(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(54)【発明の名称】製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる装置および方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/00 20120101AFI20220107BHJP
【FI】
G06Q30/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021524482
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(85)【翻訳文提出日】2021-06-29
(86)【国際出願番号】 EP2019080716
(87)【国際公開番号】W WO2020094852
(87)【国際公開日】2020-05-14
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504019733
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100120857
【氏名又は名称】渡邉 聡
(72)【発明者】
【氏名】ケラー ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ティーベン マティアス
(72)【発明者】
【氏名】シュミット ヨルク
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB54
(57)【要約】
製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる方法は、コンフィギュレーションデータセットを取得するステップ(S1)と、バリアントデータセットを提供するステップ(S2)と、コンフィギュレーションデータセットをバリアントデータセットと比較するステップ(S3)であって、コンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの特定の物品の物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットの特定の製品の識別データを、コンフィギュレーションデータセットのコンフィギュレーションに動的に割り当てるステップと、一致しない場合、物品参照番号を生成するステップ(S4)であって、生成された物品参照番号をコンフィギュレーションの識別データに動的に割り当てる、ステップと、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションに識別データを動的に割り当てる方法であって、前記方法は、以下の方法ステップ、すなわち、
コンフィギュレーションのコンフィギュレーションデータセットを取得するステップ(S1)であって、前記コンフィギュレーションデータセットはコンフィギュレーションプロパティデータを含む、ステップと、
バリアントコンフィギュレーションのためのバリアントデータセットを提供するステップ(S2)であって、前記バリアントデータセットは複数の物品の各物品の物品プロパティデータおよび識別データを含む、ステップと、
前記コンフィギュレーションデータセットを前記バリアントデータセットと比較するステップ(S3)であって、前記コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータが前記バリアントデータセットの特定の物品の物品プロパティデータと一致する場合、前記バリアントデータセットの前記特定の製品の前記識別データを、前記コンフィギュレーションデータセットの前記コンフィギュレーションに動的に割り当てる、ステップと、
前記コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティが前記バリアントコンフィギュレーションの前記物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号を生成するステップ(S4)であって、生成された前記物品参照番号を前記コンフィギュレーションの前記識別データに動的に割り当てる、ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
生成された前記物品参照番号が、新しいバリアントコンフィギュレーションとして前記バリアントデータセットに動的に格納される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
生成された前記物品参照番号は、前記コンフィギュレーションの前記コンフィギュレーションプロパティを前記バリアントコンフィギュレーションの前記物品プロパティデータとリンクすることによって生成され、および/または順次割り当てられる、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記コンフィギュレーションデータセットがコンフィギュレーションマスターデータを含み、および/または前記識別データが物品参照番号を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記バリアントデータセットは、物品からのバリアントマスターデータを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記コンフィギュレーションの前記コンフィギュレーションプロパティデータが前記バリアントデータセットの前記物品プロパティデータと一致する場合、前記バリアントデータセットの前記バリアントマスターデータが、コンフィギュレーションマスターデータとして前記コンフィギュレーションデータセットに動的に割り当てられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる装置(100)であって、
前記コンフィギュレーションのコンフィギュレーションデータセットを取得するように設計された取得モジュール(10)であって、前記コンフィギュレーションデータセットは、コンフィギュレーションプロパティデータを含む、取得モジュールと、
バリアントコンフィギュレーションのバリアントデータセットを提供するように設計されたバリアントデータベース(20)であって、前記バリアントデータセットは複数の物品の各物品の物品プロパティデータおよび識別データを有する、バリアントデータベースと、
前記コンフィギュレーションデータセットを前記バリアントコンフィギュレーションの前記バリアントデータセットと比較するように設計されたデータ処理モジュール(30)であって、前記コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータが前記バリアントデータセットの特定の物品の物品プロパティデータと一致する場合、前記バリアントデータセットの前記特定の製品の前記識別データが、前記コンフィギュレーションデータセットの前記コンフィギュレーションに動的に割り当てるように、前記コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティが前記バリアントデータセットの前記物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号を生成し、生成された前記物品参照番号を前記コンフィギュレーションに動的に割り当てるように、設計されている、データ処理モジュールと、
を備える、装置。
【請求項8】
前記バリアントデータベースは、生成された前記物品参照番号を新しいバリアントコンフィギュレーションとして前記バリアントデータセットに動的に格納するように設計される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記データ処理モジュールは、生成された前記物品参照番号を前記コンフィギュレーションの前記コンフィギュレーションプロパティを前記バリアントコンフィギュレーションの物品プロパティデータとリンクすることによって生成するように、および/または生成された前記物品参照番号を順次割り当てるように設計される、
請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記コンフィギュレーションデータセットがコンフィギュレーションマスターデータを含み、および/または前記識別データが物品参照番号を含む、請求項7~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記バリアントデータセットは、物品からのバリアントマスターデータを含む、請求項7~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
請求項7~11のいずれかに記載の装置を含む、コンピュータネットワークシステム。
【請求項13】
前記コンピュータネットワークシステムは、ウェブコンフィギュレータ、ウェブショップ、シミュレーションシステム、企業リソース計画システム、生産管理システム、または自動組立機を含む、
請求項12に記載のコンピュータネットワークシステム。
【請求項14】
前記コンピュータネットワークシステムは、異種ITシステムとして設計されている、請求項12または13に記載のコンピュータネットワークシステム。
【請求項15】
複数の分散型データ処理デバイスがデータ送信接続のデータネットワークを介して接続されているコンピュータネットワークシステムの製品コンフィギュレーションシステムの顧客固有のコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる顧客サーバ方法であって、
少なくとも1つのバリアントデータベースは、バリアントコンフィギュレーションのためのバリアントデータセットを提供する分散型データ処理デバイスに格納され、
前記バリアントデータセットは、物品プロパティデータおよび物品の識別データを含み、バリアントデータセットは、複数の物品の各物品に対して定義され、
前記顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティは、コンフィギュレーションデータセットの形式で取得され、
前記コンフィギュレーションデータセットは、コンフィギュレーションプロパティデータを含み、
前記顧客固有のコンフィギュレーションの前記コンフィギュレーションデータセットは、前記バリアントコンフィギュレーションの前記バリアントデータセットと比較され、
前記顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータが前記バリアントデータセットの前記物品プロパティデータと一致する場合、前記バリアントデータセットの前記識別データが、前記コンフィギュレーションデータセットの前記顧客固有のコンフィギュレーションに割り当てられ、
前記コンフィギュレーションの前記コンフィギュレーションプロパティデータが前記バリアントコンフィギュレーションの前記物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号が生成され、生成された前記物品参照番号を前記コンフィギュレーションに割り当てる、
顧客サーバ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ支援製造のために、標準化された変換プロセスおよび対応するデータ移行方法を使用するデータ変換のためのシステムに関する。
【0002】
特に、本発明は、製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
今日、顧客は、いわゆる「顧客セルフサービス」(ドイツ語で「Kundenselbstbedienung」)で、例えば、製品コンフィギュレータによって生成された製品の新しいバリアント(Varianten)について、顧客固有の製品のオファーのみを要求できる。コンフィギュレータから直接注文することは、できない。その結果、製造者のコンピューターシステムでのデータ処理プロセスは、内部システムまたはコンピューターシステムにこのコンフィギュレーションのマスターデータがない限り、不必要に拡張され、より複雑になる。
【0004】
製品の調達、生産、流通の分野の企業では、製品に関するデータは、それぞれのコンピューターシステムに別々に分離されていることが多い。広範囲にわたる一貫してネットワーク化され、調整されたデータの可用性とデータ変換の継続的な実装は、非常に困難を伴う場合にのみ、可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てるための改善された装置および改善された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、独立請求項の対象によって達成される。さらなる展開および実施形態は、従属請求項、説明、および図面の図に見出すことができる。
【0007】
本発明の第一の態様は、製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる方法に関する。この方法は、以下の方法ステップを含む。
【0008】
第一の方法ステップとして、コンフィギュレーションのためのコンフィギュレーションデータセットが取得され、コンフィギュレーションデータセットは、コンフィギュレーションプロパティデータを有する。
【0009】
第二の方法ステップとして、バリアントコンフィギュレーションのためのバリアントデータセットが提供され、バリアントデータセットは、複数の物品の各物品の物品プロパティデータおよび識別データを有する。
【0010】
第三の方法ステップとして、コンフィギュレーションデータセットをバリアントデータセットと比較され、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの特定の物品の物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットの特定の製品の識別データが、コンフィギュレーションデータセットのコンフィギュレーションに動的に割り当てられる。
【0011】
第四の方法ステップとして、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティがバリアントコンフィギュレーションの物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号を生成し、生成された物品参照番号を、例えば、マテリアル番号の管理を担当する内部PLMシステムから、コンフィギュレーションの識別データに動的に割り当てる。
【0012】
本発明によって、製品コンフィギュレータからのデータが、変換モデルを使用して標準化された内部マテリアルおよびバリューフローに変換され、そこからの結果がコンフィギュレーションコンテキストに返すことが可能になる。
【0013】
本発明によって、顧客がコンフィギュレーションをコンパイルする時点で、顧客固有のコンフィギュレーションに利用できるシステム側のマスターデータがない製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションの識別データを動的に割り当てることが可能になる。
【0014】
本発明によって、ユーザが製品モデルに従ってすべての可能なコンフィギュレーションを直接評価し、マテリアル番号を自動的に受け取ることが可能になる。したがって、彼はコンフィギュレーションのコンテキストから直接、個々の製品の注文プロセスをトリガーすることができる。
【0015】
本発明は、電子サービスを介してマテリアル番号を即座に直接生成し、コンフィギュレーションプロセスでそれを視覚化するという目標を達成する。
【0016】
コンフィギュレーションのすべてのマテリアルマスターデータの完全な指定は、後の時点で行うことができる。
【0017】
変換モデルは、製品の注文処理と生産に関連するほぼすべてのシステムに、少なくとも部分的または完全に広範なデータパッケージを自動的に転送するため、インテリジェントな生産のコアテクノロジーを表す。
【0018】
本発明の方法は、それ自体のプログラム論理を使用しないが、例えば、ウェブコンフィギュレータ、ウェブショップ、シミュレーションシステム、企業リソース計画システム、生産管理システム、または自動組立機などの関連するシステムの標準機能に存在するセマンティック関係に基づいて機能する。これにより、特にインダストリー4.0のコンテキストで、顧客固有の製品コンフィギュレーションに多くの改善がもたらされる。
【0019】
本発明によって、有利なことに、異種のITインフラストラクチャにおいてさえプロセスを標準化し、異種のITインフラストラクチャにおけるデジタル連続性を保証することが可能になる。
【0020】
本発明によって、有利なことに、これらのコンフィギュレーションされたソリューションが製造システムでまだ生産されておらず、そのようにまだ存在していなくても、任意のコンフィギュレーションされたソリューションをデジタルで、顧客が即時に注文可能にすることができるようになる。
【0021】
注文プロセス中のマテリアルシステム(Materialanlage)を自動化することにより、内部費用が大幅に削減され、製造注文のスループット時間が大幅に最小限に抑えられる。
【0022】
標準化と自動化によって、企業におけるデータ品質が向上する。変換モデルには、ウェブコンフィギュレータとも呼ばれるデジタル顧客インターフェースからのデータを標準化された内部マテリアルおよびバリューフローに変換して、機械、機器、生産プロセスの自動管理を制御する方法が含まれている。
【0023】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に見出すことができる。
【0024】
本発明の有利な実施形態では、生成された物品参照番号が、新しいバリアントコンフィギュレーションとしてバリアントデータセットに動的に格納されることが提供される。
【0025】
本発明の有利な実施形態では、生成された前記物品参照番号は、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティをバリアントコンフィギュレーションの物品プロパティデータとリンクすることによって生成され、および/または順次割り当てられることが提供される。
【0026】
本発明の有利な実施形態では、コンフィギュレーションデータセットがコンフィギュレーションマスターデータを含み、および/または識別データが物品参照番号を含むことが提供される。
【0027】
本発明の有利な実施形態では、バリアントデータセットは、物品からのバリアントマスターデータを含むことが提供される。
【0028】
本発明の有利な実施形態では、コンフィギュレーションの前記コンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットのバリアントマスターデータが、コンフィギュレーションマスターデータとして前記コンフィギュレーションデータセットに動的に割り当てられることが提供される。
【0029】
本発明の第二の態様では、製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる装置が提供され、装置は、取得モジュール、バリアントデータベース、およびデータ処理モジュールを含む。
【0030】
取得モジュールは、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションデータセットを取得するように設計され、コンフィギュレーションデータセットは、コンフィギュレーションプロパティデータを含む。
【0031】
バリアントデータベースは、バリアントコンフィギュレーションのバリアントデータセットを提供するように設計され、バリアントデータセットは複数の物品の各物品の物品プロパティデータおよび識別データを有する。
【0032】
データ処理モジュールは、コンフィギュレーションデータセットを前記バリアントコンフィギュレーションの前記バリアントデータセットと比較するように設計され、データ処理モジュールは、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの特定の物品の物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットの特定の製品の識別データが、コンフィギュレーションデータセットのコンフィギュレーションに動的に割り当てるように、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティがバリアントデータセットの前記物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号を生成し、生成された物品参照番号をコンフィギュレーションに動的に割り当てるように、設計されている。
【0033】
本発明の有利な実施形態では、バリアントデータベースは、生成された物品参照番号を新しいバリアントコンフィギュレーションとしてバリアントデータセットに動的に格納するように設計されることが提供される。
【0034】
本発明の有利な実施形態では、データ処理モジュールが、前記生成された物品参照番号を前記コンフィギュレーションの前記コンフィギュレーションプロパティを前記バリアントコンフィギュレーションの物品プロパティデータとリンクすることによって生成するように、および/または生成された前記物品参照番号を順次割り当てるように設計されることが提供される。
【0035】
本発明の有利な実施形態では、コンフィギュレーションデータセットがコンフィギュレーションマスターデータを含む、および/または識別データが物品参照番号を含むことが提供される。
【0036】
本発明の有利な実施形態では、バリアントデータセットは、物品からのバリアントマスターデータを含むことが提供される。
【0037】
本発明の第三の態様では、本発明の第二の態様または第二の態様の任意の実施形態による装置を含むコンピュータネットワークシステムが提供される。
【0038】
本発明の第四の態様では、コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品が提供され、プログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに、本発明の第一の態様による製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる方法のステップを実行させる命令を含む。
【0039】
本発明の第五の態様では、コンピュータ可読(記憶)媒体が提供され、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、本発明の第一の態様による製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる方法のステップを実行させる命令を含む。
【0040】
本発明によって、製品コンフィギュレータのための自動化されたマテリアルおよび物品システム(Artikelanlage)が可能になる
【0041】
構造化されたデジタルデータの自動生成により、自律的なデータ生成とデータ管理に基づいて、デジタル顧客インターフェースから生産までのプロセスチェーンを完全に自動化することができる。
【0042】
本発明の第六の態様では、コンピュータネットワークシステムの製品コンフィギュレーションシステムの顧客固有のコンフィギュレーションのために識別データの動的割り当てをするための顧客サーバ方法が提供され、複数の分散型データ処理デバイスがデータ送信接続のデータネットワークを介して接続される。
【0043】
さらに、顧客サーバ方法では、少なくとも1つのバリアントデータベースが分散型データ処理デバイスに格納されることが提供され、このデータベースは、バリアントコンフィギュレーションのためのバリアントデータセットを提供し、バリアントセットには、物品のプロパティデータと物品の識別データが含まれる。
【0044】
さらに、顧客サーバ方法では、バリアントデータセットが複数の物品の各物品に対して定義されることも提供される。
【0045】
さらに、顧客サーバ方法では、顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティが、コンフィギュレーションデータセットの形式で取得されることも提供され、コンフィギュレーションデータセットはコンフィギュレーションプロパティデータを含む。
【0046】
さらに、顧客サーバ方法では、顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションデータセットがバリアントコンフィギュレーションのバリアントデータセットと比較されることも提供される。
【0047】
さらに、顧客サーバ方法では、顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットの識別データが、コンフィギュレーションデータセットの顧客固有のコンフィギュレーションに割り当てられることも規定される。
【0048】
顧客サーバ方法では、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントコンフィギュレーションの物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号が生成され、生成された前記物品参照番号をコンフィギュレーションに割り当てる、
【0049】
本実施形態およびさらなる展開は、必要に応じて互いに組み合わせることができる。
【0050】
本発明のさらに可能な実施形態、さらなる展開、および実装には、明示的に言及されていないが、実施形態に関して、上述または後述される本発明の特徴の組み合わせも含まれる。
【0051】
添付の図面は、本発明の実施形態のさらなる理解を提供することを意図している。
【0052】
添付の図面は、実施形態を示し、説明に関連して、本発明の概念を説明するのに役立つ。
【0053】
他の実施形態および言及された多くの利点は、図面の図を参照して明らかになる。図面の図に示されている要素は、必ずしも互いに対して一定の縮尺で示されているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】本発明の例示的な実施形態による製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的割り当てる装置の概略図を示す。
【
図2】本発明の例示的な実施形態による、製品コンフィギュレーションシステムに識別データを動的割り当てる方法のフローチャートの概略図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態による、コンピュータネットワークシステムのデジタル顧客インターフェースからのデータを変換するための装置の概略図を示す。
【
図4】本発明の例示的な実施形態によるコンフィギュレーション結果と既知の物品との比較を示す。
【
図5】本発明の例示的な実施形態による、バリアントデータベースのカタログの拡張を示す。
【
図6】本発明の例示的な実施形態による、新たに生成されたマテリアル番号のリクエスト(Anfrage)および保管(Ablage)を示す。
【
図7】本発明の例示的な実施形態による、バリアントデータベースの既知の物品マスターのために適合された更新プロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図面の図において、同じ参照記号は、特に明記しない限り、同じまたは機能的に同一の要素、部品、コンポーネント、または方法ステップを示す。
【0056】
図1は、本発明の例示的な実施形態による製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的割り当てる装置の概略図を示す。
【0057】
装置100は、取得モジュール10、バリアントデータベース20、およびデータ処理モジュール30を備える。
【0058】
取得モジュール10は、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティが、コンフィギュレーションデータセットの形式で取得されるように設計され、コンフィギュレーションデータセットはコンフィギュレーションプロパティデータを含む。
【0059】
バリアントデータベース20は、バリアントコンフィギュレーションのバリアントデータセットを提供するように設計され、バリアントデータセットは、バリアントコンフィギュレーションの複数の物品の各物品の物品プロパティデータおよび識別データを定義する。
【0060】
データ処理モジュール30は、コンフィギュレーションデータセットが、バリアントコンフィギュレーションのバリアントデータセットと比較されるように設計され、データ処理モジュールは、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの特定の物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットの識別データが、コンフィギュレーションデータセットのコンフィギュレーションに動的に割り当てるように、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティがバリアントデータセットの物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号を生成し、生成された物品参照番号をコンフィギュレーションに動的に割り当てるように、
設計される。
【0061】
装置100によって、注文が可能な限り自動的に処理されるように、注文を処理するための情報のサプライチェーンを最適化することができる。
【0062】
装置100は、この目的のために最適化されたコンフィギュレータおよびサービスを提供することができ、これらは、顧客との通信に沿って製品に関して必要で最新の情報を提供する。
【0063】
装置100の垂直統合は、顧客の要件と生産を伴う注文内容の定義との間のネットワーキングを実現し、したがって、最適化された方法で水平バリューチェーンを伴うので、有利である。
【0064】
装置100は、この目的のためにマテリアル番号を生成する可能性を提供し、バリアントデータベース20に格納された知識ベースからのコンフィギュレーション結果に基づいて、それらの特性を導出するように設計されている。
【0065】
図2は、本発明の例示的な実施形態による製品コンフィギュレーションシステムのコンフィギュレーションのために識別データを動的割り当てる方法のフローチャートの概略図を示す。
【0066】
第一の方法ステップとして、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションデータセットを取得するステップS1が実施され、コンフィギュレーションデータセットはコンフィギュレーションプロパティデータを含む。
【0067】
第二の方法ステップとして、バリアントコンフィギュレーションのためのバリアントデータセットを提供するステップS2が実施され、バリアントデータセットは複数の物品の各物品の物品プロパティデータおよび識別データを含む。
【0068】
第三の方法ステップとして、コンフィギュレーションデータセットをバリアントデータセットと比較するステップS3が実施され、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの特定の物品の物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットの特定の製品の識別データが、コンフィギュレーションデータセットのコンフィギュレーションに動的に割り当てられる。
【0069】
第四の方法ステップとして、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティがバリアントコンフィギュレーションの物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号を生成するステップS4が実施され、生成された物品参照番号をコンフィギュレーションの識別データに動的に割り当てられる。
【0070】
図3は、本発明の一実施形態による、コンピュータネットワークシステムのデジタル顧客インターフェースからのデータを変換するための装置の概略図を示す。
【0071】
以下のシステムがプロセスに統合され、装置100に結合することができる。
【0072】
顧客固有の製品コンフィギュレーション用のモジュラーコンフィギュレータは、装置100の取得モジュール10に統合するか、または取得モジュール10に結合して、顧客固有の製品コンフィギュレーションを可能にし、製品コンフィギュレータによるオファー作成を可能にする。
【0073】
統合プロセスのためのプラットフォームとしてのアプリケーションサーバは、装置100に結合するか、またはデータ処理モジュール30に統合することができる。
【0074】
装置100はまた、「製品ライフサイクル管理」PLMソフトウェアに結合することができ、またはPLMアプリケーションをデータ処理モジュール30に統合することができる。
【0075】
装置100は、さらに、簿記、制御、販売、購入、生産、倉庫保管および人的資源などの企業のビジネスプロセスを制御するためのソフトウェアに結合することができ、またはそのようなソフトウェアアーキテクチャをデータ処理モジュール30に統合することができる。
【0076】
図4は、本発明の例示的な実施形態によるコンフィギュレーション結果と既知の物品との比較を示す。
【0077】
コンフィギュレーション結果は、データ処理モジュール30によってカタログのコンテンツと比較される。これを行うために、コンフィギュレータで評価された機能のリストが転送され、すべての既知の物品と比較される。
【0078】
リクエストされた値の組み合わせを正確に含むエントリがすでに存在する場合、マテリアル番号がバリアントデータベース20のデータベースから読み取られ、コンフィギュレータに返される(「コンフィギュレーション」は、すでに参照データベースに保存されている」)。
【0079】
一方、この値の組み合わせが不明な場合、マテリアル番号は返されない。
【0080】
バリアントデータベース20のカタログ内の既存のデータ構造は、既知の物品のステータスを示す列によって拡張される。
【0081】
市場性のある物品の場合、ここに「確認済み」の値が、それ以外の場合は、ステータス「リクエスト」が表示される。このステータスにより、コンフィギュレータ内のユーザに対して異なる反応をすることが可能になる。
【0082】
まだ販売されていない物品は、ショッピングカートに直接入れることはできず、リクエストすることしかできない。見つかった物品のステータスに応じて、顧客は、オプション「ショッピングカートに入れる」または「物品をリクエストする」のいずれかを見ることができる。
【0083】
図5は、本発明の例示的な実施形態による、バリアントデータベース20のカタログの拡張を示す。
【0084】
図6は、本発明の例示的な実施形態による、新たに生成されたマテリアル番号のリクエストおよび保管を示す。
【0085】
コンフィギュレーションがリクエストされた場合、新しいマテリアル番号が割り当てられ、コンフィギュレータに返される。これは、後続のコンフィギュレーション結果と比較するために、コンフィギュレータによってカタログに直接保存される。
【0086】
図7は、本発明の例示的な実施形態による、バリアントデータベース20の既知の物品マスターのために適合された更新プロセスを示す。バリアントデータベース20のカタログのコンテンツは、現在の製品マスターデータとともに提供される。本発明に従わない方法の場合、これは、この目的のために特別に実装されたソフトウェアモジュールを手動でトリガーすることによって機能する。
【0087】
バリアントデータベース20のカタログのコンテンツは、現在の製品マスターデータとともに提供される。本発明に従わない方法の場合、これは、この目的のために特別に実装されたソフトウェアモジュールを手動でトリガーすることによって機能する。
【0088】
マスターデータの完全なコンテンツを含むXMLファイルがエクスポートされる。ソフトウェアモジュールはこれを使用して、他のソースを使用して、事前定義されたXML形式でファイルを作成する。次に、完全なコンテンツを交換することにより、これがバリアントデータのカタログにインポートされる。
【0089】
本発明は、完全に自動化されたデータ交換、自律的に行われるインポートをデルタ比較に変更することを可能にし、その結果、新規または変更された物品のみをカタログにインポートする必要がある。
【0090】
新しい物品は、ステータスが「確認済み」の新しく生成されたエントリを受け取り、変更された物品は現在のコンテンツで上書きされる。
【0091】
物品のステータスが「リクエスト」であり、これがこのように更新されると、ステータスは「確認済み」に変わる。
【0092】
したがって、本発明によって、完全な更新の代わりに、バリアントバンク(Variantenbank)のデルタ更新を実行することができる。
【0093】
デルタ更新を決定するために、最後の完全なエクスポートが現在のエクスポートと比較される。これは、2つの状態が常に保存されることを意味する。このように、カタログからインポートされるファイルは、将来大幅に小さくなるため、実行時の操作に対する制限も少なくなると予想される。
【0094】
本発明の一実施形態によれば、コンピュータネットワークシステムの製品コンフィギュレーションシステムの顧客固有のコンフィギュレーションのために識別データを動的に割り当てる顧客サーバ方法を提供するための方法が提供され、分散型データ処理デバイスの多くは、データ伝送接続でデータネットワークを介して接続される。
【0095】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのバリアントデータベースが分散型データ処理デバイスに格納され、そのデータベースがバリアントコンフィギュレーションのためのバリアントデータセットを提供することが提供され、バリアントセットには、物品のプロパティデータとアイテムの識別データが含まれる。
【0096】
本発明の一実施形態によれば、顧客サーバ方法では、バリアントデータセットが複数の物品の各物品に対して定義されることも提供される。
【0097】
本発明の一実施形態によれば、顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティが、コンフィギュレーションデータセットの形式で取得されることも提供され、コンフィギュレーションデータセットには、コンフィギュレーションプロパティデータが含まれる。
【0098】
本発明の一実施形態によれば、顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションデータセットは、バリアントコンフィギュレーションのバリアントデータセットと比較されることが提供される。
【0099】
本発明の一実施形態によれば、顧客固有のコンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの物品プロパティデータと一致する場合、バリアントデータセットの識別データを、コンフィギュレーションデータセットのコンフィギュレーションに割り当てる。
【0100】
本発明の一実施形態によれば、コンフィギュレーションのコンフィギュレーションプロパティデータがバリアントデータセットの物品プロパティデータと一致しない場合、物品参照番号を生成し、生成された物品参照番号をコンフィギュレーションに自動的に割り当てる。
【0101】
本発明は、好ましい実施形態を参照して上で説明されてきたが、それらに限定されるものではなく、様々な方法で修正することができる。特に、本発明は、本発明の本質から逸脱することなく、様々な方法で変更または修正することができる。
【0102】
さらに、「有する」および「備える」は他の要素またはステップを除外せず、「1つの(einまたはeine)」は複数を除外しないことに留意されたい。
【国際調査報告】