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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】ベローズ
(51)【国際特許分類】
   F16J 3/04 20060101AFI20220107BHJP
   F16L 27/12 20060101ALI20220107BHJP
   F16J 15/52 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
F16J3/04 C
F16L27/12 A
F16J15/52 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523972
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(85)【翻訳文提出日】2021-04-27
(86)【国際出願番号】 NO2019050207
(87)【国際公開番号】W WO2020096459
(87)【国際公開日】2020-05-14
(31)【優先権主張番号】20181441
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521183475
【氏名又は名称】カーン ホールディング エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グジャーズビク,ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】ルグセット,ゲール
【テーマコード(参考)】
3H104
3J043
3J045
【Fターム(参考)】
3H104JA07
3H104LB13
3H104LB33
3H104LB37
3J043AA02
3J043DA09
3J043FB04
3J045AA14
3J045CB14
3J045EA03
(57)【要約】
振動およびねじれを受ける第1および第2のコネクタ端部(101、201)を備えるカップリングを保護するための可撓性材料のベローズ(300)。ベローズ(300)は、コネクタ端部(101)とコネクタ端部(201)との間の空間へ材料が出ること、または進入することを防止することができる材料を備える。ベローズ(300)は、第1のクランプ(303)によって第1のコネクタ端部(101)に、かつ第2のクランプ(304)によって第2のコネクタ端部(201)に取り付けられるように配置される。ベローズ(300)には、ジッパスライダ(306)と、シートの反対側の端部に取り付けられた第1および第2のジッパ部分(305’、305”)とを備えたジッパ(305)が設けられている。したがって、ベローズ(300)は、第1のコネクタ端部(101)および第2のコネクタ端部(201)の周りに巻き付けられ、ジッパ(305)によって閉じることができる。
【選択図】図8A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップリングの第1のコネクタ(100)の第1のコネクタ端部(101)と、第2のコネクタ(200)の第2のコネクタ端部(201)との間の空間を保護するように配置された、可撓性で、少なくとも部分的にダストプルーフまたは流体プルーフの材料を含むベローズ(300)であって、使用中に前記第1および第2のコネクタ(100、200)は、相対的並進および振動を受け、前記ベローズ(300)は、第1のクランプ(303)によって前記第1のコネクタ端部(101)に、かつ第2のクランプ(304)によって前記第2のコネクタ端部(201)に取り付けられるように配置され、前記ベローズ(300)全体は、分割され、少なくとも1つのシートであって、ジッパスライダ(306)と、前記シートの対向する端部に取り付けられた第1および第2のジッパ部分(305’、305”)とを備えたジッパ(305)が設けられた、少なくとも1つのシートを備え、前記ジッパ(305)は、前記第1および第2のコネクタ端部(101、201)の周りに巻き付けられたとき、前記ベローズ(300)を閉じるか、または開くように構成され、
可撓性材料の第1および第2のコネクタ環状シーリング(301、302)が、前記第1および第2のコネクタ端部(101、201)の周りに巻き付けられたとき、前記ベローズ(300)の下で、それぞれ前記第1および第2のコネクタ端部(101、201)に適用されるように配置されることを特徴とし、
前記ベローズシートは、前記第1のコネクタ端部(101)と第2のコネクタ端部(201)との間の距離よりも長い、組み立て位置において前記ベローズ(300)の長手方向軸に沿って測定されたベローズ長を提供する過剰な材料を呈し、したがって、ベローズ端部にジッパのない領域を残し、前記ジッパ(305)およびジッパ支持体(307)は、前記ベローズシート(300)の半径方向厚さの厚さと実質的に同じである、前記ベローズシートの平面に垂直な方向の厚さを呈し、したがって、前記ジッパ(305)およびジッパ支持体(307)の端部が、前記それぞれの隣接するコネクタシーリング(301、302)と同一平面になるように配置されることが可能になる、ベローズ(300)。
【請求項2】
前記ベローズは、第1のベローズセクション(300’)および第2のベローズセクション(300”)であって、前記分割されたベローズ(300)のそれぞれの自由端からの延長部として形成され、互いの周りに巻き付けられるように配置され、前記第1のベローズセクション(300’)および第2のベローズセクション(300”)の隣接する端部の近くの、前記ベローズセクションの端部にあるベローズセクション接続部(308)によって相互接続されている、第1のベローズセクション(300’)および第2のベローズセクション(300”)を呈する、請求項1に記載のベローズ(300)。
【請求項3】
前記ベローズセクション接続部(308)は、成形接続部である、請求項2に記載のベローズ(300)。
【請求項4】
前記ベローズセクション接続部(308)は、接着接続部である、請求項2に記載のベローズ(300)。
【請求項5】
前記ベローズは、前記第1のコネクタ端部(101)および第2のコネクタ端部(201)の周りに巻き付けられ固定されたとき、凸面構成を呈する、請求項1~4のいずれか一項に記載のベローズ(300)。
【請求項6】
前記ベローズは、前記第1のコネクタ端部(101)および第2のコネクタ端部(201)の周りに巻き付けられ固定されたとき、円筒面構成を呈する、請求項1~4のいずれか一項に記載のベローズ(300)。
【請求項7】
前記ベローズは、前記第1のコネクタ端部(101)および第2のコネクタ端部(201)の周りに巻き付けられ固定されたとき、円錐台面構成を呈する、請求項1~4のいずれか一項に記載のベローズ(300)。
【請求項8】
封止材が、前記第1のベローズセクション(300’)と第2のベローズセクション(300”)との間の隙間に適用されている、請求項2に記載のベローズ(300)。
【請求項9】
前記封止材は、粘性封止材である、請求項8に記載のベローズ(300)。
【請求項10】
前記封止材は、グリースである、請求項8に記載のベローズ(300)。
【請求項11】
前記ベローズ(300)シートは、ポリマー、エラストマー、および織物からなる群から選択される材料で作られている、請求項1~10のいずれか一項に記載のベローズ(300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、請求項1の前文によるベローズに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、自在継ぎ手、案内軸カップリング、案内軸カップリング、およびホッパーの接続部など、異物がカップリングの動作部分に進入するのを防止するためのベローズに関する。このタイプのカップリングのためのベローズは、人身を損傷から保護するための安全上の理由でも使用される。
【0003】
従来技術から多くのベローズの例が存在する。EP1101982は、自在継ぎ手などの動作カップリングを密封するためのブーツを記載している。ブーツは、可撓性材料の波形本体を備える。US5,222,746は、迅速な設置を可能にする自在継ぎ手用の保護ベローズを記載している。WO99/39123は、強化された引張荷重を可能にする係止または圧縮リングのストリップの縁部を接続するための配置を記載している。JP2004156643は、自在継ぎ手用のブーツを記載している。さらに他の例は、US2007142116、JP20867899、US3,638503、JPH10184913 og RU2610321C1である。
【0004】
しかしながら、従来技術のカップリングの欠点は、不良ベローズを交換するために、またはカップリングに対して点検動作を実施するために、完全な軸、カップリング、および同様のものを分解しなければならないことである。これは、実施に数時間かかり得る動作である。
【0005】
DE706519Cには、別個の隣接する回転軸の端部に取り付けられるように配置されたベローズが記載されている。ベローズは、ゴム製で、ベローズを交換するのに必要な時間を短縮するために、ジッパが設けられている。
【発明の概要】
【0006】
目的
したがって、従来技術のカップリングベローズと比較して、単純な方法でかつ実質的に短い時間でカップリングから交換することができる、簡素化されたベローズを提供することが目的である。別の目的は、幅広い用途に適応することができるベローズを提供することである。
【0007】
本発明
上記の目的は、請求項1の特徴部分によるベローズによって達成される。追加の有益な特徴が、従属請求項から明らかになる。
【0008】
本発明は、カップリング内の第1のコネクタの第1のコネクタ端部と、第2のコネクタの第2のコネクタ端部との間の空間を保護するための、可撓性で、少なくとも部分的にダストプルーフ(防塵性)または流体プルーフ(防流体性)の材料、例えばポリマー、エラストマー、または織物材料を含むベローズに関する。使用中、第1および第2のコネクタは、相対的並進および振動を受ける。ベローズは、第1のクランプによって第1のコネクタ端部に取り付け、第2のクランプによって第2のコネクタ端部に取り付けることができる。ベローズは、少なくとも1つのシートであって、ジッパスライダと、シートの対向する端部に取り付けられた第1および第2のジッパ部分とを備えたジッパが設けられた、少なくとも1つのシートをさらに備え、ジッパは、当該第1および第2のコネクタ端部の周りに巻き付けられたときにベローズを閉じるか、または開くように構成されている。
【0009】
1つの実施形態では、ベローズは、第1のベローズセクションおよび第2のベローズセクションであって、当該第1のコネクタ端部および第2のコネクタ端部の周りに巻き付けられ、第2のベローズセクションが第1のベローズセクション上に適用された状態で、ジッパによって閉じられように配置された、第1のベローズセクションおよび第2のベローズセクションを備える。
【0010】
別の実施形態では、第1のベローズセクションおよび第2のベローズセクションは、第1のベローズセクションおよび第2のベローズセクションの隣接する端部の近くの、ベローズセクションの端部にあるベローズセクション接続部によって相互接続されている。
【0011】
さらに、ベローズセクション接続部は、成形接続部または接着接続部であり得る。
【0012】
1つの実施形態では、ベローズは、第1および第2のコネクタ端部の周りに巻き付けられ固定されたとき、凸面構成を呈する。別の実施形態では、ベローズは、第1および第2のコネクタ端部の周りに巻き付けられ固定されたとき、円筒面構成を呈する。さらに別の実施形態では、ベローズは、第1および第2のコネクタ端部の周りに巻き付けられ固定されたとき、円錐台面構成を呈する。
【0013】
本発明によれば、ベローズは、当該第1および第2のコネクタ端部の周りに巻き付けられたとき、ベローズの下で、それぞれ当該第1および第2のコネクタ端部に適用されるように配置された、可撓性材料の第1および第2のコネクタ環状シーリング(封止部材;sealing)を備える。
【0014】
さらに、ベローズシートは、第1のコネクタ端部と第2のコネクタ端部との間の距離よりも長い、組み立て位置においてベローズの長手方向軸に沿って測定されたベローズ長を提供する過剰な材料を呈し、したがって、ベローズ端部にジッパのない領域を残す。さらに、ジッパおよびジッパ支持体は、コネクタシーリングの半径方向厚さの厚さと実質的に同じである、ベローズシートの平面に垂直な方向の厚さを呈し、したがって、当該ジッパおよびジッパ支持体の端部がそれぞれの隣接するコネクタシーリングと同一平面に配置されることが可能になる。この配置は、接続部をさらによりダストプルーフまたは流体プルーフにする。
【0015】
ダストプルーフまたは流体プルーフを増すために、粘性封止材、例えばグリースなどの封止材を、第1のベローズセクションと第2のベローズセクションとの間の隙間に、適用することができる。
【0016】
このタイプのほとんどのベローズが、流体、ダスト、または他の異物がコネクタ端部間の空間に進入するのを防止するために適用されるが、本発明によるベローズは、内部の材料が継ぎ手から出るのを防止するという目的をもって、粉末または流体を輸送する継ぎ手にも適用可能であることに言及されるべきである。
【0017】
したがって、このタイプの従来技術のベローズと比較して、ベローズは、短時間で継ぎ手に適用することができる。さらに、動作は、接着ステップを必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明を、図面を用いて以下にさらに詳細に説明する。
【0019】
図1】2つの対向するパイプの端部に装着された、本発明によるベローズの側面図である。
図2図2と同様であるが、斜視図であり、動きの方向を示す矢印を伴う図である。
図3A-3B】ベローズの1つの実施形態の斜視図である。
図4A-4B】それぞれの管端部セクションの図である。
図5A-5B】それぞれ図4Aおよび図4Bと同様であるが、シールストリップを有する図である。
図6A-6C】設置中のベローズを示す図である。
図6D】ベローズのジッパセクションを通る断面を示す図である。
図7A-7C】ジッパを閉じるステップの直前の、図6A図6Cと同様の図である。
図8A-8B】ジッパを閉じるステップが完了する直前の、ベローズの斜視図および側面図である。
図9A-9D】ベローズが設置位置にある、図7A図7Dと同様の図である。
図10】開き位置にあるベローズの一実施形態を通る断面図である。
図11図10の円で囲まれた領域Bの詳細断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、図1を参照すると、ベローズ300は、側面図に、コネクタ端部101(以下、「第1のコネクタフランジ」とも称する)を有する第1の円筒形コネクタ100と、コネクタ端部201(以下、「第2のコネクタフランジ」とも称する)を有する第2の円筒形コネクタ200との間に組み立てられた状態で示されている。第1のコネクタ100の上部フランジが、符号102によって示されている。図2は、図1と同様の図であるが、斜視図であり、矢印Pは、第1のコネクタ100が受ける動きの方向を示し、すなわち上部フランジ102の平面内の全方向である。しかしながら、第1のコネクタ100はまた、上部フランジ102の平面とは異なる角度で作用する力を受け得る。
【0021】
図3Aおよび図3Bは、別個のベローズセクションを備える二層ベローズであるベローズ300の第1の実施形態を示す。二層ベローズ300は、第1の(内側)ベローズセクション300’と、第2の(外側)ベローズセクション300”とを備える。第1のベローズセクション300は、第1のベローズセクション300’の第1の端部に配置されたジッパ歯(図示せず)を有する第1のジッパ部分305’と、第1のベローズセクション300’の第2の端部に配置された歯合ジッパ歯(図示せず)を有する第2のジッパ部分305”と、を備える。同様にして、第2のベローズセクション300”は、第1のジッパ部分305’と第2のジッパ部分305”とを備える。各ベローズセクションは、可撓性材料で作られており、ここでは、円筒状の同心構成で、それぞれのコネクタのフランジに組み立てる準備ができた状態で示されている。
【0022】
図4Aおよび図4Bは、ベローズは省略され、本発明によるベローズを設ける準備ができた、第1のコネクタ端部101(第1のコネクタフランジ)を有する第1のコネクタ100と、第2のコネクタ端部201(第2のコネクタフランジ)を有する第2のコネクタ200とを示す。
【0023】
図5Aおよび図5Bは、図4Aおよび図4Bと同様の図であるが、円状または環状の第1のコネクタシーリング301および円状または環状の第2のコネクタシーリング302が、それぞれ第1および第2のコネクタフランジ100および200に適用されている。第1および第2のコネクタシーリング301および302は、任意選択であるが、ダストまたは流体がベローズの内部に進入する、またはその逆を防止する必要がある用途で、シールの役割を果たし得る。
【0024】
図6A図6Dは、組み立ての第1のステップにおける、本発明によるベローズ300の第2の実施形態、つまり任意選択の第1および第2のコネクタシーリング301および302を含む単層ベローズ300の組み立てを示す。図6Aは、単層ベローズ300が、第1および第2のコネクタシーリング301および302、ならびにそれらの間の空間の周りに、半ば折り曲げられた、第1および第2のコネクタ100および200を斜視図で示す。図6Bは、図6Aの側面図であり、図6Cは、図6Bの線A-Aを通る断面図である。図6Dは、ベローズ300の内面に取り付けられた、または接着されたジッパ支持体307を有する、ベローズ300の第1の端部に取り付けられた第1のジッパ部分305’の詳細を示す。
【0025】
図7A図7Dは、図6A~図&と同様であるが、ベローズ300の第3の実施形態についての図である。図7Aは、組み立てプロセスのさらなるステップにおけるベローズ300を斜視図で示しており、ベローズは、それぞれ第1および第2のコネクタフランジ101および201の周りに適用された第1および第2のコネクタシーリングの周りと、第1および第2のコネクタシーリング301および302、ならびにその間の空間の周りとに、実質的に完全に巻き付けられている。図7Bは、図7Aの側面図であり、図7Cは、図7Bの線H-Hを通る断面図である。図7Dは、図7Cの円で囲まれた部分の断面図であり、第1および第2のコネクタフランジ101および201、ならびにそれらのそれぞれのコネクタシーリング301および302の周りに巻き付けられようとするベローズ300の詳細を示す。
【0026】
図7A図7Dに示された第3の実施形態は、ベローズセクション接続部308によって相互接続された第1の(内側)ベローズセクション300’および第2の(外側)ベローズセクション300”を備える二層ベローズ300である。ベローズセクション接続部308は、第1のベローズセクション300’および第2のベローズセクション300”の隣接する端部の近くのベローズセクションの一部を成形することによって簡単に形成され得る。ベローズセクション接続部308は、接着することによって確立することもできる。符号305’および305”は、それぞれのベローズセクションの歯合ジッパ部分を指す。
【0027】
図8Aおよび図8Bはそれぞれ、組み立てプロセスの最終段階におけるベローズ300の斜視図および側面図である。ここでは、第1および第2のジッパ部分305’および305”は、ジッパスライダ306によってほぼ完全に相互接続されている。ジッパスライダのプルタブは、省略されている。第2のクランプ304、例えば従来のホースクランプが、第2のコネクタフランジ201(ベローズ300の下部)の周りに、したがって(任意選択の)第2のコネクタシーリング302および内部に位置する第2のコネクタフランジ201の周りに適用されている。図8Aおよび図8Bの例示は、単層ベローズおよび多層ベローズに適用可能であることに留意されたい。
【0028】
図9A図9Dは、本発明による完全に組み立てられたベローズを示し、図9Aは立面図であり、図9Bは側面図であり、図9Cは、図9Bの線F-Fを通る断面図であり、図9Dは、図9Cの円で囲まれた部分のより詳細な断面図である。ここでは、ジッパ305は、ジッパ305の端部に置かれたジッパスライダ306を用いて完全に閉じられており、したがって、ベローズ300は、第1および第2のコネクタフランジ101および201の周りと、それらの間に配置された第1および第2のコネクタシーリング301および302の周りとに、しっかりと配置されている。第1のクランプ303が、第1のコネクタフランジ101(ベローズ300の上部)の周りに、したがって(任意選択の)第1のコネクタシーリング301の周りに適用されている。
【0029】
図9Dは、図9Cのジッパ領域のより詳細な断面図を示す。第1および第2のベローズセクション300’および300”は、第2のコネクタフランジ201の周りに巻き付けられた第2のクランプ304と第2のコネクタシーリング302との間に挿入されている。
【0030】
図10は、相互接続された第1の(内側)ベローズセクション300’および第2の(外側)ベローズセクション300”からなる二層ベローズ300の断面図である。同様の構成が、図7Dに示されている。図11は、図10の円で囲まれた部分Bの断面図である。図7Dの上記説明を参照されたい。
【0031】
変更
本発明によるベローズは、凸形状(図1および図2)、および直線円筒形状(図3A図3B、および図6図11)で示されているが、本発明は、これらの幾何学形状に限定されない。ベローズにはまた、例えば対向するコネクタ端部が異なる直径を呈する場合、円錐台形状も提供され得る。特に好ましいベローズ形状は、ベローズがコネクタおよびベローズの長手方向に力を受ける用途においては、凸状である。この場合、ジッパは、真直円筒形状を有するベローズよりもはるかに少ないひずみを受ける。
【0032】
好ましい実施形態では、ベローズは、業界標準のエラストマーおよび/またはポリマー材料から作られる。このタイプのベローズは、流体またはダストプルーフアセンブリが必要な場合に特に好適である。しかしながら、流体またはダストプルーフに対する要求がより低い場合、織物などの他の材料のベローズを使用することも考えられる。一般に、ベローズ材料は、コネクタ端部間の様々な相対的並進および振動に対応することができなければならず、材料は、柔軟性および耐久性に対して選択される。
【0033】
ジッパは、1つの「平坦側」を有する傾向にあり、他方側では、ジッパの本体は、装着面から多少は突出している。ジッパ自体の厚さに一致する厚さを有するコネクタシーリングを利用し、突出する本体がコネクタシーリングの厚さに向くように当該ジッパを取り付けることにより、ジッパおよび材料を、互いにほぼ同一平面にすることができる。これは、厚さの差をなくすことにより、シーリングに適応する。追加の柔軟シーリング層はまた、このプロセスを助ける。
【0034】
ジッパの品質は、使用分野によって異なる。流体プルーフまたはダストプルーフの要求が低い場合、低コストのジッパが使用され得る。一方、ダストまたは流体のひずみおよび侵入に耐える能力の要求が高い場合、より高い品質、例えばダイバーのウェットスーツの品質のジッパが必要になり得る。後者の場合、品質要件は、二重の、またはさらには多層のベローズを提供することによって、容易になり得る。
【0035】
上記の説明から明らかなように、本発明は、1つのジッパを有する少なくとも単層のベローズを規定するが、意図された使用分野に従って、相互接続された、またはされていない、多層ベローズを使用することができる。多層ベローズ内の隣接するベローズセクション間の空間(複数可)は、流体プルーフまたはダストプルーフを強化するために、グリースなどの封止材で充填することができることに言及されるべきである。
【0036】
符号
100 第1のコネクタ
101 第1のコネクタ端部
102 上部フランジ
200 第2のコネクタ
201 第2のコネクタ端部
300 ベローズ
301 第1のコネクタシーリング
302 第2のコネクタシーリング
300’ 第1の(内側)ベローズセクション
300” 第2の(外側)ベローズセクション
303 第1のクランプ
304 第2のクランプ
305 ジッパ
305’ 第1のジッパ部分
305” 第2のジッパ部分
306 ジッパスライダ
307 ジッパ支持体
308 ベローズセクション接続部
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
【国際調査報告】