(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】食用製品を受領容器に前記受領容器によって調節された状態において分配するシステム及びプロセス
(51)【国際特許分類】
A47J 31/46 20060101AFI20220106BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20220106BHJP
B67D 1/07 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
A47J31/46 117
B67D1/08 Z
B67D1/07
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021522481
(86)(22)【出願日】2019-10-22
(85)【翻訳文提出日】2021-06-16
(86)【国際出願番号】 PT2019050036
(87)【国際公開番号】W WO2020085928
(87)【国際公開日】2020-04-30
(32)【優先日】2018-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042301
【氏名又は名称】ノヴァデルタ - コメルシオ エ インダストリア デ カフェス,エルディーエー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ナベイロ,ルイ ミゲル
(72)【発明者】
【氏名】メディナ ムント,ヘスス
(72)【発明者】
【氏名】デ フィゲイレド ブランコ,ジョアン アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ゴンサルヴェス マーティンズ,マルコ フィリペ
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB01
3E082CC03
3E082DD03
3E082DD20
3E082FF09
4B104AA02
4B104BA35
4B104DA41
4B104EA19
(57)【要約】
本発明は、例えば、飲料などの、食用製品を分配するシステム、特に、製品受領容器(1、1’)と、食用製品の分配の動作の制御のために適合された制御手段(5)を有する、食用製品の分配の装置(3)に動作自在に関連付けられた、受領容器配置部材(2)と、を有するシステム、並びに、プロセスを開示しており、この場合に、前記装置(3)は、前記受領容器配置部材(2)と動作自在に関連付けられた、且つ、基準軸(X)を中心としたその回転運動を含む、前記製品受領容器(1)の操作に従って入力を前記制御手段(5)に提供するように適合されたインターフェイス手段(7)を更に有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用製品を分配するシステムであって、
- 例えば、配置部材(2)の基準軸(X)に沿って、前記配置部材(2)上において動作自在に配置されうるように適合された、例えば、飲用受領容器などの、受領容器(1)であって、前記受領容器(1)は、例えば、飲料などの、食用製品を収集しうる、受領容器と、
- 前記配置部材(2)を有する、例えば、飲料調製装置などの、食用製品を分配する装置(3)と、
を含み、
前記配置部材(2)は、前記受領容器(1)が前記配置部材(2)上において動作自在に配置されたケースにおいて、前記食用製品を前記受領容器(1)に放出しうるように適合された製品放出部(21)を有しており、
前記装置(3)は、その動作サイクルと関連する、動作パラメータ、データ通信、及び情報の表示を含む、前記装置(3)の動作を制御しうるように適合された制御手段(5)を有する、システムにおいて、
前記装置(3)は、前記配置部材(2)上において動作自在に配置された前記受領容器(1)の回転運動の少なくとも1つの態様を理解しうる、且つ、個々の入力を前記制御手段(5)に提供しうる、ように適合されたインターフェイス手段(7)を有することを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記インターフェイス手段(7)は、
- 特に、少なくとも1つの配置位置(A)における、前記配置部材(2)上における前記ユーザーによる前記受領容器(1)の正しい配置と、
- 特に、保持状態(B、C)の少なくとも1つの位置における、前記配置部材(2)上における前記ユーザーによる前記受領容器(1)の正しい保持と、
- 好ましくは、特に、前記保持状態(B、C)と関連する、少なくとも1つのハンドリングアライメントに沿った少なくとも第2位置(II)への第1位置(I)からの前記回転運動の少なくとも方向及び程度を含む、前記配置部材(2)上において動作自在に配置された、特に、その垂直方向軸を中心とした、前記ユーザーによるそれ自体を中心とした前記受領容器(1)の回転運動のいくつかの態様の少なくとも1つと、
の少なくとも1つを理解しうるように、前記配置部材(2)と動作自在に関連付けられており、且つ、
前記インターフェイス手段(7)は、それ自体を中心とした前記受領容器(1)の回転運動の個々の態様の前記理解に基づいて、且つ、好ましくは、例えば、前記受領容器(1)への食用製品の前記放出などの、動作サイクルの少なくとも調節を含む、前記装置(3)の少なくとも1つの個々の動作パラメータの調節のために、入力を、好ましくは、少なくとも2つの異なる入力を、前記制御手段(5)に提供しうるように適合されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記インターフェイス手段(7)は、リモート方式によるもの、前記受領容器(1)との関係における近傍方式によるもの、或いは、前記受領容器(1)との間の直接的な接触によるもの、を含む、前記配置部材(2)上において動作自在に配置された前記受領容器(1)の回転運動の少なくとも1つの態様を理解しうるように適合されており、且つ、
前記インターフェイス手段(7)は、
- それ自体を中心とした前記受領容器(1)の少なくとも1つの回転運動、好ましくは、更に、前記基準軸(X)に沿った前記受領容器(1)の垂直方向の運動、を含む、運動のタイプと、
- 少なくとも、時計回り方向における、好ましくは、更に、反時計回り方向における、回転を含む、運動の方向と、
- 前記配置部材(2)上における前記受領容器(1)の動作自在の存在及び保持の少なくとも1つと、
- 前記受領容器(1)の配置位置(A)及び保持位置(B、C)、及び、
- 第1位置(I)及び第2位置(II)であって、好ましくは、保持状態(B、C)における前記受領容器(1)の複数の相対角度位置、
の少なくとも1つの間の前記配置部材(2)上におけるそれ自体を中心とした前記受領容器(1)による前記回転運動の運動の程度と、
の少なくとも1つを理解しうるように適合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記インターフェイス手段(7)は、それ自体を中心とした前記受領容器(1)の少なくとも1つの回転運動、好ましくは、更に、基準軸(X)に沿った垂直方向運動、が、前記インターフェイス手段(7)の対応する運動に結び付くように、直接的接触における前記材料の間の材料係合、磁気的係合、電磁的係合、オス-メスの加圧されたフィッティング、バヨネット、ねじタイプ、又はこれらに類似したものによる機械的係合の少なくとも1つによるものを含む、前記受領容器(1)の運動によって一緒に運動することを含む、前記配置部材(2)上において動作自在に配置された前記受領容器(1)によって作動しうるように適合されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記インターフェイス手段(7)は、前記配置部材(2)上において動作自在に保持されうるように、且つ、前記受領容器が前記配置部材(2)上において動作自在に保持されている、前記受領容器(1)の第1配置位置及び第2位置の少なくとも1つから運動しうるように、且つ、前記受領容器(1)が逆の運動において前記位置から運動するケースにおいては、係合解除されうるように、前記配置部材(2)上において動作自在に配置された、好ましくは、予め定義された位置において配置された、前記受領容器(1)によって係合されうるように適合されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記インターフェイス手段(7)は、前記受領容器(1、1’)の回転運動によって一緒に運動しうるように、前記受領容器の前記ベース領域と関連する回転部分を有しており、この場合に、前記回転部分は、前記受領容器(1、1’)の前記回転運動の程度が電気信号に変換されるように、例えば、ポテンショメータタイプの、例えば、その回転による電気的変動の部分を有する、係合メカニズムにより、機能的接続状態において提供されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記インターフェイス手段(7)は、
- 前記受領容器(1)に対する物質放出のサイクルのタイプの選択と、
- 食用製品の調製のサイクルの開始の作動と、
- 前記配置部材(2)を通じて放出されるべき食用製品の量の調節と、
- 前記配置部材(2)を通じた食用製品の前記放出の開始及び終了と、
- 食用物質の一部分(8)の供給通路の、少なくとも、開放運動の、任意選択により、更には、閉鎖運動の、且つ、これと動作自在に関連付けられた製品調製装置(4)の、作動と、
好ましくは、前記選択のやり取りの少なくとも1つと関連付けられた状態の前記ユーザーへの情報表示と、
の少なくとも1つに入力を提供するように、前記制御手段(5)との動作自在の接続状態において提供されていることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記インターフェイス手段(7)は、前記制御手段(5)との機能的接続状態において提供されており、且つ、
- 前記配置部材(2)の基準軸(X)との関係における垂直方向の平行運動の、或いは、回転の、ものを含む、運動のタイプと、
- 例えば、下向き又は上向きの垂直方向、時計回り方向又は反対方向における回転、のものを含む、運動の方向と、
の少なくとも1つに従って、食用製品及び/又はその放出のタイプ又は特性の選択を提供するように適合されており、且つ、
前記インターフェイス手段(7)は、
- 保持状態(B、C)において、少なくとも第1位置(1)、好ましくは、更に、第2位置(II)、を含む、前記配置部材(2)上における前記受領容器(1)の係合の運動の程度と、
- 前記受領容器(1)が、少なくとも保持状態(B、C)において第1位置(I)又は第2位置(II)に対応する係合運動の程度内において、前記配置部材(2)内において動作自在に係合されている期間と、
の少なくとも1つに従って前記放出量の調節用の入力を提供するように適合されていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記装置(3)は、好ましくは、前記配置部材(2)と関連付けられた、且つ、それ自体を中心とした前記受領容器(1)の前記回転によって生成される変動の通知を前記ユーザーに表示しうるように適合された、出力手段(27)を有しており、前記出力手段(27)は、例えば、類似のアライメントにおいて提供された複数の光ドットの形態を有し、且つ、前記配置部材(2)上におけるそれ自体を中心とした前記受領容器(1)の回転の程度に動作自在に関連付けられていることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
例えば、飲用受領容器などの、受領容器(1)と、例えば、飲料の調製用の装置(3)と、を有する、食用製品を分配するシステム、具体的には、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム、の動作のためのプロセスであって、
前記プロセスは、例えば、飲料調製サイクルなどの、その動作サイクルを調節するための、前記装置(3)のユーザーによる選択のやり取りを含む、プロセスにおいて、
前記選択のやり取りは、前記装置(3)の前記配置部材(2)上において動作自在に配置された際の、それ自体を中心とした前記受領容器(1)の少なくとも1つの回転運動の前記ユーザーによる作動を含み、前記作動は、好ましくは、それぞれの動作サイクルの開始の前に実行されており、且つ、前記動作サイクルの実現は、好ましくは、前記装置(3)の使用のその他のインターフェイスの前記ユーザーによる作動を必要としてはいないことを特徴とする、プロセス。
【請求項11】
前記選択のやり取りは、
- 例えば、食用製品の調製又は製品の調製の回路のクリーニング用の流体循環などの、前記装置(3)の動作のタイプ、
- 例えば、コーヒー、若しくは水、若しくはミルク、若しくはその他のものなどの、食用製品のタイプ、及び/又は、
- 少なくとも1つの最小及び/又は最大基準との関係における相対量、
- 前記製品放出の持続時間、及び、
- 製品放出の容積、
のうちの少なくとも1つを含む、受領容器(1)に対する食用製品の個々の放出に関連する量、
の少なくとも1つのものの選択を判定するように、制御手段(5)によって理解されており、且つ、
前記配置部材(2)上における前記受領容器(1)の前記回転運動は、食用製品の放出の開始、停止、持続時間、及び容積の少なくとも1つに対して前記制御手段(5)によって関連付けられていることを特徴とする、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記選択のやり取りは、
- 配置部材(2)上の初期配置位置において受領容器(1)を配置するステップと、
- 前記配置部材(2)上の動作自在の保持の位置まで、例えば、時計回り方向におけるものなどの、第1方向において、例えば、回転などの、第1運動において前記受領容器(1)を運動させるステップと、
- これに加えて、前記第1方向において、且つ、前記第1保持位置を超えた前記受領容器(1)の運動の最大程度に対応する、前記第1及び第2保持位置の間の所与の程度において、前記受領容器(1)を運動させるステップと、
- 前記受領容器(1)が、予め定義された期間において、前記第1及び第2保持位置によって定義された前記運動の程度のインターバルにおいて前記ユーザーによって運動した位置に対応する所与の第1動作位置に前記受領容器(1)が位置した後に、第1動作入力を前記制御手段(5)に提供するステップと、
- 特に、前記第1保持位置と第1動作位置の間の前記第1方向に沿った運動の程度と関係する動作値を含む、前記第1動作位置に従って、例えば、飲料調製のサイクルなどのフロー循環を開始するステップと、
- そのベースを通じた前記受領容器(1)への、前記配置部材(2)上の前記飲料放出手段による、例えば、食用物質の一部分(9)の抽出から結果的に得られる飲料の放出などの、第1食用製品の放出を実行するステップと、
- 任意選択により、これに加えて、食用物質の前記放出の際に前記受領容器(1)を運動させ、且つ、これにより、例えば、前記第1動作位置との関係における運動の程度を増大及び/又は低減することを含む、第2動作入力を提供するステップであって、この場合に、前記第2動作入力は、前記第1動作入力と関連する動作値に対する、例えば、放出容積などの、動作値の差に対応している、ステップと、
- 前記制御手段(5)に提供された前記第1及び第2動作入力の以前のものと関連する動作値が達成されること、及び、
- 前記受領容器(1)が、食用製品の前記放出の際に、依然として、前記第1保持位置に運動していること、
の少なくとも1つの後に前記食用製品の放出を終了するステップと、
- 前記第1方向とは反対の方向において、即ち、前記第2方向において、前記第1保持位置に、且つ、これを超えて、前記受領容器(1)を運動させ、これにより、前記配置部材(2)内における保持から前記受領容器(1)を解放するステップと、
- 前記受領容器(1)を配置部材(2)から除去するステップと、
を有することを特徴とする、請求項10又は11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記選択のやり取りは、
- 前記配置部材(2)上における動作自在の保持状態において、第2運動において前記受領容器(1)を運動させるステップと、
- 前記受領容器(1)に対する第2食用物質の放出を開始及び終了するステップと、
- 第3運動において前記受領容器(1)を運動させるステップと、
- 前記受領容器(1)の加熱フローと少なくとも前記配置部材(2)のパージフローの少なくとも1つのものの放出を実行するステップと、
- 前記配置部材(2)から前記受領容器(1)を除去するステップと、
の少なくとも1つを更に有することを特徴とする、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
前記選択のやり取りは、
- 前記配置部材(2)上における動作自在の保持状態において、第2運動において前記受領容器(1)を運動させるステップと、
- 前記受領容器(1)に対する第2食用製品の放出を開始及び終了するステップと、
- 前記受領容器(1)を除去するステップと、
を更に含むことを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項15】
前記選択のやり取りは、
- 前記装置(3)の動作のタイプと、
- 食用製品の調製の動作のパラメータと、
- 食用製品のタイプと、
- 放出対象の食用製品の量と、
- 例えば、放出温度及び放出圧力などの、放出対象の食用製品のその他の放出パラメータと、
の少なくとも1つのものの選択を更に含み、
この場合に、前記利用可能な選択のそれぞれのものには、運動のタイプ、前記配置部材(2)上における前記受領容器(1)の運動の程度の少なくとも1つが対応していることを特徴とする、請求項10乃至14のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項16】
前記選択のやり取りは、
- 前記装置(3)を「スタンバイ」状態から動作準備完了状態に遷移させるステップと、
- 食用物質の一部分の導入通路(8)の開放及び閉鎖の作動ステップと、
- 一部分の前記導入通路(8)を通じた食用物質の一部分(9)の導入ステップと、
- 前記抽出装置(4)の開放及び閉鎖の作動ステップと、
の少なくとも1つを更に含み、
この場合に、前記ステップの少なくとも1つは、好ましくは、前記配置部材(2)上における動作自在の保持状態における受領容器(1)の配置の後に、自動的に開始されていることを特徴とする、請求項10乃至15のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、食用製品を分配するシステムの分野に関し、更に詳しくは、食用製品を収集する受領容器の内部に対する放出手段を有する、飲料を分配するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
重力に反する方向に沿って、且つ、食用製品を収集する受領容器の壁を通じて、食用製品の放出を提供する、食用製品、特に飲料、を分配する既知のシステムが存在している。
【0003】
特に、例えば、エスプレッソタイプのコーヒーなどの芳香飲料のケースにおいては、この飲料放出は、受領容器における品質に対して潜在的な影響を及ぼす、関連するプロセスである。いくつかの態様においては、飲料放出に由来する最終的な液体残留物が飲料品質の劣化をもたらさないことを保証することが重要である。この観点において、従来技術は、残留物の、且つ、飲料放出部材のパージフローの、排水に関係する解決策を含んでいる。
【0004】
欧州特許第1991094B1号は、ベースから充填されうるように適合された、且つ、このような目的のために封止可能なベースを有する、飲用受領容器を開示しており、これによれば、飲料は、飲料放出のフロー調節要素として提供された弁を開放するために十分である圧力下において注入されている。
【0005】
欧州特許第2285687B1号は、グラスのベース領域を通じた飲料放出を有するシステムを開示している。システムは、飲料放出手段から液体残留物を排出するべく設計された放出手段を開示している。具体的には、システムは、ボールの形状において構成された、受領容器の配置表面上の開口部を有しており、これによれば、前記開口部は、前記受領容器配置表面上において蓄積しうる、飲料の最終的な残りを放出するように適合されている。
【0006】
欧州特許第2120652B1号は、本発明のタイプのシステムを開示しており、この場合には、前記飲用受領容器のベース領域は、流体放出の下流において、且つ、飲用受領容器のベース部分の上流において、飲料の食用物質プレカーソルを含むカプセルを収集するように、抽出装置として構成された配置部材上において、ねじ山により、保持することができる。更には、前記配置部材のベース領域は、個々の中央軸を中心とした前記配置部材の回転により、流体放出部材上における配置部材の配置及び保持を提供し、これにより、下流の飲用受領容器との間の上流の流体放出の流体連通接続を提供する、流体放出部材と関連付けられた、且つ、外向きに延在する、3つの横断方向突起と対応する状態において、内向きに延在する、3つの横断方向突起を有する。
【0007】
欧州特許第2928347B1号は、飲料放出手段から液体残留物を排出するべく設計された放出手段を有する、本発明のタイプのシステムを開示している。具体的には、前記放出手段は、独立した出口まで延在する放出チューブにより、抽出装置の出口側から降下する曲がりやすいパイプのエッジ部分と垂直方向に沿って上昇する放出チューブを接続している、連結要素として提供されている。連結要素は、非動作位置と動作位置の間における作動手段による運動として駆動されうるように、提供されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
発明の概略的な説明
本発明の目的は、その操作による、製品受領容器内への前記食用製品の放出の調節を含む、食用製品を分配する装置との間における、ユーザーの、相対的に単純な、且つ、相対的に人間工学的な、やり取りを提供するように適合されたシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、本発明によれば、請求項1に記載の飲料を調製するシステムにより、実現されており、この場合に、好適な実施形態は、従属請求項において記述されている。
【0010】
具体的には、上述の目的は、装置が、装置の動作の制御装置に機能自在に接続された、且つ、前記受領容器配置部材上における前記受領容器の位置、動作保持の状態、及び運動、特に、基準軸を中心とした回転運動、の少なくとも1つを理解しうるように、且つ、これにより、少なくとも食用製品の前記受領容器への放出の調節を提供しうるように、適合された、前記受領容器配置部材と動作自在に関連付けられたインターフェイス手段を有する、システムにより、解決されている。
【0011】
食用製品を分配するシステムは、例えば、飲料などの、食用製品の分配用の少なくとも2つのタイプの受領容器及び/又は装置を有することができる。
【0012】
装置は、上向きに方向付けられた製品放出、配置表面、並びに、好ましくは、その着脱自在の保持を含む、製品受領容器の動作自在の配置のために適合された保持手段を有する、且つ、例えば、飲用受領容器などの、受領容器のベース領域を通じて、重力の方向とは反対の方向に沿った受領容器の内部への、例えば、飲料などの、食用製品の放出フローの加圧された注入を提供する、受領容器配置部材を有する。
【0013】
前記基準軸が、少なくとも概略的に受領容器の配置の動作自在の方向に、受領容器及び配置部材の中心軸に、且つ、受領容器に対する食用製品の放出方向に、対応していることが好ましい。
【0014】
受領容器及び配置部材は、受領容器が、配置位置に対応する、単一の予め定義された角度位置においてのみ、或いは、その複数のものにおいて、配置されうるように、適合させることができる。具体的には、受領容器は、
- 好ましくは、時計回り方向における回転方向に少なくとも沿った、少なくとも第1回転方向に沿った、それ自体を中心とした前記受領容器の回転、
- 好ましくは、下向きの方向に少なくとも沿った、少なくとも第1方向に沿った受領容器の垂直方向の平行運動、
- 前記配置位置と少なくとも第1保持位置の間におけるもの、
の少なくとも1つによるものを含む相対的な係合運動により、配置部材内においてのみ、保持され、これにより、前記選択手段とやり取りすることができる。
【0015】
システムは、例えば、エスプレッソコーヒー及びこれに類似した飲料などの、飲料の少なくとも1つのタイプの調製を提供することが可能であり、装置は、このケースにおいては、例えば、液圧ポンプ型の、フロー加圧装置と、任意選択により、個々のカプセルの内側において提供された、例えば、挽かれた且つ焙煎されたコーヒーなどの、食用物質の個々の部分を収集するように適合された、例えば、抽出装置などの、製品調製装置と、を含む。
【0016】
以下の説明においては、飲料を調製するシステムの、且つ、従って、例えば、ガラス、カップ、又はその他のこれらに類似したものなどの、飲用受領容器の、ケースについて検討する。
【0017】
本発明の別の目的は、受領容器の、且つ、受領容器配置部材の、使用を含む、飲料を調製するプロセスを提供することにあり、この場合に、飲料放出は、受領容器の保持が人間工学的な方式によって提供されるように、前記受領容器のベース領域を通じて流されている。
【0018】
この目的は、本発明によれば、請求項10に記載の飲料の調製の方法によって実現されており、この場合に、好適な実施形態は、従属請求項において記述されている。
【0019】
図面の説明
以下、好適な実施形態及び添付の図に基づいて、本発明について更に詳細に説明することとする。
【0020】
これらの図は、単純化された概略表現において、以下の図を示している。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明のタイプの、且つ、従来技術による、食用製品を分配するシステムの主要コンポーネントの、左側においては、側面図であり、且つ、右側においては、正面図である。
【
図2】本発明のタイプの、且つ、従来技術による、システムの、装置(3)に対する流体接続状態において配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の図である。
【
図3】本発明によるシステムにおける配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の第1実施形態の側部断面図である。
【
図4】本発明によるシステムにおける配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の第2実施形態の側部断面図である。
【
図5】本発明によるシステムにおける配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の第3実施形態の側部断面図である。
【
図6】本発明によるインターフェイス手段(7)の第1やり取り位置における、
図5の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図7】本発明によるインターフェイス手段(7)の第2やり取り位置における、
図5の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図8】本発明によるインターフェイス手段(7)の第3やり取り位置における、
図5の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図9】本発明によるシステムにおける配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の第4実施形態の側部断面図である。
【
図10】本発明によるインターフェイス手段(7)の第1やり取り位置における、
図9の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図11】本発明によるインターフェイス手段(7)の第2やり取り位置における、
図9の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図12】本発明によるインターフェイス手段(7)の第3やり取り位置における、
図9の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図13】本発明によるシステムにおける配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の第5実施形態の側部断面図である。
【
図14】本発明によるインターフェイス手段(7)の第1やり取り位置における、
図13の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図15】本発明によるインターフェイス手段(7)の第2やり取り位置における、
図13の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図16】本発明によるインターフェイス手段(7)の第3やり取り位置における、
図13の実施形態による配置部材(2)の平面図である。
【
図17】本発明によるシステムにおける配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の第6実施形態の側部断面図である。
【
図18】本発明によるシステムにおける配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の第7実施形態の側部断面図である。
【
図19】本発明によるシステムにおける飲用受領容器(1)及び配置部材(2)の詳細な実施形態の分解図である。
【
図20】飲用受領容器(1)の第1配置位置における、
図19による実施形態の平面図及び側部断面図、並びに、個々の断面図である。
【
図21】飲用受領容器(1)の第2配置位置における、
図20のものによる図である。
【
図22】飲用受領容器(1)の第3配置位置における、
図20のものによる図である。
【
図23】出力手段(27)の2つの作動時における配置部材(2)の平面図である。
【
図24】出力手段(27)の後続する2つの連続的な作動時における配置部材(2)の平面図である。
【
図25】食用製品を分配するシステムの動作の調節の、本発明によるプロセスの第1の好適な実施形態の図である。
【
図26】食用製品を分配するシステムの動作の調節の、本発明によるプロセスの第1の好適な実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の好適な実施形態の詳細な説明
図1は、左手側においては、側面図を表し、且つ、右手側においては、正面図を表しており、且つ、
図2は、本発明のタイプの食用製品を分配するシステム、このケースにおいては、食用物質の個々の部分(9)に基づいて飲料を調製するシステム、の機能図を表している。
【0023】
前記システムは、通路開口部(110)を有するベース壁(11)と、飲用開口部を構成する側壁(12)と、を有する、例えば、カップ又はグラスなどの、少なくとも1つのタイプの飲用受領容器(1、1’)を有しており、この場合に、前記飲用受領容器(1)は、配置部材(2)上において、即ち、飲用受領容器(1)のベース領域を通じた飲料放出(BD)の加圧されたフローの注入によって印加される力との関係において安定した且つ安全な方式により、動作自在に保持されうるように適合されている。
【0024】
飲用受領容器(1、1’)は、ベース壁(11)の領域内において係合要素を有することが可能であり、この場合に、これらの係合要素は、結果的に側壁(12)上において視認可能又は知覚可能とならないように、外向きに突出していないことが好ましい。
【0025】
飲用受領容器(1、1’)は、ベース壁(11)の通路開口部(110)上において保持された、且つ、予め定義されたフロー圧力を上回るフロー圧力が印加された場合に、重力とは反対の方向に沿って、前記収集空間(CS)に対して、下流において、飲料放出(BD)の加圧されたフローにのみ、通路を提供するように適合された、例えば、(三角形によってシンボリックに表されている)一方向弁の、フロー調節部材(13)を有することができる。
【0026】
図示のケースにおいて、前記システムは、前記装置(3)のケーシングの内部又は外部部分として提供されうる、且つ、飲料のプレカーソルである食用物質を収集しうるように、開放及び閉鎖位置の間において作動しうる、且つ、逆も又真である、図示のケースにおいては、コーヒー抽出装置である、少なくとも1つの製品調製装置を有する、例えば、エスプレッソコーヒー及び類似の芳香飲料を調製する機械の形態における、飲料調製装置(3)を更に有する。例えば、焙煎された、挽かれたコーヒー豆などの、食用物質は、製品調製装置(4)の内側において収集されうるように適合された、例えば、ポッド、カプセル、又はその他のタイプのその閉じ込め、の形態における、個々の部分(9)の内側において提供することができる。
【0027】
更には、前記食用物質とやり取りするように、60~100℃の温度において、且つ、1~20バールの、好ましくは、10バール超の、圧力において、フロー(FS)を供給しうるように、飲料装置(3)が、流体リザーバ(図示されていない)のみならず、流体加圧装置(6)及び流体加熱装置(図示されていない)を含むことが好ましい。
【0028】
次いで、飲料放出(BD)の前記加圧されたフローは、その下流において配設された配置部材(2)に対する前記製品調製装置(4)の出口に伝達されている。前記受領容器配置部材(2)は、好ましくは、そのベース領域(11)との間の機械的な係合により、好ましくは、内側に延在する係合保持要素により、且つ、飲料放出の支配的な方向との関係において横断方向の方式により、飲用受領容器(1、1’)を保持しうるように適合された手段と関連する少なくとも1つの製品放出部(21)及び受領容器配置表面(22)を含む。
【0029】
システムは、異なる寸法、具体的には、例えば、直径などの、個々のベース壁(11)及び/又は側壁(12)の異なる寸法、を有する、但し、同一のタイプの配置部材(2)において係合するように適合された、複数のタイプの飲用受領容器(1、1’)を含むことが可能であり、この場合に、前記タイプの飲用受領容器(1、1’)の少なくとも1つは、廃棄可能な受領容器ではない。
【0030】
前記装置(3)は、装置(3)の動作、具体的には、配置部材(2)上におけるその正しい配置において理解されるケースにおいては、飲料の調製及び飲用受領容器(1)への放出のプロセスの開始及び終了、のみならず、それぞれの飲料調製サイクルのいくつかのその他の動作パラメータ、を制御するように適合された制御手段(5)を更に有する。
【0031】
図3は、本発明によるシステムの、具体的には、飲料調製装置(3)と関連する配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の、第1実施形態を表している。
【0032】
飲用受領容器(1、1’)は、配置支持部(22)上において配置されうるように構成されたベース領域を有しており、且つ、前記配置部材(2)と関連する保持手段(23)と係合しうるように適合された、ベース領域上の係合手段(14)を更に有し、これにより、その上部における配置及び動作自在の配置を提供している。これにより、放出要素(21)を通じた、重力とは反対の方向に沿った、加圧された流体放出との関係における、受領容器の相対的に単純な且つ相対的に確実な保持が提供されている。
【0033】
更には、本発明の一態様によれば、前記装置(3)は、配置部材(2)と関連する、且つ、前記装置(3)の制御手段(5)に機能自在に接続された、インターフェイス手段(7)を更に有しており、この場合に、前記インターフェイス手段(7)は、それ自体を中心とした、その基準中心軸(X)を中心とした、且つ、前記配置部材(2)上において動作自在に配置された、飲用受領容器(1、1’)の回転運動の、少なくとも1つの、好ましくは、いくつかの、態様を理解しうるように適合されている。
【0034】
具体的には、図示の実施形態のケースにおいては、前記インターフェイス手段(7)は、前記保持手段(23)と関連する状態において提供されており、且つ、例えば、配置部材(2)上における初期の正しい配置位置(A)などの、前記飲用受領容器(1、1’)の基準位置からの回転運動の回転の方向及び角度の程度を理解しうるように適合されている。
【0035】
図4に示されている実施形態のケースにおいては、回転運動を理解しうるように適合された前記インターフェイス手段(7)以外に、製品放出部(21)と関連する、且つ、それ自体を中心とした飲用受領容器(1、1’)の回転運動の態様以外に、基準中心軸(X)の方向に沿った下向きの飲用受領容器(1、1’)の垂直方向の運動の結果としてその上部に印加される接触又は圧力をも理解しうるように適合された第2インターフェイス手段(7)が更に提供されている。
【0036】
図5は、第3実施形態を表しており、この場合に、前記インターフェイス(7)は、前記配置表面(22)と関連しており、且つ、飲用受領容器が前記配置表面(22)上において動作自在に配置されたケースにおいて、その少なくとも1つの回転方向に沿って、飲用受領容器(1)による材料係合によって引っ張られ、これにより、前記装置(3)の制御手段(5)に入力を提供しうるように、適合されている。
【0037】
図6~
図8において表されているように、前記インターフェイス手段(7)は、例えば、正しい配置(A)の位置に対応する第1基準角度位置(I)と配置部材(2)上の操作のアライメントに沿って提供されるいくつかの保持位置(B)に対応する、少なくとも第2(II)の、好ましくは、更なる少なくとも第3の、基準角度位置(III)の間における前記配置部材(2)上において動作自在に配置された飲用受領容器(1)の回転運動により、作動させることができる。
【0038】
具体的には、係合手段(14)及び保持手段(23)は、飲用受領容器(1、1’)が、最大で、正しい配置位置(A、I)に対応する4つの予め定義された角度位置においてのみ、配置部材上において動作自在に配置されうるように適合されており、この場合に、前記インターフェイス手段(7)は、前記受領容器(1、1’)によるその引っ張りにより、少なくとも1つの保持位置(B、II)に、好ましくは、更に別の位置(B、III)に、回転させることができる。
【0039】
前記インターフェイス手段(7)は、最大で90度、好ましくは、最大で45°、の回転運動の程度を連続的な方式で理解しうるように、且つ、その内部に放出されるべき食用製品の所与の量の選択に対応する飲用受領容器(1、1’)によって実現される回転の有効な程度に対応する入力を提供しうるように、適合されていることが好ましい。
【0040】
或いは、この代わりに、前記インターフェイス手段(7)は、前記飲用受領容器(1、1’)の少なくとも1つの予め定義された角度位置を理解するように適合させることが可能であり、且つ、所与の放出パラメータ又は飲用受領容器(1、1’)に対する食用製品の放出パラメータの値と予め関連付けておくこともできる。
【0041】
図9は、第4実施形態を表しており、この場合には、前記インターフェイス手段(7)は、前記配置表面(22)を閉じ込めている側壁と関連付けられており、且つ、飲用受領容器が前記配置表面(22)上において動作自在に配置された場合に、その少なくとも1つの回転方向に沿って、飲用受領容器(1)による材料係合によって引っ張られ、これにより、入力を前記装置(3)の制御手段(5)に提供しうるように適合されている。
【0042】
図10~
図12上において表されている好適な実施形態のケースにおいては、食用製品は、飲用受領容器(1、1’)が、第2基準位置(II)を超えて回転した時点から、且つ、それ以上に留まっている限り、注入装置(21)を通じて、装置(3)によって放出されている。食用製品の放出は、飲用受領容器(1、1’)が、第1基準位置(I)の方向において前記第2基準位置(II)を超えて戻るように回転した際に、中断されている。
【0043】
別の好適な実施形態のケースにおいては、食用製品の温度は、例えば、摂氏88度に対応する前記第2基準位置(II)を超えて、且つ、最大で、例えば、摂氏94度に対応する前記第3基準位置(III)まで、飲用受領容器(1、1’)の回転の程度に比例した方式により、予め定義された温度値のインターバル内において、調節することができる。
【0044】
図13は、第5実施形態を表しており、この場合には、前記インターフェイス手段(7)は、前記保持手段(23)と関連付けられており、且つ、飲用受領容器が、前記配置表面(22)上において動作自在に配置されたケースにおいて、その少なくとも1つの方向の回転に沿って、前記飲用受領容器(1)の係合手段(14)との機械的係合によって作動し、これにより、前記装置(3)の制御手段(5)に対する入力を提供しうるように適合されている。
【0045】
図14~
図16において表されているように、回転運動は、例えば、エスプレッソコーヒーなどの、食用製品の放出の調節に対応する時計回り方向において、且つ、このケースにおいては、例えば、受領容器配置部材(2)のクリーニングのための、或いは、飲用受領容器(1、1’)の事前加熱のための、例えば、水などの、フローの放出の調節に対応する反対の方向において、実現することができる。
【0046】
又、
図17及び
図18は、いくつかの実施形態を表しており、この場合には、前記インターフェイス手段(7)は、例えば、直接的な接触により、或いは、電磁的なやり取りにより、飲用受領容器(1、1’)の存在、加圧動作、初期位置と少なくとも第2位置の間の垂直方向に沿った平行運動、の少なくとも1つを理解することができる。
【0047】
配置部材(2)は、例えば、その他のコンポーネントとの間における動作自在のデータ接続状態にある、機械的スイッチタイプ又は機械的キーの、且つ、飲用受領容器(1、1’)が前記配置部材(2)上において正しく配置された際に、保持又は回転の可能性のみを提供するように適合された、機械的装置(図示されていない)を有することができる。
【0048】
上述の態様の少なくとも1つのもののインターフェイス手段(7)による理解は、例えば、食用物質の一部分の導入通路(8)、抽出装置(4)の2つの部分の少なくとも1つ、又はその他の要素、の少なくとも1つのものの開放及び閉鎖の作動などの、装置(3)の電動装置の作動の調節のための入力として使用することができる。
【0049】
【0050】
飲用受領容器(1)は、そのベース領域が保持手段(23)と係合し、且つ、回転支持部(26)上において着座するように、配置部材(2)上において所与の角度位置において配置することができる。この位置において、飲用受領容器(1)は、飲料放出の放出領域内において提供されたOリングタイプの封止要素(24)を圧縮している。更には、この位置において、飲用受領容器(1)は、このケースにおいては、飲用受領容器(1)によって作動された際に下方に変位する動作可能なピン(251)及び弾性スプリング(252)として提供されているアクセス要素を作動させている。前記アクセス要素(25)は、その作動のケースにおいて、即ち、前記配置部材(2)上におけるその正しい配置のケースにおいて、前記回転支持部(26)の回転のみを提供するように適合されている。
【0051】
前記回転支持部(26)は、飲用受領容器(1)によって引っ張られた接触によって作動する状態において、その中心軸(X)を中心として回転しうるように、前記保持手段(23)の下方において配設されている。前記回転要素(26)は、溝(271)に沿って前記回転支持部(26)の回転を提供するように適合された収集ケーシング(27)の壁内において個々の角度の程度において延在する前記溝(271)内において運動自在の方式で係合するように適合された係合要素(261)を有する。
【0052】
前記収集ケーシング(27)は、角度通知要素(711)を有する第2回転要素(71)の形態において提供されたインターフェイス手段(7)との接続状態において提供されている。この角度通知要素(71)は、その角度範囲の程度に従って、機械的又は磁気的スイッチ、可変電気抵抗値(図示されていない)、或いは、これらに類似したものを作動させるように適合されたホール効果センサ(「エンコーダ」)を有する磁石であってよい。
【0053】
図20~
図22は、配置部材(2)上において配置された、且つ、例えば、飲料の量などの、飲料放出のパラメータを調節するように操作されている、飲用受領容器(1)の3つの連続的な位置を表している。
【0054】
第1位置(
図20)において、飲用受領容器(1)は、回転支持部(25)上において初期配置位置に位置している一方において、第2位置(
図21)は、初期配置位置との関係において、保持手段(23)によって保持される保持位置に、それ自体を中心として回転している(
図21)。具体的には、この保持位置において、飲用受領容器(1)のベース領域は、飲用受領容器(1)が更に回転しうるように、動作可能なピン(251)を弾性的に下向きに加圧している。
【0055】
ユーザーは、飲用受領容器(1)を、且つ、これにより、更には、角度通知要素(711)を、複数の可能な角度位置の1つ(
図22)に回転させ、これにより、例えば、放出されるべき飲料の量などの、所与の動作パラメータの量に関係する信号を制御手段(5)に提供することができる。
【0056】
ユーザーが、調製サイクルの開始の後に飲用受領容器(1)の回転の程度を変化させる可能性を更に有しており、且つ、この変動が、依然として、サイクルの開始の後に、且つ、その終了の前に、考慮されている、ことが好ましい。例えば、飲料放出は、抽出及び放出の開始の後に、前記角度通知要素(711)の角度位置の低減が検出された場合には、選択された容積に到達する前に、中断させることができる。同様に、ユーザーは、抽出及び放出を終了させる前に、前記角度通知要素(711)の相対角度位置の増大が検出された場合に、初期選択に対応するものよりも大きな容積の飲料を得ることができる。
【0057】
図23及び
図24は、前記配置部材(2)と関連する、具体的には、飲用受領容器(1)の位置との同心アライメント状態にある、且つ、ユーザーによって選択された量の通知を表示するように前記インターフェイス手段(7)の作動に従って作動する、出力手段(27)の一実施形態を表している。
【0058】
この実施形態のケースにおいては、前記出力手段(27)は、近傍において構成された、且つ、回転支持部(25)上の飲用受領容器(1)の可能な回転の程度と関連する角度領域に沿った、一連の光ドットとして提供されている。具体的には、出力手段(27)は、前記回転支持部(25)上の飲用受領容器(1)の回転に従って点灯し、これにより、放出のためにユーザーによって選択された飲料の量の相対的な通知をユーザーに提供するように適合されている。
【0059】
前記インターフェイス手段(7)がなんらの運動をも検出しない状態において、予め定義された期間の後に、飲料調製サイクルの開始を伝達するように、例えば、発光強度、色、及び点灯周波数の変動などの、出力手段(27)の作動の変動が提供されることが好ましい。
【0060】
或いは、この代わりに、又は発光視覚通知との組合せにおいて、飲用受領容器(1)は、例えば、配置部材(2)上において構成された、最大容積と関連する、少なくとも1つの基準マークとの関係において選択された量の通知をユーザーに提供するように、個々の係合手段(14)との関係における位置において提供されたハンドルを有することもできる。
【0061】
図25及び
図26は、本発明による調節のプロセスの2つの好適な実施形態を表している。
【0062】
第1基準位置(I)に対応する、第1位置における、特に、その上部の正しい配置(A)の位置における、配置部材(2)上における飲用受領容器(1)の配置は、制御手段(5)に対する第1入力を生成することができる。
【0063】
例えば、保持位置(B)に対応する、第2基準位置(II)に対する、例えば、時計回り方向における、それ自体を中心とした飲用受領容器(1)の回転は、第2入力を生成することができる。この第2入力は、例えば、フロー加圧装置(6)の動作の障害を除去することができる。
【0064】
第3保持位置(III)までの、それ自体を中心とした飲用受領容器(1)の更なる回転は、食用製品の調製及び個々の放出のプロセスを開始するべく使用される別の入力を生成することができる。更には、具体的には、いずれもが保持位置(B)である、第2(II)及び第3(III)基準位置の間において実行される運動の相対的な程度は、放出するべき製品の量を調節するための入力として使用することができる。
【0065】
前記第3基準位置(III)は、複数の予め定義された可能な保持位置(B)の1つであってもよく、或いは、前記飲用受領容器(1)が配置部材(2)上において動作自在に保持されている連続的な調節位置の連続的な範囲内に含まれている位置に対応することができる。
【0066】
反対方向における回転が、例えば、別のタイプの動作、或いは、飲用受領容器(1)に放出されるべき物質又は製品のタイプ、の選択と関連する異なる入力を生成することが好ましい。従って、ユーザーは、飲用受領容器(1)を配置部材(2)上において配置することが可能であり、事前加熱フロー又はミルクのフローを放出するように、1つの方向(C)において回転することができる。次いで、ユーザーは、初期位置(A、I)に戻るように、且つ、例えば、回転運動(B、II)を超えた回転運動の程度に比例した状態における、エスプレッソコーヒーの所与の量の放出を得るように、保持位置(B、II)を超えて反対方向において、飲用受領容器(1)を回転させることができる
【0067】
又、回転運動以外に、前記インターフェイス手段(7)は、初期位置(A、I)における飲用受領容器(1)の配置及びその除去に基づいて、装置(3)の動作の調節のための入力を生成するように、適合させることもできる。
【0068】
又、前記飲用受領容器(1)に対する下向きの圧力の印加が、装置(3)の所与の動作パラメータの調節のために制御手段(5)によって使用されうる入力をも生成していることが好ましい。
【国際調査報告】