(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】被試験デバイスに対する改善された接触特性を有する垂直プローブヘッド
(51)【国際特許分類】
G01R 1/073 20060101AFI20220107BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
G01R1/073 E
H01L21/66 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523712
(86)(22)【出願日】2019-11-05
(85)【翻訳文提出日】2021-06-28
(86)【国際出願番号】 EP2019080171
(87)【国際公開番号】W WO2020094608
(87)【国際公開日】2020-05-14
(31)【優先権主張番号】102018000010071
(32)【優先日】2018-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519046085
【氏名又は名称】テクノプローべ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェリチ、ステファノ
【テーマコード(参考)】
2G011
4M106
【Fターム(参考)】
2G011AA16
2G011AB07
2G011AC21
2G011AE03
4M106AA01
4M106DD03
4M106DD09
4M106DD10
(57)【要約】
半導体ウェーハ上に集積された被試験デバイスを試験するための試験プローブは、互いに平行であり、および間隔をおいて配置された上方ガイドおよび下方ガイドであって、上記ガイドそれぞれが、それぞれの複数のガイド穴を備えている上方ガイドおよび下方ガイドと、上記ガイド穴内に収容され、ならびに、それぞれ、第1の端を、および第2の端を備えている複数のコンタクトプローブであって、上記第1の端が、被試験デバイスの接触パッドを接続するように構成されたコンタクトプローブと、上記ガイドのうちの1つと関連付けられた少なくとも1つのさらなるガイドであって、上記さらなるガイドが上方ガイドに対して、および下方ガイドに対して略平行であり、ならびにそれらの間に配置されている少なくとも1つのさらなるガイドとを備える。好適には、さらなるガイドは、コンタクトプローブの第1の群を収容する第1のガイド穴、およびコンタクトプローブの第2の群を収容する第2のガイド穴を備え、第1の、および第2のガイド穴は、上記さらなるガイドがそれと関連付けられたそのガイドのガイド穴に対してシフトされ、第1のガイド穴のシフトは、第2のガイド穴のシフトの反対の方向におけるものであり、コンタクトプローブの第2の群のそれの反対の、コンタクトプローブの第1の群の端のスクラブ移動をもたらす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェーハ(24)上に集積された被試験デバイスを試験するためのプローブヘッド(20)であって:
互いに平行であり、および間隔をおいて配置された上方ガイド(21)および下方ガイド(22)であって、ガイド(21、22)それぞれが、それぞれの複数のガイド穴(21h、22h)を備えている上方ガイド(21)および下方ガイド(22)と、
前記ガイド穴(21h、22h)内に収容され、ならびに、第1の端(23a)および第2の端(23b)を備えている複数のコンタクトプローブ(23s、23d)であって、前記第1の端(23a)が、被試験デバイスの接触パッド(24a)を接続するように構成された複数のコンタクトプローブ(23s、23d)と、
前記ガイド(21、22)のうちの1つと関連付けられた少なくとも1つのさらなるガイド(26、28)であって、前記さらなるガイド(26、28)が前記上方ガイド(21)に対して、および前記下方ガイド(22)に対して略平行であり、ならびにそれらの間に配置されている少なくとも1つのさらなるガイド(26、28)と
を備え、
前記さらなるガイド(26、28)が前記コンタクトプローブの第1の群(23s)を収容する第1のガイド穴(26s、28s)、および前記コンタクトプローブの第2の群(23d)を収容する第2のガイド穴(26d、28d)を備え、
前記第1の、および前記第2のガイド穴(26s、26d、28s、28d)が、前記さらなるガイド(26、28)が関連付けられたガイドのガイド穴に対してシフトされ、前記第1のガイド穴(26s、28s)のシフトが、前記第2のガイド穴(26d、28d)のシフトの反対の方向におけるものであり、前記コンタクトプローブの前記第2の群(23d)と反対の、前記コンタクトプローブの前記第1の群(23s)の端のスクラブ移動をもたらすプローブヘッド(20)。
【請求項2】
前記第1のガイド穴(26s、28s)が前記さらなるガイド(26、28)の少なくとも1つの第1のエリア(A1)内にグループ化され、前記第2のガイド穴(26d、28d)が前記さらなるガイド(26、28)の少なくとも1つの第2のエリア(A2)内にグループ化され、前記第1のエリア(A1)内の前記第1の群(23s)の前記コンタクトプローブの前記端が、前記第2のエリア(A2)内の前記第2の群(23d)の前記コンタクトプローブの前記端と反対のスクラブを有し、前記半導体ウェーハ(24)上の反対のせん断力を有する前記プローブヘッド(20)の別個のエリアを形成する、請求項1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項3】
前記第1のガイド穴(26s、28s)すべてのみを含む前記第1のエリア(A1)および前記第2のガイド穴(26d、28d)すべてのみを含む前記第2のエリア(A2)をさらに備え、前記半導体ウェーハ(24)上の反対のせん断力を有する前記プローブヘッド(20)の2つの別個のエリアのみを形成する、請求項2に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項4】
互いに隣接して配置された複数の、第1のエリア(A1、A1’)および第2のエリア(A2、A2’)を備え、前記第1のエリア(A1、A1’)は前記第2のエリア(A2、A2’)と互い違いであり、エリア(A1、A1’、A2、A2’)それぞれは列状に配置されるガイド穴を含み、前記半導体ウェーハ(24)上の反対のせん断力を有する前記プローブヘッド(20)の複数の列を形成する、請求項2に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項5】
前記上方ガイド(21)の前記ガイド穴(21h)のピッチは前記下方ガイド(22)の前記ガイド穴(22h)のピッチに略等しく、各それぞれのコンタクトプローブの前記第1の端(23a)および前記第2の端(23b)が互いに実質的に位置合わせされるように、前記ガイド穴(21h、22h)は、互いに略同軸である、請求項1~4のいずれか1項に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項6】
上方ギャップ(27)により互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する、前記上方ガイド(21)と関連付けられた第1のさらなるガイド(26)、および、下方ギャップ(29)により互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する、前記下方ガイド(22)と関連付けられた第2のさらなるガイド(28)を備え、前記第1のさらなるガイド(26)の前記第1のガイド穴(26s)が、前記第1のさらなるガイド(26)の前記第2のガイド穴(26d)のシフトの反対の方向において、前記上方ガイド(21)の前記ガイド穴(21h)に対してシフトされ、前記第2のさらなるガイド(28)の前記第1のガイド穴(28s)が、前記第2のさらなるガイド(28)の前記第2のガイド穴(28d)のシフトの反対の方向において、前記下方ガイド(22)の前記ガイド穴(22h)に対してシフトされる、請求項1~5のいずれか1項に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項7】
前記さらなるガイド(26)が、上方ギャップ(27)によって離間させられた一対の上方ガイドを形成する前記上方ガイド(21)のみと関連付けられた、請求項1~5のいずれか1項に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項8】
前記下方ガイド(22)が、下方ギャップ(29)によって互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する第2の下方ガイドと関連付けられ、前記下方ガイドが、それぞれ互いに同軸のガイド穴を有する、請求項7に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項9】
前記さらなるガイド(28)が、下方ギャップ(29)によって互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する前記下方ガイド(22)のみと関連付けられた、請求項1~5のいずれか1項に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項10】
前記上方ガイド(22)が、上方ギャップ(27)によって互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する第2の上方ガイドと関連付けられ、前記上方ガイドが、それぞれ互いに同軸のガイド穴を有する、請求項9に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項11】
前記第1の、および前記第2のガイド穴(26s、26d、28s、28d)の前記シフトが、前記第2の群(23d)の前記コンタクトプローブに対する、前記第1の群(23s)の前記コンタクトプローブの鏡面変形をもたらす、請求項1~10のいずれか1項に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項12】
前記第1の群(23s)の前記コンタクトプローブのスクラブ(DscrubSX)および前記第2の群(23d)の前記コンタクトプローブのスクラブ(DscrubDX)が前記プローブヘッド(20)の前記ガイドの外側縁(E)に対して内方に生じる、請求項1~11のいずれか1項に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項13】
前記上方ガイド(21)の前記ガイド穴(21h)に対する第1の、および第2のガイド穴(26s、26d)のシフトが25~35μmに略等しく、好ましくは30μmであり、前記下方ガイド(22)の前記ガイド穴(22h)に対する第1の、および第2のガイド穴(28s、28d)のシフトが、5~15μmに略等しく、好ましくは10μmである、請求項1~12のいずれか1項に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項14】
電子デバイスの試験装置用のプローブカードであって、請求項1~13のいずれか1項に記載の少なくとも1つのプローブヘッド(20)、前記プローブヘッド(20)に面するその面上に作られた接触パッド(25b)間の距離の空間変換を行うように構成されたスペーストランスフォーマ(25)、および/または、前記プローブカードを試験装置とインターフェース接続するように構成されたプリント回路基板(PCB)、を含む電子デバイスの試験装置用のプローブカード。
【請求項15】
前記スペーストランスフォーマ(25)の前記接触パッド(25b)のピッチが略一定である、請求項14に記載のプローブカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハ上の改善された荷重分散を有する複数の垂直プローブを備えるプローブヘッドに関連している。より具体的には、本発明は、複数のコンタクトプローブを収容するためのガイド穴を備えた少なくとも1つの上方ガイドおよび1つの下方ガイドを備えるプローブヘッドに関連しており、以下の開示はその説明を簡素化する目的のみで本出願の技術分野を参照して行う。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、プローブカードは、集積デバイスなどのマイクロストラクチャの複数の接触パッドを、それらの機能試験、特に電気的な、または一般の、試験を行う試験装置の対応するチャンネルと電気的に接続するように構成された電子装置である。
【0003】
集積デバイスに対して行われる試験は、早ければ製造段階において早ければ欠陥回路を検出し、および分離するのに特に有用である。したがって、通常、プローブカードは、ウェーハ上に集積されたデバイスの、それらの切断、および、チップ格納パッケージ内での組み立て前の電気的試験のために使用される。
【0004】
プローブヘッドは基本的には、略板状であり、および互いに平行の少なくとも一対の支持体またはガイドによって保持された複数の可動の接触要素またはコンタクトプローブを備える。上記ガイドは、好適なガイド穴を備えており、および、摺動可能に上記ガイド穴内に収容されたコンタクトプローブの移動および考えられる変形のために自由空間またはエアギャップを残すために互いに特定の距離をおいて配置されている。一対のガイドは特に、通常、良好な電気的および機械的特性を有する特殊な合金のワイヤでできた、それらの中をコンタクトプローブが軸方向に摺動するそれらのガイド穴をいずれも備えた上方ガイドおよび下方ガイドを備える。
【0005】
コンタクトプローブと、被試験デバイスの接触パッドとの間の適切な接続は、デバイス自体に対する、プローブヘッドの圧力によって確実にされ、コンタクトプローブは、上記押圧接触中に、ガイド間のエアギャップ内で曲げを受け、およびそれぞれのガイド穴内で摺動する。この種のプローブヘッドは通常、垂直プローブを有しているとして呼ばれ、および英語の語「垂直プローブヘッド(vertical probe heads)」によって示される。
【0006】
実質的には、垂直プローブヘッドは、その中でコンタクトプローブの曲げが生じるそのエアギャップを有し、上記曲げは、
図1に概略的に示すように、プローブ自体の、またはそれらのガイドの好適な構成によって助長され得る。
【0007】
特に、
図1は、それらの中を複数のコンタクトプローブ6が摺動する、それぞれそれらのガイド穴4および5を有している、通常「上方ダイ」として示される少なくとも1つの板状支持体または上方ガイド2、および、通常「下方ダイ」として示される板状支持体または下方ガイド3を備えるプローブヘッド1を概略的に示している。
【0008】
各コンタクトプローブ6は、ウェーハ9上に集積された被試験デバイスの接触パッド8に当接することが意図された接触先端7を備えた端で終端して、上記被試験デバイスと、上記プローブヘッドがその端子要素を形成するその試験装置(図示せず)との間の機械的および電気的接触を実現する。
【0009】
ここで、および以下では、「接触先端」との語は、接触パッドに接触することが意図されたコンタクトプローブの端エリアまたは領域を示し、上記端エリアまたは領域は必ずしも先がとがっていない。
【0010】
場合によっては、コンタクトプローブは、上方板状支持体においてプローブヘッド自体にしっかりと固定されている:そうしたプローブヘッドは、「ブロック化プローブヘッド」と呼ばれている。
【0011】
しかし、より頻繁には、プローブヘッドが、しっかりと固定されたブロック化プローブに使用されない一方、いわゆるボードに、場合によっては、複数の接触パッドを備えているマイクロコンタクトボードを介してインターフェース接続されている:そうしたプローブヘッドは、「非ブロック化プローブヘッド」と呼ばれている。マイクロコンタクトボードは通常、「スペーストランスフォーマ」と呼ばれている。というのは、プローブに接触する他に、特に、パッド自体の中心間の距離制約を緩和して、被試験デバイス上の接触パッドに対して、その上に実現された接触パッドを空間的に再配分することも可能にするからである。
【0012】
この場合には、
図1に示すように、各コンタクトプローブ6は、スペーストランスフォーマ9Aの複数の接触パッドのうちの接触パッド8Aの方に向かういわゆる接触ヘッド7Aで終端するさらなる端エリアまたは領域を有している。プローブ6とスペーストランスフォーマ9Aとの間の適切な電気接続は、接触先端7と、ウェーハ9上に集積された被試験デバイスの接触パッド8との間の接触と同様に、スペーストランスフォーマ9Aの接触パッド8Aへの、コンタクトプローブ6の接触ヘッド7Aの押圧当接によって確実にされる。
【0013】
図1に示すように、上方ガイド2および下方ガイド3は、好適には、コンタクトプローブ6が変形することを可能にするエアギャップ10により、間隔をおいて配置される。最後に、ガイド穴4および5は、コンタクトプローブ6がそれらの中を摺動することを可能にするように、必要な大きさにされる。
【0014】
説明されたタイプの垂直プローブを有するプローブヘッドの正しい動作は基本的には、2つのパラメータ、すなわち、コンタクトプローブの垂直方向の移動、またはオーバートラベル、および上記コンタクトプローブの接触先端の水平方向の移動、またはスクラブと関連付けられる。接触先端のスクラブを確実にして、特に被試験デバイスの、接触パッドを表面的に引掻き、たとえば酸化物または他のたまった汚れの薄い層または膜状のそれらの上に形成された不純物を除去し、よって、そのプローブにより、プローブヘッドによって行われる接触を改善することを可能にすることが周知の通りに重要である。
【0015】
これらの特徴はすべて、プローブヘッドの製造工程において評価され、および校正されるべきである。というのは、プローブと被試験デバイスとの間の適切な電気接続が常に確実にされるべきであるからである。
【0016】
知られている方法論によれば、コンタクトプローブ6は、当初、矩形の場合に、それらの長さ全体に沿った一定の断面を伴って、まっすぐに作られ、ならびに、接触端、特に、
図1に示すように接触先端7および接触ヘッド7Aそれぞれを形成するために、端においておおむね先が細くされており、および、場合によっては先がとがらされている。引き続いて、プローブヘッドは、それぞれのガイド穴を、特に、ガイドに対して直交している方向に従ってそれぞれの中心を位置合わせし、コンタクトプローブ6を上記ガイド穴内に挿入し、上方ガイド2を下方ガイド3と間隔をおいて配置してエアギャップ10を形成し、および、次いで、上記ガイドをシフトすることにより、整合させるために上方ガイド2および下方ガイド3を重ね合わせることによって作られ、
図1に示すように、略中央の位置において、コンタクトプローブ6の本体の変形をもたらす。この場合には、プローブヘッドは、シフトされた板を有するプローブヘッドと表され、およびコンタクトプローブ6は、「バックリングビーム(buckling beam)」としても示される。
【0017】
さらに、上方ガイド2および下方ガイド3の相対的なシフトは、コンタクトプローブ6の変形方向、よって、
図1において、スクラブ方向Dscrubとして示す、ウェーハ9上に集積された被試験デバイスの接触パッド8上のそれぞれの接触先端7の移動方向を定める。
【0018】
既に予め変形させられているプローブを使用することも考えられ、ガイド間のシフトがこの場合に上記予めの変形を際立たせる。
【0019】
図1に示すものなどの、垂直プローブおよびシフトされた板を有するプローブヘッドについて、コンタクトプローブ6の接触先端7が、ウェーハ9上に集積された被試験デバイスの接触パッド8に接触すると、プローブ6の変形が、コンタクトプローブ6すべてについて略同一である曲げをもたらし、よって、各接触先端7が、
図1における矢印で示すように、接触パッド8に対して、方向Dscrubにおけるスクラブを加えることも知られている。
【0020】
しかし、プローブヘッド1に含まれる複数のコンタクトプローブ6の接触先端7すべてのこの同時スクラブ機構は、被試験デバイスを備えるウェーハ9上のせん断力(share force)、すなわち、すべての接触パッド8上の(すべて、同じ方向Dscrubにおいて作用する)プローブすべてによって引き起こされた力の和に等しい、方向Dscrubにおいて作用する力を引き起こし、よって、上記ウェーハ9上のせん断力は高い値に達し得る。特に、せん断力はここでは、その上に接触パッド8が形成され、それにコンタクトプローブ6の接触先端7が当接するその面であるプローブヘッド1に面するその面において、プローブヘッド1の上方ガイド2および下方ガイド3がその中に置かれているものに対して略平行である平面を画定するウェーハ9に対して略平行である力を示す。
【0021】
プローブヘッドは通常、何千ものプローブを備え、コンタクトプローブすべてのスクラブによるせん断力は、それにプローブヘッドが押圧するそのウェーハ9のかなりの横方向のシフトをもたらすようなものであり得る。この問題は、単一ダイを試験する場合にも特に感じられる。
【0022】
この理由で、プローブヘッドによって行われる試験を改善するためにこの不必要な横方向のシフトを低減することの必要性が今日、存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の技術的課題は、先行技術によって作られたプローブヘッドになお影響を及ぼしている制約および欠点を解消することを可能にするような構造的および機能的特徴を有する、電子デバイスを試験するためのプローブヘッドであって、特に、単純な、および効果的なやり方で、自身のコンタクトプローブがウェーハに対して作用するせん断力を低減することができるプローブヘッドを提供することである。
【0024】
本発明の基礎をなす解決策の考えは、上方ガイドおよび下方ガイドを備える、垂直プローブを有するプローブヘッドであって、さらなるガイドが上記ガイドのうちの少なくとも1つと関連付けられ、上記さらなるガイドが、一対の平行ガイドを形成するために上記上方および下方ガイド間に画定された空間内に配置され、および、それらのガイド穴が、上記ガイド穴内に収容された2つの異なる群のコンタクトプローブについての反対の変形およびスクラブを定めるように好適にシフトされるプローブヘッドを作ることである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
この解決策の考えに基づけば、上記技術的課題は、半導体ウェーハ上に集積された被試験デバイスを試験するためのプローブヘッドであって、プローブヘッドが、互いに平行であり、および間隔をおいて配置された上方ガイドおよび下方ガイドであって、上記ガイドそれぞれが、それぞれの複数のガイド穴を備えている上方ガイドおよび下方ガイドと、ガイド穴内に収容され、ならびに、それぞれ第1の端を、および第2の端を備えている複数のコンタクトプローブであって、上記第1の端が、被試験デバイスの接触パッドを接続するように構成された複数のコンタクトプローブと、上記ガイドのうちの1つと関連付けられた少なくとも1つのさらなるガイドであって、上記さらなるガイドが上方ガイドに対して、および下方ガイドに対して略平行であり、ならびにそれらの間に配置されている少なくとも1つのさらなるガイドとを備え、さらなるガイドがコンタクトプローブの第1の群を収容する第1のガイド穴、およびコンタクトプローブの第2の群を収容する第2のガイド穴を備え、第1の、および第2のガイド穴が、さらなるガイドが関連付けられたガイドのガイド穴に対してシフトされ、第1の穴の移シフトが、第2のガイド穴のシフトの反対の方向におけるものであり、コンタクトプローブの第2の群と反対の、コンタクトプローブの第1の群の端のスクラブ移動をもたらすプローブヘッドによって解決される。
【0026】
特に、本発明は、個々に、または、必要な場合、組み合わせで採用される以下のさらなる、および任意的な特徴を備える。
【0027】
本発明の一態様によれば、第1のガイド穴がさらなるガイドの少なくとも1つの第1のエリア内にグループ化され、および第2のガイド穴がさらなるガイドの少なくとも1つの第2のエリア内にグループ化され、第1のエリア内の第1の群のコンタクトプローブの端が、第2のエリア内の第2の群のコンタクトプローブの端に対する反対のスクラブを有し、半導体ウェーハ上の反対のせん断力を有する、プローブヘッドの別個のエリアを形成し得る。
【0028】
本発明の別の態様によれば、プローブヘッドが、第1のガイド穴すべてのみを含む第1のエリアおよび第2のガイド穴すべてのみを含む第2のエリアを備え、半導体ウェーハ上の反対のせん断力を有する、プローブヘッドの2つの別個のエリアのみを形成し得る。
【0029】
あるいは、プローブヘッドが、互いに隣接して、および交番して配置された複数の第1のエリアおよび第2のエリアを備え、上記エリアそれぞれが、列状に配置されるガイド穴を含み、半導体ウェーハ上の反対のせん断力を有するプローブヘッドの複数の列を形成し得る。
【0030】
本発明の別の態様によれば、上記上方ガイドのガイド穴のピッチが下方ガイドのガイド穴のピッチに略等しく、上記ガイド穴が、互いに略同軸であり得る。
【0031】
本発明の別の態様によれば、プローブヘッドは、上方ギャップにより互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する、上方ガイドと関連付けられた第1のさらなるガイド、および、下方ギャップにより互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する、下方ガイドと関連付けられた第2のさらなるガイドを備え、第1のさらなるガイドの第1のガイド穴が、上記第1のさらなるガイドの第2のガイド穴のシフトの反対の方向において、上方ガイドのガイド穴に対してシフトされ、第2のさらなるガイドの第1のガイド穴が、上記第2のさらなるガイドの第2のガイド穴のシフトの反対の方向において、下方ガイドのガイド穴に対してシフトされる。
【0032】
あるいは、さらなるガイドが、上方ギャップによって互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する上方ガイドのみと関連付けられ得る。この場合、下方ガイドが、下方ギャップによって互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する第2の下方ガイドと関連付けられ、上記下方ガイドが互いに同軸のガイド穴を有し得る。
【0033】
本発明のさらなる代替的な態様によれば、さらなるガイドが、下方ギャップによって互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する下方ガイドのみと関連付けられ得る。この場合、上方ガイドが、上方ギャップによって互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する第2の上方ガイドと関連付けられ、上記上方ガイドが互いに同軸のガイド穴を有し得る。
【0034】
本発明の別の態様によれば、コンタクトプローブが、第1の端と第2の端との間の長手方向軸によって延在している本体を備え得る。
【0035】
本発明のなお別の態様によれば、第1の、および第2のガイド穴のシフトが、第2の群のコンタクトプローブに対する、第1の群のコンタクトプローブの鏡面変形をもたらし得る。
【0036】
本発明のなお別の態様によれば、第1の群のコンタクトプローブのスクラブおよび第2の群のコンタクトプローブのスクラブがプローブヘッドのガイドの外側縁に対して内方に生じ得る。
【0037】
最後に、上方ガイドのガイド穴に対する第1の、および第2のガイド穴のシフトが、25~30μmに略等しく、好ましくは30μmであり、および、下方ガイドのガイド穴に対する第1の、および第2のガイド穴のシフトが、5~15μmに略等しく、好ましくは10μmであり得る。
【0038】
本発明は、上述したように作られた少なくとも1つのプローブヘッド、上記プローブヘッドに面するその面上に作られた接触パッド間の距離の空間変換を行うように構成されたそのスペーストランスフォーマ、および/または、上記プローブカードを試験装置とインターフェース接続するように構成されたプリント回路基板、を含む電子デバイスの試験装置用のプローブカードにも関連する。
【0039】
特に、本発明の一態様によれば、スペーストランスフォーマの接触パッドのピッチは略一定であり得る。
【発明の効果】
【0040】
本発明によるプローブカードの特徴および利点は、添付図面を参照して、記載された、および限定的でない例として表すその実施形態の以下に行った説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】先行技術によって作られたプローブヘッドを概略的に示す。
【
図2】本発明の好ましい実施形態によるプローブヘッドを概略的に示す。
【
図3】本発明の好ましい実施形態によるプローブヘッドのガイドの上方からの図を概略的に示す。
【
図4】本発明の代替的な実施形態によるプローブヘッドのガイドの上方からの図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
上記図、および特に
図2を参照すれば、参照番号20は全体的に、および概略的に、本発明によって実現された、特に半導体ウェーハ上に集積された電子デバイスを試験するための垂直プローブを有するプローブヘッドを示す。
【0043】
留意すべきは、図が、概略図を表しており、縮尺通りに描かれていないが、その代わりに、それらが、本発明の重要な特徴を強調するように描かれていることである。さらに、上記図では、異なる部分が概略的に描かれている。というのは、それらの形状が、所望の適用分野に応じて異なり得るからである。さらに、留意すべきは、上記図では、同一の参照番号が、形状または機能において同一の構成要素を表していることである。最後に、1つの図において示す実施形態に関して説明した特定の特徴は、他の図において示した他の実施形態にも使用可能である。
【0044】
プローブヘッド20は、互いに、平行であり、および好適なエアギャップにより、間隔をおいて配置された少なくとも1つの上方ガイド21および1つの下方ガイド22を備える。上方ガイド21および下方ガイド22はさらに、参照番号21hおよび22hそれぞれで示すそれぞれの複数のガイド穴をさらに備える。
【0045】
上方ガイド21および下方ガイド22は、互いに平行の、略板状支持体であり、および、
図2の参照系の軸xおよびy(水平軸)によって識別される平面において長手方向展開軸がその中で展開するそのいずれかの好適な形状(たとえば、矩形または方形)を有し得る。
【0046】
さらに、プローブヘッド20は、被試験デバイスの接触パッドとの電気的および機械的接続を行うことが意図された複数のコンタクトプローブを備え、上記コンタクトプローブは、摺動可能に、上方ガイド21ならびに下方ガイド22のガイド穴21hおよび22hそれぞれ内に収容される。
【0047】
特に、以下にさらに詳細に示すように、プローブヘッド20は好適には、プローブヘッド20の第1の部分内に、特に、
図2の局所参照系による左部分内に配置され、この理由で、本明細書において左プローブ23sとしても示される複数の第1のコンタクトプローブ23sと、プローブヘッド20の第2の別個の部分内に、特に、やはり
図2の局所参照系による右部分内に配置され、この理由で、本明細書において右プローブ23dとしても示される複数の第2のコンタクトプローブ23dとを備える。
【0048】
図示の簡便性のために、
図2では、2つの左プローブ23sおよび2つの右プローブ23dのみが示され、上記図は、本発明の範囲を限定しない例として表されているに過ぎない。というのは、左プローブ23sおよび右プローブ23dの数が要件および状況に応じて異なり得るからである。好ましい実施形態では、左プローブ23sの数は、右プローブ23dの数と略同一である。
【0049】
各コンタクトプローブ23sおよび23dは当初、第1の端23aと第2の端23bとの間の長手方向軸H-Hに沿って延在する、好ましくは棒状の本体23’でできており、上記本体は以下に示すように変形させられている。第1の端23aは、半導体ウェーハ24上に集積された被試験デバイスのパッド24aに接触することが意図され、および当該分野において「接触先端」としても示されている一方、第2の端23bは、たとえばスペーストランスフォーマまたはプリント回路基板(PCB)などの、プローブヘッド20と関連付けられた板25のパッド25bに接触することが意図され、および当該分野において「接触ヘッド」としても示されている。なお、端23aおよび23bは必ずしも先がとがっていない。というのは、それらの形状は、要件および/または状況に応じて異なり得るからである。さらに、コンタクトプローブの長手方向軸H-Hは実質的に、
図2の参照系の軸z(垂直軸)によって示す方向において展開する。
【0050】
コンタクトプローブ23sおよび23dは被試験デバイスのパッド24aとの押圧接触中に曲がるように構成され、本発明は、上記押圧接触中のコンタクトプローブの変形方向が、プローブヘッドのガイド穴間のシフトによって定められることに発想を得ている。
【0051】
この点で、本発明のプローブヘッド20は、ガイド21または22の一方と関連付けられ、およびそれらの間に配置された少なくとも1つのさらなるガイド26も備える。さらなるガイド26も、上方ガイド21に対して、および下方ガイド22に対して平行の、実質的に板状の支持体であり、上記上方ガイド21および下方ガイド22の形状と同様のいずれの形状をも有し得る。
【0052】
なお、本発明の意味合いでは、「関連付けられた」との語は、さらなるガイド26がガイド(上方または下方)近くに配置され、および、それとともに、互いに対して略平行である一対のガイド(上方または下方)を形成することを表している。すなわち、さらなるガイドが一旦、上方または下方ガイドと関連付けられると、コンタクトプローブを収容することが意図された一対の上方または下方ガイドが形成される。
【0053】
有利には、本発明によれば、さらなるガイド26は、第1の群のコンタクトプローブ、特に左プローブ23sを収容する第1のガイド穴26s、および第2の群のコンタクトプローブ、特に右プローブ23dを収容する第2のガイド穴26dを備え、上記第1の、ならびに第2のガイド穴26sおよび26dは、コンタクトプローブがウェーハ24に対して作用するせん断力の課題を解決するように好適に設計された相対位置を有する。
【0054】
特に、第1のガイド穴26sおよび第2のガイド穴26dは、さらなるガイド26がそれと関連付けられたそのガイドのガイド穴に対して、すなわち、上記さらなるガイド26がそれと上記対の平行の支持体を形成するそのガイドに対してシフトされる。
【0055】
図2は、以下にさらに詳細に示すように、この構成が、本発明の範囲を限定するものとして意図されてはならず、他の構成も、請求項によって画定された保護範囲内に含まれていても、さらなるガイド26が一対の上方ガイドを形成するために上方ガイド21と関連付けられ(上記さらなるガイドが以下では、第1のさらなるガイド26として示される)、および、下方ガイド22と関連付けられ、さらに第1のガイド穴28sおよび第2のガイド穴28dを備えた第2のさらなるガイド28も存在している好ましい実施形態を示す。
【0056】
第1のさらなるガイド26について示しているのは、第2のさらなるガイド28についても有効である。よって、
図2の例では、第1のガイド穴26sおよび第2のガイド穴26dは、上方ガイド21のガイド穴21hに対してシフトされ、ならびに、第2のさらなるガイド28の第1のガイド穴28sおよび第2のガイド穴28dは、下方ガイド22のガイド穴22hに対してシフトされる。
【0057】
なお、さらに特に、好適には、本発明によれば、上方ならびに下方のガイドの穴に対する第1のガイド穴26sおよび28sのシフトは、第2のガイド穴26dおよび28dのシフトと反対の方向における、すなわち、同じ線および反対側におけるものであり、よって、左プローブ23sについての、および右プローブ23dについての反対のスクラブ移動を得る。
【0058】
第1のさらなるガイド26の第1のガイド穴26sおよび第2のガイド穴26dはプローブの長手方向軸に対して略直交しており、たとえば、
図2の参照系の軸x(水平軸)に対して平行である、上記さらなるガイド26の長手方向軸に沿って、上方ガイド21のガイド穴21hに対して、(および、概して、上記第1のさらなるガイド26とそれが関連付けられたそのガイドの穴に対して)シフトされ、上記長手方向軸は、ガイド21、22、および26に対して略直交している。同じ同一の論法が、第1のガイド穴28sおよび第2のガイド穴28dが、軸H-Hに対して略直交しており、下方ガイド22のガイド穴22hに対して、たとえば、
図2の参照系の軸x(水平軸)に対して平行である、上記第2のさらなるガイド28の長手方向軸に沿って下方ガイド22のガイド穴22hに対してシフトされる、第2のさらなるガイド28のそれらのガイド穴にも適用される。
【0059】
上方ガイド穴21hに対する第1の、および第2のガイド穴26s、26d、ならびに下方ガイド穴22hに対する第2のガイド穴28s、28dのシフトはよって、左プローブ23sの、および右プローブ23dの本体23’の変形を実現するように構成される;特に、上記ガイド穴26sおよび26d、28sおよび28dの反対のシフトは、右プローブ23dの変形に対する鏡面性を有する、左プローブ23sの変形を定め、上記変形は上記の関連する接触先端のスクラブ方向を定める。
【0060】
すなわち、左プローブ23sはさらなるガイド26ならびに28の第1のガイド穴26sおよび28s内に(ならびに、明らかに、上方ガイド21および下方ガイド22の対応するガイド穴内にも)収容される一方、右プローブ23dは上記さらなるガイド26ならびに28の第2のガイド穴26dおよび28d内に収容され、よって上記左プローブ23sおよび右プローブ23dの上記の鏡面変形を定める。
【0061】
なお、本発明の意味合いでは、「鏡面変形」との語は、右プローブ23dに対する、左プローブ23sの反対の変形、特に、プローブ自体の長手方向軸H-Hに対して反対であることを示す。
【0062】
図2の局所参照系によれば、第1のガイド穴26sが上方ガイド穴21hに対して左に移動される一方、第2のガイド穴26dは上方ガイド穴21hに対して、なお、
図2の局所参照系により、右に移動される。すなわち、第1のガイド穴26sおよび第2のガイド穴26dはいずれも、プローブヘッド20外側に向けて(すなわち、外側縁Eに向けて)ではあるが、反対方向に移動される。同じシフト方向が、下方ガイド22のガイド穴22hに対する第1の、ならびに第2のガイド穴28sおよび28dにおいても存在している。
【0063】
上方および下方ガイド穴に対する第1の、ならびに第2のガイド穴26sおよび26d、28sおよび28dのシフト方向は、コンタクトプローブの変形、したがって、被試験デバイスの接触パッド24a上の関連する接触先端23aの水平移動方向またはスクラブを定め、上記スクラブは、被試験デバイスに対して、および、それを備えるウェーハ24に対して平行の方向において(すなわち、
図2の参照系の軸xにより)生じる。明らかに、各コンタクトプローブと各ガイド穴との間のクリアランスも規定され、その大きさは、プローブの径に対する、ガイド穴の寸法によって定められ、それはここで、および以下では、非円形断面を有するプローブの場合にも最大横断寸法であることを意味し、上記クリアランスは、プローブの水平移動を可能にする。
【0064】
このようにして、左プローブ23sの、および右プローブ23dの鏡面変形のおかげで、上記プローブのスクラブは反対であり、よって、上記プローブが作用する反対のせん断力(横)をもたらす。左プローブ23sの、および右プローブ23dのせん断力はよって、好適に互いに打ち消し合い、被試験デバイスの不必要な移動の課題を解決し、上記力の方向は、プローブヘッド20のコンタクトプローブの本体23’の変形によって定められる。
【0065】
好適には、第1のガイド穴26sおよび28sが、それぞれのさらなるガイド26および28の第1のエリアA1内にグループ化される一方、第2のガイド穴26dおよび28dは、上記それぞれのさらなるガイド26および28の第2のエリアA2内にグループ化され、上記エリアはよって、それらの中に収容されたコンタクトプローブの接触先端23aのそれぞれの反対のスクラブを有するそれらのエリアである。特に、第1のエリアA1内の左プローブ23sは、第2のエリアA2内の右プローブ23dに対する反対のスクラブを有し、よって、半導体ウェーハ24上の反対のせん断力を有する、プローブヘッド20の2つの別個のエリアを形成する。すなわち、第1のさらなるガイド26の、および第2のさらなるガイド28の穴がそれらの中でグループ化された、それらの第1のエリアA1の、および第2のエリアA2の存在は、上述したように、残りのガイドすべての、よって概して、プローブヘッド20の対応する第1のエリアおよび第2のエリアに換言できる。
【0066】
好ましくは、第1のさらなるガイド26の、ならびに第2のさらなるガイド28の第1のエリアA1内の第1のガイド穴26sおよび28sと、第1のさらなるガイド26の、ならびに第2のさらなるガイド28の第2のエリアA2内の第2のガイド穴26dおよび28dが、すべて、互いに対して連続している。第1のエリアA1はよって、第1のガイド穴26sおよび28sのみを備え、ならびに、第2のエリアA2はよって、第2のガイド穴26dおよび28dのみを備える。このようにして、左プローブ23sのみを備える、プローブヘッドのエリア、および右プローブ23dのみを備える、プローブヘッドの別のエリアが明確化される。
【0067】
左プローブ23sについては、被試験デバイスの接触パッド24a上の接触先端23aの水平移動方向は、
図2において左スクラブ方向DscrubSXとして示され、上記スクラブはよって、
図2の軸xのものと同じ方向において生じる。その代わりに、右プローブ23dについては、被試験デバイスの接触パッド24a上の接触先端23aの水平移動方向は、
図2において右スクラブ方向DscrubDXとして示され、上記右スクラブ方向DscrubDXは、左スクラブ方向DscrubSXの反対であり、よって、右プローブ23dのスクラブは、
図2の軸xの反対の方向において生じる。よって、左プローブ23sの第1の端または接触先端23a(、および第2の端)は、右プローブ23dの第1の端23aの右スクラブ方向DscrubDXの反対の左スクラブ方向DscrubSXを有する。すなわち、
図2の参照系に対して、具体的には、軸xに対して、左スクラブ方向DscrubSXが右スクラブ方向DscrubDXの反対であり、特に、左スクラブ方向DscrubSXが軸xの正の方向にある一方、右スクラブ方向DscrubDXは軸xの負の方向にある。
【0068】
前述したように、プローブヘッド20のコンタクトプローブのこの構成は、左プローブ23sの左スクラブ方向DscrubSXが右プローブ23dの右スクラブ方向DscrubDXの反対であり、被試験デバイス上の、およびよって、それを備える半導体ウェーハ24上の左プローブ23sが作用する横またはせん断力が、右プローブ23dが作用するせん断力によって実質的に補償されるという大きな利点を有する。
図2の軸x方向における力の合力、すなわち、プローブヘッド20のコンタクトプローブが作用する、プローブヘッド20に面する半導体ウェーハ24の面に対して平行であるせん断力の合力はよって、略ヌルであり、よって、上記半導体ウェーハ24に対する補償された荷重をもたらす。
【0069】
好適には、本発明によるプローブヘッド20の上記利点が、上方ガイド21および下方ガイド22のガイド穴のピッチを修正しないことの可能性とともに得られる一方、第1のさらなるガイド26の、および第2のさらなるガイド28のガイド穴の位置合わせのみが修正される。
【0070】
図3は、左プローブ23sがスクラブ方向DscrubSXを有する第1のエリアA1のみ、および右プローブ23dがスクラブ方向DscrubDXを有する第2のエリアA2のみが存在している好ましい実施形態による、プローブヘッド20のガイドの、特に上方ガイド21の上方からの図を示す。明らかに、同じ図は、プローブヘッド20の他のガイドすべてについて再現することもできる。さらに、
図3において示すように、左プローブ23sのスクラブDscrubSX、および右プローブ23dのスクラブDscrubDXは反対であり、プローブヘッド20のガイドの外側縁Eに対して内方に向かう。
【0071】
したがって、この好ましい実施形態では、それぞれ1つがプローブヘッド20の半分を占める第1のエリアA1および第2のエリアA2が存在している。
【0072】
明らかに、
図3の実施形態は、それが好ましいとみなすべきであるが、本発明の範囲を限定することを意図しているものでなく、他の実施形態も考えられる。たとえば、左プローブ23sおよび右プローブ23dは、列内で左プローブ23sが配置され、隣接する列内で右プローブ23dが配置された、連続する列内に編成される場合があり、左プローブ23sおよび右プローブ23dの上記列は、
図4に示すように相互に互い違いとされている。この場合、反対のスクラブによって特徴付けられる2つのエリアのみならず、連続する複数のエリアが存在している。すなわち、
図4の実施形態では、交互に配置された複数の第1のエリア(簡潔性のために2つの第1のエリアA1およびA1’のみを示す)、および第2のエリア(簡潔性のために2つの第2のエリアA2およびA2’のみを示す)が存在しており、上記エリアそれぞれは列状に配置されたガイド穴を含み、半導体ウェーハ24上の反対のせん断力を備える、プローブヘッド20の複数の列を形成する。
【0073】
いずれにせよ、ちょうど2つのエリアA1およびA2への、プローブヘッド20の細分化が好ましい。というのは、このようにして、反対のスクラブを打ち消すことに加え、非常に近いコンタクトプローブ間の不必要な接触の可能性が大きく削減されるように、ウェーハ24に及ぼされるいずれの運動量も打ち消されるからである。
【0074】
前述したように、なお
図2を参照すれば、プローブヘッド20は、固定されていない垂直プローブを有するタイプのものであり、および、コンタクトプローブの接触ヘッド23bは、板25、特に、インターポーザまたはスペーストランスフォーマの接触パッド25bに当接するように構成される。
【0075】
特に、スペーストランスフォーマ25は、反対の面上に形成された接触パッドの中心間の距離、またはピッチの空間変換を行う。特に、プローブヘッド20に面する、スペーストランスフォーマ25の第1の面上に、接触パッド25bが、被試験デバイスの接触パッド24aのそれに等しいピッチを互いの間に有し得る一方、スペーストランスフォーマ25の第2の反対の面上に形成された接触パッド(図示せず)は、スペーストランスフォーマ25が概してそれに接続するそのプリント回路基板またはPCB(図示せず)上に形成された接触パッドのそれに等しいピッチを有し、特に、それらは接触パッド25bのピッチよりも大きなピッチを有し、このようにして、所望の空間変換を行い、および、上記第2の反対の面上の接触パッドのより単純な配置、ならびに、PCBとの、試験装置との単純な接続を可能にする。
【0076】
この点で、上述されたものに加えて、説明された構成のさらなる利点は、本発明のプローブヘッド20が、上方ガイド21と下方ガイド22との間に配置されたさらなるガイド26および28の穴のみのシフトを提供するということによる。これは、上方ガイド21および下方ガイド22のガイド穴のピッチを修正しないことを可能にし(したがって、一定に留まり得る)、よって、スペーストランスフォーマ25の接触パッド25bについて、専用の(多くの場合複雑な)レイアウトを設計することは必要でない;これは、さらなるガイド26およびさらなるガイド28の穴のシフトを修正することにより、単純に得られたコンタクトプローブのレイアウトの単純な、および効果的な細分化のおかげで、既存のスペーストランスフォーマとの非常に単純なやり方でのプローブヘッド20の関連付けをさらに可能にする。すなわち、本発明は有利には、スペーストランスフォーマ25の接触パッド25bの不変性を維持することを可能にする。
【0077】
好適には、上方ガイド21のガイド穴21hのピッチは下方ガイド22のガイド穴22hのピッチと略同一であり、上記ガイド穴21h、22hは、このようにして、互いに略同軸である(よって、互いに対しておおむね位置合わせされている)。よって、上述したように、本発明が、やはりプローブの端23aおよび23bの実質的な位置合わせを維持することの可能性のおかげで、被試験デバイスの、およびスペーストランスフォーマの接触パッドの不変性を維持することを可能にすることが明らかである。上記端のこの位置合わせは
図2に示しており、および、本発明のプローブヘッド20の特に有利な構成による。
【0078】
さらに、上述したように、
図2は、上方ギャップ27により、互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する上方ガイド21と関連付けられた第1のさらなるガイド26が存在し、および、下方ギャップ29により互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成するために下方ガイド22と関連付けられた第2のさらなるガイド28も存在している、好ましい実施形態を示す。第2のさらなるガイド28が、上方ガイド21と下方ガイド22との間(特に、第1のさらなるガイド26と下方ガイド22との間)に配置され、よって、3つのギャップ、すなわち、上方ガイド21とさらなるガイド26との間のギャップ27、下方ガイド22と第2のさらなるガイド28との間のギャップ29、および第1のさらなるガイド26と第2のさらなるガイド28との間の(おおむね、より大きな延長の)ギャップ30が画定される。すなわち、
図2の好ましい実施形態では、反対にシフトされた穴を有する第1のさらなるガイド26および第2のさらなるガイド28が存在しており、上記さらなるガイドは、上方ガイド21および下方ガイド22それぞれと関連付けられる。
【0079】
この構成は好ましい。というのは、それが、プローブの変形に対しての、よって、それぞれの接触先端のスクラブに対してのより大きなコントロールを確実にする、より単純なやり方で所望の効果を得ることを可能にするものであるからである。この場合、コンタクトプロープが当初、好ましくは、本体23’が長手方向軸H-Hに沿って延在して、まっすぐに作られ、および、プローブの有利な変形が、第1のさらなるガイド26の、および第2のさらなるガイド28のガイド穴のシフトにより、得られる。
【0080】
しかし、本実施形態が本発明の範囲を限定するとみなさないものとし、および、他の実施形態が考えられる。
【0081】
例として、さらなるガイド26のみが存在しており、および、下方ガイド22が場合によっては同軸ガイド穴を有する従来のガイドと関連付けられ、よって、互いに同軸のガイド穴を有する従来の対の下方ガイドを形成する実施形態を提供することが考えられる。
【0082】
あるいは、第2のさらなるガイド28のみが存在している別の実施形態を提供することが可能であり、および、この場合にも、上方ガイド21は、同軸ガイド穴を有する従来のガイドと関連付け、よって、互いに同軸のガイド穴を有する従来の対の上方ガイドを形成し得る。
【0083】
これらのさらなる実施形態では、なお多くのスクラブ移動を強いるために、予め変形させられているプローブの使用がさらに考えられる。
【0084】
さらに、上方ガイド21の穴に対する、第1のさらなるガイド26の第1のガイド穴26sの、および第2のガイド穴26dのシフトが30μmに略等しい(おおむね、25μmと35μmとの間に含まれる)一方、第2のさらなるガイド28の場合、下方ガイド22の穴に対するシフトは10μmに略等しい(おおむね、5μmと15μmとの間に含まれる)。これらの値は、コンタクトプローブの先端23aとヘッド23bとの間の実質的な位置合わせを維持することを可能にする一方で、プローブヘッド20の簡単な組み立てを確実にする。
【0085】
本発明は、プローブヘッド20、プローブヘッド20に面するその面上に形成された接触パッド25b間の距離の空間変換を行うように構成されたそのスペーストランスフォーマ25、および/または、プローブカードを試験装置とインターフェース接続するように構成されたプリント回路基板PCBを備える、電子デバイスの試験装置用のプローブカードも表す。
【0086】
まとめれば、本発明は、上方ガイドおよび下方ガイドを備えている垂直プローブを有するプローブヘッドであって、少なくとも1つのさらなるガイドが、上記ガイドのうちの1つと関連付けられ、上記さらなるガイドが、一対の平行ガイドを形成するために上記上方、および下方のガイド間に画定された空間内に配置され、およびガイド穴が、上記ガイド穴内に収容された2つの異なる群のコンタクトプローブについての反対の変形およびスクラブを定めるように好適にシフトされるプローブヘッドを提供する。
【0087】
有利には、本発明によれば、左プローブは、右プローブのスクラブ移動の反対であるスクラブ移動を有する。というのは、上記プローブが、穴のシフトにより、鏡面変形を有しているからである。よって、被試験デバイスに対する、およびそれを備える半導体ウェーハに対する上記コンタクトプローブが作用する横またはせん断合計荷重が実質的に補償され、すなわち、プローブヘッドに面する被試験デバイスの面に対して平行の、プローブヘッドが作用する力の合力はよって、略ヌルである。これは、コンタクトプローブの補償されていない横力(せん断力)による、半導体ウェーハの横移動などの現象を回避する。
【0088】
さらに、横力の除去は、プローブの単一の接触先端のスクラブ移動を放棄せずに実現され、上記移動は、たとえば、被試験デバイスのパッドからの不純物を除去することを可能にし、横力の合力のみが、本発明の構成のおかげで打ち消される。
【0089】
好適には、示された特定の構造は、上方、および下方ガイド間に配置されたさらなるガイドの穴のみのシフトの修正を提供し、レイアウトの選択において大きな自由を可能にする;スペーストランスフォーマのピッチは上方ガイドの穴によって繰り返される一方、要件により、さらなるガイドのガイド穴間のピッチを修正する自由が存在している。このようにして、スペーストランフォーマの不変性が回避される。
【0090】
最後に、採用された構成のおかげで、近くのプローブ間の不必要な接触が回避される。
【0091】
よって、説明されたプローブヘッドが本発明の技術的課題を解決し、特に数多くのコンタクトプローブの場合に、改善された試験を可能にすることは明らかである。
【0092】
明らかに、不特定のおよび特定の要件を満たすために、当業者は、すべて、以下の請求項によって画定されるような、本発明の保護の範囲内に収まる上述の数多くの修正および変形を上記プローブヘッドに対して行うことが可能である。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェーハ(24)上に集積された被試験デバイスを試験するためのプローブヘッド(20)であって:
互いに平行であり、および間隔をおいて配置された上方ガイド(21)および下方ガイド(22)であって、ガイ
ドそれぞれが、それぞれの複数のガイド
穴を備えている上方ガイド(21)および下方ガイド(22)と、
前記ガイド
穴内に収容され、ならびに、第1の端(23a)および第2の端(23b)を備えている複数のコンタクトプロー
ブであって、前記第1の端(23a)が、被試験デバイス
のパッド(24a)
に接触するように構成された複数のコンタクトプローブ(23s、23d)と、
前記上方ガイド(21)および前記下方ガイド(22)のうちの
一方と関連付けられた少なくとも1つのさらなるガイド(26、28)であって、前記さらなるガイド(26、28)が前記上方ガイド(21)に対して、および前記下方ガイド(22)に対し
て平行であり、ならびにそれらの間に配置されている少なくとも1つのさらなるガイド(26、28)と
を備え、
前記さらなるガイド(26、28)が前記コンタクトプローブの第1の群(23s)を収容する第1のガイド穴(26s、28s)、および前記コンタクトプローブの第2の群(23d)を収容する第2のガイド穴(26d、28d)を備え、
前記第1の
ガイド穴(26s、28s)、および前記第2のガイド穴
(26d
、28d)が、前記さらなるガイド(26、28)が関連付けられたガイドのガイド穴に対してシフトされ、前記第1のガイド穴(26s、28s)のシフトが、前記第2のガイド穴(26d、28d)のシフトの反対の方向におけるものであり、前記コンタクトプローブの前記第2の群(23d)と反対の、前記コンタクトプローブの前記第1の群(23s)の端のスクラブ移動をもたらすプローブヘッド(20)。
【請求項2】
前記第1のガイド穴(26s、28s)が前記さらなるガイド(26、28)の少なくとも1つの第1のエリア(A1)内にグループ化され、前記第2のガイド穴(26d、28d)が前記さらなるガイド(26、28)の少なくとも1つの第2のエリア(A2)内にグループ化され、前記第1のエリア(A1)内の前記第1の群(23s)の前記コンタクトプローブの前記端が、前記第2のエリア(A2)内の前記第2の群(23d)の前記コンタクトプローブの前記端と反対のスクラブを有し、前記半導体ウェーハ(24)上の反対のせん断力を有する前記プローブヘッド(20)の別個のエリアを形成する、請求項1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項3】
前記第1のガイド穴(26s、28s)すべてのみを含む前記第1のエリア(A1)および前記第2のガイド穴(26d、28d)すべてのみを含む前記第2のエリア(A2)をさらに備え、前記半導体ウェーハ(24)上の反対のせん断力を有する前記プローブヘッド(20)の2つの別個のエリアのみを形成する、請求項2に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項4】
互いに隣接して配置された複数の、第1のエリア(A1、A1’)および第2のエリア(A2、A2’)を備え、前記第1のエリア(A1、A1’)は前記第2のエリア(A2、A2’)と互い違いであり、エリ
アそれぞれは列状に配置されるガイド穴を含み、前記半導体ウェーハ(24)上の反対のせん断力を有する前記プローブヘッド(20)の複数の列を形成する、請求項2に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項5】
前記上方ガイド(21)の前記ガイド
穴のピッチは前記下方ガイド(22)の前記ガイド
穴のピッチ
に等しく、各それぞれのコンタクトプローブの前記第1の端(23a)および前記第2の端(23b)が互い
に位置合わせされるように、前記ガイド
穴は、互い
に同軸である、請求項
1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項6】
上方ギャップ(27)により互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する、前記上方ガイド(21)と関連付けられた第1のさらなるガイド(26)、および、下方ギャップ(29)により互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する、前記下方ガイド(22)と関連付けられた第2のさらなるガイド(28)を備え、前記第1のさらなるガイド(26)の前記第1のガイド穴(26s)が、前記第1のさらなるガイド(26)の前記第2のガイド穴(26d)のシフトの反対の方向において、前記上方ガイド(21)の前記のガイド
穴に対してシフトされ、前記第2のさらなるガイド(28)の前記第1のガイド穴(28s)が、前記第2のさらなるガイド(28)の前記第2のガイド穴(28d)のシフトの反対の方向において、前記下方ガイド(22)の前記ガイド
穴に対してシフトされる、請求項
1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項7】
前記さらなるガイド(26)が、上方ギャップ(27)によって離間させられた一対の上方ガイドを形成する前記上方ガイド(21)のみと関連付けられた、請求項
1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項8】
前記下方ガイド(22)が、下方ギャップ(29)によって互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する第2の下方ガイドと関連付けられ、前記下方ガイドが、それぞれ互いに同軸のガイド穴を有する、請求項7に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項9】
前記さらなるガイド(28)が、下方ギャップ(29)によって互いに離間させられた一対の下方ガイドを形成する前記下方ガイド(22)のみと関連付けられた、請求項
1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項10】
前記上方ガイド(22)が、上方ギャップ(27)によって互いに離間させられた一対の上方ガイドを形成する第2の上方ガイドと関連付けられ、前記上方ガイドが、それぞれ互いに同軸のガイド穴を有する、請求項9に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項11】
前記第1の
ガイド穴(26s、28s)、および前記第2のガイド穴
(26d
、28d)の前記シフトが、前記第2の群(23d)の前記コンタクトプローブに対する、前記第1の群(23s)の前記コンタクトプローブの鏡面変形をもたらす、請求項
1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項12】
前記第1の群(23s)の前記コンタクトプローブのスクラブ(DscrubSX)および前記第2の群(23d)の前記コンタクトプローブのスクラブ(DscrubDX)が前記プローブヘッド(20)の前記ガイドの外側縁(E)に対して内方に生じる、請求項
1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項13】
前記上方ガイド(21)の前記ガイド
穴に対する第1の、および第2のガイド
穴のシフトが25~35μm
に等しく、好ましくは30μmであり、前記下方ガイド(22)の前記ガイド
穴に対する第1の、および第2のガイド
穴のシフトが、5~15μm
に等しく、好ましくは10μmである、請求項
1に記載のプローブヘッド(20)。
【請求項14】
電子デバイスの試験装置用のプローブカードであって、請求項
1に記載の少なくとも1つのプローブヘッド(20)、前記プローブヘッド(20)に面するその面上に作られた接触パッド(25b)間の距離の空間変換を行うように構成されたスペーストランスフォーマ(25)、および/または、前記プローブカードを試験装置とインターフェース接続するように構成されたプリント回路基板(PCB)、を含む電子デバイスの試験装置用のプローブカード。
【請求項15】
前記スペーストランスフォーマ(25)の前記接触パッド(25b)のピッチ
が一定である、請求項14に記載のプローブカード。
【国際調査報告】