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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】手動発射機構を備えた生検装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
A61B10/02 110J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021527212
(86)(22)【出願日】2019-11-19
(85)【翻訳文提出日】2021-05-18
(86)【国際出願番号】 US2019062161
(87)【国際公開番号】W WO2020106691
(87)【国際公開日】2020-05-28
(31)【優先権主張番号】62/769,956
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511148271
【氏名又は名称】デビコー・メディカル・プロダクツ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Devicor Medical Products, Inc.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, 300 E Business Way, Cincinnati, OH 45241, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】リベリーノ・ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】マクブリーン・デビッド・シー
(57)【要約】
生検装置は、プローブ、針、カッター、及び手動作動式針発射アセンブリを含む。針はプローブから延びる。カッターは針の中に配置される。カッターは、カッター内腔を画定し、カッターの外部と針の内部との間にベント内腔を少なくとも部分的に画定する。針発射アセンブリは、キャッチ及びリリースを含む。キャッチは、針を発射するために確実に偏向される。リリースは、キャッチと係合し、それによってキャッチをコッキング位置に保持するように構成される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検装置であって、
(a)プローブと、
(b)前記プローブから延びる針と、
(c)前記針の中に配置されたカッターであって、カッター内腔を画定し、前記カッターの外部と前記針の内部との間にベント内腔を少なくとも部分的に画定する、前記カッターと、
(d)キャッチ及びリリースを含む手動作動式針発射アセンブリであって、前記キャッチが前記針と同軸であり、前記針を発射するために弾性的に偏向し、前記リリースが、前記キャッチと係合し、それによって前記キャッチをコッキング位置に保持するように構成される、前記手動作動式針発射アセンブリと
を備える、前記生検装置。
【請求項2】
前記リリースが、前記キャッチとの係合に及び前記キャッチとの係合から枢動するように構成された枢動可能なアームを含む、請求項1に記載の生検装置。
【請求項3】
前記リリースが、ロック歯を前記キャッチと係合させ、切り離すように構成されたプッシュボタンを含む、請求項1に記載の生検装置。
【請求項4】
前記カッターの移動に応えて、通気状態と密封状態との間で前記ベント内腔を遷移させるように構成されたベントアセンブリをさらに備える、請求項1~3のいずれか1項以上に記載の生検装置。
【請求項5】
前記キャッチが、前記ベントアセンブリの少なくとも一部分と一体である、請求項4に記載の生検装置。
【請求項6】
前記ベントアセンブリが、マニホルドと、前記マニホルド内で移動可能なスプール本体とを含み、前記キャッチが前記マニホルドと一体である、請求項5に記載の生検装置。
【請求項7】
前記キャッチが前記マニホルド内のくぼみによって画定され、前記くぼみが遠位に向く壁を画定する、請求項6に記載の生検装置。
【請求項8】
前記リリースが前記遠位に向く壁と係合して、前記針発射アセンブリを前記コッキング位置に選択的にロックするように構成される、請求項7に記載の生検装置。
【請求項9】
カッター駆動アセンブリをさらに備え、前記カッター駆動アセンブリが、前記カッターと同軸の第1のギア及び第2のギアを含み、前記第1のギア及び前記第2のギアが異なる回転速度で同時に回転して、前記カッターを平行移動及び回転させるように構成される、請求項1~8のいずれか1項以上に記載の生検装置。
【請求項10】
前記カッターと連通する組織試料ホルダーをさらに備え、前記組織試料ホルダーが、前記組織試料ホルダーの中に画定されたチャンバ内で複数の組織試料を収集するように構成される、請求項1~9のいずれか1項以上に記載の生検装置。
【請求項11】
超音波誘導の下で使用するための生検装置であって、
(a)プローブと、
(b)前記プローブから延びる針と、
(c)前記針の中に配置されたカッターであって、カッター内腔を画定し、前記カッターの外部と前記針の内部との間にベント内腔を少なくとも部分的に画定する、前記カッターと、
(d)前記カッターの移動に応えて、通気状態と密封状態との間で前記ベント内腔を遷移させるように構成されたベントアセンブリと、
(e)キャッチ及びリリースを含む手動作動式針発射アセンブリであって、前記キャッチが前記針を発射するために弾性的に偏向し、前記キャッチの少なくとも一部分が前記ベントアセンブリと一体であり、前記リリースが、前記キャッチと係合し、それによって前記キャッチをコッキング位置に保持するように構成される、前記手動作動式針発射アセンブリと
を備える、前記生検装置。
【請求項12】
前記リリースが、前記キャッチとの係合に及び前記キャッチとの係合から枢動するように構成された枢動可能なアームを含む、請求項11に記載の生検装置。
【請求項13】
前記リリースが、ロック歯を前記キャッチと係合させ、切り離すように構成されたプッシュボタンを含む、請求項11に記載の生検装置。
【請求項14】
前記ベントアセンブリが、マニホルドと、前記マニホルド内で移動可能なスプール本体とを含み、前記キャッチが前記マニホルドと一体である、請求項11に記載の生検装置。
【請求項15】
前記キャッチが前記マニホルド内のくぼみによって画定され、前記くぼみが遠位に向く壁を画定する、請求項14に記載の生検装置。
【請求項16】
前記リリースが前記遠位に向く壁と係合して、前記針発射アセンブリを前記コッキング位置に選択的にロックするように構成される、請求項15に記載の生検装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる2018年11月20日に出願された「Biopsy Device with Manual Firing Mechanism」と題する、米国仮特許出願第62/769,956号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
生検試料は、様々な装置を使用する種々の医療処置にて、多様な方法で得られてきた。生検装置は、定位誘導、超音波誘導、MRI誘導、PEM誘導、BSGI誘導または他の方法の下で使用され得る。例えば、いくつかの生検装置は、患者から1つ以上の生検試料を取得するために、片手を使って及び1回の挿入で、ユーザによって完全に操作可能であり得る。さらに、いくつかの生検装置は、流体(例えば、加圧空気、生理食塩水、大気空気、真空など)の伝達、動力の伝達及び/または命令の伝達などのための真空モジュール及び/または制御モジュールに接続され得る。他の生検装置は、別の装置に接続されることなく、または他の方法で連結されることなく、完全にまたは少なくとも部分的に操作可能であり得る。他の生検装置は、別の装置に接続されることなく、または他の方法で連結されることなく、完全にまたは少なくとも部分的に操作可能であり得る。
【0003】
単に例示的な生検装置は、1996年6月18日に発行された「Method and Apparatus for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue」と題する米国特許第5,526,822号、2000年7月11日に発行された「Control Apparatus for an Automated Surgical Biopsy Device」と題する米国特許第6,086,544号、2003年9月30日に発行された「MRI Compatible Surgical Biopsy Device」と題する米国特許第6,626,849号、2008年10月28日に発行された「Remote Thumbwheel for a Surgical Biopsy Device」と題する米国特許第7,442,171号、2014年7月7日に発行された「Handheld Biopsy Device with Needle Firing」と題する米国特許第8,764,680号、2016年5月24日に発行された「Presentation of Biopsy Sample by Biopsy Device」と題する米国特許第9,345,457号、2006年4月6日に公開され、現在は放棄された「Biopsy Apparatus and Method」と題する米国公開第2006/0074345号、2009年7月2日に公開され、「Clutch and Valving System for Tetherless Biopsy Device」と題する米国公開第2009/0171242号、2010年6月17日に公開され、「Hand Actuated Tetherless Biopsy Device with Pistol Grip」と題する米国公開第2010/0152610号、及び2012年12月6日に公開され、「Needle Assembly and Blade Assembly for Biopsy Device」と題する米国公開第2012/0310110号に開示されている。上記に引用した米国特許番号、米国特許出願公開、及び米国非仮特許出願の各々の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
状況によっては、手動作動式針発射機構を生検装置の中に組み込んで、生検装置の針を病変に直接的に発射することが望ましい場合がある。例えば、いくつかの従来の非発射生検装置では、針は患者の中に手作業で挿入され、次に病変自体及び/または隣接する組織から組織試料を採取するために病変の下方にまたは病変に隣接して配置される。そのような装置では、依然として手作業での挿入を使用することが望ましい場合もあるが、針を病変に隣接して配置するよりもむしろ、針を病変に直接的に発射することが望ましい場合もある。
【0005】
生検試料を得るためにいくつかのシステム及び方法が作成され、使用されてきたが、本発明者に先行して添付の「特許請求の範囲」に説明した発明を作成または使用した者はいなかったと考えられる。
【0006】
本明細書は、生検装置を具体的に指摘し、明確に主張する「特許請求の範囲」で完結するが、本生検装置は、添付の図面と併せて考慮される以下の特定の実施例の説明からより良好に理解されると考えられ、図面で類似の参照符号は同じ要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的な生検装置の斜視図を示す。
図2】プローブから切り離されたホルスターを示す、図1の生検装置の斜視図を示す。
図3図2のホルスターの例示的な電気的及び/または電気機械的な構成要素の概略図を示す。
図4図2のプローブの分解斜視図を示す。
図5図2のプローブの例示的な針アセンブリ及び関連する構成要素の斜視図を示す。
図6図5の線6-6に沿ってとられた図5の針アセンブリの末端部の断面斜視図を示す。
図7図5の針アセンブリの分解斜視図を示す。
図8図5の針アセンブリと関連する例示的な針発射アセンブリの分解斜視図を示す。
図9図8の針発射アセンブリのコッキング部分の詳細斜視図を示す。
図10A】針発射アセンブリがコッキング位置に動かされている図1の生検装置の斜視図を示す。
図10B】患者に挿入される図1の生検装置の斜視図を示す。
図10C】針発射アセンブリが発射されている図1の生検装置の斜視図を示す。
図10D】生検装置が組織試料を収集するために使用されている、図1の生検装置の斜視図を示す。
図11A】針発射アセンブリが事前コッキング位置にある図1の生検装置の側面断面図を示す。
図11B】針発射アセンブリがコッキング位置にある図1の生検装置の別の側面断面図を示す。
図11C】針発射アセンブリが発射されている図1の生検装置の別の側面断面図を示す。
図12A図1の生検装置と使用するための例示的な代替針発射アセンブリの側面立面図を示す。
図12B】針発射アセンブリが発射位置にある、図12Aの針発射アセンブリの別の側面立面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
生検装置の特定の実施例に関する以下の説明は、本生検装置の範囲を限定するために使用されるべきではない。生検装置の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、例示として生検装置を実施するために企図される最良の形態のうちの1つである以下の説明から当業者に明らかになる。理解されるように、生検装置は、すべて生検装置の趣旨から逸脱することなく、他の様々かつ明白な態様を可能にする。したがって図面及び説明は本質的に例示であり、限定的ではないとみなされるべきである。
【0009】
参照により本明細書に組み込まれると言われている任意の特許、刊行物または他の開示資料は、全部または一部において、組み込まれる資料が本開示に記載の既存の定義、記述または他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。したがって、また必要な範囲で、本明細書に明確に記載された開示は、参照により本明細書に組み込まれた任意の相反する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると言われているが、本明細書に記載されている既存の定義、記述もしくは他の開示資料と矛盾する任意の資料またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれる。
【0010】
I.例示的な生検装置の概要
図1は、プローブ(20)及びホルスター(30)を含む例示的な生検装置(10)を示す。プローブ(20)は、少なくとも部分的にプローブ(20)のケーシングから遠位に延びる針アセンブリ(100)を含む。針アセンブリ(100)は、以下に説明するように組織試料を得るために患者の組織に挿入できる。生検装置(10)は、組織試料が中に付着される組織試料ホルダー(40)をさらに含む。ほんの一例として、プローブ(20)は、使い捨て可能な構成要素であり得、ホルスター(30)は、図2に示すように、プローブ(20)を結合し得る再利用可能な構成要素であり得る。本明細書での用語「ホルスター」の使用は、プローブ(20)の任意の部分をホルスター(30)の任意の部分に挿入することを必要とすると解釈されるべきではない。実際に、生検装置(10)の1つの構成では、プローブ(20)は、単にホルスター(30)の上に配置されるにすぎない場合がある。代わりに、プローブ(20)の一部分は、プローブ(20)をホルスター(30)に固定するためにホルスター(30)に挿入し得る。さらに別の構成では、ホルスター(30)の一部分は、プローブ(20)に挿入し得る。なおさらに、プローブ(20)及びホルスター(30)は、単一のユニットとして一体で形成し得る。
【0011】
プローブ(20)及びホルスター(30)が分離可能な部材である構成では、ホルスター(30)内の真空ポンプ(50)によって生成された真空がプローブ(20)に流体的に連結され得るように、プローブ(20)上の第2のポート及び/またはシール(26)と結合するために、ポート及び/またはシール(32)をホルスター(30)の上に設け得る。また、ホルスター(30)は、プローブ(20)上のギア(310、312)と噛合し、それらと係合するギア(34、36)も提供し得る。ホルスター(30)とプローブ(20)との間で真空及び駆動力を伝達する図2に示す構成は、単に例示的にすぎないことを理解されたい。いくつかのバージョンでは、そのような構成は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2012年6月26日に発行され、「Tetherless Biopsy Device with Reusable Portion」と題する米国特許第8,206,316号、及び/または2012年3月15日に公開され、「Biopsy Device Tissue Sample Holder with Removable Tray」と題する米国公開第2012/0065542号の教示の少なくともいくつかに従って構築され得る。
【0012】
ホルスター(30)及びプローブ(20)が連結された状態で、真空ポンプ(50)は、組織試料ホルダー(40)及び管状カッター(60)を介して針アセンブリ(100)内で真空を生じさせることができる。しかしながら、真空は他の方法で提供され得ることを理解されたい。例えば、真空ポンプ(50)は、ホルスター(30)及びプローブ(20)から独立している場合があり、生検装置(10)上の適切なポートに真空管によって単に結合される場合がある。生検装置(10)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2014年7月1日に発行され、「Handheld Biopsy Device with Needle Firing」と題する米国特許第8,764,680号、及び/または2012年3月15日に公開され、「Biopsy Device Tissue Sample Holder with Removable Tray」と題する米国公開第2012/0065542号の教示の少なくともいくつかに従って構成され得る。プローブ(20)及びホルスター(30)の他の適切な構造上及び機能上の組み合わせは、本明細書の教示を考慮して当業者に明らかになる。
【0013】
II.例示的なホルスター
図3に概略で示すホルスター(30)は、真空ポンプ(50)、モータ(70)、制御モジュール(1000)、複数のボタン(54)、真空センサ(52)、及び任意の他の適切な電気的な及び/または電気機械的な構成要素を含む。本例の真空ポンプ(50)は、モータ(70)に機械的に結合された従来の隔膜ポンプを含む。真空センサ(52)は、真空センサ(52)が、真空ポンプ(50)によって生じる真空のレベルを決定できるように、真空ポンプ(50)に結合される、または真空ポンプからの任意の真空経路に沿って結合される。真空センサ(52)は、真空センサ(52)が真空レベルを示す信号を制御モジュール(1000)に出力し得るように、制御モジュール(1000)に電気的に結合されている。示されている構成では、モータ(70)は、以下に説明するように、ボタン(54)の1つ以上の作動に応えてカッター(60)を平行移動及び/または回転させるために、及び真空ポンプ(50)を起動するために操作可能である。ただし、これは任意選択にすぎず、真空ポンプ(50)を運転するために第2のモータ(図示せず)が設けられてもよい。特に、モータは、カッター駆動アセンブリ(図示せず)に結合され得、ボタン(54)の1つ以上を作動させると、制御モジュール(1000)によって起動され得る。そのようなカッター駆動アセンブリ(図示せず)は、ギア(34、36)を同時に回転させ得る。上記のように、ギア(34、36)は、プローブ(20)内でギア(310、312)と噛合し、このようにしてモータ(70)がカッター(60)を平行移動及び/または回転させることを可能にする。ホルスター(30)の他の種々の構成は、本明細書の教示を考慮して当業者に明らかになるように提供され得る。ほんの一例として、カッター駆動アセンブリ(図示せず)及び/またはホルスター(30)の他の特徴は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2012年6月26日に発行され、「Tetherless Biopsy Device with Reusable Portion」と題する米国特許第8,206,316号及び/または2014年7月1日に発行され、「Handheld Biopsy Device with Needle Firing」と題する米国特許第8,764,680号の教示の少なくともいくつかに従って構築され得る。
【0014】
III.例示的なプローブ
図4は、針アセンブリ(100)、カッター作動アセンブリ(300)、プローブハウジング(22、24)、及び組織試料ホルダー(40)を示す、プローブ(20)の部分的な分解図を示す。針アセンブリ(100)は、針部分(110)及びバルブアセンブリ(200)を含む。以下により詳細に説明するように、針アセンブリ(100)は、一般に、組織を貫通するように操作可能であり、患者から組織試料を切断し、組織試料を組織試料ホルダー(40)に運ぶためにカッター(60)を配置できる。より具体的には、針アセンブリ(100)の針部分(110)は、患者の組織に挿入される。カッター作動アセンブリ(300)は、次にボタン(54)の1つ以上を押した後に、カッター(60)を開放位置に選択的に作動させるように操作可能である。カッター(60)がカッター作動アセンブリ(300)によって開放位置に作動されると、組織は、カッター(60)を通して伝達された真空によって針部分(110)に脱出し得る。カッター(60)は、次にカッター作動アセンブリ(300)によって閉鎖位置に選択的に作動され、脱出した組織を患者から切断し得る。ベントアセンブリ(300)は、次に針部分(110)の一部分を大気に選択的に通気し、このようにして脱出した組織の近端部と末端部との間に圧力差を生じさせるように操作可能である。次に、圧力差によって、脱出した組織はカッター(60)を通して組織試料ホルダー(40)に運ばれる。
【0015】
A.例示的なカッター作動アセンブリ
カッター作動アセンブリ(300)は、一連のギア(310、312)を含む。ギア(310、312)は、カッター(60)を平行移動及び/または回転させるように構成される。示されている構成では、ギア(310、312)は、プローブ(20)がホルスター(30)に取り付けられているときにモータ(70)に結合される。特に、2つのギア(310、312)は、一方のギア(310)がカッター(60)を平行移動させ、もう一方のギア(312)がカッター(60)を同時に回転させるように、モータ(70)によって制御される。異なるギア(310)配置を利用する他の構成も提供し得る。さらに、追加のモータ(70)を含む構成も使用し得る。本明細書の教示を考慮して、種々の適切なモータ(70)及びギア(310、312)の組み合わせが当業者に明らかになる。実際に、カッター作動アセンブリ(300)は、その開示が参照により組み込まれる、2012年6月26日に発行され、「Tetherless Biopsy Device with Reusable Portion」と題する米国特許第8,206,316号の教示の少なくともいくつかに従って構築され得る。
【0016】
B.例示的な針部分
図5及び図6は、例示的な針部分(110)を示す。針部分(110)は、カニューレ(120)、部分カニューレ(130)、組織貫通先端(140)、及び横方向開口(150)を含む。図示するように、カニューレ(120)は、部分カニューレ(130)の上部に配置されている。カニューレ(120 )及び部分カニューレ(130)は、第1の内腔部分(160)及び第2の内腔部分(162)を画定する。図6に最もよく示すように、カニューレ(120)の形状は概して円形であり、一方、部分カニューレ(130)は半円形である。カニューレ(120)及び部分カニューレ(130)は、バルブアセンブリ(200)内で終端するその近端部及び組織貫通先端(140)を支持するその末端部と同一広がりを有し得る。針部分(110)は、概して卵形の断面を有するとして示されているが、他の断面形状を使用し得ることを理解されたい。実際に、針部分(110)は円形の管のみから成り、したがって概して数字8の断面を生じさせ得る。代わりに、針部分(110)は、2つの正方形管のみから成り、したがって概して正方形の断面を生じさせ得る。さらに他の構成では、針部分(110)は、2つの同心管のみから成り、したがって概して円形の断面を生じさせ得る。さらに他の構成では、他の任意の適切な形状を使用し得る。
【0017】
図6は、その中にカッター(60)が配置された針部分(110)を示す。特に、カニューレ(120)は、カッター(60)を受け入れ、カッター(60)が第2の内腔部分(162)内で平行移動及び回転することを可能にするように構成される。カニューレ(120)は横方向開口(150)をさらに含む。横方向開口(150)は、生検装置(10)の操作中に脱出した組織を受け入れるようなサイズに作られる。横方向開口(150)の反対側のカニューレ(120)の側壁は、第1の内腔部分(160)と第2の内腔部分(162)との間に流体連通を提供する複数の開口部(170)を含む。本例では、第1の内腔部分(160)は、複数の開口部(170)を通して第2の内腔部分(162)を通気するために大気を選択的に提供し得る。第2の内腔部分(162)でのそのような大気の通気は、真空ポンプ(50)からの真空の影響を受けて、切断された組織をカッター(60)を通して組織試料ホルダー(40)に引き込むことを可能にする。
【0018】
使用中、カッター(60)は、閉鎖位置、開放位置、及び最終的に中間位置などの多様な位置を通して動かすことができる。各位置は、組織試料抽出プロセスの特定の段階に対応する場合がある。例えば、カニューレ(120)は、カッター(60)が閉鎖位置にあるときに患者の組織を貫通し得る。閉鎖位置では、カッター(60)は、横方向開口(150)に対してその最も遠い遠位位置にある。したがって、カニューレ(120)は、貫通を妨げる可能性のあるいずれの周辺組織も捕らえることなく円滑に組織を貫通し得る。開放位置では、カッター(60)は、横方向開口(150)に対してその最も遠い近位位置にある。この状態は、例えば、組織試料を採取し得る患者内部にカニューレ(120)を向ける位置に対応する場合がある。カッター(60)が横方向開口部(150)に対して最も近位の位置にある状態で、横方向開口部(150)を通して患者の組織を脱出させるために、真空を適用し得る。最後に、カッター(60)が中間位置にあるとき、カッター(60)は、横方向開口(150)に対してその最も遠い遠位位置と近位位置の間の位置にある。この位置では、カッター(60)は、それぞれ閉鎖位置または開放位置のどちらかから閉鎖位置または開放位置への起動状態にある場合がある。例えば、カッター(60)は、カッター(60)が組織試料を切断し得るように、開放位置から閉鎖位置に移動することができる。代わりに、カッターは、患者の組織が横方向開口(150)を通して脱出するのを可能にするために、閉鎖位置から開放位置に移動することができる。以下にさらに詳しく説明するように、これらの種々の位置は、バルブアセンブリ(200)の種々の空気圧状態に対応する。カッター(60)の種々の位置及び組織抽出プロセスにおける対応する段階が単に例示的にすぎず、他の適切な組み合わせが、本明細書の教示から当業者に明らかになることを理解されたい。
【0019】
組織貫通先端(140)は、そこから突出する平たい刃を備えた概して円錐体を有するとして示されている。組織貫通先端(140)の形状は単に例示的にすぎず、多くの他の適切な形状を使用し得る。例えば、組織貫通先端(140)は、円錐体を無視し、針部分(110)から突出した刃の形状であってよい。更なる変形形態でも、組織貫通先端(140)は、様々な形状及び構成の平たい刃部分を有し得る。組織貫通先端(140)の、及び針部分(110)の他の種々の構成は、一般に、本明細書の教示を考慮して当業者に明らかになるように提供され得る。ほんの一例として、針部分(110)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2014年8月8日に発行され、「Needle Assembly and Blade Assembly for Biopsy Device」と題する、米国特許第8,801,742号の教示の少なくともいくつかに従って構築され得る。
【0020】
C.例示的なバルブアセンブリ
図7は、例示的なバルブアセンブリ(200)の分解図を示す。バルブアセンブリ(200)は、マニホルド(210)、静的シール(240)、及びスプール本体(250)を含む。マニホルド(210)は、バルブアセンブリ(200)を、針アセンブリ(100)の針部分(110)の近端部に結合する。特に、マニホルド(210)は、針結合端部(220)及び通気端部(230)を含む。図7に最もよく示すように、マニホルド(210)の針結合端部(220)は、針アセンブリ(100)の針部分(110)の近端部を受け入れるように構成される。本例では、結合は、カニューレ(120)及び部分カニューレ(130)の終端で行われる。カッター(60)は、次にバルブアセンブリ(200)を通って組織試料ホルダー(40)まで続く。以下により詳しく説明するように、針結合端部(220)によって、カニューレ(120)及び部分カニューレ(130)の周りに気密シールが生じて、通気端部(230)から第1の内腔部分(160)を通る流体の流れを可能にする。針部分(110)とマニホルド(210)の針結合端部(220)との間の結合は、接着結合、弾性密封特徴、締まり嵌め、または機械固締手段などの任意の適切な手段によって促進され得る。
【0021】
通気端部(230)は、針結合端部(220)から近位に延びる。本例では、針結合端部(220)及び通気端部(230)は、単一のユニットとして一体形成されている。他の例では、針結合端部(220)及び通気端部(230)は、任意の適切な固締手段によって互いに接合された別個の構成要素であってよい。通気端部(230)は、静的シール(240)がマニホルドに固着されるマニホルド(210)の近位端で終端する。通気端部(230)は、互いに長手方向に同一場所に配置された複数の横断方向開口部(232)を画定する。横断方向開口部(232)は、その共通の長手方向位置で通気端部(230)の外周の周りで互いから等距離に配置されている。以下により詳しく説明するように、横断方向開口部(232)は、大気が第1の内腔部分(160)に流体連通できるように、通気端部(230)の内部への大気の伝達を行う。
【0022】
静的シール(240)はマニホルド(210)の近端部に固着される。カッター(60)は静的シール(240)を通って延びる。カッター(60)は、静的シール(240)を通って自由に回転し、平行移動するが、静的シール(240)によってカッター(60)と静的シール(240)との間の境界面での流体連通は防がれる。したがって、静的シール(240)によって生じたシール、及び針結合端部(220)によって生じたシールにより、大気の流れを第1の内腔部分(160)への横断方向開口部(232)に制限することができる。
【0023】
スプール本体(250)は、スプール本体(250)の末端部及び近端部の近くに位置するOリング(252)を有する。以下により詳しく説明するように、Oリング(252)は、スプール本体(250)とマニホルド(210)の通気端部(230)の内径面との間にシールを生じさせる。スプール本体(250)は、2つのOリング(252)とともに示されているが、任意の適切な数のリングを利用し得る。いくつかの例では、スプール本体(250)は、カッター(60)が移動するにつれ、スプール本体(250)がマニホルド(210)内で移動できるように、カッター(60)に直接的に連結することができる。さらに、いくつかの例では、スプール本体(250)は、それを通って延びる1つ以上の通気流路を含み、スプール本体(250)を通る流体の流れを促進することができる。ほんの一例として、スプール本体(250)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2016年10月6日に発行され、「Biopsy Device with Translating Valve Assembly」と題する米国公開第2016/0287221号の教示の少なくともいくつかに従って構築され得る。
【0024】
使用中、スプール本体(250)は、バルブアセンブリ(200)の空気圧状態を変更するためにベント開口部(232)に対してマニホルド(210)内で動かされる。そのような用途では、スプール本体(250)の移動は、カッター(60)の移動によって少なくとも部分的に制御することができる。例えば、いくつかの例では、バルブアセンブリ(200)は、カッター(60)が遠位位置に配置されると、第2の内腔(162)を通気するように構成することができる。そのような位置では、スプール本体(250)は、Oリング(252)がベント開口部(232)から遠位に配置されるように遠位に駆動される。大気は、次にベント開口部(252)及びスプール本体(250)を通って第2の内腔(162)の中に自由に流れ込むことができる。そのような位置は、カッター(60)を使用する組織試料の切断に対応する場合がある。したがって、組織試料が切断された後に第2の内腔(162)に通気が提供されて、カッター(60)を通る組織の移送を促進することを理解されたい。他の例では、大気に対して第2の内腔(162)を実質的に密封することが望ましい場合がある。例えば、上述した中間位置では、組織は横方向開口(150)の中に脱出する場合がある。この状況では、ベント開口部(232)を通る真空の漏れを防ぐために、第2の内腔(162)を密封することが望ましい場合がある。したがって、この状況では、Oリング(252)がベント開口部(232)に対して遠位に及び近位に配置されるように、スプール本体(250)をカッター(60)によって位置決めすることができる。Oリング(252)は、次に大気に対して第2の内腔(162)を密封する。言うまでもなく、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかになるように、種々の他の追加のまたは代替の空気圧状態を使用することもできる。ほんの一例として、適切な空気圧状態は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2016年10月6日に発行され、「Biopsy Device with Translating Valve Assembly」と題する米国公開第2016/0287221号の教示の少なくともいくつかに従う場合がある。
【0025】
D.例示的な針発射アセンブリ
いくつかの例では、組織試料を収集する前に針アセンブリ(100)を遠位に発射することが望ましい場合がある。本例の生検装置(10)は、概して、挿入のために針の発射を通例使用しない生検処置(例えば、超音波誘導処置)での使用のために構成されているが、いくつかの用途では、オペレータは、それにも関わらず少なくともある程度の容量での針の発射を有することを好む場合がある。例えば、一部のオペレータは、針が患者に挿入されてから標的病変を通して針を迅速に発射することを好む場合がある。したがって、いくつかの例では、種々の針発射特徴を生検装置(10)の中に組み込むことが望ましい場合がある。本明細書ではいくつかの例を説明しているが、本明細書に説明する実施例の趣旨から逸脱することなく様々な修正形態を使用し得ることを理解されたい。
【0026】
図8及び図9は、例示的な針発射アセンブリ(400)を示す。針発射アセンブリ(400)は、概して、プローブハウジング(22、24)に対して針アセンブリ(100)を手作業でコッキングし、発射するように構成される。以下により詳しく説明するように、針発射アセンブリ(400)は、概して、オペレータに針アセンブリ(100)を病変の下または回りに配置することを要求するのではなく、針アセンブリ(400)を標的病変または関心のある塊に直接的に発射するために使用することができる。針発射アセンブリ(400)は、コッキング部分(410)、トリップまたはリリース機構(420)、及び弾性部材またはコイルばね(450)を含む。
【0027】
図8及び図9に最もよく示すように、コッキング部分(410)は、2つの横方向に延びるアーム(412)、及びキャッチ(414)(図9)を含む。本例では、コッキング部分(410)は、概してバルブアセンブリ(200)のマニホルド(210)の構造の中に統合されている。マニホルド(210)は、カニューレ(120)の近端部に固定されるため、コッキング部分(410)によるマニホルド(210)の移動または平行移動によって、カニューレ(120)の対応する移動または平行移動が行われることを理解されたい。本例のコッキング部分(410)は、マニホルド(210)の中に統合されているとして示されているが、他の例では、コッキング部分(410)を、マニホルド(210)とは無関係に、カニューレ(120)に取り付けられた完全に別個の構成要素として構成できることを理解されたい。
【0028】
アーム(412)は、マニホルド(210)から横方向に延び、概してプローブハウジング(22、24)から突出する。以下により詳しく説明するように、アーム(412)は、概して、マニホルド(210)及び針アセンブリ(100)を近位に引っ張って、針発射アセンブリ(400)をコッキングするためのオペレータによる把持のために構成される。したがって、アーム(412)が種々の把持特徴を含む場合があることを理解されたい。例えば、本例では、アーム(412)は、把持を促進するためにわずかな湾曲を含む。他の例では、アームは、把持を促進するためにリブ及び/または複数の湾曲を含む場合がある。また、本例のアーム(412)は、グリッド状の構造から形成される。そのような構造は、流体排出に備えることによって滑りを防ぎ得る。言うまでもなく、そのような特徴は単に任意選択にすぎず、ソリッドアーム(412)を優先して、いくつかの例では省略し得る。
【0029】
図9に最もよく示すように、本例のキャッチ(414)は、マニホルド(210)の下側の開口部によって画定される。しかしながら、上述のように、そのような開口部も、カニューレ(120)に取り付けられた完全に別個の本体構成要素の中に組み込むことができる。それにも関わらず、キャッチ(414)は、遠位に向く壁(416)を含む。以下により詳しく説明するように、壁(416)は、概して、トリップ機構(420)と係合して、針発射アセンブリ(400)をコッキング位置にロックするように構成される。したがって、壁(416)は、トリップ機構の1つ以上の部分が上に係止するための概して平坦な表面を提供する。
【0030】
図8に最もよく示すように、トリップ機構(420)は、ねじりばね(422)、アンカーピン(424)、及びリリースアーム(430)を含む。ねじりばねは、通常、アンカーピン(424)の周りに適合して、アンカーピン(424)の軸の周りでリリースアーム(430)をキャッチ(414)に向かって上向きに偏向させる。以下により詳しく説明するように、アンカーピン(424)は、プローブハウジング(22、24)の少なくとも一部分に固締して、軸の周りでのリリースアーム(430)の枢動を可能にするように構成される。
【0031】
リリースアーム(430)は、ロック歯(432)、ピボットアーム(434)、及びロック歯(432)とピボットアーム(434)との間に配置されたピボット開口部(436)を含む。以下により詳しく説明するように、ロック歯(432)は、概して、キャッチ(414)の壁(416)と係合するように構成される。ピボットアーム(434)は、概して、プローブハウジング(22、24)の外部から延びて、オペレータがリリースアーム(430)を枢動させ、それによって針発射アセンブリ(400)を解除、トリガ、またはトリップすることを可能にするように構成される。ピボット開口部(436)は、アンカーピン(434)を受け入れて、リリースアーム(430)の枢動を可能にしつつも、ピボット軸の周りでリリースアーム(430)をロックするように構成される。
【0032】
本例のコイルばね(450)は、コッキング部分(410)を遠位位置に向かって偏向させるために使用される。コイルばね(450)は、本明細書ではコイルばねとして説明しているが、他の例では、ゴムバンド、弾性索もしくはワイヤ、または弾性棒などの種々の代替の弾力的な機構を使用できることを理解されたい。
【0033】
針発射アセンブリ(400)の例示的な使用は、図10A図11Cに示されている。針発射アセンブリ(400)を使用する前に、生検装置(10)を初期化し、生検処置のために準備することができる。例えば、このプロセスは、ホルスター(30)をプローブ(20)に取り付けることによって始まる場合がある。ホルスター(30)内の制御モジュール(1000)は、次に例えばカッター(60)を完全に閉じ、カッター(60)を完全に開き、次にカッター(60)を再び完全に閉じることを含む場合がある初期化シーケンスを開始する。
【0034】
初期化が完了すると、オペレータは、発射のために針発射アセンブリ(400)のコッキングを開始し得る。図10Aに示すように、オペレータは最初に(矢印で示すように)1つ以上のボタン(54)を押して、カッター(60)を開放位置に後退させ得る。この段階で、生検装置(10)は、コッキング手順のために準備される。オペレータは、次にコッキング部分(410)のアーム(412)を把持し、アーム(412)及びコッキング部分(410)をコイルばね(450)の弾性的な偏向に逆らって近位に引っ張り得る。図10Aに示すように、アーム(412)を近位に引っ張ると、針アセンブリ(100)の対応する近位の移動が生じる。
【0035】
オペレータは、トリップ機構(420)が、コッキング部分(410)のキャッチ(414)と係合するまでアーム(412)を近位に引っ張り続ける場合がある。特に、図11A及び図11Bを比較することによって分かるように、コッキング部分(410)が近位に移動すると、キャッチ(414)は、リリースアーム(430)に対して近位に移動する。キャッチ(414)が、図11Bに示すようにリリースアーム(430)と位置合わせされると、ねじりばね(422)は、ロック歯(432)がキャッチ(414)の壁(416)と係合するまで、リリースアーム(430)をコッキング部分(410)に向かって上向きに偏向させる。この段階で、オペレータは、アーム(412)を解除することができ、針発射アセンブリ(400)は、針アセンブリ(100)の発射が所望されるまでコッキング位置に留まる。
【0036】
針発射アセンブリ(400)がコッキングされると、オペレータは、図10Bに示すように、針アセンブリ(100)の一部分を患者に挿入し得る。図示しないが、この段階の前に、オペレータは、任意選択で1つ以上のボタン(54)を押して、カッター(60)を遠位位置に進め得ることも理解されたい。そのような使用は、組織を通る針アセンブリ(100)の貫通を促進するために望ましい場合がある。
【0037】
それにも関わらず、針アセンブリ(100)が患者の中に挿入されると、オペレータは、画像誘導(例えば、超音波)の下で針アセンブリ(100)を患者内に配置して、組織貫通先端(140)を標的病変または塊に隣接して配置し得る。組織貫通先端(140)が所望されるように配置されると、オペレータは、次に針アセンブリ(100)を発射して、それによって組織貫通先端(140)を標的病変または塊を通して発射することを望む場合がある。
【0038】
針アセンブリ(100)を発射するために、オペレータは、図10Cに示すように、リリースアーム(430)のピボットアーム(434)を近位にかつ上向きに引っ張り得る。図11Cに示すように、この移動により、ロック歯(432)がキャッチ(414)の壁(416)から離れて枢動し、それによって壁から外れるように、リリースアーム(430)は枢動する。ロック歯(432)が壁(416)から外れると、コイルばねの弾性的な偏向によって、コッキング部分(410)は遠位に押し付けられ、これによって針アセンブリ(100)の遠位の平行移動が生じる。
【0039】
針アセンブリ(100)が発射されると、1つ以上のボタン(54)を押すことによってカッター(60)を使用し、横方向開口(150)を通して組織収集を実行できる。1つ以上の組織試料を収集し、組織試料ホルダー(40)に付着することができる。適切な数の組織試料が取得されると、針アセンブリ(100)を患者から引き出すことができる。組織試料は、次に病理研究室に送ることができ、プローブ(20)は処分することができ、ホルスター(30)は後続の処置のために洗浄及び/または滅菌することができる。
【0040】
IV.例示的な代替針発射アセンブリ
図12A及び図12Bは、例示的な代替針発射アセンブリ(500)を備えた生検装置(10)を示す。針発射アセンブリ(500)は、本明細書で明示的に断りのない限り、上述の針発射アセンブリ(400)に実質的に類似している。さらに、針発射アセンブリ(500)は、本明細書で明示的に断りがない場合を除き、上述の針発射アセンブリ(400)と実質的に同様に動作する。例えば、針発射アセンブリ(500)は、上述のコッキング部分(410)に実質的に類似しているコッキング部分(510)を含む。しかしながら、上述の針発射アセンブリ(400)とは異なり、本例の針発射アセンブリ(500)は、異なるトリップ機構(520)を使用する。分かるように、トリップ機構(520)は、通常、プッシュボタンリリース機構を含む。特に、トリップ機構(520)は、ロック歯(526)をコッキング部分(510)と係合させるために、ピボットピン(524)の周りで枢動可能である枢動レバーアーム(522)を含む。
【0041】
レバーアーム(522)の末端部は、プッシュボタン(530)に枢着されている。プッシュボタン(530)は、広がった下端(532)を含む。ばね(540)は、プローブハウジング(22、24)と下端(532)との間に配置されて、プッシュボタン(530)を横方向に外向きにまたは下向きに弾性的に偏向させる。この弾性的な偏向によって、レバーアーム(522)の末端部も下向きに偏向し、その結果ロック歯(526)は、上述のロック歯(432)と同様に上向きに偏向する。
【0042】
使用中、針発射アセンブリ(500)は、上述した針発射アセンブリ(400)と実質的に同様に使用される。例えば、針発射アセンブリ(400)と同様に、針発射アセンブリ(500)は、コッキング部分(510)を近位に引っ張ることによってコッキングされる。これによって、コッキング部分(510)は、ロック歯(526)の弾性的な偏向によって適切な距離まで近位に引っ張られると、コッキング部分(510)と係合する。しかしながら、針発射アセンブリ(400)とは異なり、針発射アセンブリ(500)は、図12Bに示されるレバー機構よりむしろプッシュボタン(530)を介して発射される。
【0043】
参照により本明細書に組み込まれると言われている任意の特許、刊行物または他の開示資料は、全部または一部において、組み込まれる資料が本開示に記載の既存の定義、記述または他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。したがって、また必要な範囲で、本明細書に明確に記載された開示は、参照により本明細書に組み込まれた任意の相反する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると言われているが、本明細書に記載されている既存の定義、記述もしくは他の開示資料と矛盾する任意の資料またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれる。
【0044】
本明細書に開示される装置の実施形態は、単回使用後に廃棄されるように設計される場合もあれば、それらは複数回使用されるように設計される場合もある。実施形態は、いずれの場合または両方の場合に、少なくとも1回の使用後に再利用するために再調整され得る。再調整は、装置の分解、続いて特定の部品の洗浄または交換、及び後続の再組立てのステップの任意の組み合わせを含み得る。特に、装置の実施形態は分解し得、装置の任意の数の特定の部品またはパーツは、任意の組み合わせで選択的に交換または取り外し得る。特定のパーツの洗浄及び/または交換時、装置の実施形態は、再調整施設において、または外科処置の直前に外科チームによってのどちらかの後続の使用のために再組立てし得る。当業者は、装置の再調整では、分解、洗浄/交換、及び再組立ての様々な技術を利用し得ることを理解する。そのような技術を用いること及び結果として得られる再調整された装置は、すべて本出願の範囲内である。
【0045】
ほんの一例として、本明細書で説明する実施形態は外科手術の前に処理してもよい。最初に、新しいかまたは使用済みの器具を取得して、必要に応じて洗浄してもよい。次に器具を滅菌してもよい。1つの滅菌技術では、器具をプラスチックまたはTYVEKバッグなどの閉鎖及びシールした容器内に置く。次に容器及び器具を、容器に侵入することができる放射線場(たとえば、ガンマ線、X線、または高エネルギー電子)の中に置いてもよい。放射線が器具上及び容器内のバクテリアを殺す場合がある。滅菌された器具を次に、滅菌容器に保管してもよい。シールされた容器は、医療設備で開かれるまで、器具を滅菌状態に保ち得る。また、装置は、ベータ線もしくはガンマ線、エチレンオキシド、または蒸気を含むが、これに限定されない当該技術分野で知られる任意の他の技術を用いて滅菌し得る。
【0046】
V.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示が組み合わされ得るまたは適用され得る、種々の非包括的な方法に関する。以下の実施例は、本出願または本出願の後続の出願の任意の時点で提示され得る、任意の特許請求の範囲の適用範囲を制限するためのものではないことを理解すべきである。権利放棄は意図していない。以下の実施例は、単に例示的な目的で示しているにすぎない。本明細書の種々の教示を他の多くの方法で配置及び適用し得ることは、想到されている。いくつかの変形例が、以下の実施例で言及される特定の構成要素を省略してもよいことも想到されている。したがって、後で発明者によって、または対象となる発明者の後継者によって、特に明白に示されていない限り、下記に言及される態様または特徴のいずれも重大なものとみなすべきではない。本出願または本出願に関連する後続の出願にて、以下で言及する以外の更なる特徴を含む、何らかの特許請求の範囲が示された場合、これらの更なる特徴は、特許性に関係する何らかの理由で追加されたものと推定するものではない。
【0047】
実施例1
超音波誘導の下で使用するための生検装置であって、前記生検装置は、プローブと、前記プローブから延びる針と、前記針の中に配置されたカッターであって、カッター内腔を画定し、前記カッターの外部と前記針の内部との間にベント内腔を少なくとも部分的に画定する前記カッターと、キャッチ及びリリースを含む手動作動式針発射アセンブリであって、前記キャッチが前記針と同軸であり、前記針を発射するために弾性的に偏向し、前記リリースが前記キャッチと係合して、それによって前記キャッチをコッキング位置に保持するように構成される前記手動作動式針発射アセンブリとを備える、前記生検装置。
【0048】
実施例2
前記リリースは、前記キャッチとの係合に及び前記キャッチとの係合から枢動するように構成された枢動可能なアームを含む、実施例1に記載の生検装置。
【0049】
実施例3
前記リリースは、ロック歯を前記キャッチと係合させ、切り離すように構成されたプッシュボタンを含む、実施例1に記載の生検装置。
【0050】
実施例4
前記カッターの移動に応えて、通気状態と密封状態との間で前記ベント内腔を遷移させるように構成されたベントアセンブリをさらに備える、実施例1~3のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0051】
実施例5
前記キャッチは、前記ベントアセンブリの少なくとも一部分と一体である、実施例4に記載の生検装置。
【0052】
実施例6
前記ベントアセンブリは、マニホルドと、前記マニホルド内で移動可能なスプール本体とを含み、前記キャッチが前記マニホルドと一体である、実施例5に記載の生検装置。
【0053】
実施例7
前記キャッチは前記マニホルド内のくぼみによって画定され、前記くぼみは遠位に向く壁を画定する、実施例6に記載の生検装置。
【0054】
実施例8
前記リリースは前記遠位に向く壁と係合して、前記針発射アセンブリを前記コッキング位置に選択的にロックするように構成される、実施例7に記載の生検装置。
【0055】
実施例9
カッター駆動アセンブリをさらに備え、前記カッター駆動アセンブリは、前記カッターと同軸の第1のギア及び第2のギアを含み、前記第1のギア及び前記第2のギアは異なる回転速度で同時に回転して、前記カッターを平行移動及び回転させるように構成される、実施例1~8のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0056】
実施例10
前記カッターと連通する組織試料ホルダーをさらに備え、前記組織試料ホルダーは、前記組織試料ホルダーの中に画定されたチャンバ内で複数の組織試料を収集するように構成される、実施例1~9のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0057】
実施例11
1つ以上の組織試料を収集するために生検装置を使用するための方法であって、コッキングアームを近位に手動で後退させ、それによって前記生検装置のハウジングに対して針を近位に後退させることと、前記針をコッキング位置に保持するために前記コッキングアームと関連するキャッチを係止することと、前記針を患者の組織に挿入することと、前記針を標的病変に隣接して配置することと、前記針を前記標的病変の中に発射することとを含む、前記方法。
【0058】
実施例12
前記コッキングアームを手動で後退させる前に前記生検装置を初期化することをさらに含む、実施例11に記載の方法。
【0059】
実施例13
前記生検装置を初期化する前記ステップは、前記針内に配置されたカッターを閉鎖位置に前進させ、後に前記カッターを開放位置に後退させ、後に前記カッターを前記閉鎖位置に戻すことを含む、実施例12に記載の方法。
【0060】
実施例14
前記生検装置を初期化した後、及び前記的コッキングアームを手動で後退させる前に、前記カッターを前記開放位置に後退させることをさらに含む、実施例13に記載の方法。
【0061】
実施例15
超音波誘導の下で使用するための生検装置であって、プローブと、前記プローブから延びる針と、前記針の中に配置されたカッターであって、カッター内腔を画定し、前記カッターの外部と前記針の内部との間にベント内腔を少なくとも部分的に画定する前記カッターと、前記カッターの移動に応えて通気状態と密封状態との間で前記ベント内腔を遷移させるように構成されたベントアセンブリと、キャッチ及びリリースを含む手動作動式針発射アセンブリであって、前記キャッチが前記針を発射するために弾性的に偏向し、前記キャッチの少なくとも一部分が前記ベントアセンブリと一体であり、前記リリースが前記キャッチと係合して、それによって前記キャッチをコッキング位置に保持するように構成される前記手動作動式針発射アセンブリとを備える、前記生検装置。
【0062】
実施例16
前記リリースは、前記キャッチとの係合に及び前記キャッチとの係合から枢動するように構成された枢動可能なアームを含む、実施例15に記載の生検装置。
【0063】
実施例17
前記リリースは、ロック歯を前記キャッチと係合させ、切り離すように構成されたプッシュボタンを含む、実施例15に記載の生検装置。
【0064】
実施例18
前記ベントアセンブリは、マニホルドと、前記マニホルド内で移動可能なスプール本体とを含み、前記キャッチは前記マニホルドと一体である、実施例15に記載の生検装置。
【0065】
実施例19
前記キャッチは前記マニホルド内のくぼみによって画定され、前記くぼみは遠位に向く壁を画定する、実施例18に記載の生検装置。
【0066】
実施例20
前記リリースは前記遠位に向く壁と係合して、前記針発射アセンブリを前記コッキング位置に選択的にロックするように構成される、実施例19に記載の生検装置。
【0067】
実施例21
カッター駆動アセンブリをさらに備え、前記カッター駆動アセンブリは、前記カッターと同軸の第1のギア及び第2のギアを含み、前記第1のギア及び前記第2のギアは異なる回転速度で同時に回転して、前記カッターを平行移動及び回転させるように構成される、実施例15~20のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0068】
実施例22
前記カッターと連通する組織試料ホルダーをさらに備え、前記組織試料ホルダーが、前記組織試料ホルダーの中に画定されたチャンバ内で複数の組織試料を収集するように構成される、実施例15~21のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0069】
本発明の種々の実施形態について図示し、説明したが、本明細書で説明した方法及びシステムの更なる適応が、当業者による適切な変更により、本発明の範囲を逸脱することなく達成され得る。そのような可能な修正形態のうちのいくつかに言及したが、他のものは当業者には明らかであろう。例えば、前に議論した実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、工程などは、例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲に関して考慮すべきであり、明細書及び図面で図示し、説明した構造及び動作の詳細には限定されないことが理解される。
【0070】
〔実施の態様〕
(1) 生検装置であって、
(a)プローブと、
(b)前記プローブから延びる針と、
(c)前記針の中に配置されたカッターであって、カッター内腔を画定し、前記カッターの外部と前記針の内部との間にベント内腔を少なくとも部分的に画定する、前記カッターと、
(d)キャッチ及びリリースを含む手動作動式針発射アセンブリであって、前記キャッチが前記針と同軸であり、前記針を発射するために弾性的に偏向し、前記リリースが、前記キャッチと係合し、それによって前記キャッチをコッキング位置に保持するように構成される、前記手動作動式針発射アセンブリと
を備える、前記生検装置。
(2) 前記リリースが、前記キャッチとの係合に及び前記キャッチとの係合から枢動するように構成された枢動可能なアームを含む、実施態様1に記載の生検装置。
(3) 前記リリースが、ロック歯を前記キャッチと係合させ、切り離すように構成されたプッシュボタンを含む、実施態様1に記載の生検装置。
(4) 前記カッターの移動に応えて、通気状態と密封状態との間で前記ベント内腔を遷移させるように構成されたベントアセンブリをさらに備える、実施態様1~3のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
(5) 前記キャッチが、前記ベントアセンブリの少なくとも一部分と一体である、実施態様4に記載の生検装置。
【0071】
(6) 前記ベントアセンブリが、マニホルドと、前記マニホルド内で移動可能なスプール本体とを含み、前記キャッチが前記マニホルドと一体である、実施態様5に記載の生検装置。
(7) 前記キャッチが前記マニホルド内のくぼみによって画定され、前記くぼみが遠位に向く壁を画定する、実施態様6に記載の生検装置。
(8) 前記リリースが前記遠位に向く壁と係合して、前記針発射アセンブリを前記コッキング位置に選択的にロックするように構成される、実施態様7に記載の生検装置。
(9) カッター駆動アセンブリをさらに備え、前記カッター駆動アセンブリが、前記カッターと同軸の第1のギア及び第2のギアを含み、前記第1のギア及び前記第2のギアが異なる回転速度で同時に回転して、前記カッターを平行移動及び回転させるように構成される、実施態様1~8のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
(10) 前記カッターと連通する組織試料ホルダーをさらに備え、前記組織試料ホルダーが、前記組織試料ホルダーの中に画定されたチャンバ内で複数の組織試料を収集するように構成される、実施態様1~9のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0072】
(11) 超音波誘導の下で使用するための生検装置であって、
(a)プローブと、
(b)前記プローブから延びる針と、
(c)前記針の中に配置されたカッターであって、カッター内腔を画定し、前記カッターの外部と前記針の内部との間にベント内腔を少なくとも部分的に画定する、前記カッターと、
(d)前記カッターの移動に応えて、通気状態と密封状態との間で前記ベント内腔を遷移させるように構成されたベントアセンブリと、
(e)キャッチ及びリリースを含む手動作動式針発射アセンブリであって、前記キャッチが前記針を発射するために弾性的に偏向し、前記キャッチの少なくとも一部分が前記ベントアセンブリと一体であり、前記リリースが、前記キャッチと係合し、それによって前記キャッチをコッキング位置に保持するように構成される、前記手動作動式針発射アセンブリと
を備える、前記生検装置。
(12) 前記リリースが、前記キャッチとの係合に及び前記キャッチとの係合から枢動するように構成された枢動可能なアームを含む、実施態様11に記載の生検装置。
(13) 前記リリースが、ロック歯を前記キャッチと係合させ、切り離すように構成されたプッシュボタンを含む、実施態様11に記載の生検装置。
(14) 前記ベントアセンブリが、マニホルドと、前記マニホルド内で移動可能なスプール本体とを含み、前記キャッチが前記マニホルドと一体である、実施態様11に記載の生検装置。
(15) 前記キャッチが前記マニホルド内のくぼみによって画定され、前記くぼみが遠位に向く壁を画定する、実施態様14に記載の生検装置。
【0073】
(16) 前記リリースが前記遠位に向く壁と係合して、前記針発射アセンブリを前記コッキング位置に選択的にロックするように構成される、実施態様15に記載の生検装置。
(17) 1つ以上の組織試料を収集するために生検装置を使用するための方法であって
(a)コッキングアームを近位に手動で後退させて、それによって前記生検装置のハウジングに対して針を近位に後退させることと、
(b)前記針をコッキング位置に保持するために前記コッキングアームと関連するキャッチを係止することと、
(c)前記針を患者の組織に挿入することと、
(d)前記針を標的病変に隣接して配置することと、
(e)前記針を前記標的病変の中に発射することと
を含む、前記方法。
(18) 前記コッキングアームを手動で後退させる前に前記生検装置を初期化することをさらに含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記生検装置を初期化する前記ステップが、前記針内に配置されたカッターを閉鎖位置に前進させ、後に前記カッターを開放位置に後退させ、後に前記カッターを前記閉鎖位置に戻すことを含む、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記生検装置を初期化した後、及び前記コッキングアームを手動で後退させる前に、前記カッターを前記開放位置に後退させることをさらに含む、実施態様19に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
【国際調査報告】