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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】分割シート付きサドルチェア
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/14 20060101AFI20220107BHJP
   A47C 7/16 20060101ALI20220107BHJP
   A47C 3/30 20060101ALI20220107BHJP
   A47C 3/18 20060101ALI20220107BHJP
   A47C 9/00 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
A47C7/14 Z
A47C7/16
A47C3/30
A47C3/18 Z
A47C9/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021524285
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 FI2019050774
(87)【国際公開番号】W WO2020089528
(87)【国際公開日】2020-05-07
(31)【優先権主張番号】20185913
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521189053
【氏名又は名称】イージードゥーイング オイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】特許業務法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤルカネン ヴェリ-ユッシ
【テーマコード(参考)】
3B084
3B091
3B095
【Fターム(参考)】
3B084BA00
3B091EA02
3B091LA02
3B095AC04
3B095AC05
3B095CA01
3B095CA02
(57)【要約】
分割シート付きサドルチェア用のブリッジ支持装置は、底板(60)、底板上に配置された第1の支持板(70)、第1の支持板上に配置された第2の支持板(80)及び底部に設けられた第1のピボット(P1)を備える。第1の支持板及び第2の支持板は、固定底板上の第1のピボットを介して移動可能に支持され、その結果、第1の支持板及び第2の支持板は、相互に且つ第1のピボットの周りで底板に対して移動可能である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分割シートを備えたサドルチェア用のブリッジ支持装置(50)であって、
固定底板(60)と、
前記固定底板(60)に配置された第1の可動支持板(70)と、
前記第1の可動支持板(70)上に配置された第2の可動支持板(80)と、
前記固定底板(60)に設けられた第1のピボット(J1)と、を備え、
前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)は、固定の前記固定底板(60)の前記第1のピボット(J1)を介して移動可能に支持され、その結果、前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)は、相互に、及び前記第1のピボット(J1)の周りで前記固定底板(60)に対して移動可能であり、
前記第1の可動支持板(70)は、前記第1のピボット(J1)周りの前記第1の可動支持板(70)の移動中に前記第1の可動支持板(70)が前記固定底板(60)上を滑るように前記固定底板(60)上に配置され、
前記第2の可動支持板(80)は、前記第1のピボット(J1)周りの前記第2の可動支持板(80)の移動中に前記第2の可動支持板(80)が前記第1可動支持板(70)上を滑るように前記第1可動支持板(70)上に配置されることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項2】
請求項1に記載のブリッジ支持装置であって、
前記固定底板(60)は第1の縁部(61A)及び反対側の第2の縁部(61B)を有し、
前記固定底板(60)は、前記固定底板(60)の前記第1の縁部(61A)と前記第2の縁部(61B)との間で延在する第1の板部(61)、及び、前記固定底板(60)の前記第2の縁部(61B)から上方に延在する第2の端部(62)を有することを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のブリッジ支持装置であって、
前記第1の可動支持板(70)は前記第1の板部(71)及び第2の側面部(72)を含み、
前記第2の側面部(72)が前記第1の板部(71)の縁部側面から上方に延在し、
前記第2の可動支持板(80)は、第1の板部(81)及び第2の側面部(82)を含み、
前記第2の側面部(82)が前記第1の板部(81)の縁部側面から上方に延在し、
前記第1の可動支持板(70)の前記第2の側面部(72)及び前記第2の可動支持板(80)の前記第2の側面部(82)が、前記固定底板(60)の反対側に配置されることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項4】
請求項3に記載のブリッジ支持装置であって、
前記第1の可動支持板(70)の前記第1の板部(71)は板(71A)と前記板(71A)の中央部分から外側に延在するアーム(71B)とを備えて、前記第1のピボット(J1)が前記アーム(71B)の外端に設けられ、
前記第2の可動支持板(80)の前記第1の板部(81)は板(81A)と前記板(81A)の中央部分から外側に延在するアーム(81B)とを備えて、前記第1のピボット(J1)が前記アーム(81B)の外端に設けられていることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のブリッジ支持装置であって、
ブリッジ支持装置(50)は、前記第1のピボット(J1)の周りにて前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)を動かす調整装置(100)をさらに備え、前記調整装置(100)は前記固定底板(60)で支持されていることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項6】
請求項5に記載のブリッジ支持装置であって、
前記調整装置(100)は、前記固定底板(60)に支持された回転可能部材(120)と、
前記回転可能部材(120)及び前記第1の可動支持板(70)の間の第1の動力伝達装置(130)と、
前記回転可能部材(120)及び前記第2の可動支持板(80)の間の第2の動力伝達装置(140)と、を有し、
それにより、前記回転可能部材(120)の第1の方向への回転は、前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)を前記第1のピボット(J1)の周りで互いに反対方向に動かし、そして、前記回転可能部材(120)の第2の反対方向への回転は、前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)を前記第1のピボット(J1)の周りで互いに反対方向に移動させることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項7】
請求項6に記載のブリッジ支持装置であって、
前記調整装置(100)は、前記固定底板(60)に支持された第1のシャフト(105)を有し、
前記第1のシャフト(105)に回転部材(120)が取り付けられて、前記第1のシャフト(105)が前記回転可能部材(120)と共に回転するようになっており、
前記第1の動力伝達装置(130)は、前記回転可能部材(120)と前記第1の可動支持板(70)との間に延在する第1のアーム(130)から形成され、
前記第2の動力伝達装置(140)は、前記回転可能部材(120)と前記第2の可動支持板(70)との間に延在する第2のアーム(140)から形成され、
前記第1のアーム(130)及び前記第2のアーム(140)は、前記第1のシャフト(105)の反対側にある前記回転可能部材(120)に取り付けられていることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項8】
請求項7に記載のブリッジ支持装置であって、
前記第1のシャフト(105)は前記固定底板(60)の前記第2の端部(62)の孔(69)に支持され、
グリップ(110)が前記固定底板(60)の前記第2の端部(62)の外側で前記第1のシャフト(105)の第1の端部に取り付けられて、前記第1のシャフト(105)が前記グリップ(110)と共に回転するようになっており、
前記回転可能部材(120)は前記固定底板(60)の前記第2の端部(62)の内側の前記第1のシャフト(105)の反対側の前記第2の端部に取り付けられ、
前記第1のアーム(130)は前記第1のアーム(130)の各端部にピボットを備え、
前記第2のアーム(140)は前記第2のアーム(140)の各端部にピボットを備えることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のブリッジ支持装置であって、
ブリッジ支持装置は、前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)を前記固定底板(60)に係止する係止装置(200)を有することを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項10】
請求項9に記載のブリッジ支持装置であって、
前記係止装置(200)は、前記第2の可動支持板(80)に着座する係止プロファイル研削体(230)及びハンドル(210)を有し、
前記ハンドル(210)は基部(211)及び前記基部(211)から外側に延在するグリップ部(212)を有し、
前記基部(211)は前記係止プロファイル研削体(230)に着座し、
前記基部(211)は静止した第2のシャフト(220)上で回転可能に支持され、
前記第2のシャフト(220)が前記固定底板(60)に取り付けられ、
前記基部(211)は、前記係止プロファイル研削体(230)の曲面(231)に着座する偏心面(211A)を含み、
それにより、
前記第2のシャフト(220)に対する第1の方向の前記ハンドル(210)の回転は、前記係止プロファイル研削体(230)を前記第2の可動支持板(80)に押し付けて、前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)が前記固定底板(60)との関係で固定されるようになっており、前記ハンドル(210)の第2の反対方向の回転は、前記第1の可動支持板(70)及び前記第2の可動支持板(80)を解放して、前記第1のピボット(J1)の周りのそれぞれの平面で回転可能となることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項11】
請求項10に記載のブリッジ支持装置であって、
前記第2のシャフト(220)が、前記固定底板(60)の底面から、前記固定底板(60)、前記第1の可動支持板(70)、前記第2の可動支持板(80)、前記係止プロファイル研削体(230)を通って前記ハンドル(210)の前記基部(211)の凹部(216)を介して前記第2のシャフト(220)のネジ穴(225)に延在するネジ(240)によって前記固定底板(60)に取り付けられていることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項12】
請求項11に記載のブリッジ支持装置であって、
前記ハンドル(210)の前記基部(211)の前記偏心面(211A)は、前記ハンドル(210)の前記基部(211)にて前記第2のシャフト(220)を受け入れる穴(215)の長手方向の中心軸に平行な方向において前記基部(211)に沿って延在する2つの隣接する溝(217、218)を備えることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項13】
請求項12に記載のブリッジ支持装置であって、
ネジ付きプランジャ(250、260)は前記固定底板(60)のそれぞれのネジ穴(67、68)に取り付けられ、
プランジャ(250、260)が前記固定底板(60)、前記第1の可動支持板(70)、前記第2の可動支持板(80)、前記係止プロファイル研削体(230)を通って前記ハンドル(210)の前記基部(211)の前記偏心面(211A)に向かって延在し、
各プランジャ(250、250)は、プランジャ(250、260)の外端にスプリング加圧ボール(251)を含み、
スプリング加圧ボール(251)は、前記ハンドル(210)の係止解除位置で前記溝(218)の一方に嵌合し、前記ハンドル(210)の係止位置で他の前記溝(217)に嵌合し、
それにより、ユーザは、係止又は係止解除に達した前記ハンドル(210)の正しい位置を示す前記ハンドル(210)からの触覚フィードバックを得ることを特徴とするブリッジ支持装置。
【請求項14】
分割シートを有するサドルチェアであって、
分割シート(20)は第1のシート部(30)及び第2のシート部(40)を含み、
サドルチェアが、請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載のブリッジ支持装置を備え、
前記第1のシート部(30)は前記第1の可動支持板(70)で支持され、前記第2のシート部(40)が前記第2の可動支持板(80)で支持されることを特徴とするサドルチェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割されたシートを備えたサドルチェア用のブリッジ支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
サドルチェアは、馬術用サドルと同じ原理を設計に使用できる。サドルチェアは、サドル、サポートシリンダー及びチェアベースの形態のシートを有する。支持シリンダーは、シートの高さ調整を提供するガスシリンダーであり得る。チェアのベースにはキャスターが付いている場合がある。サドルチェアには通常、背もたれがない。キャスターによれば、サドルチェアに座ったまま動き回ったり、物に手を伸ばしたりすることができる。
【0003】
サドルチェアに乗るような乗り心地は、従来のチェアに座るのとは異なる。サドルチェアのユーザは通常、約20~30cm高く座る。これにより、腰と膝が約135度の角度になる。従来のチェアに座っている場合、この角度は通常90度である。
【0004】
サドルチェアのシートは、中実又は分割されている場合がある。分割されたシートは会陰への圧力を減らし、生殖器領域の温度を下げる。分割されたシートは、しっかりしたシートと比較して、特に男性にとってより健康的であると考えられている。
【0005】
サドルチェアは、サドルチェアの高さの調整及びサドルの旋回を提供する機構を有する。高さ調整は、シートとチェアのベースの間に伸びるガスボンベによって提供され得る。分割されたシートを備えたサドルチェアは、2つのシート部の間に調整可能なギャップがある場合もある。サドルチェアには、肘や手首のサポート等の付属物を利用して、種々の作業を簡単に行うことができる。
【0006】
米国特許出願公開第2014/0001813号は、基部、座部、及び2つの弾性部材を備えた股関節形成座を備えた椅子を開示している。シートは2つのシート部材からなり、各シート部材の頂部には円弧状の面が形成されている。2つのシート部材は一端で枢着され、他端で開閉可能であるので、シート部材を枢動させることにより、シートスペースの幅を異なるサイズの腰に合わせて調整することもできる。したがって、本発明の椅子は、股関節を効果的に保持し、股関節のたるみを防止することができる。
【0007】
WO93/11025は、調整可能な自転車用シートを開示し、自転車用シートにおいて、ライダーが乗車中に、支持プラットフォームを手動でより広いベース又はより狭いベースのいずれかに調整し、単にノブを所望の幅に対応する位置に移動させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開2014/0001813号公報
【特許文献2】国際公開WO93/11025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、分割シートサドルチェア用の改良されたブリッジ支持装置を達成することである。
【0010】
本発明による分割シートサドルチェア用のブリッジ支持装置は、請求項1に記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
分割シートサドルチェア用のブリッジ支持装置は、
底板と、
底板に配置された第1の支持板と、
第1の支持板上に配置された第2の支持板と、
底板に設けられた第1のピボット、を備え、
第1の支持板及び第2の支持板は、固定底板上の第1のピボットを介して移動可能に支持され、その結果、第1の支持板及び第2の支持板は、相互に、及び第1のピボットの周りで底板に対して移動可能であることを特徴とする。
【0012】
ブリッジ支持装置は、分割されたシートを備えたサドルチェアにシンプルで信頼性が高く費用効果の高いサポートを提供し、サドルチェアのシートの2つのシート部間のギャップを簡単に調整できる。
【0013】
ブリッジ支持装置は、第1及び第2の支持板、及びそれによってサドルチェアの2つのシートパーツの正確で完全に制御された調整を提供する。サドルチェアは、第1のピボットの周りの2つの支持板の調整中ずっと対称のままである。サドルチェアの2つのシート部は、サドルチェアの2つのシート部の間の中間点を通過する垂直対称面に対して等しく移動する。
【0014】
本発明の一実施例では、第1の支持板及び第2の支持板を第1のピボットの周りで動かす調整装置をブリッジ支持体に含めることができる。調整装置は底板で支えられてもよい。調整装置は、第1の支持板を動かす手段と、第1のピボットの周りで第2の支持板を動かす手段とを有し得る。調整装置は機械的であり得る。
【0015】
底板に対して第1の支持板及び第2の支持板を係止する係止装置は、本発明の実施例におけるブリッジ支持装置にさらに含まれ得る。係止装置は底板で支えられてもよい。係止装置は機械的であり得る。
【0016】
以下では、添付の図面を参照して、好ましい実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】分割シートのサドルチェアの底面を示す斜視図。
図2】分割シートのサドルチェアのブリッジ支持装置を示す斜視図。
図3図2のブリッジ支持装置を示す部分切り欠きした斜視図。
図4】サドルチェアのブリッジ支持装置の係止装置の上面を示す斜視図。
図5図4の係止装置の底面を示す斜視図。
図6】サドルチェアの係止装置の正面図。
図7図6の断面A-Aの断面図。
図8図6の断面B-Bの断面図。
図9】開位置にある係止装置のハンドルの側面図。
図10】開位置にある係止装置のハンドルの側面図。
図11】サドルチェアに使用するダストカバーを示す斜視図。
図12】ダストカバーの支持体の部分断面図。
図13】サドルチェアの旋回ブリッジ支持装置の側面を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、分割されたシートを備えたサドルチェアの底面を示す。
【0019】
サドルチェア10は、第1のシート部30及び第2のシート部40を有する分割されたシート20と、ブリッジ支持装置50とを備える。
【0020】
第1のシート部30は、第1のシート板35を含み、第2のシート部40は、第2のシート板45を有する。第1のシート部30及び第2のシート部40は、ギャップG1によって分離されている。サドルチェア10の長手方向中心線L10は、サドルチェア10のシート20の第1のシート部30と第2のシート部40との間のギャップG1に沿って通過する。長手方向中心線L10は、サドルチェア10のシート20の前縁部11の中心と、サドルチェア10のシート20及びサドルチェア10のシート20の後縁部12の中心との間を通過する。垂直対称面P10は、長手方向の中心線L10を通過する。第1シート部30及び第2シート部40は、互いに垂直対称面P10の反対側に配置されている。第1のシート部30及び第2のシート部40は、垂直対称面P10に関して、互いの鏡像を形成することができる。第1のシート部30及び第2のシート部40は、垂直対称面P10に関して、互いに対称であり得る。サドルチェア10のシート20の前縁部11は、図の右上隅に配置され、サドルチェア10の後縁部12は、図の左下隅に配置されている。したがって、サドルチェア10に座ろうとする人は、人の前部がサドルチェア10のシート20の前縁部11に面し、人の後部がサドルチェア10のシート20の後縁部12に面するように座ることができる。
【0021】
ブリッジ支持装置50は、底板60、第1の支持板70及び第2の支持板80を備える。第1の支持板70は、底板60上に配置される。第2の支持板80は、第1の支持板70上に配置される。第1シート部30の第1シート板35は、第1支持板70に支持されている。第2シート部40の第2シート板45は、第2の支持板80に支持されている。
【0022】
図2は、サドルチェアのブリッジ支持装置の第1の図を示し、図3は、図2のブリッジ支持装置の第2の図を示している。
【0023】
底板60は、底面内に延在することができる。第1の支持板70は、第1の平面内に延在することができる。第2の支持板80は、第2の平面内に延在することができる。底面、第1の平面及び第2の平面は平行である。第1の支持板70及び第2の支持板80は、底板60上で移動可能に支持される。第1の支持板70及び第2の支持板80は、互いに対して且つ固定底板に対して移動可能である。第1のピボットJ1は、底板60上に設けられる。第1の支持板70及び第2の支持板80は、第1のピボットJ1を介して底板60上に移動可能に支持される。
【0024】
底板60は、第1の板部61と第2の端部62とを備えている。第1の板部61は、底面内に延在している。第1の板部61は、第1の縁部61A及び反対側の第2の縁部61B(図4に示される)を有する。第2の端部62は、第1の板部61の第2の縁部61Bに沿って延在ができる。第2の端部62は、第1の板部61に対して傾斜し得る。したがって、第2の端部62は、底面に対して傾斜し得る。第2の端部62は、第1の板部61から上方に延在することができる。第1の板部61と第2の端部62との間の角度は、90度であり得る。底板60は、単一の板で形成することができ、それにより、板の端部、すなわち板の第2の端部62が底面に対して傾斜するように、板を曲げることによって第2の端部62を形成することができる。他方、第1の板部61及び第2の端部62は、2つの別個の部品から作製され得る。第2の端部62は、溶接あるいは例えばネジ又はボルトとナット等の圧力継手で第1の板部61に取り付けることができる。第2の端部62は、サドルチェア10のシート20の前縁部11に向けることができる。第1の板部61の第1の縁部61Aは、サドルチェア10のシート20の後縁部12に向けることができる。
【0025】
底板60の第1のピボットJ1は、底板60の下側から底板60のネジ穴を通り、さらに第1の支持板70及び第2の支持板80の無地の穴を通り抜けるネジ63によって実現され得る。第1の支持板70及び第2の支持板80は、それらが相互に底板60に対して移動可能であるように、第1のピボットJ1上で支持され得る。ネジ63用の底板60の穴は、底板60の第1の板部61に配置することができる。該ネジ穴は、底板60の第1の板部61の第1の縁部61Aに隣接して配置することができる。底板60の第1の板部61の第1の縁部61A及び第2の縁部61Bはまた、底板60の第1のエッジ及び第2のエッジを形成し得る。底板60の第1の縁部61Aから第1のピボットJ1までの距離は、サドルチェア10の長手方向L10における底板60の全長の5~20%、有利には5~10%であり得る。底板60の第1の縁部61Aは、サドルチェア10のシート20の後縁部12の近くにあってもよい。底板60の第2の縁部61Bは、サドルチェア10のシート20の前端11から離れていてもよい。
【0026】
第1の半径R1は、第1のピボットJ1から第1の支持板70の第1の長手方向中心線L1に沿って延在する。第2の半径R2は、第1のピボットJ1から第2の支持板80の第2の長手方向中心線L2に沿って延在する。第1の角度α1は、第1の半径R1と第2の半径R2との間に形成され得る。第1の支持板70及び第2の支持板80の長手方向の中心線L1、L2が図において重ね合わされている。これは、第1の支持板70及び第2の支持板80が両方とも中立位置にあること、すなわち、第1の半径R1と第2の半径R2との間の第1の角度α1が図において0度であることを意味する。
【0027】
したがって、第1の支持板70及び第2の支持板80は、底板60上の第1のピボットJ1を介して移動可能に支持される。第1の支持板70及び第2の支持板80は、第1のピボットJ1の周りで回転することができる。第1のピボットJ1は、底板60の第1の縁部61Aに隣接して配置され得る。第1の支持板70及び第2の支持板80は、相互に第1のピボットJ1の周りで底板60に対して移動可能である。第1の支持板70は第1の平面内を移動することができ、第2の支持板80は第2の平面内を移動することができる。第1の支持板70と第2の支持板80を相互に回転させることにより、サドルチェア10の分割されたシート20の2つのシート30、40の間のギャップG1を調整することが可能になる。したがって、サドルチェア10のシート20のシート部30、40は、第1のピボットJ1の中心を有する円の円周に沿って調整される。サドルチェア10のシート20の2つのシート部30、40の間のギャップG1の調整は、サドルチェア10の前縁部11における2つのシート部30、40の間のギャップG1の幅の増加が生じるように動作する。逆に、シート20は、シート20の後縁部12にあるサドルチェア10のシート20の2つのシート部30、40との間のギャップG1の幅の減少をもたらすことも、また同様である。第1のピボットJ1がサドルチェア10のシート20の後縁部12の近くに配置されるという事実は、はるかに大きな減少及び/又は結果をもたらす。
【0028】
ブリッジ支持装置50は、第1の角度α1を調整する調整装置100をさらに備えてもよい。第1の角度α1の調整は、サドルチェア10のシート20のシート部30、40との間のギャップG1の調整を意味する。サドルチェア10の第1のシート部30は、第1の支持板70と第2の支持板70に取り付けられる。サドルチェア10の第2のシート部40は、第2の支持板80に取り付けられている。したがって、第1の角度α1を調整すると、サドルチェア10の2つのシート部30、40との間のギャップG1が調整される。第1の角度α1を大きくすると、サドルチェア10の前縁部11にあるサドルチェア10の2つのシート部30、40との間のギャップG1は増加しつつサドルチェア10の後縁部12にある2つのシート部30、40との間のギャップG1を減少させる。そしてその逆も成り立つ。
【0029】
調整装置100は、底板60に支持されている。調整装置100は、底板60の上向きの第2の端部62に支持されてもよい。調整装置100は、機械的調整装置であってもよい。調整装置100は、第1のシャフト105、回転可能なグリップ110、回転可能部材120、第1の動力伝達130及び第2の動力伝達装置140を備える。
【0030】
第1のシャフト105は、底板60上で支持され得る。第1のシャフト105は、底面の上の支持点において底板60上で支持され得る。第1のシャフト105は、底板60の第2の端部62で支持され得る。第1のシャフト105は、底板60の第2の端部62を貫通する孔69(図4に示される)で支持され得る。第1のシャフト105は、底板60の第2の端部62の孔69を通過することができる。孔69は、ネジ穴であり、その結果、或る外ネジ付きの支持シリンダーをネジ孔69に挿入することができる。次に、第1のシャフト105は該支持シリンダーを通過することができる。したがって、第1のシャフト105は、該支持シリンダー内で回転可能であり得る。第1のシャフト105は円筒形であり得る。底板60上の第1のシャフト105の支持は、第1のシャフト105の回転を可能にする。
【0031】
グリップ110は、底板60の第2端部62の外側の第1シャフト105の第1端部に取り付けることができる。回転可能部材120は、第2端部62の内側の第1シャフト105の第2反対端部に取り付けることができる。回転可能部材120は、円形又は不規則な形態を有する回転可能な板として、又は2つの対向する端部を有する回転可能なアームとして形成され得る。グリップ110の回転は、第1のシャフト105を回転させ、それにより、回転可能部材120も回転させる。グリップ110は、ノブとして、又はハンドルとして、又はシャフトとして形成され得る。
【0032】
第1の動力伝達装置130は、回転可能部材120と第1の支持板70との間に延在することができる。第1の動力伝達装置130は、第1のアーム130として形成され得る。第1のアーム130の両端はピボットを有する。ピボットはボールジョイントとして形成することができる。第1のアーム130の第1の端部は、回転可能部材120に接続され得、第1のアーム130の反対側の第2の端部は、第1の支持板70に接続され得る。
【0033】
第2の動力伝達装置140は、回転可能部材120と第2の支持板80との間に延在することができる。第2の動力伝達装置140は、第2のアーム140として形成され得る。第2のアーム140の両端はピボットを有する。ピボットはボールジョイントとして形成することができる。第2のアーム140の第1の端部は、回転可能部材120に接続され得、第2のアーム140の反対側の第2の端部は、第2の支持板80に接続され得る。第2のアーム140は、第1のシャフト105の反対側で回転可能部材120に接続されている。第1のシャフト105は、回転可能部材120の中間部分に接続され得る。第1のアーム130及び第2のアーム140は、第1のシャフト105の反対側で回転可能部材120の両端部に接続され得る。回転可能部材120が回転可能なアーム120として形成される実施例では、第1のアーム130の第1の端部及び第2のアーム140の第1の端部は、回転可能なアーム120の両端に接続される。
【0034】
第1のアーム130は、回転可能部材120の回転運動を、第1の支持板70に作用する線形運動に伝達することができる。第2のアーム140は、回転可能部材120の回転運動を、第2の支持板に作用する線形運動に伝達することができる。第1のアーム130及び第2のアーム140は、回転可能部材120とそれぞれの支持板70、80との間で動力を伝達することができるいくつかの他の要素と交換することができる。歯車は、第1の動力伝達装置130及び第2の動力伝達装置140として使用することができる。
【0035】
グリップ110を第1の方向に、すなわち図の反時計回りに回転させると、第1のアーム130と第2のアーム140が互いに反対方向に押し出され、第1の角度α1が増加する。したがって、第1の支持板70及び第2の支持板80は、第1のピボットJ1の周りで互いに反対方向に回転する。
【0036】
グリップ110を第2の反対方向に、すなわち図の時計回りに回転させると、第1のアーム130と第2のアーム140が互いに反対方向に引っ張られ、第1の角度α1が減少する。したがって、第1の支持板70及び第2の支持板80は、第1のピボットJ1の周りで互いに反対方向に回転する。
【0037】
第1のアーム130及び第2のアーム140はまた、第1の支持板70及び第2の支持板80を底板60上に保持する。したがって、第1の支持板70及び第2の支持板80を底板60から上方に持ち上げることは不可能である。
【0038】
垂直対称面P10は、第1のピボットJ1の中点及び第1のシャフト105の中心軸を通過する。したがって、ブリッジ支持装置50は、垂直対称面P10に関して対称である。
【0039】
図4はサドルチェアのブリッジ支持装置の係止装置の上面を示し、図5図4の係止装置の底面を示す。
【0040】
底部板60は、第1の板部61及び第2の端部62を備え得る。第1の板部61は、第1の縁部61A及び第2の縁部61Bを有し得る。第2の端部62は、第1の板部61の第2の縁部61Bに沿って延在し得る。
【0041】
第1の支持板70は、第1の板部71及び第2の側面部72を備え得る。第1の板部71は、第1の平面内に延在し得る。第2の側面部72は、第1の板部71の側縁部から上方に延在し得る。第2の側面部72は、第1の板部71に対して傾斜し得る。第1の板部71と第2の側面部72との間の角度は、実質的に90度である。第1の板部71は、板71Aと、板71Aの中央部分から外向きに延在するアーム71Bとを有する。第1のピボットJ1は、ネジ用の穴の形でアーム71Bの外端部に設けられ得る。板71A及びアーム71Bは両方とも第1の平面内に延在し得る。第2の側面部72は、板71Aの側縁部に配置され得る。第1の支持板70は、単一の板から形成することができ、それにより、板の側面部、すなわち板の第2の側面部72が第1の平面から上方に延在するように板を曲げることによって第2の側面部72が形成される。他方、第1の板部71及び第2の側面部72は、溶接又は圧力接合によって、例えば、ネジ又はボルトとナットに基づく圧力継手によって互いに取り付けられた2つの異なる部品から形成され得る。第1の支持板70の第2の側面部72の上端は、第1のシート部30の第1のシート板35に溶接され得る。
【0042】
第2の支持板80は、第1の板部81及び第2の側面部82を備え得る。第1の板部81は、第2の平面内に延在し得る。第2の側面部82は、第1の板部81の第1の板部81の側縁部から上方に延在し得る。第2の側面部82は、第1の板部81に対して傾斜し得る。第1の板部81と第2の側面部82との間の角度は、実質的に90度であり得る。第1の板部81は、板81Aと、板81Aの中央部分から外向きに延在するアーム81Bとを有する。第1のピボットJ1は、ネジ用の穴の形でアーム81Bの外端部に設けられ得る。板81A及びアーム81Bは両方とも第2の平面内に延在し得る。第2の側面部82は、板81Aの側縁部に配置され得る。第2の支持板80は、単一の板から形成され得、それにより、板の第2の側面部82は、第2の平面から上方に延在する。他方、第1の板部81及び第2の側面部82は、溶接又は圧力接合、例えば、ネジ又はボルトとナットに基づく圧力継手によって互いに取り付けられた2つの異なる部品から形成され得る。第2の支持板80の第2の側面部82の上端は、第2シート部40の第2シート板45に溶接され得る。
【0043】
第2の支持板80の傾斜した第2の側面部82とは反対側の第2の支持板80の側縁部は、第1の支持板70及び第2の支持板80がニュートラル位置、つまり角度α1はゼロであるときに、第1支持板70の傾斜した第2の側面部72に着座する。アーム71B、81Bの反対側にある第1の支持板70及び第2の支持板80の側縁部は、湾曲していてもよい。
【0044】
ブリッジ支持装置50は、第1の支持板70及び第2の支持板80を互いに対して且つ底板60に対して係止及び係止解除する係止装置200をさらに備え得る。第1の角度α1の調整、すなわち、サドルチェア10のシート20の2つのシート部30、40の間のギャップG1の幅調整は、係止装置200が係止解除位置にあるときに可能であり、係止装置200が係止位置にあるときに禁止される。
【0045】
係止装置200は、底板60上で支持され得る。係止装置200は、機械的係止装置であり得る。係止装置200は、ハンドル210、第2のシャフト220、係止プロファイル研削体230、ネジ240、及び2つのプランジャ250、260を備え得る。
【0046】
ハンドル210は、基部211及びグリップ部212を有する。
【0047】
基部211は、ハンドル210の長手方向L3に垂直な方向に基部211を通って延在する孔215を有する。貫通孔215は、第2のシャフト220を受け入れることができる。基部211は、第1の凹部216をさらに有する。第1の凹部216は、第2のシャフト220の長手方向に測定された基部211の中央部分に配置され得る。第1の凹部216は、基部211の外面から内側の孔215まで延在し得る。第1の凹部216は、底板60の底面から、基部211の孔215に配置された第2のシャフト220のネジ穴225へ延在するネジ240のアクセスを提供することができる。第1の凹部216は、ハンドル210の基部211が、開位置と係止位置との間で第2のシャフト220の周りを回転することも可能にする。基部211は、偏心底面211Aをさらに備えてもよく、偏心面211Aが第2のシャフト220の孔215の下に配置され得る。基部211は、偏心面211Aに基部211の孔215の長手方向に延在する第1の溝217及び第2の溝218をさらに備えることができる。
【0048】
グリップ部212は、基部211から外向きに延在する縦方向の平坦なグリップで形成されてもよい。グリップ部212は内側部212Aとそれに続く外側部212Bとからなり、内側部212Aが基部211から外向きにハンドル210の長手方向L3に延在する。外側部212Bは、内側部212Aに対して傾斜していてもよい。
【0049】
第2のシャフト220は円筒形であり得る。第2のシャフト220は、ハンドル210の長手方向L3に対して垂直な方向に延在し得る。第2のシャフト220は、シャフト220の長手方向の中心軸に対して垂直な方向に延在するネジ穴225を備えることができる。ネジ穴225は、第2のシャフト220の長手方向中心軸に対してシャフト220の中央部分を通って延在し得る。ネジ240は、底板60を通って、第1の支持板70と第2の支持板80を通って延在し得る。したがって、第2のシャフト220は、底板60に取り付けられて静止固定状態になる。したがって、ハンドル210は、底板60に取り付けられて回転可能になる。ハンドル210は、静止した第2のシャフト220に対して回転可能である。
【0050】
係止プロファイル研削体230は、平坦な底面及び湾曲した支持面231を有する。係止プロファイル研削体230の底面は、ブリッジ支持装置50において第2の支持板80の上面に対して着座し得る。プロファイル研削体230の底面は、係止プロファイル研削体230の底面の摩擦が所望のレベルになるように、粗くするか、又は粗いコーティングでコーティングされ得る。係止プロファイル研削体230は、ネジ240用の第1の開口235、第1のプランジャ250用の第2の開口236、及び第2のプランジャ260用の第3の開口237を備えてもよい。底板60、第1の支持板70、及び第2の支持板80には、ネジ240及び2つのプランジャ250、260に対応する開口部が設けられている。ハンドル210の基部2111の偏心底面211Aは、係止プロファイル研削体230の湾曲した支持面231に着座することができる。
【0051】
底板60は、第1のピボットJ1を形成するネジ63用のネジ開口部64を備えてもよい。底板60は、ハンドル210を底板60に取り付けるネジ240用の無地の穴66をさらに備えてもよい。底板60は、プランジャ250、260のそれぞれのための穴67、68をさらに備えてもよい。プランジャ250、260のための穴67、68は、プランジャ250、260の雄ネジと嵌合するネジ穴67、68から形成され得る。したがって、プランジャ250、260は、底板60のネジ穴67、68にネジ込まれ、プランジャ250、260が底板60によって支持されるようになる。プランジャ250、260には、プランジャ250、260の外端に、外ネジ部及びスプリング加圧ボールを設けることができる。スプリング加圧ボールは、プランジャ250、260内に配置されたスプリングの力に抗してプランジャ250、260内に内側に押し込まれる。底板60は、底板60の第2の端部62に、調整装置100の第1のシャフト105用の孔69をさらに有する。底板は、サドルチェア10のガスボンベ用の延ばされた開口部65をさらに有する。
【0052】
第1の支持板70及び第2の支持板80におけるハンドル210を底部板60に取り付けるネジ240用の開口部並びにプランジャ250、260用の開口部は、サドルチェア10の2つのシート部30、40の間のギャップG1の距離が調整されたとき、第1の支持板70及び第2の支持板80が、第1のピボットJ1に中心点を有する円の円周に沿って、相互に底板60に対して移動できるように、それらの形状及びサイズを有している。第1のピボットポイントJ1の第1の支持板70の開口75と第2の支持板80の開口85は、第1のピボットポイントJ1を形成するネジ63の外径に実質的に等しい直径を有する孔から形成され得る。
【0053】
図6に、サドルチェアの係止装置の正面図を示す。
【0054】
この図は、底板60、第1の支持板70、第2の支持板80、ハンドル210を底板60に取り付けるネジ240、及びプランジャ250、260を示している。
【0055】
図7は、図6の断面A-Aを示す。
【0056】
この図は、底板60、第1の支持板70、第2の支持板80、ハンドル210、ハンドル210を底板60に取り付けるネジ240、並びに、板70及び第2の支持板80のための第1の支持体の第1のピボットJ1を形成するネジ63を示している。
【0057】
図8は、図6の断面B-Bを示す。
【0058】
この図は、下部板60、第1の支持板70、第2の支持板80、ハンドル210、並びに、ハンドル210を係止位置及び開位置に係止する第1のプランジャ250を示している。
【0059】
図9は、開位置にある係止装置のハンドルの側面図を示し、図10は、開位置にある係止装置のハンドルの側面図を示す。
【0060】
図は、ハンドル210、ハンドル210内の第2のシャフト220、及び第1のプランジャ250を示している。ハンドル210は、静止した第2のシャフト220の周りを回転する。ハンドル210の基部211には、第1の溝217及び第2の溝217が設けられている。プランジャ250、260のスプリング加圧ボール251を受け入れるように適合された溝217、218は、第2のシャフト220を受け入れるハンドル210の基部211の孔215の長手方向に平行な方向に延在する。溝217、218は、ハンドルの基部211の全幅にわたって延在し得る。基部211の幅は、第2のシャフト220を受け入れる孔215の軸方向で測定される。プランジャ250、260のスプリング加圧ボール251は、ハンドル210が係止位置にあるときに第1の溝217に押し込まれ、そして、ハンドル210が係止解除位置にあるとき、第2の溝218に押し込まれる。溝217、218は、ハンドル210の基部211の偏心底面211Aに配置されている。ハンドル210の基部211の偏心底面211Aは、係止プロファイル研削体230の湾曲した支持面231に対して着座する。したがって、この偏心底面211Aは、ハンドル210が図10に示される係止位置にあるときに、係止プロファイル研削体230を第2の支持板80に対して下向きに押し付ける。係止プロファイル研削体230によって第2の支持板80に加えられる圧力は、底板60に対して第1の支持板70及び第2の支持板80を係止する。底板60と第1の支持板70との間の摩擦、及び第1の支持板70と第2の支持板80との間の摩擦は、底板60に対する第1の支持板70及び第2の支持板80の静止状態を保持する。底板60、第1の支持板70及び第2の支持板80は、当該要素60、70、80との間の摩擦を所望のレベルに調整するためにコート材でコーティングされ得る。
【0061】
スプリングは、スプリング加圧ボール251をそれぞれの溝217、218に特定のスプリング力で押し込むので、スプリング加圧ボール251がそれぞれの溝217、218にある位置からハンドル210を回転させるためにはより大きな力が必要とされる。プランジャ250、260内のスプリング加圧ボール251がいずれかの溝217、218に嵌合するとき、ユーザはハンドルから触覚フィードバックを得ることができる。ハンドル210からの触覚フィードバックは、ハンドル210に達した正しい位置、すなわち係止又は係止解除を示すことができる。
【0062】
図は、2つのプランジャ250、260を示す。これは、有利な効果を発揮する。プランジャは、1つ、2つ、3つ、4つ等いくつでも使用できる。
【0063】
図11にサドルチェアに使用するダストカバーを示し、図12にダストカバーの支持要素の断面を示す。
【0064】
ダストカバー800は、2つの支持要素810で底板60上に支持され得る。支持要素810のそれぞれは、ネジ付きロッド820、スペーサー830、第1の磁気スナップ840、及び第2のスナップ850を有する。
【0065】
ネジ付きロッド820は、底板60のネジ穴にネジ込むことができる。ネジ付きロッド820は、スペーサー830を通って、第1の磁気スナップ840のネジ穴に延在する。スペーサー830及び第1の磁気スナップ840は、ネジ付きロッド820を介して底板60に取り付けられる。
【0066】
第2のスナップ850は、スナップ部分851及び2つのブラケット852、853を有する。第2のスナップ850は、ダストカバー800の開口部801、802を通して上向きのブラケット852、853を押すことによってダストカバー800に取り付けられ得る。次に、ブラケット852、853は、ダストカバー800の上面に対して曲げられる。第2のスナップ850は、このようにして、ダストカバー800に取り付けられる。
【0067】
スペーサー830、第1の磁気スナップ840、及びスナップ部分851は、円筒形であり得る。第1の磁気スナップ840の外径は、スナップ部分851の外径に対応し得る。第1の磁気スナップ840は、永久磁石から形成され得る。第2のスナップ850は、強磁性材料から形成され得る。
【0068】
したがって、ダストカバー800は、底板60に取り付けられた第1の磁気スナップ840に押し付けられ、第2のスナップ850が第1の磁気スナップ840と実質的に同軸になる。第2のスナップ850は、永久磁石の磁力により第1の磁気スナップ840に取り付けられる。ダストカバー800は、底板60の上に離れて配置され、底板60上の第1の支持板70及び第2の支持板80のための十分なスペースが残るようになされる。
【0069】
図13に、サドルチェアの旋回ブリッジ支持装置の側面図を示す。
【0070】
図は、サドルチェア10内の支持シリンダーとブリッジ支持体50との間に接続され得る旋回支持装置300の一実施例を示す。旋回支持装置300は、本出願の本発明の一部ではないが、説明の完全性のために示されている。旋回支持装置300は、旋回支持装置300のラグ330の無地の穴340を貫通して、ブリッジ支持装置50の底板60の対応するネジ穴にネジで取り付けられる。旋回支持装置300の上面320は、ブリッジ支持装置50の底板60の下面60Aに着座する。サドルチェアの支持シリンダー700は、旋回支持装置300の中央の穴310に挿入される。旋回支持装置300は、少なくとも例えば、サドルチェア10の高さを調整するレバー350等の手段を有する。レバー350の内側端は、ガスボンベ700のピン710上に載置することができる。ピン710をガスボンベ700に下向きに押すと、ガスボンベ700が解放され、調整が行われる。チェア100の高さの可能性がある。旋回支持装置300は、さらに、例えば、サドルチェア10のシート20の旋回の難さを調整するノブ360等の手段を有する。
【0071】
垂直対称面P10は、支持シリンダー700の中心軸に沿って通過することができる。したがって、サドルチェア10、すなわち、シート部品30、40、及び/又はブリッジ支持装置50は、垂直対称面P10及び支持シリンダー700の中心軸に関して対称であり得る。
【0072】
旋回支持装置300は、中実シート及び分割シートサドルチェアに関連して使用することができる。旋回支持装置300は、実際には、支持シリンダーによって支持される任意の種類のチェアに関連して使用することができる。
【0073】
ブリッジ支持装置50及び旋回支持装置300は、一緒になって、支持シリンダーとサドルチェアのシートとの間に支持機構を形成することができる。旋回支持装置300は支持シリンダー700で支持され、ブリッジ支持装置50は旋回支持装置300で支持され得る。サドルチェア10の分割されたシート20の2つのシート部30、40は、ブリッジ支持装置50内のそれぞれの支持板70、80上に支持され得る。
【0074】
他方、ブリッジ支持装置50は、支持シリンダー700とサドルチェア10のシート20との間に直接支持機構を形成することができる。次に、支持シリンダー700が、ブリッジ支持装置50に必要とされるであろう。前記支持部分は、ブリッジ支持装置50の一体部分、又はブリッジ支持装置200に取り付けられた別個の部分であり得る。
【0075】
ブリッジ支持装置50は、サドルチェア10のシート20をサドルチェア100の支持シリンダー700に直接又は間接的に接続することができる。
【0076】
図に示すように、第1のピボットJ1を使用することは有利な効果を得る。第1の支持板70及び第2の支持板80の動きは完全に制御される。支持板70、80は、第1のピボットJ1の周りでのみ回転することができる。
【0077】
技術が進歩するにつれて、本発明の概念が様々な方法で実施され得ることは当業者には明らかであろう。本発明及びその実施例は、上記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で変更することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2021-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会陰への圧力を減らし且つ生殖器領域の温度を下げる分割シート(20)を有するサドルチェア(10)であって、
前記分割シート(20)は第1のシート部(30)及び第2のシート部(40)を有し、
前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)は、前記分割シート(20)の前縁部(11)に調節可能ギャップ(G1)を残しつつ前記分割シート(20)の後縁部(12)近傍のピボット(J1)の周りに回動可能であり、
前記サドルチェア(10)は前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)のピボット位置を係止及び係止解除する回転可能部材(120)をさらに有することを特徴とするサドルチェア。
【請求項2】
請求項1に記載のサドルチェア(10)であって、
前記サドルチェア(10)はブリッジ支持装置(50)をさらに有し、前記第1のシート部(30)が前記ブリッジ支持装置(50)の回転可能部材(120)上に支持され、且つ前記第2のシート部(40)が前記ブリッジ支持装置(50)の第2の支持板(80)上に支持され、
前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)は前記ブリッジ支持装置(50)の固定の底板(60)上に配置され、且つ前記ピボット(J1)が前記底板(60)上に設けられ、
前記第1の支持板(70)及び前記第2の支持板(80)は前記第1のピボット(J1)を介して前記固定の底板(60)の上に移動可能に保持されて、前記第1の支持板(70)及び前記第2の支持板(80)が前記第1のピボット(J1)の周りに互いに関して前記底板に関して可動であることを特徴とするサドルチェア。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のサドルチェア(10)であって、
前記サドルチェア(10)はハンドホイールのようなグリップ(110)をさらに有し、前記グリップがシャフト(105)を介して回転可能板のような回転可能部材(120)に接続され、その回転運動により、第1のアーム(130)を動かして第1のシート部分(30)を第1の方向に枢動させ、且つ第2のアーム(140)を動かして前記第2のシート部(40)を前記第1の方向とは反対の第2方向に同時に枢動させるように構成されたことを特徴とするサドルチェア。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のサドルチェア(10)であって、
前記サドルチェア(10)はハンドホイールのようなグリップ(110)をさらに有し、前記グリップがシャフト(105)を介して回転可能板のような回転可能部材(120)に接続され、その回転運動により、歯車のような動力伝達装置を動かして第1のシート部分(30)を第1の方向に枢動させ、且つ前記第2のシート部(40)を前記第1の方向とは反対の第2方向に同時に枢動させるように構成されたことを特徴とするサドルチェア。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサドルチェア(10)であって、
前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)の前記枢動は、フォーム係止手段によって案内されることを特徴とするサドルチェア。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサドルチェア(10)であって、
前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)の前記枢動は、前記第1のシート部分(30)及び前記第2のシート部分(40)のそれぞれの枢動によって拡大又は狭められるように対称的に実行されることを特徴とするサドルチェア。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のサドルチェア(10)であって、
前記サドルチェア(10)は支持シリンダー(700)をさらに有し、前記支持シリンダーは前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)の前記枢動が前記支持シリンダーに関して対称的に実行されるように構成されたことを特徴とするサドルチェア。
【請求項8】
請求項7に記載のサドルチェア(10)であって
前記サドルチェア(10)の長手方向中心線(L10)は前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)の間の前記ギャップ(G1)に沿って通過することを特徴とするサドルチェア。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のサドルチェア(10)であって、
前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)は、前記支持シリンダー(700)の中心軸に沿って通る垂直対称面(P10)に関して、且つ前記支持シリンダー(700)の中心軸に関しても対称であることを特徴とするサドルチェア。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のサドルチェア(10)であって、
前記係止装置(200)は偏心面(211A)をさらに有し、前記偏心面がハンドル(210)により回転可能であり、
前記偏心面(211)は、前記係止位置において係止プロファイル研削体(230)を支持板(80)に押し付けるように構成されており、前記支持板(70、80)への圧力係止によって、前記底板(60)に対して摩擦が生じて、前記第1シート部(30)及び前記第2シート部(40)の回動を防止するように構成されたことを特徴とするサドルチェア。
【請求項11】
請求項10に記載のサドルチェア(10)であって、
前記偏心面(211A)は複数の溝(217,218)をさらに有し、
前記係止装置(200)はスプリング加圧ボール(251)を備えた複数のプランジャ(250,260)をさらに有し、
前記スプリング加圧ボール(251)は、前記ハンドルが前記係止位置ときに第1の溝(217)へ押圧され、前記ハンドルが前記係止解除位置ときに第2の溝(218)へ押圧されるように構成されたことを特徴とするサドルチェア。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサドルチェア(10)であって、
前記サドルチェア(10)は前記サドルチェア(10)を旋回させるための旋回支持装置(300)を有し、前記旋回支持装置が前記支持シリンダー(700)と前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)を支持する前記ブリッジ支持装置(50)との間に配置されたことを特徴とするサドルチェア。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のサドルチェア(10)であって、
前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)は、乗馬用サドルのデザインを有するシート面を共同で有し、会陰への圧力を減らし且つ生殖器領域の温度を下げるために、前記第1のシート部(30)及び前記第2のシート部(40)の間の前記前縁部(11)に調整可能なギャップ(G1)を有することを特徴とするサドルチェア。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、分割されたシートを備えたサドルチェア関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
WO93/11025は、調整可能な自転車用シートを開示し、自転車用シートにおいて、ライダーが乗車中に、支持プラットフォームを手動でより広いベース又はより狭いベースのいずれかに調整し、単にノブを所望の幅に対応する位置に移動させるようになっている。フィンランド特許公報FI127545B及び米国特許公開US2010301646A1は、2つのシート部分の間のギャップの幅を調整できる分割されたシートを備えたサドルチェアを開示している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開2014/0001813号公報
【特許文献2】国際公開WO93/11025号公報
【特許文献3】フィンランド特許公報FI127545B号
【特許文献4】米国特許公開US2010301646A1号公報
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の目的は、分割シートサドルチェアの調節性を向上させることである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の目的は、独立請求項に記載のサドルチェアで満たすことができる。従属請求項は、サドルチェアの有利な側面を説明している。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の一態様によると、分割シートサドルチェア用のブリッジ支持装置は、
底板と、
底板に配置された第1の支持板と、
第1の支持板上に配置された第2の支持板と、
底板に設けられた第1のピボット、を備え、
第1の支持板及び第2の支持板は、固定底板上の第1のピボットを介して移動可能に支持され、その結果、第1の支持板及び第2の支持板は、相互に、及び第1のピボットの周りで底板に対して移動可能であることを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
図は、サドルチェア10内の支持シリンダーとブリッジ支持体50との間に接続され得る旋回支持装置300の一実施例を示す。回支持装置300は、旋回支持装置300のラグ330の無地の穴340を貫通して、ブリッジ支持装置50の底板60の対応するネジ穴にネジで取り付けられる。旋回支持装置300の上面320は、ブリッジ支持装置50の底板60の下面60Aに着座する。サドルチェアの支持シリンダー700は、旋回支持装置300の中央の穴310に挿入される。旋回支持装置300は、少なくとも例えば、サドルチェア10の高さを調整するレバー350等の手段を有する。レバー350の内側端は、ガスボンベ700のピン710上に載置することができる。ピン710をガスボンベ700に下向きに押すと、ガスボンベ700が解放され、調整が行われる。チェア100の高さの可能性がある。旋回支持装置300は、さらに、例えば、サドルチェア10のシート20の旋回の難さを調整するノブ360等の手段を有する。
【国際調査報告】