好酸球,ミクログリア,顆粒球,単球,破骨細胞,抗原提示細胞,マクロファージ,樹状細胞,ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、およびB-リンパ球の集団)をポピュレーションするか、または再ポピュレーションさせることができる。このシナリオでは、注入された細胞は患者に由来し、患者が発現するのと同じHLAクラスIおよびクラスII抗原を発現するので、移植された造血幹細胞又は前駆細胞は移植片拒絶を受ける可能性が最も低い。
【0549】
あるいは、該患者および該ドナー(donor)が別個であってもよい。いくつかの実施形態では、患者およびドナー(donor)が関連しており、例えば、HLA適合であり得る。本明細書に記載されるように、HLA適合ドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対は、移植レシピエント(recipient)内の内因性T細胞およびNK細胞が入ってくる造血幹細胞又は前駆細胞グラフトを異物として認識する可能性が低く、したがって、グラフトに一対する免疫反応を開始する可能性が低いので、グラフト拒絶のリスクが減少する。例示的なHLA適合ドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対は家族性ドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対(例えば、同胞ドナー(donor)-レシピエント(recipient)一対)などの遺伝的に関連するドナー(donor)およびレシピエント(recipient)である。
【0550】
いくつかの実施形態では患者およびドナー(donor)がHLA-ミスマッチであり、これは特に、HLA-A、HLA-BおよびHLA-DRに関して少なくとも1つのHLA抗原がドナー(donor)およびレシピエント(recipient)の間でミスマッチしている場合に起こる。移植片拒絶の可能性を減少させるために、例えば、一方のハプロタイプはドナー(donor)とレシピエント(recipient)との間でマッチされ得、そして他方はミスマッチされ得る。
【0551】
造血幹細胞又は前駆細胞の用法・用量
本明細書中に記載される造血幹および前駆細胞は1つ以上の投与経路によって、本明細書中に記載される疾病、状態、または障害に罹患している哺乳動物被験体(例えば、ヒト対象)のような被験体に投与され得る。例えば、本明細書中に記載される造血幹細胞は、静脈内注入によって被験体に投与され得る。造血幹細胞は、任意の好適な投薬量で投与することができる。投与量の非限定的な例としては、約1×105 CD34+細胞/kg~約1×107 CD34+細胞/kg(例えば、約2×105 CD34+細胞/kg~約9×106 CD34+細胞/kg、約3×106 CD34+細胞/kg~約7×106 CD34+細胞/kg、約5×105 CD34+細胞/kg~約1×107 CD34+細胞/kg、約6×105 CD34+細胞/kg、約7×1035 CD34+細胞/kg~約1×105 CD34+細胞/kg)が挙げられる。約8×105 CD34+細胞/kgから約1×105 CD34+細胞/kgまで 6 10x 9 CD34+細胞/kg、約1x 107 CD34+細胞/kg、または約1x 106CD34+細胞/kg~約1x 105 CD34+細胞/kg、とりわけ)。
【0552】
本明細書に記載の造血幹細胞又は前駆細胞および医薬組成物は、1回以上の用量で対象に投与することができる。複数回用量が投与される場合、その後の用量は、最初の用量の1日、数週間、数ヶ月、または数年後に提供され得る。
【0553】
遺伝性代謝障害の治療方法脳内ミクログリア生着に対するCD90+幹細胞拡大投与
本明細書に記載されるように、造血幹細胞移植療法は幹細胞障害に罹患している患者において欠損しているかまたは欠損している細胞系列のような、1つ以上の血液細胞型を集団化または再増殖するように、治療を必要とする被験体に投与することができる。造血幹および前駆細胞は多能性を示し、したがって、いくつかの実施形態では、ミクログリアを含む多数の異なった血液系統に分化することができる。
【0554】
遺伝性代謝障害のいくつかの実施形態では、造血幹細胞移植療法または造血幹細胞移植が断面訂正を使用して達成され得る。(Wynn、R"遺伝性代謝障害における幹細胞移植" 血液学 2011、pp。285-291.)断面修正は患者または宿主組織における膨張したHSCの生着を含む。ここで、移植された細胞は欠損した酵素を分泌し、その欠損した酵素は、その後、その酵素が欠損している患者において細胞に取り込まれる。
【0555】
いくつかの実施形態では治療対象となる遺伝性代謝障害は、ハーラー症候群(ハーラー病)、ムコ多糖類障害(マロテオークス・ラミー症候群など)、リソソーム蓄積症、ペルオキシソーム障害(X連鎖副腎白質ジストロフィーなど)、グリコーゲン蓄積症、ムコ多糖症、ムコリピドーシスII、ゴーシェ病、スフィンゴ脂質症、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、および大脳型副腎白質ジストロフィーから選択される。
【0556】
ある特定の実施形態に、患者または健康なドナー(donor)におけるHSCは、本発明のCXCR2アゴニストおよび/またはCXCR4アントゴニストを用いて動員される。CXCR4アンタゴニストはプレリキサホルまたはそのバリアントであってもよく、CXCR2アゴニストはGro-βまたはそのバリアント、例えばGro-βのトランケーションであってもよく、次いで、Gro-βT.可動化HSCが対象の末梢血サンプルから単離される。HSCを単離する方法は、当業者に容易に明らかである。または、(1)遺伝性代謝障害に罹患しておらず、(2)遺伝性代謝障害に罹患している被験体にとって適合するドナー(donor)である健康な個体において、開示のCXCR2アゴニストおよび/またはCXCR4アントゴニストを用いてHSCを動員することができる。HSCは動員後に採取されたこの健常個体から採取された血中サンプルから単離され得、次いで、HSCは本開示の増殖方法を用いて増殖され得、そして増殖された細胞は遺伝性代謝障害を有する被験体に移植される。
【0557】
本発明の方法を用いて調製されたHSCは、サイトカインの存在下で培養された新鮮な細胞または細胞よりも多くのミクログリア生着をもたらすことが見出された。これは、拡大した細胞集団にCD90+細胞がより多く存在するためである。
【0558】
本明細書に開示される、それを必要とする被験体における遺伝性代謝障害を処置するための方法は、それを必要とする被験体への拡張集団の造血幹細胞の投与を含む。いくつかの実施形態では、被験体に投与される増殖した造血幹細胞の数が治療的利益を達成するために必要とされる造血幹細胞の量以上である。いくつかの実施形態では、対象に投与される増殖した造血幹細胞の数が治療的利益を達成するために必要とされる造血幹細胞の量よりも多い。いくつかの実施形態では、達成される治療的利益が投与される増殖造血幹細胞の数に比例する。
【0559】
開示の拡大された造血幹細胞構成物の照射量は疾患の徴候または症状(symptom)を軽減するならば、治療的利益を達成したとみなされる。疾患の徴候または症状(symptom)は、疾患に関連する1つ以上のバイオマーカー、または疾患の1つ以上の臨床症状(symptom)を含み得る。
【0560】
例えば、拡張された造血幹細胞組成物の投与は、疾患に罹患している個体において上昇するバイオマーカーの減少、または疾患に罹患している個体において低下するバイオマーカーの濃度の上昇をもたらし得る。
【0561】
例えば、本発明の増殖造血幹細胞組成物を投与することは、代謝障害に罹患している個体において低下する酵素のレベルを上昇させ得る。バイオマーカーレベルのこの変化は部分的であり得るか、またはバイオマーカーのレベルは健康な個体において通常見られるレベルに戻り得る。
【0562】
いくつかの実施形態では疾病が例えば、神経学的構成要素を有する遺伝性代謝障害である場合、拡張された造血幹細胞構成物は遺伝性代謝障害の1つ以上の臨床症状(symptom)を部分的にまたは完全に減少させ得る。開示の拡大された造血幹細胞組成物の投与によって影響され得る例示的であるが非限定的な症状(symptom)は、運動失調、ジストニア、運動障害、てんかん、および末梢神経障害を含む。
【0563】
一部の症例では、神経学的要素を伴う遺伝性代謝障害の徴候または症状(symptom)が心理学的徴候または症状(symptom)を含む。例えば、障害の徴候または症状(symptom)は、急性精神病性障害、幻覚、抑うつ症候群、他の症状(symptom)、または症状(symptom)の組み合わせを含み得る。神経学的構成要素による代謝障害に関連する心理学的徴候または症状(symptom)を評価する方法は、当業者に公知である。
遺伝性代謝障害の発症には大人のものと小児のものがある。
遺伝性の代謝障害は、神経システムの変性につながることがある。
【0564】
障害の徴候または症状(symptom)を緩和することは、神経変性の速度または病気の進行の速度を遅らせることを含むことができる。
障害の徴候または症状(symptom)を緩和することは、神経変性を逆転させること、または疾病の進行を逆転させることを含み得る。神経変性の例示的な症状(symptom)は、記憶喪失、無気力、不安、撹拌、抑制の喪失および気分変化を含む。神経変性およびその進行を評価する方法は、当業者に公知である。
【0565】
例えば、ハーラー症候群に罹患している患者では、α-L-イズロニダーゼ欠陥に続いてヘパランおよびデルマタン硫酸の蓄積が起こる。これらの蓄積した基材をより良く除去する処置は、基礎疾患をより良く矯正する。
【0566】
例示的な実施形態
・ それを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与する方法であって、患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含む方法であって、患者は、患者にブスルファン(Bu)、方法、および増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節されている、前記方法;
ここで、本方法は、患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者が状態調節される同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させる。
【0567】
・ それを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与する方法であって、患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含む方法であって、患者は、患者にブスルファン(Bu)、方法、および増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節されている、前記方法;
ここで、本方法は、患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を状態調節する同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症の重症度を予防または減少させる。
【0568】
・ 方法物が、それを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを低下させる方法であって、以下を含む、前記方法:
i)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする
ii) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を投与すること。
【0569】
・ 方法物が、それを必要とする患者における自己免疫性血球減少症を予防するか、またはそのリスクを低下させる方法であって、以下を含む、前記方法:
i)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする
ii) 前記患者に、増殖させた臍帯血を移植すること;ここで、前記コンディションレジメンは、ブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない。
【0570】
・ 患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を投与することを含む方法であって、患者は、以前にコンディショニング・レジメンでコンディショニングされている。
【0571】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を施す方法であって、患者は以前にコンディショニング・レジメンで状態調節されており、この方法は、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含む、前記方法。
【0572】
・ を含む方法:
a)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする
b) 前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を投与する(例えば、注射投与する)こと。
【0573】
・ それを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させる方法:
増殖させた臍帯血の移植前、移植中、または移植後に予防薬を投与すること
前記患者に、増殖させた臍帯血を移植すること;
ここで、前記予防薬剤は、該患者における抗体の産生を阻害する。
【0574】
・ それを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させる方法:
患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする
前記患者に、増殖させた臍帯血を移植すること;
ここで、コンディショニング・レジメンはブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)ではない。
【0575】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法:
(a)患者をコンディショニング・レジメンでコンディショニングする
(b)前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること.
【0576】
・ 患者にコンディショニング・レジメンをコンディショニングすることを含む、造血幹細胞又は前駆細胞移植のための患者を調製する方法。
【0577】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞移植療法を施す方法であって、患者は以前にコンディショニング・レジメンで状態調節されており、この方法は、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入することを含む、前記方法。
【0578】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法:
(a)前記コンディショニング・レジメンは、を含むことを特徴とするコンディショニング・レジメンを用いて前記患者をコンディショニングする
(a1)ブスルファン(Bu)投与;
(a2)シクロフォスファミド(Cy)の投与
(a3)抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)投与
(b)前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること.
【0579】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法:
(a)前記コンディショニング・レジメンは、を含むことを特徴とするコンディショニング・レジメンを用いて前記患者をコンディショニングする
(a1)シクロフォスファミドを投与する前に、及び抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与する前に、ブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2)ブスルファン(Bu)投与後にシクロフォスファミド(Cy)を投与し、同時に抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与すること
(a3)ブスルファン(Bu)投与後に抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を投与し、同時にシクロフォスファミド(Cy)を投与すること
(b)前記患者に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること.
【0580】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法:
(a)前記コンディショニング・レジメンは、を含むことを特徴とするコンディショニング・レジメンを用いて前記患者をコンディショニングする
(a1)造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入する前の-9~-6日目にブスルファン(Bu)を投与する;
(a2)造血幹細胞又は前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日目にシクロフォスファミド(Cy)を投与すること
(a3)抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を造血幹細胞又は前駆細胞の集団に注入する前に-5~-2日目に投与し
(b)前記患者に、0.日目に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【0581】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法:
(a)前記コンディショニング・レジメンは、を含むことを特徴とするコンディショニング・レジメンを用いて前記患者をコンディショニングする
(a1)累積AUCによって測定される血漿暴露が、造血幹細胞又は前駆細胞の集団に注入する前に-9~-6日目に4日間連続して74~82mg*hr/Lの範囲内に維持される投与量でブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2)造血幹細胞又は前駆細胞の集団に注入する前に、シクロフォスファミド(Cy)約50mg/kg/日を-5~-2日目に4日間連続投与すること
(a3)抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を約2.5mg/kg/日の照射量で4日間連続して-5~-2日目に投与し、その後造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入する
(b)前記患者に、0.日目に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【0582】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法:
(a)前記コンディショニング・レジメンは、を含むことを特徴とするコンディショニング・レジメンを用いて前記患者をコンディショニングする
(a1)定常状態濃度(Css)で測定した血漿暴露が造血幹細胞又は前駆細胞の集団を投与する前に、770~850ng/mLに4日間連続して-9~-6日間維持される投与量でブスルファン(Bu)を投与すること;
(a2)造血幹細胞又は前駆細胞の集団に注入する前に、シクロフォスファミド(Cy)約50mg/kg/日を-5~-2日目に4日間連続投与すること
(a3)抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(ATG)を約2.5mg/kg/日の照射量で4日間連続して-5~-2日目に投与し、その後造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入する
(b)前記患者に、0.日目に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注射投与すること。
【0583】
・ 前述の実施形態のいずれか1つの方法に従って、それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法:
(a)1×108以下のCD34+細胞を含むCD34+細胞の集団をエクスビボで拡大する
(b)前記患者に、(a)で増殖させた造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代を注射投与すること.
【0584】
・ 前述の実施形態のいずれか1つの方法に従って、それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施す方法であって、エクスビボで増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入することを含む方法であって、増殖前の集団が、1×108以下のCD34+細胞を含む、前記方法。
【0585】
・ 患者の幹細胞障害を治療する方法であって、前記方法は、前記実施形態のいずれか1つの方法に従って、患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施すことを含む。
【0586】
・ それを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与するための増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞物の集団であって、ここで、患者は、患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)に投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に条件付けられた;
ここで、自己免疫性血球減少症が予防されるか、または自己免疫性血球減少症のリスクが、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された患者と比較して、患者において減少される。
【0587】
・ それを必要とする患者に増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の細胞移植療法を投与するための増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞物の集団であって、ここで、患者は、患者ブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)、および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(rATG)に投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に条件付けられた;
ここで、自己免疫性血球減少症が予防されるか、または自己免疫性血球減少症の重症度が、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節された患者と比較して、患者において減少される。
【0588】
・ コンディショニング・レジメンと、それを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または減少させるための造血幹細胞又は前駆細胞の集団との組合せであって、ここで、患者は造血幹細胞又は前駆細胞の集団と共に投与される前にコンディショニング・レジメンで条件付けられる。
【0589】
・ コンディショニング・レジメンと、それを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防前記減少させるための増殖させた臍帯血との組合せであって、患者は、増殖させた臍帯血と共に投与される前にコンディショニング・レジメンでコンディショニングされ、コンディショニングレジメンはブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない、組合せ。
【0590】
・ 患者に投与されるための造血幹細胞又は前駆細胞の集団であって、ここで、患者は、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の投与前にコンディショニング・レジメンで条件付けされる。
【0591】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞移植治療を施すための造血幹細胞又は前駆細胞の集団であって、患者に造血幹細胞又は前駆細胞の集団を注入する前にコンディショニング・レジメンで調整される、造血幹細胞又は前駆細胞の集団。
【0592】
・ コンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)が患者に増殖させた臍帯血を移植する前、移植中、または移植後に患者に投与され、コンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)が患者における抗体の産生を阻害する、それを必要とする患者における自己免疫性血球減少症のリスクを予防または低減するためのコンディショニング・レジメン(例えば、予防剤)。
【0593】
・ 造血幹細胞又は前駆細胞移植のための患者準備コンディショニング・レジメン。
【0594】
・ それを必要とする患者に造血幹細胞又は前駆細胞移植治療を施すための造血幹細胞又は前駆細胞の集団であって、エクスビボで増殖された造血幹細胞又は前駆細胞の集団であって、増殖前の集団が、1×108以下のCD34+細胞を含む、造血幹細胞又は前駆細胞の集団。
【0595】
・ 患児の幹細胞障害を治療するための造血幹細胞又は前駆細胞の集団。
【0596】
・ 増殖させた臍帯血がアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストで拡張されている、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0597】
・ 前記の実施形態のうちのいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せであって、前記調味料処方が予防剤を含む、前記の実施形態。
【0598】
・ 予防剤が抗CD20抗体で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0599】
・ 抗CD20抗体がリツキシマブで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0600】
・ 予防剤が免疫グロブリンの静脈投与(IVIG)と組み合わせて投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組み合わせ。
【0601】
・ 増殖させた臍帯血がアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストで拡張されている、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0602】
・ コンディショニング・レジメンがブスルファン・プラス・シクロフォスファミド(busulfan plus cyclophosphamide)(BuCy)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0603】
・ コンディショニング・レジメンが患者のB-細胞を実質的に切除する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0604】
・ 増殖させた臍帯血がMGTA-456で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0605】
・ 2歳以下で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0606】
・ 患者が遺伝性代謝障害を有する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0607】
・ 遺伝性代謝障害がハーラー病、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、または大脳型副腎白質ジストロフィーで先の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0608】
・ 前記コンディショニング・レジメンが、照射および/または予防薬剤を被験者に投与することを含む、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0609】
・ 前記コンディショニング・レジメンが、幹または前駆細胞の集団の注入前、注入中、または注入後に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0610】
・ コンディショニング・レジメンが造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入前に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0611】
・ 予防剤が抗CD20抗体で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0612】
・ 予防剤がリツキシマブで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0613】
・ コンディショニング・レジメンが、アルキル化剤および抗白血球グロブリンからなる群から選択される1つ以上の薬剤を投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0614】
・ コンディショニング・レジメンが少なくとも1つのアルキル化剤および少なくとも1つの抗白血球グロブリンを同時に、連続して、または変更して投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0615】
・ コンディショニング・レジメンが第1のアルキル化剤、第2のアルキル化剤、および抗白血球グロブリンを同時に、連続的に、または変更して投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0616】
・ 前記コンディショニング・レジメンが、前記抗白血球グロブリンの前に前記第1のアルキル化剤および前記第2のアルキル化剤を前記抗白血球グロブリンと同時に投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0617】
・ 抗白血球グロブリンが抗胸腺細胞グロブリンで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0618】
・ 抗胸腺細胞グロブリンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)および/または抗胸腺細胞(ウマ)(Atgam)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0619】
・ 抗胸腺細胞グロブリンが抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0620】
・ アルキル化剤がブスルファン(Bu)および/またはシクロフォスファミド(Cy)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0621】
・ アルキル化剤がブスルファン(Bu)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0622】
・ 第1のアルキル化剤がブスルファン(Bu)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0623】
・ アルキル化剤がシクロフォスファミド(Cy)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0624】
・ 第2のアルキル化剤がシクロフォスファミド(Cy)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0625】
・ 第1のアルキル化剤がブスルファン(Bu)であり、第2のアルキル化剤がシクロフォスファミド(Cy)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0626】
・ コンディショニング・レジメンがブスルファン(Bu)、シクロフォスファミド(Cy)および抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を同時に、連続して、または変更して投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0627】
・ コンディショニング・レジメンが、抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)およびシクロフォスファミド(Cy)の前にブスルファン(Bu)(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)と同時に投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0628】
・ ブスルファン(Bu)が静脈内に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0629】
・ 累積AUCによって測定される血漿暴露が74~82mg*hr/Lの範囲内に維持される投与量でブスルファン(Bu)が投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0630】
・ 累積AUCによって測定される血漿暴露が約78mg×hr/L内に維持される投与量でブスルファン(Bu)が投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0631】
・ ブスルファン(Bu)が、定常状態濃度(C ss)によって測定される血漿暴露が770~850ng/mLの範囲内に維持される投与量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0632】
・ ブスルファン(Bu)が、定常状態濃度(C ss)によって測定される血漿暴露が約810ng/mLに維持される投与量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0633】
・ ブスルファン(Bu)が全部で4用量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0634】
・ 前記ブスルファン(Bu)物が、1日1回、計4回の照射量で投与される、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0635】
・ 1回の照射量当たり約3時間にわたり1日1回、全部で4回の用量でブスルファン(Bu)を照射量する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0636】
・ ブスルファン(Bu)が、約80mg/m2~約120mg/m 2の最初の照射量で、1日1回、合計4照射量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0637】
・ ブスルファン(Bu)が全部で16照射量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0638】
・ 6時間毎に全部で16回の照射量でブスルファン(Bu)が投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0639】
・ 6時間毎に、1回の照射量当たり約2時間の期間にわたって、全部で16回の照射量でブスルファン(Bu)を照射量する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0640】
・ 6時間毎に総計16回、約1mg/kgの最初の投与量でブスルファン(Bu)を投与する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0641】
・ ブスルファン(Bu)が約4日間連続して投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
・ 前記ブスルファン(Bu)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団に注入する前に、4日間連続して-9~-6日目に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0642】
・ シクロフォスファミド(Cy)が静脈内に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0643】
・ シクロフォスファミド(Cy)が約50mg/kg/日の用量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0644】
・ 約50mg/kg/日のシクロフォスファミド(Cy)の1日用量が、1用量当たり約1時間の期間にわたって投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0645】
・ シクロフォスファミド(Cy)が約4日間連続して投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0646】
・ シクロフォスファミド(Cy)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団に注入する前に、4日間連続して-5~-2日目に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0647】
・ 本シクロフォスファミド(Cy)の第1の用量物が、ブスルファン(Bu)の最後の投与の少なくとも24時間後に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0648】
・ 抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)が静脈内投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0649】
・ 抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)が約2.5mg/kg/日の用量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0650】
・ 1日用量約2.5mg/kg/日の抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)を約2時間~約10時間にわたって投与する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0651】
・ 前記抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)の約2.5mg/kg/日の毎日の投与量が、投与当たり約6時間の期間にわたって投与される、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0652】
・ 抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)が約4日間連続して投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0653】
・ 抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)(サイモグロブリン、ATG)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前に、4日間連続して-5~-2日目に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0654】
・ 前記方法, コンディショニング・レジメン,集団、または前記実施形態のいずれか1つの組合せであって、移植時に、前記患者において、移植前にブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメンを投与されたコンディショニング・レジメンと比較して、自己免疫性血球減少症のリスクが予防または低減される、前記方法、条件付けレジメン、集団、または組合せ。
【0655】
・ 移植時に、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の患者への注入後少なくとも2日、少なくとも5日、少なくとも10日、少なくとも20日、少なくとも25日、少なくとも50日、少なくとも75日、少なくとも100日、少なくとも125日、少なくとも150日、少なくとも175日、少なくとも200日、少なくとも250日、少なくとも300日、または少なくとも350日の発症を伴う自己免疫性血球減少症のリスクが、移植前にブスルファン及びフルダラビン(BuFlu)を含むコンディショニング・レジメンを投与される患者と比較して、患者において予防または低減される、先の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0656】
・ 患者が遺伝性代謝障害を有する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0657】
・ 遺伝性代謝障害がハーラー病、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、または大脳型副腎白質ジストロフィーで先の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0658】
・ 前記造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代が、前記造血幹細胞又は前駆細胞の前記患者への注入の2日以上後に造血幹細胞の機能的ポテンシャルを維持する、前記方法, コンディショニング・レジメン,集団、または前記実施形態のいずれか1つの組合せ。
【0659】
・ 造血幹細胞若しくは前駆細胞、又はその後代が造血組織に局在化し、および/または造血幹細胞又は前駆細胞の患者への注入後に造血を再確立する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0660】
・ 前記造血幹細胞又は前駆細胞が患者に注入されると、巨核球, 血小板(thrombocytes),血小板(platelets)、赤血球、マスト細胞、筋芽細胞、好塩基球,好中球,好酸球,ミクログリア,顆粒球,単球,破骨細胞,抗原提示細胞,マクロファージ,樹状細胞,ナチュラル・キラー細胞、T-リンパ球、およびB-リンパ球からなる群より選択される細胞の集団の回収を生じる、前記実施形態のいずれか1つの方法,コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0661】
・ 前記コンディショニング・レジメンが、照射および/または予防薬剤を被験者に投与することを含む、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0662】
・ 前記コンディショニング・レジメンが、幹または前駆細胞の集団の注入前、注入中、または注入後に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0663】
・ 予防剤が抗CD20抗体で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0664】
・ 予防剤がリツキシマブで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0665】
・ 予防剤が免疫グロブリンの静脈投与(IVIG)と組み合わせて投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組み合わせ。
【0666】
・ コンディショニング・レジメンがブスルファン・プラス・フルダラビン(busulfan plus fludarabine)(BuFlu)を含まない、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組み合わせ。
【0667】
・ コンディショニング・レジメンがブスルファン・プラス・シクロフォスファミド(busulfan plus cyclophosphamide)(BuCy)を含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0668】
・ コンディショニング・レジメンが患者のB細胞を実質的に切除する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0669】
・ 前記方法, コンディショニング・レジメン,集団、または、コンディショニング・レジメンが患者のB細胞の少なくとも50%、患者のB細胞の少なくとも60%、患者のB細胞の少なくとも70%、患者のB細胞の少なくとも75%、患者のB細胞の少なくとも80%、患者のB細胞の少なくとも85%、患者のB細胞の少なくとも90%、患者のB OOFの少なくとも95%、または患者のB細胞の少なくとも98%を切除する、先行する実施形態のいずれか1つの組合せ。
【0670】
・ 2歳以下で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0671】
・ ブスルファン(Bu)の投与前、投与中、または投与後に発作に対する予防薬を投与することをさらに含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0672】
・ 発作に対する予防薬がレベチラセタム(Keppara)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0673】
・ 発作に対する予防薬剤の第1の用量がブスルファン(Bu)の第1の用量の少なくとも約12~24時間前に投与され、発作に対する予防薬剤の最後の用量がブスルファン(Bu)の最後の用量が投与された少なくとも約24時間後に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0674】
・ シクロフォスファミドの投与前、投与中、または投与後に化学療法補助剤を投与することをさらに含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0675】
・ 化学療法補助剤がメスナ(メスネックス)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0676】
・ 化学療法補助剤が、シクロフォスファミドの投与中に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0677】
・ 化学療法補助剤が、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前の-5~-2日目のシクロフォスファミドの投与中に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0678】
・ 免疫抑制療法を投与することをさらに含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0679】
・ 免疫抑制療法が、少なくとも1つの免疫抑制剤剤を投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0680】
・ 免疫抑制剤剤が、コンディショニング・レジメンの前、間、または後に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0681】
・ 前記免疫抑制剤剤が、コンディショニング・レジメン中およびその後に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0682】
・ 免疫抑制剤剤が、ミコフェノール酸モフェチル(MMF, CellCept)、シクロスポリンA(CsA)、および/またはそれらの塩もしくはプロドラッグで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0683】
・ 免疫抑制剤剤がミコフェノール酸モフェチル(MMF)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0684】
・ 免疫抑制剤剤がシクロスポリンA(CsA)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0685】
・ 免疫抑制療法が、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)およびシクロスポリンA(CsA)を投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0686】
・ 免疫抑制療法が、造血幹細胞又は前駆細胞の集団を患者に注入する前の-3日目に開始するミコフェノール酸モフェチル(MMF)およびシクロスポリンA(CsA)を投与することを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0687】
・ シクロスポリンA(CsA)が、血清トラフレベルが約200~400ng/mLの範囲内に維持される投与量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0688】
・ シクロスポリンA(CsA)が、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後少なくとも200日間投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0689】
・ ミコフェノール酸モフェチル(MMF)が静脈内または経口投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0690】
・ ミコフェノール酸モフェチル(MMF)が、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後、少なくとも40日間、毎日約3回投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0691】
・ ミコフェノール酸モフェチル(MMF)が約300mg/kg/日~約3000mg/kg/日の照射量で投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0692】
・ 方法が、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入前、注入中、または注入後に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与することをさらに含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0693】
・ 顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)が造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後に投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0694】
・ 顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)が、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後+1日目に開始して投与される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0695】
・ 絶対好中球数(ANC)が約2,500/μL以上になるまで、少なくとも2日間連続して、造血幹細胞又は前駆細胞の集団の注入後+1日目に開始して顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与する、前述の実施形態のいずれか1つの方法,コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0696】
・ 前記造血幹細胞又は前駆細胞が、患者への注入前にエクスビボで拡張される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0697】
・ 造血幹細胞又は前駆細胞を、アリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト、ニコチンアミド、UM729、およびUM171からなる群から選択される少なくとも1つの薬剤と接触させることによって、造血幹細胞又は前駆細胞が、患者への注入の前にエクスビボで増殖される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0698】
・ 増殖させた臍帯血または造血幹細胞又は前駆細胞の集団が、MGTA-456、オミドゥビセル(NiCord)、およびECT-001からなる群から選択される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0699】
・ 増殖させた臍帯血または造血幹細胞又は前駆細胞の集団がMGTA-456で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0700】
・ 造血幹細胞又は前駆細胞が、造血幹細胞又は前駆細胞をアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストと接触させることによってエクスビボで拡張される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0701】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストがSR-1またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0702】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物2またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0703】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが式(IV)で表される化合物で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化77】
(IV)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
)-NR7a(CR8a R8b)n -、-O(CR8a R8b)n-、-C(O)(CR8a R8b)n-、-S(O)2 NR7a(CR8aR8b)n -、-NR7a S(O)n -、-S(O)0-2(CR8a R8b)n -、-(CR8a R8b)n-, -NR7aC(O)(CR8a R8b)n -、-NR7a C(S)(CR8a R8b)n-、-OC(O)(CR8a R8b)n-、-OC(S)(CR8a R8b)n-、-C(O)NR7a(CR8a R8b)n-、-C(S)NR7a(CR8a R8b)n-、-C(O)O(CR8a R8b)n-、-C(S)O(CR8a R8b)2(CR8aR8b)n -、-NR7a C(O)n -、-C(S)(CR8a R8b(CR8a R8b)n- および-NR7a C(O)O(CR8a R8b)n- から成る群からLを選択する。ここで、R7a、R7b、R8a、およびR8b はそれぞれ独立に、Hと任意で置換されたC1-4 Alkから成る群から選択され、それぞれのnは独立に2~6の整数である;
R 1 は-S(O)2 NR 9aR 9b、-NR 9aC(O)R 9b、-NR 9aC(S)R 9b, -NR 9aC(O)NR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(O)NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(O)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OC(O)CR 9a R 9b R 9c、-OC(S)CR 9a R 9b R 9c, 任意選択的に置換されたアリール,任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、R 9a、R 9b、およびR 9c はそれぞれ独立して、H、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 2は、水素および任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群から選択される;
R 3 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 4は、水素および任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群から選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0704】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(3)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化78】
(3)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0705】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(4)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化79】
(4)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0706】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(5)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化80】
(5)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0707】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(6)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化81】
(6)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0708】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(7)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化82】
(7)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0709】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(8)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化83】
(8)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0710】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(9)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化84】
(9)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0711】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(10)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化85】
(10)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0712】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(11)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化86】
(11)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0713】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(12)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化87】
(12)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0714】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(13)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化88】
(13)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0715】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(25)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化89】
(25)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0716】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(27)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化90】
(27)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0717】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(28)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化91】
(28)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0718】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが式(V)で表される化合物で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化92】
(V)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物:
)-NR7a(CR8a R8b)n -、-O(CR8a R8b)n-、-C(O)(CR8a R8b)n-、-S(O)2 NR7a(CR8aR8b)n -、-NR7a S(O)n -、-S(O)0-2(CR8a R8b)n -、-(CR8a R8b)n-, -NR7aC(O)(CR8a R8b)n -、-NR7a C(S)(CR8a R8b)n-、-OC(O)(CR8a R8b)n-、-OC(S)(CR8a R8b)n-、-C(O)NR7a(CR8a R8b)n-、-C(S)NR7a(CR8a R8b)n-、-C(O)O(CR8a R8b)n-、-C(S)O(CR8a R8b)2(CR8aR8b)n -、-NR7a C(O)n -、-C(S)(CR8a R8b(CR8a R8b)n- および-NR7a C(O)O(CR8a R8b)n- から成る群からLを選択する。ここで、R7a、R7b、R8a、およびR8b はそれぞれ独立に、Hと任意で置換されたC1-4 Alkから成る群から選択され、それぞれのnは独立に2~6の整数である;
R 1 は-S(O)2 NR 9aR 9b、-NR 9aC(O)R 9b、-NR 9aC(S)R 9b, -NR 9aC(O)NR 9b R 9c、-C(O)R 9a、-C(S)R 9a、-S(O)0-2 R 9a、-C(O)OR 9a、-C(S)OR 9a、-C(O)NR 9a R 9b、-C(S)NR 9a R 9b、-NR 9a S(O)2 R 9b、-NR 9a C(O)OR 9b、-OC(O)CR 9a R 9b R 9c、-OC(S)CR 9a R 9b R 9c, 任意選択的に置換されたアリール,任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、R 9a、R 9b、およびR 9c はそれぞれ独立して、H、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 3 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される;
R 4は、水素および任意選択的に置換されたC1-4アルキルからなる群から選択される;
R 5 は、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキルおよび任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される
R 6 は、水素、任意選択的に置換されたアリール, 任意選択的に置換されたヘテロアリール,任意選択的に置換されたアルキル,任意選択的に置換されたヘテロアルキル,任意選択的に置換されたシクロアルキル、および任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
【0719】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(14)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化93】
(14)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0720】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(15)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化94】
(15)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0721】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(16)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化95】
(16)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0722】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(17)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【化96】
(17)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0723】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(18)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化97】
(18)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0724】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(19)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化98】
(19)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0725】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(20)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化99】
(20)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0726】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(21)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化100】
(21)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0727】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(22)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化101】
(22)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0728】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(23)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化102】
(23)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0729】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(24)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化103】
(24)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0730】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(26)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化104】
(26)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0731】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(29)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化105】
(29)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0732】
・ アリール炭化水素レセプター・アンタゴニストが化合物(30)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ
【化106】
(30)
またはそれらの薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物。
【0733】
・ 前記集団が膨張前に、9×107以下のCD34+細胞を含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0734】
・ 膨張前の集団が8×107以下のCD34+細胞を含む、上記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0735】
・ 膨張前の集団が、7×107以下のCD34+細胞を含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0736】
・ 前記集団が膨張前に、6×107以下のCD34+細胞を含む、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0737】
・ 前記集団が膨張前に、5×107以下のCD34+細胞を含む、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0738】
・ 前記集団が膨張前に、9×106 以下のCD34+細胞を含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0739】
・ 膨張前の集団が8×106以下のCD34+細胞を含む、上記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0740】
・ 膨張前の集団が、7×106以下のCD34+細胞を含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0741】
・ 前記集団が膨張前に、6×106以下のCD34+細胞を含む、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0742】
・ 前記集団が膨張前に、5×106以下のCD34+細胞を含む、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0743】
・ 前記集団が膨張前に、1×106以下のCD34+細胞を含む、前記実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0744】
・ 拡張することが、CD34+細胞をアリール炭化水素レセプター・アンタゴニスト(好ましくはアリール炭化水素レセプター・アンタゴニストがSR-1、化合物2、式(IV)で表される化合物、または式(V)で表される化合物)と接触させることを含む、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0745】
・ 患者への注入前に、造血幹細胞又は前駆細胞が動員され、ドナー(donor)から単離される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0746】
・ ドナー(donor)がヒトで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0747】
・ 造血幹細胞又は前駆細胞が、造血幹細胞又は前駆細胞を可動化量のCXCR4アンタゴニストおよび/またはCXCR2アゴニストと接触させることによって可動化される、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0748】
・ CXCR4アンタゴニストがプレリキサホルで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0749】
・ CXCR4アンタゴニストがBL-8040で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0750】
・ CXCR2アゴニストがGro-β、Gro-βT、またはそれらのバリアントで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0751】
・ 患者がヒトで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0752】
・ 幹細胞障害が異常ヘモグロビン症障害で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0753】
・ 前記異常ヘモグロビン症障害が、鎌状赤血球貧血, サラセミア,ファンコニ貧血,再生不良性貧血、およびウィスコット‐アルドリッチ症候群からなる群より選択される、先の実施形態のいずれか1つの方法,コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0754】
・ 幹細胞障害が骨髄異形成障害で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0755】
・ 幹細胞障害が免疫不全障害で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0756】
・ 免疫不全障害が先天性免疫不全症で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0757】
・ 免疫不全障害が後天性免疫不全症で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0758】
・ 後天性免疫不全症がヒト免疫不全ウイルスまたは後天性免疫不全症候群で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0759】
・ 幹細胞障害が代謝障害で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0760】
・ 代謝障害が、グリコーゲン蓄積症、ムコ多糖症、ゴーシェ病、ハーラー病、スフィンゴ脂質症、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、および大脳型副腎白質ジストロフィーからなる群より選択される、先の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0761】
・ 代謝障害が遺伝性代謝障害で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0762】
・ 遺伝性代謝障害がハーラー病、異染性白質ジストロフィー、球様細胞白質萎縮症、または大脳型副腎白質ジストロフィーで先の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0763】
・ 幹細胞障害ががんで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0764】
・ がんが、白血病, リンパ腫,多発性骨髄腫および神経芽細胞腫からなる群から選択される、前述の実施形態のいずれか1つの方法,コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0765】
・ がんが血液がんで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0766】
・ がんが急性骨髄性白血病で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0767】
・ がんが急性リンパ性白血病で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0768】
・ がんが慢性骨髄性白血病で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0769】
・ がんが慢性リンパ性白血病で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0770】
・ がんが多発性骨髄腫で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0771】
・ がんがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0772】
・ がんが非ホジキン・リンパ腫(non-Hodgkin's lymphoma)で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0773】
・ 幹細胞障害が、アデノシン・デアミナーゼ欠損症および重度複合免疫不全症, 高免疫グロブリンM症候群,チェディアック‐東病,遺伝性リンパ組織球症,大理石骨病,骨形成不全症,貯蔵疾患,サラセミア・メジャー,全身性硬化症,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus), 多発性硬化症、および若年性関節リウマチからなる群より選択される障害で先の実施形態のいずれか1つの方法,コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0774】
・ 幹細胞障害が自己免疫障害で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0775】
・ 前記自己免疫障害が、多発性硬化症、ヒト全身性ループス、関節リウマチ、炎症性腸疾患、乾癬の治療、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性溶血性肝炎、自己免疫性内耳疾患、自己免疫性リンパ増殖症候群、バロ病、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、慢性疲労免疫不全症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、クローン病、瘢痕性類天疱瘡 寒冷凝集素症、デゴス病、円板状狼瘡、自律神経異常症、本態性クリオグロブリン血症、線維筋痛・線維筋炎、グッドパスチャー症候群、ギラン・バレー症候群、橋本甲状腺炎、化膿性汗腺炎、特発性及び/又は急性血小板減少性紫斑病、特発性肺線維症、IgA神経障害、間質性膀胱炎、 若年性関節炎、川崎病、ライム病、ライム病、混合性結合組織病、重症筋無力症、神経筋強直症、眼筋クローヌス症候群、視神経炎、オード病、尋常性天疱瘡、悪性貧血、多発性軟骨炎、多発性筋炎・皮膚筋炎、原発性胆汁性肝硬変、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発動脈炎、多発性筋痛症、原発性無ガンマグロブリン血症、レイター現象、ライター症候群、リウマチ熱、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、硬直者症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、血管炎、白斑、外陰部痛、ヴェゲナー肉芽腫症。
【0776】
・ 造血幹細胞又は前駆細胞が被験者に対して自己由来で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0777】
・ 造血幹細胞又は前駆細胞が患者に対して同種異系で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0778】
・ 造血幹細胞又は前駆細胞が、被験者に関してHLA適合で前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0779】
・ 方法が、患者ブスルファン(Bu)および方法, コンディショニング・レジメン,集団を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を条件付けする同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを減少させる、前述の実施形態のいずれか1つのフルダラビン(Flu)、または組合せ。例えば、いくつかの実施形態では、本方法が患者ブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびATG(例えば、rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を条件付けする比較可能な方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを減少させる。
【0780】
・ 前述の実施形態のいずれか1つの方法、コンディショニングレジメン、集団、または組み合わせであって、方法は比較可能な方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約10%以上、約15%以上、約20%以上、約25%以上、約30%以上、約35%以上、約40%以上、約45%以上、約50%以上、約55%以上、約60%以上、約65%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上低減する。ここで、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニングレジメンによって、増殖した造血幹細胞または前駆細胞の集団を受ける前に、患者をコンディショニングする。
【0781】
・ 方法が、患者ブスルファン(Bu)および方法, コンディショニング・レジメン,集団を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者が状態調節される同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症のリスクを防止する、前述の実施形態のいずれか1つのフルダラビン(Flu)または組合せ。
【0782】
・ 方法は、患者ブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者を条件付けする同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症を防止する、前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せ。
【0783】
・ 方法は、患者ブスルファン(Bu)および方法, コンディショニング・レジメン,集団を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者をコンディショニングする同等の方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少症の重症度を減少させる、前述の実施形態のいずれか1つのフルダラビン(Flu)、または組合せ。
【0784】
・ 前述の実施形態のいずれか1つの方法、コンディショニングレジメン、集団、または組み合わせであって、方法は比較可能な方法と比較して、患者における自己免疫性血球減少の重症度を、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約10%以上、約15%以上、約20%以上、約25%以上、約30%以上、約35%以上、約40%以上、約45%以上、約50%以上、約55%以上、約60%以上、約65%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上、 ここで、患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニングレジメンによって、増殖した造血幹細胞または前駆細胞の集団を受ける前に、患者をコンディショニングする。
【0785】
・ 前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せであって、同等の方法において、患者は患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびATG(例えば、rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に状態調節される、組合せ。
【0786】
・ 前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団、または組合せであって、同等の方法では、実施例2に記載されるように、コンディショニング・レジメンによる増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に、被験者を状態調節する。
【0787】
・ 同等の方法が患者にブスルファン(Bu)およびフルダラビン(Flu)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者が状態調節される以外は、方法と実質的に同じで前述の実施形態のいずれか1つの方法, コンディショニング・レジメン,集団または組合せ。
【0788】
・ 方法, コンディショニング・レジメン,集団、または前述の実施形態のいずれか1つの組み合わせであって、比較方法が患者にブスルファン(Bu)、フルダラビン(Flu)、およびATG(例えば、rATG)を投与することを含むコンディショニング・レジメンによって、増殖させた造血幹細胞又は前駆細胞の集団を受ける前に患者が調整されること以外の方法と実質的に同じで方法、調整レジメン、集団、集団、または前述の実施形態のいずれか1つの組み合わせ。
【0789】
・ 複数の造血幹細胞又は前駆細胞および添付文書を含むキットであって、添付文書は、前述の実施形態のいずれか1つの方法を実施するようにユーザに指示するキット。
【0790】
実施例
例1:ブスルファン, シクロフォスファミド、ATGコンディショニング・レジメン
コンディショニング・レジメン
投薬計画はブスルファン(BU)、シクロフォスファミド(CY)およびウサギ抗胸腺細胞グロブリン(ATG)血清療法を用いる(例えば、Bartelinkら(2008)BBMT 14:88-98、Bartelinkら(2009)BBMT 15:231-241、Bartelinkら(2014)BBMT 20:345-353およびPrasadら(2008)Blood 112:2979-2989を参照のこと)
【0791】
コンディショニング・レジメンは9日目に開始され(下表1参照)、以下からなる:
BUは4日間(Day -9~-6)静脈内投与する。BU投与は、78mg*hr/Lの目標(19,025μM*min/Lの目標で18,050~2万μM*min/Lに相当)で74~82mg*hr/Lの累積AUCを目標とする。
【0792】
(A)患者には、1日1回、3時間かけて4回の照射量(初期推奨照射量:1歳以上で120mg/m2、1歳未満で80mg/m2)を投与し、目標照射量を達成するように調整する。
又は、
(B)患者は、6時間毎に与えられ、810ng/mLの目標で770~850ng/mLの定常状態濃度(C ss)を維持するように調整された合計16照射量(推奨初回照射量1mg/kg)を受ける。
発作に対するレベテラセタム(ケプラ)の予防投与はBU第1の用量前日の負荷投与から開始し、BU最終投与から少なくとも24時間後まで継続する。
【0793】
CYは、毎日50mg/kgの照射量(総投与量200mg/kg)で4日間(day-5~-2)、静脈内投与する。メスナの予防投与は施設のプロトコルごとに行う。実際の身体重量が理想の身体重量の125%を超える場合は、CY照射量を調整する。CYの第1の用量は、BUの最終投与から24時間以上経過してから始まる。
【0794】
ATG (ウサギ;サイモグロブリン-Sanofi/Genzyme)を-5~-2日目に毎日2.5mg/kg/回、少なくとも6時間かけて投与する。副作用が認められない場合は、施設のガイドラインに従って注入速度を上げてもよい。
【0795】
移植片対宿主病(GVHD)予防はシクロスポリンA(CsA)とミコフェノール酸モフェチル(MMF)から成る。コンディショニング・レジメンの前投薬は施設の指針に従って投与する。
【0796】
表1:コンディショニング・レジメン計画とGVHD予防
[表3]
略語:CY=シクロフォスファミド;BU=ブスルファン;ATG =抗血小板グロブリン(サイモグロブリン);CsA-シクロスポリン; MMF =ミコフェノール酸モフェチル; G-CSF =顆粒球コロニー刺激因子
a BUは、(A)累積AUC 74-82mg-h/L(18,050-2万μM-min/L)または(B)770-850ng/mL Cssを達成することを標的とした。
b、ATGの第1の用量が十分に許容される場合、その後の用量は、施設の指針に従ってより短時間にわたって投与され得る。
c G-CSFは+1日目に開始し、ANC≧2,500/μLまで2日間連続して継続した。
【0797】
ブスルファンの投与
ブスルファン投与は、78mg*hr/Lの目標(19,025μM*min/Lの目標で18,050~2万μM*min/Lに相当)で74~82mg*hr/Lの累積AUC値を目標とする。
【0798】
(A)1日1回投与:ブスルファンを3時間かけて静脈内投与し、74~82mg-h/L(4400~4800μM-min/day)のAUC目標を維持するように調整する。推奨されるAUCの算出は、血中サンプル(投与前、注入終了後15分、1時間、3時間、5時間および7時間に得られる)に対して行われる。ブスルファン照射量は、予測累積AUCが域外になった場合に調整する。可能であれば、投与量調節後のAUCの評価をその後の日に実施し、合計ブスルファン露光がその範囲内であることを確認するために使用することができる。ブスルファン薬物動態はその目標とするAUCを達成するために、試験用量の使用を含む施設の指針に基づいて算出することもある。また、施設の指針に従って、初期ブスルファン照射量を算出してもよい。
又は、
(B)Q6h投与:ブスルファンを2時間かけて静脈内投与し、810ng/mLを目標として定常状態770~850ng/mLになるように調整する。薬物動態(PK)は施設プロトコルごとに実施し、目標定常状態濃度を維持する。推奨されるPKサンプリング時間は、投与前、60分、115分(終了前5分)、150分、3時間、4時間、5時間、6時間(次の投与前)である。あるいは、ブスルファン薬物動態および初回開始照射量が指定された目標定常状態濃度を達成するために、施設の指針に基づいて算出されてもよい。
【0799】
AUC/Cssの変換に使用する計算は以下のとおりである:
AUC (μM*min)/L* 246 μg/μM * 1 L/1000 mL = AUG (mg*min)/mL
AUC (μM*min)/L* 246 μg/μM * 1 mg/1000 μg * 1 hr/60 min = AUC (mg*h)/L
AUC(μM*min)/L* 246μg/μM*1hr/60 min * 1000ng/1μg*1L/1000mL/(投与頻度)= Css(ng/mL)
【0800】
シクロフォスファミドの投与
投与経路:1日総量をD5NS(生理食塩水中5%デキストロース(0.9%))に1時間静注し、投与開始10時間前から3000mL/m2/日の適切な維持静注液を追加投与し、最終投与後24時間まで継続する。患者はまた、施設のガイドラインに従ってメスナ予防を受ける。
用量調節:実際の身体重量(ABW)が年齢および性別について理想的な身体重量(IBW)の125%を超える場合、用量調節が必要である。照射量は以下のように、調節された理想的な身体重量(AIBW)計算を使用して計算されるべきである:
60インチ未満:
IBW =(ht2x 1.65)/1000(ただし、ht = cm、IBW = kg)
60インチ以上:
オスIBW = 39.0 +[2.27x(ht-60)]ここで、ht = インチ、IBW = kg
雌IBW = 42.2 +[2.27x(ht-60)]ここで、ht = インチ、IBW = kg
調整理想ボディ重量公式:
AIBW = IBW +[(0.25)X (ABW-IBW)]
【0801】
免疫抑制
全被験者は以下に概説するように、試験治療計画に従って免疫抑制レジメンを受ける:
【0802】
シクロスポリンA(CsA):3日目に開始する。血清トラフ濃度の目標値を200~400ng/mLに維持するよう調整しながら、各施設のガイドラインに従って投与する。患者が安定して生着し、活動性GVHDが認められない場合、270日目にCsA離脱を開始する。照射量は、約10週間かけて毎週10%減量してゼロまで漸減する。
【0803】
ミコフェノール酸モフェチル(MMF):-3日目に開始し、急性GVHDが認められない場合は生着後+45日または7日のいずれか遅い方まで継続する。施設のガイドラインごとの離乳。MMFは、IVまたはPOで投与することができる。患者<50kg 15mg/kg IV/PO TIDおよび50kg 1g IV/PO TIDを超える患者の場合。
【0804】
例2:ブスルファン, フルダラビン、ATGコンディショニング・レジメン
コンディショニング・レジメン
投与計画は、ブスルファン(BU)、フルダラビン(FLU)およびウサギ抗胸腺細胞グロブリンを用いた。
【0805】
コンディショニング・レジメンは9日目に開始され(下表2参照)、以下からなる:
ATG (ウサギ;サイモグロブリン)は、体内重量およびリンパ球絶対数(ALC)に基づいて、1ノモグラム当たり-9日目から6時間かけて投与する(以下の表3参照)。
【0806】
40mg/m2/日の静注(1時間かけて一定速度)で4日間(-5~-2日目)、160mg/m2の総投与量を投与する。注意:体重10kg未満の小児では、FLU投与が1.33mg/kg IV(一定速度で1時間にわたって)で4日間(-5~-2日目)、総用量5.33mg/kgである。
BUは、FLU後4日間(Days -5~-2)、IVを介して投与される。患者は、21,000~22,000μM/分/L-1の合計BU露光を標的とする4照射量のBUを受ける。
【0807】
GVHD予防はシクロスポリンA(CsA)とメチルプレドニゾロン(MP)からなり、以下のように投与すべきである。CsAはDay -2からDay 180まで毎日投与を開始し、45kg以上の小児には12時間ごとに2.5mg/kgを、45kg未満の小児には8時間ごとに静注する。CsA血液トラフレベルをモニターし、標準的な実施に従って維持する(標的CsAトラフレベルは200mg/L~400mg/L)。CsAテーパーは患者が安定して生着し、活動性GVHDが認められない場合、180日目に開始する。照射量は、約10週間かけて毎週10%減量してゼロまで漸減する。
【0808】
MPは、0日目[(0.5mg/kg、静注(IV))を毎日2回(1.0mg/kg/日)]から28日目まで投与する。その際、29日目から35日目までは1回0.25mg/kgを1日2回(0.5mg/kg/日)、その後36日目から42日目までは1回0.25mg/kgを1日1回(0.25mg/kg/日)静脈内投与に漸減する。好中球生着後(ANC>0.5×109好中球/L、連続3日目)、以下の換算(1.25× IV MP照射量)を用いてプレドニゾロン/プレドニゾンの経口投与に切り替えることができる。
【0809】
コンディショニング・レジメンに対する前投薬は、以下のように投与すべきである。レベチラセタムは、BU療法中の発作予防として施設の指針に従って全例に投与される。以下の前投薬をATGの各用量の30分前に投与する:アセトアミノフェン(経口で10mg/kg;最大用量500mg);ジフェンヒドラミン(静注または経口で1mg/kg;最大用量50mg)、およびメチルプレドニゾロン(静注で1mg/kg;最大用量125mg)。オンダンセトロンはFLUの初回注入前から開始し、少なくともDay -1まで継続して、施設のガイドラインに従って持続注入として投与する。
【0810】
MGTA-456注入の前投薬は、HSC製品注入のための施設の標準治療である。
【0811】
表2:コンディショニング・レジメン計画とGVHD予防
[表4]
略語: FLU =フルダラビン; BU =ブスルファン; ATG = 抗胸腺細胞グロブリン(サイモグロブリン);CsA = シクロスポリン; MP = メチルプレドニゾロン; G-CSF =顆粒球コロニー刺激因子
a 10kg未満の小児に対する輸液投与は、1日1時間にわたる1.33mg/kgの照射量を用いて、重量ベースである(したがって、総照射量は5.33mg/kg)。
b 21,000~22,000μM/min/L-1の合計レジメン露光を達成するように目標設定する。
c ANCが≦500/μLの場合にG-CSFを開始し、ANC≧2,500/μLとなるまで2日間連続で継続する。
d 表3を参照されたい。
e、ATGの第1の用量が十分に許容される場合、その後の用量は、施設の指針に従ってより短時間にわたって投与され得る。
【0812】
ブスルファンの投与
このプロトコルでは、コンディショニングに対して1日1回(24時間毎)のBU静脈内投与を用いる。
【0813】
前処置レジメン(Day -5、-4、-3および-2)でBUを4日間にわたって計4回投与する。最初の3照射量の各々の後のAUC決定を行う(AUC1、AUC2、および照射量#1、#2および#3に続くAUC3)。これらの患者では、生着を最適化し、毒性を最小限に抑えるために、目標とする総投与量は21,000~22,000μM・minL -1である。各BU照射量は各照射量日に施設標準ガイドラインに従い、中心静脈ラインにより3時間かけて照射量する。各BU投与は、毎日のFLU投与の終了後に開始する。
【0814】
すべての患者に対する初期経験的BU投与量(投与量#1)は、以下のように決定される:
体重12.5kg未満の場合:初回投与量はLong-Boyle社が開発した集団薬物動態モデルに患者公式に患者。
体重が12.5kg以上66kg未満の患者には、初回投与量はBartelink社製ノモグラムを用いて決定する。
体重66kg以上の患者の場合:初期BU照射量=3mg/kg静注。
【0815】
表3: ATG投与
[表5]
a レシピエント(recipient)の重量(キログラム)
b -10日目または-9日目の初回投与前に得られたCBC diffから測定した絶対リンパ球数(×103/μL)
c 累積投与量は推定値であり、実際の投与量は最後の2列、投与回数×1日投与量で決定する。
【0816】
ATG投与(1日用量および日数)は、上記の表3に従って決定される。例えば、1,000/uLのコンディショニング前ALC(初回ATG投与前の-10日目または-9日目に測定)を有する10kgの子では、ATGは4日間(-9、-8、-7、-6日目)、2.3mg/kg/日である。コンディショニング前のリンパ球絶対数(ALC)(初回ATG投与前のDay -10またはDay -9に測定)が500/uLの20kgの子では、ATGの照射量は1.7mg/kg/日を3日間(Day -9、-8、-7)とする。
投与回数にかかわらず、-9日目にATGの初回投与を受ける患者は全員。
重量およびALCが表3に示される厳密な値に適合しない患者については、表3に示される最も近い値に丸める。表3に示す2つの値の中点に重量またはALCがある場合は、最も近い値に切り上げる。
【0817】
同等物
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも各独立した刊行物または特許出願が参照により組み込まれるように具体的かつ個別に示されたかのように、同じ程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
【0818】
本発明はその特定の実施形態に関連して説明されてきたが、本出願はさらなる修正が可能であり、本出願は一般に、本発明の原理に従い、本発明の原理に従い、本発明が関係する技術内の既知のまたは慣習的な実践内に入り、本明細書に記載され、特許請求の範囲に従う本質的な特徴に適用され得る本発明からの逸脱を含む、本発明の任意の変形、使用、または適応を包含することが意図されることが理解されるのであろう。
【0819】
他の実施形態は、請求項の範囲内である。
【国際調査報告】