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特表2022-505683新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20220106BHJP
【FI】
A23L7/109
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021522115
(86)(22)【出願日】2018-09-30
(85)【翻訳文提出日】2021-01-06
(86)【国際出願番号】 CN2018108986
(87)【国際公開番号】W WO2020006918
(87)【国際公開日】2020-01-09
(31)【優先権主張番号】201810715303.X
(32)【優先日】2018-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521002349
【氏名又は名称】▲広▼西壮族自治区▲農▼▲業▼科学院
【氏名又は名称原語表記】GUANGXI ZHUANG AUTONOMOUS REGION ACADEMY OF AGRICULTURAL SCIENCES
【住所又は居所原語表記】174 East Daxue Road, Nanning, Guangxi 530000, China
(71)【出願人】
【識別番号】520208111
【氏名又は名称】▲広▼西大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 虚
(72)【発明者】
【氏名】▲でん▼ 英毅
(72)【発明者】
【氏名】覃 ▲維▼治
(72)【発明者】
【氏名】屈 ▲嘯▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 国敏
(72)【発明者】
【氏名】▲韋▼ ▲榮▼昌
【テーマコード(参考)】
4B046
【Fターム(参考)】
4B046LA01
4B046LG30
4B046LG34
4B046LP01
4B046LP15
4B046LP34
4B046LP38
(57)【要約】
【課題】新鮮なじゃがいもからインスタントライスヌードルの作製方法を開示する。
【解決手段】本発明は、使用する原料は、新鮮なじゃがいも35-60%、浸して水を切った米40-65%である。米を浸して水を切った後に米の粉末に挽き、一部の米の粉末を取ってライスペーストにするように蒸すステップ(1)と、じゃがいもを洗浄して皮をむいて2つの部分に分け、1つの部分はじゃがいもスラリに挽き、もう1つの部分は蒸してじゃがいもマッシュにつぶすステップ(2)と、上記成分を混合するステップ(3)と、混合物を初期圧搾ライスヌードルにするように圧搾した後に繰返して細切りに絞り半製品ライスヌードルにするステップ(4)と、半製品ライスヌードルを全密閉オーブン内に置いてオーブン内の温度を約30℃に維持するように蒸気を充填するステップ(5)と、オーブンに蒸気を10-15分間充填するステップ(6)と、造形するステップ(7)と、低温乾燥させるステップ(8)と、包装するステップ(9)と、を含む。該方法は、ライスヌードルの靱性を高め、破断率を減らし、賞味期限を延ばすことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記インスタントライスヌードルの成分は、重量パーセント計で、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも35-60%、浸して水を切った米40-65%であり、上記成分を用いてインスタントライスヌードルを作る方法は、
米を洗浄して浸し且つ水を切って計量し、米の粉末に挽いておき使用に備えるステップ(1)と、
新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいた後に使用に備えるステップ(2)と、
一部の米の粉末を取って水を添加してライスペーストに蒸し、一部のじゃがいもを取り、それらを蒸して、じゃがいもマッシュにつぶし、ライスペーストの製造に使用される米の粉末とじゃがいもマッシュの製造に使用される新鮮なじゃがいもは、合わせて原材料の総重量の15-18%を占めているステップ(3)と、
残りの新鮮なじゃがいもを粉砕した後にスラリに挽き、密封するステップ(4)と、ステップ(1)から(4)までの米の粉末、じゃがいもスラリ、ライスペースト、じゃがいもマッシュを均一に混合するステップ(5)と、
ステップ(5)の混合物をライスヌードルプレス機に入れて細切りに絞り初期絞りライスヌードルになり、ライスヌードルプレス機内の押出温度を108-112℃に設定するステップ(6)と、
ステップ(6)における初期絞りライスヌードルを混合した後にライスヌードルプレス機に入れて繰返して細切りに絞り半製品ライスヌードルになり、繰返して細切りに絞る押出温度は110-112℃であるステップ(7)と、
ステップ(7)の半製品ライスヌードルを密閉オーブン内に置いてオーブン内の温度を約30℃に維持するように蒸気を6-10時間充填するステップ(8)と、
ステップ(8)が完了した後にステップ(8)のオーブンに蒸気を10-15分間充填するステップ(9)と、
ステップ(9)で処理した半製品ライスヌードルを緩めて分散させて造形するステップ(10)と、
ステップ(10)で処理された半製品ライスヌードルを焙煎室に入れて乾燥させるステップ(11)と、
ステップ(11)で処理したライスヌードルを包装して製品ライスヌードルを得るステップ(12)と、を含むことを特徴とする加工方法。
【請求項2】
ステップ(1)において、米を洗浄した後に室温の水道水に6-8時間浸すことを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項3】
ステップ(3)において、ライスペーストの製造に使用される米の粉末は、原材料の総重量の5-8%を占めていることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項4】
ステップ(3)において、じゃがいもマッシュの製造に使用される新鮮なじゃがいもは原材料の総重量の8-10%を占めていることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項5】
ステップ(4)において、前記新鮮なじゃがいもをスラリに挽いて狭い口付きバケツで収納し、次に蓋やプラスチックラップで密封することを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項6】
ステップ(5)において、米の粉末、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュを混合した後に密閉容器に入れることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項7】
ステップ(6)及び(7)において、前記ライスヌードルプレス機内の押出温度を110℃に設定することを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項8】
ステップ(7)において、半製品ライスヌードルの直径は0.8mmであることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項9】
ステップ(9)において、空気エネルギーヒートポンプを使用してオーブンに蒸気を供給することを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【請求項10】
ステップ(11)において、前記焙煎室の温度は25-35度、乾燥時間は10-12時間であることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライスヌードル加工の技術分野に属し、具体的には新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
じゃがいもは栄養価が高く、適応性が高く、生産量が多いため、世界で3番目に重要な食用作物である。栄養面では、じゃがいもは炭水化物を多く含み、タンパク質、アミノ酸、ミネラル(リン、カルシウムなど)、ビタミンなども豊富で、通常の米よりもはるかに栄養価が高い。じゃがいもは、主食、野菜、またはフレンチフライ、ポテトチップス、ライスヌードルなどの補助食品として使用できる。食品としては、長期間に保管することは望ましくなく、低温で乾燥した密閉した状態で保管する必要がある。中国南部の冬作地におけるじゃがいもの収穫期は、一般に毎年3月から5月まで、現時点では、高温多雨の季節であり、収穫された新鮮なじゃがいもは、水分が多く、腐敗しやすく、劣化しやすいため、長距離輸送には適せず、売り上げが落ちる傾向があり、農民の収入とじゃがいも産業発展の安定性にも悪影響を及ぼす。その場で加工できれば、この問題はうまく解決される。
【0003】
一方、社会生活のペースが加速するにつれ、人々は自然で栄養価の高い食べ物を食べたいだけでなく、料理にあまり時間をかけたくないと考えて、インスタントライスヌードルやインスタントヌードルなどのインスタントフードを選択する若者が増えている。じゃがいもライスヌードルは、近年開発されたじゃがいも高付加価値加工製品であり、その栄養価と食感は、通常のライスヌードルをはるかに超えており、食卓に登場してきた真新しい健康的な主食である。この高い栄養価のじゃがいもライスヌードルをインスタント食品の形で消費者に提供できれば、じゃがいもライスヌードルの消費市場を拡大し、農家の収入を増やし、じゃがいもの産業チェーンを広げることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の欠点を克服し、新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的解決手段は、新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記インスタントライスヌードルの成分は、重量パーセント計で、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも35-60%、浸して水を切った米40-65%である。好ましくは、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも40-50%、浸して水を切った米50-60%である。
【0006】
上記成分を用いてインスタントライスヌードルを作る方法は、
米を洗浄して浸して水を切って計量し、米の粉末に挽いて使用に備えるステップ(1)と、
新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいた後に使用に備えるステップ(2)と、
一部の米の粉末を取って水を添加してライスペーストに蒸し、一部のじゃがいもを取り、それらを蒸して、じゃがいもマッシュにつぶし、ライスペーストの製造に使用される米の粉末とじゃがいもマッシュの製造に使用される新鮮なじゃがいもは、原材料の総重量の15-18%を占めているステップ(3)と、
残りの新鮮なじゃがいもを粉砕した後にスラリに挽き、密封するステップ(4)と、
ステップ(1)から(4)までの米の粉末、じゃがいもスラリ、ライスペースト、じゃがいもマッシュを均一に混合するステップ(5)と、
ステップ(5)の混合物をライスヌードルプレス機に入れて細切りに絞り初期絞りライスヌードルになり、ライスヌードルプレス機内の押出温度を108-112℃に設定するステップ(6)と、
ステップ(6)における初期絞りライスヌードルを混合した後にライスヌードルプレス機に入れて繰返して細切りに絞り半製品ライスヌードルになり、繰返して細切りに絞る押出温度は110-112℃であるステップ(7)と、
ステップ(7)の半製品ライスヌードルを密閉オーブン内に置いてオーブン内の温度を約30℃に維持するように蒸気を6-10時間充填するステップ(8)と、
ライスヌードルが粘り合わないように、ステップ(8)が完了した後にステップ(8)のオーブンに蒸気を10-15分間充填するステップ(9)と、
ステップ(9)で処理した半製品ライスヌードルを緩めて分散させて造形するステップ(10)と、
ステップ(10)で処理された半製品ライスヌードルを焙煎室に入れて乾燥させるステップ(11)と、
ステップ(11)で処理したライスヌードルを包装して製品ライスヌードルを得るステップ(12)と、を含む。
【0007】
さらに、ステップ(1)において、米を洗浄した後に室温の水道水に6-8時間浸す。
【0008】
さらに、ステップ(3)において、ライスペーストの製造に使用される米の粉末は、原材料の総重量の5-8%を占めている。
【0009】
さらに、ステップ(3)において、じゃがいもマッシュの製造に使用される新鮮なじゃがいもは原材料の総重量の8-10%を占めている。
【0010】
さらに、ステップ(4)において、空気との大きな接触により酸化や変色が起こりやすいことを回避するように、前記新鮮なじゃがいもをスラリに砕けて且つ狭い口付きバケツで収納し、次に蓋やプラスチックラップで密封する。
【0011】
さらに、ステップ(5)において、米の粉末、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュを混合した後に密閉容器に入れて酸化を減らす。同時に、抗酸化剤を使用する必要がないため、コストを削減し、ライスヌードルの自然さを確保できる。
【0012】
さらに、ステップ(6)及び(7)において、前記ライスヌードルプレス機内の押出温度を110℃に設定する。新鮮なじゃがいもの酵素を不活性化するのに役立つ。
【0013】
さらに、ステップ(7)において、半製品ライスヌードルの直径は0.8mmである。
【0014】
さらに、ステップ(9)において、空気エネルギーヒートポンプを使用してオーブンに蒸気を供給する。
【0015】
さらに、ステップ(11)において、前記焙煎室の温度は25-35度、乾燥時間は10-12時間である。低温で乾燥すると、栄養素の損失が減少する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の利点は以下である。
1、本発明は、新鮮なじゃがいもを用いてインスタントライスヌードルを作り、製造プロセスを最適化し、じゃがいも澱粉またはじゃがいも全粉を用いてじゃがいもライスヌードルを作る場合と比較して、新鮮なじゃがいもは、澱粉または全粉に乾燥することなく、収穫するとライスヌードルの加工を行うことができ、加工工程と汚染を減らし、コストを削減し、栄養素の損失(じゃがいもの残留物中の、及び水に溶けている栄養素)を減らし、インスタントライスヌードルの栄養価を向上させることができる。人々の希望のように完全な栄養を備えたインスタントフードを提供することだけでなく、地元の農家のじゃがいも販売難問を解決することもできる。
2、本発明の方法では、米とじゃがいもをそれぞれ米の粉末とじゃがいもスラリに挽いて混合し、じゃがいもスラリ中の水分をさらに吸収して利用し、製品ライスヌードルの栄養価を向上させる。同時に、米とじゃがいもの一部を蒸してから混ぜ合わせてライスヌードルを作ることで、製品ライスヌードルの靭性を高め、破断率を減らすことができ、同時に、ライスヌードルの成熟を促進し、新鮮なじゃがいもの添加量を増やし、製品ライスヌードルの栄養価を高めることもできる。半製品ライスヌードルは、高温で圧搾し、繰り返して細切りに絞り、初期では原料を予め熟することと後期では蒸すことなどに比べて、加工工程が簡素化され、加工効率が向上し、同時に、じゃがいもの酵素活性を失活させることに有利であることにより、ライスヌードルの品質を確保しながら、製品ライスヌードルの賞味期限を延ばすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、特定の実施例を組み合わせて、本発明をさらに説明する。
【0018】
実施例1:
新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、重量パーセントで、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも40kg、浸して水を切った米60kgであった。前記じゃがいもは、桂農じゃがいも1号であった。
【0019】
上記成分を用いてインスタントライスヌードルを作る方法は、
米を洗浄した後に水道水に6時間浸し、水を切った後に計量し、その後に粉末状の米の粉末に挽いて使用に備えたステップ(1)と、
米浸し終了前の1時間に、新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいた後に2つの部分に分け、1つの部分は30kg、もう一つの部分は、10kgであったステップ(2)と、
30kgの部分のじゃがいもをじゃがいもスラリに挽き、前記じゃがいもスラリを狭い口付きバケツで収納し、かつ蓋で密封した。10kgの部分を蒸し器で蒸し、じゃがいもマッシュにつぶしたステップ(3)と、
7kgの米の粉末を取って水を添加して均一に混合した後にライスペーストに蒸したステップ(4)と、
米の粉末がじゃがいもスラリを十分に吸収するように、ステップ(1)から(4)までの米の粉末、じゃがいもスラリ、ライスペースト、じゃがいもマッシュを密閉容器で均一に混合したステップ(5)と、
ステップ(5)の混合物をライスヌードルプレス機に入れて細切りに絞り初期絞りライスヌードルにし、ライスヌードルプレス機の押出温度を108℃に設定した。高温押出は、新鮮なじゃがいもの酵素を不活性化し、変色や栄養素の分解と変換を防止し、製品ライスヌードルの賞味期限を延ばすことができたステップ(6)と、
ステップ(6)における初期絞りライスヌードルを混合した後にライスヌードルプレス機に入れて繰返して細切りに絞り半製品ライスヌードルに作り、繰返して細切りに絞る押出温度は110℃であったステップ(7)と、
ステップ(7)の半製品ライスヌードルを完全密閉型オーブン内に置いてオーブン内の温度を約30℃に維持するように蒸気を9時間充填したステップ(8)と、
ライスヌードルが粘り合わないように、ステップ(8)が完了した後、空気エネルギーヒートポンプを使用して、ステップ(8)のオーブンに蒸気を13分間充填したステップ(9)と、
ステップ(9)で処理した半製品ライスヌードルを緩めて分散させて造形したステップ(10)と、
ステップ(10)で処理された半製品ライスヌードルを焙煎室に入れて乾燥させた。焙煎室の温度は30°、乾燥時間は10時間であったステップ(11)と、
ステップ(11)で処理したライスヌードルを調味料バッグと一緒に包装して、製品ライスヌードルを得た。前記調味料バッグは、市販されているインスタントヌードル調味料バッグとしてもよかったステップ(12)と、を含む。
【0020】
比較例1:
最初に新鮮なじゃがいもをじゃがいも澱粉に加工しておき後での使用に備える。米を粉砕して米の粉末に挽き、じゃがいも澱粉と米の粉末を実施例1の割合で加え、水と混ぜてペースト状にし、ライスヌードルプレス機で細切りに絞り初期絞りライスヌードルを作り、押出温度は通常の80-85℃であった。初期絞りライスヌードルを再び蒸し、半製品ライスヌードルを得た。以降の操作は、ステップ(8)-(12)と同じであった。上記2つの方法で作製したライスヌードルを試験機関に持ち込み、試験を行い、その栄養成分表を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
表1から、実施例1の方法で作製したじゃがいもライスヌードルは、比較例1より栄養価が高いということがわかる。
【0023】
実施例2:
新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、重量パーセントで、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも50kg、浸して水を切った米50kgであった。前記じゃがいもは、桂農じゃがいも1号であった。
【0024】
上記成分を用いてインスタントライスヌードルを作る方法は、
米を洗浄した後に室の水道水に7時間浸し、水を切った後に計量し、その後に粉状米の粉末に挽いておき使用に備えたステップ(1)と、
米浸し終了前の1時間に、新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいた後に2つの部分に分け、1つの部分は41kg、もう一つの部分は、9kgであったステップ(2)と、
41kgの部分のじゃがいもをじゃがいもスラリに挽いて、前記じゃがいもスラリを狭い口付きバケツで収納し、かつ蓋で密封した。9kgの部分を蒸し器で蒸し、そしてじゃがいもマッシュにつぶしたステップ(3)と、
8kgの米の粉末を取って水を添加して均一に混合した後にライスペーストに蒸したステップ(4)と、
米の粉末がじゃがいもスラリを十分に吸収するように、ステップ(1)から(4)までの米の粉末、じゃがいもスラリ、ライスペースト、じゃがいもマッシュを密閉容器で均一に混合したステップ(5)と、
ステップ(5)の混合物をライスヌードルプレス機に入れて細切りに絞り初期絞りライスヌードルになり、ライスヌードルプレス機の押出温度を110℃に設定した。高温押出は、新鮮なじゃがいもの酵素を不活性化し、変色や栄養素の分解と変換を防止し、製品ライスヌードルの賞味期限を延ばすことができたステップ(6)と、
ステップ(6)における初期絞りライスヌードルを混合した後にライスヌードルプレス機に入れて繰返して細切りに絞り半製品ライスヌードルに作り、繰返して細切りに絞る押出温度は110℃であったステップ(7)と、
ステップ(7)の半製品ライスヌードルを完全密閉型オーブン内に置いてオーブン内の温度を約30℃に維持するように蒸気を10時間充填したステップ(8)と、
ライスヌードルが粘り合わないように、ステップ(8)が完了した後、空気エネルギーヒートポンプを使用して、ステップ(8)のオーブンに蒸気を15分間充填したステップ(9)と、
ステップ(9)で処理した半製品ライスヌードルを緩めて分散させて造形したステップ(10)と、
ステップ(10)で処理された半製品ライスヌードルを焙煎室に入れて乾燥させ、焙煎室の温度は33°、乾燥時間は9時間であったステップ(11)と、
ステップ(11)で処理したライスヌードルを調味料バッグと一緒に包装して、製品ライスヌードルを得たステップ(12)と、を含む。
【0025】
比較例2:
実施例2の比率に従って、それぞれ米を水で浸して、その後水を添加して米スラリに挽き(一部の米スラリを蒸して初めて添加する必要がない)、全てのじゃがいもを洗浄し、皮をむき、粉砕した後に、じゃがいもスラリに挽いた(じゃがいもを蒸して初めて添加する必要がない)。米スラリとじゃがいもスラリを混合した後に、初期絞りライスヌードルに圧搾し、圧搾温度は通常の80-85℃であった。高温で繰返して細切りに絞らず、繰り返して蒸して熟成にして、以降の操作は、ステップ(8)-(12)と同じであった。
【0026】
比較例3:
実施例2の比率に従って、それぞれ米を水で浸して、その後水を添加して米スラリに挽き、じゃがいもの一部を洗浄し、皮をむき、粉砕した後にじゃがいもスラリに挽き、もう一つの部分のじゃがいもを蒸した後にマッシュに細かくつぶした。米スラリ、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュを均一に混合し、通常のオープンバケットで収納した。半製品ライスヌードルに圧搾し、圧搾温度は通常の80-85℃であった。高温で繰返して細切りに絞らず、繰り返して蒸して成熟にして、以降の操作は、ステップ(8)-(12)と同じであった。
【0027】
製品比較
実施例2のライスヌードルは、沸騰したお湯に4-5分間浸して食用できた。比較例2と3は、沸騰したお湯で5-10分間浸す必要があった。実施例2のライスヌードルは、食感が滑らかで、破断率が1%、色が灰白色、賞味期限が18か月であった。比較例2のライスヌードルは、食感がやや粗く、破断率が80%、色が暗赭色、賞味期限が13か月であった。比較例3のライスヌードルは、食感がやや粗く、破断率が20%、色が暗赭色、賞味期限が13か月であった。
【0028】
実施例3:
新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、重量パーセントで、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも65kg、浸して水を切った米35kgであった。前記じゃがいもは、桂農じゃがいも1号であった。
【0029】
上記成分を用いてインスタントライスヌードルを作る方法は、
米を洗浄した後に水道水に6時間浸し、水を切った後に計量し、その後に粉状米の粉末に挽いておき使用に備えたステップ(1)と、
米浸し終了前の1時間に、新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいた後に2つの部分に分け、1つの部分は53kg、もう一つの部分は、12kgであったステップ(2)と、
53kgの部分のじゃがいもをじゃがいもスラリに挽き、前記じゃがいもスラリを狭い口付きバケツで収納し、かつ蓋で密封した。12kgの部分を蒸し器で蒸し、そしてじゃがいもマッシュにつぶしたステップ(3)と、
6kgの米の粉末を取って水を添加して均一に混合した後にライスペーストに蒸したステップ(4)と、
米の粉末がじゃがいもスラリを十分に吸収するように、ステップ(1)から(4)までの米の粉末、じゃがいもスラリ、ライスペースト、じゃがいもマッシュを密閉容器で均一に混合しステップ(5)と、
ステップ(5)の混合物をライスヌードルプレス機に入れて細切りに絞り初期絞りライスヌードルにして、ライスヌードルプレス機の押出温度を110℃に設定した。高温押出は、新鮮なじゃがいもの酵素を不活性化し、変色や栄養素の分解と変換を防止し、製品ライスヌードルの賞味期限を延ばすことができたステップ(6)と、
ステップ(6)における初期絞りライスヌードルを混合した後にライスヌードルプレス機に入れて繰返して細切りに絞り半製品ライスヌードルになり、繰返して細切りに絞る押出温度は110℃であったステップ(7)と、
ステップ(7)の半製品ライスヌードルを完全密閉型オーブン内に置いてオーブン内の温度を約30℃に維持するように蒸気を9時間充填したステップ(8)と、
ライスヌードルが粘り合わないように、ステップ(8)が完了した後、空気エネルギーヒートポンプを使用して、ステップ(8)のオーブン内に蒸気を15分間充填したステップ(9)と、
ステップ(9)で処理した半製品ライスヌードルを緩めて分散させて造形したステップ(10)と、
ステップ(10)で処理された半製品ライスヌードルを焙煎室に入れて乾燥させ、焙煎室の温度は28°、乾燥時間は10時間であったステップ(11)と、
ステップ(11)で処理したライスヌードルを調味料バッグと一緒に包装して、製品ライスヌードルを得た。前記調味料バッグは、市販されているインスタントヌードル調味料バッグとしてもよかったステップ(12)と、を含む。
【0030】
比較例4:
洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも25kg、浸して水を切った米75kg。それぞれ米を浸した後に水を添加して米スラリに挽き、じゃがいもを洗浄し、皮をむき、粉砕した後にじゃがいもスラリに挽いた。米スラリ、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュを均一に混合し、通常のオープンバケットで収納した。初期絞りライスヌードルに圧搾し、圧搾温度は通常の80-85℃であり、高温で繰返して細切りに絞らず、繰り返して蒸して熟成にして、以降の操作は、ステップ(8)-(12)と同じであった。
【0031】
実施例3と比較例4の製品ライスヌードルの栄養素については以下の表を参照する。
【0032】
【表2】
【0033】
上記の表から、新鮮なじゃがいもの含有量が増加し、プロセスの改善に伴い、製品ライスヌードルの栄養価もそれに応じて改善されていることがわかる。さらに、比較例4では、水に浸す時間が長く要して、製品ライスヌードルの食感、柔軟性は、実施例3より低い。
【0034】
これらの実施例は、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。さらに、本発明の教示を読んだ後、当業者は、本発明に様々な修正または変更を加えることができ、これらの同等の形態もまた、本出願の添付の特許請求の範囲によって定義される範囲に含まれることを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2021-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
実施例1:
新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも40kg、浸して水を切った米60kgであった。前記じゃがいもは、桂農じゃがいも1号であった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
実施例2:
新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも50kg、浸して水を切った米50kgであった。前記じゃがいもは、桂農じゃがいも1号であった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
実施例3:
新鮮なじゃがいもから作られたインスタントライスヌードルの加工方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも65kg、浸して水を切った米35kgであった。前記じゃがいもは、桂農じゃがいも1号であった。
【国際調査報告】