(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】ポリエステルポリオールの製造方法
(51)【国際特許分類】
C08G 63/68 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
C08G63/68
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523585
(86)(22)【出願日】2018-11-15
(85)【翻訳文提出日】2021-06-22
(86)【国際出願番号】 CN2018115722
(87)【国際公開番号】W WO2020097879
(87)【国際公開日】2020-05-22
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503190796
【氏名又は名称】中国科学院大▲連▼化学物理研究所
【氏名又は名称原語表記】DALIAN INSTITUTE OF CHEMICAL PHYSICS,CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ユアン,ダンファ
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジアチェン
(72)【発明者】
【氏名】スー,ユンペン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ,チョンミン
【テーマコード(参考)】
4J029
【Fターム(参考)】
4J029AA01
4J029AB01
4J029BA02
4J029BA03
4J029BA04
4J029BA05
4J029BA08
4J029BB06A
4J029BD04A
4J029BD07A
4J029BF09
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4J029FC03
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4J029JA091
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4J029JB131
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4J029JB171
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4J029JC432
4J029JC712
4J029JC732
4J029JF031
4J029JF221
4J029JF222
4J029JF321
4J029JF322
4J029JF331
4J029JF362
4J029JF371
4J029JF422
4J029JF471
4J029JF472
4J029JF512
4J029JF562
4J029KD02
4J029KD07
4J029KE02
4J029KE05
(57)【要約】
本出願は、無機オキソ酸エステルとポリオールとを含む原料をエステル交換反応させてポリエステルポリオールを得るポリエステルポリオールの製造方法を開示する。本出願によれば、得られたポリエステルポリオールは比較的高い耐熱性を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機オキソ酸エステルとポリオールとを含む原料をエステル交換反応させてポリエステルポリオールを得る、ことを特徴とするポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項2】
前記無機オキソ酸エステルは、式Iで表される化学式を有する化合物、式IIで表される化学式を有する化合物のうちの少なくとも1つから選ばれ、
式I: M(OR
1)
n
1
式II: O=P(OR
2)
n
2
式中、Mが、金属元素、またはPを含まない非金属元素であり、
R
1、R
2が独立して、C
1~C
8のアルキル基のうちの少なくとも1つから選ばれ、
n
1=2~8、n
2=2~8である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Mは、B、Si、Ge、P、Al、Ti、Fe、Sn、V、Ga、Zr、Cr、SbまたはWから選ばれる、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無機オキソ酸エステルは、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリn-ヘキシル、ホウ酸トリイソオクチル、ホウ酸トリオクチル、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル、テトラプロポキシシラン、オルトケイ酸テトラブチル、オルトゲルマニウム酸エチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリn-ペンチル、リン酸トリヘキシル、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムn-ブトキシド、アルミニウムtert-ブトキシド、オルトチタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラヘキシル、チタン酸テトライソオクチル、オルト鉄酸テトラブチル、オルトスズ酸テトラブチル、オルトバナジン酸ブチル、ガリウムエトキシド、ジルコン酸テトラn-プロピル、ジルコン酸テトラブチル、クロム酸tert-ブチル、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチル、タングステンエトキシド、タングステンイソプロポキシドのうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記無機オキソ酸エステルとポリオールとのモル比は、無機オキソ酸エステル:ポリオール=(0.8~1.2)n
3/xを満たし、
式中、xは1モル当たりの前記無機オキソ酸エステルに含まれているアルコキシ基のモル数であり、
n
3は1モル当たりの前記ポリオールに含まれている水酸基のモル数である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリオールに含まれている水酸基の数が、2つ以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリオールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール800、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ベンゼンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトールのうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1または6に記載の方法。
【請求項8】
前記エステル交換反応は、エステル交換触媒の存在下で行われる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記エステル交換触媒の添加量が、前記無機オキソ酸エステルの0.1重量%~5重量%である、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記エステル交換触媒は、酸性触媒、塩基性触媒のうちの少なくとも1つから選ばれる、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記酸性触媒は、アルコールに可溶な酸、固体酸、アルコキシアルミニウム、フェノキシアルミニウム、オルトスズ酸テトラブチル、アルコキシチタン、アルコキシジルコニウム、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含み、
前記塩基性触媒は、アルコールに可溶な塩基、固形塩基のうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記エステル交換反応の条件は、不活性雰囲気下で、80~180℃で2~10時間反応させることである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記エステル交換反応は、撹拌条件下で行われる、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記エステル交換条件は、反応後、減圧蒸留を行うことをさらに含む、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記減圧蒸留の条件は、真空度が0.01~5KPaである条件下で、170~230℃で0.5~5時間反応させることを含む、ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、
無機オキソ酸エステル、ポリオール及びエステル交換反応触媒を混合し、攪拌状態でエステル交換反応を行い、保護用不活性雰囲気を注入し、反応温度を80℃から180℃までの範囲内とし、反応時間を2時間から10時間までの範囲内とする工程a)と、
工程a)反応後、減圧蒸留し、系内の真空度を0.01~5KPaに制御し、反応温度を170℃から230℃までの範囲内とし、反応時間を0.5時間から5時間までの範囲内とする工程b)とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記ポリエステルポリオールの分解開始温度は300℃よりも高い、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記ポリエステルポリオールの分解開始温度は500℃に達する、ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ポリマー合成の分野に属し、ポリエステルポリオールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエステルポリオールとは、二塩基有機カルボン酸、カルボン酸無水物およびポリオールを重縮合して製造されたものであり、その相対分子質量が、一般に4500未満である。ここで、二塩基酸としては、フタル酸若しくは無水フタル酸またはそのエステル、アジピン酸、ハロゲン化フタル酸などが挙げられ、ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。ポリエステルポリオールの種類は、一般にカルボン酸によって分類され、通常、アジピン酸系ポリエステルポリオール、アルコール酸系ポリエステルポリオール、カプロラクトン系ポリエステルポリオール、アクリル酸系ポリエステルポリオールがある。ポリエステルポリオールの製造方法としては、真空脱水法と高温窒素脱水法を含む。真空脱水法とは、すなわち、真空条件下で酢酸塩を触媒として二塩基酸とグリコールを重縮合反応させ、一定分子量のポリエステルポリオールを合成することである。高温窒素脱水法とは、窒素保護下でポリエステルポリオールを高温合成することである。
【0003】
従来のポリエステルポリオールはすべて、有機酸、無水物或いは有機酸エステルを原料として得られ、耐熱性が比較的悪く、分解開始温度は一般的に300℃未満であり(CN106660252A;アクリルピマル酸ポリエステルポリオールの合成およびその性質研究[J]。林産化学と工業、1999、(02):63-67)、高い耐熱性が要求される分野への応用が困難となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の一態様によれば、比較的高い耐熱性を有するポリエステルポリオールの製造方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願のポリエステルポリオールポリマーは、無機オキソ酸エステルとポリオールを原料として用い、エステル交換反応により得られた新規なポリエステルポリオールポリマーであり、これに対して、従来のポリエステルポリオールは、有機酸とポリオールを原料として脱水エステル化反応により得られたものである。
【0006】
前記ポリエステルポリオールの製造方法は、無機オキソ酸エステルとポリオールとを含む原料をエステル交換反応させて前記ポリエステルポリオールを得ることを特徴とする。
【0007】
オプションとして、前記無機オキソ酸エステルは、式Iで表される化学式を有する化合物、式IIで表される化学式を有する化合物のうちの少なくとも1つから選ばれる。
【0008】
式I: M(OR1)n
1
式II: O=P(OR2)n
2
式中、Mが、金属元素、またはPを含まない非金属元素であり、R1、R2が独立して、C1~C8のアルキル基のうちの少なくとも1つから選ばれ、n1=2~8、n2=2~8である。
【0009】
オプションとして、n1=2、3、4、5、6、7または8である。
【0010】
オプションとして、n2=3である。
【0011】
オプションとして、前記Mは、B、Si、Ge、P、Al、Ti、Fe、Sn、V、Ga、Zr、Cr、Sb、Wのうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
オプションとして、前記Mは、B、Si、Ge、P、Al、Ti、Fe、Sn、V、Ga、Zr、Cr、SbまたはWから選ばれる。
【0013】
オプションとして、前記Mは、B、Si、Ge、P、Al、Ti、Fe、Sn、V、Ga、Zr、Cr、Sb、Wなどである。
【0014】
オプションとして、式I中のR1、R2が独立して、C1~C4のアルキル基のうちの少なくとも1つから選ばれる。
【0015】
オプションとして、前記無機オキソ酸エステルは、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリn-ヘキシル、ホウ酸トリイソオクチル、ホウ酸トリオクチル、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル、テトラプロポキシシラン、オルトケイ酸テトラブチル、オルトゲルマニウム酸エチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリn-ペンチル、リン酸トリヘキシル、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムn-ブトキシド、アルミニウムtert-ブトキシド、オルトチタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラヘキシル、チタン酸テトライソオクチル、オルト鉄酸テトラブチル、オルトスズ酸テトラブチル、オルトバナジン酸ブチル、ガリウムエトキシド、ジルコン酸テトラn-プロピル、ジルコン酸テトラブチル、クロム酸tert-ブチル、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチル、タングステンエトキシド、タングステンイソプロポキシドのうちの少なくとも1つを含む。
【0016】
オプションとして、前記無機オキソ酸エステルとポリオールとのモル比は、無機オキソ酸エステル:ポリオール=(0.8~1.2)n3/xを満たす。
【0017】
式中、xは1モル当たりの前記無機オキソ酸エステルに含まれているアルコキシ基のモル数であり、n3は1モル当たりの前記ポリオールに含まれている水酸基のモル数である。
【0018】
オプションとして、前記無機オキソ酸エステルとポリオールとのモル比の上限は、0.85n3/x、0.9n3/x、0.95n3/x、1n3/x、1.05n3/x、1.1n3/x、1.15n3/xまたは1.2n3/xから選ばれ、下限は、0.8n3/x、0.85n3/x、0.9n3/x、0.95n3/x、1n3/x、1.05n3/x、1.1n3/x、または1.15n3/xから選ばれる。
式中、xは1モル当たりの前記無機オキソ酸エステルに含まれているアルコキシ基のモル数であり、n3は1モル当たりの前記ポリオールに含まれている水酸基のモル数である。
【0019】
オプションとして、前記ポリオールに含まれている水酸基の数が、2つ以上である。
【0020】
オプションとして、前記ポリオールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール800、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ベンゼンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトールのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
オプションとして、前記ポリオールの一般式は、R2-(OH)xであり、式中、x≧2である。
【0022】
オプションとして、無機オキソ酸エステルおよびポリオールは、(0.8~1.2)n/xのモル比を有する。
【0023】
式中、xは1モル当たりの前記無機オキソ酸エステルに含まれているアルコキシ基のモル数であり、nは1モル当たりの前記ポリオールに含まれている水酸基のモル数である。
【0024】
オプションとして、前記エステル交換反応は、エステル交換触媒の存在下で行われる。
【0025】
オプションとして、前記エステル交換触媒の添加量が、前記無機オキソ酸エステルの0.1重量%~5重量%である。
【0026】
オプションとして、前記エステル交換触媒の添加量の上限が、無機オキソ酸エステルの質量百分含有量の0.2重量%、0.5重量%、0.8重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量または5.0重量%から選ばれ、下限は、0.1重量%、0.2重量%、0.5重量%、0.8重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%から選ばれる。
【0027】
オプションとして、前記エステル交換触媒は、酸性触媒、塩基性触媒のうちの少なくとも1つから選ばれる。
【0028】
オプションとして、前記酸性触媒は、アルコールに可溶な酸、固体酸、アルコキシアルミニウム、フェノキシアルミニウム、オルトスズ酸テトラブチル、アルコキシチタン、アルコキシジルコニウム、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含む。
【0029】
前記塩基性触媒は、アルコールに可溶な塩基、固形塩基のうちの少なくとも1つを含む。
【0030】
オプションとして、前記アルコールに可溶な酸が、アルコールに溶けやすい酸である。
【0031】
オプションとして、前記アルコールに可溶な塩基が、アルコールに溶けやすい塩基である。
【0032】
オプションとして、前記アルコールに可溶な酸は、硫酸、スルホン酸などを含む。
【0033】
オプションとして、前記アルコールに可溶な塩基は、NaOH、KOH、NaOCH3、有機塩基などを含む。
【0034】
オプションとして、前記エステル交換反応触媒は、塩基性触媒と酸性触媒であり、ここで、塩基性触媒は、アルコールに溶けやすい塩基(例えば、NaOH、KOH、NaOCH3、有機塩基など)および各種固体塩基触媒を含み、酸性触媒は、アルコールに溶けやすい酸(例えば、硫酸、スルホン酸など)および各種固体酸触媒、アルコキシアルミニウム、フェノキシアルミニウム、オルトスズ酸テトラブチル、アルコキシチタン、アルコキシジルコニウム、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチルなどを含む。
触媒の使用量が、無機オキソ酸エステルの0.1重量%~5重量%である。
【0035】
オプションとして、前記エステル交換反応の条件は、不活性雰囲気下で、80~180℃で2~10時間反応させることである。
【0036】
オプションとして、前記不活性雰囲気は、窒素、不活性ガスのうちの少なくとも1つから選ばれる。
【0037】
オプションとして、前記不活性雰囲気が、窒素である。
【0038】
オプションとして、前記エステル交換反応は、撹拌条件下で行われる。
【0039】
オプションとして、前記反応温度の上限は、85℃、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃、175℃または180℃から選ばれ、下限は、80℃、85℃、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃または175℃から選ばれる。
【0040】
オプションとして、前記反応時間の上限は、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間または10時間から選ばれ、下限は、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間または9時間から選ばれる。
【0041】
オプションとして、前記エステル交換の転化率は60%から80%までの範囲内である。
【0042】
オプションとして、前記エステル交換条件は、反応後、減圧蒸留を行うことをさらに含む。
【0043】
オプションとして、前記減圧蒸留の条件は、真空度が0.01~5KPaである条件下で、170~230℃で0.5~5時間反応させることを含む。
【0044】
オプションとして、前記減圧蒸留過程において、系内の真空度の上限は、0.02KPa、0.05KPa、0.1KPa、0.5KPa、1KPa、2KPa、3KPa、4KPa、4.5KPaまたは5KPaから選ばれ、下限は、0.01KPa、0.02KPa、0.05KPa、0.1KPa、0.5KPa、1KPa、2KPa、3KPa、4KPaまたは4.5KPaから選ばれる。
【0045】
オプションとして、前記減圧蒸留過程において、反応温度の上限は、175℃、180℃、190℃、200℃、210℃、220℃、225℃または230℃から選ばれ、下限は、170℃、175℃、180℃、190℃、200℃、210℃、220℃または225℃から選ばれる。
【0046】
オプションとして、前記減圧蒸留過程において、反応時間の上限は、0.8時間、1時間、2時間、3時間、4時間、4.5時間または5時間から選ばれ、下限は、0.5時間、0.8時間、1時間、2時間、3時間、4時間または4.5時間から選ばれる。
【0047】
オプションとして、前記エステル交換の転化率は90%以上である。
【0048】
オプションとして、前記方法は、無機オキソ酸エステル、ポリオール及びエステル交換反応触媒を混合し、攪拌状態でエステル交換反応を行い、保護用不活性雰囲気を注入し、反応温度を80℃から180℃までの範囲内とし、反応時間を2時間から10時間までの範囲内とする工程a)と、工程a)反応後、減圧蒸留し、系内の真空度を0.01~5KPaに制御し、反応温度を170℃から230℃までの範囲内とし、反応時間を0.5時間から5時間までの範囲内とする工程b)とを含む。
【0049】
具体的な実施形態として、前記方法は、無機オキソ酸エステル、ポリオール及びエステル交換反応触媒を三つ口フラスコ中で均一に混合し、攪拌状態でエステル交換反応を行い、蒸留装置に接続し、保護用窒素を注入し、反応温度を80℃から180℃までの範囲内とし、反応時間を2時間から10時間までの範囲内とする工程であって、エステル交換反応の転化率が、60%~80%である工程1)と、工程1)反応後の装置をポンプまたはオイルポンプに接続して減圧蒸留することにより、エステル交換反応をより完全にし、系内の真空度を0.01~5KPaに制御し、反応温度を170℃から230℃までの範囲内とし、反応時間を0.5時間から5時間までの範囲内とする工程であって、エステル交換反応の転化率が、90%以上である工程2)とを含む。
【0050】
オプションとして、前記ポリエステルポリオールの分解開始温度は300℃よりも高い。
【0051】
オプションとして、前記ポリエステルポリオールの分解開始温度は500℃に達する。
【0052】
本明細書では、「C1~C8」などは、いずれも基に含まれている炭素原子の数を示す。
【0053】
本明細書では、「アルキル基」とは、アルカン化合物分子の上で任意の水素原子を失って形成される基である。
【0054】
本明細書では、「分解開始温度」とは、熱重量分析によりポリエステルポリオールに明らかな重量損失ピークが出現するときの温度である。
【発明の効果】
【0055】
本出願は、以下のような有益な効果を有する:
1)本出願は、無機オキソ酸エステルとポリオールを原料として用いることで、エステル交換反応により新規なポリエステルポリオールポリマーを得る。
2)本出願の方法で製造されたポリエステルポリオールポリマーは、耐熱性に優れ、分解開始温度が500℃に達し、高い耐熱性を必要とする分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】本出願の実施例1による合成された生成物の熱分析図である。
【
図2】本出願の実施例2による合成された生成物の熱分析図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本出願について、実施例を用いて詳述するが、本出願は、これらの実施例に限定されるものではない。
別途指摘されない限り、本出願の実施例における原料は、全部商業ルートによって購入される。
本出願の実施例における分析方法は、以下のとおりである:
TA Instruments社製、型番がTA Q-600である熱重量分析計を用いて熱重量分析を行った。窒素流速は100ml/分であり、10℃/分の昇温速度で700℃まで昇温した。
【0058】
本出願の実施例では、エステル交換反応の転化率は、以下の方法によって計算される。
反応過程で留出した副産物アルコール類のモル数nに基づいて、エステル交換反応に関与するものでの反応に関与する基数nを決定し、反応原料におけるエステル類のモル数の総数をmとすると、エステル交換反応の転化率がn/xmである。ここで、xはエステル類における中心原子とつながるアルコキシ基の個数に依存する。
【0059】
本出願の一態様によれば、以下の工程を含むことを特徴とするポリエステルポリオールポリマーおよびその合成方法が提供される。
工程a):無機オキソ酸エステル、ポリオール及びエステル交換反応触媒を三つ口フラスコ中で均一に混合し、攪拌状態でエステル交換反応を行い、蒸留装置に接続し、保護用窒素を注入し、反応温度を80℃から180℃までの範囲内とし、反応時間を2時間から10時間までの範囲内とする工程であって、エステル交換反応の転化率が、60%~80%である。
工程b):工程a)反応後の装置をポンプまたはオイルポンプに接続して減圧蒸留することにより、エステル交換反応をより完全にし、系内の真空度を0.01~5KPaに制御し、反応温度を170℃から230℃までの範囲内とし、反応時間を0.5時間から5時間までの範囲内とする工程であって、エステル交換反応の転化率が、90%以上である。
【0060】
オプションとして、前記工程a)における無機オキソ酸エステルは、一般式がM(OR)nであり、式中、Mは、B、Si、Ge、P、Al、Ti、Fe、Sn、V、Ga、Zr、Cr、Sb、Wなどであり;Rは、炭素原子1~8のアルキル基であり;ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリn-ヘキシル、ホウ酸トリイソオクチル、ホウ酸トリオクチル、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル、テトラプロポキシシラン、オルトケイ酸テトラブチル、オルトゲルマニウム酸エチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリn-ペンチル、リン酸トリヘキシル、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムn-ブトキシド、アルミニウムtert-ブトキシド、オルトチタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラヘキシル、チタン酸テトライソオクチル、オルト鉄酸テトラブチル、オルトスズ酸テトラブチル、オルトバナジン酸ブチル、ガリウムエトキシド、ジルコン酸テトラn-プロピル、ジルコン酸テトラブチル、クロム酸tert-ブチル、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチル、タングステンエトキシド、タングステンイソプロポキシドのうちの1つ、または任意の複数種類の混合物を含む。
【0061】
オプションとして、前記工程a)におけるポリオールの一般式はR-(OH)xであり、式中、x≧2であり、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール800、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ベンゼンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトールのうちの1つ、または任意の複数種類の混合物を含む。
【0062】
オプションとして、前記工程a)で、無機オキソ酸エステルとポリオールは、以下のモル比を有する。
M(OR)n/R-(OH)x=(0.8~1.2)x/n。
【0063】
オプションとして、前記工程a)で使用されるエステル交換反応触媒は、塩基性触媒と酸性触媒であり、ここで、塩基性触媒は、アルコールに溶けやすい塩基(例えば、NaOH、KOH、Na2OCH3、有機塩基など)および各種固体塩基触媒を含み、酸性触媒は、アルコールに溶けやすい酸(例えば、硫酸、スルホン酸など)および各種固体酸触媒、アルコキシアルミニウム、フェノキシアルミニウム、オルトスズ酸テトラブチル、アルコキシチタン、アルコキシジルコニウム、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチルなどを含む。触媒の使用量が、無機オキソ酸エステルの0.1重量%~5重量%である。
【0064】
オプションとして、前記工程a)での反応は、窒素保護条件下で行われ、反応温度を80℃から180℃までの範囲内とし、反応時間を2時間から10時間までの範囲内とする。
【0065】
オプションとして、前記工程a)でのエステル交換の転化率は60%から80%までの範囲内である。
【0066】
オプションとして、前記工程b)は、系内の真空度を0.01~5KPaに制御し、減圧蒸留条件下で行われる。
【0067】
オプションとして、前記工程b)での反応温度を170℃から230℃までの範囲内とし、反応時間を0.5時間から5時間までの範囲内とする。
【0068】
オプションとして、前記工程b)でのエステル交換反応の転化率は90%以上である。
【0069】
実施例1:
1,3-プロパンジオール10g、オルトケイ酸テトラエチル6.84g、およびオルトケイ酸テトラメチル5gを三つ口フラスコに加えて、蒸留装置に接続し、攪拌状態で濃硫酸0.12gを触媒として滴加し、窒素保護条件下で100℃まで昇温し、反応時間を6時間とし、この過程で大量のメタノールとエタノールが蒸留され、エステル交換反応の転化率は75%であった。次に、真空引き装置に接続し、減圧蒸留条件下で反応を行い、系内の真空度を1KPaに制御して170℃まで昇温し、1時間反応後、反応を停止し、室温まで自然降温させた後、サンプルを取り出し、エステル交換反応の転化率は93%であった。
【0070】
実施例2:
エチレングリコール5g、アルミニウムエトキシド8.7gを三つ口フラスコに加えて、ここで、アルミニウムエトキシドが、無機オキソ酸塩原料としてもエステル交換触媒としても機能し、蒸留装置に接続し、攪拌状態で、窒素保護条件下で175℃まで昇温し、反応時間を5時間とし、この過程で大量のエチルアルコールが蒸留され、エステル交換反応の転化率は73%であった。次に、真空引き装置に接続し、減圧蒸留条件下で反応を行い、系内の真空度を0.1KPaに制御して210℃まで昇温し、1時間反応後、反応を停止し、室温まで自然降温させた後、サンプルを取り出し、エステル交換反応の転化率は92%であった。
【0071】
実施例3:
1,4-ベンゼンジメタノール10g、ホウ酸トリプロピル9.07gを三つ口フラスコに加えて、蒸留装置に接続し、攪拌状態で、チタン酸テトラブチル0.05gを触媒として滴加し、窒素保護条件下で180℃まで昇温し、反応時間を6時間とし、この過程で大量のプロピルアルコールが蒸留され、エステル交換反応の転化率は75%であった。次に、真空引き装置に接続し、減圧蒸留条件下で反応を行い、系内の真空度を1KPaに制御して230℃まで昇温し、1時間反応後、反応を停止し、室温まで自然降温させた後、サンプルを取り出し、エステル交換反応の転化率は93%であった。
【0072】
実施例4:
具体的な配合原料、使用材料および反応条件は、表1に示すとおりであり、合成過程における他の操作は実施例1と同様である。
【表1】
【0073】
実施例5:熱分析
実施例1~実施例13で製造されたポリエステルポリオールに対して熱分析を行った結果は、典型的に、
図1および
図2に示すとおりである。
図1は、実施例1で製造されたポリエステルポリオールに対応する熱分析曲線であり、図から明らかなように、実施例1で製造されたポリエステルポリオールの分解開始温度が、500℃であった
図2は、実施例2で製造されたポリエステルポリオールに対応する熱分析曲線であり、図から明らかなように、実施例2で製造されたポリエステルポリオールの分解開始温度が、500℃であった。
【0074】
他の実施例におけるポリエステルポリオールの試験結果は、上記と同様に、ポリエステルポリオールの分解開始温度が、300℃よりも高い。
【0075】
上記の説明では本出願のいくつかの実施形態だけが示されているが、これらの実施形態は例示を目的とする非制限的なものであり、当業者であれば、本出願の原理と主旨から逸脱することなく、本出願の技術手段範囲内でこれらの実施例に対して若干の修正、改善を行うことができ、本出願の範囲は特許請求の範囲とその等価物により限定されることを理解できる。
【手続補正書】
【提出日】2021-06-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機オキソ酸エステルとポリオールとを含む原料をエステル交換反応させてポリエステルポリオールを得る、ことを特徴とするポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項2】
前記無機オキソ酸エステルは、式Iで表される化学式を有する化合物、式IIで表される化学式を有する化合物のうちの少なくとも1つから選ばれ、
式I: M(OR
1)
n
1
式II: O=P(OR
2)
n
2
式中、Mが、金属元素、またはPを含まない非金属元素であり、
R
1、R
2が独立して、C
1~C
8のアルキル基のうちの少なくとも1つから選ばれ、
n
1=2~8、n
2=2~8である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Mは、B、Si、Ge、P、Al、Ti、Fe、Sn、V、Ga、Zr、Cr、SbまたはWから選ばれる、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無機オキソ酸エステルは、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリn-ヘキシル、ホウ酸トリイソオクチル、ホウ酸トリオクチル、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル、テトラプロポキシシラン、オルトケイ酸テトラブチル、オルトゲルマニウム酸エチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリn-ペンチル、リン酸トリヘキシル、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムn-ブトキシド、アルミニウムtert-ブトキシド、オルトチタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラブチル、チタン酸テトラヘキシル、チタン酸テトライソオクチル、オルト鉄酸テトラブチル、オルトスズ酸テトラブチル、オルトバナジン酸ブチル、ガリウムエトキシド、ジルコン酸テトラn-プロピル、ジルコン酸テトラブチル、クロム酸tert-ブチル、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチル、タングステンエトキシド、タングステンイソプロポキシドのうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記無機オキソ酸エステルとポリオールとのモル比は、無機オキソ酸エステル:ポリオール=(0.8~1.2)n
3/xを満たし、
式中、xは1モル当たりの前記無機オキソ酸エステルに含まれているアルコキシ基のモル数であり、
n
3は1モル当たりの前記ポリオールに含まれている水酸基のモル数である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリオールに含まれている水酸基の数が、2つ以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリオールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール800、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ベンゼンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトールのうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1または6に記載の方法。
【請求項8】
前記エステル交換反応は、エステル交換触媒の存在下で行われる、
又は、
前記エステル交換反応は、エステル交換触媒の存在下で行われ、前記エステル交換触媒の添加量が、前記無機オキソ酸エステルの0.1重量%~5重量%である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記エステル交換触媒は、酸性触媒、塩基性触媒のうちの少なくとも1つから選ばれる、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記酸性触媒は、アルコールに可溶な酸、固体酸、アルコキシアルミニウム、フェノキシアルミニウム、オルトスズ酸テトラブチル、アルコキシチタン、アルコキシジルコニウム、亜アンチモン酸エチル、亜アンチモン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含み、
前記塩基性触媒は、アルコールに可溶な塩基、固形塩基のうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記エステル交換反応の条件は、不活性雰囲気下で、80~180℃で2~10時間反応させることである、
又は、
前記エステル交換反応の条件は、不活性雰囲気下で、80~180℃で2~10時間反応させることであり、前記エステル交換反応は、撹拌条件下で行われる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記エステル交換条件は、反応後、減圧蒸留を行うことをさらに含む、ことを特徴とする請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記減圧蒸留の条件は、真空度が0.01~5KPaである条件下で、170~230℃で0.5~5時間反応させることを含む、ことを特徴とする請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
無機オキソ酸エステル、ポリオール及びエステル交換反応触媒を混合し、攪拌状態でエステル交換反応を行い、保護用不活性雰囲気を注入し、反応温度を80℃から180℃までの範囲内とし、反応時間を2時間から10時間までの範囲内とする工程a)と、
工程a)反応後、減圧蒸留し、系内の真空度を0.01~5KPaに制御し、反応温度を170℃から230℃までの範囲内とし、反応時間を0.5時間から5時間までの範囲内とする工程b)とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリエステルポリオールの分解開始温度は300℃よりも高い
か、又は500℃に達する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【国際調査報告】