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▶ チェ、ジュン ヨンの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】巻尺用ベルトホルダー
(51)【国際特許分類】
   G01B 3/1071 20200101AFI20220111BHJP
【FI】
G01B3/1071
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526418
(86)(22)【出願日】2019-11-12
(85)【翻訳文提出日】2021-06-11
(86)【国際出願番号】 KR2019015341
(87)【国際公開番号】W WO2020105932
(87)【国際公開日】2020-05-28
(31)【優先権主張番号】10-2018-0142238
(32)【優先日】2018-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0136190
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521204219
【氏名又は名称】チェ、ジュン ヨン
【氏名又は名称原語表記】CHOI,Jun Young
【住所又は居所原語表記】101,36-8,Hwarang-ro 40-gil Seongbuk-gu Seoul 02781,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ジュン ヨン
【テーマコード(参考)】
2F011
【Fターム(参考)】
2F011AD06
2F011AD10
(57)【要約】
本発明は、ベルトクリップを備えた巻尺を容易に据え置くことができるようにするが、別途操作することなく容易に据え置いたり取り外したりすることができる据置モード、及びユーザーがロック状態を解除したときにのみ巻尺を取り外すことができるロックモードのうちのいずれか一つを選択することが可能な巻尺用ベルトホルダーを提供する。
【選択図】図30
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトクリップを備えた巻尺を掛けて据え置くことができるようにベルトに装着される巻尺用ベルトホルダーであって、
ベルトに装着されるためのホルダーボディと、
巻尺を掛けて据え置くために、巻尺のベルトクリップが貫通するクリップ貫通口が上下方向に形成され、前記ホルダーボディの前面部に回転可能に結合され、前記ホルダーボディに対して垂直に立てられた据置モード用姿勢と前記据置モード用姿勢から回転したロックモード用姿勢に変換可能な回転型据置台と、
前記ベルトクリップが前記クリップ貫通口から離脱することを阻止するためのロック突部が形成され、前記ロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置と、前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置との間で往復移動ができるように前記ホルダーボディまたは前記回転型据置台に設けられるロックブラケットと、
前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置、または前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置に位置するように前記ロックブラケットを一方向に弾性支持する復元用ばねと、を含んでなり、
前記回転型据置台が据置モード用姿勢であり、巻尺のベルトクリップを前記クリップ貫通口に挿入したり前記クリップ貫通口から自由に引き出したりすることができるようにする据置モード、及び前記回転型据置台がロックモード用姿勢であり、前記クリップ貫通口の上部に前記ロック突部が位置するようにするロックモードで使用することができることを特徴とする、巻尺用ベルトホルダー。
【請求項2】
前記ロックブラケットは、前記回転型据置台に回動可能に設けられ、前記復元用ばねは、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置に位置するように前記ロックブラケットを一方向に弾性支持し、
前記回転型据置台が据置モード用姿勢からロックモード用姿勢に変換されるとき、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置に位置移動するように前記ロックブラケットを回動させるロックブラケット回動部がさらに設けられることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項3】
前記ロックブラケットは、一側に前記ロック突部が形成され、他側が前記回転型据置台に回動可能に結合されるロックブラケット本体と、前記ロックブラケット本体から前記ホルダーボディに向かって突出するスライド用突起と、を含んでなり、
前記ロックブラケット回動部は、前記ホルダーボディに形成され、前記回転型据置台が据置モード用姿勢からロックモード用姿勢に変換されるときの前記スライド用突起の移動経路に沿って延びながら、前記スライド用突起に向かって傾くように突出する案内用傾斜面であり、
前記ロックブラケットのスライド用突起は、前記復元用ばねによって前記案内用傾斜面に接触した状態を維持することを特徴とする、請求項2に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項4】
前記回転型据置台の前記クリップ貫通口の上部には、前記ロックブラケットが出入りするためのロックブラケット出入孔が形成され、
据置モードで、前記ロックブラケットは前記回転型据置台の内部に位置して外部に突出せず、ロックモードで、前記ロックブラケットは前記ロックブラケット出入孔を貫通して前記ロック突部が前記クリップ貫通口の上部に位置することを特徴とする、請求項3に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項5】
前記ホルダーボディと前記回転型据置台は、前記ホルダーボディと前記回転型据置台の中央に位置した回転軸を中心に回転可能に結合され、
前記回転型据置台には、一端部が前記回転型据置台に固定され、他端部に係止用突出部が形成される姿勢固定用板ばねが設けられ、
前記ホルダーボディには、前記回転軸を包み込む円筒状であって、その外周面に、前記回転型据置台が据置モード用姿勢であるときに前記係止用突出部が挿入されて前記回転型据置台を前記ホルダーボディに弾力的に固定するための第1係止溝と、前記回転型据置台がロックモード用姿勢であるときに前記係止用突出部が挿入されて前記回転型据置台を前記ホルダーボディに弾力的に固定するための第2係止溝と、前記第1係止溝と前記第2係止溝との間で前記係止用突出部の移動を案内するための係止用突出部案内面が延設される姿勢固定用板ばね係止部が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項6】
前記第1係止溝の前記係止用突出部案内面の反対側には、前記係止用突出部の移動を制限するための第1回転制限突部が形成され、前記第2係止溝の前記係止用突出部案内面の反対側には、前記係止用突出部の移動を制限するための第2回転制限突部が形成されることを特徴とする、請求項5に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項7】
前記ロックブラケットは、前記ホルダーボディにスライド可能に設けられ、前記復元用ばねは、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置に位置するように前記ロックブラケットを一方向に弾性支持することを特徴とする、請求項1に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項8】
前記ホルダーボディには、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置に前記ロックブラケットをスライド移動させるためのロック解除部がさらに設けられることを特徴とする、請求項7に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項9】
前記ホルダーボディ及び前記回転型据置台のうち、いずれか一つにはばね突起が設けられ、他の一つには前記ばね突起が挿入されることにより、前記回転型据置台を据置モード用姿勢またはロックモード用姿勢で弾力的に固定するための複数の突起挿入溝が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【請求項10】
前記回転型据置台の内部には、前記クリップ貫通口に挿入されるベルトクリップの左右方向の両側を掴んで固定するための板ばね状の一対の弾性固定片がさらに設けられることを特徴とする、請求項1に記載の巻尺用ベルトホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトホルダーに係り、さらに具体的には、ベルトに装着した状態で巻尺を掛けて据え置くための巻尺用ベルトホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
巻尺を用いると、作業者の腕よりも長い長さを容易に測定することができるうえ、持ち運びが非常に簡便であるので、工事現場で広く使用される。
【0003】
巻尺は、工事現場で頻繁に使用されるため、ベルトに掛けて据え置いた状態で携帯する。このような方式で巻尺を容易に携帯することができるように、巻尺にはベルトクリップが設けられている。
【0004】
通常の巻尺用ベルトホルダーは、ベルトに装着されるホルダーボディと、巻尺を掛けて据え置くために巻尺のベルトクリップが貫通してクリップ貫通口が上下方向に形成された据置台が一体化された形態である。このような通常の巻尺用ベルトホルダーは、巻尺のベルトクリップを据置台に掛けて巻尺を据え置くと、作業者が両手を自由に使用することができ、巻尺が必要なときには何時でもベルトから取り外して便利に使用することができる。
【0005】
しかし、このように通常の巻尺用ベルトホルダーを用いて巻尺を据え置くと、作業者が過激に動くときに巻尺が巻尺用ベルトホルダーから容易に取り外されるという問題点がある。
【0006】
一方、通常の巻尺用ベルトホルダーとは全く異なり、巻尺をベルトホルダーに挿入すると巻尺がロック状態で固定され、別途のロック解除装置を作動させない限りは巻尺を取り外すことができない特殊な形態の巻尺用ベルトホルダーも、開発および市販されている。
【0007】
このような特殊な形態の巻尺用ベルトホルダーは、ユーザーが巻尺をベルトホルダーに据え置くことさえすれば常にロック状態になるため、ユーザーの過激な動きや外力にも巻尺がベルトホルダーから取り外されないという利点がある。
【0008】
ところが、特殊な形態の巻尺用ベルトホルダーは、巻尺が取り外される危険のない作業を行うときにも、常にロック解除装置を操作してロック状態を解除しなければならないという煩わしさがあり、また、特殊な形態の巻尺用ベルトホルダーに適した専用のブラケットが巻尺に設けられなければならないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するためのもので、その目的は、従来のベルトクリップを備えた巻尺を容易に据え置くことができるようにするが、別途操作することなく巻尺を容易に据え置いたり取り外したりして使用することができる据置モードと、別途の操作なしには巻尺が取り外されないロックモードを選択して使用することができる巻尺用ベルトホルダーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明は、ベルトクリップを備えた巻尺を掛けて据え置くことができるようにベルトに装着される巻尺用ベルトホルダーであって、ベルトに装着されるためのホルダーボディ;巻尺を掛けて据え置くために、巻尺のベルトクリップが貫通するクリップ貫通口が上下方向に形成され、前記ホルダーボディの前面部に回転可能に結合され、前記ホルダーボディに対して垂直に立てられた据置モード用姿勢と前記据置モード用姿勢から回転したロックモード用姿勢に変換可能な回転型据置台;前記ベルトクリップが前記クリップ貫通口から離脱することを阻止するためのロック突部が形成され、前記ロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置と、前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置との間で往復移動ができるように、前記ホルダーボディまたは前記回転型据置台に設けられるロックブラケット;及び前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置、または前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置に位置するように、前記ロックブラケットを一方向に弾性支持する復元用ばね;を含んでなり、前記回転型据置台が据置モード用姿勢であり、巻尺のベルトクリップを前記クリップ貫通口に挿入したり前記クリップ貫通口から自由に引き出したりすることができるようにする据置モード、及び前記回転型据置台がロックモード用姿勢であり、前記クリップ貫通口の上部に前記ロック突部が位置するようにするロックモードで使用することができることを特徴とする。
【0011】
上記において、前記ロックブラケットは、前記回転型据置台に回動可能に設けられ、前記復元用ばねは、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置に位置するように、前記ロックブラケットを一方向に弾性支持し、前記回転型据置台が据置モード用姿勢からロックモード用姿勢に変換されるとき、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置に位置移動するように前記ロックブラケットを回動させるロックブラケット回動部がさらに設けられることが好ましい。
【0012】
上記において、前記ロックブラケットは、一側に前記ロック突部が形成され、他側が前記回転型据置台に回動可能に結合されるロックブラケット本体と、前記ロックブラケット本体から前記ホルダーボディに向かって突出するスライド用突起とを含んでなり;前記ロックブラケット回動部は、前記ホルダーボディに形成されるが、前記回転型据置台が据置モード用姿勢からロックモード用姿勢に変換されるときの前記スライド用突起の移動経路に沿って延びながら、前記スライド用突起に向かって傾くように突出する案内用傾斜面であり;前記ロックブラケットのスライド用突起は、前記復元用ばねによって前記案内用傾斜面に接触した状態を維持することが好ましい。
【0013】
上記において、前記回転型据置台の前記クリップ貫通口の上部には、前記ロックブラケットが出入りするためのロックブラケット出入孔が形成され;据置モードで、前記ロックブラケットは前記回転型据置台の内部に位置して外部に突出せず、ロックモードで、前記ロックブラケットは前記ロックブラケット出入孔を貫通して前記ロック突部が前記クリップ貫通口の上部に位置することが好ましい。
【0014】
上記において、前記ホルダーボディと前記回転型据置台は、前記ホルダーボディと前記回転型据置台の中央に位置した回転軸を中心に回転可能に結合され;前記回転型据置台には、一端部が前記回転型据置台に固定され、他端部に係止用突出部が形成される姿勢固定用板ばねが設けられ;前記ホルダーボディには、前記回転軸を包み込む円筒状であって、その外周面に、前記回転型据置台が据置モード用姿勢であるときに前記係止用突出部が挿入されて前記回転型据置台を前記ホルダーボディに弾力的に固定するための第1係止溝と、前記回転型据置台がロックモード用姿勢であるときに前記係止用突出部が挿入されて前記回転型据置台を前記ホルダーボディに弾力的に固定するための第2係止溝と、前記第1係止溝と前記第2係止溝との間で前記係止用突出部の移動を案内するための係止用突出部案内面が延設される姿勢固定用板ばね係止部が形成されることが好ましい。
【0015】
上記において、前記第1係止溝の前記係止用突出部案内面の反対側には、前記係止用突出部の移動を制限するための第1回転制限突部が形成され、前記第2係止溝の前記係止用突出部案内面の反対側には、前記係止用突出部の移動を制限するための第2回転制限突部が形成され得る。
【0016】
上記において、前記ロックブラケットは、前記ホルダーボディにスライド可能に設けられ、前記復元用ばねは、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止する位置に位置するように、前記ロックブラケットを一方向に弾性支持するものであり得る。
【0017】
上記において、前記ホルダーボディには、前記ロックブラケットのロック突部が前記ベルトクリップの離脱を阻止しない位置に前記ロックブラケットをスライド移動させるためのロック解除部がさらに設けられ得る。
【0018】
上記において、前記ホルダーボディ及び前記回転型据置台のうち、いずれか一つにはばね突起が設けられ、他の一つには前記ばね突起が挿入されることにより、前記回転型据置台を据置モード用姿勢またはロックモード用姿勢で弾力的に固定するための複数の突起挿入溝が形成できる。
【0019】
上記において、前記回転型据置台の内部には、前記クリップ貫通口に挿入されるベルトクリップの左右方向の両側を掴んで固定するための板ばね状の一対の弾性固定片がさらに設けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
上述したように、本発明による巻尺用ベルトホルダーは、ユーザーが回転型据置台を垂直に立てた状態で巻尺のベルトクリップをクリップ貫通口に挿入したり、巻尺のベルトクリップをクリップ貫通口から何時でも引き出したりすることができるようにする据置モードと、ユーザーが回転型据置台を垂直状態から回転させて巻尺が巻尺用ベルトホルダーに結合された状態でロックされるようにして、巻尺のベルトクリップが回転型据置台から取り外されないようにするロックモードを選択して使用することができる。
【0021】
つまり、巻尺が取り外されるリスクのない単純な作業を行うときには巻尺を単純に据え置くことで、別途操作することなく容易に取り外して使用することができ、巻尺が取り外されるリスクのある高難度の作業を行うときには巻尺をロック状態で据え置くことで巻尺を安全に携帯することができる。
【0022】
また、本発明は、従来の特殊な形態の巻尺用ベルトホルダーとは異なり、従来の一般的なベルトクリップを備えた巻尺であれば何でも容易に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態による巻尺用ベルトホルダーの斜視図である。
図2図1の巻尺用ベルトホルダーがベルトに装着された状態を示す図である。
図3図2の巻尺用ベルトホルダーに巻尺が据え置かれた状態を示す図である。
図4図1の巻尺用ベルトホルダーの回転型据置台を取り外して示す図である。
図5図4の回転型据置台のA-A方向の断面図である。
図6図1の巻尺用ベルトホルダーを据置モードで使用する状態を概念的に示す図である。
図7図6のB-B方向の断面図である。
図8図6の巻尺用ベルトホルダーを据置モードからロックモードに切り換える過程を概念的に示す図である。
図9図1の巻尺用ベルトホルダーをロックモードで使用する状態を概念的に示す図である。
図10図9のC-C方向の概念断面図である。
図11図10の断面図でロック解除部を押した状態を示す図である。
図12】本発明の第2実施形態による巻尺用ベルトホルダーの斜視図である。
図13図12の巻尺用ベルトホルダーの正面図である。
図14図12の巻尺用ベルトホルダーの平面図である。
図15図12の巻尺用ベルトホルダーの分離斜視図である。
図16図15のホルダーボディを拡大して示す斜視図である。
図17図15の回転型据置台を他の方向から拡大して示す斜視図である。
図18図15のロックブラケットを他の方向から拡大して示す斜視図である。
図19図17の回転型据置台にロックブラケットが結合される構造を示す図である。
図20図17の回転型据置台にロックブラケットと姿勢固定用板ばねとが結合された状態を示す斜視図である。
図21図15の弾性固定片を拡大して示す斜視図である。
図22図13の巻尺用ベルトホルダーのD-D方向の概念断面図である。
図23図14の巻尺用ベルトホルダーのE-E方向の概念断面図である。
図24】回転型据置台がホルダーボディに対して回転した状態の図22の対応図である。
図25図14の巻尺用ベルトホルダーのF-F方向の概念断面図である。
図26】本発明の第2実施形態による巻尺用ベルトホルダーが据置モードで使用される状態を示す概念正面図である。
図27】本発明の第2実施形態による巻尺用ベルトホルダーがロックモードで使用される状態を示す概念正面図である。
図28図26の状態で巻尺用ベルトホルダーのロックブラケット及び案内用傾斜面を概念的に示す図である。
図29図27の状態で巻尺用ベルトホルダーのロックブラケット及び案内用傾斜面を概念的に示す図である。
図30図27の巻尺用ベルトホルダーのロックモード状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように本発明の実施形態を詳細に説明する。ところが、本発明は、様々に異なる形態で実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分に対しては類似の図面符号を付した。明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とすると、これは、特に反対の記載がなければ、他の構成要素を排除するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
以下、本発明による第1実施形態を説明する。
【0025】
図1は本発明の第1実施形態による巻尺用ベルトホルダーの斜視図、図2図1の巻尺用ベルトホルダーがベルトに装着された状態を示す図、図3図2の巻尺用ベルトホルダーに巻尺が据え置かれた状態を示す図、図4図1の巻尺用ベルトホルダーの回転型据置台を取り外して示す図、図5図4の回転型据置台のA-A方向の断面図、図6図1の巻尺用ベルトホルダーを据置モードで使用する状態を概念的に示す図、図7図6のB-B方向の断面図、図8図6の巻尺用ベルトホルダーを据置モードからロックモードに切り換える過程を概念的に示す図、図9図1の巻尺用ベルトホルダーをロックモードで使用する状態を概念的に示す図、図10図9のC-C方向の概念断面図、図11図10の断面図でロック解除部を押した状態を示す図である。
【0026】
本発明の第1実施形態による巻尺用ベルトホルダーは、ベルトクリップ11を備えた従来の巻尺10をベルト20に掛けて据え置くことができるようにするためのものであって、ホルダーボディ100、回転型据置台200、ロックブラケット300、ロック解除部600などを含んでなる。
【0027】
本実施形態の巻尺用ベルトホルダーは、巻尺10を単純に据え置くことで自由に取り外して使用することができるようにする据置モード、及び巻尺10を据え置いた状態からロック状態に切り換えて取り外されないようにするロックモードのうちのいずれか一つの使用モードに切り換えて使用することができる。
ホルダーボディ100は、ベルト20に固定された姿勢で装着されるものであって、ベルト20に装着するためのベルト結合部110が設けられている。
【0028】
本実施形態のベルト結合部110は、ホルダーボディ100の左右方向の両側にスリット状に形成されるベルト貫通口110である(図4参照)。ホルダーボディ100のベルト貫通口110は、一部が切開されて「C」字状に形成されている。これは、ベルト20の厚さまたは幅に応じてベルト貫通口110が伸びるようにしてベルト20にホルダーボディ100を容易に結合することができるようにするためのものである。ベルト結合部110の構造とベルト20の結合形態は、実施形態に応じて変更できる。
【0029】
回転型据置台200は、巻尺10のベルトクリップ11を挿入して巻尺10を据え置くためのものである。回転型据置台200は、ホルダーボディ100の前面部に回転可能に結合される。さらに具体的には、回転型据置台200の後面部の中央がホルダーボディ100の前面部の中央に回転軸180を用いて回転可能に結合される。回転軸180を用いた回転型据置台200とホルダーボディ100との結合は、図7から確認することができる。回転型据置台200とホルダーボディ100とを回転可能に結合する技術は、多様な方式が応用できる。
【0030】
回転型据置台200には、巻尺10のベルトクリップ11が貫通するクリップ貫通口221が上下方向に形成される。すなわち、巻尺10のベルトクリップ11をクリップ貫通口221の上方から垂直下方に挿入すると、巻尺10が回転型据置台200に装着される。
回転型据置台200において、据置台の形態は、通常の巻尺用ベルトホルダーの形態が採用できる。
【0031】
回転型据置台200の内部には、クリップ貫通口221を通過して回転型据置台200の内部に挿入されたベルトクリップ11を、ベルトクリップ11の左右方向の両側で掴んで固定するための板ばね状の一対の弾性固定片500が設けられる。
【0032】
弾性固定片500は、回転型据置台200に挿入されるベルトクリップ11の大きさに関係なく、ベルトクリップ11を回転型据置台200に固定することができるようにするためのものである。
つまり、ベルトクリップ11の幅が狭いか広い場合にも、弾性固定片500が変形しながらベルトクリップ11を固定する。
【0033】
本実施形態の弾性固定片500は、上端部のみ回転型据置台200の内側上部に固定される板ばねの形態である。ベルトクリップ11を回転型据置台200の内部に挿入すると、一対の弾性固定片500の下端部が互いに広がり、ベルトクリップ11の幅に関係なくベルトクリップ11を収容することができる。
【0034】
回転型据置台200をホルダーボディ100に対して回転させて、クリップ貫通口221が向かう方向を変更することができる。さらに具体的には、クリップ貫通口221が上方を向くように垂直に立てられた据置モード用姿勢、或いは据置モード用姿勢から回転して傾くか水平方向に向かうロックモード用姿勢に変更できる。
【0035】
このように回転型据置台200を据置モード用姿勢またはロックモード用姿勢に固定するために、ホルダーボディ100と回転型据置台200の対向する部位には、ばね突起170と係止溝270がそれぞれ設けられる。
【0036】
ばね突起170は、板ばね171に突起172が突設される構造である。ばね突起170のための板ばね71は、ホルダーボディ100の回転型据置台200を向く面に切開溝を設けてカンチレバー型構造を形成する。
【0037】
係止溝270は、ばね突起170の突起172が挿入されるための凹な溝である。係止溝270は、回転型据置台200を垂直に立てた状態で回転型据置台200に突起172が接触する部位、及び回転型据置台200を回転させた状態で回転型据置台200に突起172が接触する部位にそれぞれ形成される。
【0038】
本実施形態では、回転型据置台200を垂直に立てた姿勢(据置モード用姿勢)と回転型据置台200を90度回転させた姿勢(ロックモード用姿勢)を弾力的に固定することができるように、2つのばね突起70がホルダーボディ100の前面部の12時方向と6時方向にそれぞれ設けられ、2対の係止溝270が回転型据置台200の後面部の12時方向と6時方向、そして3時方向と9時方向にそれぞれ設けられる。
回転型据置台200を垂直に立てた状態、すなわち据置モード用姿勢で、本発明の巻尺用ベルトホルダーを据置モードで用いることができる。
【0039】
つまり、巻尺10のベルトクリップ11をクリップ貫通口221に挿入して巻尺10を簡便に据え置くことができ、別途操作することなくクリップ貫通口221からベルトクリップを引き出して巻尺10を取り外すことができる。
【0040】
回転型据置台200のクリップ貫通口221に巻尺10のベルトクリップ11を挿入した状態で回転型据置台200を回転(本実施形態の場合、90度回転)させると、ベルトクリップ11が回転型据置台200から取り外されないロックモードに切り換えることができる。
【0041】
このために、クリップ貫通口221に挿入されたベルトクリップ11がクリップ貫通口221から離脱することを阻止するロックブラケット300が、ホルダーボディ100にスライド可能に設けられる。
【0042】
つまり、ロックブラケット300は、ベルトクリップ11の離脱を阻止する位置と、ベルトクリップ11の離脱を阻止しない位置との間で往復移動ができるように設けられる。
【0043】
ロックブラケット300にはロック突部311が形成されており、回転型据置台200を回転させた姿勢で、ロック突部311がホルダーボディ100から突出した状態で回転型据置台200のクリップ貫通口221の上部を塞ぐ。すなわち、ロックブラケット300のロック突部311がクリップ貫通口221の上部を塞ぐことで、巻尺10が回転型据置台200から取り外されることを阻止する。
【0044】
ロックブラケット300は、ホルダーボディ100の内部でスライド可能に設けられるロックブラケット本体310と、ロックブラケット本体310からホルダーボディ100の前面部に突出するロック突部311とを含んでなる。
【0045】
また、ロック突部311がベルトクリップ11の離脱を阻止する位置に位置するように、ロックブラケット300を一方向に弾性支持する復元型ばね350が設けられる。
本実施形態において、復元用ばね350は、ロック突部311がホルダーボディ100の前面部に突出するようにロックブラケット本体310を弾性加圧する。
【0046】
ホルダーボディ100には、ロックブラケット300が出入りするためのロックブラケット出入孔160が形成される。ロックブラケット出入孔160は、ホルダーボディ100の前面部の左右方向の一側に上下に長く延びる形状に形成される。ロックブラケット出入孔160を介して、ロックブラケット300のロック突部311がホルダーボディ100の前面部に突出することができる。
【0047】
ロックブラケット出入孔160を通過して前面に突出するロック突部311も、ロックブラケット出入孔160に対応するように上下に長く延びる形状に形成される。
【0048】
ロック突部311の上部には、回転型据置台200を回転させるときに回転型据置台200がロック突部311に接触してロック突部311をホルダーボディ100の内部に押し込むことができるように、ホルダーボディ100の前面部に向かって緩やかに傾いた形態の据置台接触用傾斜部311aが形成される。
【0049】
ユーザーが回転型据置台200のクリップ貫通口221に巻尺10のベルトクリップ11を挿入した状態で回転型据置台200を回転させると、回転型据置台200の角がロック突部311の据置台接触用傾斜部311aを通ってロック突部311をホルダーボディ100の内部に押し込みながら、ロック突部311が回転型据置台200の回転を邪魔しなくなる。
【0050】
回転型据置台200を90度回転させてクリップ貫通口221の上部が3時方向を向いたら、回転型据置台200によってホルダーボディ100の内部に挿入されたロック突部311が、回転型据置台200などとの干渉がなくなることで、復元用ばね350によって再びホルダーボディ100の前面部に突出する。
【0051】
ホルダーボディ100の前面部に突出したロック突部311は、回転型据置台200のクリップ貫通口221の上部を塞ぐことで、ベルトクリップ11がクリップ貫通口221から離脱しないように阻止する。
【0052】
本実施形態では、ロック突部311の上部にのみ据置台接触用傾斜部311aが設けられるので、垂直に立てられた回転型据置台200を3時方向に回転させるときにのみ、ロック突部311をホルダーボディ100の内部に押し込むことができる。
【0053】
本実施形態の巻尺用ベルトホルダーにはロック解除部600がさらに設けられ、ロック解除部600を操作する場合にのみ、ロック突部311を押し込んで回転型据置台200を垂直に立てることができるようにする。本実施形態において、ロック解除部600はロック解除用ボタンの形態で実現されたが、ロック解除部600は様々な形態で実施できる。
【0054】
このように、本実施形態は、ロックモードへの切り換えは容易に行われるようにし、ロックモードから据置モードへの切り換えは、ロック解除部600を操作する場合にのみ可能にすることにより、ユーザーの過ちによって使用モードが切り換えられることを防止する。
【0055】
一方、ロックブラケット300のロックブラケット本体310には、ロック解除部600を用いてロックブラケット300のロック突部311をホルダーボディ100の内部に押し込むことができるようにするための第1傾斜接触部315が形成される。
【0056】
また、ロック解除部600の下端には、第1傾斜接触部315に接触してロックブラケット300をホルダーボディ100の前方から後方へと移動させるための第2傾斜接触部610が形成される。
【0057】
ロック解除部600は、ホルダーボディ100の上面に形成される解除ボタン貫通口150を貫通する形態でありながら、下端の第2傾斜接触部610がロックブラケット300の第1傾斜接触部315に接触するように設置される。
【0058】
ロック解除部600の上端を下方に押すと、第2傾斜接触部610がロックブラケット300の第1傾斜接触部315に沿って滑りながらロックブラケット300を後方に移動させ、これによりロック突部311がホルダーボディ100の内部に入ってベルトクリップ11の離脱を阻止しなくなる。
【0059】
本発明の第1実施形態による巻尺用ベルトホルダーは、回転型据置台200をホルダーボディ100に対して垂直に立てた状態で巻尺10のベルトクリップ11を回転型据置台200に挿入して巻尺10を据え置くか、或いは巻尺10をさらに容易に取り外すことができる据置モードで使用することができる。
【0060】
ユーザーが巻尺10を頻繁に引き出して使用しなければならない場合、本発明の巻尺用ベルトホルダーを据置モードで使用すると、巻尺10を取り外すたびに、ロック解除部600を操作しなくてもよいので、使用が非常に便利である。
【0061】
本発明の第1実施形態による巻尺用ベルトホルダーは、回転型据置台200を回転させたロックモード用姿勢状態でクリップ貫通口221の上部にロック突部311が位置するようにするロックモードで使用することができる。つまり、回転型据置台200に巻尺10のベルトクリップ11を挿入した状態で回転型据置台200を90度回転させて巻尺10のベルトクリップ11の上部にロック突部311が位置するようにすることにより、ロック突部311によってベルトクリップ11の離脱が防止されるのである。
【0062】
ユーザーの動きが過激であって巻尺10が巻尺用ベルトホルダーから取り外されるリスクがあるとき、本発明の巻尺用ベルトホルダーをロックモードに切り換えると、巻尺10が意図せず巻尺用ベルトホルダーから取り外されることを防止することができる。
据置モードからロックモードへの切り換えは、回転型据置台200に据え置かれた巻尺10を手で掴んで90度回転させることで容易に行われる。
【0063】
ロックモードから据置モードに切り換えるためには、ロック解除部600を押して、再び回転型据置台200を垂直に立てられた姿勢となるように回転させなければならないので、過ちによって巻尺用ベルトホルダーから巻尺10が取り外されることを確実に防止することができる。
以下、本発明による第2実施形態を説明する。
【0064】
図12は本発明の第2実施形態による巻尺用ベルトホルダーの斜視図、図13図12の巻尺用ベルトホルダーの正面図、図14図12の巻尺用ベルトホルダーの平面図、図15図12の巻尺用ベルトホルダーの分離斜視図、図16図15のホルダーボディを拡大して示す斜視図、図17図15の回転型据置台を他の方向から拡大して示す斜視図、図18図15のロックブラケットを他の方向から拡大して示す斜視図、図19図17の回転型据置台にロックブラケットが結合される構造を示す図、図20図17の回転型据置台にロックブラケットと姿勢固定用板ばねとが結合された状態を示す斜視図、図21図15の弾性固定片を拡大して示す斜視図、図22図13の巻尺用ベルトホルダーのD-D方向の概念断面図、図23図14の巻尺用ベルトホルダーのE-E方向の概念断面図、図24は回転型据置台がホルダーボディに対して回転した状態の図22の対応図、図25図14の巻尺用ベルトホルダーのF-F方向の概念断面図である。
【0065】
本実施形態の巻尺用ベルトホルダーは、ホルダーボディ100、回転型据置台200、ロックブラケット300、姿勢固定用板ばね400及び弾性固定片500を含んでなる。
ホルダーボディ100にはベルト結合部110が形成されており、本実施形態のベルト結合部110はベルトに嵌めて固定するためのクリップ形態である。
【0066】
ホルダーボディ100の前面部には、姿勢固定用板ばね400と相互作用する姿勢固定用板ばね係止部130、及びロックブラケット回動部としてロックブラケット300と相互作用する案内用傾斜面140などが形成される。
【0067】
まず、姿勢固定用板ばね係止部130と案内用傾斜面140の構造を容易に理解することができるように、回転型据置台200と姿勢固定用板ばね400とロックブラケット300について説明する。
【0068】
本実施形態の回転型据置台200は、ホルダーボディ100に回転可能に結合される回転型据置台本体210と、回転型据置台本体210の前面部にベルトクリップ11が挿入されるためのクリップ貫通口221を形成してベルトクリップ11を据え置くことができるようにするクリップ据置部220とから構成される。
本実施形態のクリップ据置部220は、回転型据置台本体210とは別に製作され、回転型据置台本体210にボルト結合される。
クリップ据置部220によって回転型据置台本体210の前面部に上下方向に貫通して形成されるクリップ貫通口221は、前後方向に平たい形態である。
回転型据置台200は、ホルダーボディ100の前面部に回転軸211を中心に回転可能に結合される(図22を参照)。
【0069】
回転軸211は、回転型据置台本体210の後面部の中央に形成され、ホルダーボディ100の中央の回転軸用通孔120に挿入される回転軸用軸部材211aと、ワッシャー211cを媒介として回転軸用軸部材211aに結合される回転軸用ねじ部材211bとから構成される。
【0070】
図22に示されているように、回転軸用ねじ部材211bがホルダーボディ100の後面部で回転軸用軸部材211aに螺合されることで、回転型据置台200がホルダーボディ100に回転可能に結合される。
【0071】
回転型据置台本体210の上部には、後述するロックブラケット300が出入りするためのロックブラケット出入孔212が形成される。ロックブラケット300が前方に回動すると、ロックブラケット300のロック突部311がロックブラケット出入孔212を通過して前方に突出し、ロックブラケット300が後方に回動すると、ロックブラケット300が回転型据置台本体210の内部に位置して外部に突出しない。
【0072】
ロックブラケット出入孔212は、図面から確認できるように、中央の支持台212aを挟んで左右方向の両側に分離されている形態である。支持台212aは、ロックブラケット300が回動範囲を超えて前方に回動することを阻止する役割を果たす。
【0073】
回転型据置台本体210の後面部には、ロックブラケット結合部材320が装着されるためのロックブラケット結合部材装着部213が形成される。ロックブラケット結合部材320は、ロックブラケット300を回転型据置台200に回転可能に結合するためのものである。
【0074】
回転型据置台200には、姿勢固定用板ばね400が結合されるための2つの姿勢固定用板ばね挿着部216が設けられる。姿勢固定用板ばね挿着部216は、「∩」字状に折り曲げられた姿勢固定用板ばね400の一端部を挿入して固定することができる形態である。
【0075】
姿勢固定用板ばね400は、後述するホルダーボディ100の姿勢固定用板ばね係止部130に係止されてホルダーボディ100に対する回転型据置台200の姿勢を弾力的に固定するためのものである。
【0076】
さらに具体的には、回転型据置台200がホルダーボディ100に垂直に立てられた姿勢に維持される据置モード用姿勢と、回転型据置台200がホルダーボディ100に回転した姿勢に維持されるロックモード用姿勢を弾力的に固定するためのものである。
【0077】
姿勢固定用板ばね400は、一端部が回転型据置台200に固定されながら、回転軸211を包囲する形で延びる。姿勢固定用板ばね400の一端部は、回転型据置台本体210の姿勢固定用板ばね挿着部216に挿入されて固定できるように「∩」字状に折り曲げられている。
【0078】
姿勢固定用板ばね400は、一端部が姿勢固定用板ばね挿着部216に固定され、他端部には回転軸211に向かって「U」字状に突出した係止用突出部410が形成されている。
本実施形態では、2つの姿勢固定用板ばね400が設けられる。
【0079】
ロックブラケット300は、ホルダーボディ100に対して回転した状態の回転型据置台200からベルトクリップ11がクリップ貫通口221を離脱することを阻止するためのものである。
本実施形態のロックブラケット300は、ロックブラケット本体310とスライド用突起313から構成される。
【0080】
ロックブラケット本体310は、一側にクリップ貫通口221の上部からのベルトクリップ11の離脱を阻止するためのロック突部311が形成され、他側に回動軸の役割を果たしながら回転型据置台200に結合されるためのロックブラケット回動軸312が形成される。
【0081】
本実施形態において、ロック突部311は、ベルトクリップ11の離脱を阻止する位置と、ベルトクリップ11の離脱を阻止しない位置との間で往復移動が可能であり、このために、ロックブラケット本体310は、回転型据置台200に回動可能に結合される。
スライド用突起313は、ロックブラケット本体310からホルダーボディ100、具体的には案内用傾斜面140に向かって突出形成される。
【0082】
ロックブラケット本体310の側面から眺めた形態は、ロックブラケット回動軸312を中心に回動可能な扇形の形状である。ロックブラケット出入孔212が支持台212aを挟んで左右方向に一対形成されたのと同様に、ロック突部311は、ロックブラケット本体310に一対が形成され、その形状はロックブラケット出入孔212の形状に対応する。
【0083】
ロックブラケット300は、ロックブラケット本体310がロックブラケット出入孔212を出入りしながら、ロック突部311がクリップ貫通口221の上部を塞ぐか塞がらないように回転型据置台本体210に前後方向に回動可能に結合される。
【0084】
ロックブラケット300は、図19及び図20に示されているように、ロックブラケット300の左右方向の両側に形成された各ロックブラケット回動軸312がロックブラケット出入孔212の左右方向の両側に形成されている第1結合突起装着溝212bに装着されるように配置される。
【0085】
ロックブラケット結合部材320の第2結合突起装着溝321がロックブラケット回動軸312を覆うように、ロックブラケット結合部材320が回転型据置台本体210に装着される。ロックブラケット結合部材320は、ロックブラケット結合部材装着部213に結合ねじ330を用いて固定結合される。
【0086】
このようにロックブラケット300のロックブラケット回動軸312は、回転型据置台200の第1結合突起装着溝212b、及びロックブラケット結合部材320の第2結合突起装着溝321に挿入されてロックブラケット300が前後方向に回動可能である。
【0087】
ロックブラケット本体310の後方には、ホルダーボディ100に向かって突出したスライド用突起313が形成される。スライド用突起313は、後述するホルダーボディ100のロックブラケット回動部である案内用傾斜面140に沿ってスライドされるためのものである。スライド用突起313は、案内用傾斜面140に沿って滑りながらロックブラケット本体310が前後方に回動できるようにする。
【0088】
ロックブラケット300と回転型据置台本体210には、ロックブラケット300のロック突部311がベルトクリップ11の離脱を阻止しない位置に位置するように、ロックブラケット300を一方向に弾性支持する復元用ばね340が設けられる。
復元用ばね340によって、ロックブラケット300は、後方に回動するように弾性支持される。
【0089】
本実施形態の復元用ばね340は、ロックブラケット300に弾性力を印加するトーションばねである。復元用ばね340は、一端部が回転型据置台本体210に支持され、他端部はロックブラケット本体310に支持されるように設置される。復元用ばね340の他端部は、図20から確認できるように、ばね固定ねじ341を用いてロックブラケット300に固定される。
【0090】
復元用ばね340は、ロックブラケット300を後方に回動させてロック突部311が回転型据置台本体210から突出しないようにする。つまり、ロックブラケット300のロック突部311は、復元用ばね340によってベルトクリップ11の離脱を阻止しない位置に移動するのである。
上述したように、ホルダーボディ100の前面部には、回転型据置台200が回転軸211を中心に回転可能に結合される。
ホルダーボディ100の前面部には、姿勢固定用板ばね係止部130が形成される。
【0091】
姿勢固定用板ばね係止部130は、回転型据置台200に設置される姿勢固定用板ばね400と相互作用して、回転型据置台200の姿勢を二つの姿勢に弾力的に固定するためのものである。
【0092】
一つの姿勢は、回転型据置台200がホルダーボディ100に垂直に固定される据置モード用姿勢であり、他の一つの姿勢は、回転型据置台200がホルダーボディ100に対して回転した状態のロックモード用姿勢である。
【0093】
姿勢固定用板ばね係止部130は、ホルダーボディ100の前面部から、回転軸211を包み込む円筒状に突出して形成される。姿勢固定用板ばね係止部130の外周面には、それぞれの姿勢固定用板ばね400ごとに、第1係止溝131、係止用突出部案内面135及び第2係止溝132が連続して形成される。
第1係止溝131及び第2係止溝132は、姿勢固定用板ばね400の係止用突出部410が挿入されて係止されるためのものである。
【0094】
つまり、第1係止溝131は、回転型据置台200が据置モード用姿勢であるとき、係止用突出部410が姿勢固定用板ばね係止部130に接触する部位に形成される。そして、第2係止溝132は、回転型据置台200がロックモード用姿勢であるとき、係止用突出部410が姿勢固定用板ばね係止部130に接触する部位に形成される。
【0095】
係止用突出部案内面135は、第1係止溝131と第2係止溝132との間で姿勢固定用板ばね400の係止用突出部410のスライド移動を案内するために延設される面である。
【0096】
姿勢固定用板ばね400は、上述したように弾性を持つ板ばねであるので、ホルダーボディ100に対して回転型据置台200を回転させると、係止用突出部410が第1係止溝131または第2係止溝132から抜け出て係止用突出部案内面135に沿って滑り動く。
【0097】
係止用突出部410が係止用突出部案内面135に沿って滑り動いてから、回転型据置台200が据置モード用姿勢になると、図23に示すように、係止用突出部410が第1係止溝131に挿入されて回転型据置台200がホルダーボディ100に弾力的に固定される。
【0098】
これと同様に、係止用突出部410が係止用突出部案内面135に沿って滑り動いてから、回転型据置台200がホルダーボディ100に対してロックモード用姿勢になると、図24に示すように、係止用突出部410が第2係止溝132に挿入されて回転型据置台200がホルダーボディ100に弾力的に固定される。
【0099】
姿勢固定用板ばね係止部130には、係止用突出部410が第1係止溝131に挿入された据置モード用姿勢、又は係止用突出部410が第2係止溝132に挿入されたロックモード用姿勢で、回転型据置台200がさらに回転することを阻止するための第1回転制限突部133と第2回転制限突部134が形成される。
【0100】
第1回転制限突部133は、第1係止溝131の係止用突出部案内面135の反対側に形成され、回転型据置台200がロックモード用姿勢から据置モード用姿勢に回転するときに回転型据置台200が所定の位置を通り過ぎてさらに回転することを阻止する。
【0101】
第2回転制限突部134は、第2係止溝132の係止用突出部案内面135の反対側に形成され、回転型据置台200が据置モード用姿勢からロックモード用姿勢に回転するときに回転型据置台200が所定の位置を通り過ぎてさらに回転することを阻止する。
【0102】
本実施形態では、2つの姿勢固定用板ばね400が回転用据置台200に設けられ、姿勢固定用板ばね係止部130の外周面には、これに対応して第1係止溝131、第2係止溝132、係止用突出部案内面135、第1回転制限突部133、第2回転制限突部134がそれぞれ2つずつ形成される。
【0103】
ホルダーボディ100の前面部には、ロックブラケット300と相互作用するロックブラケット回動部が形成される。本実施形態において、ロックブラケット回動部は、ホルダーボディ100に形成される案内用傾斜面140である。
【0104】
ロックブラケット回動部、回転型据置台200が据置モード用姿勢から回転してロックモード用姿勢に変換されるとき、ロックブラケット300のロック突部311がベルトクリップ11の離脱を阻止する位置に位置移動するようにロックブラケット300を回動させるものである。
【0105】
案内用傾斜面140は、回転型据置台200をホルダーボディ100に対して回転させるとき、ロックブラケット300を前方に押して回動させるためのものである。
【0106】
案内用傾斜面140は、回転型据置台200が据置モード用姿勢からロックモード用姿勢に切り換えられるときのスライド用突起313の移動経路に沿って弧状に延びながら、スライド用突起313に向かって傾くように突出する形態である。
【0107】
つまり、案内用傾斜面140は、回転型据置台200が据置モード用姿勢であるときのスライド用突起313の接触部位は突出した高さが低く、回転型据置台200がロックモード用姿勢であるときのスライド用突起313の接触部位は突出した高さが高い傾斜形態である。
【0108】
回転型据置台200をホルダーボディ100に対して据置モード用姿勢からロックモード用姿勢に切り換えると、ロックブラケット300のスライド用突起313が案内用傾斜面140に沿って滑りながらロックブラケット300が前方に回動する。
【0109】
ロックブラケット300が前方に回動すると、ロック突部311がロックブラケット出入孔212を通過して前方に突出してクリップ貫通口221を塞ぐ。このような状態では、クリップ貫通口221に挿入されたベルトクリップ11がクリップ貫通口221を離脱しなくなる。すなわち、巻尺10が回転型据置台200か取り外されないロックモードになる。
【0110】
回転型据置台200をロックモード用姿勢から据置モード用姿勢に切り換えると、復元用ばね340によってロックブラケット300のスライド用突起313は、案内用傾斜面140に接触した状態を維持しながら、案内用傾斜面140に沿って滑り、ロックブラケット300が復元用ばね340の弾性によって後方に回動する。
【0111】
ロックブラケット300が後方に回動すると、ロック突部311がロックブラケット出入孔212に突出しない状態となり、ベルトクリップ11をクリップ貫通口221に挿入したり、クリップ貫通口221から自由に引き出したりすることができる。すなわち、巻尺10を回転型据置台200に対して容易に据え置いたり取り外したりして使用することができる据置モードになる。
回転型据置台200のクリップ貫通口221を形成するクリップ据置部220の内側には、一対の弾性固定片500が設けられる。
【0112】
弾性固定片500は、クリップ貫通口221に挿入されるベルトクリップ11の左右方向の両側を掴んで回転型据置台200に固定するためのものであって、本実施形態の弾性固定片500は、図21から確認できるように、両端部が複数回屈曲されている板ばねである。
【0113】
弾性固定片500は、回転型据置台200に固定されるための中央の据置台固定部510と、据置台固定部510の両端部から延びながら折り曲げられる一対のベルトクリップ弾性支持部520と、を含んでなる。
【0114】
弾性固定片500の一対のベルトクリップ弾性支持部520の一部の部位がベルトクリップ11に向かって突出し、この部位がベルトクリップ11の左右方向の両側に接触してベルトクリップ11を掴む。
【0115】
一対の弾性固定片500は、クリップ貫通口221に挿入されたベルトクリップ11の上部と下部を左右方向の両側から掴んで固定する。このようにベルトクリップ11の上部と下部をすべて掴んで固定する把持形態は、ベルトクリップ11を回転型据置台200に安定的に据え置くためのものである。
【0116】
前述したように、弾性固定片500は、弾性を持つ板ばねからなるので、クリップ貫通口221に挿入されるベルトクリップ11の大きさや形状に関係なく、すべての形態のベルトクリップ11を掴んで固定することができる。
【0117】
弾性固定片500は、回転型据置台本体210の弾性固定片固定部材結合部215に結合ねじ560を介して結合される弾性固定片固定部材550によって固定される。
弾性固定片500の据置台固定部510は、回転型据置台本体210に形成された弾性固定片挿着部217に挿入されて固定される(図25参照)。
以下、本実施形態の使用モードを説明する。
【0118】
図26は本発明の第2実施形態による巻尺用ベルトホルダーが据置モードで使用される状態を示す概念正面図、図27は本発明の第2実施形態による巻尺用ベルトホルダーがロックモードで使用される状態を示す概念正面図、図28図26の状態で巻尺用ベルトホルダーのロックブラケット及び案内用傾斜面を概念的に示す図、図29図27の状態で巻尺用ベルトホルダーのロックブラケット及び案内用傾斜面を概念的に示す図、図30図27の巻尺用ベルトホルダーのロックモード状態を示す斜視図である。
図30では、巻尺の一部分とベルトクリップ11を示している。
前述したように、本実施形態の巻尺用ベルトホルダーは、二つの使用モードに切り換えて使用することができる。
【0119】
一つは、図26のように回転型据置台200が垂直に立てられた据置モードであり、他の一つは、図27のように回転型据置台200が回転した状態であるロックモードである。
【0120】
回転型据置台200がホルダーボディ100に垂直に立てられている据置モードであるとき、ロックブラケット300が復元用ばね340によって後方に回動して、図28のようにロック突部311が回転型据置台本体210に隠されることになる。
【0121】
据置モードの際に、ロックブラケット300のスライド用突起313は、図28のように案内用傾斜面140の最も低い部位に位置する。ロックブラケット300のロック突部311は、回転型据置台200のロックブラケット出入孔212を通過して突出せず、図28のように回転型据置台本体210に隠された状態になる。
【0122】
ロックブラケット300のロック突部311は、クリップ貫通口221の上部に突出していないので、ベルトクリップ11をクリップ貫通口221に挿入して巻尺10を据え置くことができ、ベルトクリップ11をクリップ貫通口221から自由に引き出して巻尺10を取り外すことができる。
【0123】
据置モードの際には、回転型据置台200に巻尺10を容易に据え置くことができ、何時でも巻尺10を取り外して使用することができる。つまり、巻尺10が取り外されるリスクのない作業を行う間には、据置モードを用いて巻尺10を容易に据え置き、引き出して使用することができるようにすることにより、使い勝手を向上させることができる。
回転型据置台200がホルダーボディ100に対して回転しているロックモード状態は、図29及び図30に示されている。
【0124】
回転型据置台200がホルダーボディ100に対して回転しているロックモードであるとき、図29に示すように、ロックブラケット300のスライド用突起313は、案内用傾斜面140に沿って最も高い位置にスライド移動し、これによりロックブラケット300がロックブラケット回動軸312を中心に前方に回動して、ロック突部311がロックブラケット出入孔212を通過して前方に突出する。
【0125】
図30に示すように、ロックブラケット300のロック突部311は、クリップ貫通口221の上部から前方に突出した状態でベルトクリップ11の上方離脱を阻止する。つまり、ベルトクリップ11をクリップ貫通口221から引き出すことができないロック状態になる。
【0126】
ロックモードの際には、回転型据置台200に据え置かれた巻尺10が取り外されないため、作業者が過激に動いても、巻尺10が回転型据置台200から取り外されることを確実に防止することができる。
【0127】
本実施形態による巻尺用ベルトホルダーは、据置モードとロックモードの切り換えの際に、別途のボタンを操作する必要がない。すなわち、ロックモードで回転型据置台200を片手で掴んで回転させることだけでロック状態を解除することができる。
【0128】
また、据置モード用姿勢とロックモード用姿勢は、姿勢固定用板ばね400と姿勢固定用板ばね係止部130によって弾力的に固定されるので、過ちによって回転型据置台200が回転することを防止することができる。
【0129】
前述した本発明の説明は、例示のためのものであり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態に容易に変形可能であることを理解することができるだろう。
【0130】
したがって、以上で述べた実施形態は、あらゆる面で例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと理解されるべきである。例えば、単一型と説明されている各構成要素は分散して実施されてもよく、これと同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、ベルトに装着した状態で巻尺を掛けて据え置くための巻尺用ベルトホルダーとして利用可能である。
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【国際調査報告】