(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)内の複数アクセスポイント(マルチAP)協調のためのシステム、方法、及び機器
(51)【国際特許分類】
H04W 76/15 20180101AFI20220107BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20220107BHJP
H04B 7/024 20170101ALI20220107BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220107BHJP
H04J 1/00 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W84/12
H04B7/024
H04L27/26 100
H04J1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021524414
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(85)【翻訳文提出日】2021-07-05
(86)【国際出願番号】 US2019060508
(87)【国際公開番号】W WO2020097487
(87)【国際公開日】2020-05-14
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】オテリ、オゲネコム
(72)【発明者】
【氏名】シャヒン、アルファン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シャオフイ
(72)【発明者】
【氏名】ロウ、ハンチン
(72)【発明者】
【氏名】スン、リーシャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ルイ
(72)【発明者】
【氏名】ラシタ、フランク
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067BB21
5K067DD11
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE24
5K067EE56
(57)【要約】
本明細書では、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)内の複数AP協調のための方法及び機器を記載する。例えばステーション(STA)は、第1のアクセスポイント(AP)及び第2のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含むプローブ応答フレームを第1のAPから受信し得る。STAは、複数AP動作のために第1のAPが第2のAPにアソシエートされることを可能にする複数APアソシエーション要求フレームを第1のAP又は第2のAPの少なくとも1つに伝送することができる。STAは、第1のAPとの複数AP動作の許可又は拒否を示す第1の複数APアソシエーション応答フレームを第1のAPから受信することができる。STAは、第2のAPとの複数AP動作の許可又は拒否を示す第2の複数APアソシエーション応答フレームを第2のAPから受信することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IEEE 802.11のステーション(STA)で使用する方法であって、
第1のアクセスポイント(AP)及び第2のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含むプローブ応答フレームを前記第1のAPから受信すること、
前記IEEE 802.11のSTAとの複数AP動作のために前記第1のAPが前記第2のAPにアソシエートされることを可能にする複数APアソシエーション要求フレームを前記第1のAP又は前記第2のAPの少なくとも1つに伝送することであって、複数AP動作は前記第1のAP及び前記第2のAPから前記IEEE 802.11のSTAによって信号を受信することを含む、伝送すること、
前記第1のAPとの前記複数AP動作の許可又は拒否を示す第1の複数APアソシエーション応答フレームを前記第1のAPから受信すること、及び
前記第2のAPとの前記複数AP動作の許可又は拒否を示す第2の複数APアソシエーション応答フレームを前記第2のAPから受信すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記複数AP動作機能が、複数APジョイント伝送機能、複数APハイブリッド自動再送要求(HARQ)機能、複数AP多重入出力(MIMO)機能、ダイナミックAP選択機能、複数APローミング機能、又は複数AP協調ビームフォーミング機能を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のAP及び前記第2のAPが複数APサービスセット内に含まれ、前記複数APサービスセットは前記複数AP動作をサポートすることができる複数のAPを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のAPから第2のプローブ応答フレームを受信することを更に含み、前記第1のAP及び前記第2のAPが同じ複数APサービスセット内にないことを条件として、第1のプローブ応答フレームは前記第1のAPに関連する第1の複数APサービスセット内の複数のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含み、前記第2のプローブ応答フレームは前記第2のAPに関連する第2の複数APサービスセット内の複数のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記IEEE 802.11のSTAが複数AP動作をサポート可能であることのインジケーションを含むプローブ要求フレームを伝送すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されることを条件として、第1の複数APアソシエーション肯定応答(ACK)フレームを前記第1のAPに伝送すること、
前記第1の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されないことを条件として、第1の複数APアソシエーション否定応答(NACK)フレームを前記第1のAPに伝送すること、
前記第2の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されることを条件として、第2の複数APアソシエーションACKフレームを前記第2のAPに伝送すること、及び
前記第2の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されないことを条件として、第2の複数APアソシエーションNACKフレームを前記第2のAPに伝送すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の複数APアソシエーション応答フレーム及び前記第2の複数APアソシエーション応答フレームの両方が許可を示すことを条件として、前記第1のAP及び前記第2のAPと前記複数AP動作を実行すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の複数APアソシエーション応答フレーム及び前記第2の複数APアソシエーション応答フレームが所定の順序で受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のAP及び前記第2のAPとの前記複数AP動作が、協調直交周波数分割多元接続(OFDMA)又は協調ヌリングを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数AP動作は、前記第1のAP及び前記第2のAPから前記IEEE 802.11のSTAによって信号を同時に受信すること、及び前記IEEE 802.11のSTAから前記第1のAP及び前記第2のAPに信号を同時に伝送することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1のアクセスポイント(AP)及び第2のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含むプローブ応答フレームを前記第1のAPから受信するように構成された受信機と、
IEEE 802.11のステーション(STA)との複数AP動作のために前記第1のAPが前記第2のAPにアソシエートされることを可能にする複数APアソシエーション要求フレームを前記第1のAP又は前記第2のAPの少なくとも1つに伝送するように構成された送信機であって、複数AP動作は前記第1のAP及び前記第2のAPから前記IEEE 802.11のSTAによって信号を受信することを含む、送信機と
を含み、
前記受信機が、
前記第1のAPとの前記複数AP動作の許可又は拒否を示す第1の複数APアソシエーション応答フレームを前記第1のAPから受信し、
前記第2のAPとの前記複数AP動作の許可又は拒否を示す第2の複数APアソシエーション応答フレームを前記第2のAPから受信する
ように更に構成されている、
IEEE 802.11のSTA。
【請求項12】
前記複数AP動作機能が、複数APジョイント伝送機能、複数APハイブリッド自動再送要求(HARQ)機能、複数AP多重入出力(MIMO)機能、ダイナミックAP選択機能、複数APローミング機能、又は複数AP協調ビームフォーミング機能を含む、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項13】
前記第1のAP及び前記第2のAPが複数APサービスセット内に含まれ、前記複数APサービスセットは前記複数AP動作をサポートすることができる複数のAPを含む、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項14】
前記第2のAPから第2のプローブ応答フレームを受信するように前記受信機が更に構成され、前記第1のAP及び前記第2のAPが同じ複数APサービスセット内にないことを条件として、前記プローブ応答フレームは前記第1のAPに関連する第1の複数APサービスセット内の複数のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含み、前記第2のプローブ応答フレームは前記第2のAPに関連する第2の複数APサービスセット内の複数のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含む、請求項13に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項15】
前記IEEE 802.11のSTAが複数AP動作をサポート可能であることのインジケーションを含むプローブ要求フレームを伝送するように前記送信機が更に構成されている、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項16】
前記第1の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されることを条件として、第1の複数APアソシエーション肯定応答(ACK)フレームを前記第1のAPに伝送し、
前記第1の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されないことを条件として、第1の複数APアソシエーション否定応答(NACK)フレームを前記第1のAPに伝送し、
前記第2の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されることを条件として、第2の複数APアソシエーションACKフレームを前記第2のAPに伝送し、
前記第2の複数APアソシエーション応答フレームが正しく復号されないことを条件として、第2の複数APアソシエーションNACKフレームを前記第2のAPに伝送する
ように前記送信機が更に構成されている、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項17】
前記第1の複数APアソシエーション応答フレーム及び前記第2の複数APアソシエーション応答フレームの両方が許可を示すことを条件として、前記第1のAP及び前記第2のAPと前記複数AP動作を実行するように前記送信機及び前記受信機が更に構成されている、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項18】
前記第1の複数APアソシエーション応答フレーム及び前記第2の複数APアソシエーション応答フレームが所定の順序で受信される、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項19】
前記第1のAP及び前記第2のAPとの前記複数AP動作が、協調直交周波数分割多元接続(OFDMA)又は協調ヌリングを使用して実行される、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【請求項20】
前記複数AP動作は、前記第1のAP及び前記第2のAPから前記IEEE 802.11のSTAによって信号を同時に受信すること、及び前記IEEE 802.11のSTAから前記第1のAP及び前記第2のAPに信号を同時に伝送することを含む、請求項11に記載のIEEE 802.11のSTA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、参照によりその内容を本明細書に援用する、2019年7月12日に出願された米国仮特許出願第62/873,396号、2019年3月7日に出願された米国仮特許出願第62/815,130号、2019年1月10日に出願された米国仮特許出願第62/790,738号、及び2018年11月8日に出願された米国仮特許出願第62/757,507号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
[0002] 米国電気電子学会(IEEE)802.11規格によって実装される既存の無線ネットワーク(例えばWLAN)では、適切な接続状態を確立するためにアソシエートしたいアクセスポイント(AP)に対して、ステーション(STA)がアソシエーション要求を送信することができる。アソシエーション要求のエレメントがAPの能力とマッチする場合、APはSTAにアソシエーション応答を送信して、APが関連する基本サービスセット(BSS)のメンバ内にSTAがあることを示す。既存の無線ネットワークでは、STAは単一のAPにアソシエートするための要求フレーム及び応答フレームをやり取りするに過ぎず、単一のSTAからの複数APディスカバリ及び複数APアソシエーションに関する如何なるサポートも提供されていない。従って、単一のSTAが複数のAPを発見し、複数のAPにアソシエートすることを可能にする方法及び機器が求められている。
【発明の概要】
【0003】
概要
[0003] 本明細書では、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)内の複数AP(又はマルチAP)協調のためのシステム、方法、及び機器を記載する。例えばステーション(STA)は、第1のアクセスポイント(AP)及び第2のAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含むプローブ応答フレームを第1のAPから受信し得る。複数AP動作機能は、複数APジョイント伝送機能、複数APハイブリッド自動再送要求(HARQ)機能、複数AP多重入出力(MIMO)機能、ダイナミックAP選択機能、複数APローミング機能、又は複数AP協調ビームフォーミング機能を含み得る。次いでSTAは、STAとの複数AP動作のために第1のAPが第2のAPにアソシエートされることを可能にする複数APアソシエーション要求フレームを第1のAP又は第2のAPの少なくとも1つに伝送することができる。複数AP動作は、例えば協調直交周波数分割多元接続(OFDMA)又は協調ヌリング(nulling)を使用し、第1のAP及び第2のAPからSTAによって信号を受信することを含み得る。複数APアソシエーション要求フレームを伝送すると、STAは第1のAPとの複数AP動作の許可又は拒否を示す第1の複数APアソシエーション応答フレームを第1のAPから受信することができる。STAは、第2のAPとの複数AP動作の許可又は拒否を示す第2の複数APアソシエーション応答フレームを第2のAPから受信することもできる。第1の複数APアソシエーション応答フレーム及び第2の複数APアソシエーション応答フレームの両方が許可を示すという条件で、STAは第1のAP及び第2のAPとの複数AP動作を実行することができる。
【0004】
図面の簡単な説明
[0004] 添付図面に関連して例として示す以下の説明からより詳細な理解を得ることができ、図中の同様の参照番号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A】[0005]1つ又は複数の開示する実施形態を実装することができる通信システムの一例を示すシステム図である。
【
図1B】[0006]一実施形態による、
図1Aに示す通信システム内で使用することができる無線送受信ユニット(WTRU)の一例を示すシステム図である。
【
図1C】[0007]一実施形態による、
図1Aに示す通信システム内で使用することができる無線アクセスネットワーク(RAN)の一例及びコアネットワーク(CN)の一例を示すシステム図である。
【
図1D】[0008]一実施形態による、
図1Aに示す通信システム内で使用することができるRANの更なる例及びCNの更なる例を示すシステム図である。
【
図2】[0009]協調直交周波数分割多元接続(OFDMA)の一例を示す図である。
【
図3】[0010]協調OFDMAのためのリソース割り当ての一例を示す図である。
【
図4】[0011]協調ヌリング/協調ビームフォーミングの一例を示す図である。
【
図5】[0012]干渉アライメントを使用する協調ヌリング/協調ビームフォーミング(CB/CN)の一例を示す図である。
【
図6】[0013]単一ユーザジョイントプリコーデッド複数アクセスポイント(マルチAP)伝送、又は協調シンガユーザ(SU)ビームフォーミングの一例を示す図である。
【
図7】[0014]マルチユーザジョイントプリコーデッド複数AP伝送、又は協調マルチユーザ(MU)ビームフォーミングの一例を示す図である。
【
図8A】[0015]ステーション(STA)アソシエーション中の複数APアソシエーションの一例を示す図である。
【
図8B】[0016]複数APアソシエーション手続きの一例を示す図である。
【
図9】[0017]STAによって開始される複数APアソシエーションの一例を示す図である。
【
図10】[0018]複数APサービスセット(SS)エレメントの一例を示す図である。
【
図11】[0019]複数AP選択エレメントの一例を示す図である。
【
図12】[0020]スケジュール/ランダムアクセス協調OFDMAの一例を示す図である。
【
図13】[0021]複数APアソシエーション、セル中心/セル端ディスカバリ、及びデータ伝送の一例を示すシグナリング図である。
【
図14】[0022]fractional coordinated OFDMAのための保護(guard)帯域の一例を示す図である。
【
図15】[0023]ダウンリンク-ダウンリンクCB/CNの一例を示す図である。
【
図16】[0024]アップリンク-アップリンクCB/CNの一例を示す図である。
【
図17】[0025]アップリンク-ダウンリンクCB/CNの一例を示す図である。
【
図18】[0026]独立したヌルデータパケット告知(NDPA)/ヌルデータパケット(NDP)及びトリガベースフィードバックに関するシングリングフローの一例を示す図である。
【
図19】[0027]マスタトリガベースNDPA/NDP及びマスタトリガベースフィードバックの一例を示すシグナリング図である。
【
図20】[0028]APからのNDPフィードバック要求の一例を示すシグナリング図である。
【
図21】[0029]黙示的な複数APサウンディングに関するNDPトリガの一例を示すシグナリング図である。
【
図22】[0030]相反性に基づくアップリンク-アップリンク(UL/UL)CB/CNに関する独立したNDPA/NDPの一例を示すシグナリング図である。
【
図23】[0031]UL/UL CB/CNに関するマスタトリガベースNDPA/NDPの一例を示すシグナリング図である。
【
図24】[0032]STAによって開始されるチャネル取得の一例を示すシグナリング図である。
【
図25】[0033]APによって開始されるチャネル取得の一例を示すシグナリング図である。
【
図26】[0034]黙示的なDLチャネル取得の一例を示す図である。
【
図27】[0035]ULトラフィック及びDLトラフィックが同時に生じるシナリオの一例における干渉を示す図である。
【
図28】[0036]CB/CNに対してメッシュデータトリガ(MDT)フレーム及びメッシュサウンディングトリガ(MST)フレームを利用する一例を示す図である。
【
図29】[0037]単方向spatial reuseパラメータ(SRP)ベースのspatial reuse(SR)を使用するアップリンク-アップリンクCB/CNの一例を示す図である。
【
図30】[0038]スパースコード多元接続(SCMA)利得推定のタイプ1の一例を示す図である。
【
図31】[0039]SCMA利得推定のタイプ2の一例を示す図である。
【
図32】[0040]アップリンク-アップリンクの双方向SRPベースのSRの一例を示す図である。
【
図33】[0041]一次UL/DL伝送を用いた単方向DL/UL CB/CNの一例を示す図である。
【
図34】[0042]複数マスタトリガリングの一例を示す図である。
【
図35】[0043]シーケンシャルトリガリングの一例を示す図である。
【
図36】[0044]プレサウンディングベースのマスタトリガリングの一例を示す図である。
【
図37】[0045]干渉アライメント(IA)のためのAP1及びAP2用のロングトレーニングフィールド(LTF)構造の一例を示す図である。
【
図38】[0046]サウンディングフレームを伴う複数AP黙示的サウンディング手続きの一例を示す図である。
【
図39】[0047]自己較正のための手続きの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
[0048]
図1Aは、1つ又は複数の開示する実施形態を実装することができる通信システム100の一例を示す図である。通信システム100は、複数の無線ユーザに音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャスト等のコンテンツを提供する多元接続システムであり得る。通信システム100は、無線帯域幅を含むシステムリソースを共用することによって複数の無線ユーザがかかるコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、単一キャリアFDMA(SC-FDMA)、ゼロテールユニークワードDFT拡散OFDM(ZT UW DTS-s OFDM)、ユニークワードOFDM(UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理済みOFDM、フィルタバンクマルチキャリア(FBMC)等の1つ又は複数のチャネルアクセス方法を使用することができる。
【0007】
[0049]
図1Aに示すように、通信システム100は無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、RAN104/113、CN106/115、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、及び他のネットワーク112を含み得るが、開示する実施形態は任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図することが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれは、無線環境内で動作し及び/又は通信するように構成される任意の種類の装置とすることができる。例として、その何れも「ステーション」及び/又は「STA」と呼ぶことができるWTRU102a、102b、102c、102dは無線信号を伝送及び/又は受信するように構成することができ、ユーザ機器(UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、加入ごとのユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fi装置、モノのインターネット(IoT)装置、時計又は他の着用物、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療装置及び医学的応用(例えば遠隔手術)、工業装置及び工業的応用(例えば工業及び/又は自動化プロセスチェーンの脈絡で動作するロボット及び/又は他の無線装置)、家庭用電子装置、商用及び/又は工業用無線ネットワーク上で動作する装置等を含み得る。WTRU102a、102b、102c、及び102dの何れもUEと区別なく呼ぶ場合がある。
【0008】
[0050] 通信システム100は、基地局114a及び/又は基地局114bも含み得る。基地局114a、114bのそれぞれは、CN106/115、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112等の1つ又は複数の通信ネットワークへのアクセスを助けるためにWTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線でインタフェースするように構成される任意の種類の装置であり得る。例として、基地局114a、114bはベーストランシーバ局(BTS)、Node-B、eNode B、Home Node B、Home eNode B、gNB、NR NodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータ等であり得る。基地局114a、114bを単一の要素としてそれぞれ示すが、基地局114a、114bは相互接続された任意の数の基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されよう。
【0009】
[0051] 基地局114aはRAN104/113の一部とすることができ、RAN104/113は基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード等の他の基地局及び/又はネットワーク要素(不図示)も含み得る。基地局114a及び/又は基地局114bは、セル(不図示)と呼ばれ得る1つ又は複数のキャリア周波数上で無線信号を伝送及び/又は受信するように構成され得る。これらの周波数はライセンススペクトル、非ライセンススペクトル、又はライセンススペクトルと非ライセンススペクトルとの組み合わせの中にあり得る。セルは、相対的に固定されてもよい又は時間と共に変化し得る特定の地理的領域に無線サービスのカバレッジを提供することができる。セルはセルセクタに更に分割され得る。例えば基地局114aに関連するセルは3つのセクタに分割することができる。従って、一実施形態では基地局114aが3つの、即ちセルのセクタごとに1つのトランシーバを含み得る。一実施形態では、基地局114aが多重入出力(MIMO)技術を使用することができ、セルのセクタごとに複数のトランシーバを利用し得る。例えば所望の空間方向に信号を伝送及び/又は受信するためにビームフォーミングを使用することができる。
【0010】
[0052] 基地局114a、114bは、任意の適切な無線通信リンク(例えば無線周波数(RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外(IR)、紫外(UV)、可視光等)であり得るエアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102c、102dの1つ又は複数と通信し得る。エアインタフェース116は任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立され得る。
【0011】
[0053] より具体的には、上記で述べたように通信システム100は多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMA等の1つ又は複数のチャネルアクセス方式を使用することができる。例えばRAN104/113内の基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインタフェース115/116/117を確立し得るUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)Terrestrial Radio Access(UTRA)等の無線技術を実装することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)及び/又はEvolved HSPA(HSPA+)等の通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(DL)パケットアクセス(HSDPA)及び/又は高速ULパケットアクセス(HSUPA)を含み得る。
【0012】
[0054] 一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cが、Long Term Evolution(LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)を使用してエアインタフェース116を確立し得るEvolved UMTS Terrestrial Radio Access(E-UTRA)等の無線技術を実装することができる。
【0013】
[0055] 一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cが、New Radio(NR)を使用してエアインタフェース116を確立し得るNR無線アクセス等の無線技術を実装することができる。
【0014】
[0056] 一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cが複数の無線アクセス技術を実装することができる。例えば基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、例えばデュアルコネクティビティ(DC)の原理を使用してLTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装することができる。従って、WTRU102a、102b、102cによって利用されるエアインタフェースは、複数の種類の無線アクセス技術及び/又は複数の種類の基地局(例えばeNB及びgNB)との間で送信される伝送によって特徴付けることができる。
【0015】
[0057] 他の実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cが、IEEE 802.11(即ちWireless Fidelity(WiFi)、IEEE 802.16(即ちWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、Interim Standard 2000(IS-2000)、Interim Standard 95(IS-95)Interim Standard 856(IS-856)、Global System for Mobile communications(GSM)、Enhanced Data rates for GSM Evolution(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)等の無線技術を実装することができる。
【0016】
[0058]
図1Aの基地局114bは、例えば無線ルータ、Home Node B、Home eNode B、又はアクセスポイントとすることができ、事業所、自宅、車両、キャンパス、工業施設、(例えばドローンによる使用のための)空中回廊、道路等の局所的領域内の無線接続性を促進するために任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dがIEEE 802.11等の無線技術を実装して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dがIEEE 802.15等の無線技術を実装して無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。更に別の実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dがセルラベースのRAT(例えばWCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NR等)を利用してピコセル又はフェムトセルを確立することができる。
図1Aに示すように、基地局114bはインターネット110への直接接続を有し得る。従って、基地局114bはCN106/115を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0017】
[0059] RAN104/113は、WTRU102a、102b、102c、102dの1つ又は複数に音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスを提供するように構成される任意の種類のネットワークであり得るCN106/115と通信し得る。データは、異なるスループット要件、遅延要件、エラー許容範囲要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件等、種々のサービス品質(QoS)要件を有し得る。CN106/115は、呼制御、課金サービス、モバイルロケーションベースサービス、プリペイド通話、インターネット接続、ビデオ配信等を提供することができ、及び/又はユーザ認証等の高レベルセキュリティ機能を実行することができる。
図1Aには不図示だが、RAN104/113及び/又はCN106/115は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを使用する他のRANと直接的に又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えばNR無線技術を利用し得るRAN104/113に接続されることに加え、CN106/115はGSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA、又はWiFi無線技術を使用する別のRAN(不図示)と通信することもできる。
【0018】
[0060] CN106/115は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとしての役割を果たすこともできる。PSTN108は、単純旧式電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含み得る。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、及び/又はインターネットプロトコル(IP)等の共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワーク及び装置の世界的なシステムを含み得る。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され及び/又は運営される有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えばネットワーク112は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを使用し得る1つ又は複数のRANに接続される別のCNを含み得る。
【0019】
[0061] 通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dの一部又は全てがマルチモード機能を含み得る(例えばWTRU102a、102b、102c、102dは様々な無線リンク上で様々な無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば
図1Aに示すWTRU102cは、セルラベースの無線技術を使用し得る基地局114aと、及びIEEE 802無線技術を使用し得る基地局114bと通信するように構成され得る。
【0020】
[0062]
図1Bは、WTRU102の一例を示すシステム図である。
図1Bに示すように、WTRU102はとりわけプロセッサ118、トランシーバ120、伝送/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、脱着不能メモリ130、脱着可能メモリ132、電源134、全地球測位システム(GPS)チップセット136、及び/又は他の周辺装置138を含み得る。WTRU102は、実施形態と合致したままで上記の要素の任意のサブコンビネーションを含み得ることが理解されよう。
【0021】
[0063] プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つ又は複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、書換可能ゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意の種類の集積回路(IC)、状態機械等であり得る。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、出力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境内で動作することを可能にする他の任意の機能を実行することができる。プロセッサ118は、伝送/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合されてもよい。
図1Bはプロセッサ118及びトランシーバ120を別個のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118及びトランシーバ120は電子パッケージ又はチップ内に統合され得ることが理解されよう。
【0022】
[0064] 伝送/受信要素122は、エアインタフェース116上で基地局(例えば基地局114a)との間で信号を伝送又は受信するように構成され得る。例えば一実施形態では、伝送/受信要素122はRF信号を伝送及び/又は受信するように構成されるアンテナであり得る。一実施形態では、伝送/受信要素122は例えばIR、UV、又は可視光信号を伝送及び/又は受信するように構成されるエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、伝送/受信要素122はRF信号及び光信号の両方を伝送及び/又は受信するように構成され得る。伝送/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを伝送及び/又は受信するように構成され得ることが理解されよう。
【0023】
[0065]
図1Bでは伝送/受信要素122を単一の要素として示すが、WTRU102は任意の数の伝送/受信要素122を含むことができる。より具体的には、WTRU102はMIMO技術を使用することができる。従って一実施形態では、WTRU102はエアインタフェース116上で無線信号を伝送し受信するための2つ以上の伝送/受信要素122(例えば複数のアンテナ)を含み得る。
【0024】
[0066] トランシーバ120は、伝送/受信要素122によって伝送される信号を変調するように、及び伝送/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記で述べたように、WTRU102はマルチモード機能を有することができる。従ってトランシーバ120は、WTRU102が例えばNR及びIEEE 802.11等の複数のRATによって通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0025】
[0067] WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128(例えば液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニット又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合されてもよく、そこからユーザ入力データを受信し得る。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えてプロセッサ118は、脱着不能メモリ130及び/又は脱着可能メモリ132等の任意の種類の適切なメモリの情報にアクセスし、かかるメモリ内にデータを記憶することができる。脱着不能メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、ハードディスク、又は他の任意の種類のメモリ記憶装置を含み得る。脱着可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカード等を含み得る。他の実施形態ではプロセッサ118は、サーバ上又はホームコンピュータ上(不図示)等、WTRU102上に物理的に位置しないメモリの情報にアクセスし、かかるメモリ内にデータを記憶することができる。
【0026】
[0068] プロセッサ118は、電源134から電力を得ることができ、WTRU102内の他のコンポーネントへの電力を分配し及び/又は制御するように構成され得る。電源134はWTRU102に給電するための任意の適切な装置であり得る。例えば電源134は、1つ又は複数の乾電池(例えばニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li-ion)等)、太陽電池、燃料電池等を含み得る。
【0027】
[0069] プロセッサ118は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば経度及び緯度)を提供するように構成され得るGPSチップセット136にも結合され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は基地局(例えば基地局114a、114b)からエアインタフェース116上で位置情報を受信することができ、及び/又は2つ以上の近くの基地局から受信される信号のタイミングに基づいて自らの位置を突き止めることができる。WTRU102は、実施形態と合致したままで任意の適切な位置決定方法によって位置情報を取得できることが理解されよう。
【0028】
[0070] プロセッサ118は、追加の特徴、機能、及び/又は有線若しくは無線接続を提供する1つ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールを含み得る他の周辺装置138に更に結合され得る。例えば周辺装置138は、加速度計、eコンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又はビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動装置、テレビ受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(VR/AR)装置、活動トラッカ等を含み得る。周辺装置138は1つ又は複数のセンサを含むことができ、センサはジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁気計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、地理位置センサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁気計、気圧計、ジェスチャセンサ、バイオメトリクセンサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ又は複数であり得る。
【0029】
[0071] WTRU102は、(例えば(例えば伝送用の)UL及び(例えば受信用の)ダウンリンクの両方の特定のサブフレームに関連する信号の一部又は全ての伝送及び受信が並行及び/又は同時であり得る全二重無線を含み得る。全二重無線は、ハードウェアによる自己干渉(例えばチョーク)又はプロセッサによる(例えば別個のプロセッサ(不図示)又はプロセッサ118による)信号処理による自己干渉を減らし及び又はほぼなくすための干渉管理ユニット139を含み得る。一実施形態では、WTRU102は、信号の一部又は全ての伝送及び受信(例えば(例えば伝送用の)UL又は(例えば受信用の)ダウンリンクのいずれかのための特定のサブフレームに関連する)のための半二重無線を含むことができる。
【0030】
[0072]
図1Cは、一実施形態によるRAN104及びCN106を示すシステム図である。上記で述べたように、RAN104はエアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するためにE-UTRA無線技術を使用することができる。RAN104はCN106と通信することもできる。
【0031】
[0073] RAN104はeNode-B160a、160b、160cを含み得るが、RAN104は実施形態と合致したままで任意の数のeNode-Bを含み得ることが理解されよう。eNode-B160a、160b、160cは、エアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ又は複数のトランシーバをそれぞれ含み得る。一実施形態では、eNode-B160a、160b、160cがMIMO技術を実装することができる。従って、例えばeNode-B160aは複数のアンテナを使用してWTRU102aとの間で無線信号を伝送及び/又は受信することができる。
【0032】
[0074] eNode-B160a、160b、160cのそれぞれは特定のセル(不図示)に関連することができ、無線リソース管理の判断、ハンドオーバの判断、UL及び/又はDL内のユーザのスケジューリング等を処理するように構成され得る。
図1Cに示すように、eNode-B160a、160b、160cはX2インタフェース上で互いに通信することができる。
【0033】
[0075]
図1Cに示すCN106は、モビリティ管理エンティティ(MME)162、サービングゲートウェイ(SGW)164、及びパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(又はPGW)166を含み得る。上記の要素のそれぞれをCN106の一部として示すが、これらの要素の何れもCNオペレータ以外のエンティティによって所有され及び/又は運営され得ることが理解されよう。
【0034】
[0076] MME162は、S1インタフェースによってRAN104内のeNode-B162a、162b、162cのそれぞれに接続することができ、制御ノードとして働き得る。例えばMME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの初期接続中に特定のサービングゲートウェイを選択すること等を担うことができる。MME162は、RAN104とGSM及び/又はWCDMA等の他の無線技術を使用する他のRAN(不図示)とを切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0035】
[0077] SGW164は、S1インタフェースによってRAN104内のeNode B160a、160b、160cのそれぞれに接続され得る。SGW164は概して、WTRU102a、102b、102cとの間のユーザデータパケットをルートし転送することができる。SGW164は、eNode B間のハンドオーバ中のユーザプレーンのアンカリング、DLデータがWTRU102a、102b、102cにとって入手可能な場合のページングのトリガ、WTRU102a、102b、102cのコンテキストの管理及び記憶等の他の機能を実行してもよい。
【0036】
[0078] SGW164はPGW166に接続することができ、PGW166は、WTRU102a、102b、102cにインターネット110等のパケット交換ネットワークへのアクセスを与えてWTRU102a、102b、102cとIP対応装置との間の通信を促進することができる。
【0037】
[0079] CN106は他のネットワークとの通信を促進することができる。例えばCN106は、PSTN108等の回線交換網へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに与えて、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信装置との間の通信を促進することができる。例えばCN106は、CN106とPSTN108との間のインタフェースとして働くIPゲートウェイ(例えばIPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことができ、又はかかるIPゲートウェイと通信し得る。加えてCN106は、他のサービスプロバイダによって所有され及び/又は運営される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに与えることができる。
【0038】
[0080]
図1A~
図1DではWTRUを無線端末として示すが、特定の代表的な実施形態ではかかる端末が通信ネットワークとの有線通信インタフェースを(例えば一時的に又は永続的に)使用できることが企図される。
【0039】
[0081] 代表的な実施形態では、他のネットワーク112がWLANであり得る。
【0040】
[0082] インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)モード内のWLANは、BSSのためのアクセスポイント(AP)及びAPにアソシエートする1つ又は複数のステーション(STA)を有し得る。APは、BSS内外にトラフィックを運ぶ分配システム(DS)又は別の種類の有線/無線ネットワークへのアクセス又はインタフェースを有し得る。BSSの外部から生じるSTAへのトラフィックはAPを介して到着することができ、STAに届けられ得る。BSSの外部の宛先へのSTAから生じるトラフィックは、それぞれの宛先に届けられるようにAPに送信され得る。BSS内のSTA間のトラフィックはAPを介して送信することができ、例えばソースSTAはAPにトラフィックを送信することができ、APはそのトラフィックを宛先STAに届けることができる。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックと見なす及び/又は呼ぶことができる。ピアツーピアトラフィックは、ダイレクトリンクセットアップ(DLS)を用いてソースSTAと宛先STAとの間で(例えば直接)送信され得る。特定の代表的な実施形態では、DLSが802.11e DLS又は802.11z tunneled DLS(TDLS)を使用することができる。独立BSS(IBSS)モードを使用するWLANはAPを有さない場合があり、IBSS内の又はIBSSを使用するSTA(例えばSTAの全て)が互いに直接通信することができる。IBSSモードの通信は、本明細書では「アドホック」モードの通信と呼ぶ場合もあり得る。
【0041】
[0083] 802.11acインフラストラクチャモードの動作又は同様のモードの動作を使用する場合、APは一次チャネル等の固定チャネル上でビーコンを伝送することができる。一次チャネルは固定幅(例えば20MHz幅の帯域)又はシグナリングによる動的に設定された幅であり得る。一次チャネルはBSSの動作チャネルとすることができ、APとの接続を確立するためにSTAによって使用され得る。特定の代表的な実施形態では、例えば802.11システム内でCarrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance(CSMA/CA)が実装され得る。CSMA/CAでは、APを含むSTA(例えば全てのSTA)が一次チャネルを検知することができる。一次チャネルが使用中だと特定のSTAによって検知/検出され及び/又は判定される場合、特定のSTAはバックオフすることができる。所与のBSS内で1つのSTA(例えば1つのステーションだけ)が任意の所与の時点において伝送することができる。
【0042】
[0084] 例えば40MHz幅のチャネルを形成するための一次20MHzチャネルと隣接する又は隣接しない20MHzチャネルとの組み合わせにより、高スループット(HT)STAは40MHz幅のチャネルを通信に使用することができる。
【0043】
[0085] 超高スループット(VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、及び/又は160MHz幅のチャネルをサポートし得る。40MHz及び/又は80MHzのチャネルは連続した20MHzチャネルを組み合わせることによって形成することができる。160MHzのチャネルは連続した8個の20MHzチャネルを組み合わせることによって、又は80+80構成と呼ばれ得る2個の不連続80MHzチャネルを組み合わせることによって形成することができる。80+80構成では、データを2つのストリームに分割し得るセグメントパーサにチャネル符号化後のデータを通すことができる。逆高速フーリエ変換(IFFT)処理及び時間領域処理を各ストリームに対して別々に行うことができる。ストリームは2個の80MHzチャネル上にマップすることができ、伝送側STAによってデータが伝送され得る。受信側STAの受信機において、上記の80+80構成の動作を逆にすることができ、複合データが媒体アクセス制御(MAC)に送信され得る。
【0044】
[0086] サブ1GHzモードの動作が802.11af及び802.11ahによってサポートされている。802.11n及び802.11acで使用されているものと比べ、802.11af及び802.11ahではチャネル動作帯域幅及びキャリアが低減される。802.11afはTVホワイトスペース(TVWS)スペクトル内の5MHz、10MHz、及び20MHz帯域幅をサポートし、802.11ahは非TVWSスペクトルを使用する1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHz帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahはマクロカバレッジエリア内のMTC装置等のメータタイプ制御/マシンタイプ通信をサポートすることができる。MTC装置は特定の機能、例えば特定の及び/又は限られた帯域幅へのサポート(例えばそれらだけのサポート)を含む限られた機能を有し得る。MTC装置は(例えば非常に長い電池寿命を保つための)閾値を上回る電池寿命を有する電池を含み得る。
【0045】
[0087] 802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ah等の複数のチャネル及びチャネル帯域幅をサポートし得るWLANシステムは、一次チャネルとして指定され得るチャネルを含むことができる。一次チャネルはBSS内の全てのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。一次チャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートすることができる、BSS内で動作する全てのSTAの中のSTAによって設定され及び/又は限定され得る。802.11ahの例では、たとえAP及びBSS内の他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、及び/又は他のチャネル帯域幅の動作モードをサポートしても、1MHzモードをサポートする(例えばそれだけをサポートする)STA(例えばMTC型装置)では一次チャネルは1MHz幅であり得る。キャリア検知及び/又はネットワーク割り当てベクトル(NAV)の設定は一次チャネルの状態に依存し得る。例えば(1MHzの動作モードだけをサポートする)STAがAPに伝送することによって一次チャネルが使用中である場合、周波数帯域の大部分が使用されていないままであり利用可能であり得るとしても、利用可能な全周波数帯域が使用中と見なされ得る。
【0046】
[0088] 米国では802.11ahによって使用され得る利用可能な周波数帯域は902MHzから928MHzである。韓国では利用可能な周波数帯域は917.5MHzから923.5MHzである。日本では利用可能な周波数帯域は916.5MHzから927.5MHzである。国コードにもよるが、802.11ahに利用可能な総帯域幅は6MHzから26MHzである。
【0047】
[0089]
図1Dは、一実施形態によるRAN113及びCN115を示すシステム図である。上記で述べたように、RAN113はNR無線技術を使用してエアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN113はCN115と通信することもできる。
【0048】
[0090] RAN113はgNB180a、180b、180cを含み得るが、RAN113は実施形態と合致したままで任意の数のgNBを含み得ることが理解されよう。gNB180a、180b、180cは、エアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ又は複数のトランシーバをそれぞれ含み得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cがMIMO技術を実装することができる。例えばgNB180a、180bはビームフォーミングを利用して、gNB180a、180b、180cとの間で信号を伝送及び/又は受信することができる。従って、例えばgNB180aは複数のアンテナを使用してWTRU102aとの間で無線信号を伝送及び/又は受信することができる。一実施形態では、gNB180a、180b、180cがキャリアアグリゲーション技術を実装することができる。例えばgNB180aは、WTRU102aに複数のコンポーネントキャリア(不図示)を伝送することができる。これらのコンポーネントキャリアのサブセットは非ライセンススペクトル上にあり得る一方、残りのコンポーネントキャリアはライセンススペクトル上にあり得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは多地点協調(CoMP)技術を実装することができる。例えばWTRU102aはgNB180a及びgNB180b(及び/又はgNB180c)から協調伝送を受信することができる。
【0049】
[0091] WTRU102a、102b、102cはスケーラブルな数秘学に関連する伝送を使用してgNB180a、180b、180cと通信することができる。例えば、OFDMシンボル間隔及び/又はOFDMサブキャリア間隔は様々な伝送、様々なセル、及び/又は無線伝送スペクトルの様々な部分ごとに異なり得る。WTRU102a、102b、102cは、(例えば異なる数のOFDMシンボルを含む及び/又は可変長の絶対時間継続する)様々な長さの又はスケーラブルな長さのサブフレーム又は伝送時間間隔(TTI)を使用してgNB180a、180b、180cと通信することができる。
【0050】
[0092] gNB180a、180b、180cは、独立型の構成及び/又は非独立型の構成でWTRU102a、102b、102cと通信するように構成され得る。独立型の構成では、WTRU102a、102b、102cは、他のRAN(例えばeNode-B160a、160b、160c等)にもアクセスすることなしにgNB180a、180b、180cと通信することができる。独立型の構成では、WTRU102a、102b、102cはモビリティアンカポイントとしてgNB180a、180b、180cの1つ又は複数を利用することができる。独立型の構成では、WTRU102a、102b、102cは非ライセンス帯域内の信号を使用してgNB180a、180b、180cと通信することができる。非独立型の構成では、WTRU102a、102b、102cは、eNode-B160a、160b、160c等の別のRANとも通信しながら/それらにも接続しながら、gNB180a、180b、180cと通信する/それらに接続することができる。例えばWTRU102a、102b、102cは、DCの原理を実装して1つ又は複数のgNB180a、180b、180c及び1つ又は複数のeNode-B160a、160b、160cとほぼ同時に通信することができる。非独立型の構成では、eNode-B160a、160b、160cがWTRU102a、102b、102cのためのモビリティアンカの役割を果たすことができ、gNB180a、180b、180cはWTRU102a、102b、102cにサービス提供するための追加のカバレッジ及び/又はスループットを提供することができる。
【0051】
[0093] gNB180a、180b、180cのそれぞれは特定のセル(不図示)に関連することができ、無線リソース管理の判断、ハンドオーバの判断、UL及び/又はDL内のユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、デュアルコネクティビティ、NRとE-UTRAとの間の網間接続、User Plane Function(UPF)184a、184bに対するユーザプレーンデータのルーティング、Access and Mobility Management Function(AMF)182a、182bに対する制御プレーン情報のルーティング等を処理するように構成され得る。
図1Dに示すように、gNB180a、180b、180cはXnインタフェース上で互いに通信することができる。
【0052】
[0094]
図1Dに示すCN115は、少なくとも1つのAMF182a、182b、少なくとも1つのUPF184a、184b、少なくとも1つのSession Management Function(SMF)183a、183b、及びことによるとデータネットワーク(DN)185a、185bを含み得る。上記の要素のそれぞれをCN115の一部として示すが、これらの要素の何れもCNオペレータ以外のエンティティによって所有され及び/又は運営され得ることが理解されよう。
【0053】
[0095] AMF182a、182bは、N2インタフェースによってRAN113内のgNB180a、180b、180cの1つ又は複数に接続することができ、制御ノードとして働き得る。例えばAMF182a、182bは、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ネットワークスライシングのサポート(例えば様々な要件を有する様々なPDUセッションの処理)、特定のSMF183a、183bの選択、登録エリアの管理、NASシグナリングの終了、モビリティ管理等を担うことができる。ネットワークスライシングは、利用されているサービスの種類に基づいてWTRU102a、102b、102cのCNサポートをカスタマイズするためにAMF182a、182bによって使用され得る、WTRU102a、102b、102c。例えば、超高信頼低遅延(URLLC)アクセスに依拠するサービス、拡張大規模モバイルブロードバンド(eMBB)アクセスに依拠するサービス、マシンタイプ通信(MTC)アクセスのためのサービス等、様々な使用事例ごとに様々なネットワークスライスを確立することができる。AMF162は、RAN113とLTE、LTE-A、LTE-A Pro、及び/又はWiFi等の非3GPPアクセス技術等の他の無線技術を使用する他のRAN(不図示)とを切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0054】
[0096] SMF183a、183bは、N11インタフェースによってCN115内のAMF182a、182bに接続され得る。SMF183a、183bは、N4インタフェースによってCN115内のUPF184a、184bにも接続され得る。SMF183a、183bはUPF184a、184bを選択し制御し、UPF184a、184bを通るトラフィックのルーティングを構成することができる。SMF183a、183bは、UEのIPアドレスの管理及び割り当て、PDUセッションの管理、ポリシ実施及びQoSの制御、ダウンリンクデータ通知の提供等の他の機能を実行することができる。PDUセッションの種類はIPベース、非IPベース、イーサネットベース等であり得る。
【0055】
[0097] UPF184a、184bは、N3インタフェースによってRAN113内のgNB180a、180b、180cの1つ又は複数に接続することができ、gNBはWTRU102a、102b、102cにインターネット110等のパケット交換ネットワークへのアクセスを与えてWTRU102a、102b、102cとIP対応装置との間の通信を促進することができる。UPF184、184bは、パケットのルーティング及び転送、ユーザプレーンポリシの実施、マルチホームPDUセッションのサポート、ユーザプレーンQoSの対処、ダウンリンクパケットのバッファリング、モビリティアンカリングの提供等の他の機能を実行することができる。
【0056】
[0098] CN115は他のネットワークとの通信を促進することができる。例えばCN115は、CN115とPSTN108との間のインタフェースとして働くIPゲートウェイ(例えばIPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことができ、又はかかるIPゲートウェイと通信し得る。加えてCN115は、他のサービスプロバイダによって所有され及び/又は運営される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに与えることができる。一実施形態では、WTRU102a、102b、102cが、UPF184a、184bへのN3インタフェース並びにUPF184a、184bとDN185a、185bとの間のN6インタフェースを介してUPF184a、184b経由でローカルデータネットワーク(DN)185a、185bに接続され得る。
【0057】
[0099]
図1A~
図1D及び
図1A~
図1Dの対応する説明に鑑みて、WTRU102a~d、基地局114a~b、eNode-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~ab、UPF184a~b、SMF183a~b、DN185a~b、及び/又は本明細書に記載の他の任意の装置のうちの1つ又は複数に関して本明細書に記載する機能の1つ若しくは複数又は全てが1つ又は複数のエミュレーション装置(不図示)によって実行され得る。エミュレーション装置は、本明細書に記載する機能の1つ若しくは複数又は全てをエミュレートするように構成される1つ又は複数の装置であり得る。例えばエミュレーション装置は、他の装置をテストするために及び/又はネットワーク及び/又はWTRUの機能をシミュレートするために使用することができる。
【0058】
[00100] エミュレーション装置は、実験室環境内で及び/又はオペレータネットワーク環境内で他の装置の1つ又は複数のテストを実施するように設計され得る。例えば1つ又は複数のエミュレーション装置は、通信ネットワーク内の他の装置をテストするために有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に又は部分的に実装され及び/又は導入されながら1つ若しくは複数又は全ての機能を実行することができる。1つ又は複数のエミュレーション装置は、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/導入されながら1つ若しくは複数又は全ての機能を実行することができる。エミュレーション装置は、テストのために別の装置に直接結合することができ、及び/又は無線による通信を使用してテストを行うことができる。
【0059】
[00101] 1つ又は複数のエミュレーション装置は、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/導入されなくても、全てを含む1つ又は複数の機能を実行することができる。例えばエミュレーション装置は、1つ又は複数のコンポーネントのテストを実施するために、テスト実験室及び/又は非導入(例えばテスト)有線及び/又は無線通信ネットワーク内のテストシナリオにおいて利用することができる。1つ又は複数のエミュレーション装置はテスト機器であり得る。データを伝送及び/又は受信するために、(例えば1つ又は複数のアンテナを含み得る)RF回路による直接のRF結合及び/又は無線通信がエミュレーション装置によって使用され得る。
【0060】
[00102] IEEE 802.11acでは、超高スループット(VHT)STAが20MHz、40MHz、80MHz、及び160MHz幅のチャネルをサポートすることができる。40MHz及び80MHzのチャネルはIEEE 802.11nと同様に連続した20MHzチャネルを組み合わせることによって形成することができる。160MHzのチャネルは連続した8個の20MHzチャネルを組み合わせることによって、又は2個の不連続80MHzチャネルを組み合わせることによって形成することができる。後者は80+80構成と呼ぶことができる。80+80構成では、データを2つのストリームに分割するセグメントパーサにチャネル符号化後のデータを通すことができる。逆高速フーリエ変換(IFFT)処理及び時間領域処理を各ストリームに対して別々に行うことができる。ストリームは2個のチャネル上にマップすることができ、データが伝送される。受信機において、上記のメカニズムを逆にすることができ、複合データがMACに送信され得る。
【0061】
[00103] IEEE 802.11af及び802.11ahはサブ1GHzモードの動作をサポートする。これらの仕様では、IEEE 802.11n及び802.11acで使用されているものと比べてチャネル動作帯域幅及びキャリアが低減され得る。IEEE 802.11afはTVホワイトスペース(TVWS)スペクトル内の5MHz、10MHz、及び20MHz帯域幅をサポートし、IEEE 802.11ahは非TVWSスペクトルを使用する1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHz帯域幅をサポートする。IEEE 802.11ahでは、これはマクロカバレッジエリア内のメータタイプ制御(MTC)装置をサポートするために使用され得る。MTC装置は、限られた帯域幅しかサポートしないことを含む限られた機能を有し得るが、非常に長い電池寿命の要件も有し得る。
【0062】
[00104] IEEE 802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ah等の複数のチャネル及びチャネル帯域幅をサポートするWLANシステムは、一次チャネルとして指定されるチャネルを含むことができる。一次チャネルはBSS内の全てのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。従って一次チャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートする、BSS内で動作する全てのSTAのうちのSTAによって限定され得る。例えばIEEE 802.11ahでは、たとえAP及びBSS内の他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、又は他のチャネル帯域幅の動作モードをサポートしても、1MHzモードしかサポートしないSTA(例えばMTC装置)がある場合は一次チャネルが1MHz幅であり得る。全てのキャリア検知及びNAVの設定は一次チャネルの状態に依存し得る。例えば1MHzの動作モードだけをサポートするSTAがAPに伝送することによって例えば一次チャネルが使用中である場合、周波数帯域の大部分が使用されていないままであり利用可能でも、利用可能な全周波数帯域が使用中と見なされ得る。
【0063】
[00105] 米国ではIEEE 802.11ahによって使用され得る利用可能な周波数帯域は902MHzから928MHzであり得る。韓国では利用可能な周波数帯域は917.5MHzから923.5MHzである可能性があり、日本では利用可能な周波数帯域は916.5MHzから927.5MHzであり得る。国コードにもよるが、IEEE 802.11ahに利用可能な総帯域幅は6MHzから26MHzであり得る。
【0064】
[00106] IEEE 802.11(商標)の高効率WLAN(HEW)は、2.4GHz、5GHz、及び6GHz帯域の高密度シナリオを含む多くのシナリオにおいて、広範囲の無線ユーザについて全てのユーザが経験するサービス品質を高めるための実施形態を含む。AP、STA、及び関連する無線リソース管理(RRM)技術の高密度の展開をサポートする新たな使用事例が802.11 HEWによって検討されている。
【0065】
[00107] HEWの潜在的応用は、スタジアムでのイベント用のデータ配信等の新興の使用シナリオ、電車の駅又は企業/小売り環境等のユーザ密度が高いシナリオ、並びに医学的応用のためのビデオ配信及び無線サービスに対する依存度の高まりを含む。
【0066】
[00108] 802.11ax又はHEWでは、様々な応用に関する測定トラフィックがショートパケットの高い可能性を有し、ショートパケットを生成することもできるネットワーク応用がある。この応用は、仮想オフィス、伝送出力制御(TPC)肯定応答(ACK)、ビデオストリーミングACK、装置/コントローラ(マウス、キーボード、及びゲームコントローラ等)、アクセス(例えばプローブ要求/応答)、ネットワーク選択(例えばプローブ要求及びアクセスネットワーククエリプロトコル(ANQP))並びにネットワーク管理(例えば制御フレーム)を含み得る。更に、アップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)OFDMA、並びにUL及びDL MU-MIMOを含むマルチユーザ(MU)機能が導入されており、様々な目的でULランダムアクセスを多重化するためのメカニズムが規定されている。
【0067】
[00109] IEEE 802.11の極高スループット(EHT)は、IEEE 802.11ネットワークのピークスループットを更に高め効率を改善するための実施形態を含む。EHTの使用事例及び応用は、video-over-WLAN、拡張現実(AR)、及び仮想現実(VR)等の高スループット且つ低遅延の応用を含み得る。EHT内の機能の一覧は、複数AP、マルチバンド、320MHz帯域幅、16空間ストリーム、HARQ、(時間領域及び周波数領域における)全二重、AP協調、半直交多元接続(SOMA)、及び6GHzチャネルアクセスのための新たな設計を含み得る。
【0068】
[00110] 典型的なIEEE 802.11ネットワークではSTAが単一のAPにアソシエートされてもよく、近隣のBSS内の伝送との協調が殆どない又はない状態でそのAPとの間で伝送を行うことができる。STAは、BSS間で完全に独立したCSMAプロトコルに基づいて重複基本サービスセット(OBSS)の伝送に従うことができる。IEEE 802.11axでは、spatial re-use(SR)手続きによってOBSS間のある程度の協調が導入され、OBSSの伝送を調節済みのエネルギ検出閾値に基づいて(例えばOBSS PD手続きを使用する)又は受信側のOBSS STAによって許容され得る干渉量の知識によって(例えばSRP手続きを使用する)可能にし得る。
【0069】
[00111] 本明細書に記載の実施形態は、複数のAPへの又は複数のAPから1つ又は複数のSTAへの伝送を可能にすることにより、OBSS間の更なる協調を可能にする手続きを提供し得る。OBSS間の複数AP協調は、非ライセンス帯域内で及び/又はIEEE 802.11プロトコルに固有に実行され得る。
【0070】
[00112] 検討されるSTA/WTRUの全体的なスループットを改善するために、複数のAP/eNBがジョイント処理/伝送を使用して同じ又は異なる時間及び周波数リソース内で同じ又は複数のSTA/WTRUに伝送することができる。動的セル選択は、1組のAP/eNBのうちの1つだけが任意の時点においてデータを能動的に伝送するジョイント処理の特例として扱われ得る。他方で、各STA/WTRUが受ける干渉を減らすために、複数のAP/eNBが協調ビームフォーミング/スケジューリングを使用して同じ又は異なる時間及び周波数リソース内で異なるSTA/WTRUに伝送することができる(例えば各AP/eNBは自らのSTA/WTRUにサービス提供する)。複数AP/eNB協調により、セル平均及び/又はセル端スループットの著しい改善を実現することができる。それぞれのSTA/WTRU/AP/基地局について複数の伝送アンテナが利用可能だと考えることができる。各基地局における空間領域信号処理により、他のSTA/WTRUのための同時干渉抑制及び所望のSTA/WTRUのための信号品質の最適化が処理され得る。
【0071】
[00113] 概して、例えば明示的フィードバックにより、AP又は基地局においてある程度のチャネル状態情報が入手可能だと考えることができる。更に、キャリア間の干渉又はシンボル間の干渉に対処するためのより複雑な信号処理を回避することができるように、一定のタイミング/周波数の同期を想定することができる。
【0072】
[00114] WLAN内の複数AP伝送スキームは、協調OFDMA、協調ヌリング/ビームフォーミング、及び協調SU/MU伝送に基づいて分類することができる。協調SU伝送では、複数のAPが1つのリソースユニット(RU)内でSTAに伝送することができる。協調SU伝送は、(複雑な順に)動的選択、協調SUビームフォーミング、及び協調MUビームフォーミングのうちの1つであり得る。協調ポイント選択では、伝送は1組のAPのうちの1つから動的に選択することができ、HARQを含み得る。協調SUビームフォーミングでは、伝送は複数のAPから同時に行うことができ、伝送はビームフォーミングされ得る。協調MUビームフォーミングでは、複数のAPが複数のSTAとの間で1つのRU内でデータを伝送又は受信することができる。
【0073】
[00115]
図2は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、協調直交周波数分割多元接続(OFDMA)の一例200を示す。協調OFDMAでは、データを伝送又は受信するためにRUの各グループが1つのAP(例えば214a、214b、214c、又は214d)によって使用され得る。例えば
図2に示すように、STA202a~202lは、セル中心STA202a、202d、202g、202j、及びセル端STA202b、202c、202e、202f、202h、202i、202k、202jという2つのグループに分けることができる。AP214a、214b、214c、214dは、干渉の影響を受けていない自らのSTA202a、202d、202g、202j(即ちセル中心STA)が全帯域幅を使用することを可能にし得る。しかしAP214a、214b、214c、214dは、部分的な周波数帯域幅だけを使用するように干渉の影響を受けている可能性がある自らのSTA202b、202c、202e、202f、202h、202i、202k、202l(即ちセル端STA)を制限することができる。例えばSTA202aは全帯域幅(例えばフルスペクトル/チャネル)を使用することが許可される一方、STA202b、202cは帯域幅の一定部分だけを使用するように限定される。AP214a、214b、214c、214dとSTA202a~202lとの間で通信されるデータ又は情報は各RU205、210、220、225、230、235、240、245上でビームフォーミングされてもよく、又はMU-MIMOを有し得る。複雑さは相対的に低から中程度であり得る。一実施形態では、各APが特定のRUに制限された状態で、APがOFDMAリソースユニット(RU)をAP間で協調的なやり方で分割することができる。別の実施形態では、APは干渉の影響を受けていないSTA又は他に影響を及ぼさないSTAが全帯域幅を使用することを、影響を受ける可能性があるSTAのアクセスを制限しながら可能にし得る。これをfractional frequency reuse(FFR)と呼ぶ。
【0074】
[00116]
図3は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、協調OFDMAのためのリソース割り当て300の一例を示す。
図3に示すように、グループ1のリソース305、315(例えば中心グループRU)に関連するSTA(例えばセル中心STA)は全帯域(例えばサブバンド1及びサブバンド2)を使用することを可能にされてもよく、グループ2のリソース310又はグループ3のリソース320に関連するSTA(例えばセル端STA)は割り当てリソース(例えばサブバンド1又はサブバンド2)だけを使用するように制限され得る。
【0075】
[00117]
図4は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる協調ビームフォーミング/協調ヌリング(CB/CN)の一例400を示す。協調ビームフォーミング/協調ヌリングでは、各AP(例えばAP1 414a及びAP2 414b)が自らの所望のSTA(例えばSTA1 402a及びSTA2 402b)との間で情報を伝送するためにプリコーディングを適用し、所望のSTAとの間の干渉を抑制することができる。
図4に示す例では、各STA(例えばSTA1 402a又はSTA2 402b)に関するデータは関連するAP(例えばAP1 414a又はAP2 414b)においてのみ必要であり得るが、他方のSTA(例えばSTA2 402b又はSTA1 402a)からのチャネル情報は両方のAP(例えばAP1 414a及びAP2 414b)において必要であり得る。
【0076】
[00118]
図5は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、干渉アライメント(IA)を使用する協調ヌリング/協調ビームフォーミング(CB/CN)の一例500を示す。干渉アライメントでは、APの信号がチャネルを通過した後、不所望の情報(例えばSTA1の情報はSTA2にとって不所望である)がSTAにおける干渉部分空間に入るようにAPがSTAのための情報をプリコードすることができる。AP1 514a及びAP2 514bという2つのAP、及びSTA A502a及びSTA B502bという2つのSTAが無線媒体内にある
図5に示す例では、AP1 514a及びAP2 514bは、同じBSS内にあることができ、STA A502aに対する情報、例えば
【数1】
並びにSTA B502bに対する情報、例えば
【数2】
をAP1 514a及びAP2 514bに分配する中央ユニットによって接続することができ、MはSTA502a、502b及びAP514a、514bにおけるアンテナの数であり得る。AP1 514aにおいて入手可能な情報はa
1及びb
1であり得る。AP2 514bにおいて入手可能な情報はa
2及びb
2であり得る。中央ユニットを介したAP514a、514b間の情報のやり取りは遅い可能性があり又はないと見なされ得る。しかし、AP514a、514bは、低データ速度だが高信頼の通信プロトコルを有する無線媒体によって互いに通信することができる。AP1 514aとSTA A502a、STA B502bとの間のチャネルを
【数3】
で示すことができ、AP2 514bとSTA A502a、STA B502bとの間のチャネルを
【数4】
で示すことができる。
【0077】
[00119] サブキャリアのグループ又は単一のサブキャリアに関するAP1 514a及びAP2 514bにおける動作は
【数5】
とすることができ、
【数6】
はAP1 514a及びAP2 514bそれぞれからの伝送シンボルとすることができ、V
1及びV
2はSTA A502a及びSTA B502bそれぞれのための干渉部分空間であり得る。STA A502a及びSTA B502bにおける受信シンボルは
【数7】
として示すことができる。
【0078】
[00120] AP1 514a及びAP2 514bにおけるプリコーディングにより、クロスチャネルによる干渉成分が同じ部分空間、例えばSTA A502aのV
1及びSTA B502bのV
2内に入り得る。このスキームは干渉アライメント(IA)スキームの具体的事例に対応し得る。この特定のスキームの主な利点は、AP1 514a又はAP2 514bがAP2 514b又はAP1 514aに関係するチャネル状態情報を使用しなくてもよい場合があることであり得る。従ってこのスキームは、AP514a、514b間で情報をやり取りする必要をなくすことでトラフィックを減らすことができる。加えてこのスキームは、Mのアンテナを備えるAP514a、514b、及びSTA502a、502bを使用することによって
【数8】
の情報を供給することができる。
【0079】
[00121] 協調シングルユーザ(SU)又はマルチユーザ(MU)伝送では、複数のAPが協調して単一のSTA又は複数のSTAとの間で情報を同時に伝送することができる。この場合、STAに関するチャネル情報及びデータがどちらも両方のAPにおいて必要であり得る。協調SU又はMU伝送は、例えば協調SU伝送又は協調MUビームフォーミングの1つとすることができる。
【0080】
[00122] 協調SU伝送では、複数のAPが1つのRU内でSTAに伝送することができ、(複雑な順に)動的ポイント選択、協調SUビームフォーミング、又はジョイントプリコーディングのうちの1つであり得る。動的ポイント選択では、伝送は1組のAPのうちの1つから動的に選択することができ、HARQを取り入れ得る。
【0081】
[00123]
図6は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、単一ユーザ(SU)ジョイントプリコーデッド複数AP伝送、又は協調SUビームフォーミングの一例600を示す。協調ジョイントプリコーディングでは、伝送は複数のAP(例えばAP1 614a及びAP2 614b)から同時とすることができ、1つ又は複数のRU上で所望のSTA(例えばSTA1 602a)に対してビームフォーミング又はプリコーディングされ得る。例えば
図6に示すように、協調SU伝送ではAP1 614a及びAP2 614bがSTA1 602に対して1つのUR内で信号を送信することができる。
【0082】
[00124]
図7は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、マルチユーザ(MU)プリコーデッド複数AP伝送、又は協調MUビームフォーミングの一例700を示す。協調MUビームフォーミングでは、複数のAP(例えばAP1 714a及びAP2 714b)が複数のSTA(例えばSTA1 702a及びSTA2 702b)との間で1つ又は複数のRU上でデータを伝送又は受信することができる。例えば
図7に示すように、AP1 714a及びAP2 714bが(例えばバックホールによって)協調して、STA1 702a及びSTA2 702bとの間で1つ又は複数のRU内でデータを同時に伝送/受信する。本明細書に記載の複数APスキームは、協調ビームフォーミング及びジョイント処理に関係するシナリオを含み得る。
【0083】
[00125] IEEE 802.11のシステムでは、STAがAPにアソシエーション要求を送信し、アソシエーションに成功する場合、そのSTAがBSSのメンバであることを示すアソシエーション応答をAPから受信することができる。複数APシステムでは、或るAPが複数のAPの影響を受ける可能性があり、各APとのある程度のアソシエーションを必要とし得る。本明細書に記載の複数APアソシエーションは、単一のSTAが複数のAPを発見し、複数のAPにアソシエートすることを可能にし得る。
【0084】
[00126] 更に、IEEE 802.11ax及びそれ以降等のトリガベースのIEEE 802.11システム内で協調OFDMAを可能にするために、本明細書に記載の実施形態は、トリガベースのOFDMAシステム内でSTAがセル中心STAなのかセル端STAなのかを識別すること、及びその情報をAPにフィードバックすることをSTAが行うことを可能にし得る。本明細書に記載の実施形態は、トリガベースのスケジュール協調OFDMAスキーム及び/又はトリガベースのランダムアクセス協調OFDMAスキームをSTA及び/又はAPが行うことも可能にし得る。様々なタイミングのオフセットがある状態で直交性を保証するために、様々なBSSからのOFDMA伝送を同期することができる。
【0085】
[00127] 更に、協調ビームフォーミング及び協調ヌリングでは、送信機(又は伝送側STA)が、所望の受信機(又は所望の受信側STA)及び被干渉受信機(例えば送信機からの干渉を受ける受信機又はSTA)の両方への効果的なチャネルを推定することができる。BSS内の所望の受信機からフィードバックを行うためにチャネルフィードバックを使用することができる。フィードバックは、別のBSS又は複数APアソシエーションを使用して現在のBSSにアソシエートされるBSS内の受信機からも要求され得る。更に本明細書に記載の実施形態は、所望の受信機及び被干渉受信機の両方にとって効率的なやり方でフィードバックを要求することを可能にし得る。所望の伝送の方向(例えばアップリンク又はダウンリンク)及び被干渉の方向(例えばアップリンク又はダウンリンク)を考慮することができる。トリガベースの手続き及び非トリガベースの手続きの両方を提供することができる。
【0086】
[00128] 更に本明細書に記載の実施形態は、効果的なチャネルを得ること及び効果的なプリコーダを設計することに関して、様々なシステムアーキテクチャのための設計固有伝送手続きを提供することができる。アーキテクチャは(1)両方の送信機がAPからのDL(DL-DL)かどうか、(2)両方の送信機がSTAからのアップリンク(UL-UL)かどうか、又は(3)送信機の一方がAPであり他方がSTAである又はその逆であるかどうか(DL-U又はUL-DL)に基づき得る。一例では、UL-ULアーキテクチャではIEEE 802.11axにおけるspatial reuseパラメータ(SRP)ベースのspatial reuse(SR)を使用し又は修正することができる。SRPベースのspatial reuse(SR)では、APが特定のSTAからフレームを受信している間に(例えばSR式に)同時に伝送を行いたい近隣BSS内の別のSTAからAPが許容し得る最大干渉量のインジケーションと共にSRP PPDUをSTAが受信することができる。
【0087】
[00129] 更に、ビームフォーミング又はビームヌリング技法と共にDL内の複数AP伝送を可能にするために、APは全てのSTAについてDLチャネル状態情報(CSI)を知る必要があり得る。DL及びULチャネルが相反的だと仮定し、APはSTAから伝送されるUL参照信号、パイロット信号、又はトレーニング信号を受信することでDL CSIを得ることができる。ここからAPは様々なSTAから様々なAPへの経路損失等の情報を得ることができ、かかる情報は複数AP DLビームフォーミング又はヌリングをAPが実現することを支援し得る。しかし、STAからのUL伝送が出力制御される場合、全てのSTAから受信される信号が同じ又は同様の出力レベルを有し得る。従ってかかるシナリオではAPが経路損失を突き止めることができない可能性があり、従ってAPとSTAとの間の経路損失情報が取得される可能性がある。STAが出力制限される場合、NDPを伝送するSTAから導出されるAPにおける相反チャネルの推定は、それが潜在的に雑音制限されている可能性があるため、不十分であり得る。かかるシナリオでは、DL SU-MIMO又はMU-MIMOを可能にするためのチャネル推定が実行され改善され得る。
【0088】
[00130] APアソシエーション手続きは典型的なSTAアソシエーション手続きの一部として行われ得る。
図8Aは、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、STAアソシエーション中の複数APアソシエーション800の一例を示す。
【0089】
[00131]
図8Aに示す例では、STA802がプローブ要求フレーム805a、805b(及び/又は認証要求フレーム815a、815b)を送信し、AP1 814a及びAP2 814b等の候補APを識別することができる。実施形態では、プローブ要求フレーム805a、805bのそれぞれが、これだけに限定されないが複数APアソシエーション、伝送、及び/又は受信機能に関する要求を含み得る。プローブ要求フレーム805a、805b(及び/又は認証要求フレーム815a、815b)を受信したAP(例えばAP1 814a及びAP2 814b)がSTA802にプローブ応答フレーム810a、810b(及び/又は認証応答フレーム820a、820b)を送信する。プローブ応答フレーム810a、810bのそれぞれは、これだけに限定されないが複数APアソシエーション、伝送、及び/又は受信機能を含み得る。プローブ応答フレーム810a、810bは、候補協調AP(例えばAP1 814a及びAP2 814b)及びその複数のAP機能(例えばfractional frequency reuse(FFR)、協調、又はジョイント伝送)も含み得る。
【0090】
[00132] STA802は一次AP(例えばAP1 814a)に接続することができる。実施形態では、一次APは単一APシナリオでSTAが接続するAPとして定めることができる。一次APは、例えばIEEE 802.11伝送(例えばIEEE 802.11ax以前)のためにSTAが接続するAPであり得る。二次AP(例えばAP2 814b)は複数AP伝送に使用される追加のAPであり得る。実施形態では、一次APが伝送の一部である必要がある。他の実施形態では、複数APサービスセットのうちの最良のAPを伝送に使用することができる。複数APサービスセット内には複数の二次APがあってもよく、それらのAPは例えば一次AP、二次1AP、二次2AP、三次AP等として順序付けることができる。複数APサービスセット又は複数APサービスセットは、STAと複数のAPとの間の複数APアソシエーション、伝送、及び/又は受信をサポートすることができる複数のAPを含み得る。
【0091】
[00133]
図8Aに示すように、STA802は、AP814a、814bをアソシエートする優先度(例えば一次AP、二次AP、三次AP、又はAP1、AP2)のインジケーションと共に1つ又は複数の複数APアソシエーション要求フレーム825をAP814a、814bに送信することができる。APの優先順位は複数APアソシエーション要求フレーム825内で明示的にシグナリングされてもよく、又は複数APアソシエーション要求フレーム825内でAP識別子が登場する順序によって黙示的にシグナリングされ得る。
【0092】
[00134] STAは、APのそれぞれからビーコン又はプローブ応答フレーム810a、810bが受信される強度から優先順位を識別することができる。一例として
図10に示す複数APサービスセットエレメント等、ビーコン又はプローブ応答フレーム810a、810bは複数AP伝送/受信に関するAPの機能情報を含み得る。AP814a、814bは、可能な複数APの組み合わせ(例えば複数APサービスセット)及び関連する複数AP機能をSTA802に知らせることができ、STAは複数APアソシエーション要求フレーム825に使用するサブセットを選択することができる。
【0093】
[00135] 複数APアソシエーション要求フレーム825は、要求された協調の種類を示すことができる。一例では、STA802が具体的な協調の種類を要求し得る。一部の実施形態では、STA802は自らがサポート可能な全ての協調の種類を要求し得る。協調の種類の例は、これだけに限定されないが協調ビームフォーミング、協調OFDMA、ジョイント伝送、及び複数AP HARQを含み得る。複数APアソシエーション要求フレーム825を受信すると、AP814a、814bは要求されたやり方で自らが協調できることを確実にするために幾らかのAP協調手続き830を実行することができる。これはバックホール又はAPコーディネータによる上位層のシグナリングを伴い得る。或いは又は加えて、一次AP(例えばAP1 814a)は協調要求の詳細及び必要なデータの種類と共に無線(OTA)信号を二次AP(例えばAP2 814b)に送信することができる。複数APアソシエーション要求825は、前に要求された複数APサービスセット内のAPをブロックする場合のように、STA802がアソシエートするAP814a、814bを追加し、除去し、又は変更するためにSTA802によって送信され得る。一例として、
図11に示すように複数APアソシエーション要求フレーム825は複数AP選択エレメントを含み得る。複数APアソシエーション要求フレーム825は、複数APサービスセット内の全てのAP814a、814bにブロードキャストされ、又は個々のAP814a、814bに別々に伝送され得る。
【0094】
[00136] 次いでAP814a、814bは、複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bをSTA802に送信することができる。実施形態では、各AP814a、814bが独立した複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bをSTA802に送信することができる。複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bは、コード、時間、周波数、及び/又は空間領域内の可分性を保証するやり方で送信され得る。或いは又は加えて、複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bは、ジョイント伝送等の要求されたDL複数APスキームを使用してシステムのテストとして送信され得る。複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bは、STA802によって(例えば複数APアソシエーション要求フレーム825によって)要求される複数APスキームを許可することができる。複数AP応答フレーム835a、835bは、STA802によって(例えば複数APアソシエーション要求フレーム825によって)要求される複数APスキームを拒否してもよい。複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bは、STAによって要求されるスキームに対する代替的な又は追加のスキームを提案することができる。
【0095】
[00137] 次いでSTA802は、複数APアソシエーション肯定応答(ACK)フレーム840a、840bによって両方のAP814a、814bに応答して、複数AP伝送/受信セットアップの準備がSTA802で現在整っていることを両方のAP814a、814bが知ることを確実にすることができる。AP814a、814bの一方がSTA802によって要求される複数APアソシエーションを許可することができず、複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bを送信しないという条件で、複数AP ACKフレーム840a、840bは自らが一次APであること及び複数AP伝送/受信手続きをセットアップすべきでないことを他のAP(例えばAP1 814a又はAP2 814b)が知ることを確実にし得る。例えばAP2 814bがSTA802によって要求される複数APアソシエーション要求フレーム825を許可せず、複数APアソシエーション応答フレーム835bを送信しない場合、STA802は複数APアソシエーションACKフレーム840aをAP1 814aに伝送して、AP1 814aが複数AP伝送/受信手続きをセットアップしない一次APであることを確実にすることができる。STA802がAP814a、814bから複数APアソシエーションACKフレーム840a、840bを受信すると、STA802はAP814a、814bとの複数AP伝送/受信スキームを開始し、AP814a、814bとのデータ伝送845を実行することができる。
【0096】
[00138] AP1 814a及びAP2 814bが同じ複数APサービスセット内にあると仮定し、パケットはSTA802において重複しないように複数APサービスセット内のAP814a、814bから伝送され得る。例えばAP1 814a及びAP2 814bは、プローブ応答フレーム810a、810bを重複しないように且つAP1のプローブ応答フレーム810aがAP2のプローブ応答フレーム810bの到着前に復号される時間を有するように送信することができる。これは複数APアソシエーション応答にも適用可能であり得る。例えばAP1 814a及びAP2 814bは、複数APアソシエーション応答フレーム835a、835bを重複しないように且つAP1の複数APアソシエーション応答フレーム835aがAP2の複数APアソシエーション応答フレーム835bの到着前に復号される時間を有するように送信することができる。換言すれば、AP814a、814bは、パケットがSTA802において互いに重複しないように所定の順序又はランダムな順序に基づいてSTA802にパケット(例えばプローブ応答フレーム810a、810b、又は複数APアソシエーション応答フレーム835a、835b)を送信することができる。順序はAP814a、814b、STA802、ネットワークオペレータ、又はネットワークコントローラによって決定され得る。
【0097】
[00139]
図8Bは、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる複数APアソシエーション手続き850の一例を示す。ステップ855で、STAは自らの近くにある複数のAPに1つ又は複数のプローブ要求フレームを伝送して、STAが複数のAPとの伝送及び/又は受信等の複数AP動作をサポート可能であることを示すことができる。プローブ要求フレームを送信する前に、STAはアクティブスキャニングに基づいて複数のAPを選択することができる。例えばSTAが自らの周囲のAPに関する情報を有さない場合、STAは近隣の全てのAPにプローブ要求フレームをブロードキャストすることができる。APがサポートするネットワークオペレータ又はネットワークキャリアに関する情報をSTAが有する場合、STAはネットワークオペレータ又はネットワークキャリアに対応するサービスセット識別子(SSID)を有する特定のAPを選択することができる。次いでSTAは、その特定のAPにプローブ要求フレームを伝送して被選択APからプローブ応答フレームを引き出すことができる。STAが特定のAPのアドレスの情報(例えばBSSID)を有する場合、STAはそれらのAPを選択してプローブ要求フレームを送信し、それらのAPからプローブ応答フレームを受信することができる。プローブ要求フレームは、STAが複数のAPとの複数AP動作をサポートできることを示す1つ又は複数のインジケータを含み得る。プローブ要求フレームは、APがプローブ要求フレームを受信したかどうかは複数AP動作をSTAに提供する複数APサービスセットの一部である、APに要求する1つ又は複数のインジケータも含み得る。
【0098】
[00140] ステップ860で、STAはプローブ要求フレームに応答して複数のAPからプローブ応答フレームを受信することができる。プローブ応答フレームのそれぞれは、プローブ応答フレームをSTAに伝送したAPの複数AP動作機能を示す1つ又は複数のインジケータを含み得る。例えばプローブ応答フレームのそれぞれは、プローブ応答フレームを伝送したAPのそれぞれについて
図10に示す複数APサービスセットエレメントを含む。複数APサービスセットエレメントに基づき、STAは複数のAPとの複数AP動作に関する複数APパラメータ(例えばグループ及び複数APサービスセット)を識別することができる。複数APサービスセットエレメントは、これだけに限定されないが複数APジョイント伝送機能、複数APハイブリッド自動再送要求(HARQ)機能、複数AP多重入出力(MIMO)機能、ダイナミックAP選択機能、複数APローミング機能、及び複数AP協調ビームフォーミング機能を含み得る。
【0099】
[00141] 一実施形態では、STAに複数AP動作を提供する同じ複数APサービスセットにAP1、AP2、及びAP3が属する場合、プローブ応答フレームのそれぞれはAP1、AP2、及びAP3のそれぞれについて機能情報を提供する。例えばAP1によって伝送されるプローブ応答フレームは、伝送を行っているAP1の機能情報に加えてAP2及びAP3の機能情報を含む。同様に、AP2によって伝送されるプローブ応答フレームは、伝送を行っているAP2の機能情報に加えてAP1及びAP3の機能情報を含む。
【0100】
[00142] 別の実施形態では、AP1及びAP2が同じ複数APサービスセットに属するがAP3がAP1及びAP2の属する複数APサービスセットに属さない場合、AP1及びAP2から伝送されるプローブ応答フレームのそれぞれはAP1及びAP2のそれぞれの機能情報を含む。しかし、AP3から伝送されるプローブ応答フレームはAP1及びAP2の機能情報を含まない可能性があるが、AP3が属する異なる複数APサービスセット内の他のAPの機能情報を含み得る。例えばAP1によって伝送されるプローブ応答フレームは、AP1の機能情報に加えてAP2の機能情報を含む。しかし、AP3によって伝送されるプローブ応答フレームはAP3、AP4、及びAP5の機能情報を含むことができ、AP3、AP4、及びAP5はAP1及びAP2が属する複数APサービスセットとは異なる複数APサービスセットを形成する。
【0101】
[00143] ステップ865で、STAは複数のAPに認証要求フレームを伝送し、ステップ870で複数のAPから認証応答フレームを受信することができる。一例では、
図8Aに示すようにSTAがAP1 814aに認証要求フレーム815aを伝送し、AP1 814aから認証応答フレーム820aを受信することができる。次いでSTAはAP2 814bに別の認証要求フレーム815bを伝送し、AP2 814bから別の認証応答フレーム820bを受信することができる。別の例では、AP2 914bとの複数APアソシエーション手続きが開始されるよりも前にSTAがAP1 914aにアソシエートする場合、
図9に示すようにSTAはAP1 914aにだけ認証要求フレーム915を伝送し、AP1 914aから認証応答フレーム920を受信することができる。
【0102】
[00144] ステップ875で、STAは複数APアソシエーションのために、1つ又は複数の複数APアソシエーション要求フレームを複数のAPに伝送することができる。とりわけ複数APアソシエーション要求フレームは、STAに複数AP動作を提供する複数APアソシエーションを形成するために複数のAPが互いに協調することを可能にし得る。例えばAPが複数APアソシエーション要求フレームを受信すると、複数APサービスセット内のAPに対するSTAのアソシエーションを複数APサービスセット内の全てのAPが認識するまで、APはAP間のバックホールリンクを介して他の各APを通信することができる。一例では、複数AP動作のために一次APが二次AP(及び三次AP)にOTA信号を送信して、AP(例えば一次AP、二次AP、及び三次AP)を含む複数APサービスセットにSTAがアソシエートすることを知らせることができる。複数APアソシエーション要求フレームは、複数APサービスセット内の全てのAPにブロードキャストすることができ、又は複数APサービスセット内の複数のAPのそれぞれに個々に伝送することができる。
【0103】
[00145] ステップ880で、STAは、複数のAPとの複数AP動作の許可又は拒否を示す1つ又は複数のインジケータを含む複数APアソシエーション応答フレームを複数のAPから受信することができる。例えばSTAは、AP1との複数AP動作の許可又は拒否を示すインジケータを含む第1の複数APアソシエーション応答フレームをAP1から受信することができる。次いでSTAは、AP2との複数AP動作の許可又は拒否を示すインジケータを含む第2の複数APアソシエーション応答フレームをAP2から受信することができる。複数APアソシエーション応答フレームは、全ての複数APアソシエーション応答フレームが正しく受信されるまでSTAにおいて所定の順序で又はランダムな順序で受信され得る。例えば複数APアソシエーション応答フレームは、複数APサービスセット内で列挙されるAPの順序で受信され得る。STAがAP2から次の複数APアソシエーション応答フレームを受信する前に、STAがAP1からの複数APアソシエーション応答フレームを復号する時間を有するように、STAにおいて受信される複数APアソシエーション応答フレームは互いに重複しなくてもよい。
【0104】
[00146] ステップ885で、(複数APアソシエーション応答フレームが複数AP動作に関する許可を含むのか拒否を含むのかに関係なく)複数APアソシエーション応答フレームが正しく受信される場合、STAは複数APアソシエーション応答フレームを伝送した複数のAPに複数APアソシエーション肯定応答(ACK)フレームを伝送することができる。(複数APアソシエーション応答フレームが複数AP動作に関する許可を含むのか拒否を含むのかに関係なく)複数APアソシエーションフレームが正しく受信されない場合、STAは複数APアソシエーション応答フレームを伝送した複数のAPに複数APアソシエーション否定応答(NACK)フレームを伝送することもできる。例えばAP1からの第1の複数APアソシエーション応答フレームがSTAにおいて正しく復号される場合、STAはAP1に第1の複数APアソシエーションACKフレームを伝送することができる。AP1からの第1の複数APアソシエーション応答フレームがSTAにおいて正しく復号されない場合、STAはAP1に第1の複数APアソシエーションNACKフレームを伝送することができる。同様に、AP2からの第2の複数APアソシエーション応答フレームがSTAにおいて正しく復号される場合、STAはAP2に第2の複数APアソシエーションACKフレームを伝送することができる。AP2からの第2の複数APアソシエーション応答フレームがSTAにおいて正しく復号されない場合、STAはAP2に第2の複数APアソシエーションNACKフレームを伝送することができる。
【0105】
[00147] ステップ890で、STAが複数APサービスセット内のAPから複数APアソシエーション応答フレームを受信し、その複数APアソシエーション応答フレームがAPとの複数AP動作を許可することを示すと、STAはAPとの間でデータを伝送及び/又は受信することによってAPとの複数AP動作を開始することができる。とりわけAP1から受信される第1の複数APアソシエーション応答フレームがAP1との複数AP動作の許可を示し、AP2から受信される第2の複数APアソシエーション応答フレームがAP2との複数AP動作の許可を示す場合、STAは例えば協調直交周波数分割多元接続(OFDMA)又は協調ヌリングを使用してAP1及びAP2との間でデータを伝送及び/又は受信することができる。STAは、複数のAP(例えばAP1及びAP2)に対してジョイント伝送/受信、HARQフィードバック、MIMO、ダイナミックAP選択、及び複数APローミングを行うこともできる。
【0106】
[00148]
図9は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、STAによって開始される複数APアソシエーション900の一例を示す。
図9に示すように、STA902は既存のIEEE 802.11プローブ要求/プローブ応答メカニズムを使用して候補AP(例えばAP1 914a及びAP2 914b)を識別し、単一のAP(例えばAP1 914a)にアソシエートすることができる。例えばSTA902は、上記で説明したようにアクティブスキャニングに基づいて自らの近くにある候補AP(例えばAP1 914a、AP2 914b)を識別することができる。候補AP(例えばAP1 914a及びAP2 914b)は複数APサービスセット、又はSTAと候補APとの間の複数APアソシエーション、伝送、及び/又は受信のサポートを提供する複数APサービスセット内に含まれ得る。一例では、AP1 914aを一次APとして識別することができ、AP2 914bを同じ複数APサービスセット内の二次APとして識別することができる。候補AP914a、914bが識別されると、STA902はAP914a、914bにプローブ要求フレーム905a、905bを伝送し、AP914a、914bからプローブ応答フレーム910a、910bを受信することができる。次いで、STA902はAP(例えばAP1 914a)と認証及びアソシエーション手続きを行うことができる。例えばSTAはAP1 914aに認証要求フレーム915を伝送し、AP1 914aから認証応答フレーム920を受信することができる。STA902がAP1 914aによって認証されると、STA902はAP1 914aにアソシエーション要求フレーム925を送信し、AP1 914aから認証応答フレーム930を受信することができる。次いでSTA902は、例えば複数APサービスセット内の1つ又は複数の適切な候補APに関する情報を用いて複数APアソシエーションを開始することができる。プローブ要求/プローブ応答段階の間、候補AP(例えばAP1 914a及びAP2 914b)は他のAPからのプローブ応答フレーム910a、910bから識別することができる。
【0107】
[00149]
図9に示すようにSTA902が一次AP(例えばAP1 914a)に最初にアソシエートする場合、STA902は、候補AP(例えばAP1 914a及びAP2 914b)又は複数APサービスセット内の複数のAPに関する情報と共に複数APアソシエーション要求フレーム935a(又は告知フレーム)を自らの一次AP(例えばAP1 914a)に送信することができる。或いは又は加えて、STA902は他のAP(例えばAP1 914a)又は複数APサービスセット内の他の複数のAPに関する情報と共に複数APアソシエーション要求フレーム935b(又は告知フレーム)を候補AP(例えばAP2 914b)に送信することができる。STA902は、自らの独自の複数APサービスセットに1つの新たなAPを逐次的に追加することができる。AP914a、914bは、複数APサービスセットのそれぞれに接続され又はアソシエートされる1つ又は複数のSTA(例えばSTA902)を追跡し、その情報を使用してSTAとの複数APスキーム又は複数AP動作をスケジューリングすることができる。
【0108】
[00150] 一実施形態では、STA902は、一次AP(例えばAP1 914a)を二次AP(例えばAP2 914b)、三次AP等に変更する機能並びに新たな一次APを示す機能を含む、複数のAP(例えばAP1 914a及びAP2 914b)を複数APサービスセット内でアソシエートする優先度のインジケーションを送信することができる。優先順位は複数APアソシエーション要求フレーム935a、935b内で明示的にシグナリングされてもよく、又はAPの優先度は複数APアソシエーション要求フレーム935a、935b内でAP識別子が登場する順序によって黙示的にシグナリングされ得る。複数APアソシエーション要求フレーム935a、935bを受信すると、AP914a、914bは、一次AP(例えばAP1 914a)から二次AP(例えばAP2 914b)にセキュリティ情報を転送すること及び/又はAP(例えばAP1 914a)が二次AP(例えばAP2 914b)にだけ接続できることを保証して、AP(例えばAP1 914a)が要求されたやり方で協調できることを確実にすること等、幾らかのAP協調手続き940を実行することができる。これはバックホール又はAPコーディネータによる上位層のシグナリングを伴い得る。或いは又は加えて、一次AP(例えばAP1 914a)は協調要求の詳細及び必要なデータの種類と共にOTA信号を二次AP(例えばAP2 914b)に送信することができる。
【0109】
[00151] 次いでAP914a、914bは、
図9に示すようにSTA902に複数APアソシエーション応答フレーム945a、945bを送信することができる。一実施形態では、各AP914a、914bがSTA902に独立した複数APアソシエーション応答フレーム945a、945bを送信することができる。複数APアソシエーション応答フレーム945a、945bは、コード、時間、周波数、及び/又は空間内の可分性を保証するやり方で送信され得る。或いは又は加えて、複数APアソシエーション応答フレーム945a、945bは、要求に従いダウンリンク複数APスキームを使用して送信され得る(例えばジョイント伝送又はシステムのテストとして)。複数APアソシエーション応答フレーム945a、945bは、複数APアソシエーション要求フレーム935a、935b内でSTA902によって要求される複数APスキームを許可し、又は複数APアソシエーション要求フレーム935a、935b内でSTA902によって要求される複数APスキームを拒否することができる。或いは又は加えて、複数APアソシエーション応答フレーム945a、945bは、STA902によって要求されるスキームに対する代替的なスキームを提案することができる。
【0110】
[00152] 次いでSTA902は、複数APアソシエーションACKフレーム950a、950bによって両方のAP914a、914bに応答して、複数AP伝送/受信セットアップの準備がSTA902で現在整っていることを両方のAP914a、914bが知ることを確実にすることができる。
図9には不図示だが、AP914a、914bの一方が複数APアソシエーション要求(例えば935a又は935b)を許可することができず、複数APアソシエーション応答(例えば945a又は945b)を送信しないという条件で、複数APアソシエーションACKフレーム(例えば950a又は950b)は、他のAP(例えば914a又は914b)が自らが一次APであり、複数AP伝送/受信手続き955をセットアップすべきでないことを確実に認識し得る。例えばAP2 914bが複数APアソシエーション要求935bを許可できず、複数APアソシエーション応答945bを送信しないと仮定し(
図9には不図示)、複数APアソシエーションACKフレーム950aは、AP1 914aが一次APであること及びAP2 914bが複数AP伝送/受信手続き955をセットアップすべきでないことをAP2 914bが確実に認識し得る。このことは、複数APアソシエーション手続きが失敗に終わる場合に単一APアソシエーションへのフォールバックを可能にし得る。
【0111】
[00153] 一実施形態では、APは自らが複数APサービスセット(SS)の一部であることを示すために複数APサービスセットエレメントを伝送することができる。複数AP SSの一部であることは、そのAPが複数AP伝送/受信を行えることを意味し得る。かかる機能は明示的に示されてもよい。
【0112】
[00154]
図10は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる複数APサービスセット(SS)エレメント1000の一例を示す。
図10に示すように、複数AP SSエレメント1000は、エレメントID1005及びエレメントID拡張フィールド1015、長さフィールド1010、複数AP SS APカウントフィールド1020、及び複数AP SS AP1~Nフィールド1025、1030を含み得る。エレメントID1005及びエレメントID拡張フィールド1015の組み合わせは、現在のエレメントが複数AP SSエレメント1000であることを示し得る。長さフィールド1010は、複数AP SSエレメント1000の長さを示すために使用することができる。複数AP SS APカウントフィールド1020は、複数AP SSエレメント1000内に何個の情報フィールドが含まれるのかを示し得る。一実施形態では、伝送側STAに関する情報フィールド等の1つのフィールドしか含まれない場合、複数AP SS APカウントフィールド1020を省略することができる。他の実施形態では、この複数AP SS APカウントフィールド120は、マルチSTAサービスセット内に何個のAPが含まれるのかを示すこと等により、複数APサービスセットのサイズを示すために使用することができる。
【0113】
[00155] N個の複数AP SS APフィールド1020、1030は、複数APサービスセットの一部であるAPのそれぞれに関する情報を含み得る。一実施形態では、フィールドの数が複数AP SS APカウントフィールド1020内に示され得る。他の実施形態では、1つのAPしか情報に含まれない場合がある。N個の複数AP SS APフィールド1020、1030の1つ又は複数のサブフィールド内に含まれる情報は、AP ID1050(APのMACアドレス又は他の識別子等)、マスタAPインジケータ1055(例えばこのフィールド内に含まれるAPがマスタ又は一次APかスレーブAPかのインジケーション、様々な複数AP機能のインジケーションをAPのそれぞれについて含み得る。様々な複数AP機能の例は、これだけに限定されないが、複数APジョイント伝送1060、複数AP HARQ1065、複数AP MIMO1070、複数AP MU-MIMO1075、ダイナミックAP選択1080、複数APローミング1085、及び複数AP協調ビームフォーミング1090をサポートする機能、並びに順序(例えば複数APサービスセット内で識別されている各メンバAPの順序を示し得るサブフィールド)を含み得る。実施形態では、メンバAPに関連する順序サブフィールドが複数APサービスセット内のAPの順序を示し得る。
【0114】
[00156] 上記の設計、フィールド、及びサブフィールドは例であり、既存の又は新規のフィールド、サブフィールド、エレメント、MAC/PLCPヘッダ、又は伝送フレームの任意の部分を使用して実装され得る。
【0115】
[00157] APは、自らが複数APサービスセットの一部であることを示すために、例えば自らのビーコン、ショートビーコン、プローブ応答、アソシエーション応答、又は高速初期リンクセットアップ(FILS)ディスカバリフレーム内に複数AP SSエレメントを含めることができる。APは、例えば複数APジョイント伝送、複数AP HARQ、複数AP MIMO、複数AP MU-MIMO、ダイナミックAP選択、複数APローミング、及び複数AP協調ビームフォーミングのサポートを含む自らの複数AP機能を示すこともできる。APは、自らが複数APサービスセット内のマスタ(コーディネータ)APなのか、スレーブAPなのかを示すこともできる。APはフィールドが伝送側APに関係するのか受信側APに関係するのかを示すこともできる。加えて、複数AP SSエレメントは同じ複数APサービスセット内の1つ又は複数のメンバAPの情報を含み得る。複数APジョイント伝送、複数AP HARQ、複数AP MIMO、複数AP MU-MIMO、ダイナミックAP選択、複数APローミング、及び複数AP協調ビームフォーミングをサポートするのかどうか等、複数AP SSエレメントは他のメンバAPの複数AP機能に関する情報を提供することができる。複数AP SSエレメントは他のメンバAPがマスタAPかスレーブAPかを示すこともできる。一部の実施形態では、ID(BSSID、SSID)、機能、又はそれらがマスタAP若しくはスレーブAPであることのインジケーションを含むreduced neighbor reportエレメント又はneighbor reportエレメント内の予約ビットの1つを用いたインジケーション等、同じ複数AP SS内の他の1つ若しくは複数の又は全てのメンバAPに関する情報をAPが別のエレメント内で提供することもできる。加えて複数APサービスセット内のメンバAPは、複数AP SSエレメント内に含まれるメンバAPの順序が、SSID又はMASSIDによって識別され得る及び/又は複数AP SSエレメント内で提供され得る複数AP SS(MASS)であるように順序付けることができる。
【0116】
[00158] 非AP STAは、適切なAP又はMASSを発見するために例えばビーコン、ショートビーコン、又はFILSディスカバリフレームを求めて媒体をモニタすることができる。非AP STAは、特定のMASSのメンバである自らの範囲内の1つ又は複数のAPを発見するためにAP及び/又はMASSを標的としたプローブ要求を送信することができる。非AP STAは、複数AP伝送及び/又は受信をサポートできることを意味し得る複数AP機能エレメントをプローブ要求フレーム内に含めることができる。非AP STAは、複数APジョイント伝送、複数AP HARQ、複数AP MIMO、複数AP MU-MIMO、ダイナミックAP選択、複数APローミング、及び複数AP協調ビームフォーミングをサポートすること等、複数AP伝送をサポートするSTAの機能を含み得る。かかる機能は極高スループット(EHT)機能エレメント等の機能エレメント内にも含まれ得る。
【0117】
[00159] ビーコン、ショートビーコン、プローブ応答、アソシエーション応答フレーム、FILSディスカバリフレーム、又は他の任意の種類のフレーム内に含まれ得る複数AP SSエレメントをAPから受信する非AP STAは、APが複数APサービスセットの一部であること及び特定の複数AP伝送機能が複数APサービスセット内のAPによってサポートされ得ることを理解することができる。加えて非AP STAは、同じ複数AP SS(MASS)内の1つ又は複数のメンバAPの識別情報及び/又は機能を発見することができる。
【0118】
[00160] 同じMASSの1つ又は複数のメンバAPに関する情報を発見した後、STAは、STAが標的とするメンバAPのSSID、MASS ID、及び/又はMACアドレス等の1つ若しくは複数のIDを含み得るプローブ要求フレーム、複数APプローブ要求又はMASSプローブ要求等の別のフレームを送信することができる。他の実施形態では、STAはMASS IDを標的としたプローブ要求フレームを送信することができ、プローブ要求フレームは1つ又は複数のビットが1に設定されたビットマップを含むことができ、かかるビットマップはプローブ応答が要求されているMASS内のメンバAPの順序に関連し得るメンバAPを示すことができる。プローブ要求フレームは、それがMASSに対するプローブ要求であるというインジケーションも含み得る。MASSのメンバAPは、自らのMACアドレスを含むMASS IDを標的としたプローブ要求を受信した後、又はビットマップ内のビット1によって識別された後、プローブ応答によって応答することができる。他の実施形態では、MASSのメンバAPは、MASS IDを標的としたプローブ要求を受信した後、プローブ応答によって応答することができる。
【0119】
[00161] 或いは又は加えて、非AP STAによって送信されるプローブ要求は、プローブ要求を伝送するために使用される伝送出力及び受信出力閾値も含み得る。受信出力閾値未満でプローブ要求フレームを受信した、標的MASS等からの標的メンバAPは、プローブ要求フレームを無視することができる。その他の場合、APはプローブ応答によって応答することができる。
【0120】
[00162] 非AP STAは、媒体をモニタし、メンバAPから標的プローブ応答、ビーコン、ショートビーコン、FILSディスカバリフレーム、又は他の種類のフレームを受信した後に発見したMASSのメンバAPのMCS、RSSI、又は他のチャネル品質パラメータ等のパラメータの一覧を有し得る。非AP STAはMASS内の1つ又は複数のメンバAPを自らの指定のAPとして選択することができる。指定のAPのうちの1つが一次APとして働き得る一方、1つ又は複数のAPがSTAのための1つ又は複数の二次APとして働き得る。
【0121】
[00163] 非AP STAの要件をAP及び/又はMASSが満たす場合、かかるAP及び/又はMASSは被選択APに複数AP選択エレメントを含むアソシエーション要求又は複数APアソシエーション要求を送信することができる。
図11は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる複数AP選択エレメント1100の一例を示す。
【0122】
[00164] 複数AP選択エレメント1100は、エレメントID1105及びエレメントID拡張フィールド1115、長さフィールド1110、複数AP機能フィールド1120、複数AP被要求サービスフィールド1125、AP情報カウントフィールド1130、及びN個のAP情報フィールド1135、1140を含み得る。エレメントID1105及びエレメントID拡張フィールド1115の組み合わせは、現在のエレメントが複数AP選択エレメント1100であることを示し得る。長さフィールド1110は、複数AP選択エレメント1100の長さを示すために使用することができる。複数AP機能フィールド1120は、例えば複数APジョイント伝送、複数AP HARQ、複数AP MIMO、複数AP MU-MIMO、ダイナミックAP選択、複数APローミング、及び複数AP協調ビームフォーミングを含む複数AP伝送/受信に関するSTAの機能を示すために使用され得る。複数AP被要求サービスフィールド1125は、複数APジョイント伝送、複数AP HARQ、複数AP MIMO、複数AP MU-MIMO、ダイナミックAP選択、複数APローミング、及び複数AP協調ビームフォーミングを含む伝送側APによって要求されている複数APサービスを示し得る。AP情報カウントフィールド1130は、含まれているAP情報フィールドの数を示し得る。N個のAP情報フィールド1135、1140は、複数APサービスが要求されているメンバAPに関する情報を含み得る。N個のAP情報フィールド1135、1140の例は、これだけに限定されないが、AP ID1150、一次/二次インジケータ1155、受信出力/チャネル品質インジケーション1160、及び必須インジケータ1165を含み得る。AP ID1150は、MASS内のメンバAPのMACアドレス又は順序であり得る。一次/二次インジケータ1155は、APが一次APとして又は該当する場合は二次APとして許可されるための要求を示し得る。受信出力/チャネル品質インジケーションフィールド1160は、APと伝送側STAとの間のRSSI、RSRP、又はRCPI等のチャネル品質を示し得る。必須インジケータ1165は、伝送側STAが、標的APを必須にすることを要求しているのか、又は任意選択的に許可されることを要求しているのかを示し得る。或いは又は加えて、STAが標的MASSのメンバAPに関する十分な情報を有さない場合、STAは複数APサービスをサポートする他のメンバAPに関する情報を要求していることを複数AP選択エレメント1100内で示し得る。APは、要求された情報を提供するための複数APエレメントを含み得るプローブ応答若しくはビーコン、ショートビーコン、又はFILSディスカバリフレーム等のフレームによって応答することができる。
【0123】
[00165] 実施形態では、非AP STAは、複数AP選択エレメントを含む全ての所望のメンバAPに1つ若しくは複数のアソシエーション要求フレーム又は複数APアソシエーション要求フレームを送信することができる。アソシエーション要求フレーム又は複数APアソシエーション要求フレームを受信した後、APはアソシエーションを要求通り一次/二次APとして許可するかどうかを判断することができる。或いは又は加えて、プローブ要求フレーム内で識別される一次APは、アソシエーション/認証要求又は複数APアソシエーション/認証要求内で識別される任意の二次APにアソシエーション要求を転送することができる。一次APがスレーブAPである場合、一次APは1つ又は複数の二次APのためのアソシエーション/認証要求をマスタAPに転送することができ、マスタAPはSTAの代わりに二次APとのアソシエーションを行うことができる。かかる転送及び応答は、無線媒体上で行う、有線バックボーンを使用する、異なる帯域を使用する、又は周波数チャネルを使用することができる。二次APが応答すると、一次APは要求側STAに複数APアソシエーション/認証応答フレームを送信することができる。複数APアソシエーション/認証応答フレームは、一次AP及び二次APとのアソシエーション/認証に成功したかどうかに関する状態を含み得る。
【0124】
[00166] 一実施形態では、非AP STAが被選択一次AP等の第1のAPとのアソシエーションを要求し得る。STAが一次APにアソシエートされると、STAはAPのビーコン、ショートビーコン、プローブ応答、アソシエーション応答、又は他の種類のフレーム内で同じMASSの他のメンバAPの一覧を受信することができる。STAは、MASSのSSID及び/又はSTAが標的とするメンバAPのMACアドレス等の1つ若しくは複数のIDを標的とした1つ又は複数のプローブ要求フレームを送信することができる。別の実施形態では、STAはMASS IDを標的としたプローブ要求フレームを送信することができ、プローブ要求フレームは各ビットが1に設定されたビットマップを含むことができ、かかるビットマップはプローブ応答が要求されているMASS内のメンバAPの順序に関連し得るメンバAPを示すことができる。プローブ要求フレームは、それがMASSに対するプローブ要求であるというインジケーションも含み得る。MASSのメンバAPは、MASS ID及び/又は自らのMACアドレスを標的とする、又はビットマップ内の1によって識別されるうちの少なくとも1つであるプローブ要求フレームを受信した後、プローブ応答フレームによって応答することができる。
【0125】
[00167] 或いは又は加えて、非AP STAによって送信されるプローブ要求フレームは、プローブ要求を伝送するために使用される伝送出力及び受信出力閾値も含み得る。受信出力閾値未満でプローブ要求フレームを受信した如何なる標的メンバAPもプローブ要求フレームを無視することができる。
【0126】
[00168] 非AP STAは、媒体をモニタし、標的プローブ応答フレームを受信した後で発見したMASSのメンバAPのMCS、RSSI、又は他のチャネル品質パラメータ等のパラメータの一覧を有し得る。STAはMASS内の1つ又は複数のメンバAPを自らの二次APとして選択することができる。
【0127】
[00169] その後、非AP STAは自らの一次APに複数APアソシエーション要求フレーム又は複数APサービスネゴシエーションフレーム等のフレームを送信することができる。複数APアソシエーション要求フレーム又は複数APサービスネゴシエーションフレームは、特定の複数APサービスに対する要求及び/又は二次APの数を示し得る複数AP選択エレメントを含み得る。次いで一次APは、STAに複数APサービスを提供するかどうかを判断することができる。或いは又は加えて、かかる判断はMASSのマスタAPにおいて行われ得る。一次APは、複数APアソシエーション要求フレーム又は複数APネゴシエーションフレーム内で識別される任意の二次APに複数AP要求を転送することができる。一次APがスレーブAPである場合、一次APは1つ又は複数の二次APのための複数APアソシエーション要求フレーム又は複数APサービスネゴシエーション要求をマスタAPに転送することができ、マスタAPはSTAの代わりに二次APとの複数APサービスネゴシエーションを行うことができる。かかる転送及び応答は、無線媒体上で行う(例えばOTA)、有線バックボーンを使用する、異なる帯域を使用する、又は異なる周波数チャネルを使用することができる。二次APが応答すると、一次APは要求側STAに複数APアソシエーション応答フレーム又は複数APサービスネゴシエーション応答フレームを送信することができ、かかるフレームは(1)複数APサービスが提供されるかどうか、(2)どの複数APサービスが提供されるのか、(3)どのメンバAPがSTAの二次APとして成功裏に追加されるのか、及び(4)どの複数APサービスが提供されるのかを示す状態を含む。
【0128】
[00170] 協調OFDMAに関して、実施形態では、STAは自らの一次又はサービングBSSに対して自らがBSSの端に位置するのか(即ちBSS端STA)BSSの中心に位置するのか(即ちBSS中心STA)を自律的に推定することができる。例えば、経路損失、地理、又はBSSの位置を推定に使用することができる。しかし、多くの重複基本サービスセット(OBSS)がある共同住宅等の密なネットワークでは、STAをBSS端グループに入れる必要があるかどうかをBSS間の相互作用が判定し得る。この判定はBSS及びSTAを含む手続きを必要とし得る。本開示の全体を通して、BSS中心STA及びセル中心STAという用語を区別なく使用する場合がある。本開示の全体を通して、BSS端STA及びセル端STAという用語を区別なく使用する場合がある。
【0129】
[00171] 一実施形態では、協調OFDMAを実装することに決めるために、AP1及びAP2等の複数のAPが協調する必要があり得る。一例では、AP1が複数APアソシエーテッドSTA(即ち複数のAPにアソシエートするSTA)をレビューし、協調対象のAPとしてAP2を識別することができる。APは、複数APアソシエーテッドSTAとして識別される任意のSTAをBSS端STAとして自動で指定することができる。或いは又は加えて、自らがBSS端STAなのかBSS中心STAなのかをSTAが推定する際にSTAを支援するための情報をAPが協調して送信することができる。
【0130】
[00172] 一実施形態では、協調端/中心ディスカバリのために以下のステップを実行することができる。ステップ1で、AP1はAP2に協調要求フレームを(例えば無線上で又はバックホールリンクによって)送信することができる。ステップ2で、AP2がAP1と強調することを望み且つそれが可能な場合、AP1はAP2から協調肯定応答フレームを受信することができる。ステップ3で、AP1はAP2及び自らのBSS内のSTA(即ち非複数APアソシエーテッドSTA及び複数APアソシエーテッドSTAの両方)にヌルデータパケット告知(NDPA)フレームを送信することができる。一例では、AP2はAP1へのACKとして、及び自らのBSS内のSTA(即ち非複数APアソシエーテッドSTA及び複数APアソシエーテッドSTAの両方)に次回のNDPを告知するためにNDPAフレームを送信することができる。この手続きは、全般的協調又はジョイント伝送に使用することができる。或いは又は加えて、この実施形態で記載したステップは上記の複数APアソシエーション手続きによって置換することができる。
【0131】
[00173] ステップ4で、AP1及びAP2は自らのBSS内のSTAにNDPを送信することができる。一実施形態では、AP1及びAP2がNDPを同時に送信することができる。かかる実施形態では、NDPAとNDPとの間の受信RSSIの差はSTAがBSS端STAなのかBSS中心STAなのかを示し得る。NDPAとNDPとの間のRSSIの差が閾値未満の場合、そのことはAP2からの信号が受信されないことを示し得るので、STAがBSS中心STAだと見なされ得る。NDPAとNDPとの間のRSSIの差が閾値を上回る場合、STAがBSS端STAだと見なされ得る。
【0132】
[00174] 別の実施形態では、APからのNDPフレームは直交する場合がある。一例では、NDPフレームは、AP1からのNDPの後にSIFSを送信したAP2からのNDPと時間的に直交していてもよい。別の例では、NDPフレームは周波数が直交していてもよい(例えば周波数でインターレースされる)。NDPフレームの位置はNDPサブキャリア間隔(例えばNg)に依存し得る。一例として、2に等しいインターレース値(インターレース値=2)を伴ってNgが4に等しい(NG=4)場合、AP1は自らのNDPをサブキャリア0,4,8,...上で送信し得る一方、AP2は自らのNDPをサブキャリア2,6,10,...上で送信することができる。別の例では、NDPフレームが直交又は半直交シーケンスとして送信され得る。
【0133】
[00175] 各STAは各APからのNDP信号のRSSIを測定し、自らの一次AP(例えばAP1)及び二次AP(例えばAP2)からの信号間のRSSIの差/比率を推定することができる。RSSIの差/比率が閾値未満の場合、STAはBSS端STAだと見なされ得る。RSSIの差/比率が閾値を上回る場合、STAはBSS中心STAだと見なされ得る。
【0134】
[00176] ステップ5で、STAは自らがBSS端STAなのかBSS中心STAなのかを識別すると、その情報をAPにフィードバックすることができる。一例では、APがフィードバック情報を求めて各STAをポーリングすることができる。別の例では、STAがNDPフィードバックレポートを使用してフィードバック情報を提供し得る。この例では、STAがBSS中心STAなのかBSS端STAなのかの情報提供依頼を示すパラメータを有するNDPフィードバックレポートポール(NFRP)トリガフレームをAPが送信し得る。別の例では、NFRPトリガフレームは、セル中心/セル端分類用のカットオフ値を示す1つ又は複数の追加のパラメータを伝送し得る(例えば端のTx出力、信号対干渉比(SIR)カットオフ値、又はRSSIの差)。NFRPトリガフレームの受信後のSIFの持続時間において、STAはNDPフィードバックレポート内で所要の情報を伝送することができる。一例では、特定の種類のSTAだけが情報を伝送することができ、これはNDPフィードバックレポートを伝送しないSTAが他の種類であることを意味する。APは、NDPフィードバックレポートを伝送したSTAをBSS中心STA/BSS端STAとして認識し、NDPフィードバックレポートを伝送しなかったSTAをBSS端STA/BSS中心STAとして認識することができる。別の例では、全てのSTAがSTAの種類(例えばBSS端STA又はBSS中心STA)を指定する情報を有するフィードバックを送信することができる。別の例では、STAはHE-CQIレポートを使用してRSSI又はRSSIの差をフィードバックすることができる。これは単一の時空間サブバンド(STS)に関し、全帯域幅にわたって平均化され得る。
【0135】
[00177] STAの観点から、複数のAPにアソシエートし、一次AP及び二次APを識別するSTAは、AP1からの複数APディスカバリNDPAを最初に識別することができる。STAは、AP2からの複数APディスカバリNDPAを識別することができる。次いでSTAはNDPから所要の測定を推定することができる。例えばSTAは、SIR NDP及び推定SIR(RSSI1-RSSI2、トーンごと又は平均)を識別することができる。STAは、中心/端を判定するためのSIRカットオフをNFRPから識別することができる。STAは、中心/端のインジケータを含む信号をAPに送信することができる。或いは又は加えて、STAはHE-CQIフレーム内でSIRを送信し、STAがBSS中心STAなのかBSS端STAなのかをAPが判断することを可能にし得る。
【0136】
[00178]
図12は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるスケジュール/ランダムアクセス協調OFDMA1200の一例を示す。データ伝送は、スケジュール又はランダムアクセス協調OFDMAであり得る。ダウンリンク及びアップリンクにおけるスケジュールデータ伝送では、AP1214a、1214bが対応するリソース内の適切なSTAを伝送出力制御又は協調ビームフォーミング/ヌリング(CB/N)によってスケジューリングすることができる。AP1 1214aにRU1 1205が割り当てられ、AP2 1214bにRU2 1220が割り当てられると仮定し、セル端STAはAP1 1214aによってRU1 1205内で割り当てられてもよく、AP2 1214bによってRU2 1220内で割り当てられてもよく、セル中心STAはAP1 1214aによってRU1 1205及びRU2 1210の両方の中で、並びにAP2 1214bによってRU1 1215及びRU2 1220の両方の中で割り当てられ得る。セル中心STAは、他のBSSのセル中心/端STAとの干渉量を制限するために出力制御の場合と同様に伝送することができる。セル中心STAは、以下でより詳細に説明するように他のBSSのセル中心/端STAとの干渉量を制限するためにCB/Nスキームを使用して伝送することができる。
【0137】
[00179] アップリンクにおけるランダムアクセス(RA)データ伝送では、AP1214a、1214bが協調アップリンクOFDMランダムアクセスを使用することができる。
図12に示すように、AP1 1214aは、端STA及び中心STAの両方がRU1 1205を適格なRA-RU(例えばHE STAがHE TB PPDUを生成することができるRA-RU)として設定することを可能にし得る。AP1 1214aは、RU2 1210を中心STAに対してのみ適格なRA-RUとして設定することができる。同様にAP2 1214bは、端STA及び中心STAの両方がRU2 1220を適格なRA-RU(例えばHE STAがHE TB PPDUを生成することができるRA-RU)として設定することを可能にし得る。AP2 1214bは、RU1 1215を中心STAに対してのみ適格なRA-RUとして設定することができる。
【0138】
[00180] シグナリングを単純にするために、一部の実施形態では中心STA及び端STAをグループIDに手動で割り当てることができる。グループIDは特定のRA-RUに割り当てることができる。或いは又は加えて、セル端STA及びセル中心STAを特定のAID/AIDグループに割り当てることができ、それらの特定のAID/AIDグループにRA-RUを割り当てることができる。
【0139】
[00181]
図13は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、複数APアソシエーション、セル中心/セル端ディスカバリ、及びデータ伝送の一例1300を示すシステム図である。この例では、STA1 1302aがAP1 1314aに対するBSS中心STAであり、STA2 1302bがAP1 1314aに対するBSS端STAであり、STA3 1302cがAP2 1314bに対するBSS中心STAであり、STA4 1302dがAP2 1314bに対するBSS端STAだと仮定する。STA2 1302b及びSTA4 1302dがAP1 1314a及びAP2 1314bからのセル端に位置するとも仮定する。
図13に示すように、複数APアソシエーション段階1301の間、STA1 1302aはAP1 1314aからビーコンフレーム1305aを受信し、AP1 1314aとのアソシエーション手続きを実行することができる。AP1 1314a及びAP2 1314bからのセル端に位置するSTA2 1302bは、AP1 1314a及びAP2 1314bから両方のビーコンフレーム1305a、1305bを受信し、上記で説明したようにAP1 1314a及びAP2 1314bとの複数APアソシエーション手続きを実行することができる。同様に、STA3 1302cはAP2 1314bからビーコンフレーム1305bを受信し、AP2 1314bとのアソシエーション手続きを実行することができる。AP1 1314a及びAP2 1314bからのセル端に位置するSTA4 1302dは、AP1 1314a及びAP2 1314bから両方のビーコンフレーム1305a、1305bを受信し、上記で説明したようにAP1 1314a及びAP2 1314bとの複数APアソシエーション手続きを実行することができる。
【0140】
[00182] 複数APアソシエーション段階1301の間又はその後、AP1 1314a及びAP2 1314bは、AP1314a、1314bがSTA2 1302b及びSTA4 1302dに複数AP動作を提供できることを確実にするためにAP協調手続き1302を実行することができる。AP協調手続き1302は、集中型のやり方で又は分散型のやり方で実行することができる。一例では、ステップ1320に示すように、AP1 1314a及びAP2 1314bが、AP1 1314a及びAP2 1314bとバックホールリンク又はOTA信号によって通信する集中型コントローラによってfractional frequency reuse(FFR)をネゴシエートすることができる。別の例では、ステップ1325に示すように、AP1 1314a及びAP2 1314bがバックホールリンク又はOTA信号によってfractional frequency reuse(FFR)を直接ネゴシエートすることができる。とりわけAP1 1314aはAP2 1314bに制御メッセージを送信し、FFRネゴシエーションのためのACKをAP2 1314bから受信し得る。
【0141】
[00183] 中心/端ディスカバリ段階1303の間、AP1 1314aはAP2 1314b及び自らのBSS内のSTA1302a、1302bにNDPAフレーム1330aを送信することができる。同様に、AP2 1314bはAP1 1314a及び自らのBSS内のSTA1302c、1302dにNDPAフレーム1330bを送信することができる。次いでAP1 1314aは、自らのBSS内のSTA1302a、1302bに信号対雑音干渉比(SIR)NDPフレーム1335aを送信することができ、それによりSTA1302a、1302bはSIR、例えば受信NDPAフレーム1330aと受信SIR NDPフレーム1335aとの間のRSSIの差を推定することができる。同様にAP2 1314bは、自らのBSS内のSTA1302c、1302dにSIR NDPフレーム1335bを送信することができ、それによりSTA1302c、1302dはSIR、例えば受信NDPAフレーム1330bと受信SIR NDPフレーム1335bとの間のRSSIの差を推定することができる。この時点において、STA1302a、1302b、1302c、1302dは、例えば推定したSIRに基づいて自らがセル端STAなのかセル中心STAなのかを識別することができる。STA1302a、1302bがセル中心STAなのかセル端STAなのかの情報を要求するために、AP1 1314aはSTA1 1302a及びSTA2 1302bにNDPフィードバックレポートポール(NFRP)フレーム1340aを送信することができる。NFRPフレーム1340aを受信すると、STA1 1302aは自らがセル中心STAであることを示すNDPフィードバックフレーム1345aで応答することができ、STA2 1302bは自らがセル端STAであることを示すNDPフィードバックフレーム1345bで応答することができる。同様に、STA1302c、1302dがセル中心STAなのかセル端STAなのかの情報を要求するために、AP2 1314bはSTA3 1302c及びSTA4 1302dにNFRPフレーム1340bを送信することもできる。NFRPフレーム1340bを受信すると、STA3 1302cは自らがセル中心STAであることを示すNDPフィードバックフレーム1350aで応答することができ、STA4 1302dは自らがセル端STAであることを示すNDPフィードバックフレーム1350bで応答することができる。
【0142】
[00184] データ伝送段階1304の間、AP1 1314a及びAP2 1314bは、ランダムアクセスのためのリソースユニット(RU)を割り当てるためにSTA1302a、1302b、1302c、1302dにランダムアクセストリガフレームを伝送することができる。例えばAP1 1314aは、STA1 1302a及びSTA2 1302bにUL-OFDMAランダムアクセス(UORA)トリガフレーム1355aを送信して、STA1 1302a(即ちセル中心STA)がRU1及びRU2を使用するために割り当てられていること、及びSTA2 1302b(即ちセル端STA)がRU1を使用するために割り当てられていることを示すことができる。UORAトリガフレーム1355aを受信すると、STA1 1302aはRU1及びRU2 1360aを使用してデータを伝送することができ、STA2 1302bはRU1 1365を使用して1つ又は複数のAP1314a、1314bにデータを伝送することができる。同様に、AP2 1314bは、STA3 1302c及びSTA4 1302dにUORAトリガフレーム1355bを送信して、STA3 1302c(即ちセル中心STA)がRU1及びRU2を使用するために割り当てられていること、及びSTA4 1302d(即ちセル端STA)がRU1を使用するために割り当てられていることを示すことができる。UORAトリガフレーム1355bを受信すると、STA3 1302cはRU1及びRU2 1370を使用してデータを伝送することができ、STA4 1302dはRU1 1375を使用して1つ又は複数のAP1314a、1314bにデータを伝送することができる。
【0143】
[00185] 一実施形態では、協調OFDMAでは、協調OFDMAのために割り当てられるリソース間で1組の保護リソース又は保護RUがネゴシエートされ得る。このようにネゴシエートすることは、密な同期を必要とすることなしに幾らかのキャリア間干渉を可能にし得る。
【0144】
[00186]
図14は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるfractional coordinated OFDMAのための保護帯域1400の一例を示す。
図14に示すように、AP1ではRU1 1405がセル端STA及びセル中心STAに割り当てられ、RU2 1415がセル中心STAに割り当てられる。この例では、セル端STAに割り当てられるリソース(即ちRU1 1405)は1組の保護リソース又は保護RU1410を有し得る。同様に、AP2ではRU2 1430がセル端STA及びセル中心STAに割り当てられ、RU1 1415がセル中心STAに割り当てられる。セル端STAに割り当てられるリソース(即ちRU2 1430)は1組の保護リソース又は保護RU1430を有し得る。
【0145】
[00187] 一実施形態では、サイクリックプレフィックス(CP)長修正を使用して、(1)BSS1にアソシエートするSTAの最大タイミングオフセット、(2)BSS2にアソシエートするSTAの最大タイミングオフセット、並びに(3)BSS1及びBSS2の最大チャネルインパルス応答(CIR)長の和よりもCP長が大きいことを確実にすることができる。上記の例では記載していないが、このスキームは協調BSSセット内の全てのBSSのパラメータを合計することによって3つ以上のBSSに適用可能である。
【0146】
[00188] IEEE 802.11axでは、トリガフレーム又はトリガ応答スケジューリング(TRS)制御サブフィールドを有するフレーム等、APからのトリガリングPPDUに応答してHE TB PPDUを伝送するSTAは、APにおけるHE TB PPDUの到着時間が、トリガリングPPDUの伝送開始時間からTXTIME + aSIFSTime + RTDの±0.4μs以内であることを確実にすることができる。ここではTXTIMEはトリガリングPPDUのものとすることができ、RTDはAPとSTAとの間の往復遅延であり得る。一実施形態では、既存のCP長が十分であることを確実にするためにこれを協調OFDMA内で修正することができる(例えば2BSS協調セットでは許容時間を半分にすることができる)。加えて又は或いは、2BSS協調セットに関して許容時間を一定のままにすることができるが、最大CP長を2倍にすることができる。簡単な例では、IEEE 802.11axにおける3つの可能なCP長ではなく6つの可能なCP長を使用することができる。
【0147】
[00189] 別の実施形態では、STA間のタイミングの差を減らすために、各APが自らのBSS内のSTAの応答のタイミングを較正し、各STAにタイミング進行/後退要求を送信することができる。次いで、使用すべきCPを各APが推定できるようにするために最大タイミング差を各APに送信することができる。情報はバックホールリンクを介して集中型APに送信することができ、集中型APは共通のCPを推定し、その情報を各APに送信することができる。或いは又は加えて、情報はバックホールリンクを介して集中型APに送信することができ、集中型APは各APに送信され得るBSS及び/又はSTA固有のCPを推定することができる。或いは又は加えて、情報は協調セット内の各APに送信することができ、その後APが自らのCPを独立に設定することができる。情報はバックホールリンクによって又は無線(OTA)信号上で送信することができる。OTAに関して、一例ではセット内の近隣APが情報を漏れ聞くことを可能にするために、情報は端STAによって専用フレーム内で又は極高スループット(EHT)プリアンブル内で伝送され得る。
【0148】
[00190] 一実施形態では、協調OFDMA同期トリガフレームをマスタAPから送信することができる。マスタAPは、協調OFDMA伝送に関与する1組のBSS等の協調セット内の全てのAPを協調させる別個のAPであり得る。或いは又は加えて、マスタAPは協調セット内のAPの1つであり得る。このAPは予め決定することができ、ランダムに選択することができ、又は協調セット内のAPによって選出され得る。
【0149】
[00191] 別の実施形態では、協調OFDMA同期トリガ及び/又はシーケンスを使用することができる。マスタトリガフレームを受信すると、直交性を確実にするための所定のタイミング許容範囲でグループ内の全てのAPがそのそれぞれのSTAにトリガを送信することができる。一部の実施形態では、個々の任意のAPが個々のトリガフレームを送信する前にマスタトリガフレームが送信され得る。加えて又は或いは、マスタトリガフレームは構成可能な間隔で送信することができる。個々のトリガフレームは、マスタトリガフレームの受信後の特定の時点において送信され得る。この間隔は静的に又は動的に構成され得る。動的に構成される場合、自らのキャリア間干渉(ICI)が所定の閾値を上回ることを条件に個々のAPがマスタトリガ伝送を要求することができる。
【0150】
[00192] 別の実施形態では、マスタAPは別個のマスタトリガフレームではなく特定の同期信号又はシーケンスを送信して個々のAPのトリガの開始に着手することができる。一部の実施形態では、マスタAPが全ての端STAにトリガフレームを送信し、較正伝送を要求することができる。次いで他の協調APが、マスタトリガフレームの終わりの受信と自らの端STAの応答の始まりの受信との間のタイミングの差に基づいて自らのトリガフレームの開始を較正することができる。そのため、マスタAPからマスタトリガフレームを受信すると、自らのBSS内の伝送フレームがマスタAPのトリガと同期していることを確実にするように、協調APは自らのトリガフレームを伝送することが可能であり得る。
【0151】
[00193] 別の実施形態では、予期される期待トリガフレームの最大長に関する情報をマスタトリガフレームが含み得る。各APのトリガフレームが所要の長さ未満である場合、APはトリガフレームにパディングを追加して伝送が直交性を確実にするやり方で開始することを保証することができる。一部の実施形態では、タイミングの進行/後退をもたらし、複数のBSS内の伝送の同期を可能にするためにパディングがAP固有であり得る。
【0152】
[00194] 協調ビームフォーミング/協調ヌリング(CB/CN)の実施形態を本明細書に記載する。協調ビームフォーミングでは、伝送装置(又はSTA)、所望の装置(又はSTA)、及び不所望の装置(又はSTA)が、使用される手続き及び要求されるフィードバックの種類を決定することができる。使用することができる様々なアーキテクチャ及び実施形態を本明細書に記載する。
【0153】
[00195]
図15は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるダウンリンク-ダウンリンクCB/CNのアーキテクチャ1500の一例を示す。
図15に示すように、このダウンリンク-ダウンリンクCB/CNでは伝送装置はAP1 1514及びAP2 1514bの両方とすることができ、所望の装置及び不所望の装置はSTA1 1502a及びSTA2 1502bの両方であり得る。
【0154】
[00196]
図16は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるアップリンク-アップリンクCB/CNのアーキテクチャ1600の一例を示す。
図16に示すように、伝送装置はSTA1 1602a及びSTA2 1602bの両方とすることができ、所望の装置及び不所望の装置はAP1 1614a及びAP2 1614bの両方であり得る。
【0155】
[00197]
図17は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるアップリンク-ダウンリンクCB/CNのアーキテクチャ1700の一例を示す。
図17に示すように、このアップリンク-ダウンリンクCB/CNでは、伝送装置はSTA1 1702aとすることができ、所望の装置はAP1 1714aとすることができ、不所望の装置はSTA2 1702bである。対照的に、ダウンリンク-アップリンクCB/CNでは、伝送装置はAP2 1714bとすることができ、所望の装置はSTA2 1702bとすることができ、不所望の装置はAP1 1714aであり得る。
【0156】
[00198] ダウンリンク-ダウンリンクCB/CN及びダウンリンク-アップリンクCB/CNに関するチャネル情報取得の実施形態を本明細書に記載する。協調ビームフォーミング又はヌリングでは、所望の受信機及び不所望の受信機の両方へのチャネルについて伝送装置がチャネルフィードバックを必要とし得る。ダウンリンク-ダウンリンクCB/CNでは、このチャネルフィードバック情報は所望のSTA及び不所望のSTAから受信され得る。一例では、APが各STAにNDPA/NDPを送信し、各STAからのフィードバックを個々に要求し又はポーリングすることができる。しかしダウンリンク伝送では、各STAからのフィードバックをより効率的なやり方で取得するために、トリガフレームベースのNDPA/NDP手続きを使用することができる。
【0157】
[00199]
図18は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、独立したNDPA/NDP及びトリガベースフィードバックに関するシングリングフロー1800の一例を示す。
図18に示すように、各AP(例えばAP1 1814a及びAP2 1814b)はNDPA/NDPフレームの組み合わせ(例えばNDPA1 1805とNDP1 1810との組み合わせ、及びNDPA2 1815とNDP2 1820との組み合わせ)を各STAへの独立したトリガフレーム(例えばトリガフレーム1825及びトリガフレーム1840)と共にSTA(例えばSTA1 1802a及びSTA2 1802b)に独立に送信してフィードバック(例えばFB1 1830、FB2 1835、FB1 1845、及びFB2 1850)を取得することができる。各STA(例えばSTA1 1802a及びSTA2 1802b)は両方のAP(例えばAP1 1814a及びAP2 1814b)にアソシエートしているので、各APはフィードバックを求めてSTAを(例えばOFDMA式に)トリガすることが可能であり得る。
【0158】
[00200] NDPAフレーム(例えばNDPA1 1805及びNDPA2 1815)は、APからのチャネルを取得するためのフィードバックの種類の要求及びNDPフレーム(例えばNDP1 1810及びNDP2 1820)を測定すべきSTAを示すことができる。NDPAフレーム(例えばNDPA1 1805及びNDPA2 1815)は、APから所望の装置までのチャネルの測定及びフルチャネルフィードバックを示し得る。NDPAフレーム(例えばNDPA1 1805及びNDPA2 1815)は、APから不所望の装置までのチャネルの測定及びフルチャネルフィードバックを示し得る。NDPAフレーム(例えばNDPA1 1805及びNDPA2 1815)は、APから不所望の装置までのチャネルの測定及び部分チャネルフィードバックを示し得る。部分情報は、所望のチャネルに関して要求される完全なIEEE 802.11チャネル情報フィードバックではない任意の情報として定めることができる。部分チャネルフィードバックは、設計されたプリコーダがそれに対して直交すべきであり、従って性能を改善するための詳細情報として必要としない可能性があるヌル空間を決定するために使用され得る。部分チャネルフィードバックの例は、これだけに限定されないが、低減された量子化チャネルフィードバック、増加されたサブキャリアサンプリング(Ng)チャネルフィードバック、チャネル相関に基づくチャネルフィードバック、及びセクタ又はコードブックに基づくチャネルフィードバックを含み得る。
【0159】
[00201] 各APからのトリガフレーム(例えばトリガフレーム1825又はトリガフレーム1840)は、各受信装置からのフィードバック(例えばFB1 1830、FB2 1835、FB1 1845、及びFB2 1850)がアナウンサにどのように送信されるのかを示し得る。フィードバック(例えばFB1 1830、FB2 1835、FB1 1845、及びFB2 1850)は周波数によって分割され(例えばOFDMA)、時間によって分割され(例えば時間差)、又は空間によって分割され得る(例えばアップリンクMU-MIMO)。この事例では、各APが各STAに情報を独立に要求することができる。
【0160】
[00202]
図19は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、マスタトリガベースNDPA/NDP及びマスタトリガベースフィードバックの一例1900を示す。
図19に示すように、マスタAP(例えばAP1 1914a)はNDP測定キャンペーンの開始を示すために、二次/スレーブAP(例えばAP2 1914b)及び両方のSTA1902a、1902bにNDPAトリガフレーム1905を送信することができる。両方のAP1914a、1914bがSTA1902a、1902bにNDPフレーム(例えばNDP1 1910及びNDP2 1915)を送信することができる。NDP(例えばNDP1 1910及びNDP2 1915)はSTA1902a、1902bにおいて可分であり得る。NDP(例えばNDP1 1910及びNDP2 1915)は異なる時点において送信され得る。例えばAP1 1914aがNDP1 1910を送信し、次いでAP2 1914bがNDP2 1915を送信する。NDP(例えばNDP1 1910及びNDP2 1915)は同時だが異なるサブキャリアを使用して送信され得る。一例では、AP1 1914a及びAP2 1914bの両方がNg=x(例えばNDPAトリガフレーム1905によって決定される)に設定するが、重複がないようにオフセットすることができる。例えばNg=4では、AP1 1914aはサブキャリアインデックス0,4,....を使用できる一方、AP2 1914bはサブキャリアインデックス2,6,....を使用し得る。受信STA1902a、1902bにおいて周波数、時間、又は同期のオフセットがないことを確実にするために、この形態はAP1 1914aとAP2 1914bとの間の密な同期を(ジョイントプリコーディングと同様に)必要とし得る。マスタAP(例えばAP1 1914a)は、両方のAP1914a、1914bに所望の情報及び不所望の情報をフィードバックするためのトリガフレーム1920を両方のSTA1902a、1902b及びスレーブAP(例えばAP2 1914b)に送信することができる。例えばSTA1 1902aはAP1 1914aにFB1 1925を送信することができ、STA2 1902bはAP2 1914bにFB2 1930を送信し得る。
【0161】
[00203] 3つのAP及び3つのSTA等、一群のAP-STAグループがあり得るシナリオでは、この動作は2つのAP/STAだけが同時に伝送することを許され得るペア方式で実装することができる。加えて又は或いは、2つの不所望のチャネルのヌル空間内で動作するように設計されるプリコーダを用いて単一方向の及び2つの不所望のフィードバックパケットが送信され得る。
【0162】
[00204]
図20は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるAPからのNDPフィードバック要求の一例2000を示す。
図20に示すように、AP1 2014aはNDP測定キャンペーンの開始を示すために、AP2 2014b及び両方のSTA2002a、2002bにNDPA1 2005及びNDP1 2010を送信することができる。同様に、AP2 2014bはNDP測定キャンペーンの開始を示すために、AP1 2014a及び両方のSTA2002a、2002bにNDPA2 2015及びNDP2 2020を送信することができる。次いでAP1 2014aは、AP1 2014aに所望の情報及び不所望の情報をフィードバックするためのトリガフレーム2025をAP2 2014b及び両方のSTA2002a、2002bに送信することができる。例えばトリガフレーム2025を受信すると、AP2 2014bはAP1 2014aにFB3 2030を送信することができ、STA1 2002aはAP1 2014aにFB1 2035を送信することができ、STA2 2002bはAP1 2014aにFB2 2040を送信し得る。次いでAP2 2014bは、AP2 2014bに所望の情報及び不所望の情報をフィードバックするためのトリガフレーム2045をAP1 2014a及び両方のSTA2002a、2002bに送信することができる。例えばトリガフレーム2045を受信すると、AP1 2014aはAP2 2014bにFB3 2050を送信することができ、STA1 2002aはAP2 2014bにFB1 2055を送信することができ、STA2 2002bはAP2 2014bにFB2 2060を送信し得る。APが別のAPにフィードバックを要求する
図20に示す例はダウンリンク-アップリンクCB/CNに使用され得る。
【0163】
[00205]
図21は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる黙示的な複数APサウンディングに関するNDPトリガの一例2100を示す。
図21に示すように、マスタAP(例えばAP1 2114a)は黙示的なNDP測定の開始を示すために、二次又はスレーブAP(例えばAP2 2114b)及び両方のSTA 2102a、2102bにNDPAトリガフレーム2105を送信することができる。AP2114a、2114bがアップリンクチャネルを推定し、アップリンクチャネルからダウンリンクチャネルを導出することができるように、STA2102a、2102bはAP2114a、2114bにNDPフレーム(例えばNDP1 2110及びNDP2 2115)又はサウンディングフレームを送信することができる。NDPフレーム(例えばNDP1 2110及びNDP2 2115)又はサウンディングフレームを受信すると、AP2114a、2114bはSTA2102a、2102bにACKフレーム2120、2125で応答することができる。一群のAP-STAグループ(例えば3つのAP及び3つのSTA)があり得るシナリオでは、トリガフレームは各アップリンクSTA伝送の始まりを示すことができ、又はSTAがAPに同時に伝送することを示し得る。
【0164】
[00206] アップリンク-アップリンクCB/CN及びアップリンク-ダウンリンクCB/CNに関するチャネル情報の実施形態を本明細書に記載する。アップリンク-アップリンクCB/CNでは、各STAが自らの所望のAP及び不所望のAPへのチャネルの知識を有する必要があり得る。トリガフレームがダウンリンクに使用される(即ちトリガがAPからSTAに送信される)とき、ダウンリンク-ダウンリンクCB/CNシナリオに記載のNDPA/NDP/フィードバック手続きを修正する必要があり得る。一例では相反性を使用することができる(例えばSTAにおけるDL/DL CB/CN中に得られるチャネルがアップリンクに適している可能性があり、フィードバックを一切必要とすることなしに上記のNDPA/NDP手続きを使用することができる)。NDPAは、アップリンク協調ビームフォーミングの測定に次のNDPを使用できることを示すために使用され得る。
【0165】
[00207]
図22は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、相反性に基づくUL/UL CB/CNに関する独立したNDPA/NDPの一例2200を示す。STA2202a、2202bのそれぞれは、AP2214a、AP2 2214bの中の自らの所望のAP及び不所望のAPへのチャネル、例えばそのダウンリンクCB/CNの知識を得ることができる。
図22に示すように、AP1 2214aはアップリンク協調ビームフォーミングの測定に次のNDP1 2210が使用されることを示すために、STA2202a、2202bにチャネル情報と共にNDPA1 2205を送信することができる。同様に、AP2 2214bはアップリンク協調ビームフォーミングの測定に次のNDP2 2220が使用されることを示すために、STA2202a、2202bにNDPA2 2215を送信することができる。
【0166】
[00208]
図23は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、UL/UL CB/CNに関するマスタトリガベースNDPA/NDPの一例2300を示す。
図23に示すように、マスタAP(例えばAP1 2314a)は、アップリンク協調ビームフォーミングの測定に次のNDPフレーム2310、2315が使用されることを示すために、二次/スレーブAP(例えばAP2 2314b)及び両方のSTA2302a、2302bにNDPAトリガフレーム2305を送信することができる。両方のAP2314a、2314bがSTA2302a、2302bにNDPフレーム(例えばNDP1 2310及びNDP2 2315)を送信することができる。NDP2310、22315はSTA2302a、2302bにおいて可分であり得る。NDP2310、2315は異なる時点において、又は同時だが異なるサブキャリアを使用して送信され得る。
【0167】
[00209]
図24は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、STAによって開始されるチャネル取得の一例2400を示す。
図24に示すように相反性が該当しない場合、STA2402a、2402bはAP2414a、2424bにNDP(例えばNDP1 2410及びNDP2 2420)を送信し、AP2414a、2414bにフィードバックを要求することによってUL/UL CB/CNの場合のチャネル取得を開始することができる。一例では、各STA2402a、2402bはAP2414a、2414bにNDPA2405、2415を送信し、AP2414a、2414bにフィードバック2430、2435を要求することができる。とりわけSTA1 2402aはAP2414a、2424bにNDPA1 2405を送信してチャネル情報を取得し、AP2414a、2424bにフィードバックを要求するためにNDP1 2410を送信することができる。同様にSTA2 2402bはNDPA2 2415を送信してチャネル情報を取得し、AP2414a、2424bにフィードバックを要求するためにAP2414a、2424bにNDP2 2420を送信することができる。或いは又は加えて、
図24に示すように各AP2414a、2424bはSTA2402a、2402bにフィードバックトリガフレーム2425、2435又は告知フレームを送信し、所望のSTA及び不所望のSTAに関するチャネル情報を有するフィードバック2430、2440を提供することができる。
【0168】
[00210]
図25は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、APによって開始されるチャネル取得の一例2500を示す。多くのSTAがある可能性があり、STAによって開始される方法が多くのオーバヘッドを招き得るシナリオでは、一連のNDP(例えばNDP1 2515、NDP2 2520、NDP3 2525、及びNDP4 2530)を両方のAP2514a、2514bに送信するように、マスタAP(例えばAP1 2514a)が二次AP(例えばAP2 2514b)及びジョイントBSS内の全てのSTA(例えばSTA1 2502a、STA2 2502b、STA3 2502c、及びSTA4 2502d)をトリガすることができる。
図25に示すように、AP2414a、2424bはSTA2502a、2502b、2502c、2502dにフィードバックトリガフレーム2535、2545又は告知フレームを送信し、STA2502a、2502b、2502c、2502dに所望のチャネル及び不所望のチャネルを有するフィードバック2540、2550を提供することができる。
【0169】
[00211] UL-DL CB/CNでは、NDPAが不所望のSTAをアドレス指定し、STAからのフィードバックを後の時点で要求することができる。
【0170】
[00212] 上記で述べたように、APは全てのSTAについてDLチャネル状態情報(CSI)を知る必要があり得る。実施形態では、全てのSTAについてDLチャネル状態情報(CSI)を知ることは、例えばAPがULチャネルからDLチャネルを取得することができる黙示的なDLチャネル取得を使用して行われ得る。
【0171】
[00213]
図26は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる黙示的なDLチャネル取得の一例2600を示す。
図26に示すように、AP1 2614aはUL(例えば正規化)チャネル
【数9】
からDL(例えば正規化)チャネル
【数10】
を推論することができる。AP1 2614aは、例えばトリガフレームによるRSSインジケーション(RSSI)により、自らの位置における所望の受信信号強度(RSS)をブロードキャストすることができる。STA1 2602a及びSTA2 2602bは、そのRSSIに基づいて自らの伝送出力P
1及びP
2をそれぞれ設定することができる。これにより、near-farシナリオ下のキャリア周波数オフセット(CFO)の差に起因するセル間干渉(ICI)を軽減することが可能になり得る。このシナリオではAP1 2614aにおける受信信号を
【数11】
として表すことができ、但しx
1及びx
2はunity powerを有する伝送シンボルであり、α
1及びα
1は経路損失係数であり、所望の同一RSSを実現するためのSTA2602a、2602bにおける出力設定によりl
1=l
2が成立する。AP1 2614aは
【数12】
としてULチャネルからDLチャネルを知ることができる。出力設定がRSSを同一にし得るので、相対的経路損失情報が失われ得る。他方で、CB/CN等の様々な目的に最適なビームフォーミングベクトル、AP1 2614aは相対的経路損失
【数13】
の関数であり得る
【数14】
によって与えられる行列を必要とし得る。
【0172】
[00214] α1及びα2又はα1/α2を得るために、STA2602a、2602bはAP1 2614aから伝送されるチャネル取得フレーム(例えばNDP、NDPA、又はトリガフレーム)に応答するためのUL内の決定論的出力(例えば最大出力)又は出力スペクトル密度(例えば1Hz当たりの出力又は26トーンRU当たりの出力)を使用することができる。決定論的出力又は出力スペクトル密度の値は、最大出力でない場合はチャネル取得フレーム内でシグナリングされ得る。この事例では全てのSTA2602a、2602bが同じ出力を使用して信号を伝送し得るので、経路損失は(AP1 2614aを含む)APにおいて測定され得る。
【0173】
[00215] STA2602a、2602bは、自らの最大出力をアソシエーションフレーム又はセットアップフレーム等のMACフレームによって報告することができる。STA2602a、2602bが出力制御される(例えば異なる伝送出力を使用できる)場合、STA2602a、2602bはSIGフィールド等のPHYヘッダの1つの中等のPHYシグナリングにより又はMACフレームにより、UL PPDUを伝送しながら自らの伝送出力又は伝送出力スペクトル密度を示すことができる。STA2602a、2602bは、SIGフィールド等のPHYヘッダの1つの中の中等のPHYシグナリングにより又はMACフレームにより、UL PPDUを伝送しながら自らの出力ヘッドルームを示すことができる。(AP1 2614aを含む)APからのチャネル取得信号が(AP1 2614aを含む)APにおいて使用される伝送出力を含む場合、STA2602a、2602bは様々なAPからのDL経路損失を生成し、ULチャネル又はSIGフィールドを使用してそれらを(AP1 2614aを含む)APにフィードバックすることができる。
【0174】
[00216] メッシュサウンディング手続きの実施形態を本明細書に記載する。エリア内に分散される複数のAPによってUL及びDLを同時に使用可能にすることにより、ネットワークの遅延を減らすことができる。
図27は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、ULトラフィック及びDLトラフィックが同時に生じるシナリオ2700の一例における干渉を示す。
図27に示すように、AP1 2714aとSTA1 2702aとの間のトラフィックはULである。AP2 2714bとSTA2 2702bとの間のトラフィックはDLである。AP2 2714bはAP1 2714aと干渉する可能性があり、STA1 2702aはSTA2 2702bと干渉する可能性がある。干渉を軽減するためにCB/CNを使用できるが、AP2 2714bにおけるAP1-AP2チャネル及びSTA1 2702aにおけるSTA1-STA2チャネルを識別する必要があり得る。
【0175】
[00217] これに対処するために、情報を伝送することを望むAP/STA(イニシエータとも呼ぶ)はメッシュサウンディングトリガ(MST)フレームを伝送することができる。MSTフレームはメッシュ内の参加者(例えばアソシエーションID又はMACアドレス)を含み得る。MSTフレームは次回の同時伝送における各STAの役割も含み得る。例えば
図27では、STA1 2702a及びAP2 2714bを伝送側STAとすることができ、AP1 2714a及びSTA2 2702bを受信側STAとすることができる。伝送側STAは、不所望の受信側STAへの干渉を軽減するためにヌルにする必要があり得る。MSTフレームは、サウンディングフレームの伝送順序を明示的に示すことができる伝送順序フィールドを含み得る。一部の実施形態では、かかる順序はSTAの役割によって黙示的に示され得る。
【0176】
[00218] 参加者STA/APはCSMAプロトコルによって媒体にアクセスし、NDPフレームを伝送することができる。NDPフレームは、様々なSTA/APによって時間の点で連続的に伝送され得る。一部の実施形態では、STAが直交チャネル推定フィールドによって同時にアクセスすることができる。非伝送STA/APは受信したNDPを使用して、伝送側STAと自らとの間のチャネルを推定することができる。更に、非伝送STA/APは、所望のAP/STAへのビームフォーミングを確実にしながら干渉を最小化するように自らのMIMOプリコーディングベクトルを設定することができる。
【0177】
[00219] 次いでイニシエータAP/STAは、メッシュデータトリガ(MDT)フレームを伝送することができる。MDTフレームは、次のフレームにおけるデータ伝送に参加し得る参加者STA(例えばそのアソシエーションID)及びデータ伝送の持続時間を含み得る。MDTフレームは次回の同時伝送における各STAの役割を含み得る。例えば
図27では、STA1 2702a及びAP2 2714bを伝送側STAとすることができ、AP1 2714a及びSTA2 2702bを受信側STAとすることができる。伝送側STAは、不所望の受信側STAへの干渉を軽減するためにヌルにする必要があり得る。参加者STAはMDTを受信することができる。自らのAIDが示されている場合、その参加者STAはPPDUによってデータを伝送することを許可され得る。イニシエータAP/STA及びMDT内で示されるSTAはデータを同時に伝送することができる。干渉を最小化するために、PPDU内のOFDMシンボルを時間的にそろえることができる。
【0178】
[00220]
図28は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、CB/CNに対してMDTフレーム及びMSTフレームを利用する一例2800を示す。
図28に示す例では、AP2 2814bがイニシエータであり、MSTフレーム2805を伝送することができる。AP1 2814a、STA1 2802a、及びSTA2 2802bがMSTフレーム2805を受信し、TX信号出力に関する情報と共にサウンディング信号2810、2815、2820、2825(例えばNDP又はPPDU)を逐次的に伝送することができる。AP2 2814bもサウンディング信号2815を伝送することができる。サウンディング信号2810、2815、2820、2825の間、全ての受信側STA(例えばSTA1 2802a及びSTA2 2802b)及びAP(例えばAP1 2814a)がチャネルを推定し、自らのビームフォーミングベクトルを調節することができる。AP2 2814bは、STA1 2802aが伝送することを可能にし得るMDTトリガフレーム2830を伝送することができる。STA1 2802a及びAP2 2918bは同期PPDUによって自らのデータを伝送することができる。自らのビームフォーミングベクトル(CB/CN)を調節しているので、STA1 2802a及びAP2 2814bは、AP1 2814a及びSTA2 2802bそれぞれに対する干渉を軽減することができる。
【0179】
[00221]
図29は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、単方向spatial reuseパラメータ(SRP)ベースのspatial reuse(SR)を使用するアップリンク-アップリンクCB/CNの一例2900を示す。SRP情報を受信するSR STAは、全体的な干渉を下げ単方向SR内で伝送するために自らのSR伝送内にプリコーダを組み込むことができる。例えば
図29に示すように、単方向SRは、伝送中のAP1 2914aへの干渉を制限するためにSTA2 2902bがCB/CNを行う間、STA1 2902aが正常に伝送することを意味し得る。
【0180】
[00222] STAは、SRP干渉推定にビームフォーマの利得/ヌルを組み込むことができる。IEEE 802.11axにおける最大干渉推定は0dbの利得を有する全方向性アンテナを想定する。次いでSTAは、AP1等の不所望のAPに到達する干渉の自らの推定におけるプリコーダのヌリング効果を補償することができる。するとSRP入力はSRP_INPUT = TXPWRAP - SCMA_gain + Acceptable Receiver Interference LevelAP - (AP2)となることができ、SCMA_gainはSCA利得推定のタイプ1及び2を使用してWTRUによって推定され得る。
【0181】
[00223]
図30は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるスパースコード多元接続(SCMA)利得推定のタイプ1の一例3000を示す。AP1 3014aはCB/CN利得推定があるという告知3005を送信し、テストされるSTA3002a、3002b、及びテスト相手のAP3014a、3014bを示すことができる。
図30に示すように、各STA3002a、3002bは、全方向性アンテナ3010、3020及びCB/CNプリコーダを推定することで得られるプリコーダアンテナ3015、3025を使用してSCMAパケットを送信することができる。次いでSTA3002a、3002bは、利得フィードバック3035が送信されることを示すトリガフレーム3030を受信し得る。利得フィードバック3035は、2つのアンテナを用いて伝送されるフレームの受信出力間のRSSIの差であり得る。利得フィードバック3035はアンテナごとに受信されるRSSIであり得る。この場合、STA3002a、3002bはSCMAの利得を推定することができる。STA3002a、3002bは、フィードバックからSCMAの利得を受信する(又は推定する)ことができる。
【0182】
[00224]
図31は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるSCMA利得推定のタイプ2の一例3100を示す。
図31に示すように、AP1 3114aはCB/CN利得推定があるという告知3105を送信し、テストされるSTA3102a、3102b、及びテスト相手のAP3114a、3114bを示すことができる。
図31に示すように、STA3102a、3102bは全て全方向性アンテナ3110、3115を使用して伝送し、アンテナビームの高速切り替えの必要性を制限するために指向性プリコーダ3120、3125に切り替えることができる。次いでSTA3102a、3102bは、利得フィードバック3135が送信されることを示すトリガフレーム3130を受信し得る。利得フィードバック3135は、2つのアンテナを用いて伝送されるフレームの受信出力間のRSSIの差であり得る。利得フィードバック3135はアンテナごとに受信されるRSSIであり得る。この場合、STA3102a、3102bはSCMAの利得を推定することができる。STA3102a、3102bは、フィードバックからSCMAの利得を受信する(又は推定する)ことができる。
【0183】
[00225]
図32は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるアップリンク-アップリンクの双方向SRPベースのSRの一例3200を示す。
図32に示す例では、不所望の受信機(例えばAP2 3214b)が知られているので、AP1 3214aからのSRPトリガはSTA1 3202aへのトリガフレーム内に候補協調AP(例えばAP2 3214b)に関する情報を含めて、候補協調APの伝送に対する自らの干渉を制限するようにSTA1 3202aがプリコーダを設計できるようにし得る。このことは双方向のUL/UL CB/CNを可能にし得る。
【0184】
[00226]
図33は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる一次UL/DL伝送を用いた単方向DL/UL CB/CNの一例3300を示す。
図33に示す例では、STA1 3302aからAP1 3314aへのUL伝送が一次伝送である場合、二次AP(即ちAP2 3314b)はAP1 3314aへの干渉を制限しながら自らのSTA(即ちSTA2 3302b)への伝送を選ぶことができる。この場合、上記のように二次AP(即ちAP2 3314b)が一次AP(即ちAP1 3314a)に情報のフィードバックを要求することが必要であり得る。二次STA(即ちSTA2 3302b)は、STA1 3302aからの干渉があっても情報を受信できることを確認するためにAP2 3302bにACKを送信することもできる。ACKは、AP1 3314aへの干渉を制限するプリコーダを用いてAP2 3314bに伝送され得る。
【0185】
[00227] DL/DL又はDL/ULアーキテクチャの協調ビームフォーミングに関する実施形態を本明細書に記載する。DL/DL CB/CNでは、被干渉側に与えられる干渉が分かっている場合、幾つかの異なる方法の1つを使用することができる。
【0186】
[00228] 一実施形態では、APはSTAが自らの干渉レベルを送出しなければならないことを示すためにCB/CNトリガを送信し得る。標的STAは許容干渉レベルで応答することができる。標的STAは、20MHzチャネル上の許容干渉レベルを送信することができる。或いは又は加えて、標的STAはRUごとの粒度を用いて自らの干渉レベルを送出することができる。次いでAPはダウンリンク伝送を送信することができる。干渉レベルを含めるかどうかに関しては任意選択的であり得る。干渉レベルを含めることはリスン側のSTAがAPへの相対的な干渉レベルを推定することを可能にし得る。隣接するAPは識別済みのSTAに関する情報を使用して、許容干渉レベルに基づいてプリコーダ及び伝送出力を設定することができる。AP2の受信STAに対処するためにAP1が自らの伝送プリコーダを調節しない可能性があるので、これは単方向であり得る。双方向の例では、APが(例えば広角のヌル空間を使用して)BSS2への干渉を制限するプリコーダを使用してSTA1に情報を送信することができる。或いは又は加えて、APは伝送を開始する前に所望のSTAに関する情報を交換することができる。
【0187】
[00229] 別の実施形態では、一度に1つのSTAの瞬時干渉レベルを要求する代わりに、APはBSS内の1組のSTAの干渉レベルに対する要求を送信することができる。APは、1組のSTA(例えば全てのSTA)が自らの所望の干渉レベルを送出しなければならないことを示すためにCB/CNトリガフレームを送信することができる。このセッション中にquiet periodを有するようにAPは隣接するAPと協調することができる。標的STAは許容干渉レベルで応答することができる。標的STAは、20MHzチャネル上の許容干渉レベルを送信することができる。或いは又は加えて、標的STAはRUごとの粒度を用いて干渉レベルを送出することができる。次いでAPはダウンリンク伝送を送信することができる。干渉レベルを含めるかどうかは任意選択的であり得る。干渉レベルを含めることはリスン側のSTAがAPへの相対的な干渉レベルを推定することを可能にし得る。隣接するAPは識別済みのSTAに関する情報を使用して、許容干渉レベルに基づいてプリコーダ及び伝送出力を設定することができる。
【0188】
[00230] 別の実施形態では、UL/DLが二次でありながらDL/ULが一次である場合、AP1はAP2への干渉を制限しながら自らのBSS内のSTA(例えばSTA1)に伝送することができる。BSS1内の全てのSTAが自らの干渉レベルを送出することができる。BSS2内のSTAは競合し、AP1に情報を伝送し得る。上記で述べたように、送信機は各STAへのチャネルを得る必要があり得る。
【0189】
[00231] 干渉アライメント(IA)手続きに関する実施形態を本明細書に記載する。
【0190】
[00232]
図34は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる複数マスタトリガリングの一例3400を示す。
図34に示すように、AP1 3414aは、AP2 3414bが次回の伝送内でIAスキームを用いて伝送するためのIAトリガフレーム(IATF)を伝送することができる。AP2 3414bがIATF3405を受信し、自らが次回の伝送内でIA伝送の一部になることを理解することができる。AP2 3414bは、トリガ時にSTA2 3402bのV
2を使用することができる。一例では、IATF3405がSTA(例えばSTA1 3402a及びSTA2 3402b)において使用される干渉ベースを示し得る。AP2 3414bは、それらの間の潜在的な周波数ミスマッチを補償するために自らのキャリア周波数を較正することができる。
【0191】
[00233] IATF3405を受信すると、AP2 3414bはIA伝送に関してAP1 3414aに肯定応答するACK(即ちIA準備完了ACKフレーム3410)を伝送することができる。AP2 3414bは、伝送のためにSTA3402a、3402bからのACKを待つ状態に入ることができる。次いでAP1 3414aは、STA1 3402a及びSTA2 3402bのためのIATF3415を伝送することができる。STA1 3402a及びSTA2 3402bはIATF3415を受信し、自らが受信者であることを突き止め、IA伝送が行われることを理解することができる。STA1 3402a及びSTA2 3402bは、自らの干渉ベースをV1及びV2としてそれぞれ突き止めることができる。情報はIATF3415内にあり得る。STA1 3402a及びSTA2 3402bは潜在的な周波数ミスマッチを補償するために自らのキャリア周波数を較正することができる。AP1 3414aは次の伝送に関する伝送用のSTA3402a、3402bからのACKを待つ状態に入ることができる。
【0192】
[00234] STA1 3402a及びSTA2 3402bは、IAの準備が整っていることを示し得るACK(即ちIA準備完了ACK3420、3425)を同時に伝送し、IA伝送をトリガすることができる。AP1 3414a及びAP2 3414bはM≧3のアンテナを有し得る。従ってこれらのAPは、最大3つの異なる送信機からのACK3420、3425を復号することができる。AP1 3414a及びAP2 3414bはチャネル推定を使用してIAプリコーダを構築することができる。AP1 3414a及びAP2 3414bは次のPPDU内でIA伝送についてトリガされ得る。
【0193】
[00235] AP1 3414a及びAP2 3414bは、IAスキームに基づいて情報をプリコードし、伝送することができる(即ちIA伝送3430、3435)。STA1 3402a及びSTA2 3402bは、パケット(即ちIA伝送3430、3435)を受信したことを示すためにACK(即ちIA受信済みACK3440、3445)を伝送することができる。STA1 3402aはV1の列が張る部分空間上の干渉を破棄し、部分空間の残りの部分を復号することができる。STA2 3402bはV2の列が張る部分空間上の干渉を破棄し、部分空間の残りの部分を復号することができる。OFDMベースのシステムを考慮することにより、ACKはIA伝送に使用されるRUと異なるRU上で伝送され得る。
【0194】
[00236]
図35は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるシーケンシャルトリガリングの一例3500を示す。
図35に示すように、AP1 3514aは、AP2 3514bが次回の伝送内でIAスキームを用いて伝送するためのIAトリガフレーム(IATF)3505を伝送する。AP2 3514bがIATF3505を受信し、自らが次回の伝送内でIA伝送の一部になることを理解する。AP2 3514bは、トリガ時にSTA2 3502bのV
2を使用することができる。別の実施形態では、IATF3505がSTA3502a、3502bにおいて使用される干渉ベースを示し得る。AP2 3514bは、それらの間の潜在的な周波数ミスマッチを補償するために自らのキャリア周波数を較正することができる。
【0195】
[00237] AP2 3514bは、AP1 3514aに対するACK並びにSTA1 3502a及びSTA2 3502bに対するトリガを示すIA ACK&トリガフレーム(IATF-AT)3510を伝送することができる。AP1 3514aは、伝送のためにSTA3502a、3502bからのACKを待つ状態に入ることができる。STA1 3502a及びSTA2 3502bはIATF-AT3510を受信し、自らが受信者であることを突き止め、IA伝送が行われることを理解することができる。STA1 3502a及びSTA2 3502bは、自らの干渉ベースをV1及びV2としてそれぞれ突き止めることができる。情報はIATF-ATフレーム3510内にあり得る。STA1 3502a及びSTA2 3502bは、それらの間の潜在的な周波数ミスマッチを補償するために自らのキャリア周波数を較正することができる。AP2 3514bは伝送後の伝送用のSTA3502a、3502bからのACKを待つ状態に入ることができる。
【0196】
[00238] STA1 3502a及びSTA2 3502bは、IAの準備が整っていることを示し得るACK(即ちIA準備完了ACK3515、3520)を同時に伝送し、IA伝送をトリガすることができる。AP1 3514a及びAP2 3514bはM≧3のアンテナを有し得る。従ってこれらのAPは、最大3つの異なる送信機からのACK3515、3520を復号することができる。AP1 3514a及びAP2 3514bはチャネル推定を使用してIAプリコーダを構築することができる。AP1 3514a及びAP2 3514bは次のPPDU内でIA伝送についてトリガされ得る。
【0197】
[00239] AP1 3514a及びAP2 3514bは、IAスキームに基づいて情報をプリコードし、伝送することができる(即ちIA伝送3525、3530)。STA1 3502a及びSTA2 3502bは、パケット(即ちIA伝送3525、3530)を受信したことを示すためにACK(即ちIA受信済みACK3535、3540)を伝送することができる。STA1 3502aはV1の列が張る部分空間上の干渉を破棄し、部分空間の残りの部分を復号することができる。STA2 3502bはV2の列が張る部分空間上の干渉を破棄し、部分空間の残りの部分を復号することができる。OFDMベースのシステムを考慮することにより、ACKはIA伝送に使用されるRUと異なるRU上で伝送され得る。
【0198】
[00240]
図36は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができるプレサウンディングベースのマスタトリガリングの一例3600を示す。
図36に示すように、AP1 3614aは、次回の伝送内でAP2 3614bがIAスキームを用いて伝送するための、及びSTA1 3602a及びSTA2 3602bがIAスキームを用いて受信するためのIAトリガフレーム(IATF)3605を伝送する。AP2 3614b、STA1 3602a、及びSTA2 3602bがIATF3605を受信し、IA伝送が行われることを理解することができる。AP2 3614bは自らが次回の伝送内でIA伝送の一部になることを突き止めることができる。AP2 3614bは、トリガ時にSTA2 3602bのV
2を使用することができる。一例では、IATF3605がSTA3602a、3602bにおいて使用される干渉ベースを示し得る。STA1 3602a及びSTA2 3602bは自らが受信者であることを突き止めることができる。STA1 3602a及びSTA2 3602bは、自らの干渉ベースをV
1及びV
2としてそれぞれ突き止めることができる。AP2 3614b、STA1 3602a、及びSTA2 3602bは、それらの間の潜在的な周波数ミスマッチを補償するために自らのキャリア周波数を較正することができる。
【0199】
[00241] AP2 3614b、STA1 3602a、及びSTA2 3602bは、IAの準備が整っていることを示し得るACKフレーム(即ちIA準備完了ACK3610、3615、3620)を同時に伝送し、IA伝送をトリガすることができる。AP1 3614aはM≧3のアンテナを有し得る。従ってAP1 3614aは、AP2 3614b、STA1 3602a、及びSTA2 3602b等の3つの異なる送信機からのACK(即ちIA準備完了ACK3610、3615、3620)を復号することができる。AP1 3614a及びAP2 3614bは、IAスキームに基づいて情報をプリコードし、伝送することができる(即ちIA伝送3625、3630)。STA1 3602a及びSTA2 3602bは、パケット(即ちIA伝送3625、3630)を受信したことを示すためにACK(即ちIA受信済みACK3635、3640)を伝送することができる。STA1 3602aはV1の列が張る部分空間上の干渉を破棄し、部分空間の残りの部分を復号することができる。STA2 3602bはV2の列が張る部分空間上の干渉を破棄し、部分空間の残りの部分を復号することができる。OFDMベースのシステムを考慮することにより、ACKはIA伝送に使用されるRUと異なるRU上で伝送され得る。
【0200】
[00242] 干渉アライメント(IA)のためのチャネル推定フィールドのプリコーディングに関する実施形態を本明細書に記載する。実施形態では、AP1及びAP2からの伝送信号並びにSTA1及びSTA2における受信信号を行列形式で
【数15】
として表すことができ、但し
【数16】
は情報を復号するのに必要であり得るチャネル行列である。
【数17】
の推定を可能にするために、IAスキームでは或るステーションのための情報シンボルが同じAPから来ないことを考慮し、LTFを拡張することができる(例えば異なるa
1、a
2、b
1、及びb
2を有する複数LTF伝送)。一実施形態では、AP1及びAP2は、受信側における直交チャネル推定行列に屈し得るジョイント設計に基づいて複数の信号を伝送することができる。換言すれば、AP1及びAP2における伝送スキームは信号が受信機に到達するとき2つの直交行列を生じさせ得る。例えば以下の展開を検討されたい:
第1の伝送:a
1=1
M/3、a
2=0
M/3、b
1=1
M/3、及びb
2=0
M/3、但し1
M/3及び0
M/3は、それぞれ長さ
【数18】
の全て1及び0の列ベクトルである。この選択はSTA1及びSTA2において以下のベクトルをそれぞれもたらし得る:
【数19】
第2の伝送:a
1=1
M/3、a
2=0
M/3、b
1=-1
M/3、及びb
2=0
M/3。この選択はSTA1及びSTA2において以下のベクトルをそれぞれもたらし得る:
【数20】
第3の伝送:a
1=0
M/3、a
2=0
M/3、b
1=0
M/3、及び
【数21】
。この選択はSTA1及びSTA2において以下のベクトルをそれぞれもたらす:
【数22】
【0201】
[00243] 第3の伝送の終了時に、AP1、AP2、STA1、及びSTA2において伝送される情報であって、各列は異なる伝送の瞬間に関連する(a
1(i)はi番目の伝送の瞬間である)、伝送される情報は:
【数23】
によって与えることができる。
【0202】
[00244]
【数24】
は直交行列であり得るが、
【数25】
は直交行列ではない可能性がある。両方のSTAがチャネル
【数26】
を推定することができる。しかし、P
sta1は直交行列なので、STA2の推定の方がSTA1の推定よりも信頼できる可能性がある。チャネル推定に関して両方のステーションに対して公平を期すために、第4の伝送を行うことができる:
第4の伝送:
【数27】
。この選択はSTA1及びSTA2において以下のベクトルをそれぞれもたらし得る:
【数28】
【0203】
[00245] 第4の伝送の終了時に、AP1、AP2、STA1、及びSTA2における拡張行列であって、各列は伝送インデックスに関連する、拡張行列は:
【数29】
によって与えることができる。
【0204】
[00246] 第1の伝送、第2の伝送、及び第4の伝送は直交行列のSTA1の推定をもたらし得るので、STA1におけるチャネル推定品質を改善することができる。
【0205】
[00247]
図37は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、IAのためのAP1及びAP2用のLTF構造3700の一例を示す。
図37に示す例では、s
iはロングトレーニングフィールド(LTF)シーケンス(例えばIEEE 802.11レガシLTF)のエレメントであり、
【数30】
は
【数31】
のエレメントであり、
【数32】
は
【数33】
のエレメントである。AP1 3714a及びAP2 3714bの両方で同様の出力分布を実現するために、様々なサブキャリア及びOFDMシンボルのインデックスについて行及び列
【数34】
が交代(alternate)し得る。
【0206】
[00248] 別の例では、AP1及びAP2が汎用直交拡張行列の行を共有し得る。例えば汎用拡張行列Pの行列が
【数35】
によって与えられると仮定されたい。
【0207】
[00249]
【数36】
はP行列の最初の2行とすることができ、
【数37】
はP行列の最後の2行とすることができる。行列は直交ストリームを生成することにのみ関することができ、IAプリコーダはそれをアンテナに拡張することができる。その場合、STA1は第1の及び第2の有用なストリームのa
1、a
2に関連するPの行(例えばPの1行目はAP1から伝送される第1のストリームに関し、Pの3行目はAP2から伝送される第2のストリームに関する)と、干渉部分空間V
1のPに関連するb
1又はb
2の行の1つとを使用することによって
【数38】
を推定することができる。同様に、STA2は第1の及び第2の有用なストリームのb
1、b
2に関連するPの行(例えばPの2行目はAP1から伝送される第1のストリームに関し、Pの4行目はAP2から伝送される第2のストリームに関する)と、干渉部分空間V
2のPに関連するa
1又はa
2の行の1つとを使用することによって
【数39】
を推定することができる。数値例として、
【数40】
は、上述のP行列に基づく4つのOFDMシンボルに関する1つのサブキャリアのSTA1及びSTA2における観測ベクトルだと仮定する。
【数41】
は
【数42】
として得ることができる。
【0208】
[00250] 出力を増強した黙示的サウンディングの実施形態を本明細書に記載する。APはSTAよりも高い出力で伝送可能であり得る。明示的サウンディングでは、APはSTAと比較して相対的に高い出力でサウンディングパケットを伝送することができる。STAはチャネル推定を行い、次いでチャネル情報を量子化し、それをAPに送り返すことができる。黙示的サウンディングでは、STAはAPと比較して相対的に低い出力でサウンディングパケットを伝送可能な場合があり、APはチャネル推定を行うことができる。伝送出力の差により、DLサウンディングフレームに基づくチャネル推定はULサウンディングフレームに基づくチャネル推定よりも正確であり得る。APとSTAとの間の伝送出力の差を補償することができる実施形態を以下に記載する。
【0209】
[00251] 概括するために、黙示的チャネル取得においてNDPを伝送している装置(AP又はSTA)が出力制限される場合、装置はチャネル推定を改善するために自らのNDP伝送を自律的に修正し、又はチャネル推定を改善するために受信機からシグナリングを受信して自らのNDP伝送を修正することができる。装置は、NDP(例えばRU)の帯域幅を制限し、制限された帯域幅の中で自らが伝送する出力をブーストし、サウンディングの持続時間を変更する(例えばチャネルの推定元であるパイロット/参照信号の数を増やすためにNDP信号の複数の繰り返しを伝送する)以下の方法の1つ又は複数によって自らのチャネル推定を改善することができる。
【0210】
[00252] ULサウンディングの場合、一部の実施形態では1つ又は複数のSTAがULサウンディングシーケンスをより狭い帯域内で(例えばサブキャリアのサブセット上で)伝送する場合があり、それにより総伝送出力が同じままである場合は各サブキャリア上の出力密度が上がり得る。このことは総出力又は出力スペクトル密度の制約を受けることになり得る。一部の実施形態では、1つ又は複数のSTAがULサウンディングシーケンスを標準的な伝送出力及び出力密度で伝送し得る。しかし、ULサウンディングシーケンスが時間領域内で数回繰り返される可能性があり、そのため1つ又は複数のAPはより優れたSNRを有するサウンディングシーケンスを受信することができる。サウンディングシーケンスの繰り返しは、伝送される信号の出力スペクトル密度を変更することと組み合わせることもできる。
【0211】
[00253]
図38は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる、サウンディングフレームを伴う複数AP黙示的サウンディング手続き3800の一例を示す。
図38に示すように、AP1 3814aはSTA3802a、3802bにサウンディングトリガフレーム3805を伝送することができる。サウンディングトリガフレーム3805を受信すると、STA3802a、3802bはAP3814a、3814bにサウンディングフレーム3810、3815を送信することができる。
図38に示す例では、サウンディングフレーム3810、3815が広帯域レガシプリアンブル部3810a、3815a、及びRUベースLTF部3810b、3815bを運び得る。広帯域プリアンブル部3810a、3815aは、L-STF、L-LTF、及びL-SIGフィールド、並びにレガシ数秘学を使用して伝送される追加のSIGフィールドを運び得る。この広帯域プリアンブル部3810a、3815aは、制御された出力又は最大出力を使用して正常に伝送され得る。RUベースLTF部3810b、3815bでは、RUを基本伝送ユニットとして考えることができる。STAは、LTF伝送のために1つ又は複数のRUを伝送することができる。サウンディングフレーム3810、3815を受信すると、AP3814a、3814bはSTA3802a、3802bにACKフレーム3820、3825を伝送することができる。
【0212】
[00254] 一部の実施形態では、STAが1つのOFDMシンボルの中で1つ又は複数のRUを伝送することができる。RUは集中し(例えば互いに隣接し)又は分散し得る。一部の実施形態では、STAが可能な限り多くの出力をRUのために取っておくことができる。STAはチャネルサウンディングのために更に多くのOFDMシンボルを伝送し得る。一部の実施形態では、STAが全てのOFDMシンボルについて同じ1組のRU上で伝送し得る。
【0213】
[00255] 一例では、
図38に示すように、STA3802a、3802bが全てのOFDMシンボルについて異なる1組のRU上で伝送し得る(例えば
図38に示すように、STA3802a、3802bは同数のRU上で伝送するがRUの位置をずらすことができる)。各STAが自らのサウンディングシーケンスを伝送するためのRUの割り当てはサウンディングトリガフレーム内で示され得る。サウンディングシーケンスを運ぶためのOFDMシンボルの数はサウンディングトリガフレーム内で示され得る。一部の実施形態では、各リソース上で適切なチャネル推定品質を保証するのに必要な出力及び持続時間を用いて、各フレームが異なる周波数リソース又はRU上にある状態で、NDPを伝送しているSTAが複数のNDPフレームを伝送することができる。一部の実施形態では、APが特定のRU及びそれらを伝送すべき順序をシグナリングすることができる。一例では、APが開始RU及び終了RUをシグナリングすることができ、NDPを伝送しているSTAは全帯域幅に及ぶまで所定の順序で(例えば連続的に)RUを伝送することができる。
【0214】
[00256] 複数のSTAが同時のULサウンディングフレームを伝送し得る場合、STAはP行列によって又は周波数領域内で区別され得る。一部の実施形態では、各STAが自らの所望のサウンディングBWにまたがり、全てのSTAが直交リソース上で伝送するように循環される自らのNDPを伝送するために、APが複数のSTAにシグナリングし得る。
【0215】
[00257] 黙示的チャネルサウンディングを行うためにAPを較正する必要があり得る。一部の実施形態ではAPが自己較正を行うことができ、それによりそのAPは、非AP STAがチャネルを推定しCSIを送り返すことを要求しないことができる。
【0216】
[00258]
図39は、本明細書に記載の他の実施形態の何れかの組み合わせにおいて使用することができる自己較正のための手続き3900の一例を示す。STAがNAVをしかるべく設定することができるように、自己較正は非AP STA(例えばSTA3902)が自己較正手続きの持続時間を知ることを可能にし得る。
図39に示す例では、自己較正に使用される時間をカバーするように設定される持続時間フィールドを有するCTS-2-Selfフレーム3905又は他の種類の制御/管理フレームをAP1 3914が伝送し得る。或いは又は加えて、AP1 3914は自己較正サブフレームを自らにアドレス指定した状態で、自己較正フレーム3910、3915を集約フレームの一部として複数のユーザ(例えばSTA3902)に伝送することができる。例えばAP1 3914は、STA3902がNAV3920内にある間、自己較正フレーム3910、3915をSTA3902に送信することができる。
【0217】
[00259] APは1つ又は複数の自己較正フレームを伝送することができる。一部の実施形態では、自己較正フレームがベンダによって定められてもよく、システム内の他のSTAによって理解される必要がない場合がある。一部の実施形態では、自己較正フレームがWi-Fi PPDU形式を使用することができ、そのため他のSTAはそれらがWi-Fiフレームであることを知ることができる。較正の終了時に、APはTXOP終了フレームを伝送して自己較正の完了を知らせることができる。
図39に示すように、非AP STA(例えばSTA3902)はCTS-2-selfフレーム3905を確認し、NAV3920をしかるべく設定することができる。APがSTAにとってのサービングAPである場合、STAは省電力モードに入ることもできる。
【0218】
[00260] 本明細書では特徴及び要素をIEEE 802.11に固有のプロトコルを考慮して記載したが、本明細書に記載した解決策はこのシナリオに限定されず他の無線システムにも適用可能であることを理解することができる。
【0219】
[00261] 更に、上記では特徴及び要素を特定の組み合わせで記載したが、各特徴及び要素は単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用できることを当業者なら理解されよう。加えて本明細書に記載した方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアによって実装することができる。コンピュータ可読媒体の例は、(有線又は無線接続上で伝送される)電子信号及びコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、これだけに限定されないが読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリ装置、内蔵ハードディスク及び脱着可能ディスク等の磁気媒体、光磁気媒体、並びにCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(DVD)等の光媒体を含む。WTRU、UE、端末、基地局、RNC、又は任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数トランシーバを実装するために、ソフトウェアに関連するプロセッサを使用することができる。
【国際調査報告】