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特表2022-506788イヤーセットを用いたサービス提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】イヤーセットを用いたサービス提供方法
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20220107BHJP
   H04R 1/02 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
H04R1/10 104E
H04R1/10 101A
H04R1/02 101E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021524378
(86)(22)【出願日】2019-11-13
(85)【翻訳文提出日】2021-05-11
(86)【国際出願番号】 KR2019015464
(87)【国際公開番号】W WO2020101358
(87)【国際公開日】2020-05-22
(31)【優先権主張番号】10-2018-0139686
(32)【優先日】2018-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0039340
(32)【優先日】2019-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0145035
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】517183030
【氏名又は名称】オルフェオ サウンドワークス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】キム ウンドン
【テーマコード(参考)】
5D005
5D017
【Fターム(参考)】
5D005BB08
5D005BB11
5D017AD24
(57)【要約】
騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム及び方法が開示される。本発明による騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム及び方法は、左側スピーカードライバーユニット、左側マイクロホン及び左側無線通信モジュールを含む左側イヤホンと、右側スピーカードライバーユニット、右側マイクロホン及び右側無線通信モジュールを含む右側イヤホンと、を含む無線イヤーセットと、左側イヤホン及び右側イヤホンのそれぞれに対して音響信号及び音声信号に対する処理及び制御が行われ、アプリケーションの実行に対応したサービスが行われる端末を含み、無線イヤーセットは騒音遮蔽イヤーセットであり、騒音遮蔽イヤーセットは左側スピーカードライバーユニット及び右側スピーカードライバーユニットのバックホールが騒音を遮蔽する微細ホールと連通することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左側スピーカードライバーユニット、左側マイクロホン及び左側無線通信モジュールを含む左側イヤホンと、右側スピーカードライバーユニット、右側マイクロホン及び右側無線通信モジュールを含む右側イヤホンと、を含む無線イヤーセット;及び前記左側イヤホン及び右側イヤホンのそれぞれに対して音響信号及び音声信号に対する処理及び制御が行われ、アプリケーションの実行に対応したサービスが行われる端末;を含み、
前記無線イヤーセットは、騒音遮蔽イヤーセットであり、
前記騒音遮蔽イヤーセットは、前記左側スピーカードライバーユニット及び右側スピーカードライバーユニットのバックホールが騒音を遮蔽する微細ホールと連通することを特徴とする騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項2】
前記端末は、
前記左側無線通信モジュール及び右側無線通信モジュールのそれぞれと無線通信が行われる近距離無線通信モジュール;及び
ユーザ設定又は音声信号に対応して前記無線イヤーセットの送受信制御を行うイヤーセット制御部;を含むことを特徴とする請求項1に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項3】
前記イヤーセット制御部は、
前記左側イヤホン及び右側イヤホンに対してマスター役割またはスレーブ役割のリアルタイム切り替え制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項4】
前記端末は、移動通信網または近距離無線通信網を介して他端末と接続されることを特徴とする請求項1に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項5】
前記左側マイクロホン及び右側マイクロホンは、インイヤーマイクロホン(In-ear microphone)であり、
前記インイヤーマイクロホンは、バックホール(Back Hole)が形成されたスピーカードライバーユニットが内設された空間と分離して内設され、
前記インイヤーマイクロホン及びスピーカードライバーユニットは、通孔が形成されたケースに内設され、
前記インイヤーマイクロホン及びスピーカードライバーユニットは、隔離体により前記通孔から隔離して内設され、
前記通孔と前記バックホールとを連通させる微細ホールが前記隔離体に形成され、
前記微細ホールと前記バックホールとの間に共鳴空間が形成されることを特徴とする請求項1に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項6】
前記微細ホールが形成された前記隔離体は、前記スピーカードライバーユニットの前記バックホールを含む後尾をカバーする共鳴ケースであることを特徴とする請求項5に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項7】
前記隔離体は、前記ケースの内壁であることを特徴とする請求項5に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項8】
前記隔離体は、PCB(Printed Circuit Board)であることを特徴とする請求項5に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項9】
前記アプリケーションは、通訳プログラム、会議録作成プログラム、メッセンジャープログラムを含むことを特徴とする請求項1に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム。
【請求項10】
無線イヤーセットにおいて騒音遮蔽が行われ、
前記騒音遮蔽は、前記無線イヤーセットを構成するスピーカードライバーユニットのバックホールが騒音を遮蔽する微細ホールと連通して行われ、
前記無線イヤーセットは、インイヤーマイクロホンを用いて騒音遮蔽された音声信号を生成し、
前記音声信号に対する端末における処理及び制御を通じて当該アプリケーションに対応したサービスの提供を受けることを特徴とする騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法。
【請求項11】
前記アプリケーションは通訳プログラムであり、
前記端末に接続された無線イヤーセットから生成された音声信号を翻訳して相手の無線イヤーセットに伝送することを特徴とする請求項10に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法。
【請求項12】
前記端末において、前記無線イヤーセットの左側イヤホンと右側イヤホンに対して互いに異なる言語設定が行われることを特徴とする請求項11に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法。
【請求項13】
発話者のイヤホンにマスター権限を与え、非発話者のイヤホンをスレーブに切り替えることを特徴とする請求項12に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法。
【請求項14】
前記端末は、前記無線イヤーセットから生成された音声信号を処理してネットワークに接続された相手の端末に伝送することを特徴とする請求項10に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法。
【請求項15】
前記アプリケーションは、会議録作成プログラムであり、
前記端末に接続された少なくとも一つ以上の無線イヤーセットから生成された音声信号をテキストに変換して会議録を作成することを特徴とする請求項14に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法。
【請求項16】
前記アプリケーションは、メッセンジャープログラムであり、
前記端末に接続された少なくとも1つ以上の無線イヤーセットから生成された音声信号をテキストに変換してリアルタイムで伝送することを特徴とする請求項14に記載の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノイズブロッキングヘッドセットを用いたサービス提供方法に関するものであり、より詳しくは、外部騒音の遮蔽によって音声認識率を向上させたイヤーセットを用いて通訳、会議録作成、メッセンジャー等のアプリケーションサービスを提供する騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム及び方法を提供することにある。
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信技術の発展に伴い、様々な無線通信サービスが提供されている。すなわち、移動通信技術だけでなく近距離無線通信技術の発展に伴い、無線装備及び端末が単なるメッセージの伝送からマルチメディアサービスの提供に至るまで、多様な無線通信サービスを提供できる基盤が整いつつある。
【0003】
特に、周辺機器との無線通信により、巨大なネットワークにつながる近距離無線通信技術の発展に関する研究が活発に行われている。近距離無線通信としては、無線ラン(Wireless LAN)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、赤外線通信(IrDA)、ジグビー(ZigBee)、UWB(Ultra Wide Band)などがある。この中で電力消費が比較的少ないブルートゥースを多く用いており、大容量伝送及び消費電力の最小化のための技術が研究され続けている。
【0004】
これを受け、最近、ブルートゥースモジュールを搭載したイヤーセットなどが多く発売されている。当該イヤーセットは音響出力、通話、接続端末制御等の様々な機能を行うことができる。
【0005】
そして、左側イヤホンと右側イヤホンとの間の接続方式においても有線または無線方式を用いることができ、最近イヤーセットは、左側イヤホンと右側イヤホンとが相互無線連結する無線イヤーセットが発売されている。これをTWS(True Wireless Stereo)無線イヤーセットともいう。
【0006】
このように、左側イヤホンと右側イヤホンが無線通信を介して接続される場合は、各イヤホンを独立的に使用できるため、多様なサービスを提供することができる。つまり、左側イヤホンを第1のユーザが着用し、且つ右側イヤホンを第2のユーザが着用して、音楽を一緒に聴いたり、通訳などの様々なサービスを受けることができる。
【0007】
一方、通訳等の様々なサービスを利用するためには、イヤーセットにはマイクロホンが内設されるが、マイクロホンを介して発話者の音声を収音することにより、外部騒音が激しい場所では、通訳サービス等を利用するのに限界がある。
【0008】
そこで、マイクロホンを含むイヤーセットにおいては、音声認識率を向上させる必要がある。つまり、外部騒音が激しい場所でも音声認識率を向上させる方案が必要である。
【0009】
それでは、ここで、イヤーセットの構造および問題点について簡単に説明する。
【0010】
通常、イヤーセットは、インイヤーイヤホン(In-ear earphone)であって、耳介及び外耳道に挿入した状態で音響を聴取する音響機器である。
【0011】
ところで、イヤーセットが外耳道に挿入されることにより、イヤーセットの内方(人体圧力)と外方(大気圧)との気圧差が生じることになる。すなわち、イヤーセットに形成されたイヤチップが外耳道の内壁に密着することによってイヤーセットの内方と外方との気圧差が発生することになるのである。この気圧差はスピーカードライバーユニットの振動板に影響を及ぼすことになるが、具体的に振動板がイヤーセットの外方に偏る現象が発生する。このような現象により音響出力が難しくなるだけでなく、音が歪む問題がある。
【0012】
そこで、このような振動板の偏りを防止するため、スピーカードライバーユニットの後尾にはバックホール(Back Hole)が形成されている。スピーカードライバーユニットの後尾に形成されたバックホールは、ケースに形成された通孔と連通され、イヤーセットの内方と外方との気圧を等しく保つ機能を果たすことになる。これによって、振動板は定位置で振動が行われることになる。ここで、スピーカードライバーユニットは、ダイナミックドライバーユニット(Dynamic driver unit)とバランスドアーマチュアドライバーユニット(Balanced armature driver unit)に大別できる。
【0013】
一方、振動板の動作時に互いに異なる圧力差が発生するよう人為的に調節できるが、その方法の一つとしてメッシュ(Mesh)密度が互いに異なるダンパなどでバックホールをカバーすることである。このような方法を用いてスピーカードライバーユニットをチューニングしたりする。
【0014】
ところで、スピーカードライバーユニットの後尾に形成されたバックホールは、外部騒音が入力される経路として作用する問題点がある。そうしてスピーカードライバーユニットの後尾に形成されたバックホールを閉鎖させることになると、前記の振動板の偏り現象が発生し、航空機内部あるいは高い山岳地帯などでは使用できなくなる。また、スピーカードライバーユニットのバックホールが閉鎖されると、振動板の振動が抑制され、音が歪む問題がある。
【0015】
そこで、スピーカードライバーユニットの後尾に形成されたバックホールを通じて外部騒音が流入することは遮蔽しつつ、スピーカー音響及び発話者音声の品質を向上させる方案が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、外部騒音の遮蔽によってイヤーセットの音声認識率を向上させることで、通訳、会議録作成、メッセンジャー等のアプリケーションサービスの精度を向上させる騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような目的を達成するための本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムは、左側スピーカードライバーユニット、左側マイクロホン及び左側無線通信モジュールを含む左側イヤホンと、右側スピーカードライバーユニット、右側マイクロホン及び右側無線通信モジュールを含む右側イヤホンとを含む無線イヤーセット;及び前記左側イヤホン及び右側イヤホンのそれぞれに対して音響信号及び音声信号に対する処理及び制御が行われ、アプリケーション実行に対応したサービスが行われる端末;を含み、
前記無線イヤーセットは、騒音遮蔽イヤーセットであり、前記騒音遮蔽イヤーセットは、前記左側スピーカードライバーユニット及び右側スピーカードライバーユニットのバックホールが騒音を遮蔽する微細ホールと連通する。
【0018】
この際、前記端末は、前記左側無線通信モジュール及び右側無線通信モジュールのそれぞれと無線通信が行われる近距離無線通信モジュール;及びユーザ設定又は音声信号に対応して前記無線イヤーセットの送受信制御を行うイヤーセット制御部;を含むことができる。ここで、前記イヤーセット制御部は、前記左側イヤホン及び右側イヤホンに対してマスター役割またはスレーブ役割のリアルタイム切り替え制御を行うことができる。一方、前記端末は、移動通信網又は近距離無線通信網を介して他端末と接続され得る。
【0019】
前記左側マイクロホン及び右側マイクロホンは、インイヤーマイクロホン(In-ear microphone)であって、前記インイヤーマイクロホンは、バックホール(Back Hole)が形成されたスピーカードライバーユニットが内設された空間と分離して内設され、前記インイヤーマイクロホン及びスピーカードライバーユニットは、通孔が形成されたケースに内設され、前記インイヤーマイクロホン及びスピーカードライバーユニットは、隔離体により前記通孔から隔離して内設され、前記通孔と前記バックホールとを連通させる微細ホールが前記隔離体に形成され、前記微細ホールと前記バックホールとの間に共鳴空間が形成される。その際、前記微細ホールが形成された前記隔離体は、前記スピーカードライバーユニットの前記バックホールを含む後尾をカバーする共鳴ケースであり得る。また、前記隔離体は、前記ケースの内壁またはPCB(Printed Circuit Board)でもあり得る。
【0020】
一方、前記アプリケーションは、通訳プログラム、会議録作成プログラム、メッセンジャープログラムを含むことができる。
【0021】
一方、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法は、無線イヤーセットにおいて騒音遮蔽が行われ、前記騒音遮蔽は、前記無線イヤーセットを構成するスピーカードライバーユニットのバックホールが騒音を遮蔽する微細ホールと連通して行われ、前記無線イヤーセットは、インイヤーマイクロホンを用いて騒音遮蔽された音声信号を生成し、前記音声信号に対する端末における処理及び制御を通じて当該アプリケーションに対応したサービスの提供を受けることができる。
【0022】
この場合、前記アプリケーションは通訳プログラムであり得、前記端末に接続された無線イヤーセットから生成された音声信号を翻訳して相手の無線イヤーセットに伝送することができる。
【0023】
また、前記アプリケーションは通訳プログラムであり得、前記端末において前記無線イヤーセットの左側イヤホンと右側イヤホンに対して互いに異なる言語を設定することができる。この際、発話者のイヤホンにマスター権限を与え、非発話者のイヤホンをスレーブに切り替えることができる。
【0024】
一方、前記端末は、前記無線イヤーセットから生成された音声信号を処理し、ネットワークに接続された相手の端末に伝送することができる。
【0025】
その際、前記アプリケーションは会議録作成プログラムであり得、前記端末に接続された少なくとも1つ以上の無線イヤーセットから生成された音声信号をテキストに変換して会議録を作成することができる。
【0026】
また、前記アプリケーションはメッセンジャープログラムであり得、前記端末に接続された少なくとも1つ以上の無線イヤーセットから生成された音声信号をテキストに変換してリアルタイムで伝送することができる。
【発明の効果】
【0027】
上述のように、本発明に係る騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システム及び方法によると、外部騒音を遮蔽するだけでなく、これによってスピーカー音響及び発話者音声の品質を向上させることで、通訳、会議録作成、メッセンジャー等のアプリケーションサービスの精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施例に係る騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムの構成図である。
図2】本発明の他の実施例に係る騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムの構成図である。
図3】本発明に適用される一実施例であって、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
図4】本発明に適用される他の実施例であって、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
図5】本発明に適用されるまた他の実施例であって、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
図6】本発明に適用されるまた他の実施例であって、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
図7】本発明の一例として、通訳サービス提供方法のフローチャートである。
図8】本発明の一例として、会議録作成サービス提供方法のフローチャートである。
図9】本発明の一例として、メッセンジャーサービス提供方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムは、左側スピーカードライバーユニット、左側マイクロホン及び左側無線通信モジュールを含む左側イヤホンと、右側スピーカードライバーユニット、右側マイクロホン及び右側無線通信モジュールを含む右側イヤホンと、を含む無線イヤーセット;及び前記左側イヤホンと右側イヤホンのそれぞれに対して音響信号及び音声信号に対する処理及び制御が行われ、アプリケーションの実行に対応したサービスが行われる端末;を含み、
前記無線イヤーセットは、騒音遮蔽イヤーセットであり、前記騒音遮蔽イヤーセットは、前記左側スピーカードライバーユニット及び右側スピーカードライバーユニットのバックホールが騒音を遮蔽する微細ホールと連通する。
【0030】
一方、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法は、無線イヤーセットにおいて騒音遮蔽が行われ、前記騒音遮蔽は、前記無線イヤーセットを構成するスピーカードライバーユニットのバックホールが騒音を遮蔽する微細ホールと連通してなり、前記無線イヤーセットは、インイヤーマイクロホンを用いて騒音遮蔽された音声信号を生成し、前記音声信号に対する端末における処理及び制御によって当該アプリケーションに対応したサービスの提供を受けることができる。
【0031】
以下では、本発明の好ましい実施例及び添付する図面を参照し、本発明を詳細に説明するが、図面における同一の参照符号は同一構成要素を示すことを前提として説明することとする。
【0032】
発明の詳細な説明または特許請求の範囲において、いずれかの構成要素が異なる構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対の記載がない限り当該構成要素のみによるものに限定されて解釈されることはなく、他の構成要素をさらに含むことができるものと理解されなければならない。
【0033】
また、発明の詳細な説明または特許請求の範囲において、「~手段」、「~部」、「~モジュール」、「~ブロック」と命名された構成要素は、少なくとも一つ以上の機能や動作を処理する単位を意味し、これらそれぞれはソフトウェアまたはハードウェア、またはこれらの結合によって具現化することができる。
【0034】
一方、本発明において利用可能な近距離無線通信技術としては、無線ラン(Wireless LAN)、Wi-Fi、ブルートゥース(Bluetooth)、赤外線通信(IrDA)、ジグビー(ZigBee)、UWB(UWB)、NFC(Near Field Communication)等があるが、ブルートゥースを用いる場合について説明することとする。もちろん、ブルートゥース以外の近距離無線通信技術が本発明に適用できる。
【0035】
そして、本発明の動作説明において、イヤーセットがスマートフォンに接続されて動作する場合について説明することとする。もちろん、スマートフォン以外の無線通信接続が可能な端末と相互接続及び通信ができる。
【0036】
図1は、本発明の一実施例に係る騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムの構成図である。
【0037】
図1を参照すると、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムは、左側スピーカードライバーユニット111、左側マイクロホン112及び左側無線通信モジュール113を含む左側イヤホン110と、右側スピーカードライバーユニット121、右側マイクロホン122及び右側無線通信モジュール123を含む右側イヤホン120と、を含む無線イヤーセット100と、左側イヤホン110及び右側イヤホン120のそれぞれに対して音響信号及び音声信号に対する処理及び制御が行われ、アプリケーション実行に対応したサービスが行われるスマートフォン200を含む。
【0038】
ここで、スマートフォン200は、左側無線通信モジュール113及び右側無線通信モジュール123のそれぞれと無線通信が行われる近距離無線通信モジュール210と、ユーザ設定又は音声信号に対応して無線イヤーセット100の送受信制御を行うイヤーセット制御部220と、を含む。
【0039】
このように構成された本発明の無線イヤーセット通信処理システムは、イヤーセット制御部220の制御によって左側イヤホン110と右側イヤホン120に対してマスター役割またはスレーブ役割をセッティング(リアルタイム切り替え)する。例えば、スマートフォン200のアプリ(App)を使ってディスプレイされるアイコンをクリックすることで、無線イヤーセット100のマスター役割またはスレーブ役割をリアルタイムで切り替えることができる。または、音声検知などにより音声入力が行われるイヤーセットを自動的にマスターイヤーセットにセッティングできる。
【0040】
例えば、本発明の無線イヤーセット通信処理システムが通訳サービスに適用される場合に、左側イヤホン110を韓国語に設定し、且つ右側イヤホン120を英語に設定した状態で、韓国語の音声入力が行われると、左側イヤホン110をマスターイヤーセットにセッティングし、右側イヤホン120をスレーブイヤーセットにセッティングすることができる。そこで、スマートフォン200においては左側イヤホン110から入力された音声を英語に翻訳して右側イヤホン120に伝送して再生する。一方、英語の音声入力が行われると、右側イヤホン120をマスターイヤーセットにセッティングし、左側イヤホン110はスレーブイヤーセットにセッティングする。同様に、スマートフォン200においては右側イヤホン120から入力された音声を韓国語に翻訳して左側イヤホン110に伝送して再生する。この時、マスターイヤーセットまたはスレーブイヤーセットへのリアルタイム切り替えは、スマートフォン200のアプリや音声感知などを通じて行われる。一方、相手の各々の音声分析によって言語を判断し、自動的にマスターまたはスレーブのセッティングが行われることもできる。
【0041】
一方、本実施例においては、一つの無線イヤーセット100がスマートフォン200に接続されることを例示しているが、2つ以上の無線イヤーセット100が接続されることもできる。そこで、スマートフォン200においては、近距離通信モジュールが少なくとも2つ以上の無線イヤーセット100と接続する受信モジュール(未図示)を設けることができ、また様々な近距離通信モジュールを設けることができる。
【0042】
図2は、本発明の他の実施例に係る騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムの構成図である。
【0043】
図2を参照すると、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムは、少なくとも一つ以上のユーザ端末がネットワークに接続され、ネットワークは移動通信網又は近距離無線通信網となり得る。
【0044】
ここで、ユーザ端末は、無線イヤーセット100と、無線イヤーセット100に対して音響信号及び音声信号に対する処理と制御が行われ、アプリケーション実行に対応したサービスが行われ、ネットワークに接続されるスマートフォン200を含む。
【0045】
無線イヤーセット100は、図1に示すように、左側スピーカードライバーユニット111、左側マイクロホン112及び左側無線通信モジュール113を含む左側イヤホン110と、右側スピーカードライバーユニット121、右側マイクロホン122及び右側無線通信モジュール123を含む右側イヤホン120と、を含む。
【0046】
スマートフォン200は、移動通信網に接続される移動通信モジュール230及び左側無線通信モジュール113及び右側無線通信モジュール123のそれぞれと無線通信が行われる近距離無線通信モジュール210を選択的に含めることができる。
【0047】
また、スマートフォン200については、図1に示すように、ユーザ設定又は音声信号に対応して無線イヤーセット100の送受信制御を行うイヤーセット制御部220を含むことができる。
【0048】
このように構成された本発明の無線イヤーセット通信処理システムは、各ユーザ端末が移動通信網又は近距離無線通信網に接続され、相手と通話、会議録作成、メッセンジャー等のサービスを行うことができる。その際、無線イヤーセット100を用いて音声信号に対する処理が行われ、当該音声信号は外部騒音が遮蔽された状態で処理が行われるので、音声認識率を向上させるだけでなくスピーカー音響の品質を向上させることができる。
【0049】
例えば、本発明の無線イヤーセット通信処理システムにおいて、会議録作成サービスを提供する場合に、各スマートフォン200で実行された会議録作成プログラムにより、多数の会議出席者が発話した順序に応じて会議録を作成することができる。この際、多数の発話者が意見を同時に述べる場合においても、本発明においては、図3ないし図5に示すインイヤーマイクロホン2を用いるので、当該発話者の音声のみを処理することになり、音声認識率を向上させることができる。一方、各ユーザ端末の言語が異なる場合においても、前記の通訳機能を適用して翻訳された会議録を作成することが可能である。また、前記の通訳機能のように一つのスマートフォン200に対して左側イヤホン110と右側イヤホン120で互いに異なる言語を使用する場合においても適用できる。
【0050】
一方、本発明の無線イヤーセット通信処理システムにおいて、メッセンジャーサービスを提供する場合に、各スマートフォン200で実行されたメッセンジャープログラムにより、発話者の音声をテキストに変換して相手に伝達し、前記のように音声認識率が向上することによって、正確なテキストの伝達が可能である。
【0051】
このような会議録作成やメッセンジャーなどのサービスは、外部騒音が存在する場合においても可能であり、これは、騒音遮蔽イヤーセットを介して可能になる。つまり、図3ないし図6に示すように、外部騒音が存在する場合に、口から伝達された発話者の音声及び外部騒音がケース1の通孔(O)を介して流入するが、共鳴ケース4の微細ホール(H)、または共鳴ケース4の通孔(O)とメッシュ5により遮蔽されるので、ユースタキー管を介して外耳道に伝達された発話者の音声のみインイヤーマイクロホン2に流入して信号処理されるので、外部騒音が含まれていない発話者の原音を容易に復元することができる。すなわち、音声認識率が向上し、正確なキーワードの生成が可能である。また、外部騒音は、共鳴ケース4の微細ホール(H)、または共鳴ケース4の通孔(O)とメッシュ5により遮蔽されるので、スピーカードライバーユニットのバックホール(BH)への流入をあらかじめ遮断することができるため、スピーカー音響の品質を向上させることができる。
【0052】
一方、本実施例においては、前記の会議録作成及びメッセンジャー等のサービスが一つの無線イヤーセット100とスマートフォン200で行われることについて説明しているが、一つのスマートフォン200に接続される左側イヤホン110及び右側イヤホン120のそれぞれを区分してサービスが行われることもある。つまり、イヤーセット制御部220の制御を通じて左側イヤホン110と右側イヤホン120に対してマスター役割またはスレーブ役割をセッティング(リアルタイム切り替え)することができる。例えば、スマートフォン200のアプリ(App)を使ってディスプレイされるアイコンをクリックすることで、無線イヤーセット100のマスター役割またはスレーブ役割をリアルタイムで切り替えることができる。または、音声検知などにより音声入力が行われるイヤーセットを自動的にマスターイヤーセットにセッティングすることができる。
【0053】
一方、このようなイヤーセット100を用いてスマートフォン200間の無線通信が行われる場合には、イヤーセット100における音声認識率の精度が重要な要素と作用する。つまり、外部騒音が存在する状態で発話者の音声認識率を向上させる必要があり、これにより外部騒音を除去する技術が必要である。以下、イヤーセット100の構造および機能について説明する。
【0054】
まず、本発明の説明に用いられるホール(Hole)の種類について説明する。
【0055】
バックホール(BH):スピーカードライバーユニットの後尾に形成された孔
【0056】
微細ホール(H):直径が100μm以下、または好ましくは40μm以下の孔
【0057】
通孔(O):直径が100μmを超過する孔
【0058】
以下では、本発明に適用される騒音遮蔽イヤーセットが具現された一例を特定した実施例により説明することとする。
【0059】
一方、本発明の実施例に対する説明順番は、次のようである。
【0060】
まず、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法にスピーカードライバーユニットとインイヤーマイクロホン(In-ear microphone)を内設した場合について説明する(図3ないし図5)。続いて、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法にスピーカードライバーユニット、インイヤーマイクロホン及びアウト-イヤーマイクロホン(Out-ear microphone)を内設した場合について説明することとする(図6)。
【0061】
一方、本発明において提示する技術は、スピーカードライバーユニットとアウトイヤーマイクロホンとを内設した場合や、スピーカードライバーユニットのみを内設した場合にも適用され得る。
【0062】
図3は、本発明に適用される一実施例であって、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
【0063】
図3を参照すると、本発明の騒音遮蔽イヤーセットは、通孔(O)が形成されたケース1と、ケース1の内部に形成され、外耳道から伝達される音声を集音するインイヤーマイクロホン2と、ケース1の内部に形成され、外耳道に音響を出力するスピーカードライバーユニット3と、を含む。
【0064】
これに、本発明においてはバックホール(BH)が形成されたスピーカードライバーユニット3の後尾に共鳴ケース4をさらに形成している。
【0065】
そして、共鳴ケース4には、外部騒音が遮蔽される大きさの微細ホール(H)が形成されている。
【0066】
一方、レーザーを用いてスピーカードライバーユニット3のバックホール(BH)の位置に微細ホール(H)を形成させ、外部騒音が流入するのを防ぐことができるが、加工費用が上昇するという欠点が発生する。
【0067】
そこで、本発明においては、外部騒音を遮蔽できるホールの最小直径を共鳴ケース4に形成させる。具体的には、直径が100μm以下または40μm以下の微細ホール(H)を形成する方が好ましい。望ましくは、40μm以下の微細ホール(H)を形成する方が好ましい。
【0068】
一方、スピーカードライバーユニット3は、ダイナミックドライバーユニット(Dynamic driver unit)とバランスドアーマチュアドライバーユニット(Balanced armature driver unit)とを選択的に用いることができる。スピーカードライバーユニット3としてダイナミックドライバーユニットが適用される場合に、共鳴ケース4はバックホール(BH)が形成された背面形状と類似または同一の形状でカバーされ得る。共鳴ケース4は、通常、円筒形状を有する。同様に、スピーカードライバーユニット3としてバランスドアーマチュアドライバーユニットが適用される場合に、共鳴ケース4はバックホール(BH)が形成された背面形状と類似または同一の形状でカバーされ得る。そして、スピーカードライバーユニット3の背面と共鳴ケース4との接触面が密閉される。
【0069】
本実施例においては、インイヤーマイクロホン2とスピーカードライバーユニット3とが1個ずつ構成する場合について説明しているが、複数で構成すこともできる。
【0070】
一方、本実施例においては、内壁11、12及び共鳴ケース4を用いて設置空間(SP1、SP2)を分離することを例示しているが、ケース、ケースに分離可能あるいは一体に結合された内壁、PCB(Printed Circuit Board)などを用いて設置空間(SP1、SP2)を分離することができる。すなわち、設置空間(SP1、SP2)をケース、内壁、PCBなどを含む隔離体を用いて分離させることができる。そこで、ケース、内壁、PCB等で共鳴空間(RS)を形成する場合には、微細ホール(H)がケース、内壁、PCB等に形成され得る。
【0071】
ここで、隔離体として内壁を用いる場合には、微細ホール(H)が形成された内壁からスピーカードライバーユニット3方向に延在される円筒または多角形筒形状に共鳴空間(RS)を形成させることができる。つまり、ダイナミックドライバーユニットの場合には、通常円筒形状に共鳴空間(RS)を形成することができ、バランスドアマチュアドライバーユニットの場合には、通常四角柱形状に共鳴空間(RS)を形成することができる。もちろん、前記のように、スピーカードライバーユニット3の背面形状と類似または同一の形状を有する方が好ましい。そして、スピーカードライバーユニット3の背面と共鳴ケース4との接触面が密閉される。
【0072】
なお、隔離体としてPCBを用いる場合には、通常、PCBが平板なので、ケース1の所定位置を切開した断面を密閉する方式で実装され得る。すなわち、所定の位置でケース1を切開した際に開口した領域をPCBが完全に密閉する構造を有する。そして、PCBは、一面が設置空間(SP1)に向かっており、他面が設置空間(SP2)に向かうが、設置空間(SP2)を分離する内壁11がPCBの他面に接触して密閉される。これに対し、内壁11を基準にスピーカードライバーユニットとインイヤーマイクロホンが分離設置され得る。
【0073】
このように様々な方法が適用され得るイヤーセットに形成された微細ホール(H)は、スピーカードライバーユニット3のバックホール(BH)とケース1に形成された通孔(O)を連通させることになる。
【0074】
設置空間(SP1、SP2)を分離する技術について、より具体的に説明する。
【0075】
ケース1の内部には、隔離体によって外部空間(SP1)と内部空間(SP2)に分離されている。本実施例においては、隔離体が内壁11、12及び共鳴ケース4から構成されることを例示している。もちろん、共鳴ケース4だけで隔離体を構成することもできる。
【0076】
内部空間(SP2)は、第1の内壁11によって分離され、第1の内壁11に分離された一側空間にはインイヤーマイクロホン2が内設され、他側空間にはスピーカードライバーユニット3が内設される。
【0077】
スピーカードライバーユニット3及び共鳴ケース4は、第1の内壁11と第2の内壁12に挟まれ、外部空間(SP1)とスピーカー音響通路(SH)を空間的に分離させることになる。インイヤーマイクロホン2は、マイクロホン集音通路(VH)中に設置できる。すなわち、インイヤーマイクロホン2が装着された一側空間は、マイクロホン集音通路(VH)を形成することになり、スピーカードライバーユニット3が装着された他側空間は、スピーカー音響通路(SH)と共鳴空間(RS)を形成することになる。このように、一側空間は、マイクロホン集音通路(VH)として用いられるが、ノズル部位では第1の内壁11とケース1とを用いてマイクロホン集音通路(VH)を形成し、ボディの中央部位では、第1の内壁11と別途の声ガイド内壁(未図示)などを用いてマイクロホン集音通路(VH)を形成することができる。これにより声の入力の直進性を向上させることができる。一方、他側空間は、スピーカー音響通路(SH)として用いられるが、ノズル部位では、第1の内壁11とケース1とを用いてスピーカー音響通路(SH)を形成し、ボディの中央部位では、第1の内壁11、第2の内壁12及びケース1を選択的に用いて、スピーカー音響通路(SH)を形成し、または共鳴空間(RS)を形成することができる。これにスピーカー再生音の直進性を向上させ、且つ低音再生を円滑に遂行することができる。
【0078】
一方、隔離体に形成される微細ホール(H)の直径は、隔離体の厚さに応じて設定される方が好ましい。一例として、微細ホール(H)の直径と隔離体の厚さとの比は1:100~1,000の範囲内で設定でき、1:1,000以上に設定する方が好ましい。例えば、隔離体の厚さが1mm(1,000μm)の場合に、微細ホール(H)の直径は、1~10μmの範囲内で設定できる。
【0079】
このように構成された本発明の騒音遮蔽イヤーセットは、ケース、内壁、PCBなどを含む隔離体に形成される微細ホール(H)を用いて外部騒音を遮蔽するとともに、イヤーセットの内方と外方との気圧を等しく保つことができる。また、微細ホール(H)とスピーカードライバーユニット3のバックホール(BH)を含む背面部との間に共鳴空間(RS)を形成することで、音響を豊かに強化することができる。
【0080】
それだけでなく、バックホール(BH)と通孔(O)との間に相対的に小さい直径を有する微細ホール(H)を形成することにより、低域通過フィルタ(Low Pass Filter)の機能を行うようになる。これにより信号処理されたデータをネットワークを介して伝送する際、データ量を減らすために帯域幅を高音域/低音域を除去することになるが、微細ホール(H)を通過した信号は、低音域(100Hz以下)に該当し、データ量に影響を及ぼさなくなる。
【0081】
図4は本発明に適用される他の実施例であり、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
【0082】
一方、図4の説明において、重複説明を避けるために図3との相違点のみ説明することとする。
【0083】
図4を参照すると、本実施例においては、共鳴ケース4に通孔(O)を形成させており、当該通孔(O)をメッシュ(Mesh)5でカバーしている。
【0084】
つまり、外部騒音を遮蔽できるホールの最小直径(40μm)に対して、10倍以上大きな直径で通孔(O)を形成し、通孔(O)の直径に反比例する密度を有するメッシュ5でカバーすることもできる。その際、メッシュ5の密度は、チューニングを考慮して決定され、当該密度の±20%の範囲内でセッティングされる方が好ましい。これは、通孔(O)とメッシュ5とが組み合わせて外部騒音を遮蔽するため、相互補完により効果良く外部騒音を遮蔽できるだけでなく、イヤーセットの内方と外方との気圧を等しく保つことができる。
【0085】
このように、外部騒音を遮蔽できるホールの直径が40μm前後で可能であることを考慮すると、概ね10倍以上大きい0.4~0.6mmの孔(微細ホール(H))を開けた後、不足している騒音遮蔽能力を補いつつ音響チューニングのため300~600メッシュ以上高密度のメッシュ5で通孔(O)をカバーすれば、外部騒音が外耳道及びインイヤーマイクロホン2へ流入することを防止できる。すなわち、所望するインイヤーマイクロホン2の技術具現が可能になるのである。
【0086】
一方、本実施例においては、メッシュ5を用いて通孔(O)をカバーする場合について説明しているが、微細ホールが形成されたパッド(未図示)を用いて通孔(O)をカバーすることもできる。また、チューニング等の目的で図3において形成させた微細ホール(H)にメッシュ5をカバーすることもできる。
【0087】
図3及び図4のように、本発明のスピーカードライバーユニット3の後尾に外部騒音を遮蔽する共鳴ケース4を形成することにより、外部騒音が流入されることは遮蔽して音響品質を向上させることができ、インイヤーマイクロホン2に騒音が入力されることが防止できる。すなわち、スピーカードライバーユニット3の後尾に形成されたバックホール(BH)を通じて外部騒音が流入され、ユーザの外耳道に伝達されたり、外部騒音がスピーカー音響通路(SH)とマイクロホン集音通路(VH)に沿ってインイヤーマイクロホン2に入力される問題を解決できる。また、スピーカードライバーユニット3の振動板の裏方の共鳴空間(RS)がさらに形成されるだけでなく、共鳴空間(RS)がケース1の通孔(O)に連通することで、バックボリューム(Back Volume)を向上させ、同一気圧を維持させることができる。これにより、スピーカードライバーユニット3の低音が強化されることで、音響品質を向上させることができる。
【0088】
具体的に、本発明においては、外部騒音を遮蔽できる100μm、望ましくは、40μm前後の微細ホール(H)を共鳴ケース4に直接形成することができる。また、100μm超の直径を有する通孔(O)を共鳴ケース4に形成させ、当該通孔(O)の直径に反比例する密度を有するメッシュ5でカバーできる。そして、外部騒音を遮蔽できる100μm、望ましくは、40μm前後の微細ホール(H)を共鳴ケース4に形成させ、チューニングのために当該微細ホール(H)をメッシュ5でカバーできる。
【0089】
これにより、微細ホール(H)が形成された共鳴ケース4を用いて、イヤーセットの内方と外方との気圧を等しく保つとともに、ケース1に形成された通孔(O)を介して流入する外部騒音を遮蔽する。
【0090】
また、共鳴ケース4により共鳴空間(RS)が拡張されバックボリュームが向上することで低音を強化し音響品質を向上させることができ、スピーカードライバーユニット3の動作によりバックホール(BH)及び微細ホール(H)(通孔(O)とメッシュ5、微細ホール(H)とメッシュ5)を介して音響が逆出力される場合においても共鳴ケース4の微細ホール(H)(通孔(O)とメッシュ5、微細ホール(H)とメッシュ5)を介するので100Hz以下の低音域のみ出力され、ケース1の通孔(O)から漏れる音響も遮蔽できる。
【0091】
一方、図3ないし図6において提示した騒音遮蔽イヤーセットは、ケース1の内部に共鳴ケース4を形成することにより、共鳴ケース4を設けるための空間を必要とする。
【0092】
そこで、隔離体を形成できるケース、内壁、PCB等に微細ホールを直接形成させる方案について説明する。
【0093】
図5は本発明に適用されるまた他の実施例であって、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
【0094】
一方、図5の説明において、重複説明を避けるために図3及び図4との相違点のみ説明することとする。
【0095】
図5を参照すると、本発明の騒音遮蔽イヤーセットは、ケース1と、ケース1の内部に形成された空間を外部空間(SP1)と内部空間(SP2)に分離させ、微細ホール(H)を形成させた隔離体6と、内部空間(SP2)を隔離させる第1の内壁11と、第1の内壁11によって分離された一側空間に内設されたインイヤーマイクロホン2と、第1の内壁11によって分離された他側空間に内設されたスピーカードライバーユニット3と、スピーカードライバーユニット3の設置空間を形成させる第2の内壁12と、スピーカードライバーユニット3のバックホール(BH)を含む背面部に連通する共鳴空間(RS)を形成し、共鳴空間(RS)が微細ホール(H)と連通する位置に形成される第3の内壁13と、を含む。
【0096】
ここで、隔離体6としては、ケース、内壁、PCB等を用いることができ、本実施例においては、PCB6を用いる場合について説明することとする。すなわち、PCB6に微細ホール(H)を形成している。
【0097】
一方、一側空間は、マイクロホン集音通路(VH)として用いられるが、ノズル部位では、第1の内壁11とケース1を用いてマイクロホン集音通路(VH)を形成し、ボディの中央部位では、第1の内壁11と別の声ガイド内壁(未図示)などを用いてマイクロホン集音通路(VH)を形成することができる。これにより声の入力の直進性を向上させることができる。一方、他側空間は、スピーカー音響通路(SH)として用いられるが、ノズル部位では、第1の内壁11とケース1を用いてスピーカー音響通路(SH)を形成し、ボディの中央部位では、第1の内壁11、第2の内壁12、第3の内壁13及びケース1を選択的に用いてスピーカー音響通路(SH)を形成し、または共鳴空間(RS)を形成することができる。これにより、スピーカー再生音の直進性を向上させることができ、低音再生を円滑に行うことができる。そして、第1の内壁11及び第3の内壁13を用いてPCB6を安着させることができる。
【0098】
一方、微細ホール(H)の位置に通孔(H)が形成される場合があり、すなわち微細ホール(H)の直径が10μm範囲を超えた通孔(H)が形成される場合には、微細ホール(H)が形成されたパッド(未図示)を用いて通孔(H)をカバーすることもできる。なお、通孔(H)をパッド(未図示)でカバーする場合について説明しているが、微細ホール(H)が形成されたパッド(未図示)をスピーカードライバーユニット3のバックホールに直接装着することもできる。
【0099】
一方、パッド(未図示)は、外部空間(SP1)または内部空間(SP2)側で装着することができ、PCB6に直接実装することもできる。
【0100】
パッド(未図示)に形成された微細ホール(H)の直径の大きさに対応し、多様なチューニングが可能である。また、パッド(未図示)をメッシュ(Mesh)状で製作する場合は、メッシュ密度により様々なチューニングも可能である。
【0101】
一方、スピーカー音響通路(SH)上にスピーカードライバーユニット3を設置することができ、より具体的には、ノズルにスピーカードライバーユニット3を設置することができる。これにより、スピーカードライバーユニット3の前面部にスピーカー音響通路(SH)が短く形成され、スピーカードライバーユニット3の背面部により大きな共鳴空間(RS)が形成され得る。
【0102】
図6は、本発明に適用されるまた他の実施例であって、騒音遮蔽イヤーセットの概念図である。
【0103】
一方、図6の説明において、重複説明を避けるために図3ないし図5との相違点のみ説明することとする。
【0104】
図6を参照すると、本発明の騒音遮蔽イヤーセットは、図3ないし図5と比較してケース1内部に形成され、イヤーセットの外部から伝達される音響(音声と外部騒音)を集音するアウトイヤーマイクロホン7をさらに形成している。
【0105】
アウトイヤーマイクロホン7が外部空間(SP1)に内設できる。これに対し、ケース1には、気圧維持及び集音のための通孔(O)が形成できる。
【0106】
すなわち、本実施例において示す騒音遮蔽イヤーセットのケース1には、通孔(O)が形成されるものの、ケース1に形成された通孔(O)を通じて流入する音声及び外部騒音は、アウトイヤーマイクロホン7に入力され、これにアウトイヤーマイクロホン7では発話者の音声が生成されるか否かを確認し、またはアウトイヤーマイクロホン7に入力される発話者の音声を参考にしてインイヤーマイクロホン2に入力される音声を元の音声に復元するのに参考信号として用いることができる。一方、発話者の音声が混合された外部騒音が設定値、例えば40db以上の場合には、アウトイヤーマイクロホン7の駆動を停止させ、インイヤーマイクロホン2のみを駆動させて元の音声に復元する方が好ましい。この場合には、あらかじめ保存されたユーザ音声サンプルを用いて原音復元を進行することができる。
【0107】
一方、図3ないし図6に示す騒音遮蔽イヤーセットは、共鳴ケース4に微細ホール(H)を形成したり、通孔(O)とメッシュ5を形成する場合について説明しているが、共鳴ケース4に微細ホール(H)とメッシュ5を形成することができる。すなわち、二重騒音遮蔽とともにスピーカードライバーユニット3のチューニングのため共鳴ケース4に微細ホール(H)とメッシュ5を形成することができる。すなわち、共鳴空間(RS)が形成されることによりスピーカードライバーユニット3の振動板が偏る問題を緩和させることができるので、ケース1に形成された通孔(O)を微細ホール(H)に代替することもできる。これにより、ケース1に形成された微細ホール(H)によって1次騒音遮蔽が行われ、共鳴ケース4に形成された微細ホール(H)、通孔(O)とメッシュ5の組合せ、微細ホール(H)とメッシュ5の選択的組合せによって2次騒音遮蔽が行われる効果が得られる。
【0108】
以下、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムの動作過程について説明することとする。
【0109】
まず、スマートフォン200の駆動に対応して、移動通信網に接続された状態であり、また騒音遮蔽イヤーセット100がスマートフォン200にペアリングされた状態であると仮定し、ペアリングには有無線通信方式を用いることができ、望ましくはWi-Fi、Bluetooth、NFCなどの近距離無線通信方式が用いられる。本実施例においては、Bluetoothでペアリングされた状態で騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供システムが動作する過程について説明することとする。
【0110】
一方、本実施例においては、スマートフォン200とペアリングされた状態で騒音遮蔽イヤーセット100とスマートフォン200との間の送受信の過程について説明するが、騒音遮蔽イヤーセット自体にスマートフォン200の機能を含めることができるため、騒音遮蔽イヤーセット自体が全ての過程を処理することも可能である。
【0111】
なお、本実施例においては、インイヤーマイクロホン2とスピーカードライバーユニット3が内設され、スピーカードライバーユニット3に共鳴ケース4が適用された騒音遮蔽イヤーセット(通話用ブルートゥースイヤーセット)を用いる場合について説明することとする。
【0112】
本発明においては、ユーザが所望するサービス要請に対応して、そのアプリケーションの実行が行われた後、待機状態を維持する。この際、発話の有無を確認し、発話があれば、当該アプリケーションにおいては発話内容に対する処理及び制御が行われるようになる。つまり、音声をテキストに変換し、当該アプリケーションに対応した機能が実行される。
【0113】
この際、無線イヤーセット100の周辺に外部騒音が存在しても、口から伝達された発話者の音声及び外部騒音がケース1の通孔(O)を介して流入するが、共鳴ケース4の微細ホール(H)、または共鳴ケース4の通孔(O)とメッシュ5により遮蔽されるので、ユースタキー管を介して外耳道に伝達された発話者の音声のみインイヤーマイクロホン2に流入して信号処理されるので、相手の音声が遮蔽されて発話者の原音を容易に復元することができる。すなわち、音声認識率が向上し、正確な通訳が可能となる。
【0114】
以下、具体的な実施例を通じて、本発明の騒音遮蔽イヤーセットを用いたアプリケーションサービス提供方法を説明する。
【0115】
図7は、本発明の一例として、通訳サービス提供方法のフローチャートである。
【0116】
一方、本実施例においては、一つのスマートフォン200に一つの無線イヤーセット100がペアリングされ、左側イヤホン110及び右側イヤホン120のそれぞれが互いに異なる言語のユーザが利用する場合について説明することとする。もちろん、図1の説明のように、多数の無線イヤーセット100が接続され、同時通訳サービスが行われることもできる。
【0117】
図7を参照すると、まず、スマートフォン200において通訳プログラムを実行し(S1)、左側イヤホン110及び右側イヤホン120に対する言語を設定する(S2)。
【0118】
左側イヤホン110または右側イヤホン120から音声信号が生成されると(S3)、音声信号がテキスト化され(S4)、テキストに対して翻訳を行って(S5)、翻訳された音声情報を生成して相手に伝送する(S6)。
【0119】
このような過程は、発話が設定時間行われなかったり、ペアリングが終了するまで続く。
【0120】
その際、左側イヤホン110及び右側イヤホン120がスマートフォン200に近距離無線通信により接続することによって、相手が近接していても、発話者の音声のみがインイヤーマイクロホン2に流入して信号処理されるので、相手の音声が遮蔽され発話者の原音を容易に復元できる。
【0121】
一方、言語設定に対応して、マスターイヤーセットおよびスレーブイヤーセットを設定することができる。例えば、韓国語から英語に翻訳される場合、左側イヤホン110をマスターイヤーセットに設定し、右側イヤホン120をスレーブイヤーセットに設定することができる。しかし、音声感知により音声入力が行われたイヤーセットをマスターイヤーセットに設定できる。また、相手のそれぞれの音声分析を通じて言語を判断し、自動的にマスターまたはスレーブのセッティングが行われることもあり得る。一方、マスターまたはスレーブイヤーセットへの切り替えが行われる場合には、パケットコピー(Packet Copy)方式により切り替えができる。
【0122】
図8は、本発明の一例として、会議録作成サービス提供方法のフローチャートである。
【0123】
一方、本実施例においては、一つのスマートフォン200に一つの無線イヤーセット100がペアリングされ、スマートフォン200間の接続が近距離無線通信網を用いる場合について説明する。もちろん、図2の説明のように、スマートフォン200間の移動通信網を通じて接続でき、左側イヤホン110と右側イヤホン120が別々に動作して会議録作成サービスが行われる。また、一つのスマートフォン200に複数の無線イヤーセット100がペアリングされ、会議録作成サービスを進めることもできる。
【0124】
図8を参照すると、まず、各スマートフォン200において、会議録作成プログラムをそれぞれ実行させると(S11)、各スマートフォン200の同期化がなされる(S12)。
【0125】
無線イヤーセット100から音声信号が生成されると(S13)、音声信号がテキスト化され(S14)、テキスト情報は発話者情報とともにスマートフォン200に保存されると同時に相手のスマートフォン200に伝送される(S15)。
【0126】
このような過程は、会議録作成プログラムが終了するか、無線イヤーセット100のペアリングが終了するまで続き、音声信号が生成された順に会議録作成が行われることになる。
【0127】
この際、スマートフォン200間の近距離無線通信にて接続されることにより、会議出席者が同一空間に近接していても、発話者の音声だけがインイヤーマイクロホン2に流入して信号処理されるので、他発話者の音声が遮蔽され発話者の原音を容易に復元できる。
【0128】
一方、図7の実施例のように、発話者にマスター権限を与え、会議録が順次作成されるようにする方が好ましい。また、これを通訳サービスと連携させることも可能である。
【0129】
図9は、本発明の一例として、メッセンジャーサービス提供方法のフローチャートである。
【0130】
一方、本実施例においては、一つのスマートフォン200に一つの無線イヤーセット100がペアリングされ、スマートフォン200間の接続が移動通信網を用いる場合について説明する。もちろん、図2の説明のようにスマートフォン200間の近距離無線通信網にて接続することができ、左側イヤホン110及び右側イヤホン120が別々に動作してメッセンジャーサービスが行われる。
【0131】
図9を参照すると、まず、各スマートフォン200において、メッセンジャープログラムをそれぞれ実行させると(S21)、各スマートフォン200のリアルタイム同期化が行われる(S22)。
【0132】
無線イヤーセット100から音声信号が生成されると(S23)、音声信号がテキスト化され(S24)、テキスト情報は発話者情報とともにスマートフォン200に保存されると同時に相手のスマートフォン200に転送される(S25)。
【0133】
このような過程は、メッセンジャープログラムが終了し、または無線イヤーセット100のペアリングが終了するまで続き、音声信号が生成された順にメッセージを作成して相手にリアルタイムで伝送する。
【0134】
この際、周辺から外部騒音が生成されても、発話者の音声のみインイヤーマイクロホン2に流入し信号処理されるため、他発話者の音声が遮蔽されるので、発話者の原音を容易に復元できる。また、本発明のメッセンジャーサービスは、視覚障害者に有用であり、視覚障害者が利用する場合には、送信されたメッセージを音声で出力する機能を追加することができる。聴覚障害者と健常者のメッセンジャーサービスにおいても有効に活用できる。つまり、聴覚障害者は文字を通じてメッセージを作成し、健常者の音声を通じてメッセージを伝えることもできるだろう。言い換えれば、メッセージの入力方式を互いに異なるように設定して、相互にメッセンジャーサービスを利用することもできる。これは、前記の通訳及び会議録の作成にも同様に適用できる。
【0135】
一方、図7の実施例のように、発話者にマスター権限を与え、会議録が順次にメッセージが作成及び送信されるようにする方が好ましい。また、これを通訳サービスと連携させることも可能である。
【0136】
以上、いくつかの実施例から本発明の技術的思想を調べてみた。
【0137】
本発明の属する技術分野において、通常の知識を有する者が本発明の記載事項から前記調べた実施例を多様に変形または変更できることが自明である。また、たとえ明示的に図示、または説明されていないとしても、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の記載事項から本発明による技術的思想を含む多様な形態の変形が可能であることは自明であり、これは依然として本発明の権利範囲に属する。添付図面を参照して説明した前記の実施例は、本発明を説明することを目的として記述されたものであり、本発明の権利範囲はこれらの実施例に限らない。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は、騒音が激しいところで有用に利用できる。
【符号の説明】
【0139】
2:インイヤーマイクロホン
3:スピーカードライバーユニット
4:共鳴ケース
11、12:内壁
100:無線イヤーセット
110:左側イヤホン
111:左側スピーカードライバーユニット
112:左側マイクロホン
113:左側無線通信モジュール
121:右側スピーカードライバーユニット
122:右側マイクロホン
123:右側無線通信モジュール
200:スマートフォン
210:近距離無線通信モジュール
220:イヤーセット制御部
230:移動通信モジュール

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】