(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】通信方法およびネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20220111BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20220111BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W92/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526259
(86)(22)【出願日】2019-12-02
(85)【翻訳文提出日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 CN2019122414
(87)【国際公開番号】W WO2020134885
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201811603214.2
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ユンフェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067DD17
5K067DD57
5K067EE16
(57)【要約】
本願は、通信方法およびネットワークデバイスを提供する。前記通信方法は、コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティによって実行され、前記通信方法は、サービスゾーン識別子を決定するステップと、ネットワーク機能エンティティが前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように、前記サービスゾーン識別子を含む情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップと、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティによって実行される通信方法であって、
サービスゾーン識別子を決定するステップと、
ネットワーク機能エンティティが前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように、前記サービスゾーン識別子を含む情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項2】
前記サービスゾーン識別子を決定するステップは、
事業者のポリシーと、
アプリケーション機能の要求と、
ローカル設定データと、
管理および維持動作の要求と、のうちの少なくとも1つに基づいて、前記サービスゾーン識別子を決定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サービスゾーン識別子を含む前記情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップは、
端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む第1情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップと、
前記端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション確立プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む第2情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップと、のうちの少なくとも1つを、含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、サービス化フレームワーク内のサービス選択ポリシー管理機能、ポリシー制御機能のエンティティ、またはユニファイドデータ管理エンティティ、を含む、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワーク機能エンティティは、アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティを含み、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能エンティティを含み、前記登録プロセスは、アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスを含み、前記端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第1情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップは、
前記ポリシー制御機能エンティティが、前記アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第1情報を前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティに送信するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワーク機能エンティティは、アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティを含み、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能エンティティを含み、前記登録プロセスは、アクセス管理ポリシー更新プロセスを含み、前記端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第1情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップは、
前記ポリシー制御機能エンティティが、前記アクセス管理ポリシー更新プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第1情報を前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティに送信するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワーク機能エンティティは、アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティを含み、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ユニファイドデータ管理エンティティを含み、前記登録プロセスは、契約データ取得プロセスを含み、前記端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第1情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップは、
前記ユニファイドデータ管理エンティティが、前記契約データ取得プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第1情報を前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティに送信するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワーク機能エンティティは、セッション管理機能エンティティを含み、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能エンティティを含み、前記プロトコルデータユニットセッション確立プロセスは、セッション管理ポリシーアソシエーション確立または修正プロセスを含み、前記端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション確立プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第2情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップは、
前記ポリシー制御機能エンティティが、前記セッション管理ポリシーアソシエーション確立または修正プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む前記第2情報を前記セッション管理機能エンティティに送信するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記サービスゾーン識別子を含む前記情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップは、
前記サービスゾーン識別子と、
前記サービスゾーン識別子に適用されるサービスタイプと、前記サービスゾーン識別子に適用される時間範囲と、のうちの少なくとも1つと
を含む前記情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項10】
ネットワークエクスポージャ機能エンティティまたはアプリケーション機能エンティティからの前記アプリケーション機能の要求を受信するステップ、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項11】
コアネットワークのネットワーク機能エンティティによって実行される通信方法であって、
コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む情報を受信するステップと、
前記情報から前記サービスゾーン識別子を取得するステップと、
前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項12】
ネットワーク機能エンティティであって、
サービスゾーン識別子を決定するように構成されて決定モジュールと、
他のネットワーク機能エンティティが前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように、前記サービスゾーン識別子を含む情報を前記他のネットワーク機能エンティティに送信するように構成される送信モジュールと、
を備えることを特徴とするネットワーク機能エンティティ。
【請求項13】
前記決定モジュールは、
事業者のポリシーと、
アプリケーション機能の要求と、
ローカル設定データと、
管理および維持動作の要求と、のうちの少なくとも1つに基づいて、前記サービスゾーン識別子を決定するように構成される、
ことを特徴とする請求項12に記載のネットワーク機能エンティティ。
【請求項14】
前記送信モジュールは、さらに、
端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む第1情報を前記他のネットワーク機能エンティティに送信することと、
前記端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション確立プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子を含む第2情報を前記他のネットワーク機能エンティティに送信することと、のうちの少なくとも1つを実行するように構成される、
ことを特徴とする請求項12又は13に記載のネットワーク機能エンティティ。
【請求項15】
ネットワーク機能エンティティであって、
コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む情報を受信するように構成される受信モジュールと、
前記情報から前記サービスゾーン識別子を取得して、前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように構成される処理モジュールと、
を備えることを特徴とするネットワーク機能エンティティ。
【請求項16】
ネットワークデバイスであって、
プロセッサと、メモリとを備え、
前記メモリにコンピュータ読み取り可能な命令が記憶されており、前記コンピュータ読み取り可能な命令が前記プロセッサによって実行される場合、請求項1~11のいずれか1項に記載の通信方法を実現する、
ことを特徴とするネットワークデバイス。
【請求項17】
プロセッサによって実行される場合、前記プロセッサに請求項1~11のいずれか1項に記載の通信方法を実行させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に関し、特に、通信方法、ネットワーク機能エンティティ、ネットワークデバイス、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
5G(第5世代)の移動体通信システムのサービスベースのアーキテクチャにおいて、サービスゾーン識別子(サービスゾーンID、service zone ID)は、サービスプロデューサーインスタンスを発見し選択するためのメタデータの1つとして使用する、ということが提案されている。サービスゾーンIDは、サービスプロデューサーインスタンスのサービスゾーンを識別するために使用されるものである。サービスフレームワークサポート機能(SFSF:Service Framework Support Function)は、サービスセットID(SET ID)とサービスゾーンIDとの組み合わせに基づいて、ネットワーク機能(NF:Network Function)サービスを発見する、ということをサポートしている。サービスゾーンIDは、サービスゾーンIDによって識別される特定のサービスゾーンにおけるサービスセットから、ターゲットNFサービスインスタンスを選択すべきこと、を指示するために使用されることができる。
【0003】
サービスゾーンIDの意味は、次の2つの意味のうちの1つとすることができる。
-サービスゾーンIDは、サービスプロデューサーインスタンスのサービスゾーンを示す。
-サービスゾーンIDは、サービスプロデューサーインスタンスがデプロイされているゾーンを示す。
【0004】
しかし、現在の通信プロトコル(TR23.742)では、消費者サービスインスタンスはサービスゾーンIDに基づいてサービスプロデューサーインスタンスを選択することができることのみが示されているが、消費者サービスはサービスプロデューサーインスタンスのサービスゾーンIDを具体的にどのように取得すべきかについては言及されていない。これにより、サービスフレームワークでのサービスゾーンIDの使用が制限されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、通信方法、ネットワーク機能エンティティ、ネットワークデバイス、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例の第1態様によれば、コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティによって実行される通信方法が開示されており、前記通信方法は、
サービスゾーン識別子を決定するステップと、
ネットワーク機能エンティティが前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように、前記サービスゾーン識別子を含む情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信するステップと、を含む。
【0007】
本願の実施例の第2態様によれば、コアネットワークのネットワーク機能エンティティによって実行される通信方法が開示されており、前記通信方法は、
コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む情報を受信するステップと、
前記情報から前記サービスゾーン識別子を取得するステップと、
前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するステップと、を含む。
【0008】
本願の実施例の第3態様によれば、ネットワーク機能エンティティが開示されており、
サービスゾーン識別子を決定するように構成される決定モジュールと、
他のネットワーク機能エンティティが前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように、前記サービスゾーン識別子を含む情報を前記他のネットワーク機能エンティティに送信するように構成される送信モジュールと、を備える。
【0009】
本願の実施例の第4態様によれば、ネットワーク機能エンティティが開示されており、
コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む情報を受信するように構成される受信モジュールと、
前記情報から前記サービスゾーン識別子を取得し、前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように構成される処理モジュールと、を備える。
【0010】
本願の実施例の第5態様によれば、ネットワークデバイスが開示されており、プロセッサと、メモリとを備え、前記メモリにコンピュータ読み取り可能な命令が記憶されており、前記コンピュータ読み取り可能な命令が前記プロセッサによって実行される場合、本願の上記実施例に記載の通信方法を実現する。
【0011】
本願の実施例の第6態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が開示されており、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、本願の上記実施例に記載の通信方法を実現する。
【発明の効果】
【0012】
本願の各実施例において、コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、サービスゾーンIDを決定して、サービスゾーンIDを含む情報を他のネットワーク機能エンティティに送信し、これにより、サービスゾーンIDを受信したネットワーク機能エンティティは、このサービスゾーンIDを使用してサービスプロデューサーインスタンスを選択することができる。上記の各実施例によれば、プロデューサーのサービスゾーンに応じてサービスプロデューサーを柔軟に選択する能力を実現することができるとともに、サービスゾーンIDに対して柔軟なポリシー配置と管理を実現することができ、通信効率を向上させることができる。
【0013】
本願の他の特性および利点は、以下の詳細な説明を通じて明らかになるか、または本開示の実践を通じて部分的に習得される。
【0014】
以上の一般的な説明および後述の詳細な説明は単なる例示であり、本願を限定するものではない、ということが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本願の上記および他の特徴および利点は、図面を参照してその例示的な実施例を詳細に説明することによってより明らかになる。ここでの図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本願に適合する実施例を示し、本明細書とともに本願の原理を説明するために使用される。
【0016】
【
図1】本願の一例示的な実施例に係る通信方法のアプリケーション環境のアーキテクチャ概略図である。
【
図2】本願の一例示的な実施例に係る通信方法のフローチャートである。
【
図3】本願の他の例示的な実施例に係る通信方法のフローチャートである。
【
図4】本願の一例示的な実施例に係る、UE登録プロセスにおいてサービスゾーンIDを送受信する概略図である。
【
図5】本願の他の例示的な実施例に係る、UE登録プロセスにおいてサービスゾーンIDを送受信する概略図である。
【
図6】本願のさらに他の例示的な実施例に係る、UE登録プロセスにおいてサービスゾーンIDを送受信する概略図である。
【
図7】本願の一例示的な実施例に係る、PDUセッション確立プロセスにおいてサービスゾーンIDを送受信する概略図である。
【
図8】本願の一例示的な実施例に係るネットワーク機能エンティティの概略構成ブロック図である。
【
図9】本願の他の例示的な実施例に係るネットワーク機能エンティティの概略構成ブロック図である。
【
図10】本願の一例示的な実施例に係るネットワークデバイスの概略構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、例示的な実施形態をより包括的に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は、様々な形態で実施することができ、本明細書で説明される例に限定されるものとして理解されるべきではない。逆に、これらの例示的な実施形態を提供することにより、本願の説明をより網羅的かつ完全にし、例示的な実施形態の構想を当業者に明りょうに伝えることができる。図面は、概略にすぎず、必ずしも実寸通りに描かれているわけではない。図中の同じ符号は、同じまたは類似の部分を表しているので、それらに対する重複した説明は省略される。
【0018】
また、説明された特徴、構成または特性は、任意の適切な方法で、1つまたは複数の例示的な実施形態に組み込まれてもよい。以下の説明では、多くの具体的な詳細が提供され、これにより、本願の例示的な実施形態への十分な理解が与えられる。しかしながら、当業者は、本願の技術的案が、その特定の詳細のうちの1つまたは複数を省略することで、または、他の方法、構成要素、ステップなどを採用することで実施されることができる、ということを認識している。他の場合、周知の構成、方法、実施または動作は、本願の各態様が曖昧になるような主客転倒を回避するために、詳細に示されていないか、または説明されていない。
【0019】
図面に示されているいくつかのブロック図は、機能エンティティであり、必ずしも物理的または論理的に独立したエンティティに対応しているとはわけではない。これらの機能エンティティは、ソフトウェア形式で実装されてもよく、または1つまたは複数のハードウェアモジュールまたは集積回路に実装されてもよく、あるいは、これらの機能エンティティは、異なるネットワークおよび/またはプロセッサ装置および/またはマイクロコントローラ装置に実装されてもよい。
【0020】
図1は、一例示的な実施例に係る本願の通信方法のアプリケーション環境の概略図である。
【0021】
図1に示すように、5G通信システムでは、端末デバイス(UE:User Equipment)110は、無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)120などのアクセスネットワークを介して、コアネットワーク130と通信することができる。コアネットワーク130は、1つまたは複数の制御プレーンネットワーク機能(NF:Network Function)エンティティと、1つまたは複数のユーザプレーン機能UPF(User Plane Function)エンティティUPF1 137、UPF2 138とを含むことができる。前記1つまたは複数の制御プレーンNFエンティティは、例えば、
図1に示されるような、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティ131、モビリティ管理エンティティ132、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)エンティティSMF139、または他のNFエンティティNF1 133、NF2 134などであってよい。コアネットワーク130は、1つまたは複数のアプリケーション機能(AF:Application Function)エンティティと通信することができる。AFエンティティは、事業者の自営サービス機能に対応してもよく、サードパーティのサービスプロバイダによって提供されるサービス機能に対応してもよいし、
図1に示すようなAF1 135およびAF2 136であってもよい。
【0022】
図1に示すアーキテクチャは、サービス化のアーキテクチャであり、各消費者サービスは、1つまたは複数のサービスプロデューサーを使用することによって通信プロセスを完了することができる。サービスフレームワークサポート機能は、サービスゾーンIDによって識別される特定のサービスゾーンにおけるサービスプロデューサーのセットからターゲットNFサービスインスタンスを選択すべきように、サービスゾーンIDを使用して指示する、ということをサポートする。例えば、通信を完了するために、モビリティ管理エンティティ132は、通信プロセスに使用されるように、サービスゾーンIDに基づいて、複数の他のNFサービスインスタンス(例えば、複数のセッション管理エンティティインスタンス)から1つまたは複数のNFサービスインスタンスを選択することができる。本願の実施例に係る技術案において、本願の発明者は、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティ131が、サービスゾーンIDを決定してネットワーク機能エンティティ(例えば、モビリティ管理エンティティ132、セッション管理機能エンティティSMF139または他のNFエンティティ)に送信することにより、ネットワーク機能エンティティが、サービスゾーンIDを使用してサービスプロデューサーインスタンスを選択することができる、という技術案を提案している。本願の様々な実施例によれば、サービスゾーンIDを使用してサービスプロデューサーインスタンスを選択する完全な技術案が提供され、これによって、通信プロセスがより効率的になる。
【0023】
本明細書に記載の「サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティ」は、具体的なある特定のコアネットワークエンティティまたはある特定の種類のコアネットワークエンティティを指すものではなく、コアネットワークにおける、サービスゾーン識別子ポリシー管理(例えば、サービスゾーン識別子ポリシーを生成する)機能を有するすべてのNFエンティティの総称であり、例えば、コアネットワークのポリシー制御機能(PCF:Policy Cotrol Function)エンティティ、ユニファイドデータ管理(UDM、Unified Data Management)エンティティ、コアネットワークのサービス化フレームワーク内のサービス選択ポリシー管理機能などが含まれてもよいが、これらに限定されない。
【0024】
同様に、本明細書に記載の「モビリティ管理エンティティ」も、ある特定のコアネットワークエンティティまたはある特定の種類のコアネットワークエンティティを指すものではなく、コアネットワークにおける、モビリティ管理機能を有するすべてのNFエンティティの総称であり、例えば、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)エンティティなどが含まれてもよいが、これらに限定されない。
【0025】
本明細書に記載の様々なコアネットワーク機能エンティティは、この機能を有するネットワークデバイスまたはネットワークデバイスの組み合わせであってもよい。
【0026】
本明細書に記載の「端末デバイス」または「UE」は、コアネットワークにアクセスして、他のネットワークデバイスまたはアプリケーションサーバと通信することができる任意のユーザデバイスを指し、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、各種スマート家電などを含む。
【0027】
図1に示すものおよび以上の説明は、本願の通信方法に係る実施環境の一例示的な実施例にすぎず、理解すべきものとして、本願の実施例に適用される実施環境には様々な変形がある。
【0028】
図2は、本願の一例示的な実施例に係る通信方法のフローチャートである。この例示的な方法は、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティによって実行されるようにしてよい。換言すれば、
図2に示す通信方法の実施例は、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティ側で実行される技術案である。
図2に示すように、この例示的な方法は、ステップS210~S220を含む。
【0029】
ステップS210で、サービスゾーン識別子を決定する。
【0030】
サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、様々な方式でサービスゾーンIDを決定することができ、例えば、他のコアネットワークエンティティからサービスゾーン識別子を受信したり、既知の情報に基づいてサービスゾーンIDを生成または選択したりすることができる。
【0031】
一例では、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、下記の情報、即ち、事業者のポリシーと、アプリケーション機能(AF)の要求(例えば、このAFは、ユーザデバイスをあるサービスゾーンにルーティングし、AFエンティティを介してこのサービスゾーンのプリファレンス情報をネットワークに送信することができる、ということを希望する)と、ローカル設定データ、管理および維持動作の要求(例えば、あるゾーンのサービスプロデューサーは、業務のアップグレードを必要とする場合、業務のアップグレードがユーザエクスペリエンスに与える影響を低減するために、ユーザデバイスを他のサービスゾーンにルーティングし、アップグレードが完了した後に、サービスゾーンIDを修正することで、ユーザデバイスにこのサービスゾーンIDのサービスプロデューサーに再びルーティングさせることができるようにする、ということが考えられる)と、のうちの少なくとも1つに基づいて、前記サービスゾーンIDを決定する。
【0032】
サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、上記のような情報のうちの1つまたは複数に基づいて、サービスゾーンIDをリアルタイムに決定して送信してもよく、上記のような各種情報を取得した後に、サービスゾーンIDを予め決定して、リアルタイムまたは要求に基づいて、決定されたサービスゾーンIDを送信してもよい。
【0033】
サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、以上の各情報のうちの少なくとも1つを取得して、取得された情報に基づいてサービスゾーンIDを決定してよい。例えば、ポリシー制御機能PCFエンティティは、設定データと、管理および維持動作の要求とに基づいて、サービスゾーンIDを決定することにより、決定されたサービスゾーンIDを、UEの関連消費者サービスインスタンスのためのサービスプロデューサーインスタンスを決定するために使用する。また、例えば、ユニファイドデータ管理UDMエンティティは、UEの契約データなどの設定データに基づいて、サービスゾーンIDを決定することにより、それをUEの関連消費者サービスインスタンスのためのサービスプロデューサーインスタンスを決定するために使用する。また、例えば、サービス化フレームワークにおいて、サービス選択ポリシーを担当する機能は、ネットワーク管理および維持動作の要求に基づいて、あるサービスのサービスゾーンIDを決定して、それをこのサービスインスタンスにおけるUEのためのサービスプロデューサーインスタンスを決定するために使用する。
【0034】
一例では、AFは、サービスプロデューサーインスタンスの選択に影響を与えたい場合、AFエンティティにより、プリファレンスに使用されるサービスゾーンIDまたはサービスゾーンプリファレンス情報を要求に含めて、ネットワークエクスポージャ機能(NEF:Network Exposure Function)エンティティに送信することができ、この要求を受け入れるかどうかは、NEFエンティティによって決定される。要求を受け入れると決定された場合、NEFエンティティは、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティがサービスゾーンIDを決定する際に使用されるように、要求に付けられているプリファレンス情報をサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティに提供する。あるいは、事業者のデバイスまたはAFエンティティは、プリファレンス情報を直接にサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティに送信することができる。
【0035】
一例では、サービスゾーンIDを決定することは、このサービスゾーンIDに適用されるサービスタイプおよび/または時間範囲を決定する、ことをさらに含む。即ち、どのようなサービスタイプを選択する場合にこのサービスゾーンIDを使用する、ということを指定する。
【0036】
ステップ220で、ネットワーク機能エンティティが前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように、前記サービスゾーン識別子を含む情報を前記ネットワーク機能エンティティに送信する。
【0037】
ステップS220におけるネットワーク機能エンティティは、サービスゾーンIDを使用してサービスプロデューサーインスタンスを選択することができる任意のコアネットワークエンティティ、例えば、モビリティ管理エンティティ、SMFエンティティまたは他のネットワーク機能エンティティを指し得る。
【0038】
サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、通信プロセスにおいて、ステップS210で決定されたサービスゾーンIDを他の情報に付けて、一緒に他のネットワーク機能エンティティ(例えば、モビリティ管理エンティティ)に送信することができる。例えば、端末デバイスUEの登録プロセスにおいて、サービスゾーンIDを含む第1情報をネットワーク機能エンティティに送信したり、端末デバイスのプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)セッション確立(PDU Session Establishment)プロセスにおいて、サービスゾーンIDを含む第2情報をネットワーク機能エンティティに送信したりすることができる。あるいは、UE登録プロセスにも、PDUセッション確立プロセスにも送信することもでき、ここで、PDUセッション確立プロセスに送信されたサービスゾーンIDの使用優先度を、UE登録プロセスに送信されたサービスゾーンIDの使用優先度よりも高いと設定することができ、すなわち、ネットワーク機能エンティティは、前記第1情報と前記第2情報の両方を受信した場合、第2情報に含まれるサービスゾーンIDを優先的に使用し、即ち、PDUセッション確立プロセスに送信されたサービスゾーンIDを優先的に使用する。
【0039】
一例では、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、サービスゾーンIDを送信する以外に、サービスゾーンIDに適用されるサービスタイプと、サービスゾーンIDに適用される時間範囲と、のうちの少なくとも1つを送信することもできる。例えば、サービスゾーン識別子および前記サービスゾーン識別子に適用されるサービスタイプの両方を含む情報を送信してよい。NFエンティティは、サービスゾーンIDおよびその適用可能な指定されたサービスタイプを受信した場合、このサービスゾーンIDを指定されたサービスタイプに使用することができる。いくつかの例では、サービスゾーンIDのみが受信され、サービスゾーンIDに適用されるサービスタイプが受信されない場合、このサービスゾーンIDを全てのサービスタイプに使用することができる。
【0040】
図3は、本願の他の例示的な実施例に係る通信方法のフローチャートである。この例示的な方法は、コアネットワークのNFエンティティ(例えば、モビリティ管理エンティティ、セッション管理エンティティまたは他のNFエンティティ)によって実行されるようにしてもよい。換言すれば、
図3に示す通信方法の実施例は、受信エンティティ側(例えば、モビリティ管理エンティティ側)で実行される技術案である。
図3に示すように、この例示的な方法は、ステップS310~S330を含む。
【0041】
ステップS310で、コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む情報を受信する。
【0042】
NFエンティティは、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティとの通信中に、サービスゾーンIDを含む情報を受信することができる。例えば、端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信し、または、端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション確立プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第2情報を受信し、あるいは、UEの登録プロセスおよびPDUセッション確立プロセスの両方で受信する。UEの登録プロセスおよびPDUセッション確立プロセスの両方で受信する場合に、PDUセッション確立プロセスで受信されたサービスゾーンIDの使用優先度を、UE登録プロセスで受信されたサービスゾーンIDの使用優先度よりも高いと設定することができ、即ち、PDUセッション確立プロセスで受信されたサービスゾーンIDを優先的に使用する。
【0043】
ステップS320で、前記情報から前記サービスゾーン識別子を取得する。
【0044】
例えば、情報における関連する指定フィールドを検索することにより、それに付けられているサービスゾーンIDを取得するようにしてもよい。
【0045】
ステップS330で、前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中から、サービスプロデューサーインスタンスを選択する。
【0046】
前述のように、サービス消費者は、サービス呼び出し要求を送信する際に、サービスゾーンIDをSFSFに送信し、SFSFは、サービスゾーンIDに基づいて特定のサービスゾーンのサービスセットからサービスプロデューサーインスタンスを選択する、ということをサポートする。ネットワーク機能エンティティは、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーンIDを含む情報を受信した後、その情報からサービスゾーンIDを取得して、このサービスゾーンIDに基づいて、このサービスゾーンIDに対応するサービスプロデューサーを選択することができる。サービスゾーンIDおよびその適用可能な指定されたサービスタイプを受信した場合、ネットワーク機能エンティティは、このサービスゾーンIDを指定されたサービスタイプのサービスプロデューサーを選択することに使用することができる。サービスゾーンIDのみが受信され、サービスゾーンIDに適用されるサービスタイプが受信されない場合、このサービスゾーンIDを全てのサービスタイプのサービスプロデューサーの選択に使用することができる。
【0047】
一例では、前記ネットワーク機能エンティティには、新しいネットワーク機能エンティティと、これまでに使用されていた古いネットワーク機能エンティティとが含まれ、これによって、UEにサービスする新しいNFエンティティおよび古いNFエンティティの間の切り替え、すなわち、古いNFエンティティから新しいNFエンティティに切り替えることが発生する可能性がある。この場合、古いNFエンティティに、受信された、依然として有効なサービスゾーンD(および指定されたサービスタイプ)情報を新しいNFエンティティに送信させ、新しいNFエンティティは、前記古いネットワーク機能エンティティからのサービスゾーンIDを受信して、引き続き使用することができる。ここで、新しいNFエンティティは、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティから新しいサービスゾーンID情報を受信すると、古いNFエンティティから受信したサービスゾーンIDの使用優先度を、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティから受信したサービスゾーンIDの使用優先度より低いに設定することができる。あるいは、新しいNFエンティティは、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティから受信した新サービスゾーンID情報で、古いNFエンティティから受信したサービスゾーンID情報をカバーする。
【0048】
一例では、NFエンティティは、受信したサービスゾーンID(および指定されたサービスタイプおよび/または適用される時間範囲)を、必要とする他のNFエンティティに送信する(例えば、AMFからSMFに送信する)ことができる。
【0049】
図4は、本願の一例示的な実施例に係る、UE登録プロセスにサービスゾーンIDを送受信する概略図である。この例では、UE登録プロセスは、アクセス管理ポリシーアソシエーション確立(Access Management Policy Asociation Establishment)プロセスを含み、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能PCFエンティティであってよく、サービスゾーンIDを受信するNFエンティティは、モビリティ管理エンティティの一例としてのAMFエンティティであってよい。
図4に示すように、PCFエンティティは、アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスにおいて、決定されたサービスゾーンIDを含む情報をAMFエンティティに送信し、AMFエンティティは、この情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得する。したがって、上記の端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信することは、前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティが、前記アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスにおいて、前記ポリシー制御機能エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信する、ことを含む。
【0050】
図4にUE登録プロセスの例が示されており、このプロセスには、UE登録と関連するいくつかのステップのみが示されており、あまり関連しないステップが省略されている。
図4に示すように、UE登録プロセスは、ステップS41~S44を含んでよい。
【0051】
ステップS41で、UEは、AMFに登録要求を送信する。
【0052】
ステップS42で、AMFは、PCFを選択する。
【0053】
ステップS43で、AMFとPCFとの間に、アクセス管理(AM、Access Management)ポリシーアソシエーション確立プロセスを実行する。本願は、このフローおよびポリシーの名称を限定するものではなく、PCFから取得された、ユーザのモビリティ管理ポリシーのサービス呼び出しタイプであれば、いずれも適用可能である。
【0054】
このプロセスは、AMFによってPCFに対して開始されてもよい。また、このプロセスは、他のエンティティ(例えば、PCF)によって開始されてもよいし、本願はこれに限定されない、ということが理解される。このプロセスにおいて、AMFとPCFとの間に情報のインタラクションがあり、PCFは、決定されたサービスゾーンID(または適用されたサービスタイプおよび/または時間範囲も含む)を、AMFとのインタラクション情報に含めてAMFに送信し、その後、AMFは、このインタラクション情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得することができる。
【0055】
サービスゾーンIDに加えて、PCFは、サービスゾーンIDに適用される指定されたサービスタイプおよび/または時間範囲をAMFに送信することもできる。例えば、このプロセスにおいて、PCFがAMFに送信する情報には、次のようなものが含まれ、即ち、
-Service Zone ID:1
Service type:ServiceType 1,ServiceType 2
-Service Zone ID:2
Service type:ServiceType 3,ServiceType 4
が含まれ得る。
【0056】
上記の情報例には、サービスゾーンID1および2が含まれ、サービスゾーンID1のサービスタイプがサービスタイプ1および2として指定され、サービスゾーンID2のサービスタイプがサービスタイプ3および4として指定された。このような情報を受信した後、AMFは、サービスタイプ1またはサービスタイプ2のサービスプロデューサーを選択する場合、サービスゾーンIDが1であるサービスゾーンにおけるサービスプロデューサーインスタンスを選択ことができる一方、サービスタイプ3またはサービスタイプ4のサービスプロデューサーを選択する場合、サービスゾーンIDが2であるサービスゾーンにおけるサービスプロデューサーインスタンスを選択することができる。他のサービスタイプについて、AMFは、任意のサービスゾーンIDを有するサービスプロデューサーインスタンスを選択することができる。この情報の例は、本明細書の以下に述べる他の実施例にも適用される。
【0057】
ステップS44で、AMFは、登録受付メッセージをUEに送信する。
【0058】
図5は、本願の他の例示的な実施例に係る、UE登録プロセスにサービスゾーンIDを送受信する概略図である。この例では、UE登録プロセスは、アクセス管理ポリシー更新プロセスを含み、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能PCFエンティティであってよく、サービスゾーンIDを受信するNFエンティティは、モビリティ管理エンティティの一例としてのAMFエンティティであってよい。
図5に示すように、PCFエンティティは、アクセス管理ポリシー更新プロセスにおいて、決定されたサービスゾーンIDを含む情報をAMFエンティティに送信し、AMFエンティティは、この情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得する。したがって、上記の端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信することは、前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティが、前記アクセス管理ポリシー更新プロセスにおいて、前記ポリシー制御機能エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信する、ことを含む。
【0059】
図5にUE登録プロセスの例が示されており、このプロセスには、UE登録と関連するいくつかのステップのみが示されており、あまり関連しないステップが省略されている。
図5に示すように、UE登録プロセスは、ステップS51~S55を含んでよい。
【0060】
ステップS51で、UEは、登録要求をAMFに送信する。
【0061】
ステップS52で、AMFは、PCFを選択する。
【0062】
ステップS53で、AMFは、登録受付メッセージをUEに送信する。
【0063】
ステップS54で、AMFとPCFとの間で、アクセス管理ポリシー更新プロセスを実行する。
【0064】
このプロセスは、AMFによってPCFに対して開始されてもよい。また、このプロセスは、他のエンティティ(例えば、PCF)によって開始されてもよいし、本願はこれに限定されない、ということが理解される。このプロセスは、端末デバイスポリシーアソシエーション確立(UE Policy Asociation Establishment)プロセスの後に実行されてもよく、端末デバイスポリシーアソシエーション確立プロセスと並行して実行されてもよい。このプロセスにおいて、AMFとPCFとの間に情報のインタラクションがあり、PCFは、決定されたサービスゾーンID(または適用されたサービスタイプおよび/または時間範囲も含む)を、AMFとのインタラクション情報に含めてAMFに送信し、その後、AMFは、このインタラクション情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得してもよい。
【0065】
サービスゾーンIDに加えて、PCFは、サービスゾーンIDに適用される指定されたサービスタイプおよび/または時間範囲をAMFに送信してもよい。
【0066】
ステップS55で、登録が完了する。
【0067】
UEに登録解除(De-registration)プロセスが発生していない限り、上記の
図4および
図5の例示的なUE登録プロセスにおいて送受信されたサービスゾーンIDおよびその適用されたサービスタイプは、UEが登録解除された前のすべてのトランザクション(transpation)に対して、いずれも有効である。
【0068】
図6は、本願のさらに他の例示的な実施形態に係る、UE登録プロセスにサービスゾーンIDを送受信する概略図である。この例では、UE登録プロセスは、契約データ取得プロセスを含み、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ユニファイドデータ管理UDMエンティティであってよく、サービスゾーンIDを受信するNFエンティティは、モビリティ管理エンティティの一例としてのAMFエンティティであってよい。
図6に示すように、UDMエンティティは、契約データ取得プロセスにおいて、決定されたサービスゾーンIDを含む情報をAMFエンティティに送信し、AMFエンティティは、この情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得する。したがって、上記の端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信することは、前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティが、前記契約データ取得プロセスにおいて、前記ユニファイドデータ管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信する、ことを含む。
【0069】
図6にUE登録プロセスの例が示されており、このプロセスには、UE登録と関連するいくつかのステップのみが示されており、あまり関連しないステップが省略されている。
図6に示すように、UE登録プロセスは、ステップS61~S64を含んでよい。
【0070】
ステップS61で、UEは、登録要求をAMFに送信する。
【0071】
ステップS62で、AMFは、UDMを選択する。
【0072】
ステップS63で、AMFとUDMとの間で、契約データ取得プロセスを実行する。
【0073】
このプロセスは、AMFによってUDMに対して開始されてもよい。例えば、
図6に示すように、AMFは、Nudm_SDM_GetをUDMに送信することで、SMFデータから、SMFの選択契約データと、UEコンテキスト、アクセスおよびモビリティ契約データとを取得する。Nudm_SDM_Getへの応答として、UDMは、決定されたサービスゾーンID(または適用されたサービスタイプも含む)をAMFとのインタラクション情報に含めてAMFに送信し、その後、AMFは、このインタラクション情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得してもよい。また、このプロセスは、他のネットワーク機能エンティティ(例えば、PCF)によって開始されてもよいし、本願はこれに限定されない、ということが理解される。本願は、UDMにより提供されるサービスタイプの名称を限定しないが、UDMから取得されたユーザの契約情報のサービス呼び出しタイプであれば、いずれも適用可能である。
【0074】
サービスゾーンID以外に、UDMは、サービスゾーンIDに適用される指定されたサービスタイプおよび/または時間範囲をAMFに送信してもよい。
【0075】
ステップS64で、AMFは、登録受付メッセージをUEに送信する。
【0076】
一例では、UEに再登録が発生されていない限り、上記の
図4~6の例示的なUE登録プロセスにおいて送受信されたサービスゾーンIDおよびその適用されたサービスタイプは、このUEのトランザクション(transpation)に対して、いずれも有効である。
【0077】
図7は、本願の一例示的な実施例に係る、PDUセッション確立プロセスにサービスゾーンIDを送受信する概略図である。この例では、PDUセッション確立プロセスは、セッション管理ポリシーアソシエーション確立または修正プロセスを含み、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、PCFエンティティであってよく、サービスゾーンIDを受信するNFエンティティは、ネットワーク機能エンティティの一例としてのセッション管理機能(Session Management Function、SMF)エンティティであってよい。
図7に示すように、PCFエンティティは、セッション管理ポリシーアソシエーション確立または修正プロセスにおいて、決定されたサービスゾーンIDを含む情報をSMFエンティティに送信し、SMFエンティティは、この情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得する。したがって、上記の端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション確立プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第2情報を受信することは、前記セッション管理機能エンティティが、前記セッション管理ポリシーアソシエーション確立または修正プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第2情報を受信する、ことを含む。
【0078】
図7には、PDUセッション確立プロセスの例が示されており、このプロセスには、PDUセッション確立に関連するいくつかのステップのみが示されており、関連しないステップが省略されているため、完全なPDUセッション確立フローではない。
図7に示すように、PDUセッション確立プロセスは、ステップS71~S75を含んでよい。
【0079】
ステップS71で、UEは、PDUセッション確立要求をAMFに送信する。
【0080】
ステップS72で、AMFは、関連選択ポリシーに基づいてSMFを選択する。
【0081】
UE登録プロセスに、このUEのこのようなサービスタイプに使用されるサービスゾーンIDが受信された場合、AMFは、このステップにおいて、受信されたサービスゾーンIDに基づいてSMF選択を行う。
【0082】
ステップS73で、AMFとSMFの間で、セッション管理コンテキスト確立または更新(Nsmf_PDUSession_CreatSMContext)要求およびその応答を送信する。
【0083】
ステップS74で、SMFは、関連規格に基づいてPCFを選択する。
【0084】
SMFが、UE登録プロセスに受信したこのようなサービスタイプに使用されるサービスゾーンIDを知っている場合、SMFは、サービスゾーンIDに基づいてPCFを選択することができる。
【0085】
ステップS75で、SMFとPCFとの間で、セッション管理(SM:Session Management)ポリシーアソシエーション確立または修正プロセスを実行する。
【0086】
このプロセスは、SMFによってPCFに対して開始されてもよく、他のNFエンティティ(例えば、PCF)により開始されてもよい。このプロセスにおいて、SMFとPCFとの間に情報のインタラクションがあり、PCFは、決定されたサービスゾーンID(または適用されたサービスタイプおよび/または時間範囲も含む)をSMFとのインタラクション情報に含めてSMFに送信し、その後、SMFは、このインタラクション情報を受信して、その中からサービスゾーンIDを取得してもよい。
【0087】
サービスゾーンID以外に、PCFは、サービスゾーンIDが適用される指定されたサービスタイプおよび/または時間範囲をSMFに送信してもよい。
【0088】
一例では、上記の
図7の例示的なPDUセッション確立プロセスにおいて送受信されたサービスゾーンIDおよびその適用されたサービスタイプは、このUEのこのPDUセッションに対して、いずれも有効である。
【0089】
本願は、PCFに提供されるサービスゾーンIDのサービスタイプの名称を限定するものではなく、PCFから取得したポリシー情報のサービス呼び出しタイプであれば、適用可能である。
【0090】
以上のように、本願の各実施例に係る例示的な通信方法により、サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティによってサービスゾーンIDを決定して、コアネットワークの他のNFエンティティに送信する技術案を提供し、これにより、サービスゾーンIDを受信するNFエンティティは、サービスゾーンIDに基づいて、対応するサービスゾーンのサービスプロデューサーインスタンスを選択することができ、これによって、サービスゾーンIDへの有効利用が実現され、通信効率を向上させる。
【0091】
本願の実施例の別の態様によれば、ネットワーク機能(NF)エンティティも提供されており、このネットワーク機能エンティティは、コアネットワークにおいてサービスゾーンIDを決定して他のNFエンティティに送信することができるネットワークデバイスであってよく、例えば、コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティであってもよい。
図8は、本願の一例示的な実施例に係るネットワーク機能エンティティの概略構成ブロック図である。
図8の例に示すように、ネットワーク機能エンティティ800は、
サービスゾーン識別子を決定するように構成される決定モジュール810と、
前記サービスゾーン識別子を含む情報を他のネットワーク機能エンティティに送信するように構成される送信モジュール820と、を備える。
【0092】
一例示的な実施例により、決定モジュール810は、
事業者のポリシーと、
アプリケーション機能(AF)の要求(例えば、このAFは、ユーザデバイスをあるサービスゾーンにルーティングし、AFエンティティを介してこのサービスゾーンのプリファレンス情報をネットワークに送信することができる、ということを希望する)と、
ローカル設定データと、
管理および維持動作の要求(例えば、あるゾーンのサービスプロデューサーは業務のアップグレードを必要とする場合、業務のアップグレードがユーザエクスペリエンスの体験に与える影響を低減するために、ユーザデバイスを他のサービスゾーンにルーティングし、アップグレードが完了した後に、サービスゾーンIDを修正することで、ユーザデバイスにこのサービスゾーンIDのサービスプロデューサーに再びルーティングさせることができるようにする、ということが考えられる)と、のうちの少なくとも1つに基づいて、前記サービスゾーン識別子を決定するように構成される。
【0093】
一例示的な実施例により、送信モジュール820は、さらに、
端末デバイスの登録プロセスにおいて、サービスゾーン識別子を含む第1情報を前記他のネットワーク機能エンティティに送信することと、
端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション確立プロセスにおいて、サービスゾーン識別子を含む第2情報を前記他のネットワーク機能エンティティに送信することと、のうちの少なくとも1つを実行するように構成される。
【0094】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ800は、ポリシー制御機能PCFエンティティであって、前記他のネットワーク機能エンティティは、アクセスおよびモビリティ管理機能AMFエンティティを含み、前記登録プロセスは、アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスを含み、送信モジュール820は、さらに、
前記アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスにおいて、サービスゾーン識別子を含む第1情報を前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティに送信するように構成される。
【0095】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ800は、ポリシー制御機能PCFエンティティであって、前記他のネットワーク機能エンティティは、アクセスおよびモビリティ管理機能AMFエンティティを含み、前記登録プロセスは、アクセス管理ポリシー更新プロセスを含み、送信モジュール820は、さらに、
前記アクセス管理ポリシー更新プロセスにおいて、サービスゾーン識別子を含む第1情報を前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティに送信するように構成される。
【0096】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ800は、ユニファイドデータ管理UDMエンティティであって、前記他のネットワーク機能エンティティは、アクセスおよびモビリティ管理機能AMFエンティティを含み、前記登録プロセスは、契約データ取得プロセスを含み、送信モジュール820は、さらに、
前記契約データ取得プロセスにおいて、サービスゾーン識別子を含む第1情報を前記アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティに送信するように構成される。
【0097】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ800は、ポリシー制御機能PCFエンティティであって、前記他のネットワーク機能エンティティは、セッション管理機能SMFエンティティを含み、前記プロトコルデータユニットセッション確立プロセスは、セッション管理ポリシーアソシエーション確立または変更プロセスを含み、送信モジュール820は、さらに、
前記ポリシー制御機能エンティティが前記セッション管理ポリシーアソシエーション確立または変更プロセスにおいて、サービスゾーン識別子を含む第2情報を前記セッション管理機能エンティティに送信するように構成される。
【0098】
一例示的な実施例により、送信モジュール820は、さらに、
前記サービスゾーン識別子に適用されるサービスタイプと、
前記サービスゾーン識別子に適用される時間範囲と、のうちの少なくとも1つを含む情報を、前記他のネットワーク機能エンティティに送信するように構成される。
【0099】
一例示的な実施例より、ネットワーク機能エンティティ800は、
ネットワークエクスポージャ機能NEFエンティティまたはアプリケーション機能AFエンティティからの前記アプリケーション機能の要求を受信するように構成されるモジュール830を、さらに含んでもよい。
【0100】
本願の実施例の別の態様によれば、別のネットワーク機能NFエンティティも提供されており、このネットワーク機能NFエンティティは、コアネットワークにおいてサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティからのサービスゾーンIDを受信して、サービスゾーンIDに基づいてサービスプロデューサーインスタンスを選択することができるネットワークデバイスであってよく、例えば、モビリティ管理エンティティまたはセッション管理機能エンティティであってよい。
図9は、このようなネットワーク機能エンティティの一例示的な実施例の概略構成ブロック図である。
図9の例に示すように、ネットワーク機能エンティティ900は、
コアネットワークのサービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む情報を受信するように構成される受信モジュール910と、
前記情報から前記サービスゾーン識別子を取得して、前記サービスゾーン識別子に対応するサービスプロデューサーの中からサービスプロデューサーインスタンスを選択するように構成される処理モジュール920と、を備えるようにしてよい。
【0101】
一例示的な実施例より、受信モジュール910は、さらに、
端末デバイスの登録プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む情報を受信し、
端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション確立プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第2情報を受信するように構成される。
【0102】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ900は、アクセスおよびモビリティ管理機能AMFエンティティであってよく、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能PCFエンティティを含み、前記登録プロセスは、アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスを含み、受信モジュール910は、さらに、
前記アクセス管理ポリシーアソシエーション確立プロセスにおいて、前記ポリシー制御機能エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信するように構成される。
【0103】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ900は、アクセスおよびモビリティ管理機能AMFエンティティであってよく、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能PCFエンティティであって、前記登録プロセスは、アクセス管理ポリシー更新プロセスを含み、受信モジュール910は、さらに、
前記端末デバイスのアクセス管理ポリシー更新プロセスにおいて、前記ポリシー制御機能エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信するように構成される。
【0104】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ900は、アクセスおよびモビリティ管理機能AMFエンティティであってよく、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ユニファイドデータ管理UDMエンティティであって、前記登録プロセスは、契約データ取得プロセスを含み、受信モジュール910は、さらに、
前記契約データ取得プロセスにおいて、前記ユニファイドデータ管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第1情報を受信するように構成される。
【0105】
一例示的な実施例により、ネットワーク機能エンティティ900は、セッション管理機能SMFエンティティであってよく、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティは、ポリシー制御機能PCFエンティティであって、前記プロトコルデータユニットセッション確立プロセスは、セッション管理ポリシーアソシエーション確立または変更プロセスを含み、受信モジュール910は、さらに、
前記セッション管理ポリシーアソシエーション確立または変更プロセスにおいて、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、サービスゾーン識別子を含む第2情報を受信するように構成される。
【0106】
一例示的な実施例により、処理モジュール920は、さらに、
前記受信モジュールが前記第1情報と前記第2情報の両方を受信した場合に、第2情報に含まれるサービスゾーン識別子の使用優先度を第1情報に含まれるサービスゾーン識別子の使用優先度よりも高いと設定するように構成される。
【0107】
一例示的な実施により、ネットワーク機能エンティティ900は、以前に使用された古いネットワーク機能エンティティから切り替えられた新しいネットワーク機能エンティティであってよく、受信モジュール910は、さらに、
前記古いネットワーク機能エンティティから取得された、サービスプロデューサーを選択するためのサービスゾーン識別子を受信するように構成される。
【0108】
処理モジュール920は、さらに、前記古いネットワーク機能エンティティからのサービスゾーン識別子の使用優先度を、前記サービスゾーン識別子ポリシー管理エンティティにより送信された、前記情報に含まれるサービスゾーン識別子の使用優先度より低いと設定するように構成される。
【0109】
上記のネットワーク機能エンティティにおける各ユニット/モジュールの機能および役割の実現プロセスおよび関連詳細は、上記の方法の実施例における、対応するステップの実現プロセスを参照して、ここでは説明が省略される。
【0110】
以上の各実施例のNFエンティティの実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせによって実現されてもよく、また、それらは、単一の装置として実現されてもよく、各構成ユニット/モジュールが1つまたは複数のコンピューティングデバイスに分散されて、相応の機能をそれぞれ実行する論理集積システムとして実現されてもよい。
【0111】
以上の各実施例においてNFエンティティを構成する各ユニット/モジュールは、論理機能に従って分割されてもよく、それらは、論理機能に従って再分割されてもよく、例えば、該装置が、より多いまたはより少ないユニット/モジュールによって実現されてもよい。これらの構成ユニット/モジュールはそれぞれ、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせによって実現されてもよく、それらは、それぞれ独立した構成要素であってもよく、複数の構成要素を組み合わせて相応の論理機能を実行する集積ユニット/モジュールであってもよい。前記ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせは、分離されたハードウェアコンポーネント、プログラミングによって実現された機能モジュール、プログラマブル論理デバイスによって実現された機能モジュールなど、または以上のような組み合わせを含むことができる。
【0112】
一例示的な実施例により、NFエンティティの実施例は、ネットワークデバイスとして実現されてもよく、このネットワークデバイスは、メモリとプロセッサとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される場合、前記ネットワークデバイスに、上記のような各通信方法の実施例におけるいずれかの方法を実行させ、または、コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される場合、前記ネットワークデバイスに、上述したようなNFエンティティの各実施例の構成ユニット/モジュールにより実現された機能を実現させる。
【0113】
上記の実施形態に係る前記プロセッサは、中央処理ユニットCPUなどの単一の処理ユニットを指すことができ、また、複数の分散した処理ユニット/プロセッサを含む分散プロセッサシステムであってもよい。
【0114】
上記の実施例に係る前記メモリは、1つまたは複数のメモリを含んでもよく、それは、コンピューティングデバイスの内部メモリ、例えば一時的または非一時的な各種メモリであってもよく、メモリインターフェースを介してコンピューティングデバイスに接続された外部記憶装置であってもよい。
【0115】
図10は、このようなネットワークデバイス1001の一例示的な実施例の概略構成ブロック図を示す。
図10に示すように、このネットワークデバイスは、少なくとも1つの処理ユニット1010と、少なくとも1つの記憶ユニット1020と、異なるシステムコンポーネント(記憶ユニット1020および処理ユニット1010を含む)を接続するバス1030と、を含むことができるが、これらに限定されない。
【0116】
記憶ユニット1020にはプログラムコードが記憶されており、プログラムコードは処理ユニット1010によって実行されることができ、これにより、本明細書に記載の例示的な方法の様々な例示的な実施形態のステップを処理ユニット1010に実行させる。例えば、処理ユニット1010は、
図2~
図6に示す各ステップを実行してもよい。
【0117】
記憶ユニット1020は、ランダムアクセス記憶ユニット(RAM)1021および/またはキャッシュ記憶ユニット1022などのような、揮発性記憶ユニット形式の読み取り可能な媒体を含んでもよく、さらに、リードオンリー記憶ユニット(ROM)1023を含んでもよい。
【0118】
また、記憶ユニット1020は、プログラムモジュール1025のセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティ1024を含んでもよく、このようなプログラムモジュール1025は、オペレーティングシステム、1つまたは複数のアプリケーション、他のプログラムモジュール、およびプログラムデータを含むが、これらに限定されないし、これらの例における各々または何らかの組み合わせには、ネットワーク環境の実装が含まれる場合がある。
【0119】
バス1030は、いくつかのタイプのバス構造のうちの1つまたは複数を示すものであってもよく、メモリユニットバスまたは記憶ユニットコントローラ、周辺バス、グラフィカル加速ポート、処理ユニット、または複数のバス構造のうちの任意のバス構造を使用するローカルバスを含む。
【0120】
このネットワークデバイスは、1つまたは複数の外部デバイス1070(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、Bluetooth(登録商標)デバイスなど)と通信してもよく、また、ユーザにこのネットワークデバイスとのやり取りを実行させることができる1つまたは複数のデバイスと通信してもよく、および/または、このネットワークデバイスに1つまたは複数の他のコンピューティングデバイスとの通信を実行させることができる任意のデバイス(例えば、ルータ、モデムなど)と通信してもよい。このような通信は、入出力(I/O)インターフェース1050を介して行うようにしてよい。また、このネットワークデバイスは、ネットワークアダプター1060を介して、1つまたは複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、および/またはインターネットなどの公共ネットワーク)と通信してもよい。
図10に示すように、ネットワークアダプター1060は、バス1030を介してこのネットワークデバイスの他のモジュールと通信する。図示されていないが、このネットワークデバイスは、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスク駆動アレイ、RAIDシステム、テープドライブ、およびデータ記憶システムなどを含むが、これらに限定されない他のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールを使用して実現されてもよいことが認識されるべきである。
【0121】
本願の例示的な実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供されており、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータ読み取り可能な命令が記憶されており、前記コンピュータ読み取り可能な命令がコンピュータのプロセッサによって実行される場合、上記の方法の実施例の部分で説明された各方法の実施例をコンピュータに実行させる。
【0122】
本願の一実施例によれば、上記方法の実施例における方法を実現するためのプログラム製品も提供されており、それは、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM:Compact Disc Read only memory)を使用し、かつプログラムコードを含むことができ、また、端末デバイス、例えばパーソナルコンピュータ上で動作することができる。しかしながら、本願のプログラム製品は、これに限定されるものではなく、本明細書では、読み取り可能な記憶媒体は、プログラムを含むかまたは格納する任意の有形媒体であってもよく、このプログラムは、命令実行システム、装置またはデバイスによって使用されてもよいし、またはそれらと組み合わせて使用されてもよい。
【0123】
前記プログラム製品は、1つまたは複数の読み取り可能な媒体の任意の組み合わせを採用することができる。読み取り可能な媒体は、読み取り可能な信号媒体または読み取り可能な記憶媒体であってよい。読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置またはデバイス、または任意以上の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(網羅的ではないリスト)は、1つまたは複数の導線を有する電気的接続、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記の適切な組み合わせを含む。
【0124】
コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、ベースバンドまたはキャリアの一部として伝搬されるデータ信号を含んでよく、その中に、読み取り可能なプログラムコードが搭載されている。このような伝播されるデータ信号は、電磁信号、光信号、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない様々な形式を使用することができる。読み取り可能な信号媒体は、読み取り可能な記憶媒体以外の任意の読み取り可能な媒体であってもよいし、この読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用され、またはそれらに関連して使用されるプログラムを送信、伝播または伝送することができる。
【0125】
読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは、無線、有線、光ケーブル、RFなど、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体で伝送されるようにしてよい。
【0126】
本願の動作を実行するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラム設計言語の任意の組み合わせで作成されてもよく、前記プログラム設計言語は、オブジェクト指向のプログラム設計言語、例えばJava(登録商標)、C++などを含み、また、例えば「C」言語または類似なプログラム設計言語など、従来のプロセス型プログラミング言語も含む。プログラムコードは、完全にユーザコンピューティングデバイス上で実行され、部分的にユーザデバイス上で実行され、独立したソフトウェアパッケージとして実行され、一部がユーザコンピューティングデバイス上で一部がリモートコンピューティングデバイス上で実行され、またはリモートコンピューティングデバイスまたはサーバ上で完全に実行されるようにしてよい。リモートコンピューティングデバイスに関連する場合、リモートコンピューティングデバイスは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む、任意の種類のネットワークを介して、ユーザコンピューティングデバイスに接続するようにしてよく、または、外部コンピューティングデバイスに接続する(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して接続する)ようにしてもよい。
【0127】
動作実行のためのデバイスのいくつかのモジュールまたはユニットが、上記の詳細な説明において言及されているが、この区分が強制的ではない、ということに留意されたい。実際には、本願の実施方式によれば、上記で説明した2つ以上のモジュールまたはユニットの特徴および機能は、1つのモジュールまたはユニットにおいて具体化されてもよい。逆に、上述した1つのモジュールまたはユニットの特徴および機能は、さらに複数のモジュールまたはユニットに分割して具体化されてもよい。
【0128】
さらに、本願に係る方法の各ステップは、図面において特定の順序で説明されているが、これらのステップが必ずしもこの特定の順序に従って実行されなければならないこと、または、すべてのステップを実行してこそ、望ましい結果が実現されることができること、を要求または示唆しているものではない。追加または代替的に、いくつかのステップを省略したり、複数のステップを1つのステップに統合して実行したり、および/または1つのステップを複数のステップに分解して実行したりすることができる。
【0129】
以上の実施形態の説明により、当業者は、ここで説明した例示的な実施形態が、ソフトウェアによって実現されてもよく、ソフトウェアを必要なハードウェアと組み合わせて実現されてもよい、と理解するだろう。したがって、本願の実施形態に係る技術案は、ソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、このソフトウェア製品は、不揮発性の記憶媒体(CD-ROM、USBメモリ、リムーバブルハードディスクなど)またはネットワーク上に記憶されてよく、1台のコンピューティングデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、モバイル端末、またはネットワークデバイスなど)に、本願の実施形態に係る方法を実行させるように、いくつかの命令を含む。
【0130】
当業者は、明細書を考慮して、ここに開示された発明を実践した後、本願の他の実施形態を容易に想起する。本願は、本開示の任意の変形、用途または適応的な変化をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途または適応的な変化は、本願の一般的な原理に従っており、本願の非開示の、本技術分野における公知の常識または慣用技術手段を含む。明細書および実施例は、単なる例示と見なされ、本願の範囲および精神は、添付の特許請求の範囲によって示されている。
【0131】
本願は、2018年12月26日に中国特許局へ出願された、出願番号が201811603214.2であり、出願名称が「通信方法およびネットワークデバイス」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照することにより本願に組み込まれる。
【国際調査報告】