IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サン−ゴバン パフォーマンス プラスチックス パンプス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

特表2022-507162押し込み式締結具、アセンブリ、ならびにその製造および使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】押し込み式締結具、アセンブリ、ならびにその製造および使用方法
(51)【国際特許分類】
   F16B 21/18 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
F16B21/18 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525606
(86)(22)【出願日】2019-12-03
(85)【翻訳文提出日】2021-05-11
(86)【国際出願番号】 EP2019083435
(87)【国際公開番号】W WO2020115020
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】62/774,565
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508298237
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスチックス パンプス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クームメル、ベンヤミン
(72)【発明者】
【氏名】クースタース、ティエモ
【テーマコード(参考)】
3J037
【Fターム(参考)】
3J037AA08
3J037JA12
(57)【要約】
押し込み式締結具であって、開口部を画定している環状基部、第1および第2の反対側にある主表面、ならびに環状基部から延在する複数の半径方向タブを含む押し込み式締結具本体であって、半径方向タブが、半径方向内側または半径方向外側に終端し、周縁表面を提供する、押し込み式締結具本体と、押し込み式締結具本体の第1の主表面を覆う低摩擦層であって、周縁表面が、低摩擦層を有しない、低摩擦層と、を含む、押し込み式締結具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押し込み式締結具であって、
開口部を画定している環状基部、第1および第2の反対側にある主表面、ならびに前記環状基部から延在する複数の半径方向タブを備える押し込み式締結具本体であって、前記半径方向タブが、半径方向内側または半径方向外側に終端し、周縁表面を提供する、押し込み式締結具本体と、
前記押し込み式締結具本体の前記第1の主表面を覆う低摩擦層であって、前記周縁表面が、低摩擦層を有しない、低摩擦層と、を備える、押し込み式締結具。
【請求項2】
アセンブリであって、
シャフトを備える内側部材と、
前記内側部材上に嵌合された外側部材であって、前記内側部材および前記外側部材のうちの少なくとも一方が、他方に対して回転するように適合されている、外側部材と、
押し込み式締結具であって、
開口部を画定している環状基部、第1および第2の反対側にある主表面、ならびに前記環状基部から延在する複数の半径方向タブを備える押し込み式締結具本体であって、前記半径方向タブが、半径方向内側または半径方向外側に終端し、周縁表面を提供する、押し込み式締結具本体を備える、押し込み式締結具と、
前記押し込み式締結具本体の前記第1の主表面を覆う低摩擦層であって、前記周縁表面が、低摩擦層を有しない、低摩擦層と、を備える、アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の主表面が、前記周縁表面と交差して鋭い角部を形成し、前記第2の主表面が、前記周縁表面と交差して丸みを帯びた角部を形成している、請求項1または2に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項4】
前記丸みを帯びた角部が、0.0mm~1.5mmの範囲の曲率半径を有する、請求項3に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項5】
前記鋭い角部が、0.0mm~0.5mmの範囲の曲率半径を有する、請求項3に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項6】
前記押し込み式締結具本体が、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、またはそれらの合金などの金属を含む、請求項1~5のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項7】
前記低摩擦層が、フルオロポリマーを含む、請求項1~6のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項8】
前記複数の半径方向タブが、複数の半径方向スロットだけ互いから円周方向に離間されている、請求項1~7のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項9】
前記半径方向タブのうちの少なくとも1つが、軸方向の前記環状基部の断面平面において角度αを形成しており、α≦30°である、請求項1~8のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項10】
前記半径方向タブが、半径方向外側に突出し、前記周縁表面が、外側周縁表面を形成している、請求項1~9のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項11】
前記環状基部が、前記外側周縁表面の反対側にある内側周縁表面を画定している、請求項10に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項12】
前記内側周縁表面が、前記低摩擦層を有しない、請求項10に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項13】
前記半径方向タブが、半径方向内側に突出し、前記周縁表面が、内側周縁表面を形成している、請求項1~9のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項14】
前記環状基部が、前記内側周縁表面の反対側にある外側周縁表面を画定している、請求項13に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項15】
前記外側周縁表面が、前記低摩擦層を有しない、請求項14に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、押し込み式締結具に関し、より具体的には、シャフトまたは同様の構成要素に取り付けられる押し込み式締結具に関する。
【背景技術】
【0002】
押し込み式締結具は、アセンブリまたは機構における内側部材、例えばシャフトの負荷を分散するように配置することができる。特定のタイプの押し込み式締結具は、それ自体を内側部材に軸方向に固定し、アセンブリの別の構成要素と相互作用するために使用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
いくつかのアセンブリでは、使用中に内側部材が回転し、押し込み式締結具が外側部材などのアセンブリの他の構成要素の側面に対して移動することがあり、これが摩擦、振動、および騒音の原因となることがある。内側部材に固定し、またアセンブリを簡素化し、アセンブリの寿命を延ばしながら、摩擦、振動、および騒音を低減する用途で使用するための押し込み式締結具に対する必要性が引き続き存在する。
実施形態は、例として示されており、添付の図に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】実施形態による押し込み式締結具を製造する方法を含む。
図2A】実施形態による押し込み式締結具の断面図を含む。
図2B】実施形態による押し込み式締結具の断面図を含む。
図2C】実施形態による押し込み式締結具の断面図を含む。
図3A】実施形態による押し込み式締結具の側面図を含む。
図3B】実施形態による押し込み式締結具の側面図を含む。
図3C】実施形態による押し込み式締結具の側面図を含む。
図3D】実施形態による押し込み式締結具の側面図を含む。
図4】実施形態による押し込み式締結具の上面図を含む。
図5】実施形態による押し込み式締結具の断面図を含む。
図6】実施形態による押し込み式締結具の斜視上面図を含む。
図7A】実施形態による押し込み式締結具の上面図を含む。
図7B】第1の実施形態による押し込み式締結具の断面図を含む。
図7C】実施形態による押し込み式締結具の斜視図を含む。
図8A】実施形態によるアセンブリ内の押し込み式締結具の上面図を含む。
図8B】実施形態によるアセンブリ内の組立品内の押し込み式締結具の側面図を含む。
図8C】実施形態によるアセンブリ内の押し込み式締結具の側面図を含む。
図8D】実施形態によるアセンブリ内の押し込み式締結具の上面切り欠き図を含む。
図8E】実施形態によるアセンブリ内の押し込み式締結具の断面図を含む。
図9A】実施形態による押し込み式締結具の上面図を含む。
図9B】第1の実施形態による押し込み式締結具の断面図を含む。
図9C】実施形態による押し込み式締結具の斜視図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0005】
当業者は、図中の要素が単純化および明瞭化のために示されており、必ずしも縮尺どおりに描かれていないことを理解している。例えば、図中の要素のいくつかの寸法は、本発明の実施形態の理解を改善するのを助けるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。
【0006】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示される教示を理解するのを助けるために提供される。以下の説明は、本教示の具体的な実装および実施形態に焦点を合わせるであろう。この焦点は、本教示を説明するのを助けるために提供されており、本教示の範囲または適用性に対する限定として解釈されるべきではない。しかしながら、本出願で開示される教示に基づいて他の実施形態を使用することができる。
【0007】
用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、またはその任意の他の変形は、非排他的包含を含むことを意図している。例えば、特徴のリストを備える方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、そのような方法、物品、または装置に明示的にリスト化されていないかまたは固有ではない他の特徴を含んでもよい。さらに、明示的にそうではないことが述べられていない限り、「または(or)」は、包含的な「または」を指し、排他的な「または」を意味しない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる。Aは真(または存在する)かつBは偽(または存在しない)、Aは偽(または存在しない)かつBは真(または存在する)、およびAとBの両方が真(または存在する)である。
【0008】
また、「1つ(a)」または「1つ(an)」の使用は、本明細書に記載の要素および構成要素を説明するために使用される。これは単に便宜上および本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われている。この説明は、他を意味することが明確でない限り、1つ、少なくとも1つ、または複数も含む単数形、またはその逆を含むように読む必要がある。例えば、本明細書で単一の実施形態が説明される場合、単一の実施形態の代わりに2つ以上の実施形態が使用されることができる。同様に、本明細書で2つ以上の実施形態が説明される場合、単一の実施形態は、その2つ以上の実施形態の代わりにすることができる。
【0009】
他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。材料、方法、および例は、例示的なものにすぎず、限定的であることを意図しない。本明細書に記載されていない範囲で、特定の材料および処理行為に関する多くの詳細は従来どおりであり、押し込み式締結具および押し込み式締結具アセンブリの技術分野の教科書および他の情報源に見ることができる。
【0010】
本明細書に記載される実施形態は、一般に、押し込み式締結具、ならびにアセンブリ内で押し込み式締結具を作成および使用する方法を対象とする。特定の実施形態では、押し込み式締結具は、環状基部と、環状基部から延材する複数の半径方向タブと、を有してもよい。半径方向タブは、低摩擦層を有しない少なくとも1つの周縁表面を提供してもよい。
【0011】
図示の目的のために、図1は、押し込み式締結具を形成するための形成プロセス10を示す図を含む。形成プロセス10は、基部材料を提供する第1のステップ12と、基部材料を低摩擦コーティングでコーティングして複合材料を形成する第2のステップ14と、複合材料を押し込み式締結具に形成する第3のステップ16と、を含んでもよい。
【0012】
第1のステップ12を参照すると、基部材料は、基材であってもよい。一実施形態では、基材は、少なくとも部分的に金属を含むことができる。特定の実施形態によれば、金属は、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、これらの合金を含んでもよく、または別のタイプの材料であってもよい。より具体的には、基材は、鋼、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、またはばね鋼を少なくとも部分的に含むことができる。例えば、基材は、少なくとも部分的に301ステンレス鋼を含むことができる。301ステンレス鋼は、焼鈍、1/4硬質、1/2硬質、3/4硬質、または完全硬質にされることができる。基材は、織メッシュまたはエキスパンドメタルグリッドを含むことができる。代替的に、織メッシュは、織ポリマーメッシュとすることができる。代替実施形態では、基材は、メッシュまたはグリッドを含まなくてもよい。
【0013】
図2Aは、形成プロセス10の第1のステップ12および第2のステップ14に従って形成され得る複合材料1000の図を含む。図示の目的のために、図2Aは、第2のステップ14の後の複合材料1000の層ごとの構成を示している。いくつかの実施形態において、複合材料1000は、基材1119(すなわち、第1のステップ12で提供された基部材料)と、低摩擦層1104(すなわち、第2のステップ14で塗布された低摩擦コーティング)と、を含んでもよい。図2Aに示すように、低摩擦層1104は、基材1119の少なくとも一部分に連結され得る。特定の実施形態では、低摩擦層1104は、基材1119の表面に連結され、別の構成要素の別の表面と低摩擦接触面を形成することができる。低摩擦層1104は、基材1119の半径方向内側表面に連結され、別の構成要素の別の表面と低摩擦接触面を形成することができる。低摩擦層1104は、基材1119の半径方向外側表面に連結され、他の構成要素の他の表面と低摩擦接触面を形成することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、低摩擦層1104は、低摩擦材料を含むことができる。低摩擦材料は、例えば、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリサーミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、またはそれらの任意の組み合わせなどのポリマーを含むことができる。一例では、低摩擦層1104は、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、フルオロポリマー、ポリベンズイミダゾール、それらの誘導体、またはそれらの組み合わせを含む。特定の例では、低摩擦/耐摩耗層は、ポリケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアミドイミド、それらの誘導体、またはそれらの組み合わせなどのポリマーを含む。さらなる例では、低摩擦/耐摩耗層は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトン、それらの誘導体、またはそれらの組み合わせなどのポリケトンを含む。追加の例では、低摩擦/耐摩耗層は、超高分子量ポリエチレンであってもよい。フルオロポリマーの例は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、およびフッ化ビニリデン(THV)のターポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリスルホン、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリウレタン、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。低摩擦層1104は、リチウム石けん、グラファイト、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン、窒化炭素、炭化タングステン、またはダイヤモンド状炭素、金属(アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、プラチナ、チタン、タングステン、鉛、鉄、青銅、鋼、バネ鋼、ステンレス鋼など)、金属合金(リストにある金属を含む)、陽極酸化金属(リストにある金属を含む)、またはそれらの任意の組み合わせを含む固体ベースの材料を含むことができる。特定の実施形態によれば、フルオロポリマーが使用されることができる。本明細書で使用される場合、「低摩擦材料」は、0.4未満、0.3未満、またはさらには0.2未満など、0.5未満の鋼に対して測定される乾燥静摩擦係数を有する材料とすることができる。「高摩擦材料」は、0.7を超える、0.8を超える、0.9を超える、またはさらには1.0を超えるなど、0.6を超える鋼に対して測定される乾燥静摩擦係数を有する材料とすることができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、低摩擦層1104は、さらに、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン、PEEK、芳香族ポリエステル、炭素粒子、青銅、フルオロポリマー、熱可塑性フィラー、酸化アルミニウム、ポリアミドイミド(PAI)、PPS、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、LCP、芳香族ポリエステル、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、グラフェン、膨張グラファイト、窒化ホウ素、タルク、フッ化カルシウム、またはそれらの任意の組み合わせを含む、フィラーを含むことができる。さらに、フィラーは、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、雲母、ウォラストナイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、顔料、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。フィラーは、ビーズ、繊維、粉末、メッシュ、またはそれらの任意の組み合わせの形態とすることができる。
【0016】
一実施形態では、低摩擦層1104は、0.15mm~0.35mmの範囲、またはさらには0.2mm~0.3mmの範囲など、0.01mm~0.4mmの範囲の軸方向高さTFLを有することができる。低摩擦1104の軸方向高さは均一であってもよく、すなわち、低摩擦層1104の第1の位置の軸方向高さは、それに沿った第2の位置の軸方向高さと等しくすることができる。低摩擦層1104は、図示されている基材1119の一方の主表面を覆ってもよいし、両方の主表面を覆ってもよい。いくつかの実施形態では、基材1119は、複合材料1000の長さに沿って少なくとも部分的に延びていてもよい。基材1119は、低摩擦層1104によって少なくとも部分的に被包され得る。すなわち、低摩擦層1104は、基材1119の少なくとも一部分を覆うことができる。基材1119の軸方向表面は、低摩擦1104から露出してもしなくてもよい。一実施形態では、複合材料1000は、0.15mm~2.5mmの範囲、またはさらには0.2mm~1mmの範囲など、0.01mm~5mmの範囲の軸方向高さTSWを有することができる。
【0017】
図2Bは、形成プロセス10の第1のステップ12および第2のステップ14に従って形成され得る複合材料の代替の実施形態の図を含む。図示の目的のために、図2Bは、第2のステップ14の後の複合材料1002の層ごとの構成を示している。この特定の実施形態によれば、複合材料1002は、この複合材料1002がまた、低摩擦層1104を基材1119(すなわち、第1のステップ12で提供される基部材料)に連結し得る少なくとも1つの接着層1121と、低摩擦層1104(すなわち、第2のステップ14で塗布される低摩擦コーティング)と、も含み得ることを除いて、図2Aの複合材料1000と同様であってもよい。別の代替実施形態では、固体構成要素、織メッシュまたはエキスパンドメタルグリッドとしての基材1119は、低摩擦層1104と基材1119との間に含まれる少なくとも1つの接着層1121の間に埋め込まれてもよい。
【0018】
接着層1121は、これらに限定されるものではないが、フルオロポリマー、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル/ポリアミドコポリマー、エチレン酢酸ビニル、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ETFEコポリマー、パーフルオロアルコキシ(PFA)、またはそれらの任意の組み合わせを含む締結具技術に一般的な任意の既知の接着材料を含むことができる。さらに、接着剤は、-C=O、-C-O-R、-COH、-COOH、-COOR、-CF=CF-OR、またはそれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1つの官能基を含むことができ、Rは、1~20個の炭素原子を含有する環状または線状の有機基である。さらに、接着剤は、コポリマーを含むことができる。一実施形態では、ホットメルト接着剤は、220℃以下など、250℃以下の融点を有することができる。別の実施形態では、接着剤は、220℃を超えるなど、200℃を超えると破壊してもよい。さらなる実施形態では、ホットメルト接着剤の融点は、250℃よりも高く、またはさらには300℃よりも高くてもよい。接着層1121は、約7~15ミクロンなど、約1~50ミクロンの軸方向高さを有することができる。
【0019】
図2Cは、形成プロセス10の第1のステップ12および第2のステップ14に従って形成され得る複合材料の代替の実施形態の図を含む。図示の目的のために、図2Cは、第2のステップ14の後の複合材料1003の層ごとの構成を示している。この特定の実施形態によれば、この複合材料1003がまた、少なくとも1つの腐食保護層1704、1705、および1708と、基材1119(すなわち、第1のステップ12で提供された基部材料)と低摩擦層1104(すなわち、第2のステップ14で塗布された低摩擦コーティング)とに連結し得る、接着促進剤層1127およびエポキシ層1129を含むことができる、耐食性コーティング1124と、も含み得ることを除いて、複合材料1003は、図2Bの複合材料1002と同様であり得る。
【0020】
基材1119は、処理前の複合材料1003の腐食を防ぐために腐食保護層1704および1705によってコーティングされてもよい。さらに、腐食保護層1708は、層1704の上に塗布され得る。層1704、1705、および1708の各々は、約7~15ミクロンなど、約1~50ミクロンの軸方向高さを有することができる。層1704および1705は、亜鉛、鉄、マンガン、またはそれらの任意の組み合わせのリン酸塩、またはナノセラミック層を含むことができる。さらに、層1704および1705は、官能性シラン、ナノスケールシランベースのプライマー、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水ベースのシランプライマー、塩素化ポリオレフィン、不動態化表面、市販の亜鉛(機械的/ガルバニック)または亜鉛ニッケルコーティング、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。層1708は、官能性シラン、ナノスケールシランベースのプライマー、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水ベースのシランプライマーを含むことができる。腐食保護層1704、1706、および1708は、処理中に除去または保持されることができる。
【0021】
必要に応じて、複合材料1003は、耐食性コーティング1125をさらに含んでもよい。耐食性コーティング1125は、約5~20ミクロン、および約7~15ミクロンなど、約1~50ミクロンの軸方向高さを有することができる。耐食性コーティング1125は、接着促進剤層1127およびエポキシ層1129を含むことができる。接着促進剤層1127は、亜鉛、鉄、マンガン、スズのリン酸塩、もしくはそれらの任意の組み合わせ、またはナノセラミック層を含むことができる。接着促進剤層1127は、官能性シラン、ナノスケールシランベースの層、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水ベースのシランプライマー、塩素化ポリオレフィン、不動態化表面、市販の亜鉛(機械的/ガルバニック)または亜鉛ニッケルコーティング、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。エポキシ層1129は、熱硬化エポキシ、UV硬化エポキシ、IR硬化エポキシ、電子ビーム硬化エポキシ、放射線硬化エポキシ、または空気硬化エポキシとすることができる。さらに、エポキシ層1129は、ポリグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、オキシラン、オキサシクロプロパン、エチレンオキシド、1,2-エポキシプロパン、2-メチルオキシラン、9,10-エポキシ-9,10-ジヒドロアントラセン、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。エポキシ層1129は、硬化剤をさらに含むことができる。硬化剤は、アミン、酸無水物、フェノールノボラックポリ[N-(4-ヒドロキシフェニル)マレイミド](PHPMI)などのフェノールノボラック硬化剤、レゾールフェノールホルムアルデヒド、脂肪アミン化合物、ポリカルボン酸無水物、ポリアクリレート、イソシアネート、カプセル化ポリイソシアネート、三フッ化ホウ素アミン錯体、クロムベースの硬化剤、ポリアミド、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。一般に、酸無水物は、式R-C=O-O-C=O-R’に適合することができ、Rは、上述したようにCとすることができる。アミンは、モノエチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミンなどの脂肪族アミン、脂環式アミン、環状脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、アミドアミン、ポリアミド、ジシアンジアミド、イミダゾール誘導体などの芳香族アミン、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0022】
一実施形態では、図1のステップ14において、上述したように、複合材料1000、1002、1003上の層のいずれかは、各々、ロール状に配置され、そこから剥離されて、圧力下、高温(ホットプレスもしくはロールまたはコールドプレスもしくはロール)で、接着剤により、またはそれらの任意の組み合わせにより、互いに接合されることができる。上述したように、複合材料1000の層のいずれかは、それらが互いに少なくとも部分的に重なるようにともに積層されてもよい。上述のように、複合材料1000、1002、1003上の層のいずれかは、例えば、物理的または気相蒸着、噴霧、メッキ、粉末コーティングなどのコーティング技術を使用して、または他の化学的もしくは電気化学的手法によりともに塗布されてもよい。特定の実施形態では、低摩擦層1104は、例えば、押出コーティングを含むロールツーロールコーティングプロセスによって塗布されることができる。低摩擦層1104は、溶融状態または半溶融状態に加熱され、スロットダイを通して基材1119の主表面上に押し出されることができる。別の実施形態では、低摩擦層1104は、鋳造または成形されることができる。
【0023】
他の実施形態では、図1のステップ14において、上述したように、複合材料1000、1002、1003上の層のいずれかは、例えば、物理堆積もしくは気相堆積、噴霧、メッキ、粉末コーティングなどのコーティング技術により、または他の化学的もしくは電気化学的技術により、塗布されることができる。特定の実施形態では、低摩擦層1104は、例えば、押出コーティングを含むロールツーロールコーティングプロセスによって塗布されることができる。低摩擦層1104は、溶融状態または半溶融状態に加熱され、スロットダイを通して基材1119の主表面上に押し出されることができる。別の実施形態では、低摩擦層1104は、鋳造または成形されることができる。
【0024】
次に、図1に示される形成プロセス10の第3のステップ16を参照すると、特定の実施形態によれば、複合材料1000、1002、1003を押し込み式締結具に形成することは、切断操作を含んでもよい。一実施形態では、切断操作は、スタンプ、プレス、パンチ、ソーの使用を含んでもよく、または、異なる方法で機械加工されてもよい。いくつかの実施形態では、切断操作は、押し込み式締結具上に周縁表面を形成してもよい。切断操作は、周縁表面または縁部を形成するために、第1の主表面から、第1の主表面の反対側にある第2の主表面へと開始される切断方向を定義してもよい。代替的に、切断操作は、周縁表面または縁部を形成するために、第2の主表面から第1の主表面へと開始される切断方向を定義してもよい。
【0025】
図示の目的のために、図3A図3Dは、押し込み式締結具100を形成するための切断操作を示す図を含む。押し込み式締結具100は、第1の主表面107と、第2の主表面109と、を有してもよい 押し込み式締結具100は、環状基部104をさらに有してもよい。押し込み式締結具100は、少なくとも1つの半径方向タブ110をさらに含んでもよい。図3A図3Bに示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、内側半径方向縁部123を含んでもよい。一実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110は、周縁表面112aを画定してもよい。図3C図3Dに示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、外側半径方向縁部125を含んでもよい。一実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110は、周縁表面112bを画定してもよい。いくつかの実施形態では、図3A図3Dに示すように、押し込み式締結具100は、低摩擦層1104、1104’が基材1119上に形成された後に、周縁表面112a、112bのうちの1つを形成するために、切断操作によって切断されてもよい。いくつかの実施形態では、2つの低摩擦層1104、1104’は、基材1119に連結されてもよい。図3Aは、内側に面する半径方向タブ110を有する押し込み式締結具100上の角度αに対する上向きの切断方向を示している。図3Bは、内側に面する半径方向タブ110を有する押し込み式締結具100上の角度αに向かう下向きの切断方向を示している。図3Cは、外側に面する半径方向タブ110を有する押し込み式締結具100上の角度αに対する上向きの切断方向を示している。図3Dは、外側に面する半径方向タブ110を有する押し込み式締結具100上の角度αに向かう下向きの切断方向を示している。いくつかの実施形態において、切断部分は、押し込み式締結具100上の低摩擦層1104を有しない露出表面175を形成してもよい。図3A図3Bに示すように、切断部分は、押し込み式締結具100の少なくとも1つの半径方向タブ110の内側半径方向縁部123上に、低摩擦層1104を有しない露出表面175を形成してもよい。図3C図3Dに示すように、切断部分は、押し込み式締結具100の少なくとも1つの半径方向タブ110の外側半径方向縁部125上に、低摩擦層1104を有しない露出表面175を形成してもよい。いくつかの実施形態では、図3A図3Dに示すように、第1の主表面107は、少なくとも1つの周縁表面112a、112bと交差して鋭い角部192を形成してもよく、一方、第2の主表面109は、周縁表面112a、112bと交差して丸みを帯びた角部194を形成してもよい。鋭い角部192は、バリ193を有してもよいし、極端な傾斜を有してもよいし、それ以外の場合は鋭い縁部を形成してもよい。鋭い角部192は、0.0mm~0.2mmの範囲の曲率半径を有する。丸みを帯びた角部194は、滑らかな縁部を形成するために、より緩やかな傾斜を有してもよい。丸みを帯びた角部194は、0.0mm~0.2mmの範囲の曲率半径を有する。
【0026】
次に、本明細書に記載される実施形態に従って形成された押し込み式締結具を参照すると、図4は、押し込み式締結具100の上面図の図示を含む。図示の目的のために、図4は、本明細書に記載された実施形態による、押し込み式締結具100の上面図を示しており、この押し込み式締結具100は、中心軸Aの周りに向けられた押し込み式締結具本体102を含むことができる。押し込み式締結具100は、環状基部104をさらに有することができる。環状基部104は、内側半径方向縁部103と、外側半径方向縁部105と、を含んでもよい。内側半径方向縁部103は、押し込み式締結具100の開口部180を少なくとも部分的に画定してもよい。押し込み式締結具100は、環状基部104の内側半径方向縁部103のうちの少なくとも1つに沿って配置された少なくとも1つの半径方向タブ110をさらに含んでもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、環状基部104は、特定の外側半径ORABを有してもよい。本明細書に記載する実施形態および図4に示される目的のために、環状基部104の外側半径ORABは、中心軸Aから外側半径方向縁部105までの距離である。特定の実施形態によれば、環状基部104の外側半径ORABは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約20mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、またはさらには少なくとも約50mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、環状基部104の外側半径ORABは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、またはさらには約25mm以下であってもよい。環状基部104の外側半径ORABは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。環状基部104の外側半径ORABは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、環状基部104の外側半径ORABは、23mmであってもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、環状基部104は、特定の内側半径IRABを有してもよい。本明細書に記載する実施形態および図4に示される目的のために、基部104の内側半径IRABは、中心軸Aから内側半径方向縁部103までの距離である。特定の実施形態によれば、環状基部104の内側半径IRABは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約20mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、またはさらには少なくとも約50mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、環状基部104の内側半径IRABは、約90mm以下、例えば、約50mm以下、またはさらには約25mm以下であってもよい。環状基部104の内側半径IRABは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。環状基部104の内側半径IRABは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、環状基部104の内側半径IRABは、23mmであってもよい。
【0029】
図示の目的のために、図5は、本明細書に記載される実施形態による、図4に示される押し込み式締結具100の断面図を含む。図5に示すように、環状基部104は、第1の軸方向表面106と、中心軸Aの下に向けられ、軸方向高さTABだけ離間された第1の軸方向表面106の反対側にある第2の軸方向表面108と、を含むことができる。環状基部104は、中心軸Aに垂直な平面で見たときに、多角形、楕円形、円形、半円形、または略円形の断面を有してもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、環状基部104は、特定の軸方向高さTABを有してもよい。本明細書に記載する実施形態および図5に示される目的のために、環状基部104の軸方向高さTABは、第1の軸方向表面106から第2の軸方向表面108までの距離である。特定の実施形態によれば、環状基部104の軸方向高さTABは、少なくとも約0.01mm、例えば、少なくとも約0.1mm、または少なくとも約0.2mm、または少なくとも約0.3mm、または少なくとも約0.4mm、またはさらには少なくとも約0.5mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、環状基部104の軸方向高さTABは、約2mm以下、例えば、約0.9mm以下、またはさらには約0.8mm以下であってもよい。環状基部104の軸方向高さTABは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。環状基部104の軸方向高さTABは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、環状基部104の軸方向高さTABは、0.7mmであってもよい。
【0031】
図4に戻ると、押し込み式締結具100は、少なくとも1つの半径方向タブ110を含んでもよい。いくつかの実施形態では、半径方向タブ110は、押し込み式締結具100の全周を走っていてもよい。さらに他の実施形態によれば、押し込み式締結具100は、各々が環状基部104から延在する複数の半径方向タブ110を含んでもよい。さらに他の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110は、環状基部104から半径方向内側に突出してもよい。
【0032】
さらに他の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110は、内側半径方向縁部123と、外側半径方向縁部125と、を含んでもよい。外側半径方向縁部125は、環状基部104の内側半径方向縁部103と連続していてもよい。少なくとも1つの半径方向タブ110は、図4に最もよく示されているように、中心軸Aに対して角度Θとして測定される弧長に沿って、第1の円周方向縁部127と、第2の円周方向縁部129と、を含んでもよい。内側半径方向縁部123は、押し込み式締結具100および/または環状基部104の開口部180を少なくとも部分的に画定してもよい。図5に示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、第1の軸方向表面126と、第1の軸方向表面126の反対側にある第2の軸方向表面128と、を含むことができる。
【0033】
図4および図5の両方に示すように、半径方向タブ110は、互いに円周方向にオフセットすることができる。複数の半径方向タブ110を有する実施形態では、半径方向タブ110は、複数の半径方向スロット137によって互いに円周方向にオフセットすることができる。半径方向スロット137は、隣り合う半径方向タブ110の第1の円周方向縁部127および第2の円周方向縁部129を画定する間隙であってもよい。少なくとも1つの半径方向タブ110は、中心軸Aに略垂直な平面で見たときに、多角形、楕円形、円形、半円形、または略円形の断面を有してもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、図4に示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、第1の円周方向縁部127から第2の円周方向縁部127までの弧長で測定される幅WRTを有してもよい。幅WRTは、式

によって計算することができ、ここで、Θは、中心軸Aに対して第1の円周方向縁部127と第2の円周方向縁部127との間に形成される角度であり、Cは、押し込み式締結具100の半径方向タブ110の内側半径方向縁部123によって形成される最良の適合円に沿った押し込み式締結具100の円周である。特定の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110の幅WRTは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、または少なくとも約50mm、またはさらには少なくとも約60mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110の幅WRTは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、または約25mm以下であってもよい。少なくとも1つの半径方向タブ110の幅WRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。少なくとも1つの半径方向タブ110の幅WRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、少なくとも1つの半径方向タブ110の幅WRTは、25mmであってもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、図5に示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、軸方向高さTRTを有することができる。本明細書に記載される実施形態の目的のために、少なくとも1つの半径方向タブ110の軸方向高さTRTは、第1の軸方向表面126から第2の軸方向表面128までの距離である。特定の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110の軸方向高さTRTは、少なくとも約0.1mm、例えば、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.3mm、または少なくとも約0.4mm、またはさらには少なくとも約0.5mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110の軸方向高さTRTは、約2mm以下、例えば、約0.9mm以下、またはさらには約0.8mm以下であってもよい。少なくとも1つの半径方向タブ110の軸方向高さTRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。少なくとも1つの半径方向タブ110の軸方向高さTRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、少なくとも1つの半径方向タブ110の軸方向高さTRTは、0.7mmであってもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、図5に示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、長さLRTを有することができる。本明細書に記載される実施形態の目的のために、少なくとも1つの半径方向タブ110の長さLRTは、内側半径方向縁部123から外側半径方向縁部125までの距離である。特定の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110の長さLRTは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、または少なくとも約50mm、またはさらには少なくとも約60mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、少なくとも1つの半径方向タブ110の長さLRTは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、または約25mm以下であってもよい。少なくとも1つの半径方向タブ110の長さLRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。少なくとも1つの半径方向タブ110の長さLRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、少なくとも1つの半径方向タブ110の長さLRTは、25mmであってもよい。
【0037】
一実施形態では、図5に示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、少なくとも1つの半径方向タブ110の内側半径方向縁部123を環状基部104に接続するブリッジ部分135を含むことができる。特定の実施形態では、ブリッジ部分135は、中心軸Aに対して相対的に傾くことができる。上述したように、次に図5に示すように、ブリッジ部分135は、環状基部104に平行で、中心軸Aに垂直な平面に対して角度αを形成することができる。非限定的な実施形態として、無負荷状態におけるブリッジ部分135と環状基部104との間の角度αは、少なくとも0.1°、例えば、少なくとも2°、少なくとも4°、少なくとも5°、またはさらには少なくとも10°とすることができる。別の実施形態では、角度αは、45°以下、例えば、40°以下、35°以下、30°以下、25°以下、またはさらには20°以下とすることができる。さらに別の実施形態では、角度αは30°以上とすることができる。角度αは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。角度αは上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、角度αは43°であってもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、半径方向タブ110の角度αは、全て均一とすることができる。別の実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110の角度αは異なっていてもよい。特定の実施形態では、各角度αは、60°以上、例えば、90°以上、120°以上、またはさらには150°以上とすることができる。さらなる実施形態では、各角度αは、180°未満、例えば、170°以下、160°以下、150°以下、140°以下、130°以下、120°以下、またはさらには110°以下とすることができる。特定の実施形態では、角度αは、全て、略平行な方向に延びる直線に沿って位置することができる。本明細書で使用される場合、「略平行な方向」とは、4°以下、3°以下、またはさらには2°以下など、2本の線の測定方向間の5°以下の偏差を指す。より特定の実施形態では、角度αは、全て、平行に延びる線に沿って位置することができる。本明細書で使用される場合、「平行に延びる」とは、2本の線の測定方向間の0.5°以下の偏差を指す。
【0039】
図3A図3Bに従い、次に図4および図5により詳細に示すように、一実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110は、内側周縁表面112aを画定してもよい。一実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110の内側半径方向縁部123は、内側周縁表面112aを画定してもよい。このようにして、半径方向タブ110は、半径方向内側に突出し、内側周縁表面112aを形成する。特定の実施形態では、半径方向タブ110のうちの少なくとも1つは、低摩擦層1104を有しないと定義された露出表面175を有することができる。図5に示すように、この露出表面175は、半径方向タブ110の内側半径方向端部123における内側周縁表面112aであってもよい。
【0040】
前述したように、および図4および図5に示すように、環状本体14の内側半径方向縁部103、および少なくとも1つの半径方向タブ110の内側半径方向縁部123は、押し込み式締結具100の開口部180を少なくとも部分的に画定することができる。開口部180は、中心軸Aに略垂直な平面で見たときに、多角形、楕円形、円形、半円形、または略円形の断面を有してもよい。開口部180は、形状が不均一であってもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、図4に示すように、開口部180は、半径Rを有してもよい。本明細書に記載される実施形態の目的のために、開口半径Rは、中心軸Aから、環状基部104の内側半径方向縁部103、または少なくとも1つの半径方向タブ110の内側半径方向縁部123のいずれかの最も外側の点までの距離である。特定の実施形態によれば、開口半径Rは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、または少なくとも約60mm、またはさらには少なくとも約50mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、開口半径Rは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、またはさらには約25mm以下であってもよい。開口半径Rは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。開口半径Rは上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、開口半径Rは25mmであってもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、図5に示すように、押し込み式締結具100は、軸方向高さTを有することができる。本明細書に記載される実施形態の目的のために、押し込み式締結具100の軸方向高さTは、環状基部104の第1の軸方向表面106または軸方向フランジ150の第2の軸方向表面154のいずれかのより軸方向に離れた部分と最も内側の半径方向タブ110の第2の軸方向表面128とからの距離である。特定の実施形態によれば、押し込み式締結具100の軸方向高さTは、少なくとも約0.1mm、例えば、少なくとも約0.2mm、または少なくとも約0.3mm、または少なくとも約0.4mm、またはさらには少なくとも約0.5mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、押し込み式締結具100の軸方向高さTは、約100mm以下、例えば、約90mm以下、またはさらには約80mm以下であってもよい。押し込み式締結具100の軸方向高さTは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることがさらに理解されるであろう。押し込み式締結具100の軸方向高さTは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることが理解されるであろう。例えば、押し込み式締結具100の軸方向軸方向高さTは、0.7mmであってもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、図4に示すように、押し込み式締結具100は、全体外側半径ORを有していてもよい。本明細書に記載される実施形態の目的のために、押し込み式締結具100の外側半径ORは、押し込み式締結具100の中心軸Aから半径方向に最も外側の周縁までの距離であり、この周縁は、軸方向フランジ150の外側半径方向縁部155、環状基部104の外側半径方向縁部105、または少なくとも1つの半径方向タブ110の外側半径方向縁部125のいずれかであってもよい。特定の実施形態によれば、押し込み式締結具100の外側半径ORは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約20mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、またはさらには少なくとも約50mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、押し込み式締結具100の外側半径ORは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、またはさらには約25mm以下であってもよい。押し込み式締結具100の外側半径ORは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。押し込み式締結具100の外側半径ORは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、押し込み式締結具100の外側半径ORは、23mmであってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、図4に示すように、押し込み式締結具100は、全体内側半径IRを有していてもよい。本明細書に記載される実施形態の目的のために、押し込み式締結具100の内側半径IRは、押し込み式締結具100の中心軸Aから半径方向に最も内側の周縁までの距離であり、この周縁は、最も内側の半径方向タブ110の内側半径方向縁部123、軸方向フランジ150の内側半径方向縁部153、または環状基部104の内側半径方向縁部103のいずれかであり得る。特定の実施形態によれば、押し込み式締結具100の内側半径IRは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約20mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、またはさらには少なくとも約50mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、押し込み式締結具100の内側半径IRは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、またはさらには約25mm以下であってもよい。押し込み式締結具100の内側半径IRは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。押し込み式締結具100の内側半径IRは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、押し込み式締結具100の内側半径IRは、23mmであってもよい。
【0045】
図示の目的のために、図6は、本明細書に記載の代替の実施形態による押し込み式締結具100を含む。図6図4および図5との間の対応する構成要素(すなわち、同じ参照番号を有する構成要素)は、図4および図5を参照して説明された特性または特徴のいずれかを有すると説明できることが理解されるであろう。
【0046】
図6を参照すると、特定の実施形態によれば、押し込み式締結具100は、中心軸Aの周りに向けられた押し込み式締結具本体102を含むことができる。押し込み式締結具100は、環状基部104をさらに有してもよい。押し込み式締結具100は、環状基部104の内側半径方向縁部103のうちの少なくとも1つに沿って配置された少なくとも1つの半径方向タブ110をさらに含んでもよい。これらの代替の実施形態に示すように、押し込み式締結具100および/または環状基部104は、軸方向フランジ150を含んでもよい。軸方向フランジ150は、第1の軸方向表面152と、第1の軸方向表面152の反対側にある第2の軸方向表面154と、を有してもよい。軸方向フランジ150は、中心軸Aに垂直な平面で見たときに、多角形、楕円形、円形、半円形、または略円形の断面を有していてもよい。特定の実施形態では、軸方向フランジ150は、中心軸Aに平行な線に対して傾くことができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、図6に示すように、軸方向フランジ150は、軸方向高さTAFを有することができる。本明細書に記載される実施形態の目的のために、軸方向フランジ150の軸方向高さTAFは、第1の軸方向表面152から第2の軸方向表面154までの距離である。特定の実施形態によれば、軸方向フランジ150の軸方向高さTRTは、少なくとも約0.1mm、例えば、少なくとも約0.2mm、または少なくとも約0.3mm、または少なくとも約0.4mm、またはさらには少なくとも約0.5mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、軸方向フランジ150の軸方向高さTRTは、約15mm以下、例えば、約10mm以下、またはさらには約5mm以下であってもよい。軸方向フランジ150の軸方向高さTRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。軸方向フランジ150の軸方向高さTRTは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、軸方向フランジ150の軸方向軸方向高さTRTは、0.7mmであってもよい。
【0048】
図示の目的のために、図7A図7Cは、本明細書に記載される代替の実施形態による、押し込み式締結具100の上面図、断面図、および斜視図をそれぞれ含む。図7A図7C図4図5および図6との間の対応する構成要素(すなわち、同じ参照番号を有する構成要素)は、図4図5、および図6を参照して説明された特性または特徴のいずれかを有すると説明できることが理解されるであろう。
【0049】
次に図7A図7Cを参照すると、特定の実施形態によれば、押し込み式締結具100は、中心軸Aの周りに向けられた押し込み式締結具本体102を含むことができる。押し込み式締結具100は、環状基部104をさらに有してもよい。押し込み式締結具100は、環状基部104の外側半径方向縁部105に沿って配置された少なくとも1つの半径方向タブ110をさらに含んでもよい。これらの代替の実施形態に示すように、少なくとも1つの半径方向タブ110は、環状基部104から半径方向外側に突出してもよい。これらの実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110は、内側半径方向縁部123と、外側半径方向縁部125と、を含んでもよい。この実施形態では、半径方向タブ110の内側半径方向縁部123は、環状基部104の外側半径方向縁部105と一致し得る。この実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110は、外側半径方向縁部125と、外側半径方向縁部125を環状基部104に接続するブリッジ部分135と、を画定することができる。
【0050】
図3C図3Dに従い、次に図7A図7Cにより詳細に示すように、一実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110は、外側周縁表面112bを画定してもよい。この代替の実施形態では、少なくとも1つの半径方向タブ110の外側半径方向縁部125は、外側周縁表面112bを画定してもよい。このようにして、半径方向タブ110は、半径方向外側に突出し、外側周縁表面112bを形成する。特定の実施形態では、半径方向タブ110のうちの少なくとも1つは、低摩擦層1104を有しないと定義された露出表面175を有してもよい。
【0051】
一実施形態では、図7A図7Cに示すように、軸方向フランジ150は、内側半径方向縁部153と、外側半径方向縁部155と、を含んでもよい。軸方向フランジ150は、長さLAFを有することができる。本明細書に記載される実施形態の目的のために、軸方向フランジ150の長さLAFは、内側半径方向縁部153から外側半径方向縁部155までの距離である。特定の実施形態によれば、軸方向フランジ150の長さLAFは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、または少なくとも約30mm、または少なくとも約40mm、または少なくとも約50mm、またはさらには少なくとも約60mmであってもよい。さらに他の実施形態によれば、軸方向フランジ150の長さLAFは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、またはさらには約25mm以下であってもよい。軸方向フランジ150の長さLAFは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。軸方向フランジ150の長さLAFは、上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、軸方向フランジ150の長さ長さLAFは、25mmであってもよい。
【0052】
図示の目的のために、図8A図8Eは、本明細書に記載される代替の実施形態による、アセンブリ500内の押し込み式締結具100の上面図、側面図、上面切り欠き図、および断面図をそれぞれ含む。図8A図8Eの間の対応する構成要素(すなわち、同じ参照番号を有する構成要素)は、図8A図8Eを参照して説明された特性または特徴のいずれかを有すると説明できることが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、押し込み式締結具100は、アセンブリ500内の内側部材528(シャフトなど)に隣接して、または接触して配置することができる。アセンブリ500はまた、内側部材528に嵌合された外側部材530(軸受け、ハウジング、側面部材、または他の構造部材など)も含んでもよい。一実施形態では、外側部材530は、内側部材528に対して回転するように適合され得る。別の実施形態では、内側部材528は、外側部材530に対して回転するように適合され得る。押し込み式締結具100は、アセンブリ500内の内側部材528に隣接して、または接触して配置することができる。いくつかの実施形態では、押し込み式締結具100は、アセンブリ500の内側部材528上に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、押し込み式締結具100の少なくとも1つの半径方向タブ110は、押し込み式締結具100をアセンブリ500の内側部材528に固定することができる。
【0053】
取り付け中および取り付け後に、少なくとも1つの半径方向タブ110は、半径方向に変形するように適合させることができる。少なくとも1つの半径方向タブ110は、弾性変形ゾーンで動作することができ、すなわち、少なくとも1つの半径方向タブ110は、力の印加時に変形し、力の除去後に元の形状に戻ることができる。さらなる実施形態では、少なくとも1つの少なくとも1つの半径方向タブ110は、塑性変形ゾーンで動作することができ、すなわち、少なくとも1つの半径方向タブ110は、力の除去後にその元の形状に完全に戻ることができない。環状基部104上に異なる変形特性の少なくとも1つの半径方向タブ110を含めることによって、押し込み式締結具100の特性、例えば、剛性、摺動能力、または公差吸収をさらに変更することが可能にすることができる。
【0054】
図8Aを参照すると、アセンブリ500の非限定的な実施形態が示されている。一実施形態では、アセンブリ500は、車両用のシートアセンブリ500であり得る。シートアセンブリ500は、一般に、底部分504およびシート背もたれ506を有するシート502を含む。シート背もたれ506は、底部分504と枢動可能に接続されてもよい。底部分504は、フレーム508と、カバー510と、それらの間に配置されたクッションまたは支持体と、を含んでもよい。シート背もたれ506は、内部支持体512を含んでもよい。シートアセンブリ500は、車両の乗客が座ることができる場所を提供することができる。シートアセンブリ500は、少なくとも1つの摺動アセンブリ525、525’を含んでもよい。シートアセンブリ500は、少なくとも1つの内側部材528、528’、528’’を含むことができる。シートアセンブリは、少なくとも1つの外側部材530を含むことができる。シートアセンブリは、少なくとも1つの押し込み式締結具100を含むことができる。図8Bは、図8Aに示されるアセンブリ500内の押し込み式締結具100の側面図を示している。いくつかの実施形態では、内側部材528は、シートアセンブリ500のクロスチューブ、およびシートアセンブリ500の底部分504のフレーム508の一部であり得る。図8Cは、複数の内側部材528、528’を有するアセンブリ内の複数の押し込み式締結具100、100’の側面図を示している。図8Cは、アセンブリ内の押し込み式締結具100の切り欠き上面図を示している。図8C~Dは、底部分504のフレーム508の側面板527、527’に連結され得るときの内側部材528を示している。
【0055】
次に図8Eを参照すると、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される実施形態のうちの1つ以上による押し込み式締結具100は、内側部材528(シャフトなど)上に配置されて、アセンブリ500を押し込み式締結具100が取り付けられた状態で形成することができる。内側部材528は、車両用のシートアセンブリ500用のクロスチューブであり得る。いくつかの実施形態では、アセンブリ500は、側面シート部材550をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、アセンブリ500は、軸受け560をさらに含むことができる。図8Eに示すように、いくつかの実施形態では、押し込み式締結具100の半径方向タブ110のうちの少なくとも1つは、内側部材528または外側部材530のうちの少なくとも1つと係合および/または接触することができる。別の実施形態では、複数の半径方向タブ110がアセンブリ500の中心軸Aに沿って軸方向外側に突出している間、押し込み式締結具100の第1の主表面107は、軸方向内部表面を画定してもよく、押し込み式締結具100の第2の主表面109は、軸方向外部表面を画定してもよい。一実施形態では、環状基部104は、外側部材530が接触する軸受け表面165を含んでもよい。
【0056】
図8Eに示すように、軸方向フランジ150は、環状基部104に平行で、中心軸Aに垂直な平面に対して角度βを形成することができる。非限定的な実施形態として、無負荷状態における軸方向フランジ150と環状基部104との間の角度βは、少なくとも0°、例えば、少なくとも45°、少なくとも65°、少なくとも75°、またはさらには少なくとも90°とすることができる。別の実施形態では、角度βは、180°以下、例えば、135°以下、120°以下、90°以下、75°以下、またはさらには45°以下とすることができる。角度βは、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。角度βは上述の任意の最小値と最大値との間の任意の値であり得ることがさらに理解されるであろう。例えば、角度βは43°であってもよい。
【0057】
図示の目的のために、図9A~Cは、アセンブリ500内の押し込み式締結具100の上方側面図、断面図、および斜視図をそれぞれ示している。いくつかの実施形態では、図9Bに示すように、押し込み式締結具100の半径方向タブ110の内側半径方向縁部123のうちの少なくとも1つは、内側部材528に見られる、一致するまたは別の方法で対応する溝29を通じて、内側部材528にキー止めされてもよい。いくつかの変形例では、溝529は、多角形、楕円形、円形、半円形、または略円形の断面を有してもよく、半径方向タブ110の少なくとも1つの形状と一致して、内側部材528のうちの少なくとも1つと押し込み式締結具100との相対的な移動を防止または制限する締まり嵌めを形成してもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、押し込み式締結具100の第1の主表面107または第2の主表面109のうちの少なくとも一方は、押し込み式締結具100と内側部材528との間の相対的な移動を防止または制限するように、外側部材530と係合してもよい。移動は、中心軸Aに対する回転方向、軸方向、または半径方向に防止または制限されてもよい。特定の実施形態によれば、相対的な軸方向の移動が防止されてもよい。いくつかの実施形態では、押し込み式締結具100の周縁表面112a、112bのうちの少なくとも一方は、内側部材528または外側部材530の少なくとも一方とインターロックを形成してもよい。いくつかの実施形態では、インターロックは、内側部材528または外側部材530のうちの少なくとも一方と接触する周縁表面112a、112bのうちの少なくとも一方の角部192、194であってもよい。いくつかの実施形態では、鋭い角部192は、アセンブリ500において内側部材528または外側部材530のうちの少なくとも一方に接触するように適合されてもよい。
【0059】
一実施形態では、押し込み式締結具100は、10mm未満の歪みの下で、少なくとも1Nの保持力を内側部材528に提供することができる。
【0060】
一実施形態では、押し込み式締結具上の金属基材1119および低摩擦層1119は、20N/cmを越える、例えば、40N/cmを越える、50N/cmを越える、75N/cmを越える剥離強度(Standard ISO 4578に従って測定)を示す。一実施形態では、押し込み式締結具上の金属基材1119および低摩擦層1119は、100N/cm未満、例えば、75N/cm未満、50N/cm未満、または25N/cm未満の剥離強度(Standard ISO 4578に従って測定)を示す。
【0061】
一実施形態では、アセンブリ500は、内側部材528に対して長手方向に少なくとも10N、例えば、少なくとも20N、少なくとも30N、少なくとも40N、少なくとも50N、少なくとも100N、またはさらには少なくとも150Nの組立力によって取り付けるかまたは組み立てることができる。さらなる実施形態では、アセンブリ500は、内側部材528に対して長手方向に少なくとも1kgf、例えば、1500N以下、1000N以下、750N以下、またはさらには250N以下の組立力によって取り付けるかまたは組み立てることができる。
【0062】
押し込み式締結具100またはアセンブリ500の使用は、これらに限定されるものではないが、車両のテールゲート、ドアフレーム、シートアセンブリ、または他のタイプの用途などのいくつかの用途においてより大きな利点を提供することができる。特に、押し込み式締結具100の使用は、構成要素を排除することにより、アセンブリ500の簡素化を提供してもよい。さらに、押し込み式締結具100の使用は、必要な組立力を改善し、内側と外側部材28、30との間の軸方向の公差を補償し、内側と外側部材28、30との間の望ましくない移動を防止することによって、組立品500内の騒音低減および振動デカップリングを提供してもよい。さらに、押し込み式締結具100は、単純な取り付けであり、複雑さが異なるいくつかの可能なアセンブリにわたって後付けで費用対効果の高いものであってもよい。さらに、押し込み式締結具100上の低摩擦層1104は、低摩擦特性を提供し、アセンブリ500の構成要素に対する固定要素でありながら、軸方向軸受けとして機能してもよい。これにより、押し込み式締結具100とアセンブリ500の他の構成要素との間の摩擦性能が向上し得る。最後に、押し込み式締結具100の使用は、内側と外側部材28、30との間の改善された剛性および引張強度を維持し、アセンブリ500の寿命を延ばすことができる。
【0063】
多くの異なる態様および実施形態が可能である。 それらの態様および実施形態のいくつかが以下に説明される。 本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様および実施形態が例示にすぎず、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。 実施形態は、以下にリスト化される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
【0064】
実施形態1.押し込み式締結具であって、開口部を画定している環状基部、反対側にある第1および第2の主表面、ならびに環状基部から延在する複数の半径方向タブを備える押し込み式締結具本体であって、半径方向タブが、半径方向内側または半径方向外側に終端し、周縁表面を提供する、押し込み式締結具本体と、押し込み式締結具本体の第1の主表面を覆う低摩擦層であって、周縁表面が、低摩擦層を有しない、低摩擦層と、を備える、押し込み式締結具。
【0065】
実施形態2.アセンブリであって、シャフトを備える内側部材と、内側部材上に嵌合された外側部材であって、内側部材および外側部材のうちの少なくとも一方が、他方に対して回転するように適合されている、外側部材と、押し込み式締結具であって、開口部を画定している環状基部、反対側にある第1および第2の主表面、ならびに環状基部から延在する複数の半径方向タブを備える押し込み式締結具本体であって、半径方向タブが、半径方向内側または半径方向外側に終端し、周縁表面を提供する、押し込み式締結具本体を備える、押し込み式締結具と、押し込み式締結具本体の第1の主表面を覆う低摩擦層であって、周縁表面が、低摩擦層を有しない、低摩擦層と、を備える、アセンブリ。
【0066】
実施形態3.第1の主表面が、周縁表面と交差して鋭い角部を形成し、第2の主表面が、周縁表面と交差して丸みを帯びた角部を形成する、実施形態1および2のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0067】
実施形態4.丸みを帯びた角部が、0.0mm~1.5mmの範囲の曲率半径を有する、実施形態3に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0068】
実施形態5.鋭い角部が、0.0mm~0.5mmの範囲の曲率半径を有する、実施形態3に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0069】
実施形態6.鋭い角部が内側部材または外側部材に接触するように適合されている、実施形態3に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0070】
実施形態7.半径方向タブのうちの少なくとも1つが、半径方向に変形するように適合されている、実施形態1~6のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0071】
実施形態8.周縁表面が、切断操作によって形成される、実施形態1~7のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0072】
実施形態9.切断操作が、周縁表面を形成するために第2の主表面から第1の主表面へと開始される切断方向を定義する、実施形態8に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0073】
実施形態10.環状基部は、外側部材が接触する軸受け表面を備える、実施形態2に記載のアセンブリ。
【0074】
実施形態11.外側部材が、軸受けまたは側部綿部材のうちの少なくとも一方を備える、実施形態2に記載のアセンブリ。
【0075】
実施形態12.押し込み式締結具が、10mm未満の歪みの下で1Nを越える保持力を内側部材に提供する、実施形態2に記載のアセンブリ。
【0076】
実施形態13.押し込み式締結具本体が、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、またはそれらの合金などの金属を含む、実施形態1~12のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0077】
実施形態14.押し込み式締結具本体が、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、またはそれらの合金などの金属を含む、実施形態13に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0078】
実施形態15.低摩擦層が、フルオロポリマーを含む、実施形態1~14のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0079】
実施形態16.押し込み式締結具は、押し込み式締結具本体と低摩擦層との間に配置された接着層をさらに備える、実施形態1~15のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0080】
実施形態17.複数の半径方向タブが、複数の半径方向スロットだけ互いから円周方向に離間されている、実施形態1~16のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0081】
実施形態18.第1の主表面が軸方向内部表面を画定し、第2の主表面が軸方向外部表面を画定し、複数の半径方向タブが軸方向外側に突出している、実施形態1~17のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0082】
実施形態19.半径方向タブのうちの少なくとも1つが、軸方向の環状基部の断面平面において角度αを形成しており、α≦30°である、実施形態1~18のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0083】
実施形態20.開口部が、5mm~25mmの範囲内の半径を有する、実施形態1~19のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0084】
実施形態21.押し込み式締結具本体および低摩擦層が、20N/cmを越える剥離強度(Standard ISO 4578に従って測定)を示す、実施形態1~20のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0085】
実施形態22.車両用のシートアセンブリを備える、実施形態2に記載のアセンブリ。
【0086】
実施形態23.押し込み式締結具が、軸方向フランジをさらに備える、実施形態1~22のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0087】
実施形態24.半径方向タブが、半径方向外側に突出し、周縁表面が、外側周縁表面を形成している、実施形態1~23のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0088】
実施形態25.環状基部が、外側周縁表面の反対側にある内側周縁表面を画定している、実施形態24に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0089】
実施形態26.内側周縁表面が、低摩擦層を有しない、実施形態24に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0090】
実施形態27.半径方向タブが、半径方向内側に突出し、周縁表面が、内側周縁表面を形成している、実施形態1~22のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0091】
実施形態28.環状基部が、内側周縁表面の反対側にある外側周縁表面を画定している、実施形態26に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0092】
実施形態29.外側周縁表面が、低摩擦層を有しない、実施形態27に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【0093】
上記の全ての特徴が必要なわけではなく、特定の特徴の一部が必要でなくてもよく、説明したものに加えて1つ以上の特徴が提供されてもよいことに留意されたい。さらになお、特徴が説明される順序は、必ずしも特徴が設置される順序ではない。
【0094】
特定の特徴は、明確にするために、別個の実施形態の文脈で本明細書に記載されているが、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は、別個にまたは任意のサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0095】
特定の実施形態に関して、利益、他の利点、および課題の解決策が上述されたが、利益、利点、課題の解決策、および任意の利益、利点、または解決策を発生させるまたはより明確にさせることができる任意の特徴は、任意または全ての請求項の重要な、必要な、または本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0096】
本明細書に記載された実施形態の明細書および例示は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書および例示は、本明細書に記載の構造または方法を使用する装置およびシステムの全ての要素および特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよく、逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴もまた、別個にまたは任意の副組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で述べられた値への言及は、その範囲内のありとあらゆる値を含む。本明細書を読んだだけで、他の多くの実施形態が当業者には明らかであろう。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、または任意の変更が行われることができるように、他の実施形態が使用され、本開示から導出されることができる。したがって、本開示は限定的ではなく例示的とみなされるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
【手続補正書】
【提出日】2021-05-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押し込み式締結具であって、
開口部を画定する環状基部、反対側にある第1および第2の主表面、ならびに前記環状基部から延在する複数の半径方向タブを備える押し込み式締結具本体であって、前記半径方向タブが、半径方向内側または半径方向外側に終端し、周縁表面を提供する、押し込み式締結具本体と、
前記押し込み式締結具本体の前記第1の主表面を覆う低摩擦層であって、前記周縁表面が、低摩擦層を有しない、低摩擦層と、を備える、押し込み式締結具。
【請求項2】
アセンブリであって、
シャフトを備える内側部材と、
前記内側部材上に嵌合された外側部材であって、前記内側部材および前記外側部材のうちの少なくとも一方が、他方に対して回転するように適合されている、外側部材と、
押し込み式締結具であって、
開口部を画定する環状基部、反対側にある第1および第2の主表面、ならびに前記環状基部から延在する複数の半径方向タブを備える押し込み式締結具本体であって、前記半径方向タブが、半径方向内側または半径方向外側に終端し、周縁表面を提供する、押し込み式締結具本体を備える、押し込み式締結具と、
前記押し込み式締結具本体の前記第1の主表面を覆う低摩擦層であって、前記周縁表面が、低摩擦層を有しない、低摩擦層と、を備える、アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の主表面が、前記周縁表面と交差して鋭い角部を形成し、前記第2の主表面が、前記周縁表面と交差して丸みを帯びた角部を形成している、請求項1または2に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項4】
前記丸みを帯びた角部が、0.0mm~0.2mmの範囲の曲率半径を有する、請求項3に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項5】
前記鋭い角部が、0.0mm~0.2mmの範囲の曲率半径を有する、請求項3に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項6】
前記押し込み式締結具本体が、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、またはそれらの合金などの金属を含む、請求項1または2に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項7】
前記低摩擦層が、フルオロポリマーを含む、請求項1および2のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項8】
前記複数の半径方向タブが、複数の半径方向スロットだけ互いから円周方向に離間されている、請求項1または2に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項9】
前記半径方向タブのうちの少なくとも1つが、軸方向の前記環状基部の断面平面において角度αを形成しており、α≦30°である、請求項1または2に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項10】
前記半径方向タブが、半径方向外側に突出し、前記周縁表面が、外側周縁表面を形成している、請求項1および2のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項11】
前記環状基部が、前記外側周縁表面の反対側にある内側周縁表面を画定する、請求項10に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項12】
前記内側周縁表面が、前記低摩擦層を有しない、請求項10に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項13】
前記半径方向タブが、半径方向内側に突出し、前記周縁表面が、内側周縁表面を形成している、請求項1~9のいずれかに記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項14】
前記環状基部が、前記内側周縁表面の反対側にある外側周縁表面を画定している、請求項13に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【請求項15】
前記外側周縁表面が、前記低摩擦層を有しない、請求項14に記載の押し込み式締結具またはアセンブリ。
【国際調査報告】