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特表2022-506127アンテナパネル決定方法、ユーザ端末、およびコンピュータ可読記憶媒体
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  • 特表-アンテナパネル決定方法、ユーザ端末、およびコンピュータ可読記憶媒体 図1
  • 特表-アンテナパネル決定方法、ユーザ端末、およびコンピュータ可読記憶媒体 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】アンテナパネル決定方法、ユーザ端末、およびコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20220107BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20220107BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220107BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04W72/04 136
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523297
(86)(22)【出願日】2019-10-14
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2019110942
(87)【国際公開番号】W WO2020088225
(87)【国際公開日】2020-05-07
(31)【優先権主張番号】201811294993.2
(32)【優先日】2018-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521126829
【氏名又は名称】ベイジン・ユニソック・コミュニケーションズ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 化磊
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067DD11
5K067DD42
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
(57)【要約】
アンテナパネル決定方法、ユーザ端末、およびコンピュータ可読記憶媒体が提供される。本方法は、測定情報を基地局に報告するステップであって、測定情報は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を含み、Nは、構成されたアンテナパネルの総数であり、N≧2である、ステップと、基地局によって発行された指示情報を受信するステップであって、指示情報は、測定情報およびアップリンク測定結果に従って基地局によって取得される、ステップと、指示情報の中から、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得するステップと、送信のために使用されるアンテナパネルを使用して、送信を実行するステップとを含む。上記の解決策は、ユーザ端末の消費電力を低減し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定情報を基地局に報告するステップであって、前記測定情報が、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を含み、Nが、構成されたアンテナパネルの総数であり、N≧2である、ステップと、
前記基地局によって送信された指示情報を受信するステップであって、前記指示情報が、前記測定情報およびアップリンク測定結果に従って前記基地局によって取得される、ステップと、
前記指示情報から、前記基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得するステップと、
前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルを使用して、送信を実行するステップと
を含む、アンテナパネル決定方法。
【請求項2】
前記指示情報から、前記基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得する前記ステップが、
前記指示情報からサウンディング基準信号リソースセット識別子を取得するステップと、
前記サウンディング基準信号リソースセット識別子に従って、前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルを決定するステップと
を含む、請求項1に記載のアンテナパネル決定方法。
【請求項3】
前記サウンディング基準信号リソースセット識別子に従って、前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルを決定する前記ステップが、
次の式
パネルID = (SRSソースセットID) mod N
に従って、前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルを決定するステップであって、前記パネルIDが、前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルの識別子であり、前記SRSソースセットIDが、前記サウンディング基準信号リソースセット識別子である、ステップ
を含む、請求項2に記載のアンテナパネル決定方法。
【請求項4】
前記測定情報において、前記N個のアンテナパネルに対応する前記ダウンリンク測定結果が、あらかじめ設定された順序で配置される、請求項1に記載のアンテナパネル決定方法。
【請求項5】
前記測定情報において、メッセージ1またはメッセージ3に対応するアンテナパネルが、前記N個のアンテナパネルに対応する前記ダウンリンク測定結果の第1の場所に配置される、請求項4に記載のアンテナパネル決定方法。
【請求項6】
測定情報を基地局に報告する前記ステップが、
前記測定情報のサイズが、対応して設定されたベアラリソースのサイズを超える場合、前記ベアラリソースの前記サイズに応じて優先度が最も高い第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を決定し、前記第1のM個のアンテナパネルに対応する前記ダウンリンク測定結果を前記基地局に報告するステップ
を含む、請求項1に記載のアンテナパネル決定方法。
【請求項7】
測定情報を基地局に報告するように適合された報告ユニットであって、前記測定情報が、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を含み、Nが、構成されたアンテナパネルの総数であり、N≧2である、報告ユニットと、
前記基地局によって送信された指示情報を受信するように適合された受信ユニットであって、前記指示情報が、前記測定情報およびアップリンク測定結果に従って前記基地局によって取得される、受信ユニットと、
前記指示情報から、前記基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得するように適合された取得ユニットと、
送信のために使用される前記アンテナパネルを使用して、送信を実行するように適合された送信ユニットと
を備える、ユーザ端末。
【請求項8】
前記取得ユニットが、前記指示情報からサウンディング基準信号リソースセット識別子を取得し、前記サウンディング基準信号リソースセット識別子に従って、前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルを決定するようにさらに適合される、請求項7に記載のユーザ端末。
【請求項9】
前記取得ユニットが、次の式
パネルID = (SRSソースセットID) mod N
に従って、前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルを決定するようにさらに適合され、前記パネルIDが、前記基地局によって指示された、送信のために使用される前記アンテナパネルの識別子であり、前記SRSソースセットIDが、前記サウンディング基準信号リソースセット識別子である、請求項8に記載のユーザ端末。
【請求項10】
前記測定情報において、前記N個のアンテナパネルに対応する前記ダウンリンク測定結果が、あらかじめ設定された順序で配置される、請求項7に記載のユーザ端末。
【請求項11】
前記測定情報において、メッセージ1またはメッセージ3に対応するアンテナパネルが、前記N個のアンテナパネルに対応する前記ダウンリンク測定結果の第1の場所に配置される、請求項10に記載のユーザ端末。
【請求項12】
前記報告ユニットが、前記測定情報のサイズが、対応して設定されたベアラリソースのサイズを超える場合、前記ベアラリソースの前記サイズに応じて優先度が最も高い第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を決定し、前記第1のM個のアンテナパネルに対応する前記ダウンリンク測定結果を前記基地局に報告するようにさらに適合される、請求項7に記載のユーザ端末。
【請求項13】
コンピュータ命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体が、不揮発性記憶媒体または非一時的記憶媒体であり、前記コンピュータ命令が実行されると、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
メモリとプロセッサとを備えるユーザ端末であって、前記メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法が実行される、ユーザ端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年11月1日に出願された、「ANTENNA PANEL DETERMINATION METHOD, USER TERMINAL AND COMPUTER READABLE STORAGE MEDIUM」と題された中国特許出願第201811294993.2号の優先権の利益を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、ワイヤレス通信技術分野に関し、より具体的には、アンテナパネル決定方法、ユーザ端末、およびコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
New Radio(NR)R15システムでは、ユーザ端末は、データを受信するために、そのワイヤレスチャネル状態に従って、対応するダウンリンクアンテナパネルを選択する。基地局は、ユーザ端末がデータを送信するためのアップリンクアンテナパネルを構成する。
【0004】
従来技術では、アップリンクアンテナパネルは、ダウンリンクアンテナパネルと一致しない可能性がある。ユーザ端末が複数のアンテナパネルに対応する場合、各アンテナパネルは、基地局との間でデータを送受信する必要があり、その結果、ユーザ端末の消費電力が高くなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態は、ユーザ端末のより良い消費電力低減を達成し得る。
【0006】
本開示の一実施形態では、アンテナパネル決定方法が提供され、方法は、測定情報を基地局に報告するステップであって、測定情報は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を含み、Nは、構成されたアンテナパネルの総数であり、N≧2である、ステップと、基地局によって送信された指示情報を受信するステップであって、指示情報は、測定情報およびアップリンク測定結果に従って基地局によって取得される、ステップと、指示情報から、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得するステップと、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを使用して、送信を実行するステップとを含む。
【0007】
任意選択で、指示情報から、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得するステップは、指示情報からサウンディング基準信号リソースセット識別子を取得するステップと、サウンディング基準信号リソースセット識別子に従って、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するステップとを含む。
【0008】
任意選択で、サウンディング基準信号リソースセット識別子に従って、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するステップは、次の式、すなわち、パネルID = (SRSソースセットID) mod Nに従って、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するステップであって、パネルIDは、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルの識別子であり、SRSソースセットIDは、サウンディング基準信号リソースセット識別子である、ステップを含む。
【0009】
任意選択で、測定情報において、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果は、あらかじめ設定された順序で配置される。
【0010】
任意選択で、測定情報において、メッセージ1またはメッセージ3に対応するアンテナパネルは、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果の第1の場所に配置される。
【0011】
任意選択で、測定情報を基地局に報告するステップは、測定情報のサイズが、対応して設定されたベアラリソースのサイズを超える場合、ベアラリソースのサイズに応じて優先度が最も高い第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を決定し、第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を基地局に報告するステップを含む。
【0012】
本開示の一実施形態では、ユーザ端末が提供され、ユーザ端末は、測定情報を基地局に報告するように適合された報告ユニットであって、測定情報は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を含み、Nは、構成されたアンテナパネルの総数であり、N≧2である、報告ユニットと、基地局によって送信された指示情報を受信するように適合された受信ユニットであって、指示情報は、測定情報およびアップリンク測定結果に従って基地局によって取得される、受信ユニットと、指示情報から、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得するように適合された取得ユニットと、送信のために使用されるアンテナパネルを使用して、送信を実行するように適合された送信ユニットとを含む。
【0013】
任意選択で、取得ユニットは、指示情報からサウンディング基準信号リソースセット識別子を取得し、サウンディング基準信号リソースセット識別子に従って、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するように適合される。
【0014】
任意選択で、取得ユニットは、次の式、すなわち、パネルID = (SRSソースセットID) mod Nに従って、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するように適合され、パネルIDは、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルの識別子であり、SRSソースセットIDは、サウンディング基準信号リソースセット識別子である。
【0015】
任意選択で、測定情報において、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果は、あらかじめ設定された順序で配置される。
【0016】
任意選択で、測定情報において、メッセージ1またはメッセージ3に対応するアンテナパネルは、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果の第1の場所に配置される。
【0017】
任意選択で、報告ユニットは、測定情報のサイズが、対応して設定されたベアラリソースのサイズを超える場合、ベアラリソースのサイズに応じて優先度が最も高い第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を決定し、第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を基地局に報告するようにさらに適合される。
【0018】
本開示の一実施形態では、コンピュータ命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体または非一時的記憶媒体であり、コンピュータ命令が実行されると、上記のアンテナパネル決定方法が実行される。
【0019】
本開示の一実施形態では、メモリとプロセッサとを含むユーザ端末が提供され、メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、上記のアンテナパネル決定方法が実行される。
【0020】
本開示の実施形態は、以下の利点を提供し得る。
【0021】
本開示の実施形態では、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果が基地局に報告される。基地局は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果およびアップリンク測定結果に従って、ユーザ端末によって送信のために使用されるアンテナパネルを決定し、指示情報を通じてユーザ端末への送信のために使用されるアンテナパネルを示す。送信プロセスにおいて、ユーザ端末は、指示情報によって示されるアンテナパネルを通じてデータを送信し、ユーザ端末の他のアンテナパネルは参加しないため、ユーザ端末の消費電力を効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態によるアンテナパネル決定方法のフローチャートを概略的に示す図である。
図2】一実施形態によるユーザ端末の構造図を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
背景技術に記載されているように、従来技術では、アップリンクアンテナパネルは、ダウンリンクアンテナパネルと一致しない可能性がある。ユーザ端末が複数のアンテナパネルに対応する場合、各アンテナパネルは、基地局との間でデータを送受信する必要があり、その結果、ユーザ端末の消費電力が高くなる。
【0024】
たとえば、ユーザ端末が2つのアンテナパネルに対応する場合、2つのアンテナパネルの両方が動作モードにあり、基地局によって送信されたデータを受信する必要がある。したがって、ユーザ端末の消費電力は比較的高くなる。
【0025】
本開示の実施形態では、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果が基地局に報告される。基地局は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果とアップリンク測定結果に従って、ユーザ端末によって送信のために使用されるアンテナパネルを決定し、指示情報を通じてユーザ端末に示す。送信プロセスにおいて、ユーザ端末は、送信を実行するために、指示情報によって示される、送信のために使用されるアンテナパネルを使用し、ユーザ端末の他のアンテナパネルは送信プロセスに参加しないため、ユーザ端末の消費電力を効果的に低減することができる。
【0026】
本開示の実施形態の目的、特徴、および利点を明確にするために、本開示の実施形態は、添付の図面と併せて明確かつ詳細に説明される。
【0027】
図1を参照すると、図1は、一実施形態によるアンテナパネル決定方法のフローチャートを概略的に示している。
【0028】
S101において、測定情報が基地局に報告される。
【0029】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末によって基地局に報告される測定情報は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を含み得、Nは、ユーザ端末によって構成されたアンテナパネルの総数であり、Nは正の整数であり、N≧2である。
【0030】
たとえば、ユーザ端末Aによって構成されたアンテナパネルの総数はN=2であり、これらはそれぞれアンテナパネル1およびアンテナパネル2である。ユーザ端末Aについて、基地局に報告される測定情報は、アンテナパネル1に対応するダウンリンク測定結果と、アンテナパネル2に対応するダウンリンク測定結果とを含む。
【0031】
別の例では、ユーザ端末Bによって構成されたアンテナパネルの総数はN=4であり、これらはそれぞれアンテナパネル1、アンテナパネル2、アンテナパネル3、およびアンテナパネル4である。ユーザ端末Bから基地局に報告される測定情報は、アンテナパネル1に対応するダウンリンク測定結果、アンテナパネル2に対応するダウンリンク測定結果、アンテナパネル3に対応するダウンリンク測定結果、およびアンテナパネル4に対応するダウンリンク測定結果を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末によって取得された各アンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果は、各アンテナパネルに対応するチャネル状態情報(CSI)であり得る。当業者は、各アンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を取得する計算プロセスおよび原理が従来技術を参照し得ることを理解することができるが、これについてはここでは詳細に説明しない。
【0033】
いくつかの実施形態では、測定情報を基地局に報告する前に、ユーザ端末は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果をあらかじめ設定された順序で配置し得る。一実施形態では、メッセージ1またはメッセージ3に対応するアンテナパネルは、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果の第1の場所に配置され得る。
【0034】
メッセージ1またはメッセージ3に対応するアンテナパネルを、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果の第1の場所に配置することによって、システムの堅牢性を改善することができる。
【0035】
S102において、基地局によって送信された指示情報が受信される。
【0036】
いくつかの実施形態では、基地局は、ユーザ端末によって報告された測定情報を受信した後、N個のアンテナパネルに対応するアップリンク測定結果を取得するために、ユーザ端末の各アンテナパネルに対してアップリンクトレーニングを実行し得る。基地局は、N個のアンテナパネルに対応するアップリンク測定結果およびN個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果に従って、通信システムの性能要件を満たすアンテナパネルを選択し得る。通信システムの性能要件を満たすアンテナパネルを取得した後、基地局は、指示情報をユーザ端末に送信し得る。指示情報において、送信のために使用されるアンテナパネルの識別子をユーザ端末に示すことができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、基地局によって選択された、通信システムの性能要件を満たすアンテナパネルは、アップリンク送信とダウンリンク送信の両方の要件を満たす、対応する性能パラメータを有する。
【0038】
いくつかの実施形態では、N個のアンテナパネルに対応するアップリンク測定結果およびN個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果に基づいて、複数のアンテナパネルが通信システムの性能要件を満たしていることを基地局が検出すると、基地局は、通信システムの性能要件を満たす複数のアンテナパネルから1つを選択し、指示情報をユーザ端末に送信し得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、複数のアンテナパネルが通信システムの性能要件を満たしていることを基地局が検出すると、基地局は、複数のアンテナパネルから最高のアップリンク性能および最高のダウンリンク性能を有するアンテナパネルを選択し、選択されたアンテナパネルを送信のために使用するようにユーザ端末に指示することができる。
【0040】
たとえば、基地局は、アンテナパネル1とアンテナパネル2の両方が通信システムの性能要件を満たしていることを検出し、アンテナパネル1のアップリンク性能はアンテナパネル2のアップリンク性能よりも優れており、アンテナパネル1のダウンリンク性能はアンテナパネル2のダウンリンク性能よりも優れている。したがって、基地局はアンテナパネル1を選択し、送信のためにアンテナパネル1を使用するようにユーザ端末に指示する。
【0041】
具体的には、複数のアンテナパネルが通信システムの性能要件を満たしていることを基地局が検出し、かつ、最高のアップリンク性能と最高のダウンリンク性能を備えたアンテナパネルがない場合、基地局は、最高のアップリンク性能または最高のダウンリンク性能を備えたアンテナパネルを選択してもよく、最もバランスの取れたアップリンク性能およびダウンリンク性能を備えたアンテナパネルを選択してもよい。当業者は、複数のアンテナパネルが通信システムの性能要件を満たしていることを基地局が検出すると、基地局はまた、複数のアンテナパネルからアンテナパネルを選択するために他のルールを使用し得ることを理解できるが、ここでは詳しく説明しない。
【0042】
いくつかの実施形態では、基地局が、N個のアンテナパネルに対応するアップリンク測定結果およびN個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果に従って、通信システムの性能要件を満たすアンテナパネルを検出できない場合、基地局は、アップリンク送信のために使用されるアンテナパネルおよびダウンリンク送信のために使用されるアンテナパネルのユーザ端末を示し得る。この場合、アップリンク送信のために使用されるアンテナパネルとダウンリンク送信のために使用されるアンテナパネルは異なる。
【0043】
いくつかの実施形態では、基地局は、ダウンリンク制御情報(DCI)を通じて指示情報をユーザ端末に送信し得る。ユーザ端末は、基地局によって送信されたDCIを受信し、その指示情報を取得し得る。
【0044】
具体的には、基地局は、明示的または暗黙的に、指示情報を通じてユーザ端末への送信のために使用されるアンテナパネルを示し得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、指示情報は、ユーザ端末への送信のために使用されるアンテナパネルを明示的に示すために、送信のために使用されるアンテナパネルの識別子を搬送し得る。指示情報はまた、サウンディング基準信号(SRS)ソースセットIDを搬送し得、SRSソースセットIDは、ユーザ端末への送信のために使用されるアンテナパネルを示すために使用される。
【0046】
S103において、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルが指示情報から取得される。
【0047】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを指示情報から取得し得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、送信のために使用されるアンテナパネルは、アップリンクデータまたはダウンリンクデータを送信するために使用されてもよく、また制御情報などを送信するために使用されてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、基地局は、指示情報においてSRSソースセットIDを設定し、SRSソースセットIDを通じてユーザ端末への送信のために使用されるアンテナパネルを示し得る。ユーザ端末は、基地局によって送信された指示情報を受信し、指示情報からSRSソースセットIDを取得し得る。SRSソースセットIDに従って、ユーザ端末は、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定し得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、基地局側とユーザ端末側の両方で、SRSソースセットIDとアンテナパネルとの間のマッピング関係があらかじめ設定されてもよく、基地局とユーザ端末は、SRSソースセットIDとアンテナパネルとの間の同じマッピング関係に従う。アップリンクトレーニングプロセスにおいて、ユーザ端末は、あらかじめ設定されたマッピング関係に従ってSRSリソースを送信し得る。基地局は、ユーザ端末への送信のために使用される対応するアンテナパネルを示すために、あらかじめ設定されたマッピング関係に従って、指示情報においてSRSソースセットIDを設定し得る。
【0051】
SRSソースセットIDを取得した後、ユーザ端末は、SRSソースセットIDとアンテナパネルとの間のマッピング関係に従って、SRSソースセットIDに対応する送信のために使用されるアンテナパネルを取得し得、SRSソースセットIDとアンテナパネルとの間のマッピング関係は、アップリンクトレーニングにも適用される。
【0052】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するために、次の式を使用し得る。
【0053】
パネルID=(SRSソースセットID)mod N
【0054】
具体的には、パネルIDは、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルの識別子であり、(SRSソースセットID)mod Nは、Nを法とするSRSソースセットIDである。
【0055】
S104において、送信を実行するために、送信のために使用されるアンテナパネルが使用される。
【0056】
いくつかの実施形態では、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得した後、ユーザ端末は、送信を実行するために、基地局によって指示されたアンテナパネルを使用し、他のアンテナパネルを閉じることができる。
【0057】
たとえば、基地局は、データ送信のためにアンテナパネル1を使用するようにユーザ端末Aに指示し、ユーザ端末Aに対応するアンテナパネルは、アンテナパネル1およびアンテナパネル2を含む。ユーザ端末は、データ送信のためにアンテナパネル1を選択して、アンテナパネル2を閉じ、それによって消費電力を低減する。
【0058】
したがって、送信プロセスの間、ユーザ端末は、指示情報によって示されるアンテナパネルを通じてデータを送信し、ユーザ端末の他のアンテナパネルは参加せず、それによってユーザ端末の消費電力を低減する。
【0059】
本開示の実施形態では、アップリンクデータ送信およびダウンリンクデータ送信を実行するために、ユーザ端末は、送信のために使用されるアンテナパネルを使用することができ、すなわち、ユーザ端末のアップリンクデータ送信とダウンリンクデータ送信の両方を同じアンテナパネルを通じて実行することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末に対応するアンテナパネルの数が多い場合、または測定情報を搬送するために使用されるベアラリソースのサイズが制限されている場合、以下の状況、すなわち、測定情報を搬送するために使用されるベアラリソースは、ユーザ端末に対応するすべてのアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を完全に搬送することができない状況が発生する可能性がある。
【0061】
具体的には、上記の状況が発生した場合、ユーザ端末は、ベアラリソースのサイズに応じて、基地局に報告されるアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果の数を決定し得る。基地局に報告されるダウンリンク測定結果の数Mを決定した後、最も優先度の高い第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果のみが基地局に報告され得、1≦M≦Nである。
【0062】
たとえば、ユーザ端末Nに対応するアンテナパネルの数は4に等しく、ベアラリソースは、2つのアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果のみを搬送することができる。この場合、ユーザ端末は、基地局に対して最も優先度の高い第1の2つのアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果のみを報告する。
【0063】
本開示の前述の実施形態において提供されるアンテナパネル決定方法は、例と併せて詳細に説明される。
【0064】
一例として、ユーザ端末は、各アンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を{CSI_1,CSI_2,…,CSI_N}の順序で基地局に報告し、CSI_1は、ユーザ端末のアンテナパネル1に対応するダウンリンク測定結果であり、CSI_2は、ユーザ端末のアンテナパネル2に対応するダウンリンク測定結果であり、類推により、CSI_Nは、ユーザ端末のアンテナパネルNに対応するダウンリンク測定結果である。
【0065】
具体的には、任意のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果は、1つまたは複数の信号対干渉プラスノイズ比(SINR)値または基準信号受信電力(RSRP)値を含み得る。
【0066】
基地局は、アンテナパネルごとにアップリンクトレーニングを実行する。アップリンクトレーニングにおいて、基地局は、N個のアンテナパネルに対応するアップリンク測定結果を取得するために、SRSソースセットIDとアンテナパネルとの間のあらかじめ設定されたマッピング関係、たとえば、パネルID=(SRSソースセットID)mod Nを使用し得る。基地局は、N個のアンテナパネルに対応するアップリンク測定結果およびダウンリンク測定結果に基づいて、ユーザ端末による送信のために使用されるアンテナパネルを決定する。送信のために使用されるアンテナパネルの識別子に従って、基地局は、識別子に対応するSRSソースセットIDを決定する。
【0067】
基地局は、DCIを通じて指示情報をユーザ端末に送信し、指示情報は、SRSソースセットIDを搬送する。ユーザ端末は、指示情報を受信した後、指示情報からSRSソースセットIDを取得し、送信のために使用されるアンテナパネルを、パネルID=(SRSソースセットID)mod Nの式に従って決定する。
【0068】
図2は、一実施形態によるユーザ端末20の構造図を概略的に示す図である。図2を参照すると、ユーザ端末20は、報告ユニット201、受信ユニット202、取得ユニット203、および送信ユニット204を含む。
【0069】
具体的には、報告ユニット201は、測定情報を基地局に報告するように適合されており、測定情報は、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を含み、Nは構成されたアンテナパネルの総数であり、N≧2である。
【0070】
受信ユニット202は、基地局によって送信された指示情報を受信するように適合されており、指示情報は、測定情報およびアップリンク測定結果に従って基地局によって取得される。
【0071】
取得ユニット203は、指示情報から、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを取得するように適合される。
【0072】
送信ユニット204は、送信を実行するために、送信のために使用されるアンテナパネルを使用するように適合される。
【0073】
いくつかの実施形態では、取得ユニット203は、指示情報からサウンディング基準信号リソースセット識別子を取得し、サウンディング基準信号リソースセット識別子に従って、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するように適合される。
【0074】
いくつかの実施形態では、取得ユニット203は、次の式、すなわち、パネルID=(SRSソースセットID)mod Nに従って、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルを決定するように適合されており、パネルIDは、基地局によって指示された、送信のために使用されるアンテナパネルの識別子であり、SRSソースセットIDは、サウンディング基準信号リソースセット識別子である。
【0075】
いくつかの実施形態では、報告ユニット201は、測定情報のサイズが、対応して設定されたベアラリソースのサイズを超える場合、ベアラリソースのサイズに応じて優先度が最も高い第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を決定し、第1のM個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果を基地局に報告するようにさらに適合される。
【0076】
いくつかの実施形態では、測定情報において、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果は、あらかじめ設定された順序で配置される。
【0077】
いくつかの実施形態では、測定情報において、メッセージ1またはメッセージ3に対応するアンテナパネルは、N個のアンテナパネルに対応するダウンリンク測定結果の第1の場所に配置される。
【0078】
本開示の一実施形態では、コンピュータ命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体または非一時的記憶媒体であり、コンピュータ命令が実行されると、上記のアンテナパネル決定方法が実行される。
【0079】
本開示の一実施形態では、メモリとプロセッサとを含む別のユーザ端末が提供され、メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、上記のアンテナパネル決定方法が実行される。
【0080】
当業者は、本開示の実施形態において提供される方法のステップのすべてまたは一部を、関連するハードウェアと組み合わせたコンピュータ命令によって実行することができることを理解することができる。コンピュータ命令は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク、光ディスクなどを含むコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。
【0081】
本開示は、その好ましい実施形態を参照して上記で開示されてきたが、本開示は、限定ではなく例としてのみ提示されることが理解されるべきである。当業者は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなしに、実施形態を修正および変更することができる。
【符号の説明】
【0082】
20 ユーザ端末
201 報告ユニット
202 受信ユニット
203 取得ユニット
204 送信ユニット
図1
図2
【国際調査報告】