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特表2022-505952車両の排気ガスおよび空気の除塵システム、車両および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(54)【発明の名称】車両の排気ガスおよび空気の除塵システム、車両および方法
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/023 20060101AFI20220106BHJP
   F01N 3/029 20060101ALI20220106BHJP
   B03C 3/40 20060101ALI20220106BHJP
   B01D 53/26 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
F01N3/023 E
F01N3/029 B
B03C3/40 A
B01D53/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523043
(86)(22)【出願日】2019-10-21
(85)【翻訳文提出日】2021-06-22
(86)【国際出願番号】 CN2019112152
(87)【国際公開番号】W WO2020083175
(87)【国際公開日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】201811227550.1
(32)【優先日】2018-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811227573.2
(32)【優先日】2018-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811308119.X
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811307602.6
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811525874.3
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811527816.4
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811563797.0
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910124517.4
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910340445.7
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910446294.3
(32)【優先日】2019-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910465124.X
(32)【優先日】2019-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910512533.0
(32)【優先日】2019-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910521796.8
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910522488.7
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910521793.4
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910605156.5
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910636710.6
(32)【優先日】2019-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
(71)【出願人】
【識別番号】521172099
【氏名又は名称】上海必修福企業管理有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI BIXIUFU ENTERPRISE MANAGEMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 404B, Building 10, No.1188, Lianhang Road, Minhang District Shanghai 201112 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】唐万福
(72)【発明者】
【氏名】段志軍
(72)【発明者】
【氏名】鄒永安
(72)【発明者】
【氏名】奚勇
【テーマコード(参考)】
3G190
4D052
4D054
【Fターム(参考)】
3G190AA02
3G190BA11
3G190BA48
3G190CA21
3G190DA27
3G190DA32
4D052AA02
4D052EA05
4D052GB02
4D054AA03
4D054AA11
4D054BC31
4D054EA30
(57)【要約】
本発明は、排気ガス入口と空気入口と電界装置(1021)とを含む車両の排気ガスおよび空気の除塵システムである。この車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは排気ガスおよび導入される空気を同時に浄化できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガス入口と;空気入口と;電界装置の入口と電界装置の出口と、電離電界を生成する電界カソードおよび電界アノードとを含む電界装置とを含み、運転時、排気ガスと空気はそれぞれ前記排気ガス入口と前記空気入口から前記除塵システムに入り、前記排気ガスと空気は前記電界装置の入口から前記電界装置に入り、前記排気ガスと空気は前記電離電界によって除塵および浄化され、前記排気ガスと空気は前記電界装置の出口から流出することを特徴とする、車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項2】
導入される空気の質量は、排気ガスの質量の50%~300%であることを特徴とする、請求項1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項3】
導入される空気の質量は、排気ガスの質量の100%~180%であることを特徴とする、請求項1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項4】
導入される空気の質量は、排気ガスの質量の120%~150%であることを特徴とする、請求項1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項5】
導入される空気の質量は、排気ガスの質量の300%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項6】
さらに、前記電界装置の入口の前に液体の水を除去する除水装置を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項7】
排気ガス温度またはエンジン温度が一定の温度より低い場合、前記除水装置は排気ガスから液体の水を取り除くことを特徴とする、請求項6に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項8】
前記一定の温度は90℃以上、100℃以下であることを特徴とする、請求項7に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項9】
前記一定の温度は80℃以上、90℃以下であることを特徴とする、請求項7に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項10】
前記一定の温度は80℃以下であることを特徴とする、請求項7に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項11】
前記除水装置は電気凝固装置であることを特徴とする、請求項6~10のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項12】
さらにエンジンを含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムを含むことを特徴とする車両。
【請求項14】
汚染区域で請求項13に記載の車両を運転することを含む汚染区域の空気浄化の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は環境保護分野に属し、車両の排気ガスおよび空気の除塵システム、車両および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンの排気ガスには粒子状物質がたくさん含まれるため、エンジンの排気ガス中の粒子状物質をろ過する必要がある。
従来技術では、粒子状物質は通常、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)によってろ過される。その中で、DPFは燃焼モードで動作し、つまり、カーボン堆積物を利用して多孔質構造を完全にブロックしてから、発火点まで加熱し、自燃または助燃の方法で燃焼させる。具体的には、DPFの動作原理は、粒子状物質を含む吸気がDPFのハニカム状キャリアに入り、粒子状物質がハニカム状キャリアで遮断され、吸気がDPFから流出する時、粒子状物質のほとんどがろ過されることである。DPFのキャリア材料は主に菫青石、炭化ケイ素、チタン酸アルミニウムなどであり、具体的に実情に合わせて選択・使用できる。しかし、上記の方法には以下のような欠点がある。
(1)DPFが一定のレベルの粒子状物質を捕集すると、それを再生する必要がある。そうしないと、エンジンの排気背圧が上昇し、動作状態が悪化し、性能と燃料消費に深刻な影響を及ぼし、さらにDPFをブロックすることで、エンジンが機能しなくなる。そこで、DPFに定期的なメンテナンスと触媒の追加が必要である。定期的なメンテナンスを行っても、粒子状物質の蓄積により排気流が制限され、それにより背圧が上昇し、エンジン性能と燃料消費に影響を及ぼす。
(2)DPFの除塵効果が不安定であり、除塵効果が悪く、エンジン排気ガス処理の最新のろ過要件を満たすことができない。
また、ある汚染区域では、空気中の粒子状物質などの含有量も高く、大気質が悪く、空気浄化の目的を達成するために、空気中の粒子状物質などをろ過するためのいくつかの装置が必要である。そのため、エンジンの排気ガスと空気を同時に浄化するという技術革新に対応することが急務である。
【発明の開示】
【0003】
上記の要求に鑑み、本発明が解決しようとする技術課題は、排気ガスの除塵効果が良く、同時に空気の粉塵も除去できる車両の排気ガスおよび空気の除塵システム、車両および方法を提供することである。
【0004】
本発明によって提供されるいくつかの具体例では、車両の排気ガスの除塵システムに排気ガス冷却装置を設けており、排気ガスに空気を追加することは排気ガスを冷却でき、同時に空気量を制御することで空気の浄化を実現できるから、本発明は、別途空気浄化システムを設けることなく空気を同時に浄化できる。
【0005】
上記の目的および他の関連する目的を達成するために、本発明は以下の具体例を提供する。
1.本発明によって提供される具体例1は
排気ガス入口と;
空気入口と;
電界装置の入口と電界装置の出口と、電離電界を生成する電界カソードおよび電界アノードとを含む電界装置とを含み、
運転時、
排気ガスと空気がそれぞれ前記排気ガス入口と前記空気入口から前記除塵システムに入り、
前記排気ガスと空気が前記電界装置の入口から前記電界装置に入り、
前記排気ガスと空気が前記電離電界によって除塵および浄化され、
前記排気ガスと空気が前記電界装置の出口から流出する、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムである。
2.本発明によって提供される具体例2は、具体例1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、導入される空気の質量が、排気ガスの質量の50%~300%である。
3.本発明によって提供される具体例3は、具体例1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、導入される空気の質量が、排気ガスの質量の100%~180%である。
4.本発明によって提供される具体例4は、具体例1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、導入される空気の質量が、排気ガスの質量の120%~150%である。
5.本発明によって提供される具体例5は、具体例1に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、導入される空気の質量が、排気ガスの質量の300%以上である。
6.本発明によって提供される具体例6は、具体例1~5のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードが第1アノード部および第2アノード部を含み、前記第1アノード部が前記電界装置の入口の近傍にあり、第2アノード部が前記電界装置の出口の近傍にあり、前記第1アノード部と前記第2アノード部との間に少なくとも1つのカソード支持板が配置されている。
7.本発明によって提供される具体例7は、具体例6に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置が前記カソード支持板と前記電界アノードとの絶縁を実現するための絶縁機構を含む。
8.本発明によって提供される具体例8は、具体例7に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードと前記電界カソードとの間に電界の流路が形成され、前記絶縁機構が前記電界の流路外に配置されている。
9.本発明によって提供される具体例9は、具体例7または8に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記絶縁機構が絶縁部と断熱部を含み、前記絶縁部がセラミック材またはガラス材を使用する。
10.本発明によって提供される具体例10は、具体例9に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記絶縁部が傘状串セラミック柱、傘状串ガラス柱、柱状串セラミック柱または柱状ガラス柱であり、傘の内側と外側または柱の内側と外側に施釉されている。
11.本発明によって提供される具体例11は、具体例10に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の外縁と前記電界アノードとの距離が、外縁と電界との距離の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘突出エッジ間隔の総和が傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁間隔の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘縁内部深さの全長が傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁距離の1.4倍より大きい。
12.本発明によって提供される具体例12は、具体例6~11のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記第1アノード部の長さが、前記電界アノードの長さの1/10~1/4、1/4~1/3、1/3~1/2、1/2~2/3、2/3~3/4、あるいは3/4~9/10である。
13.本発明によって提供される具体例13は、具体例6~12のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記第1アノード部の長さが、一部のほこりを取り除き、前記絶縁機構と前記カソード支持板に蓄積するほこりを減らし、ほこりによる電気絶縁破壊を減らすのに十分な長さである。
14.本発明によって提供される具体例14は、具体例6~13のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記第2アノード部が集塵部と予備の集塵部を含む。
15.本発明によって提供される具体例15は、具体例1~14のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界カソードが少なくとも1本の電極棒を含む。
16.本発明によって提供される具体例16は、具体例15に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電極棒の直径が3mm以下である。
17.本発明によって提供される具体例17は、具体例15または16に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電極棒の形状が針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または円筒形である。
18.本発明によって提供される具体例18は、具体例1~17のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードが中空の管束から構成される。
19.本発明によって提供される具体例19は、具体例18に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの管束の中空断面が円形または多角形である。
20.本発明によって提供される具体例20は、具体例19に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記多角形が六角形である。
21.本発明によって提供される具体例21は、具体例18~20のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの管束がハニカム状である。
22.本発明によって提供される具体例22は、具体例1~21のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界カソードが前記電界アノードを貫通する。
23.本発明によって提供される具体例23は、具体例1~22のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、電界にほこりがある程度蓄積すると、前記電界装置がカーボンブラック除去処理を行う。
24.本発明によって提供される具体例24は、具体例23に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置が電界電流を検出して、ほこりがある程度蓄積してカーボンブラック除去処理を行う必要があるかどうかを判断する。
25.本発明によって提供される具体例25は、具体例23または24に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置が電界電圧を上げてカーボンブラック除去処理を行う。
26.本発明によって提供される具体例26は、具体例23または24に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置が電界バックコロナ放電の現象を利用してカーボンブラック除去処理を行う。
27.本発明によって提供される具体例27は、具体例23または24に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置が電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、アノードのカーボン堆積位置で発生する急激な放電によって、カーボンブラックの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断して小分子の二酸化炭素と水を形成するプラズマを生成させ、カーボンブラック除去処理を行う。
28.本発明によって提供される具体例28は、具体例1~27のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの長さが10~90mmであり、前記電界カソードの長さが10~90mmである。
29.本発明によって提供される具体例29は、具体例28に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率が99.9%である。
30.本発明によって提供される具体例30は、具体例28または29に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率が90%である。
31.本発明によって提供される具体例31は、具体例28~30のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率が50%である。
32.本発明によって提供される具体例32は、具体例1~31のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置がさらに前記電離電界と平行ではない補助電界を生成するための補助電界ユニットを含む。
33.本発明によって提供される具体例33は、具体例1~31のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置が流路と垂直ではない補助電界を生成するための補助電界ユニットを含み、前記電離電界が前記流路を含む。
34.本発明によって提供される具体例34は、具体例32または33に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記補助電界ユニットが、前記電離電界の入口またはその近傍に配置されている第1電極を含む。
35.本発明によって提供される具体例35は、具体例34に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記第1電極がカソードである。
36.本発明によって提供される具体例36は、具体例34または35に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記補助電界ユニットの第1電極が前記電界カソードの延びである。
37.本発明によって提供される具体例37は、具体例36に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記補助電界ユニットの第1の電極と前記電界アノードが夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
38.本発明によって提供される具体例38は、具体例32~37のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記補助電界ユニットが、前記電離電界の出口またはその近傍に配置されている第2電極を含む。
39.本発明によって提供される具体例39は、具体例38に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記第2電極がアノードである。
40.本発明によって提供される具体例40は、具体例38または39に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記補助電界ユニットの第2電極が前記電界アノードの延びである。
41.本発明によって提供される具体例41は、具体例40に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記補助電界ユニットの第2電極と前記電界カソードが夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
42.本発明によって提供される具体例42は、具体例32~35、38と39のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記補助電界の電極と前記電離電界の電極が独立して配置されている。
43.本発明によって提供される具体例43は、具体例1~42のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの集塵面積と前記電界カソードの放電面積の比率が、1.667:1~1680:1である。
44.本発明によって提供される具体例44は、具体例1~42のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの集塵面積と前記電界カソードの放電面積の比率が、6.67:1~56.67:1である。
45.本発明によって提供される具体例45は、具体例1~44のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界カソードの直径が1~3mmであり、前記電界アノードと前記電界カソードの極間隔が2.5~139.9mmであり、前記電界アノードの集塵面積と前記電界カソードの放電面積の比率が1.667:1~1680:1である。
46.本発明によって提供される具体例46は、具体例1~44のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードと前記電界カソードの極間隔が150mm未満である。
47.本発明によって提供される具体例47は、具体例1~44のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードと前記電界カソードの極間隔が2.5~139.9mmである。
48.本発明によって提供される具体例48は、具体例1~44のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードと前記電界カソードの極間隔が5~100mmである。
49.本発明によって提供される具体例49は、具体例1~48のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの長さが10~180mmである。
50.本発明によって提供される具体例50は、具体例1~48のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの長さが60~180mmである。
51.本発明によって提供される具体例51は、具体例1~50のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界カソードの長さが30~180mmである。
52.本発明によって提供される具体例52は、具体例1~50のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界カソードの長さが54~176mmである。
53.本発明によって提供される具体例53は、具体例43~52のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、運転時、前記電離電界の結合回数≦3である。
54.本発明によって提供される具体例54は、具体例32~52のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、運転時、前記電離電界の結合回数≦3である。
55.本発明によって提供される具体例55は、具体例1~54のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電離電界の電圧値の範囲が1kv~50kvである。
56.本発明によって提供される具体例56は、具体例1~55のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置がさらに若干の接続筐体を含み、直列接続された電界段が前記接続筐体で接続されている。
57.本発明によって提供される具体例57は、具体例56に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、隣接する電界段の距離が前記極間隔の1.4倍より大きい。
58.本発明によって提供される具体例58は、具体例1~57のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置がさらに前記電界装置の入口と、前記電界アノードと前記電界カソードによって形成される電離電界との間にある前面電極を含む。
59.本発明によって提供される具体例59は、具体例58に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が点状、線状、網状、オリフィス板状、板状、針棒状、ボールケージ状、箱状、管状、素材の自然な形態または素材の加工形態である。
60.本発明によって提供される具体例60は、具体例58または59に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極に排気ガス貫通穴が設けられている。
61.本発明によって提供される具体例61は、具体例60に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記排気ガス貫通穴が多角形、円形、楕円形、正方形、長方形、台形、または菱形である。
62.本発明によって提供される具体例62は、具体例60または61に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記排気ガス貫通穴のサイズが0.1~3mmである。
63.本発明によって提供される具体例63は、具体例58~62のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が固体、液体、気体の分子クラスター、またはプラズマの1つまたは複数の形態の組み合わせである。
64.本発明によって提供される具体例64は、具体例58~63のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が導電性混合物質、生体の自然的な混合によって形成された導電性物質、または物体の人工的な加工によって形成された導電性物質である。
65.本発明によって提供される具体例65は、具体例58~64のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が304ステンレス鋼またはグラファイトである。
66.本発明によって提供される具体例66は、具体例58~64のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極がイオンを含む導電性液体である。
67.本発明によって提供される具体例67は、具体例58~66のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、動作中、汚染物質を含むガスが前記電界カソードと電界アノードによって形成される電離電界に入る前、且つ汚染物質を含むガスが前記前面電極を通過するとき、前記前面電極がガス中の汚染物質を帯電させる。
68.本発明によって提供される具体例68は、具体例67にに記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、汚染物質を含むガスが前記電離電界に入った場合、前記電界アノードが帯電した汚染物質に吸引力をかけ、汚染物質が前記電界アノードに付着するまで前記電界アノードへ汚染物質を移動させる。
69.本発明によって提供される具体例69は、具体例67または68に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が電子を汚染物質に導き、電子が前記前面電極と前記電界アノードとの間の汚染物質間を移動し、より多くの汚染物質を帯電させる。
70.本発明によって提供される具体例70は、具体例66~68のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極と前記電界アノードが汚染物質を介して電子を伝導して電流を形成する。
71.本発明によって提供される具体例71は、具体例67~70のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が汚染物質に接触することによって汚染物質を帯電させる。
72.本発明によって提供される具体例72は、具体例67~71のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極がエネルギー波動によって汚染物質を帯電させる。
73.本発明によって提供される具体例73は、具体例67~72のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極に排気ガス貫通穴が設けられている。
74.本発明によって提供される具体例74は、具体例58~73のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が線状であり、前記電界アノードが面状である。
75.本発明によって提供される具体例75は、具体例58~74のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が前記電界アノードと垂直である。
76.本発明によって提供される具体例76は、具体例58~75のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が前記電界アノードと平行である。
77.本発明によって提供される具体例77は、具体例58~76のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が曲線状または円弧状である。
78.本発明によって提供される具体例78は、具体例58~77のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極が金網を使用する。
79.本発明によって提供される具体例79は、具体例58~78のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極と前記電界アノード間の電圧が、前記電界カソードと前記電界アノード間の電圧とは異なる。
80.本発明によって提供される具体例80は、具体例58~79のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極と前記電界アノード間の電圧がコロナ開始電圧より小さい。
81.本発明によって提供される具体例81は、具体例58~80のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記前面電極と前記電界アノード間の電圧が0.1kv/mm~2kv/mmである。
82.本発明によって提供される具体例82は、具体例58~81のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置が排気ガス流路を含み、前記前面電極が前記排気ガス流路に位置し、排気ガス流路の断面積に対する前記前面電極の断面積の比率が99%~10%、90%~10%、80%~20%、70%~30%、60%~40%または50%である。
83.本発明によって提供される具体例83は、具体例1~82のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界装置がエレクトレット素子を含む。
84.本発明によって提供される具体例84は、具体例83に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードと前記電界カソードの電源がオンになると、前記エレクトレット素子が前記電離電界にある。
85.本発明によって提供される具体例85は、具体例83または84に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記エレクトレット素子が前記電界装置の出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子が前記電界装置の出口に配置されている。
86.本発明によって提供される具体例86は、具体例83~85のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードと前記電界カソードが排気ガス流路を形成し、前記エレクトレット素子が前記排気ガス流路に配置されている。
87.本発明によって提供される具体例87は、具体例86に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記排気ガス流路が排気ガス流路の出口を含み、前記エレクトレット素子が前記排気ガス流路の出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子が前記排気ガス流路の出口に配置されている。
88.本発明によって提供される具体例88は、具体例86または87に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、排気ガス流路の横断面に対して、前記排気ガス流路における前記エレクトレット素子の横断面が5%~100%である。
89.本発明によって提供される具体例89は、具体例88に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、排気ガス流路の横断面に対して、前記排気ガス流路における前記エレクトレット素子の横断面が10%~90%、20%~80%または40%~60%である。
90.本発明によって提供される具体例90は、具体例83~89のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電離電界が前記エレクトレット素子を充電する。
91.本発明によって提供される具体例91は、具体例83~90のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記エレクトレット素子が多孔質構造を持つ。
92.本発明によって提供される具体例92は、具体例83~91のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記エレクトレット素子が織物である。
93.本発明によって提供される具体例93は、具体例83~92のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記電界アノードの内側が管状であり、前記エレクトレット素子の外側が管状であり、前記エレクトレット素子の外側が前記電界アノードの内側に設定されている。
94.本発明によって提供される具体例94は、具体例83~93のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記エレクトレット素子と前記電界アノードが取り外し可能に接続されている。
95.本発明によって提供される具体例95は、具体例83~94のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する無機化合物が含まれる。
96.本発明によって提供される具体例96は、具体例95に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記無機化合物が酸素含有化合物、窒素含有化合物またはガラス繊維の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
97.本発明によって提供される具体例97は、具体例96に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記酸素含有化合物が金属ベースの酸化物、酸素含有複合体、および酸素含有無機ヘテロポリ酸塩の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
98.本発明によって提供される具体例98は、具体例97に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記金属ベースの酸化物が、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化ケイ素、酸化鉛、および酸化スズの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
99.本発明によって提供される具体例99は、具体例97に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記金属ベースの酸化物が酸化アルミニウムである。
100.本発明によって提供される具体例100は、具体例97に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記酸素含有複合体がチタン-ジルコニウム複合酸化物またはチタン-バリウム複合酸化物の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
101.本発明によって提供される具体例101は、具体例97に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記酸素含有無機ヘテロポリ酸塩がチタン酸ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはチタン酸バリウムの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
102.本発明によって提供される具体例102は、具体例96に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記窒素含有化合物が窒化ケイ素である。
103.本発明によって提供される具体例103は、具体例83~102のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する有機化合物が含まれる。
104.本発明によって提供される具体例104は、具体例103に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記有機化合物がフッ素重合体、ポリカーボネート、PP、PE、PVC、天然ワックス、樹脂、およびロジンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
105.本発明によって提供される具体例105は、具体例104に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記フッ素重合体がポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロエチレンプロピレン、可溶性ポリテトラフルオロエチレン、およびポリフッ化ビニリデンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
106.本発明によって提供される具体例106は、具体例104に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記フッ素重合体がポリテトラフルオロエチレンである。
107.本発明によって提供される具体例107は、具体例1~106のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、さらに空気均等化装置を含む。
108.本発明によって提供される具体例108は、具体例107にに記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記空気均等化装置が前記空気入口、前記排気ガス入口、および前記電界アノードと前記電界カソードによって形成される電離電界の間にあり、前記電界アノードが直方体の場合、前記空気均等化装置が、前記電界アノードの片側に配置された吸気管と、他側に配置された前記吸気管と対向する排気管とを含む。
109.本発明によって提供される具体例109は、具体例107に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記空気均等化装置が前記空気入口、前記排気ガス入口、および前記電界アノードと前記電界カソードによって形成される電離電界の間にあり、前記電界アノードが円柱体の場合、前記空気均等化装置が若干の回転可能な空気均等化ブレードで構成される。
110.本発明によって提供される具体例110は、具体例107に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記空気均等化装置が第1ベンチュリ板空気均等化機構と前記電界アノードの排気端に配置された第2ベンチュリ板空気均等化機構を含み、前記第1ベンチュリ板空気均等化機構に吸気穴を開けており、前記第2ベンチュリ板空気均等化機構に排気穴を開けており、前記吸気穴と前記排気穴がずれて配列されており、且つ正面から吸気して側面から排気することで、サイクロン構造を形成する。
111.本発明によって提供される具体例111は、具体例1~110のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、さらに前記電界装置の入口の前に液体の水を除去する除水装置を含む。
112.本発明によって提供される具体例112は、具体例111に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、排気ガス温度またはエンジン温度が一定の温度より低いの場合、前記除水装置が排気ガスから液体の水を取り除く。
113.本発明によって提供される具体例113は、具体例112に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記一定の温度が90℃以上、100℃以下である。
114.本発明によって提供される具体例114は、具体例112に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記一定の温度が80℃以上、90℃以下である。
115.本発明によって提供される具体例115は、具体例112に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記一定の温度が80℃以下である。
116.本発明によって提供される具体例116は、具体例111~115のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、前記除水装置が電気凝固装置である。
117.本発明によって提供される具体例117は、具体例1~116のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおいて、さらにエンジンを含む。
118.本発明によって提供される具体例118は、具体例1~117のいずれか1項に記載の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムを含む車両である。
119.本発明によって提供される具体例119は、汚染区域で具体例118に記載の車両を運転することを含む汚染区域の空気浄化の方法である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は本発明の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムの1つの実施例における排気ガス処理装置の三次元構造図である。
図2図2は本発明の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムの1つの実施例における排気ガス処理装置の傘状絶縁機構の構造図である。
図3A図3Aは本発明の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおける排気ガス処理装置の空気均等化装置の1つの実装構造図である。
図3B図3Bは本発明の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおける排気ガス処理装置の空気均等化装置のもう1つの実装構造図である。
図3C図3Cは本発明の車両の排気ガスおよび空気の除塵システムにおける排気ガス処理装置の空気均等化装置の又もう1つの実装構造図である。
図4図4は本発明の実施例2に係る電界装置の概略図1である。
図5図5は本発明の実施例3に係る電界装置の概略図2である。
図6図6は本発明の図5の電界装置の上面図である。
図7図7は実施例3の排気ガス流路の横断面に対する、排気ガス流路におけるエレクトレット素子の横断面の比の概略図である。
図8図8は本発明の実施例4に係る車両の排気ガスおよび空気の除塵システムの概略図である。
図9図9は電界発生ユニットの構造図である。
図10図10図9の電界発生ユニットのA‐A視図である。
図11図11は長さと角度を付けた図9の電界発生ユニットのA‐A視図である。
図12図12は2つの電界段を持つ電界装置の構造図である。
図13図13は本発明の実施例17に係る電界装置の構造図である。
図14図14は本発明の実施例19に係る電界装置の構造図である。
図15図15は本発明の実施例20に係る電界装置の構造図である。
【0007】
発明を実施するための最良の形態
以下、特定の具体的な実施例に基づき本発明の実施形態を説明する。当業者が本明細書が開示している内容により本発明の利点および効果を容易に理解できる。
本明細書の添付図面において描かれた構造、比例、大小などのいずれも明細書が開示している内容に合わせて、当業者が理解や参照できるものに過ぎず、本発明の実施可能な限定条件を限定するものではないので、実質に技術的意義がなく、本発明による効果および達成できる目的に影響を与えない場合、どのような構造の修飾、比例関係の変更又は大小の調整は、いずれも本発明が開示している技術内容の範疇に属するものである。また、本発明の明細書に引用された「上」、「下」、「左」、「右」、「中間」および「一」などの用語も単に記載を容易に理解させるため、本発明の実施可能な範囲を限定するものではなく、技術内容を実質的に変更していない場合、その相対的関係の変更または調整は、本発明の実施可能な範囲に見なされるべきである。
本発明に係る車両の排気ガスおよび空気の除塵システムはエンジンの出口に接続されている。エンジンから排出された排気ガスは車両の排気ガスおよび空気の除塵システムを流れる。
【0008】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、排気ガス入口と、空気入口と、電界装置の入口と電界装置の出口と、電離電界を生成する電界カソードおよび電界アノードとを含む電界装置とを含むことができる。
【0009】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、ファンを含む排気ガス冷却装置を含み、当該ファンは空気を排気ガスに導入して、排気ガスが電界装置の入口に入る前に排気ガスを冷却し、電離除塵効率を向上させるのに役立ちます。冷却するとき、導入される空気は、排気ガスの50%~300%、100%~180%、または120%~150%でもよい。運転時、排気ガスと空気はそれぞれ排気ガス入口と空気入口から当該車両の排気ガスおよび空気の除塵システムに入り、排気ガスと空気は電界装置の入口から電界装置に入り、排気ガスと空気は電離電界によって除塵および浄化され、排気ガスと空気は電界装置の出口から流出する。そのため、この実施例における車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは排気ガスおよび導入される空気を同時に浄化でき、空気の浄化効果が得られる。
【0010】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、導入される空気の質量が排気ガスの質量の50%~300%である。
【0011】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、導入される空気の質量が排気ガスの質量の100%~180%である。
【0012】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、導入される空気の質量が排気ガスの質量の120%~150%である。
【0013】
本発明の1つの実施例において、空気浄化を行う場合、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、導入される空気の質量が排気ガスの質量の300%以上である。
【0014】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、さらに電界装置の入口の前に液体の水を除去する除水装置を含む。
【0015】
本発明の1つの実施例において、排気ガス温度またはエンジン温度が一定の温度より低いの場合、エンジンの排気ガスには液体の水が含まれる可能性があり、前記除水装置は排気ガスから液体の水を取り除く。
本発明の1つの実施例において、前記一定の温度は90℃以上、100℃以下である。
本発明の1つの実施例において、前記一定の温度は80℃以上、90℃以下である。
本発明の1つの実施例において、前記一定の温度は80℃以下である。
本発明の1つの実施例において、前記除水装置は従来技術のいずれかの除水装置である。
【0016】
当業者は、排気ガス温度またはエンジン温度が低い場合,排気ガスに液体の水が含まれ、それが電界カソードおよび電界アノードに吸着すると、電離電界の不均一な放電やスパークを引き起こすという技術的問題を認識していなかったが、本発明の発明者は、この問題を発見して、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムに電界装置の入口の前に液体の水を除去するための除水装置を配置することを提案している。液体の水は導電性があるため、電離距離が短くなり、電離電界の不均一な放電を招き、電極破壊につながりやすいことになる。エンジンが冷間始動される場合、前記除水装置は、排気ガスが電界装置の入口に入る前に排気ガス中の水滴である液体の水を取り除くことによって、排気ガス中の水滴である液体の水を減少させ、電離電界の不均一な放電や電界カソードおよび電界アノードの破壊を低減させ、それによって電離除塵効率を向上させ、予期できない技術的効果を達成する。前記除水装置は特に限定されるものではなく、従来技術では排気ガス中の液体の水を除去できるものはいずれも本発明に適用することができる。
【0017】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、さらにエンジンを含む。
【0018】
本発明の1つの実施例において、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、さらに空気均等化装置を含むことができる。本発明の1つの実施例において、空気均等化装置は電界装置の前に配置されており、電界装置に入った気流を均一に通過させることができる。
【0019】
本発明の1つの実施例において、空気均等化装置は前記空気入口、前記排気ガス入口、および電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界の間にあり、電界アノードが直方体の場合、空気均等化装置は、電界アノードの片側に配置された吸気管と、他側に配置された吸気管と対向する排気管とを含む。
【0020】
本発明の1つの実施例において、空気均等化装置は前記空気入口、前記排気ガス入口、および電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界の間にあり、電界アノードが円柱体の場合、空気均等化装置は若干の回転可能な空気均等化ブレードで構成される。
【0021】
本発明の1つの実施例において、空気均等化装置は第1ベンチュリ板空気均等化機構と電界アノードの排気端に配置された第2ベンチュリ板空気均等化機構を含み、前記第1ベンチュリ板空気均等化機構に吸気穴を開けており、前記第2ベンチュリ板空気均等化機構に排気穴を開けており、吸気穴と排気穴がずれて配列されており、且つ正面から吸気して側面から排気することで、サイクロン構造を形成する。
【0022】
本発明の1つの実施例において、電界装置の電界アノードは立方体でよく、空気均等化装置は、電界アノードの吸気端に位置するカソード支持板の片側に配置された吸気管と、カソード支持板の他側に配置された排気管とを含むことができ、そのうち、吸気管を取り付ける側と排気管を取り付ける側とは対向する。空気均等化装置は、電界装置に入った排気ガス、空気に静電界を均一に通過させることができる。
【0023】
本発明の1つの実施例において、電界アノードは円柱体でよく、空気均等化装置は前記空気入口、前記排気ガス入口、および前記電界アノードと前記電界カソードによって形成される電離電界の間にあり、且つ、空気均等化装置は電界装置の入口を中心に回転する若干の空気均等化ブレードを含む。空気均等化装置は、変化する吸気量に電界アノードによって生成される電界を均一に通過させることができ、それと同時に、電界アノードの内部温度を一定に保ち、十分な酸素を確保することができる。空気均等化装置は、電界装置に入った排気ガス、空気に静電界を均一に通過させることができる。
【0024】
本発明の1つの実施例において、空気均等化装置は、電界アノードの吸気端に配置された空気導入板と電界アノードの排気端に配置された空気排出板を含み、空気導入板に吸気穴を開けており、空気排出板に排気穴を開けており、吸気穴と排気穴がずれて配列されており、且つ正面から吸気して側面から排気することで、サイクロン構造を形成する。空気均等化装置は、電界装置に入った排気ガス、空気に静電界を均一に通過させることができる。
【0025】
本発明の1つの実施例において、電界装置は電界装置の入口と、電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界との間にある前面電極を含む。ガスが電界装置の入口から前面電極を流れると、ガス中の粒子状物質などが帯電する。
【0026】
本発明の1つの実施例において、前面電極の形状は点状、線状、網状、オリフィス板状、板状、針棒状、ボールケージ状、箱状、管状、素材の自然な形態または素材の加工形態でよい。前面電極がポーラス構造の場合、前面電極に1つまたは複数の排気ガス貫通穴は設けられている。本発明の1つの実施例において、排気ガス貫通穴の形状は、多角形、円形、楕円形、正方形、長方形、台形、または菱形でよい。本発明の1つの実施例において、排気ガス貫通穴の輪郭サイズは0.1~3mm、0.1~0.2mm、0.2~0.5mm、0.5~1mm、1~1.2mm、1.2~1.5mm、1.5~2mm、2~2.5mm、2.5~2.8mmまたは2.8~3mmでよい。
【0027】
本発明の1つの実施例において、前面電極の形態は、固体、液体、気体の分子クラスター、プラズマ、導電性混合物質、生体の自然的な混合によって形成された導電性物質、または物体の人工的な加工によって形成された導電性物質の1つまたは複数の形態の組み合わせでよい。前面電極が固体の場合、304ステンレス鋼などの固体金属、またはグラファイトなどの他の固体導体を使用できる。前面電極が液体の場合、イオン含有導電性液体でよい。
【0028】
動作中、汚染物質を含むガスが電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界に入る前、且つ汚染物質を含むガスが前面電極を通過するとき、前面電極はガス中の汚染物質を帯電させる。汚染物質を含むガスが電離電界に入った場合、電界アノードは帯電した汚染物質に吸引力をかけ、汚染物質が電界アノードに付着するまで電界アノードへ汚染物質を移動させる。
【0029】
本発明の1つの実施例において、前面電極は電子を汚染物質に導き、電子は前面電極と電界アノードとの間の汚染物質間を移動し、より多くの汚染物質を帯電させる。前面電極と電界アノードは汚染物質を介して電子を伝導して電流を形成する。
【0030】
本発明の1つの実施例において、前面電極は汚染物質に接触することによって汚染物質を帯電させる。本発明の1つの実施例において、前面電極はエネルギー波動によって汚染物質を帯電させる。本発明の1つの実施例において、前面電極は汚染物質に接触することによって、汚染物質に電子を移し、汚染物質を帯電させる。本発明の1つの実施例において、前面電極はエネルギー波動によって、汚染物質に電子を移し、汚染物質を帯電させる。
【0031】
本発明の1つの実施例において、前面電極は線状であり、電界アノードは面状である。本発明の1つの実施例において、前面電極は電界アノードと垂直である。本発明の1つの実施例において、前面電極は電界アノードと平行である。本発明の1つの実施例において、前面電極は曲線状または円弧状である。本発明の1つの実施例において、前面電極は金網を使用する。本発明の1つの実施例において、前面電極と電界アノード間の電圧は、電界カソードと電界アノード間の電圧とは異なる。本発明の1つの実施例において、前面電極と電界アノード間の電圧はコロナ開始電圧より小さい。コロナ開始電圧は、電界カソードと電界アノード間の電圧の最小値である。本発明の1つの実施例において、前面電極と電界アノード間の電圧は0.1~2kv/mmでよい。
【0032】
本発明の1つの実施例において、電界装置は排気ガス流路を含み、前面電極は排気ガス流路に位置する。排気ガス流路は第1段流路とも呼ばれる。本発明の1つの実施例において、排気ガス流路の断面積に対する前面電極の断面積の比率は99%~10%、90%~10%、80%~20%、70%~30%、60%~40%または50%である。前面電極の断面積は、断面に沿った前面電極の実体部分の面積の合計を指す。本発明の1つの実施例において、前面電極は負電位を持つ。
【0033】
本発明の1つの実施例において、電界装置の入口から排気ガスが排気ガス流路に流入し、排気ガス中の導電性の高い金属粉塵、ミスト、またはエアロゾルなどの汚染物質は、前面電極に接触したとき、あるいは前面電極との距離が一定の範囲に達したとき、直接に負電荷を帯び、そして、すべての汚染物質は、気流とともに電離電界に入り、電界アノードは負電荷を帯びた金属粉塵、ミスト、またはエアロゾルなどに吸引力をかけ、それらの汚染物質が電界アノードに付着するまで電界アノードへ負電荷を帯びた汚染物質を移動させ、それらの汚染物質の収集を実現するとともに、電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界は、電離気体中の酸素を介して酸素イオンを取得し、且つ、負電荷を帯びた酸素イオンは通常の粉塵と結合した後、通常の粉塵に負電荷を帯びさせ、電界アノードはそれらの負電荷を帯びた粉塵などの汚染物質に吸引力をかけ、それらの汚染物質が電界アノードに付着するまで電界アノードへ粉塵などの汚染物質を移動させ、それらの通常の粉塵などの汚染物質の収集も実現する。それによって、排気ガス中の導電性の高い汚染物質と導電性の低い汚染物質の両方を収集し、電界アノードが排気ガス中のより広範囲の汚染物質を収集できるようにさせ、且つ、収集能力がより強く、収集効率がより高い。
【0034】
本発明の1つの実施例において、電界装置の入口はエンジンの出口に接続されている。
【0035】
本発明の1つの実施例において、電界装置は電界カソードおよび電界アノードを含むことができ、電界カソードと電界アノードは電離電界を形成する。排気ガスは電離電界に入り、排気ガス中の酸素イオンは電離され、多数の電荷を帯びた酸素イオンを形成させ、酸素イオンは排気ガス中の粉塵などの粒子状物質と結合して粒子状物質を荷電させ、電界アノードは、負電荷を帯びた粒子状物質に吸着力をかけ、電界アノードに粒子状物質を吸着させることで、排気ガス中の粒子状物質を除去する。
【0036】
本発明の1つの実施例において、電界カソードは若干のカソードフィラメントを含む。カソードフィラメントの直径は0.1mm~20mmでよく、このサイズパラメータはアプリケーションと集塵要件に応じて調整できる。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントは、放電しやすく、耐熱性があり、自重に耐え、電気化学的安定性のある金属線または合金線を使用している。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの材質はチタンである。カソードフィラメントの具体的な形状は電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードフィラメントの断面は円形になり、電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードフィラメントは多面体に設計する必要がある。カソードフィラメントの長さは電界アノードに応じて調整する。
【0037】
本発明の1つの実施例において、電界カソードは若干のカソードバーを含む。本発明の1つの実施例において、カソードバーの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードバーは、放電しやすい金属棒または合金棒を使用している。カソードバーの形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または円筒形などでよい。カソードバーの形状は電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードバーの断面は円形に設計する必要があり、電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードバーは多面体に設計する必要がある。
【0038】
本発明の1つの実施例において、電界カソードは電界アノードを貫通する。
【0039】
本発明の1つの実施例において、電界アノードは1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含む。複数の中空陽極管がある場合、すべての中空陽極管はハニカム状の電界アノードを形成する。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の断面は円形または多角形でよい。中空陽極管の断面は円形の場合、電界アノードと電界カソードの間に均一な電界が形成され、中空陽極管の内壁に集塵しにくい。中空陽極管の断面は三角形の場合、中空陽極管の内壁には、3つの集塵面と3つの遠隔ほこり保持角を形成でき、この構造の中空陽極管は、ほこり保持率が最も高い。中空陽極管の断面は四角形の場合、4つの集塵面と4つのほこり保持角を取得できるが、組立構造が不安定である。多角形は六角形でよい。中空陽極管の断面は六角形の場合、6つの集塵面と6つのほこり保持角を形成でき、集塵面とほこり保持率がバランスに達する。中空陽極管の断面はより多角形の場合、より多くの集塵辺を得ることができるが、ほこり保持率は失われる。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の内接円の直径は5mm~400mmの範囲である。本発明の1つの実施例において、電界アノードは中空の管束から構成されることができる。本発明の1つの実施例において、電界アノードの管束はハニカム状である。
【0040】
本発明の1つの実施例において、電界カソードはカソード支持板に取り付けられ、カソード支持板と電界アノードは絶縁機構で接続されている。本発明の1つの実施例において、電界アノードは第1アノード部および第2アノード部を含み、前記第1アノード部は電界装置の入口の近傍にあり、第2アノード部は電界装置の出口の近傍にある。第1アノード部と第2アノード部との間に少なくとも1つのカソード支持板が配置されている。カソード支持板と絶縁機構は第1アノード部と第2アノード部との間にあり、すなわち、絶縁機構は電離電界の中央または電界カソードの中央に取り付けられ、電界カソードをよく支持することができ、且つ電界アノードに対する電界カソードの固定という役割を果たし、電界アノードと電界カソード間の設定距離を維持する。従来技術では、カソードの支持点はカソードの端部にあり、カソードとアノードとの間の距離を維持することは困難である。本発明の1つの実施例において、絶縁機構は電界の流路外である第2段流路外に配置され、排気ガス中のほこりなどが絶縁機構に集まることによって絶縁機構が破壊または導電することを防止或いは減少する。
【0041】
本発明の1つの実施例において、絶縁機構は高電圧耐性セラミック絶縁子を使用して、電界カソードと電界アノードを絶縁する。電界アノードはシェルとも呼ばれる。
【0042】
本発明の1つの実施例において、第1アノード部は、ガスの流れる方向にカソード支持板と絶縁機構の前に位置し、第1アノード部は排気ガス中の水を除去でき、水が絶縁機構に入ることで絶縁機構の短絡やスパークになることを防止できる。また、第3アノード部は、排気ガス中のかなりのほこりを除去でき、排気ガスが断熱機構を通過するとき、かなりのほこりはすでに除去され、ほこりによる絶縁機構の短絡の可能性を低減する。本発明の1つの実施例において、絶縁機構はセラミック絶縁柱を含む。第1アノード部の設計は、主にセラミック絶縁柱がガス中の粒子状物質により汚染されるのを防ぐためのものであり、ガスがセラミック絶縁柱を汚染すると、電界アノードと電界カソードは導通され、電界アノードの集塵機能が無効になる。従って、第1アノード部の設計は、セラミック絶縁柱の汚染を効果的に低減でき、製品の使用時間を増加する。排気ガスが第2段流路を流れる過程では、第1アノード部と電界カソードは最初に汚染性ガスに接触し、次に絶縁機構はガスに接触して、最初に除塵し、次に絶縁機構を通過するという目的を達成させ、絶縁機構に対する汚染を減らし、クリーニングとメンテナンスのサイクルを延長し、電極を使用した後の絶縁サポートに対応する。本発明の1つの実施例において、前記第1アノード部の長さは、一部のほこりを取り除き、前記絶縁機構と前記カソード支持板に蓄積するほこりを減らし、ほこりによる電気絶縁破壊を減らすのに十分な長さである。本発明の1つの実施例において、第1アノード部の長さは、電界アノードの長さの1/10~1/4、1/4~1/3、1/3~1/2、1/2~2/3、2/3~3/4、あるいは3/4~9/10である。
【0043】
本発明の1つの実施例において、第2アノード部は、排気ガスの流れる方向にカソード支持板と絶縁機構の後に位置する。第2アノード部は集塵部と予備の集塵部を含む。そのうち、集塵部は静電気を利用して排気ガス中の粒子状物質を吸着し、この集塵部は集塵面積を拡大して、電界装置の使用時間を延長するためのものである。予備の集塵部は集塵部にフェイルセーフを提供できる。予備の集塵部は、設計される除塵要件を満たすことを前提として、集塵面積をさらに拡大するためのものである。予備の集塵部は、前段の集塵の補充として使用される。本発明の1つの実施例において、予備の集塵部と第1アノード部は異なる電源を使用できる。
【0044】
本発明の1つの実施例において、電界カソードと電界アノードの電位差が非常に大きいから、電界カソードと電界アノードの導通を防ぐために、絶縁機構は電界カソードと電界アノード間の第2段流路外に配置されている。従って、絶縁機構は電界アノードの外側に吊り下げられる。本発明の1つの実施例において、絶縁機構はセラミック、ガラスなどの非導体温度耐性材料を採用できる。本発明の1つの実施例において、空気のない完全気密な材料は絶縁要件が絶縁隔離厚さ>0.3mm/kvであり、空気の絶縁要件が>1.4mm/kvである。電界カソードと電界アノードとの極間隔の1.4倍に応じて、絶縁距離を設定することができる。本発明の1つの実施例において、絶縁機構はセラミックを使用して表面に施釉されており、接着剤や有機材料を使用して充填、接続することはできなく、耐熱性は摂氏350度を超える。
【0045】
本発明の1つの実施例において、絶縁機構は絶縁部と断熱部を含む。絶縁機構に防汚機能を持たせるために、絶縁部の材料はセラミック材またはガラス材を使用する。本発明の1つの実施例において、絶縁部は傘状串セラミック柱、傘状串ガラス柱、柱状串セラミック柱または柱状ガラス柱でよく、傘の内側と外側または柱の内側と外側に施釉されている。傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の外縁と前記電界アノードとの距離は、外縁と電界との距離の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘突出エッジ間隔の総和は傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁間隔の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘縁内部深さの全長は傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁距離の1.4倍より大きい。また、絶縁部は柱状串セラミック柱またはガラス柱でもよく、柱の内側と外側に施釉されている。本発明の1つの実施例において、絶縁部はまたタワー状でもよい。
【0046】
本発明の1つの実施例において、絶縁部には加熱棒を設置しており、絶縁部周辺の温度が露点に近づくと、加熱棒は始動して加熱する。使用時の絶縁部の内外の温度差により、絶縁部の内外、外部で結露が発生しやすい。絶縁部の外面は自発的またはガスにより加熱されて高温になることがあり、やけどを防ぐために必要な絶縁保護が必要である。断熱部は、第2絶縁部の外側に位置する保護エンクロージャ、および脱硝浄化反応チャンバーを含む。本発明の1つの実施例において、絶縁部の後部における結露する必要がある位置に同様に断熱する必要があり、環境と放熱の高温で結露コンポーネントの加熱を防止する。
【0047】
本発明の1つの実施例において、電界装置の電源の引出し線は傘状串セラミック柱またはガラス柱を使用して壁越しに接続されており、壁内はフレキシブル接点を使用してカソード支持板を接続し、壁外は気密絶縁保護配線キャップを使用して抜き差しで接続されており、引出し線の壁越し導体と壁との絶縁距離は、傘状串セラミック柱またはガラス柱のセラミック絶縁距離よりも大きい。本発明の1つの実施例において、高圧部分はリード線をキャンセルし、端部に直接取り付けられ、安全を確保するために、高圧モジュールの全体的な外部絶縁はip68で保護されており、媒体を熱交換と放熱に用いる。
【0048】
本発明の1つの実施例において、電界カソードと電界アノードは非対称構造を採用している。対称電界では、極性粒子は1つの同じ大きさで方向が反対の力を受け、極性粒子は電界内で往復運動する。非対称電界では、極性粒子は2つの大きさが異なる力を受け、極性粒子はより大きな力の方向に移動し、結合を回避できる。
【0049】
本発明の電界装置は電界カソードと電界アノードが電離電界を形成する。本発明の1つの実施例において、前記電離電界の電界結合を低減するために、電界結合を低減する方法は、電界アノードの集塵面積と電界カソードの放電面積の比率を選択して、電界結合の回数≦3になるようにするステップを含む。本発明の1つの実施例において、電界アノードの集塵面積と電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1、3.334:1~113.34:1、6.67:1~56.67:1、または13.34:1~28.33:1でよい。この実施例では、比較的大きな面積を有する電界アノードの集塵面積および比較的小さな面積を有する電界カソードの放電面積を選択し、具体的には上記の面積比を選択して、電界カソードの放電面積を小さくして吸引力を減少し、電界アノードの集塵面積を大きくして吸引力を拡大することができ、すなわち、電界カソードと電界アノードの間で非対称の電極吸引力が発生し、荷電した粉塵が電界アノードの集塵面に落下し、極性は変化するが、電界カソードによって吸引されなくなり、これにより、電界結合を減少し、電界結合の回数≦3という目的を実現する。つまり、電界の極間隔が150mm未満の場合、電界結合の回数≦3であり、電界エネルギー消費量が少なく、電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を30~50%節約できる。集塵面積は電界アノードの作業面の面積を指し、例えば、電界アノードが中空の正六角形管状である場合、集塵面積は中空の正六角形管状の内表面積であり、集塵面積はほこり蓄積面積とも呼ばれる。放電面積は電界カソードの作業面の面積を指し、例えば、電界カソードが棒状である場合、放電面積は棒状の外表面積である。
【0050】
本発明の1つの実施例において、電界アノードの長さは10~180mm、10~20mm、20~30mm、60~180mm、30~40mm、40~50mm、50~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~140mm、140~150mm、150~160mm、160~170mm、170~180mm、60mm、180mm、10mmまたは30mmでよい。電界アノードの長さは、電界アノードの作業面の一端から他端までの最小の長さを指す。この長さの電界アノードを選択すると、電界結合を効果的に低減することができる。
【0051】
本発明の1つの実施例において、電界アノードの長さは10~90mm、15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、40~45mm、45~50mm、50~55mm、55~60mm、60~65mm、65~70mm、70~75mm、75~80mm、80~85mmまたは85~90mmでよく、この長さの設計により、電界アノードおよび電界装置に高温耐性特性を持たせることができ、電界装置に高温衝撃下で高効率の集塵能力を持たせる。
【0052】
本発明の1つの実施例において、電界カソードの長さは30~180mm、54~176mm、30~40mm、40~50mm、50~54mm、54~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~140mm、140~150mm、150~160mm、160~170mm、170~176mm、170~180mm、54mm、180mmまたは30mmでよい。電界カソードの長さは、電界カソードの作業面の一端から他端までの最小の長さを指す。この長さの電界カソードを選択すると、電界結合を効果的に低減することができる。
【0053】
本発明の1つの実施例において、電界カソードの長さは10~90mm、15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、40~45mm、45~50mm、50~55mm、55~60mm、60~65mm、65~70mm、70~75mm、75~80mm、80~85mmまたは85~90mmでよく、この長さの設計により、電界カソードおよび電界装置に高温耐性特性を持たせることができ、電界装置に高温衝撃下で高効率の集塵能力を持たせる。そのうち、電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
【0054】
本発明の1つの実施例において、電界アノードと電界カソードとの距離は5~30mm、2.5~139.9mm、9.9~139.9mm、2.5~9.9mm、9.9~20mm、20~30mm、30~40mm、40~50mm、50~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~139.9mm、9.9mm、139.9mmまたは2.5mmでよい。電界アノードと電界カソードとの距離は極間隔とも呼ばれる。極間隔とは、具体的には電界アノードと電界カソードの作業面間の最小垂直距離を指す。このような極間隔の選択により、電界結合を効果的に低減し、電界装置に高温耐性特性を持たせることができる。
【0055】
本発明の1つの実施例において、前記排気ガス除塵の電界カソードの直径は1~3mmであり、前記排気ガス除塵の電界アノードと前記排気ガス除塵の電界カソードの極間隔は2.5~139.9mmであり、前記排気ガス除塵の電界アノードの集塵面積と前記排気ガス除塵の電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1である。
【0056】
電離除塵の独自の性能を考慮して、電離除塵は、ガス中の粒子状物質を除去するために使用することができ、例えば、エンジンの排気ガス中の粒子状物質を除去するために使用することができる。しかし、多くの大学、研究機関、および企業による長年の研究の後、既存の電界除塵装置は依然として車両での使用に適していない。まず、従来技術の電界除塵装置は、かさばりすぎて車両に取り付けるのが難しい。次に、重要なのは、従来技術の電界除塵装置が粒子状物質の約70%しか除去できないことであり、これは多くの国の排出基準を満たすことができない。
【0057】
本発明の発明者は、従来技術における電界除塵装置の欠点が電界結合によって引き起こされることを研究を通じて発見した。本発明は、電界結合の回数を減らすことによって、電界除塵装置のサイズ(すなわち、体積)を大幅に減らすことができる。例えば、本発明によって提供される電離除塵装置のサイズは、既存の電離除塵装置のサイズの約1/5である。許容可能な粒子除去率を得るために、既存の電離除塵装置のガス流量は約1m/sに設定され、本発明は、ガス流量を6m/sに増加しても依然として高い粒子除去率を得られるからである。所定流量のガスを処理する場合、ガス速度が増加するにつれて、電界除塵装置のサイズを小さくすることができる。
【0058】
また、本発明は粒子除去効率を大幅に向上することができる。例えば、ガス流量が約1m/sの場合、従来技術の電界除塵装置はエンジン排気ガス中の粒子状物質の約70%を除去することができるが、本発明は、ガス流量が6m/sの場合でも粒子状物質の約99%を除去することができる。したがって、本発明は最新の排出基準を満たすことができる。
【0059】
発明者は、電界結合の作用を発見し、電界結合の回数を減らす方法を発見したので、本発明は、上記の予想外の結果を達成した。そのため、本発明は、車両に適した電界除塵装置を製造するために使用されることができる。
【0060】
本発明の1つの実施例において、電界装置はさらに前記電離電界と平行ではない補助電界を生成するための補助電界ユニットを含む。
【0061】
本発明の1つの実施例において、電界装置は流路と垂直ではない補助電界を生成するための補助電界ユニットを含み、前記電離電界は前記流路を含む。
【0062】
本発明の1つの実施例において、補助電界ユニットは、電離電界の入口またはその近傍に配置されている第1電極を含む。本発明の1つの実施例において、第1電極はカソードである。本発明の1つの実施例において、補助電界ユニットの第1電極は電界カソードの延びである。本発明の1つの実施例において、補助電界ユニットの第1電極と電界アノードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
【0063】
本発明の1つの実施例において、補助電界ユニットは、電離電界の出口またはその近傍に配置されている第2電極を含む。本発明の1つの実施例において、第2電極はアノードである。本発明の1つの実施例において、補助電界ユニットの第2電極は電界アノードの延びである。本発明の1つの実施例において、補助電界ユニットの第2電極と電界カソードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
【0064】
本発明の1つの実施例において、補助電界の電極と電離電界の電極は独立して配置されている。
【0065】
電界アノードと電界カソード間の電離電界は第3電界とも呼ばれる。本発明の1つの実施例において、電界アノードと電界カソードとの間にもまた第3電界と平行ではない第4電界を形成する。本発明のもう1つの実施例において、前記第4電界は前記電離電界の流路と垂直でない。第4電界は補助電界とも呼ばれ、1つまたは2つの第2補助電極によって形成されることができる。第4電界が1つの第2補助電極によって形成される場合、この第2補助電極は、電離電界の入口または出口に配置することができ、この第2補助電極は、負電位または正電位を持つことができる。そのうち、前記第2補助電極がカソードである場合、この第2補助電極は前記電離電界の入口またはその近傍に配置され、前記第2補助電極と前記電界アノードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。前記第2補助電極がアノードである場合、この第2補助電極は前記電離電界の出口またはその近傍に配置され、前記第2補助電極と前記電界カソードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。第4電界が2つの第2補助電極によって形成される場合、1つの第2補助電極は正電位を持ち、もう1つの第2補助電極は負電位を持つことができる。1つの第2補助電極は電離電界の入口に配置され、もう1つの第2補助電極は電離電界の出口に配置されることができる。また、第2補助電極は、電界カソードまたは電界アノードの一部でよく、すなわち、第2補助電極は、電界カソードまたは電界アノードの延長部から構成されることができ、この時、電界カソードと電界アノードの長さは異なる。第2補助電極は1つの独立の電極でもよく、つまり第2補助電極は電界カソードまたは電界アノードの一部でなくてもよい。この時、第4電界の電圧は第3電界の電圧とは異なり、動作状況に応じて個別に制御できる。
【0066】
第4電界は、電界アノードと電界カソード間の負電荷を帯びた酸素イオン流に電離電界の出口に向かう力を加えることができ、その結果、電界アノードと電界カソード間の負電荷を帯びた酸素イオン流に出口に向かう移動速度を持たせることができる。排気ガスが電離電界に入り、電離電界の出口の方向に流れる過程では、負電荷を帯びた酸素イオンも電界アノードで電離電界の出口に向かって移動し、且つ、負電荷を帯びた酸素イオンは電界アノードで電離電界の出口に向かって移動する過程で排気ガス中の粒子状物質などと結合し、酸素イオンは出口に向かう移動速度を持つため、酸素イオンが粒子状物質と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは粒子状物質と結合しやすいようになり、また、ガス中の粒子状物質の荷電効率をより高くさせ、さらに電界アノードの作用で、より多くの粒子状物質を収集できるため、電界装置のより高い除塵効率を保証できる。電界装置がイオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率は、逆イオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率のほぼ2倍であり、それにより、電界の集塵効率を向上して電界の電力消費を削減できる。また、従来技術では、集塵電界の除塵効率が低い主な理由も、電界に入る粉塵の方向が電界内のイオン流の方向とは反対または垂直であるため、粉塵とイオン流が激しく衝突して大きなエネルギー消費を引き起こし、それと同時に、荷電効率にも影響を与えるため、従来技術の電界集塵効率が低下し、エネルギー消費量が増加するようになる。電界装置がガス中の粉塵を収集するとき、ガスと粉塵はイオン流の方向に沿って電界に入り、粉塵は完全に荷電され、電界の電力消費は少なくなり、単極電界の集塵効率は99.99%に達する。排気ガスや粉塵は逆イオン流の方向に沿って電界に入ると、粉塵は完全に荷電されず、電界の電力消費も増加し、集塵効率は40%~75%になる。本発明の1つの実施例において、電界装置によって形成されるイオン流は、動力のないファンの流体輸送、酸素増加、または熱交換などに有益である。
【0067】
電界アノードが排気ガス中の粒子状物質を収集し続けるにつれて、粒子状物質などが電界アノードに蓄積してカーボンブラックを形成し、カーボンブラックの厚さが増加し続け、極間隔が短くなる。本発明の1つの実施例において、電界電流の増加を検出すると、電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、カーボン堆積位置で発生する急激な放電によって、大量のプラズマを生成させ、これらの低温プラズマは、カーボンブラックの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断して小分子の二酸化炭素と水を形成することで、カーボンブラック洗浄を完了する。空気中の酸素が同時に電離に関与してオゾンを形成するため、オゾン分子クラスターは、堆積した油性分子クラスターを同時に捕集し、油性分子の炭素-水素結合の切断を加速し、油性分子の一部を炭化させ、排気ガスの揮発浄化の目的を達成する。さらに、カーボンブラック洗浄はプラズマを利用して、従来の洗浄方法では達成できない効果を実現する。プラズマは物質の状態であり、物質の第4の状態とも呼ばれ、固体、液体、気体という一般的な3つの状態に属しない。ガスに十分なエネルギーを与えてイオン化させることで、プラズマ状態になる。プラズマの「活性」成分には、イオン、電子、原子、活性基、励起された核種(準安定状態)、光子などが含まれる。本発明の1つの実施例において、電界にほこりが蓄積すると、前記電界装置は電界電流を検出し、以下のいずれかの方法でカーボンブラック洗浄を行う。
(1)電界電流が所定の値まで増加すると、前記電界装置は電界電圧を上げる。
(2)電界電流が所定の値まで増加すると、前記電界装置は、電界バックコロナ放電の現象を利用してカーボンブラック洗浄を完了する。
(3)電界電流が所定の値まで増加すると、前記電界装置は、電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、カーボンブラック洗浄を完了する。
(4)電界電流が所定の値まで増加すると、前記電界装置は、電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、アノードのカーボン堆積位置で発生する急激な放電によって、カーボンブラックの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断して小分子の二酸化炭素と水を形成するプラズマを生成させ、カーボンブラック洗浄を完了する。
【0068】
本発明の1つの実施例において、電界にほこりがある程度蓄積すると、電界装置はカーボンブラック除去処理を行う。
【0069】
本発明の1つの実施例において、電界装置は電界電流を検出して、ほこりがある程度蓄積してカーボンブラック除去処理を行う必要があるかどうかを判断する。
【0070】
本発明の1つの実施例において、電界装置は電界電圧を上げてカーボンブラック除去処理を行う。
【0071】
本発明の1つの実施例において、電界装置は電界バックコロナ放電の現象を利用してカーボンブラック除去処理を行う。
【0072】
本発明の1つの実施例において、電界アノードと電界カソードは、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されている。電界アノードと電界カソードに印加される電圧は、適切な電圧レベルを選択する必要があり、具体的に選択される電圧レベルは、電界装置の体積、耐熱性、ほこり保持率などによって異なる。例えば、電圧は1kvから50kvであり、設計時にまず耐熱性条件、極間隔と温度のパラメータを考慮してください。1MM<30度、集塵面積が0.1平方/千立方メートル/時間より大きく、電界の長さが単一チューブの内接円の5倍より大きく、電界の気流速度を9m/s未満に制御する。本発明の1つの実施例において、電界アノードは第2中空陽極管から構成され、ハニカム状である。第2中空陽極管のポートの形状は円形または多角形でよい。本発明の1つの実施例において、第2中空陽極管の内接円は5~400mmの範囲であり、対応する電圧は0.1~120kvであり、第2中空陽極管の対応する電流は0.1~30Aである。異なる内接円は異なるコロナ電圧に対応して、約1KV/1MMである。
【0073】
本発明の1つの実施例において、電界装置は第2電界段を含み、この第2電界段は若干の第2電界発生ユニットを含み、第2電界発生ユニットは、1つまたは複数を有してもよい。第2電界発生ユニットは第2集塵ユニットとも呼ばれ、第2集塵ユニットは、上記の電界アノードおよび電界カソードを含み、第2集塵ユニットは、1つまたは複数を有する。複数の第2電界段がある場合、電界装置の集塵効率を効果的に向上することができる。同じ第2電界段では、各電界アノードは同じ極性であり、各電界カソードは同じ極性である。且つ、複数の第2電界段がある場合、各第2電界段は直列に接続される。本発明の1つの実施例において、電界装置はさらに若干の接続筐体を含み、直列接続された第2電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの第2電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。
【0074】
本発明の1つの実施例において、電界でエレクトレット材料を充電する。電界装置が故障した場合、充電されたエレクトレット材料は除塵に用いられる。
【0075】
本発明の1つの実施例において、前記電界装置はエレクトレット素子を含む。
【0076】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は前記電界アノードに配置されている。
【0077】
本発明の1つの実施例において、前記電界アノードと前記電界カソードの電源がオンになると、前記エレクトレット素子は前記電離電界にある。
【0078】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は電界装置の出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子は電界装置の出口に配置されている。
【0079】
本発明の1つの実施例において、前記電界アノードと前記電界カソードは排気ガス流路を形成し、前記エレクトレット素子は前記排気ガス流路に配置されている。
【0080】
本発明の1つの実施例において、前記排気ガス流路は排気ガス流路の出口を含み、前記エレクトレット素子は前記排気ガス流路の出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子は前記排気ガス流路の出口に配置されている。
【0081】
本発明の1つの実施例において、排気ガス流路の横断面に対して、前記排気ガス流路における前記エレクトレット素子の横断面は5%~100%である。
【0082】
本発明の1つの実施例において、排気ガス流路の横断面に対して、排気ガス流路におけるエレクトレット素子の横断面は10%~90%、20%~80%または40%~60%である。
【0083】
本発明の1つの実施例において、排気ガス流路の横断面に対して、前記排気ガス流路における前記エレクトレット素子の横断面は5%、10%、20%、40%、60%、80%、90%または100%である。
【0084】
本発明の1つの実施例において、前記電離電界は前記エレクトレット素子を充電する。
【0085】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は多孔質構造を持つ。
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は織物である。
【0086】
本発明の1つの実施例において、前記電界アノードの内側は管状であり、前記エレクトレット素子の外側は管状であり、前記エレクトレット素子の外側は前記電界アノードの内側に設定されている。
【0087】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子と前記電界アノードは取り外し可能に接続されている。
【0088】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する無機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0089】
本発明の1つの実施例において、前記無機化合物は酸素含有化合物、窒素含有化合物またはガラス繊維の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0090】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有化合物は金属ベースの酸化物、酸素含有複合体、および酸素含有無機ヘテロポリ酸塩の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0091】
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化ケイ素、酸化鉛、および酸化スズの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウムである。
【0092】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有複合体はチタン-ジルコニウム複合酸化物またはチタン-バリウム複合酸化物の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0093】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有無機ヘテロポリ酸塩はチタン酸ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはチタン酸バリウムの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0094】
本発明の1つの実施例において、前記窒素含有化合物は窒化ケイ素である。
【0095】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する有機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0096】
本発明の1つの実施例において、前記有機化合物はフッ素重合体、ポリカーボネート、PP、PE、PVC、天然ワックス、樹脂、およびロジンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0097】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロエチレンプロピレン(Teflon-FEP)、可溶性ポリテトラフルオロエチレン(PFA)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0098】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレンである。
駆動電圧を印加する条件下で電離電界を生成し、電離電界を利用して処理対象の一部を電離し、排気ガス中の粒子状物質を吸着し、同時にエレクトレット素子を充電し、電界装置が故障した場合、すなわち駆動電圧を印加していないとき、充電されたエレクトレット素子は電界を生成し、充電されたエレクトレット素子によって生成された電界を利用して、排気ガス中の粒子状物質を吸着し、つまり、電離電界が故障した場合でも、粒子状物質を吸着することができる。
【0099】
本発明の1つの実施例において、電界装置は除水機構を含み、この除水機構は冷間始動して除塵できる。
排気ガス温度が100℃より低い場合、排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行うというステップを含む排気ガス除塵方法。
本発明の1つの実施例において、排気ガス温度≧100℃の場合、排気ガスに電離除塵を行う。
本発明の1つの実施例において、排気ガス温度≦90℃の場合、排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行う。
本発明の1つの実施例において、排気ガス温度≦80℃の場合、排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行う。
本発明の1つの実施例において、排気ガス温度≦70℃の場合、排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行う。
本発明の1つの実施例において、電気凝固曇り取り方法で排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行う。
本発明の1つの実施例において、従来技術のいずれかの除水方法で排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行う。
【0100】
排気ガスシステムについて、本発明の1つの実施例において、本発明は
粉塵を含むガスを電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界を通過する、
電界にほこりが蓄積すると、ほこりの掃除を行う
というステップを含む電界除塵方法を提供する。
【0101】
本発明の1つの実施例において、検出された電界電流が所定の値まで増加すると、ほこりの掃除を行う。
【0102】
本発明の1つの実施例において、電界にほこりが蓄積すると、以下のいずれかの方式でほこりの掃除を行う。
(1)電界バックコロナ放電の現象を利用してほこりの掃除を完了する。
(2)電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、ほこりの掃除を完了する。
(3)電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、アノードのほこり蓄積位置で発生する急激な放電によって、ほこりの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断して小分子の二酸化炭素と水を形成するプラズマを生成させ、ほこりの掃除を完了する。
好ましくは、前記ほこりはカーボンブラックである。
【0103】
本発明の1つの実施例において、前記電界カソードは若干のカソードフィラメントを含む。カソードフィラメントの直径は0.1mm~20mmでよく、このサイズパラメータはアプリケーションと集塵要件に応じて調整できる。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントは、放電しやすく、耐熱性があり、自重に耐え、電気化学的安定性のある金属線または合金線を使用している。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの材質はチタンである。カソードフィラメントの具体的な形状は電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードフィラメントの断面は円形になり、電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードフィラメントは多面体に設計する必要がある。カソードフィラメントの長さは電界アノードに応じて調整する。
【0104】
本発明の1つの実施例において、前記電界カソードは若干のカソードバーを含む。本発明の1つの実施例において、前記カソードバーの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードバーは、放電しやすい金属棒または合金棒を使用している。カソードバーの形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または円筒形などでよい。カソードバーの形状は電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードバーの断面は円形に設計する必要があり、電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードバーは多面体に設計する必要がある。
【0105】
本発明の1つの実施例において、電界カソードは電界アノードを貫通する。
【0106】
本発明の1つの実施例において、電界アノードは1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含む。複数の中空陽極管がある場合、すべての中空陽極管はハニカム状の電界アノードを形成する。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の断面は円形または多角形でよい。中空陽極管の断面は円形の場合、電界アノードと電界カソードの間に均一な電界が形成され、中空陽極管の内壁に集塵しにくい。中空陽極管の断面は三角形の場合、中空陽極管の内壁には、3つの集塵面と3つの遠隔ほこり保持角を形成でき、この構造の中空陽極管は、ほこり保持率が最も高い。中空陽極管の断面は四角形の場合、4つの集塵面と4つのほこり保持角を取得できるが、組立構造が不安定である。中空陽極管の断面は六角形の場合、6つの集塵面と6つのほこり保持角を形成でき、集塵面とほこり保持率がバランスに達する。中空陽極管の断面はより多角形の場合、より多くの集塵辺を得ることができるが、ほこり保持率は失われる。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の内接円の直径は5mm~400mmの範囲である。
【0107】
排気ガスシステムについて、1つの実施例において、本発明は
排気ガスを電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界を通過する、
前記電界アノード又は/及び電界カソードを選択する
というステップを含む除塵電界結合を低減する方法を提供する。
【0108】
本発明の1つの実施例において、選択された前記電界アノード又は/及び電界カソードのサイズは電界結合の回数≦3になるようにする。
具体的には、前記電界アノードの集塵面積と電界カソードの放電面積の比率を選択する。好ましくは、前記電界アノードの集塵面積と前記電界カソードの放電面積の比率が1.667:1~1680:1であることを選択する。
より好ましくは、前記電界アノードの集塵面積と前記電界カソードの放電面積の比率が6.67:1~56.67:1であることを選択する。
【0109】
本発明の1つの実施例において、前記排気ガス除塵の電界カソードの直径は1~3mmであり、前記排気ガス除塵の電界アノードと前記排気ガス除塵の電界カソードの極間隔は2.5~139.9mmであり、前記排気ガス除塵の電界アノードの集塵面積と前記排気ガス除塵の電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1である。
好ましくは、前記電界アノードと前記電界カソードの極間隔が150mm未満であることを選択する。
好ましくは、前記電界アノードと前記電界カソードの極間隔が2.5~139.9mmであることを選択する。より好ましくは、前記電界アノードと前記電界カソードの極間隔が5.0~100mmであることを選択する。
好ましくは、前記電界アノードの長さが10~180mmであることを選択する。より好ましくは、前記電界アノードの長さが60~180mmであることを選択する。
好ましくは、前記電界カソードの長さが30~180mmであることを選択する。より好ましくは、前記電界カソードの長さが54~176mmであることを選択する。
【0110】
本発明の1つの実施例において、運転時、電離電界の結合回数≦3である。本発明の1つの実施例において、電離電界の電圧値の範囲は1kv~50kvである。
【0111】
本発明の1つの実施例において、前記電界カソードは若干のカソードフィラメントを含む。カソードフィラメントの直径は0.1mm~20mmでよく、このサイズパラメータはアプリケーションと集塵要件に応じて調整できる。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントは、放電しやすく、耐熱性があり、自重に耐え、電気化学的安定性のある金属線または合金線を使用している。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの材質はチタンである。カソードフィラメントの具体的な形状は電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードフィラメントの断面は円形になり、電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードフィラメントは多面体に設計する必要がある。カソードフィラメントの長さは電界アノードに応じて調整する。
【0112】
本発明の1つの実施例において、前記電界カソードは若干のカソードバーを含む。本発明の1つの実施例において、前記カソードバーの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードバーは、放電しやすい金属棒または合金棒を使用している。カソードバーの形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または円筒形などでよい。カソードバーの形状は電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードバーの断面は円形に設計する必要があり、電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードバーは多面体に設計する必要がある。
【0113】
本発明の1つの実施例において、電界カソードは電界アノードを貫通する。
【0114】
本発明の1つの実施例において、電界アノードは1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含む。複数の中空陽極管がある場合、すべての中空陽極管はハニカム状の電界アノードを形成する。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の断面は円形または多角形でよい。中空陽極管の断面は円形の場合、電界アノードと電界カソードの間に均一な電界が形成され、中空陽極管の内壁に集塵しにくい。中空陽極管の断面は三角形の場合、中空陽極管の内壁には、3つの集塵面と3つの遠隔ほこり保持角を形成でき、この構造の中空陽極管は、ほこり保持率が最も高い。中空陽極管の断面は四角形の場合、4つの集塵面と4つのほこり保持角を取得できるが、組立構造が不安定である。中空陽極管の断面は六角形の場合、6つの集塵面と6つのほこり保持角を形成でき、集塵面とほこり保持率がバランスに達する。中空陽極管の断面はより多角形の場合、より多くの集塵辺を得ることができるが、ほこり保持率は失われる。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の内接円の直径は5mm~400mmの範囲である。
【0115】
電離電界を利用して排気ガス中の粒子状物質を吸着する、
1)電離電界を利用してエレクトレット素子を充電する
2)というステップを含む排気ガス除塵方法。
【0116】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は電界装置の出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子は電界装置の出口に配置されている。
【0117】
本発明の1つの実施例において、前記電界アノードと前記電界カソードは排気ガス流路を形成し、前記エレクトレット素子は前記排気ガス流路に配置されている。
【0118】
本発明の1つの実施例において、前記排気ガス流路は排気ガス流路の出口を含み、前記エレクトレット素子は前記排気ガス流路の出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子は前記排気ガス流路の出口に配置されている。
【0119】
本発明の1つの実施例において、電離電界に駆動電圧を印加していないとき、充電されたエレクトレット素子によって排気ガス中の粒子状物質を吸着する。
【0120】
本発明の1つの実施例において、充電されたエレクトレット素子が排気ガス中の一定量の粒子状物質を吸着した後、新しいエレクトレット素子に交換する。
【0121】
本発明の1つの実施例において、新しいエレクトレット素子に交換した後、電離電界を再開して排気ガス中の粒子状物質を吸着し、また、新しいエレクトレット素子を充電する。
【0122】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する無機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0123】
本発明の1つの実施例において、前記無機化合物は酸素含有化合物、窒素含有化合物またはガラス繊維の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0124】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有化合物は金属ベースの酸化物、酸素含有複合体、および酸素含有無機ヘテロポリ酸塩の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0125】
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化ケイ素、酸化鉛、および酸化スズの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0126】
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウムである。
【0127】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有複合体はチタン-ジルコニウム複合酸化物またはチタン-バリウム複合酸化物の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0128】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有無機ヘテロポリ酸塩はチタン酸ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはチタン酸バリウムの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0129】
本発明の1つの実施例において、前記窒素含有化合物は窒化ケイ素である。
【0130】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する有機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0131】
本発明の1つの実施例において、前記有機化合物はフッ素重合体、ポリカーボネート、PP、PE、PVC、天然ワックス、樹脂、およびロジンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0132】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロエチレンプロピレン(Teflon-FEP)、可溶性ポリテトラフルオロエチレン(PFA)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0133】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレンである。
【0134】
本発明は、さらに車両の排気ガスおよび空気の除塵システムを含む車両を提供する。
【0135】
本発明は、さらに汚染区域で前記車両を運転することを含む汚染区域の空気浄化の方法を提供する。
【0136】
実施例1
本実施例では前記車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、排気ガス処理装置を含み、前記排気ガス処理装置は大気中に放出される排気ガスを処理する。
図1を参照してください。図1は1つの実施例における排気ガス処理装置の構造図である。図1に示すように、前記排気ガス処理装置102は、電界装置1021、絶縁機構1022、空気均等化装置、除水装置、および排気ガス冷却装置を含む。
前記電界装置1021は、電界アノード10211と、電界アノード10211に配置された電界カソード10212とを含み、電界アノード10211と電界カソード10212との間に非対称静電界が形成される。粒子状物質を含むガスが前記排気ポートを通って前記電界装置1021に入った後、前記電界カソード10212が放電しているから、前記ガスを電離して、前記粒子状物質に負電荷を持たせ、前記電界アノード10211に移動させ、前記電界カソード10212に堆積する。
具体的には、前記電界カソード10212の内部はハニカム状で中空の陽極管束群から構成され、陽極管束のポートの形状は六角形である。
前記電界カソード10212は1対1対応で前記陽極管束群の各陽極管束を通す若干の電極棒を含み、そのうち、前記電極棒の形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または円筒形である。電極棒の直径は3mm以下でよい。
本実施例では、前記電界カソード10212の吸気端は前記電界アノード10211の吸気端よりも低く、且つ前記電界カソード10212の排気端は前記電界アノード10211の排気端と同一平面上にあるため、前記電界装置1021の内部で加速電界を形成する。
ガス流路が吊り下げられた絶縁機構1022は絶縁部と断熱部を含む。前記絶縁部の材料はセラミック材またはガラス材を使用する。前記絶縁部は傘状串セラミック柱であり、傘の内側と外側に施釉されている。図2を参照してください。図2は1つの実施例における傘状絶縁機構の構造図である。
図1に示すように、本発明の1つの実施例において、電界カソードはカソード支持板10213に取り付けられ、カソード支持板10213と電界アノード10211は絶縁機構1022で接続されている。本発明の1つの実施例において、電界アノード10211は第1アノード部102112および第2アノード部102111を含み、前記第1アノード部102112は電界装置の入口の近傍にあり、第2アノード部102111は電界装置の出口の近傍にある。カソード支持板10213と絶縁機構1022は第1アノード部102112と第2アノード部102111との間にあり、すなわち、絶縁機構1022は電離電界の中央または電界カソード10212の中央に取り付けられ、電界カソード10212をよく支持することができ、且つ電界アノード10211に対する電界カソード10212の固定という役割を果たし、電界カソード10212と電界アノード10211間の設定距離を維持する。
前記空気均等化装置1023は前記電界装置1021の吸気端に配置されている。図3A図3B及び図3Cを参照してください。図3A図3B及び図3Cは空気均等化装置の三種類の実装構造図である。
図3Aに示すように、前記電界アノード10211の外形が円柱体である場合、前記空気均等化装置1023は前記空気入口、前記排気ガス入口、および電界アノードと電界カソードによって形成される電離電界の間にあり、且つ、前記排気ガス入口、空気入口を中心に回転する若干の空気均等化ブレード10231から構成される。前記空気均等化装置1023は、様々な回転速度で変化するエンジンの吸気量に前記電界アノードによって生成される電界を通過させることができる。それと同時に、前記電界アノードの内部温度を一定に保ち、十分な酸素を確保することができる。
図3Bに示すように、前記電界アノード10211の外形が立方体である場合、前記空気均等化装置は
前記電界アノードの片側に配置された吸気管10232と、
前記電界アノードの他側に配置された排気管10233とを含み、そのうち、吸気管10232を取り付ける側と排気管10233を取り付ける側とは対向する。
図3Cに示すように、前記空気均等化装置は、さらに前記電界アノードの吸気端に配置された第2ベンチュリ板空気均等化機構10234と、前記電界アノードの排気端に配置された第3ベンチュリ板空気均等化機構10235(上から見たとき、第3ベンチュリ板空気均等化機構は折型である)とを含み、前記第3ベンチュリ板空気均等化機構に吸気穴を開けており、前記第3ベンチュリ板空気均等化機構に排気穴を開けており、前記吸気穴と前記排気穴がずれて配列されており、且つ正面から吸気して側面から排気することで、サイクロン構造を形成する。
前記除水装置は電界装置の入口の前に液体の水を除去し、排気ガス温度が100℃より低い場合、前記除水装置は排気ガスから液体の水を取り除き、前記除水装置207は従来技術のいずれかの除水装置である。
【0137】
実施例2
図4に示すような電界装置は、電界アノード10141と、電界カソード10142と、エレクトレット素子205とを含み、前記電界アノード10141と前記電界カソード10142の電源がオンになると、電離電界を形成し、前記エレクトレット素子205は前記電離電界にあり、図4の矢印方向は処理対象の流れ方向である。前記エレクトレット素子は電界装置の出口に配置されている。前記電離電界は前記エレクトレット素子を充電する。前記エレクトレット素子は多孔質構造を持ち、前記エレクトレット素子の材料は酸化アルミニウムである。前記電界アノードの内側は管状であり、前記エレクトレット素子の外側は管状であり、前記エレクトレット素子の外側は前記電界アノードの内側に設定されている。前記エレクトレット素子と前記電界アノードは取り外し可能に接続されている。
電離電界を利用して排気ガス中の粒子状物質を吸着する、
a)電離電界を利用してエレクトレット素子を充電する
b)というステップを含む静電気除塵方法。
そのうち、前記エレクトレット素子は電界装置の出口に配置されている。前記エレクトレット素子の材料は酸化アルミニウムである。電離電界に駆動電圧を印加していないとき、充電されたエレクトレット素子によって排気ガス中の粒子状物質を吸着する。充電されたエレクトレット素子が排気ガス中の一定量の粒子状物質を吸着した後、新しいエレクトレット素子に交換する。新しいエレクトレット素子に交換した後、電離電界を再開して排気ガス中の粒子状物質を吸着し、また、新しいエレクトレット素子を充電する。
上記の電界装置と静電気除塵方法は自動車始動後の排気ガスを処理するために使用され、電離電界を利用して自動車始動後の排気ガス中の粒子状物質を吸着すると同時に、この電離電界を利用してエレクトレット素子を充電する。電離電界に駆動電圧を印加していない(つまり、故障した)とき、充電されたエレクトレット素子によって排気ガス中の粒子状物質を吸着し、浄化効率は50%以上に達することができる。
【0138】
実施例3
図5図6に示すような電界装置は、電界アノード10141と、電界カソード10142と、エレクトレット素子205とを含み、前記電界アノード10141と前記電界カソード10142は排気ガス流路292を形成し、前記エレクトレット素子205は排気ガス流路292に配置されており、図5の矢印方向は処理対象の流れ方向である。前記排気ガス流路292は排気ガス流路の出口を含み、前記エレクトレット素子205は前記排気ガス流路の出口の近傍にある。排気ガス流路292の横断面に対して、前記排気ガス流路292における前記エレクトレット素子の横断面は10%であり、すなわち、図7に示すように、S2/(S1+S2)*100%であり、そのうち、S2である第1横断面積は前記排気ガス流路における前記エレクトレット素子の横断面積であり、S1である第1横断面積とS2である第2横断面積の合計は排気ガス流路の横断面積であり、S1である第1横断面積は電界カソード10142の横断面積を含まない。前記電界アノードと前記電界カソードの電源がオンになると、電離電界を形成る。前記電離電界は前記エレクトレット素子を充電する。前記エレクトレット素子は多孔質構造を持ち、前記エレクトレット素子の材料はポリテトラフルオロエチレンである。前記電界アノードの内側は管状であり、前記エレクトレット素子の外側は管状であり、前記エレクトレット素子の外側は前記電界アノードの内側に設定されている。前記エレクトレット素子と前記電界アノードは取り外し可能に接続されている。
電離電界を利用して排気ガス中の粒子状物質を吸着する、
1)電離電界を利用してエレクトレット素子を充電する
2)というステップを含む静電気除塵方法。
そのうち、前記エレクトレット素子は前記排気ガス流路の出口の近傍にある。前記エレクトレット素子の材料はポリテトラフルオロエチレンである。電離電界に駆動電圧を印加していないとき、充電されたエレクトレット素子によって排気ガス中の粒子状物質を吸着する。充電されたエレクトレット素子が排気ガス中の一定量の粒子状物質を吸着した後、新しいエレクトレット素子に交換する。新しいエレクトレット素子に交換した後、電離電界を再開して排気ガス中の粒子状物質を吸着し、また、新しいエレクトレット素子を充電する。
上記の電界装置と静電気除塵方法は自動車始動後の排気ガスを処理するために使用され、電離電界を利用して自動車始動後の排気ガス中の粒子状物質を吸着すると同時に、この電離電界を利用してエレクトレット素子を充電する。電離電界に駆動電圧を印加していない(つまり、故障した)とき、充電されたエレクトレット素子によって排気ガス中の粒子状物質を吸着し、浄化効率は30%以上に達することができる。
【0139】
実施例4
図8に示すように、前記車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、除水装置207と電界装置とを含む。前記電界装置は電界アノード10211と、電界カソード10212とを含み、前記電界アノード10211と前記電界カソード10212は電離電界を生成するためのものである。前記除水装置207は電界装置の入口の前に液体の水を除去し、排気ガス温度が100℃より低い場合、除水装置は排気ガスから液体の水を取り除き、前記除水装置207は従来技術のいずれかの除水装置であり、図8の矢印方向は排気ガスの流れ方向である。
排気ガス除塵方法は、排気ガス温度が100℃より低い場合、排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行うというステップを含む。そのうち、従来技術のいずれかの除水方法で排気ガスから液体の水を取り除き、前記排気ガスはガソリンエンジンが冷間始動時の排気ガスであり、排気ガス中の水滴である液体の水を減少させ、電離電界の不均一な放電や電界カソード及び電界アノードの破壊を低減させ、電離除塵効率を向上させ、電離除塵効率は99.9%以上であり、排気ガスから液体の水を取り除かない除塵方法の電離除塵効率は70%以下である。従って、排気ガス温度が100℃より低い場合、排気ガスから液体の水を取り除き、そして電離除塵を行い、排気ガス中の水滴である液体の水を減少させ、電離電界の不均一な放電や電界カソードおよび電界アノードの破壊を低減させ、電離除塵効率を向上させる。
【0140】
実施例5
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電離電界を形成する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
図9図10及び図11に示すように、本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通する。
電界結合を低減する方法は、電界アノード4051の集塵面積と電界カソード4052の放電面積の比率が6.67:1であることを選択するというステップを含み、電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は9.9mmであり、電界アノード4051の長さは60mmであり、電界カソード4052の長さは54mmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端は夾角αを有し、且つα=118°、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、電界結合の回数≦3という目的を実現する。電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を30~50%節約できる。
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各電離電界のアノードは同じ極性であり、各電離電界のカソードは同じ極性である。
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。図12に示すように、前記電界段は2段であり、すなわち第1段の電界4053と第2段の電界4054であり、第1段の電界4053と第2段の電界4054は接続筐体4055で直列に接続されている。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0141】
実施例6
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電離電界を形成する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通する。
電界結合を低減する方法は、電界アノード4051の集塵面積と電界カソード4052の放電面積の比率が1680:1であることを選択するというステップを含み、電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は139.9mmであり、電界アノード4051の長さは180mmであり、電界カソード4052の長さは180mmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、電界結合の回数≦3という目的を実現する。電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を20~40%節約できる。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0142】
実施例7
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電離電界を形成する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通する。
電界結合を低減する方法は、電界アノード4051の集塵面積と電界カソード4052の放電面積の比率が1.667:1であることを選択するというステップを含み、電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は2.5mmであり、電界アノード4051の長さは30mmであり、電界カソード4052の長さは30mmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、電界結合の回数≦3という目的を実現する。電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を10~30%節約できる。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0143】
実施例8
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電離電界を形成する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
図9図10及び図11に示すように、本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通し、電界アノード4051の集塵面積と電界カソード4052の放電面積の比率は6.67:1であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は9.9mmであり、電界アノード4051の長さは60mmであり、電界カソード4052の長さは54mmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端は夾角αを有し、且つα=118°、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、当該電界発生ユニットのより高い集塵効率を保証でき、代表的な排気ガス粒子pm0.23に対する集塵効率は99.99%である。
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各電界アノードは同じ極性であり、各電界カソードは同じ極性である。
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。図12に示すように、前記電界段は2段であり、すなわち第1段の電界4053と第2段の電界4054であり、第1段の電界4053と第2段の電界4054は接続筐体4055で直列に接続されている。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0144】
実施例9
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電界を発生する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通し、電界アノード4051の集塵面積と電界カソード4052の放電面積の比率は1680:1であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は139.9mmであり、電界アノード4051の長さは180mmであり、電界カソード4052の長さは180mmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証でき、代表的な排気ガス粒子pm0.23に対する集塵効率は99.99%である。
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各電界アノードは同じ極性であり、各電界カソードは同じ極性である。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0145】
実施例10
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電界を発生する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通し、電界アノード4051の集塵面積と電界カソード4052の放電面積の比率は1.667:1であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は2.5mmである。電界アノード4051の長さは30mmであり、電界カソード4052の長さは30mmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証でき、代表的な排気ガス粒子pm0.23に対する集塵効率は99.99%である。
本実施例では、電界アノード4051と電界カソード4052は集塵ユニットを構成し、且つこの集塵ユニットは複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0146】
実施例11
本実施例では、車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、上記の実施例8、実施例9或いは実施例10における電界装置を含む。エンジンから排出された排気ガスは、まずこの電界装置を流れ、この電界装置を利用してガス中の粉塵などの汚染物質を効果的に除去する。次に、処理されたガスを大気に排出して、大気に対するエンジンの排気ガスの影響を低減する。
【0147】
実施例12
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電離電界を形成する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通し、電界アノード4051の長さは5cmであり、電界カソード4052の長さは5cmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、前記電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は9.9mmであり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各電界アノードは同じ極性であり、各電界カソードは同じ極性である。
本実施例では、上記の処理対象は粒子状の粉塵でよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0148】
実施例13
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電界を発生する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通し、電界アノード4051の長さは9cmであり、電界カソード4052の長さは9cmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、前記電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は139.9mmであり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各電界アノードは同じ極性であり、各電界カソードは同じ極性である。
本実施例では、上記の処理対象は粒子状の粉塵でよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0149】
実施例14
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電界を発生する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通し、電界アノード4051の長さは1cmであり、電界カソード4052の長さは1cmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、前記電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は2.5mmであり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各電界アノードは同じ極性であり、各電界カソードは同じ極性である。
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。前記電界段は2段であり、すなわち第1段の電界と第2段の電界であり、第1段の電界と第2段の 電界は接続筐体で直列に接続されている。
本実施例では、上記の処理対象は粒子状の粉塵でよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0150】
実施例15
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用され、図9に示すように、電界を発生する電界アノード4051と電界カソード4052を含み、前記電界アノード4051と電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記電界アノード4051と電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界アノード4051は正電位を持ち、電界カソード4052は負電位を持つ。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界アノード4051と電界カソード4052は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。
図9図10に示すように、本実施例では、電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、電界カソード4052は棒状であり、電界カソード4052は電界アノード4051を貫通し、電界アノード4051の長さは3cmであり、電界カソード4052の長さは2cmであり、前記電界アノード4051は排気ガス流体通路を含み、前記排気ガス流体通路は入口端と出口端を含み、前記電界カソード4052は前記排気ガス流体通路に配置されており、前記電界カソード4052は電界アノードの排気ガス流体通路の方向に沿って延在し、電界アノード4051の入口端は電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、電界アノード4051の出口端と電界カソード4052の出口近傍端は夾角αを有し、且つα=90°、前記電界アノード4051と電界カソード4052の極間隔は20mmであり、さらに、電界アノード4051と電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各集塵極は同じ極性であり、各放電極は同じ極性である。
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。図12に示すように、前記電界段は2段であり、すなわち第1段の電界と第2段の電界であり、第1段の電界と第2段の電界は接続筐体で直列に接続されている。
本実施例では、上記の処理対象は粒子状の粉塵でよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンから排出された排気ガスである。
【0151】
実施例16
本実施例では、エンジンの車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、上記の実施例12、実施例13、実施例14或いは実施例15における電界装置を含む。エンジンから排出された排気ガスは、まずこの電界装置を流れ、この電界装置を利用して排気ガス中の粉塵などの汚染物質を効果的に除去する。次に、処理されたガスを大気に排出して、大気に対するエンジンの排気ガスの影響を低減する。
【0152】
実施例17
本実施例では、電離除塵機構は車両の排気ガスおよび空気の除塵システムに応用され、電界カソード5081と電界アノード5082を含み、電界カソード5081と電界アノード5082は、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極5083はDC電源のアノードに電気的に接続されている。本実施例では、電界カソード5081は負電位を持ち、電界アノード5082と補助電極5083はいずれも正電位を持つ。
同時に、図13に示すように、本実施例では、補助電極5083は電界アノード5082と固定的に接続されている。電界アノード5082がDC電源のアノードに電気的に接続された後、補助電極5083もDC電源のアノードに電気的に接続され、且つ補助電極5083と電界アノード5082は同じな正電位を持つ。
図13に示すように、本実施例では、補助電極5083は前後方向に延在することができ、つまり、補助電極5083の長さ方向は電界アノード5082の長さ方向と同じでよい。
図13に示すように、本実施例では、電界アノード5082は管状であり、電界カソード5081は棒状であり、電界カソード5081は電界アノード5082を貫通する。同時に、本実施例では、上記の補助電極5083も管状であり、補助電極5083と電界アノード5082は陽極管5084を構成する。陽極管5084の前端は電界カソード5081と同一平面上にあり、陽極管5084の後端は後方に延びて電界カソード5081の後端を超え、この陽極管5084の電界カソード5081より後方に延びる部分は上記の補助電極5083である。つまり、本実施例では、電界アノード5082と電界カソード5081の長さは同じであり、電界アノード5082と電界カソード5081は前後方向で対向し、補助電極5083は、電界アノード5082と電界カソード5081の後方に位置する。このようにして、補助電極5083と電界カソード5081は補助電界を形成し、この補助電界は、電界アノード5082と電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、電界アノード5082と電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに陽極管5084に流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、電界アノード5082で後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに電界アノード5082と陽極管5084の作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電離除塵機構のより高い除塵効率を保証できる。
また、図13に示すように、本実施例では、陽極管5084の後端と電界カソード5081の後端は夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
本実施例では、電界アノード5082、補助電極5083及び電界カソード5081は除塵ユニットを構成し、且つこの除塵ユニットは複数あり、複数の除塵ユニットを利用して、当該電離除塵機構の除塵効率を効果的に向上させる。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、他の処理を必要とする不純物でもよい。
本実施例では、上記のガスはエンジンに入るガスでよく、またはエンジンから排出されたガスでもよい。
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の電界カソード5081と電界アノード5082は電離電界を形成し、この電離電界は1つの静電界である。上記の補助電極5083がない場合、電界カソード5081と電界アノード5082との間の電界でイオン流は電極に垂直する方向に2つの電極間に往復流れ、イオンが電極間に往復して消費されるようになる。そのため、本実施例は補助電極5083を利用して電極の相対位置をずらして、電界アノード5082と電界カソード5081との間に相対的な不均衡を形成する。この不均衡は、電界内のイオン流を偏向させる。当該電離除塵機構は補助電極5083を利用して、イオン流に方向性を持たせる電界を形成する。本実施例では、上記の電離除塵機構は加速方向を有する電界装置とも呼ばれる。当該電離除塵機構がイオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率は、逆イオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率のほぼ2倍であり、それにより、電界の集塵効率を向上して電界の電力消費を削減できる。また、従来技術では、集塵電界の除塵効率が低い主な理由も、電界に入る粉塵の方向が電界内のイオン流の方向とは反対または垂直であるため、粉塵とイオン流が激しく衝突して大きなエネルギー消費を引き起こし、それと同時に、荷電効率にも影響を与えるため、従来技術の電界集塵効率が低下し、エネルギー消費量が増加するようになる。
本実施例では、電離除塵機構がガス中の粉塵を収集するとき、ガスと粉塵はイオン流の方向に沿って電界に入り、粉塵は完全に荷電され、電界の電力消費は少なくなり、単極電界の集塵効率は99.99%に達する。ガスや粉塵は逆イオン流の方向に沿って電界に入ると、粉塵は完全に荷電されず、電界の電力消費も増加し、集塵効率は40%~75%になる。又、本実施例では、電離除塵機構によって形成されるイオン流は、動力のないファンの流体輸送、酸素増加、熱交換などに有益である。
【0153】
実施例18
本実施例では、電離除塵機構は車両の排気ガスおよび空気の除塵システムに応用され、電界カソードと電界アノードを含み、電界カソードと電界アノードは、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極はDC電源のカソードに電気的に接続されている。本実施例では、補助電極と電界カソードはいずれも負電位を持ち、電界アノードは正電位を持つ。
本実施例では、補助電極は電界カソードと固定的に接続してよい。このようにして、電界カソードがDC電源のカソードに電気的に接続された後、補助電極もDC電源のカソードに電気的に接続される。同時に、本実施例では補助電極は前後方向に延在する。
本実施例では、電界アノードは管状であり、電界カソードは棒状であり、電界カソードは電界アノードを貫通する。同時に、本実施例では、上記の補助電極も棒状であり、且つ補助電極と電界カソードはカソードバーを構成する。このカソードバーの前端は前方に延びて電界アノードの前端を超え、このカソードバーの電界アノードより前方に延びる部分は上記の補助電極である。つまり、本実施例では、電界アノードと電界カソードの長さは同じであり、電界アノードと電界カソードは前後方向で対向し、補助電極は電界アノードと電界カソードの前方に位置する。このようにして、補助電極と電界アノードは補助電界を形成し、この補助電界は、電界アノードと電界カソード間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、電界アノードと電界カソード間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに管状の電界アノードに流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、電界アノードで後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに電界アノードの作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電離除塵機構のより高い除塵効率を保証できる。
本実施例では、電界アノード、補助電極及び電界カソードは除塵ユニットを構成し、且つこの除塵ユニットは複数あり、複数の除塵ユニットを利用して、当該電離除塵機構の除塵効率を効果的に向上させる。
本実施例では、上記の処理対象は、粒子状の粉塵でよく、他の処理を必要とする不純物でもよい。
【0154】
実施例19
図14に示すように、本実施例では、電離除塵機構は車両の排気ガスおよび空気の除塵システムに応用され、補助電極5083は左右方向に延在する。本実施例では、補助電極5083の長さ方向は、電界アノード5082と電界カソード5081の長さ方向とは異なる。且つ、具体的に補助電極5083は電界アノード5082に垂直でよい。
本実施例では、電界カソード5081と電界アノード5082は、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極5083はDC電源のアノードに電気的に接続されている。本実施例では、電界カソード5081は負電位を持ち、電界アノード5082と補助電極5083はいずれも正電位を持つ。
図14に示すように、本実施例では、電界カソード5081と電界アノード5082は前後方向で対向し、補助電極5083は、電界アノード5082と電界カソード5081の後方に位置する。このようにして、補助電極5083と電界カソード5081は補助電界を形成し、この補助電界は、電界アノード5082と電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、電界アノード5082と電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに電界アノード5082と電界カソード5081間の電界に流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、電界アノード5082で後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに電界アノード5082の作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電離除塵機構のより高い除塵効率を保証できる。
【0155】
実施例20
図15に示すように、本実施例では、電離除塵機構は車両の排気ガスおよび空気の除塵システムに応用され、補助電極5083は左右方向に延在する。本実施例では、補助電極5083の長さ方向は、電界アノード5082と電界カソード5081の長さ方向とは異なる。且つ、具体的に補助電極5083は電界カソード5081に垂直でよい。
本実施例では、電界カソード5081と電界アノード5082は、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極5083はDC電源のカソードに電気的に接続されている。本実施例では、電界カソード5081と補助電極5083はいずれも負電位を持ち、電界アノード5082は正電位を持つ。
図15に示すように、本実施例では、電界カソード5081と電界アノード5082は前後方向で対向し、補助電極5083は、電界アノード5082と電界カソード5081の前方に位置する。このようにして、補助電極5083と電界アノード5082との間は補助電界を形成し、この補助電界は、電界アノード5082と電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、電界アノード5082と電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに電界アノード5082と電界カソード5081間の電界に流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、電界アノード5082で後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに電界アノード5082の作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電離除塵機構のより高い除塵効率を保証できる。
【0156】
実施例21
本実施例では、エンジンの車両の排気ガスおよび空気の除塵システムは、上記の実施例17、19、20或いは21における電界除塵機構を含む。エンジンから排出された排気ガスは、まずこの電離除塵機構を流れ、この電離除塵機構を利用してガス中の粉塵などの汚染物質を効果的に除去する。次に、処理されたガスを大気に排出して、大気に対するエンジンの排気ガスの影響を低減する。本実施例では、エンジン排気装置は排気ガス処理装置とも呼ばれ、排気ガス除塵機構は排気ガス電離除塵機構とも呼ばれる。
【0157】
要約すれば、本発明は、従来技術における様々な欠点を効果的に克服し、高い工業的価値を有する。
上記の実施例は本発明の原理および効果を例示的に説明するだけであり、本発明を限定するものではない。いずれの当業者は本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、上記の実施例を修正や変更してもよい。従って、発明の属する技術分野で通常の知識を有する者によって、本発明に開示された精神および技術思想から逸脱することなく行われたすべての等価の修正または変更は、依然として本発明の請求の範囲に含まれる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】