(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】耐漏性シール付き容器を裏返しに製造する方法
(51)【国際特許分類】
B65D 33/25 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
B65D33/25 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525591
(86)(22)【出願日】2019-11-14
(85)【翻訳文提出日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 US2019061455
(87)【国際公開番号】W WO2020102517
(87)【国際公開日】2020-05-22
(32)【優先日】2019-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518253428
【氏名又は名称】スタシャー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ノウリ,カトウシャ ガミー
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア,ポール
【テーマコード(参考)】
3E064
【Fターム(参考)】
3E064AA06
3E064BA22
3E064BA60
3E064BB03
3E064BC20
3E064HM01
3E064HN18
(57)【要約】
実施形態は、耐漏性シール付き容器を製造する方法を含む。方法は、容器を反転させる前に容器の内面に容器の外側部分を形成し、容器を反転させる前に容器の外面に容器の内側部分を形成することにより、エラストマーまたはプラスチックまたはこれらの任意の組み合わせを容器に裏返しに形成するステップを含む。実施形態では、方法は、容器を反転させる前に容器の外面に耐漏性シールを形成または結合するステップを含む。耐漏性シールにより、容器を反転させた後、耐漏性シールが開いていれば、容器の内側部分へのアクセスがもたらされ、容器を反転させた後には、耐漏性シールを閉じたままにするための外部構造体を使用せずに、容器に外力が加えられたときにも容器の内部に少なくとも液体が保持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐漏性シール付き容器を裏返しに製造する方法であって、
エラストマーまたはプラスチックまたはこれらの任意の組み合わせを裏返しに容器に形成するステップを含み、前記容器に形成するステップが、
前記容器を反転させる前に前記容器の内面に前記容器の外側部分を形成するステップと、
前記容器を反転させる前に前記容器の外面に前記容器の内側部分を形成するステップと、
前記容器を開閉するように構成された耐漏性シールを前記容器の前記外面に一体化するステップであって、前記耐漏性シールが、第1のシール部分と、第2のシール部分と、前記耐漏性シールに沿った少なくとも1つの接触境界とを備え、前記第1のシール部分が、前記容器を閉じるために前記第2のシール部分に結合されるように構成されており、前記第1のシール部分が、前記容器を開くために前記第2のシール部分から結合解除されるように構成されている、ステップと、
前記容器の前記外面および前記耐漏性シールと前記容器の前記内面とを反転させることができ、これにより、前記容器の前記内側部分および前記耐漏性シールが前記容器の内側に位置し、前記容器の前記外側部分が前記容器の外側に位置するように、前記容器を形成するステップと
によるものであり、
前記耐漏性シールが、前記容器を反転させる前に前記容器の前記外面に一体化されており、前記耐漏性シールにより、
前記容器を反転させた後、前記耐漏性シールが開いていれば、前記容器の前記内側部分へのアクセスがもたらされ、
前記容器を反転させ、前記耐漏性シールの互いに反対側にある側を係合させた後には、前記耐漏性シールを閉じたままにするための外部構造体を使用せずに、前記容器に外力が加えられたときにも前記容器の内部に少なくとも液体が保持され、ここで、前記耐漏性シールが閉じられていれば前記容器が閉じられており、
前記容器の前記外面に前記容器の前記内側部分を形成する前記ステップは、前記容器を反転させた後に互いに係合する前記耐漏性シールの第1の側と前記耐漏性シールの第2の側との間の前記外面に隙間を形成するステップを含み、前記隙間が、前記容器に前記外力を加えたときに発生する前記耐漏性シールからの漏れを回避するための、前記耐漏性シールの前記第1の側および前記第2の側の各端部が接触する当接部を提供する、方法。
【請求項2】
前記容器を形成する前記ステップは、
前記容器を一体型成形型で成形するステップ、
または
2つ以上の構成要素を接合するステップ
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記隙間の幅が前記耐漏性シールの厚さ以下であるか、または前記隙間の材料厚さが前記容器の少なくとも一方の壁厚の材料厚さよりも厚いか、または前記隙間が該隙間の各側で前記耐漏性シールの各側を一緒に結合する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記隙間、または前記耐漏性シールの前記第1の側および前記第2の側の各端部が、少なくとも1つの隙間シールを含み、前記少なくとも1つの隙間シールは、前記隙間から、または前記耐漏性シールの前記第1の側および前記第2の側の各端部から突出する突起である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記第1のシール部分および前記第2のシール部分の厚さは、少なくとも1mmである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第1のシール部分および前記第2のシール部分の厚さは、少なくとも2mmである、請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記第1のシール部分および前記第2のシール部分の厚さは、少なくとも3mmである、請求項4記載の方法。
【請求項8】
前記耐漏性シールは、前記第1のシール部分または前記第2のシール部分の表面に沿った長さを有する経路であって、前記第1のシール部分または前記第2のシール部分の間で最初の接触が生じる前記経路の始部から最後の接触が生じる前記経路の終部までの水平距離の少なくとも2倍の長さの経路を有する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記経路は、前記経路の前記始部から前記経路の前記終部までの前記水平距離の少なくとも2.5倍である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記経路は、前記耐漏性シールの基部部分から始まり、前記経路は、前記耐漏性シールが前記耐漏性シールの平坦部分から分岐する前記耐漏性シールの基部幅に関する、前記経路の前記始部から前記経路の前記終部までの前記水平距離の少なくとも4.5倍である、請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記第1のシール部分および前記第2のシール部分は、少なくとも1つの対応する突起または凹みを含み、前記少なくとも1つの対応する突起または凹みは、前記少なくとも1つの対応する突起または凹みの別の部分よりも広い幾何学的形状を有し、前記突起または凹みは、同じ形状または異なる形状を有する、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記耐漏性シールを利用する前記ステップは、少なくとも2mmの高さの前記突起または前記凹みを利用するステップと、前記突起または前記凹みよりも少なくとも1mm厚い幅の前記幾何学的形状を利用するステップとを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記耐漏性シールを利用する前記ステップは、少なくとも2mmの高さの前記突起または前記凹みを利用するステップと、前記突起または前記凹みよりも少なくとも2mm厚い幅の前記幾何学的形状を利用するステップとを含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記耐漏性シールを利用する前記ステップは、前記耐漏性シールにおいて前記少なくとも1つの対応する突起および前記少なくとも1つの対応する凹みのうちの2つ以上を利用するステップを含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、前記耐漏性シールの近くの幅が前記耐漏性シールから離れた前記容器の反対側の幅よりも大きくなるように前記容器を形成するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記耐漏性シールが、互いに係合する第1の側および第2の側を備え、前記第1の側が前記第2の側とは異なる平均厚さを有するか、または前記第1の側が前記第2の側とは異なる材料を含むか、または前記第1の側が前記第2の側とは異なる硬度値を有する、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記耐漏性シールが、前記耐漏性シールを含まない前記容器の残りの部分とは異なる材料を含むか、または前記耐漏性シールが、前記耐漏性シールを含まない前記容器の前記残りの部分とは異なる硬度値を有する、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、ショアAデュロメータスケールでの70~80の硬度で前記エラストマーを前記容器に形成するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、ショアAデュロメータスケールでの40~90の硬度で前記エラストマーを前記容器に形成するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項20】
前記容器を形成する前記ステップは、前記容器の互いに反対側にある縁部に、前記互いに反対側にある縁部間の前記耐漏性シールと少なくとも同じ厚さの前記耐漏性シールを形成するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項21】
前記エラストマーを前記容器に形成する前記ステップは、液体射出成形、プラスチック射出成形、転写成形、または圧縮成形を含む、請求項1記載の方法。
【請求項22】
前記方法が、未硬化の熱硬化性エラストマーを利用するステップをさらに含み、前記エラストマーを前記容器に形成する前記ステップは、前記容器を熱硬化させるステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項23】
前記方法が、前記成形の後に前記容器に材料を取り付けることなく、1成形工程で前記容器を形成するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項24】
前記耐漏性シールを一体化する前記ステップは、前記容器と前記耐漏性シールとを共成形することにより、または前記容器を前記耐漏性シールにオーバーモールド成形することにより、または前記耐漏性シールを前記容器にオーバーモールド成形することにより、前記耐漏性シールを前記容器に接着し、接合し、または取り付けて、前記耐漏性シールの結合を行うステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項25】
前記方法が、前記耐漏性シールの互いに反対側の端部において前記耐漏性シールの互いに反対側にある側を接合または接着することなく前記耐漏性シールを形成するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記方法が、前記容器が直立可能に構成されるように、前記容器に底部を形成するか、または前記容器にフルートを形成するか、またはその両方を形成するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項27】
前記方法が、0.6mmの厚さで前記容器を形成するステップをさらに含み、該厚さは、前記容器の互いに反対側の端部にある前記耐漏性シールの互いに反対側にある側で1.8mmまで増加する、請求項1記載の方法。
【請求項28】
前記方法が、0.3~0.9mmの厚さで前記容器を形成するステップをさらに含み、該厚さは、前記容器の互いに反対側の端部にある前記耐漏性シールの互いに反対側にある側で1.2~2.4mmまで増加する、請求項1記載の方法。
【請求項29】
前記耐漏性シールを一体化する前記ステップは、前記耐漏性シールが閉じられたときに前記第1のシール部分と前記第2のシール部分との任意の接触部分にわたって0.25cm以上の厚さまたは平均厚さを有する耐漏性シールを前記容器に一体化するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項30】
前記耐漏性シールを一体化する前記ステップは、前記耐漏性シール内の前記少なくとも1つの接触境界から選択された2つの接触境界の間に少なくとも1つの隙間を備える耐漏性シールを一体化するステップを含む、請求項1記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は概して、保存および輸送用のバッグおよび容器、ならびにこれらのバッグおよび容器用のシールの製造分野に関する。より具体的には、限定するものではないが、1つ以上の実施形態は、例えばより少ない工程によって製造を容易にするために、また例えば、シールを維持するための外部構造体の助けなしに保存中および輸送中に容器からの液体および固体の漏れに耐えるシールを維持できる、高い耐漏性のシールを提供するために、エラストマーまたはプラスチックまたはこれらの任意の組み合わせを容器に裏返しに形成することを含む、耐漏性シール付き容器を裏返しに製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
封止可能なバッグおよび容器は、長年にわたって作製されているが、係合して閉じた状態を維持しなければならないシールを使用する場合には製造が困難となる。例えば、封止可能なプラスチックバッグを製造するには、一般に、容器の一部でありうるシールまたは後で容器に接合されうるシールを含む押出成形された部品が必要であり、容器をホットナイフで切断して、封止された縁部を形成する必要がある。プラスチックバッグは一般に、使い捨て用に形成され、例えば食品の保存には好ましくない化学物質を含む。そのため、年間に廃棄されるプラスチックバッグの数は非常に多い。再利用のために作製されるエラストマーバッグは、一般に、例えば圧縮成形や液体射出成形によって成形されている。得られたエラストマーバッグは、プラスチックバッグと比べて伸縮性が高く、これらのシールは一般に、バッグの内側部分に接合または成形される。封止可能なエラストマーバッグは、使い捨てのプラスチックバッグよりも耐久性が高く、再利用可能な単一のバッグにより、何千とは言わずとも、何百ものプラスチックバッグを節約することができる。例えば、Munguiaの特許文献1およびLeBoeufの特許文献2は両方とも、シール付きシリコーン製食品保存バッグを教示している。これらの手段の両方の問題点は、これらのシールが耐漏性のための十分な強度を有していないため、バッグを封止するために外部クランプまたは他の外部構造体を必要とする点にある。Svecの特許文献3は、内部に液体を保持できる一実施形態、すなわち
図7に関して図示および説明するものを示している。これは、シール外部の構造体を要する手段、すなわち容器内の液体をシールの上および周囲に広がらせる側壁を要する手段の別の例であり、つまり、製造プロセスにおいてより多くの材料を必要とし、例えば容器を反転させたときに、液体および固体を洗浄または除去することさえ容易でない洗浄困難な領域を生じさせる。耐漏性シール付きシリコーン製容器を作る他の試みは、シールの両端部に「締め付け機構」が取り付けられずに構成された場合に両端部で容易に漏れが生じるシールを含む特許文献4(特許文献5としても公開されている)を含めて、失敗している。
【0003】
既存の封止可能バッグの限界は、一体型のシール設計では、エラストマーの弾性的性質に基づく比較的弱い封止力しかもたらされない点にある。プラスチックバッグは、異なる理由から、弱い封止力をもたらす。これは主に、人の指爪の凡そ1/10の薄さである0.1mmの隆起を有するシールが非常に小さいためである。例えば、Ziploc(登録商標)バッグは、閉じることはできるが、防漏性ではない。この耐漏性の欠如は、Ziploc(登録商標)シールの比較的小さな封止領域と、単純なレールおよび溝の形状とに起因する。保存のための隆起を耐漏性とし内力を受けないようにするには、シールを小さく作製する場合、シールの剛性をショアAスケールの外側とし、ショアDスケールすなわち45~85ショアD内、典型的には45~60ショアDの範囲内、通常は50ショアD超としなければならない。加えて、このような剛性シールを作る場合の押出成形の不完全性により、シールの厚さにわずかなばらつきが生じ、許容できる耐漏性を有する容器の収率が低下する。また、シールを強くする試みでは、子供や高齢者、力の弱い人でもバッグを開閉できるように、バッグの開閉にスライダを使用する必要がある。スライダは一般に、漏れが生じる開口部をスライダの端部に提供する。これらの手段では、シール内の分離を維持するシールをスライダ部分の周りに形成するために、つまりスライダ部分自体からの漏れが生じないように封止するために、余分な構造体を利用しなければならない。スライダはまた、取り外された場合に、子供の窒息の危険性をもたらす。
【0004】
一体型の耐漏性シールを提供することの困難性は、特許文献6において1946年にKoeppelによって教示された。Koeppelは、「この種の容器の閉鎖体は、各種の方法で形成されてきたが、バッグまたは容器の開口部が角氷または比較的大きな氷の塊を受け入れるために十分大きく作製されている場合、開口部を効果的に封止するのは困難である。この困難性を解消するために、相補的なジグザグ面または舌片-溝面を有する肉厚部分を容器の開口部の口の周りに設けて、シールを形成する取り組みが行われてきた。しかし、このような構造体であっても、かなりの力で面同士を押し付けない限り、漏れを防ぐには効果的ではない。」と述べている。そこで、Koeppelは、バッグに取り付けられた外部の機械的クリップを使用して必要な封止力を与える設計を教示している。この意味では、Koeppelは、LeBoeufと同様に外部の留め具を使用する解決策に到達している。
【0005】
Silvermanの特許文献7は、裏返しに成形されたゴム製容器、すなわちタバコポーチを教示している。これは、成形の後に容器を反転させることができるので、容器にシールを接合する工程を排除し、成形型を簡素化する。しかし、Silvermanのシールは端部が先細となっており、使用のために反転させると端部の封止力が完全に欠落してしまう。これは、シールを先細化したことにより、シールの端部で隆起と凹みとが接触せず、つまり端部にシールが存在しなくなるためである。それゆえ、Silvermanの設計は、シールを一緒に保持するために、リベット、革製被覆、別個のジッパーなどの外部構造体を必要とする。Silvermanはまた、シールの端部をリベット留めするなど、余分な製造工程を必要とし、外部構造体、例えばリベットを利用しない限り、耐漏性を有さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2013/0105352号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2009/0110335号明細書
【特許文献3】米国特許第2780261号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0270579号明細書
【特許文献5】国際公開第2014/163712号
【特許文献6】米国特許第5000363号明細書
【特許文献7】米国特許第2674289号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
外部のクリップまたは機械的留め具を使用することでシールを提供することができるが、使用者の利便性が低く、追加の製造コストおよび複雑性が要求される。弾性容器を裏返しに成形して成形型の設計を簡素化することは、今日まで製造上の利点をもたらしていない。これは、追加の構造体と当該構造体を追加するための工程とが必要となるためである。したがって、例えば1工程のみで容器およびシールを形成し、例えば、容器に外力が加えられたときまたは容器を反転させたときに封止力を強化して耐漏性を維持するような追加要素を必要としないシールをもたらす、耐漏性シール付き容器を裏返しに製造する方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は概して、エラストマーまたはプラスチックまたはこれらの任意の組み合わせを容器に裏返しに形成するステップを含む、耐漏性シール付き容器を裏返しに製造する方法に関する。少なくとも1つの実施形態では、方法は、容器を反転させる前に容器の内面に容器の外側部分を形成するステップと、容器を反転させる前に容器の外面に容器の内側部分を形成するステップとを含む。少なくとも1つの実施形態により、方法は、容器を反転させる前に容器の外面に耐漏性シールを形成または結合するステップを含む。少なくとも1つの実施形態では、耐漏性シールにより、容器を反転させた後、耐漏性シールが開いていれば、容器の内側部分へのアクセスがもたらされ、容器を反転させた後には、耐漏性シールを閉じたままにするための外部構造体を使用せずに、容器に外力が加えられたときにも容器の内部に少なくとも液体が保持される。
【0009】
1つ以上の実施形態は、容器の内側部分および耐漏性シールが容器の内側に位置し、容器の外側部分が容器の外側に位置するように、容器の外面および耐漏性シールと容器の内面とを反転させるステップを含む。
【0010】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、容器の外面に容器の内側部分を形成するステップは、容器を反転させた後に互いに係合する耐漏性シールの第1の側と耐漏性シールの第2の側との間の外面に隙間を形成するステップを含む。1つ以上の実施形態では、当該隙間は、容器に外力を加えたときに発生する耐漏性シールからの漏れを回避するための、耐漏性シールの第1の側および第2の側の各端部が接触する当接部を提供する。1つ以上の実施形態では、隙間は、耐漏性シールの厚さ以下である。
【0011】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、隙間、または耐漏性シールの第1の側および第2の側の各端部は、少なくとも1つの隙間シールを含み、少なくとも1つの隙間シールは、隙間から、または耐漏性シールの第1の側および第2の側の各端部の少なくとも一方またはそれぞれから突出する突起である。1つ以上の実施形態では、突起は、水が移動すべきより長い距離を生じさせ、よって耐漏性を高める、隙間に沿った蛇行した経路を提供する。1つ以上の実施形態では、隙間を形成する材料は十分に厚く、これにより、反転させたときにシールの端部同士が圧縮され、隙間またはシールの雄部分もしくは雌部分またはこれらの任意の組み合わせに対して突起が圧縮されて、耐漏性が高められる。シールおよび隙間シールを圧縮するのに十分な厚さで隙間に材料を形成して、シール端部の間の隙間および端部の隙間シールを形成する方法は、当該技術分野では知られていない。
【0012】
本発明の1つ以上の実施形態では、耐漏性シールを形成または結合するステップは、容器を封止するために境界に沿って互いに結合され、容器を開くために境界に沿って互いに結合解除される第1のシール部分および第2のシール部分を有する、耐漏性シールを利用するステップを含む。
【0013】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、第1のシール部分および第2のシール部分の厚さは、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、または3mm超である。
【0014】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、境界は、第1のシール部分と第2のシール部分との間の接触経路であって、経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも2倍の経路を画定する。1つ以上の実施形態では、経路は、経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも2.5倍、または経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも3倍、または少なくとも4倍、または少なくとも5倍である。シールの測定の他の尺度としては、シールがシールの基部すなわちシールの平坦部分から分岐する点から始まり、シールの両側の間の接触経路に沿って、シールの平坦部分に戻って元の始点の隣の点に至る、シール境界の経路を測定することが挙げられうる。当該屈曲した経路の尺度により、少なくとも4、5、6、7、8、9または10超の比率が得られる場合がある。加えて、シールは、シールをより容易に開くことができるように、その内側に隙間を有してもよい。隙間は、例えば、任意の突起または空洞の両側で対称であってもよく、または非対称であってもよい。突起の片側に隙間を含むことにより、例えば、隙間を有する側からシールをより容易に開くことができる。
【0015】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、第1のシール部分および第2のシール部分は、少なくとも1つの対応する突起または凹みを含み、この少なくとも1つの対応する突起または凹みは、少なくとも1つの対応する突起または凹みの別の部分よりも広い幾何学的形状を有する。シールはまた隙間を含んでもよく、このことは、境界全体にわたって完全に接触しているか否かにかかわらず、互いに対応する隆起および凹部の形状、すなわち互いに嵌合する隆起および凹部の形状が、異なる形状であってもよいことを意味する。
【0016】
本発明の1つ以上の実施形態では、耐漏性シールを利用するステップは、少なくとも2mmの高さの突起または凹みを利用するステップと、突起または凹みよりも少なくとも1mm厚い幅の幾何学的形状を利用するステップとを含む。
【0017】
少なくとも1つの実施形態により、耐漏性シールを利用するステップは、少なくとも2mmの高さの突起または凹みを利用するステップと、突起または凹みよりも少なくとも2mm厚い幅の幾何学的形状を利用するステップとを含む。
【0018】
1つ以上の実施形態によれば、耐漏性シールを利用するステップは、耐漏性シールにおいて少なくとも1つの対応する突起および少なくとも1つの対応する凹みのうちの2つ以上を利用するステップを含む。
【0019】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、耐漏性シールの近くの幅が耐漏性シールから離れた容器の反対側の幅よりも大きくなるように容器を形成するステップを含む。1つ以上の実施形態では、耐漏性シールは、互いに係合する第1の側および第2の側を含む。少なくとも1つの実施形態では、第1の側は、第2の側とは異なる平均厚さを有する。1つ以上の実施形態では、第1の側は、第2の側とは異なる材料から作製される。少なくとも1つの実施形態では、第1の側は、第2の側とは異なる硬度値を有する。
【0020】
1つ以上の実施形態により、耐漏性シールは、耐漏性シールを含まない容器の残りの部分とは異なる材料から作製される。本発明の少なくとも1つの実施形態では、耐漏性シールは、耐漏性シールを含まない容器の残りの部分とは異なる硬度値を有する。
【0021】
本発明の1つ以上の実施形態は、ショアAデュロメータスケールでの70~80の硬度でエラストマーを容器に形成するステップを含む。本発明の少なくとも1つの実施形態は、ショアAデュロメータスケールでの40~90、または少なくとも100以下の硬度でエラストマーを容器に形成するステップを含む。
【0022】
本発明の1つ以上の実施形態では、容器を形成するステップは、容器の互いに反対側にある縁部に、互いに反対側にある縁部間の耐漏性シールと少なくとも同じ厚さの耐漏性シールを形成するステップを含む。少なくとも1つの実施形態により、エラストマーを容器に形成するステップは、転写成形、プラスチック射出成形、液体射出成形、または圧縮成形を含む。
【0023】
1つ以上の実施形態は、未硬化の熱硬化性エラストマーを利用するステップを含み、エラストマーを容器に形成するステップは、容器を熱硬化させるステップを含む。
【0024】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、成形の後に容器に材料を取り付けることなく、1成形工程で容器を形成するステップを含む。他の実施形態では、複数の部品を、これらを接合する前かつ容器を反転させる前に形成してもよい。一例では、それぞれが容器の内側部分になる体積の一部分を画定する上部閉鎖体と底部閉鎖体とが別々に成形され、次いでこれらが接合された後に、容器が裏返しに反転される。これにより、接合などによって、部品を結合する余分な工程が必要となるが、上部閉鎖体と底部閉鎖体とが同時に成形型で成形される場合には、1工程で同じ材料を用いて結合される。容器は、上部閉鎖体および底部閉鎖体として指定される2つの部品を依然として有するが、これはこの例で単に容器の各側を指定しているのみである。つまり、「結合される」とは、2つの別個の部品から作製された容器も、または同時に形成されて、成形型内で、すなわち成形プロセス中に結合された2つの部品から作製された容器もカバーする。
【0025】
1つ以上の実施形態では、耐漏性シールを結合するステップは、容器と耐漏性シールとを共成形することにより、または容器を耐漏性シールにオーバーモールド成形することにより、または耐漏性シールを容器にオーバーモールド成形することにより、耐漏性シールを容器に接着し、接合し、または取り付けて、耐漏性シールの結合を行うステップを含む。
【0026】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、耐漏性シールの互いに反対側の端部において耐漏性シールの互いに反対側にある側を接合または接着することなく、すなわち、端部においてシールの一方の側と他方の側との間に隙間が存在するように、耐漏性シールを形成するステップを含み、2つのシール部分は、裏返しに反転させたときに隙間を排除して耐漏性シールを提供する。本発明の1つ以上の実施形態は、容器が直立可能となるように、容器に底部を形成するステップを含む。
【0027】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、0.6mmの厚さで容器を形成するステップを含み、当該厚さは、容器の互いに反対側の端部にある耐漏性シールの互いに反対側にある側で1.8mmまで増加する。
【0028】
本発明の1つ以上の実施形態は、0.3~0.9mmの厚さで容器を形成するステップを含み、当該厚さは、容器の互いに反対側の端部にある耐漏性シールの互いに反対側にある側で1.2~2.4mmまで増加する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の少なくとも1つの実施形態の上記および他の態様、特徴、および利点は、以下の図面と併せて提示される、以下のより具体的な説明からより明らかになるであろう。
【
図1】耐漏性シール付き容器を製造する方法の例示的なフローチャートである。
【
図2】耐漏性シールを外側にして裏返しに形成された容器の斜視図である。
【
図3】裏返しに形成された容器の左側の断面図である。
【
図12】耐漏性シールの第1の側と第2の側との間の隙間と、耐漏性シールの第1の側および第2の側の隙間シールとを示す図である。
【
図13】容器の断面図、すなわち、容器を反転させた後に容器の外側に存在するフルートを示す、反転させる前の容器の内面を示す図である。フルートは、容器の剛性を高め、容器が直立することを可能にする。
【
図15】シールの実施形態についての例示的な屈曲または蛇行した経路の計算を示す図である。
【
図16A】容器を内側よりも外側から開けやすくするために容器の外側部分に隙間を有するシール輪郭の代替的な実施形態を示す図である。
【
図16B】隙間を有するシール輪郭の第2の代替的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の説明は、本発明の少なくとも1つの実施形態を実施するために現在考えられるベストモードに関するものである。この説明は、限定的な意味で捉えられるべきではなく、本発明の一般的な原理を単に説明する目的で行われる。本発明の範囲は、特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
【0031】
図1は、本発明の1つ以上の実施形態による、耐漏性シール付き容器を裏返しに製造する方法の例示的なフローチャートを示し、
図2は、製造後であって、容器を反転させる前の、すなわち、耐漏性シール付き容器として使用するように構成される前の、容器の斜視図を示す。本発明の実施形態は概して、エラストマーまたはプラスチックまたは熱可塑性エラストマー(その特定の性質に応じて幾つかの点でエラストマーのように挙動しうるプラスチックである)またはこれらの任意の組み合わせを、例えば裏返しに、容器200に形成するステップ101を含む、耐漏性シール203付き容器200を製造する方法に関する。少なくとも1つの実施形態では、方法は、容器200を反転させる前に容器200の内面211に容器200の外側部分201を形成するステップ102と、容器200を反転させる前に容器の外面212に容器の内側部分202を形成するステップ103とを含む。少なくとも1つの実施形態により、方法は、容器を反転させる前に容器の外面212に耐漏性シール203を形成または結合するステップ104を含む。少なくとも1つの実施形態では、耐漏性シール203により、容器200を反転させた後、耐漏性シール203が開いていれば、容器200の内側部分202へのアクセスがもたらされ、容器が封止されていれば、容器200を反転させた後には、耐漏性シール203を閉じたままにするための外部構造体を使用せずに、容器200に外力が加えられたときにも容器200の内部に少なくとも液体および/または別の物質が保持される。製造プロセスの一部は、容器の外面および耐漏性シールと容器の内面とを反転させるステップ105を任意手段として含んでもよい。他の実施形態では、容器は、最終使用者または顧客が容器を反転させる場所に、裏返されて配送されてもよい。1つ以上の実施形態では、製造プロセスの一部は、容器を反転させた後に互いに係合する耐漏性シールの第1の側と耐漏性シールの第2の側との間の外面に隙間を形成するステップ106であって、当該隙間が、耐漏性シールの第1の側および第2の側の各端部が接触する当接部を提供する、ステップを任意手段として含んでもよい。少なくとも1つの実施形態により、耐漏性シール203は、容器200の内側部分へのアクセスをもたらし、容器200が、例えば、保存のためおよび輸送中のために、液密シールによって少なくとも液体を内部に保持することを可能にする。
【0032】
図13は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させる前の容器の内面の断面図、具体的には上部斜視断面図を示し、
図14は、反転させた後の容器の正面図を示す。
図13に示すように、容器200は、内面211に、すなわち、容器を反転させた後に容器の外側部分201になる内面に、タブ440およびフルート350を含んでもよい。
【0033】
図14に示すように、本発明の1つ以上の実施形態は、容器の内側部分202および耐漏性シール203が容器200の内側に位置し、容器の外側部分201が容器200の外側に位置するように、容器200の外面212および耐漏性シール203(
図14には示していない)と容器200の内面211とを反転させて、使用準備が整った容器1400を形成することを含む。1つ以上の実施形態では、
図14に示すように、容器200を反転させたときに、タブ440およびフルート350は、外側部分201に示される。1つ以上の実施形態では、
図13および
図14に示す閉鎖体は、別々に形成され、接合によって互いに結合されてもよいし、または閉鎖体の形成と同時に互いに結合されてもよく、すなわち成形型内で結合されてもよい。いずれの場合も、容器は、同時に形成され、すなわち成形中に互いに結合されて、単なる指定として単一の容器とされるか、または別々に形成された後に互いに結合され、すなわち接合によって結合されるかにかかわらず、内容積部を画定する2つの閉鎖体部品を全体として有する。部品は、
図13および
図14に示すように形成されてもよく、または例えば、
図3に示す断面の平面を横断する少なくとも2つの部品(平面の他側にある鏡像の部品を伴う)として作製された後に例えば接合されるなど、他の任意の方法で形成されてもよい。
【0034】
図3は、本発明の1つ以上の実施形態による、容器を反転させる前の容器の左側の断面図である。
図3に示すように、少なくとも1つの実施形態では、容器200は、第1の側204および第2の側205を有する耐漏性シール203を含む。本発明の1つ以上の実施形態は、容器200が直立可能となるように、リムまたは脚部などの底部330を容器200に形成することを含む。このように、少なくとも1つの実施形態では、底部330は、容器200を反転させるときには容器200から離れるように突出しまたは外側を向き、反転させた後には容器200に向かって入るように突出しまたは内側を向く。1つ以上の実施形態によれば、容器200を反転させる前には、容器200の両方の縁部にある耐漏性シール203の縁部が容器200から離れるように突出しまたは外側を向き、反転させた後には、耐漏性シール203の縁部が容器200の内側部分で向き合って突出しまたは内側に向く。
【0035】
1つ以上の実施形態により、容器200のフルート350は、容器200の上縁からの所定の距離で終端してよく、上縁は、底部330のそれとは反対側にある。例えば、少なくとも1つの実施形態では、所定の距離は、15mm、15mm未満、または15mm超であってよい。本発明の1つ以上の実施形態によれば、フルート350は、縁部に沿って容器200を反転させて耐漏性シール203によってシールを作るときの干渉を回避するために、容器200の上縁から所定の距離で終端する。
【0036】
1つ以上の実施形態では、耐漏性シール203は、互いに係合する第1の側204および第2の側205を含む。少なくとも1つの実施形態では、第1の側204は、第2の側205とは異なる平均厚さを有してもよい。1つ以上の実施形態では、第1の側204は、第2の側205とは異なる材料から作製されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1の側204は、第2の側205とは異なる硬度値を有してもよい。
【0037】
1つ以上の実施形態により、耐漏性シール203は、耐漏性シール203を含まない容器200の残りの部分とは異なる材料から作製されてもよい。本発明の少なくとも1つの実施形態では、耐漏性シール203は、耐漏性シール203を含まない容器200の残りの部分とは異なる硬度値を有してもよい。
【0038】
本発明の1つ以上の実施形態は、ショアAデュロメータスケールでの70~80の硬度でエラストマーを容器200に形成することを含む。本発明の少なくとも1つの実施形態は、ショアAデュロメータスケールでの40~90の硬度のエラストマー、またはいずれの場合も100ショアA未満の硬度でエラストマーを容器200に形成することを含む。
【0039】
図4は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させる前の容器の正面図を示し、
図5は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させる前の容器の背面図を示す。
【0040】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、耐漏性シール203の近くの幅が耐漏性シール203から離れた容器200の反対側の幅よりも大きくなるように容器200を形成することを含む。本発明の少なくとも1つの実施形態では、容器200は、タブ440を含んでもよく、タブ440は、容器200の各側および耐漏性シール203の各側にタブ面を含んでもよい。
【0041】
本発明の1つ以上の実施形態では、容器200を形成することは、容器200の互いに反対側の縁部550,560に、互いに反対側の縁部550,560の間の耐漏性シール203と少なくとも同じ厚さの耐漏性シール203を形成することを含む。少なくとも1つの実施形態により、エラストマーを容器200に形成することは、液体射出成形、プラスチック射出成形、または圧縮成形を含む。1つ以上の実施形態は、熱可塑性エラストマーを利用して容器を形成することを含んでもよく、容器を形成することは、エラストマーを溶融し、材料を射出成形することを含む。
【0042】
1つ以上の実施形態は、未硬化の熱硬化性エラストマーを利用することを含み、エラストマーを容器200に形成することは、容器200を熱硬化させることを含む。
【0043】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、成形の後に容器200に材料を取り付けることなく、1成形工程で容器200を形成することを含む。これにより、シールを一緒に保持するための外部構造体またはクリップを必要としない保存および輸送用の耐漏性シールを極めて迅速に製造する方法が提供される。
【0044】
1つ以上の実施形態では、耐漏性シール203を結合することは、容器200と耐漏性シール203とを共成形することにより、または容器200を耐漏性シール203にオーバーモールド成形することにより、または耐漏性シール203を容器200にオーバーモールド成形することにより、耐漏性シール203を容器200に接着する、接合する、取り付けることのうちの1つ以上によって耐漏性シール203の結合を行うことを含む。これにより、異なる種類の材料を容器の製造に利用することができるが、本明細書に記述する1工程の方法よりも多くの工程が必要となる。
【0045】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、耐漏性シール203の互いに反対側の端部、例えば端部620および621において耐漏性シール203の互いに反対側にある側204,205を接合または接着せずに、耐漏性シール203を形成することを含む。
【0046】
図6は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させる前の容器の側面図である。本発明の少なくとも1つの実施形態では、容器200の外面212に容器200の内側部分202を形成することは、容器200を反転させた後に互いに係合する耐漏性シール203の第1の側204と耐漏性シール203の第2の側205との間の外面212に隙間206を形成することを含む。少なくとも1つの実施形態では、隙間206は、第1の側204と第2の側205との間の平坦領域であってよい。1つ以上の実施形態では、隙間206は、容器200に外力を加えたときの耐漏性シール203の漏れが回避されるように、耐漏性シール203の第1の側204および第2の側205の各端部が接触する当接部を提供する。1つ以上の実施形態では、隙間206は、耐漏性シール203の厚さ以下である。この実施形態では、端部のシール部分が圧縮され、相対的に小さな隙間が弾性的に延び、端部でシールを一緒に保持する力をもたらす。
【0047】
本発明の少なくとも1つの実施形態により、隙間206、または耐漏性シール203の第1の側204および第2の側205の各端部は、少なくとも1つの隙間シール610を含み、少なくとも1つの隙間シール610は、盛り上がったリブなどの突出した突起である。例えば、本発明の少なくとも1つの実施形態では、隙間シール610は、
図6に示すように隙間206から、または
図12に示すように耐漏性シール203の第1の側204および第2の側205の各端部から突出する。少なくとも1つの実施形態によれば、隙間シール610は、容器200を反転させた後に隙間206の平坦な縁部の内面との接触によって密封シールを形成する突出面である。この実施形態は、シールの端部に追加の強度をもたらし、液体が容器から漏れるために移動しなければならない経路の長さを増加させて、例えば、より高い耐漏性をもたらす。
【0048】
少なくとも1つの実施形態により、第1の側204および第2の側205の各端部は、隙間シールを含んでもよく、または第1の側204および第2の側205の一方の一端部は、隙間シールを含んでもよく、または隙間206は、隙間シールを含んでもよく、またはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0049】
本発明の1つ以上の実施形態では、耐漏性シール203を形成または結合することは、容器200を封止するために境界に沿って互いに結合され、容器200を開くために境界に沿って互いに結合解除される第1のシール部分620および第2のシール部分621を有する、耐漏性シール203を利用することを含む。少なくとも1つの実施形態では、境界は、第1のシール部分620が第2のシール部分621に接触するかまたは嵌合もしくは結合もしくは係合することを可能にする、第1のシール部分620と第2のシール部分621との間の領域を画定する線である。
【0050】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、境界は、第1のシール部分620と第2のシール部分621との間の接触、結合、嵌合または係合の経路であって、経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも2倍の経路を画定する。1つ以上の実施形態では、経路は、以下に記述するように、経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも2.5倍、経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも3倍、または経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも5倍である。
【0051】
図15は、シールの他の半分の対応する部分と接触している、最も左側の水平長さを有するシールの部分を有するシールの屈曲した経路の例示的な実施形態を示す。この場合、長さは1.0である。(図示した長さは相対的なものであり、特定の単位で表現されているものではない。)図示した実施形態では、屈曲した境界経路の全長1503は17.5である。経路の始部から終部までの水平距離1501は7.0である。それゆえ、経路長は、水平距離の凡そ2.5倍である。経路長と水平距離とのこの比率は、境界経路が屈曲して方向転換する程度を数値化したものであり、封止力および耐漏性に寄与する。本発明の幾つかの実施形態では、例えば、接触領域の水平部分がより大きかったり、シールの隆起がより短かったりする場合などには、境界経路の長さが経路の始部から終部までの水平距離の少なくとも2倍となる。例えば、他の実施形態は、経路の始部から経路の終部までの水平距離の少なくとも3倍、少なくとも4倍、または少なくとも5倍の経路長を有してもよい。シールを測定するための他の尺度としては、シールがシールの基部、すなわちシールの平坦部分から分岐する点から始まり、シールの両側の間の接触経路に沿って、シールの平坦部分に戻って元の始点の隣の点に至る、シール境界の経路を測定することが挙げられうる。屈曲した経路のこの尺度により、少なくとも4、5、6、7、8、9または10超の比率が得られる場合がある。図示するように、耐漏性シールの雄部分として1つの突起のみを使用する場合、例えば、クリスマスツリーの上側部分を雄部品としてシールを実施するだけである場合、比率は、A=(0.3+0.5+0.3+1.4)*2(対称であるので両側について)=5.0を、基部の幅=1.1で除算して、4.5の比率が得られる。両方のレベルの隆起を使用してこの尺度を計算する場合、すなわち、図示したようなシールの場合、シールの側部部分がどのような種類のものであっても、または側部部分が全くなくても、比率は上記したように計算され、下側部分、すなわちB=(0.5+0.7+0.2+1.0)*2(凡そ対称であるので)=4.8が加えられる。よって、A+B、すなわち、シールの完全な「クリスマスツリー」の実施形態の全長は9.8となる。計算の目的上、基部部分として機能するシールの下側部分の幅は、図示しているように1.2であり、凡そ8の比率が得られる。所与の基部に対する経路が長いほど、比率が大きくなり、全体的にシールの耐漏性が高くなる。
【0052】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、第1のシール部分620および第2のシール部分621の厚さは、少なくとも1mm、少なくとも2mm、または少なくとも3mmである。第1のシール部分および第2のシール部分の平均厚さは、一般に最大厚さよりも小さい。最大厚さは、体積を求めて幅で除算して計算される平均厚さと比べて、例えば定規を用いて、容易に測定される。
【0053】
図7は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させる前の容器の上面図を示し、
図8は、反転させる前の容器の底面図を示す。
【0054】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、0.6mmの厚さで容器200を形成することを含み、この厚さは、容器200の互いに反対側の端部、例えば端部550および560にある、耐漏性シール203の互いに反対側にある側204,205で、1.8mmまで増加する。
【0055】
本発明の1つ以上の実施形態は、0.3~0.9mmの厚さで容器200を形成することを含み、この厚さは、容器200の互いに反対側の端部、例えば端部550および560にある、耐漏性シール203の互いに反対側にある側204,205で、1.2~2.4mmまで増加する。
【0056】
図9は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させて互いに係合させる前の耐漏性シールの端部の斜視図を示す。
図10は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させる前の耐漏性シールの第1の側の側面図を示し、
図11は、反転させる前の耐漏性シールの第2の側の側面図を示す。
【0057】
図9、
図10および
図11に示すように、本発明の1つ以上の実施形態によれば、耐漏性シール203は、隙間206の隙間シール610と、第2のシール部分621の2つの隙間シール610とを含み、これにより3層シールを形成してもよい。1つ以上の実施形態では、3層シールは、3つの隙間シール610のそれぞれによって形成され、各隙間シール610は、隙間206に沿って垂直に別の隙間シール610の上方に層をなす各隙間シール610によって3段シールが形成されるように、隙間206の平坦面と接触して係合する。本発明の少なくとも1つの実施形態では、第1のシール部分620および第2のシール部分621は、少なくとも1つの対応する突起または凹み940,950を含む。図示した各突起または凹みは、単純な隆起および溝であってもよく、または少なくとも1つの対応する突起もしくは凹み940,950の別の部分よりも幅広の幾何学的形状を有してもよい。これは、隆起を含んでもよく、または突起が位置する表面から離れた突起の外側部分が、凹みへの対応する入口よりも大きい他の形状を有してもよい。それゆえ、大きな雄シール部分620および雌シール部分621は、所望であれば、隙間シール構成要素としてより小さなスケールで製作されてもよい。
【0058】
本発明の1つ以上の実施形態では、隙間206は、隙間206の平坦部分に隙間シール610を含み、第1のシール部分620は、容器200を反転させたときに、隙間206の隙間シール610に重なって適合する対応する凹みを含む。
【0059】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの突起および/または凹みの幾何学的形状は、「クリスマスツリー」形状、および/または各頭部の幅が異なる双頭の矢印の形状、および/または突出する複数の隆起を有する突起もしくは凹みの形状であってもよい。
【0060】
本発明の1つ以上の実施形態では、耐漏性シール203を利用することは、少なくとも2mmの高さの突起または凹み940,950を利用することと、突起または凹み940,950よりも少なくとも1mm厚い幅の幾何学的形状を利用することとを含む。
【0061】
少なくとも1つの実施形態により、耐漏性シール203を利用することは、少なくとも2mmの高さの突起または凹み940,950を利用することと、突起または凹み940,950よりも少なくとも2mm厚い幅の幾何学的形状を利用することとを含む。
【0062】
1つ以上の実施形態によれば、耐漏性シール203を利用することは、耐漏性シール203において少なくとも1つの対応する突起940および少なくとも1つの対応する凹み950のうちの2つ以上を利用することを含む。
【0063】
図12は、本発明の1つ以上の実施形態による、反転させる前の耐漏性シールの第1の側および第2の側の隙間シールを示す。
図12に示すように、少なくとも1つの実施形態により、隙間206は、隙間シールを含まなくてもよい。1つ以上の実施形態では、第1のシール部分620および第2のシール部分621にあるような、耐漏性シール203の側204および第2の側205はそれぞれ、少なくとも1つの隙間シール610を含んでもよく、第2のシール部分621は1つの隙間シール610を含み、第1のシール部分620は2つの隙間シール610を含む。このように、1つ以上の実施形態では、容器200を反転させたときに、
図12に示す隙間シール610は、重なって、第1のシール部分620と第2のシール部分621との中央の隙間206に接触し、それゆえ、隙間206が容器200の外側の残りの部分よりも厚い3層シールを形成する。少なくとも1つの実施形態により、第1のシール部分620および第2のシール部分621を重ねて容器200を反転させたときに、隙間シール610が接触している隙間206の厚い部分は、より大きな力をもたらし、隙間206の残りの部分よりも強くなり、第1の側204と第2の側205とを係合させる力をもたらす。
【0064】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、容器200は、隙間206の壁を含む壁縁を容器200の両側壁に含み、隙間206の壁は、容器200の両側の縁部よりも厚い。本発明の少なくとも1つの実施形態では、隙間206の壁の壁厚を厚くし、容器200の側壁が容器200の互いに反対側にある両方の縁部550,560で隙間206の壁よりも薄くなるように、隙間206の壁から離れる向きに容器200の両側で滑らかに先細化して、容器の側壁を形成する。本発明の1つ以上の実施形態では、隙間206の壁を含む容器の壁の厚い部分は、容器200の内面211に追加の材料厚さを有し、この追加の材料厚さは、容器200を反転させたときにクランプ力を生じさせ、それゆえ、耐漏性シール203の密封シールを促して係合させる。
【0065】
本発明の少なくとも1つの実施形態により、隙間206、または耐漏性シール203の第1の側204および第2の側205の各端部は、少なくとも1つの隙間シール610を含み、少なくとも1つの隙間シール610は、
図6に示すように隙間206から、または
図12に示すように耐漏性シール203の第1の側204および第2の側205の各端部から突出する突起である。少なくとも1つの実施形態により、第1の側204および第2の側205の各端部は、隙間シールを含んでもよく、または第1の側204および第2の側205の一方の一端部は、隙間シールを含んでもよく、または隙間206は、隙間シールを含んでもよく、またはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0066】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、隙間206は、容器200を反転させたときに、端部での材料の伸張により圧縮力が発生するように、容器200の一部分よりも厚くてもよい。これは、図を見たときの材料厚さ、すなわち、隙間領域の材料厚さである。この力は、加えられたときに、第1のシール部分620と第2のシール部分621とをシール部分の各端部および両端部で一緒に引っ張って、外力が容器に加えられたときにも、シールを一緒に保持するための外部構造体を必要とせずに、保存および輸送のための、耐漏性の、すなわち液体の漏れに耐える液密バリアを提供する。加えて、隙間の幅は、例えば、反転されたときに要素620および621を一緒に圧縮するために、要素621の高さよりも小さくてもよい。隙間の材料厚さおよび/または隙間の幅のいずれかは、耐漏性シールの端部における封止力を高めるために、単独でまたは組み合わせて、より厚く、より狭くされてもよい。
【0067】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、耐漏性シールの端部分は、耐漏性シール203の縁部が耐漏性シール203の残りの部分よりも厚くなるように、耐漏性シールの中間部分よりも厚くてもよい。
【0068】
図16Aは、容器を内側よりも外側から開けやすくするために、容器の外側部分に隙間を有するシール輪郭の代替的な実施形態を示し、容器の外側は、図の右側になる。
図16Bは、シールが閉じられたときに、例えば1つ以上の隆起の下に隙間を有するシール輪郭の第2の代替的な実施形態を示す。両方の図に示すように、最初の接触点1620は、基本的に雌構成要素として示される第1のシール部分1601が、基本的に雄構成要素として示される第2のシール部分1602に接触する箇所である。接触経路がシールの中心に向かって内側に続くにしたがって、第1のシール部分1601と第2のシール部分1602との間に接触がない箇所に隙間1610が生じる。経路は、接触が終了する箇所で、すなわち、シール面を一方向に横断し続けるときに、具体的には1630で終端する。
図16Aでは、隙間1610は、図示しているシールの右部分が左部分よりも容易に開くことを可能にする。
図16Bでは、シールは、4つの隙間を含み、これによりシールが概して開きやすくなる。
図16Bに示している1つ以上の隙間は任意手段であり、設計はこうした箇所に隙間があってよく、または簡略化のために図示していないが、要素1602の最上部の上にさえこうした隙間があってよく、すなわち要素1601における隙間があってもよい。
【0069】
1つ以上の実施形態では、耐漏性シールは、第1のシール部分または第2のシール部分の表面に沿った長さを有する経路であって、前記第1のシール部分または前記第2のシール部分の間で最初の接触が生じる前記経路の始部から最後の接触が生じる前記経路の終部までの間(例えば、点1620と1630との間)の水平距離の少なくとも2倍の長さの経路を有し、当該経路は、第1のシール部分1601または第2のシール部分1602のいずれかの表面の長さを有する。それゆえ、液体の一部は概ね雌シール構成要素上で最長の境界面を横断し、液体の別の一部は概ね雄シール構成要素上で最短の境界面を横断するというように、液体が連続して隙間および経路を横断しなければならないので、隙間は依然として計算に入れられる。1つ以上の実施形態では、経路は、すなわち、第1のシール部分または第2のシール部分のいずれかの(または両方の)表面に沿って、経路の始部1620から前記経路の終部1630までの水平距離の少なくとも2.5倍である。1つ以上の実施形態では、経路は、耐漏性シールの基部部分(すなわち、接触点が垂直に移る箇所1640)から始まり、経路は、経路の始部から経路の終部(すなわち、経路が耐漏性シールの垂直に下がる箇所1650)までの水平距離、具体的には、耐漏性シールが耐漏性シールの平坦部分から分岐する箇所である基部幅に関する水平距離の少なくとも4.5倍である。
【0070】
定義
エラストマー-室温で、元の長さの少なくとも2倍まで繰り返し引き伸ばすことができ、応力の即時解放により、力を伴ってほぼ元の長さに戻る材料。
【0071】
境界-耐漏性シールが閉じられたときの、第1のシール部分と第2のシール部分との間における最初の接触点と最後の接触点との間の、第1のシール部分または第2のシール部分のいずれかの表面の長さ。隙間なしのシール輪郭では、境界は、要素1601または1602の表面に沿って測定されても同じ長さである。隙間ありのシール輪郭では、経路の計算に使用される境界は、第1のシール部分または第2のシール部分のいずれかの表面の長さであり、シールの幾つかの部分の間に接触が存在しない、隙間のあるシールでは、雌部分が一般により大きな境界を有する。この場合には、大きい方の数字または小さい方の数字のいずれかを利用して経路の長さを示すことができる。
図16A~
図16Bも参照のこと。
【0072】
耐漏性シール-保存中および輸送中に、シールを維持するための外部構造体の助けなしに、容器からの液体および固体の漏れに耐えるシール。
【0073】
結合される-単一の容器に関しては、容器は、容器の全ての部品が形成され、したがって成形プロセス中に互いに結合されるように一体成形型で作製されてもよく、結合材料は、容器の材料自体、すなわち、エラストマーまたはプラスチックまたは熱可塑性エラストマーである。単一の容器はまた、部品を結合して単一の容器を形成する前に形成された部品から作製されてもよい。いずれの場合も、単一の容器は、全てが結合された複数の部品を有しており、さもなければばらばらになってしまう。
【0074】
対応する凹み-突起と凹部との形状は、シールに隙間がない場合には同じ形状であってもよく、シールに隙間がある場合には、例えば、閉じたときには異なる形状であってもよい。加えて、突起と凹部とは、閉じたときに、シールの長さに沿って少なくとも1つの接触境界が存在するように、異なる形状であってもよい。いずれの場合も、隆起に対応する凹みは、同じ形状であっても、異なる形状であってもよい。
【0075】
上記した教示に照らして、記述した実施例および実施形態の多数の変更および変形が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。開示した実施例および実施形態は、説明のみを目的として提示されたものである。他の代替的な実施形態が、本明細書に開示した特徴の一部または全てを含んでもよい。したがって、本発明の本来の範囲に該当しうるこうした変更形態および代替的な実施形態の全てをカバーすることが意図されている。
【国際調査報告】