(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】電気自動車用シャーシ
(51)【国際特許分類】
B62D 23/00 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
B62D23/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021524420
(86)(22)【出願日】2019-11-01
(85)【翻訳文提出日】2021-06-10
(86)【国際出願番号】 CN2019115109
(87)【国際公開番号】W WO2020088668
(87)【国際公開日】2020-05-07
(32)【優先日】2018-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】HK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521191573
【氏名又は名称】エレクトリック・ビークルズ・エンタープライズ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Electric Vehicles Enterprise Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】レオン,ワイ シン ウィルソン
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203BA06
3D203BA07
3D203BA16
3D203CA08
(57)【要約】
電気自動車(10)用シャーシ(100)は、カーボンファイバを有する材料で作られた左サイドフレーム(110L)及び右サイドフレーム(1210R)と、左サイドフレームと右サイドフレームの間に延在して左サイドフレームと右サイドフレームに連結された少なくとも一つの下部構造部材(120)と、左サイドフレームと右サイドフレームの間に延在して左サイドフレーム(110L)と右サイドフレーム(110R)に連結された複数の上部構造部材(130)を有する。下部構造部材(120)は、一つ又は複数の再充電可能なバッテリパック(B1/B2)の支持部を提供する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車用シャーシであって、
カーボンファイバを有する材料で作られた左サイドフレームと、
カーボンファイバを有する材料で作られた右サイドフレームと、
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの間に延在して前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに連結され、一つ又は複数の再充電可能なバッテリパックを支持する少なくとも一つの下部構造部材と、
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの間に延在して前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに連結された複数の上部構造部材とを備えた、電気自動車用シャーシ。
【請求項2】
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの少なくとも一方は、ループ構造を有する、請求項1に記載のシャーシ。
【請求項3】
前記ループ構造は、一つの構造として一体的に形成されている、請求項2に記載のシャーシ。
【請求項4】
前記ループ構造は、前記シャーシの内方に向いた前記シャーシの内側が窪み、前記シャーシの外方に向いた前記シャーシの外側が突出している、請求項2又は3に記載のシャーシ。
【請求項5】
前記ループ構造は、前記シャーシの内部に人がアクセスできる一つの開口を有する、請求項2から4のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項6】
前記開口は、前記開口を閉じる扉が取り付けられるように構成されている、請求項5に記載のシャーシ。
【請求項7】
前記ループ構造は、前側と後側を有し、前記前側と前記後側の少なくとも一方は、地面に係合する車輪用のアーチの少なくとも一部を提供している、請求項2から6のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項8】
前記ループ構造は、内面と、前記上部構造部材と前記下部構造部材の少なくとも一方と接続するために前記内面に一体的に形成された接続構造とを有する、請求項1から7のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項9】
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームは、カーボンファイバとプラスチックを有する材料で作られている、請求項1から8のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項10】
前記材料は、カーボンファイバ補強プラスチックを有する、請求項9に記載のシャーシ。
【請求項11】
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームは、カーボンファイバ補強プラスチックから成形されている、請求項10に記載のシャーシ。
【請求項12】
前記少なくとも一つの構造部材は、略平坦な形状を有する、請求項1から11のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項13】
前記下部構造部材は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの底部のほぼ全長に亘って第1の方向に延在する長さを有する、請求項12に記載のシャーシ。
【請求項14】
前記下部構造部材は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの前記底部を横方向に横断する第2の方向に延在する幅を有する、請求項13に記載のシャーシ。
【請求項15】
前記下部構造部材は、前記シャーシの底部を提供する、請求項14に記載のシャーシ。
【請求項16】
前記下部構造部材は、前記底部のほぼ全設置面積に亘って、前記下部構造部材の上側と下側との間に貫通孔又は開口がない、請求項15に記載のシャーシ。
【請求項17】
前記下部構造部材は、再充電可能なバッテリパックを収容するように構成された少なくとも一つのキャビティを有する、請求項1から16のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項18】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームを横方向に横断する第2の方向に延在する、請求項17に記載のシャーシ。
【請求項19】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記下部構造部材のほぼ全幅に亘って延在する、請求項18に記載のシャーシ。
【請求項20】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームにそれぞれ対向する両側の少なくとも一方に開口を有し、前記開口を介して再充電可能なバッテリパックが挿入可能又は取出可能である、請求項18又は19に記載のシャーシ。
【請求項21】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームのそれぞれに対向する両側のそれぞれに一つの前記開口を有する、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項22】
前記下部構造部材は再充電可能なバッテリパックを収容するように構成された複数の前記キャビティを有し、複数の前記キャビティは前記下部構造部材の長さに沿って連続的に収容される、請求項17から21のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項23】
前記上部構造部材の少なくとも幾つかは梁によって提供されている、請求項1から22のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項24】
前記梁は、金属又は合金で作られた中空押出機によって提供される、請求項23に記載のシャーシ。
【請求項25】
前記押出機は、アルミニウム金属又はアルミニウム合金で作られている、請求項24に記載シャーシ。
【請求項26】
前記梁は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームのそれぞれの前側と後側に設けられた、少なくとも前梁と後梁と、前記前梁と前記後梁との間で前記前梁と前記後梁よりも高い位置に設けられた第1の中間梁と第2の中間梁と、を有する、請求項23から25のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項27】
前記前梁と前記第1の中間梁は、前記シャーシのフロントガラス領域を形成し、前記後梁と前記第2の中間梁は前記シャーシのリアガラス領域を形成する、請求項26に記載のシャーシ。
【請求項28】
前記前梁は、前記電気自動車のダッシュボードを提供するとともに前記ダッシュボードを支持する、請求項26又は27に記載のシャーシ。
【請求項29】
前記梁は、前記下部構造部材に近傍に配置された少なくとも一つの追加梁を有する、請求項26から28のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項30】
前記少なくとも一つの追加梁は、前記下部構造部材に配置される、又は前記下部構造部材に係合する、請求項29に記載のシャーシ。
【請求項31】
前記下部構造部材は、前記下部構造部材の上面にくぼみ又は溝を有し、前記くぼみ又は前記溝の少なくとも一部の中には少なくとも一つの追加梁が納められる、請求項30に記載のシャーシ。
【請求項32】
前記くぼみ又は前記溝と一つ又は複数の前記キャビティは、前記下部構造部材における重なり合わない位置に配置される、請求項17から22のいずれか記載された請求項31に記載のシャーシ。
【請求項33】
前記シャーシは端部パネル部材を有し、前記端部パネル部材は前記シャーシのそれぞれの端部で、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに連結されるとともに、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに広がる、請求項1から32のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項34】
前記端部パネル部材は、前記外部にさらされる外側部分と、前記下部構造部材の隣接端と協働する内側部分を有し、前記シャーシの前記端部の車輪軸に対する囲いを形成する、請求項33に記載のシャーシ。
【請求項35】
前記端部パネル部材は、前記シャーシの前端部に設けられる前パネルを有する、請求項33又は34に記載のシャーシ。
【請求項36】
前記端部パネル部材は、前記シャーシの後端部に設けられる後パネルを有する、請求項33又は34に記載のシャーシ。
【請求項37】
請求項1から36のいずれかに記載されたシャーシを組み込んだ電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車用シャーシに関する。
【背景技術】
【0002】
電磁自動車は、まずます人気が増している。自動車の内燃エンジン、ギヤシフト式ギヤボックス及び燃料タンクを、電動モータとバッテリパックに置換することで、車輪上におけるシャーシ内の空間が大幅に節約され、理論上はシャーシの再設計の可能性を切り開くことになった。しかし、特に、価格を下げたり、柔軟性を改善するといった点から、電気自動車用のシャーシ設計(製造及び組立を目的とする設計)を簡素化するのは予想以上に制約される。
【0003】
本発明は、電気自動車用の新しい又は改良型のシャーシを提供することにより、上述した問題を緩和する又は少なくとも解消することを目的とする。
【発明の概要】
【0004】
本発明によれば、電気自動車用シャーシであって、
カーボンファイバを有する材料で作られた左サイドフレーム及び右サイドフレームと、
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに接続されるとともに前記左サイドフレームと前記右サイドフレームにわたって延在する少なくとも一つの下部構造部材と、
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに接続されるとともに前記左サイドフレームと前記右サイドフレームにわたって延在する複数の上部構造部材とを備えたシャーシが提供される。
前記下部構造部材は、一つ又は複数の再充電可能なバッテリパックを支持する。
【0005】
好ましくは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの少なくとも一方は、ループ(輪)構造を有する。
【0006】
さらに好ましくは、前記ループ構造は、一つの構造として一体的に形成されている。
【0007】
さらに好ましくは、前記ループ構造は、前記シャーシの内側に対向する内側に凹の形又は前記シャーシの外側に対向する外側に凸の形を有する。
【0008】
さらに好ましくは、前記ループ構造は、前記シャーシの前記内部に人がアクセスできる一つの開口を有する。
【0009】
さらに好ましくは、前記開口は、前記開口を閉じる扉が取り付けられるように構成されている。
【0010】
好ましくは、前記ループ構造は前側と後側を有し、前記前側と前記後側の少なくとも一方は、地面に係合する車輪のためのアーチの少なくとも一部を提供する。
【0011】
好ましくは、前記ループ構造は、内面と、前記上部構造部材と前記下部構造部材の少なくとも一方との連結のために、前記内面上に一体的に形成された連結構造と、を有する。
【0012】
好ましい実施形態では、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームは、カーボンファイバとプラスチックを有する材料で作られている。
【0013】
さらに好ましくは、前記材料が、カーボンファイバで補強されたプラスチックを有する。
【0014】
さらに好ましくは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームは、カーボンファイバ補強プラスチックから成形されている。
【0015】
好ましくは、前記少なくとも一方の下部構造部材は、略平坦な形状を有する。
【0016】
さらに好ましくは、前記下部構造部材は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームのそれぞれの底部のほぼ全長に亘って第1の方向に伸びる所定の長さを有する。
【0017】
さらに好ましくは、前記下部構造部材は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの前記底部を横方向に横断する第2の方向に伸びる所定の長さを有する。
【0018】
さらに好ましくは、前記下部構造部材は、前記シャーシの底部を提供する。
【0019】
さらに好ましくは、前記下部構造部材は、底部のほぼ全設置面積に亘って、その上側と下側との間には貫通孔又は開口がない。
【0020】
さらに好ましくは、前記下部構造部材は、再充電可能なバッテリパックを収容するように構成された少なくとも一つのキャビティ(空洞)を有する。
【0021】
さらに好ましくは、前記少なくとも一つのキャビティは、前記左フレームと前記右サイドフレームを横方向に横断する第2の方向に延在する。
【0022】
さらに好ましくは、前記少なくとも一つのキャビティは、前記下部構造部材のほぼ全幅に亘って延在する。
【0023】
さらに好ましくは、前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームにそれぞれ対向する両側の少なくとも一方に開口を有し、前記開口を介して再充電可能なバッテリパックが挿入可能又は取出可能である。
【0024】
さらに好ましくは、前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームのそれぞれに対向する両側のそれぞれに一つの前記開口を有する。
【0025】
好ましくは、前記下部構造部材は再充電可能なバッテリパックを収容するように構成された複数の前記キャビティを有し、複数の前記キャビティは前記下部構造部材の前記長さに沿って連続的に収容される。
【0026】
好ましい実施形態では、前記上部構造部材の少なくとも幾つかは、それぞれの梁(ビーム)によって提供されている。
【0027】
さらに好ましくは、前記梁は、金属又は合金で作られた中空押出機によって提供される。
【0028】
さらに好ましくは、前記押出機は、アルミニウム金属又はアルミニウム合金で作られている。
【0029】
さらに好ましくは、前記梁は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームのそれぞれの前側と後側に設けられた、少なくとも前梁と後梁と、前記前梁と前記後梁との間で前記前梁と前記後梁よりも高い位置に設けられた第1の中間梁と第2の中間梁と、を有する。
【0030】
さらに好ましくは、前記前梁と前記第1の中間梁は、前記シャーシのフロントガラス領域を形成し、前記後梁と前記第2の中間梁は前記シャーシのリアガラス領域を形成する。
【0031】
さらに好ましくは、前記前梁は、前記電気自動車のダッシュボードを提供するとともに前記ダッシュボードを支持する。
【0032】
さらに好ましくは、前記梁は、前記下部構造部材に近傍に配置された少なくとも一つの追加梁を有する。
【0033】
さらに好ましくは、前記少なくとも一つの追加梁は、前記下部構造部材に配置される、又は前記下部構造部材に係合する。
【0034】
さらに好ましくは、前記下部構造部材は、前記下部構造部材の上面に、くぼみ又は溝を有し、前記くぼみ又は前記溝の少なくとも一部の中には少なくとも一つの追加梁が納められる。
【0035】
好ましくは、前記くぼみ又は前記溝と一つ又は複数の前記キャビティは、前記下部構造部材における重なり合わない位置に配置される。
【0036】
好ましい実施形態では、前記シャーシは端部パネル部材を有し、前記端部パネル部材は前記シャーシのそれぞれの端部で、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに連結されるとともに、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに広がる。
【0037】
さらに好ましくは、前記端部パネル部材は、前記外部にさらされる外側部分と、前記下部構造部材の隣接端と協働する内側部分を有し、前記シャーシの前記端部の車輪軸に対する囲いを形成する。
【0038】
好ましくは、前記端部パネル部材は、前記シャーシの前端部に設けられる前パネルを有する。
【0039】
好ましくは、前記端部パネル部材は、前記シャーシの後端部に設けられる後パネルを有する。
【0040】
前記発明はまた、上述のシャーシを組み込む電気自動車を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】
図1は、本発明に係る電気自動車用シャーシの第1実施形態を組み込む電気自動車の前方斜視図。
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【
図9】
図9は、本発明に係る電気自動車用シャーシの第2実施形態の斜視図。
【0050】
【0051】
【
図11】
図11は、上述の電気自動車に類似した電気自動車の斜視図で、ステアリングホイールと2列に配置された4つのシートを示す図。
【0052】
【0053】
【0054】
【好ましい実施形態の説明】
【0055】
添付図面を参照し、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。
【0056】
まず、図面の
図1~
図8を参照すると、そこには本発明を具体化した電気自動車10の第1のシャーシ100が示されている。電気自動車は、乗員を運ぶ乗物、または別の実施形態では、軽量物用バン等の品物を輸送する乗物である。
【0057】
シャーシ100は、カーボンファイバを含む材料で作られた左サイドフレーム110Lと、カーボンファイバを含む材料で作られた右サイドフレーム110Rと、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rに連結されてそれらの間に広がる少なくとも一つの下部構造部材120と、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rに連結されてそれらの間に広がる複数の上構造部材130を有する。下部構造部材120は、一つ又は複数(例えば2つ)の再充電可能なバッテリパックB1とB2のための支持部を提供する。
【0058】
説明する実施形態において、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの少なくとも一方又は左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの両方は、ループ構造111を有する。各ループ構造110は、強度上の理由又は特に剛性を得るために、一つの部材からなる構造として、一体的に形成されている。それらは、カーボンファイバとプラスチック、特にカーボンファイバ補強プラスチックを有する材料で作られており、カーボンファイバ補強プラスチックから成形されている。
【0059】
左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rはそれぞれ、シャーシ100の内部に向かってその内側に凹んだ、及び/又は、シャーシ100の外部に向かって反対の外側に出っ張った、全体形状又はプロファイル有する。各ループ構造110は、シャーシ100の内部に人がアクセスできる一つの開口110Aを有する。開口110Aは、開口110を閉じる扉110Bが取り付けられるように構成されている。扉110Bは,電気自動車の関係する側のサイドドアとして機能する。
【0060】
開口110Aは、ループ構造110の大部分の領域を占めており、4つの側面[前側110-1と後側110-2(短辺)、上側110-3と下側110-4(長辺)]を有する。これらの4つの側面110-1~110-4は、一般にスリムで(細く)、滑らかに曲がって内側に窪んだ断面を有する。このような断面により、例えば平坦的な断面に比べて、高い剛性と強度が提供されている。
【0061】
前側(端部)110-1と後側(端部)110-2は、弧状に作られた下部を有し、電気自動車10の、地面に係合する前後の車輪Wに対するアーチの少なくとも一部を提供している。4つの側面110-1~110-4の幾つか又は好ましくはそれぞれ、一つ又は複数のタブ110Tと共に内面に一体的に形成されている。これらのタブは、上部構造部材130と下部構造部材の少なくとも一つ、好ましくはすべての上部構造部材130と下部構造部材との接続のための接続構造しての役目を果たす。
【0062】
下部構造部材120に関して、それは略平坦な長方形で、前端部120-1と後端部120-2を有し、シャーシ100の底部を提供する又は該底部として機能する。下部構造部材120は、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの底部又は側部110-4のそれぞれのほぼ全長に亘って第1の方向に延在する長さと、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの底部/側部110-4を横方向に横断する第2の方向に延在する幅を有する。下部構造部材120は、底部のほぼ全設置面積に亘ってソリッドで、その上側と下側との間には貫通孔又は開口がない。
【0063】
下部構造部材120には、説明する実施形態のように、少なくとも一つ、好ましくは2つの空洞(キャビティ)120Cが形成されている。各キャビティ120Cは、再充電可能なバッテリパックB1/B2をそれぞれ収容するように構成されている。各キャビティ120Cは、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rを横方向に横断する第2の方向に延在している。好ましくは、空洞のサイズ/容積を最大化するために、下構造部材120のほぼ全幅に亘って延在している。
【0064】
各キャビティ120Cは、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rに対向する両側の少なくとも一方に開口120Oを有する。この開口120Oを介して、再充電可能なバッテリパックB1/B2が、使用のために挿入でき、又はメンテナンス/交換のために取り除くことができる。バッテリパックB1/B2は、キャビティ120Cのほぼ全体空間を占める。キャビティ120Cは、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rに対向する2つの側のそれぞれに開口120Oを備えてもよく、これにより、シャーシ100の両側でバッテリB1/B2にアクセスできる。
【0065】
説明する実施形態の場合のように、下部構造部材120は、電気自動車10の走行範囲を最大化するために、1を超える数の再充電可能バッテリパックB1/B2を収容する複数(2つ又はそれ以上)のキャビティ120Cを有する。キャビティ120Oは、下部構造部材120の長さに沿って順次配置される。バッテリパックは、搭載されるバッテリパックB1/B2の全容量とシャーシ100の強さ/剛性との間のバランスを保つために、適当に離される。
【0066】
上部構造部材130について説明すると、少なくとも幾つかの上部構造部材、また説明する実施形態ではすべての上部構造部材130には、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの間に連結された梁130が設けられる。7つの梁130が存在し、それらは2つのグループ(すなわち、上梁130-1~130-4と下梁130-5~130-7)に分けられる。梁130は中空押し出し成形によって提供され、それぞれの梁は平坦で長方形の中空断面を有する。好ましくは、梁は、金属又は合金で作られる。好ましくは、梁は、その他の金属又は合金(例えば、鋼)に比べると重量、剛性及びコストの点で有利なアルミニウム金属又はアルミニウム合金で作られる。
【0067】
上部グループは、左サイドビーム130-3と右サイドフレーム130-4の前側/前端と後側/後端に設けられたフロントビーム130-1とリアビーム130-2と、フロントビーム130-1とリアビーム130-2の間で比較的高い位置に設けられた第1の中間ビーム130-3と第2の中間ビーム130-4からなる。フロントビーム130-1と第1の中間ビーム130-3はシャーシ100のフロントガラス領域A1を形成し、リアビーム13-4と第2の中間ビーム130-2はシャーシ100のリアガラス領域A2を形成する。
【0068】
その他の梁130-2~梁130-6は水平方向に平坦に延在しているが、フロントビーム130-1はその水平断面が水平面に対して鋭角に(好ましくは、50°~70°)傾斜している。これにより、主たる側面がドライバに対向しており、電気自動車のダッシュボードとして利用される。ダッシュボードDは、ステアリングホイールと、種々の自動車制御及び設定部と情報表示部のための感圧スクリーンを支持している。このような機能に応じるために、フロントビーム130-1は、その他のビーム130-2~130-6よりも比較的幅が広く作られている。
【0069】
すべての7つの梁130は、形状と取付位置(角度を含む)の点で違いはあるが、前サイドフレーム110L及び後サイドフレーム110Rとの間でほぼ同じ長さを有するように作られている。左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rに接続するために、梁130の端部は、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの内面に設けた一体化タブ110Tの上に嵌るように、該一体化タブに対応する形状を有し、開口されて角度がつけられている。接続部は、種々の方法(例えば、ボルトとナット、接着剤、その他適当な固定手段)で固定される。梁130(すなわち、上部構造部材)と同様に、下部構造部材120は、以下の第2のシャーシ100’に関連して説明するように、種々の方法でサイドフレーム110L、110Rに接続してもよい。
【0070】
下部グループには、3つの梁130-5~130-7(又は、
図9,10に示す第2の実施形態のように、少なくとも一つの梁)が設けられ、これらは下部構造部材120の近くに配置されている。さらに具体的に説明すると、3つの梁130-5~130-7は、下部構造部材120に該下部構造部材に係合して配置される。この点において、下部構造部材120は、その上面に、一組の3つの窪み又は溝120Gが形成されている。これらの窪み又は溝は、下部構造部材120の全幅にわたって横方向に延在している。自動車の性能と安全性の観点から強度と剛性の要求を満足するパラメータを有するシャーシ底部を形成する際に、下部構造120を補強し又は下部構造と一緒に動作するように、3つの梁-5~130-7は少なくとも一部が溝120Gに嵌められる。
【0071】
下部構造部材120の強度及び/又はバッテリパックを保持するために利用されるスペースを損なわないために、(下部梁130-5~130-7を収容するための)窪み又は溝120Gは、(バッテリパックB1とB2を収容するための)キャビティ120Cと重ならないように配置される。
【0072】
シャーシ100は、フロントパネル部材140Fとリアパネル部材140Rで終わっている。フロントパネル部材140Fとリアパネル部材140Rは、サイドフレーム110Lと110Rと同様に、カーボンファイバ補強プラスチックから成形されている。フロントエンドパネル部材140Fとリアエンドパネル部材140Rはそれぞれ、シャーシ100の前端と後端で、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの間に広がってそれらに連結されている。一般に、フロントエンドパネル部材140Fはシャーシ100の前端のフロントパネルを提供し、リアエンドパネル部材140Rはシャーシ100の後端でリアパネルを提供する。
【0073】
フロントエンドパネル部材140Fは、その左側と右側が、サイドフレーム110L、110R(すなわち、ループ構造110)の前側/端部110-1に面一に連結されている。リアエンドパネル部材140-Rは、その左側と右側が、サイドフレーム110L、110Rの後側/端部110-2に面一に連結されている。これは、シャーシ100の周囲で観察される。二つのエンドパネル部材140F,140Rはまた、下部構造部材120のフロントエンドとリアエンド12-1,12-2に接続されている。
【0074】
フロントエンドパネル部材140Fとリアエンドパネル部材140Rはそれぞれ、パネル部141の背後で、外部と内側ベース部142に露出するアウタパネル部141を有する。パネル部142は、2つのサイドフレーム110L,110Rに連結されたエンドパネル部材140F,140Rの一部である。ベース部142は、水平方向に延在し、一部が円筒形の貝に似た構造を有する。この構造は、下部構造部材120の隣接するフロント/リアエンド120-1,120-2の上を閉じて、両者が一緒になって、前後の車輪軸W1,W2(概略が示されている)と、それに関連してシャーシ100の端部で車輪軸W1,W2を回転するための電気モータとの囲いを形成する。
【0075】
下部構造部材120と、フロントエンドパネル部材140F及びリアエンドパネル部材140Rを組み立てる材料の選択には、アルミニウム金属又はアルミニウム合金が好ましい。
【0076】
図9と
図10を参照すると、そこには本発明を具体化した電気自動車10のための第2のシャーシ100’が示されている。シャーシ100’は、上述したシャーシ100とほぼ同じ構造を有し又ほぼ同じように組み立てられる。したがって、同一部分は同じ符号にアポストロフィを付けが符号で示す。シャーシ100’と100との主たる相違点は、下部構造部材120’の極近傍にある(下部グループの)上部構造部材130’を欠いている点である。3つの上部構造部材130’が省略されており、それらは第1のシャーシ100における梁130-5~130-7である。
【0077】
第2のシャーシ100’において、左と右のサイドフレーム110L’、110R’は、下部構造部材120’だけによって、それらの底部/底側に接続されている。その結果、僅かに簡単な構造になっており、そのために下部構造部材120’は極めて大きな組立部品で、それは単独で必要な剛性を提供するうえで十分に強いものである。
【0078】
図10に示すように、下部構造部材120’の上面は、第1のシャーシ100における中間梁130-6に非常に似た、平坦で長方形断面のリブ130-6’を一体的に含むように、中央部を横断する形に作られてもよい。下部構造部材120’は、サイドフレームの底側110-4’に設けたタブ110T’を用いて、サイドフレーム110L’、110R’に接続できる。特に、下部構造部材120’の一体部分である、リブ130ー6’の両端に接続するための2つのタブ110T’を参照。
【0079】
一般に、底部に広がる二つのサイドフレーム110L,110Rを接続するものとしては、一つ又は複数の構造部材部材120/130が可能で且つ考えられる。
【0080】
図11~14は、上述の電気自動車10に類似の電気自動車20を示し、そこにはダッシュボードDに接続されたステアリングホイール21と2列に配置された4つの座席24が見られる。
【0081】
各再度フレーム110L,110Rのループ構造には、上部側110-3と底部側110-4をほぼ垂直に延在する比較的狭くて一体化されたストリップが形成されている。そのようなストリップは、Bピラーとして機能し、ループ内の開放空間を、4つの扉を有するセダン用のシャーシ100の前室と後室にアクセスできる2つのフロントとリアの開口に分割する。このストリップは、強度と剛性を高めるために、チャンネル形状の断面をように作られる。
【0082】
本発明は、電気自動車用シャーシを提供する。このシャーシは、組立が容易で、十分な強度及び/又は剛性を有する独特な構造を有する。
【0083】
本発明は、実施例を用いて説明したが、請求項の範囲に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、当業者は種々の改変及び/又は変更を上述の実施形態に加えることが可能である。
【手続補正書】
【提出日】2021-08-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車用シャーシであって、
カーボンファイバを有する材料で作られた左サイドフレームと、
カーボンファイバを有する材料で作られた右サイドフレームと、
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの間に延在して前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに連結され、一つ又は複数の再充電可能なバッテリパックを支持する少なくとも一つの下部構造部材と、
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの間に延在して前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに連結された複数の上部構造部材とを備
え、
前記上部構造部材の少なくとも幾つかはそれぞれがビームによって提供されており、
前記複数のビームは、前記左サイドフレームの前側に設けられたフロントビームと前記右サイドフレームの後側に設けられたリアビームを有し、
前記フロントビームは前記電気自動車のダッシュボードを提供する、電気自動車用シャーシ。
【請求項2】
前記フロントビームは前記フロントビームの横断面が水平に対して鋭角に傾斜しており、
ドライバに対向する主側面が前記ダッシュボードとして使用される、請求項1に記載のシャーシ。
【請求項3】
前記鋭角は、水平に対して50°~70°の間である、請求項2に記載のシャーシ。
【請求項4】
前記フロントビームはステアリングホイールを支持する、請求項1~3のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項5】
前記フロントビームは他のビームよりも幅が広い、請求項1~3のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項6】
前記フロントビームは、ステアリングホイールと、ビークルの制御及び/又は設定と情報を表示する感圧スクリーンを支持する、請求項5に記載のシャーシ。
【請求項7】
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの少なくとも一方は、ループ構造を有する、請求項1~6のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項8】
前記ループ構造は、一つの構造として一体的に形成されている、請求項7に記載のシャーシ。
【請求項9】
前記ループ構造は、前記シャーシの内方に向いた前記シャーシの内側が窪み、前記シャーシの外方に向いた前記シャーシの外側が突出している、請求項7又は8に記載のシャーシ。
【請求項10】
前記ループ構造は、前記シャーシの内部に人がアクセスできる一つの開口を有する、請求項7から9のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項11】
前記開口は、前記開口を閉じる扉が取り付けられるように構成されている、請求項10に記載のシャーシ。
【請求項12】
前記ループ構造は、前側と後側を有し、前記前側と前記後側の少なくとも一方は、地面に係合する車輪用のアーチの少なくとも一部を提供している、請求項7から11のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項13】
前記ループ構造は、内面と、前記上部構造部材と前記下部構造部材の少なくとも一方と接続するために前記内面に一体的に形成された接続構造とを有する、請求項7から12のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項14】
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームは、カーボンファイバとプラスチックを有する材料で作られている、請求項1から13のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項15】
前記材料は、カーボンファイバ補強プラスチックを有する、請求項14に記載のシャーシ。
【請求項16】
前記左サイドフレームと前記右サイドフレームは、カーボンファイバ補強プラスチックから成形されている、請求項15に記載のシャーシ。
【請求項17】
前記少なくとも一つの構造部材は、略平坦な形状を有する、請求項1から16のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項18】
前記下部構造部材は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの底部のほぼ全長に亘って第1の方向に延在する長さを有する、請求項17に記載のシャーシ。
【請求項19】
前記下部構造部材は、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームの前記底部を横方向に横断する第2の方向に延在する幅を有する、請求項18に記載のシャーシ。
【請求項20】
前記下部構造部材は、前記シャーシの底部を提供する、請求項19に記載のシャーシ。
【請求項21】
前記下部構造部材は、前記底部のほぼ全設置面積に亘って、前記下部構造部材の上側と下側との間に貫通孔又は開口がない、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項22】
前記下部構造部材は、再充電可能なバッテリパックを収容するように構成された少なくとも一つのキャビティを有する、請求項1から21のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項23】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームを横方向に横断する第2の方向に延在する、請求項22に記載のシャーシ。
【請求項24】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記下部構造部材のほぼ全幅に亘って延在する、請求項23に記載のシャーシ。
【請求項25】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームにそれぞれ対向する両側の少なくとも一方に開口を有し、前記開口を介して再充電可能なバッテリパックが挿入可能又は取出可能である、請求項23又は24に記載のシャーシ。
【請求項26】
前記少なくとも一つのキャビティは、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームのそれぞれに対向する両側のそれぞれに一つの前記開口を有する、請求項25に記載のシャーシ。
【請求項27】
前記下部構造部材は再充電可能なバッテリパックを収容するように構成された複数の前記キャビティを有し、複数の前記キャビティは前記下部構造部材の長さに沿って連続的に収容される、請求項22から26のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項28】
前記梁は、金属又は合金で作られた中空押出機によって提供される、請求項1に記載のシャーシ。
【請求項29】
前記押出機は、アルミニウム金属又はアルミニウム合金で作られている、請求項28に記載シャーシ。
【請求項30】
前記ビームは、前記フロントビームと前記リアビームとの間で前記フロントビームと前記リアビームよりも高い位置に設けられた第1の中間ビームと第2の中間ビームと、を有する、請求項1から29のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項31】
前記フロントビームと前記第1の中間ビームは、前記シャーシのフロントガラス領域を形成し、前記リアビームと前記第2の中間ビームは前記シャーシのリアガラス領域を形成する、請求項30に記載のシャーシ。
【請求項32】
前記梁は、前記下部構造部材に近傍に配置された少なくとも一つの追加梁を有する、請求項30又は31に記載のシャーシ。
【請求項33】
前記少なくとも一つの追加梁は、前記下部構造部材に配置される、又は前記下部構造部材に係合する、請求項32に記載のシャーシ。
【請求項34】
前記下部構造部材は、前記下部構造部材の上面にくぼみ又は溝を有し、前記くぼみ又は前記溝の少なくとも一部の中には少なくとも一つの追加梁が納められる、請求項33に記載のシャーシ。
【請求項35】
前記下部構造部材は、再充電可能なバッテリパックを収容する少なくとも一つのキャビティを有し、
前記くぼみ又は前記溝と一つ又は複数の前記キャビティは、前記下部構造部材における重なり合わない位置に配置される、請求項34に記載のシャーシ。
【請求項36】
前記シャーシは端部パネル部材を有し、前記端部パネル部材は前記シャーシのそれぞれの端部で、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに連結されるとともに、前記左サイドフレームと前記右サイドフレームに広がる、請求項1から35のいずれかに記載のシャーシ。
【請求項37】
前記端部パネル部材は、前記外部にさらされる外側部分と、前記下部構造部材の隣接端と協働する内側部分を有し、前記シャーシの前記端部の車輪軸に対する囲いを形成する、請求項36に記載のシャーシ。
【請求項38】
前記端部パネル部材は、前記シャーシの前端部に設けられる前パネルを有する、請求項36又は37に記載のシャーシ。
【請求項39】
前記端部パネル部材は、前記シャーシの後端部に設けられる後パネルを有する、請求項36又は37に記載のシャーシ。
【請求項40】
請求項1から39のいずれかに記載されたシャーシを組み込んだ電気自動車。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
説明する実施形態の場合のように、下部構造部材120は、電気自動車10の走行範囲を最大化するために、1を超える数の再充電可能バッテリパックB1/B2を収容する複数(2つ又はそれ以上)のキャビティ120Cを有する。キャビティ120Cは、下部構造部材120の長さに沿って順次配置される。バッテリパックは、搭載されるバッテリパックB1/B2の全容量とシャーシ100の強さ/剛性との間のバランスを保つために、適当に離される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
すべての7つの梁130は、形状と取付位置(角度を含む)の点で違いはあるが、左サイドフレーム110L及び右サイドフレーム110Rとの間でほぼ同じ長さを有するように作られている。左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rに接続するために、梁130の端部は、左サイドフレーム110Lと右サイドフレーム110Rの内面に設けた一体化タブ110Tの上に嵌るように、該一体化タブに対応する形状を有し、開口されて角度がつけられている。接続部は、種々の方法(例えば、ボルトとナット、接着剤、その他適当な固定手段)で固定される。梁130(すなわち、上部構造部材)と同様に、下部構造部材120は、以下の第2のシャーシ100’に関連して説明するように、種々の方法でサイドフレーム110L、110Rに接続してもよい。
【国際調査報告】