(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】折り畳み式容器
(51)【国際特許分類】
B65D 6/18 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
B65D6/18 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529695
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-07-14
(86)【国際出願番号】 EP2019082568
(87)【国際公開番号】W WO2020109296
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521225225
【氏名又は名称】ガンマ-ウォプラ エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】特許業務法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンドヴィル ヤン
【テーマコード(参考)】
3E061
【Fターム(参考)】
3E061AA01
3E061AB09
3E061CA09
3E061DB17
(57)【要約】
本発明は、折り畳み式容器を提供し、この容器は、底部と、1対の対向する第1の側壁と、1対の対向する第2の側壁とを備え、側壁の各々は、別個のヒンジジョイントによって底部に取り付けられており、この折り畳み式容器は、ポリマーから作られ、さらに、ヒンジジョイントによって第1の側壁の各々の上縁にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップと、折り曲げ可能なフラップの各々を少なくとも1つの側壁に対してロックするように構成された反復可能ロック機構とを備え、少なくとも1つの第1の側壁の各々は、機械的伝達部によって隣接する第2の側壁に取り付けられ、各々の折り曲げ可能なフラップは、少なくとも1つの機械的伝達部を、展開された状態において反復可能ロック機構によって少なくとも1つの側壁に対して締め付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
畳まれた状態(2)および展開された状態(1)を有しており、前記展開された状態(1)において実質的に直方体の形態を有する折り畳み式容器であって、
-前記展開された状態(1)において、
-底部(3)と、
-前記底部(3)から延びる1対の対向する第1の側壁(4、5)と、
-前記底部(3)から延びる1対の対向する第2の側壁(6、7)と、
-前記底部(3)に対向した容器開口部(31)と
を備え、
-前記側壁(4、5、6、7)の各々は、別個のヒンジジョイントによって前記底部(3)に取り付けられており、
-ポリマー、好ましくは合成ポリマー、より好ましくはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、および/またはポリ乳酸(PLA)から作られていて、
-ヒンジジョイントによって前記第1の側壁(4、5)の各々の上縁(10、11)にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)と、
-前記折り曲げ可能なフラップ(8、9)の各々を少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して取り外し可能にロックすることによって、前記展開された状態(1)を安定させるように構成された反復可能ロック機構と
をさらに備え、
少なくとも1つの第1の側壁(4、5)、好ましくは両方の第1の側壁(4、5)の各々が、前記畳まれた状態(2)と前記展開された状態(1)との間の遷移時に前記1対の対向する第1の側壁(4、5)から前記1対の対向する第2の側壁(6、7)へと力を伝えるための機械的伝達部(22、23、24、25)によって、隣接する第2の側壁(6、7)へと取り付けられており、
各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、該折り曲げ可能なフラップが前記展開された状態(1)において前記反復可能ロック機構によって前記側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも1つに対してロックされたときに、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの機械的伝達部(22、23、24、25)を、少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して挟み付ける、折り畳み式容器。
【請求項2】
前記ロック機構は、第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)を各々が備える2対の反復可能キャッチRCを備え、
-外力の印加により、前記第1のRC要素(13)の第2のRC要素(12)への取り付けが安定化(または、不安定化)され、
-前記第1のRC要素(13)は、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)上に設けられ、
-前記第2のRC要素(12)は、前記側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも2つの側壁上、好ましくは少なくとも2つの対向する側壁(4、5、6、7)上に設けられ、
-前記第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)は、前記折り曲げ可能なフラップ(8、9)が内側へと折り曲げられ、あるいは枢動させられたときに、安定に互いに取り付けられるように構成されている、請求項1に記載の折り畳み式容器。
【請求項3】
前記第2のRC要素(12)は、受け要素(16)を備え、前記第1のRC要素(13)は、相補的な突出要素(17)を備え、前記受け要素(16)は、外力(29)の印加によって前記相補的な突出要素(17)に取り外し可能に取り付け可能(または、取り外し可能)である、請求項1に記載の折り畳み式容器。
【請求項4】
各々の側壁(4、5、6、7)は、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの案内要素(32)を備え、前記展開された状態(1)において、各々の案内要素(32)は、隣接する側壁(4、5、6、7)の案内要素(32)と係合する、請求項3に記載の折り畳み式容器。
【請求項5】
-前記底部(3)、
-前記1対の対向する第1の側壁(4、5)、
-前記1対の対向する第2の側壁(6、7)、および
-随意により前記1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)
は、単一の部品から作られ、前記ヒンジジョイントは、リビングヒンジである、請求項1~4のいずれか一項に記載の折り畳み式容器。
【請求項6】
前記単一の部品は、射出成形片である、請求項5に記載の折り畳み式容器。
【請求項7】
前記1対の第2の側壁の前記側壁(6、7)は、ハンドルまたはハンドル開口部(20、21)を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の折り畳み式容器。
【請求項8】
前記展開された状態(1)から前記畳まれた状態(2)への遷移時に、前記1対の対向する第1の側壁(4、5)は、外側へと折り畳まれ、前記1対の対向する第2の側壁(6、7)は、内側へと折り畳まれるように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の折り畳み式容器。
【請求項9】
前記接続ヒンジを中心とした前記底部(3)に対する前記1対の対向する第1の側壁(4、5)の動きが、前記底部(3)に対する前記接続ヒンジを中心とした前記1対の対向する第2の側壁(6、7)の動きを生じさせるように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の折り畳み式容器。
【請求項10】
各々の伝達部(22、23、24、25)は、一端において第1の側壁(4、5)に取り付けられ、他端において隣接する第2の側壁(6、7)に取り付けられた非弾性部材を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の折り畳み式容器。
【請求項11】
前記畳まれた状態(2)は、平坦な形態を有し、前記平坦な形態は、随意により矩形であり、例えば長方形または正方形である、請求項1~10のいずれか一項に記載の折り畳み式容器。
【請求項12】
前記展開された状態(2)で、前記展開された状態(2)の別の折り畳み式容器と積み重ねることが可能である、請求項1~11のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【請求項13】
折り畳み式容器を製造するための方法であって、
-底部(3)と、2対の側壁(4、5、6、7)と、機械的伝達部(22、23、24、25)と、随意による折り曲げ可能なフラップ(8、9)とを備えており、前記側壁(4、5、6、7)は、好ましくはリビングヒンジ(26)であるヒンジを介して前記底部(3)に取り付けられ、各々の機械的伝達部は、好ましくはリビングヒンジであるヒンジを介して側壁に取り付けられている単一の部品を、射出成形するステップと、
-前記機械的伝達部(22、23、24、25)を隣接する側壁(4、5、6、7)に取り付け、好ましくは不可逆的に取り付けるステップと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み式容器に関し、より詳細には、再使用することができる折り畳み式容器に関する。折り畳み式容器は、展開された状態において物品の保持に好適であってよく、物品が折り畳み式容器から取り出された後に、容器を好ましくは基本的に平坦である畳まれた状態へと折り畳むことによって、折り畳み式容器の体積を減少させることが可能である。
【背景技術】
【0002】
折り畳み式の箱または折り畳み式の木箱などの折り畳み式容器は、当技術分野にすでに存在する。しかしながら、これらの折り畳み式容器は、容器を展開された状態から畳まれた状態へと折り畳むために多くの操作を必要とし、逆もまた同様である。折り畳み式容器において保持することができる重量は、多くの場合に、折り畳み式容器の構造または折り畳み式容器を展開された状態に保持する機構によって制限される。多くの場合、これらの折り畳み式容器は、さまざまな部品から作られ、これが構造を複雑にする。多くの場合、2つの異なる部品間の接続が、容器における弱点であり、これらの弱点を克服するために、設計、使用、または構造に特別の注意を払う必要がある。多くの場合、折り畳み式容器は、持ち上げられた場合、荷物が重すぎる場合、または荷物が容器の内部で動く場合に、展開された状態における安定性を失う可能性がある。
【0003】
現在の折り畳み式容器に関するこれらの欠点のために、折り畳み式容器は、産業の環境または小売の環境において、とりわけより重い荷物を保持するために耐久性のある安定した容器が必要とされる場合に、ほとんど使用されていない。
【発明の概要】
【0004】
複数回の再使用が可能であり、耐久性があり、頑丈であり、重い荷物を保持することができ、操作が容易であり、限られた数の操作で、好ましくは1つの流れるような動きで、畳まれた状態から展開された状態へと、もしくは展開された状態から畳まれた状態へと折り畳むことができ、折り畳みのプロセスにおいて持ち替えを必要とすることなく、畳まれた状態から展開された状態へと、もしくは展開された状態から畳まれた状態へと折り畳むことができ、展開された状態において安定であり、畳まれた状態において基本的に平坦であり、容易に製造することができ、単一の部品にて製造することが可能である折り畳み式容器について、需要が存在する。とくには、野菜の小売などの小売において、物品を販売し、あるいは取り出した後に、平たく折り畳んで供給者へと送り返すことができる再使用可能な容器が求められている。しかしながら、そのような折り畳み式容器は、安定である必要があり、重い荷物を保持できる必要があり、最小限の操作で折り畳むことができ、小さな力を加えるだけで展開された状態から畳まれた状態または畳まれた状態から展開された状態へと変化する必要があり、仕事を実行するときに多数のこのような容器を使用しなければならない職業人にとって高いユーザ快適性を保証する必要がある。
【0005】
したがって、本発明の目的の1つは、市場に存在する上述の欠点のうちの1つ以上を克服または改善し、あるいは市場に存在する要望のいずれかを満たすことである。
【0006】
本発明の発明者は、驚くべきことに、これらの目的のうちの1つ以上を、畳まれた状態(2)および展開された状態(1)を有しており、展開された状態(1)において実質的に直方体の形態を有する折り畳み式容器であって、
-展開された状態(1)において、
-底部(3)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第1の側壁(4、5)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第2の側壁(6、7)と、
-底部(3)に対向した容器開口部(31)と
を備え、
-前記側壁(4、5、6、7)の各々は、別個のヒンジジョイントによって底部(3)に取り付けられている、折り畳み式容器を提供することによって、達成できることを発見した。
【0007】
いくつかの実施形態において、この折り畳み式容器は、好ましくはポリマーから作られ、好ましくは合成ポリマーから作られ、より好ましくはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、および/またはポリ乳酸(PLA)から作られる。
【0008】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、
-ヒンジジョイントによって1対の第1の側壁(4、5)の各々の上縁(10、11)にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)と、
-折り曲げ可能なフラップ(8、9)の各々を少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して取り外し可能にロックすることによって、展開された状態(1)を安定させるように構成された反復可能ロック機構と
をさらに備える。
【0009】
より具体的には、上述の目的を、畳まれた状態(2)および展開された状態(1)を有し、
展開された状態(1)において実質的に直方体の形態を有する折り畳み式容器であって、
-展開された状態(1)において、
-底部(3)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第1の側壁(4、5)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第2の側壁(6、7)と、
-底部(3)に対向した容器開口部(31)と
を備え、
-前記側壁(4、5、6、7)の各々は、別個のヒンジジョイントによって底部(3)に取り付けられており、
-ポリマー、好ましくは合成ポリマー、より好ましくはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、および/またはポリ乳酸(PLA)から作られていて、
さらに、
-ヒンジジョイントによって第1の側壁(4、5)の各々の上縁(10、11)にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)と、
-折り曲げ可能なフラップ(8、9)の各々を少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して取り外し可能にロックすることによって、展開された状態(1)を安定させるように構成された反復可能ロック機構と
を備え、
少なくとも1つの第1の側壁(4、5)、好ましくは両方の第1の側壁(4、5)の各々が、畳まれた状態(2)と展開された状態(1)との間の遷移時に1対の対向する第1の側壁(4、5)から1対の対向する第2の側壁(6、7)へと力を伝えるための機械的伝達部(22、23、24、25)によって、隣接する第2の側壁(6、7)へと取り付けられており、
各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、この折り曲げ可能なフラップが展開された状態(1)において反復可能ロック機構によって側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも1つに対してロックされたときに、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの機械的伝達部(22、23、24、25)を、少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して挟み付ける、折り畳み式容器を提供することによって達成することができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、ロック機構は、各々が第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)を備える2対の反復可能キャッチRCを備え、
-外力の印加によって、第1のRC要素(13)の第2のRC要素(12)への取り付けが安定化(または、不安定化)され、
-第1のRC要素(12)は、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)に設けられ、
-第2のRC要素(13)は、側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも2つ、好ましくは少なくとも2つの対向する側壁(4、5;または、6、7)に設けられ、
-第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)は、折り曲げ可能なフラップ(8、9)が内側へと折り曲げられ、あるいは枢動させられたときに、互いに安定に取り付けられるように構成されている。
【0011】
いくつかの実施形態において、第2のRC要素(12)は、受け要素(16)を備え、第1のRC要素(13)は、相補的な突出要素(17)を備え、受け要素(16)は、外力(29)の印加によって相補的な突出要素(17)に取り外し可能に取り付け可能(または、取り外し可能)である。
【0012】
いくつかの実施形態において、各々の側壁(4、5、6、7)は、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの案内要素(32)を備え、展開された状態(1)において、各々の案内要素(32)は、隣接する側壁(4、5、6、7)の案内要素(32)と係合する。
【0013】
いくつかの実施形態において、受け要素(16)は、突出要素(17)の受け入れに適した開口部を備え、この開口部は、好ましくは展開された状態(1)において上方を向いている。いくつかの実施形態において、受け要素(16)は、中実部分を備え、この中実部分は、好ましくは受け要素(16)の下半分に及び、下半分は展開された状態(1)において定義される。いくつかの好ましい実施形態において、受け要素は開放スロットを備え、好ましくは、このスロットの開口部は、容器が展開された状態(1)にあるときに上方を向く。スロットの下部は、例えば摩擦により、あるいはばねラッチ機構を使用して、突出要素(17)と取り外し可能に係合する。このようにして、ロック機構の開放の方向は、容器を持ち上げるときの重力の方向とは反対である。したがって、重力によってロック機構が開かれる可能性がない。これにより、本質的に重力とは反対向きの軽い力によって開くことができるロック機構が可能になるが、容器自体が重い荷物を保持することができる。好ましい実施形態において、1対の対向する第2の側壁(6、7)の各々は、受け要素(16)と、ハンドルまたはハンドル開口部(20、21)とを備え、好ましくは受け要素はブラケットである。
【0014】
いくつかの実施形態においては、
-底部(3)、
-1対の対向する第1の側壁(4、5)、
-1対の対向する第2の側壁(6、7)、および
-随意により1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)
が、単一の部品から作られ、ヒンジジョイントは、好ましくはリビングヒンジである。
【0015】
これにより、折り畳み式容器の構築が容易になる。また、接合部を底部および側壁に恒久的に接合し、より強い構造をもたらして、容器内でより重い荷物を運ぶことを可能にする。
【0016】
いくつかの実施形態において、単一の部品は、射出成形片である。複数の射出点を使用して、単一の部品を射出成形することができる。単一の部品は、シート状の構造であってよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、射出成形は、シングルショット射出成形である。
【0018】
いくつかの実施形態において、1対の第2の側壁の側壁(6、7)は、ハンドルまたはハンドル開口部(20、21)を備える。
【0019】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、展開された状態(1)から畳まれた状態(2)への遷移時に、1対の対向する第1の側壁(4、5)が外側へと折り畳まれ、1対の対向する第2の側壁(6、7)が内側へと折り畳まれるように構成される。
【0020】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、接続ヒンジを中心とした底部(3)に対する1対の対向する第1の側壁(4、5)の動きが、底部(3)に対する接続ヒンジを中心とした1対の対向する第2の側壁(6、7)の動きを生じさせるように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態においては、少なくとも1つの第1の側壁(4、5)、好ましくは両方の第1の側壁(4、5)の各々が、畳まれた状態(2)と展開された状態(1)との間の遷移時に1対の対向する第1の側壁(4、5)から1対の対向する第2の側壁(6、7)へと、またはこの反対に力を伝えるための機械的伝達部(22、23、24、25)によって、隣接する第2の側壁(6、7)へと取り付けられる。これにより、1対の側壁を操作するだけで、好ましくは1つの流れるような操作で、容器を畳まれた状態と展開された状態との間で遷移させることができる。さらに、機械的伝達部は、折り畳み式容器を補強することもできる。
【0022】
いくつかの実施形態において、各々の伝達部(22、23、24、25)は、一端において第1の側壁(4、5)に取り付けられ、他端において隣接する第2の側壁(6、7)に取り付けられた非弾性部材を備える。
【0023】
いくつかの実施形態において、畳まれた状態(2)は、平坦な形態を有し、この平坦な形態は、随意により、長方形または正方形などの矩形である。
【0024】
いくつかの実施形態においては、展開された状態(2)の折り畳み式容器を、展開された状態(2)の別の折り畳み式容器と積み重ねることが可能である。
【0025】
いくつかの実施形態においては、位置決めラグが畳まれた状態から突出し、折り畳み式容器を畳まれた状態において積み重ね可能にする。
【0026】
いくつかの実施形態において、位置決めラグは、折り畳み式容器が畳まれた状態で互いに積み重ねられたときに、これらの容器の互いのスライドを防止する。
【0027】
本発明は、折り畳み式容器を製造するための方法であって、
-底部(3)と、2対の対向する側壁(4、5、6、7)と、機械的伝達部(22、23、24、25)と、随意による折り曲げ可能なフラップ(8、9)とを備えており、側壁(4、5、6、7)は、好ましくはリビングヒンジ(26)であるヒンジを介して底部(3)に取り付けられ、各々の機械的伝達部は、好ましくはリビングヒンジであるヒンジを介して側壁に取り付けられている単一の部品を、射出成形するステップと、
-機械的伝達部(22、23、24、25)を隣接する側壁(4、5、6、7)に取り付け、好ましくは不可逆的に取り付けるステップと
を含む方法をさらに提供する。
【0028】
好ましくは、この方法は、本発明の一実施形態による折り畳み式容器の製造に適する。
【0029】
本発明の好ましい実施形態が、詳細な説明および添付の特許請求の範囲に開示される。以下の箇所で、本発明のさまざまな態様がさらに詳細に定義される。そのように定義された各々の態様を、任意の他の1つ以上の態様と組み合わせることが、そのようでないことが明確に示されていない限りは可能である。とくには、好ましい、または有利であるとして示された任意の特徴を、好ましい、または有利であるとして示された任意の他の1つ以上特徴と組み合わせることが可能である。本発明の一態様の(好ましい)実施形態は、本発明の他のすべての態様の(好ましい)実施形態でもある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の一実施形態による展開された状態(1)の折り畳み式容器の図を示している。
【
図2】本発明の一実施形態による畳まれた状態(2)の折り畳み式容器の図を示している。
【
図3】本発明の一実施形態による押し出された状態(27)の折り畳み式容器の図を示している。
【
図4】本発明の一実施形態による折り畳み式容器のロック機構の開放を示している。
【
図5】展開された状態(1)から畳まれた状態(2)への本発明の一実施形態による折り畳み式容器の遷移を示している。
【
図7】本発明の一実施形態による展開された状態(1)の折り畳み式容器の図を示している。
【
図8】本発明の一実施形態による畳まれた状態(2)の折り畳み式容器の図を示している。
【
図9】本発明の一実施形態による押し出された状態(27)の折り畳み式容器の図を示している。
【
図10】側壁(5)のロック機構の断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明を説明するとき、使用される用語は、文脈からそのようでないことが明らかでない限り、以下の定義に従って解釈されるべきである。
【0032】
本明細書の全体を通して「一実施形態」または「実施形態」への言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体のさまざまな箇所における「一実施形態において」または「実施形態において」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではないが、そのようであってもよい。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、本開示から当業者にとって明らかであるとおり、1つ以上の実施形態において、任意の適切なやり方で組み合わせられてよい。さらに、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれる一部の特徴を含み、他の実施形態に含まれる他の特徴を含まないが、当業者であれば理解できるとおり、異なる実施形態の特徴の組み合わせが、本発明の範囲に包含され、別の実施形態を形成することが意図される。
【0033】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「前記(the)」は、文脈からそのようでないことが明らかでない限り、言及対象が複数である場合を含む。例として、「容器(a container)」は、1つの容器または2つ以上の容器を意味する。
【0034】
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書において参照されるすべての刊行物は、本明細書に援用される。
【0035】
本出願の全体を通して、「約」という用語は、或る値が、その値を決定するために使用される装置または方法の誤差の標準偏差を含むことを示すために使用される。
【0036】
端点による数値範囲の記載は、その範囲内に含まれるすべての整数を含み、該当する場合には、その範囲内に含まれるすべての分数を含む(例えば、1~5は、例えば要素の数に言及している場合には1、2、3、4を含むことができ、例えば測定値に言及している場合には1.5、2、2.75、および3.80も含むことができる)。さらに、端点の記載は、端点の値自体も含む(例えば、1.0~5.0は、1.0および5.0の両方を含む)。本明細書に記載されるあらゆる数値範囲は、その数値範囲に含まれるすべての部分範囲を含むように意図される。
【0037】
本明細書において、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することができる特定の実施形態をあくまでも例示として示している添付の図面を参照する。それぞれの要素に添えられた括弧書きまたは太字の参照番号は、あくまでも例としてその要素を例示しているにすぎず、それぞれの要素を限定しようとするものではない。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造的または論理的な変更を行うことができることを、理解されたい。したがって、以下の詳細な説明を、限定の意味で理解すべきではない。
【0038】
本発明は、畳まれた状態(2)および展開された状態(1)を有しており、展開された状態(1)において実質的に直方体の形態を有する折り畳み式容器であって、
-展開された状態(1)において、
-底部(3)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第1の側壁(4、5)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第2の側壁(6、7)と、
-底部(3)に対向した容器開口部(31)と
を備え、
前記側壁(4、5、6、7)の各々は、別個のヒンジジョイントによって底部(3)に取り付けられている、折り畳み式容器を提供する。
【0039】
より詳しくは、本発明は、畳まれた状態(2)および展開された状態(1)を有しており、
-展開された状態(1)において実質的に直方体の形態を有する折り畳み式容器であって、
-展開された状態(1)において、
-底部(3)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第1の側壁(4、5)と、
-底部(3)から延びる1対の対向する第2の側壁(6、7)と、
-底部(3)に対向した容器開口部(31)と
を備え、
-前記側壁(4、5、6、7)の各々は、別個のヒンジジョイントによって底部(3)に取り付けられており、
-ポリマー、好ましくは合成ポリマー、より好ましくはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、および/またはポリ乳酸(PLA)から作られていて、
さらに、
-ヒンジジョイントによって第1の側壁(4、5)の各々の上縁(10、11)にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)と、
-折り曲げ可能なフラップ(8、9)の各々を少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して取り外し可能にロックすることによって、展開された状態(1)を安定させるように構成された反復可能ロック機構と
を備え、
少なくとも1つの第1の側壁(4、5)、好ましくは両方の第1の側壁(4、5)の各々が、畳まれた状態(2)と展開された状態(1)との間の遷移時に1対の対向する第1の側壁(4、5)から1対の対向する第2の側壁(6、7)へと力を伝えるための機械的伝達部(22、23、24、25)によって、隣接する第2の側壁(6、7)へと取り付けられており、
各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、この折り曲げ可能なフラップが展開された状態(1)において反復可能ロック機構によって側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも1つに対してロックされたときに、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの機械的伝達部(22、23、24、25)を、少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して挟み付ける、折り畳み式容器を提供する。
【0040】
「折り畳み式容器」という用語は、畳まれた状態(2)から出発して展開された状態(1)へと折り曲げること、およびその反対に折り畳むことが、複数回にわたって可能である容器を指し、好ましくは、展開された状態(1)の折り畳み式容器を安定にする可逆なロック機構などの可逆な安定化手段が存在する。好ましくは、折り畳み式容器は、折り畳み式の箱または折り畳み式の木箱である。
【0041】
側壁が、それぞれヒンジジョイントを介して底部に接続されるという事実は、側壁と底部との間に強固な接続を確立させることができるという利点を有する。これにより、当技術分野における他の折り畳み式容器のようなロック機構を介した底部への側壁の接続が回避される。これは、荷重がもはやロック機構の強度によって制限されるのではなく、ヒンジジョイントの強度によって制限されるため、容器がより重い荷物を保持することを可能にできる。いくつかの実施形態において、ヒンジジョイントは取り外しが不可能である一方で、先行技術のロック機構は、多くの場合、繰り返し係合させることが可能であり、したがって容器内に担持された荷重の下で開きがちである。
【0042】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、少なくとも一部分、好ましくは全体が、ポリマー、好ましくは合成ポリマー、より好ましくはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、および/またはポリ乳酸(PLA)から作られる。これにより、折り畳み式容器を多様な用途に使用することが可能になる。
【0043】
「直方体」という用語は、いずれもより一般的な用語「直方体」に包含される長方形または正方形、矩形の直方体、立方体、あるいは矩形の六面体であってよい矩形の箱を指す。
【0044】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、外力(29)の印加によって畳まれた状態(2)と展開された状態(1)との間を繰り返し遷移可能であってよい。
【0045】
いくつかの実施形態において、底部(3)は平面状であり、好ましくは、底部(3)は矩形である。いくつかの実施形態において、第1の側壁(4、5)の各々は平面であり、好ましくは、第1の側壁(4、5)の各々は矩形である。いくつかの実施形態において、第2の側壁(6、7)の各々は平面であり、好ましくは、第2の側壁(6、7)の各々は矩形である。
【0046】
いくつかの実施形態において、底部(3)、1対の対向する第1の側壁の各側壁(4、5)、および1対の対向する第2の側壁の各側壁(6、7)は、すべて平面状であり、好ましくは、底部(3)、1対の対向する第1の側壁の各側壁(4、5)、および1対の対向する第2の側壁の各側壁(6、7)は、すべて矩形である。
【0047】
いくつかの実施形態において、底部は補強要素を備え、補強要素は、好ましくは格子状のパターンであり、より好ましくは格子が一方の方向においては直線で構成され、他方の方向においては曲線で構成された格子状のパターンである。
【0048】
いくつかの実施形態において、側壁は、開口部および/または切り欠きを備えることができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、
-ヒンジジョイントによって1対のうちの各々の第1の側壁(4、5)の上縁(10、11)にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)と、
-折り曲げ可能なフラップ(8、9)の各々を各々の第2の第1の壁(4、5)に対して取り外し可能にロックすることによって、展開された状態(1)を安定させるように構成された反復可能ロック機構と
をさらに備える。
【0050】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、
-ヒンジジョイントによって1対のうちの各々の第1の側壁(4、5)の上縁(10、11)にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)と、
-折り曲げ可能なフラップ(8、9)の各々を各々の第2の側壁(6、7)に対して取り外し可能にロックすることによって、展開された状態(1)を安定させるように構成された反復可能ロック機構と
をさらに備える。
【0051】
「反復可能」という用語は、要素の取り付けおよび取り外しが複数回にわたって可能であることを指す。
【0052】
「取り外し可能」という用語は、一時的であるが安定である要素間の取り付けを指す。これらの要素を、力を加えることによって引き離すことができる。
【0053】
いくつかの実施形態においては、折り曲げ可能なフラップ(8、9)を容器開口部(31)の上または中へと折り曲げ、ロック機構を係合させると、折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、展開された状態の容器開口部(31)を部分的にのみ塞ぐことができる。容器開口部(31)を塞ぐ蓋を、折り曲げ可能なフラップまたは側壁に取り付けて設けることができる。あるいは、折り畳み式容器のいずれの部分にも取り付けられないが、容器開口部(31)の内側にフィットし、あるいは容器開口部(31)または折り畳み式容器の上部を覆ってフィットする蓋を、設けてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、反復可能ロック機構は、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の反復可能キャッチ(RC:repeatable catch)を備える。より好ましい実施形態において、反復可能ロック機構は、2つまたは4つの反復可能キャッチを備える。
【0055】
「折り曲げ可能なフラップ」という用語は、好ましくは剛体である細長い物体を指すことができる。リブ、隆起部、またはハニカム構造などの補強要素が、剛性をもたらすために折り曲げ可能なフラップ上に存在してもよい。折り曲げ可能なフラップは、棒であってよく、あるいは好ましくは板材であってよく、後者は、展開された状態(1)において容器開口部が部分的に塞がれることがないという利点を有する。
【0056】
いくつかの実施形態において、折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、隆起している。いくつかの実施形態において、折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、第1の側壁(4、5)の全長に及ぶ。
【0057】
いくつかの実施形態においては、第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)がRCを形成する。第1および第2のRC要素を、折り曲げ可能なフラップ(8、9)が内側へと折り曲げられ、あるいは回転させられたとき、すなわち折り曲げ可能なフラップが容器開口部(31)の上方および/または中へと折り曲げられ、あるいは回転させられたときに、第1および第2のRC要素が互いに安定に結び付くように構成することができる。
【0058】
いくつかの実施形態において、第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)は、折り曲げ可能なフラップ(8、9)が外側へと折り曲げられ、あるいは回転させられるときに、お互いから外れるように構成される。「容器の展開された状態(1)」という用語は、容器が物品の保持という自身の機能を果たすことを意図している状態を指す。展開された状態において、底部、1対の対向する第1の側壁、および1対の対向する第2の側壁は、物品を保持するために使用され得る保持容積を定める。容器は、物品を保持容積へと通過させる底部に対向した底部(3)に対向した容器開口部(31)を有する。「上」、「上方」、または「上部」は、展開された状態における容器開口部(31)の方向を指す。「下」または「下方」は、展開された状態(1)における底部の方向を指す。
【0059】
「側壁の上縁」は、展開された状態における側壁の好ましくは上部25%、より好ましくは上部20%、さらにより好ましくは上部15%、さらにもっと好ましくは上部10%、最も好ましくは上部5%である。
【0060】
「内側へと折り曲げる」という用語は、展開された状態において定められた容器の内部容積の内側に向かって折れ曲がる側壁を指す。
【0061】
「外側へと折り曲げる」という用語は、展開された状態において定められた容器の内部容積の外側に向かって折れ曲がる側壁を指す。
【0062】
「対向する側壁」という用語は、展開された状態において互いに向かい合う側壁を指す。対向する側壁は、展開された状態において互いに垂直であってもよい。展開された状態において対向する側壁である側壁は、本明細書において、畳まれた状態あるいは畳まれた状態と展開された状態との間のあらゆる中間的な状態においても、依然として、対向する側壁と呼ばれる。好ましくは、2対の対向する側壁、すなわち1対の対向する第1の側壁(4、5)および1対の対向する第2の側壁(6、7)が存在する。好ましくは、第1の側壁(4、5)は、展開された状態(1)において第2の側壁(6、7)に隣接する。
【0063】
いくつかの実施形態において、折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、少なくとも1つの長手方向リブを備え、好ましくは、側壁の上縁においてヒンジジョイントに取り付けられた折り曲げ可能なフラップである。いくつかの実施形態において、折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、その長手方向リブのうちの1つの周囲でヒンジ付けされる。
【0064】
いくつかの好ましい実施形態においては、折り曲げ可能なフラップ(8、9)がロック機構に係合するように内側に折り曲げられ、あるいは回転させられるとき、突出要素(17)が、容器が展開された状態(1)においてハンドルまたはハンドル開口部によって保持されるときの重力とは反対の方向から、または重力に垂直な方向に、受け要素(16)に進入する。したがって、重力は、容器が好ましくは直立した向きで取り扱われ、あるいは両方のハンドルによって取り扱われるとき、ロック機構をロック解除するための方向ではない方向に引っ張る。
【0065】
いくつかの実施形態において、折り曲げ可能なフラップは、ピン、ノード、フック、またはバーなどの突出要素(17)を備える少なくとも1つまたは2つの第1のRC要素(13)を備える。いくつかの実施形態において、少なくとも1対からの側壁(4、5、6、7)の各々は、ブラケット、クランプ、開口部、またはクリップなどの受け要素(16)を備える少なくとも1つまたは2つの第2のRC要素(12)を備える。いくつかの実施形態において、折り曲げ可能なフラップは、突出要素(17)を備える第1のRC要素(13)を備え、第2の側壁(6、7)は、受け要素(16)を備える第2のRC要素(12)を備える。いくつかの代案の実施形態においては、折り曲げ可能なフラップが、突出要素(17)を備える第1のRC要素(13)を備え、第1の側壁(6、7)が、受け要素(16)を備える第2のRC要素(12)を備える。
【0066】
いくつかの実施形態において、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、少なくとも1つの反復可能キャッチ(RC)を備え、少なくとも1つのRC要素は、1対の対向する第1の側壁のうちの一方の側壁(6)上、好ましくは折り曲げ可能なフラップが取り付けられている側壁上のRC要素に係止するように構成される。
【0067】
いくつかの実施形態において、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、少なくとも2つの反復可能キャッチ(RC)を備え、少なくとも1つのRC要素は、1対の対向する第2の側壁のうちの一方の側壁(6)上のRC要素に係止するように構成され、少なくとも1つのRC要素は、1対の対向する第2の側壁のうちの対向する側壁(7)上のRC要素に係止するように構成される。このようにして、折り曲げ可能なフラップを操作することで、少なくとも2つのRCの開閉がもたらされる。
【0068】
好ましい実施形態において、両方の折り曲げ可能なフラップ(8、9)の操作、好ましくは回転または折り曲げが、すべてのRCのロックまたはロック解除をもたらす。いくつかの実施形態においては、折り曲げ可能なフラップ(8、9)を内側へと操作し、回転させ、あるいは折り曲げることで、すべてのRCがロックされ、折り曲げ可能なフラップ(8、9)を外側へと操作し、回転させ、あるいは折り曲げることで、すべてのRCのロックが解除される。作業者は、折り曲げ可能なフラップ(8、9)に外力(29)を加えることによって、折り曲げ可能なフラップ(8、9)を外側へと操作し、回転させ、あるいは折り曲げて、RCを不安定にし、ロック機構をロック解除することで、折り畳み式容器を展開された状態(1)から畳まれた状態(2)に遷移させることができる。1対の対向する第1の側壁の側壁(4、5)に取り付けられた折り曲げ可能なフラップ(8、9)を、外側へと動かす(29)ことができ、これにより、1対の対向する第1の側壁の側壁(4、5)を外側に移動(30)させることが可能になり、折り畳み式容器を畳まれた状態(2)にすることが可能になる。いくつかの実施形態においては、1対の対向する第1の側壁(6、7)の動きを1対の第2の側壁に伝達し、結果として1対の第2の側壁も畳まれた状態(2)にする機械的伝達部が設けられる。好ましくは、作業者は、折り畳み式容器を展開された状態(1)から畳まれた状態(2)へと操作(30)するために握りを変更する必要がない。容器を畳まれた状態(2)から出発して展開された状態(1)にするために、作業者は、折り曲げ可能なフラップを掴み、それらを上方へと操作し、回転させ、あるいは折り曲げて、側壁を展開された状態にし、次いで折り曲げ可能なフラップを内側へとさらに操作し、回転させ、あるいは折り曲げて、ロック機構をロックすることができる。作業者は、これを、折り曲げ可能なフラップの握りを変更することなく行うことができる。
【0069】
いくつかの実施形態において、各々の側壁(4、5、6、7)は、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの案内要素(32)を備え、展開された状態(1)において、各々の案内要素(32)は、隣接する側壁(4、5、6、7)の案内要素(32)と係合する。これらの案内要素が展開された状態において互いに係合するため、側壁が互いにロックされ、容器内の荷重の不均一に起因する容器の変形が防止される。案内要素は、展開された状態において折り畳み式容器を安定させることができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、案内要素は、突出部および/またはスロットであってよい。
【0071】
いくつかの実施形態において、第1の収容要素(13)は、折り曲げ可能なフラップ(8、9)の長さに沿って配置され、好ましくは折り曲げ可能なフラップ(8、9)の長さに沿った中ほどに配置される。
【0072】
いくつかの実施形態において、第2の収容要素(12)は、1対の対向する第1の側壁の側壁(4、5)の上または中に配置され、第1の収容要素(13)は、折り曲げ可能なフラップ(8、9)の長さに沿って配置され、好ましくは折り曲げ可能なフラップ(8、9)の長さに沿った中ほどに配置される。
【0073】
いくつかの実施形態においては、畳まれた状態(2)において、折り曲げ可能なフラップを、1対の対向する第1の側壁(4、5)の側壁に可逆的に係合させることによって、機械的伝達部(22、23、24、25)を1対の対向する第1の側壁(4、5)の側壁に対して制限し、好ましくはロックすることができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、側壁内または側壁上、好ましくは1対の対向する第1の側壁の側壁内または側壁上の補強要素の厚さは、底部(3)との交差部において増やされる。
【0075】
いくつかの実施形態において、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、この折り曲げ可能なフラップが展開された状態(1)において反復可能ロック機構によって側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも1つに対してロックされたときに、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの機械的伝達部(22、23、24、25)を、少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して挟み付ける。これにより、追加の剛性が生じ、異なる側壁間の移動が防止される。
【0076】
いくつかの実施形態において、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、この折り曲げ可能なフラップが畳まれた状態(2)において反復可能ロック機構によって側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも1つに対してロックされたときに、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの機械的伝達部(22、23、24、25)を、少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して挟み付ける。これにより、畳まれた状態において容器が平坦な構成にあることが保証され、畳まれた状態の容器の積み重ねおよび保管がより容易になる。
【0077】
いくつかの実施形態において、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、この折り曲げ可能なフラップが展開された状態(1)および畳まれた状態(2)の両方において反復可能ロック機構によって側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも1つに対してロックされたときに、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの機械的伝達部(22、23、24、25)を、少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して挟み付ける。
【0078】
いくつかの実施形態において、側壁(4、5、6、7)は、1つ以上のばね、好ましくは1つ以上の板ばねを備えることができる。したがって、好ましくは、畳まれた状態において折り曲げ可能なフラップのロックを解除することにより、側壁が畳まれた状態から途中まで立ち上がる。これにより、ユーザがハンドルに手を置き、容器を展開された状態にすることが、より容易になる。
【0079】
いくつかの実施形態において、突出要素(17)は、フックとして機能する急峻な溝(34)に隣接するカム面(33)を末端に備え、このフックは、開口部内の隆起部(35)に係止するように構成され、この開口部は、受け要素(16)である。好ましくは、この受け要素(16)は、1対の対向する第1の側壁(4、5)の側壁の開口部である。そのようなロック機構の詳細を、
図10において見て取ることができる。
【0080】
いくつかの実施形態において、
-底部(3)、
-1対の対向する第1の側壁(4、5)、
-1対の対向する第2の側壁(6、7)、および
-随意により1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)
の間のヒンジは、リビングヒンジである。
【0081】
本明細書において使用されるとき、「リビングヒンジ」という用語は、好ましくはこのヒンジによって接続される2つの隆起片と同じ材料から作られた可撓ヒンジである。これは、典型的には、剛体片をヒンジの線に沿って曲げることができるように薄くされ、あるいは切れ目が入れられている。
【0082】
いくつかの実施形態においては、
-底部(3)、
-1対の対向する第1の側壁(4、5)、
-1対の対向する第2の側壁(6、7)、および
-随意により1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)
が、単一の部品から作られる。
【0083】
いくつかの実施形態において、突出要素(17)は、2つのストッパ面(18、19)の間に取り付けられる。
【0084】
「ストッパ面」は、ラッチ機構のロックが意図せぬ方向に解除されることを防止する面を指す。
【0085】
いくつかの実施形態において、ロック機構の安定性は、側壁(4、5、6、7)および/または底部(3)に直接加えられる力によって影響されることがない。
【0086】
いくつかの実施形態において、折り畳み式容器は、側壁を畳まれた状態へとロックするためのクリップを備える。これらのクリップは、折り畳み式容器に外部からの圧力が加えられていないときにヒンジが時には折り畳み式容器を畳まれた状態(2)と展開された状態(1)との間の中間的な状態にさせようとする可能性があるため、折り畳み式容器が畳まれた状態で平坦なままであることを保証する。
【0087】
いくつかの実施形態において、側壁(4、5、6、7)および/または底部(3)は、リブ、隆起部、またはハニカム構造などの補強要素(28)を備えることができる。
【0088】
さらに、本発明は、以下の記述または以下の記述の任意の組み合わせによって説明され得る。
【0089】
1.畳まれた状態(2)および展開された状態(1)を有する折り畳み式容器であって、
前記展開された状態(1)において実質的に直方体の形態を有し、
-前記展開された状態(1)において、
-底部(3)と、
-前記底部(3)から延びる1対の対向する第1の側壁(4、5)と、
-前記底部(3)から延びる1対の対向する第2の側壁(6、7)と、
-前記底部(3)に対向した容器開口部(31)と
を備え、
-前記側壁(4、5、6、7)の各々は、別個のヒンジジョイントによって前記底部(3)に取り付けられており、
-ポリマー、好ましくは合成ポリマー、より好ましくはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、および/またはポリ乳酸(PLA)から作られている、折り畳み式容器。
【0090】
2.-ヒンジジョイントによって前記第1の側壁(4、5)の各々の上縁(10、11)にそれぞれ取り付けられた1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)と
、
-前記折り曲げ可能なフラップ(8、9)の各々を少なくとも1つの側壁(4、5、6、7)に対して取り外し可能にロックすることによって、前記展開された状態(1)を安定させるように構成された反復可能ロック機構と
をさらに備える、記述2に記載の折り畳み式容器。
【0091】
3.前記ロック機構は、各々が第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)を備える2対の反復可能キャッチRCを備え、
-外力の印加によって、前記第1のRC要素(13)の第2のRC要素(12)への取り付けが安定化(または、不安定化)され、
-前記第1のRC要素(13)は、各々の折り曲げ可能なフラップ(8、9)に設けられ、
-前記第2のRC要素(12)は、前記側壁(4、5、6、7)のうちの少なくとも2つ、好ましくは少なくとも2つの対向する側壁(4、5;または、6、7)に設けられ、
-前記第1のRC要素(13)および第2のRC要素(12)は、前記折り曲げ可能なフラップ(8、9)が内側へと折り曲げられ、あるいは枢動させられたときに、互いに安定に取り付けられるように構成されている、記述2に記載の折り畳み式容器。
【0092】
4.前記第2のRC要素(12)は、受け要素(16)を備え、前記第1のRC要素(13)は、相補的な突出要素(17)を備え、前記受け要素(16)は、外力(29)の印加によって前記相補的な突出要素(17)に取り外し可能に取り付け可能(または、取り外し可能)である、記述3に記載の折り畳み式容器。
【0093】
5.各々の側壁(4、5、6、7)は、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの案内要素(32)を備え、前記展開された状態(1)において、各々の案内要素(32)は、隣接する側壁(4、5、6、7)の案内要素(32)と係合する、記述4に記載の折り畳み式容器。
【0094】
6.-前記底部(3)、
-1対の対向する第1の側壁(4、5)、
-1対の対向する第2の側壁(6、7)、および
-随意により1対の折り曲げ可能なフラップ(8、9)
は、単一の部品から作られ、前記ヒンジジョイントは、リビングヒンジである、記述1~5のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0095】
7.前記単一の部品は、射出成形片である、記述6に記載の折り畳み式容器。
【0096】
8.前記1対の第2の側壁の前記側壁(6、7)は、ハンドルまたはハンドル開口部(20、21)を備える、記述1~7のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0097】
9.前記展開された状態(1)から前記畳まれた状態(2)への遷移時に、前記1対の対向する第1の側壁(4、5)は、外側へと折り畳まれ、前記1対の対向する第2の側壁(6、7)は、内側へと折り畳まれるように構成されている、記述1~8のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0098】
10.前記接続ヒンジを中心とした前記底部(3)に対する前記1対の対向する第1の側壁(4、5)の動きが、前記底部(3)に対する前記接続ヒンジを中心とした前記1対の対向する第2の側壁(6、7)の動きを生じさせるように構成されている、記述1~9のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0099】
11.少なくとも1つの第1の側壁(4、5)、好ましくは両方の第1の側壁(4、5)の各々が、前記畳まれた状態(2)と前記展開された状態(1)との間の遷移時に前記1対の対向する第1の側壁(4、5)から前記1対の対向する第2の側壁(6、7)へと力を伝えるための機械的伝達部(22、23、24、25)によって、隣接する第2の側壁(6、7)へと取り付けられている、記述1~10のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0100】
12.各々の伝達部(22、23、24、25)は、一端において第1の側壁(4、5)に取り付けられ、他端において隣接する第2の側壁(6、7)に取り付けられた非弾性部材を備える、記述1~11のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0101】
13.前記畳まれた状態(2)は、随意により矩形であり、例えば長方形または正方形である平坦な形態を有する、記述1~12のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0102】
14.前記展開された状態(2)で、前記展開された状態(2)の別の折り畳み式容器と積み重ねることが可能である、記述1~13のいずれか1つに記載の折り畳み式容器。
【0103】
本発明は、あくまでも本発明の特定の態様および実施形態を例示する目的で含まれており、本発明を限定することを意図していない以下の実施例を参照することによって、より容易に理解されるであろう。
【実施例】
【0104】
図1~
図6が、本発明の特定の実施形態を示している。
図1が、展開された状態(1)の折り畳み式容器を示している一方で、
図2は、畳まれた状態(2)の折り畳み式容器を示しており、
図3は、押し出された状態(27)の折り畳み式容器を示している。
【0105】
折り畳み式容器は、底部(3)を備え、底部(3)に、1対の対向する第1の側壁(4、5)および1対の対向する第2の側壁が、リビングヒンジ(26)を介して取り付けられている。1対の対向する第1の側壁(4、5)の上縁(10、11)に、バーの形態の折り曲げ可能なフラップ(8、9)が、やはりリビングヒンジを介して取り付けられている。折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、第1の反復可能キャッチ(13)を備える。1対の対向する第2の側壁(6、7)は、ハンドル(20、21)と、1対の対向する第2の側壁(6、7)の上縁(14、15)の近くに配置された第2の反復可能キャッチ(12)とを備える。
図1に示されている展開された状態(1)において、側壁および底部は、内部に容器容積を定める。容器開口部(31)が、折り畳み式容器の上部に存在し、展開された状態(1)において折り曲げ可能なフラップ(8、9)によって部分的に覆われている。
【0106】
図2によって示される畳まれた状態(2)において、1対の対向する第1の側壁(4、5)が外側へと折り畳まれ、1対の対向する第2の側壁(6、7)が内側へと折り畳まれ、したがって畳まれた状態が本質的に矩形であることを、見て取ることができる。機械的伝達部(22、23、24、25)が、1対の第1の側壁(4、5)が操作されるときに1対の対向する第2の側壁(6、7)の動きを引き起こし、逆もまた同様である。
【0107】
容器を、
図3に示されるようにシート状の構造として製造することができ、機械的伝達部(22、23、24、25)は、ここでは1対の対向する第2の側壁(6、7)であるが、1対の側壁にのみ接続される。機能する折り畳み式容器を可能にするために、機械的伝達部(22、23、24、25)は、その後に、1対の対向する第1の側壁(4、5)に溶着させられ、あるいは留められる。
【0108】
図4および
図5に示されるように、折り曲げ可能なフラップ(8、9)を操作(29)してロック機構のロックを解除し、握りを変える必要なく、折り曲げ可能なフラップを内側へともたらして(30)、畳まれた状態(2)の折り畳み式容器に達することができる。これを、作業者は、1つの流れるような動きで行うことができる。畳まれた状態(2)から展開された状態(1)への遷移も、反対の流れるような動きによって実行することができる。
【0109】
図6に示されるように、ロック機構は、受け要素(16)を備える第2の反復可能キャッチ(12)と、突出要素(17)を備える第1の反復可能キャッチ(12)とを備える。突出要素は、ロック機構の横方向への開放を防止する2つのストッパ面(18、19)の間に取り付けられている。このようにして、ロック機構は、折り曲げ可能なフラップ(8、9)を上方へとねじることによってのみ開くことができ、したがって、折り畳み式容器の内部の荷物の重量によってロック機構が開くことはない。
【0110】
図7~
図9が、本発明の特定の実施形態を示している。
図7が、展開された状態(1)の折り畳み式容器を示している一方で、
図8は、畳まれた状態(2)の折り畳み式容器を示しており、
図9は、押し出された状態(27)の折り畳み式容器を示している。
【0111】
折り畳み式容器は、底部(3)を備え、底部(3)に、1対の対向する第1の側壁(4、5)および1対の対向する第2の側壁が、リビングヒンジ(26)を介して取り付けられている。1対の対向する第1の側壁(4、5)の上縁(10、11)に、折り曲げ可能なフラップ(8、9)が、やはりリビングヒンジを介して取り付けられている。折り曲げ可能なフラップ(8、9)は、第1の反復可能キャッチ(13)を備える。1対の対向する第2の側壁(6、7)は、ハンドル(20、21)を備える。1対の対向する第1の側壁(4、5)は、第2の反復可能キャッチ(12)を備える。
図7に示されている展開された状態(1)において、側壁および底部は、内部に容器容積を定める。容器開口部(31)が、折り畳み式容器の上部に存在する。第1の側壁(4、5)および第2の側壁(6、7)の両方の案内要素(32)が、展開された状態(1)において係合する。
【0112】
図8によって示される畳まれた状態(2)において、1対の対向する第1の側壁(4、5)が外側へと折り畳まれ、1対の対向する第2の側壁(6、7)が内側へと折り畳まれ、したがって畳まれた状態が本質的に矩形であることを、見て取ることができる。機械的伝達部(22、23、24、25)が、1対の第1の側壁(4、5)が操作されるときに1対の対向する第2の側壁(6、7)の動きを引き起こし、逆もまた同様である。折り曲げ可能なフラップ(8、9)が、
図8において内側へと折り畳まれ、ロック機構がロックされており、これは、機械的伝達部(22、23、24、25)を折り曲げ可能なフラップ(8、9)と側壁(4、5)との間に挟み付け、平坦な形状を維持する。
【0113】
容器を、
図9に示されるようにシート状の構造として製造することができ、機械的伝達部(22、23、24、25)は、ここでは1対の対向する第2の側壁(6、7)であるが、1対の側壁にのみ接続される。機能する折り畳み式容器を可能にするために、機械的伝達部(22、23、24、25)は、その後に、1対の対向する第1の側壁(4、5)に溶着させられ、あるいは留められる。
【0114】
本発明による実施形態を提供するために、好ましい実施形態および/または材料を説明したが、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、さまざまな修正または変更を行うことができることを、理解されたい。
【符号の説明】
【0115】
1 展開された状態
2 畳まれた状態
3 底部
4 1対の対向する第1の側壁の側壁
5 1対の対向する第1の側壁の対向する側壁
6 1対の対向する第2の側壁の側壁
7 1対の対向する第2の側壁の対向する側壁
8 第1の折り曲げ可能なフラップ
9 第2の折り曲げ可能なフラップ
10 1対の対向する第1の側壁の側壁の上縁
11 1対の対向する第1の側壁の対向する側壁の上縁
12 第2のRC要素
13 第1のRC要素
14 1対の対向する第2の側壁の対向する側壁の上縁
15 1対の対向する第2の側壁の側壁の上縁
16 受け要素
17 突出要素
18 第1のストッパ面
19 第2のストッパ面
20 第1のハンドル
21 第2のハンドル
22 第1の機械的伝達部
23 第2の機械的伝達部
24 第3の機械的伝達部
25 第4の機械的伝達部
26 リビングヒンジ
27 押し出された状態
28 補強要素
29 ロック/ロック解除の動き
30 機能状態から畳まれた状態へと移行させる操作
31 容器開口部
32 案内要素
33 カム面
34 急峻な溝
35 隆起部
【国際調査報告】