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特表2022-507893生物学的製品を識別するための天然存在比安定同位体とDNAジェノタイピングの使用
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  • 特表-生物学的製品を識別するための天然存在比安定同位体とDNAジェノタイピングの使用 図1
  • 特表-生物学的製品を識別するための天然存在比安定同位体とDNAジェノタイピングの使用 図2A
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  • 特表-生物学的製品を識別するための天然存在比安定同位体とDNAジェノタイピングの使用 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】生物学的製品を識別するための天然存在比安定同位体とDNAジェノタイピングの使用
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/02 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
G01N33/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021528878
(86)(22)【出願日】2019-11-15
(85)【翻訳文提出日】2021-07-19
(86)【国際出願番号】 US2019061745
(87)【国際公開番号】W WO2020106577
(87)【国際公開日】2020-05-28
(31)【優先権主張番号】62/769,939
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521218490
【氏名又は名称】オリテイン・グローバル・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ピー・ジャスパー
(57)【要約】
バルク材料の天然存在比安定同位体分析と生物学的材料のDNAジェノタイピングの組み合わせの使用は、サプライチェーンにおいてそのような製品を識別するための非常に特異的なフィンガープリント法である(約1:1×1017)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遺伝的、タンパク質性、異化性、又は代謝性の成分を含有する生物学的サンプルを客観的に特徴付けるための方法であって、
(a)前記サンプル中に存在する元素から同位体データを取得する工程であって、同位体データを含む数学的配列を提供し、数学的配列は読み取り可能な形態で固定され、前記数学的配列が固定された前記読み取り可能な形態が前記サンプルの識別となる、工程、
(b)サンプルのゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータを取得する工程;
(c)工程(a)で得られた同位体データと工程(b)で得られたゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータから、統合された識別データ配列を構築する工程、並びに
(d)生物学的サンプルの客観的な特徴付けを提供する工程
を含む方法。
【請求項2】
同位体データがタガントから得られたデータを含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
元素が2つ以上の同位体を有する元素から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
元素が、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、塩素、及び臭素、並びにそれらの組み合わせから選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
同位体が安定同位体である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
安定同位体が、1H、2H、12C、13C、14N、15N、16O、18O、32S、34S、35Cl、37Cl、79Br、及び81Br、並びにそれらの組み合わせから選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
同位体が、以下の同位体の対:1H及び2H、12C及び13C、14N及び15N、16O及び18O、32S及び34S、35Cl及び37Cl、並びに79Br及び81Brから選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
同位体が、以下の同位体比:2H/1H、13C/12C、15N/14N、18O/16O、34S/32S、37Cl/35Cl、及び81Br/79Brから選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
同位体データ並びにゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータが、サンプルに固有のデータである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
統合されたデータ(c)が、コンピュータ又は機械で読み取り可能な形態で固定されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
生物学的サンプルが遺伝的成分を含有し、ゲノミクスデータがジェノタイピングによって得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
遺伝的成分が、DNA、RNA、ヌクレオチド断片、及び核酸から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
同位体データが、参照標準を基準にして与えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
遺伝的、タンパク質性、異化性、又は代謝性の成分を含有する生物学的サンプルを客観的に特徴付けるためのデータ配列であって、
(a)前記サンプル中に存在する元素からの同位体データであって、同位体データを含む数学的配列を提供し、数学的配列は読み取り可能な形態で固定され、前記数学的配列が固定された前記読み取り可能な形態が、前記サンプルの識別となる、同位体データ、及び
(b)サンプルのゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータ
を含み、(a)の同位体データと、(b)のゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータは、生物学的サンプルを客観的に特徴付けるための識別データ配列に統合されている、データ配列。
【請求項15】
元素が2つ以上の同位体を有する元素から選択される、請求項14に記載のデータ配列。
【請求項16】
元素が、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、塩素、及び臭素、並びにそれらの組み合わせから選択される、請求項14又は15に記載のデータ配列。
【請求項17】
同位体が安定同位体である、請求項15に記載のデータ配列。
【請求項18】
安定同位体が、1H、2H、12C、13C、14N、15N、16O、18O、32S、34S、35Cl、37Cl、79Br、及び81Br、並びにそれらの組み合わせから選択される、請求項17に記載のデータ配列。
【請求項19】
同位体が、以下の同位体の対:1H及び2H、12C及び13C、14N及び15N、16O及び18O、32S及び34S、35Cl及び37Cl、並びに79Br及び81Brから選択される、請求項18に記載のデータ配列。
【請求項20】
同位体が、以下の同位体比:2H/1H、13C/12C、15N/14N、18O/16O、34S/32S、37Cl/35Cl、及び81Br/79Brから選択される、請求項18に記載のデータ配列。
【請求項21】
同位体データ並びにゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータが、サンプルに固有のデータである、請求項14から20のいずれか一項に記載のデータ配列。
【請求項22】
統合されたデータが、コンピュータ又は機械で読み取り可能な形態で固定されている、請求項14から20のいずれか一項に記載のデータ配列。
【請求項23】
生物学的サンプルが遺伝的成分を含有し、ゲノミクスデータがジェノタイピングによって得られる、請求項14に記載のデータ配列。
【請求項24】
遺伝的成分が、DNA、RNA、ヌクレオチド断片、及び核酸から選択される、請求項14に記載のデータ配列。
【請求項25】
同位体データが、参照標準を基準にして与えられる、請求項14に記載のデータ配列。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
安定同位体とDNAジェノタイピングを組み合わせた方法であって、生物学的サンプル中に見られる同位体の濃度比とDNA又はRNAからの共存する遺伝情報の数学的配列を含み、前記数学的配列は機械で読み取り可能な形態で提示され、分析結果に匹敵し、それによりサンプルが他の同様なサンプルから区別でき、前記機械で読み取り可能な形態はまた、保存されたサンプル情報を通じてインデックス付けもされる、方法。保存されたサンプル情報は、希望に応じて表示されうる。本発明の安定同位体とDNA識別の組み合わせにより、サンプルの製造、サンプルの販売、及びサンプルの使用のためのサプライチェーンを通じて、サンプルが安全に追跡されうる。
【背景技術】
【0002】
生態学及び遺伝学では、反応の規範とも呼ばれる反応規範が、様々な環境にわたる単一の遺伝子型の表現型発現のパターンを説明する。反応規範の1つの使用法は、異なる種(特に関連する種)が様々な環境にどのように反応するかを説明することである。しかし、単一の種内の異なる遺伝子型が、特定の表現型形質及び環境変数に関連して、異なる反応規範を示すこともできる。あらゆる遺伝子型、表現型の形質、及び環境変数について、異なる反応規範が存在しうる;言い換えれば、形質の決定における遺伝的要因と環境的要因の間の相互関係には、膨大な複雑性が存在しうる。
【0003】
遺伝子-環境相互作用(又は遺伝子型-環境相互作用又はG×E)は、2つの異なる遺伝子型が異なる方法で環境変動に応答する場合である。反応の規範は、表現型の違いが連続的である場合の遺伝子と環境要因との間の関係を示すグラフである。それらはG×E相互作用を説明する助けとなりうる。反応の規範が平行でない場合、遺伝子×環境の相互作用がある。これは、各遺伝子型が異なる方法で環境変動に反応することを指し示す。環境変動は、物理的、化学的、生物学的、行動的なパターン、又はライフイベントでありうる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Hayes, JM、Practice and Principles of Isotopic Measurements in Organic Geochemistry、改訂第2版、2002年8月、1~15ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、遺伝子-環境相互作用を評価するための方法を提供する必要があることがわかるが、現在の方法は、望まれる程度の特異性を提供できない。本発明は、現在の方法論の欠点に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、遺伝的、タンパク質性、異化性、又は代謝性の成分を含有する生物学的サンプルを客観的に特徴付けるための方法であって、
(a)前記サンプル中に存在する元素から同位体データを取得する工程であって、同位体データを含む数学的配列を提供し、数学的配列は読み取り可能な形態で固定され、前記数学的配列が固定された前記読み取り可能な形態が前記サンプルの識別となる、工程、
(b)サンプルのゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータを取得する工程;
(c)工程(a)で得られた同位体データと工程(b)で得られたゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータから、統合された識別データ配列を構築する工程、並びに
(d)生物学的サンプルの客観的な特徴付けを提供する工程
を含む方法に関する。
【0007】
他の実施形態では、本発明は、同位体データがタガントから得られたデータを含まない方法に関する。
【0008】
他の実施形態では、本発明は、元素が2つ以上の同位体を有する元素から選択される方法に関する。
【0009】
他の実施形態では、本発明は、元素が水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、塩素、及び臭素、並びにそれらの組み合わせから選択される方法に関する。
【0010】
他の実施形態では、本発明は、同位体が安定同位体である方法に関する。
【0011】
他の実施形態では、本発明は、安定同位体が1H、2H、12C、13C、14N、15N、16O、18O、32S、34S、35Cl、37Cl、79Br、及び81Br、並びにそれらの組み合わせから選択される方法に関する。
【0012】
他の実施形態では、本発明は、同位体が以下の同位体の対:1H及び2H、12C及び13C、14N及び15N、16O及び18O、32S及び34S、35Cl及び37Cl、並びに79Br及び81Brから選択される方法に関する。
【0013】
別の実施形態では、本発明は、同位体が以下の同位体比:2H/1H、13C/12C、15N/14N、18O/16O、34S/32S、37Cl/35Cl、及び81Br/79Brから選択される方法に関する。
【0014】
別の実施形態では、本発明は、同位体データ並びにゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータが製品に固有のデータである方法に関する。
【0015】
他の実施形態では、本発明は、統合されたデータ(c)がコンピュータ又は機械で読み取り可能な形態で固定される方法に関する。
【0016】
他の実施形態では、本発明は、生物学的製品が遺伝的成分を含有し、ゲノミクスデータがジェノタイピングによって得られる方法に関する。
【0017】
他の実施形態では、本発明は、遺伝的成分がDNA、RNA、ヌクレオチド断片、及び核酸から選択される方法に関する。
【0018】
他の実施形態では、本発明は、同位体データが参照標準を基準にして与えられる方法に関する。
【0019】
他の実施形態では、本発明は、遺伝的、タンパク質性、異化性、又は代謝性の成分を含有する生物学的サンプルを客観的に特徴付けるためのデータ配列であって、
(a)前記サンプル中に存在する元素からの同位体データであって、同位体データを含む数学的配列を提供し、数学的配列は読み取り可能な形態で固定され、前記数学的配列が固定された前記読み取り可能な形態が前記サンプルの識別となる、同位体データ、及び
(b)サンプルのゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータ
を含み、(a)の同位体データと、(b)のゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータは、生物学的サンプルを客観的に特徴付けるための識別データ配列に統合されている、データ配列に関する。
【0020】
他の実施形態では、本発明は、元素が2つ以上の同位体を有する元素から選択されるデータ配列に関する。
【0021】
他の実施形態では、本発明は、元素が水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、塩素、及び臭素、並びにそれらの組み合わせから選択されるデータ配列に関する。
【0022】
他の実施形態では、本発明は、同位体が安定同位体であるデータ配列に関する。
【0023】
他の実施形態では、本発明は、安定同位体が1H、2H、12C、13C、14N、15N、16O、18O、32S、34S、35Cl、37Cl、79Br、及び81Br、並びにそれらの組み合わせから選択されるデータ配列に関する。
【0024】
他の実施形態では、本発明は、同位体が以下の同位体の対:1H及び2H、12C及び13C、14N及び15N、16O及び18O、32S及び34S、35Cl及び37Cl、並びに79Br及び81Brから選択されるデータ配列に関する。
【0025】
他の実施形態では、本発明は、同位体が以下の同位体比:2H/1H、13C/12C、15N/14N、18O/16O、34S/32S、37Cl/35Cl、及び81Br/79Brから選択されるデータ配列に関する。
【0026】
別の実施形態では、本発明は、同位体データ並びにゲノミクス、プロテイノミクス、カタボロミクス、若しくはメタボロミクスデータが製品に固有のデータであるデータ配列に関する。
【0027】
他の実施形態では、本発明は、統合されたデータがコンピュータ又は機械で読み取り可能な形態で固定されているデータ配列に関する。
【0028】
他の実施形態では、本発明は、生物学的製品が遺伝的成分を含有し、ゲノミクスデータがジェノタイピングによって得られるデータ配列に関する。
【0029】
他の実施形態では、本発明は、遺伝的成分がDNA、RNA、ヌクレオチド断片、及び核酸から選択されるデータ配列に関する。
【0030】
他の実施形態では、本発明は、同位体データが参照標準を基準にして与えられるデータ配列に関する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本発明のG×Eフィンガープリント方法の流れ図を示している。
図2A図2A図2B、及び図2Cは、異なる条件下、例えば異なる地域で栽培された異なる品種からの異なる植物種子を容易に区別するための、種子サンプルの典型的な生物学的分析物についての本発明のG×E発明の3つの図解を示している。図2Aは、同じG、異なるE:同じ遺伝子構成、異なる栽培/生合成の環境を示している。
図2B図2A図2B、及び図2Cは、異なる条件下、例えば異なる地域で栽培された異なる品種からの異なる植物種子を容易に区別するための、種子サンプルの典型的な生物学的分析物についての本発明のG×E発明の3つの図解を示している。図2Bは、異なるG、同じE:異なる遺伝子構成、同じ栽培/生合成の環境を示している。
図2C図2A図2B、及び図2Cは、異なる条件下、例えば異なる地域で栽培された異なる品種からの異なる植物種子を容易に区別するための、種子サンプルの典型的な生物学的分析物についての本発明のG×E発明の3つの図解を示している。図2Cは、同じ及び異なるG及びE:同じ及び異なる遺伝子構成の両方、並びに同じ及び異なる栽培/生合成の環境の両方を示している。
図3図3は、G×Eサンプル分析からのデータの統計的分布を、楕円分布として表される2次元プロットとして示している。楕円は「e」で指し示され、楕円の重心は「c」で指し示されている。
図4図4は、G×Eサンプル分析から3次元プロットを構築するために使用される空の軸を示している。この例では、x軸は水の同位体組成を表し、水の水素と酸素の国際原子力機関(IAEA)標準δ1,(H, O)からの同位体差(δ1)として表される。y軸は、サンプルのバルクバイオマスの同位体組成(サンプルからの炭水化物、タンパク質、脂質、核酸等)を表し、炭素、窒素、及び硫黄のIAEA標準δ2,(C, N, S)からの同位体差(δ2)として表される。z軸は、0から1のスケールに基づく遺伝的サンプルの相同性又は差異の遺伝的パラメータ(G)を表す。
図5図5は、図4に示されている座標系を使用したG×Eサンプル分析からの3次元プロットを示している。x軸は、重水素と酸素18のPC1(主成分1)、PC1(δD、δ18O)を定義している。y軸は炭素13、また代替的に窒素15及び/又は硫黄34も伴うPC2(主成分2)、PC2(δ13C、又は代替的にδ15N及び/又はδ34Sを伴う)を定義している。z軸は、0から1のスケールに基づく遺伝的サンプルの相同性又は差異の遺伝的パラメータ(G)を表す。プロットは、x、y、z座標の原点から楕円体の中心、つまり重心「c」までのベクトル「v」を持つ楕円体「e」を示している。
図6図6は、図5のG×Eサンプル分析からの3次元プロットを示しており、(x, y)、(y, z)、及び(x, z)平面のそれぞれへの楕円体の投影を示している。
【発明を実施するための形態】
【0032】
G×E:G(遺伝学)×E(環境)は、安定同位体を介して、環境に関連して、生物学的材料、つまりDNA又はRNAを含有する材料(トウモロコシ、小麦、綿等の植物種子等)を追跡及び認証するための強力で簡潔な概念である。
【0033】
本発明では、我々は1つの遺伝子型にG×Eの関係があると主張する:例えば、アイオワで栽培された「アイオワ」(遺伝子型)大豆は、中国で栽培された「アイオワ」大豆とは非常に異なる(C、H、O、N、S)同位体組成(同じDNA、異なる同位体シグナル)を有する可能性が高い。この違いは、X-Yグラフ(DNA表現型対バルク同位体)等、様々な方法で提示されうる。
【0034】
G×Eの概念は一般に知られているが、G×Eを決定及び定量化するための本発明の方法及びデータ配列は、新しいと考えられる。本明細書に示されるように、本方法及びデータセットは、生物学的サンプルを認証するため、又は2つ以上の生物学的サンプルを認証及び/又は区別するための新しく有用な応用を可能にする。本方法及びデータセットは、以前は実行できなかったことを実行するための強力な手段を提供する。本発明は、遺伝子フィンガープリンティングデータ、すなわちゲノミクスデータ又はシーケンシングデータと高分解能同位体比質量分析データとの独自の組み合わせ及び統合を採用して、本明細書の方法に有用な統合データ配列を提供する。
【0035】
同位体比質量分析(IRMS)は、所与のサンプル中の同位体の相対的な存在量を利用する質量分析の特殊な派生物である。この方法論は、天然に存在する同位体の混合物の正確な測定を可能にする。同位体比のそのような正確な決定に使用されるほとんどの機器は、磁場セクター型である。異なる同位体間の質量の違いが同位体の分別を導くことから、IRMSの分野は興味深い。この分別は、サンプルの同位体組成に測定可能な影響をもたらし、よって、生物学的又は物理的な履歴を知る方法を提供する。次の例を考える。水素同位体である重水素(D又は2H)は、通常の水素(1H)のほぼ2倍の質量を有する。その結果として、通常の水H2O分子とHDO(水素の1つが重水素に置き換えられた水分子)の質量には、大きな違いがある。水の蒸発又は水素-水結合の開裂、又は水及び/若しくは他の分子間の水素結合の解離を伴うプロセスは、分別を呈する。その結果として、地球上の異なる場所にある水源は、DとHの同位体比又は「フィンガープリント」が異なり、したがって区別される可能性が高い。
【0036】
同位体比は一般に標準を基準にして与えられ、δ値が与えられると、相対的な同位体存在比の計算が可能となる。参照標準は、Hayes, JM、Practice and Principles of Isotopic Measurements in Organic Geochemistry、改訂第2版、2002年8月、1~15ページ、特にTable 1に見出すことができ、その要点が本明細書に抜粋され、この文献は参照によりその全体が本明細書に取り込まれる。
【0037】
【表1】
【0038】
個々の遺伝子(DNA)の配列、又は遺伝子の識別に役立つリボソームの16Sサブユニット等のRNA構造をコードする遺伝子の配列を決定するために、DNA又はRNAシーケンシング等の核酸シーケンシングが使用されうる。この方法論は、ゲノムとそれらがコードするタンパク質を研究するために使用される。比較的安価で迅速なシーケンシング方法論の出現は、生物学的サンプルからのDNA及びRNAの配列を決定して、それらを識別することを可能とした。これらの方法は、ゲノム、すなわち生物の遺伝子材料の構造、機能、進化マッピング、及び編集に焦点を当てたゲノミクスの分野へとつながった。シーケンシングのためのサンプルを準備する際には、特定のDNAセグメントのコピーを作成するためにポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が使用される。言い換えれば、DNA配列は指数関数的に増幅され、遺伝子シーケンシングに十分な量の材料が生成される。
【0039】
図1は、本発明のG×Eフィンガープリント方法の流れ図を示している。生物学的サンプルは、2つの異なる並行経路に分割される。1つの経路では、サンプルは同位体比(IR)質量分析用に調製される。これは通常、サンプルをCO2、N2、SO2等の小分子へと燃焼させることを含み、これらはその後、同位体比質量分析計で同位体比が分析される。もう1つの経路では、サンプルは遺伝子解析用に調製される。これは、サンプルからDNA又はRNAを分離するための様々な抽出、精製、及び濃縮プロトコルを含み、その後にPCR等の増幅プロセスが続く。次に、DNA又はRNA材料は、サンプルを遺伝的に特徴付けて、遺伝的プロファイルを提供するために、ルーチン的なシーケンシング手法を使用して配列決定される。2つの別々の分析経路から収集されたデータは、同位体比質量分析データと遺伝子データの単一の配列、すなわちG×Eプロファイルを生成するために、統合又は結合される。以下に説明するように、2つのデータ経路の組み合わせは、異なる方法で実行されうる。
【0040】
DNAと安定同位体分析の相対的特異性
DNAプロファイリング 安定同位体分析
GMW:DNA、大腸菌(E. coli):約3×109 GMW:約2ダルトンから109ダルトンの範囲
特異性:約1:107 軽同位体の特異性
GMWは(グラム分子量)である
(C、H、O、N、S)
【0041】
【表2】
【0042】
DNAと天然の安定同位体(それぞれの特異性は約107)の組み合わせは、例外的に強力なペアリングであり、非常に高い特異性をもたらす。
【0043】
我々は安定同位体とヒトDNAの複合力を評価した。我々は特異性を約1017分の1と非常に高く推定した。我々の観点からすると、DNAは我々が通常、同位体的にフィンガープリントする多くの化合物のうちの1つである。他の生物学的化合物は、RNA;タンパク質、ペプチド、及びアミノ酸;異化作用の産物;及び代謝物を含む。
【0044】
我々は、バルク安定同位体とバクテリアDNAの複合力を評価した-DNAは3×1017の特異性を有する。我々は特異性を約1017分の3と推定したが、これはこのような評価では極めて高い値である。
【0045】
前述のδは、国際的に受け入れられている標準と比較した千分率(パーミル又は「‰」)の差(正又は負のいずれか)の尺度である。例えば、炭素12と炭素13を考慮すると、δ13Cは次のようにして決定される:
δ13C={[(13C/12C)サンプル/(13C/12C)標準]-1}×1000‰.
他の同位体比も同様にして決定及び計算される。
【0046】
DNAは、我々が同位体的にフィンガープリントできる多くの化合物の1つである。したがって、我々は、生物学的サンプル(例えば、小麦の種子、綿)のバルク組成と、共存するDNA遺伝子型の定量的指標を個別に評価できる。DNA分子の安定同位体フィンガープリント(バルク有機相として)とその遺伝子型は、我々の方法の焦点を絞った応用の例となるであろう。通常、我々は、バルク材料(例えば、バルク小麦種子等)とそのDNA遺伝子型の定量的指標を同位体的にフィンガープリントすることができる。サンプル中の遺伝子材料(例えば、DNA、RNA、核酸断片、核酸)のゲノム識別、すなわちジェノタイピングはこの方法の重要な応用であるが、他の生物学的材料もこの目的のために分析及び同定されうる。例えば、サンプル中のタンパク質、ペプチド、及びアミノ酸に関する識別情報を得るために、プロテオミクスが使用されうる。カタボロミクスとメタボロミクスは、サンプル中の異化作用と代謝の生成物に関する識別情報を得るために使用されうる。同様に、他の「オミクス」技術及び情報が、他の生物学的成分について取得されうる。
【0047】
DNAは、遺伝情報をコードする4つの塩基対のヌクレオチド(G-グアニン、T-チミン、A-アデニン、C-シトシン)の線状配列である。また、ヌクレオチド(G-グアニン、U-ウラシル、A-アデニン、C-シトシン)に基づくRNAも含まれる。
【0048】
天然存在比安定同位体(例えば、C、H、O、N、S)は、上記のように、非常に特異的に生物学的材料の同位体起源を記録する。特に、水の安定したH及びOの同位体は、材料が生合成された環境(E)を記録する。C、N、及びSの同位体は、生物学的材料自体の同位体組成を記録して、非常に特異的な同位体フィンガープリントを提供する。
【0049】
一例では、G×Eの応用は、図2A図2B、及び図2Cに示されるように、二変量プロット(x、y-グラフ)上に示されうる。特に、3つの例が与えられる:
【0050】
図2Aは、異なる環境で栽培された生物学的植物材料について同じ遺伝的起源を示している。別の言い方をすれば、Gは同じだが、Eは異なっている。この結果は、2つの異なる環境で栽培されたサンプルについてA1及びA2の予想される楕円形のデータ範囲によって示されている。
【0051】
図2Bは、同じ環境で栽培された異なる遺伝的起源の生物学的植物材料を示している。別の言い方をすれば、Gは異なっているが、Eは同じである。楕円A1及びB1は、互いにE軸上で真上に示されているが、サンプルの元素組成は遺伝的差異により変化するため、それらは環境に依存しない同位体の差異を示すことが期待されるであろう。遺伝学によるこの同位体の効果は、中央の楕円から派生されると予想される図に示されている破線の楕円(派生)によって示される。しかしながら、環境的な影響がある場合は、それは例2Cに示されるようにはるかに大きくなると予想される。
【0052】
図2Cは、同じ又は異なる環境のいずれかで栽培された同じ又は異なる起源の生物学的植物材料の状況を示している。別の言い方をすれば、同じ又は異なるGと同じ又は異なるEに基づく配列。この状況は、楕円A1、B1、A2、及びB2で示されており、破線の楕円は可能な派生を示している。
【0053】
遺伝学のパラメータ化:線状のDNA分子は、2種類の配列で構成されている:全て4つの塩対(ATCG又はAUCG)から構成される、DNA鎖の保存されたセクションと可変性のセクション。これらのDNA配列はその後、タンパク質へと翻訳又は発現されうる。
【0054】
これらの配列により、我々は、DNA又はタンパク質の相関係数(r2)を参照セクション又は部位として使用することができる。これらの参照セクションの相関係数は0から1の範囲であり、r2=0は相関がないことを指し示し、r2=1は完全に一致することを指し示す。
【0055】
図3は、G×Eサンプル分析からのデータの統計的分布を、楕円分布(楕円「e」、その重心は「c」)として表される2次元プロットとして示している。楕円の大きさと形状は、サンプルの統計的分布に依存する。データ一式の重心は、所与の次元の全てのデータポイントにわたる統計的平均を説明する。
【0056】
図4は、G×Eサンプル分析から3次元プロットを構築するために使用される空の軸を示している。x軸は水の同位体組成を表し、水の水素と酸素に関するIAEA標準δ1,(H, O)からの同位体差(δ1)として表される。この側面は、サンプルの水分摂取量に基づき、地理的及び地球化学的パラメータ、つまり場所と生物学的条件に大きく依存する。y軸は、サンプルのバルクバイオマスの同位体組成(サンプルからの炭水化物、タンパク質、脂質、核酸等)を表し、炭素、窒素、硫黄のIAEA標準δ2,(C, N, S)からの同位体差(δ2)として表される。この側面は、所与の一連の環境条件下で生産されたバイオマスの同位体組成を特徴付ける。z軸は、0から1のスケールに基づく遺伝的サンプルの相同性又は差異の遺伝的パラメータ(G)を表す。このデータは、標準的なシーケンシング技術並びに生物学的サンプル間の遺伝的類似性又は差異を評価するためのアルゴリズム及び計算を用いて得られる。
【0057】
図5は、図4に示されている座標系を使用したG×Eサンプル分析からの3次元プロットを示している。x軸は、重水素と酸素18のPC1(主成分1)、PC1(δD、δ18O)を定義している。y軸は、炭素13、また代替的に窒素15及び/又は硫黄34も伴うPC2(主成分2)、PC2(δ13C、δ15N、δ34S)を定義している。z軸は、0から1のスケールに基づく遺伝的サンプルの相同性又は差異の遺伝的パラメータを表す。プロットは、x、y、z座標の原点から楕円体の中心、つまり重心「c」までのベクトル「v」を持つ楕円体「e」を示している。このベクトルは、それぞれが自身の別個の楕円体を持つ2つ以上のサンプル間の差異を比較する際に有用である。
【0058】
図6は、図5のG×Eサンプル分析からの3次元プロットを示しており、(x, y)、(y, z)、及び(x, z)平面のそれぞれへの2次元楕円体としての3次元楕円体の投影を示している。図6のプロットの目的は、より容易な可視化、解釈、及び分析のために、データを2次元の群に分割することである。
【実施例
【0059】
以下の実施例は、本発明の範囲内の実施形態を更に説明及び例証する。実施例は、例示の目的でのみ与えられており、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その多くの変形が可能であるため、本発明の限定として解釈されるべきではない。
【0060】
(実施例1)
ソノマバレーとナパバレーで栽培された同じワイン用ブドウ
これは、2つの近隣であるが、異なる地理的及び気候的環境で栽培されている、遺伝的に同一なワイン用ブドウ品種の例である。
【0061】
この例では、遺伝的性質(G)は一定であるが、ブドウが栽培されている環境条件(E)は異なる。遺伝学的プロファイリングは同一であると予想されるが、土壌、水、肥料等の栽培条件の違いのために、ブドウの最終製品は異なるはずである。
【0062】
データは、一般化された図2Aに示されるものと同じであると予想される。
【0063】
(実施例2)
ソノマバレーで栽培された2つの異なるワイン用ブドウ
これは、同じ地理的及び気候的環境で栽培されている遺伝的に異なるワイン用ブドウ品種の例である。
【0064】
この例では、遺伝的性質(G)は異なっているが、ブドウが栽培されている環境条件(E)は同じである。遺伝学的プロファイリングは異なると予想される。ブドウの最終製品は、土壌、水、肥料等といった異なる栽培条件に重ね合わされたブドウの組成の同位体的な違いのために異なるはずである。この環境的変動は、遺伝的性質による同位体の違いよりもはるかに大きい、より大きな同位体の違いとして表されると予想される。
【0065】
データは、一般化された図2Bに示されるものと同じであると予想される。
【0066】
(実施例3)
ソノマバレーとナパバレーで栽培された2つの異なるワイン用ブドウ
これは、2つの近隣であるが、異なる地理的及び気候的環境で栽培されている、遺伝的に異なるワイン用ブドウ品種の例である。
【0067】
この例では、遺伝的性質(G)が異なり、ブドウが栽培されている環境条件(E)も異なる。遺伝学的プロファイリングは異なると予想される。ブドウの最終製品も、土壌、水、肥料等の栽培条件の違いのために異なるであろう。
【0068】
データは、一般化された図2Cに示されるものと同じであると予想される。
【0069】
(実施例4)
2つの異なる窒素源肥料を使用して栽培された同じ種子作物、例えば、トウモロコシ
これは、畑の一部を合成窒素源(ハーバー法の合成肥料)で施肥し、畑の他の部分を有機窒素源(堆肥)で施肥した、同じ畑で栽培されている遺伝的に同一のトウモロコシ品種の例である。
【0070】
この例では、遺伝的性質(G)は一定であるが、トウモロコシが栽培されている環境条件(E)は異なる。遺伝学的プロファイリングは同一であると予想されるが、窒素源の違いのために、トウモロコシの最終製品は異なるはずである。
【0071】
データは、一般化された図2Aに示されるものと同じであると予想される。
【0072】
(実施例5)
2つの異なる場所で栽培されたアラビカコーヒーとロブスタコーヒー
この例では、アラビアコーヒー又はアラビカコーヒー(コフィア・アラビカ(Coffea arabica))とロブスタコーヒー(コフィア・カネフォラ(Coffea canephora)、コフィア・ロブスタ(Coffea robusta)としても知られる)(2つの異なるG)が、2つの異なる地理的場所、例えば、ブラジルとベトナム(2つの異なるE)で栽培される。アラビカコーヒーは一般的に、ロブスタコーヒーよりも品質が良く、味と香りが良いとして好まれており、ロブスタコーヒーは、より劣っているとみなされ、よりえぐみがあり、苦いものとしてしばしば記述される。アラビカコーヒー豆は一般的に、ロブスタコーヒー豆の価格の1.5倍以上の高値で販売されている。アラビカ豆は、世界の生産量の約60%を占め、ロブスタ豆は約40%を占めている。したがって、コーヒーのサンプルとその栽培場所を識別して、ブラジル又はベトナムで栽培されたアラビカコーヒーを同じ2つの場所で栽培されたロブスタコーヒーから区別して認証することが望ましいであろう。したがって、本発明の方法は、アラビカコーヒーをブラジルで栽培されたロブスタコーヒーから区別するであろう。これは、ベトナムで栽培されたロブスタコーヒーが、ブラジルで栽培された高品質のアラビカコーヒーであると不当表示されること、又はブラジルで栽培されたロブスタコーヒーが、ブラジルのアラビカコーヒーであると不当表示されることを避けるために、非常に望ましいであろう。
【0073】
データは、一般化された図2Cに示されるものと同じであると予想される。
【0074】
(参考文献)
【0075】
参照による組み込み
訂正証明書、特許出願文献、科学論文、政府報告書、ウェブサイト、及び本明細書において参照される他の参考文献を含む、各特許文献の全ての開示は、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。用語が矛盾する場合は、本明細書が優先される。
【0076】
等価物
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態において具体化されうる。前述の実施形態は、本明細書に記載の本発明を限定するのではなく、全ての点で例示とみなされるべきである。本発明の方法及びシステムの様々な実施形態において、記載された工程又は成分に関して、含むという用語が使用される場合は、方法及びシステムが、記載された工程又は成分からなるか、本質的になることも意図される。更に、本発明が動作可能である限り、工程の順序又は特定の動作を実行するための順序は重要ではない。更に、2つ以上の工程又は動作が同時に行われてもよい。
【0077】
本明細書では、文脈が明確に別段の指示をしない限り、単数形は複数形も含む。特に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術的及び科学的な用語は、本発明が属する当該技術分野の通常の熟練者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾がある場合は、本明細書が優先するものとする。
【0078】
更に、特定の例では、組成物が混合前の成分で構成されていると説明されうることを認識すべきであり、これは、混合に伴って、特定の成分が更に反応したり、付加的な材料に変化したりする可能性があるからである。
【0079】
本明細書で使用される全てのパーセンテージ及び比率は、特に断りのない限り、重量によるものである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】