(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20220111BHJP
H02B 1/40 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
H02J13/00 311T
H02B1/40 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021527236
(86)(22)【出願日】2018-12-27
(85)【翻訳文提出日】2021-05-18
(86)【国際出願番号】 KR2018016733
(87)【国際公開番号】W WO2020105793
(87)【国際公開日】2020-05-28
(31)【優先権主張番号】10-2018-0143096
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521202318
【氏名又は名称】キム、ウンテ
【氏名又は名称原語表記】KIM, Euntae
【住所又は居所原語表記】F2,27,Sindae-ro 7-gil Jeju-si Jeju-do 63119 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウンテ
【テーマコード(参考)】
5G064
5G211
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AB05
5G064AC06
5G064AC09
5G064CB21
5G064DA07
5G211AA06
5G211AA07
5G211DD01
5G211DD22
5G211DD27
5G211DD35
5G211GG08
(57)【要約】
【解決手段】本発明は、電力を需用家に供給する引込線と、前記引込線に連結される主遮断器と、前記主遮断器と常時電源を利用する第1負荷との間に連結される第1リレー装置と、前記第1リレー装置に連結される第2リレー装置と、前記第2リレー装置に連結される第3リレー装置と、前記第3リレー装置と一般の電力消費装置を含む第2負荷との間に連結される第4リレー装置と、前記第3リレー装置と温度調節装置を含む第3負荷との間に連結される第5リレー装置と、を含む多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法を開示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を需用家に供給する引込線と、
前記引込線に連結されるカメラ装置と、
前記カメラ装置に連結される主遮断器と、
前記主遮断器と常時電源を利用する第1負荷との間に連結される第1リレー装置と、
前記第1リレー装置に連結され、常時電源用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第2リレー装置と、
前記第2リレー装置に連結され、常時電源用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第3リレー装置と、
前記第3リレー装置と一般の電力消費装置を含む第2負荷との間に連結され、常時電源用遮断器及び温度調節装置用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第4リレー装置と、
前記第3リレー装置と温度調節装置を含む第3負荷との間に連結され、温度調節装置用遮断器を制御する第5リレー装置と、を含むことを特徴とする多用途スマート分電盤装置。
【請求項2】
前記第3リレー装置を手動で制御するように連結される3路スイッチ、手動スイッチ及びアプリケーション(APP)のうち少なくとも一つを含み、前記第3リレー装置が遠隔または手動で制御され、
前記手動スイッチは、玄関ドアに隣接した位置に設置されることを特徴とする請求項1に記載の多用途スマート分電盤装置。
【請求項3】
前記第3リレー装置、前記第4リレー装置、前記第5リレー装置のうち少なくとも一つに連結され、電力運用による待機電力使用情報を収集するIoTセンサをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の多用途スマート分電盤装置。
【請求項4】
前記カメラ装置は、前記引込線に対して、前記主遮断器と並列で連結され、前記主遮断器がターンオフされる状態またはターンオンされる状態で、独立的に映像を撮影するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の多用途スマート分電盤装置。
【請求項5】
指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つの発生を感知する感知センサをさらに含み、
前記主遮断器または前記第1リレー装置は、
前記感知センサが指定された基準値以上のセンサ信号を収集する場合、ターンオフ状態を有し、以降、指定された基準値未満のセンサ信号を収集する場合、ターンオフ状態からターンオン状態へ遷移されることを特徴とする請求項1に記載の多用途スマート分電盤装置。
【請求項6】
前記第2リレー装置に連結される電力線通信回路をさらに含み、
前記第2リレー装置は、
前記電力線通信回路を介して連結される電力系統運用機関のエネルギーマネージメントシステム(EMS)の命令により、ターンオンまたはターンオフ状態が制御されることを特徴とする請求項1に記載の多用途スマート分電盤装置。
【請求項7】
前記第3リレー装置、前記第4リレー装置、前記第5リレー装置のうち少なくとも一つと連結される遠隔通信回路をさらに含み、
前記第3リレー装置、前記第4リレー装置、前記第5リレー装置のうち少なくとも一つは、前記遠隔通信回路を介して連結される使用者端末の制御により、ターンオンまたはターンオフ状態を有することを特徴とする請求項1に記載の多用途スマート分電盤装置。
【請求項8】
引込線に連結されるカメラ装置、前記カメラ装置に連結される主遮断器、前記主遮断器と常時電源を利用する第1負荷との間に連結される第1リレー装置、前記第1リレー装置に連結され、常時電源用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第2リレー装置、前記第2リレー装置に連結され、常時電源用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第3リレー装置、前記第3リレー装置と一般の電力消費装置を含む第2負荷との間に連結され、常時電源用遮断器及び温度調節装置用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第4リレー装置、前記第3リレー装置と温度調節装置を含む第3負荷との間に連結され、温度調節装置用遮断器を制御する第5リレー装置を有する多用途スマート分電盤装置と、
前記引込線を介して前記多用途スマート分電盤装置に電力を供給する電力系統運用機関と、を含み、
前記電力系統運用機関は、
前記電力線通信回路を介して前記多用途スマート分電盤装置と通信し、前記第2リレー装置の制御により、電力需要管理またはブラックアウト防止用のエネルギーマネージメントシステム(EMS)の電力運用を制御することを特徴とする多用途スマート分電盤システム。
【請求項9】
引込線に連結されるカメラ装置と、前記カメラ装置に連結される主遮断器と、前記主遮断器と常時電源を利用する第1負荷との間に連結される第1リレー装置と、前記第1リレー装置に連結され、常時電源用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第2リレー装置と、前記第2リレー装置に連結され、常時電源用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第3リレー装置と、前記第3リレー装置と一般の電力消費装置を含む第2負荷との間に連結され、常時電源用遮断器及び温度調節装置用遮断器を除いた全ての遮断器を制御する第4リレー装置と、前記第3リレー装置と温度調節装置を含む第3負荷との間に連結され、温度調節装置用遮断器を制御する第5リレー装置と、を有する多用途スマート分電盤装置の運用方法において、
感知センサを用いて、指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つの発生を感知するステップと、
前記指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つが発生すると、前記第1リレー装置をターンオフするステップと、
発生した指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つが解消されると、前記第1リレー装置をターンオンするステップと、を含むことを特徴とする多用途スマート分電盤装置の運用方法。
【請求項10】
使用者の外出、帰宅、就寝のうち少なくとも一つの状態を感知するステップと、
前記使用者の外出、帰宅、就寝のうち少なくとも一つの状態に応じて、前記第3リレー装置、第4リレー装置、第5リレー装置のうち少なくとも一つをターンオンまたはターンオフ状態に変更するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の多用途スマート分電盤装置の運用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分電盤装置に係り、さらに詳しくは、運用環境に応じて電源の供給を適応的に制御する、多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、分電盤装置は、住宅内の一定の位置に配置され、発電所から提供された電力を分電して住宅内及びビル等の電子装置に供給するように設計されてきた。一方、従来の分電盤装置は、単純に住宅内及びビル等に供給される電力を分電する役割のみを行うので、省電力を行う機能、電力需要管理、及びブラックアウトの防止ができないという問題があった。最近、電気使用が急激に増えており、また、電気を基盤として運用する電子装置が増えている傾向にあり、省電力及び電力需要管理は、要求事項ではなく、必須事項になってきている。
【0003】
省電力と関連して、最近は、待機電力を減らす方向への様々な形態の研究が行われている。待機電力とは、電力消費装置が実際に使用者機能を提供しないうちに、電源に連結された状態で消耗する電力のことを意味する。このような待機電力を減らすためには、使用者が、電力消費装置と電源を直接分離するか、電力消費装置のそれぞれに供給される電力を遮断しなければならないので、使用者が、省電源の意志を持っていても、待機電力の消耗を減らすための電力消費装置への操作を直接的かつ繰り返して行わなければならないので、省電力を達成することは容易でないという問題があり、最近、夏季及び冬季の電力需要の急増及び地震等の災難状況における電力需要管理及びブラックアウトの防止が難しいことが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した問題点を解決するために、本発明の目的は、電力運用環境に応じて、適応的に電力消費装置の待機電力を遮断して、省電力を効率的かつ容易に行うようにし、夏季及び冬季の電力需要の急増及び地震等の災難状況における電力需要管理及びブラックアウト防止用のエネルギーマネージメントシステム(EMS)の命令により、制御及び復旧を行うリレーを備えた多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法を提供することにある。
【0005】
また、本発明の他の目的は、使用者の生活環境で発生する多様な状況に合わせて、電力運用を適応的かつ効率的に行うことができるようにする、多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、遠隔または手動で電力運用環境を制御することができるようにする、多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法を提供することにある。
【0007】
しかしながら、このような本発明の目的は、上記した目的に限られず、言及されなかった他の目的は、下記の記載から明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するための本発明による多用途スマート分電盤装置は、電力を需用家に供給する引込線と、前記引込線に連結される主遮断器と、前記主遮断器と常時電源を利用する第1負荷との間に連結される第1リレー装置と、前記第1リレー装置に連結される第2リレー装置と、前記第2リレー装置に連結される第3リレー装置と、前記第3リレー装置と一般の電力消費装置を含む第2負荷との間に連結される第4リレー装置と、前記第3リレー装置と温度調節装置を含む第3負荷との間に連結される第5リレー装置と、を含んでもよい。
【0009】
さらに、前記多用途スマート分電盤装置は、前記第3リレー装置を手動で制御するように連結される3路スイッチまたは手動スイッチのうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。ここで、前記手動スイッチは、玄関ドアに隣接した位置に設置されてもよい。
【0010】
また、前記多用途スマート分電盤装置は、前記第3リレー装置、前記第4リレー装置、前記第5リレー装置のうち少なくとも一つに連結され、電力運用による待機電力使用情報を収集するIoTセンサをさらに含んでもよい。
【0011】
また、前記多用途スマート分電盤装置は、指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つの発生を感知する感知センサをさらに含み、前記主遮断器または前記第1リレー装置は、前記感知センサが指定された基準値以上のセンサ信号を収集する場合、ターンオフ状態を有してもよい。
【0012】
ここで、前記主遮断器または前記第1リレー装置は、前記感知センサが指定された基準値以上のセンサ信号の収集以後、指定された基準値未満のセンサ信号を収集する場合、ターンオフ状態からターンオン状態へ遷移されてもよい。
【0013】
さらに、前記多用途スマート分電盤装置は、前記引込線に対して、前記主遮断器と並列で連結され、主遮断器がターンオフされる状態またはターンオンされる状態で、独立的に映像を撮影するように配置されるカメラ装置をさらに含んでもよい。
【0014】
または、前記多用途スマート分電盤装置は、前記第2リレー装置に連結される電力線通信回路をさらに含み、前記第2リレー装置は、前記電力線通信回路を介して連結される電力系統運用機関の制御により、ターンオンまたはターンオフ状態が制御されてもよい。
【0015】
また、前記多用途スマート分電盤装置は、前記第3リレー装置、前記第4リレー装置、前記第5リレー装置のうち少なくとも一つと連結される遠隔通信回路をさらに含み、前記第3リレー装置、前記第4リレー装置、前記第5リレー装置のうち少なくとも一つは、前記遠隔通信回路を介して連結される使用者端末の制御により、ターンオンまたはターンオフ状態を有してもよい。
【0016】
一方、本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤システムは、引込線に連結される主遮断器、前記主遮断器と常時電源用負荷との間に連結される第1リレー装置、前記第1リレー装置と電力線通信回路に連結される第2リレー装置、前記第2リレー装置と遠隔通信回路に連結される第3リレー装置、前記第3リレー装置と一般の電力消費装置を含む第2負荷との間に連結される第4リレー装置、前記第3リレー装置と温度調節装置を含む第3負荷との間に連結される第5リレー装置を有する多用途スマート分電盤装置と、前記引込線を介して前記多用途スマート分電盤装置に電力を供給する電力系統運用機関と、を含み、前記電力系統運用機関は、前記電力線通信回路を介して前記多用途スマート分電盤装置と通信し、前記第2リレー装置の制御により電力運用を制御してもよい。
【0017】
本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤装置の運用方法は、引込線に連結される主遮断器、前記主遮断器と常時電源用負荷との間に連結される第1リレー装置、前記第1リレー装置と電力線通信回路に連結される第2リレー装置、前記第2リレー装置と遠隔通信回路に連結される第3リレー装置、前記第3リレー装置と一般の電力消費装置を含む第2負荷との間に連結される第4リレー装置、前記第3リレー装置と温度調節装置を含む第3負荷との間に連結される第5リレー装置を有する多用途スマート分電盤装置の運用方法において、感知センサを用いて、指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つの発生を感知するステップと、前記指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つが発生すると、前記第1リレー装置をターンオフするステップと、発生した指定された基準値以上の熱、煙、ガスのうち少なくとも一つが解消されると、前記第1リレー装置をターンオンするステップと、を含んでもよい。
【0018】
さらに、前記方法は、使用者の外出、帰宅、就寝のうち少なくとも一つの状態を感知するステップと、前記使用者の外出、帰宅、就寝のうち少なくとも一つの状態に応じて、前記第3リレー装置、第4リレー装置、第5リレー装置のうち少なくとも一つをターンオンまたはターンオフ状態に変更するステップと、をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明による多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法によれば、本発明は、電力運用のための周辺環境に関するセンサ情報を収集し、センサ情報を基盤として電力使用を効率的に達成することができる。
【0020】
また、本発明は、電力消費装置を分類するが、待機電力の特性に応じて分類することにより、効率的な待機電力の管理を支援することができる。
【0021】
また、本発明は、場所や時間にかかわらず、電力運用環境を制御することにより、待機電力の遮断及び電力需要管理等の効率的で容易な電力運用方式を提供することができる。
【0022】
併せて、上述した効果以外の様々な効果が、後述される本発明の実施形態にかかる詳細な説明において、直接的または暗示的に開示され得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤装置が配置される需用家の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤装置の運用方法の一例を示す面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の課題を解決するための手段における特徴及び利点をさらに明確にするために、添付された図面に示された本発明の特定の実施形態を参照して、本発明についてさらに詳述する。
【0025】
但し、下記の説明及び添付された図面において、本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される公知機能または構成についての詳細な説明を省略する。また、図面の全体にわたって、同一の構成要素に対しては、できる限り同一の符号で示していることに留意しなければならない。
【0026】
以下の説明及び図面に用いられる用語や単語は、通常的な意味又は辞書的な意味に限定されてはならず、発明者は、その自身の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適宜定義することができるという原則に基づき、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された実施例と図面に示された構成は、本発明の最も好適な一例に過ぎず、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願の時点においてこれらを代替可能な多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0027】
また、第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、前記構成要素を限定するためのものではない。例えば、本発明の権利範囲を超えない範囲内で、第2構成要素は、第1構成要素と名付けられ、同様に第1構成要素も、第2構成要素と名付けられてもよい。
【0028】
また、本明細書において用いられる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈からみて、明らかに異なる意味を有さない限り、複数の表現を含む。また、本明細書において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の異なる特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除するものではないと理解されなければならない。
【0029】
また、本明細書に記載の「部」、「機」、「モジュール」等の用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアやソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの結合で具現されてもよい。また、「ある(aまたはan)」、「一つ(one)」、「その(the)」及び類似の関連語は、本発明を記述する文脈において(特に、以下の請求項の文脈において)本明細書に別に指示されたり文脈によって明らかに反駁されたりしない限り、単数及び複数の両方を含む意味で使うことができる。
【0030】
上述した用語以外に、以下の説明において用いられる特定の用語は、本発明の理解を助けるために提供されたものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想を超えない範囲内で、他の形態に変更されてもよい。
【0031】
併せて、本発明の範囲内の実施形態は、コンピュータで実行可能なコマンドまたはコンピュータで判読可能な媒体に保存されたデータ構造を有するかまたは伝達するコンピュータで判読可能な媒体を含む。このようなコンピュータで判読可能な媒体は、汎用または特殊の目的のコンピュータシステムによりアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。例えば、このようなコンピュータで判読可能な媒体は、RAM、ROM、EPROM、CD-ROM、またはその他の光ディスク保存装置、磁気ディスク保存装置、またはその他の磁気保存装置、またはコンピュータで実行可能なコマンド、コンピュータで判読可能なコマンド、またはデータ構造の形態からなる所定のプログラムコード手段を保存するか、または伝達するのに用いられてもよく、汎用又は特殊の目的のコンピュータシステムによりアクセスされ得る任意のその他の媒体のような物理的保存媒体を含んでもよいが、これに限定されない。
【0032】
図1は、本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤システムの構成の一例を示す図である。
【0033】
図1を参照すると、本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤システム1は、電力系統運用機関10、変圧器30、送電線路60、引込線70、多用途スマート分電盤装置に含まれる少なくとも一部の構成が配置される需用家100を含んでもよい。上述した構成を含む本発明の多用途スマート分電盤システム1は、スマート(住宅)分電盤内の熱、煙、ガス等の感知センサによる火災予防、及び電力使用によるデータ収集を支援し、遠隔制御用高電力機器(220V/15A、20A、40A、50A~200A等)の多チャンネルモジュールを含み、電力消費装置(または負荷)の待機電力遮断、電力需要管理、及び火災感知等の多様な機能を支援することができる。
【0034】
前記電力系統運用機関10は、電力を生産するかまたは電力供給業者から電力を買い取った後、需用家100に電力を供給することができる。このような電力系統運用機関10は、送電線路60を介して変圧器30に連結され、高電圧の電力を変圧器30に提供することができる。前記電力系統運用機関10は、変圧器30と需用家100との間に配置された引込線70を介して、需用家100に配置された電力線通信回路130との通信チャンネルを形成することができる。前記電力系統運用機関10は、送電線路60及び引込線70を基盤として電力線通信回路130との通信チャンネルを形成し、需用家100に供給される電力制御を行うことができる。このような電力系統運用機関10は、発電所及び電力取引所等を含んでもよい。
【0035】
前記変圧器30は、前記電力系統運用機関10に供給される高圧の電力を変圧し、変圧された電力を引込線70を介して需用家100に伝達することができる。
【0036】
前記送電線路60は、前記電力系統運用機関10と前記変圧器30との間を連結し、電力系統運用機関10の高圧の電力を変圧器30に伝達することができる。このような送電線路60は、引込線70とともに需用家100の電力線通信を支援する通信線路の役割を果たすことができる。
【0037】
前記引込線70は、前記変圧器30と前記需用家100との間に配置されてもよい。または、前記引込線70は、前記変圧器30と前記需用家100に配置されたスマート分電盤装置との間に配置され、変圧器30で変圧された電力をスマート分電盤装置に伝達することができる。このような引込線70は、前記需用家100に配置された電力線通信回路130と連結され、電力系統運用機関10との通信信号の一部として用いられてもよい。
【0038】
前記需用家100は、電気の使用を目的として電気を購入する顧客に該当し、家庭、産業施設、医療施設等の電気を供給される多様な主体になり得る。本発明では、前記需用家100の一例として家庭を例示して説明する。しかしながら、本発明がこれに限定されるのではない。前記需用家100は、多用途スマート分電盤装置を含み、前記多用途スマート分電盤装置の少なくとも一部は、電力線通信回路130、リレー装置102、遠隔通信回路140、リレー装置群100cを含んでもよい。
【0039】
前記電力線通信回路130は、前記引込線70と連結され、電力線を基盤とする通信チャンネルの形成を支援することができる。例えば、前記電力線通信回路130は、引込線70及び送電線路60を基盤として電力系統運用機関10と需用家100との間に通信チャンネルを形成し、電力系統運用機関10の電力制御政策により、需用家100に配置された多様な負荷の電力供給を制御することができる。これと関連して、前記電力線通信回路130は、需用家100に電力を供給するリレー装置102に連結されてもよい。前記電力系統運用機関10は、前記電力線通信回路130を介してリレー装置102を制御することにより、リレー装置102に連結された他のリレー装置またはリレー装置102に連結された少なくとも一つの負荷への電力供給を制御することができる。
【0040】
前記リレー装置102は、前記電力線通信回路130と連結され、電力線通信回路130が受信する制御信号により、ターンオンまたはターンオフ状態を有することができる。このようなリレー装置102は、引込線70と電気的に連結され、引込線70を介して伝達された電力を、需用家100に含まれた少なくとも一つの負荷に伝達することができる。または、図示のように、リレー装置102は、他の負荷と連結されたリレー装置群100cと連結され、リレー装置群100cへの電力供給を制御することができる。
【0041】
前記遠隔通信回路140は、遠隔で通信信号を送受信することができる。例えば、前記遠隔通信回路140は、3G移動通信、4G移動通信、またはインターネット通信等の多様な遠隔通信を支援することができる。または、前記遠隔通信回路140は、基地局を基盤として、使用者の移動通信端末と連結されてもよい。一方、前記遠隔通信回路140は、リレー装置群100cと連結されてもよい。これにより、前記遠隔通信回路140は、連結された使用者端末からリレー装置群100cの制御を要請する制御信号を受信すると、リレー装置群100cのターンオンまたはターンオフを制御することができる。
【0042】
前記リレー装置群100cは、少なくとも一つの負荷と連結されてもよい。これと関連して、前記リレー装置群100cは、複数個のリレー装置を含んで構成されてもよい。前記リレー装置群100cがターンオフ状態になると、少なくとも一つの負荷への電源供給を遮断することにより、待機電力の消費を除去することができる。または、リレー装置群100cは、遠隔通信回路140に連結され、使用者端末の制御により、特定の負荷に電源を供給するようにターンオン状態を有してもよい。追加的に、前記多用途スマート分電盤装置は、制御部を含んでもよく、前記制御部は、前記電力線通信回路130、リレー装置102、遠隔通信回路140、及びリレー装置群100cの運用を制御することができる。
【0043】
図2は、本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤装置が配置される需用家の一例を示す図である。
【0044】
図2を参照すると、本発明の実施形態にかかる需用家100は、引込線70の少なくとも一部と、カメラ装置80、主遮断器90、主遮断器90に連結される第1リレー装置101、常時電源部101a、第1負荷191を含んでもよい。また、前記需用家100は、IoTセンサ110、感知センサ120、電力線通信回路130、遠隔通信回路140、制御部150、第2リレー装置102、第3リレー装置103、第4リレー装置104、第5リレー装置105、3路スイッチ103a、手動スイッチ103b、第2負荷192、第3負荷193を含んでもよい。ここで、本発明の多用途スマート分電盤装置は、上述した需用家100に含まれた構成の少なくとも一部を含むように設計されてもよい。例えば、前記多用途スマート分電盤装置は、制御部150、第1乃至第5リレー装置101、102、103、104、105、主遮断器90を含んでもよい。追加的に、前記多用途スマート分電盤装置は、カメラ装置80、電力線通信回路130、遠隔通信回路140のうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。他の例示として、本発明による多用途スマート分電盤装置は、5つのリレー装置、3路スイッチ及び手動スイッチを搭載し、遠隔制御用高電力(220V/15A、40A、50A以上)の分配のための多チャンネルモジュールシステムを含んでもよい。一方、上述した説明では、制御部150の構成を含む形態のスマート分電盤装置について記載したが、本発明において、前記制御部150は、リレー装置のうち少なくとも一つであるか、通信回路のうち少なくとも一つがプロセッサを含み、制御機能を行ってもよい。これと関連して、リレー装置は、リレー機能の構造物のほか、制御機能のためのプロセッサとメモリ等をさらに含んでもよい。これと同様に、電力線通信回路または遠隔通信回路も、通信機能のほか、制御機能のためのプロセッサ及びメモリ等をさらに含んでもよい。
【0045】
前記カメラ装置80は、前記引込線70に対して主遮断器90と並列で連結されてもよい。これにより、主遮断器90によって需用家100の電力が遮断されても、映像撮影を持続的に行うことができる。例えば、カメラ装置80は、遮断器の過負荷または電気火災等により、主遮断器90がターンオフ(住宅内電力供給を遮断する)されても、映像撮影を行うことができる。このようなカメラ装置80は、前記主遮断器90の上端に取り付けられてもよい。前記カメラ装置80は、撮影された映像を保存するメモリ、保存された映像を指定された装置に送信する通信回路をさらに含んでもよい。例えば、前記カメラ装置80は、遠隔通信及び電力線通信モジュールを含み、撮影された映像を消防署または指定されたサーバに送信することができる。
【0046】
前記主遮断器90は、需用家100に連結された引込線70に最初に連結される構成であって、引込線70を介して需用家100に供給される電力を、指定された条件により遮断するように配置されてもよい。例えば、前記主遮断器90は、需用家100または需用家100の周辺に火災が発生するか、指定された大きさ以上の過負荷が発生すると、ターンオフされ得る。これと関連して、主遮断器90は、火災発生等を感知するための別途の感知センサを含むか、前記感知センサ120が収集したセンサ信号を伝達されるか、または、制御部150の制御によりターンオンまたはターンオフされてもよい。
【0047】
前記第1リレー装置101は、前記主遮断器90と常時電源部101aとの間に連結されてもよい。また、第1リレー装置101は、第2リレー装置102と連結されてもよい。このような第1リレー装置101は、需用家100に指定された大きさ以上の熱、煙、ガス等が感知されると、ターンオフされてもよい。このような周辺環境の感知のために、前記第1リレー装置101は、感知センサを別途に有するか、前記感知センサ120と連結され、センサ信号を受信してもよい。前記第1リレー装置101は、ターンオフまたはターンオン状態の知らせ(または警報)のために、ランプやディスプレイ、スピーカ等を含んでもよい。前記第1リレー装置101は、感知センサ120により指定された大きさ未満の熱、煙、ガス等が感知されると、さらにターンオンされて、電力供給を行うことができる。前記第1リレー装置101に連結されるスピーカは、スマート分電盤装置(またはスマート分電箱)の周辺に配置されるか、指定された場所、例えば、台所、居間、倉庫等の指定された場所に別途に配置されてもよい。
【0048】
前記常時電源部101aは、前記第1リレー装置101と第1負荷191との間に配置されてもよい。前記常時電源部101aは、連結された第1負荷191に常時電力を供給することができる。
【0049】
前記第1負荷191は、前記常時電源部101aに連結され、持続的に電力を供給される電力消費装置を含んでもよい。例えば、前記第1負荷191は、需用家100に配置された非常灯、冷蔵庫、炊飯器等であってもよい。前記第1負荷191は、第1リレー装置101がターンオフ状態であると、電力供給が遮断され、ターンオフされ得る。
【0050】
前記IoTセンサ110は、それぞれのリレー装置またはそれぞれの電力消費装置の待機電力情報を収集することができる。例えば、IoTセンサ110は、第2リレー装置102、第3リレー装置103、第4リレー装置104等の遮断時、待機電力の遮断電力量に対する情報を収集し、収集された電力量情報を制御部150に提供することができる。
【0051】
前記感知センサ120は、熱、煙、ガスのうち少なくとも一つを感知することができる。このような感知センサ120は、分電箱の外部、台所、居間、部屋、倉庫、廊下等に取り付けられてもよい。前記感知センサ120は、周期的にセンサ信号を収集し、収集されたセンサ信号が既に設定された基準値以上であると、これに対応する信号を主遮断器90、第1リレー装置101等に伝達するか、制御部150の制御により、電力線通信回路130または遠隔通信回路140に伝達してもよい。前記感知センサ120は、指定された基準値以上のセンサ信号が受信されてから、一定の周期でセンサ信号を収集し、収集されたセンサ信号を主遮断器90、第1リレー装置101、または制御部150等に提供してもよい。または、感知センサ120は、基準値以上のセンサ信号の収集後、基準値未満のセンサ信号の収集により、周辺環境の変化による信号を、主遮断器90、第1リレー装置101、または制御部150に伝達してもよい。
【0052】
前記電力線通信回路130は、第2リレー装置102の制御及び復旧と関連して、インターネット(またはIoTネットワーク)と連結されてもよい。例えば、電力線通信回路130は、電力系統運用機関10との通信チャンネルを形成し、電力系統運用機関10の要請により、ターンオンまたはターンオフ状態を有することができる。前記電力線通信回路130は、需用家100に居住する使用者が外出した場合、第2リレー装置102をターンオフし、第3リレー装置103等に電力供給を遮断することができる。
【0053】
前記第2リレー装置102は、政府(例:電力系統運用機関10)の電力需給非常時、電力線通信回路130を介して電力系統運用機関10から伝達された制御信号により制御され得る。これと関連して、電力系統運用機関10は、電力需要管理用ソフトウェア(またはエネルギーマネージメントシステム(EMS))を運用することができる。前記エネルギーマネージメントシステム(EMS)は、韓国電力公社の戸別、地域別の電力消費量データを収集及び分析後、電力消費量の多い世帯及びビルを順位別の10段階で保存して、電力需給非常時、電力予備率が設定した値に到達したとき、段階別に制御するシステムであって、電力予備率が上昇すれば、比例して段階別に復旧するシステムであってもよい。上述したように、前記第2リレー装置102は、電力線通信回路130を介して外部制御システムの制御信号により制御される装置であってもよい。
【0054】
前記遠隔通信回路140は、第3リレー装置103、第4リレー装置104、及び第5リレー装置105の制御及び復旧時、インターネット(例:IoTネットワーク)と連結される通信チャンネルを形成してもよい。例えば、前記遠隔通信回路140は、使用者端末との通信チャンネルを形成し、使用者端末から伝達された制御信号を第3リレー装置103、第4リレー装置104、及び第5リレー装置105に伝達することができる。
【0055】
前記第3リレー装置103は、常時電源用遮断器のほか、全ての遮断器を制御するアプリケーション、及び遮断器の制御のための構造を含んでもよい。例えば、前記第3リレー装置103は、第4リレー装置104に連結される第2負荷192、第5リレー装置105に連結される第3負荷193に供給される電力を遮断するか維持することができる。これにより、第3リレー装置103は、第2負荷192及び第3負荷193の待機電力遮断に用いられ得る。例えば、前記第3リレー装置103は、需用家100に居住する使用者が外出した場合、電力供給を遮断し、帰宅の際に、電力供給を再開することができる。これと関連して、前記第3リレー装置103は、遠隔通信回路140を介して使用者からターンオンまたはターンオフ状態の制御と関連した制御信号を受信するか、3路スイッチ103aまたは手動スイッチ103bを介して制御信号を受信してもよい。
【0056】
前記第4リレー装置104は、常時電源用遮断器、エアコン及びボイラー専用遮断器等を除いた全ての遮断器を制御するアプリケーション(APP)及び遮断器の制御のための構造を含んでもよい。すなわち、前記第4リレー装置104は、第2負荷192に連結され、前記第2負荷192に属する少なくとも一つの電力消費装置の電力供給または遮断を制御することができる。例えば、前記第4リレー装置104は、需用家100の使用者が就寝する場合、第2負荷192に供給される電力を遮断することができる。これと関連して、前記第4リレー装置104は、使用者端末と遠隔通信回路140を介して通信し、使用者端末の制御により、ターンオンまたはターンオフ状態を有することができる。前記使用者端末は、使用者が就寝したと判断された場合、第4リレー装置104をターンオフさせる制御信号を、遠隔通信回路140を介して、第4リレー装置104に伝達することができる。また、使用者端末は、使用者が起床したと判断された場合(例:起床アラーム時刻になると)、ターンオン制御信号を遠隔通信回路140を介して第4リレー装置104に伝達し、指定された電力消費装置(例:第2負荷192)がターンオンされるように制御することができる。上述したように、前記第4リレー装置104は、第2負荷192の電力供給または遮断の制御により、第2負荷192の待機電力遮断の制御を行うことができる。
【0057】
前記第5リレー装置105は、エアコン及びボイラー専用遮断器等を制御する待機電力遮断用アプリケーション(APP)及び機能の実行のための構造を含んでもよい。前記第5リレー装置105は、エアコンやボイラー等が使われないとき、該当電力消費装置の電力を遮断して、エアコンやボイラー等の待機電力を遮断することができる。例えば、前記第5リレー装置105は、6月から9月までボイラーの電力供給を遮断するか、遠隔通信回路140を介して使用者端末から伝達される制御信号により、電力供給の遮断または維持を行うことができる。また、前記第5リレー装置105は、11月から2月までエアコンの電力供給を遮断するか、遠隔通信回路140を介して使用者端末から伝達される制御信号により、電力供給の遮断または維持を行うことができる。
【0058】
追加的に、前記需用家100または多用途スマート分電盤装置は、3チャンネル遠隔制御モジュール100bまたは4チャンネル遠隔制御モジュール100aをさらに含んでもよい。前記3チャンネル遠隔制御モジュール100bは、例えば、第3リレー装置103、第4リレー装置104、第5リレー装置105のターンオンまたはターンオフの制御のために、指定された端末またはサーバとの通信チャンネルを形成することができる。例えば、前記3チャンネル遠隔制御モジュール100bは、使用者端末との通信チャンネルを形成し、使用者端末から受信された制御信号をリレー装置に伝達することができる。前記4チャンネル遠隔制御モジュール100aは、前記第2リレー装置102、第3リレー装置103、第4リレー装置104、第5リレー装置105のターンオンまたはターンオフの制御のために、指定された端末またはサーバとの通信チャンネルを形成することができる。例えば、前記4チャンネル遠隔制御モジュール100aは、電力系統運用機関10または使用者端末から制御信号を受信し、制御信号を関連したリレー装置に伝達することができる。
【0059】
前記3路スイッチ103aは、第3リレー装置103及び手動スイッチ103b(例:玄関スイッチ)の間に配置され、第3リレー装置103と手動スイッチ103bの同時制御を支援することができる。3路スイッチ103aは、需用家100に居住する使用者の目的に応じて、複数の場所に配置されてもよい。例えば、3路スイッチ103aは、玄関ドアの内側と、スマート分電盤装置のケースに隣接した位置に配置されてもよい。使用者は、3路スイッチ103aを、アプリケーション(APP)及び手動スイッチ103bを用いて、外出または帰宅の際に第3リレー装置103を遠隔及び手動で制御することができる。
【0060】
前記手動スイッチ103bは、子供、老人、体の不自由な人等のうち、少なくとも何れかに該当する者が使えるように玄関等に配置されてもよい。子供、老人、体の不自由な人等のうち、少なくとも何れかに該当する者が家に入る前に手動スイッチ103bを操作することにより、需用家100内の負荷に電力供給を再開するか、家から出かける前に手動スイッチ103bを操作して、需用家100内への負荷の電力供給を遮断することができる。
【0061】
前記第2負荷192は、常時電源用電力消費装置と温度調節装置を除いた需用家100に設置された多様な電力消費装置を含んでもよい。例えば、前記第2負荷192は、常時電源用遮断器及び第3負荷193を除いた全ての遮断器を含んでもよい。前記第2負荷192と前記第4リレー装置104との間には、少なくとも一つの遮断器が配置され、前記第4リレー装置104は、遮断器の制御により、前記第2負荷192の電力供給の遮断または維持を制御することができる。
【0062】
前記第3負荷193は、需用家100の温度調節装置を含んでもよい。前記温度調節装置は、例えば、エアコン、ボイラー等を含んでもよい。前記第3負荷193と第5リレー装置105との間には、少なくとも一つの遮断器が配置され、第5リレー装置105は、遮断器の制御により、第3負荷193の電力供給の遮断または維持を制御することができる。
【0063】
前記制御部150は、需用家100に配置された少なくとも一つの遮断器またはリレー装置を制御することができる。例えば、制御部150は、電力線通信回路130を介して連結される電力系統運用機関10から受信される制御信号により、第2リレー装置102のターンオンまたはターンオフ状態を制御することができる。前記制御部150は、遠隔通信回路140を介して連結される使用者端末から受信される制御信号により、第3リレー装置103、第4リレー装置104、または第5リレー装置105のうち少なくとも一つのターンオン状態またはターンオフ状態を制御することができる。前記制御部150は、感知センサ120を介してセンシングされた少なくとも一つのセンサ信号値に対応して、主遮断器90、第1リレー装置101のうち少なくとも一つのターンオン状態またはターンオフ状態を制御することができる。または、前記制御部150は、前記感知センサ120を基盤として、需用家100に居住する使用者の存在有無または使用者の活動状態(例:料理、就寝等)を確認し、確認結果により、少なくとも一つのリレー装置のターンオン状態またはターンオフ状態を制御することができる。
【0064】
図3は、本発明の実施形態にかかる多用途スマート分電盤装置の運用方法の一例を示す図である。
【0065】
図3を参照すると、多用途スマート分電盤装置の制御部150は、201ステップにおいて、感知センサ120を駆動させることができる。前記感知センサ120は、例えば、一定の領域において、指定された基準値以上の熱や煙、ガス等が発生するかを感知することができる。このような感知センサ120は、熱や煙またはガス等が発生し得る需用家100の一定の領域(例:台所、倉庫、廊下等)に配置されてもよい。
【0066】
303ステップにおいて、制御部150は、指定されたセンシング情報が収集されるかを確認することができる。例えば、感知センサ120は、指定された基準値以上のセンサ信号が受信されると、これを案内する情報を制御部150に伝達することができる。
【0067】
指定されたセンシング情報が収集される場合、制御部150は、205ステップにおいて、第1リレー装置101をターンオフすることができる。前記第1リレー装置101がターンオフ状態になると、需用家100への電力供給が遮断され得る。
【0068】
指定されたセンシング情報が収集されない場合、制御部150は、207ステップにおいて、第1リレー装置101をターンオンすることができる。または、制御部150は、第1リレー装置101のターンオン状態を維持することができる。これにより、需用家100に電力供給が維持され得る。
【0069】
上述した
図3で説明した電力運用と関連して、前記多用途スマート分電盤装置は、制御部150と、第1リレー装置101、及び感知センサ120を含んでもよい。
【0070】
他の例示として、前記多用途スマート分電盤装置は、電力線通信回路130、第2リレー装置102、遠隔通信回路140、第3リレー装置103、第2負荷192と前記第3リレー装置103との間に配置される第4リレー装置104、第3負荷193と前記第3リレー装置103との間に配置される第5リレー装置105を含んでもよい。このような構成を含む多用途スマート分電盤装置は、電力線通信回路130を介して電力系統運用機関10と通信し、電力系統運用機関10の制御により、少なくとも一つのリレー装置を制御して、電力供給を制御することができる。または、前記多用途スマート分電盤装置は、遠隔通信回路140を介して使用者端末と通信し、使用者端末から受信された制御信号により、少なくとも一つのリレー装置を制御することができる。
【0071】
他の例示として、前記多用途スマート分電盤装置に含まれる感知センサ120は、使用者の活動状態を分析するセンサ信号、例えば、使用者が就寝状態であるか、外出または出勤状態であるか、退勤後、需用家100に居住している状態であるか等を区分するセンサ信号を収集することができる。この場合、前記多用途スマート分電盤装置は、使用者の活動状態により、少なくとも一つのリレー装置のターンオンまたはターンオフ状態を制御して、電力消費装置(例:第1負荷191、第2負荷192、または第3負荷193のうち少なくとも一つ)の待機電力の制御を行うことができる。例えば、多用途スマート分電盤装置の制御部150は、使用者が外出した場合(例:玄関出入りを感知する感知センサを基盤として判断する)、第3リレー装置103をターンオフして、常時電源を除いた電力消費装置への待機電力の供給を遮断することができる。または、多用途スマート分電盤装置の制御部150は、使用者が帰宅した場合、第3リレー装置103をターンオンして、常時電源を除いた電力消費装置への待機電力の供給を再開することができる。または、多用途スマート分電盤装置の制御部150は、使用者が就寝中の場合(例:遠隔通信回路140を介して使用者端末から使用者の就寝状態に関する情報を受信する)、第4リレー装置104をターンオフし、第5リレー装置105をターンオンして、温度調節装置にのみ待機電力または運用電力を供給することができる。
【0072】
上述したように、本明細書は、多数の特定の具現物の詳細事項を含むが、これらは如何なる発明や請求可能なものの範囲に対しても制限的なものとして理解されてはならず、かえって、特定の発明の特定の実施形態の特有の特徴に関する説明として理解されなければならない。
【0073】
また、特定の手順で図面に動作を描写しているが、これは、好適な結果を得るために図示されたその特定の手順や順序通りにそのような動作を行うべきであるか、あらゆる図示された動作が行われなければならないと理解されてはならない。特定の場合、マルチタスキングとパラレルプロセッシングが有利であり得る。また、上述の実施形態の多様なシステムコンポーネントの分離は、そのような分離をあらゆる実施形態で要求することと理解されてはならず、説明したプログラムコンポーネントとシステムは、一般に単一のソフトウェア製品として共に統合されるか、マルチソフトウェア製品にパッケージされ得るという点を理解しなければならない。
【0074】
上述した説明は、本発明の最上のモードを提示しており、本発明を説明するために、そして通常の技術者が本発明を製作及び利用できるようにするための例を提供している。このように作成された明細書は、その提示された具体的な用語に本発明を制限するものではない。したがって、上述した例を参照して本発明を詳細に説明したが、通常の技術者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、本例に対する改造、変更及び変形を加えることができる。
【0075】
したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態により定めるものではなく、特許請求範囲により定められなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0076】
上述した本発明による多用途スマート分電盤装置及びシステムと、その運用方法によれば、本発明は、需用家の電力運用と関連した多様な環境や条件により、部分的に負荷の運用または待機電力を制御するか、全体負荷の電力供給を制御することにより、電力需要管理及びブラックアウト防止等の効率的で容易な電力使用調節を支援することができる。
【0077】
これにより、本発明は、使用者の注意や関心が足りなくても、最適の電気使用環境を提供することにより、不要な電力使用を減らすように支援することができる。
【国際調査報告】